説明

アニリド化合物及びその植物病害防除用途

【課題】植物病害に対して優れた防除効力を有する化合物の提供。
【解決手段】式(I)


〔式中、Aは、6−キノリル基、ベンゾチアゾール−6−イル基又は[1,5]ナフチリジン−2−イル基を表し、nは、0〜4のいずれかの整数を表し、R1は、ハロゲン原子又はC1−C3アルキル基を表し、R2はアルキル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基等の特定の置換基定義を表す。〕で示されるアニリド化合物は、植物病害に対して優れた防除効力を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アニリド化合物及びその植物病害防除用途に関する。
【背景技術】
【0002】
植物病害を防除するための薬剤の開発が行われ、植物病害防除効果を有する化合物が数多く見出されているが、その効果は十分でない場合があり、新たな化合物群の探索が鋭意行われている。
一方、3’−フェニルメトキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(CAS Registry Number 849811-34-3、下記式(A)で示される化合物。)、

及び4’−フェニルメトキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(CAS Registry Number 849805-93-2、下記式(B)で示される化合物。)

が知られている。(特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】国際公開第2005/033079号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、植物病害に対して優れた防除効力を有する化合物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、植物病害に対して優れた防除効力を有する化合物を見出すべく検討した結果、式(I)で表される化合物が植物病害に対して優れた防除効力を有することを見出し、本発明に到った。
すなわち本発明は、式(I)

〔式中、
Aは、6−キノリル基、ベンゾチアゾール−6−イル基又は[1,5]ナフチリジン−2−イル基を表し、
nは、0〜4の整数のいずれかを表し、
1は、ハロゲン原子又はC1−C3アルキル基を表し、
2は、ベンゼン環の3位又は4位に置換した、C1−C8アルキル基、C1−C8アルコキシ基、C3−C9アルケニルオキシ基、C3−C9アルキニルオキシ基、C6−C10アリールオキシ基又は(C3−C8シクロアルキル)C1−C6アルコキシ基を表す。
但し、該R2で示されるC1−C8アルキル基、C1−C8アルコキシ基、C3−C9アルケニルオキシ基、C3−C9アルキニルオキシ基及び(C3−C8シクロアルキル)C1−C6アルコキシ基は、いずれもハロゲン原子及びC1−C3アルコキシ基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよく、
また、該R2で示されるC6−C10アリールオキシ基は、ハロゲン原子、C1−C3アルキル基、C1−C3アルコキシ基及びトリフルオロメチル基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよく、
nが0であり、R2がベンゼン環の3位に置換したトリフルオロメチル基である場合、Aはベンゾチアゾール−6−イル基又は[1,5]ナフチリジン−2−イル基を表し、
nが2、3又は4である場合、R1は互いに同一又は相異なる。〕で示されるアニリド化合物(以下、本発明化合物と記す場合もある。)を含有する植物病害防除剤(以下、本発明防除剤と記す場合もある。)、並びに、本発明化合物の有効量を植物又は土壌に施用することを特徴とする植物病害の防除方法を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明により、植物病害を防除することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明において、
1で示される
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、
C1−C3アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基及びイソプロピル基が挙げられ、
2で示される
C1−C8アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ペンチル基、ヘキシル基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、ヘプチル基及びオクチル基等が挙げられ、
C1−C8アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、1−メチルエトキシ基、プロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、2−メチルプロポキシ基、ブトキシ基、1−メチルブトキシ基、2−メチルブトキシ基、3−メチルブトキシ基、2,3−ジメチルブトキシ基、ペンチルオキシ基、1−メチルペンチルオキシ基、2−メチルペンチルオキシ基、3−メチルペンチルオキシ基、4−メチルペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基及びオクチルオキシ基等が挙げられ、
C3−C9アルケニルオキシ基としては、2−プロペニルオキシ基、1−メチル−2−プロぺニルオキシ基、2−メチル−2−プロぺニルオキシ基、2−ブテニルオキシ基、3−メチル−2−ブテニルオキシ基、3−ブテニルオキシ基、3−メチル−3−ブテニルオキシ基、2−ペンテニルオキシ基、3−ペンテニルオキシ基、4−ペンテニルオキシ基、プレニルオキシ基、4−メチル−4−ペンテニルオキシ基、4−メチル−3−ペンテニルオキシ基、2−ヘキセニルオキシ基、3−ヘキセニルオキシ基、4−ヘキセニルオキシ基、5−ヘキセニルオキシ基、2−ヘプテニルオキシ基、3−ヘプテニルオキシ基、4−ヘプテニルオキシ基、5−ヘプテニルオキシ基、6−ヘプテニルオキシ基、2−オクテニルオキシ基、3−オクテニルオキシ基、4−オクテニルオキシ基、5−オクテニルオキシ基、6−オクテニルオキシ基及び7−オクテニルオキシ基等が挙げられ、
C3−C9アルキニルオキシ基としては、2−プロピニルオキシ基、2−ブチニルオキシ基、3−ブチニルオキシ基、2−ペンチニルオキシ基、3−ペンチニルオキシ基、4−ペンチニルオキシ基、2−ヘキシニルオキシ基、3−ヘキシニルオキシ基、4−ヘキシニルオキシ基、5−ヘキシニルオキシ基、2−ヘプチニルオキシ基、3−ヘプチニルオキシ基、4−ヘプチニルオキシ基、5−ヘプチニルオキシ基、6−ヘプチニルオキシ基、2−オクチニルオキシ基、3−オクチニルオキシ基、4−オクチニルオキシ基、5−オクチニルオキシ基、6−オクチニルオキシ基及び7−オクチニルオキシ基等が挙げられ、
C6−C10アリールオキシ基としては、フェノキシ基及びナフトキシ基が挙げられ、
(C3−C8シクロアルキル)C1−C6アルコキシ基としては、シクロプロピルメトキシ基、シクロプロピルエトキシ基、シクロプロピルプロポキシ基、シクロプロピルブトキシ基、シクロプロピルペンチルオキシ基、シクロプロピルヘキシルオキシ基、シクロブチルメトキシ基、シクロブチルエトキシ基、シクロブチルプロポキシ基、シクロブチルブトキシ基、シクロブチルペンチルオキシ基、シクロペンチルメトキシ基、シクロペンチルエトキシ基、シクロペンチルプロポキシ基、シクロペンチルブトキシ基、シクロヘキシルメトキシ基及びシクロヘキシルエトキシ基等が挙げられ、
2で示されるC1−C8アルキル基、C1−C8アルコキシ基、C3−C9アルケニルオキシ基、C3−C9アルキニルオキシ基及び(C3−C8シクロアルキル)C1−C6アルコキシ基に置換されていてもよい
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、
C1−C3アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基及びイソプロポキシ基が挙げられ、
2で示されるC6−C10アリールオキシ基に置換されていてもよい
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、
C1−C3アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基及びイソプロピル基が挙げられ、
C1−C3アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基及びイソプロポキシ基が挙げられる。
【0008】
2で示されるハロゲン原子及びC1−C3アルコキシ基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されているC1−C8アルキル基としては、
フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、ブロモメチル基、1−フルオロエチル基、1−クロロエチル基、1−ブロモエチル基、2−フルオロエチル基、2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、3−クロロプロピル基、4−フルオロブチル基、4−クロロブチル基、5−フルオロペンチル基、5−クロロペンチル基、6−フルオロヘキシル基、6−クロロヘキシル基、7−フルオロヘプチル基、7−クロロヘプチル基、8−フルオロオクチル基、8−クロロオクチル基、
メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、(2−メチルエトキシ)メチル基、ジメトキシメチル基、ジエトキシメチル基、1−メトキシエチル基、2−メトキシエチル基、2,2−ジメトキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−プロポキシエチル基、3−メトキシプロピル基、3−エトキシプロピル基、3−プロポキシプロピル基、4−メトキシブチル基、4−エトキシブチル基、4−プロポキシブチル基、5−メトキシペンチル基、5−エトキシペンチル基、5−プロポキシペンチル基、6−メトキシヘキシル基、6−エトキシヘキシル基、6−プロポキシヘキシル基、7−メトキシヘプチル基、7−エトキシヘプチル基、7−プロポキシヘプチル基、8−メトキシオクチル基、8−エトキシオクチル基、8−プロポキシオクチル基等が挙げられ、
2で示されるハロゲン原子及びC1−C3アルコキシ基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されているC1−C8アルコキシ基としては、
トリフルオロメトキシ基、1−フルオロエトキシ基、2−フルオロエトキシ基、2−クロロエトキシ基、2−ブロモエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエトキシ基、3−フルオロプロポキシ基、3,3,3−トリフルオロプロポキシ基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロポキシ基、3−クロロプロポキシ基、4−フルオロブトキシ基、4−クロロブトキシ基、5−フルオロペンチルオキシ基、5−クロロペンチルオキシ基、6−フルオロヘキシルオキシ基、6−クロロヘキシルオキシ基、7−フルオロヘプチルオキシ基、7−クロロヘプチルオキシ基、8−フルオロオクチルオキシ基、8−クロロオクチルオキシ基、
メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、2−メトキシエトキシ基、2,2−ジメトキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ基、2−プロポキシエトキシ基、3−メトキシプロポキシ基、3−エトキシプロポキシ基、3−プロポキシプロポキシ基、4−メトキシブトキシ基、4−エトキシブトキシ基、4−プロポキシブトキシ基、5−メトキシペンチルオキシ基、5−エトキシペンチルオキシ基、5−プロポキシペンチルオキシ基、6−メトキシヘキシルオキシ基、6−エトキシヘキシルオキシ基、6−プロポキシヘキシルオキシ基、7−メトキシヘプチルオキシ基、7−エトキシヘプチルオキシ基、7−プロポキシヘプチルオキシ基、8−メトキシオクチルオキシ基、8−エトキシオクチルオキシ基、8−プロポキシオクチルオキシ基等が挙げられ、
2で示されるハロゲン原子及びC1−C3アルコキシ基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されているC3−C9アルケニルオキシ基としては、
3,3−ジフルオロ−2−プロペニルオキシ基、2−クロロ−2−プロペニルオキシ基、3−クロロ−2−プロペニルオキシ基、3,3−ジクロロ−2−プロペニルオキシ基、2,3,3−トリクロロ−2−プロペニルオキシ基、4−クロロ−2−ブテニルオキシ基、4−ブロモ−2−ブテニルオキシ基、4−メトキシ−2−ブテニルオキシ基、4−エトキシ−2−ブテニルオキシ基、3−クロロ−3−ブテニルオキシ基、5−クロロ−2−ペンテニルオキシ基、5−ブロモ−2−ペンテニルオキシ基、5−メトキシ−2−ペンテニルオキシ基、5−クロロ−3−ペンテニルオキシ基、5−ブロモ−3−ペンテニルオキシ基、5−メトキシ−3−ペンテニルオキシ基、6−クロロ−3−ヘキセニルオキシ基、6−ブロモ−3−ヘキセニルオキシ基、6−メトキシ−3−ヘキセニルオキシ基、6−クロロ−4−ヘキセニルオキシ基、6−ブロモ−4−ヘキセニルオキシ基、6−メトキシ−4−ヘキセニルオキシ基、7−クロロ−3−ヘプテニルオキシ基、7−ブロモ−3−ヘプテニルオキシ基、7−メトキシ−3−ヘプテニルオキシ基、7−クロロ−4−ヘプテニルオキシ基、7−ブロモ−4−ヘプテニルオキシ基、7−メトキシ−4−ヘプテニルオキシ基、7−クロロ−5−ヘプテニルオキシ基、7−ブロモ−5−ヘプテニルオキシ基、7−メトキシ−5−ヘプテニルオキシ基、8−クロロ−3−オクテニルオキシ基、8−ブロモ−3−オクテニルオキシ基、8−メトキシ−3−オクテニルオキシ基、8−クロロ−4−オクテニルオキシ基、8−ブロモ−4−オクテニルオキシ基、8−メトキシ−4−オクテニルオキシ基、8−クロロ−5−オクテニルオキシ基、8−ブロモ−5−オクテニルオキシ基及び8−メトキシ−5−オクテニルオキシ基等が挙げられ、
2で示されるハロゲン原子及びC1−C3アルコキシ基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されているC3−C9アルキニルオキシ基としては、
4−クロロ−2−ブチニルオキシ基、4−ブロモ−2−ブチニルオキシ基、4−メトキシ−2−ブチニルオキシ基、5−クロロ−2−ペンチニルオキシ基、5−ブロモ−2−ペンチニルオキシ基、5−メトキシ−2−ペンチニルオキシ基、5−クロロ−3−ペンチニルオキシ基、5−ブロモ−3−ペンチニルオキシ基、5−メトキシ−3−ペンチニルオキシ基、6−クロロ−3−ヘキシニルオキシ基、6−ブロモ−3−ヘキシニルオキシ基、6−メトキシ−3−ヘキシニルオキシ基、6−クロロ−4−ヘキシニルオキシ基、6−ブロモ−4−ヘキシニルオキシ基、6−メトキシ−4−ヘキシニルオキシ基、7−クロロ−3−ヘプチニルオキシ基、7−ブロモ−3−ヘプチニルオキシ基7−メトキシ−3−ヘプチニルオキシ基7−クロロ−4−ヘプチニルオキシ基、7−ブロモ−4−ヘプチニルオキシ基、7−メトキシ−4−ヘプチニルオキシ基、7−クロロ−5−ヘプチニルオキシ基、7−ブロモ−5−ヘプチニルオキシ基、7−メトキシ−5−ヘプチニルオキシ基、8−クロロ−3−オクチニルオキシ基、8−ブロモ−3−オクチニルオキシ基、8−メトキシ−3−オクチニルオキシ基、8−クロロ−4−オクチニルオキシ基、8−ブロモ−4−オクチニルオキシ基、8−メトキシ−4−オクチニルオキシ基、8−クロロ−5−オクチニルオキシ基、8−ブロモ−5−オクチニルオキシ基、8−メトキシ−5−オクチニルオキシ基、8−クロロ−6−オクチニルオキシ基、8−ブロモ−6−オクチニルオキシ基及び8−メトキシ−6−オクチニルオキシ基等が挙げられ、
2で示されるハロゲン原子及びC1−C3アルコキシ基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されている(C3−C8シクロアルキル)C1−C6アルコキシ基としては、
(2,2−ジクロロシクロプロピル)メトキシ基、2−(2,2−ジクロロシクロプロピル)エトキシ基、(3−クロロシクロペンチル)メトキシ基、(3−メトキシシクロペンチル)メトキシ基、(4−クロロシクロペンチル)メトキシ基、(4−メトキシシクロペンチル)メトキシ基、(3−クロロシクロヘキシル)メトキシ基、(3−メトキシシクロヘキシル)メトキシ基、(4−クロロシクロヘキシル)メトキシ基及び(4−メトキシシクロヘキシル)メトキシ基等が挙げられ、
2で示されるハロゲン原子、C1−C3アルキル基、C1−C3アルコキシ基及びトリフルオロメチル基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されているC6−C10アリールオキシ基としては、
2−フルオロフェノキシ基、3−フルオロフェノキシ基、4−フルオロフェノキシ基、2,4−ジフルオロフェノキシ基、3,4−ジフルオロフェノキシ基、2−クロロフェノキシ基、3−クロロフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、3,4−ジクロロフェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、3,5−ジメチルフェノキシ基、4−ブロモフェノキシ基、3−エチルフェノキシ基、4−エチルフェノキシ基、3−プロピルフェノキシ基、4−プロピルフェノキシ基、2−メトキシフェノキシ基、3−メトキシフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、3,4−ジメトキシフェノキシ基、3−エトキシフェノキシ基、4−エトキシフェノキシ基、3−プロポキシフェノキシ基、4−プロポキシフェノキシ基、2−トリフルオロメチルフェノキシ基、3−トリフルオロメチルフェノキシ基、4−トリフルオロメチルフェノキシ基、2−クロロ−4−トリフルオロメチルフェノキシ基、2−フルオロ−3−メトキシ基及び2−フルオロ−4−メトキシ基等が挙げれられる。
【0009】
本発明化合物の態様としては、例えば以下のものが挙げられる。
式(I)において、Aが6−キノリル基であるアニリド化合物;
式(I)において、Aがベンゾチアゾール−6−イル基であるアニリド化合物;
式(I)において、Aが[1,5]ナフチリジン−2−イル基であるアニリド化合物;

