アクセスポイント識別子曖昧さを解決するために識別子マッピングを使用すること
候補ターゲットアクセスポイントについて照会することによって、および/またはアクセスポイントが前にアクセスした1つまたは複数のアクセスポイントを示す履歴記録を使用することによって、アクセスポイント識別子に関連する曖昧さ(たとえば、混乱)を解決することができる。たとえば、同じ識別子を割り当てられたアクセスポイントにメッセージを送信して、その識別子をターゲットアクセスポイントから受信したアクセス端末からの信号をそれらのアクセスポイントに監視させることができる。次いで、アクセス端末から信号が受信されたことを示す任意の応答に基づいて、ターゲットアクセスポイントを識別することができる。いくつかの態様では、照会を受けるアクセスポイントは、ティア化優先順位を使用して選択できる。さらに、所与のアクセス端末が所与の識別子を報告するとき、そのアクセス端末は、通常、最後には特定のアクセスポイントにハンドオフされることになることが、そのアクセス端末の前のハンドオフに基づいて判断できる。したがって、その識別子をそのアクセスポイントにマッピングする、そのアクセス端末のためのマッピングを維持することができ、その結果、そのマッピングを使用して、そのアクセス端末によるその識別子の使用に関連する任意の将来の混乱を解決することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、一般に通信に関し、より詳細には、限定はしないが、アクセスポイント識別子に関連する曖昧さ(ambiguity)を解決するための技法に関する。
【背景技術】
【0002】
[優先権の主張]
本出願は、各々の開示が参照により本明細書に組み込まれる、2008年9月18日に出願され、代理人整理番号第082761P1号を付与された、同一出願人が所有する米国特許仮出願第61/098,203号、および2009年3月9日に出願され、代理人整理番号第091570P1号を付与された、米国特許仮出願第61/158,536号の利益および優先権を主張する。
【0003】
[序論]
ワイヤレス通信システムは、様々なタイプの通信を複数のユーザに提供するために広く展開されている。たとえば、ボイス、データ、マルチメディアサービスなどをユーザのアクセス端末(たとえば、セルフォン)に提供することができる。高速なマルチメディアデータサービスの需要が急速に増大するにつれて、向上したパフォーマンスをもつ効率的でロバストな通信システムを実装することが課題となっている。
【0004】
従来のモバイルフォンネットワークアクセスポイント(たとえば、マクロ基地局)を補うために、小カバレージアクセスポイントを展開して、よりロバストな屋内ワイヤレスカバレージをアクセス端末に与えることができる。そのような小カバレージアクセスポイントは、アクセスポイント基地局、ホームノードB、ホームeノードB、フェムトアクセスポイント、またはフェムトセルとして一般に知られている。一般に、そのような小カバレージアクセスポイントは、(たとえば、ユーザの家庭に設置されるとき)DSLルータまたはケーブルモデムを介してインターネットおよびモバイル事業者のネットワークに接続される。
【0005】
実際問題として、所与のエリアに(たとえば、所与のマクロセルのカバレージエリア内に)比較的多数の小カバレージアクセスポイントが展開され得る。したがって、利用可能な識別子の数は一般に制限される(たとえば、物理レイヤ識別子はわずか10ビット長であり得る)ので、これらのアクセスポイントのうちのいくつかは同じ識別子を割り当てられ得る。その結果、ネットワーク中のアクセス端末が、所与の識別子を有するアクセスポイントから信号が受信されたことをアクセス端末のサービングアクセスポイント(serving access point)(たとえば、ハンドオーバソース)に報告するとき、どのアクセスポイント(たとえば、ハンドオーバターゲット)が参照されているかに関する混乱(confusion)が存在し得る。したがって、ネットワーク中の他のノードがアクセスポイントと効率的に通信することができるように、それらのアクセスポイントを識別するための有効な技法が必要である。
【発明の概要】
【0006】
本開示の例示的な態様の概要について以下で説明する。本明細書における態様という用語への言及は、本開示の1つまたは複数の態様を指すことができることを理解されたい。
【0007】
本開示は、いくつかの態様では、アクセスポイント識別子に関連する曖昧さ(たとえば、混乱)を解決することに関する。たとえば、アクセス端末が、ある信号を送信したアクセスポイントの識別子を備えるその信号を捕捉し、アクセス端末がそのアクセスポイントにハンドオーバされるべきであると判断されたとき、その識別子によって識別されるアクセスポイントの正確な識別情報に関する混乱が起こり得る。このような曖昧さを解決するための様々な技法について本明細書で説明する。
【0008】
本開示は、いくつかの態様では、混乱を招きやすい識別子を割り当てられた1つまたは複数のアクセスポイントにメッセージを送信することであって、それにより、各メッセージが、その識別子を報告したアクセス端末からの信号を監視するように所与のアクセスポイントに要求する、ことに関する。次いで、アクセス端末から信号が受信されたことを示す任意の応答に基づいて、ターゲットアクセスポイントを識別することができる。たとえば、ただ1つの応答が受信された場合は、その応答を送信したアクセスポイントがターゲットアクセスポイントであると仮定することができる。逆に、2つ以上の応答が受信された場合は、最も高い受信信号強度を有する信号を受信したアクセスポイントをターゲットアクセスポイントとして識別することができる。
【0009】
場合によっては、ティア化(tiered)ターゲット選択方式が採用できる。たとえば、最初に、第1の優先順位ティア(first priority tier)に関連する各アクセスポイント(たとえば、ハンドオーバすべきアクセス端末のホームフェムトノード)に要求を送信することができる。(1つまたは複数の)第1ティアアクセスポイントからの(1つまたは複数の)応答からターゲットアクセスポイントを識別することができない場合、第2の優先順位ティアに関連する各アクセスポイント(たとえば、アクセス端末が前にアクセスしたアクセスポイント)に要求を送信することができる。(1つまたは複数の)第2ティアアクセスポイントからの(1つまたは複数の)応答からターゲットアクセスポイントを識別することができない場合、第3の優先順位ティアに関連する各アクセスポイントに要求を送信することができ、以下同様である。さらに、異なるティアにおいて異なるアルゴリズムが採用できる。たとえば、あるティアは、応答とともに含まれる相対的な受信信号強度に基づいて決定を行うことに関与することができ、別のティアは、アクセス端末のマクロネイバーリスト(macro neighbor list)と、応答するアクセスポイントのマクロネイバーリストとの比較に基づいて決定を行うことに関与することができる。
【0010】
本開示は、いくつかの態様では、アクセス端末が前にどのアクセスポイントにアクセスしたかに関係する履歴記録に基づいて識別子混乱を解決することに関する。たとえば、所与のアクセス端末が所与の識別子を報告するとき、そのアクセス端末は、通常(または常に)、最後には特定のアクセスポイント(またはアクセスポイントの限定されたセットのいずれか1つ)にハンドオフされることになることが、そのアクセス端末の前のハンドオフに基づいて判断できる。したがって、その識別子を1つまたは複数のアクセスポイントにマッピングする、そのアクセス端末のためのマッピングを行うことができる。したがって、その識別子がその後そのアクセス端末から受信された場合、そのマッピングを使用して、どの(1つまたは複数の)アクセスポイントがそのアクセス端末のハンドオーバのために準備されるべきかを識別することができる。
【0011】
本開示のこれらおよび他の例示的な態様について、以下の詳細な説明および添付の特許請求の範囲、ならびに添付の図面において説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】通信システムのいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
【図2】ハンドオーバ動作のいくつかの例示的な態様を示すフローチャート。
【図3A】ハンドオーバ動作のいくつかの例示的な態様を示すフローチャート。
【図3B】ハンドオーバ動作のいくつかの例示的な態様を示すフローチャート。
【図4A】使用履歴データベースを維持し、ティア化混乱解決を行うために実行できる動作のいくつかの例示的な態様を示すフローチャート。
【図4B】例示的なデータベース構造を示す簡略図。
【図5】通信ノードにおいて採用できる構成要素のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
【図6】例示的なハンドオーバプロシージャの簡略コールフロー図。
【図7】アクセス端末固有のマッピングを使用することによって混乱を解決しながらハンドオーバを実行するための動作のいくつかの例示的な態様を示すフローチャート。
【図8A】アクセス端末固有のマッピングを判断することに関連して実行できる動作のいくつかの例示的な態様を示すフローチャート。
【図8B】アクセス端末固有のマッピングを判断することに関連して実行できる動作のいくつかの例示的な態様を示すフローチャート。
【図8C】アクセス端末固有のマッピングを判断することに関連して実行できる動作のいくつかの例示的な態様を示すフローチャート。
【図9】統計情報を使用することによって混乱を解決しながらハンドオーバを実行するための動作のいくつかの例示的な態様を示すフローチャート。
【図10】通信ノードにおいて採用できる構成要素のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
【図11】ワイヤレス通信システムの簡略図。
【図12】フェムトノードを含むワイヤレス通信システムの簡略図。
【図13】ワイヤレス通信のためのカバレージエリアを示す簡略図。
【図14】通信構成要素のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
【図15】本明細書で教示する、曖昧さ解決を行うように構成された装置のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
【図16】本明細書で教示する、曖昧さ解決を行うように構成された装置のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
【図17】本明細書で教示する、曖昧さ解決を行うように構成された装置のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
【図18】本明細書で教示する、曖昧さ解決を行うように構成された装置のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
【図19】本明細書で教示する、曖昧さ解決を行うように構成された装置のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
【詳細な説明】
【0013】
慣例により、図面中に示された様々な特徴は一定の縮尺で描かれていないことがある。したがって、様々な特徴の寸法は、わかりやすいように任意に拡大または縮小され得る。さらに、図面のいくつかは、わかりやすいように簡略化され得る。したがって、図面は、所与の装置(たとえば、デバイス)または方法の構成要素のすべてを示しているわけではない。最後に、明細書および図の全体にわたって同じ特徴を示すために同じ参照番号が使用され得る。
【0014】
本開示の様々な態様について以下で説明する。本明細書の教示は多種多様な形態で実施でき、本明細書で開示されている特定の構造、機能、またはその両方は代表的なものにすぎないことは明らかであろう。本明細書の教示に基づいて、本明細書で開示される態様は他の態様とは無関係に実装できること、およびこれらの態様のうちの2つ以上を様々な方法で組み合わせることができることを、当業者なら諒解されたい。たとえば、本明細書に記載の態様をいくつ使用しても、装置を実装し、または方法を実施することができる。さらに、本明細書に記載の態様のうちの1つまたは複数に加えて、あるいはそれら以外の他の構造、機能、または構造および機能を使用して、そのような装置を実装し、またはそのような方法を実施することができる。さらに、態様は、請求項の少なくとも1つの要素を備えることができる。
【0015】
図1に、例示的な通信システム100(たとえば、通信ネットワークの一部)のいくつかのノードを示す。説明のために、本開示の様々な態様について、互いに通信する1つまたは複数のアクセス端末、アクセスポイント、およびネットワークノードの文脈で説明する。ただし、本明細書の教示は、他のタイプの装置、または他の用語を使用して参照される他の同様の装置に適用可能であることを諒解されたい。たとえば、様々な実装形態では、アクセスポイントを基地局またはeノードBと呼ぶこと、あるいは基地局またはeノードBとして実装することができ、アクセス端末をユーザ機器または移動局などと呼ぶこと、あるいはユーザ機器または移動局などとして実装することができる。
【0016】
システム100中のアクセスポイントは、1つまたは複数のサービス(たとえば、ネットワーク接続性)を、システム100のカバレージエリア内に設置されるか、またはシステム100のカバレージエリア全体にわたってローミングする1つまたは複数のワイヤレス端末に提供する。たとえば、様々な時点で、アクセス端末102は、アクセスポイント104、(アクセスポイント106および108ならびに関連する省略符号によって表される)アクセスポイント1〜Nのセットのうちのいずれか1つ、またはアクセスポイント110に接続することができる。
【0017】
アクセスポイント104〜110の各々は、ワイドエリアネットワーク接続性を可能にするために、(便宜上、ネットワークノード112によって表される)1つまたは複数のネットワークノードと通信することができる。そのようなネットワークノードは、たとえば、1つまたは複数の無線および/またはコアネットワークエンティティなどの様々な形態をとることができる。したがって、様々な実装形態では、ネットワークノード110は、(たとえば、運用、管理(administration)、管理、およびプロビジョニングエンティティ(provisioning entity)を介した)ネットワーク管理、コール制御、モビリティ管理、ゲートウェイ機能、インターワーキング機能などの機能、または何らかの他の好適なネットワーク機能を表すことができる。
【0018】
システム100中の各アクセスポイントは、アクセスポイントを容易に識別するために使用できる第1のタイプの識別子を割り当てられ得る。ここで、(たとえば、アクセス端末がアクティブなコールを有するときでさえ)この識別子を含む信号がアクセス端末によって容易に検出できるように、その識別子中のビット数は比較的小さくできる。様々な実装形態では、そのような識別子は、たとえば、物理セル識別子(physical cell identifier)(「PCI」)、パイロット擬似雑音(pilot pseudonoise)(「PN」)オフセット、または捕捉パイロット(acquisition pilot)を備えることができる。一般に、所与のシステムに対して一定量のノード識別子(たとえば、500以下)が定義される。そのような場合、これらのアクセスポイントのうちのいくつかは同じ識別子を割り当てられ得るので、多数のアクセスポイント(たとえば、フェムトアクセスポイント)が同じ近傍において展開されると、識別子混乱がしばしば起こり得る。
【0019】
本明細書の教示に従ってどのように識別子混乱を解決することができるかに関する概観について、図1と図2のフローチャートとを参照しながら説明する。図1は、アクセスポイント106とアクセスポイント110が両方とも「識別子1」を割り当てられた、単純な例を示す。アクセス端末102がシステム100中をローミングするとき、アクセス端末102はソースアクセスポイント(すなわち、アクセス端末が現在接続されているサービングアクセスポイント、たとえば、アクセスポイント104)からターゲットアクセスポイント(たとえば、アクセスポイント110)にハンドオーバされ得る。
【0020】
たとえば、図2のブロック202で表されるように、ある時点で、アクセス端末102は潜在的なターゲットアクセスポイントから信号を受信する。この信号は、パイロットPNオフセットまたはPCIなど、潜在的なターゲットアクセスポイントの識別子を備える(たとえば、それを含むか、あるいはそれを用いて符号化またはスクランブルする)ことができる。この信号を受信すると、アクセス端末102は、その識別子と、関連する受信信号強度の指示(たとえば、RSSI)とを含むメッセージ(たとえば、測定報告(measurement report))をアクセス端末102の現在のサービングアクセスポイントに送信する。
【0021】
ブロック204で表されるように、アクセス端末102をターゲットアクセスポイントにハンドオーバするための決定を行う。この決定は、たとえば、アクセス端末102がそのターゲットアクセスポイントから(たとえば、しきい値を超える)特に強いパイロット信号を受信しているかどうかに基づくことができる。
【0022】
混乱がない場合、アクセス端末102によって捕捉された第1の識別子(たとえば、識別子1)は、ターゲットアクセスポイントとの通信を確立するために使用されるターゲットアクセスポイントに割り当てられる第2の識別子に明白にマッピングできる。いくつかの態様では、第2の識別子は第1の識別子よりも一意のものとする(たとえば、より多くのビットを備える)ことができる。たとえば、第2の識別子は、より大きい地理的エリア内で一意のものとすることができ、全ネットワーク(たとえば、ワイヤレス事業者ネットワーク)またはサブネット内で一意のものとすることができ、あるいは何らかの他の方法でより一意のものとすることができる。様々な実装形態では、そのような識別子は、たとえば、グローバルセル識別子(CGI)、アクセスノード識別子(ANID)、セルグローバル識別情報(ICGI)、セクタ識別子、またはIPアドレスを備えることができる。
【0023】
しかしながら、ブロック206で表されるように、場合によっては、所与のエリア内の2つ以上のアクセスポイントが同じ第1の識別子を割り当てられ得る。たとえば、ソースマクロアクセスポイント104のカバレージエリア内のフェムトアクセスポイント106および110は、識別子1を割り当てられ得る。混乱が存在するとき、ソースアクセスポイントは、どのアクセスポイントが所望のターゲットアクセスポイントであるかを判断することができないことがある。たとえば、アクセスポイント104は、アクセス端末のためのリソースを確保するために、アクセスポイント106と通信すべきなのか、またはアクセスポイント110と通信すべきなのかを判断することができないことがある。
【0024】
ブロック208で表されるように、本明細書で説明する技法のうちの1つまたは複数を使用してターゲットアクセスポイントを識別することによって、このような混乱を解決する。たとえば、図3A〜図6に関連して以下でより詳細に説明するように、ハンドオーバすべきアクセス端末からの信号を監視するように潜在的なターゲット(potential targets)に要求し、この監視の結果を処理して、これらの潜在的なターゲットのうちのどれが意図されたターゲットである可能性が最も高いかを判断することによって、ターゲットを識別することができる。いくつかの態様では、この判断はティア化ターゲット解決方式を利用することができる。さらに、図7〜図10に関連して以下でより詳細に説明するように、アクセス端末のために維持される使用履歴記録に基づいて1つまたは複数の候補ターゲットを識別することができる。たとえば、アクセス端末が所与の識別子(たとえば、PCI)を報告するとき、アクセス端末が典型的にハンドオフされる特定のアクセスポイントを(たとえば、CGIを介して)識別するマッピングを維持することができる。
【0025】
ブロック210で表されるように、ブロック208において識別されたターゲットアクセスポイントをアクセス端末102のハンドオーバのために準備する。ここで、サービングアクセスポイント(すなわち、ハンドオーバのためのソースアクセスポイント)は、アクセス端末のためのリソースを確保するために、ターゲットアクセスポイントと通信することができる。たとえば、サービングアクセスポイントによって維持されるコンテキスト情報をターゲットアクセスポイントに転送することができ、および/またはターゲットアクセスポイントによって維持されるコンテキスト情報をアクセス端末102に送信することができる。
【0026】
ブロック212で表されるように、次いで、正しいターゲットアクセスポイントがハンドオーバのために準備された場合、ハンドオーバを完了する。ここで、アクセス端末とターゲットアクセスポイントは、従来のハンドオーバプロシージャ(handover procedures)に従って互いに通信することができる。
【0027】
上記の概要を念頭において、本明細書の教示による、ターゲット監視を使用して混乱を解決するために採用できる様々な技法について、図3A〜図6を参照しながら説明する。説明のために、図3A〜図6の動作(あるいは本明細書で説明または教示する任意の他の動作)については、特定の構成要素によって実行されるものとして説明することができる。ただし、これらの動作は、他のタイプの構成要素によって実行でき、異なる個数の構成要素を使用して実行できることを諒解されたい。また、本明細書で説明する動作の1つまたは複数は、所与の実装形態では採用されない場合があることを諒解されたい。
【0028】
図3Aのブロック302で表されるように、ターゲットアクセスポイントからの信号を捕捉すると、アクセス端末は測定報告(たとえば、パイロット強度測定メッセージ、PSMM)をアクセス端末のサービングアクセスポイントに送信する。上記で説明したように、この報告は、ターゲットアクセスポイントの識別子と、その信号がアクセス端末において受信されたときのその信号の信号強度とを含む。さらに、以下でより詳細に説明するように、場合によっては、アクセス端末は受信パイロット位相情報をその報告中に含めることができる。
【0029】
たとえば、アクセス端末は、アクセス端末の近傍にあることが知られているマクロアクセスポイントを識別することができる。ここで、アクセス端末は、近接アクセスポイントからのパイロット信号などの信号を繰り返し監視することができ、アクセス端末が信号をそこから受信することが可能であるマクロアクセスポイントの記録を維持することができる。
【0030】
別の例として、アクセス端末はまた、アクセス端末が近接マクロアクセスポイントから受信するパイロット信号に関連する位相情報を判断することができる。この位相情報は、たとえば、アクセス端末において観測されたパイロットPN系列の位相に関することができる。場合によっては、アクセス端末は、あるアクセスポイントからのパイロット信号を基準として選択し、その基準に対して他の受信パイロット信号の相対位相を判断することができる。いくつかの態様では、このような位相情報は、アクセス端末のロケーションを推定するために使用されることがあり、なぜなら、同期システムでは、アクセス端末において受信された信号の位相遅延が、その信号を送信したアクセスポイントからのアクセス端末の距離を示すことができるからである。
【0031】
次いで、ブロック304で表されるように、上記で説明した測定報告に基づいて、アクセス端末がターゲットポイントにハンドオーバされるべきであるという判断を行う。この決定は、たとえば、サービングアクセスポイントによって、および/または基地局コントローラなどのネットワークノードによって行うことができる。
【0032】
ブロック306で表されるように、アクセス端末によって捕捉された識別子がターゲットアクセスポイントを明白に識別するかどうかに関する判断をも行う。識別子混乱がない(たとえば、サービングアクセスポイントのカバレージエリア内の他のアクセスポイントが、その識別子を割り当てられない)場合、ターゲットアクセスポイントをアクセス端末のハンドオーバのために準備する(ブロック308)。
【0033】
しかしながら、ブロック306において識別子混乱があると判断された場合、動作フローは代わりにブロック310に進む。ここで、様々な基準(たとえば、使用履歴記録)に基づいて少なくとも1つの候補ターゲットアクセスポイントを識別する。これらの基準については、図4Aに関連して以下でより詳細に説明する。
【0034】
手短に言えば、場合によっては、アクセス端末がサービングアクセスポイントのカバレージエリア中にあるときにアクセス端末が向かう可能性がある先の特定のタイプのアクセスポイントを識別する情報を維持することができる。そのようなアクセスポイントは、たとえば、ホームフェムトアクセスポイントおよび/またはオフィスフェムトアクセスポイントを含むことができる。この場合、このアクセスポイント(またはこれらのアクセスポイント)は、ブロック310において(1つまたは複数の)候補アクセスポイントとして識別することができる。
【0035】
さらに、場合によっては、アクセス端末が前に使用した(たとえば、アクセスした)(1つまたは複数の)アクセスポイントを識別する情報を維持することができる。ここで、アクセス端末が過去に所与のアクセスポイントを使用した場合、アクセス端末が再びそのアクセスポイントを使用することができると仮定することができる。したがって、このアクセスポイント(またはこれらのアクセスポイント)は、ブロック310において(1つまたは複数の)候補アクセスポイントとして識別することができる。
【0036】
場合によっては、ブロック310において、考慮すべきアクセスポイントを限定する情報がないことがある。これらの場合、混乱識別子を割り当てられていることが知られており、サービングアクセスポイントのカバレージエリア内にあるアクセスポイントのすべてを、ブロック310において(1つまたは複数の)候補アクセスポイントとして識別することができる。
【0037】
ブロック312で表されるように、ブロック310において識別された各アクセスポイントにメッセージを送信する。各メッセージは、アクセス端末(すなわち、ブロック302において報告を送信したアクセス端末)からの信号を監視するための候補アクセスポイントへの要求を備える。この目的で、そのメッセージは、候補アクセスポイントがアクセス端末からの信号を捕捉できるようにするために、アクセス端末に関連する識別子を含むことができる。たとえば、その識別子は、(たとえば、アクセス端末のメッセージを符号化するかまたはスクランブルするためにアクセス端末によって使用される)ロングコードマスク(long code mask)、または何らかの他の好適な識別子を備えることができる。
【0038】
ブロック314では、候補アクセスポイントにおけるそのようなメッセージの受信が表されている。次いで、ブロック316で表されるように、候補アクセスポイントはその信号を監視する(たとえば、逆方向リンクを捕捉することを試みる)。
【0039】
次いで、図3Bのブロック318で表されるように、候補アクセスポイントがそのような信号を受信することが可能かどうかに関する判断を行う。候補アクセスポイントは、この信号を受信しなかった場合、ブロック320において否定応答(NACK)応答を送信することがあり、または応答を送信しないことがある。いくつかの実装形態では、受信信号に関連する無効な(たとえば、不良の(poor))測定結果がある(たとえば、候補アクセスポイントが低信号レベルを測定した)場合、候補アクセスポイントは否定応答を送信することがあり、または応答を送信しないことがある。
【0040】
ここで、比較的アクセス端末から遠く離れているアクセスポイントは、アクセス端末から信号(たとえば、十分に有効な信号)を受信することができる可能性が低いことを諒解されたい。アクセス端末がこの遠く離れたアクセスポイントから十分な大きさの信号を受信している可能性が低いことがあると仮定すれば、そのようなアクセスポイントは、ターゲットアクセスポイントであるものとして考慮することに関して除外できる。言い換えれば、ブロック302においてアクセス端末によって捕捉された信号が、この遠く離れたアクセスポイントから発生した可能性は非常に低くなり得る。
【0041】
逆に、比較的アクセス端末に近接するアクセスポイントは、アクセス端末から信号(たとえば、十分に有効な信号)を受信することができることが予想できる。この場合、アクセス端末がこの近接アクセスポイントから十分な大きさの信号を受信している可能性は非常に高くなり得る。したがって、このような近接アクセスポイントは、意図されたハンドオーバターゲットである可能性がある。
【0042】
ブロック322で表されるように、候補アクセスポイントは、アクセス端末から信号(たとえば、十分な信号レベルをもつ信号)を受信した場合、その信号が受信されたことを示す応答メッセージを送信する。その応答は、候補アクセスポイントにおいて測定されたこの信号の受信信号強度の指示を含むことができる。
【0043】
その応答はまた、ネイバーリスト情報、受信パイロット位相情報、および送信電力情報を含むことができる。たとえば、候補アクセスポイントは、候補アクセスポイントの近傍にあるマクロアクセスポイントを識別する情報を得るように構成できる。場合によっては、この情報は(たとえば、候補アクセスポイントが展開されるとき、または周期的に)ネットワークから得ることができる。代替的に、または追加として、候補アクセスポイントは、順方向リンク監視機能を有する場合、近接アクセスポイントからのパイロット信号などの信号を繰り返し監視することができ、アクセスポイントが信号をそこから受信することが可能であるマクロアクセスポイントの記録を維持することができる。典型的な場合、ネットワーク中のアクセスポイント(たとえば、フェムトアクセスポイント)は、応答を送信するより前に、ある時点で上記の情報を(たとえば、フェムトコンバージェンスサーバ(femto convergence server)に)報告する。たとえば、この情報は、候補アクセスポイントが展開されるとき、および/または周期的に報告することができる。
【0044】
候補アクセスポイントはまた、アクセスポイントが近接マクロアクセスポイントから受信するパイロット信号に関連する位相情報(たとえば、位相遅延)を判断することができる。ブロック302において上述したことと同様にして、この位相情報は、候補アクセスポイントのロケーションを推定するために使用され得る。
【0045】
図3のブロック324では、(1つまたは複数の)候補アクセスポイントからの(1つまたは複数の)応答メッセージの受信が表されている。いくつかの実装形態では、否定応答(たとえば、NACK応答)、または無効な測定結果に関連する応答(たとえば、低信号レベルを測定した候補アクセスポイントからの不良の測定結果をもつ応答)は、無視される(たとえば、廃棄される)ことができる。このようにして、ターゲットを識別するために(たとえば、応答を受信するネットワークノードによって)より少数の応答を考慮すればよいことがあるので、スケーラビリティ(scalability)が改善されることができる。
【0046】
ブロック326で表されるように、(1つまたは複数の)応答に基づいてターゲットアクセスポイントを識別する。たとえば、ただ1つの有効な肯定応答が受信された場合は、その応答を送信した候補アクセスポイントが実際のターゲットアクセスポイントであると仮定することができる。
【0047】
逆に、2つ以上の肯定応答が受信された場合は、候補アクセスポイントから単一のターゲットアクセスポイントを選択することができる。ここで、たとえば、アクセス端末が比較的高い送信電力を有する場合、および/またはアクセス端末が、同じ識別子を割り当てられた複数のアクセスポイントに比較的近接する場合、複数の肯定応答が受信されることができる。
【0048】
場合によっては、応答において与えられる受信信号強度指示に基づいてターゲットアクセスポイントを選択する。たとえば、最も高い受信信号強度を有する候補アクセスポイントをターゲットアクセスポイントとして選択することができる。
【0049】
場合によっては、ターゲットアクセスポイントを選択するための別の基準が使用されることができる。たとえば、比較可能な受信信号強度指示が様々な候補アクセスポイントから受信されても、この情報は混乱を解決しないことがある。
【0050】
さらに、場合によっては、最も高い受信信号強度が実際のターゲットアクセスポイントの決定的な指示ではないことがある。たとえば、異なるフェムトアクセスポイントが異なる送信電力を有する場合、(低電力で送信する)第1のフェムトアクセスポイントにより近接しているアクセス端末は、アクセス端末からより遠く離れている(高電力で送信する)第2のフェムトアクセスポイントからより強いパイロット信号を受信していることができる。したがって、第2のフェムトアクセスポイントが、これらの状況下で真のターゲットアクセスポイントであり得る。しかしながら、第1のアクセスは、アクセス端末により近接しているので、より高い受信信号強度を報告することができる。
【0051】
場合によっては、応答において与えられる送信電力情報に部分的に基づいてターゲットアクセスポイントを選択する。たとえば、ある候補アクセスポイントが別の候補アクセスポイントよりも低い電力レベルで送信すると判断することによって、ターゲットアクセスポイントを選択するために受信信号強度以外の何らかの基準が使用されるべきであると判断することができる。
【0052】
場合によっては、応答において与えられる位相情報に基づいてターゲットアクセスポイントを選択する。ここで、ブロック302においてアクセス端末によって与えられた位相情報を、各応答において与えられる位相情報と比較することができる(たとえば、必要に応じて、タイミング基準の差を考慮する)。アクセス端末の位相情報に最も厳密に一致する位相情報を与える(それによって、このアクセスポイントがアクセス端末に最も近接していることを示す)候補アクセスポイントをターゲットアクセスポイントとして選択することができる。代替的に、この比較は、単に、アクセス端末の位相情報とはかなり異なる位相情報を有するアクセスポイントを除外するために使用されることがある。いくつかの態様では、そのような位相情報ベースの選択方式は、アクセスポイントのカバレージが比較的小さい場合に特に有効であることがある。しかしながら、アクセスポイントのカバレージが大きい場合、そのような方式は同じくらい確実ではないことがある。
