説明

アイジョイント及びその製造方法

【課題】十分な製品性能を有しており、かつ、製造手順が煩雑でなく、製造コストも安くすることができるアイジョイント及びその製造方法を提供する。
【解決手段】孔123とこれに対向する開口部124を有するカップ状の部材120と、前記開口部と同径の開口部114を有するカップ状の部材110を有し、2つの部材が2つの開口部が対向するように係合されると共に分岐管130を有するアイジョイント100であり、一方の開口部の周縁部には第1インロー部115とその先端部に凸状部116が設けられ、他方の開口部の周縁部には第1インロー部を内側に嵌合させる第2インロー部125と凸状部が圧入される凹状部126が設けられ、凸状部が凹状部に圧入されて変形し、かしめられることで、2つの部材が固定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アイジョイント及びその製造方法に関し、特に2つ以上の部材を係合して形成されるアイジョイント及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、燃料タンクや自動車のパワステポンプ等の各種機械・装置に、燃料パイプやパワステパイプ等の油・水・空気等を給排する配管を取り付けるための継手として、アイジョイントが用いられている。このようなアイジョイントとしては、鍛造品よりも製造が容易になるとの理由から、カップ状に形成された2つの部材を係合させて、ろう溶着したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−132530号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記した特許文献1のようなアイジョイントでは、製品としてのシール性能を満たすために、2つの部材を係合させた後に、高温でろう溶着させる必要があり、このため、アイジョイントの製造手順が煩雑になり、製造コストが高くなってしまうという問題を生じていた。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、製品としての十分なシール性能を有しており、かつ、製造手順が煩雑でなく、製造コストも安くすることができるアイジョイント及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の発明は、平坦な座面の軸心部に孔を有すると共に該孔に対向するように開口部を有するカップ状の部材と、前記開口部と同径の開口部を有するカップ状の部材と、を有し、前記2つの部材が、前記2つの開口部が対向するように係合されると共に、少なくとも1つの分岐管を有するアイジョイントであって、前記2つの部材のうちの一方の部材における前記開口部の周縁部には、第1インロー部が設けられると共に、その先端部に凸状部が設けられており、前記2つの部材のうちの他方の部材における前記開口部の周縁部には、前記第1インロー部を内側に嵌合させる第2インロー部が設けられると共に、前記凸状部が圧入される凹状部が設けられており、前記第1インロー部の前記凸状部が前記第2インロー部の前記凹状部に圧入されて変形し、かしめられることで、前記2つの部材が固定されているアイジョイントとしたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に加え、前記第1インロー部の前記凸状部が前記第2インロー部の前記凹状部に圧入されたときに、その圧力で前記凸状部と該凸状部が圧入された前記凹状部が外周側に変形し、当該状態でかしめられて固定されているアイジョイントとしたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明に加え、前記2つの部材における前記2つの開口部の周縁部同士に跨る位置に、前記一方の部材に形成された第1切欠開口半部と前記他方の部材に形成された第2切欠開口半部で構成された切欠開口部を有しており、該切欠開口部は、別部材からなる分岐管の外径より小さい外径となっており、前記2つの部材がかしめ固定されるときに、前記第1切欠開口半部と前記第2切欠開口半部で前記分岐管が挟まれ、同時にかしめ固定されているアイジョイントとしたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明に加え、前記2つの部材における前記2つの開口部の周縁部同士に跨る位置に、前記一方の部材と一体に形成された第1分岐管半部と前記他方の部材と一体に形成された第2分岐管半部で構成された分岐管を有しており、前記2つの部材がかしめ固定されるときに、同時に前記第1分岐管半部と前記第2分岐管半部がかしめ固定されて、外管を圧入する前記分岐管を構成するようになっているアイジョイントとしたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明に加え、前記2つの部材の片方又は双方の外周部に開口部を有しており、該開口部に、別部材からなる分岐管が圧入固定又はかしめ固定されているアイジョイントとしたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発明に加え、前記2つの部材がかしめ固定された上で、前記2つの開口部の周縁部同士が樹脂系接着剤で接着固定されているアイジョイントとしたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の請求項7に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発明に加え、前記2つの部材がかしめ固定された上で、前記2つの開口部の周縁部同士が低温溶融金属で接着固定されているアイジョイントとしたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の請求項8に記載の発明は、平坦な座面の軸心部に孔を有すると共に該孔に対向するように開口部を有するカップ状の部材と、前記開口部と同径の開口部を有するカップ状の部材と、を有し、前記2つの部材が、前記2つの開口部が対向するように係合されると共に、少なくとも1つの分岐管を有するアイジョイントの製造方法であって、前記2つの開口部のうちの一方の開口部の周縁部に第1インロー部が設けられると共に、その先端部に凸状部が設けられた、前記2つの部材のうちの一方の部材を形成し、前記2つの開口部のうちの他方の開口部の周縁部に前記第1インロー部を内側に嵌合させる第2インロー部が設けられると共に、前記凸状部が圧入される凹状部が設けられた、前記2つの部材のうちの他方の部材を形成し、前記第1インロー部をの前記凸状部を前記第2インロー部の前記凹状部に圧入して変形させることで、前記2つの部材をかしめて固定するアイジョイントの製造方法としたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明に加え、前記第1インロー部の前記凸状部を前記第2インロー部の前記凹状部に圧入した際に、その圧力で前記凸状部と該凸状部が圧入された前記凹状部を外周側に変形させて、前記2つの部材をかしめて固定するアイジョイントの製造方法としたことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の請求項10に記載の発明は、請求項8又は9に記載の発明に加え、前記2つの部材における前記2つの開口部の周縁部同士に跨る位置に対し、前記一方の部材に第1切欠開口半部を形成すると共に、前記他方の部材に第2切欠開口半部を形成して、当該第1切欠開口半部と第2切欠開口半部で、別部材からなる分岐管の外径より小さい外径となる切欠開口部を形成し、前記2つの部材をかしめ固定するときに、同時に前記第1切欠開口半部と前記第2切欠開口半部で前記分岐管を挟んでかしめ固定するアイジョイントの製造方法としたことを特徴とする。