式(I)において、nが0または1であるアニリド化合物;
式(I)において、R1がハロゲン原子であるアニリド化合物;
式(I)において、R1が塩素原子であるアニリド化合物;
式(I)において、R1がフッ素原子であるアニリド化合物;
式(I)において、nが1であり、R1がハロゲン原子であるアニリド化合物;
式(I)において、nが1であり、R1が塩素原子であるアニリド化合物;
式(I)において、nが1であり、R1がフッ素原子であるアニリド化合物;
【0010】
式(I)において、R2がベンゼン環の4位に置換したアニリド化合物(下式(I−a)

〔式中、A、n、R1及びR2は前記と同じ意味を表す。〕
で示されるアニリド化合物);
式(I)において、R2がベンゼン環の3位に置換したアニリド化合物(下式(I−b)

〔式中、A、n、R1及びR2は前記と同じ意味を表す。〕
で示されるアニリド化合物);

式(I)において、Aが6−キノリル基であり、R2がベンゼン環の4位に置換したアニリド化合物;
式(I)において、Aが6−キノリル基であり、R2がベンゼン環の3位に置換したアニリド化合物;
式(I)において、Aがベンゾチアゾール−6−イル基であり、R2がベンゼン環の4位に置換したアニリド化合物;
式(I)において、Aがベンゾチアゾール−6−イル基であり、R2がベンゼン環の3位に置換したアニリド化合物;
式(I)において、Aが[1,5]ナフチリジン−2−イル基であり、R2がベンゼン環の4位に置換したアニリド化合物;
式(I)において、Aが[1,5]ナフチリジン−2−イル基であり、R2がベンゼン環の3位に置換したアニリド化合物;
式(I)において、R1がフッ素原子であり、R2がベンゼン環の4位に置換したアニリド化合物;
式(I)において、R1がフッ素原子であり、R2がベンゼン環の3位に置換したアニリド化合物;
【0011】
式(I)において、R2がハロゲン原子及びC1−3アルコキシ基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよいC1−8アルキル基であるアニリド化合物;
式(I)において、R2がC1−8アルキル基であるアニリド化合物;
式(I)において、R2がハロゲン原子及びC1−3アルコキシ基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよいC1−8アルコキシ基であるアニリド化合物;
式(I)において、R2がC1−8アルコキシ基であるアニリド化合物;
式(I)において、R2がハロゲン原子及びC1−3アルコキシ基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよいC3−9アルケニルオキシ基であるアニリド化合物;
式(I)において、R2がC3−9アルケニルオキシ基であるアニリド化合物;
式(I)において、R2がハロゲン原子及びC1−3アルコキシ基からなる群より鰓Bレル1種以上の基で置換されていてもよいC3−9アルキニルオキシ基であるアニリド化合物;
式(I)において、R2C3−9アルキニルオキシ基であるアニリド化合物;
式(I)において、R2がハロゲン原子、C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基及びトリフルオロメチル基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基であるアニリド化合物;
式(I)において、R2がC6−10アリールオキシ基であるアニリド化合物;
式(I)において、R2がハロゲン原子及びC1−3アルコキシ基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよい(C3−8シクロアルキル)C1−6アルコキシ基であるアニリド化合物;
式(I)において、R2が(C3−8シクロアルキル)C1−6アルコキシ基であるアニリド化合物;
【0012】
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であるアニリド化合物(下式(I−c)

〔式中、A、n及びR2は前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物);
【0013】
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の4位に置換したアニリド化合物(下式(I−d)

〔式中、A及びnは前記と同じ意味を表し、R2dはC1−C8アルキル基、C1−C8アルコキシ基、C3−C9アルケニルオキシ基、C3−C9アルキニルオキシ基、C6−C10アリールオキシ基又は(C3−C8シクロアルキル)C1−C6アルコキシ基を表す。
但し、該R2dで示されるC1−C8アルキル基、C1−C8アルコキシ基、C3−C9アルケニルオキシ基、C3−C9アルキニルオキシ基及び(C3−C8シクロアルキル)C1−C6アルコキシ基は、いずれもハロゲン原子及びC1−C3アルコキシ基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよく、
また、該R2dで示されるC6−C10アリールオキシ基は、ハロゲン原子、C1−C3アルキル基、C1−C3アルコキシ基及びトリフルオロメチル基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよい。〕
で示される化合物);
【0014】
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の3位に置換したアニリド化合物(下式(I−d);

〔式中、A及びnは前記と同じ意味を表し、R2eはC1−C8アルキル基、C1−C8アルコキシ基、C3−C9アルケニルオキシ基、C3−C9アルキニルオキシ基、C6−C10アリールオキシ基又は(C3−C8シクロアルキル)C1−C6アルコキシ基を表す。
但し、該R2eで示されるC1−C8アルキル基、C1−C8アルコキシ基、C3−C9アルケニルオキシ基、C3−C9アルキニルオキシ基及び(C3−C8シクロアルキル)C1−C6アルコキシ基は、いずれもハロゲン原子及びC1−C3アルコキシ基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよく、
また、該R2eで示されるC6−C10アリールオキシ基は、ハロゲン原子、C1−C3アルキル基、C1−C3アルコキシ基及びトリフルオロメチル基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよい。〕
で示される化合物);
【0015】
式(I)において、Aが6−キノリル基であり、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の4位に置換したアニリド化合物;
式(I)において、Aが6−キノリル基であり、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の3位に置換したアニリド化合物;
式(I)において、Aがベンゾチアゾール−6−イル基であり、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の4位に置換したアニリド化合物;
式(I)において、Aがベンゾチアゾール−6−イル基であり、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の3位に置換したアニリド化合物;
式(I)において、Aが[1,5]ナフチリジン−2−イル基であり、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の4位に置換したアニリド化合物;
式(I)において、Aが[1,5]ナフチリジン−2−イル基であり、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の3位に置換したアニリド化合物;
【0016】
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の4位に置換したハロゲン原子及びC1−3アルコキシ基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよいC1−8アルキル基であるアニリド化合物;
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の4位に置換したC1−8アルキル基であるアニリド化合物;
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の4位に置換したハロゲン原子及びC1−3アルコキシ基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよいC1−8アルコキシ基であるアニリド化合物;
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の4位に置換したC1−8アルコキシ基であるアニリド化合物;
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の4位に置換したハロゲン原子及びC1−3アルコキシ基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよいC3−9アルケニルオキシ基であるアニリド化合物;
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の4位に置換したC3−9アルケニルオキシ基であるアニリド化合物;
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の4位に置換したハロゲン原子及びC1−3アルコキシ基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよいC3−9アルキニルオキシ基であるアニリド化合物;
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の4位に置換したC3−9アルキニルオキシ基であるアニリド化合物;
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の4位に置換したハロゲン原子、C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基及びトリフルオロメチル基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基であるアニリド化合物;
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の4位に置換したC6−10アリールオキシ基であるアニリド化合物;
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の4位に置換したハロゲン原子及びC1−3アルコキシ基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキルC1−6アルコキシ基であるアニリド化合物;
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の4位に置換したC3−8シクロアルキルC1−6アルコキシ基であるアニリド化合物;
【0017】
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の3位に置換したハロゲン原子及びC1−3アルコキシ基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよいC1−8アルキル基であるアニリド化合物;
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の3位に置換したC1−8アルキル基であるアニリド化合物;
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の3位に置換したハロゲン原子及びC1−3アルコキシ基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよいC1−8アルコキシ基であるアニリド化合物;
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の3位に置換したC1−8アルコキシ基であるアニリド化合物;
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の3位に置換したハロゲン原子及びC1−3アルコキシ基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよいC3−9アルケニルオキシ基であるアニリド化合物;
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の3位に置換したC3−9アルケニルオキシ基であるアニリド化合物;
【0018】
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の3位に置換したハロゲン原子及びC1−3アルコキシ基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよいC3−9アルキニルオキシ基であるアニリド化合物;
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の3位に置換したC3−9アルキニルオキシ基であるアニリド化合物;
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の3位に置換したハロゲン原子、C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基及びトリフルオロメチル基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基であるアニリド化合物;
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の3位に置換したC6−10アリールオキシ基であるアニリド化合物;
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の3位に置換したハロゲン原子及びC1−3アルコキシ基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキルC1−6アルコキシ基であるアニリド化合物;
式(I)において、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の3位に置換したC3−8シクロアルキルC1−6アルコキシ基であるアニリド化合物;
【0019】
本明細書中においては、化合物の構造式が便宜上一定の異性体を表すことがあるが、本発明には化合物の構造上生じる全ての活性な幾何異性体、光学異性体、立体異性体、互変異性体等の異性体および異性体混合物を含み、便宜上の式の記載に限定されるものではなく、いずれか一方の異性体でも混合物でも良い。従って、分子内に不斉炭素原子を有し光学活性体およびラセミ体が存在することがあり得るが、本発明においては特に限定されず、何れの場合も含まれる。
【0020】
本発明化合物は、例えば以下の(製造法1)〜(製造法3)により製造することができる。
【0021】
(製造法1)
本発明化合物(I)は、化合物(II)と化合物(III)とを、脱水縮合剤の存在下に反応させることにより製造することができる。

〔式中、A、n、R1及びR2は前記と同じ意味を表す。〕
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン(以下、THFと記す場合がある。)、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル(以下、MTBEと記す場合がある。)等のエーテル類、ヘキサン、へプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル類、アセトニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと記す場合がある。)等の酸アミド類、ジメチルスルホキシド(以下、DMSOと記す場合がある。)等のスルホキシド類及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる脱水縮合剤としては、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(以下、WSCと記す。)及び1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド等のカルボジイミド類、(ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(以下、BOP試薬と記す。)等が挙げられる。
化合物(II)1モルに対して、化合物(III)が通常1〜3モルの割合、脱水縮合剤が通常1〜5モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は、通常0〜140℃の範囲であり、反応時間は通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を濾過した後、濾液を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、本発明化合物(I)を単離することができる。単離された本発明化合物(I)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0022】
(製造法2)
本発明化合物(I)は、化合物(II)と化合物(IV)又はその塩(例えば、塩酸塩が挙げられる。)とを、塩基の存在下、反応させることにより製造することができる。

〔式中、A、n、R1及びR2は前記と同じ意味を表す。〕
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばTHF、エチレングリコールジメチルエーテル、MTBE等のエーテル類、ヘキサン、へプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル類、アセトニトリル等のニトリル類、DMF等の酸アミド類、DMSO等のスルホキシド類及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩類、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の第3級アミン類及びピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物類等が挙げられる。
化合物(II)1モルに対して、化合物(IV)が通常1〜3モルの割合、塩基が通常1〜10モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常−20〜100℃の範囲であり、反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、本発明化合物(I)を単離することができる。単離された本発明化合物(I)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0023】
(製造法3)
本発明化合物のうち化合物(VII)は、化合物(V)と化合物(VI)とを塩基の存在下に反応させることにより製造することができる。