【0053】
場合によっては、応答において与えられるネイバーリスト情報に基づいてターゲットアクセスポイントを選択する。ここで、ブロック302においてアクセス端末によって与えられたパイロット測定情報(たとえば、アクセス端末によって参照される1つまたは複数のアクセスポイントを識別する、ある時間期間にわたってそのアクセス端末によって定期的に与えられるパイロット報告)を、各応答において与えられるネイバーリスト情報と比較することができる。アクセス端末のパイロット測定情報に最も厳密に一致するネイバーリスト情報を与える(それによって、このアクセスポイントがアクセス端末に最も近接していることを示す)候補アクセスポイントをターゲットアクセスポイントとして選択することができる。代替的に、この比較は、単に、アクセス端末のパイロット測定情報とはかなり異なるネイバーリストを有するアクセスポイントを除外するために使用されることができる。
【0054】
ブロック328で表されるように、ターゲットアクセスポイントが識別されると、ターゲットアクセスポイントへのアクセス端末のハンドオーバを完了するための適切な動作を開始する。
【0055】
上述のように、本明細書で教示する混乱解決は、使用履歴記録に基づき、および/またはティアベースの解決方式に関与し得る。本開示のこれらの態様のいくつかの例について、図4Aを参照しながら説明する。
【0056】
ブロック402で表されるように、システム中のアクセス端末および/またはアクセスポイントに関連するいくつかのイベントを追跡することによって、そのシステム中の使用履歴情報を維持する。この情報は、たとえば、単純なデータ記録として、または正式なデータベース中のエントリとして、を含む様々な方法でメモリデバイスに記憶され得る。
【0057】
いくつかの態様では、追跡されたイベントは、どのアクセスポイントがどのアクセス端末によって使用されたか、または使用されることになるかを示すことができる。場合によっては、アクセス端末が最初にホームフェムトアクセスポイントに関連付けられるときはいつでも、システムに通知することができる。場合によっては、システムは、アクセス端末が前にどこに登録したかを判断するために、アクセス端末による登録動作を追跡することができる。場合によっては、システムは、アクセス端末が所与のフェムトアクセスポイントとのコールを発生するか、終了するかまたはハンドオーバするたびに、データベースエントリを更新することができる。場合によっては、システムは、所与のアクセス端末が所与の識別子を報告するときに通常どこにハンドオーバされるかを判断するために、ハンドオーバ動作を追跡することができる。たとえば、ハンドオーバが要求されるたびに、システムはハンドオーバ回数および成功率を更新することができる。これは、いくつかの態様では、アルゴリズム評価、ティア分類、およびシステム構成品質(たとえば、識別子割当てアルゴリズムアセスメント)に対して有用であることがある。場合によっては、本明細書で教示する情報捕捉は、ビリング記録生成に関連して実装できる。場合によっては、フェムトアクセスポイントがアクティブにされるとき、システムは、フェムトアクセスポイントの識別子(たとえば、パイロットPNオフセット)およびマクロネイバーリストを学習することができる。所与のアクセス端末が1つまたは複数のアクセスポイントにアクセスした(またはアクセスすることを試みた)かどうか、いつアクセスした(またはアクセスすることを試みた)か、またはどのくらい頻繁にアクセスした(またはアクセスすることを試みた)かを判断するために、他の技法を採用することができることを諒解されたい。
【0058】
図4Bを参照しながら、データベース構造の一例を以下に示す。データベース構造の第1の(最上位)レベルにおいて、データベースは1つまたは複数のマクロアクセスポイントエントリを含む。このようにして、システム中の所与のマクロアクセスポイントのカバレージエリア内でのアクセス端末使用に関する情報を追跡することができる。マクロアクセスポイントエントリの各々は、対応する一意のマクロアクセスポイント識別子によって識別され得る(たとえば、基地局IDがBS−ID1、BS−ID2など)。フェムトアクセスポイントが複数のマクロアクセスポイントネイバーを有するとき、所与のマクロアクセスポイントのカバレージエリア内のそのフェムトアクセスポイントのデータベース情報に、対応するマクロアクセスポイント識別子を使用して、アクセスすることができる。
【0059】
各マクロアクセスポイントエントリは、第1のタイプの様々なフェムトアクセスポイント識別子(たとえば、パイロットPNオフセット、PCI)のための第2のレベルのエントリを含む。たとえば、そのような識別子が所与のマクロアクセスポイントのカバレージエリア内で最初に使用されるとき、そのマクロアクセスポイントのための第1のレベルのエントリ(たとえば、BS−ID1)の下に、その識別子のための第2のレベルのエントリ(たとえば、パイロットPNオフセット1)が作成され得る。次いで、その識別子を後に使用すると、その識別子エントリが更新され得る。
【0060】
各フェムトアクセスポイント識別子エントリは、今度は、第2のタイプの様々なフェムトアクセスポイント識別子(たとえば、CGIなどの一意識別子)のための第3のレベルのエントリを含む。たとえば、所与のパイロットPNオフセット(たとえば、パイロットPNオフセット1)を割り当てられたフェムトアクセスポイントが所与のマクロアクセスポイントのカバレージエリア内で使用されるとき、その同じアクセスポイントに割り当てられた一意識別子のための第3のレベルのエントリ(たとえば、フェムトID1)が作成され得る。このようにして、所与のマクロアクセスポイントのカバレージエリア内で同じパイロットPNオフセットを使用する様々なアクセスポイントに関する情報を維持することができる。
【0061】
各第3のレベルのフェムトアクセスポイント識別子エントリは、今度は、その特定のアクセスポイントを使用する様々なアクセス端末のための第4のレベルのエントリを含む。たとえば、アクセス端末が所与のマクロアクセスポイントのカバレージエリア内で所与のフェムトアクセスポイントにアクセスするとき、そのアクセス端末のための第4のレベルのエントリ(たとえば、AT ID1)が作成され得る。このようにして、所与のマクロアクセスポイントのカバレージエリア内で特定のアクセスポイントを使用する様々なアクセス端末に関する情報を維持することができる。アクセス端末エントリの各々は、対応する一意のアクセス端末識別子によって識別され得る。
【0062】
各アクセス端末エントリは、今度は、そのアクセス端末によるアクセスポイント使用に関係する第5のレベルのエントリを含む。たとえば、1つのエントリ(たとえば、エントリ1)は、そのアクセス端末のための(1つまたは複数の)ホームフェムトアクセスポイントを識別することができる。1つのエントリ(たとえば、エントリ2)は、アクセス端末が、対応する(この構造のこのブランチのレベル3に対応する)アクセスポイントにアクセスした最も最近の時間(たとえば、時刻および/または日付)を示すことができる。1つのエントリ(たとえば、エントリ3)は、アクセス端末が、対応するアクセスポイントに何回アクセスしたかを示すことができる。1つのエントリ(たとえば、エントリ4)は、アクセス端末が何回(たとえば、存続期間中の回数)第1ティアハンドオーバ候補であったかを示すことができる。1つのエントリ(たとえば、エントリ5)は、アクセス端末が何回(たとえば、存続期間中の回数)第1ティアハンドオーバ候補として正しく識別されたかを示すことができる。同様のハンドオーバ候補エントリが、第2ティア、第3ティアなどに与えられ得る。
【0063】
データベースを維持するために様々なプロビジョンが採用できる。たとえば、フェムトアクセスポイントロケーションが変わった場合、そのフェムトアクセスポイントのための記録を新たに開始することができる。また、データベースのサイズが過大になった場合、より新しいエントリのほうを優先してより古いエントリを除去することができる。
【0064】
例示のために、候補ターゲットアクセスポイントを識別するための基準のティア化セットを使用する方式においてデータベース情報をどのように使用することができるかについての一例を以下に示す。この例では、ティアごとに候補ターゲットアクセスポイントの様々なセットが定義され、それにより、ティアごとにアクセス端末からの信号を監視するようにティア中のアクセスポイントに要求することができる。ここで、所与のティアのための動作が識別子混乱を解決しなかった場合、次のティアにおいてより広いターゲッティングを採用することができる。たとえば、所与のティアにおいて、アクセス端末から信号を受信することが可能であるハンドオーバ候補がなかったために、そのティアの動作は混乱を解決することができないことがある。同様に、様々な条件下で、(たとえば、曖昧さを低減するのに有用である、そのティアに対する記録がない場合)所与のティアがスキップされることがある。
【0065】
図4Aを参照しながら次に説明する例では、4つのティアが定義されている。第1ティアでは、候補アクセスポイントのセットは、アクセス端末のホームフェムトアクセスポイントからなる。第2ティアでは、候補アクセスポイントのセットは、アクセス端末が過去に使用したアクセスポイントからなる。第3ティアでは、候補アクセスポイントのセットは、アクセス端末によって報告されたパイロット測定値に一致するネイバーリストを有するフェムトアクセスポイントからなる。代替的に、第3ティアは、アクセス端末によって報告されたパイロット測定値と同様のパイロット位相情報を有するアクセスポイントからなる。第4ティアでは、候補アクセスポイントのセットは、混乱を招く識別子を割り当てられ、アクセス端末のためのサービングマクロアクセスポイントをネイバーとして有する、すべての他のフェムトアクセスポイントからなる。いくつかの態様では、ティアの各々は、アクセス端末がアクセスすることを許可されている(たとえば、関連する限定加入者グループに対応する)アクセスポイントのみを識別するように定義できる。たとえば、アクセスポイントが制限され、アクセス端末がそのアクセスポイントにアクセスするための許可を有しない場合、そのアクセスポイントはティアエントリ中に含まれない。
【0066】
図4Aのブロック404で表されるように、ある時点で、アクセス端末によって報告された識別子が混乱を招きやすいと判断する。次いで、ブロック406において、第1の混乱解決ティア(最上位ティア)を選択する。
【0067】
ブロック406で表されるように、ティア1の1つまたは複数の基準に基づいて1つまたは複数の候補ターゲットアクセスポイントを選択する。この例では、ティア1は、アクセス端末のためのホームフェムトアクセスポイントを選択することに関与する。
【0068】
ブロック408で表されるように、ティア1の1つまたは複数の基準に基づいて混乱を解決するための試みを行う。この場合、アクセス端末からの信号を監視するための要求をブロック406において識別されたホームフェムトアクセスポイントに送信する。次いで、応答が受信されたかどうかと、そうであれば、その応答の結果とに基づいてターゲット判断を行う。たとえば、ホームフェムトアクセスポイントがアクセス端末から信号を受信した場合は、ホームフェムトアクセスポイントが意図されたターゲットである(一般には、そのようになる)と判断し、したがって、混乱は解決されたと考えられる。逆に、ホームフェムトアクセスポイントがその信号を受信しなかった場合は、混乱は解決されていない。
【0069】
ブロック412で表されるように、混乱が解決された場合、動作フローはブロック414に進む。ここで、ブロック410において識別されたターゲットをハンドオーバのために準備し、本明細書で説明するハンドオーバ動作が進行する。
【0070】
第1ティアの動作に基づいて混乱が解決されなかった場合、ブロック412および406で表されるように、次の(第2)ティアを選択する。上記の例を続けると、アクセス端末が前に使用したフェムトアクセスポイントのセットの各フェムトアクセスポイントに監視要求を送信する。これらのアクセスポイントのうちの1つのみが、アクセス端末からその信号が受信されたことを示す応答を送信した場合は、混乱が解決されたと考えられる。しかしながら、2つ以上のアクセスポイントが、信号が受信されたことを示す応答を送信した場合は、候補ターゲットの数を絞るためにさらなる処理を実行する。たとえば、どのアクセスポイントがアクセス端末に最も近接しているか(また、したがって、ターゲットである可能性が最も高いか)を判断しようとして、応答とともに送信された受信信号強度指示を比較することができる。
【0071】
第2ティアの動作に基づいて混乱が解決されなかった場合、プロセスフローは再びブロック412からブロック406に進み、第3ティアを選択する。ここで、アクセス端末のパイロット測定情報に一致するネイバーリストを有するフェムトアクセスポイントのセットの各フェムトアクセスポイントに監視要求を送信する。上記のように、ただ1つの肯定応答が受信された場合は、混乱が解決されたと考えられるが、複数の肯定応答が受信された場合は、さらなる処理を実行する。
【0072】
第3ティアの動作に基づいて混乱が解決されなかった場合、プロセスフローは再びブロック412からブロック406に進み、第4ティアを選択する。ここで、同じ識別子を有し、マクロアクセスポイントをネイバーとして有するフェムトアクセスポイントのセットの各フェムトアクセスポイントに監視要求を送信する。上記のように、ただ1つの肯定応答が受信された場合は、混乱が解決されたと考えられるが、複数の肯定応答が受信された場合は、さらなる処理を実行する。
【0073】
ブロック414で表されるように、これらの動作の結果に基づいて、図4Aの動作中のある時点で、データベースを更新することができる。たとえば、所与のアクセスポイントが第2ティア候補アクセスポイントとして識別された場合、対応するデータベースエントリを更新することができる。また、アクセス端末が特定のアクセスポイントにうまくハンドオーバされた場合、別のデータベースエントリを更新することができる。
【0074】
場合によっては、複数のティアの動作を組み合わせることができる。たとえば、所与のティアにおける曖昧さを低減するか、候補アクセスポイントをプルーニングする(prune)か、または少なくとも1つの他のティアによって識別された候補アクセスポイントを再確認するために、候補アクセスポイントによって与えられる位相情報および/またはネイバーリストを、アクセス端末によって与えられる対応する情報と比較することができる。この場合、その比較は、(たとえば、三角測量技法を使用して)どのアクセスポイントがアクセス端末に最も近接しているかを判断するために使用できる。
【0075】
上記の動作は、ネットワーク中の様々なエンティティによって実行できる。たとえば、いくつかの実装形態では、混乱解決動作(たとえば、ブロック208、310、312、324、326、および406〜412のうちの1つまたは複数)は、ネットワーク中のフェムトアクセスポイントのセットためのモビリティ動作を管理するネットワークノード(たとえば、フェムトコンバージェンスサーバ(FCS)またはフェムトモバイル交換センター(F−MSC))によって実行できる。他の実装形態では、これらの動作のうちの1つまたは複数は、何らかの他のタイプのノード(たとえば、アクセスポイントコントローラまたはアクセスポイント)によって実行できる。
【0076】
図5に、本明細書で教示する混乱解決動作を実行するためにアクセスポイント502およびネットワークノード504などのノードに組み込むことができる、いくつかの例示的な構成要素を示す。説明する構成要素は、通信システム中の他のノードに組み込むこともできる。たとえば、システム中の他のノードは、同様の機能を提供するために、アクセスポイント502とネットワークノード504とに関して説明する構成要素と同様の構成要素を含むことができる。また、所与のノードは、説明する構成要素のうちの1つまたは複数を含むことができる。たとえば、アクセスポイントは、アクセスポイントが複数の周波数上で動作し、様々なタイプのリンク(たとえば、アップリンクおよびダウンリンク)上で動作し、様々な技術によって通信できるようにする複数のトランシーバ構成要素を含むことができる。
【0077】
図5に示すように、アクセスポイント502は、他のノードとのワイヤレス通信を可能にするためのトランシーバ506を含む。トランシーバ506は、信号(たとえば、パイロット信号および他の信号)を送信するための送信機508と、信号(たとえば、測定報告および他の信号)を受信するための受信機510とを含む。
【0078】
アクセスポイント502およびネットワークノード504は、それぞれ、他のネットワークノードと通信する(たとえば、監視要求および応答を送信および受信する)ためのネットワークインターフェース512および514を含む。たとえば、各ネットワークインターフェースは、ワイヤードまたはワイヤレスバックホールを介して1つまたは複数のネットワークノードと通信するように構成できる。
【0079】
アクセスポイント502およびネットワークノード504は、本明細書で教示する混乱解決動作と連携して使用できる他の構成要素をも含む。たとえば、アクセスポイント502およびネットワークノード504は、それぞれ、他のノードとの通信を管理する(たとえば、メッセージ、報告、応答、および他の情報を送信および受信する)ための、および本明細書で教示する他の関連する機能を与えるための通信コントローラ516および518を含むことができる。さらに、アクセスポイント502およびネットワークノード504は、それぞれ、ハンドオーバ関連動作を実行する(たとえば、ハンドオーバを実行すべきかどうか、およびハンドオーバをどのように実行するかを判断し、混乱があるかどうかを判断し、混乱を解決し、ハンドオーバのためのアクセスポイントを識別し、メッセージを送信および受信する)ための、および本明細書で教示する他の関連する機能を与えるためのハンドオーバコントローラ520および522を含むことができる。
【0080】
図6を参照しながら、説明のために、3GPP2システムの文脈でアクティブ状態ハンドオーバ(たとえば、ハンドイン)プロシージャについて詳細に説明する。本明細書の教示は、他のタイプのシステム(たとえば、LTE、UMTSなど)に適用可能であり得ることを諒解されたい。
【0081】
最初に、ハンドオーバ刺激が、マクロ基地局コントローラ(ソースBSC)がアクセス端末(AT)からPSMMを受信することに関与し得る。この報告は、ATがターゲットフェムトから捕捉したPNオフセットを含む。そのPNオフセットがフェムトアクセスポイントに関連すると判断すると、マクロネットワークは、PNオフセットを解決して一意のターゲットID(たとえば、セルグローバル識別情報)にする際にフェムトシステム(たとえば、ターゲットFCS)の支援を要求することによって(たとえば、ソースBSCおよびMSCの動作によって)ハンドオーバを開始する。この要求(たとえば、要求されたフェムト監視)は、ATによって報告されたPNオフセット、ATのモバイル識別子、逆方向リンク上でATによって使用されるロングコードマスク、サービングアクセスポイントの識別子(図6に図示せず)、および、随意に、他の情報(たとえば、本明細書で説明するネイバーリストなど)を含むことがある。
【0082】
その要求に応答して、ターゲットFCSは、そのPNオフセットを割り当てられた候補フェムトアクセスポイントについてデータベースルックアップを行う。このルックアップは、本明細書で教示する様々なパラメータ(たとえば、ホームフェムト識別子、使用情報、位相情報、ネイバーリスト)の使用に関与し得る。さらに、このルックアップは、本明細書で教示するティア化方式に関与し得る。したがって、ターゲットFCSは、最初に、ホームフェムトアクセスポイントがティア1において混乱を招く識別子を有するかどうかを判断し、次いで、前にATによって使用されたいずれかのフェムトアクセスポイントがティア2において混乱を招く識別子を有するかどうかを判断することができ、以下同様である。ATが所与のフェムトアクセスポイントとソースBSCとの間で繰り返しハンドオーバされた場合、このシナリオが検出され得、それにより、あるティア(たとえば、第2ティア)のセットが信号候補フェムトアクセスポイントに下げられ得る。
【0083】
図6の例では、ターゲットFCSは、逆方向リンクを監視する(たとえば、捕捉する)ための要求を3つのフェムトアクセスポイントに送信する。これらの要求の各々は、逆方向リンクのためのロングコードマスクを含む。次いで、それらのフェムトアクセスポイントは、ATを検出するために逆方向リンクを監視する。ATを検出したフェムトアクセスポイント(この例では2つのアクセスポイント)は、逆方向リンク上で信号測定を行う。
【0084】
次に、それらのフェムトアクセスポイントの各々はターゲットFCSに応答(たとえば、フェムト監視応答)を送信する。ATを検出したフェムトアクセスポイントからの応答の各々は、そのフェムトアクセスポイントの識別子(たとえば、セルグローバル識別情報)と、監視が成功したという指示と、逆方向リンク信号測定値とを含む。ATを検出しなかったフェムトアクセスポイントからの応答は、そのフェムトアクセスポイントの識別子と、監視が不成功だったという指示とを含むことがある。
【0085】
ターゲットFCSは、受信逆方向リンク信号測定値に基づいて、および/または何らかの他の1つまたは複数の基準で、ターゲットアクセスポイントを識別する。次いで、ターゲットFCSは、他の2つのアクセスポイントがそれらのリソースを割振り解除することができるように、それらのアクセスポイントに消去コマンドを送信することができる。
【0086】
ターゲットFCSはまた、マクロネットワーク(たとえば、ソースMSC)に肯定応答(たとえば、フェムト監視ack)を送信する。このメッセージは、たとえば、監視のステータス(たとえば、成功または失敗)、識別されたターゲットフェムトの識別子、ATのモバイル識別子、および、随意に、他の情報を含むことができる。次いで、マクロネットワークは、ATがターゲットフェムトアクセスポイントに向けられるように、ハンドオーバ動作を続けることができる。
【0087】
上記に鑑みて、本明細書の教示に従って構成されたシステムによって様々な利点が与えられることがわかる。いくつかの態様では、そのようなシステムは、システムに過大な複雑さを追加することなしにスケーラビリティを与えることができる。たとえば、説明する方式は、フェムトアクセスポイントの大量展開を可能にし得、なぜなら、その大量展開により生じた識別子曖昧さは適切に解決できるからである。また、説明するハンドオーバプロシージャは、システムアーキテクチャおよびマクロシステムに対してほとんど影響を与えることなしに識別子曖昧さを解決することを可能にする。たとえば、過大なネットワークリソースの使用なしにハンドオーバを達成することができ、合理化されたシグナリングプロシージャを採用することができる。また、説明する混乱解決方式をレガシーシステム上に実装するための、基地局または無線インターフェースの変更を必要としないことがある。たとえば、レガシー3GPP2システムの場合、マクロシステム中のA/Abisインターフェースに対する影響がほとんどないか、またはまったくないことがあり、マクロシステムとフェムトシステムとの間に追加される2つの新しいメッセージのみ(たとえば、要求されたフェムト監視およびフェムト監視ack)があり得、BSCプロシージャに対する大きな影響がないことがある。
【0088】
上述のように、アクセス端末が前にアクセスしたアクセスポイントの記録を維持し、その情報を使用してハンドオーバのための1つまたは複数の候補アクセスポイントを識別することによって、所与のアクセス端末のハンドオーバに関連する混乱が解決され得る。たとえば、アクセス端末XをマクロアクセスポイントYからフェムトアクセスポイントZにハンドオーバすべきであるが、(フェムトZによってブロードキャストされた)PCIzが混乱を招くと判断されるという状況が起こり得る。PCIzの混乱を解決する多くの方法がある(たとえば、フェムトアクセスポイントZのグローバルセルIDを報告するようにアクセス端末に依頼する)。混乱が解決されると、マクロアクセスポイントYは「アクセス端末XがマクロアクセスポイントYからフェムトアクセスポイントZに向かった」ことを知ることになる。実際問題として、所与のアクセス端末は、一般に、少数のフェムトアクセスポイントのみに関連するので、アクセス端末Xが将来この経路を反復する可能性は非常に高い。たとえば、アクセス端末Xが最後にはあるフェムトアクセスポイントに行き着くことになる時間の大部分は、アクセス端末Xが家に向かっているか、または好きなコーヒーショップに向かっているときである。そのような将来のイベントを予期するために、マクロアクセスポイントYは、「アクセス端末Xの場合、PCIzは一般にフェムトアクセスポイントZにおさまる」ことを示す情報をキャッシュし得る。場合によっては、マクロアクセスポイントYは、アクセス端末Xが、同じPCIを割り当てられた複数のターゲットを訪問する傾向がある場合、いくつかの随意のフェムトアクセスポイントZ1、Z2、...Zkに関する情報をキャッシュし得る。
【0089】
次いで、マクロアクセスポイントYは、アクセス端末Xが将来のある時点でPCIzを報告した場合、そのキャッシュされた情報を使用し得る。すなわち、マクロアクセスポイントYが測定報告においてアクセス端末XからのPCIzを受信した場合、アクセス端末Xの過去の履歴が、フェムトアクセスポイントZ(またはフェムトアクセスポイントZ1、Z2、...Zkのうちの1つ)がおそらく意図されたターゲットであることを示すので、マクロアクセスポイントYはフェムトアクセスポイントZ(またはフェムトアクセスポイントZ1、Z2、...Zk)を準備する。そのような方式は、リソースまたは他の制約により多数のターゲットの準備が実現可能でないとき(すなわち、限られた数のターゲットのみを準備することが望ましい場合)に有用であり得る。
【0090】
履歴ベースの方式は、マクロアクセスポイントが特定のアクセス端末Xの使用履歴を知らない場合も有用であることがある。たとえば、マクロアクセスポイントYは、他のアクセス端末が、マクロアクセスポイントYからハンドオーバされるときにどのくらい頻繁にターゲットフェムトアクセスポイントZ1、Z2、...Zkを訪問する傾向があるかについての可能性に関して他のアクセス端末のためにキャッシュされた情報に基づく統計を使用し得る。この統計情報に基づいて、マクロアクセスポイントYは、アクセス端末Xをハンドオーバすることを試みるときに、Z1、Z2、...Zkのうちの1つまたは複数を準備し得る。マクロアクセスポイントYが準備するそのようなフェムトアクセスポイントの数は、リソース制約によって、構成、または他の方法によって、制限され得る。
【0091】
次に、このようなアクセス端末固有の使用ベースの混乱解決を行うために実行できる例示的な動作について、図7〜図9のフローチャートに関連してある程度詳細に説明する。手短に言えば、図7では、アクセス端末をハンドオーバするためにソースアクセスポイントなどのノードにおいて実行できる動作について説明する。図8では、使用情報データベースを維持する(たとえば、作成し、更新する)ことに関連して実行できる動作について説明する。図9では、統計情報に基づいて混乱を解決するために実行できる動作について説明する。
【0092】
図7のブロック702で表されるように、ターゲットアクセスポイントを識別するためにアクセス端末によって使用される第1のアクセスポイント識別子(たとえば、PCI)を、意図されたターゲットアクセスポイントをより一意に識別する別のアクセスポイント識別子(たとえば、CGI)とマッピングするマッピングをある時点で判断する。上述のように、このマッピングは、アクセス端末に関して捕捉された使用履歴情報に基づき得る。たとえば、そのマッピングは、アクセス端末XがPCIzをマクロアクセスポイントYに報告するとき、そのアクセス端末は、通常(または常に)フェムトアクセスポイントZにハンドオーバされることを示すことができる。同様のマッピングは、このアクセス端末が、この同じ第1の識別子をもつ2つ以上のアクセスポイントにアクセスした状況において、そのアクセス端末のためにその同じ識別子に関して判断され得る(すなわち、他のフェムトアクセスポイントに関連する他の第2の識別子とのマッピング)。同様のマッピングはまた、このアクセス端末のために他の第1の識別子に関して判断され得る(すなわち、他の第2の識別子の別のセットとのマッピング)。さらに、同様のマッピングは、第1の識別子をマクロアクセスポイントYに報告した他のアクセス端末のために判断され得る。
【0093】
ブロック704で表されるように、ブロック702において判断された各マッピングを示す情報をメモリデバイスに記憶する。いくつかの実装形態では、ブロック702および704の動作は、ネットワーク中の各マクロアクセスポイントにおいて実行される。したがって、マッピング情報は、これらのマクロアクセスポイントの各々において維持され得る。
【0094】
上記のマッピングを作成するために使用される使用履歴情報は、様々な方法で得ることができる。そのような情報を標準動作の過程でどのように得ることができるかに関するいくつかの例について、図8A〜図8Cを参照しながら説明する。
【0095】
図8Aのブロック802で表されるように、アクセス端末がネットワーク全体にわたって移動するにつれて、アクセス端末は近接アクセスポイントから信号(たとえば、パイロット信号)を受信する。次いで、アクセス端末は、これらの信号の受信を(たとえば、測定報告を介して)そのサービングアクセスポイントに報告する。
【0096】
場合によっては、アクセス端末は、近接アクセスポイントから2つ以上のタイプの識別子を捕捉することができる。たとえば、アクセス端末は、近接アクセスポイントからPCIとCGIの両方を捕捉することができる。そのような場合、アクセス端末は、これらの識別子の両方をアクセス端末のサービングアクセスポイントに報告することを選択することができる。
【0097】
したがって、ブロック804で表されるように、サービングアクセスポイントは、その報告において与えられる識別子に基づいて、サービングアクセスポイントのデータベースを更新する。したがって、場合によっては、測定報告または何らかの他の同様の報告を介してアクセス端末によって与えられる識別子情報のみに基づいて、2つの識別子の間のアクセス端末固有のマッピングを判断することができる。
【0098】
次に図8Bを参照すると、場合によっては、サービングアクセスポイントは、混乱を解決するためにアクセス端末の支援を要求する。たとえば、ブロック806で表されるように、アクセス端末は、ターゲットアクセスポイントの第1の識別子(たとえば、PCI)のみを含む測定報告(または何らかの他の報告)を与える。ブロック808で表されるように、サービングアクセスポイントは、この第1の識別子の使用に関連する混乱があると判断し、混乱を解決するためにターゲットアクセスポイントからの第2の識別子(たとえば、CGIなど、より一意の識別子)を監視するための要求をアクセス端末に送信する。(可能な場合は)この情報を捕捉すると、ブロック810において、アクセス端末は、要求された混乱解決情報を(たとえば、CGIを含む別の測定報告を介して)サービングアクセスポイントに送信する。次いで、サービングアクセスポイントは、それらの報告において与えられる識別子に基づいて、サービングアクセスポイントのデータベースを更新する(ブロック812)。
【0099】
図8Cに、ブロック814においてアクセス端末によって与えられる測定報告(または何らかの他の報告)がターゲットアクセスポイントの第1の識別子(たとえば、PCI)のみを含む、別の場合を示す。この場合、サービングアクセスポイントは、この特定のアクセス端末が所与の識別子を報告したことを示す記録を維持するために、サービングアクセスポイントのデータベースを更新する(ブロック816)。
【0100】
さらに、アクセス端末のためのサービングアクセスポイントは、この識別子に関連する混乱があると判断する。ここで、アクセス端末は、アクセス端末を所望のターゲットにハンドオーバしようとして、この混乱を解決するための適切なプロシージャを実行する(たとえば、本明細書で説明するように複数のターゲットをハンドオーバのために準備する)。
【0101】
ブロック818で表されるように、アクセス端末が、記録された第1の識別子をサービングアクセスポイントに報告した後に最後にはターゲットアクセスポイントに行き着くことになる場合、サービングアクセスポイントは、その識別子に関連する第2の識別子に関する情報を得る。たとえば、アクセス端末がターゲットアクセスポイントにうまくハンドオーバされた場合、サービングアクセスポイントは、ターゲットアクセスポイントの第2の識別子を与えるハンドオーバ関連メッセージ(たとえば、ハンドオーバ完了メッセージ)をターゲットアクセスポイントから受信する。したがって、このメッセージは、アクセス端末が所与の第1の識別子を報告するとき、アクセス端末が、最後には、第2の識別子を有するアクセスポイントにハンドオーバされることになると判断するために使用され得る。
【0102】
代替的に、場合によっては、アクセス端末は、第1の識別子を報告した後に無線リンク障害(RLF)に遭遇し、RLFから回復した後に最後にはターゲットアクセスポイントに接続されることになる。これらの場合、サービングアクセスポイントは、アクセス端末が最後にはターゲットアクセスポイントに行き着くことになったことを示すメッセージ(たとえば、RLF報告または明示的コンテキストフェッチ(explicit context fetch))をターゲットアクセスポイントから受信する。いずれの場合も、サービングアクセスポイントは、受信したメッセージ中に含まれる第2の識別子に基づいてデータベースを更新する。
【0103】
再び図7を参照すると、ブロック702および704においてマッピング情報を維持した後のある時点で、ブロック706で表されるように、アクセス端末は識別子を報告する。ブロック708において、この識別子に関する混乱がない場合、対応するターゲットアクセスポイントをアクセス端末のハンドオーバのために準備する(ブロック710)。
【0104】
