説明

アイテム管理システム及び関連方法

【課題】アイテム管理システム及び関連方法を提供する。
【解決手段】本発明の特徴は、アイテムを受取り、そのアイテムをアイテム管理システムに誘導して格納することに導かれる。一実施形態においては、アイテムを誘導することは、少なくともそのアイテムの位置をイメージングし、そのイメージを遠隔ユーザに提供することを含む。本発明の他の特徴は、保管部からアイテムを検索してそのアイテムを処理することを含む。精選された実施形態において、アイテムを処理することは、遠隔ユーザによって与えられた命令に関するアイテムを処理することを含む。一実施形態においては、既に処理されたアイテムの少なくともいくつかが、保管部に戻される。本発明のさらに他の特徴は、アイテム管理処理の多様な部分をモニタリングすることを含む。選択された実施形態においては、本発明の多くの特徴が自動化及び/又はコンピュータ制御されている。加えて、本発明の多くの特徴によって、非均一なアイテムを均一な構造物内に格納可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
この特許出願は、米国特許出願番号11/195,491の部分継続出願であり、参照によってその全部がここに取り込まれる。加えて、この特許出願は、2004年7月30日に出願された米国特許仮出願番号60/592,648と、2004年10月15日に出願された米国特許仮出願番号60/619,367と、2004年11月9日に出願された米国特許仮出願番号60/626,571とに基づく優先権を主張するものであり、これらの仮出願の全ては、それらに対する参照によってその全部がここに取り込まれる。
【0002】
本発明の実施形態は、自動遠隔制御文書管理システムを含む、アイテム管理システム及びこれに関連する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
紙文書の発送、転送、受取り、検討、複写、格納、検索、及び破棄は、個人及びビジネスにとって、時間の浪費であり、費用のかさむものである。加えて、これらの紙文書が再利用されなければ、紙文書の破棄及び処分は環境に負の影響を与えることになり、再利用それ自体は、時間の浪費及び高価なものになる。規制上の要求(Sarbanes-Oxley法,HIPPAA,等)により、紙文書管理の複雑性及びコストは増大の一途を辿っている。「ペーパーレス・オフィス」の概念は、1970年代半ばから存在していたが、様々な理由のために完全な実現には至らなかった。従って、他のアイテムとともに、文書が保管部において追跡され、検索され、検討され、再配置され、及び/又は、破棄されるといった意味で紙文書を物理的に格納することに対する要求は、今なお存在する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
紙文書についての他の問題は、典型的には、文書を検討する人員を文書と共に物理的に配置する必要があるということである。例えば、ある者が複数の住居、複数の事務所を所有しており、及び/又は、旅行に非常に多くの時間を使っていたとすると、多くの場所に配達されるメール又は他の文書の追跡を継続することが困難となる。しばしば、この問題は、多くの場所の各々に誰かを配置して、関連する場所に配達されたメールその他の文書を受取り、検討し、及び/又は、転送するようにすることで解決されている。この解決方法は、利便性に欠け、費用がかかり、場合によっては、時間に敏感な情報の受領に遅延をきたす恐れがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、本発明の一実施形態に従ったアイテム管理システム及び関連方法を記述するものである。本発明のいくつかの具体的詳細は、後述の記載及び図面において述べられ、本発明の一実施形態の完全な理解を与える。しかしながら、当業者であれば、本発明が追加の実施形態を含みうること、及び、本発明の他の実施形態が後述のいくつかの具体的特徴なしに実施可能であることを理解できるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
(概論)
本発明は、広く、アイテム管理システム及び関連方法に方向付けられている。図1に示すように、精選された本発明の特徴は、物理的アイテムを受け取り(処理部102)、アイテムを誘導して該アイテムのイメージングをアイテム管理システムに含め(処理部104)、各々のアイテムに関するイメージデータを電気的に格納し(処理部105)、そして、この物理的アイテムを選択及び識別された位置に格納する(処理部106)という段階を有するアイテム管理処理100に方向付けられている。これらのアイテムは、1枚の紙、封筒、1通のメール、雑誌、文書グループ(例えば、複数ページの手紙)、CD又はDVD、CD/DVDのグループ、パッケージング、書籍、及び/又は、他の物理的アイテムを含む、何れの物理的アイテムをも含むことができる。精選された実施形態において、アイテムは、互いに比較して非均一な形状及びサイズを有している。一実施形態において、アイテムを誘導することは、そのアイテムについての情報を収集することを含み、一意な識別子(例えば、コード、タグ、マーキング、又は他の識別)を割り当て又は適用することを含み、そのアイテムの少なくとも一部をスキャニング又はイメージングすること、及び/又は、格納用アイテムの準備をすることを含む。識別子を適用することは、識別のためのアイテムを物理的に構成すること又はアイテムの材料を取付けることを含む、何れかの識別配列を含むことができる。例えば、一実施形態に示したように、1枚の紙は、後にその紙を識別できるよう、その紙の上に印刷された、或は、その紙自体の中に物理的に押圧又はクリンプされたシンボル又はコードを有することができる。他の実施形態においては、無線認証タグ、バーコード、1次元又は2次元記号体系、及び/又は、他の一意な識別子を該アイテムに括り付けることができる。図2は、本発明の一実施形態に従った識別子299を有するアイテム201の部分的な図式的例示である。図2において、アイテム201は、パッケージング295(例えば、封筒又は郵便袋)とコンテンツ294(例えば、そのパッケージングの中の文書)とを含む。他の実施形態においては、アイテム201は他の配置を含むことができ、及び/又は、識別子はアイテム201の他の部分に適用することができる。
【0007】
図1に戻ると、本発明の他の状況においては、保管部から誘導されたアイテムを検索することを含むことができ(処理部108)、アイテムの各々に対する命令に従ってアイテムを処理すること(処理部110)を含むことができる。一実施形態において、検索又は誘導後のアイテム処理(処理部110)は、物理的アイテムを受取者又はユーザ(例えば、保管センターから離れた人及び/又は組織を含む存在)に送ることを含み、この物理的アイテムを他の遠隔地にあるエンティティ又は場所に転送することを含み、アイテムの1又は複数の部分をスキャニングして遠隔の受取者にそのアイテム部分の視覚イメージを提供することを含み、アイテムを保管することを含み、アイテムを破棄することを含み、アイテムを処理することを含み、及び/又は、アイテムを再利用することを含む。精選された実施形態においては、処理されたアイテムの少なくともいくつかは保管部に戻すことができる(処理部106)。
【0008】
一実施形態においては、アイテム管理処理は、遠隔位置からユーザ入力を受取ること、及び/又は、遠隔ユーザへ出力を送ることを含むことができる(処理部112)。加えて、精選された実施形態において、アイテム管理処理は、オペレータ入力を受取ること、及び/又は、オペレータへ出力を送ることを含むことができる(処理部114)。多様な実施形態において、オペレータは、アイテム管理センター又は遠隔位置の現場にいることができる。
【0009】
例えば、精選された実施形態において、アイテムが1通のメールである場合、封筒の全て又は一部は誘導の間にスキャンされ、封筒のイメージは、例えばコンピュータネットワークを介して遠隔ユーザに電子的に送信可能である。そして、遠隔ユーザは、1通のメールがどのように処理されるべきかの命令を与えることができる。加えて、一実施形態においては、あるアイテムがアイテム管理処理においてどのようにハンドルされるべきか、あるいは、処理されるべきかについての規則を設定することができる。同様に、一実施形態において、オペレータ(例えば、エンティティ)は、選択されたアイテム(例えば、誘導処理中に識別困難なアイテム)についての情報を受取ることができ、アイテム管理処理において選択されたアイテムをどのようにハンドルするかの入力を与えることができる。さらに他の実施形態において、アイテム管理処理は、アイテム管理処理の実質的に全て又は多様な部分をモニタするために使用可能な1又は複数のモニタリング処理を含むこともできる。さらに他の実施形態においては、本発明の様々な状況が自動化可能であり、及び/又は、コンピュータ制御可能である。
【0010】
アイテム管理処理100は、様々なタスクを遂行するために使用可能である。例えば、本発明の様々な状況において、非均一なアイテムを非均一な構造物に格納することが可能である。例を挙げると、一実施形態において、非均質な物理的特性又は次元を有するアイテム(例えば、外部形状及びサイズ)は、実質的に均質な次元(例えば、外部形状及びサイズ)を有する搬送体又はラック位置に格納される。精選された実施形態において、アイテムを含んでいる均一構造物(例えば、搬送体)は、選択された処理ステップ中、手動的又は自動的に操作可能である。他の状況においては、特定のシーケンス内の具体的に識別化された個別のアイテムの保管及び/又は検索が可能である。本発明のさらに他の状況においては、1つの位置で物理的アイテムを受取り、遠隔的に検討し、及び/又は、ユーザ又はオペレータによって与えられた命令に従って処理することができる。アイテム管理処理100の様々な実施形態は、文書制御又は保管システム、及び/又は、他のアイテム制御システム(例えば、CD/DVDデータ保管システム、CD/DVDレンタルサービス、書籍貸与システム、及び/又は、他の関連商品システム及びサービス)を含む、多様なシステムを形成するために利用可能である。
【0011】
精選された実施形態において、アイテム管理処理100はまた、遠隔ユーザからの命令に従った遠隔メールサービスにおいて使用することもできる。例えば、一実施形態において、遠隔メールサービスにより、ユーザはメール(例えば、米国郵便メール、及び/又は、社内メール)をそのユーザ位置から離れた特定の位置に配送することができ、そのメールは受取り処理及び誘導処理を通じて処理することができ、そして、遠隔ユーザは、例えばインターネット又は他のコンピュータネットワーク上で各メールアイテム(例えば、封筒又はパッケージング)の少なくとも一部のイメージを検討することができる。遠隔ユーザは、コンピュータネットワークを介してそのメールがメール処理位置でどのように処理されるべきであるかについての命令を与えることができる。例えば、ユーザは、スキャンされた又は他の方法でイメージ化された完全なメールアイテム(例えば、封筒及びそのコンテンツ)を取得することができ、そのイメージは、検討のためのコンピュータネットワークを介して遠隔ユーザに送ることができる。ユーザは、メールアイテムが他の遠隔地にあるエンティティ又は遠隔位置に送られるよう命令を与えることができ、或は、メールアイテムを再利用するよう、破棄するよう、裁断するよう、又は、記録するよう命令を与えることができる。精選された実施形態において、遠隔ユーザは、ネットワーク上で利用可能なユーザインタフェースを介して事前に規則又は命令を設定することができるので、一定のメールアイテムは、メール処理位置におけるシステム内に受取り及び誘導されたときに、これらの命令によって事前に自動的に処理される。
【0012】