〔式中、A及びR1は前記と同じ意味を表し、Lは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基又はp−トルエンスルホニルオキシ基を表し、R2-1はC1−C8アルキル基、C3−C9アルケニル基、C3−C9アルキニル基、C6−C10アリール基又は(C3−C8シクロアルキル)C1−C6アルキル基を表す。
但し、該R2-1で示されるC1−C8アルキル基、C3−C9アルケニル基、C3−C9アルキニル基及び(C3−C8シクロアルキル)C1−C6アルキル基は、いずれもハロゲン原子及びC1−C3アルコキシ基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよく、
また、該R2-1で示されるC6−C10アリール基は、ハロゲン原子、C1−C3アルキル基、C1−C3アルコキシ基及びトリフルオロメチル基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよい。〕
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばTHF、エチレングリコールジメチルエーテル、MTBE等のエーテル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル等のニトリル類、DMF等の酸アミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、水及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩類、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物類、水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物類等が挙げられる。
化合物(V)1モルに対して、化合物(VI)が通常1〜10モルの割合、塩基が通常1〜5モルの割合で用いられる。
該反応の反応温度は通常−20〜100℃の範囲であり、反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、水を加えた後、固体が析出した場合は、濾過することにより本発明化合物(VII)を単離することができ、また、固体が析出しない場合は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、本発明化合物(VII)を単離することができる。単離された本発明化合物(VII)は、クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0024】
本発明防除剤は、本発明化合物を固体担体、液体担体、ガス担体、界面活性剤等と混合し、必要により固着剤、分散剤、安定剤等の製剤用補助剤を添加して、水和剤、顆粒水和剤、フロアブル剤、粒剤、ドライフロアブル剤、乳剤、水性液剤、油剤、くん煙剤、エアゾール剤、マイクロカプセル剤等に製剤化して用いる。これらの製剤には本発明化合物が重量比で通常0.1〜99%、好ましくは0.2〜90%含有される。
【0025】
固体担体としては、例えば、粘土類(例えば、カオリン、珪藻土、合成含水酸化珪素、フバサミクレー、ベントナイト、酸性白土)、タルク類、その他の無機鉱物(例えば、セリサイト、石英粉末、硫黄粉末、活性炭、炭酸カルシウム、水和シリカ)等の微粉末あるいは粒状物が挙げられ、液体担体としては、例えば、水、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メチルナフタレン)、脂肪族炭化水素類(例えば、n−ヘキサン、シクロヘキサノン、灯油)、エステル類(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル、イソブチルニトリル)、エーテル類(例えば、ジオキサン、ジイソプロピルエーテル)、酸アミド類(例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロエタン、トリクロロエチレン、四塩化炭素)等が挙げられる。
【0026】
界面活性剤としては、例えばアルキル硫酸エステル類、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルアリールエーテル類及びそのポリオキシエチレン化物、ポリオキシエチレングリコールエーテル類、多価アルコールエステル類、糖アルコール誘導体等が挙げられる。
【0027】
その他の製剤用補助剤としては、例えば固着剤や分散剤、具体的にはカゼイン、ゼラチン、多糖類(例えば、デンプン、アラビヤガム、セルロース誘導体、アルギン酸)、リグニン誘導体、ベントナイト、糖類、合成水溶性高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸類)、PAP(酸性りん酸イソプロピル)、BHT(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、BHA(2−tert−ブチル−4−メトキシフェノールと3−tert−ブチル−4−メトキシフェノールとの混合物)、植物油、鉱物油、脂肪酸又はそのエステル等が挙げられる。
【0028】
本発明防除剤を施用する方法としては、実質的に本発明防除剤が施用され得る形態であればその方法は特に限定されないが、例えば茎葉散布等の植物体への処理、土壌処理等の植物の栽培地への処理、種子消毒等の種子への処理等が挙げられる。
【0029】
また、本発明防除剤を他の殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、除草剤、植物生長調節剤、肥料または土壌改良剤と混合して、または混合せずに同時に用いることもできる。
かかる他の殺菌剤としては、例えば、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、トリアジメノール、プロクロラズ、ペンコナゾール、テブコナゾール、フルシラゾール、ジニコナゾール、ブロムコナゾール、エポキシコナゾール、ジフェノコナゾール、シプロコナゾール、メトコナゾール、トリフルミゾール、テトラコナゾール、マイクロブタニル、フェンブコナゾール、ヘキサコナゾール、フルキンコナゾール、トリティコナゾール、ビテルタノール、イマザリル、フルトリアホール、シメコナゾール、イプコナゾール等のアゾール系殺菌化合物;フェンプロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン等の環状アミン系殺菌化合物;カルベンダジム、ベノミル、チアベンダゾール、チオファネートメチル等のベンズイミダゾール系殺菌化合物;プロシミドン;シプロディニル;ピリメタニル;ジエトフェンカルブ;チウラム;フルアジナム;マンコゼブ;イプロジオン;ビンクロゾリン;クロロタロニル;キャプタン;メパニピリム;フェンピクロニル;フルジオキソニル;ジクロフルアニド;フォルペット;クレソキシムメチル;アゾキシストロビン;トリフロキシストロビン;フルオキサストロビン;ピコキシストロビン;ピラクロストロビン;ジモキシストロビン;ピリベンカルブ;メトミノストロビン;エネストロビン;スピロキサミン;キノキシフェン;フェンヘキサミド;ファモキサドン;フェナミドン;ゾキサミド;エタボキサム;アミスルブロム;イプロヴァリカルブ;ベンチアバリカルブ;シアゾファミド;マンジプロパミド;ボスカリド;ペンチオピラド;メトラフェノン;フルオピラン;ビキサフェン;シフルフェナミド;プロキナジド;オリザストロビン;フラメトピル;チフルザミド;メプロニル;フルトラニル;フルスルファミド;フルオピコリド;メタラキシルM;キララキシル;フォセチル;シモキサニル;ペンシクロン;トルクロホスメチル;カルプロパミド;ジクロシメット;フェノキサニル;トリシクラゾール;ピロキロン;プロベナゾール;イソチアニル;チアジニル;テブフロキン;ジクロメジン;カスガマイシン;フェリムゾン;フサライド;バリダマイシン;ヒドロキシイソキサゾール;イミノクタジン酢酸塩;イソプロチオラン;オキソリニック酸;オキシテトラサイクリン;ストレプトマイシン;塩基性塩化銅;水酸化第二銅;塩基性硫酸銅;有機銅;硫黄;イソピラザムなどが挙げられる。
【0030】
かかる他の殺虫剤としては、例えば
(1)有機リン系化合物
アセフェート(acephate)、りん化アルミニウム(Aluminium phosphide)、ブタチオホス(butathiofos)、キャドサホス(cadusafos)、クロルエトキシホス(chlorethoxyfos)、クロルフェンビンホス(ch1orfenvinphos)、クロルピリホス(chlorpyrifos)、クロルピリホスメチル(chlorpyrifos-methyl)、シアノホス(cyanophos:CYAP)、ダイアジノン(diazinon)、DCIP(dichlorodiisopropyl ether)、ジクロフェンチオン(dichlofenthion:ECP)、ジクロルボス(dichlorvos:DDVP)、ジメトエート(dimethoate)、ジメチルビンホス(dimethylvinphos)、ジスルホトン(disulfoton)、EPN、エチオン(ethion)、エトプロホス(ethoprophos)、エトリムホス(etrimfos)、フェンチオン(fenthion:MPP)、フエニトロチオン(fenitrothion:MEP)、ホスチアゼート(fosthiazate)、ホルモチオン(formothion)、りん化水素(Hydrogen phosphide)、イソフェンホス(isofenphos)、イソキサチオン(isoxathion)、マラチオン(malathion)、メスルフェンホス(mesulfenfos)、メチダチオン(methidathion:DMTP)、モノクロトホス(monocrotophos)、ナレッド(naled:BRP)、オキシデプロホス(oxydeprofos:ESP)、パラチオン(parathion)、ホサロン(phosalone)、ホスメット(phosmet:PMP)、ピリミホスメチル(pirimiphos-methy1)、ピリダフェンチオン(pyridafenthion)、キナルホス(quinalphos)、フェントエート(phenthoate:PAP)、プロフェノホス(profenofos)、プロパホス(propaphos)、プロチオホス(prothiofos)、ピラクロホス(pyraclorfos)、サリチオン(salithion)、スルプロホス(sulprofos)、テブピリムホス(tebupirimfos)、テメホス(temephos)、テトラクロルビンホス(tetrach1orvinphos)、テルブホス(terbufos)、チオメトン(thiometon)、トリクロルホン(trichlorphon:DEP)、バミドチオン(vamidothion)、フォレート(phorate)、カズサホス(cadusafos)等;
(2)カーバメート系化合物
アラニカルブ(alanycarb)、ベンダイオカルブ(bendiocarb)、ベンフラカルブ(benfuracarb)、BPMC、カルバリル(carbary1)、カルボフラン(carbofuran)、カルボスルファン(carbosulfan)、クロエトカルブ(cloethocarb)、エチオフェンカルブ(ethiofencarb)、フェノブカルブ(fenobucarb)、フェノチオカルブ(fenothiocarb)、フェノキシカルブ(fenoxycarb)、フラチオカルブ(furathiocarb)、イソプロカルブ(isoprocarb:MIPC)、メトルカルブ(metolcarb)、 メソミル(methomyl)、メチオカルブ(methiocarb)、NAC、オキサミル(oxamyl)、ピリミカーブ(pirimicarb)、プロポキスル(propoxur:PHC)、XMC、チオジカルブ(thiodicarb)、 キシリルカルブ(xylylcarb)、アルジカルブ(aldicarb)等;
(3)合成ピレスロイド系化合物
アクリナトリン(acrinathrin)、アレスリン(allethrin)、ベンフルスリン(benfluthrin)、ベータ−シフルトリン(beta-cyfluthrin)、ビフェントリン(bifenthrin)、シクロプロトリン(cycloprothrin)、シフルトリン(cyfluthrin)、シハロトリン(cyhalothrin)、シペルメトリン(cypermethrin)、デルタメトリン(deltamethrin)、エスフェンバレレート(esfenvalerate)、エトフェンプロックス(ethofenprox) 、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、フェンバレレート(fenvalerate)、フルシトリネート(flucythrinate)、フルフェンプロックス(flufenoprox)、フルメスリン(flumethrin)、フルバリネート(fluvalinate)、ハルフェンプロックス(halfenprox)、イミプロトリン(imiprothrin)、ペルメトリン(permethrin)、プラレトリン(prallethrin)、ピレトリン(pyrethrins)、レスメトリン(resmethrin)、シグマ−サイパーメスリン(sigma-cypermethrin)、シラフルオフェン(silafluofen)、テフルトリン(tefluthrin)、トラロメトリン(tralomethrin)、トランスフルトリン(transfluthrin)、テトラメトリン(tetramethrin)、フェノトリン(phenothrin)、シフェノトリン(cyphenothrin)、アルファシペルメトリン(alpha-cypermethrin)、ゼータシペルメトリン(zeta-cypermethrin)、ラムダシハロトリン(lambda-cyhalothrin)、フラメトリン(furamethrin)、タウフルバリネート(tau-fluvalinate)、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(メトキシメチル)ベンジル (EZ)−(1RS,3RS;1RS,3SR)−2,2−ジメチル−3−プロプ−1−エニルシクロプロパンカルボキシレート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル (EZ)−(1RS,3RS;1RS,3SR)−2,2−ジメチル−3−プロプ−1−エニルシクロプロパンカルボキシレート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(メトキシメチル)ベンジル (1RS,3RS;1RS,3SR)−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシレート等;
(4)ネライストキシン系化合物
カルタップ(cartap)、ベンスルタップ(bensu1tap)、チオシクラム(thiocyclam)、モノスルタップ(monosultap)、ビスルタップ(bisultap)等;
(5)ネオニコチノイド系化合物
イミダクロプリド(imidac1oprid)、ニテンピラム(nitenpyram)、アセタミプリド(acetamiprid)、チアメトキサム(thiamethoxam)、チアクロプリド(thiacloprid)、ジノテフラン(dinotefuran)、クロチアニジン(clothianidin)等;
(6)ベンゾイル尿素系化合物
クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、ビストリフルロン(bistrifluron)、ジアフェンチウロン(diafenthiuron)、ジフルベンズロン(diflubenzuron)、フルアズロン(fluazuron)、フルシクロクスロン(flucycloxuron)、フルフェノクスロン(flufenoxuron)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、ルフェヌロン(lufenuron)、ノバルロン(novaluron)、ノビフルムロン(noviflumuron)、テフルベンズロン(teflubenzuron)、トリフルムロン(triflumuron)、トリアズロン等;
(7)フェニルピラゾール系化合物
アセトプロール(acetoprole)、エチプロール(ethiprole)、フィプロニル(fiproni1)、バニリプロール(vaniliprole)、ピリプロール(pyriprole)、ピラフルプロール(pyrafluprole)等;
(8)Btトキシン系殺虫剤
バチルス・チューリンゲンシス菌由来の生芽胞および産生結晶毒素、並びにそれらの混合物;
(9)ヒドラジン系化合物
クロマフェノジド(chromafenozide)、ハロフェノジド(halofenozide)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide)、テブフェノジド(tebufenozide)等;
(10)有機塩素系化合物
アルドリン(aldrin)、ディルドリン(dieldrin)、ジエノクロル(dienochlor)、エンドスルファン(endosulfan)、メトキシクロル(methoxychlor)等;
(11)天然系殺虫剤
マシン油(machine oil)、硫酸ニコチン(nicotine-sulfate);
(12)その他の殺虫剤
アベルメクチン(avermectin-B)、ブロモプロピレート(bromopropylate)、ブプロフェジン(buprofezin)、クロルフェナピル(chlorphenapyr)、シロマジン(cyromazine)、D−D(1,3-Dichloropropene)、エマメクチンベンゾエート(emamectin-benzoate)、フェナザキン(fenazaquin)、フルピラゾホス(flupyrazofos)、ハイドロプレン(hydroprene)、メトプレン(methoprene)、インドキサカルブ(indoxacarb)、メトキサジアゾン(metoxadiazone)、ミルベマイシンA(milbemycin-A)、ピメトロジン(pymetrozine)、ピリダリル(pyridalyl)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)、スピノサッド(spinosad)、スルフラミド(sulfluramid)、トルフェンピラド(tolfenpyrad)、トリアゼメイト(triazamate)、フルベンジアミド(flubendiamide)、レピメクチン(lepimectin)、亜ひ酸(Arsenic acid)、ベンクロチアズ(benclothiaz)、石灰窒素(Calcium cyanamide)、石灰硫黄合剤(Calcium polysulfide)、クロルデン(chlordane)、DDT、DSP、フルフェネリウム(flufenerim)、フロニカミド(flonicamid)、フルリムフェン(flurimfen)、ホルメタネート(formetanate)、メタム・アンモニウム(metam-ammonium)、メタム・ナトリウム(metam-sodium)、臭化メチル(Methyl bromide)、ニディノテフラン(nidinotefuran)、オレイン酸カリウム(Potassium oleate)、プロトリフェンビュート(protrifenbute)、スピロメシフェン(spiromesifen)、硫黄(Sulfur)、メタフルミゾン(metaflumizone)、スピロテトラマット(spirotetramat)、ピリフルキナゾン(pyrifluquinazone)、スピネトラム(spinetoram)、クロラントラニリプロール(chlorantraniliprole)