ブロック708において、混乱が識別された場合、ブロック712において、混乱を解決するために、記憶されたマッピング情報を使用する。たとえば、上記で説明したように、アクセス端末がその識別子を報告した後に、一般に最後には行き着くことになるアクセスポイントは、候補アクセスポイントとして識別され得る。代替的に、アクセス端末が、様々な場合において、最後には、同じ第1の識別子を有するアクセスポイントのセットのうちの様々なアクセスポイントに行き着くことになった場合、そのセット中のアクセスポイントの各々は候補アクセスポイントとして識別され得る。このようにして、アクセス端末は、これらの候補アクセスポイントのうちの1つにうまくハンドオフされ得る。その場合、他の候補アクセスポイントは、アクセス端末が他の候補アクセスポイントにハンドオーバされていないと(たとえば、タイムアウト期間後に)判断すると、リソースを割振り解除し得る。
【0105】
ブロック714で表されるように、次いで、ブロック712において識別された(1つまたは複数の)候補アクセスポイントをアクセス端末のハンドオーバのために準備するための適切なメッセージを、それらの候補アクセスポイントの各々に送信する。いくつかの実装形態では、候補アクセスポイントのネイバーアクセスポイントをもアクセス端末のハンドオーバのために準備することができる。
【0106】
図9では、たとえば、ハンドオーバすべきアクセス端末のために利用可能な前の使用情報がない状況において実行できる例示的な動作について説明する。この場合、同じ識別子を使用したアクセス端末の履歴に基づく確率を使用することによって、混乱解決を行う。
【0107】
ブロック902で表されるように、様々な時点で、ノード(たとえば、マクロアクセスポイント)は、そのノードのカバレージエリア中の様々なアクセス端末が、様々なターゲットアクセスポイントを識別するために同じ識別子(たとえば、PCI)を使用することを示す情報を受信する。この情報は、たとえば、図8で説明したのと同様にして捕捉することができる。
【0108】
ブロック904で表されるように、ブロック902において捕捉された情報に基づいて統計情報を与え(たとえば、生成し)、それをメモリデバイスに記憶する。いくつかの実装形態では、その統計情報(たとえば、統計的分布)は、混乱を招く識別子を有するアクセスポイントのうちの所与の1つが、その識別子を対象とする所与のハンドオーバ中の意図されたターゲットである確率を示す。たとえば、第1のアクセスポイントは、最後には、その識別子がマクロアクセスポイントに報告された時間のターゲット40%となり得、第2のアクセスポイントは、最後には、同じ識別子がそのマクロアクセスポイントに報告された時間のターゲット30%となり得、以下同様である。ここで、異なるアクセス端末は、異なるターゲットアクセスポイントを報告していることがあることに留意されたい。
【0109】
ブロック906で表されるように、ブロック902および904において統計情報を維持した後のある時点で、アクセス端末は同じ識別子を報告する。ブロック908および910で表されるように、このアクセス端末のためのマッピングが維持されている場合、(たとえば、図7において上記で説明したように)このアクセス端末に関する混乱を解決するために、そのマッピングを使用する。
【0110】
ブロック912で表されるように、このアクセス端末のためのマッピングが維持されていない場合、このアクセス端末に関する混乱を解決するために、記憶された統計情報を代わりに使用する。たとえば、統計情報により、1つのフェムトアクセスポイントが、最後には、混乱を招く識別子がマクロアクセスポイントに報告された時間のターゲット90%であることになることが示された場合は、このフェムトアクセスポイントをアクセス端末のハンドオーバのための候補アクセスポイントとして指定するための決定を行う。逆に、統計情報により、2つのフェムトアクセスポイントが、最後には、混乱を招く識別子がこのマクロアクセスポイントに報告された時間のターゲット85%であることになることが示された場合は、これらのフェムトアクセスポイントの各々をアクセス端末のハンドオーバのための候補アクセスポイントとして指定するための決定を行う。
【0111】
ブロック914で表されるように、次いで、ブロック912において識別された(1つまたは複数の)候補アクセスポイントをアクセス端末のハンドオーバのために準備するための適切なメッセージを、それらの候補アクセスポイントの各々に送信する。
【0112】
図10に、本明細書で教示する混乱解決動作を実行するためにアクセスポイント、ネットワークノード、または何らかの他のタイプのノードなど、(便宜上、ノード1000によって表される)1つまたは複数のノードに組み込むことができる、いくつかの例示的な構成要素を示す。たとえば、ノード1000は、他のノードとの通信を管理する(たとえば、メッセージ、報告、応答、識別子、および他の情報を送信および受信する)ための、および本明細書で教示する他の関連する機能を与えるための通信コントローラ1002を含むことができる。さらに、ノード1000は、ハンドオーバ関連動作を実行する(たとえば、ハンドオーバを実行すべきかどうか、およびハンドオーバをどのように実行するかを判断し、混乱があるかどうかを判断し、混乱を解決し、ハンドオーバのためのアクセスポイントを識別し、メッセージを送信および受信する)ための、および本明細書で教示する他の関連する機能を与えるためのハンドオーバコントローラ1004を含むことができる。ノード1000はまた、アクセス端末のためのマッピングを判断し、そのマッピングを示す情報を記憶するための、および本明細書で教示する他の関連する機能を与えるためのマッピングコントローラ1006と、関連するメモリデバイス1008とを含むことができる。また、いくつかの実装形態では、ノード1000は、統計情報を与え(たとえば、捕捉し、計算する)、その統計情報を記憶するための、および本明細書で教示する他の関連する機能を与えるための統計コントローラ1010を含むことができる。
【0113】
便宜上、ノード1000を、図7〜図9に関連して上記で説明した様々な例で使用できる構成要素を含むものとして図10に示す。実際問題として、図示の構成要素のうちの1つまたは複数は、所与の例で使用されないこともある。一例として、いくつかの実装形態では、ノード1000は統計コントローラ1010を備えないことがある。
【0114】
上記で説明したように、本明細書の教示は、大規模カバレージ(たとえば、一般にマクロセルネットワークまたはWANと呼ばれる3Gネットワークなどの広域セルラーネットワーク)と、より小規模のカバレージ(たとえば、一般にLANと呼ばれるレジデンスベースまたは建築物ベースのネットワーク環境)とを含むネットワークにおいて採用できる。アクセス端末(AT)がそのようなネットワーク中を移動するとき、アクセス端末は、いくつかのロケーションでは、マクロカバレージを与えるアクセスポイントによってサービスされ、他のロケーションでは、より小規模のカバレージを与えるアクセスポイントによってサービスされることがある。いくつかの態様では、より小さいカバレージノードを使用して、(たとえば、よりロバストなユーザ経験のために)増分キャパシティの増大と、屋内カバレージと、様々なサービスとを与えることができる。
【0115】
上記の説明の場合のように、相対的に広いエリアにわたるカバレージを与えるアクセスポイントをマクロアクセスポイントと呼び、比較的小さいエリア(たとえば、レジデンス)にわたるカバレージを与えるアクセスポイントをフェムトアクセスポイントと呼ぶことができる。本明細書の教示は、他のタイプのカバレージエリアに関連付けられたアクセスポイントに適用できる場合があることを諒解されたい。たとえば、ピコアクセスポイントは、マクロエリアよりも小さく、フェムトエリアよりも大きいエリアにわたるカバレージ(たとえば、商業建築物内のカバレージ)を与えることができる。様々な適用例では、マクロアクセスポイント、フェムトアクセスポイント、または他のアクセスポイントタイプのノードを指すために他の用語を使用することができる。たとえば、マクロアクセスポイントを、アクセスノード、基地局、アクセスポイント、eノードB、マクロセルなどとして構成し、またはそのように呼ぶことができる。また、フェムトアクセスポイントを、ホームノードB、ホームeノードB、アクセスポイント基地局、フェムトセルなどとして構成し、またはそのように呼ぶことができる。いくつかの実装形態では、アクセスポイントを1つまたは複数のセルまたはセクタに関連付ける(たとえば、分割する)ことができる。マクロアクセスポイント、フェムトアクセスポイント、またはピコアクセスポイントに関連付けられたセルまたはセクタを、それぞれ、マクロセル、フェムトセル、またはピコセルと呼ぶことができる。
【0116】
図11に、本明細書の教示を実装することができる、いくつかのユーザをサポートするように構成されたワイヤレス通信システム1100の一例を示す。システム1100は、たとえば、マクロセル1102A〜1102Gなど、複数のセル1102の通信を可能にし、各セルは、対応するアクセスポイント1104(たとえば、アクセスポイント1104A〜1104G)によってサービスされる。図11に示すように、アクセス端末1106(たとえば、アクセス端末1106A〜1106L)は、時間とともにシステム全体にわたって様々なロケーションに分散できる。各アクセス端末1106は、たとえば、アクセス端末1106がアクティブかどうか、およびアクセス端末1106がソフトハンドオフ中かどうかに応じて、所与の瞬間に順方向リンク(FL)および/または逆方向リンク(RL)上で1つまたは複数のアクセスポイント1104と通信することができる。ワイヤレス通信システム1100は広い地理的領域にわたってサービスを提供することができる。たとえば、マクロセル1102A〜1102Gは、近隣内の数ブロックまたは地方環境の数マイルをカバーすることができる。
【0117】
図12に、1つまたは複数のフェムトアクセスポイントがネットワーク環境内に展開された例示的な通信システム1200を示す。特に、システム1200は、比較的小規模のネットワーク環境中に(たとえば、1つまたは複数のユーザレジデンス1230中に)設置された複数のフェムトアクセスポイント1210(たとえば、フェムトアクセスポイント1210Aおよび1210B)を含む。各フェムトアクセスポイント1210は、DSLルータ、ケーブルモデム、ワイヤレスリンク、または他の接続手段(図示せず)を介して、ワイドエリアネットワーク1240(たとえば、インターネット)とモバイル事業者コアネットワーク1250とに結合できる。以下で説明するように、各フェムトアクセスポイント1210は、関連するアクセス端末1220(たとえば、アクセス端末1220A)、および、随意に、他の(たとえば、ハイブリッドまたは外来)アクセス端末1220(たとえば、アクセス端末1220B)にサービスするように構成できる。言い換えれば、フェムトアクセスポイント1210へのアクセスを制限することができ、それによって、所与のアクセス端末1220を、指定された(1つまたは複数の)(たとえば、ホーム)フェムトアクセスポイント1210のセットがサービスすることはできるが、指定されていないフェムトアクセスポイント1210(たとえば、ネイバーのフェムトアクセスポイント1210)がサービスすることはできない。
【0118】
図13に、いくつかの追跡エリア1302(またはルーティングエリアまたは位置登録エリア)が画定されたカバレージマップ1300の例を示し、そのエリアの各々はいくつかのマクロカバレージエリア1304を含む。ここで、追跡エリア1302A、1302B、および1302Cに関連付けられたカバレージのエリアは太線によって示され、マクロカバレージエリア1304は大きい六角形によって表される。追跡エリア1302はフェムトカバレージエリア1306をも含む。この例では、フェムトカバレージエリア1306の各々(たとえば、フェムトカバレージエリア1306Bおよび1306C)は、1つまたは複数のマクロカバレージエリア1304(たとえば、マクロカバレージエリア1304Aおよび1304B)内に示されている。ただし、フェムトカバレージエリア1306の一部または全部がマクロカバレージエリア1304内にない場合があることを諒解されたい。実際問題として、多数のフェムトカバレージエリア1306(たとえば、フェムトカバレージエリア1306Aおよび1306D)を所与の追跡エリア1302またはマクロカバレージエリア1304内に画定することができる。また、1つまたは複数のピコカバレージエリア(図示せず)を所与の追跡エリア1302またはマクロカバレージエリア1304内に画定することができる。
【0119】
再び図12を参照すると、フェムトアクセスポイント1210の所有者は、たとえば、3Gモバイルサービスなど、モバイル事業者コアネットワーク1250を介して提供されるモバイルサービスに加入することができる。さらに、アクセス端末1220は、マクロ環境と、より小規模の(たとえば、宅内)ネットワーク環境の両方で動作することが可能であることがある。言い換えれば、アクセス端末1220の現在位置に応じて、アクセス端末1220は、モバイル事業者コアネットワーク1250に関連付けられたマクロセルアクセスポイント1260によって、または、フェムトアクセスポイント1210のセットのいずれか1つ(たとえば、対応するユーザレジデンス1230内に常駐するフェムトアクセスポイント1210Aおよび1210B)によってサービスされることがある。たとえば、加入者は、自宅の外にいるときは標準のマクロアクセスポイント(たとえば、アクセスポイント1260)によってサービスされ、自宅の中にいるときはフェムトアクセスポイント(たとえば、アクセスポイント1210A)によってサービスされる。ここで、フェムトアクセスポイント1210は、レガシーアクセス端末1220と後方互換性があることがある。
【0120】
フェムトアクセスポイント1210は、単一の周波数上に展開でき、または代替として、複数の周波数上に展開できる。特定の構成に応じて、単一の周波数、あるいは複数の周波数のうちの1つまたは複数は、マクロアクセスポイント(たとえば、アクセスポイント1260)によって使用される1つまたは複数の周波数と重なることがある。
【0121】
いくつかの態様では、アクセス端末1220は、そのような接続性が可能であるときはいつでも、好適なフェムトアクセスポイント(たとえば、アクセス端末1220のホームフェムトアクセスポイント)に接続するように構成できる。たとえば、アクセス端末1220Aがユーザのレジデンス1230内にあるときはいつでも、アクセス端末1220Aがホームフェムトアクセスポイント1210Aまたは1210Bのみと通信することが望ましいだろう。
【0122】
いくつかの態様では、アクセス端末1220がマクロセルラーネットワーク1250内で動作しているが、(たとえば、好適ローミングリスト中で定義された)その最も好適なネットワーク上に常駐していない場合、アクセス端末1220は、ベターシステムリセレクション(Better System Reselection)(BSR)を使用して、最も好適なネットワーク(たとえば、好適なフェムトアクセスポイント1210)を探索し続けることができ、それは、より良好なシステムが現在利用可能であるかどうかを判断するために利用可能なシステムの周期的スキャニングを行い、その後、そのような好適なシステムに関連付けようとすることができる。捕捉エントリを用いて、アクセス端末1220は、特定の帯域およびチャネルの探索を制限することができる。たとえば、1つまたは複数のフェムトチャネルが定義され、それにより、領域中のすべてのフェムトアクセスポイント(またはすべての制限付きフェムトアクセスポイント)は(1つまたは複数の)フェムトチャネル上で動作することができる。最も好適なシステムの探索を周期的に繰り返すことができる。好適なフェムトアクセスポイント1210が発見されると、アクセス端末1220は、そのカバレージエリア内にキャンプするためにフェムトアクセスポイント1210を選択する。
【0123】
フェムトアクセスポイントは、いくつかの態様では、制限されることがある。たとえば、所与のフェムトアクセスポイントは、いくつかのサービスをいくつかのアクセス端末のみに提供することができる。いわゆる制限(または限定)された関連付けを用いた展開では、所与のアクセス端末は、マクロセルモバイルネットワークと、フェムトアクセスポイントの定義されたセット(たとえば、対応するユーザレジデンス1230内に常駐するフェムトアクセスポイント1210)とによってのみサービスされ得る。いくつかの実装形態では、アクセスポイントは、少なくとも1つのノードにシグナリング、データアクセス、登録、ページング、またはサービスのうちの少なくとも1つを与えないように制限され得る。
【0124】
いくつかの態様では、(限定加入者グループホームノードBと呼ばれることもある)制限付きフェムトアクセスポイントは、制限されたプロビジョニングされたアクセス端末のセットにサービスを提供するアクセスポイントである。このセットは、必要に応じて、一時的にまたは永続的に拡大できる。いくつかの態様では、限定加入者グループ(CSG)は、アクセス端末の共通のアクセス制御リストを共有するアクセスポイント(たとえば、フェムトアクセスポイント)のセットとして定義できる。
【0125】
したがって、所与のフェムトアクセスポイントと所与のアクセス端末との間には様々な関係が存在する。たとえば、アクセス端末の観点から、オープンなフェムトアクセスポイントは、制限された関連付けをもたないフェムトアクセスポイントを指す(たとえば、そのフェムトアクセスポイントはすべてのアクセス端末へのアクセスを許す)。制限されたフェムトアクセスポイントは、何らかの形で制限された(たとえば、関連付けおよび/または登録について制限された)フェムトアクセスポイントを指す。ホームフェムトアクセスポイントは、アクセス端末がアクセスし、その上で動作することを許可される(たとえば、永続的なアクセスが、1つまたは複数のアクセス端末の定義されたセットに与えられる)フェムトアクセスポイントを指す。ゲストフェムトアクセスポイントは、アクセス端末がアクセスし、またはその上で動作することを一時的に許可されるフェムトアクセスポイントを指す。外来(alien)フェムトアクセスポイントは、おそらく非常事態(たとえば、911番)を除いて、アクセス端末がアクセスし、またはその上で動作することを許可されないフェムトアクセスポイントを指す。
【0126】
制限付きフェムトアクセスポイントの観点から、ホームアクセス端末は、制限付きフェムトアクセスポイントへのアクセスを許可されるアクセス端末を指す(たとえば、アクセス端末は、フェムトアクセスポイントへの永続的なアクセスを有する)。ゲストアクセス端末は、(たとえば、デッドライン、使用時間、バイト、接続回数、または何らかの他の1つまたは複数の基準に基づいて制限された)制限付きフェムトアクセスポイントへの一時的アクセスをもつアクセス端末を指す。外来アクセス端末は、たとえば、おそらく911番などの非常事態を除いて、制限付きフェムトアクセスポイントにアクセスする許可を有していないアクセス端末(たとえば、制限付きフェムトアクセスポイントに登録する証明書または許可を有していないアクセス端末)を指す。
【0127】
便宜上、本明細書の開示では、フェムトアクセスポイントの文脈で様々な機能について説明する。ただし、ピコアクセスポイントまたは何らかの他のタイプのノードは、異なる(たとえば、より大きい)カバレージエリアに同じまたは同様の機能を与えることができることを諒解されたい。たとえば、所与のアクセス端末に対して、ピコアクセスポイントを制限すること、ホームピコアクセスポイントを定義することなどが可能である。
【0128】
本明細書の教示は、複数のワイヤレスアクセス端末のための通信を同時にサポートするワイヤレス多元接続通信システムにおいて採用できる。ここで、各端末は、順方向リンクおよび逆方向リンク上の送信を介して1つまたは複数のアクセスポイントと通信することができる。順方向リンク(すなわち、ダウンリンク)は、アクセスポイントから端末への通信リンクを指し、逆方向リンク(すなわち、アップリンク)は、端末からアクセスポイントへの通信リンクを指す。この通信リンクは、単入力単出力システム、多入力多出力(MIMO)システム、または何らかの他のタイプのシステムを介して確立できる。
【0129】
MIMOシステムは、データ送信のために複数(NT個)の送信アンテナと複数(NR個)の受信アンテナとを採用する。NT個の送信アンテナとNR個の受信アンテナとによって形成されるMIMOチャネルは、空間チャネルと呼ばれることもあるNS個の独立チャネルに分解でき、ここで、NS≦min{NT,NR}である。NS個の独立チャネルの各々は1つの次元に対応する。複数の送信アンテナおよび受信アンテナによって作成された追加の次元数が利用された場合、MIMOシステムは改善されたパフォーマンス(たとえば、より高いスループットおよび/またはより大きい信頼性)を与えることができる。
【0130】
MIMOシステムは時分割複信(TDD)および周波数分割複信(FDD)をサポートすることができる。TDDシステムでは、順方向および逆方向リンク送信が同一周波数領域上で行われるので、相反定理による逆方向リンクチャネルからの順方向リンクチャネルの推定が可能である。これにより、複数のアンテナがアクセスポイントで利用可能なとき、アクセスポイントは順方向リンク上で送信ビームフォーミング利得を抽出することが可能になる。
【0131】
図14に、例示的なMIMOシステム1400のワイヤレスデバイス1410(たとえば、アクセスポイント)およびワイヤレスデバイス1450(たとえば、アクセス端末)を示す。デバイス1410では、いくつかのデータストリームのトラフィックデータが、データソース1412から送信(「TX」)データプロセッサ1414に供給される。各データストリームは、次いで、それぞれの送信アンテナを介して送信できる。
【0132】
TXデータプロセッサ1414は、符号化データを与えるために、そのデータストリーム用に選択された特定の符号化方式に基づいて、データストリームごとにトラフィックデータをフォーマッティングし、符号化し、インターリーブする。各データストリームの符号化データは、OFDM技法を使用してパイロットデータで多重化できる。パイロットデータは、典型的には、知られている方法で処理され、チャネル応答を推定するために受信機システムにおいて使用できる知られているデータパターンである。次いで、各データストリームの多重化されたパイロットデータおよび符号化データは、変調シンボルを与えるために、そのデータストリーム用に選択された特定の変調方式(たとえば、BPSK、QSPK、M−PSK、またはM−QAM)に基づいて変調(すなわち、シンボルマッピング)される。各データストリームのデータレート、符号化、および変調は、プロセッサ1430によって実行される命令によって判断できる。データメモリ1432は、プロセッサ1430またはデバイス1410の他の構成要素によって使用されるプログラムコード、データ、および他の情報を記憶することができる。
【0133】
次いで、すべてのデータストリームの変調シンボルがTX MIMOプロセッサ1420に供給され、TX MIMOプロセッサ1420はさらに(たとえば、OFDM用に)その変調シンボルを処理することができる。次いで、TX MIMOプロセッサ1420は、NT個の変調シンボルストリームをNT個のトランシーバ(「XCVR」)1422A〜1422Tに供給する。いくつかの態様では、TX MIMOプロセッサ1420は、データストリームのシンボルと、シンボルの送信元のアンテナとにビームフォーミング重みを付加する。
【0134】
各トランシーバ1422は、それぞれのシンボルストリームを受信し、処理して、1つまたは複数のアナログ信号を与え、さらに、それらのアナログ信号を調整(たとえば、増幅、フィルタ処理、およびアップコンバート)して、MIMOチャネルを介して送信するのに適した変調信号を与える。次いで、トランシーバ1422A〜1422TからのNT個の変調信号は、それぞれ、NT個のアンテナ1424A〜1424Tから送信される。
【0135】
デバイス1450では、送信された変調信号はNR個のアンテナ1452A〜1452Rによって受信され、各アンテナ1452からの受信信号は、それぞれのトランシーバ(「XCVR」)1454A〜1454Rに供給される。各トランシーバ1454は、それぞれの受信信号を調整(たとえば、フィルタ処理、増幅、およびダウンコンバート)し、調整された信号をデジタル化して、サンプルを与え、さらにそれらのサンプルを処理して、対応する「受信」シンボルストリームを与える。
【0136】
次いで、受信(「RX」)データプロセッサ1460は、特定の受信機処理技法に基づいてNR個のトランシーバ1454からNR個の受信シンボルストリームを受信し、処理して、NT個の「検出」シンボルストリームを与える。次いで、RXデータプロセッサ1460は、各検出シンボルストリームを復調し、デインターリーブし、復号して、データストリームに対するトラフィックデータを復元する。RXデータプロセッサ1460による処理は、デバイス1410におけるTX MIMOプロセッサ1420およびTXデータプロセッサ1414によって実行される処理を補足するものである。
【0137】
プロセッサ1470は、どのプリコーディング行列を使用すべきかを周期的に判断する(後述)。プロセッサ1470は、行列インデックス部とランク値部とを備える逆方向リンクメッセージを作成する。データメモリ1472は、プロセッサ1470またはデバイス1450の他の構成要素によって使用されるプログラムコード、データ、および他の情報を記憶することができる。
【0138】
逆方向リンクメッセージは、通信リンクおよび/または受信データストリームに関する様々なタイプの情報を備えることができる。次いで、逆方向リンクメッセージは、データソース1436からいくつかのデータストリームのトラフィックデータをも受信するTXデータプロセッサ1438によって処理され、変調器1480によって変調され、トランシーバ1454A〜1454Rによって調整され、デバイス1410に戻される。
【0139】
デバイス1410では、デバイス1450からの変調信号は、アンテナ1424によって受信され、トランシーバ1422によって調整され、復調器(「DEMOD」)1440によって復調され、RXデータプロセッサ1442によって処理されて、デバイス1450によって送信された逆方向リンクメッセージが抽出される。次いで、プロセッサ1430は、ビームフォーミング重み付けを判断するためにどのプリコーディング行列を使用すべきかを判断し、次いで、抽出されたメッセージを処理する。
【0140】
図14はまた、通信構成要素が、本明細書で教示するハンドオーバ制御動作を実行する1つまたは複数の構成要素を含むことができることを示す。たとえば、ハンドオーバ制御構成要素1490は、プロセッサ1430および/またはデバイス1410の他の構成要素と協働して、本明細書で教示する別のデバイス(たとえば、デバイス1450)との間で信号を送信/受信することができる。同様に、ハンドオーバ制御構成要素1492は、プロセッサ1470および/またはデバイス1450の他の構成要素と協働して、別のデバイス(たとえば、デバイス1410)との間で信号を送信/受信することができる。各デバイス1410および1450について、説明する構成要素の2つ以上の機能が単一の構成要素によって提供できることを諒解されたい。たとえば、単一の処理構成要素がハンドオーバ制御構成要素1490およびプロセッサ1430の機能を提供し、また、単一の処理構成要素がハンドオーバ制御構成要素1492およびプロセッサ1470の機能を提供することができる。
【0141】
本明細書の教示は、様々なタイプの通信システムおよび/またはシステム構成要素に組み込むことができる。いくつかの態様では、本明細書の教示は、利用可能なシステムリソースを共有することによって(たとえば、帯域幅、送信電力、符号化、インターリーブなどのうちの1つまたは複数を指定することによって)、複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続システムにおいて採用できる。たとえば、本明細書の教示は、符号分割多元接続(「CDMA」)システム、多重キャリアCDMA(「MCCDMA」)、Wideband CDMA(「W−CDMA」)、高速パケットアクセス(「HSPA」、「HSPA+」)システム、時分割多元接続(「TDMA」)システム、周波数分割多元接続(「FDMA」)システム、シングルキャリアFDMA(「SC−FDMA」)システム、直交周波数分割多元接続(「OFDMA」)システム、または他の多元接続技法の技術のいずれか1つまたは組合せに適用できる。本明細書の教示を採用するワイヤレス通信システムは、IS−95、cdma2000、IS−856、W−CDMA、TDSCDMA、および他の規格など、1つまたは複数の規格を実装するように設計できる。CDMAネットワークは、ユニバーサル地上波無線アクセス(Universal Terrestrial Radio Access)(「UTRA」)、cdma2000、または何らかの他の技術などの無線技術を実装することができる。UTRAは、W−CDMAおよび低チップレート(「LCR」)を含む。cdma2000技術は、IS−2000、IS−95、およびIS−856規格をカバーする。TDMAネットワークは、モバイル通信のためのグローバルシステム(Global System for Mobile Communications)(「GSM(登録商標)」)などの無線技術を実装することができる。OFDMAネットワークは、Evolved UTRA(「E−UTRA」)、IEEE802.11、IEEE802.16、IEEE802.20、Flash−OFDM(登録商標)などの無線技術を実装することができる。UTRA、E−UTRA、およびGSMは、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(Universal Mobile Telecommunication System)(「UMTS」)の一部である。本明細書の教示は、3GGロングタームエボリューション(3GPP Long Term Evolution)(「LTE」)システム、ウルトラモバイルブロードバンド(Ultra Mobile Broadband)(「UMB」)システム、および他のタイプのシステムで実装できる。LTEは、E−UTRAを使用するUMTSのリリースである。本開示のいくつかの態様については、3GPP用語を使用して説明するが、本明細書の教示は、3GPP(Rel99、Rel5、Rel6、Rel7)技術、ならびに3GPP2(1xRTT、1xEV−DO Rel0、RevA、RevB)技術および他の技術に適用できることを理解されたい。
【0142】
本明細書の教示は、様々な装置(たとえば、ノード)に組み込む(たとえば、装置内に実装する、または装置によって実行する)ことができる。いくつかの態様では、本明細書の教示に従って実装されるノード(たとえば、ワイヤレスノード)はアクセスポイントまたはアクセス端末を備えることができる。
【0143】
たとえば、アクセス端末は、ユーザ機器、加入者局、加入者ユニット、移動局、モバイル、モバイルノード、リモート局、リモート端末、ユーザ端末、ユーザエージェント、ユーザデバイス、または何らかの他の用語を備えるか、それらのいずれかとして実装されるか、あるいはそれらのいずれかとして知られる。いくつかの実装形態では、アクセス端末は、セルラー電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(「SIP」)電話、ワイヤレスローカルループ(「WLL」)局、携帯情報端末(「PDA」)、ワイヤレス接続能力を有するハンドヘルドデバイス、またはワイヤレスモデムに接続された何らかの他の好適な処理デバイスを備えることができる。したがって、本明細書で教示する1つまたは複数の態様は、電話(たとえば、セルラー電話またはスマートフォン)、コンピュータ(たとえば、ラップトップ)、ポータブル通信デバイス、ポータブルコンピューティングデバイス(たとえば、個人情報端末)、娯楽デバイス(たとえば、音楽デバイス、ビデオデバイス、または衛星ラジオ)、全地球測位システムデバイス、あるいはワイヤレス媒体を介して通信するように構成された他の好適デバイスに組み込むことができる。
【0144】
アクセスポイントは、ノードB、eノードB、無線ネットワーク制御装置(「RNC」)、基地局(「BS」)、無線基地局(「RBS」)、基地局コントローラ(「BSC」)、送受信基地局(「BTS」)、トランシーバ機能(「TF」)、無線トランシーバ、無線ルータ、基本サービスセット(「BSS」)、拡張サービスセット(「ESS」)、マクロセル、マクロノード、ホームeNB(「HeNB」)、フェムトセル、フェムトアクセスポイント、ピコアクセスポイント、または何らかの他の同様の用語を備えるか、それらのいずれかとして実装されるか、あるいはそれらのいずれかとして知られる。
【0145】
いくつかの態様では、ノード(たとえば、アクセスポイント)は、通信システムのためのアクセスノードを備えることができる。そのようなアクセスノードは、たとえば、ネットワークへのワイヤードまたはワイヤレス通信リンクを介した、ネットワーク(たとえば、インターネットまたはセルラーネットワークなどワイドエリアネットワーク)のための、またはネットワークへの接続性を与えることができる。したがって、アクセスノードは、別のノード(たとえば、アクセス端末)がネットワークまたは何らかの他の機能にアクセスできるようにすることができる。さらに、一方または両方のノードはポータブルでも、場合によっては比較的非ポータブルでもよいことを諒解されたい。
【0146】
また、ワイヤレスノードは、非ワイヤレス方式で(たとえば、ワイヤード接続を介して)情報を送信および/または受信することができることを諒解されたい。したがって、本明細書で説明する受信機および送信機は、非ワイヤレス媒体を介して通信するために適切な通信インターフェース構成要素(たとえば、電子的または光学的インターフェース構成要素)を含むことができる。
【0147】
ワイヤレスノードは、好適なワイヤレス通信技術に基づくあるいはサポートする1つまたは複数のワイヤレス通信リンクを介して通信することができる。たとえば、いくつかの態様では、ワイヤレスノードはネットワークに関連付けることができる。いくつかの態様では、ネットワークはローカルエリアネットワークまたはワイドエリアネットワークを備えることができる。ワイヤレスデバイスは、本明細書で説明する様々なワイヤレス通信技術、プロトコル、または規格(たとえば、CDMA、TDMA、OFDM、OFDMA、WiMAX、Wi−Fiなど)のうちの1つまたは複数をサポートまたは使用することができる。同様に、ワイヤレスノードは、様々な対応する変調方式または多重化方式のうちの1つまたは複数をサポートまたは使用することができる。したがって、ワイヤレスノードは、上記または他のワイヤレス通信技術を使用して1つまたは複数のワイヤレス通信リンクを確立し、それを介して通信するために適切な構成要素(たとえば、エアインターフェース)を含むことができる。たとえば、ワイヤレスノードは、ワイヤレス媒体上の通信を可能にする様々な構成要素(たとえば、信号生成器および信号プロセッサ)を含むことができる関連する送信機構成要素および受信機構成要素をもつワイヤレストランシーバを備えることができる。