図3は、本発明の多様な実施形態に従ったアイテム管理システム300の部分的な図式的例示である。ユーザから離れた位置にあるアイテム管理システム300は、受取りステーション302において物理的アイテム301を受取ることができる。受取りステーション302は、アイテムの各々が受取り処理を完了し、及び/又は、アイテムが誘導センター306に移動可能となるまで、アイテム301を保持するためのキャッシュCを有することができる。誘導センター306は上述の誘導処理を実行することができる。加えて、誘導処理中にアイテムの少なくとも一部がイメージ化された後、アイテムのイメージ及び/又はそのアイテムについて収集された情報の少なくとも一部は、コンピュータネットワークを介して遠隔ユーザに送信され、ユーザインタフェース312を介して遠隔ユーザに与えられる。また、遠隔ユーザは、ユーザインタフェース312を介してアイテム管理システム300に命令などの入力、例えば、各々のアイテムを処理するための命令を与えることもできる。同様に、アイテム管理システム300は、オペレータインタフェース314を含んでおり、これを通じて、現場オペレータ又は遠隔オペレータは、出力(例えば、情報)をこのアイテム管理システム300から受信することができ、これを通じて、オペレータは、アイテムを処理し或は他の関連タスクを実行するための入力(命令)をこのアイテム管理システム300に与えることができる。精選された実施形態において、オペレータは、ネットワーク及びオペレータインタフェースを介して出力を受信し、かつ、入力を与えることができる。
【0013】
一実施形態において、誘導処理は、アイテムを受信することを含み、1又は複数のマーキング(例えば、アイテム上のアドレス、記号体系、コード、あるいは他の情報)を識別することを含み、どの遠隔ユーザが特定のアイテムに関連しているかを判断するためのマーキングを解析することを含む。例えば、文書管理システムにおいては、単一のアイテムに関連する複数の遠隔ユーザ又はエンティティが存在する。一実施形態においては、光学式文字認識(OCR)処理がアイテム上のマーキングを「読取る」ために使用され、このアイテムは適切な遠隔ユーザに関連付けられる。他の実施形態においては、バーコードシステム、記号読取りシステム、無線認証システム、あるいは他の認証システムといった他のシステムが使用されて、どの遠隔ユーザがそのアイテムに関連するかを正確に判断することができる。したがって、各々のアイテムは、以下にさらに詳細に記載するような正しい遠隔ユーザからの命令に基づいて処理される。
【0014】
誘導処理が完了し、アイテムが正しい遠隔ユーザに関連付けられた後、物理的アイテムは保管センター306に転送される。一実施形態において、保管センター内の各アイテムの位置と、保管センターへの位置/保管センターからの位置とは、各アイテム上の識別子を介して追跡される。保管センター306はアイテムを格納することができるので、アイテムは迅速及び正確に識別可能であり、格納可能であり、移動可能であり、及び/又は、検索可能である。なぜなら、各アイテムの位置は、この識別子を使用することにより常に知られることとなり、保管センター内のアイテム(例えば、コンピューティングシステムを介して)の正しい位置を追跡するからである。例えば、この識別子はバーコードであり、このアイテムが移動するたびにバーコードがスキャンされ、その位置が保管センター内の各々の位置に関連する他のバーコードに対応付けられる。加えて、一実施形態において、異なる物理的パラメータ(例えば、形状、サイズ、及び重量)をアイテムが有するところでは、保管センターは、非均一なアイテムの各々を均一の構造物内に格納するよう構成することができる。そして、一実施形態において、アイテム及び均一構造物は、保管センター内で1つのユニットとして共に移動する。例えば、異なるメールアイテムが異なるサイズ及び形状を有する遠隔メールセンターの一実施形態においては、各メールアイテムは、カセット又は他の形式の保管コンテナにおいて配置可能である。カセットの外部の部分は形状及びサイズにおいて均一であるので、以下でさらに詳述するように、これらは、ラックシステム又は他の保管構造物内の複数位置の何れか1つに操作及び格納可能である。
【0015】
加えて、精選された実施形態において、カセット及び/又はラックシステムは、更なる処理のための後の時間に特定のカセット及びそのアイテムを追跡及び検索する補助となる一意の識別機能を持つことができる。例えば、一実施形態において、ラックシステムのカセット及び保管領域は、それぞれ一意の識別子を有している。アイテム上の識別子は、カセット上の識別子に一致するものであるか、あるいは関連するものであり、このカセット上の識別子は、ラックシステムにおける保管領域の識別子に一致するものであるか、あるいは関連するものである。カセット及びアイテムが移動すると、このカセットの識別子は、新しい位置における識別子に再連合される。したがって、システムにおける各アイテムの位置は、常に追跡され、既知であり、何時の処理に対しても保管センター306から迅速に検索することができる。したがって、精選された実施形態において、保管処理は、検索処理を促進するために格納された後のラックシステム内の再配置アイテム又は編成アイテムを含むことができる。例えば、遠隔メールシステムにおいて、個々のカセット(の使用時)における多様なメールアイテムがラックシステムにおいて再配置又は編成されうるので(例えば、ラックシステム内のある位置から他の位置への移動)、同時に検索された同様のアイテムは、互いに物理的に近似されたものとなる。一実施形態において、多様な転送機構(例えば、コンベヤーシステム)、及び/又は、1又は複数のロボットマニピュレータRMが使用されて、例えば、初期保管中、再保管中(例えば、処理後に戻るアイテム)、編成中、及び/又は、検索中などのような保管センター内のアイテム移動が可能となる。
【0016】
一旦、アイテムが保管センター306から検索されると、処理センター310へ移動する。処理センター310において、アイテムは、スキャニング又はイメージング(例えば、コンピュータネットワークを介した遠隔ユーザ又は他のエンティティへの転送のための全コンテンツのスキャニング)を含み、他の遠隔ユーザ又は他のエンティティへの物理的な発送のためにアイテムを準備すること、アイテムを破棄すること、アイテムを再利用すること、及び/又は、アイテムを記録することを含む、様々な形式の処理を実行することができる。処理段階が完了した後は、残りのアイテムは保管センターに戻すことができる。例えば、一実施形態において、処理中に記録又はスキャンされているアイテムは、その処理が完了した後は、保管センター306に戻すことができる。精選された他の実施形態において、記録されたアイテムは、これらの記録されたアイテムが近時にアクセスされることは予想されないので、保管センター306の指定された部分に格納することができる。
【0017】
他の実施形態において、処理は、処理ステーションを通って移動するアイテムを単に含むことができる。例えば、一実施形態において、複数のアイテムがグループでラックシステムから取除かれ、アイテムのグループとして処理センター310を通って移動し、同時に、他のアイテムがスキャンされ、記録され、システムの外に送出され、及び/又は、破棄され、いくつかのアイテムは単に戻り、ラックシステム内の選択された位置に保管される。上述したように、各々のアイテムの特定の位置は、そのアイテムが処理センター310又は保管センター306内を移動したとき、その識別子を介して追跡される。一実施形態においては、アイテムは、誘導後に保管センター306を通ることなしに、処理センター310へ移動する。例えば、上述したように、遠隔メールシステムにおいて遠隔ユーザ又はオペレータは、誘導処理中に識別された特定のアイテムが、処理に直接送られて再利用され、処置のための待ち行列に入り、遠隔ユーザ又は他のエンティティに送られるよう、予め規則を設定できる。
【0018】
アイテム301は、転送機構T、及び/又は、手動を介して、アイテム管理システム300の至るところを移動することができる(例えば、様々なステーションの間)。転送機構Tは、コンベヤー、カート、ロボットマニピュレータ、搬送体又はパレット、カセット、及び/又は、保管ユニットを含む、多様な輸送要素を含みうる。多様な実施形態において、転送機構Tは、手動で操作可能であり、部分的な自動化、完全な自動化が可能である。一実施形態において、転送機構Tの全て又は一部は、コンピュータ制御される。また、アイテム管理システム300内の多様なステーションの何れも、例えば、隣接のコンベヤーシステム上の搬送体と相互作用する1又は複数のロボットマニピュレータといった、各ステーションに必要な1又は複数の転送機構Tを含むことができる。加えて、アイテム管理システム300内の何れの多様なステーション、及び/又は、転送機構Tの一部も、更なる処理が行えるようになるまでアイテムを一時保持する、受取りステーション302について上述したのと同様の、キャッシュCを含むことができる。また、このキャッシュCは、各アイテムの位置を正確に追跡するために各アイテムの識別子に関連付け可能な一意な識別子を含むことができる。このことは、一実施形態においては、アイテム管理システム内の多様なセンターの各々の多様な要素が、物理的に重複するものと理解される。
【0019】
一実施形態においては、アイテム管理システム300はまた、アイテム管理システム300又はアイテム管理処理の様々な部分をモニタするためのモニタリング配置又はモニタリングシステム316を含むこともできる。例えば、モニタリングシステム316は、アイテム管理システム300内にアイテムがある間、これらアイテムの追跡、観察、及び位置情報を与えることができる。モニタリングシステム316は、完全に手動で操作可能であり、部分的に自動化、又は完全に自動化が可能である。一実施形態においては、モニタリングシステム316の少なくとも一部は、コンピュータ実施及び/又はコンピュータ補助可能である。精選された実施形態において、モニタリングシステム316は、アイテム管理システム300又はアイテム管理処理の様々な部分におけるアイテムを視覚的に記録するためのビデオカメラ又はビデオシステムを含むことができる。他の実施形態においては、システムは、例えば、スチルカメラ、無線認証(RFID)受信機/読取り機、及びバーコード読取りデバイスといった、他の電子モニタリングデバイスを含むことができる。加えて、いくつかの実施形態においては、モニタリングは遠隔的に遂行可能である。例えば、アイテム管理処理の一部をモニタするためのビデオシステムを使用すると、この視覚イメージは、このイメージを格納及び/又は検討可能な遠隔位置へネットワークを介して送信可能である。
【0020】
モニタリングシステム316によって収集された情報は、多くの目的に対して有益である。例えば、一実施形態において、モニタリングシステム316は、最終的にアイテムが意図された位置に到達しなかったという情報を与えることができ、あるいは、そのアイテムが機密情報を含む密封された郵便袋ならば、モニタリングシステムは、その内容が非認可の閲覧者によってアクセスされた可能性があることを示すことができる。精選された実施形態においては、モニタリングシステム316によって収集された情報の一部を、特定のアイテムに関連し、その特定のアイテムのハンドリング中に発生したイベントの記録を与える所有者、受取者、又は、他の認可されたエンティティに提供することができる。他の実施形態において、モニタリングシステム316によって収集された情報は、オペレータによって試験可能であり、オペレータは情報に基づきオペレータインタフェース314を介してシステムに入力を与えることができる。例えばある状況において、オペレータは、モニタリングシステム316を介して観察された問題を修正するための入力を与えることができる。また、モニタリングシステム316は、アイテムが様々なセンター間及びセンターを通って移動するときに、現場のオペレーション及び/又はオペレータを監視するセキュリティシステムとして作動することもできる。