で示される化合物等が挙げられる。
【0031】
かかる他の殺ダニ剤(殺ダニ活性成分)としては、例えばアセキノシル(acequinocyl)、アミトラズ(amitraz)、ベンゾキシメート(benzoximate)、ビフェナゼート(bifenaate)、フェニソブロモレート(bromopropylate)、キノメチオネート(chinomethionat)、クロルベンジレート(chlorobenzilate)、CPCBS(chlorfenson)、クロフェンテジン(clofentezine)、シフルメトフェン(cyflumetofen)、ケルセン(ジコホル:dicofol)、エトキサゾール(etoxazole)、酸化フェンブタスズ(fenbutatin oxide)、フェノチオカルブ(fenothiocarb)、フェンピロキシメート(fenpyroximate)、フルアクリピリム(fluacrypyrim)、フルプロキシフェン(fluproxyfen)、ヘキシチアゾクス(hexythiazox)、プロパルギット(propargite:BPPS)、ポリナクチン複合体(polynactins)、ピリダベン(pyridaben)、ピリミジフェン(Pyrimidifen)、テブフェンピラド(tebufenpyrad)、テトラジホン(tetradifon)、スピロディクロフェン(spirodiclofen)、スピロメシフェン(spiromesifen)、スピロテトラマット(spirotetramat)、アミドフルメット(amidoflumet)、シエノピラフェン(cyenopyrafen)等が挙げられる。
かかる他の殺線虫剤(殺線虫活性成分)としては、例えば、DCIP、フォスチアゼート(fosthiazate)、塩酸レバミゾール(levamisol)、メチルイソチオシアネート(methyisothiocyanate)、酒石酸モランテル(morantel tartarate)、イミシアホス(imicyafos)等が挙げられる。
【0032】
本発明防除剤の施用量は、気象条件、製剤形態、施用時期、施用方法、施用場所、対象病害、対象作物等によっても異なるが、本発明防除剤中の本発明化合物量で10アールあたり、通常1〜500g、好ましくは2〜200gである。乳剤、水和剤、懸濁剤等は通常水で希釈して施用されるが、その場合の希釈後の本発明化合物濃度は、通常0.0005〜2重量%、好ましくは0.005〜1重量%であり、粉剤、粒剤等は通常希釈することなくそのまま施用される。種子への処理においては、種子1Kgに対して本発明防除剤中の本発明化合物量で、通常0.001〜100g、好ましくは0.01〜50gの範囲で施用される。
【0033】
本発明防除剤は、畑、水田、芝生、果樹園等の農耕地における植物病害の防除剤として使用することができる。本発明防除剤は、以下に挙げられる「作物」等を栽培する農耕地等において、当該農耕地の病害を防除することができる。
【0034】
農作物;トウモロコシ、イネ、コムギ、オオムギ、ライムギ、エンバク、ソルガム、ワタ、ダイズ、ピーナッツ、ソバ、テンサイ、ナタネ、ヒマワリ、サトウキビ、タバコ等、野菜;ナス科野菜(ナス、トマト、ピーマン、トウガラシ、ジャガイモ等)、ウリ科野菜(キュウリ、カボチャ、ズッキーニ、スイカ、メロン等)、アブラナ科野菜(ダイコン、カブ、セイヨウワサビ、コールラビ、ハクサイ、キャベツ、カラシナ、ブロッコリー、カリフラワー等)、キク科野菜(ゴボウ、シュンギク、アーティチョーク、レタス等)、ユリ科野菜(ネギ、タマネギ、ニンニク、アスパラガス)、セリ科野菜(ニンジン、パセリ、セロリ、アメリカボウフウ等)、アカザ科野菜(ホウレンソウ、フダンソウ等)、シソ科野菜(シソ、ミント、バジル等)、イチゴ、サツマイモ、ヤマノイモ、サトイモ等、
花卉、
観葉植物、
果樹;仁果類(リンゴ、セイヨウナシ、ニホンナシ、カリン、マルメロ等)、核果類(モモ、スモモ、ネクタリン、ウメ、オウトウ、アンズ、プルーン等)、カンキツ類(ウンシュウミカン、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ等)、堅果類(クリ、クルミ、ハシバミ、アーモンド、ピスタチオ、カシューナッツ、マカダミアナッツ等)、液果類(ブルーベリー、クランベリー、ブラックベリー、ラズベリー等)、ブドウ、カキ、オリーブ、ビワ、バナナ、コーヒー、ナツメヤシ、ココヤシ等、
果樹以外の樹;チャ、クワ、花木、街路樹(トネリコ、カバノキ、ハナミズキ、ユーカリ、イチョウ、ライラック、カエデ、カシ、ポプラ、ハナズオウ、フウ、プラタナス、ケヤキ、クロベ、モミノキ、ツガ、ネズ、マツ、トウヒ、イチイ)等。
【0035】
上記「作物」とは、イソキサフルトール等のHPPD阻害剤、イマゼタピル、チフェンスルフロンメチル等のALS阻害剤、EPSP合成酵素阻害剤、グルタミン合成酵素阻害剤、ブロモキシニル等の除草剤に対する耐性が、古典的な育種法、もしくは遺伝子組換え技術により付与された作物も含まれる。
【0036】
古典的な育種法により耐性が付与された「作物」の例として、イマゼタピル等のイミダゾリノン系除草剤耐性のClearfield(登録商標)カノーラ、チフェンスルフロンメチル等のスルホニルウレア系ALS阻害型除草剤耐性のSTSダイズ等がある。また、遺伝子組換え技術により耐性が付与された「作物」の例として、グリホサートやグルホシネート耐性のトウモロコシ品種があり、RoundupReady(登録商標)及びLibertyLink(登録商標)等の商品名ですでに販売されている。
【0037】
上記「作物」とは、遺伝子組換え技術を用いて、例えば、バチルス属で知られている選択的毒素等を合成する事が可能となった作物も含まれる。
この様な遺伝子組換え植物で発現される毒素として、バチルス・セレウスやバチルス・ポピリエ由来の殺虫性タンパク;バチルス・チューリンゲンシス由来のCry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry1Fa2、Cry2Ab、Cry3A、Cry3Bb1またはCry9C等のδ−エンドトキシン、VIP1、VIP2、VIP3またはVIP3A等の殺虫タンパク;線虫由来の殺虫タンパク;さそり毒素、クモ毒素、ハチ毒素または昆虫特異的神経毒素等動物によって産生される毒素;糸状菌類毒素;植物レクチン;アグルチニン;トリプシン阻害剤、セリンプロテアーゼ阻害剤、パタチン、シスタチン、パパイン阻害剤等のプロテアーゼ阻害剤;リシン、トウモロコシ−RIP、アブリン、ルフィン、サポリン、ブリオジン等のリボゾーム不活性化タンパク(RIP);3−ヒドロキシステロイドオキシダーゼ、エクジステロイド−UDP−グルコシルトランスフェラーゼ、コレステロールオキシダーゼ等のステロイド代謝酵素;エクダイソン阻害剤;HMG-COAリダクターゼ;ナトリウムチャネル、カルシウムチャネル阻害剤等のイオンチャネル阻害剤;幼若ホルモンエステラーゼ;利尿ホルモン受容体;スチルベンシンターゼ;ビベンジルシンターゼ;キチナーゼ;グルカナーゼ等が挙げられる。
【0038】
またこの様な遺伝子組換え作物で発現される毒素として、Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry1Fa2、Cry2Ab、Cry3A、Cry3Bb1又はCry9C等のδ−エンドトキシンタンパク、VIP1、VIP2、VIP3またはVIP3A等の殺虫タンパクのハイブリッド毒素、一部を欠損した毒素、修飾された毒素も含まれる。ハイブリッド毒素は組換え技術を用いて、これらタンパクの異なるドメインの新しい組み合わせによって作り出される。一部を欠損した毒素としては、アミノ酸配列の一部を欠損したCry1Abが知られている。修飾された毒素としては、天然型の毒素のアミノ酸の1つ又は複数が置換されている。
これら毒素の例及びこれら毒素を合成する事ができる組換え植物は、EP-A-0 374 753、WO 93/07278、WO 95/34656、EP-A-0 427 529、EP-A-451 878、WO 03/052073等に記載されている。
これらの組換え植物に含まれる毒素は、特に、甲虫目害虫、双翅目害虫、鱗翅目害虫への耐性を植物へ付与する。
【0039】
また、1つ若しくは複数の殺虫性の害虫抵抗性遺伝子を含み、1つ又は複数の毒素を発現する遺伝子組換え植物は既に知られており、いくつかのものは市販されている。これら遺伝子組換え植物の例として、YieldGard(登録商標)(Cry1Ab毒素を発現するトウモロコシ品種)、YieldGard Rootworm(登録商標)(Cry3Bb1毒素を発現するトウモロコシ品種)、YieldGard Plus(登録商標)(Cry1AbとCry3Bb1毒素を発現するトウモロコシ品種)、Herculex I(登録商標)(Cry1Fa2毒素とグルホシネートへの耐性を付与する為にホスフィノトリシン N−アサチルトランスフェラーゼ(PAT)を発現するトウモロコシ品種)、NuCOTN33B(Cry1Ac毒素を発現するワタ品種)、Bollgard I(登録商標)(Cry1Ac毒素を発現するワタ品種)、Bollgard II(登録商標)(Cry1AcとCry2Ab毒素とを発現するワタ品種)、VIPCOT(登録商標)(VIP毒素を発現するワタ品種)、NewLeaf(登録商標)(Cry3A毒素を発現するジャガイモ品種)、NatureGard(登録商標)Agrisure(登録商標)GT Advantage(GA21 グリホサート耐性形質)、Agrisure(登録商標) CB Advantage(Bt11コーンボーラー(CB)形質)、Protecta(登録商標)等が挙げられる。
【0040】
上記「作物」とは、遺伝子組換え技術を用いて、選択的な作用を有する抗病原性物質を産生する能力を付与されたものも含まれる。
抗病原性物質の例として、PRタンパク等が知られている(PRPs、EP-A-0 392 225)。このような抗病原性物質とそれを産生する遺伝子組換え植物は、EP-A-0 392 225、WO 95/33818、EP-A-0 353 191等に記載されている。
こうした遺伝子組換え植物で発現される抗病原性物質の例として、例えば、ナトリウムチャネル阻害剤、カルシウムチャネル阻害剤(ウイルスが産生するKP1、KP4、KP6毒素等が知られている。)等のイオンチャネル阻害剤;スチルベンシンターゼ;ビベンジルシンターゼ;キチナーゼ;グルカナーゼ;PRタンパク;ペプチド抗生物質、ヘテロ環を有する抗生物質、植物病害抵抗性に関与するタンパク因子(植物病害抵抗性遺伝子と呼ばれ、WO 03/000906に記載されている。)等の微生物が産生する抗病原性物質等が挙げられる。
【0041】
本発明により防除することができる植物病害としては、例えば糸状菌等が挙げられ、より詳しくは以下の病害を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
通常、本発明防除方法は、本発明防除剤を前記した本発明防除剤を施用する方法で用いることにより行われる。
【0042】
イネのいもち病(Magnaporthe grisea)、ごま葉枯病(Cochliobolus miyabeanus)、紋枯病(Rhizoctonia solani)、馬鹿苗病(Gibberella fujikuroi)、黄化萎縮病(Sclerophthora macrospora);ムギ類のうどんこ病(Erysiphe graminis)、赤かび病(Fusarium graminearum, F. avenacerum, F. culmorum, Microdochium nivale)、さび病(Puccinia striiformis, P. graminis, P. recondita, P. hordei)、雪腐病(Typhula sp.,Micronectriella nivalis)、裸黒穂病(Ustilago tritici, U. nuda)、なまぐさ黒穂病(Tilletia caries)、眼紋病(Pseudocercosporella herpotrichoides)、雲形病(Rhynchosporium secalis)、葉枯病(Septoria tritici)、ふ枯病(Leptosphaeria nodorum)、網斑病(Pyrenophora teres Drechsler)、立枯病(Gaeumannomyces graminis)、黄斑病(Pyrenophora tritici-repentis);カンキツ類の黒点病(Diaporthe citri)、そうか病(Elsinoe fawcetti)、果実腐敗病(Penicillium digitatum, P. italicum);リンゴのモニリア病(Monilinia mali)、腐らん病(Valsa ceratosperma)、うどんこ病(Podosphaera leucotricha)、斑点落葉病(Alternaria alternata apple pathotype)、黒星病(Venturia inaequalis)、炭そ病(Glomerella cingulata);ナシの黒星病(Venturia nashicola, V. pirina)、黒斑病(Alternaria alternata Japanese pear pathotype)、赤星病(Gymnosporangium haraeanum);モモの灰星病(Monilinia fructicola)、黒星病(Cladosporium carpophilum)、フォモプシス腐敗病(Phomopsis sp.);ブドウの黒とう病(Elsinoe ampelina)、晩腐病(Glomerella cingulata)、うどんこ病(Uncinula necator)、さび病(Phakopsora ampelopsidis)、ブラックロット病(Guignardia bidwellii)、べと病(Plasmopara viticola);カキの炭そ病(Gloeosporium kaki)、落葉病(Cercospora kaki, Mycosphaerella nawae);ウリ類の炭そ病(Colletotrichum lagenarium)、うどんこ病(Sphaerotheca fuliginea)、つる枯病(Mycosphaerella melonis)、つる割病(Fusarium oxysporum)、べと病(Pseudoperonospora cubensis)、疫病(Phytophthora sp.)、苗立枯病(Pythium sp.);トマトの輪紋病(Alternaria solani)、葉かび病(Cladosporium fulvum)、疫病(Phytophthora infestans);ナスの褐紋病(Phomopsis vexans)、うどんこ病(Erysiphe cichoracearum);アブラナ科野菜の黒斑病(Alternaria japonica)、白斑病(Cercosporella brassicae)、根こぶ病(Plasmodiophora parasitica)、べと病(Peronospora parasitica);ネギのさび病(Puccinia allii)、ダイズの紫斑病(Cercospora kikuchii)、黒とう病(Elsinoe glycines)、黒点病(Diaporthe phaseolorum var. sojae)、さび病( Phakopsora pachyrhizi)、インゲンの炭そ病(Colletotrichum lindemthianum)ラッカセイの黒渋病(Cercospora personata)、褐斑病(Cercospora arachidicola)、白絹病(Sclerotium rolfsii);エンドウのうどんこ病(Erysiphe pisi);ジャガイモの夏疫病(Alternaria solani)、疫病(Phytophthora infestans)、半身萎凋病(Verticillium albo-atrum, V. dahliae, V. nigrescens);イチゴのうどんこ病(Sphaerotheca humuli);チャの網もち病(Exobasidium reticulatum);白星病(Elsinoe leucospila)、輪斑病(Pestalotiopsis sp.)、炭そ病(Colletotrichum theae-sinensis)タバコの赤星病(Alternaria longipes)、うどんこ病(Erysiphe cichoracearum)、炭そ病(Colletotrichum tabacum)、べと病(Peronospora tabacina)、疫病(Phytophthora nicotianae);テンサイの褐斑病(Cercospora beticola)、葉腐病(Thanatephorus cucumeris)、根腐病(Thanatephorus cucumeris)、黒根病(Aphanomyces sochlioides);バラの黒星病(Diplocarpon rosae)、うどんこ病(Sphaerotheca pannosa);キクの褐斑病(Septoria chrysanthemi−indici)、白さび病(Puccinia horiana);タマネギの白斑葉枯病(Botrytis cinerea, B. byssoidea, B. squamosa)、灰色腐敗病(Botrytis alli);小菌核性腐敗病(Botrytis squamosa)種々の作物の灰色かび病(Botrytis cinerea)、菌核病(Sclerotinia sclerotiorum);ダイコン黒斑病((Alternaria brassicicola);シバのダラースポット病(Sclerotinia homeocarpa)、シバのブラウンパッチ病およびラージパッチ病(Rhizoctonia solani);並びにバナナのシガトカ病(Mycosphaerella fijiensis、Mycosphaerella musicola)。
【実施例】
【0043】
以下、本発明を製造例、製剤例及び試験例等によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例のみに限定されるものではない。
まず、本発明化合物の製造例を示す。
【0044】
製造例1
2−フルオロ−3−メトキシアニリン0.20g、キノリン−6−カルボン酸0.3g、WSC0.40g、ピリジン0.5ml及びDMF5mlの混合物を室温で5時間撹拌した。その後、反応混合物に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2’−フルオロ−3’−メトキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物1と記す。)0.29gを得た。
本発明化合物1