【0016】
また、本発明の請求項11に記載の発明は、請求項8又は9に記載の発明に加え、前記2つの部材における前記2つの開口部の周縁部同士に跨る位置に対し、前記一方の部材に第1分岐管半部を一体に形成すると共に、前記他方の部材に第2分岐管半部を一体に形成して、当該第1分岐管半部と第2分岐管半部で一体に形成された分岐管を成すようになっており、前記2つの部材をかしめ固定するときに、同時に前記第1分岐管半部と前記第2分岐管半部をかしめ固定して、外管を圧入する前記分岐管を形成するアイジョイントの製造方法としたことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の請求項12に記載の発明は、請求項8又は9に記載の発明に加え、前記2つの部材の片方又は双方の外周部に開口部を形成し、該開口部に、別部材からなる分岐管を圧入固定又はかしめ固定するアイジョイントの製造方法としたことを特徴とする。
【0018】
また、本発明の請求項13に記載の発明は、請求項8乃至12のいずれか一項に記載の発明に加え、前記2つの部材をかしめ固定した上で、前記2つの開口部の周縁部同士を樹脂系接着剤で接着固定するアイジョイントの製造方法としたことを特徴とする。
【0019】
また、本発明の請求項14に記載の発明は、請求項8乃至12のいずれか一項に記載の発明に加え、前記2つの部材をかしめ固定した上で、前記2つの開口部の周縁部同士を低温溶融金属で接着固定するアイジョイントの製造方法としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明の請求項1又は8に記載の発明によれば、第1インロー部の凸状部が第2インロー部の凹状部に圧入されて変形し、かしめられることで、2つの部材が固定されているため、製品としての十分なシール性能を有しており、かつ、製造手順が煩雑でなく、製造コストも安いアイジョイントとすることができる。また、2つの部材を組み付ける際に、第1インロー部と第2インロー部の形状で簡単に位置合せができるため、仮止め等の余計な作業をすることなく、簡単かつ確実に2つの部材の位置合せを行うことができる。
【0021】
また、本発明の請求項2又は9に記載の発明によれば、第1インロー部の凸状部が第2インロー部の凹状部に圧入された圧力で凸状部と凸状部が圧入された凹状部が外周側に変形し、当該状態でかしめられて固定されているため、第1インロー部の凸状部が第2インロー部のある外周側に変形してかしめられることで、第1インロー部と第2インロー部がより密着するように固定され、2つの部材の固定を、より強固でシール性能の高いものにすることができる。その結果、より確実に、製品としての十分なシール性能を有し、かつ、製造手順が煩雑でなく、製造コストも安いアイジョイントとすることができる。
【0022】
また、本発明の請求項3又は10に記載の発明によれば、請求項1又は2による効果に加え、2つの部材がかしめ固定されるときに、第1切欠開口半部と第2切欠開口半部で分岐管が挟まれ、同時にかしめ固定されているため、煩雑な製造手順を必要とせずに、安い製造コストで、分岐管を確実にシール及び固定することができる。
【0023】
また、本発明の請求項4又は11に記載の発明によれば、請求項1又は2による効果に加え、2つの部材がかしめ固定されるときに、同時に第1分岐管半部と第2分岐管半部がかしめ固定されて、外管を圧入する分岐管を構成するようになっているため、煩雑な製造手順を必要とせずに、安い製造コストで、分岐管を確実にシール及び固定することができる。
【0024】
また、本発明の請求項5又は12に記載の発明によれば、請求項1又は2による効果に加え、2つの部材の片方又は双方の外周部に有する開口部に分岐管が圧入固定又はかしめ固定されているため、シール性能の高い状態で、分岐管を確実に固定することができる。
【0025】
また、本発明の請求項6又は13に記載の発明によれば、請求項1乃至5による効果に加え、かしめ固定の上で、2つの開口部の周縁部同士が樹脂系接着剤で接着固定されているため、2つの部材がより確実にシール及び固定され、よりシール性能の高いアイジョイントとすることができる。
【0026】
また、本発明の請求項7又は14に記載の発明によれば、請求項1乃至5による効果に加え、かしめ固定の上で、2つの開口部の周縁部同士が低温溶融金属で接着固定されているため、2つの部材がより確実にシール及び固定され、よりシール性能の高いアイジョイントとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るアイジョイントを示す平面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図2のB−B断面図である。
【図4】図1のアイジョイントを装置に取り付けた状態の断面図である。
【図5】図2のアイジョイントの分解断面図である。
【図6】図5のC−C断面図である。
【図7】図6のD部の拡大図である。
【図8】図6のE部の拡大図である。
【図9】図3のF部の拡大図である。
【図10】図3のF部の拡大断面写真である。
【図11】図3のG部の拡大断面写真である。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係るアイジョイントを示す平面図である。
【図13】図12のH−H断面図である。
【図14】図13のI−I断面図である。
【図15】図13のアイジョイントの分解断面図である。
【図16】本発明の第3の実施の形態に係るアイジョイントを示す平面図である。
【図17】図16のJ−J断面図である。
【図18】図17のK−K断面図である。
【図19】図17のアイジョイントの分解断面図である。
【図20】本発明の第4の実施の形態に係るアイジョイントを示す断面図である。
【図21】本発明の第5の実施の形態に係るアイジョイントを示す断面図である。
【図22】図21のアイジョイントの分解断面図である。
【図23】アイジョイントを装置に取り付けた状態の別例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
【0029】
始めに、本発明の第1の実施の形態について、図1〜図11を参照して説明する。
【0030】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るアイジョイントを示す平面図である。図2は、図1のA−A断面図である。図3は、図2のB−B断面図である。図4は、図1のアイジョイントを装置に取り付けた状態の断面図である。図5は、図2のアイジョイントの分解断面図である。図6は、図5のC−C断面図である。図7は、図6のD部の拡大図である。図8は、図6のE部の拡大図である。図9は、図3のF部の拡大図である。図10は、図3のF部の拡大断面写真である。図11は、図3のG部の拡大断面写真である。
【0031】
まず、本実施の形態に係るアイジョイント100について、図1〜図11を用いて説明する。
【0032】
本実施の形態のアイジョイント100は、図4に示すように、開口部201,202を有する流体通路203を備えたアイボルト(ユニオンボルト)200を挿通して燃料タンク等の装置300に取り付けるものであり、図1〜図6に示すように、本発明の一方の部材としての第1部材110と、本発明の他方の部材としての第2部材120と、少なくとも1つの分岐管130を有する構成となっており、ここでは、2つの分岐管130,130を有する構成となっている。
【0033】