【0021】
上述したように、アイテム管理システムの一部はコンピュータ実施、コンピュータ制御、コンピュータ補助が可能である。加えて、様々なコンピューティングシステムが、アイテム管理システムの1又は複数の部分とのインタフェースに使用可能である。図4は、本発明の実施形態に従ったアイテム管理処理の様々な部分を実施又は補助するために適したコンピューティング環境を示すブロック図である。コンピューティング環境480は、図3を参照して上述したアイテム管理システムと同様に、アイテム管理システム400の少なくとも一部と実施可能に結合又は統合可能である。コンピューティング環境480は、ディスプレイ484と、例えばキーボード486a及びポインティングデバイス486b(例えば、マウス)といった1又は複数の入力デバイスとに実施可能に結合又は統合可能な、コンピューティングシステム又はコンピュータシステム482を含むことができる。加えて、コンピュータシステム482は、1又は複数の保管デバイス(例えば、1又は複数のデータベースを備えたハードドライブ488)と通信することができ、また、他の形式のコンピュータ読取り媒体を読取るための1又は複数のデバイス490(例えば、ディスク読取り用デバイス491)と通信することができる。
【0022】
また、コンピュータシステム482は、ネットワーク492(例えば、インターネット)を介して、他のデバイス又はシステムと通信することもできる。例えば、例示された実施形態において、コンピュータシステム482は、ユーザコンピュータシステム493、ユーザデータベース494、オペレータコンピュータシステム495、及び/又は、オペレータデータベース496とネットワーク492を介して通信可能である。他の実施形態においては、コンピューティング環境480は、より多くの、より少ない、及び/又は、異なったコンポーネントを含む、他の配置を有することができる。
【0023】
例えば、システムが実装されるコンピューティングデバイス又はコンピューティング環境は、中央処理装置、メモリ、追加の入力デバイス(例えば、キーボード、ポインティングデバイス、及び/又は、他のセンサ)、他の出力デバイス(例えば、ディスプレイデバイス)、及び他の記憶装置(例えば、ディスクドライブ)を含むことができる。メモリ、及び記憶デバイスは、システムを実装する命令を含むコンピュータ読取り可能媒体を含むことができる。加えて、データ構造及びメッセージ構造は、通信リンク上の信号などのように、データ転送媒体を介して格納又は転送することができる。インターネット、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、ポイントツーポイント・ダイアルアップ接続、携帯電話ネットワーク等といった様々な通信リンクを使用することができる。
【0024】
アイテム管理システムの一部は、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、ハンドヘルド又はラップトップコンピュータ、マルチプロセッサ・システム、マイクロプロセッサベースシステム、メインフレームコンピュータ、上記システム又はデバイスの何れかを含む分散コンピューティング環境等を含む、多様なオペレーティング環境において実施可能である。このコンピュータシステムは、携帯電話、個人情報端末(personal digital assistants)、スマートホン、パーソナルコンピュータ、プログラマブル家電、デジタルカメラ等を含みうる。
【0025】
さらに、システムの多くの部分が、1又は複数のコンピュータ又は他のデバイスによって実行されるプログラムモジュールといった、コンピュータ実行可能命令の汎用コンテクストにおいて記述可能である。一般に、プログラムモジュールには、特定のタスクを実行又は特定の抽象データ型を実施する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造等が含まれる。一般的には、プログラムモジュールの機能は、多様な実施形態において要求される通りに結合又は分散可能である。
【0026】
図5に、ユーザが本発明の実施形態に従った遠隔メール処理を含むアイテム管理プロセスとインタフェース/相互作用可能な、コンピュータディスプレイ500を示す。図5において、ユーザインタフェースディスプレイ500は、ネットワーク(例えば、インターネット)を通してアクセスされる。ディスプレイは、インボックス510と、メール処理に関連する他の様々なディスプレイへのマルチリンク511と、他の情報526とを含むことができる。
【0027】
例示した実施形態において、インボックスは、イメージセクション512と、物理データセクション514と、ステータスセクション516と、実行セクション518とを含む。イメージセクション512は、遠隔設備においてアイテム管理処理へ誘導されたアイテムの部分のイメージを含むことができる。物理データセクション514は、サイズ、重量、メールの形式(例えば、ファーストクラス又はバルク郵便)、メールの差出人名、概算ページ数(例えば、サイズ及び重量に基づく)、及び/又は、他の情報を含む、そのアイテムについての物理データを含むことができる。ステータスセクション516は、そのアイテムが受取られた日付と、そのアイテムがいずれかの処理を受けたか否かについての情報とを含むことができる。
【0028】
図5において、実行セクション518は、遠隔ユーザが何処で個々のアイテムの処理についての命令を与えることができるかについてのメニュー又はエントリフィールドを含むことができる。例えば、例示された実施形態において、ユーザは、メールアイテムを裁断する、メールアイテムをスキャンする、又は、メールアイテムの送出を選択できる。例えば、ユーザがメールアイテムの裁断を選択したならば、このアイテムは裁断され、再利用される。いくつかの実施形態において、アイテム管理処理は、再利用された材料の販売を含むことができる。もし、ユーザがメールアイテムのスキャンを選択するならば、追加のスクリーンにより、ユーザは全アイテム又は特定ページ数をスキャンすることを選択できる。いったんアイテムがスキャンされると、ユーザはスキャンされたイメージを見ることができ、必要ならば追加の命令を与える。もし、ユーザがメールアイテムの送出を選択するならば、追加のスクリーンにより、ユーザは該アイテムを該ユーザ又は他のエンティティに送ることができる。図5において、ユーザはまた、「メールリストからのリスト」オプションを選択することもできる。このオプションは、選択されたメールを発信したエンティティのメーリングリストからの除去をユーザが望んでいることを示すアイテム管理処理へのフィードバックを与える。この管理処理はこの情報を追跡でき、様々なバルクメーリングエンティティ、及び/又は、選択されたアイテムを発信した特定のエンティティに対し、この情報を与える。
【0029】
ディスプレイのマルチリンク部分511は、メール移行ウィザード522、ジャンクメールウィザード524、メール選択セクション520、及び/又は、他の情報(例えば、アカウント情報、及び、アイテム管理システムの管理者へコンタクトするためのコンタクトリンク)を含む、多様なページへのリンクを含むことができる。メール選択セクション520は、数あるものの中でも、アイテム管理システムの中に誘導される様々なメールアイテムに関する規則の設定、及び/又は、ユーザが自らのインボックスに対する表示形式をカスタマイズできるようにするために、利用することができる。例えば、メール選択セクション520により、ユーザは、一定の基準(例えば、メールの一定の出所及び一定の分類からのもの)に適合するメールを削除する、裁断する、再利用する、保持する、及び/又は、受取り時に即座に完全スキャンすることを指示することができる。移行ウィザード522により、一定の基準に合うメールを、誘導後即座にユーザ又は他のエンティティに送ることができる。ジャンクメールウィザード524により、ユーザは一定の基準に合うメールを自動的に削除、裁断、破棄、又は受取り後再利用するよう指示することができ、そして、いくつかの場合には、ユーザがこれ以上のダイレクトマーケティングの申し出の受取りを望まないという通達をダイレクトメールマーケティングエンティティへ送出するよう、アイテム管理処理に指示することができる。また、コンピュータディスプレイ500は、広告、通達、及び概略情報といった他の情報526も含むことができる。
【0030】
他のディスプレイページは他の配置を含むことができ、他の機能を実行できるよう配置することができ、及び/又は、アイテム管理システムの他の形式に適合させることができる。例えば、図6に、ワシントン州レッドモンド所在のマイクロソフト社から利用可能な例えばマイクロソフトアウトルック(登録商標)といった個人管理ソフトウェアを介したアイテム管理処理とのインタフェース/相互作用をユーザが行うことができる、他のコンピュータディスプレイ600を示す。図6のコンピュータディスプレイ600は、イメージセクション612と、物理データセクション614と、ステータスセクション616と、実行セクション618とを含む。
【0031】
例示した実施形態において、実行セクション618は、保持機能、即時転送機能、裁断機能、及びコンテンツスキャン機能を含む。保持機能により、アイテムの保持及び後ほどの発信が可能になる。例えば、これによって、ユーザは、アイテムを1ヶ月間保持し、その後、選択されたアドレスに発信することができる(例えば、ユーザが長期旅行から戻った後)。即時転送機能により、ユーザは、メールアイテムをユーザに直ちに転送することができ、スキャン機能により、ユーザは、アイテム全体を電子的に検討できるよう全体のアイテムをスキャンすることができる。裁断機能により、ユーザは、メールアイテムの裁断及び再利用を行うことができる。他の実施形態においては、ユーザは、裁断することなしにアイテムを再利用するオプションを持つことができる。精選された実施形態において、アイテム管理処理は、削除、破棄、裁断、及び/又は、一定期間の再利用のために選択されたアイテムを保持することができるので、ユーザは、削除、破棄、裁断、及び/又は、再利用を一定期間キャンセルすることができる(例えば、1〜3日間)。
【0032】
一実施形態において、オペレータインタフェースは、遠隔ユーザディスプレイページについて上述したものと同様のディスプレイページを含むことができるので、オペレータはアイテム管理処理から情報受取ることができ、アイテム管理処理の部分を監視することができ、及び/又は、アイテム管理処理に入力を与えることができる。例えば、もし遠隔ユーザがネットワークアクセスを有していないならば、そのユーザは電話回線を介してオペレータとコンタクトすることができ、ある期間のメールの処置に関する命令を与えることができる。そして、オペレータは、「オペレータ表示ページ」を使用してアイテム管理システムとインタフェースし、ユーザの命令を実行する。さらに、この「オペレータ表示ページ」により、ユーザは他の理由でアイテム管理処理に命令を与えることが可能となる。例えば、オペレータは、アイテム管理システムに命令を与えてエラーを修正、及び/又は、ユーザによる自動的な規則を優先させることができる。例えば、ユーザがアイテムを自動的に発送した地域に影響を与えるような自然災害が発生した場合には、オペレータは、そのアドレスへのアイテムの自動発送を中止することができ、遠隔ユーザに対して自動配送は中断されたことを告知することができる。そして、遠隔ユーザは、関係するアイテムについての新しい命令を与えることができる。
【0033】
以上、アイテム管理処理及びアイテム管理システムの多様な部分の実施形態について記載したが、以下に、更に詳細に記載する。しかしながら、当業者であれば、本発明がこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明には追加の実施形態を含めることができ、本発明の他の実施形態が以下に述べるいくつかの特定の特徴なしに実施可能であることを理解するであろう。加えて、例示目的のためではあるが、以下の実施形態の多くが遠隔メールシステムとの関連で記載され、これらの実施形態の多く又は全てが、アイテム及び/又はアイテム管理システムの他の形式にも適用可能であることが理解される。