1H-NMR (CDCl3) δ: 3.93 (3H, s), 6.80 (1H, td, J = 8.3, 1.5 Hz), 7.14 (1H, td, J = 8.4, 2.0 Hz), 7.52 (1H, dd, J = 8.3, 4.1 Hz), 8.08-8.12 (1H, m), 8.18 (1H, dd, J = 8.8, 2.0 Hz), 8.21 (1H, s), 8.24 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.31 (1H, dd, J = 8.4, 1.1 Hz), 8.42 (1H, d, J = 2.0 Hz), 9.04 (1H, dd, J = 4.1, 1.7 Hz).
【0045】
製造例2
キノリン−6−カルボン酸0.35g、3−フェノキシアニリン0.37g及びDMF5mlの混合物に、BOP試薬0.88g及びトリエチルアミン0.40gを順次加えて、室温で4時間攪拌した。反応混合物に氷及び水40mlを順次加え、室温で30分間、次いで氷冷下で30分間攪拌した。生じた固体をろ過により集め、水及び冷MTBEで順次洗浄した後、乾燥させて、3’− フェノキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物2と記す。)0.57gを得た。
本発明化合物2

1H-NMR (CDCl3) δ: 6.82-6.85 (1H, m), 7.05-7.07 (2H, m), 7.11-7.15 (1H, m), 7.32-7.38 (4H, m), 7.44-7.51 (2H, m), 8.05 (1H, br s), 8.11 (1H, dd, J = 8.8, 1.7 Hz), 8.18 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.24 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.36 (1H, d, J = 1.7 Hz), 9.00 (1H, dd, J = 4.1, 1.7 Hz).
【0046】
製造例3
キノリン−6−カルボン酸0.35g、3−メトキシアニリン0.25g及びDMF5mlの混合物に、BOP試薬0.88g及びトリエチルアミン0.40gを順次加えて、室温で4時間攪拌した。反応混合物に氷及び水40mlを順次加え、室温で30分間、次いで氷冷下で30分間攪拌した。一晩放置して生じた固体をろ過により集め、水及び冷MTBEで順次洗浄した後、乾燥させて、3’− メトキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物3と記す。)0.57gを得た。
本発明化合物3

1H-NMR (CDCl3) δ: 3.86 (3H, s), 6.74-6.76 (1H, m), 7.15-7.17 (1H, m), 7.28-7.32 (1H, m), 7.47-7.52 (2H, m), 8.00 (1H, br s), 8.14 (1H, dd, J = 8.8, 2.0 Hz), 8.22 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.28 (1H, d, J = 7.6 Hz), 8.40 (1H, d, J = 2.0 Hz), 9.01 (1H, dd, J = 4.1, 1.7 Hz).
【0047】
製造例4
キノリン−6−カルボン酸0.35g、3−エトキシアニリン0.27g及びDMF5mlの混合物にBOP試薬0.88g及びトリエチルアミン0.40gを順次加えて、室温で4時間攪拌した。反応混合物に氷及び水40mlを順次加え、室温で30分間、次いで氷冷下で30分間攪拌した。一晩放置して生じた固体をろ過により集め、水及び冷MTBEで順次洗浄した後、乾燥させて、3’−エトキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物4と記す。)0.60gを得た。
本発明化合物4

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.43 (3H, t, J = 7.1 Hz), 4.08 (2H, q, J = 7.1 Hz), 6.72-6.74 (1H, m), 7.15-7.17 (1H, m), 7.28-7.30 (1H, m), 7.47-7.52 (2H, m), 8.01 (1H, br s), 8.12-8.15 (1H, m), 8.21 (1H, d, J = 9.0 Hz), 8.27 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.40 (1H, d, J = 1.7 Hz), 9.01-9.02 (1H, m).
【0048】
製造例5
キノリン−6−カルボン酸346mg、4−メチルアニリン214mg、WSC575mg、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール270mg及びトリエチルアミン0.28mlをDMF2.3mlに加え、100℃で4時間攪拌した。室温付近まで放冷した反応混合物に飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して4’−メチル−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物5と記す。)285mgを得た。
本発明化合物5

1H-NMR (CDCl3) δ: 2.36 (3H, s), 7.20 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.49 (1H, dd, J = 8.2, 4.3 Hz), 7.57 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.97 (1H, br s), 8.14 (1H, dd, J = 8.8, 1.8 Hz), 8.20 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.26 (1H, dd, J = 8.3, 1.0 Hz), 8.39 (1H, d, J = 1.8 Hz), 9.01 (1H, dd, J = 4.3, 1.8 Hz).
【0049】
製造例6
キノリン−6−カルボン酸346mg、3−メチルアニリン214mg、WSC575mg、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール270mg及びトリエチルアミン0.28mlをDMF2.1mlに加え、100℃で4時間攪拌した。室温付近まで放冷した反応混合物に飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して3’−メチル−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物6と記す。)252mgを得た。
本発明化合物6

1H -NMR (CDCl3) δ: 2.39 (3H, s), 7.00 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.29 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.46-7.51 (2H, m), 7.55 (1H, s), 8.00 (1H, br s), 8.13 (1H, dd, J = 8.8, 2.0 Hz), 8.20 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.26 (1H, dd, J = 8.3, 1.3 Hz), 8.38 (1H, d, J = 2.0 Hz), 9.01 (1H, dd, J = 4.2, 1.6 Hz).
【0050】
製造例7
キノリン−6−カルボン酸346mg、4−ヘキシルアニリン355mg、WSC575mg、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール270mg及びトリエチルアミン0.28mlをDMF2.1mlに加え、100℃で4時間攪拌した。室温付近まで放冷した反応混合物に飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して4’−ヘキシル−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物7と記す。)524mgを得た。
本発明化合物7

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.86-0.92 (3H, m), 1.26-1.38 (6H, m), 1.57-1.66 (2H, m), 2.61 (2H, t, J = 7.7 Hz), 7.21 (2H, d, J = 8.2 Hz), 7.49 (1H, dd, J = 8.2, 4.2 Hz), 7.59 (2H, d, J = 8.2 Hz), 7.99 (1H, br s), 8.13 (1H, dd, J = 8.7, 1.9 Hz), 8.20 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.26 (1H, dd, J = 8.3, 1.0 Hz), 8.38 (1H, d, J = 1.6 Hz), 9.01 (1H, dd, J = 4.2, 1.6 Hz).
【0051】
製造例8
キノリン−6−カルボン酸346mg、4−フェノキシアニリン370mg、WSC575mg、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール135mg及びトリエチルアミン0.28mlをDMF2.1mlに加え、100℃で4時間攪拌した。室温付近まで放冷した反応混合物に飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して4’−フェノキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物8と記す。)487mgを得た。
本発明化合物8

1H-NMR (CDCl3) δ: 7.00-7.07 (4H, m), 7.08-7.13 (1H, m), 7.32-7.37 (2H, m), 7.48 (1H, dd, J = 8.3, 4.2 Hz), 7.65 (2H, d, J = 8.8 Hz), 8.11-8.15 (2H, m), 8.18 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.23 (1H, dd, J = 8.3, 1.6 Hz), 8.38 (1H, d, J = 1.8 Hz), 9.00 (1H, dd, J = 4.2, 1.6 Hz).
【0052】
製造例9
キノリン−6−カルボン酸塩化物の塩酸塩0.20g、2−フルオロ−4−メチルアニリン0.15g及びトリエチルアミン0.20gをクロロホルム3mlに加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2’−フルオロ−4’−メチル−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物9と記す。)0.17gを得た。
本発明化合物9

1H-NMR (CDCl3) δ: 2.36 (3H, s), 6.97-7.05 (2H, m), 7.52 (1H, dd, J = 8.3, 4.2 Hz), 8.13 (1H, br s), 8.17 (1H, dd, J = 8.7, 1.8 Hz), 8.23 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.29-8.37 (2H, m), 8.42 (1H, d, J = 1.8 Hz), 9.03 (1H, dd, J = 4.2, 1.8 Hz).
【0053】
製造例10
キノリン−6−カルボン酸塩化物の塩酸塩0.20g、4−エチルアニリン0.15g及びトリエチルアミン0.20gをクロロホルム3mlに加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して4’−エチル−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物10と記す。)0.15gを得た。
本発明化合物10

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.25 (3H, t, J = 7.6 Hz), 2.66 (2H, q, J = 7.6 Hz), 7.23 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.49 (1H, dd, J = 8.3, 4.2 Hz), 7.60 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.99 (1H, br s), 8.14 (1H, dd, J = 8.7, 2.1 Hz), 8.20 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.26 (1H, dd, J = 8.3, 1.4 Hz), 8.39 (1H, d, J = 1.8 Hz), 9.01 (1H, dd, J = 4.2, 1.8 Hz).
【0054】
製造例11
キノリン−6−カルボン酸塩化物の塩酸塩0.20g、4−プロピルアニリン0.16g及びトリエチルアミン0.20gをクロロホルム3mlに加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して4’−プロピル−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物11と記す。)0.19gを得た。
本発明化合物11

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.95 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.60-1.70 (2H, m), 2.59 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.20 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.48 (1H, dd, J = 8.3, 4.3 Hz), 7.59 (2H, d, J = 8.5 Hz), 8.04 (1H, br s), 8.13 (1H, dd, J = 8.7, 1.9 Hz), 8.18 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.24 (1H, dd, J = 8.3, 1.1 Hz), 8.37 (1H, d, J = 1.7 Hz), 9.00 (1H, dd, J = 4.3, 1.7 Hz).
【0055】
製造例12
キノリン−6−カルボン酸塩化物の塩酸塩0.20g、4−ブチルアニリン0.17g及びトリエチルアミン0.20gをクロロホルム3mlに加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して4’−ブチル−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物12と記す。)0.22gを得た。
本発明化合物12

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.94 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.32-1.41 (2H, m), 1.57-1.64 (2H, m), 2.62 (2H, t, J = 7.7 Hz), 7.21 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.49 (1H, dd, J = 8.4, 4.2 Hz), 7.59 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.98 (1H, br s), 8.13 (1H, dd, J = 8.8, 1.9 Hz), 8.20 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.26 (1H, dd, J = 8.3, 1.3 Hz), 8.38 (1H, d, J = 1.9 Hz), 9.01 (1H, dd, J = 4.2, 1.6 Hz).
【0056】
製造例13
キノリン−6−カルボン酸塩化物の塩酸塩0.20g、4−ペンチルアニリン0.18g及びトリエチルアミン0.20gをクロロホルム3mlに加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して4’−ペンチル−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物13と記す。)0.21gを得た。
本発明化合物13

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.90 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.29-1.38 (4H, m), 1.59-1.66 (2H, m), 2.61 (2H, t, J = 7.6 Hz), 7.21 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.49 (1H, dd, J = 8.3, 4.2 Hz), 7.59 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.99 (1H, br s), 8.13 (1H, dd, J = 8.7, 1.9 Hz), 8.20 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.26 (1H, dd, J = 8.3, 1.2 Hz), 8.38 (1H, d, J = 1.7 Hz), 9.01 (1H, dd, J = 4.2, 1.7 Hz).
【0057】
製造例14
キノリン−6−カルボン酸塩化物の塩酸塩0.30g、3−メトキシ−4−メチルアニリン0.40g及びトリエチルアミン1.0gをクロロホルム5mlに加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して3’−メトキシ−4’−メチル−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物14と記す。)0.36gを得た。
本発明化合物14

1H-NMR (CDCl3) δ: 2.21 (3H, s), 3.87 (3H, s), 6.96 (1H, dd, J = 8.0, 2.2 Hz), 7.11 (1H, dd, J = 8.0, 0.5 Hz), 7.49 (1H, dd, J = 8.3, 4.2 Hz), 7.52 (1H, d, J = 1.4 Hz), 8.07 (1H, br s), 8.13 (1H, dd, J = 8.7, 1.9 Hz), 8.19 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.24 (1H, dd, J = 8.3, 1.8 Hz), 8.38 (1H, d, J = 1.9 Hz), 9.01 (1H, dd, J = 4.2, 1.8 Hz).
【0058】
製造例15
キノリン−6−カルボン酸塩化物の塩酸塩0.30g、2−フルオロ−4−フェノキシアニリン0.50g及びトリエチルアミン0.50gをクロロホルム2mlに加え、室温で2時間攪拌した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2’−フルオロ−4’−フェノキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物15と記す。)0.51gを得た。
本発明化合物15

1H-NMR (CDCl3) δ: 6.83-6.91 (2H, m), 7.04-7.08 (2H, m), 7.12-7.19 (1H, m), 7.35-7.41 (2H, m), 7.53 (1H, dd, J = 8.3, 4.2 Hz), 8.09-8.13 (1H, m), 8.17 (1H, dd, J = 8.8, 2.0 Hz), 8.24 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.29-8.33 (1H, m), 8.36-8.44 (2H, m), 9.04 (1H, dd, J = 4.2, 1.8 Hz).
【0059】
製造例16
キノリン−6−カルボン酸塩化物の塩酸塩0.30g、4−(2−メチルエチル)アニリン0.26g及びトリエチルアミン0.40gをクロロホルム3mlに加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して4’−(1−メチルエチル)−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物16と記す。)0.36gを得た。
本発明化合物16

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.26 (6H, d, J = 6.5 Hz), 2.87-2.97 (1H, m), 7.25 (2H, d, J = 8.2 Hz), 7.48 (1H, dd, J = 8.3, 4.2 Hz), 7.60 (2H, d, J = 8.2 Hz), 8.06 (1H, br s), 8.13 (1H, dd, J = 8.7, 1.8 Hz), 8.18 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.21-8.25 (1H, m), 8.37 (1H, d, J = 1.8 Hz), 9.00 (1H, dd, J = 4.2, 1.6 Hz).
【0060】
製造例17
キノリン−6−カルボン酸塩化物の塩酸塩0.30g、3,4−ジメチルアニリン0.24g及びトリエチルアミン0.40gをクロロホルム3mlに加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して3’,4’−ジメチル−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物17と記す。)0.32gを得た。
本発明化合物17

1H-NMR (CDCl3) δ: 2.25 (3H, s), 2.27 (3H, s), 7.13 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.40 (1H, dd, J = 8.1, 1.8 Hz), 7.45-7.50 (2H, m), 8.03 (1H, br s), 8.12 (1H, dd, J = 8.8, 1.8 Hz), 8.17 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.22 (1H, dd, J = 8.5, 1.0 Hz), 8.36 (1H, d, J = 1.4 Hz), 9.00 (1H, dd, J = 4.3, 1.7 Hz).
【0061】
製造例18
キノリン−6−カルボン酸塩化物の塩酸塩0.25g、4−(3−メトキシフェノキシ)アニリン0.28g及びトリエチルアミン0.40gをクロロホルム3mlに加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、MTBE及びヘキサンで順次洗浄した後、乾燥して4’−(3−メトキシフェノキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物18と記す。)0.40gを得た。
本発明化合物18