本実施の形態の第1部材110は、内部に中空部111を有するカップ状の金属製の部材である。また、第1部材110は、その平坦な座面112の軸心部にアイボルト200を挿通させてアイジョイント100を装置300に取り付けるための第1孔113を有している。また、第1孔113に対向するように、第1孔113より広口の本発明の一方の開口部としての第1開口部114を有している。この第1開口部114の周縁部には、外周壁部のうちの内周側の部分だけが下方に突出した第1インロー部115が全体に形成されている。さらに、第1インロー部115の下側の先端部には、全周に渡って凸状部116が形成されている。この凸状部116は、第1インロー部115の外周側の部分だけが、さらに下方に突出したものであり、図7に示すように、第2部材120との組付前には、内周側に内側テーパ面117を有し、外周側に外側テーパ面119を有する凸形状となっている。
【0034】
本実施の形態の第2部材120は、第1部材110と係合させる部材であり、内部に第1部材110より深めの中空部121を有するカップ状の金属製の部材である。また、第2部材120は、第1部材110の第1孔113に対応する位置に、その平坦な座面122の軸心部にアイボルト200を挿通させてアイジョイント100を装置300に取り付けると共に流体の流路を確保するための第2孔123を有している。また、第2孔123に対向するように、第2孔123より広口で第1開口部114と同径の本発明の他方の開口部としての第2開口部124を有している。
【0035】
この第2開口部124の周縁部には、外周壁部のうちの外周側の部分だけが上方に突出した第2インロー部125が全体に形成されている。この第2インロー部125は、第1開口部114と第2開口部124が対向するように第1部材110と第2部材120を係合させる際に、第1部材110の第1インロー部115を内側に嵌合させる部分であり、第1インロー部115と第2インロー部125が丁度嵌合する大きさ及び形状に形成されている。さらに、第2インロー部125の突出部分とその下側の付け根の平坦部分との間には、全周に渡って、第1インロー部115の凸状部116を圧入するための凹状部126が形成されている。この凹状部126は、第2インロー部125の内周側の部分だけが、さらに下方に凹んだものであり、第1インロー部115の凸状部116に対応する位置に形成されており、図8に示すように、内周側に内側テーパ面127を有する形状となっている。
【0036】
そして、第1部材110の第1インロー部115と第2部材120の第2インロー部125を嵌合させ、そのときに、図9に示すように、第1インロー部115の凸状部116を第2インロー部125の凹状部126に圧入して外周側に変形させることで、双方がかしめられ、第1部材110と第2部材120が固定された構成となっている。
【0037】
本実施の形態の分岐管130は、第1部材110,第2部材120とは別部材からなる略円柱形状の金属製の部材である。そして、第1部材110における第1開口部114の周縁部と第2部材120における第2開口部124の周縁部に跨る位置に形成されて、第1開口部114の周縁部に形成された略半円状の第1切欠開口半部118と、第2開口部124の周縁部に形成された略半円状の第2切欠開口半部128とで構成された略円形状の切欠開口部108が、分岐管130より小さい外径となるようにされており、これによって、分岐管130がかしめ固定されている。なお、図4に示す符号Pは、アイボルト200の頭部と第1部材110との間、及び、第2部材120と装置300との間に配置してパッキン(ガスケット)となるシーリングワッシャである。
【0038】
次に、本実施の形態に係るアイジョイント100の製造方法について、図1〜図11を参照して説明する。本実施の形態では、アイジョイント100の製造工程として、部材製造工程→組付工程の各工程を有するものである。以下、各工程について詳細に説明する。
【0039】
まず、図5及び図6に示すように、部材製造工程を行う。この部材製造工程では、第1部材110,第2部材120及び分岐管130等をそれぞれ、打抜きや金型成形等で所定の形状に製造する。なお、このときには、図7及び図8に示すように、第1部材110における第1インロー部115の凸状部116及び第2部材120における第2インロー部125の凹状部126は、外周側に変形されておらず、外側への張り出し部分が形成されていない状態となっている。
【0040】
次に、これらの部材を用いて、図1〜図3に示すように、組付工程を行う。この組付工程では、まず、第1部材110の第1インロー部115が内側、第2部材120の第2インロー部125が外側となるように双方を嵌合させる。それから、凸状部116を凹状部126に圧入させると、図9に示すように、その圧力で、凹状部126の内側テーパ面127に当接した凸状部116の内側テーパ面117が、凹状部126の内側テーパ面127に沿って外周側に圧入され、凸状部116が、当該凸状部116が圧入された凹状部126と共に外周側に変形されて、第2インロー部125の壁面の内部に張り出し、当該状態でかしめられて固定される。図10及び図11に示す写真は、第1インロー部115の凸状部116を第2インロー部125の凹状部126に圧入させてかしめ固定された状態の第1部材110と第2部材120の断面を、実際に撮影したものであり、第1部材110の第1インロー部115に形成された凸状部116が、第2部材120の第2インロー部125の凹状部126と共に、外周側である第2インロー部125の壁面に張り出してシール面を形成している様子がわかる。
【0041】
なお、凸状部116には、内側テーパ面117と共に外側テーパ面119を有しており、この外側テーパ面119によって、凸状部116が凹状部126にスムーズに挿入されるようになっている。また、第1部材110と第2部材120をかしめ固定するときに、図5及び図6に示すように、第1部材110の第1切欠開口半部118と第2部材120の第2切欠開口半部128の間に分岐管130を配置し、当該第1切欠開口半部118と第2切欠開口半部128で分岐管130を凹ませるように挟持することで、同時にかしめ固定する。
【0042】
以上のような工程を経て、図1〜図3に示すような、アイジョイント100を製造するものである。
[第2の実施の形態]
【0043】
次に、本発明の第2の実施の形態について、図12〜図15を参照して説明する。なお、本実施の形態における前記した第1の実施の形態と同様の構成の一部については、同じ符号を付している。また、前記した第1の実施の形態と同様の構成については、説明を省略しているものもある。
【0044】
図12は、本発明の第2の実施の形態に係るアイジョイントを示す平面図である。図13は、図12のH−H断面図である。図14は、図13のI−I断面図である。図15は、図13のアイジョイントの分解断面図である。
【0045】
まず、本実施の形態に係るアイジョイント100Aについて説明する。
【0046】
本実施の形態のアイジョイント100Aは、図12〜図15に示すように、本発明の一方の部材としての第1部材110Aと、本発明の他方の部材としての第2部材120Aと、少なくとも1つの分岐管130Aを有する構成となっており、ここでは、2つの分岐管130A,130Aを有する構成となっている。
【0047】
本実施の形態の第1部材110Aは、内部に中空部111Aを有するカップ状の金属製の部材である。また、第1部材110Aは、その平坦な座面112Aの軸心部にアイボルト200を挿通させてアイジョイント100Aを装置300に取り付けるための第1孔113Aを有している。また、第1孔113Aに対向するように、第1孔113Aより広口の本発明の一方の開口部としての第1開口部114Aを有している。この第1開口部114Aの周縁部には、外周壁部のうちの内周側の部分だけが下方に突出した第1インロー部115Aが全体に形成されている。さらに、第1インロー部115Aの下側の先端部には、全周に渡って凸状部116Aが形成されている。この凸状部116Aは、第1インロー部115Aの外周側の部分だけが、さらに下方に突出したものであり、第2部材120Aとの組付前には、図7に示す第1の実施の形態の第1部材110と同様に、内周側に内側テーパ面117を有し、外周側に外側テーパ面119を有する凸形状となっている。