【0148】
(たとえば、添付の図の1つまたは複数に関して)本明細書で説明した機能は、いくつかの態様では、添付の特許請求の範囲において同様に指定された「手段」機能に対応することがある。図15〜図19を参照すると、装置1500、1600、1700、1800、および1900が、一連の相互に関連する機能モジュールとして表されている。ここで、メッセージ送信モジュール1502は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。受信モジュール1504は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明する通信コントローラに対応することがある。アクセスポイント識別モジュール1506は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。アクセスポイント選択モジュール1508は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。受信モジュール1602は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明する通信コントローラに対応することがある。監視モジュール1604は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明する受信機に対応することがある。送信モジュール1606は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明する通信コントローラに対応することがある。マッピング判断モジュール1702は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するマッピングコントローラに対応することがある。情報記憶モジュール1704は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するメモリデバイスに対応することがある。受信モジュール1706は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明する通信コントローラに対応することがある。混乱判断モジュール1708は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。情報使用モジュール1710は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。送信モジュール1712は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。アクセスポイント識別モジュール1714は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。受信モジュール1802は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明する通信コントローラに対応することがある。アクセスポイント識別モジュール1804は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。送信モジュール1806は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。混乱判断モジュール1808は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。情報使用モジュール1810は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。受信モジュール1902は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明する通信コントローラに対応することがある。情報記憶モジュール1904は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明する統計コントローラに対応することがある。情報使用モジュール1906は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。送信モジュール1908は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。マッピング判断モジュール1910は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。情報使用判断モジュール1912は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。
【0149】
図15〜図19のモジュールの機能は、本明細書の教示に合致する様々な方法で実装できる。いくつかの態様では、これらのモジュールの機能は、1つまたは複数の電気構成要素として実装できる。いくつかの態様では、これらのブロックの機能は、1つまたは複数のプロセッサ構成要素を含む処理システムとして実装できる。いくつかの態様では、これらのモジュールの機能は、たとえば、1つまたは複数の集積回路(たとえば、ASIC)の少なくとも一部を使用して実装できる。本明細書で説明するように、集積回路は、プロセッサ、ソフトウェア、他の関連する構成要素、またはそれらの何らかの組合せを含むことができる。これらのモジュールの機能は、本明細書で教示する方法とは別の何らかの方法で実装することもできる。いくつかの態様では、図15〜図19中の破線ブロックのうちの1つまたは複数は随意である。
【0150】
本明細書における「第1」、「第2」などの名称を使用した要素への言及は、それらの要素の数量または順序を概括的に限定するものでないことを理解されたい。むしろ、これらの名称は、本明細書において2つ以上の要素またはある要素の複数の例を区別する便利な方法として使用できる。したがって、第1および第2の要素への言及は、そこで2つの要素のみが使用できること、または第1の要素が何らかの方法で第2の要素に先行しなければならないことを意味するものではない。また、別段の規定がない限り、要素のセットは1つまたは複数の要素を備えることがある。さらに、明細書または特許請求の範囲において使用される「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」という形式の用語は、「AまたはBまたはC、あるいはこれらの要素の任意の組合せ」を意味する。
【0151】
情報および信号は様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表すことができることを、当業者は理解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及されるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表すことができる。
【0152】
さらに、本明細書で開示した態様に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、プロセッサ、手段、回路、およびアルゴリズムステップのいずれかは、電子ハードウェア(たとえば、ソースコーディングまたは何らかの他の技法を使用して設計できる、デジタル実装形態、アナログ実装形態、またはそれら2つの組合せ)、命令を組み込んだ様々な形態のプログラムまたは設計コード(便宜上、本明細書では「ソフトウェア」または「ソフトウェアモジュール」と呼ぶことがある)、あるいは両方の組合せとして実装できることを当業者は諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップを、上記では概してそれらの機能に関して説明した。そのような機能をハードウェアとして実装するか、ソフトウェアとして実装するかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装することができるが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じるものと解釈すべきではない。
【0153】
本明細書で開示した態様に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、集積回路(「IC」)、アクセス端末、またはアクセスポイント内に実装できるか、またはそれらによって実行できる。ICは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタロジック、個別ハードウェア構成要素、電気構成要素、光学的構成要素、機械的構成要素、または本明細書に記載の機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを備えることができ、ICの内部に、ICの外側に、またはその両方に常駐するコードまたは命令を実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサとすることができるが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械とすることができる。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実装することもできる。
【0154】
開示したプロセス中のステップの特定の順序または階層は例示的な手法の一例であることを理解されたい。設計の選好に基づいて、プロセス中のステップの特定の順序または階層は本開示の範囲内のまま再構成できることを理解されたい。添付の方法クレームは、様々なステップの要素を例示的な順序で提示したものであり、提示された特定の順序または階層に限定されるものではない。
【0155】
1つまたは複数の例示的な実施形態では、説明した機能はハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装できる。ソフトウェアで実装する場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶するか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信することができる。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体とコンピュータ通信媒体の両方を含む記憶媒体は、コンピュータによってアクセスできる任意の利用可能な媒体でよい。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気記憶デバイス、または命令もしくはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用でき、コンピュータによってアクセスできる任意の他の媒体を備えることができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含めるべきである。コンピュータ可読媒体は任意の好適なコンピュータプログラム製品に実装できることを諒解されたい。
【0156】
開示した態様の前述の説明は、当業者が本開示を実施または使用できるようにするために提供されるものである。これらの態様への様々な変更は当業者には容易に明らかになり、本明細書で定義された一般原理は本開示の範囲から逸脱することなく他の態様に適用できる。したがって、本開示は、本明細書で示した態様に限定されるものではなく、本明細書で開示した原理および新規の特徴に一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
【技術分野】
【0001】
本出願は、一般に通信に関し、より詳細には、限定はしないが、アクセスポイント識別子に関連する曖昧さ(ambiguity)を解決するための技法に関する。
【背景技術】
【0002】
[優先権の主張]
本出願は、各々の開示が参照により本明細書に組み込まれる、2008年9月18日に出願され、代理人整理番号第082761P1号を付与された、同一出願人が所有する米国特許仮出願第61/098,203号、および2009年3月9日に出願され、代理人整理番号第091570P1号を付与された、米国特許仮出願第61/158,536号の利益および優先権を主張する。
【0003】
[序論]
ワイヤレス通信システムは、様々なタイプの通信を複数のユーザに提供するために広く展開されている。たとえば、ボイス、データ、マルチメディアサービスなどをユーザのアクセス端末(たとえば、セルフォン)に提供することができる。高速なマルチメディアデータサービスの需要が急速に増大するにつれて、向上したパフォーマンスをもつ効率的でロバストな通信システムを実装することが課題となっている。
【0004】
従来のモバイルフォンネットワークアクセスポイント(たとえば、マクロ基地局)を補うために、小カバレージアクセスポイントを展開して、よりロバストな屋内ワイヤレスカバレージをアクセス端末に与えることができる。そのような小カバレージアクセスポイントは、アクセスポイント基地局、ホームノードB、ホームeノードB、フェムトアクセスポイント、またはフェムトセルとして一般に知られている。一般に、そのような小カバレージアクセスポイントは、(たとえば、ユーザの家庭に設置されるとき)DSLルータまたはケーブルモデムを介してインターネットおよびモバイル事業者のネットワークに接続される。
【0005】
実際問題として、所与のエリアに(たとえば、所与のマクロセルのカバレージエリア内に)比較的多数の小カバレージアクセスポイントが展開され得る。したがって、利用可能な識別子の数は一般に制限される(たとえば、物理レイヤ識別子はわずか10ビット長であり得る)ので、これらのアクセスポイントのうちのいくつかは同じ識別子を割り当てられ得る。その結果、ネットワーク中のアクセス端末が、所与の識別子を有するアクセスポイントから信号が受信されたことをアクセス端末のサービングアクセスポイント(serving access point)(たとえば、ハンドオーバソース)に報告するとき、どのアクセスポイント(たとえば、ハンドオーバターゲット)が参照されているかに関する混乱(confusion)が存在し得る。したがって、ネットワーク中の他のノードがアクセスポイントと効率的に通信することができるように、それらのアクセスポイントを識別するための有効な技法が必要である。
【発明の概要】
【0006】
本開示の例示的な態様の概要について以下で説明する。本明細書における態様という用語への言及は、本開示の1つまたは複数の態様を指すことができることを理解されたい。
【0007】
本開示は、いくつかの態様では、アクセスポイント識別子に関連する曖昧さ(たとえば、混乱)を解決することに関する。たとえば、アクセス端末が、ある信号を送信したアクセスポイントの識別子を備えるその信号を捕捉し、アクセス端末がそのアクセスポイントにハンドオーバされるべきであると判断されたとき、その識別子によって識別されるアクセスポイントの正確な識別情報に関する混乱が起こり得る。このような曖昧さを解決するための様々な技法について本明細書で説明する。
【0008】
本開示は、いくつかの態様では、混乱を招きやすい識別子を割り当てられた1つまたは複数のアクセスポイントにメッセージを送信することであって、それにより、各メッセージが、その識別子を報告したアクセス端末からの信号を監視するように所与のアクセスポイントに要求する、ことに関する。次いで、アクセス端末から信号が受信されたことを示す任意の応答に基づいて、ターゲットアクセスポイントを識別することができる。たとえば、ただ1つの応答が受信された場合は、その応答を送信したアクセスポイントがターゲットアクセスポイントであると仮定することができる。逆に、2つ以上の応答が受信された場合は、最も高い受信信号強度を有する信号を受信したアクセスポイントをターゲットアクセスポイントとして識別することができる。
【0009】
場合によっては、ティア化(tiered)ターゲット選択方式が採用できる。たとえば、最初に、第1の優先順位ティア(first priority tier)に関連する各アクセスポイント(たとえば、ハンドオーバすべきアクセス端末のホームフェムトノード)に要求を送信することができる。(1つまたは複数の)第1ティアアクセスポイントからの(1つまたは複数の)応答からターゲットアクセスポイントを識別することができない場合、第2の優先順位ティアに関連する各アクセスポイント(たとえば、アクセス端末が前にアクセスしたアクセスポイント)に要求を送信することができる。(1つまたは複数の)第2ティアアクセスポイントからの(1つまたは複数の)応答からターゲットアクセスポイントを識別することができない場合、第3の優先順位ティアに関連する各アクセスポイントに要求を送信することができ、以下同様である。さらに、異なるティアにおいて異なるアルゴリズムが採用できる。たとえば、あるティアは、応答とともに含まれる相対的な受信信号強度に基づいて決定を行うことに関与することができ、別のティアは、アクセス端末のマクロネイバーリスト(macro neighbor list)と、応答するアクセスポイントのマクロネイバーリストとの比較に基づいて決定を行うことに関与することができる。
【0010】
本開示は、いくつかの態様では、アクセス端末が前にどのアクセスポイントにアクセスしたかに関係する履歴記録に基づいて識別子混乱を解決することに関する。たとえば、所与のアクセス端末が所与の識別子を報告するとき、そのアクセス端末は、通常(または常に)、最後には特定のアクセスポイント(またはアクセスポイントの限定されたセットのいずれか1つ)にハンドオフされることになることが、そのアクセス端末の前のハンドオフに基づいて判断できる。したがって、その識別子を1つまたは複数のアクセスポイントにマッピングする、そのアクセス端末のためのマッピングを行うことができる。したがって、その識別子がその後そのアクセス端末から受信された場合、そのマッピングを使用して、どの(1つまたは複数の)アクセスポイントがそのアクセス端末のハンドオーバのために準備されるべきかを識別することができる。
【0011】
本開示のこれらおよび他の例示的な態様について、以下の詳細な説明および添付の特許請求の範囲、ならびに添付の図面において説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】通信システムのいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
【図2】ハンドオーバ動作のいくつかの例示的な態様を示すフローチャート。
【図3A】ハンドオーバ動作のいくつかの例示的な態様を示すフローチャート。
【図3B】ハンドオーバ動作のいくつかの例示的な態様を示すフローチャート。
【図4A】使用履歴データベースを維持し、ティア化混乱解決を行うために実行できる動作のいくつかの例示的な態様を示すフローチャート。
【図4B】例示的なデータベース構造を示す簡略図。
【図5】通信ノードにおいて採用できる構成要素のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
【図6】例示的なハンドオーバプロシージャの簡略コールフロー図。
【図7】アクセス端末固有のマッピングを使用することによって混乱を解決しながらハンドオーバを実行するための動作のいくつかの例示的な態様を示すフローチャート。
【図8A】アクセス端末固有のマッピングを判断することに関連して実行できる動作のいくつかの例示的な態様を示すフローチャート。
【図8B】アクセス端末固有のマッピングを判断することに関連して実行できる動作のいくつかの例示的な態様を示すフローチャート。
【図8C】アクセス端末固有のマッピングを判断することに関連して実行できる動作のいくつかの例示的な態様を示すフローチャート。
【図9】統計情報を使用することによって混乱を解決しながらハンドオーバを実行するための動作のいくつかの例示的な態様を示すフローチャート。
【図10】通信ノードにおいて採用できる構成要素のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
【図11】ワイヤレス通信システムの簡略図。
【図12】フェムトノードを含むワイヤレス通信システムの簡略図。
【図13】ワイヤレス通信のためのカバレージエリアを示す簡略図。
【図14】通信構成要素のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
【図15】本明細書で教示する、曖昧さ解決を行うように構成された装置のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
【図16】本明細書で教示する、曖昧さ解決を行うように構成された装置のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
【図17】本明細書で教示する、曖昧さ解決を行うように構成された装置のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
【図18】本明細書で教示する、曖昧さ解決を行うように構成された装置のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
【図19】本明細書で教示する、曖昧さ解決を行うように構成された装置のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
【詳細な説明】
【0013】
慣例により、図面中に示された様々な特徴は一定の縮尺で描かれていないことがある。したがって、様々な特徴の寸法は、わかりやすいように任意に拡大または縮小され得る。さらに、図面のいくつかは、わかりやすいように簡略化され得る。したがって、図面は、所与の装置(たとえば、デバイス)または方法の構成要素のすべてを示しているわけではない。最後に、明細書および図の全体にわたって同じ特徴を示すために同じ参照番号が使用され得る。
【0014】
本開示の様々な態様について以下で説明する。本明細書の教示は多種多様な形態で実施でき、本明細書で開示されている特定の構造、機能、またはその両方は代表的なものにすぎないことは明らかであろう。本明細書の教示に基づいて、本明細書で開示される態様は他の態様とは無関係に実装できること、およびこれらの態様のうちの2つ以上を様々な方法で組み合わせることができることを、当業者なら諒解されたい。たとえば、本明細書に記載の態様をいくつ使用しても、装置を実装し、または方法を実施することができる。さらに、本明細書に記載の態様のうちの1つまたは複数に加えて、あるいはそれら以外の他の構造、機能、または構造および機能を使用して、そのような装置を実装し、またはそのような方法を実施することができる。さらに、態様は、請求項の少なくとも1つの要素を備えることができる。
【0015】
図1に、例示的な通信システム100(たとえば、通信ネットワークの一部)のいくつかのノードを示す。説明のために、本開示の様々な態様について、互いに通信する1つまたは複数のアクセス端末、アクセスポイント、およびネットワークノードの文脈で説明する。ただし、本明細書の教示は、他のタイプの装置、または他の用語を使用して参照される他の同様の装置に適用可能であることを諒解されたい。たとえば、様々な実装形態では、アクセスポイントを基地局またはeノードBと呼ぶこと、あるいは基地局またはeノードBとして実装することができ、アクセス端末をユーザ機器または移動局などと呼ぶこと、あるいはユーザ機器または移動局などとして実装することができる。
【0016】
システム100中のアクセスポイントは、1つまたは複数のサービス(たとえば、ネットワーク接続性)を、システム100のカバレージエリア内に設置されるか、またはシステム100のカバレージエリア全体にわたってローミングする1つまたは複数のワイヤレス端末に提供する。たとえば、様々な時点で、アクセス端末102は、アクセスポイント104、(アクセスポイント106および108ならびに関連する省略符号によって表される)アクセスポイント1〜Nのセットのうちのいずれか1つ、またはアクセスポイント110に接続することができる。
【0017】
アクセスポイント104〜110の各々は、ワイドエリアネットワーク接続性を可能にするために、(便宜上、ネットワークノード112によって表される)1つまたは複数のネットワークノードと通信することができる。そのようなネットワークノードは、たとえば、1つまたは複数の無線および/またはコアネットワークエンティティなどの様々な形態をとることができる。したがって、様々な実装形態では、ネットワークノード110は、(たとえば、運用、管理(administration)、管理、およびプロビジョニングエンティティ(provisioning entity)を介した)ネットワーク管理、コール制御、モビリティ管理、ゲートウェイ機能、インターワーキング機能などの機能、または何らかの他の好適なネットワーク機能を表すことができる。
【0018】
システム100中の各アクセスポイントは、アクセスポイントを容易に識別するために使用できる第1のタイプの識別子を割り当てられ得る。ここで、(たとえば、アクセス端末がアクティブなコールを有するときでさえ)この識別子を含む信号がアクセス端末によって容易に検出できるように、その識別子中のビット数は比較的小さくできる。様々な実装形態では、そのような識別子は、たとえば、物理セル識別子(physical cell identifier)(「PCI」)、パイロット擬似雑音(pilot pseudonoise)(「PN」)オフセット、または捕捉パイロット(acquisition pilot)を備えることができる。一般に、所与のシステムに対して一定量のノード識別子(たとえば、500以下)が定義される。そのような場合、これらのアクセスポイントのうちのいくつかは同じ識別子を割り当てられ得るので、多数のアクセスポイント(たとえば、フェムトアクセスポイント)が同じ近傍において展開されると、識別子混乱がしばしば起こり得る。
【0019】
本明細書の教示に従ってどのように識別子混乱を解決することができるかに関する概観について、図1と図2のフローチャートとを参照しながら説明する。図1は、アクセスポイント106とアクセスポイント110が両方とも「識別子1」を割り当てられた、単純な例を示す。アクセス端末102がシステム100中をローミングするとき、アクセス端末102はソースアクセスポイント(すなわち、アクセス端末が現在接続されているサービングアクセスポイント、たとえば、アクセスポイント104)からターゲットアクセスポイント(たとえば、アクセスポイント110)にハンドオーバされ得る。
【0020】
たとえば、図2のブロック202で表されるように、ある時点で、アクセス端末102は潜在的なターゲットアクセスポイントから信号を受信する。この信号は、パイロットPNオフセットまたはPCIなど、潜在的なターゲットアクセスポイントの識別子を備える(たとえば、それを含むか、あるいはそれを用いて符号化またはスクランブルする)ことができる。この信号を受信すると、アクセス端末102は、その識別子と、関連する受信信号強度の指示(たとえば、RSSI)とを含むメッセージ(たとえば、測定報告(measurement report))をアクセス端末102の現在のサービングアクセスポイントに送信する。
【0021】
ブロック204で表されるように、アクセス端末102をターゲットアクセスポイントにハンドオーバするための決定を行う。この決定は、たとえば、アクセス端末102がそのターゲットアクセスポイントから(たとえば、しきい値を超える)特に強いパイロット信号を受信しているかどうかに基づくことができる。
【0022】
混乱がない場合、アクセス端末102によって捕捉された第1の識別子(たとえば、識別子1)は、ターゲットアクセスポイントとの通信を確立するために使用されるターゲットアクセスポイントに割り当てられる第2の識別子に明白にマッピングできる。いくつかの態様では、第2の識別子は第1の識別子よりも一意のものとする(たとえば、より多くのビットを備える)ことができる。たとえば、第2の識別子は、より大きい地理的エリア内で一意のものとすることができ、全ネットワーク(たとえば、ワイヤレス事業者ネットワーク)またはサブネット内で一意のものとすることができ、あるいは何らかの他の方法でより一意のものとすることができる。様々な実装形態では、そのような識別子は、たとえば、グローバルセル識別子(CGI)、アクセスノード識別子(ANID)、セルグローバル識別情報(ICGI)、セクタ識別子、またはIPアドレスを備えることができる。
【0023】
しかしながら、ブロック206で表されるように、場合によっては、所与のエリア内の2つ以上のアクセスポイントが同じ第1の識別子を割り当てられ得る。たとえば、ソースマクロアクセスポイント104のカバレージエリア内のフェムトアクセスポイント106および110は、識別子1を割り当てられ得る。混乱が存在するとき、ソースアクセスポイントは、どのアクセスポイントが所望のターゲットアクセスポイントであるかを判断することができないことがある。たとえば、アクセスポイント104は、アクセス端末のためのリソースを確保するために、アクセスポイント106と通信すべきなのか、またはアクセスポイント110と通信すべきなのかを判断することができないことがある。
【0024】
ブロック208で表されるように、本明細書で説明する技法のうちの1つまたは複数を使用してターゲットアクセスポイントを識別することによって、このような混乱を解決する。たとえば、図3A〜図6に関連して以下でより詳細に説明するように、ハンドオーバすべきアクセス端末からの信号を監視するように潜在的なターゲット(potential targets)に要求し、この監視の結果を処理して、これらの潜在的なターゲットのうちのどれが意図されたターゲットである可能性が最も高いかを判断することによって、ターゲットを識別することができる。いくつかの態様では、この判断はティア化ターゲット解決方式を利用することができる。さらに、図7〜図10に関連して以下でより詳細に説明するように、アクセス端末のために維持される使用履歴記録に基づいて1つまたは複数の候補ターゲットを識別することができる。たとえば、アクセス端末が所与の識別子(たとえば、PCI)を報告するとき、アクセス端末が典型的にハンドオフされる特定のアクセスポイントを(たとえば、CGIを介して)識別するマッピングを維持することができる。
【0025】
ブロック210で表されるように、ブロック208において識別されたターゲットアクセスポイントをアクセス端末102のハンドオーバのために準備する。ここで、サービングアクセスポイント(すなわち、ハンドオーバのためのソースアクセスポイント)は、アクセス端末のためのリソースを確保するために、ターゲットアクセスポイントと通信することができる。たとえば、サービングアクセスポイントによって維持されるコンテキスト情報をターゲットアクセスポイントに転送することができ、および/またはターゲットアクセスポイントによって維持されるコンテキスト情報をアクセス端末102に送信することができる。
【0026】
ブロック212で表されるように、次いで、正しいターゲットアクセスポイントがハンドオーバのために準備された場合、ハンドオーバを完了する。ここで、アクセス端末とターゲットアクセスポイントは、従来のハンドオーバプロシージャ(handover procedures)に従って互いに通信することができる。
【0027】
上記の概要を念頭において、本明細書の教示による、ターゲット監視を使用して混乱を解決するために採用できる様々な技法について、図3A〜図6を参照しながら説明する。説明のために、図3A〜図6の動作(あるいは本明細書で説明または教示する任意の他の動作)については、特定の構成要素によって実行されるものとして説明することができる。ただし、これらの動作は、他のタイプの構成要素によって実行でき、異なる個数の構成要素を使用して実行できることを諒解されたい。また、本明細書で説明する動作の1つまたは複数は、所与の実装形態では採用されない場合があることを諒解されたい。
【0028】
図3Aのブロック302で表されるように、ターゲットアクセスポイントからの信号を捕捉すると、アクセス端末は測定報告(たとえば、パイロット強度測定メッセージ、PSMM)をアクセス端末のサービングアクセスポイントに送信する。上記で説明したように、この報告は、ターゲットアクセスポイントの識別子と、その信号がアクセス端末において受信されたときのその信号の信号強度とを含む。さらに、以下でより詳細に説明するように、場合によっては、アクセス端末は受信パイロット位相情報をその報告中に含めることができる。
【0029】
たとえば、アクセス端末は、アクセス端末の近傍にあることが知られているマクロアクセスポイントを識別することができる。ここで、アクセス端末は、近接アクセスポイントからのパイロット信号などの信号を繰り返し監視することができ、アクセス端末が信号をそこから受信することが可能であるマクロアクセスポイントの記録を維持することができる。
【0030】
別の例として、アクセス端末はまた、アクセス端末が近接マクロアクセスポイントから受信するパイロット信号に関連する位相情報を判断することができる。この位相情報は、たとえば、アクセス端末において観測されたパイロットPN系列の位相に関することができる。場合によっては、アクセス端末は、あるアクセスポイントからのパイロット信号を基準として選択し、その基準に対して他の受信パイロット信号の相対位相を判断することができる。いくつかの態様では、このような位相情報は、アクセス端末のロケーションを推定するために使用されることがあり、なぜなら、同期システムでは、アクセス端末において受信された信号の位相遅延が、その信号を送信したアクセスポイントからのアクセス端末の距離を示すことができるからである。
【0031】
次いで、ブロック304で表されるように、上記で説明した測定報告に基づいて、アクセス端末がターゲットポイントにハンドオーバされるべきであるという判断を行う。この決定は、たとえば、サービングアクセスポイントによって、および/または基地局コントローラなどのネットワークノードによって行うことができる。