1H-NMR (CDCl3) δ: 3.79 (3H, s), 6.56-6.61 (2H, m), 6.63-6.68 (1H, m), 7.03-7.09 (2H, m), 7.19-7.26 (1H, m), 7.49 (1H, dd, J = 8.3, 4.2 Hz), 7.66 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.04-8.27 (4H, m), 8.36-8.40 (1H, m), 9.01 (1H, dd, J = 4.2, 1.5 Hz).
【0062】
製造例19
3’−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.40g、1−クロロ−4−ペンチン0.20g及び炭酸セシウム0.64gをDMF2mlに加え、80℃で4時間攪拌した。室温付近まで放冷した反応混合物に水を加えて、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して3’−(4−ペンチニルオキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物19と記す。)0.45gを得た。
本発明化合物19

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.98 (1H, t, J = 2.7 Hz), 1.99-2.06 (2H, m), 2.43 (2H, td, J = 7.0, 2.6 Hz), 4.12 (2H, t, J = 6.0 Hz), 6.75 (1H, dd, J = 8.2, 2.4 Hz), 7.14 (1H, t, J = 3.9 Hz), 7.26-7.31 (1H, m), 7.51 (2H, dd, J = 8.3, 4.1 Hz), 8.00 (1H, br s), 8.14 (1H, dd, J = 8.9, 2.1 Hz), 8.21 (1H, d, J = 8.9 Hz), 8.27 (1H, dd, J = 8.3, 1.3 Hz), 8.39 (1H, d, J = 1.9 Hz), 9.02 (1H, dd, J = 4.1, 1.8 Hz).
【0063】
製造例20
キノリン−6−カルボン酸塩化物の塩酸塩684mg、3−メチルチオアニリン418mg及びトリエチルアミン668mgをTHF8mlに加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて、生成した固体を濾集した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して3’−メチルチオ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物20と記す。)0.61gを得た。
本発明化合物20

1H-NMR (CDCl3) δ: 2.50 (3H, s), 7.03-7.07 (1H, m), 7.29 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.39-7.43 (1H, m), 7.47 (1H, dd, J = 8.3, 4.2 Hz), 7.68-7.71 (1H, m), 8.09-8.23 (4H, m), 8.34-8.37 (1H, m), 8.99 (1H, dd, J = 4.2, 1.8 Hz).
【0064】
製造例21
3’−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド1.0g、1−ブロモブタン1.3g及び炭酸セシウム3.0gをDMF5mlに加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物に水を加えて、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して3’−ブトキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物21と記す。)0.24gを得た。
本発明化合物21

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.98 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.45-1.55 (2H, m), 1.74-1.82 (2H, m), 4.00 (2H, t, J = 6.5 Hz), 6.73 (1H, dd, J = 8.2, 2.4 Hz), 7.13 (1H, dd, J = 7.6, 1.6 Hz), 7.27 (1H, t, J = 8.2 Hz), 7.46-7.51 (2H, m), 8.05 (1H, br s), 8.13 (1H, dd, J = 8.8, 1.9 Hz), 8.19 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.25 (1H, dd, J = 8.3, 1.3 Hz), 8.38 (1H, d, J = 1.9 Hz), 9.01 (1H, dd, J = 4.3, 1.7 Hz).
【0065】
製造例22
3’−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.30g、1−ヨードプロパン0.23g及びDMF5mlの混合物に、炭酸セシウム0.55gを加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物に水を加え、析出した固体を濾集し、3%水酸化ナトリウム水溶液、水及びヘキサンで順次洗浄し、減圧下で乾燥して3’−プロポキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物22と記す。)0.29gを得た。
本発明化合物22

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.04 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.77-1.86 (2H, m), 3.95 (2H, t, J = 6.6 Hz), 6.73 (1H, dd, J = 8.1, 1.8 Hz), 7.14 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.24-7.29 (1H, m), 7.46-7.49 (2H, m), 8.11-8.19 (2H, m), 8.23 (2H, d, J = 8.2 Hz), 8.37 (1H, s), 8.99-9.01 (1H, m).
【0066】
製造例23
3’−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.30g、1−ヨードペンタン0.27及びDMF5mlの混合物に、炭酸セシウム0.55gを加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物に水を加え、析出した固体を濾集し、3%水酸化ナトリウム水溶液、水及びヘキサンで順次洗浄し、減圧下で乾燥して3’−ペンチルオキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物23と記す。)0.27gを得た。
本発明化合物23

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.93 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.36-1.48 (4H, m), 1.76-1.83 (2H, m), 3.98 (2H, t, J = 6.5 Hz), 6.72 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.14 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.24-7.28 (1H, m), 7.46-7.49 (2H, m), 8.11-8.18 (3H, m), 8.22 (1H, d, J = 8.2 Hz), 8.36 (1H, s), 8.99-9.00 (1H, m).
【0067】
製造例24
3’−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.30g、シクロプロピルメチルブロマイド0.18g及びDMF5mlの混合物に、炭酸セシウム0.55gを加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物に水を加え、析出した固体を濾集し、3%水酸化ナトリウム水溶液、水及びヘキサンで順次洗浄し、減圧下で乾燥して3’−シクロプロピルメトキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物24と記す。)0.28gを得た。
本発明化合物24

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.35-0.39 (2H, m), 0.63-0.68 (2H, m), 1.25-1.34 (1H, m), 3.86 (2H, d, J = 6.8 Hz), 6.74-6.76 (1H, m), 7.12 (1H, d, J = 7.1 Hz), 7.26-7.30 (1H, m), 7.48-7.52 (2H, m), 7.96 (1H, s), 8.14 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.21 (1H, d, J = 9.0 Hz), 8.27 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.39 (1H, s), 9.02 (1H, d, J = 3.4 Hz).
【0068】
製造例25
3’−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.30g、シクロブチルメチルブロマイド0.20g及びDMF5mlの混合物に、炭酸セシウム0.55gを加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物に水を加え、析出した固体を濾集し、3%水酸化ナトリウム水溶液、水及びヘキサンで順次洗浄し、減圧下で乾燥して3’−シクロブチルメトキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物25と記す。)0.10gを得た。
本発明化合物25

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.84-2.01 (4H, m), 2.11-2.18 (2H, m), 2.75-2.82 (1H, m), 3.98 (2H, d, J = 6.6 Hz), 6.74 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.12 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.25-7.29 (1H, m), 7.49-7.51 (2H, m), 8.00 (1H, s), 8.14 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.21 (1H, d, J = 9.0 Hz), 8.26 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.39 (1H, s), 9.02 (1H, d, J = 3.9 Hz).
【0069】
製造例26
3’−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.30g、1−ブロモ−3−メトキシプロパン0.21g及びDMF5mlの混合物に、炭酸セシウム0.55gを加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物に水を加え、析出した固体を濾集し、3%水酸化ナトリウム水溶液、水及びヘキサンで順次洗浄し、減圧下で乾燥して3’−(3−メトキシ)プロポキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物26と記す。)0.13gを得た。
本発明化合物26

1H-NMR (CDCl3) δ: 2.04-2.10 (2H, m), 3.37 (3H, s), 3.57 (2H, t, J = 6.2 Hz), 4.11 (2H, t, J = 6.3 Hz), 6.74 (1H, dd, J = 8.2, 2.3 Hz), 7.13-7.15 (1H, m), 7.25-7.30 (1H, m), 7.47 (1H, t, J = 2.1 Hz), 7.51 (1H, dd, J = 8.3, 4.1 Hz), 7.94 (1H, s), 8.14 (1H, dd, J = 8.8, 2.0 Hz), 8.22 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.29 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.39 (1H, d, J = 1.7 Hz), 9.02 (1H, dd, J = 4.1, 1.7 Hz).
【0070】
製造例27
3’−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.30g、4−メトキシブチルメタンスルホネート0.25g及びDMF5mlの混合物に、炭酸セシウム0.55gを加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物に水を加え、析出した固体を濾集し、3%水酸化ナトリウム水溶液、水及びヘキサンで順次洗浄し、減圧下で乾燥して3’−(4−メトキシ)ブトキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物27と記す。)0.17gを得た。
本発明化合物27

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.74-1.80 (2H, m), 1.85-1.91 (2H, m), 3.36 (3H, s), 3.46 (2H, t, J = 6.1 Hz), 4.03 (2H, t, J = 6.2 Hz), 6.73 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.14 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.26-7.30 (1H, m), 7.46 (1H, s), 7.51 (1H, dd, J = 7.9, 4.0 Hz), 7.98 (1H, s), 8.14 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.21 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.28 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.39 (1H, s), 9.02 (1H, d, J = 3.2 Hz).
【0071】
製造例28
3’−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.30g、3−エトキシプロピルメタンスルホネート0.25g及びDMF5mlの混合物に、炭酸セシウム0.55gを加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物に水を加え、析出した固体を濾集し、3%水酸化ナトリウム水溶液、水及びヘキサンで順次洗浄し、減圧下で乾燥して3’−(3−エトキシ)プロポキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物28と記す。)0.15gを得た。
本発明化合物28

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.21 (3H, t, J = 7.1 Hz), 2.04-2.10 (2H, m), 3.50 (2H, q, J = 7.0 Hz), 3.61 (2H, t, J = 6.2 Hz), 4.10 (2H, t, J = 6.2 Hz), 6.74 (1H, dd, J = 8.3, 2.4 Hz), 7.14-7.16 (1H, m), 7.28 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.46 (1H, t, J = 2.0 Hz), 7.50 (1H, dd, J = 8.3, 4.1 Hz), 8.03 (1H, s), 8.13 (1H, dd, J = 8.8, 2.2 Hz), 8.20 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.25-8.27 (1H, m), 8.38 (1H, d, J = 2.0 Hz), 9.01 (1H, dd, J = 4.1, 1.7 Hz).
【0072】
製造例29
3’−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.30g、2−ヨードプロパン0.23g及びDMF5mlの混合物に、炭酸セシウム0.55gを加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物に水を加え、析出した固体を濾集し、3%水酸化ナトリウム水溶液、水及びヘキサンで順次洗浄し、減圧下で乾燥して3’−(1−メチル)エトキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物29と記す。)0.18gを得た。
本発明化合物29

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.37 (6H, d, J = 6.1 Hz), 4.58-4.64 (1H, m), 6.73 (1H, dd, J = 7.9, 2.1 Hz), 7.11-7.13 (1H, m), 7.25-7.30 (1H, m), 7.46 (1H, s), 7.51 (1H, dd, J = 8.3, 4.1 Hz), 7.95 (1H, s), 8.14 (1H, dd, J = 8.8, 2.0 Hz), 8.21 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.28 (1H, d, J = 7.6 Hz), 8.39 (1H, d, J = 2.0 Hz), 9.02 (1H, dd, J = 4.1, 1.7 Hz).
【0073】
製造例30
3’−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.30g、1−ブロモ−2−メチルプロパン0.19g及びDMF5mlの混合物に、炭酸セシウム0.55gを加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物に水を加え、析出した固体を濾集し、3%水酸化ナトリウム水溶液、水及びヘキサンで順次洗浄し、減圧下で乾燥して3’−(2−メチル)プロポキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物30と記す。)0.21gを得た。
本発明化合物30

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.03 (6H, d, J = 6.6 Hz), 2.07-2.14 (1H, m), 3.77 (2H, d, J = 6.6 Hz), 6.74 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.12 (1H, d, J = 7.1 Hz), 7.26-7.29 (1H, m), 7.49-7.51 (2H, m), 8.02 (1H, s), 8.13 (1H, d, J = 9.3 Hz), 8.20 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.26 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.38 (1H, s), 9.02 (1H, d, J = 2.9 Hz).
【0074】
製造例31
3’−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.30g、2−ブロモブタン0.19g及びDMF5mlの混合物に、炭酸セシウム0.55gを加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物に水を加え、析出した固体を濾集し、3%水酸化ナトリウム水溶液、水及びヘキサンで順次洗浄し、減圧下で乾燥して3’−(1−メチル)プロポキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物31と記す。)0.19gを得た。
本発明化合物31

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.99 (3H, t, J = 6.8 Hz), 1.32 (3H, d, J = 5.1 Hz), 1.62-1.80 (2H, m), 4.33-4.38 (1H, m), 6.72 (1H, d, J = 7.1 Hz), 7.13 (1H, d, J = 7.1 Hz), 7.25-7.28 (1H, m), 7.47-7.50 (2H, m), 8.05 (1H, s), 8.13 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.19 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.25 (1H, d, J = 7.6 Hz), 8.38 (1H, s), 9.01 (1H, s).
【0075】
製造例32
3’−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.30g、1−ブロモ−2−エトキシエタン0.23g及びDMF5mlの混合物に、炭酸セシウム0.55gを加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物に水を加え、析出した固体を濾集し、3%水酸化ナトリウム水溶液、水及びヘキサンで順次洗浄し、減圧下で乾燥して3’−(3−エトキシ)エトキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物32と記す。)0.34gを得た。
本発明化合物32

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.25 (3H, t, J = 6.8 Hz), 3.61 (2H, q, J = 6.7 Hz), 3.80-3.82 (2H, m), 4.15-4.17 (2H, m), 6.76 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.16 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.25-7.29 (1H, m), 7.47-7.50 (2H, m), 8.11-8.19 (3H, m), 8.24 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.37 (1H, s), 9.00 (1H, d, J = 2.7 Hz).
【0076】
製造例33
3’−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.30g、3−クロロ−1−プロペン0.11g及びDMF5mlの混合物に、炭酸セシウム0.55gを加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物に水を加え、析出した固体を濾集し、3%水酸化ナトリウム水溶液、水及びヘキサンで順次洗浄し、減圧下で乾燥して3’−(2−プロペニルオキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物33と記す。)0.25gを得た。
本発明化合物33

1H-NMR (CDCl3) δ: 4.59 (2H, d, J = 4.1 Hz), 5.31 (1H, d, J = 10.5 Hz), 5.45 (1H, d, J = 17.3 Hz), 6.03-6.13 (1H, m), 6.76 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.14 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.26-7.31 (1H, m), 7.49-7.52 (2H, m), 7.98 (1H, s), 8.14 (1H, d, J = 9.0 Hz), 8.21 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.27 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.39 (1H, s), 9.02 (1H, d, J = 3.9 Hz).
【0077】
製造例34
3’−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.30g、1−ブロモ−2−ブテン0.20g及びDMF5mlの混合物に、炭酸セシウム0.55gを加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物に水を加え、析出した固体を濾集し、3%水酸化ナトリウム水溶液、水及びヘキサンで順次洗浄し、減圧下で乾燥して3’−(2−ブテニルオキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物34と記す。)0.16gを得た。
本発明化合物34