【0048】
本実施の形態の第2部材120Aは、第1部材110Aと係合させる部材であり、内部に第1部材110Aより深めの中空部121Aを有するカップ状の金属製の部材である。また、第2部材120Aは、第1部材110Aの第1孔113Aに対応する位置に、その平坦な座面122Aの軸心部にアイボルト200を挿通させてアイジョイント100Aを装置300に取り付けると共に流体の流路を確保するための第2孔123Aを有している。また、第2孔123Aに対向するように、第2孔123Aより広口で第1開口部114Aと同径の本発明の他方の開口部としての第2開口部124Aを有している。
【0049】
この第2開口部124Aの周縁部には、外周壁部のうちの外周側の部分だけが上方に突出した第2インロー部125Aが全体に形成されている。この第2インロー部125Aは、第1開口部114Aと第2開口部124Aが対向するように第1部材110Aと第2部材120Aを係合させる際に、第1部材110Aの第1インロー部115Aを内側に嵌合させる部分であり、第1インロー部115Aと第2インロー部125Aが丁度嵌合する大きさ及び形状に形成されている。さらに、第2インロー部125Aの突出部分とその下側の付け根の平坦部分との間には、全周に渡って、第1インロー部115Aの凸状部116Aを圧入するための凹状部126Aが形成されている。この凹状部126Aは、第2インロー部125Aの内周側の部分だけが、さらに下方に凹んだものであり、第1インロー部115Aの凸状部116Aに対応する位置に形成されており、図8に示す第1の実施の形態の第2部材120と同様に、内周側に内側テーパ面127を有する形状となっている。
【0050】
そして、第1部材110Aの第1インロー部115Aと第2部材120Aの第2インロー部125Aを嵌合させ、そのときに、図9に示す第1の実施の形態と同様に、第1インロー部115Aの凸状部116Aを第2インロー部125Aの凹状部126Aに圧入して外周側に変形させることで、双方がかしめられ、第1部材110Aと第2部材120Aが固定された構成となっている。
【0051】
本実施の形態の分岐管130Aは、第1部材110Aにおける第1開口部114Aの周縁部と第2部材120Aにおける第2開口部124Aの周縁部に跨る位置にこれらの部材と一体に形成されている。具体的には、分岐管130Aは、第1部材110Aから突出するように当該第1部材110Aと一体に形成された略半円筒形状の第1分岐管半部131Aと、第2部財120Aから突出するように当該第2部材120Aと一体に形成された略半円筒形状の第2分岐管半部132Aで構成されており、第1部材110Aと第2部材120Aがかしめ固定されるときに、同時に第1分岐管半部131Aと第2分岐管半部132Aがかしめ固定されて、外管400Aを圧入する略円筒形状の分岐管130Aを構成するようになっている。なお、本実施の形態では、外管400Aが分岐管130Aの外径に圧入されるようになっており、外管400Aで分岐管130Aをさらに強固に固定するようになっている。
【0052】
次に、本実施の形態に係るアイジョイント100Aの製造方法について、図12〜図15を参照して説明する。本実施の形態では、アイジョイント100Aの製造工程として、部材製造工程→組付工程の各工程を有するものである。以下、各工程について詳細に説明する。
【0053】
まず、図15に示すように、部材製造工程を行う。この部材製造工程では、第1分岐管半部131Aが一体に突出形成された第1部材110A,第2分岐管半部132Aが一体に突出形成された第2部材120A等をそれぞれ、打抜きや金型成形等で所定の形状に製造する。なお、このときには、図7及び図8に示す第1の実施の形態と同様に、第1部材110Aにおける第1インロー部115Aの凸状部116A及び第2部材120Aにおける第2インロー部125Aの凹状部126Aは、外周側に変形されておらず、外側への張り出し部分が形成されていない状態となっている。
【0054】
次に、これらの部材を用いて、図12〜図14に示すように、組付工程を行う。この組付工程では、まず、第1部材110Aの第1インロー部115Aが内側、第2部材120Aの第2インロー部125Aが外側となるように双方を嵌合させる。それから、凸状部116Aを凹状部126Aに圧入させると、図9に示す第1の実施の形態と同様に、その圧力で、凹状部126Aの内側テーパ面127に当接した凸状部116Aの内側テーパ面117が、凹状部126Aの内側テーパ面127に沿って外周側に圧入され、凸状部116Aが、当該凸状部116Aが圧入された凹状部126Aと共に外周側に変形されて、第2インロー部125Aの壁面の内部に張り出し、当該状態でかしめられて固定される。また、第1部材110Aと第2部材120Aをかしめ固定するときに、図12〜図14に示すように、第1部材110Aの第1分岐管半部131Aと第2部材120Aの第2分岐管半部132Aを、同時にかしめ固定して、分岐管130Aを形成する。その後、外管400Aを分岐管130Aの外径に圧入する。
【0055】
以上のような工程を経て、図12〜図14に示すような、アイジョイント100Aを製造するものである。
[第3の実施の形態]
【0056】
次に、本発明の第3の実施の形態について、図16〜図19を参照して説明する。なお、本実施の形態における前記した第1〜第2の実施の形態と同様の構成の一部については、同じ符号を付している。また、前記した第1〜第2の実施の形態と同様の構成については、説明を省略しているものもある。
【0057】
図16は、本発明の第3の実施の形態に係るアイジョイントを示す平面図である。図17は、図16のJ−J断面図である。図18は、図17のK−K断面図である。図19は、図17のアイジョイントの分解断面図である。
【0058】
まず、本実施の形態に係るアイジョイント100Bについて説明する。
【0059】
本実施の形態のアイジョイント100Bは、図16〜図19に示すように、本発明の一方の部材としての第1部材110Bと、本発明の他方の部材としての第2部材120Bと、少なくとも1つの分岐管130Bを有する構成となっており、ここでは、2つの分岐管130B,130Bを有する構成となっている。
【0060】
本実施の形態の第1部材110Bは、内部に中空部111Bを有するカップ状の金属製の部材である。また、第1部材110Bは、その平坦な座面112Bの軸心部にアイボルト200を挿通させてアイジョイント100Bを装置300に取り付けるための第1孔113Bを有している。また、第1孔113Bに対向するように、第1孔113Bより広口の本発明の一方の開口部としての第1開口部114Bを有している。この第1開口部114Bの周縁部には、外周壁部のうちの内周側の部分だけが下方に突出した第1インロー部115Bが全体に形成されている。さらに、第1インロー部115Bの下側の先端部には、全周に渡って凸状部116Bが形成されている。この凸状部116Bは、第1インロー部115Bの外周側の部分だけが、さらに下方に突出したものであり、第2部材120Bとの組付前には、図7に示す第1の実施の形態の第1部材110と同様に、内周側に内側テーパ面117を有し、外周側に外側テーパ面119を有する凸形状となっている。
【0061】
本実施の形態の第2部材120Bは、第1部材110Bと係合させる部材であり、内部に第1部材110Bより深めの中空部121Bを有するカップ状の金属製の部材である。また、第2部材120Bは、第1部材110Bの第1孔113Bに対応する位置に、その平坦な座面122Bの軸心部にアイボルト200を挿通させてアイジョイント100Bを装置300に取り付けると共に流体の流路を確保するための第2孔123Bを有している。また、第2孔123Bに対向するように、第2孔123Bより広口で第1開口部114Bと同径の本発明の他方の開口部としての第2開口部124Bを有している。