【0032】
ブロック306で表されるように、アクセス端末によって捕捉された識別子がターゲットアクセスポイントを明白に識別するかどうかに関する判断をも行う。識別子混乱がない(たとえば、サービングアクセスポイントのカバレージエリア内の他のアクセスポイントが、その識別子を割り当てられない)場合、ターゲットアクセスポイントをアクセス端末のハンドオーバのために準備する(ブロック308)。
【0033】
しかしながら、ブロック306において識別子混乱があると判断された場合、動作フローは代わりにブロック310に進む。ここで、様々な基準(たとえば、使用履歴記録)に基づいて少なくとも1つの候補ターゲットアクセスポイントを識別する。これらの基準については、図4Aに関連して以下でより詳細に説明する。
【0034】
手短に言えば、場合によっては、アクセス端末がサービングアクセスポイントのカバレージエリア中にあるときにアクセス端末が向かう可能性がある先の特定のタイプのアクセスポイントを識別する情報を維持することができる。そのようなアクセスポイントは、たとえば、ホームフェムトアクセスポイントおよび/またはオフィスフェムトアクセスポイントを含むことができる。この場合、このアクセスポイント(またはこれらのアクセスポイント)は、ブロック310において(1つまたは複数の)候補アクセスポイントとして識別することができる。
【0035】
さらに、場合によっては、アクセス端末が前に使用した(たとえば、アクセスした)(1つまたは複数の)アクセスポイントを識別する情報を維持することができる。ここで、アクセス端末が過去に所与のアクセスポイントを使用した場合、アクセス端末が再びそのアクセスポイントを使用することができると仮定することができる。したがって、このアクセスポイント(またはこれらのアクセスポイント)は、ブロック310において(1つまたは複数の)候補アクセスポイントとして識別することができる。
【0036】
場合によっては、ブロック310において、考慮すべきアクセスポイントを限定する情報がないことがある。これらの場合、混乱識別子を割り当てられていることが知られており、サービングアクセスポイントのカバレージエリア内にあるアクセスポイントのすべてを、ブロック310において(1つまたは複数の)候補アクセスポイントとして識別することができる。
【0037】
ブロック312で表されるように、ブロック310において識別された各アクセスポイントにメッセージを送信する。各メッセージは、アクセス端末(すなわち、ブロック302において報告を送信したアクセス端末)からの信号を監視するための候補アクセスポイントへの要求を備える。この目的で、そのメッセージは、候補アクセスポイントがアクセス端末からの信号を捕捉できるようにするために、アクセス端末に関連する識別子を含むことができる。たとえば、その識別子は、(たとえば、アクセス端末のメッセージを符号化するかまたはスクランブルするためにアクセス端末によって使用される)ロングコードマスク(long code mask)、または何らかの他の好適な識別子を備えることができる。
【0038】
ブロック314では、候補アクセスポイントにおけるそのようなメッセージの受信が表されている。次いで、ブロック316で表されるように、候補アクセスポイントはその信号を監視する(たとえば、逆方向リンクを捕捉することを試みる)。
【0039】
次いで、図3Bのブロック318で表されるように、候補アクセスポイントがそのような信号を受信することが可能かどうかに関する判断を行う。候補アクセスポイントは、この信号を受信しなかった場合、ブロック320において否定応答(NACK)応答を送信することがあり、または応答を送信しないことがある。いくつかの実装形態では、受信信号に関連する無効な(たとえば、不良の(poor))測定結果がある(たとえば、候補アクセスポイントが低信号レベルを測定した)場合、候補アクセスポイントは否定応答を送信することがあり、または応答を送信しないことがある。
【0040】
ここで、比較的アクセス端末から遠く離れているアクセスポイントは、アクセス端末から信号(たとえば、十分に有効な信号)を受信することができる可能性が低いことを諒解されたい。アクセス端末がこの遠く離れたアクセスポイントから十分な大きさの信号を受信している可能性が低いことがあると仮定すれば、そのようなアクセスポイントは、ターゲットアクセスポイントであるものとして考慮することに関して除外できる。言い換えれば、ブロック302においてアクセス端末によって捕捉された信号が、この遠く離れたアクセスポイントから発生した可能性は非常に低くなり得る。
【0041】
逆に、比較的アクセス端末に近接するアクセスポイントは、アクセス端末から信号(たとえば、十分に有効な信号)を受信することができることが予想できる。この場合、アクセス端末がこの近接アクセスポイントから十分な大きさの信号を受信している可能性は非常に高くなり得る。したがって、このような近接アクセスポイントは、意図されたハンドオーバターゲットである可能性がある。
【0042】
ブロック322で表されるように、候補アクセスポイントは、アクセス端末から信号(たとえば、十分な信号レベルをもつ信号)を受信した場合、その信号が受信されたことを示す応答メッセージを送信する。その応答は、候補アクセスポイントにおいて測定されたこの信号の受信信号強度の指示を含むことができる。
【0043】
その応答はまた、ネイバーリスト情報、受信パイロット位相情報、および送信電力情報を含むことができる。たとえば、候補アクセスポイントは、候補アクセスポイントの近傍にあるマクロアクセスポイントを識別する情報を得るように構成できる。場合によっては、この情報は(たとえば、候補アクセスポイントが展開されるとき、または周期的に)ネットワークから得ることができる。代替的に、または追加として、候補アクセスポイントは、順方向リンク監視機能を有する場合、近接アクセスポイントからのパイロット信号などの信号を繰り返し監視することができ、アクセスポイントが信号をそこから受信することが可能であるマクロアクセスポイントの記録を維持することができる。典型的な場合、ネットワーク中のアクセスポイント(たとえば、フェムトアクセスポイント)は、応答を送信するより前に、ある時点で上記の情報を(たとえば、フェムトコンバージェンスサーバ(femto convergence server)に)報告する。たとえば、この情報は、候補アクセスポイントが展開されるとき、および/または周期的に報告することができる。
【0044】
候補アクセスポイントはまた、アクセスポイントが近接マクロアクセスポイントから受信するパイロット信号に関連する位相情報(たとえば、位相遅延)を判断することができる。ブロック302において上述したことと同様にして、この位相情報は、候補アクセスポイントのロケーションを推定するために使用され得る。
【0045】
図3のブロック324では、(1つまたは複数の)候補アクセスポイントからの(1つまたは複数の)応答メッセージの受信が表されている。いくつかの実装形態では、否定応答(たとえば、NACK応答)、または無効な測定結果に関連する応答(たとえば、低信号レベルを測定した候補アクセスポイントからの不良の測定結果をもつ応答)は、無視される(たとえば、廃棄される)ことができる。このようにして、ターゲットを識別するために(たとえば、応答を受信するネットワークノードによって)より少数の応答を考慮すればよいことがあるので、スケーラビリティ(scalability)が改善されることができる。
【0046】
ブロック326で表されるように、(1つまたは複数の)応答に基づいてターゲットアクセスポイントを識別する。たとえば、ただ1つの有効な肯定応答が受信された場合は、その応答を送信した候補アクセスポイントが実際のターゲットアクセスポイントであると仮定することができる。
【0047】
逆に、2つ以上の肯定応答が受信された場合は、候補アクセスポイントから単一のターゲットアクセスポイントを選択することができる。ここで、たとえば、アクセス端末が比較的高い送信電力を有する場合、および/またはアクセス端末が、同じ識別子を割り当てられた複数のアクセスポイントに比較的近接する場合、複数の肯定応答が受信されることができる。
【0048】
場合によっては、応答において与えられる受信信号強度指示に基づいてターゲットアクセスポイントを選択する。たとえば、最も高い受信信号強度を有する候補アクセスポイントをターゲットアクセスポイントとして選択することができる。
【0049】
場合によっては、ターゲットアクセスポイントを選択するための別の基準が使用されることができる。たとえば、比較可能な受信信号強度指示が様々な候補アクセスポイントから受信されても、この情報は混乱を解決しないことがある。
【0050】
さらに、場合によっては、最も高い受信信号強度が実際のターゲットアクセスポイントの決定的な指示ではないことがある。たとえば、異なるフェムトアクセスポイントが異なる送信電力を有する場合、(低電力で送信する)第1のフェムトアクセスポイントにより近接しているアクセス端末は、アクセス端末からより遠く離れている(高電力で送信する)第2のフェムトアクセスポイントからより強いパイロット信号を受信していることができる。したがって、第2のフェムトアクセスポイントが、これらの状況下で真のターゲットアクセスポイントであり得る。しかしながら、第1のアクセスは、アクセス端末により近接しているので、より高い受信信号強度を報告することができる。
【0051】
場合によっては、応答において与えられる送信電力情報に部分的に基づいてターゲットアクセスポイントを選択する。たとえば、ある候補アクセスポイントが別の候補アクセスポイントよりも低い電力レベルで送信すると判断することによって、ターゲットアクセスポイントを選択するために受信信号強度以外の何らかの基準が使用されるべきであると判断することができる。
【0052】
場合によっては、応答において与えられる位相情報に基づいてターゲットアクセスポイントを選択する。ここで、ブロック302においてアクセス端末によって与えられた位相情報を、各応答において与えられる位相情報と比較することができる(たとえば、必要に応じて、タイミング基準の差を考慮する)。アクセス端末の位相情報に最も厳密に一致する位相情報を与える(それによって、このアクセスポイントがアクセス端末に最も近接していることを示す)候補アクセスポイントをターゲットアクセスポイントとして選択することができる。代替的に、この比較は、単に、アクセス端末の位相情報とはかなり異なる位相情報を有するアクセスポイントを除外するために使用されることがある。いくつかの態様では、そのような位相情報ベースの選択方式は、アクセスポイントのカバレージが比較的小さい場合に特に有効であることがある。しかしながら、アクセスポイントのカバレージが大きい場合、そのような方式は同じくらい確実ではないことがある。
【0053】
場合によっては、応答において与えられるネイバーリスト情報に基づいてターゲットアクセスポイントを選択する。ここで、ブロック302においてアクセス端末によって与えられたパイロット測定情報(たとえば、アクセス端末によって参照される1つまたは複数のアクセスポイントを識別する、ある時間期間にわたってそのアクセス端末によって定期的に与えられるパイロット報告)を、各応答において与えられるネイバーリスト情報と比較することができる。アクセス端末のパイロット測定情報に最も厳密に一致するネイバーリスト情報を与える(それによって、このアクセスポイントがアクセス端末に最も近接していることを示す)候補アクセスポイントをターゲットアクセスポイントとして選択することができる。代替的に、この比較は、単に、アクセス端末のパイロット測定情報とはかなり異なるネイバーリストを有するアクセスポイントを除外するために使用されることができる。
【0054】
ブロック328で表されるように、ターゲットアクセスポイントが識別されると、ターゲットアクセスポイントへのアクセス端末のハンドオーバを完了するための適切な動作を開始する。
【0055】
上述のように、本明細書で教示する混乱解決は、使用履歴記録に基づき、および/またはティアベースの解決方式に関与し得る。本開示のこれらの態様のいくつかの例について、図4Aを参照しながら説明する。
【0056】
ブロック402で表されるように、システム中のアクセス端末および/またはアクセスポイントに関連するいくつかのイベントを追跡することによって、そのシステム中の使用履歴情報を維持する。この情報は、たとえば、単純なデータ記録として、または正式なデータベース中のエントリとして、を含む様々な方法でメモリデバイスに記憶され得る。
【0057】
いくつかの態様では、追跡されたイベントは、どのアクセスポイントがどのアクセス端末によって使用されたか、または使用されることになるかを示すことができる。場合によっては、アクセス端末が最初にホームフェムトアクセスポイントに関連付けられるときはいつでも、システムに通知することができる。場合によっては、システムは、アクセス端末が前にどこに登録したかを判断するために、アクセス端末による登録動作を追跡することができる。場合によっては、システムは、アクセス端末が所与のフェムトアクセスポイントとのコールを発生するか、終了するかまたはハンドオーバするたびに、データベースエントリを更新することができる。場合によっては、システムは、所与のアクセス端末が所与の識別子を報告するときに通常どこにハンドオーバされるかを判断するために、ハンドオーバ動作を追跡することができる。たとえば、ハンドオーバが要求されるたびに、システムはハンドオーバ回数および成功率を更新することができる。これは、いくつかの態様では、アルゴリズム評価、ティア分類、およびシステム構成品質(たとえば、識別子割当てアルゴリズムアセスメント)に対して有用であることがある。場合によっては、本明細書で教示する情報捕捉は、ビリング記録生成に関連して実装できる。場合によっては、フェムトアクセスポイントがアクティブにされるとき、システムは、フェムトアクセスポイントの識別子(たとえば、パイロットPNオフセット)およびマクロネイバーリストを学習することができる。所与のアクセス端末が1つまたは複数のアクセスポイントにアクセスした(またはアクセスすることを試みた)かどうか、いつアクセスした(またはアクセスすることを試みた)か、またはどのくらい頻繁にアクセスした(またはアクセスすることを試みた)かを判断するために、他の技法を採用することができることを諒解されたい。
【0058】
図4Bを参照しながら、データベース構造の一例を以下に示す。データベース構造の第1の(最上位)レベルにおいて、データベースは1つまたは複数のマクロアクセスポイントエントリを含む。このようにして、システム中の所与のマクロアクセスポイントのカバレージエリア内でのアクセス端末使用に関する情報を追跡することができる。マクロアクセスポイントエントリの各々は、対応する一意のマクロアクセスポイント識別子によって識別され得る(たとえば、基地局IDがBS−ID1、BS−ID2など)。フェムトアクセスポイントが複数のマクロアクセスポイントネイバーを有するとき、所与のマクロアクセスポイントのカバレージエリア内のそのフェムトアクセスポイントのデータベース情報に、対応するマクロアクセスポイント識別子を使用して、アクセスすることができる。
【0059】
各マクロアクセスポイントエントリは、第1のタイプの様々なフェムトアクセスポイント識別子(たとえば、パイロットPNオフセット、PCI)のための第2のレベルのエントリを含む。たとえば、そのような識別子が所与のマクロアクセスポイントのカバレージエリア内で最初に使用されるとき、そのマクロアクセスポイントのための第1のレベルのエントリ(たとえば、BS−ID1)の下に、その識別子のための第2のレベルのエントリ(たとえば、パイロットPNオフセット1)が作成され得る。次いで、その識別子を後に使用すると、その識別子エントリが更新され得る。
【0060】
各フェムトアクセスポイント識別子エントリは、今度は、第2のタイプの様々なフェムトアクセスポイント識別子(たとえば、CGIなどの一意識別子)のための第3のレベルのエントリを含む。たとえば、所与のパイロットPNオフセット(たとえば、パイロットPNオフセット1)を割り当てられたフェムトアクセスポイントが所与のマクロアクセスポイントのカバレージエリア内で使用されるとき、その同じアクセスポイントに割り当てられた一意識別子のための第3のレベルのエントリ(たとえば、フェムトID1)が作成され得る。このようにして、所与のマクロアクセスポイントのカバレージエリア内で同じパイロットPNオフセットを使用する様々なアクセスポイントに関する情報を維持することができる。
【0061】
各第3のレベルのフェムトアクセスポイント識別子エントリは、今度は、その特定のアクセスポイントを使用する様々なアクセス端末のための第4のレベルのエントリを含む。たとえば、アクセス端末が所与のマクロアクセスポイントのカバレージエリア内で所与のフェムトアクセスポイントにアクセスするとき、そのアクセス端末のための第4のレベルのエントリ(たとえば、AT ID1)が作成され得る。このようにして、所与のマクロアクセスポイントのカバレージエリア内で特定のアクセスポイントを使用する様々なアクセス端末に関する情報を維持することができる。アクセス端末エントリの各々は、対応する一意のアクセス端末識別子によって識別され得る。
【0062】
各アクセス端末エントリは、今度は、そのアクセス端末によるアクセスポイント使用に関係する第5のレベルのエントリを含む。たとえば、1つのエントリ(たとえば、エントリ1)は、そのアクセス端末のための(1つまたは複数の)ホームフェムトアクセスポイントを識別することができる。1つのエントリ(たとえば、エントリ2)は、アクセス端末が、対応する(この構造のこのブランチのレベル3に対応する)アクセスポイントにアクセスした最も最近の時間(たとえば、時刻および/または日付)を示すことができる。1つのエントリ(たとえば、エントリ3)は、アクセス端末が、対応するアクセスポイントに何回アクセスしたかを示すことができる。1つのエントリ(たとえば、エントリ4)は、アクセス端末が何回(たとえば、存続期間中の回数)第1ティアハンドオーバ候補であったかを示すことができる。1つのエントリ(たとえば、エントリ5)は、アクセス端末が何回(たとえば、存続期間中の回数)第1ティアハンドオーバ候補として正しく識別されたかを示すことができる。同様のハンドオーバ候補エントリが、第2ティア、第3ティアなどに与えられ得る。
【0063】
データベースを維持するために様々なプロビジョンが採用できる。たとえば、フェムトアクセスポイントロケーションが変わった場合、そのフェムトアクセスポイントのための記録を新たに開始することができる。また、データベースのサイズが過大になった場合、より新しいエントリのほうを優先してより古いエントリを除去することができる。
【0064】
例示のために、候補ターゲットアクセスポイントを識別するための基準のティア化セットを使用する方式においてデータベース情報をどのように使用することができるかについての一例を以下に示す。この例では、ティアごとに候補ターゲットアクセスポイントの様々なセットが定義され、それにより、ティアごとにアクセス端末からの信号を監視するようにティア中のアクセスポイントに要求することができる。ここで、所与のティアのための動作が識別子混乱を解決しなかった場合、次のティアにおいてより広いターゲッティングを採用することができる。たとえば、所与のティアにおいて、アクセス端末から信号を受信することが可能であるハンドオーバ候補がなかったために、そのティアの動作は混乱を解決することができないことがある。同様に、様々な条件下で、(たとえば、曖昧さを低減するのに有用である、そのティアに対する記録がない場合)所与のティアがスキップされることがある。
【0065】
図4Aを参照しながら次に説明する例では、4つのティアが定義されている。第1ティアでは、候補アクセスポイントのセットは、アクセス端末のホームフェムトアクセスポイントからなる。第2ティアでは、候補アクセスポイントのセットは、アクセス端末が過去に使用したアクセスポイントからなる。第3ティアでは、候補アクセスポイントのセットは、アクセス端末によって報告されたパイロット測定値に一致するネイバーリストを有するフェムトアクセスポイントからなる。代替的に、第3ティアは、アクセス端末によって報告されたパイロット測定値と同様のパイロット位相情報を有するアクセスポイントからなる。第4ティアでは、候補アクセスポイントのセットは、混乱を招く識別子を割り当てられ、アクセス端末のためのサービングマクロアクセスポイントをネイバーとして有する、すべての他のフェムトアクセスポイントからなる。いくつかの態様では、ティアの各々は、アクセス端末がアクセスすることを許可されている(たとえば、関連する限定加入者グループに対応する)アクセスポイントのみを識別するように定義できる。たとえば、アクセスポイントが制限され、アクセス端末がそのアクセスポイントにアクセスするための許可を有しない場合、そのアクセスポイントはティアエントリ中に含まれない。
【0066】
図4Aのブロック404で表されるように、ある時点で、アクセス端末によって報告された識別子が混乱を招きやすいと判断する。次いで、ブロック406において、第1の混乱解決ティア(最上位ティア)を選択する。
【0067】
ブロック406で表されるように、ティア1の1つまたは複数の基準に基づいて1つまたは複数の候補ターゲットアクセスポイントを選択する。この例では、ティア1は、アクセス端末のためのホームフェムトアクセスポイントを選択することに関与する。
【0068】
ブロック408で表されるように、ティア1の1つまたは複数の基準に基づいて混乱を解決するための試みを行う。この場合、アクセス端末からの信号を監視するための要求をブロック406において識別されたホームフェムトアクセスポイントに送信する。次いで、応答が受信されたかどうかと、そうであれば、その応答の結果とに基づいてターゲット判断を行う。たとえば、ホームフェムトアクセスポイントがアクセス端末から信号を受信した場合は、ホームフェムトアクセスポイントが意図されたターゲットである(一般には、そのようになる)と判断し、したがって、混乱は解決されたと考えられる。逆に、ホームフェムトアクセスポイントがその信号を受信しなかった場合は、混乱は解決されていない。
【0069】
ブロック412で表されるように、混乱が解決された場合、動作フローはブロック414に進む。ここで、ブロック410において識別されたターゲットをハンドオーバのために準備し、本明細書で説明するハンドオーバ動作が進行する。
【0070】
第1ティアの動作に基づいて混乱が解決されなかった場合、ブロック412および406で表されるように、次の(第2)ティアを選択する。上記の例を続けると、アクセス端末が前に使用したフェムトアクセスポイントのセットの各フェムトアクセスポイントに監視要求を送信する。これらのアクセスポイントのうちの1つのみが、アクセス端末からその信号が受信されたことを示す応答を送信した場合は、混乱が解決されたと考えられる。しかしながら、2つ以上のアクセスポイントが、信号が受信されたことを示す応答を送信した場合は、候補ターゲットの数を絞るためにさらなる処理を実行する。たとえば、どのアクセスポイントがアクセス端末に最も近接しているか(また、したがって、ターゲットである可能性が最も高いか)を判断しようとして、応答とともに送信された受信信号強度指示を比較することができる。
【0071】
第2ティアの動作に基づいて混乱が解決されなかった場合、プロセスフローは再びブロック412からブロック406に進み、第3ティアを選択する。ここで、アクセス端末のパイロット測定情報に一致するネイバーリストを有するフェムトアクセスポイントのセットの各フェムトアクセスポイントに監視要求を送信する。上記のように、ただ1つの肯定応答が受信された場合は、混乱が解決されたと考えられるが、複数の肯定応答が受信された場合は、さらなる処理を実行する。
【0072】
第3ティアの動作に基づいて混乱が解決されなかった場合、プロセスフローは再びブロック412からブロック406に進み、第4ティアを選択する。ここで、同じ識別子を有し、マクロアクセスポイントをネイバーとして有するフェムトアクセスポイントのセットの各フェムトアクセスポイントに監視要求を送信する。上記のように、ただ1つの肯定応答が受信された場合は、混乱が解決されたと考えられるが、複数の肯定応答が受信された場合は、さらなる処理を実行する。
【0073】
ブロック414で表されるように、これらの動作の結果に基づいて、図4Aの動作中のある時点で、データベースを更新することができる。たとえば、所与のアクセスポイントが第2ティア候補アクセスポイントとして識別された場合、対応するデータベースエントリを更新することができる。また、アクセス端末が特定のアクセスポイントにうまくハンドオーバされた場合、別のデータベースエントリを更新することができる。
【0074】
場合によっては、複数のティアの動作を組み合わせることができる。たとえば、所与のティアにおける曖昧さを低減するか、候補アクセスポイントをプルーニングする(prune)か、または少なくとも1つの他のティアによって識別された候補アクセスポイントを再確認するために、候補アクセスポイントによって与えられる位相情報および/またはネイバーリストを、アクセス端末によって与えられる対応する情報と比較することができる。この場合、その比較は、(たとえば、三角測量技法を使用して)どのアクセスポイントがアクセス端末に最も近接しているかを判断するために使用できる。
【0075】
上記の動作は、ネットワーク中の様々なエンティティによって実行できる。たとえば、いくつかの実装形態では、混乱解決動作(たとえば、ブロック208、310、312、324、326、および406〜412のうちの1つまたは複数)は、ネットワーク中のフェムトアクセスポイントのセットためのモビリティ動作を管理するネットワークノード(たとえば、フェムトコンバージェンスサーバ(FCS)またはフェムトモバイル交換センター(F−MSC))によって実行できる。他の実装形態では、これらの動作のうちの1つまたは複数は、何らかの他のタイプのノード(たとえば、アクセスポイントコントローラまたはアクセスポイント)によって実行できる。
【0076】
図5に、本明細書で教示する混乱解決動作を実行するためにアクセスポイント502およびネットワークノード504などのノードに組み込むことができる、いくつかの例示的な構成要素を示す。説明する構成要素は、通信システム中の他のノードに組み込むこともできる。たとえば、システム中の他のノードは、同様の機能を提供するために、アクセスポイント502とネットワークノード504とに関して説明する構成要素と同様の構成要素を含むことができる。また、所与のノードは、説明する構成要素のうちの1つまたは複数を含むことができる。たとえば、アクセスポイントは、アクセスポイントが複数の周波数上で動作し、様々なタイプのリンク(たとえば、アップリンクおよびダウンリンク)上で動作し、様々な技術によって通信できるようにする複数のトランシーバ構成要素を含むことができる。
【0077】
図5に示すように、アクセスポイント502は、他のノードとのワイヤレス通信を可能にするためのトランシーバ506を含む。トランシーバ506は、信号(たとえば、パイロット信号および他の信号)を送信するための送信機508と、信号(たとえば、測定報告および他の信号)を受信するための受信機510とを含む。
【0078】
アクセスポイント502およびネットワークノード504は、それぞれ、他のネットワークノードと通信する(たとえば、監視要求および応答を送信および受信する)ためのネットワークインターフェース512および514を含む。たとえば、各ネットワークインターフェースは、ワイヤードまたはワイヤレスバックホールを介して1つまたは複数のネットワークノードと通信するように構成できる。
【0079】
アクセスポイント502およびネットワークノード504は、本明細書で教示する混乱解決動作と連携して使用できる他の構成要素をも含む。たとえば、アクセスポイント502およびネットワークノード504は、それぞれ、他のノードとの通信を管理する(たとえば、メッセージ、報告、応答、および他の情報を送信および受信する)ための、および本明細書で教示する他の関連する機能を与えるための通信コントローラ516および518を含むことができる。さらに、アクセスポイント502およびネットワークノード504は、それぞれ、ハンドオーバ関連動作を実行する(たとえば、ハンドオーバを実行すべきかどうか、およびハンドオーバをどのように実行するかを判断し、混乱があるかどうかを判断し、混乱を解決し、ハンドオーバのためのアクセスポイントを識別し、メッセージを送信および受信する)ための、および本明細書で教示する他の関連する機能を与えるためのハンドオーバコントローラ520および522を含むことができる。
【0080】
図6を参照しながら、説明のために、3GPP2システムの文脈でアクティブ状態ハンドオーバ(たとえば、ハンドイン)プロシージャについて詳細に説明する。本明細書の教示は、他のタイプのシステム(たとえば、LTE、UMTSなど)に適用可能であり得ることを諒解されたい。
【0081】
最初に、ハンドオーバ刺激が、マクロ基地局コントローラ(ソースBSC)がアクセス端末(AT)からPSMMを受信することに関与し得る。この報告は、ATがターゲットフェムトから捕捉したPNオフセットを含む。そのPNオフセットがフェムトアクセスポイントに関連すると判断すると、マクロネットワークは、PNオフセットを解決して一意のターゲットID(たとえば、セルグローバル識別情報)にする際にフェムトシステム(たとえば、ターゲットFCS)の支援を要求することによって(たとえば、ソースBSCおよびMSCの動作によって)ハンドオーバを開始する。この要求(たとえば、要求されたフェムト監視)は、ATによって報告されたPNオフセット、ATのモバイル識別子、逆方向リンク上でATによって使用されるロングコードマスク、サービングアクセスポイントの識別子(図6に図示せず)、および、随意に、他の情報(たとえば、本明細書で説明するネイバーリストなど)を含むことがある。
【0082】
その要求に応答して、ターゲットFCSは、そのPNオフセットを割り当てられた候補フェムトアクセスポイントについてデータベースルックアップを行う。このルックアップは、本明細書で教示する様々なパラメータ(たとえば、ホームフェムト識別子、使用情報、位相情報、ネイバーリスト)の使用に関与し得る。さらに、このルックアップは、本明細書で教示するティア化方式に関与し得る。したがって、ターゲットFCSは、最初に、ホームフェムトアクセスポイントがティア1において混乱を招く識別子を有するかどうかを判断し、次いで、前にATによって使用されたいずれかのフェムトアクセスポイントがティア2において混乱を招く識別子を有するかどうかを判断することができ、以下同様である。ATが所与のフェムトアクセスポイントとソースBSCとの間で繰り返しハンドオーバされた場合、このシナリオが検出され得、それにより、あるティア(たとえば、第2ティア)のセットが信号候補フェムトアクセスポイントに下げられ得る。
【0083】
図6の例では、ターゲットFCSは、逆方向リンクを監視する(たとえば、捕捉する)ための要求を3つのフェムトアクセスポイントに送信する。これらの要求の各々は、逆方向リンクのためのロングコードマスクを含む。次いで、それらのフェムトアクセスポイントは、ATを検出するために逆方向リンクを監視する。ATを検出したフェムトアクセスポイント(この例では2つのアクセスポイント)は、逆方向リンク上で信号測定を行う。
【0084】
次に、それらのフェムトアクセスポイントの各々はターゲットFCSに応答(たとえば、フェムト監視応答)を送信する。ATを検出したフェムトアクセスポイントからの応答の各々は、そのフェムトアクセスポイントの識別子(たとえば、セルグローバル識別情報)と、監視が成功したという指示と、逆方向リンク信号測定値とを含む。ATを検出しなかったフェムトアクセスポイントからの応答は、そのフェムトアクセスポイントの識別子と、監視が不成功だったという指示とを含むことがある。
【0085】
ターゲットFCSは、受信逆方向リンク信号測定値に基づいて、および/または何らかの他の1つまたは複数の基準で、ターゲットアクセスポイントを識別する。次いで、ターゲットFCSは、他の2つのアクセスポイントがそれらのリソースを割振り解除することができるように、それらのアクセスポイントに消去コマンドを送信することができる。
【0086】
ターゲットFCSはまた、マクロネットワーク(たとえば、ソースMSC)に肯定応答(たとえば、フェムト監視ack)を送信する。このメッセージは、たとえば、監視のステータス(たとえば、成功または失敗)、識別されたターゲットフェムトの識別子、ATのモバイル識別子、および、随意に、他の情報を含むことができる。次いで、マクロネットワークは、ATがターゲットフェムトアクセスポイントに向けられるように、ハンドオーバ動作を続けることができる。
【0087】
上記に鑑みて、本明細書の教示に従って構成されたシステムによって様々な利点が与えられることがわかる。いくつかの態様では、そのようなシステムは、システムに過大な複雑さを追加することなしにスケーラビリティを与えることができる。たとえば、説明する方式は、フェムトアクセスポイントの大量展開を可能にし得、なぜなら、その大量展開により生じた識別子曖昧さは適切に解決できるからである。また、説明するハンドオーバプロシージャは、システムアーキテクチャおよびマクロシステムに対してほとんど影響を与えることなしに識別子曖昧さを解決することを可能にする。たとえば、過大なネットワークリソースの使用なしにハンドオーバを達成することができ、合理化されたシグナリングプロシージャを採用することができる。また、説明する混乱解決方式をレガシーシステム上に実装するための、基地局または無線インターフェースの変更を必要としないことがある。たとえば、レガシー3GPP2システムの場合、マクロシステム中のA/Abisインターフェースに対する影響がほとんどないか、またはまったくないことがあり、マクロシステムとフェムトシステムとの間に追加される2つの新しいメッセージのみ(たとえば、要求されたフェムト監視およびフェムト監視ack)があり得、BSCプロシージャに対する大きな影響がないことがある。
【0088】