【0034】
(アイテム受取り)
アイテムは、多様な方法を介してアイテム管理システムによって受取ることができる。アイテム受取りの方法は、そのアイテムの物理的な所持を達成することを含み、いくつかの場合には、損傷についてアイテムを点検すること、及び/又は、誘導処理がスタート又は開始した場所へアイテムを移動させることを含む。例えば、遠隔メールシステムの場合においては、ユーザは、商業メール受取り代行によって、メールを物理的な建造物のアドレス、私書箱あるいは個人的な郵便受け(PMB)へ配送することができる。このメールは配達場所から選び出すことができ、誘導が生じるところの遠隔施設へユーザから移送することができる。メールは、損傷についての点検をすることができ、また、誘導処理を開始するために配置することが可能である。他の実施形態においては、アイテム管理システムを有するこの施設は、商業メール受取り代行であってもよく、そうすると、多くのユーザに割り当てられたPMBを有することができ、メールアイテムはこの施設に直接配達され得る。
【0035】
メールアイテムは、米国郵便サービス、UPS、Fed EX、及び他の手紙/小包配送サービスによって配送される小包及び手紙を含む、全ての形式のメールを含むことができる。例えば、種類及び形式は、メールアイテムに関連付けることができる。メール種別は、そのメール配送システム及びコンテンツによって規定されるメールのカテゴリである。例えば、速達郵便、優先郵便、第一種郵便、郵便小包、拘束印刷物(bound printed matter)、メディアメール、普通郵便、及び定期刊行物は、米国郵便サービスによって識別されるメール種別である。加えて、上述したように、メールの別カテゴリを有することもできる宅配便を含む、多様な商業小包、小荷物、及び/又は、郵便配達サービスが存在する。例えば、ポストカード、封筒、フラット郵便物、及び小荷物は、米国郵便サービスによって識別されるメール形式である。
【0036】
(アイテム誘導)
誘導とは、個々のアイテムから又は個々のアイテムについてのデータを収集し、及び/又は、収集したデータに基づいてアイテムをソートする処理である。以下に詳細に述べる一実施形態においては、アイテム管理システムは、遠隔メールシステムを有し、誘導は、個々のメールアイテムについてのデータを収集する処理、及び/又は、収集したデータに基づいてメール紙片をソートする処理を含む。この誘導処理を成し遂げるために使用又は組合せ可能ないくつかの方法が存在する。
【0037】
例えば、誘導処理は、手動で成し遂げることができ、そこでは、人間がメールアイテムからデータを収集し、これらをコンテナ、カートリッジ、トートの中にソートする。例えば、人間が封筒又は小荷物の外側を読み、そのメールアイテムを異なるコンテナにソートすることができる。手動誘導は、受取ったメール紙片を特定のメール種別又はメール形式に事前ソートする必要がなく、また、手動誘導は、その多くがひどく損傷したメール紙片の全てをうまく誘導することができる。加えて、手動誘導は、取り扱い例外に対する他の誘導方法を必要としない。メールアイテムが自動化システムに格納される精選された実施形態においては、上記のような識別機能又は識別タグをメールアイテムに適用することができる。
【0038】
他の実施形態においては、自動誘導処理は、メール紙片からデータを収集し、これをコンテナ、カートリッジ、又はトート内でソートするために使用することができる。自動誘導処理は、多様な配置を有することができる。例えば、一実施形態においては、ワンパス(one-pass)誘導処理が使用可能である。他の実施形態においては、ツーパス(two-pass)誘導処理が使用可能である。
【0039】
ワンパス誘導処理は、メール紙片上のデータを収集し、これを「ワンタッチ」内でソートする。いったん、人間又は装置がこのメール紙片をハンドルすると、誘導処理を成し遂げるために再度ハンドルする必要はない。図7に、本発明の一実施形態に基づいたワンタッチ誘導処理700を表わす図式的フローチャートを示す。例示された実施形態において、ワンタッチ誘導処理700は、イメージング702とサイジング704と光学式文字認識(OCR)706とバーコード印刷708とバーコード照合710とソーティング712とを含む。イメージング処理702は、メールアイテムの電子的(例えば、デジタル)イメージのキャプチャリングを含む。OCR処理が誘導処理の一部として使用される精選された実施形態においては、240ドット/インチ又はそれ以上の解像度を使用することが望ましい。サイジング処理704は、選択された物理的次元及び/又はメール紙片の特性を測定することを含む。例えば、ポストカード及び郵便において、サイジングは、そのメールアイテムの長さと高さと重量とを規定することを含む。フラット郵便物及び小荷物において、サイジングは、そのメールアイテムの長さと高さと厚さと重量とを規定することを含む。
【0040】
OCR処理706は、ソーティング処理712に関するデータを含むメールアイテムイメージの一部を検出し、そのイメージの少なくとも一部をテキストに変換するために使用することができる。バーコード印刷処理708は、メールアイテム上に機械読取り可能なデータを配置する。バーコードは、OCR処理中に抽出されたコンテンツを含んでも含まなくともよい。他の実施形態においては、上述したように、他の識別子、例えば1又は2次元シンボル、無線認証タグ、識別タグ、又は他の機械読取り可能なインジケータを使用することができる。バーコード検証処理710は、メールアイテム上の新しく印刷された機械読取り可能なバーコード(又は他の識別タグ)を読取り、バーコード印刷(又は識別タグ付け)が成功したことを確認する。ソーティング処理712は、各メールアイテムから収集した関連データに基づいたグループにメールアイテムを分割し、及び/又は、保管のためにメールアイテムを準備することができる。例えば、位置実施形態において、メールの各紙片は個々の格納用コンテナに配置することができる。他の実施形態においては、メールは、保管処理中により大きなコンテナにグループ分けされて隔離される。さらに他の実施形態においては、誘導処理は識別タブによってメールアイテムを電子的にソートするが、メールアイテムは保管処理に入るまで物理的にソートされることはない。
【0041】
一実施形態において、アイテム管理システムは、商業利用可能な装置を使用して誘導処理の多様な部分を実行することができる。例えば、精選された実施形態において、コネチカット州ダンバリー所在のPitney Bowes社から利用可能なOlympusシリーズ メールソーティングマシーンの1つを使用して、上記のイメージング及びソーティング処理の少なくとも一部を実行することができる。加えて、精選された実施形態においては、特定のメールアイテムをハンドルするために手動誘導がなお必要とされる。例えば、装置によって誘導するには大き過ぎるメールアイテムは手動で誘導する。さらに、一実施形態においては、誘導装置がメールアイテムから関連データを収集できるよう、メールアイテムは損傷について手動で点検され、及び/又は、誘導処理の自動化部分が導入される前に手動で修正される。
【0042】
図8に、本発明の他の実施形態に基づいたツーパス誘導処理800を表わす図式的なフローチャートを示す。例えば、一実施形態において、図7に関して上述したイメージング処理及びサイジング処理と同様に、ツーパス誘導処理の「第1のパス」が、イメージング処理802とサイジング処理804とを実行することによってメールアイテムからデータを収集する。加えて、バーコード印刷処理808は、メールアイテムが一意な識別を有するようなメールアイテムに対するバーコードの印刷及び適用を含む。バーコード検証処理810は、バーコードを読込み、そのバーコードが読取り可能かつ正常であることを検証する。
【0043】
図示した実施形態において、バッチデータ処理806は、OCR処理及び/又は他の計算技術を有し、イメージ処理802及びサイジング処理804に基づくメールアイテムに関連するデータを計算する。また、このデータは一意な識別又はバーコードに結合される。例えば、多くの実施形態において、データは次のものを含みうる。
ユーザ又はメールアイテムの受取者(例えば、OCR処理を通して判断された配達アドレスを介して)、
メールアイテムの送出者、
紙片のメール種別(例えば、OCR処理及び郵便領域のイメージを通して判断されたもの)、及び/又は、
封筒及びフラット郵便物の概算のページカウント(例えば、サイズ及び重量に基づく)。
【0044】
例示した実施形態においては、メールアイテムは、イメージング処理802、サイジング処理804、バーコード印刷処理808、及び、バーコード検証処理810を通って迅速に処理される。そして、バッチデータ処理806が実行されている間、メールアイテムはキャッシュに保持されうる(必要に応じて)。従って、バッチデータ処理806は、各々のメールアイテムについてのソートデータを抽出及び計算するために、要求された長さの時間だけ使用することができる。バッチデータ処理806が完了した後、メールアイテムは、図7に関して上述したソーティング処理と同様にソート処理812を受けることができる。一実施形態において、ツーパス誘導処理800は、かなり高いレートのスループットを維持すると同時に、ワンパス誘導処理が達成するよりも完全かつ正確なデータを供給することができる。
【0045】
他の実施形態においては、誘導処理は複数のイメージャ及び/又はOCRアルゴリズムを含むことができ、メールアイテムは再スキャン可能であり、及び/又は、アイテムの一部が識別困難なときにはイメージは再評価可能である。他の実施形態においては、システムは、イメージ処理のためのハードウェア及び/又はソフトウェアを含むことができるので、そのイメージのフォーマット又は特定のパターンは他の使用に対して識別可能である。かかる使用には、これに限定されるものではないが、アドレスブロック、図像、グラフィック、テキスト、及び/又は、様々な様式に関するブロックに挿入された数字/文字が含まれる。さらに他の実施形態において、文字認識についてのイメージ処理は、期待されたコンテンツの範囲がイメージコンテンツを判断するための比較目的及び/又は検証目的のためにアクセス及び使用されうるということに関し、データベース情報を使用することによって、速度及び正確性について更に改善される。例えば、もし、メールアイテムが特定の組織の人間に送られているということを示す特定のマーキングを有する特定のメールアイテムが受取られた場合には、その人間又は受取者の識別は、全てのシステムユーザを含むデータベースに対する会社固有のデータベースを検索することによって判断することができる。さらに他の実施形態においては、アイテム管理システムは、異なる形式/サイズのメールアイテムに対する複数の誘導処理を含む。加えて、システムは、異なる形式/サイズのメールアイテムを分離し、これらを対応する誘導処理を通って送出するための(自動及び/又は手動の)方法を含むことができる。精選された実施形態においては、保管処理及び検索処理の少なくとも一部が計算機制御されうる。
【0046】
(アイテム保管)
アイテム保管は、追跡可能な方法でアイテムを保管する処理なので、これらのアイテムは、時間を経ても正確かつ迅速に識別され、配置され、及び/又は、検索可能である。一実施形態において、保管処理は、非均一的なアイテムを均一的な構造物に格納することを含む。例えば、後でこれらを識別し、配置し、及び/又は、検索することができるよう、アイテム管理システムが遠隔メールシステムを有し、保管処理がアイテムの格納を有する多様な実施形態が以下に記述される。アイテム保管を成し遂げるために使用又は組合せ可能な、いくつかの方法が存在する。