【0062】
この第2開口部124Bの周縁部には、外周壁部のうちの外周側の部分だけが上方に突出した第2インロー部125Bが全体に形成されている。この第2インロー部125Bは、第1開口部114Bと第2開口部124Bが対向するように第1部材110Bと第2部材120Bを係合させる際に、第1部材110Bの第1インロー部115Bを内側に嵌合させる部分であり、第1インロー部115Bと第2インロー部125Bが丁度嵌合する大きさ及び形状に形成されている。さらに、第2インロー部125Bの突出部分とその下側の付け根の平坦部分との間には、全周に渡って、第1インロー部115Bの凸状部116Bを圧入するための凹状部126Bが形成されている。この凹状部126Bは、第2インロー部125Bの内周側の部分だけが、さらに下方に凹んだものであり、第1インロー部115Bの凸状部116Bに対応する位置に形成されており、図8に示す第1の実施の形態の第2部材120と同様に、内周側に内側テーパ面127を有する形状となっている。
【0063】
そして、第1部材110Bの第1インロー部115Bと第2部材120Bの第2インロー部125Bを嵌合させ、そのときに、図9に示す第1の実施の形態と同様に、第1インロー部115Bの凸状部116Bを第2インロー部125Bの凹状部126Bに圧入して外周側に変形させることで、双方がかしめられ、第1部材110Bと第2部材120Bが固定された構成となっている。
【0064】
本実施の形態の分岐管130Bは、第1部材110Bにおける第1開口部114Bの周縁部と第2部材120Bにおける第2開口部124Bの周縁部に跨る位置にこれらの部材と一体に形成されている。具体的には、分岐管130Bは、第1部材110Bから突出するように当該第1部材110Bと一体に形成された略半円筒形状の第1分岐管半部131Bと、第2部財120Bから突出するように当該第2部材120Bと一体に形成された略半円筒形状の第2分岐管半部132Bで構成されており、第1部材110Bと第2部材120Bがかしめ固定されるときに、同時に第1分岐管半部131Bと第2分岐管半部132Bがかしめ固定されて、外管400Bを圧入する略円筒形状の分岐管130Bを構成するようになっている。なお、本実施の形態では、外管400Bが分岐管130Bの内径に圧入されるようになっている。
【0065】
次に、本実施の形態に係るアイジョイント100Bの製造方法について、図16〜図19を参照して説明する。本実施の形態では、アイジョイント100Bの製造工程として、部材製造工程→組付工程の各工程を有するものである。以下、各工程について詳細に説明する。
【0066】
まず、図19に示すように、部材製造工程を行う。この部材製造工程では、第1分岐管半部131Bが一体に突出形成された第1部材110B,第2分岐管半部132Bが一体に突出形成された第2部材120B等をそれぞれ、打抜きや金型成形等で所定の形状に製造する。なお、このときには、図7及び図8に示す第1の実施の形態と同様に、第1部材110Bにおける第1インロー部115Bの凸状部116B及び第2部材120Bにおける第2インロー部125Bの凹状部126Bは、外周側に変形されておらず、外側への張り出し部分が形成されていない状態となっている。
【0067】
次に、これらの部材を用いて、図16〜図18に示すように、組付工程を行う。この組付工程では、まず、第1部材110Bの第1インロー部115Bが内側、第2部材120Bの第2インロー部125Bが外側となるように双方を嵌合させる。それから、凸状部116Bを凹状部126Bに圧入させると、図9に示す第1の実施の形態と同様に、その圧力で、凹状部126Bの内側テーパ面127に当接した凸状部116Bの内側テーパ面117が、凹状部126Bの内側テーパ面127に沿って外周側に圧入され、凸状部116Bが、当該凸状部116Bが圧入された凹状部126Bと共に外周側に変形されて、第2インロー部125Bの壁面の内部に張り出し、当該状態でかしめられて固定される。また、第1部材110Bと第2部材120Bをかしめ固定するときに、図16〜図18に示すように、第1部材110Bの第1分岐管半部131Bと第2部材120Bの第2分岐管半部132Bを、同時にかしめ固定して、分岐管130Bを形成する。その後、外管400Bを分岐管130Bの内径に圧入する。
【0068】
以上のような工程を経て、図16〜図18に示すような、アイジョイント100Bを製造するものである。
[第4の実施の形態]
【0069】
次に、本発明の第4の実施の形態について、図20を参照して説明する。なお、本実施の形態における前記した第1〜第3の実施の形態と同様の構成の一部については、同じ符号を付している。また、前記した第1〜第3の実施の形態と同様の構成については、説明を省略しているものもある。
【0070】
図20は、本発明の第4の実施の形態に係るアイジョイントを示す断面図である。
【0071】
まず、本実施の形態に係るアイジョイント100Cについて説明する。
【0072】
本実施の形態のアイジョイント100Cは、図20に示すように、本発明の一方の部材としての第1部材110Cと、本発明の他方の部材としての第2部材120Cと、少なくとも1つの分岐管130Cを有する構成となっており、ここでは、1つの分岐管130Cを有する構成となっている。
【0073】
本実施の形態の第1部材110Cは、内部に中空部111Cを有するカップ状の金属製の部材である。また、第1部材110Cは、その平坦な座面112Cの軸心部にアイボルト200を挿通させてアイジョイント100Cを装置300に取り付けるための第1孔113Cを有している。また、第1孔113Cに対向するように、第1孔113Cより広口の本発明の一方の開口部としての第1開口部114Cを有している。この第1開口部114Cの周縁部には、外周壁部のうちの内周側の部分だけが下方に突出した第1インロー部115Cが全体に形成されている。さらに、第1インロー部115Cの下側の先端部には、全周に渡って凸状部116Cが形成されている。この凸状部116Cは、第1インロー部115Cの外周側の部分だけが、さらに下方に突出したものであり、第2部材120Cとの組付前には、図7に示す第1の実施の形態の第1部材110と同様に、内周側に内側テーパ面117を有し、外周側に外側テーパ面119を有する凸形状となっている。
【0074】
本実施の形態の第2部材120Cは、第1部材110Cと係合させる部材であり、内部に第1部材110Cより深めの中空部121Cを有するカップ状の金属製の部材である。また、第2部材120Cは、第1部材110Cの第1孔113Cに対応する位置に、その平坦な座面122Cの軸心部にアイボルト200を挿通させてアイジョイント100Cを装置300に取り付けると共に流体の流路を確保するための第2孔123Cを有している。また、第2孔123Cに対向するように、第2孔123Cより広口で第1開口部114Cと同径の本発明の他方の開口部としての第2開口部124Cを有している。
【0075】
この第2開口部124Cの周縁部には、外周壁部のうちの外周側の部分だけが上方に突出した第2インロー部125Cが全体に形成されている。この第2インロー部125Cは、第1開口部114Cと第2開口部124Cが対向するように第1部材110Cと第2部材120Cを係合させる際に、第1部材110Cの第1インロー部115Cを内側に嵌合させる部分であり、第1インロー部115Cと第2インロー部125Cが丁度嵌合する大きさ及び形状に形成されている。さらに、第2インロー部125Cの突出部分とその下側の付け根の平坦部分との間には、全周に渡って、第1インロー部115Cの凸状部116Cを圧入するための凹状部126Cが形成されている。この凹状部126Cは、第2インロー部125Cの内周側の部分だけが、さらに下方に凹んだものであり、第1インロー部115Cの凸状部116Cに対応する位置に形成されており、図8に示す第1の実施の形態の第2部材120と同様に、内周側に内側テーパ面127を有する形状となっている。