上述のように、アクセス端末が前にアクセスしたアクセスポイントの記録を維持し、その情報を使用してハンドオーバのための1つまたは複数の候補アクセスポイントを識別することによって、所与のアクセス端末のハンドオーバに関連する混乱が解決され得る。たとえば、アクセス端末XをマクロアクセスポイントYからフェムトアクセスポイントZにハンドオーバすべきであるが、(フェムトZによってブロードキャストされた)PCIzが混乱を招くと判断されるという状況が起こり得る。PCIzの混乱を解決する多くの方法がある(たとえば、フェムトアクセスポイントZのグローバルセルIDを報告するようにアクセス端末に依頼する)。混乱が解決されると、マクロアクセスポイントYは「アクセス端末XがマクロアクセスポイントYからフェムトアクセスポイントZに向かった」ことを知ることになる。実際問題として、所与のアクセス端末は、一般に、少数のフェムトアクセスポイントのみに関連するので、アクセス端末Xが将来この経路を反復する可能性は非常に高い。たとえば、アクセス端末Xが最後にはあるフェムトアクセスポイントに行き着くことになる時間の大部分は、アクセス端末Xが家に向かっているか、または好きなコーヒーショップに向かっているときである。そのような将来のイベントを予期するために、マクロアクセスポイントYは、「アクセス端末Xの場合、PCIzは一般にフェムトアクセスポイントZにおさまる」ことを示す情報をキャッシュし得る。場合によっては、マクロアクセスポイントYは、アクセス端末Xが、同じPCIを割り当てられた複数のターゲットを訪問する傾向がある場合、いくつかの随意のフェムトアクセスポイントZ1、Z2、...Zkに関する情報をキャッシュし得る。
【0089】
次いで、マクロアクセスポイントYは、アクセス端末Xが将来のある時点でPCIzを報告した場合、そのキャッシュされた情報を使用し得る。すなわち、マクロアクセスポイントYが測定報告においてアクセス端末XからのPCIzを受信した場合、アクセス端末Xの過去の履歴が、フェムトアクセスポイントZ(またはフェムトアクセスポイントZ1、Z2、...Zkのうちの1つ)がおそらく意図されたターゲットであることを示すので、マクロアクセスポイントYはフェムトアクセスポイントZ(またはフェムトアクセスポイントZ1、Z2、...Zk)を準備する。そのような方式は、リソースまたは他の制約により多数のターゲットの準備が実現可能でないとき(すなわち、限られた数のターゲットのみを準備することが望ましい場合)に有用であり得る。
【0090】
履歴ベースの方式は、マクロアクセスポイントが特定のアクセス端末Xの使用履歴を知らない場合も有用であることがある。たとえば、マクロアクセスポイントYは、他のアクセス端末が、マクロアクセスポイントYからハンドオーバされるときにどのくらい頻繁にターゲットフェムトアクセスポイントZ1、Z2、...Zkを訪問する傾向があるかについての可能性に関して他のアクセス端末のためにキャッシュされた情報に基づく統計を使用し得る。この統計情報に基づいて、マクロアクセスポイントYは、アクセス端末Xをハンドオーバすることを試みるときに、Z1、Z2、...Zkのうちの1つまたは複数を準備し得る。マクロアクセスポイントYが準備するそのようなフェムトアクセスポイントの数は、リソース制約によって、構成、または他の方法によって、制限され得る。
【0091】
次に、このようなアクセス端末固有の使用ベースの混乱解決を行うために実行できる例示的な動作について、図7〜図9のフローチャートに関連してある程度詳細に説明する。手短に言えば、図7では、アクセス端末をハンドオーバするためにソースアクセスポイントなどのノードにおいて実行できる動作について説明する。図8では、使用情報データベースを維持する(たとえば、作成し、更新する)ことに関連して実行できる動作について説明する。図9では、統計情報に基づいて混乱を解決するために実行できる動作について説明する。
【0092】
図7のブロック702で表されるように、ターゲットアクセスポイントを識別するためにアクセス端末によって使用される第1のアクセスポイント識別子(たとえば、PCI)を、意図されたターゲットアクセスポイントをより一意に識別する別のアクセスポイント識別子(たとえば、CGI)とマッピングするマッピングをある時点で判断する。上述のように、このマッピングは、アクセス端末に関して捕捉された使用履歴情報に基づき得る。たとえば、そのマッピングは、アクセス端末XがPCIzをマクロアクセスポイントYに報告するとき、そのアクセス端末は、通常(または常に)フェムトアクセスポイントZにハンドオーバされることを示すことができる。同様のマッピングは、このアクセス端末が、この同じ第1の識別子をもつ2つ以上のアクセスポイントにアクセスした状況において、そのアクセス端末のためにその同じ識別子に関して判断され得る(すなわち、他のフェムトアクセスポイントに関連する他の第2の識別子とのマッピング)。同様のマッピングはまた、このアクセス端末のために他の第1の識別子に関して判断され得る(すなわち、他の第2の識別子の別のセットとのマッピング)。さらに、同様のマッピングは、第1の識別子をマクロアクセスポイントYに報告した他のアクセス端末のために判断され得る。
【0093】
ブロック704で表されるように、ブロック702において判断された各マッピングを示す情報をメモリデバイスに記憶する。いくつかの実装形態では、ブロック702および704の動作は、ネットワーク中の各マクロアクセスポイントにおいて実行される。したがって、マッピング情報は、これらのマクロアクセスポイントの各々において維持され得る。
【0094】
上記のマッピングを作成するために使用される使用履歴情報は、様々な方法で得ることができる。そのような情報を標準動作の過程でどのように得ることができるかに関するいくつかの例について、図8A〜図8Cを参照しながら説明する。
【0095】
図8Aのブロック802で表されるように、アクセス端末がネットワーク全体にわたって移動するにつれて、アクセス端末は近接アクセスポイントから信号(たとえば、パイロット信号)を受信する。次いで、アクセス端末は、これらの信号の受信を(たとえば、測定報告を介して)そのサービングアクセスポイントに報告する。
【0096】
場合によっては、アクセス端末は、近接アクセスポイントから2つ以上のタイプの識別子を捕捉することができる。たとえば、アクセス端末は、近接アクセスポイントからPCIとCGIの両方を捕捉することができる。そのような場合、アクセス端末は、これらの識別子の両方をアクセス端末のサービングアクセスポイントに報告することを選択することができる。
【0097】
したがって、ブロック804で表されるように、サービングアクセスポイントは、その報告において与えられる識別子に基づいて、サービングアクセスポイントのデータベースを更新する。したがって、場合によっては、測定報告または何らかの他の同様の報告を介してアクセス端末によって与えられる識別子情報のみに基づいて、2つの識別子の間のアクセス端末固有のマッピングを判断することができる。
【0098】
次に図8Bを参照すると、場合によっては、サービングアクセスポイントは、混乱を解決するためにアクセス端末の支援を要求する。たとえば、ブロック806で表されるように、アクセス端末は、ターゲットアクセスポイントの第1の識別子(たとえば、PCI)のみを含む測定報告(または何らかの他の報告)を与える。ブロック808で表されるように、サービングアクセスポイントは、この第1の識別子の使用に関連する混乱があると判断し、混乱を解決するためにターゲットアクセスポイントからの第2の識別子(たとえば、CGIなど、より一意の識別子)を監視するための要求をアクセス端末に送信する。(可能な場合は)この情報を捕捉すると、ブロック810において、アクセス端末は、要求された混乱解決情報を(たとえば、CGIを含む別の測定報告を介して)サービングアクセスポイントに送信する。次いで、サービングアクセスポイントは、それらの報告において与えられる識別子に基づいて、サービングアクセスポイントのデータベースを更新する(ブロック812)。
【0099】
図8Cに、ブロック814においてアクセス端末によって与えられる測定報告(または何らかの他の報告)がターゲットアクセスポイントの第1の識別子(たとえば、PCI)のみを含む、別の場合を示す。この場合、サービングアクセスポイントは、この特定のアクセス端末が所与の識別子を報告したことを示す記録を維持するために、サービングアクセスポイントのデータベースを更新する(ブロック816)。
【0100】
さらに、アクセス端末のためのサービングアクセスポイントは、この識別子に関連する混乱があると判断する。ここで、アクセス端末は、アクセス端末を所望のターゲットにハンドオーバしようとして、この混乱を解決するための適切なプロシージャを実行する(たとえば、本明細書で説明するように複数のターゲットをハンドオーバのために準備する)。
【0101】
ブロック818で表されるように、アクセス端末が、記録された第1の識別子をサービングアクセスポイントに報告した後に最後にはターゲットアクセスポイントに行き着くことになる場合、サービングアクセスポイントは、その識別子に関連する第2の識別子に関する情報を得る。たとえば、アクセス端末がターゲットアクセスポイントにうまくハンドオーバされた場合、サービングアクセスポイントは、ターゲットアクセスポイントの第2の識別子を与えるハンドオーバ関連メッセージ(たとえば、ハンドオーバ完了メッセージ)をターゲットアクセスポイントから受信する。したがって、このメッセージは、アクセス端末が所与の第1の識別子を報告するとき、アクセス端末が、最後には、第2の識別子を有するアクセスポイントにハンドオーバされることになると判断するために使用され得る。
【0102】
代替的に、場合によっては、アクセス端末は、第1の識別子を報告した後に無線リンク障害(RLF)に遭遇し、RLFから回復した後に最後にはターゲットアクセスポイントに接続されることになる。これらの場合、サービングアクセスポイントは、アクセス端末が最後にはターゲットアクセスポイントに行き着くことになったことを示すメッセージ(たとえば、RLF報告または明示的コンテキストフェッチ(explicit context fetch))をターゲットアクセスポイントから受信する。いずれの場合も、サービングアクセスポイントは、受信したメッセージ中に含まれる第2の識別子に基づいてデータベースを更新する。
【0103】
再び図7を参照すると、ブロック702および704においてマッピング情報を維持した後のある時点で、ブロック706で表されるように、アクセス端末は識別子を報告する。ブロック708において、この識別子に関する混乱がない場合、対応するターゲットアクセスポイントをアクセス端末のハンドオーバのために準備する(ブロック710)。
【0104】
ブロック708において、混乱が識別された場合、ブロック712において、混乱を解決するために、記憶されたマッピング情報を使用する。たとえば、上記で説明したように、アクセス端末がその識別子を報告した後に、一般に最後には行き着くことになるアクセスポイントは、候補アクセスポイントとして識別され得る。代替的に、アクセス端末が、様々な場合において、最後には、同じ第1の識別子を有するアクセスポイントのセットのうちの様々なアクセスポイントに行き着くことになった場合、そのセット中のアクセスポイントの各々は候補アクセスポイントとして識別され得る。このようにして、アクセス端末は、これらの候補アクセスポイントのうちの1つにうまくハンドオフされ得る。その場合、他の候補アクセスポイントは、アクセス端末が他の候補アクセスポイントにハンドオーバされていないと(たとえば、タイムアウト期間後に)判断すると、リソースを割振り解除し得る。
【0105】
ブロック714で表されるように、次いで、ブロック712において識別された(1つまたは複数の)候補アクセスポイントをアクセス端末のハンドオーバのために準備するための適切なメッセージを、それらの候補アクセスポイントの各々に送信する。いくつかの実装形態では、候補アクセスポイントのネイバーアクセスポイントをもアクセス端末のハンドオーバのために準備することができる。
【0106】
図9では、たとえば、ハンドオーバすべきアクセス端末のために利用可能な前の使用情報がない状況において実行できる例示的な動作について説明する。この場合、同じ識別子を使用したアクセス端末の履歴に基づく確率を使用することによって、混乱解決を行う。
【0107】
ブロック902で表されるように、様々な時点で、ノード(たとえば、マクロアクセスポイント)は、そのノードのカバレージエリア中の様々なアクセス端末が、様々なターゲットアクセスポイントを識別するために同じ識別子(たとえば、PCI)を使用することを示す情報を受信する。この情報は、たとえば、図8で説明したのと同様にして捕捉することができる。
【0108】
ブロック904で表されるように、ブロック902において捕捉された情報に基づいて統計情報を与え(たとえば、生成し)、それをメモリデバイスに記憶する。いくつかの実装形態では、その統計情報(たとえば、統計的分布)は、混乱を招く識別子を有するアクセスポイントのうちの所与の1つが、その識別子を対象とする所与のハンドオーバ中の意図されたターゲットである確率を示す。たとえば、第1のアクセスポイントは、最後には、その識別子がマクロアクセスポイントに報告された時間のターゲット40%となり得、第2のアクセスポイントは、最後には、同じ識別子がそのマクロアクセスポイントに報告された時間のターゲット30%となり得、以下同様である。ここで、異なるアクセス端末は、異なるターゲットアクセスポイントを報告していることがあることに留意されたい。
【0109】
ブロック906で表されるように、ブロック902および904において統計情報を維持した後のある時点で、アクセス端末は同じ識別子を報告する。ブロック908および910で表されるように、このアクセス端末のためのマッピングが維持されている場合、(たとえば、図7において上記で説明したように)このアクセス端末に関する混乱を解決するために、そのマッピングを使用する。
【0110】
ブロック912で表されるように、このアクセス端末のためのマッピングが維持されていない場合、このアクセス端末に関する混乱を解決するために、記憶された統計情報を代わりに使用する。たとえば、統計情報により、1つのフェムトアクセスポイントが、最後には、混乱を招く識別子がマクロアクセスポイントに報告された時間のターゲット90%であることになることが示された場合は、このフェムトアクセスポイントをアクセス端末のハンドオーバのための候補アクセスポイントとして指定するための決定を行う。逆に、統計情報により、2つのフェムトアクセスポイントが、最後には、混乱を招く識別子がこのマクロアクセスポイントに報告された時間のターゲット85%であることになることが示された場合は、これらのフェムトアクセスポイントの各々をアクセス端末のハンドオーバのための候補アクセスポイントとして指定するための決定を行う。
【0111】
ブロック914で表されるように、次いで、ブロック912において識別された(1つまたは複数の)候補アクセスポイントをアクセス端末のハンドオーバのために準備するための適切なメッセージを、それらの候補アクセスポイントの各々に送信する。
【0112】
図10に、本明細書で教示する混乱解決動作を実行するためにアクセスポイント、ネットワークノード、または何らかの他のタイプのノードなど、(便宜上、ノード1000によって表される)1つまたは複数のノードに組み込むことができる、いくつかの例示的な構成要素を示す。たとえば、ノード1000は、他のノードとの通信を管理する(たとえば、メッセージ、報告、応答、識別子、および他の情報を送信および受信する)ための、および本明細書で教示する他の関連する機能を与えるための通信コントローラ1002を含むことができる。さらに、ノード1000は、ハンドオーバ関連動作を実行する(たとえば、ハンドオーバを実行すべきかどうか、およびハンドオーバをどのように実行するかを判断し、混乱があるかどうかを判断し、混乱を解決し、ハンドオーバのためのアクセスポイントを識別し、メッセージを送信および受信する)ための、および本明細書で教示する他の関連する機能を与えるためのハンドオーバコントローラ1004を含むことができる。ノード1000はまた、アクセス端末のためのマッピングを判断し、そのマッピングを示す情報を記憶するための、および本明細書で教示する他の関連する機能を与えるためのマッピングコントローラ1006と、関連するメモリデバイス1008とを含むことができる。また、いくつかの実装形態では、ノード1000は、統計情報を与え(たとえば、捕捉し、計算する)、その統計情報を記憶するための、および本明細書で教示する他の関連する機能を与えるための統計コントローラ1010を含むことができる。
【0113】
便宜上、ノード1000を、図7〜図9に関連して上記で説明した様々な例で使用できる構成要素を含むものとして図10に示す。実際問題として、図示の構成要素のうちの1つまたは複数は、所与の例で使用されないこともある。一例として、いくつかの実装形態では、ノード1000は統計コントローラ1010を備えないことがある。
【0114】
上記で説明したように、本明細書の教示は、大規模カバレージ(たとえば、一般にマクロセルネットワークまたはWANと呼ばれる3Gネットワークなどの広域セルラーネットワーク)と、より小規模のカバレージ(たとえば、一般にLANと呼ばれるレジデンスベースまたは建築物ベースのネットワーク環境)とを含むネットワークにおいて採用できる。アクセス端末(AT)がそのようなネットワーク中を移動するとき、アクセス端末は、いくつかのロケーションでは、マクロカバレージを与えるアクセスポイントによってサービスされ、他のロケーションでは、より小規模のカバレージを与えるアクセスポイントによってサービスされることがある。いくつかの態様では、より小さいカバレージノードを使用して、(たとえば、よりロバストなユーザ経験のために)増分キャパシティの増大と、屋内カバレージと、様々なサービスとを与えることができる。
【0115】
上記の説明の場合のように、相対的に広いエリアにわたるカバレージを与えるアクセスポイントをマクロアクセスポイントと呼び、比較的小さいエリア(たとえば、レジデンス)にわたるカバレージを与えるアクセスポイントをフェムトアクセスポイントと呼ぶことができる。本明細書の教示は、他のタイプのカバレージエリアに関連付けられたアクセスポイントに適用できる場合があることを諒解されたい。たとえば、ピコアクセスポイントは、マクロエリアよりも小さく、フェムトエリアよりも大きいエリアにわたるカバレージ(たとえば、商業建築物内のカバレージ)を与えることができる。様々な適用例では、マクロアクセスポイント、フェムトアクセスポイント、または他のアクセスポイントタイプのノードを指すために他の用語を使用することができる。たとえば、マクロアクセスポイントを、アクセスノード、基地局、アクセスポイント、eノードB、マクロセルなどとして構成し、またはそのように呼ぶことができる。また、フェムトアクセスポイントを、ホームノードB、ホームeノードB、アクセスポイント基地局、フェムトセルなどとして構成し、またはそのように呼ぶことができる。いくつかの実装形態では、アクセスポイントを1つまたは複数のセルまたはセクタに関連付ける(たとえば、分割する)ことができる。マクロアクセスポイント、フェムトアクセスポイント、またはピコアクセスポイントに関連付けられたセルまたはセクタを、それぞれ、マクロセル、フェムトセル、またはピコセルと呼ぶことができる。
【0116】
図11に、本明細書の教示を実装することができる、いくつかのユーザをサポートするように構成されたワイヤレス通信システム1100の一例を示す。システム1100は、たとえば、マクロセル1102A〜1102Gなど、複数のセル1102の通信を可能にし、各セルは、対応するアクセスポイント1104(たとえば、アクセスポイント1104A〜1104G)によってサービスされる。図11に示すように、アクセス端末1106(たとえば、アクセス端末1106A〜1106L)は、時間とともにシステム全体にわたって様々なロケーションに分散できる。各アクセス端末1106は、たとえば、アクセス端末1106がアクティブかどうか、およびアクセス端末1106がソフトハンドオフ中かどうかに応じて、所与の瞬間に順方向リンク(FL)および/または逆方向リンク(RL)上で1つまたは複数のアクセスポイント1104と通信することができる。ワイヤレス通信システム1100は広い地理的領域にわたってサービスを提供することができる。たとえば、マクロセル1102A〜1102Gは、近隣内の数ブロックまたは地方環境の数マイルをカバーすることができる。
【0117】
図12に、1つまたは複数のフェムトアクセスポイントがネットワーク環境内に展開された例示的な通信システム1200を示す。特に、システム1200は、比較的小規模のネットワーク環境中に(たとえば、1つまたは複数のユーザレジデンス1230中に)設置された複数のフェムトアクセスポイント1210(たとえば、フェムトアクセスポイント1210Aおよび1210B)を含む。各フェムトアクセスポイント1210は、DSLルータ、ケーブルモデム、ワイヤレスリンク、または他の接続手段(図示せず)を介して、ワイドエリアネットワーク1240(たとえば、インターネット)とモバイル事業者コアネットワーク1250とに結合できる。以下で説明するように、各フェムトアクセスポイント1210は、関連するアクセス端末1220(たとえば、アクセス端末1220A)、および、随意に、他の(たとえば、ハイブリッドまたは外来)アクセス端末1220(たとえば、アクセス端末1220B)にサービスするように構成できる。言い換えれば、フェムトアクセスポイント1210へのアクセスを制限することができ、それによって、所与のアクセス端末1220を、指定された(1つまたは複数の)(たとえば、ホーム)フェムトアクセスポイント1210のセットがサービスすることはできるが、指定されていないフェムトアクセスポイント1210(たとえば、ネイバーのフェムトアクセスポイント1210)がサービスすることはできない。
【0118】
図13に、いくつかの追跡エリア1302(またはルーティングエリアまたは位置登録エリア)が画定されたカバレージマップ1300の例を示し、そのエリアの各々はいくつかのマクロカバレージエリア1304を含む。ここで、追跡エリア1302A、1302B、および1302Cに関連付けられたカバレージのエリアは太線によって示され、マクロカバレージエリア1304は大きい六角形によって表される。追跡エリア1302はフェムトカバレージエリア1306をも含む。この例では、フェムトカバレージエリア1306の各々(たとえば、フェムトカバレージエリア1306Bおよび1306C)は、1つまたは複数のマクロカバレージエリア1304(たとえば、マクロカバレージエリア1304Aおよび1304B)内に示されている。ただし、フェムトカバレージエリア1306の一部または全部がマクロカバレージエリア1304内にない場合があることを諒解されたい。実際問題として、多数のフェムトカバレージエリア1306(たとえば、フェムトカバレージエリア1306Aおよび1306D)を所与の追跡エリア1302またはマクロカバレージエリア1304内に画定することができる。また、1つまたは複数のピコカバレージエリア(図示せず)を所与の追跡エリア1302またはマクロカバレージエリア1304内に画定することができる。
【0119】
再び図12を参照すると、フェムトアクセスポイント1210の所有者は、たとえば、3Gモバイルサービスなど、モバイル事業者コアネットワーク1250を介して提供されるモバイルサービスに加入することができる。さらに、アクセス端末1220は、マクロ環境と、より小規模の(たとえば、宅内)ネットワーク環境の両方で動作することが可能であることがある。言い換えれば、アクセス端末1220の現在位置に応じて、アクセス端末1220は、モバイル事業者コアネットワーク1250に関連付けられたマクロセルアクセスポイント1260によって、または、フェムトアクセスポイント1210のセットのいずれか1つ(たとえば、対応するユーザレジデンス1230内に常駐するフェムトアクセスポイント1210Aおよび1210B)によってサービスされることがある。たとえば、加入者は、自宅の外にいるときは標準のマクロアクセスポイント(たとえば、アクセスポイント1260)によってサービスされ、自宅の中にいるときはフェムトアクセスポイント(たとえば、アクセスポイント1210A)によってサービスされる。ここで、フェムトアクセスポイント1210は、レガシーアクセス端末1220と後方互換性があることがある。
【0120】
フェムトアクセスポイント1210は、単一の周波数上に展開でき、または代替として、複数の周波数上に展開できる。特定の構成に応じて、単一の周波数、あるいは複数の周波数のうちの1つまたは複数は、マクロアクセスポイント(たとえば、アクセスポイント1260)によって使用される1つまたは複数の周波数と重なることがある。
【0121】
いくつかの態様では、アクセス端末1220は、そのような接続性が可能であるときはいつでも、好適なフェムトアクセスポイント(たとえば、アクセス端末1220のホームフェムトアクセスポイント)に接続するように構成できる。たとえば、アクセス端末1220Aがユーザのレジデンス1230内にあるときはいつでも、アクセス端末1220Aがホームフェムトアクセスポイント1210Aまたは1210Bのみと通信することが望ましいだろう。
【0122】
いくつかの態様では、アクセス端末1220がマクロセルラーネットワーク1250内で動作しているが、(たとえば、好適ローミングリスト中で定義された)その最も好適なネットワーク上に常駐していない場合、アクセス端末1220は、ベターシステムリセレクション(Better System Reselection)(BSR)を使用して、最も好適なネットワーク(たとえば、好適なフェムトアクセスポイント1210)を探索し続けることができ、それは、より良好なシステムが現在利用可能であるかどうかを判断するために利用可能なシステムの周期的スキャニングを行い、その後、そのような好適なシステムに関連付けようとすることができる。捕捉エントリを用いて、アクセス端末1220は、特定の帯域およびチャネルの探索を制限することができる。たとえば、1つまたは複数のフェムトチャネルが定義され、それにより、領域中のすべてのフェムトアクセスポイント(またはすべての制限付きフェムトアクセスポイント)は(1つまたは複数の)フェムトチャネル上で動作することができる。最も好適なシステムの探索を周期的に繰り返すことができる。好適なフェムトアクセスポイント1210が発見されると、アクセス端末1220は、そのカバレージエリア内にキャンプするためにフェムトアクセスポイント1210を選択する。
【0123】
フェムトアクセスポイントは、いくつかの態様では、制限されることがある。たとえば、所与のフェムトアクセスポイントは、いくつかのサービスをいくつかのアクセス端末のみに提供することができる。いわゆる制限(または限定)された関連付けを用いた展開では、所与のアクセス端末は、マクロセルモバイルネットワークと、フェムトアクセスポイントの定義されたセット(たとえば、対応するユーザレジデンス1230内に常駐するフェムトアクセスポイント1210)とによってのみサービスされ得る。いくつかの実装形態では、アクセスポイントは、少なくとも1つのノードにシグナリング、データアクセス、登録、ページング、またはサービスのうちの少なくとも1つを与えないように制限され得る。
【0124】
いくつかの態様では、(限定加入者グループホームノードBと呼ばれることもある)制限付きフェムトアクセスポイントは、制限されたプロビジョニングされたアクセス端末のセットにサービスを提供するアクセスポイントである。このセットは、必要に応じて、一時的にまたは永続的に拡大できる。いくつかの態様では、限定加入者グループ(CSG)は、アクセス端末の共通のアクセス制御リストを共有するアクセスポイント(たとえば、フェムトアクセスポイント)のセットとして定義できる。
【0125】
したがって、所与のフェムトアクセスポイントと所与のアクセス端末との間には様々な関係が存在する。たとえば、アクセス端末の観点から、オープンなフェムトアクセスポイントは、制限された関連付けをもたないフェムトアクセスポイントを指す(たとえば、そのフェムトアクセスポイントはすべてのアクセス端末へのアクセスを許す)。制限されたフェムトアクセスポイントは、何らかの形で制限された(たとえば、関連付けおよび/または登録について制限された)フェムトアクセスポイントを指す。ホームフェムトアクセスポイントは、アクセス端末がアクセスし、その上で動作することを許可される(たとえば、永続的なアクセスが、1つまたは複数のアクセス端末の定義されたセットに与えられる)フェムトアクセスポイントを指す。ゲストフェムトアクセスポイントは、アクセス端末がアクセスし、またはその上で動作することを一時的に許可されるフェムトアクセスポイントを指す。外来(alien)フェムトアクセスポイントは、おそらく非常事態(たとえば、911番)を除いて、アクセス端末がアクセスし、またはその上で動作することを許可されないフェムトアクセスポイントを指す。
【0126】
制限付きフェムトアクセスポイントの観点から、ホームアクセス端末は、制限付きフェムトアクセスポイントへのアクセスを許可されるアクセス端末を指す(たとえば、アクセス端末は、フェムトアクセスポイントへの永続的なアクセスを有する)。ゲストアクセス端末は、(たとえば、デッドライン、使用時間、バイト、接続回数、または何らかの他の1つまたは複数の基準に基づいて制限された)制限付きフェムトアクセスポイントへの一時的アクセスをもつアクセス端末を指す。外来アクセス端末は、たとえば、おそらく911番などの非常事態を除いて、制限付きフェムトアクセスポイントにアクセスする許可を有していないアクセス端末(たとえば、制限付きフェムトアクセスポイントに登録する証明書または許可を有していないアクセス端末)を指す。
【0127】
便宜上、本明細書の開示では、フェムトアクセスポイントの文脈で様々な機能について説明する。ただし、ピコアクセスポイントまたは何らかの他のタイプのノードは、異なる(たとえば、より大きい)カバレージエリアに同じまたは同様の機能を与えることができることを諒解されたい。たとえば、所与のアクセス端末に対して、ピコアクセスポイントを制限すること、ホームピコアクセスポイントを定義することなどが可能である。
【0128】
本明細書の教示は、複数のワイヤレスアクセス端末のための通信を同時にサポートするワイヤレス多元接続通信システムにおいて採用できる。ここで、各端末は、順方向リンクおよび逆方向リンク上の送信を介して1つまたは複数のアクセスポイントと通信することができる。順方向リンク(すなわち、ダウンリンク)は、アクセスポイントから端末への通信リンクを指し、逆方向リンク(すなわち、アップリンク)は、端末からアクセスポイントへの通信リンクを指す。この通信リンクは、単入力単出力システム、多入力多出力(MIMO)システム、または何らかの他のタイプのシステムを介して確立できる。
【0129】
MIMOシステムは、データ送信のために複数(NT個)の送信アンテナと複数(NR個)の受信アンテナとを採用する。NT個の送信アンテナとNR個の受信アンテナとによって形成されるMIMOチャネルは、空間チャネルと呼ばれることもあるNS個の独立チャネルに分解でき、ここで、NS≦min{NT,NR}である。NS個の独立チャネルの各々は1つの次元に対応する。複数の送信アンテナおよび受信アンテナによって作成された追加の次元数が利用された場合、MIMOシステムは改善されたパフォーマンス(たとえば、より高いスループットおよび/またはより大きい信頼性)を与えることができる。
【0130】
MIMOシステムは時分割複信(TDD)および周波数分割複信(FDD)をサポートすることができる。TDDシステムでは、順方向および逆方向リンク送信が同一周波数領域上で行われるので、相反定理による逆方向リンクチャネルからの順方向リンクチャネルの推定が可能である。これにより、複数のアンテナがアクセスポイントで利用可能なとき、アクセスポイントは順方向リンク上で送信ビームフォーミング利得を抽出することが可能になる。
【0131】
図14に、例示的なMIMOシステム1400のワイヤレスデバイス1410(たとえば、アクセスポイント)およびワイヤレスデバイス1450(たとえば、アクセス端末)を示す。デバイス1410では、いくつかのデータストリームのトラフィックデータが、データソース1412から送信(「TX」)データプロセッサ1414に供給される。各データストリームは、次いで、それぞれの送信アンテナを介して送信できる。
【0132】
TXデータプロセッサ1414は、符号化データを与えるために、そのデータストリーム用に選択された特定の符号化方式に基づいて、データストリームごとにトラフィックデータをフォーマッティングし、符号化し、インターリーブする。各データストリームの符号化データは、OFDM技法を使用してパイロットデータで多重化できる。パイロットデータは、典型的には、知られている方法で処理され、チャネル応答を推定するために受信機システムにおいて使用できる知られているデータパターンである。次いで、各データストリームの多重化されたパイロットデータおよび符号化データは、変調シンボルを与えるために、そのデータストリーム用に選択された特定の変調方式(たとえば、BPSK、QSPK、M−PSK、またはM−QAM)に基づいて変調(すなわち、シンボルマッピング)される。各データストリームのデータレート、符号化、および変調は、プロセッサ1430によって実行される命令によって判断できる。データメモリ1432は、プロセッサ1430またはデバイス1410の他の構成要素によって使用されるプログラムコード、データ、および他の情報を記憶することができる。
【0133】
次いで、すべてのデータストリームの変調シンボルがTX MIMOプロセッサ1420に供給され、TX MIMOプロセッサ1420はさらに(たとえば、OFDM用に)その変調シンボルを処理することができる。次いで、TX MIMOプロセッサ1420は、NT個の変調シンボルストリームをNT個のトランシーバ(「XCVR」)1422A〜1422Tに供給する。いくつかの態様では、TX MIMOプロセッサ1420は、データストリームのシンボルと、シンボルの送信元のアンテナとにビームフォーミング重みを付加する。
【0134】
各トランシーバ1422は、それぞれのシンボルストリームを受信し、処理して、1つまたは複数のアナログ信号を与え、さらに、それらのアナログ信号を調整(たとえば、増幅、フィルタ処理、およびアップコンバート)して、MIMOチャネルを介して送信するのに適した変調信号を与える。次いで、トランシーバ1422A〜1422TからのNT個の変調信号は、それぞれ、NT個のアンテナ1424A〜1424Tから送信される。
【0135】