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.76-1.78 (3.0H, m), 4.50 (1.6H, d, J = 5.9 Hz), 4.64 (0.4H, d, J = 5.4 Hz), 5.71-5.80 (1.2H, m), 5.84-5.93 (0.8H, m), 6.73-6.77 (1.0H, m), 7.14-7.16 (1.0H, m), 7.25-7.30 (1.0H, m), 7.47-7.50 (2.0H, m), 8.05 (1.0H, s), 8.12 (1.0H, dd, J = 8.8, 2.0 Hz), 8.19 (1.0H, d, J = 8.8 Hz), 8.25 (1.0H, d, J = 8.3 Hz), 8.37 (1.0H, d, J = 2.0 Hz), 9.01 (1.0H, dd, J = 4.1, 1.7 Hz).
【0078】
製造例35
3’−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.30g、1−ブロモ−2−ペンテン0.22g及びDMF5mlの混合物に、炭酸セシウム0.55gを加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物に水を加え、析出した固体を濾集し、3%水酸化ナトリウム水溶液、水及びヘキサンで順次洗浄し、減圧下で乾燥して3’−(2−ペンテニルオキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物35と記す。)0.32gを得た。
本発明化合物35

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.02-1.06 (3.0H, m), 2.09-2.21 (2.0H, m), 4.53 (1.2H, d, J = 5.6 Hz), 4.63 (0.8H, d, J = 4.1 Hz), 5.69-5.96 (2.0H, m), 6.74-6.77 (1.0H, m), 7.15 (1.0H, d, J = 7.8 Hz), 7.26-7.30 (1.0H, m), 7.48-7.52 (2.0H, m), 7.95 (1.0H, s), 8.14 (1.0H, d, J = 8.8 Hz), 8.22 (1.0H, d, J = 8.8 Hz), 8.28 (1.0H, d, J = 7.8 Hz), 8.39 (1.0H, s), 9.02 (1.0H, d, J = 3.4 Hz).
【0079】
製造例36
3’−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.30g、5−ブロモ−1−ペンテン0.22g及びDMF5mlの混合物に、炭酸セシウム0.55gを加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物に水を加え、析出した固体を濾集し、3%水酸化ナトリウム水溶液、水及びヘキサンで順次洗浄し、減圧下で乾燥して3’−(4−ペンテニルオキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物36と記す。)0.33gを得た。
本発明化合物36

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.87-1.94 (2H, m), 2.23-2.28 (2H, m), 4.02 (2H, t, J = 6.3 Hz), 5.01 (1H, d, J = 10.2 Hz), 5.08 (1H, dd, J = 17.1, 1.5 Hz), 5.82-5.92 (1H, m), 6.74 (1H, dd, J = 8.2, 2.3 Hz), 7.13 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.28 (1H, t, J = 10.0 Hz), 7.47-7.52 (2H, m), 7.97 (1H, s), 8.14 (1H, dd, J = 8.8, 2.0 Hz), 8.21 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.27 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.39 (1H, d, J = 2.0 Hz), 9.02 (1H, dd, J = 4.3, 1.6 Hz).
【0080】
製造例37
3’−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.30g、6−ブロモ−1−ヘキセン0.24g及びDMF5mlの混合物に、炭酸セシウム0.55gを加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物に水を加え、析出した固体を濾集し、3%水酸化ナトリウム水溶液、水及びヘキサンで順次洗浄し、減圧下で乾燥して3’−(5−ヘキセニルオキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物37と記す。)0.34gを得た。
本発明化合物37

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.54-1.62 (2H, m), 1.78-1.85 (2H, m), 2.11-2.17 (2H, m), 4.01 (2H, t, J = 6.5 Hz), 4.96-4.99 (1H, m), 5.04 (1H, d, J = 17.1 Hz), 5.79-5.89 (1H, m), 6.73 (1H, dd, J = 8.3, 2.4 Hz), 7.13 (1H, d, J = 7.1 Hz), 7.27 (1H, t, J = 8.2 Hz), 7.48-7.51 (2H, m), 8.03 (1H, s), 8.13 (1H, dd, J = 8.8, 1.7 Hz), 8.19 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.25 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.38 (1H, d, J = 1.7 Hz), 9.00-9.02 (1H, m).
【0081】
製造例38
[1,5]−ナフチリジン−2−カルボン酸348mg、4−メチルアニリン214mg、BOP試薬884mg及びトリエチルアミン1.0gをDMF1mlに加え、室温で3時間攪拌した後、一晩放置した。反応混合物に酢酸エチルを加え、水及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で順次洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して4’−メチル−[1,5]−ナフチリジン−2−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物38と記す。)193mgを得た。
本発明化合物38

1H-NMR (CDCl3) δ: 2.37 (3H, s), 7.23 (2H, d, J = 8.1 Hz), 7.71-7.76 (3H, m), 8.48-8.51 (1H, m), 8.60 (1H, d, J = 9.1 Hz), 8.65 (1H, d, J = 8.6 Hz), 9.09 (1H, dd, J = 4.2, 1.6 Hz), 10.05 (1H, br s).
【0082】
製造例39
2'−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.20g、1−クロロ−4−ペンチン80mg及び炭酸セシウム0.30gをDMF2mlに加え、室温で20時間攪拌した。反応混合物に水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2’−フルオロ−3’−(4−ペンチニルオキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物39と記す。)54mgを得た。
本発明化合物39

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.99 (1H, t, J = 2.7 Hz), 2.03-2.09 (2H, m), 2.46 (2H, td, J = 6.9, 2.6 Hz), 4.19 (2H, t, J = 6.1 Hz), 6.82 (1H, td, J = 8.2, 1.4 Hz), 7.12 (1H, td, J = 8.4, 2.0 Hz), 7.52 (1H, dd, J = 8.3, 4.1 Hz), 8.07-8.11 (1H, m), 8.16-8.25 (3H, m), 8.31 (1H, dd, J = 8.2, 1.3 Hz), 8.42 (1H, d, J = 1.7 Hz), 9.03 (1H, dd, J = 4.4, 1.7 Hz).
【0083】
製造例40
3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.30g、3−ブロモ−1−プロピン0.20g及びDMF5mlの混合物に、炭酸セシウム0.55gを加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物に水を加え、析出した固体を濾集し、3%水酸化ナトリウム水溶液、水及びヘキサンで順次洗浄し、減圧下で乾燥して3’−(2−プロピニルオキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物40と記す。)0.28gを得た。
本発明化合物40

1H-NMR (CDCl3) δ: 2.55 (1H, s), 4.73 (2H, s), 6.81-6.83 (1H, m), 7.23-7.32 (2H, m), 7.49-7.53 (2H, m), 8.10-8.13 (2H, m), 8.19 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.24 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.38 (1H, s), 9.01 (1H, s).
【0084】
製造例41
3’−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.30g、4−ブロモ−2−メチル−2−ブテン0.22g及びDMF5mlの混合物に、炭酸セシウム0.55gを加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物に水を加え、析出した固体を濾集し、3%水酸化ナトリウム水溶液、水及びヘキサンで順次洗浄し、減圧下で乾燥して3’−(3−メチル−2−ブテニルオキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物41と記す。)0.10gを得た。
本発明化合物41

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.76 (3H, s), 1.81 (3H, s), 4.56 (2H, d, J = 6.6 Hz), 5.51-5.54 (1H, m), 6.76 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.15 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.26-7.30 (1H, m), 7.49-7.52 (2H, m), 7.98 (1H, s), 8.14 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.21 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.28 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.39 (1H, s), 9.03 (1H, s).
【0085】
製造例42
3’−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.30g、1−ブロモ−3−メチルブタン0.21g及びDMF5mlの混合物に、炭酸セシウム0.55gを加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物に水を加え、析出した固体を濾集し、3%水酸化ナトリウム水溶液、水及びヘキサンで順次洗浄し、減圧下で乾燥して3’−(3−メチル−2−ブトキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物42と記す。)0.33gを得た。
本発明化合物42

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.98 (6H, d, J = 6.6 Hz), 1.67-1.72 (2H, m), 1.80-1.91 (1H, m), 4.04 (2H, t, J = 6.7 Hz), 6.74 (1H, dd, J = 8.3, 2.4 Hz), 7.13 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.25-7.30 (1H, m), 7.47 (1H, s), 7.51 (1H, dd, J = 8.3, 4.1 Hz), 7.94 (1H, s), 8.14 (1H, dd, J = 8.7, 1.8 Hz), 8.22 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.29 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.40 (1H, d, J = 2.0 Hz), 9.03 (1H, dd, J = 4.1, 1.7 Hz).
【0086】
製造例43
3’−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.30g、1−ブロモ−2−ペンチン0.20g及びDMF5mlの混合物に、炭酸カリウム0.24gを加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物に水を加え、析出した固体を濾集し、3%水酸化ナトリウム水溶液、水及びヘキサンで順次洗浄し、減圧下で乾燥して3’−(2−ペンチニルオキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物43と記す。)0.26gを得た。
本発明化合物43

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.15 (3H, t, J = 7.4 Hz), 2.23-2.28 (2H, m), 4.71 (2H, s), 6.81 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.25-7.32 (2H, m), 7.46 (1H, s), 7.49 (1H, dd, J = 8.3, 4.1 Hz), 8.08 (1H, s), 8.13 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.19 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.26 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.40 (1H, s), 9.01 (1H, d, J = 2.7 Hz).
【0087】
製造例44
3’−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.30g、6−クロロ−1−ヘキシン0.16g及びDMF5mlの混合物に、炭酸セシウム0.55gを加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物に水を加え、析出した固体を濾集し、3%水酸化ナトリウム水溶液、水及びヘキサンで順次洗浄し、減圧下で乾燥して3’−(5−ヘキシニルオキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物44と記す。)0.34gを得た。
本発明化合物44

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.69-1.77 (2H, m), 1.88-1.98 (3H, m), 2.25-2.29 (2H, m), 3.98-4.01 (2H, m), 6.71 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.15 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.24 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.43-7.50 (2H, m), 8.09-8.17 (3H, m), 8.32-8.34 (2H, m), 8.97 (1H, s).
【0088】
製造例45
2'−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.30g、1−ヨードペンタン0.23g及び炭酸セシウム0.45gをDMF2mlに加え、室温で20時間攪拌した。反応混合物に水を加えて、酢酸エチルで抽出した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2’−フルオロ−3’−ペンチルオキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物45と記す。)189mgを得た。
本発明化合物45

1H -NMR (CDCl3) δ: 0.95 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.37-1.51 (4H, m), 1.81-1.88 (2H, m), 4.07 (2H, t, J = 6.6 Hz), 6.79 (1H, t, J = 8.3 Hz), 7.12 (1H, t, J = 8.3 Hz), 7.52 (1H, dd, J = 8.3, 4.1 Hz), 8.07 (1H, t, J = 7.3 Hz), 8.16-8.33 (4H, m), 8.42 (1H, s), 9.04 (1H, d, J = 4.1 Hz).
【0089】
製造例46
2'−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.30g、1−ブロモヘキサン0.19g及び炭酸セシウム0.45gをDMF2mlに加え、室温で20時間攪拌した。反応混合物に水を加えて、酢酸エチルで抽出した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2’−フルオロ−3’−ヘキシルオキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物46と記す。)107mgを得た。
本発明化合物46

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.92 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.33-1.39 (4H, m), 1.45-1.51 (2H, m), 1.80-1.87 (2H, m), 4.07 (2H, t, J = 6.6 Hz), 6.79 (1H, td, J = 8.3, 1.5 Hz), 7.11 (1H, td, J = 8.4, 2.0 Hz), 7.52 (1H, dd, J = 8.3, 4.4 Hz), 8.05-8.10 (1H, m), 8.16-8.25 (3H, m), 8.31 (1H, dd, J = 8.4, 1.1 Hz), 8.42 (1H, d, J = 2.0 Hz), 9.03 (1H, dd, J = 4.4, 1.7 Hz).
【0090】
製造例47
2'−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.28g、4−ブロモ−1−ペンテン0.15g及び炭酸セシウム0.42gをDMF2mlに加え、室温で5時間攪拌した。反応混合物に水を加えて、酢酸エチルで抽出した後、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2’−フルオロ−3’−(4−ペンテニルオキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物47と記す。)215mgを得た。
本発明化合物47

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.91-1.98 (2H, m), 2.25-2.31 (2H, m), 4.08 (2H, t, J = 6.5 Hz), 5.01-5.11 (2H, m), 5.81-5.93 (1H, m), 6.77-6.82 (1H, m), 7.09-7.13 (1H, m), 7.52 (1H, dd, J = 8.2, 4.3 Hz), 8.06-8.33 (5H, m), 8.42-8.44 (1H, m), 9.03-9.05 (1H, m).
【0091】
製造例48
2'−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.28g、6−ブロモ−1−ヘキセン0.16g及び炭酸セシウム0.42gをDMF2mlに加え、室温で5時間攪拌した。反応混合物に水を加えて、酢酸エチルで抽出した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2’−フルオロ−3’−(4−ヘキセニルオキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物48と記す。)252mgを得た。
本発明化合物48

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.56-1.64 (2H, m), 1.83-1.90 (2H, m), 2.12-2.19 (2H, m), 4.08 (2H, t, J = 6.5 Hz), 4.97-5.09 (2H, m), 5.79-5.89 (1H, m), 6.79 (1H, td, J = 8.3, 1.2 Hz), 7.11 (1H, td, J = 8.4, 2.0 Hz), 7.52 (1H, dd, J = 8.3, 4.1 Hz), 8.08 (1H, t, J = 7.0 Hz), 8.16-8.26 (3H, m), 8.31 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.42 (1H, d, J = 1.7 Hz), 9.04 (1H, dd, J = 4.1, 1.7 Hz).
【0092】
製造例49
2'−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.28g、6−ブロモ−1−ヘキシン0.18g及び炭酸セシウム0.42gをDMF2mlに加え、室温で20時間攪拌した。反応混合物に水を加えて、酢酸エチルで抽出した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2’−フルオロ−3’−(5−ヘキシニルオキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物49と記す。)205mgを得た。
本発明化合物49