【0076】
そして、第1部材110Cの第1インロー部115Cと第2部材120Cの第2インロー部125Cを嵌合させ、そのときに、図9に示す第1の実施の形態と同様に、第1インロー部115Cの凸状部116Cを第2インロー部125Cの凹状部126Cに圧入して外周側に変形させることで、双方がかしめられ、第1部材110Cと第2部材120Cが固定された構成となっている。
【0077】
本実施の形態の分岐管130Cは、第1部材110C,第2部材120Cとは別部材からなる略円柱形状の金属製の部材である。そして、第2部材120Cにおける外周部の一部に、分岐管130Cと略同径・略円形状の開口部(図示省略)が形成されており、これに分岐管130Cが圧入されている。
【0078】
次に、本実施の形態に係るアイジョイント100Cの製造方法について、図20を参照して説明する。本実施の形態では、アイジョイント100Cの製造工程として、部材製造工程→組付工程の各工程を有するものである。以下、各工程について詳細に説明する。
【0079】
まず、部材製造工程を行う。この部材製造工程では、第1部材110C,第2部材120C及び分岐管130C等をそれぞれ、打抜きや金型成形等で所定の形状に製造する。なお、このときには、図7及び図8に示す第1の実施の形態と同様に、第1部材110Cにおける第1インロー部115Cの凸状部116C及び第2部材120Cにおける第2インロー部125Cの凹状部126Cは、外周側に変形されておらず、外側への張り出し部分が形成されていない状態となっている。
【0080】
次に、これらの部材を用いて、図20に示すように、組付工程を行う。この組付工程では、まず、第1部材110Cの第1インロー部115Cが内側、第2部材120Cの第2インロー部125Cが外側となるように双方を嵌合させる。それから、凸状部116Cを凹状部126Cに圧入させると、図9に示す第1の実施の形態と同様に、その圧力で、凹状部126Cの内側テーパ面127に当接した凸状部116Cの内側テーパ面117が、凹状部126Cの内側テーパ面127に沿って外周側に圧入され、凸状部116Cが、当該凸状部116Cが圧入された凹状部126Cと共に外周側に変形されて、第2インロー部125Cの壁面の内部に張り出し、当該状態でかしめられて固定される。その後、分岐管130Cを第2部材120Cにおける外周部の一部に形成された開口部(図示省略)に圧入する。
【0081】
以上のような工程を経て、図20に示すような、アイジョイント100Cを製造するものである。
[第5の実施の形態]
【0082】
次に、本発明の第5の実施の形態について、図21及び図22を参照して説明する。なお、本実施の形態における前記した第1〜第4の実施の形態と同様の構成の一部については、同じ符号を付している。また、前記した第1〜第4の実施の形態と同様の構成については、説明を省略しているものもある。
【0083】
図21は、本発明の第5の実施の形態に係るアイジョイントを示す断面図である。図22は、図21のアイジョイントの分解断面図である。
【0084】
まず、本実施の形態に係るアイジョイント100Dについて説明する。
【0085】
本実施の形態のアイジョイント100Dは、図21及び図22に示すように、本発明の一方の部材としての第1部材110Dと、本発明の他方の部材としての第2部材120Dと、少なくとも1つの分岐管130Dを有する構成となっており、ここでは、1つの分岐管130Dを有する構成となっている。
【0086】
本実施の形態の第1部材110Dは、図21に示すように、弾性力を有する金属製の略板状部材であり、図22に示すように、第2部材120Dに組み付ける前は上方に所定量反った形状となっている。また、第1部材110Dは、その略平坦な座面112Dの軸心部にアイボルト200を挿通させてアイジョイント100Dを装置300に取り付けるための第1孔113Dを有している。また、第1部材110Dの周縁部は、第2部材120Dの第2インロー部125Dに丁度嵌り込む大きさ及び形状の第1インロー部115Dとなっている。さらに、第1インロー部115Dの下側には、全周に渡って凸状部116Dが形成されている。この凸状部116Dは、第1インロー部115Dの外周側の部分だけが下方に突出したものであり、第2部材120Dとの組付前には、図7に示す第1の実施の形態の第1部材110と同様に、内周側に内側テーパ面117を有し、外周側に外側テーパ面119を有する凸形状となっている。なお、本実施の形態における、本発明の一方の開口部に相当する箇所は、後述する第2開口部124Dと対向して重なる箇所全体を指すものとする。
【0087】
本実施の形態の第2部材120Dは、第1部材110Dと係合させる部材であり、内部に中空部121Dを有するカップ状の金属製の部材である。また、第2部材120Dは、第1部材110Dの第1孔113Dに対応する位置に、その平坦な座面122Dの軸心部にアイボルト200を挿通させてアイジョイント100Dを装置300に取り付けると共に流体の流路を確保するための第2孔123Dを有している。また、第2孔123Dに対向するように、第2孔123Dより広口の本発明の他方の開口部としての第2開口部124Dを有している。
【0088】
この第2開口部124Dの周縁部には、外周壁部のうちの外周側の部分だけが上方に突出した第2インロー部125Dが全体に形成されている。この第2インロー部125Dは、第1部材110Dを第2開口部124Dに嵌め込むように第1部材110Dと第2部材120Dを係合させる際に、第1部材110Dの第1インロー部115Dを内側に嵌合させる部分であり、第1インロー部115Dと第2インロー部125Dが丁度嵌合する大きさ及び形状に形成されている。さらに、第2インロー部125Dの突出部分とその下側の付け根の平坦部分との間には、全周に渡って、第1インロー部115Dの凸状部116Dを圧入するための凹状部126Dが形成されている。この凹状部126Dは、第2インロー部125Dの内周側の部分だけが、さらに下方に凹んだものであり、第1インロー部115Dの凸状部116Dに対応する位置に形成されており、図8に示す第1の実施の形態の第2部材120と同様に、内周側に内側テーパ面127を有する形状となっている。
【0089】
そして、第1部材110Dの第1インロー部115Dを第2部材120Dの第2インロー部125Dに嵌め込んだ上で、第1部材110Dの反りを押えて真っ直ぐの板状にして嵌合させ、そのときに、図9に示す第1の実施の形態と同様に、第1インロー部115Dの凸状部116Dを第2インロー部125Dの凹状部126Dに圧入して外周側に変形させることで、双方がかしめられ、第1部材110Dと第2部材120Dが固定された構成となっている。
【0090】
本実施の形態の分岐管130Dは、第1部材110D,第2部材120Dとは別部材からなる略円柱形状の金属製の部材である。そして、第2部材120Dにおける外周部の一部に、分岐管130Dと略同径・略円形状の開口部(図示省略)が形成されており、これに分岐管130Dが圧入されている。
【0091】
次に、本実施の形態に係るアイジョイント100Dの製造方法について、図21及び図22を参照して説明する。本実施の形態では、アイジョイント100Dの製造工程として、部材製造工程→組付工程の各工程を有するものである。以下、各工程について詳細に説明する。
【0092】