デバイス1450では、送信された変調信号はNR個のアンテナ1452A〜1452Rによって受信され、各アンテナ1452からの受信信号は、それぞれのトランシーバ(「XCVR」)1454A〜1454Rに供給される。各トランシーバ1454は、それぞれの受信信号を調整(たとえば、フィルタ処理、増幅、およびダウンコンバート)し、調整された信号をデジタル化して、サンプルを与え、さらにそれらのサンプルを処理して、対応する「受信」シンボルストリームを与える。
【0136】
次いで、受信(「RX」)データプロセッサ1460は、特定の受信機処理技法に基づいてNR個のトランシーバ1454からNR個の受信シンボルストリームを受信し、処理して、NT個の「検出」シンボルストリームを与える。次いで、RXデータプロセッサ1460は、各検出シンボルストリームを復調し、デインターリーブし、復号して、データストリームに対するトラフィックデータを復元する。RXデータプロセッサ1460による処理は、デバイス1410におけるTX MIMOプロセッサ1420およびTXデータプロセッサ1414によって実行される処理を補足するものである。
【0137】
プロセッサ1470は、どのプリコーディング行列を使用すべきかを周期的に判断する(後述)。プロセッサ1470は、行列インデックス部とランク値部とを備える逆方向リンクメッセージを作成する。データメモリ1472は、プロセッサ1470またはデバイス1450の他の構成要素によって使用されるプログラムコード、データ、および他の情報を記憶することができる。
【0138】
逆方向リンクメッセージは、通信リンクおよび/または受信データストリームに関する様々なタイプの情報を備えることができる。次いで、逆方向リンクメッセージは、データソース1436からいくつかのデータストリームのトラフィックデータをも受信するTXデータプロセッサ1438によって処理され、変調器1480によって変調され、トランシーバ1454A〜1454Rによって調整され、デバイス1410に戻される。
【0139】
デバイス1410では、デバイス1450からの変調信号は、アンテナ1424によって受信され、トランシーバ1422によって調整され、復調器(「DEMOD」)1440によって復調され、RXデータプロセッサ1442によって処理されて、デバイス1450によって送信された逆方向リンクメッセージが抽出される。次いで、プロセッサ1430は、ビームフォーミング重み付けを判断するためにどのプリコーディング行列を使用すべきかを判断し、次いで、抽出されたメッセージを処理する。
【0140】
図14はまた、通信構成要素が、本明細書で教示するハンドオーバ制御動作を実行する1つまたは複数の構成要素を含むことができることを示す。たとえば、ハンドオーバ制御構成要素1490は、プロセッサ1430および/またはデバイス1410の他の構成要素と協働して、本明細書で教示する別のデバイス(たとえば、デバイス1450)との間で信号を送信/受信することができる。同様に、ハンドオーバ制御構成要素1492は、プロセッサ1470および/またはデバイス1450の他の構成要素と協働して、別のデバイス(たとえば、デバイス1410)との間で信号を送信/受信することができる。各デバイス1410および1450について、説明する構成要素の2つ以上の機能が単一の構成要素によって提供できることを諒解されたい。たとえば、単一の処理構成要素がハンドオーバ制御構成要素1490およびプロセッサ1430の機能を提供し、また、単一の処理構成要素がハンドオーバ制御構成要素1492およびプロセッサ1470の機能を提供することができる。
【0141】
本明細書の教示は、様々なタイプの通信システムおよび/またはシステム構成要素に組み込むことができる。いくつかの態様では、本明細書の教示は、利用可能なシステムリソースを共有することによって(たとえば、帯域幅、送信電力、符号化、インターリーブなどのうちの1つまたは複数を指定することによって)、複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続システムにおいて採用できる。たとえば、本明細書の教示は、符号分割多元接続(「CDMA」)システム、多重キャリアCDMA(「MCCDMA」)、Wideband CDMA(「W−CDMA」)、高速パケットアクセス(「HSPA」、「HSPA+」)システム、時分割多元接続(「TDMA」)システム、周波数分割多元接続(「FDMA」)システム、シングルキャリアFDMA(「SC−FDMA」)システム、直交周波数分割多元接続(「OFDMA」)システム、または他の多元接続技法の技術のいずれか1つまたは組合せに適用できる。本明細書の教示を採用するワイヤレス通信システムは、IS−95、cdma2000、IS−856、W−CDMA、TDSCDMA、および他の規格など、1つまたは複数の規格を実装するように設計できる。CDMAネットワークは、ユニバーサル地上波無線アクセス(Universal Terrestrial Radio Access)(「UTRA」)、cdma2000、または何らかの他の技術などの無線技術を実装することができる。UTRAは、W−CDMAおよび低チップレート(「LCR」)を含む。cdma2000技術は、IS−2000、IS−95、およびIS−856規格をカバーする。TDMAネットワークは、モバイル通信のためのグローバルシステム(Global System for Mobile Communications)(「GSM(登録商標)」)などの無線技術を実装することができる。OFDMAネットワークは、Evolved UTRA(「E−UTRA」)、IEEE802.11、IEEE802.16、IEEE802.20、Flash−OFDM(登録商標)などの無線技術を実装することができる。UTRA、E−UTRA、およびGSMは、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(Universal Mobile Telecommunication System)(「UMTS」)の一部である。本明細書の教示は、3GGロングタームエボリューション(3GPP Long Term Evolution)(「LTE」)システム、ウルトラモバイルブロードバンド(Ultra Mobile Broadband)(「UMB」)システム、および他のタイプのシステムで実装できる。LTEは、E−UTRAを使用するUMTSのリリースである。本開示のいくつかの態様については、3GPP用語を使用して説明するが、本明細書の教示は、3GPP(Rel99、Rel5、Rel6、Rel7)技術、ならびに3GPP2(1xRTT、1xEV−DO Rel0、RevA、RevB)技術および他の技術に適用できることを理解されたい。
【0142】
本明細書の教示は、様々な装置(たとえば、ノード)に組み込む(たとえば、装置内に実装する、または装置によって実行する)ことができる。いくつかの態様では、本明細書の教示に従って実装されるノード(たとえば、ワイヤレスノード)はアクセスポイントまたはアクセス端末を備えることができる。
【0143】
たとえば、アクセス端末は、ユーザ機器、加入者局、加入者ユニット、移動局、モバイル、モバイルノード、リモート局、リモート端末、ユーザ端末、ユーザエージェント、ユーザデバイス、または何らかの他の用語を備えるか、それらのいずれかとして実装されるか、あるいはそれらのいずれかとして知られる。いくつかの実装形態では、アクセス端末は、セルラー電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(「SIP」)電話、ワイヤレスローカルループ(「WLL」)局、携帯情報端末(「PDA」)、ワイヤレス接続能力を有するハンドヘルドデバイス、またはワイヤレスモデムに接続された何らかの他の好適な処理デバイスを備えることができる。したがって、本明細書で教示する1つまたは複数の態様は、電話(たとえば、セルラー電話またはスマートフォン)、コンピュータ(たとえば、ラップトップ)、ポータブル通信デバイス、ポータブルコンピューティングデバイス(たとえば、個人情報端末)、娯楽デバイス(たとえば、音楽デバイス、ビデオデバイス、または衛星ラジオ)、全地球測位システムデバイス、あるいはワイヤレス媒体を介して通信するように構成された他の好適デバイスに組み込むことができる。
【0144】
アクセスポイントは、ノードB、eノードB、無線ネットワーク制御装置(「RNC」)、基地局(「BS」)、無線基地局(「RBS」)、基地局コントローラ(「BSC」)、送受信基地局(「BTS」)、トランシーバ機能(「TF」)、無線トランシーバ、無線ルータ、基本サービスセット(「BSS」)、拡張サービスセット(「ESS」)、マクロセル、マクロノード、ホームeNB(「HeNB」)、フェムトセル、フェムトアクセスポイント、ピコアクセスポイント、または何らかの他の同様の用語を備えるか、それらのいずれかとして実装されるか、あるいはそれらのいずれかとして知られる。
【0145】
いくつかの態様では、ノード(たとえば、アクセスポイント)は、通信システムのためのアクセスノードを備えることができる。そのようなアクセスノードは、たとえば、ネットワークへのワイヤードまたはワイヤレス通信リンクを介した、ネットワーク(たとえば、インターネットまたはセルラーネットワークなどワイドエリアネットワーク)のための、またはネットワークへの接続性を与えることができる。したがって、アクセスノードは、別のノード(たとえば、アクセス端末)がネットワークまたは何らかの他の機能にアクセスできるようにすることができる。さらに、一方または両方のノードはポータブルでも、場合によっては比較的非ポータブルでもよいことを諒解されたい。
【0146】
また、ワイヤレスノードは、非ワイヤレス方式で(たとえば、ワイヤード接続を介して)情報を送信および/または受信することができることを諒解されたい。したがって、本明細書で説明する受信機および送信機は、非ワイヤレス媒体を介して通信するために適切な通信インターフェース構成要素(たとえば、電子的または光学的インターフェース構成要素)を含むことができる。
【0147】
ワイヤレスノードは、好適なワイヤレス通信技術に基づくあるいはサポートする1つまたは複数のワイヤレス通信リンクを介して通信することができる。たとえば、いくつかの態様では、ワイヤレスノードはネットワークに関連付けることができる。いくつかの態様では、ネットワークはローカルエリアネットワークまたはワイドエリアネットワークを備えることができる。ワイヤレスデバイスは、本明細書で説明する様々なワイヤレス通信技術、プロトコル、または規格(たとえば、CDMA、TDMA、OFDM、OFDMA、WiMAX、Wi−Fiなど)のうちの1つまたは複数をサポートまたは使用することができる。同様に、ワイヤレスノードは、様々な対応する変調方式または多重化方式のうちの1つまたは複数をサポートまたは使用することができる。したがって、ワイヤレスノードは、上記または他のワイヤレス通信技術を使用して1つまたは複数のワイヤレス通信リンクを確立し、それを介して通信するために適切な構成要素(たとえば、エアインターフェース)を含むことができる。たとえば、ワイヤレスノードは、ワイヤレス媒体上の通信を可能にする様々な構成要素(たとえば、信号生成器および信号プロセッサ)を含むことができる関連する送信機構成要素および受信機構成要素をもつワイヤレストランシーバを備えることができる。
【0148】
(たとえば、添付の図の1つまたは複数に関して)本明細書で説明した機能は、いくつかの態様では、添付の特許請求の範囲において同様に指定された「手段」機能に対応することがある。図15〜図19を参照すると、装置1500、1600、1700、1800、および1900が、一連の相互に関連する機能モジュールとして表されている。ここで、メッセージ送信モジュール1502は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。受信モジュール1504は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明する通信コントローラに対応することがある。アクセスポイント識別モジュール1506は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。アクセスポイント選択モジュール1508は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。受信モジュール1602は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明する通信コントローラに対応することがある。監視モジュール1604は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明する受信機に対応することがある。送信モジュール1606は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明する通信コントローラに対応することがある。マッピング判断モジュール1702は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するマッピングコントローラに対応することがある。情報記憶モジュール1704は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するメモリデバイスに対応することがある。受信モジュール1706は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明する通信コントローラに対応することがある。混乱判断モジュール1708は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。情報使用モジュール1710は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。送信モジュール1712は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。アクセスポイント識別モジュール1714は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。受信モジュール1802は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明する通信コントローラに対応することがある。アクセスポイント識別モジュール1804は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。送信モジュール1806は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。混乱判断モジュール1808は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。情報使用モジュール1810は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。受信モジュール1902は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明する通信コントローラに対応することがある。情報記憶モジュール1904は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明する統計コントローラに対応することがある。情報使用モジュール1906は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。送信モジュール1908は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。マッピング判断モジュール1910は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。情報使用判断モジュール1912は、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明するハンドオーバコントローラに対応することがある。
【0149】
図15〜図19のモジュールの機能は、本明細書の教示に合致する様々な方法で実装できる。いくつかの態様では、これらのモジュールの機能は、1つまたは複数の電気構成要素として実装できる。いくつかの態様では、これらのブロックの機能は、1つまたは複数のプロセッサ構成要素を含む処理システムとして実装できる。いくつかの態様では、これらのモジュールの機能は、たとえば、1つまたは複数の集積回路(たとえば、ASIC)の少なくとも一部を使用して実装できる。本明細書で説明するように、集積回路は、プロセッサ、ソフトウェア、他の関連する構成要素、またはそれらの何らかの組合せを含むことができる。これらのモジュールの機能は、本明細書で教示する方法とは別の何らかの方法で実装することもできる。いくつかの態様では、図15〜図19中の破線ブロックのうちの1つまたは複数は随意である。
【0150】
本明細書における「第1」、「第2」などの名称を使用した要素への言及は、それらの要素の数量または順序を概括的に限定するものでないことを理解されたい。むしろ、これらの名称は、本明細書において2つ以上の要素またはある要素の複数の例を区別する便利な方法として使用できる。したがって、第1および第2の要素への言及は、そこで2つの要素のみが使用できること、または第1の要素が何らかの方法で第2の要素に先行しなければならないことを意味するものではない。また、別段の規定がない限り、要素のセットは1つまたは複数の要素を備えることがある。さらに、明細書または特許請求の範囲において使用される「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」という形式の用語は、「AまたはBまたはC、あるいはこれらの要素の任意の組合せ」を意味する。
【0151】
情報および信号は様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表すことができることを、当業者は理解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及されるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表すことができる。
【0152】
さらに、本明細書で開示した態様に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、プロセッサ、手段、回路、およびアルゴリズムステップのいずれかは、電子ハードウェア(たとえば、ソースコーディングまたは何らかの他の技法を使用して設計できる、デジタル実装形態、アナログ実装形態、またはそれら2つの組合せ)、命令を組み込んだ様々な形態のプログラムまたは設計コード(便宜上、本明細書では「ソフトウェア」または「ソフトウェアモジュール」と呼ぶことがある)、あるいは両方の組合せとして実装できることを当業者は諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップを、上記では概してそれらの機能に関して説明した。そのような機能をハードウェアとして実装するか、ソフトウェアとして実装するかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装することができるが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じるものと解釈すべきではない。
【0153】
本明細書で開示した態様に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、集積回路(「IC」)、アクセス端末、またはアクセスポイント内に実装できるか、またはそれらによって実行できる。ICは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタロジック、個別ハードウェア構成要素、電気構成要素、光学的構成要素、機械的構成要素、または本明細書に記載の機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを備えることができ、ICの内部に、ICの外側に、またはその両方に常駐するコードまたは命令を実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサとすることができるが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械とすることができる。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実装することもできる。
【0154】
開示したプロセス中のステップの特定の順序または階層は例示的な手法の一例であることを理解されたい。設計の選好に基づいて、プロセス中のステップの特定の順序または階層は本開示の範囲内のまま再構成できることを理解されたい。添付の方法クレームは、様々なステップの要素を例示的な順序で提示したものであり、提示された特定の順序または階層に限定されるものではない。
【0155】
1つまたは複数の例示的な実施形態では、説明した機能はハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装できる。ソフトウェアで実装する場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶するか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信することができる。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体とコンピュータ通信媒体の両方を含む記憶媒体は、コンピュータによってアクセスできる任意の利用可能な媒体でよい。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気記憶デバイス、または命令もしくはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用でき、コンピュータによってアクセスできる任意の他の媒体を備えることができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含めるべきである。コンピュータ可読媒体は任意の好適なコンピュータプログラム製品に実装できることを諒解されたい。
【0156】
開示した態様の前述の説明は、当業者が本開示を実施または使用できるようにするために提供されるものである。これらの態様への様々な変更は当業者には容易に明らかになり、本明細書で定義された一般原理は本開示の範囲から逸脱することなく他の態様に適用できる。したがって、本開示は、本明細書で示した態様に限定されるものではなく、本明細書で開示した原理および新規の特徴に一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセス端末に関連するマッピングを判断することと、ここで、前記マッピングは第1のアクセスポイントを識別するために前記アクセス端末によって使用される第1の識別子を前記第1のアクセスポイントに割り当てられた第2の識別子に関係づける、
前記マッピングを示す情報を記憶することと、
を備える、通信の方法。
【請求項2】
前記マッピングの前記判断は前記アクセス端末が前に前記第1のアクセスポイントにアクセスしたことを判断することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記マッピングの前記判断は前記アクセス端末による前記第1の識別子の使用に関連する混乱を解決するときに行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
第2のアクセスポイントは前記マッピングを判断するために前記アクセス端末からの測定報告を介して前記第1および第2の識別子を受信する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
第2のアクセスポイントは前記アクセス端末から前記第1の識別子を受信し、
前記第2のアクセスポイントは前記アクセス端末が無線リンク障害後に前記第1のアクセスポイントにアクセスしたことを示すメッセージを介して、前記第1のアクセスポイントから前記第2の識別子を受信する、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のアクセスポイントからの前記メッセージは前記第2のアクセスポイントから前記第1のアクセスポイントに中継すべきアクセス端末コンテキスト情報の要求を備える、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記アクセス端末は前に第2のアクセスポイントから前記第1のアクセスポイントにハンドオーバされたことがあり、
前記第2のアクセスポイントは前記ハンドオーバに関係するメッセージを介して前記第2の識別子を受信する、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記アクセス端末から前記第1の識別子を備える測定報告を受信することと、
前記第1の識別子に関連するアクセスポイント混乱があると判断することと、
前記混乱を解決するために、前記記憶された情報を使用することと、
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
第2のアクセスポイントにおいて、前記第1の識別子を備える測定報告を前記アクセス端末から受信することと、
前記アクセス端末が前記第2のアクセスポイントから前記第1のアクセスポイントにハンドオーバされるべきであると判断するために、前記記憶された情報を使用することと、
前記第1のアクセスポイントを前記アクセス端末のハンドオーバのために準備するためのメッセージを送信することと、
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記アクセス端末に関連する別のマッピングを判断することと、ここで、前記別のマッピングは前記第1の識別子を、少なくとも1つの他のアクセスポイントに割り当てられた少なくとも1つの他の識別子に関係づけ、前記記憶された情報は前記別の関係を示す、
前記記憶された情報に基づいて、前記第1のアクセスポイントと前記少なくとも1つの他のアクセスポイントとを前記アクセス端末のハンドオーバのための候補ターゲットアクセスポイントとして識別することと、
前記第1のアクセスポイントと前記少なくとも1つの他のアクセスポイントとを前記アクセス端末のハンドオーバのために準備するためのメッセージを送信することと、
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の識別子はパイロット擬似雑音オフセットまたは物理セル識別子を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の識別子は物理セル識別子を備え、
前記第2の識別子はグローバルセル識別子を備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のアクセスポイントはフェムトアクセスポイントを備え、
前記マッピングの前記判断は前記アクセス端末のためのサービングマクロアクセスポイントにおいて実行され、
前記情報は前記マクロアクセスポイントにおいて記憶される、
請求項1に記載の方法。
【請求項14】
アクセス端末に関連するマッピングを判断するように構成されたマッピングコントローラと、ここで前記マッピングは第1のアクセスポイントを識別するために前記アクセス端末によって使用される第1の識別子を前記第1のアクセスポイントに割り当てられた第2の識別子に関係づける、
前記マッピングを示す情報を記憶するように構成されたメモリデバイスと、
を備える、通信のための装置。
【請求項15】
前記マッピングの前記判断は前記アクセス端末が前に前記第1のアクセスポイントにアクセスしたことを判断することを備える、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記マッピングの前記判断は前記アクセス端末による前記第1の識別子の使用に関連する混乱を解決するときに行われる、請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記アクセス端末から前記第1の識別子を備える測定報告を受信するように構成された通信コントローラと、
前記第1の識別子に関連するアクセスポイント混乱があると判断するように構成され、前記混乱を解決するために、前記記憶された情報を使用するようにさらに構成されたハンドオーバコントローラと、
をさらに備える、請求項14に記載の装置。
【請求項18】
前記第1のアクセスポイントはフェムトアクセスポイントを備え、
前記マッピングの前記判断は前記アクセス端末のためのサービングマクロアクセスポイントにおいて実行され、
前記情報は前記マクロアクセスポイントにおいて記憶される、
請求項14に記載の装置。
【請求項19】
アクセス端末に関連するマッピングを判断するための手段と、ここで、前記マッピングは第1のアクセスポイントを識別するために前記アクセス端末によって使用される第1の識別子を、前記第1のアクセスポイントに割り当てられた第2の識別子に関係づける、
前記マッピングを示す情報を記憶するための手段と、
を備える、通信のための装置。
【請求項20】
前記マッピングの前記判断は前記アクセス端末が前に前記第1のアクセスポイントにアクセスしたことを判断することを備える、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記マッピングの前記判断は前記アクセス端末による前記第1の識別子の使用に関連する混乱を解決するときに行われる、請求項19に記載の装置。
【請求項22】
前記アクセス端末から前記第1の識別子を備える測定報告を受信するための手段と、
前記第1の識別子に関連するアクセスポイント混乱があると判断するための手段と、
前記混乱を解決するために、前記記憶された情報を使用するための手段と、
をさらに備える、請求項19に記載の装置。
【請求項23】
前記第1のアクセスポイントがフェムトアクセスポイントを備え、
前記マッピングの前記判断は前記アクセス端末のためのサービングマクロアクセスポイントにおいて実行され、
前記情報は前記マクロアクセスポイントにおいて記憶される、
請求項19に記載の装置。
【請求項24】
アクセス端末に関連するマッピングを判断することと、ここで、前記マッピングは第1のアクセスポイントを識別するために前記アクセス端末によって使用される第1の識別子を、前記第1のアクセスポイントに割り当てられた第2の識別子に関係づける、
前記マッピングを示す情報を記憶することと、
をコンピュータに行わせるためのコードを備えるコンピュータ可読媒体を備える、コンピュータプログラム製品。
【請求項25】
前記マッピングの前記判断は前記アクセス端末が前に前記第1のアクセスポイントにアクセスしたことを判断することを備える、請求項24に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項26】
前記マッピングの前記判断は前記アクセス端末による前記第1の識別子の使用に関連する混乱を解決するときに行われる、請求項24に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項27】
前記コンピュータ可読媒体は、
前記アクセス端末から前記第1の識別子を備える測定報告を受信することと、
前記第1の識別子に関連するアクセスポイント混乱があると判断することと、
前記混乱を解決するために、前記記憶された情報を使用することと、
を前記コンピュータに行わせるためのコードをさらに備える、請求項24に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項28】
前記第1のアクセスポイントはフェムトアクセスポイントを備え、
前記マッピングの前記判断は前記アクセス端末のためのサービングマクロアクセスポイントにおいて実行され、
前記情報は前記マクロアクセスポイントにおいて記憶される、
請求項24に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項29】
アクセス端末によって捕捉されたアクセスポイント識別子の指示を受信することと、
前記アクセスポイント識別子と、前記アクセス端末に関連するマッピングを示す記憶された情報とに基づいて、少なくとも1つのアクセスポイントを識別することと、ここで、前記マッピングは前記アクセスポイント識別子を前記少なくとも1つの他のアクセスポイントに関係づける、
前記少なくとも1つのアクセスポイントを前記アクセス端末のハンドオーバのために準備するための少なくとも1つのメッセージを前記少なくとも1つのアクセスポイントに送信することと、
を備える、通信の方法。
【請求項30】
前記記憶された情報は前記アクセス端末が前に前記少なくとも1つのアクセスポイントにアクセスしたことを示す、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記アクセスポイント識別子に関連するアクセスポイント混乱があると判断することと、
前記混乱を解決するために、前記記憶された情報を使用することと、
をさらに備える、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記少なくとも1つのアクセスポイントは少なくとも1つのフェムトアクセスポイントを備え、
前記アクセスポイント識別子は前記アクセス端末のためのサービングマクロアクセスポイントにおいて受信され、
前記情報は前記マクロアクセスポイントにおいて記憶される、
請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記アクセスポイント識別子の前記指示は前記アクセス端末によって送信された測定報告を介して前記マクロアクセスポイントにおいて受信される、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
前記アクセスポイント識別子はパイロット擬似雑音オフセットまたは物理セル識別子を備える、請求項29に記載の方法。
【請求項35】
前記アクセスポイント識別子は物理セル識別子を備え、
前記記憶された情報は前記アクセスポイント識別子を少なくとも1つのグローバルセル識別子にマッピングする、
請求項29に記載の方法。
【請求項36】