【0047】
図9に、本発明の一実施形態にもとづいた保管センター906の部分的な図式的例示を示す。図9において、メールアイテムが誘導された後、各メールアイテム901は個別にコンテナ930(例えば、硬直したコンテナ)又は十分な大きさのカセットに挿入されて、全アイテム901(例えば、パッケージング及びコンテンツ)を包含する。換言すれば、コンテナ930の各々は、1つのメールアイテム901のみを保持する。一実施形態において、メールアイテム901は、自動処理又はハンドリング装置を介して(例えば、ロボットマニピュレータRMを介して)、その指示されたコンテナ930の中に配置される。他の実施形態においては、メールアイテム901が、誘導処理中にそれぞれのコンテナ930又はカセットの中に配置されて保管処理に入る。この保管処理中には追加のソーティングも遂行可能である。精選された実施形態においては、コンテナ930は、メールアイテム901の差込み及び取外しのために5つの側面と1つの開口側面又は開口面とで構成される注入型成形スリーブである。一実施形態において、コンテナ930は、静電気防止構成を有することができる。多様な実施形態において、コンテナ930はまた、メールアイテム901の部分がコンテナ930の内側表面に密着するのを防止するための、開口面に向けた内部リブを有することもできる。
【0048】
コンテナ930は、各々一意の識別子931を有しているので、各コンテナは、視覚的手段及び/又は電気的手段によって一意に識別可能である。例えば、一実施形態においては、コンテナ930は各々識別タグ(例えば、バーコード又は無線認証タグ)を携行し、コンテナ内のメールアイテムはそのコンテナに関連付けることができる。また、コンテナ930は物理的機能(連結機構)を含むこともでき、これにより内部への挿入が可能になり、保管ラックシステム936(1又は複数のラック937を含む)からの取外しが可能になり、コンベヤーシステム934上での移送が可能になり、搬送体932による搬送が可能になり(更なる詳細は後述する)、及び/又は、ロボットマニピュレータRMによる操作が可能になる。かかる特徴には、これらに限定されるものではないが、ラックシステム936、コンベヤーシステム934、及び/又は、ロボットマニピュレータRMの部分を連結するための、スロット、ピン、溝、ホック、又は他の連結デバイスが含まれる。
【0049】
例示した実施形態において、1又は複数のコンテナ930が搬送体932又はパレットによって搬送可能である。精選された実施形態においては、コンテナ930は形状及びサイズにおいて均一でありうるので、何れのコンテナも、搬送体932上の何れの場所又はスロットに配置することもできる。一実施形態においては、搬送体932により、複数のコンテナ930が保管センターを通って移動することができ、及び/又は、共に保管センターに格納することができる。搬送体932はまた、識別子933を携行するので、この搬送体の移動は保管センター全体で追跡可能である。一実施形態においては、この搬送体932は、保管部に対してこれらをスタッキング又はネスティング可能な機能を含むことができる(例えば、ラックシステム936において)。また、搬送体932は、搬送体932が保管ラックシステム936に対して差込み又は取出しできるような機能を含むことができ、コンベヤーシステム934上を移送し、及び/又は、ロボットマニピュレータRMによって操作可能な機能を含むことができる。
【0050】
搬送体930は、コンベヤーシステム934に従って保管ラックシステム936に送出することができる。コンベヤーシステム934は、搬送体932を保管センターの他のセクション、及び/又は、保管センターの外部(例えば、処理センター)へリダイレクトするための転送位置を含むことができる。一実施形態においては、搬送体932の方向又は進路変更についての判断は、部分的に又は完全に自動化可能である。加えて、精選された実施形態において保管部の少なくとも一部及び検索処理はコンピュータ制御可能である。多様な実施形態において、コンベヤーシステムは、保管センターの外へ移動された(例えば、処理のために移動された)搬送体932を誘導センターに戻すことを可能にし、及び/又は、メールアイテムを有するコンテナをラックシステム936へ戻すことを可能にする帰還ラインを有することができる。これにより、アイテムは、ラックシステム936の一部分において検索可能となり、ラックシステム936の異なる部分への方向付けが可能となり、あるいは、保管センターの外部に移動させて戻すことが可能となる。
【0051】
例示した実施形態において、1又は複数のコンテナ930を伴った搬送体932は、コンベヤーシステム934を介してラックシステム936内の個々のラック937に移送され、ここでは、搬送体932(コンテナ930を伴う)が、コンベヤーシステム934から取外されて個々のラック937の中に配置されている。アイテム901は、一意な識別子999を携行することができる。したがって、もし、アイテム識別子999がコンテナ識別子931に関連付けられ、かつ、コンテナ識別子931が搬送体識別子933に関連付けられたならば、アイテム識別子999は直ちに搬送体932が格納されている個々のラックに関連付けることができる。例えば、個々のラック937はラック識別子938を含むことができ、ラック内の各々の位置は識別子を含むことができ、及び/又は、システムは搬送体932がラックにおいて取外され及び配置されたところのコンベヤーシステム934内の位置によってラックを識別することができる。一実施形態においては、全ての識別子はバーコードを含み、バーコードは処理の各段階でスキャンされる。他の実施形態において、識別子は、処理の各段階で検知される無線識別タグを含む。
【0052】
図10は、本発明の多様な実施形態に基づいた、複数の異なった形式のコンテナを格納するよう構成された個々の保管ラック1037の等角投影図である。例えば、図10に示されたラック1037は、搬送体なしに第1のコンテナ1030aを格納するよう構成されている。一実施形態においては、第1のコンテナ1030aは、搬送体の使用なしに保管センター全体を移動させることができる。他の実施形態においては、第1の搬送体1030aは、搬送体上の保管センターの少なくとも部分内を移動させることができ、ラック1037内に配置されたときに搬送体から取外される。上述したように、ラック1037及び第1のコンテナ1030aは、相互作用を補助し、及び/又は、第1のコンテナ1030aをラック1037に固定するための連結機構1098を含む。上述したように、同様の連結機構を他のコンテナ、他のラック、ロボットマニピュレータ、コンベヤーシステムの一部、及び/又は、他の保管センターコンポーネントに使用することができる。例示した実施形態において、ラック1037はまた、第2のコンテナ1030bも搬送する。第2のコンテナ1030bは、順次ラック1037によって搬送される搬送体1032によって搬送される。例示した実施形態において、個々の第2のコンテナ1030bは、搬送体がラック1037内にある間でさえも、搬送体1032から個別に取外すことができる。加えて、第2のコンテナと何らかの関連付けがされた搬送体は、ユニットとしてラック1037から取外すことができる。
【0053】
図11〜13に、本発明の他の実施形態に基づいて、ラック1137の中にコンテナ1130を挿入し、ラックからコンテナ1130を取外し、ラック1137に関連する複数のコンテナ1130を操作するために使用されるロボットマニピュレータRMを伴ったラック1137の等角投影図を示す。図11に、ラック1137と、コンテナ1130を伴った搬送体1132を搬送するロボットマニピュレータRMと、追加の搬送体1132及びコンテナ1130を搬送するコンベヤーシステム1134の一部とを示す。図12に、コンテナ1130を搬送する搬送体1132の一部を示す。2つの第1の連結デバイス1198a(例えば、メス型連結デバイス)が図12に示されているが、他の実施形態においては、さらに多くの、又はさらに少ない連結デバイス1198aを有することができ、あるいは、連結デバイス1198aを全く持たないものとすることもできる。図13に、複数のコンテナ1130を伴った搬送体1132を搬送するロボットマニピュレータRMを示す。図13において、第2の連結デバイス1198b(例えば、オス型連結デバイス)は、搬送体1132上で第1の連結デバイス1198aを連結する。ロボットマニピュレータRMは、ラック1137及びコンベヤー1134に関して少なくとも垂直及び水平に移動可能なように構成される(図11に示す)。加えて、ロボットマニピュレータ1137は、ラック1137の内外に個々のコンテナ1130を移動させることができるよう構成されている。例示した実施形態においては、ラック1137は、コンテナ1130をラック1137の中に固定し、かつ、ラック1137から取外すことができるような、個々のコンテナ1130を連結するための複数の連結デバイスを含むことができる。いったん、1又は複数のコンテナ1130が搬送体1132から取外されラック1137に配置されるか、あるいは、ラック1137から取外され搬送体1132に配置されると、搬送体1132は、コンベヤーシステム1134(図11に示す)に帰還することができ、保管センターの全体又は外部を移動することができる。
【0054】
他の実施形態において、保管センターは他の配置を有することができる。例えば、一実施形態においては、複数のメールアイテムは、ユーザ及び/又はオペレータ定義の規則に基づいて単一コンテナに配置される。例えば、特定のユーザに対する複数の雑誌様式のメールアイテムが、単一コンテナに配置される。さらに他の実施形態においては、コンテナは、搬送体と一体統合化可能である。また別の実施形態においては、メールアイテムがコンテナに配置され、保管センター全体を移動し、ラック内の配置のために他のコンテナに移送される。
【0055】
例えば、図14は、本発明の一実施形態に基づいて1又は複数のコンベヤーシステム1434に永続的に取付けられたコンテナ1430を伴った保管センター1406の一部を示す等角投影図である。例示した実施形態においては、保管センター1406は、第1のコンベヤー1434aを有し、この第1のコンベヤー1434aには第1のコンテナ1430が永続的に取付けられている。例示した実施形態において、第1のコンテナ1430aの各々は、1つの開口上部と、4つの側部と、必要に応じて素材を底に落下可能なように開放、作動、又は引込み可能なスライド又は移動下部とを有している。メールアイテムは、誘導処理又は保管処理中、コンテナ内に配置される。
【0056】
図14において、メールアイテムが格納予定のラック上にあるときには、コンテナの底部が開き、メールアイテムが何れかのキャッシュの中、又はロボットマニピュレータ上に直接降下する。例示された実施形態において、メールアイテムは、メールアイテムを第1のコンテナ1430aと特定のラックとの間を誘導するシュートシステム1497を通って降下する。他の実施形態においては、保管センター1406はシュートシステム1497を含まない。メールアイテムがキャッシュの中に落下すると、ロボットマニピュレータがそのメールアイテムをハンドルできるようになるまでキャッシュの中に保持される。ロボットマニピュレータは、対応するラックに関して移動させることができ、対応するラック内の保管位置の内外にメールアイテムを移動させることができる。ラックから素材を取外すために、ロボットマニピュレータがその保管スロットからメールアイテムを取外し、第2コンベヤー1434b上の第2コンテナ1430b内のメールアイテムを落下又は配置可能な位置に、メールアイテムが配置又は落下されて保管ラックから取除かれる。
【0057】