まず、図22に示すように、部材製造工程を行う。この部材製造工程では、第1部材110D,第2部材120D及び分岐管130D等をそれぞれ、打抜きや金型成形等で所定の形状に製造する。なお、このときには、図7及び図8に示す第1の実施の形態と同様に、第1部材110Dにおける第1インロー部115Dの凸状部116D及び第2部材120Dにおける第2インロー部125Dの凹状部126Dは、外周側に変形されておらず、外側への張り出し部分が形成されていない状態となっている。また、第1部材110Dには、所定量の反りを有するように形成する。
【0093】
次に、これらの部材を用いて、図21に示すように、組付工程を行う。この組付工程では、まず、第1部材110Dの第1インロー部115Dが内側に嵌り込み、第2部材120Dの第2インロー部125Dが外側となるように双方を組み付ける。それから、第1部材110Dの反りを上から押えて真っ直ぐにして、凸状部116Dを凹状部126Dに圧入させると、図9に示す第1の実施の形態と同様に、その圧力で、凹状部126Dの内側テーパ面127に当接した凸状部116Dの内側テーパ面117が、凹状部126Dの内側テーパ面127に沿って外周側に圧入され、凸状部116Dが、当該凸状部116Dが圧入された凹状部126Dと共に外周側に変形されて、第2インロー部125Dの壁面の内部に張り出し、当該状態でかしめられて固定される。その後、分岐管130Dを第2部材120Dにおける外周部の一部に形成された開口部(図示省略)に圧入する。
【0094】
以上のような工程を経て、図21に示すような、アイジョイント100Dを製造するものである。
【0095】
以上のように、各実施の形態に係るアイジョイント及びその製造方法によれば、第1インロー部の凸状部が第2インロー部の凹状部に圧入されて変形し、かしめられることで、第1部材と第2部材が固定されているため、製品としての十分なシール性能を有しており、かつ、製造手順が煩雑でなく、製造コストも安いアイジョイントとすることができる。また、第1部材と第2部材を組み付ける際に、第1インロー部と第2インロー部の形状で簡単に位置合せができるため、仮止め等の余計な作業をすることなく、簡単かつ確実に第1部材と第2部材の位置合せを行うことができる。
【0096】
また、各実施の形態に係るアイジョイント及びその製造方法によれば、第1インロー部の凸状部が第2インロー部の凹状部に圧入された圧力で凸状部と凸状部が圧入された凹状部が外周側に変形し、当該状態でかしめられて固定されているため、第1インロー部の凸状部が第2インロー部のある外周側に変形してかしめられることで、第1インロー部と第2インロー部がより密着するように固定され、第1部材と第2部材の固定を、より強固でシール性能の高いものにすることができる。その結果、より確実に、製品としての十分なシール性能を有し、かつ、製造手順が煩雑でなく、製造コストも安いアイジョイントとすることができる。
【0097】
また、第1の実施の形態に係るアイジョイント及びその製造方法によれば、前記した効果に加え、第1部材と第2部材がかしめ固定されるときに、第1切欠開口半部と第2切欠開口半部で分岐管が挟まれ、同時にかしめ固定されているため、煩雑な製造手順を必要とせずに、安い製造コストで、分岐管を確実にシール及び固定することができる。
【0098】
また、第2及び第3の実施の形態に係るアイジョイント及びその製造方法によれば、前記した効果に加え、第1部材と第2部材がかしめ固定されるときに、同時に第1分岐管半部と第2分岐管半部がかしめ固定されて、外管を圧入する分岐管を構成するようになっているため、煩雑な製造手順を必要とせずに、安い製造コストで、分岐管を確実にシール及び固定することができる。
【0099】
また、第4の実施の形態に係るアイジョイント及びその製造方法によれば、前記した効果に加え、第1部材及び/又は第2部材の外周部に有する開口部に分岐管が圧入固定又はかしめ固定されているため、シール性能の高い状態で、分岐管を確実に固定することができる。
【0100】
また、第5の実施の形態に係るアイジョイント及びその製造方法によれば、前記した効果に加え、第1部材に反りを有する板状部材を用いたため、上から押えることで簡単にインロー部の凸状部及び凹状部に圧力を掛けてかしめ固定することができ、製品としての十分なシール性能を有しており、かつ、製造手順が煩雑でなく、製造コストも安いアイジョイントとすることができる。
【0101】
なお、以上説明した各実施の形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。
【0102】
例えば、前記した各実施の形態では、かしめのみで第1部材と第2部材を固定していたが、第1部材と第2部材をかしめ固定した上で、第1開口部の周縁部と第2開口部の周縁部等をロックタイト等の樹脂系接着剤で接着固定するようになっていても良い。また、第1部材と第2部材をかしめ固定した上で、第1開口部の周縁部と第2開口部の周縁部等を半田等の低温溶融金属で接着固定するようになっていても良い。これらのようにしておくことで、第1部材と第2部材がより確実にシール及び固定され、よりシール性能の高いアイジョイントとすることができる。
【0103】
また、前記した各実施の形態では、第1インロー部の凸状部が第2インロー部の凹状部に圧入された圧力で凸状部と凸状部が圧入された凹状部が外周側に変形してかしめられるようになっていたが、本発明はこれに限るものではなく、第1インロー部と第2インロー部の形状や嵌合の仕方、凸状部と凹状部の形成される位置や形状等によって、凸状部と凹状部が内周側やその他の方向に変形してかしめられるようになっていても良い。
【0104】
また、前記した各実施の形態では、本発明の一方の部材として、上方に位置する第1部材、本発明の他方の部材として、下方に位置する第2部材を挙げて説明してきたが、本発明はこれに限るものではなく、前記した各実施の形態と異なる構成になっていても良い。例えば、本発明の一方の部材として、下方に位置する部材、本発明の他方の部材として、上方に位置する部材を有するものであっても良い。また、凸状部を有する第1インロー部が下方の部材に形成されており、凹状部を有する第2インロー部が上方の部材に形成されていても良い。
【0105】
また、前記した各実施の形態では、図4に示すように、アイジョイントをアイボルトで装置に取り付ける構造のものを例に説明してきたが、本発明はこれに限るものではなく、アイボルト以外の手段でアイジョイントを装置に取り付ける構造になっていても良い。例としては、図23に示すように、アイジョイント100Eがクランプ200Eによって装置300に固定されているものが挙げられる。すなわち、断面視略コ字形状のクランプ(ブラケット)200Eで、アイジョイント100Eの上面である第1部材110Eの座面112Eを押え、クランプ200Eの下方に形成されたフランジ部201EをボルトB等で装置300に固定する構成である。このような構成のときは、第1部材110Eにアイボルトを挿通させる必要がないため、第1部材110Eの座面112Eには、第1の実施の形態の第1部材110のような第1孔113を有していない構成となる。なお、図23における符号100E,110E〜116E,120E〜126E,130E,300,Pは、ぞれぞれ第1の実施の形態における符号100,110〜116,120〜126,130,300,Pと同様のものであり、詳しい説明は省略する。また、図示は省略するが、前記した第2〜第5の実施の形態においても、アイボルトの代わりに他の手段(例えば、クランプ200Eと同様の手段)で装置に取り付けるようになっていても良い。そのときの各アイボルトは、前記したアイジョイント100Eと同様に、第1部材の座面に第1孔を有していない構成となる。
【符号の説明】
【0106】
100,100A,100B,100C,100D アイジョイント
108 切欠開口部
110,110A,110B,110C,110D 第1部材(一方の部材)
111,111A,111B,111C,111D 中空部