アクセス端末によって捕捉されたアクセスポイント識別子の指示を受信するように構成された通信コントローラと、
前記アクセスポイント識別子と、前記アクセス端末に関連するマッピングを示す記憶された情報とに基づいて、少なくとも1つのアクセスポイントを識別するように構成されたハンドオーバコントローラと、ここで、前記マッピングは前記アクセスポイント識別子を前記少なくとも1つの他のアクセスポイントに関係づけ、前記ハンドオーバコントローラは前記少なくとも1つのアクセスポイントを前記アクセス端末のハンドオーバのために準備するための少なくとも1つのメッセージを前記少なくとも1つのアクセスポイントに送信するようにさらに構成されている、
を備える、通信のための装置。
【請求項37】
前記記憶された情報は前記アクセス端末が前に前記少なくとも1つのアクセスポイントにアクセスしたことを示す、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記ハンドオーバコントローラは、
前記アクセスポイント識別子に関連するアクセスポイント混乱があると判断することと、
前記混乱を解決するために、前記記憶された情報を使用することと、
を行うようにさらに構成された、請求項36に記載の装置。
【請求項39】
前記少なくとも1つのアクセスポイントは少なくとも1つのフェムトアクセスポイントを備え、
前記アクセスポイント識別子は前記アクセス端末のためのサービングマクロアクセスポイントにおいて受信され、
前記情報は前記マクロアクセスポイントにおいて記憶される、
請求項36に記載の装置。
【請求項40】
アクセス端末によって捕捉されたアクセスポイント識別子の指示を受信するための手段と、
前記アクセスポイント識別子と、前記アクセス端末に関連するマッピングを示す記憶された情報とに基づいて、少なくとも1つのアクセスポイントを識別するための手段と、ここで、前記マッピングは前記アクセスポイント識別子を前記少なくとも1つの他のアクセスポイントに関係づけ、
前記少なくとも1つのアクセスポイントを前記アクセス端末のハンドオーバのために準備するための少なくとも1つのメッセージを前記少なくとも1つのアクセスポイントに送信するための手段と、
を備える、通信のための装置。
【請求項41】
前記記憶された情報は前記アクセス端末が前に前記少なくとも1つのアクセスポイントにアクセスしたことを示す、請求項40に記載の装置。
【請求項42】
前記アクセスポイント識別子に関連するアクセスポイント混乱があると判断するための手段と、
前記混乱を解決するために、前記記憶された情報を使用するための手段と、
をさらに備える、請求項40に記載の装置。
【請求項43】
前記少なくとも1つのアクセスポイントは少なくとも1つのフェムトアクセスポイントを備え、
前記アクセスポイント識別子は前記アクセス端末のためのサービングマクロアクセスポイントにおいて受信され、
前記情報は前記マクロアクセスポイントにおいて記憶される、
請求項40に記載の装置。
【請求項44】
アクセス端末によって捕捉されたアクセスポイント識別子の指示を受信することと、
前記アクセスポイント識別子と、前記アクセス端末に関連するマッピングを示す記憶された情報とに基づいて、少なくとも1つのアクセスポイントを識別することと、ここで、前記マッピングは前記アクセスポイント識別子を前記少なくとも1つの他のアクセスポイントに関係づける、
前記少なくとも1つのアクセスポイントを前記アクセス端末のハンドオーバのために準備するための少なくとも1つのメッセージを前記少なくとも1つのアクセスポイントに送信することと、
をコンピュータに行わせるためのコードを備えるコンピュータ可読媒体を備える、コンピュータプログラム製品。
【請求項45】
前記記憶された情報は前記アクセス端末が前に前記少なくとも1つのアクセスポイントにアクセスしたことを示す、請求項44に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項46】
前記コンピュータ可読媒体は、
前記アクセスポイント識別子に関連するアクセスポイント混乱があると判断することと、
前記混乱を解決するために、前記記憶された情報を使用することと、
を前記コンピュータに行わせるためのコードをさらに備える、請求項44に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項47】
前記少なくとも1つのアクセスポイントは少なくとも1つのフェムトアクセスポイントを備え、
前記アクセスポイント識別子は前記アクセス端末のためのサービングマクロアクセスポイントにおいて受信され、
前記情報は前記マクロアクセスポイントにおいて記憶される、
請求項44に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項48】
第1のアクセスポイントからのハンドオーバ中に複数のアクセスポイントを識別するために共通識別子が使用されることを示す情報を受信することと、
前記アクセスポイントのうちの所与の1つが前記第1のアクセスポイントからのハンドオーバ中にノード識別子によって識別される確率を示す統計情報を与えることと、
を備える、通信の方法。
【請求項49】
前記識別子をアクセス端末から受信することと、
前記複数のアクセスポイントから、前記第1のアクセスポイントから前記アクセス端末をハンドオーバするための少なくとも1つの候補ターゲットアクセスポイントを識別するために、前記統計情報を使用することと、
をさらに備える、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記少なくとも1つの候補ターゲットアクセスポイントを前記アクセス端末のハンドオーバのために準備するための少なくとも1つのメッセージを送信することをさらに備える、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記少なくとも1つの候補ターゲットアクセスポイントの前記識別は前記アクセスポイントのうち、ハンドオーバ中に前記識別子によって識別される最高確率に関連するアクセスポイントを判断することを備える、請求項49に記載の方法。
【請求項52】
前記アクセス端末のためのマッピングが維持されているかどうかを判断することと、ここで、前記マッピングは前記識別子を、前記第1のアクセスポイントからの前のハンドオーバ中に前記アクセス端末がハンドオーバされた先のアクセスポイントにマッピングする、判断することと、
前記マッピングが維持されているかどうかの前記判断に基づいて、前記少なくとも1つの候補ターゲットアクセスポイントを識別するために、前記統計情報を使用すべきかどうかを判断することと、
をさらに備える、請求項49に記載の方法。
【請求項53】
前記第1のアクセスポイントにおいて、前記情報は受信され、前記統計情報は記憶される、請求項48に記載の方法。
【請求項54】
前記識別子は物理セル識別子を備え、
前記受信した情報は前記物理セル識別子を、前記複数のアクセスポイントに割り当てられたグローバルセル識別子に関係づける、
請求項48に記載の方法。
【請求項55】
第1のアクセスポイントからのハンドオーバ中に複数のアクセスポイントを識別するために共通識別子が使用されることを示す情報を受信するように構成された通信コントローラと、
前記アクセスポイントのうちの所与の1つが前記第1のアクセスポイントからのハンドオーバ中にノード識別子によって識別される確率を示す統計情報を与えるように構成された統計コントローラと、
を備える、通信のための装置。
【請求項56】
前記通信コントローラは前記識別子をアクセス端末から受信するようにさらに構成され、前記装置は、
前記複数のアクセスポイントから、前記第1のアクセスポイントから前記アクセス端末をハンドオーバするための少なくとも1つの候補ターゲットアクセスポイントを識別するために、前記統計情報を使用するように構成されたハンドオーバコントローラをさらに備える、請求項55に記載の装置。
【請求項57】
前記少なくとも1つの候補ターゲットアクセスポイントの前記識別は前記アクセスポイントのうち、ハンドオーバ中に前記識別子によって識別される最高確率に関連するアクセスポイントを判断することを備える、請求項56に記載の装置。
【請求項58】
前記第1のアクセスポイントにおいて、前記情報は受信され、前記統計情報は記憶される、請求項55に記載の装置。
【請求項59】
第1のアクセスポイントからのハンドオーバ中に複数のアクセスポイントを識別するために共通識別子が使用されることを示す情報を受信するための手段と、
前記アクセスポイントのうちの所与の1つが前記第1のアクセスポイントからのハンドオーバ中にノード識別子によって識別される確率を示す統計情報を与えるための手段と、
を備える、通信のための装置。
【請求項60】
前記識別子をアクセス端末から受信するための手段と、
前記複数のアクセスポイントから、前記第1のアクセスポイントから前記アクセス端末をハンドオーバするための少なくとも1つの候補ターゲットアクセスポイントを識別するために、前記統計情報を使用するための手段と、
をさらに備える、請求項59に記載の装置。
【請求項61】
前記少なくとも1つの候補ターゲットアクセスポイントの前記識別は前記アクセスポイントのうち、ハンドオーバ中に前記識別子によって識別される最高確率に関連するアクセスポイントを判断することを備える、請求項60に記載の装置。
【請求項62】
前記第1のアクセスポイントにおいて、前記情報は受信され、前記統計情報は記憶される、請求項59に記載の装置。
【請求項63】
第1のアクセスポイントからのハンドオーバ中に複数のアクセスポイントを識別するために共通識別子が使用されることを示す情報を受信することと、
前記アクセスポイントのうちの所与の1つが前記第1のアクセスポイントからのハンドオーバ中にノード識別子によって識別される確率を示す統計情報を与えることと、
をコンピュータに行わせるためのコードを備えるコンピュータ可読媒体を備える、コンピュータプログラム製品。
【請求項64】
前記コンピュータ可読媒体は、
前記識別子をアクセス端末から受信することと、
前記複数のアクセスポイントから、前記第1のアクセスポイントから前記アクセス端末をハンドオーバするための少なくとも1つの候補ターゲットアクセスポイントを識別するために、前記統計情報を使用することと、
を前記コンピュータに行わせるためのコードをさらに備える、請求項63に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項65】
前記少なくとも1つの候補ターゲットアクセスポイントの前記識別は、前記アクセスポイントのうち、ハンドオーバ中に前記識別子によって識別される最高確率に関連するアクセスポイントを判断することを備える、請求項64に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項66】
前記第1のアクセスポイントにおいて、前記情報は受信され、前記統計情報は記憶される、請求項63に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項1】
アクセス端末に関連するマッピングを判断することと、ここで、前記マッピングは第1のアクセスポイントを識別するために前記アクセス端末によって使用される第1の識別子を前記第1のアクセスポイントに割り当てられた第2の識別子に関係づける、
前記マッピングを示す情報を記憶することと、
を備える、通信の方法。
【請求項2】
前記マッピングの前記判断は前記アクセス端末が前に前記第1のアクセスポイントにアクセスしたことを判断することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記マッピングの前記判断は前記アクセス端末による前記第1の識別子の使用に関連する混乱を解決するときに行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
第2のアクセスポイントは前記マッピングを判断するために前記アクセス端末からの測定報告を介して前記第1および第2の識別子を受信する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
第2のアクセスポイントは前記アクセス端末から前記第1の識別子を受信し、
前記第2のアクセスポイントは前記アクセス端末が無線リンク障害後に前記第1のアクセスポイントにアクセスしたことを示すメッセージを介して、前記第1のアクセスポイントから前記第2の識別子を受信する、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のアクセスポイントからの前記メッセージは前記第2のアクセスポイントから前記第1のアクセスポイントに中継すべきアクセス端末コンテキスト情報の要求を備える、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記アクセス端末は前に第2のアクセスポイントから前記第1のアクセスポイントにハンドオーバされたことがあり、
前記第2のアクセスポイントは前記ハンドオーバに関係するメッセージを介して前記第2の識別子を受信する、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記アクセス端末から前記第1の識別子を備える測定報告を受信することと、
前記第1の識別子に関連するアクセスポイント混乱があると判断することと、
前記混乱を解決するために、前記記憶された情報を使用することと、
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
第2のアクセスポイントにおいて、前記第1の識別子を備える測定報告を前記アクセス端末から受信することと、
前記アクセス端末が前記第2のアクセスポイントから前記第1のアクセスポイントにハンドオーバされるべきであると判断するために、前記記憶された情報を使用することと、
前記第1のアクセスポイントを前記アクセス端末のハンドオーバのために準備するためのメッセージを送信することと、
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記アクセス端末に関連する別のマッピングを判断することと、ここで、前記別のマッピングは前記第1の識別子を、少なくとも1つの他のアクセスポイントに割り当てられた少なくとも1つの他の識別子に関係づけ、前記記憶された情報は前記別の関係を示す、
前記記憶された情報に基づいて、前記第1のアクセスポイントと前記少なくとも1つの他のアクセスポイントとを前記アクセス端末のハンドオーバのための候補ターゲットアクセスポイントとして識別することと、
前記第1のアクセスポイントと前記少なくとも1つの他のアクセスポイントとを前記アクセス端末のハンドオーバのために準備するためのメッセージを送信することと、
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の識別子はパイロット擬似雑音オフセットまたは物理セル識別子を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の識別子は物理セル識別子を備え、
前記第2の識別子はグローバルセル識別子を備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のアクセスポイントはフェムトアクセスポイントを備え、
前記マッピングの前記判断は前記アクセス端末のためのサービングマクロアクセスポイントにおいて実行され、
前記情報は前記マクロアクセスポイントにおいて記憶される、
請求項1に記載の方法。
【請求項14】
アクセス端末に関連するマッピングを判断するように構成されたマッピングコントローラと、ここで前記マッピングは第1のアクセスポイントを識別するために前記アクセス端末によって使用される第1の識別子を前記第1のアクセスポイントに割り当てられた第2の識別子に関係づける、
前記マッピングを示す情報を記憶するように構成されたメモリデバイスと、
を備える、通信のための装置。
【請求項15】
前記マッピングの前記判断は前記アクセス端末が前に前記第1のアクセスポイントにアクセスしたことを判断することを備える、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記マッピングの前記判断は前記アクセス端末による前記第1の識別子の使用に関連する混乱を解決するときに行われる、請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記アクセス端末から前記第1の識別子を備える測定報告を受信するように構成された通信コントローラと、
前記第1の識別子に関連するアクセスポイント混乱があると判断するように構成され、前記混乱を解決するために、前記記憶された情報を使用するようにさらに構成されたハンドオーバコントローラと、
をさらに備える、請求項14に記載の装置。
【請求項18】
前記第1のアクセスポイントはフェムトアクセスポイントを備え、
前記マッピングの前記判断は前記アクセス端末のためのサービングマクロアクセスポイントにおいて実行され、
前記情報は前記マクロアクセスポイントにおいて記憶される、
請求項14に記載の装置。
【請求項19】
アクセス端末に関連するマッピングを判断するための手段と、ここで、前記マッピングは第1のアクセスポイントを識別するために前記アクセス端末によって使用される第1の識別子を、前記第1のアクセスポイントに割り当てられた第2の識別子に関係づける、
前記マッピングを示す情報を記憶するための手段と、
を備える、通信のための装置。
【請求項20】
前記マッピングの前記判断は前記アクセス端末が前に前記第1のアクセスポイントにアクセスしたことを判断することを備える、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記マッピングの前記判断は前記アクセス端末による前記第1の識別子の使用に関連する混乱を解決するときに行われる、請求項19に記載の装置。
【請求項22】
前記アクセス端末から前記第1の識別子を備える測定報告を受信するための手段と、
前記第1の識別子に関連するアクセスポイント混乱があると判断するための手段と、
前記混乱を解決するために、前記記憶された情報を使用するための手段と、
をさらに備える、請求項19に記載の装置。
【請求項23】
前記第1のアクセスポイントがフェムトアクセスポイントを備え、
前記マッピングの前記判断は前記アクセス端末のためのサービングマクロアクセスポイントにおいて実行され、
前記情報は前記マクロアクセスポイントにおいて記憶される、
請求項19に記載の装置。
【請求項24】
アクセス端末に関連するマッピングを判断することと、ここで、前記マッピングは第1のアクセスポイントを識別するために前記アクセス端末によって使用される第1の識別子を、前記第1のアクセスポイントに割り当てられた第2の識別子に関係づける、
前記マッピングを示す情報を記憶することと、
をコンピュータに行わせるためのコードを備えるコンピュータ可読媒体を備える、コンピュータプログラム製品。
【請求項25】
前記マッピングの前記判断は前記アクセス端末が前に前記第1のアクセスポイントにアクセスしたことを判断することを備える、請求項24に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項26】
前記マッピングの前記判断は前記アクセス端末による前記第1の識別子の使用に関連する混乱を解決するときに行われる、請求項24に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項27】
前記コンピュータ可読媒体は、
前記アクセス端末から前記第1の識別子を備える測定報告を受信することと、
前記第1の識別子に関連するアクセスポイント混乱があると判断することと、
前記混乱を解決するために、前記記憶された情報を使用することと、
を前記コンピュータに行わせるためのコードをさらに備える、請求項24に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項28】
前記第1のアクセスポイントはフェムトアクセスポイントを備え、
前記マッピングの前記判断は前記アクセス端末のためのサービングマクロアクセスポイントにおいて実行され、
前記情報は前記マクロアクセスポイントにおいて記憶される、
請求項24に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項29】
アクセス端末によって捕捉されたアクセスポイント識別子の指示を受信することと、
前記アクセスポイント識別子と、前記アクセス端末に関連するマッピングを示す記憶された情報とに基づいて、少なくとも1つのアクセスポイントを識別することと、ここで、前記マッピングは前記アクセスポイント識別子を前記少なくとも1つの他のアクセスポイントに関係づける、
前記少なくとも1つのアクセスポイントを前記アクセス端末のハンドオーバのために準備するための少なくとも1つのメッセージを前記少なくとも1つのアクセスポイントに送信することと、
を備える、通信の方法。
【請求項30】
前記記憶された情報は前記アクセス端末が前に前記少なくとも1つのアクセスポイントにアクセスしたことを示す、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記アクセスポイント識別子に関連するアクセスポイント混乱があると判断することと、
前記混乱を解決するために、前記記憶された情報を使用することと、
をさらに備える、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記少なくとも1つのアクセスポイントは少なくとも1つのフェムトアクセスポイントを備え、
前記アクセスポイント識別子は前記アクセス端末のためのサービングマクロアクセスポイントにおいて受信され、
前記情報は前記マクロアクセスポイントにおいて記憶される、
請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記アクセスポイント識別子の前記指示は前記アクセス端末によって送信された測定報告を介して前記マクロアクセスポイントにおいて受信される、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
前記アクセスポイント識別子はパイロット擬似雑音オフセットまたは物理セル識別子を備える、請求項29に記載の方法。
【請求項35】
前記アクセスポイント識別子は物理セル識別子を備え、
前記記憶された情報は前記アクセスポイント識別子を少なくとも1つのグローバルセル識別子にマッピングする、
請求項29に記載の方法。
【請求項36】
アクセス端末によって捕捉されたアクセスポイント識別子の指示を受信するように構成された通信コントローラと、
前記アクセスポイント識別子と、前記アクセス端末に関連するマッピングを示す記憶された情報とに基づいて、少なくとも1つのアクセスポイントを識別するように構成されたハンドオーバコントローラと、ここで、前記マッピングは前記アクセスポイント識別子を前記少なくとも1つの他のアクセスポイントに関係づけ、前記ハンドオーバコントローラは前記少なくとも1つのアクセスポイントを前記アクセス端末のハンドオーバのために準備するための少なくとも1つのメッセージを前記少なくとも1つのアクセスポイントに送信するようにさらに構成されている、
を備える、通信のための装置。
【請求項37】
前記記憶された情報は前記アクセス端末が前に前記少なくとも1つのアクセスポイントにアクセスしたことを示す、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記ハンドオーバコントローラは、
前記アクセスポイント識別子に関連するアクセスポイント混乱があると判断することと、
前記混乱を解決するために、前記記憶された情報を使用することと、
を行うようにさらに構成された、請求項36に記載の装置。
【請求項39】
前記少なくとも1つのアクセスポイントは少なくとも1つのフェムトアクセスポイントを備え、
前記アクセスポイント識別子は前記アクセス端末のためのサービングマクロアクセスポイントにおいて受信され、
前記情報は前記マクロアクセスポイントにおいて記憶される、
請求項36に記載の装置。
【請求項40】
アクセス端末によって捕捉されたアクセスポイント識別子の指示を受信するための手段と、
前記アクセスポイント識別子と、前記アクセス端末に関連するマッピングを示す記憶された情報とに基づいて、少なくとも1つのアクセスポイントを識別するための手段と、ここで、前記マッピングは前記アクセスポイント識別子を前記少なくとも1つの他のアクセスポイントに関係づけ、
前記少なくとも1つのアクセスポイントを前記アクセス端末のハンドオーバのために準備するための少なくとも1つのメッセージを前記少なくとも1つのアクセスポイントに送信するための手段と、
を備える、通信のための装置。
【請求項41】
前記記憶された情報は前記アクセス端末が前に前記少なくとも1つのアクセスポイントにアクセスしたことを示す、請求項40に記載の装置。
【請求項42】
前記アクセスポイント識別子に関連するアクセスポイント混乱があると判断するための手段と、
前記混乱を解決するために、前記記憶された情報を使用するための手段と、
をさらに備える、請求項40に記載の装置。
【請求項43】
前記少なくとも1つのアクセスポイントは少なくとも1つのフェムトアクセスポイントを備え、
前記アクセスポイント識別子は前記アクセス端末のためのサービングマクロアクセスポイントにおいて受信され、
前記情報は前記マクロアクセスポイントにおいて記憶される、
請求項40に記載の装置。
【請求項44】
アクセス端末によって捕捉されたアクセスポイント識別子の指示を受信することと、
前記アクセスポイント識別子と、前記アクセス端末に関連するマッピングを示す記憶された情報とに基づいて、少なくとも1つのアクセスポイントを識別することと、ここで、前記マッピングは前記アクセスポイント識別子を前記少なくとも1つの他のアクセスポイントに関係づける、
前記少なくとも1つのアクセスポイントを前記アクセス端末のハンドオーバのために準備するための少なくとも1つのメッセージを前記少なくとも1つのアクセスポイントに送信することと、
をコンピュータに行わせるためのコードを備えるコンピュータ可読媒体を備える、コンピュータプログラム製品。
【請求項45】
前記記憶された情報は前記アクセス端末が前に前記少なくとも1つのアクセスポイントにアクセスしたことを示す、請求項44に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項46】
前記コンピュータ可読媒体は、
前記アクセスポイント識別子に関連するアクセスポイント混乱があると判断することと、
前記混乱を解決するために、前記記憶された情報を使用することと、
を前記コンピュータに行わせるためのコードをさらに備える、請求項44に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項47】
前記少なくとも1つのアクセスポイントは少なくとも1つのフェムトアクセスポイントを備え、
前記アクセスポイント識別子は前記アクセス端末のためのサービングマクロアクセスポイントにおいて受信され、
前記情報は前記マクロアクセスポイントにおいて記憶される、
請求項44に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項48】
第1のアクセスポイントからのハンドオーバ中に複数のアクセスポイントを識別するために共通識別子が使用されることを示す情報を受信することと、
前記アクセスポイントのうちの所与の1つが前記第1のアクセスポイントからのハンドオーバ中にノード識別子によって識別される確率を示す統計情報を与えることと、
を備える、通信の方法。
【請求項49】
前記識別子をアクセス端末から受信することと、
前記複数のアクセスポイントから、前記第1のアクセスポイントから前記アクセス端末をハンドオーバするための少なくとも1つの候補ターゲットアクセスポイントを識別するために、前記統計情報を使用することと、
をさらに備える、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記少なくとも1つの候補ターゲットアクセスポイントを前記アクセス端末のハンドオーバのために準備するための少なくとも1つのメッセージを送信することをさらに備える、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記少なくとも1つの候補ターゲットアクセスポイントの前記識別は前記アクセスポイントのうち、ハンドオーバ中に前記識別子によって識別される最高確率に関連するアクセスポイントを判断することを備える、請求項49に記載の方法。
【請求項52】
前記アクセス端末のためのマッピングが維持されているかどうかを判断することと、ここで、前記マッピングは前記識別子を、前記第1のアクセスポイントからの前のハンドオーバ中に前記アクセス端末がハンドオーバされた先のアクセスポイントにマッピングする、判断することと、
前記マッピングが維持されているかどうかの前記判断に基づいて、前記少なくとも1つの候補ターゲットアクセスポイントを識別するために、前記統計情報を使用すべきかどうかを判断することと、
をさらに備える、請求項49に記載の方法。
【請求項53】
前記第1のアクセスポイントにおいて、前記情報は受信され、前記統計情報は記憶される、請求項48に記載の方法。
【請求項54】
前記識別子は物理セル識別子を備え、
前記受信した情報は前記物理セル識別子を、前記複数のアクセスポイントに割り当てられたグローバルセル識別子に関係づける、
請求項48に記載の方法。
【請求項55】
第1のアクセスポイントからのハンドオーバ中に複数のアクセスポイントを識別するために共通識別子が使用されることを示す情報を受信するように構成された通信コントローラと、
前記アクセスポイントのうちの所与の1つが前記第1のアクセスポイントからのハンドオーバ中にノード識別子によって識別される確率を示す統計情報を与えるように構成された統計コントローラと、
を備える、通信のための装置。
【請求項56】
前記通信コントローラは前記識別子をアクセス端末から受信するようにさらに構成され、前記装置は、
前記複数のアクセスポイントから、前記第1のアクセスポイントから前記アクセス端末をハンドオーバするための少なくとも1つの候補ターゲットアクセスポイントを識別するために、前記統計情報を使用するように構成されたハンドオーバコントローラをさらに備える、請求項55に記載の装置。
【請求項57】
前記少なくとも1つの候補ターゲットアクセスポイントの前記識別は前記アクセスポイントのうち、ハンドオーバ中に前記識別子によって識別される最高確率に関連するアクセスポイントを判断することを備える、請求項56に記載の装置。
【請求項58】
前記第1のアクセスポイントにおいて、前記情報は受信され、前記統計情報は記憶される、請求項55に記載の装置。
【請求項59】
第1のアクセスポイントからのハンドオーバ中に複数のアクセスポイントを識別するために共通識別子が使用されることを示す情報を受信するための手段と、
前記アクセスポイントのうちの所与の1つが前記第1のアクセスポイントからのハンドオーバ中にノード識別子によって識別される確率を示す統計情報を与えるための手段と、
を備える、通信のための装置。
【請求項60】
前記識別子をアクセス端末から受信するための手段と、
前記複数のアクセスポイントから、前記第1のアクセスポイントから前記アクセス端末をハンドオーバするための少なくとも1つの候補ターゲットアクセスポイントを識別するために、前記統計情報を使用するための手段と、
をさらに備える、請求項59に記載の装置。
【請求項61】
前記少なくとも1つの候補ターゲットアクセスポイントの前記識別は前記アクセスポイントのうち、ハンドオーバ中に前記識別子によって識別される最高確率に関連するアクセスポイントを判断することを備える、請求項60に記載の装置。
【請求項62】
前記第1のアクセスポイントにおいて、前記情報は受信され、前記統計情報は記憶される、請求項59に記載の装置。
【請求項63】
第1のアクセスポイントからのハンドオーバ中に複数のアクセスポイントを識別するために共通識別子が使用されることを示す情報を受信することと、
前記アクセスポイントのうちの所与の1つが前記第1のアクセスポイントからのハンドオーバ中にノード識別子によって識別される確率を示す統計情報を与えることと、
をコンピュータに行わせるためのコードを備えるコンピュータ可読媒体を備える、コンピュータプログラム製品。
【請求項64】
前記コンピュータ可読媒体は、
前記識別子をアクセス端末から受信することと、
前記複数のアクセスポイントから、前記第1のアクセスポイントから前記アクセス端末をハンドオーバするための少なくとも1つの候補ターゲットアクセスポイントを識別するために、前記統計情報を使用することと、
を前記コンピュータに行わせるためのコードをさらに備える、請求項63に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項65】
前記少なくとも1つの候補ターゲットアクセスポイントの前記識別は、前記アクセスポイントのうち、ハンドオーバ中に前記識別子によって識別される最高確率に関連するアクセスポイントを判断することを備える、請求項64に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項66】
前記第1のアクセスポイントにおいて、前記情報は受信され、前記統計情報は記憶される、請求項63に記載のコンピュータプログラム製品。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公表番号】特表2012−503439(P2012−503439A)
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−527967(P2011−527967)
【出願日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際出願番号】PCT/US2009/057360
【国際公開番号】WO2010/033730
【国際公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際出願番号】PCT/US2009/057360
【国際公開番号】WO2010/033730
【国際公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]