図15は、図14に示した第1のコンベヤー1434aとラックシステム1436との間でアイテムを転送するために使用されるシュートシステムの等角投影図である。他の実施形態において、保管センターは、保管センター全体においてメールアイテムを移動させるための永続的に取付けられたコンテナを各々が有する追加のコンベヤーを含むことができる。いくつかの状況においては、メールアイテムをコンベヤーシステム間で転送する必要がある場合がある。これらの状況下では、図15に示したものに類するシュートシステムが、1つのコンベヤーと他のコンベヤーとの間のメールアイテムの重力移動を補助するために使用される。他の実施形態においては、この転送は、シュートシステムなしに、及び/又は、ロボットマニピュレータの補助によって行うことができる。
【0058】
図16は、保管センター1606のある部分と他の部分との間でコンテナ1630を移送するためのシュートシステム1697を伴った、保管センター1606の一部を示す等角投影図である。例えば、図16において、コンテナ1630はコンベヤー1634上の搬送体1632によって搬送することができる。コンテナ1630が、コンテナ1630を格納するよう指示されたラックシステム1636内のラック上にあるときは、キャッシュの中あるいはロボットマニピュレータ上に直接これを落下させることを許可する。そして、コンテナ1630は、図14に関連して述べたメールアイテムの格納と同様の方法で格納される。シュートシステム1697は、コンテナがラックの中に誘導されるのを補助する。コンテナは、図14に関連して述べたメールアイテムの除去と同様の方法でラックから取除かれる。他の実施形態においては、保管センター1606はシュートシステム1697を含まない。
【0059】
一実施形態においては、いったん素材がラックシステム内で保管されると、ロボットマニピュレータをソート又は再配置するため、あるいは別の状況では、整列された検索順序、属性に基づいたアイテムのグルーピングを目的としたラックのコンテンツの位置を構成するため、あるいは、将来の検索に対するロボット探査時間を最小化するために使用することができる。例えば、所定のラックのロボットマニピュレータが、保管アイテム又は検索アイテムの中のコンベヤーシステムからの配置アイテムに連結されておらず、コンベヤーシステム上のものに連結されている間は、ロボットマニピュレータは、そのラックのコンテナをより良好に構成するためにコンテナを検索及び再挿入するよう指示を受けうる。これは、移動するコンテナグループ(例えば、搬送体上に格納されたコンテナのグループ)、又は移動する個々の搬送体によって成し遂げられる。一実施形態において、保管システムは、ラック間を移動するコンテナによって、例えば、コンベヤーシステムの一部を使用することによってコンテナの識別を行うことができる。
【0060】
一実施形態においては、搬送体配送経路において正順または逆順にメールアイテムをラックシステムから検索できるよう、メールアイテムはラックにおいて再配列される。これは、搬送体経路順序を規定し、選択されたシーケンスに一致する保管センターにおける対応する全てのメールアイテムを選択するコンピュータシステムを含む。このメールは、保管センター全体に分配されるか、あるいは、単一のラック内に完全に収容されるかに関わらず、順に検索される。保管センターにおけるメールアイテムの初期配置に対して同じロジックを使用することができる。例えば、いくつかの実施形態において、アイテムは、誘導から所定のシーケンス又は規則に関連する特定のラックへ移動させることができ、及び/又は、これら選択されたシーケンス又は規則に基づく所定部分内に格納することができる。他の実施形態においては、アイテムは、隣接したラックに格納して互いに検索シーケンスを拡張することができる。
【0061】
(アイテム検索)
上述したように、アイテムは保管センターによって検索することができ、処理のための処理センターに送出される。一実施形態において、保管センターは、特定のシーケンスにおけるアイテムを検索することができ、あるいは、これらが保管センター内の格納されている場所(例えば、ラックシステム内に格納)に関わらず配列することができる。例えば、精選された実施形態においては、特定のシーケンス又はグルーピングの多様なメールアイテム及び/又はコンテナを収集するために、搬送体をラックシステム全体の様々な位置に移送することによって実施することができる。他の実施形態においては、システムを通って複数の搬送体を案内し、選択されたグルーピングに対するアイテムを収集することができ、いったん全てのアイテムが収集されると、搬送体はシステムを終了して該アイテムを処理センターに搬送することができる。
【0062】
(アイテム処理)
保管センターから検索されるアイテムは、格納されているアイテムの形式、ユーザによって所望される作動、及び/又は、オペレータによって所望される作動に依存する、多様な方法で処理することができる。例えば、処理には、これらに限定されるものではないが、アイテム管理処理からのアイテムの検索、アイテム発送(例えば、ユーザ又は他の存在への)、アイテム上の様々な手動操作の実行、アイテムの警告、アイテムのスキャニング又はイメージング、アイテムのマーキング、アイテムの分離、アイテムの配列、アイテムの再利用、アイテムの破棄、及び/又は、処理センターを通るアイテムの単なる通過及び保管センターへのアイテムの帰還(例えば、アイテムが他のアイテムグループとともに保管部から取除かれたとき、及び/又は、アイテムが過誤によって保管部から取除かれたとき)、を含みうる。他の実施形態においては、記録されているアイテムは検索可能であり、処理センターを通って移動可能であり、異なる領域内の保管部についての保管センターに帰還可能である。他の実施形態においては、アイテムは、保管センターから離れることなしに記録可能である(例えば、その保管センターにおける他の位置に移動するなど)。
【0063】
一実施形態においては、アイテム管理システムは遠隔メールシステムを含むことができ、アイテムは、該アイテムの少なくとも一部がスキャン可能なように保管部から取除くことができる(例えば、パッケージング及びコンテンツを有する全体のメールアイテム)。例えば、上述したように、ユーザは、誘導及び格納されたアイテムについての詳細を遠隔から調査することができ、その文書をスキャンさせるよう指示を与えることができる。ユーザのこの入力に応答して、文書を保管部から検索し、スキャニングのために処理センターへ移動させることができる。このスキャニング処理は、完全に自動化又は部分的に自動化することができ、あるいは手動で実施することができる。
【0064】
いったんメールアイテムが処理センターにおいて受取られると、スキャニング処理は、図17に示すように、パッケージング1702の少なくとも一部(例えば、このメールアイテムの外側)のスキャニングと、パッケージング素材1704の複製の実施とを含む。例えば、一実施形態においては、誘導処理中に利用されるバーコードを含む封筒の一部がスキャン可能である。複製封筒は、同一のイメージ及びバーコードを伴って印刷可能である。他の実施形態においては、対応するバーコードは、誘導処理中に取得されるイメージに電子的に追加することができ、この複合イメージは複製封筒上に印刷可能である。他の形式の識別タグが使用される他の実施形態においては、複製識別タグは複製パッケージング素材に適用可能である。
【0065】
このパッケージングは、手動又は自動抽出機械を使って開封可能である(処理部1706)。例えば、一実施形態において、自動抽出機械は封筒を開封し、コンテンツを取出すことができる。精選された実施形態においては、このパッケージングはスキャン可能であり(処理部1702)、また、複製パッケージング素材(処理部1704)は、パッケージングが開封された後又はコンテンツが取出された後に完成させることができる。
【0066】
いったん、パッケージングが開封され、コンテンツが取出されると、メールアイテムの他の部分はスキャニングのための準備が可能である(処理部1708)。例えば、一実施形態において、もしコンテンツがステープルで留められて折り畳まれた複数のページを含む場合には、これらのペーパーを広げてステープルを取外すことが可能である。そして、スキャナがメールアイテムの開始位置とメールアイテムの終了位置とを判断できるよう、このペーパーをオリジナル素材と複製パッケージング素材との間に配置することができる。例えば、スキャナ又は関連コンピューティングデバイスは、反復イメージ又は識別タグが検知されたときに全メールアイテムがスキャンされたことを判断することができる。そして、メールアイテムは、その全部をスキャンすることができる(処理部1710)。スキャニング後は、このメールアイテム(例えば、コンテンツ及びオリジナルパッケージング)を複製パッケージング素材(処理部1712)に配置することができ、格納又は更なる処理のために戻すことができる。そして、全メールアイテムのスキャンされたイメージは、検査のために電子的にユーザに送信することができる。一実施形態において、スキャンされたイメージは、ユーザに送信する前に操作することができる(例えば、インデックス化する、及び/又は、拡張する)。
【0067】
(文書保管、アイテム保管、その他の特徴)
遠隔メールシステムの背景においてアイテム管理システム又は処理の多様な実施形態が以上の通り記述されたが、他の実施形態においては、アイテム管理システム又は処理は、他の特徴及び/又は適用を有することができる。
【0068】
例えば、一実施形態において、アイテム管理システムは文書管理システムを含むことができる。例えば、アイテム管理システムは、1又は複数の文書が中に入ったポーチ又は他のコンテナ(例えば、パッケージング)を含むアイテムを受取ることができる(例えば、メール又は配達を介してユーザから)。精選された実施形態において、アイテムが受信されたとき(例えば、ユーザが文書をポーチの中に配置したとき、ポーチは既に識別子を有することができる)、このアイテムはバーコード又は他の識別子を含むことができ、アイテムはこの識別子を使用するシステムの中に誘導されて格納される。加えて、一実施形態において、ユーザはユーザインタフェースを介してポーチコンテンツについての記述、及び/又は、ポートについての他の情報を与えることができるので、この情報は格納され、そしてアイテムが誘導された時又は後にこの識別子に関連付けられる。また、この情報は、検索可能なデータベース又はシステム内に格納することができので、ユーザは、このシステムを使用して関連情報を伴ったバーコードを介して格納されたアイテムを見つけることができる。
【0069】
このアイテムは、ユーザ及び/又はオペレータによって事前に確立された一連の規則に従って格納される。一実施形態においては、アイテムのコンテナ部は密封することができ、このアイテムは、検索されてユーザに戻ってくるまでコンテナ内のコンテンツのプライバシを保持したまま密封を維持することができる。加えて、この密封は、アイテムのプライバシ及び/又はセキュリティが侵害されたか否かの指示を供給することができる。上記のものに類するモニタリングシステムが追加のセキュリティを供給できる。
【0070】
他の実施形態において、アイテムは格納前に処理することができる。例えば、誘導後、アイテムを開封し、コンテンツをスキャンし、そしてアイテムを再密封可能な(例えば、図17に関して上述したような複製封筒)処理センターにアイテムを移動させることができる。そして、アイテムは格納することができ、スキャンされたイメージは電子的に格納されて、何が格納されているかの記録を与え、格納されたアイテムのバックアップコピーを与え、及び/又は、遠隔閲覧のために利用可能な電子イメージを作成することができる。
【0071】