112,112A,112B,112C,112D 座面
113,113A,113B,113C,113D 第1孔(孔)
114,114A,114B,114C 第1開口部(一方の開口部)
115,115A,115B,115C,115D 第1インロー部
116,116A,116B,116C,116D 凸状部
117 内側テーパ面
118 第1切欠開口半部
119 外側テーパ面
120,120A,120B,120C,120D 第2部材(他方の部材)
121,121A,121B,121C,121D 中空部
122,122A,122B,122C,122D 座面
123,123A,123B,123C,123D 第2孔
124,124A,124B,124C,124D 第2開口部(他方の開口部)
125,125A,125B,125C,125D 第2インロー部
126,126A,126B,126C,126D 凹状部
127 内側テーパ面
128 第2切欠開口半部
130,130A,130B,130C,130D 分岐管
131A,131B 第1分岐管半部
132A,132B 第2分岐管半部
200 アイボルト
300 装置
400A,400B 外管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平坦な座面の軸心部に孔を有すると共に該孔に対向するように開口部を有するカップ状の部材と、
前記開口部と同径の開口部を有するカップ状の部材と、
を有し、
前記2つの部材が、前記2つの開口部が対向するように係合されると共に、少なくとも1つの分岐管を有するアイジョイントであって、
前記2つの部材のうちの一方の部材における前記開口部の周縁部には、第1インロー部が設けられると共に、その先端部に凸状部が設けられており、
前記2つの部材のうちの他方の部材における前記開口部の周縁部には、前記第1インロー部を内側に嵌合させる第2インロー部が設けられると共に、前記凸状部が圧入される凹状部が設けられており、
前記第1インロー部の前記凸状部が前記第2インロー部の前記凹状部に圧入されて変形し、かしめられることで、前記2つの部材が固定されていることを特徴とするアイジョイント。
【請求項2】
前記第1インロー部の前記凸状部が前記第2インロー部の前記凹状部に圧入されたときに、その圧力で前記凸状部と該凸状部が圧入された前記凹状部が外周側に変形し、当該状態でかしめられて固定されていることを特徴とする請求項1に記載のアイジョイント。
【請求項3】
前記2つの部材における前記2つの開口部の周縁部同士に跨る位置に、前記一方の部材に形成された第1切欠開口半部と前記他方の部材に形成された第2切欠開口半部で構成された切欠開口部を有しており、
該切欠開口部は、別部材からなる分岐管の外径より小さい外径となっており、前記2つの部材がかしめ固定されるときに、前記第1切欠開口半部と前記第2切欠開口半部で前記分岐管が挟まれ、同時にかしめ固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のアイジョイント。
【請求項4】
前記2つの部材における前記2つの開口部の周縁部同士に跨る位置に、前記一方の部材と一体に形成された第1分岐管半部と前記他方の部材と一体に形成された第2分岐管半部で構成された分岐管を有しており、
前記2つの部材がかしめ固定されるときに、同時に前記第1分岐管半部と前記第2分岐管半部がかしめ固定されて、外管を圧入する前記分岐管を構成するようになっていることを特徴とする請求項1又は2に記載のアイジョイント。
【請求項5】
前記2つの部材の片方又は双方の外周部に開口部を有しており、
該開口部に、別部材からなる分岐管が圧入固定又はかしめ固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のアイジョイント。
【請求項6】
前記2つの部材がかしめ固定された上で、前記2つの開口部の周縁部同士が樹脂系接着剤で接着固定されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のアイジョイント。
【請求項7】
前記2つの部材がかしめ固定された上で、前記2つの開口部の周縁部同士が低温溶融金属で接着固定されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のアイジョイント。
【請求項8】
平坦な座面の軸心部に孔を有すると共に該孔に対向するように開口部を有するカップ状の部材と、
前記開口部と同径の開口部を有するカップ状の部材と、
を有し、
前記2つの部材が、前記2つの開口部が対向するように係合されると共に、少なくとも1つの分岐管を有するアイジョイントの製造方法であって、
前記2つの開口部のうちの一方の開口部の周縁部に第1インロー部が設けられると共に、その先端部に凸状部が設けられた、前記2つの部材のうちの一方の部材を形成し、
前記2つの開口部のうちの他方の開口部の周縁部に前記第1インロー部を内側に嵌合させる第2インロー部が設けられると共に、前記凸状部が圧入される凹状部が設けられた、前記2つの部材のうちの他方の部材を形成し、
前記第1インロー部をの前記凸状部を前記第2インロー部の前記凹状部に圧入して変形させることで、前記2つの部材をかしめて固定することを特徴とするアイジョイントの製造方法。
【請求項9】
前記第1インロー部の前記凸状部を前記第2インロー部の前記凹状部に圧入した際に、その圧力で前記凸状部と該凸状部が圧入された前記凹状部を外周側に変形させて、前記2つの部材をかしめて固定することを特徴とする請求項8に記載のアイジョイントの製造方法。
【請求項10】
前記2つの部材における前記2つの開口部の周縁部同士に跨る位置に対し、前記一方の部材に第1切欠開口半部を形成すると共に、前記他方の部材に第2切欠開口半部を形成して、当該第1切欠開口半部と第2切欠開口半部で、別部材からなる分岐管の外径より小さい外径となる切欠開口部を形成し、
前記2つの部材をかしめ固定するときに、同時に前記第1切欠開口半部と前記第2切欠開口半部で前記分岐管を挟んでかしめ固定することを特徴とする請求項8又は9に記載のアイジョイントの製造方法。
【請求項11】
前記2つの部材における前記2つの開口部の周縁部同士に跨る位置に対し、前記一方の部材に第1分岐管半部を一体に形成すると共に、前記他方の部材に第2分岐管半部を一体に形成して、当該第1分岐管半部と第2分岐管半部で一体に形成された分岐管を成すようになっており、
前記2つの部材をかしめ固定するときに、同時に前記第1分岐管半部と前記第2分岐管半部をかしめ固定して、外管を圧入する前記分岐管を形成することを特徴とする請求項8又は9に記載のアイジョイントの製造方法。
【請求項12】
前記2つの部材の片方又は双方の外周部に開口部を形成し、
該開口部に、別部材からなる分岐管を圧入固定又はかしめ固定することを特徴とする請求項8又は9に記載のアイジョイントの製造方法。
【請求項13】
前記2つの部材をかしめ固定した上で、前記2つの開口部の周縁部同士を樹脂系接着剤で接着固定することを特徴とする請求項8乃至12のいずれか一項に記載のアイジョイントの製造方法。
【請求項14】
前記2つの部材をかしめ固定した上で、前記2つの開口部の周縁部同士を低温溶融金属で接着固定することを特徴とする請求項8乃至12のいずれか一項に記載のアイジョイントの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−104502(P2013−104502A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−249642(P2011−249642)
【出願日】平成23年11月15日(2011.11.15)
【出願人】(504287952)株式会社 クニテック (16)
【Fターム(参考)】