更なる実施形態において、アイテムは格納部から検索され、処理センターを介してユーザに送出される。ユーザはアイテムを変更することでき、例えば、ポーチのペーパーを追加又は削除することができ、アイテム管理システムにアイテムを戻すことができる。誘導処理中、アイテム管理システムは、帰還したアイテムとしてそのアイテムを識別(例えば、識別タグに基づいて)することができ、そのアイテムを送出し、予め規定された1組の命令に基づいて処理することができる。処理中、アイテムは開封可能であり、コンテンツはスキャン可能である。そして、このアイテムは保管部へ送出される。新しいイメージが格納された記録と比較し、アイテムに変更がなされたかを判断し、及び/又は、何が格納されているかについての新しい記録を作成する。従って、ユーザは、格納されたアイテムについての在庫品目、及び/又は、そのアイテムに対して作成された変更履歴を有することができる。加えて、他の実施形態において、処理センターは、他の形式の処理を供給することができ、例えば、他の形式の処理には、他の存在に対するアイテム又はアイテムの複製の再利用処理、裁断処理、複製処理、及び発送処理が含まれる。さらに他の実施形態において、アイテム管理システムは、遠隔メールシステム及び文書管理システムの両方を含むことができる。
【0072】
また、上述したアイテム管理システムの実施形態は、他の形式のアイテムに対して使用することもできる。例えば、一実施形態において、アイテム管理システムはCD/DVDを含むアイテムを格納するために使用することができる。このCD/DVDは、オーディオ及び/又は視覚データを含むあらゆる形式のデータストレージで構成することもできる。システムは、どのような頻度で使用されたか、どのように使用されたか、どのように変更されたかについて、CD/DVDの位置を追跡するために使用することができる。従って、この特徴は、店内又は郵送によるCD/DVDレンタル施設に対して特に有効である。他の実施形態においては、アイテムは、様々な存在(例えば、図書館)によって貸し出される書籍を含むことができ、CD/DVDについて述べたのと同じ特徴及び利点の多くを提供することができる。
【0073】
さらに、当業者であれば、アイテム管理システムの多くの実施形態が、小規模(例えば、個々の会社のメール室)又は大規模(例えば、世界中の複数の会社に提供される遠隔メール及び文書管理システム)に利用可能であることが理解される。例えば、図18に、本発明の一実施形態に基づく法人メール室において使用可能な、手動誘導ステーション1850を示す。同様の処理が自動誘導システムと共に使用可能であり(例えば、大規模遠隔メールシステムと共に使用する)、自動誘導処理に不適合なアイテムを誘導する(例えば、自動化システムにおいては大き過ぎるアイテムの誘導)。
【0074】
図示した実施形態において、手動誘導ステーション1850は、テーブル又はプラットフォーム1852を有する。様々なセンサがこのプラットフォームに連結されている。例えば、図18において、重量センサ1856は、プラットフォーム1852上に置かれた(例えば、手動で置かれた)アイテムの重量を検知できるように位置決めされる。さらに、図示された実施形態においては、電気磁気センサ1858(例えば、フォトダイオード)がプラットフォーム1852の上部又は内部に配置されて、アイテムがプラットフォーム1852上に配置されたときに覆われる電気磁気的センサの数に基づいてサイズ(例えば、2次元的なサイズ)及び/又はアイテムの形状を検知する。
【0075】
さらに、例示した実施形態において、手動誘導ステーションは1又は複数のイメージングデバイス1860(例えば、スキャナ及び/又はカメラ)を含むことができる。イメージングデバイス1860は、手持ち式又はプラットフォーム1852に隣接してマウントすることができる。イメージングデバイス1860は、アイテムの全て又は一部のイメージをキャプチャするために使用することができ、いくつかの場合には、そのアイテムについての他の情報を収集することができる。例えば、精選された実施形態において、プラットフォーム1852は、その表面上又は内部に次元マーキング1854を有することができ、イメージングデバイス1860は、その次元マーキング1854に関連するアイテムをイメージングすることによって次元データを供給することができる。イメージデバイスは、イメージに基づいてアイテムの様々な次元(例えば、幅及び長さ)を計算するよう構成され、あるいは、順次次元を計算可能なコンピュータシステムにイメージを送るよう構成される。いくつかの実施形態において、インデックスマーキング(例えば、プラットフォーム1852のコーナー)は、オペレータが、プラットフォーム1852上のアイテムを配置するのを補助するために使用されて、次元データの収集を促進する。他の実施形態において、プラットフォーム1852は透明にすることができ、イメージングデバイス1860はプラットフォーム1852の下方に配置することができ、あるいは、プラットフォーム1852と一体化することもできる。
【0076】
さらに他の実施形態において、手動誘導システム1850は他の配置を有することができる。例えば、一実施形態においては、データエントリデバイス1862により、オペレータがアイテムについてのデータを手動で入力することができる。例えば、精選された実施形態において、オペレータは次元マーキング1854を使って視覚的に次元データを収集することができ、このデータをデータエントリデバイス1862内に入力することができる。他の実施形態においては、オペレータは、データエントリデバイス1862を使用してオペレータの目に入ったアイテム上の何れかの損傷を入力する。さらに他の実施形態において、手動誘導ステーションは他のデバイス1864を含むことができる。例えば、一実施形態において、他のデバイス1864は、アイテムに対する識別子を与えるデバイスを含むことができる(例えば、オペレータがアイテム上に配置するバーコードステッカーを印刷するプリンタなど)。他の実施形態において、他のデバイス1864は、バーコードリーダ又は無線認証リーダなどの識別子を読取るデバイスを含むことができる。さらに他の実施形態において、他のデバイス1864は、オペレータにソート命令を提供するデバイスを含むことができ、例えば、オペレータにコンテナ内のアイテムを配置するよう指示を与えてこれを送出して保管し、あるいは、上述したような予め定められた一連の規則に基づいた処理のためにアイテムを送出するコンピュータモニタのようなデバイスを含むことができる。
【0077】
上述したいくつかの実施形態の特徴は、アイテム管理システムが均一な構造物において非均一なアイテムを効率よく格納し、このアイテムの位置を追跡し、必要であればこのアイテムを検索することができるというものである。この特徴の利点は、多様な物理的特性を有するアイテムを格納及び管理するときに、システムは時間及び費用を軽減することができるというものである。上述したいくつかの実施形態についての他の利点は、物理的アイテムはユーザによって遠隔的に管理可能というものである。例えば、アイテムは、物理的に受取り、格納し、追跡することができ、及び/又は、ユーザから離れた位置で処理可能であり、ユーザはネットワークを介して電子的にアイテムを検討及び管理可能である。この特徴の利点は、ユーザの場所及び/又はユーザのスケジュールに関わらず、重要な情報への確実なアクセスを提供するということである。加えて、アイテム管理システムが遠隔メールシステムを含む場合、この特徴は、不変の単一アドレスをユーザに供給することができる。上述したいくつかの実施形態についての他の特徴は、様々なアイテムを受取り、安全な環境に格納することができるというものである。このことは、文書管理システム及び遠隔メールシステムに対して特に有益である。
【0078】
以上より、本発明の特定の実施形態が例示目的でここに記載されたことが認識されるものであるが、本発明から逸脱することなしに多様な変更が可能である。加えて、特定の実施形態又は例示の背景に基づいて記載された本発明の特徴は、他の実施形態において組合せ又は排除可能である。本発明の一実施形態に基づいた利点がこれらの実施形態の背景について記述されたが、他の実施形態においてもまた、かかる利点を発揮することができる。加えて、本発明の範囲内にあるということのために、必ずしも全ての実施形態がかかる利点を発揮する必要はない。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲による場合を除いて制限されることはない。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の実施形態に従ったアイテム管理処理を示す図式的なフローチャートである。
【図2】本発明の一実施形態に従った識別子タグを伴ったアイテムの部分的な図式的例示である。
【図3】本発明の実施形態に従ったアイテム管理システムの部分的な図式的例示である。
【図4】本発明の実施形態に従ったアイテム管理システムの多様な部分を実施又は補助するのに適切なコンピューティング環境を説明する図式的なブロック図である。
【図5】本発明の実施形態に従った、遠隔文書処理を含むアイテム管理処理とユーザが交流/相互作用可能なコンピュータディスプレイを説明する説明図である。
【図6】本発明の実施形態に従った、遠隔文書処理を含むアイテム管理処理とユーザが交流/相互作用可能な他のコンピュータディスプレイを説明する説明図である。
【図7】本発明の一実施形態に従ったワンタッチ誘導処理を示す図式的なフローチャートである。
【図8】本発明の他の実施形態に従ったツータッチ誘導処理を示す図式的なフローチャートである。
【図9】本発明の一実施形態に従ったアイテム管理システムの保管センターの部分的な図式的例示である。
【図10】本発明の多様な実施形態に従った1又は複数の文書を有する複数の異なる形式のコンテナを格納するよう構成された保管センターの個々の保管ラックの等角投影図である。
【図11】本発明の他の実施形態に従った、ロボットのマニピュレータを伴ったラックの等角投影図であり、ラックの一部が1又は複数の文書を含むコンテナをラック内に挿入するために使用され、ラックからコンテナを取り外し、ラックに関するコンテナを操作することを説明する図である。
【図12】本発明の他の実施形態に従った、ロボットのマニピュレータを伴ったラックの等角投影図であり、ラックの一部が1又は複数の文書を含むコンテナをラック内に挿入するために使用され、ラックからコンテナを取り外し、ラックに関するコンテナを操作することを説明する図である。
【図13】本発明の他の実施形態に従った、ロボットのマニピュレータを伴ったラックの等角投影図であり、ラックの一部が1又は複数の文書を含むコンテナをラック内に挿入するために使用され、ラックからコンテナを取り外し、ラックに関するコンテナを操作することを説明する図である。
【図14】本発明の一実施形態に従った1又は複数のコンベヤーシステムに取り付けられたコンテナを有する保管センターの一部の等角投影図である。
【図15】本発明の一実施形態に従って図14に示された保管センター内でアイテムを転送するために使用されるシュートシステムの等角投影図である。
【図16】本発明の一実施形態に従って保管センターのある部分と別の部分との間のコンテナ転送のためのシュートシステムを有する保管センターの一部の等角投影図である。
【図17】本発明の実施形態に従ったアイテム管理システム内の処理センターにおいて実行されるスキャニング処理を示す図式的なフローチャートである。
【図18】本発明の一実施形態に従った手動誘導ステーションの等角投影図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠隔地にあるエンティティのために物理的アイテムを管理する方法であって、
エンティティから離れた位置にあり前記遠隔地にあるエンティティの少なくとも1つに関連している物理的アイテムを受取る段階と、
前記遠隔地にあるエンティティの何れが前記アイテムに関連するかを判断する段階と、
前記アイテムの少なくとも一部をイメージングする段階と、
前記アイテムについてのデータを収集する段階と、
コンピュータネットワークを介して、前記データの少なくとも一部を関連するエンティティの少なくとも1つに与える段階と、
前記アイテムに一意な識別子を与える段階と、
前記アイテムを個別の保管位置に格納する段階と、
前記個別の保管位置を前記物理的アイテムの識別子と関連付ける段階と
からなることを特徴とする方法。
【請求項2】
保管位置から前記アイテムを検索する段階と、
前記アイテムを処理する段階と
を更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記関連する遠隔地にあるエンティティの少なくとも1つからの命令に従って、前記アイテムを処理する段階を更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
物理的アイテムを受取る段階、前記アイテムについてのデータを収集する段階、前記アイテムを格納する段階のうちの少なくとも1つをモニタリングする段階を更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
モニタリングは、物理的アイテムを受取る段階、前記アイテムについてのデータを収集する段階、及び前記アイテムを格納する段階の少なくとも1つの間に、前記アイテムの視覚イメージを収集する段階を含むことを特徴する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
コンピュータネットワークを介して前記少なくとも1つの関連するエンティティから処理命令を受取る段階と、
保管位置から前記アイテムを検索する段階と、
前記処理命令に従って前記アイテムを処理する段階と
を更に含むことを特徴する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記アイテムについてのデータを収集する段階は、前記アイテムを計量する段階、前記アイテムを次元化する段階、前記アイテムをスキャニングする段階のうちの少なくとも1つを含むことを特徴する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法において、
前記アイテムが配置されているところから関連する遠隔地にあるエンティティの少なくとも1つに対して前記アイテムについての情報を送出する段階を更に含み、
前記情報は、前記アイテムの一部のイメージ、前記アイテムの物理的特性についての情報、前記アイテムが受取られた日付、及び前記アイテムの状態に関する情報のうちの少なくとも1つを含むことを特徴する方法。
【請求項9】
前記保管位置から前記アイテムを受取る段階と、
前記アイテムを処理する段階とを含み、
前記アイテムを処理する段階は、
前記アイテムを前記関連するエンティティの少なくとも1つに送る段階、
前記アイテムを前記関連するエンティティの少なくとも1つ以外のエンティティに送る段階、
前記アイテムを再利用する段階、
前記アイテムを破棄する段階、
前記アイテムを裁断する段階、
前記アイテムをスキャニングする段階、
前記アイテムを保管部に戻す段階
のうちの少なくとも1つを含む
ことを特徴する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記アイテムを処理する段階は、イメージデータを収集するために、前記アイテム、又は、前記アイテムのコンテンツをイメージングする段階と、
コンピュータネットワークを介して前記イメージデータを関連するエンティティの少なくとも1つに与える段階と
を含むことを特徴する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記物理的アイテムがメールアイテムである場合における請求項1に記載の方法であって、前記物理的アイテムが1通のメールであり、
前記関連するエンティティの少なくとも1つが、前記1通のメールの指定受取人である
ことを特徴する方法。
【請求項12】
前記物理的アイテムの形状及びサイズが非均一である場合における請求項1に記載の方法であって、
実質的に均一な形状及びサイズを有する複数の搬送体のうちの1つに前記アイテムを配置する段階と、
前記アイテム及び搬送体を1つのユニットとして共に前記保管位置に移動する段階と
を更に含むことを特徴する方法。
【請求項13】
遠隔地にあるエンティティのために文書を管理する方法であって、
エンティティから離れた位置にあり前記遠隔地にあるエンティティの少なくとも1つに関連している物理的文書を受取る段階と、
前記遠隔地にあるエンティティの何れが前記文書に関連するかを判断する段階と、
前記文書についてのデータを収集する段階と、
コンピュータネットワークを介して、前記データの少なくとも一部を関連する前記エンティティの少なくとも1つに与える段階と、
前記文書に一意な識別子を与える段階と、
前記文書を個別の保管位置に格納する段階と、
前記個別の保管位置を前記物理的文書の識別子と関連付ける段階と
からなることを特徴とする方法。
【請求項14】
前記文書がパッケージング材料と前記パッケージング材料内部のコンテンツとを有する場合における請求項13に記載の方法であって、
保管部から前記文書を検索する段階と、
前記文書を処理する段階と
を更に含み、
前記文書を処理する段階は、
前記パッケージング材料の複製を生成する段階と、
前記パッケージング材料を開封し、前記コンテンツを取除く段階と、
前記コンテンツをスキャニングする段階と、
前記コンテンツを前記複製パッケージングに再パッケージする段階と
を含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
前記文書がパッケージング材料と前記パッケージング材料内のコンテンツとを含む場合における請求項13に記載の方法であって、
前記方法はさらに、
前記文書を保管部から検索する段階と、
前記文書を処理する段階と
を含み、前記文書を処理する段階は、
前記パッケージング材料の複製を生成する段階と、
前記パッケージング材料を開封し、前記コンテンツを取除く段階と、
前記コンテンツをスキャニングする段階とを含み、
前記方法はさらに、
前記コンテンツのイメージをユーザに電子的に送信する段階
を含むことを特徴する方法。
【請求項16】
前記文書がパッケージング材料と前記パッケージング材料内部のコンテンツとを含み、
文書を受取る段階が文書を初めて受取ることを含み、
遠隔地にあるエンティティの何れが前記文書に関連するかを判断する段階が、前記遠隔地にあるエンティティの何れが前記初めての文書に関連するかを判断する段階を含み、
文書を格納する段階が前記初めての文書を格納する段階を含み、
個別の保管位置を前記識別子と関連付ける段階が、前記個別の保管位置を前記初めての識別子と関連付ける段階を含む、
場合における請求項13に記載の方法であって、
前記方法はさらに、
前記初めての文書の格納に先行して前記文書のコンテンツをスキャニングする段階と、
前記文書を保管部から検索する段階と、
前記文書を前記関連するエンティティの少なくとも1つに送る段階と、
前記文書を2回目に受取る段階と、
前記遠隔地にあるエンティティの何れが前記2回目の文書に関連するかを判断する段階と、
前記2回目の文書の格納に先行して前記文書のコンテンツをスキャニングする段階と、
前記初めての文書の格納に先行する前記文書のコンテンツのスキャニングからのイメージを、前記2回目の文書の格納に先行する前記文書のコンテンツのスキャニングからのイメージと比較し、前記文書がどのように変更されたかを判断する段階と
を含むことを特徴する方法。
【請求項17】
前記文書が、パッケージング材料と前記パッケージング材料内部のコンテンツとを含む場合における請求項13に記載の方法であって、
前記方法はさらに、
前記文書の格納に先行して前記文書のコンテンツをスキャニングして、(a)前記格納された文書のバックアップコピー、(b)前記格納された文書のユーザへのイメージ、或は、(c)上記(a)及び(b)の両方、
を提供する段階を含むことを特徴する方法。
【請求項18】
非均一なサイズ及び形状を有するアイテムを均一な構造物に格納する方法であって、
第1の外側サイズ及び第1の外側形状を有する第1の物理的アイテムを受取る段階と、
前記第1のアイテムに対して第1の一意な識別子を与える段階と、
前記第1の外側サイズとは異なる第2の外側サイズと、前記第1の外側形状とは異なる第2の外側形状とを有する第2の物理的アイテムを受取る段階と、
前記第2のアイテムに対して第2の一意な識別子を与える段階と、
前記第1のアイテムを、第3の外側サイズと第3の外側形状とを有する第1のコンテナ内に配置する段階と、
前記第2のアイテムを、前記第3の外側サイズと前記第3の外側形状とを有する第2のコンテナ内に配置する段階と、
前記第1のアイテムを、第3の一意な識別子を有する第1の位置にあるラックシステムに格納する段階と、
前記第1の識別子を前記第3の識別子と関連付ける段階と、
前記第2のアイテムを、第4の一意な識別子を有する第2の位置にあるラックシステムに格納する段階と、
前記第2の識別子を前記第4の識別子と関連付ける段階と、
前記第1のアイテムを、前記第1の位置から、前記ラックシステムにおける第5の一意な識別子を有する第3の位置へと移動し、選択されたシーケンスにおいて前記ラックシステムから前記第1及び第2のアイテムを検索するときの利便性を向上させる段階と、
前記第1の識別子を、前記第5の識別子に関連付ける段階と
からなることを特徴とする方法。
【請求項19】
前記第1のアイテムを格納する段階は、前記第1のアイテムを前記第1のコンテナ内に格納することを含むことを特徴する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1のアイテムを格納する段階は、前記第1のコンテナから前記第1のアイテムを取除き、前記第1のアイテムを前記第1の位置へ格納することを特徴する、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
遠隔地にあるエンティティのために物理的アイテムを管理する方法であって、
エンティティから離れた位置にあり前記遠隔地にあるエンティティの少なくとも1つに関連している物理的メールアイテムを受取る段階と、
前記遠隔地にあるエンティティの何れが前記メールアイテムに関連するかを判断する段階と、
前記メールアイテムについてのデータを収集する段階と、
コンピュータネットワークを介して、前記データの少なくとも一部を関連するエンティティの少なくとも1つに与える段階と、
前記メールアイテムに一意な識別子を与える段階と、
前記メールアイテムを個別の保管位置に格納する段階と、
前記個別の保管位置を前記物理的メールアイテムの識別子と関連付ける段階と
からなることを特徴とする方法。
【請求項22】
遠隔地にあるエンティティのために物理的アイテムを管理する方法であって、
識別子を有し、エンティティから離れた位置にあり、前記遠隔地にあるエンティティの少なくとも1つに関連している物理的アイテムを受取る段階と、
前記識別子に基づいて、前記遠隔地にあるエンティティの何れが前記アイテムに関連するかを判断する段階と、
前記アイテムを個別の保管位置に格納する段階と、
前記個別の保管位置を前記物理的アイテムの識別子と関連付ける段階と
からなることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公表番号】特表2008−516868(P2008−516868A)
【公表日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−537030(P2007−537030)
【出願日】平成17年10月17日(2005.10.17)
【国際出願番号】PCT/US2005/037613
【国際公開番号】WO2006/044971
【国際公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【出願人】(507125011)アース クラス メイル コーポレイション (2)
【Fターム(参考)】