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.72-1.80 (2H, m), 1.93-2.01 (3H, m), 2.31 (2H, td, J = 7.0, 2.5 Hz), 4.10 (2H, t, J = 6.2 Hz), 6.79 (1H, td, J = 8.2, 1.3 Hz), 7.11 (1H, td, J = 8.4, 2.0 Hz), 7.52 (1H, dd, J = 8.3, 4.1 Hz), 8.05-8.09 (1H, m), 8.15-8.25 (3H, m), 8.30 (1H, dd, J = 8.4, 1.1 Hz), 8.41 (1H, d, J = 2.0 Hz), 9.03 (1H, dd, J = 4.4, 1.7 Hz).
【0093】
製造例50
2−フルオロ−3−メトキシアニリン0.16g、[1,5]ナフチリジン−2−カルボン酸0.20g、WSC0.29g及びピリジン3mlの混合物を室温で4時間撹拌した。反応混合物に水を加え、析出した固体を濾集し、3%水酸化ナトリウム水溶液、水及びヘキサンで順次洗浄し、減圧下で乾燥して2’−フルオロ−3’−メトキシ−[1,5]−ナフチリジン−2−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物50と記す。)0.27gを得た。
本発明化合物50

1H-NMR (CDCl3) δ: 3.94 (3H, s), 6.78-6.82 (1H, m), 7.12-7.17 (1H, m), 7.75-7.77 (1H, m), 8.18-8.22 (1H, m), 8.53 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.62 (2H, s), 9.10 (1H, s), 10.45 (1H, s).
【0094】
製造例51
ベンゾチアゾール−6−カルボン酸塩化物0.20g、2−フルオロ−3−メトキシアニリン0.15g及びトリエチルアミン0.20gをクロロホルム1mlに加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2’−フルオロ−3’−メトキシ−ベンゾチアゾール−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物51と記す。)0.27gを得た。
本発明化合物51

1H -NMR (CDCl3) δ: 3.93 (3H, s), 6.77-6.82 (1H, m), 7.10-7.16 (1H, m), 8.01 (1H, dd, J = 8.7, 1.7 Hz), 8.04-8.09 (1H, m), 8.14 (1H, br s), 8.25 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.59 (1H, d, J = 1.4 Hz), 9.17 (1H, s).
【0095】
製造例52
ベンゾチアゾール−6−カルボン酸塩化物200mg、4−メチルアニリン268mg及びトリエチルアミン111mgをTHF2mlに加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物に飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して4’−メチル−ベンゾチアゾール−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物52と記す。)100mgを得た。
本発明化合物52

1H-NMR (CDCl3) δ: 2.36 (3H, s), 7.20 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.54 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.87 (1H, br s), 7.97 (1H, dd, J = 8.6, 1.8 Hz), 8.22 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.56 (1H, d, J = 1.5 Hz), 9.14 (1H, s).
【0096】
製造例53
ベンゾチアゾール−6−カルボン酸塩化物200mg、3−フェノキシアニリン185mg及びトリエチルアミン111mgをTHF2mlに加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物に飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して3’−フェノキシ−ベンゾチアゾール−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物53と記す。)179mgを得た。
本発明化合物53

1H-NMR (CDCl3) δ: 6.83 (1H, ddd, J = 8.1, 2.2, 1.1 Hz), 7.04-7.08 (2H, m), 7.11-7.16 (1H, m), 7.32-7.38 (4H, m), 7.41-7.44 (1H, m), 7.89 (1H, br s), 7.95 (1H, dd, J = 8.6, 1.8 Hz), 8.21 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.54 (1H, d, J = 1.5 Hz), 9.15 (1H, s).
【0097】
製造例54
ベンゾチアゾール−6−カルボン酸塩化物200mg、3−メトキシアニリン123mg及びトリエチルアミン111mgをTHF2mlに加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物に飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して3’−メトキシ−ベンゾチアゾール−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物54と記す。)114mgを得た。
本発明化合物54

1H-NMR (CDCl3) δ: 3.85 (3H, s), 6.74 (1H, dd, J = 8.2, 1.9 Hz), 7.13 (1H, dd, J = 8.0, 1.4 Hz), 7.29 (1H, dd, J = 8.2, 8.0 Hz), 7.45 (1H, dd, J = 2.2, 1.9 Hz), 7.89 (1H, br s), 7.98 (1H, dd, J = 8.5, 1.9 Hz), 8.23 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.57 (1H, d, J = 1.8 Hz), 9.15 (1H, s).
【0098】
製造例55
[1,5]−ナフチリジン−2−カルボン酸348mg、4−ブチルアニリン298mg、BOP試薬884mg及びトリエチルアミン1.0gをDMF1mlに加え、室温で3時間攪拌した後、一晩放置した。反応混合物に酢酸エチルを加え、水及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で順次洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して4’−ブチル−[1,5]−ナフチリジン−2−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物55と記す。)155mgを得た。
本発明化合物55

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.94 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.33-1.42 (2H, m), 1.58-1.66 (2H, m), 2.63 (2H, t, J = 7.7 Hz), 7.24 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.72-7.76 (3H, m), 8.50 (1H, ddd, J = 8.6, 1.6, 0.8 Hz), 8.60 (1H, dd, J = 8.7, 0.8 Hz), 8.65 (1H, d, J = 8.8 Hz), 9.09 (1H, dd, J = 4.2, 1.6 Hz), 10.06 (1H, br s).
【0099】
製造例56
[1,5]−ナフチリジン−6−カルボン酸348mg、3−メチルアニリン214mg、BOP試薬884mg及びトリエチルアミン1.0gをDMF1mlに加え、室温で3時間攪拌した後、一晩放置した。反応混合物に酢酸エチルを加え、水及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で順次洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して3’−メチル−[1,5]−ナフチリジン−2−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物56と記す。)214mgを得た。
本発明化合物56

1H-NMR (CDCl3) δ: 2.42 (3H, s), 7.01 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.29-7.34 (1H, m), 7.62-7.66 (1H, m), 7.70-7.72 (1H, m), 7.75 (1H, dd, J = 8.5, 4.2 Hz), 8.50 (1H, ddd, J = 8.6, 1.6, 0.8 Hz), 8.61 (1H, dd, J = 8.7, 0.8 Hz), 8.65 (1H, d, J = 8.6 Hz), 9.09 (1H, dd, J = 4.2, 1.6 Hz), 10.07 (1H, br s).
【0100】
製造例57
2'−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド295mg、1−ブロモ−3−メトキシープロパン176mg及び炭酸セシウム409mgをDMF4mlに加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物に水を加えてから氷冷した後、析出した固体をろ過し、へキサンで洗浄した。得られた固体を減圧下乾燥し、2'−フルオロ−3'−(3−メトキシプロピルオキシ)キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物57と記す。)328mgを得た。
本発明化合物57

1H-NMR (CDCl3) δ: 2.07-2.13 (2H, m), 3.37 (3H, s), 3.59 (2H, t, J = 6.0 Hz), 4.17 (2H, t, J = 6.3 Hz), 6.80-6.84 (1H, m), 7.11 (1H, td, J = 8.5, 1.9 Hz), 7.52 (1H, dd, J = 8.3, 4.2 Hz), 8.07 (1H, t, J = 7.0 Hz), 8.20-8.27 (4H, m), 8.42 (1H, d, J = 1.7 Hz), 9.03 (1H, dd, J = 4.1, 1.7 Hz).
【0101】
製造例58
2'−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド286mg、4−クロロ−2−メチル−2−ブテン116mg及び炭酸セシウム396mgをDMF5mlに加え、室温で6時間30分間攪拌した。反応混合物に1モル/L−水酸化ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エチルで抽出した後、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2'−フルオロ−3'−(3−メチル−2−ブテニルオキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物58と記す。)251mgを得た。
本発明化合物58

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.75 (3H, s), 1.80 (3H, s), 4.61 (2H, d, J = 6.8 Hz), 5.50-5.52 (1H, m), 6.80 (1H, td, J = 8.2, 1.2 Hz), 7.09 (1H, td, J = 8.3, 1.9 Hz), 7.49 (1H, dd, J = 8.3, 4.2 Hz), 8.02-8.06 (1H, m), 8.15-8.29 (4H, m), 8.40 (1H, d, J = 1.7 Hz), 9.01 (1H, dd, J = 4.2, 1.6 Hz).
【0102】
製造例59
2'−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド293mg、1−ブロモ−2−メチルプロパン156mg及び炭酸セシウム406mgをDMF5mlに加え、室温で14時間30分間攪拌した。反応混合物に1モル/L−水酸化ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エチルで抽出した後、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2'−フルオロ−3'−(2−メチル−プロピルオキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物59と記す。)252mgを得た。
本発明化合物59

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.05 (3H, s), 1.06 (3H, s), 2.11-2.18 (1H, m), 3.83 (2H, d, J = 6.6 Hz), 6.78 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.10 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.51 (1H, dd, J = 8.3, 4.4 Hz), 8.06 (1H, t, J = 7.1 Hz), 8.20-8.27 (4H, m), 8.41 (1H, s), 9.03 (1H, d, J = 2.7 Hz).
【0103】
製造例60
2'−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド297mg、ブロモメチルシクロプロパン156mg及び炭酸セシウム411mgをDMF4mlに加え、室温で9時間攪拌した。反応混合物に水を加えてから氷冷した後、析出した固体をろ過し、へキサンで洗浄した。得られた固体を減圧下乾燥し、2'−フルオロ−3'−シクロプロピルメチルオキシ―キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物60と記す。)254mgを得た。
本発明化合物60

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.38 (2H, d, J = 4.9 Hz), 0.66 (2H, dd, J = 12.7, 5.4 Hz), 1.30-1.32 (1H, m), 3.91 (2H, d, J = 6.8 Hz), 6.77 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.09 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.51 (1H, dd, J = 8.2, 4.3 Hz), 8.14-8.31 (6H, m), 9.02 (1H, d, J = 2.7 Hz).
【0104】
製造例61
2'−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド273mg、1−ブロモー2−ブチン141mg及び炭酸セシウム378mgをDMF5mlに加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物に1モル/L−水酸化ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エチルで抽出した後、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた固体をへキサンで洗浄後、減圧下乾燥し2'−フルオロ−3'−(2−ブチニル)オキシ)キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物61と記す。)282mgを得た。
本発明化合物61

1H -NMR (CDCl3) δ: 1.87 (3H, s), 4.76 (2H, d, J = 6.6 Hz), 6.92 (1H, td, J = 8.2, 1.3 Hz), 7.13 (1H, td, J = 8.4, 1.9 Hz), 7.51 (1H, dd, J = 8.3, 4.4 Hz), 8.10-8.31 (5H, m), 8.41 (1H, d, J = 1.7 Hz), 9.03 (1H, dd, J = 4.1, 1.7 Hz).
【0105】
製造例62
2'−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド290mg、1−ブロモ−2−ペンチン167mg及び炭酸セシウム402mgをDMF5mlに加え、室温で10分間攪拌した。反応混合物に1モル/L−水酸化ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エチルで抽出した後、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2'−フルオロ−3'−(2−ペンチニル)オキシ―キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物62と記す。)298mgを得た。
本発明化合物62

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.14 (3H, t, J = 7.6 Hz), 2.21-2.27 (2H, m), 4.78 (2H, d, J = 2.1 Hz), 6.93 (1H, td, J = 8.2, 1.1 Hz), 7.14 (1H, td, J = 8.3, 2.0 Hz), 7.52 (1H, dd, J = 8.3, 4.1 Hz), 8.16-8.27 (5H, m), 8.42 (1H, d, J = 1.7 Hz), 9.03 (1H, dd, J = 4.3, 1.6 Hz).
【0106】
製造例63
2'−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド323mg、ブロモプロパン155mg及び炭酸セシウム447mgをDMF5mlに加え、室温で4時間30分間攪拌した。反応混合物に1モル/L−水酸化ナトリウム水溶液を加えてから氷冷した後、析出した固体をろ過し、へキサンで洗浄した。得られた固体を減圧下乾燥し、2'−フルオロ−3'−プロポキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物63と記す。)234mgを得た。
本発明化合物63

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.07 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.85-1.88 (2H, m), 4.04 (2H, t, J = 6.5 Hz), 6.79 (1H, t, J = 8.2 Hz), 7.11 (1H, td, J = 8.3, 1.6 Hz), 7.52 (1H, dd, J = 8.3, 4.2 Hz), 8.07 (1H, t, J = 7.5 Hz), 8.19-8.29 (4H, m), 8.42 (1H, d, J = 1.4 Hz), 9.03 (1H, dd, J = 4.0, 1.3 Hz).
【0107】
製造例64
2'−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド270mg、3−エトキシプロピルメタンスルホネート192mg及び炭酸セシウム374mgをDMF4mlに加え、室温で19時間攪拌した。反応混合物に1モル/L−水酸化ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をへキサンで洗浄することで2'−フルオロ−3'−(3−エトキシプロピルオキシ)キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物64と記す。)287mgを得た。
本発明化合物64

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.22 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.08-2.14 (2H, m), 3.52 (2H, q, J = 7.0 Hz), 3.63 (2H, t, J = 6.0 Hz), 4.19 (2H, t, J = 6.2 Hz), 6.82 (1H, t, J = 8.3 Hz), 7.10-7.14 (1H, m), 7.52 (1H, dd, J = 8.3, 4.2 Hz), 8.08 (1H, t, J = 7.4 Hz), 8.19-8.30 (4H, m), 8.42 (1H, d, J = 1.7 Hz), 9.04 (1H, d, J = 3.1 Hz).
【0108】
製造例65
2'−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド295mg、3−ブロモ−1−プロペン127mg及び炭酸セシウム409mgをDMF5mlに加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物に水を加えてから氷冷した後、析出した固体をろ過し、へキサンで洗浄した。得られた固体を減圧下乾燥し、2'−フルオロ−3'−(2−プロペニルオキシ)―キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物65と記す。)301mgを得た。
本発明化合物65

1H-NMR (CDCl3) δ: 4.65 (2H, d, J = 5.3 Hz), 5.33 (1H, d, J = 10.6 Hz), 5.45 (1H, d, J = 17.1 Hz), 6.03-6.12 (1H, m), 6.80 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.11 (1H, td, J = 8.4, 1.8 Hz), 7.52 (1H, dd, J = 8.2, 4.3 Hz), 8.08-8.32 (5H, m), 8.42 (1H, s), 9.03 (1H, dd, J = 3.9, 1.4 Hz).
【0109】
製造例66
2'−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド317mg、ブロモオクタン221mg及び炭酸セシウム402mgをDMF5mlに加え、室温で11時間攪拌した。反応混合物に1モル/L−水酸化ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エチルで抽出した後、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2'−フルオロ−3'−オクチルオキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物66と記す。)348mgを得た。
本発明化合物66

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.90 (3H, t, J = 6.7 Hz), 1.31-1.43 (10H, m), 1.80-1.87 (2H, m), 4.07 (2H, t, J = 6.6 Hz), 6.79 (1H, dd, J = 8.2, 7.0 Hz), 7.11 (1H, td, J = 8.4, 2.0 Hz), 7.52 (1H, dd, J = 8.3, 4.4 Hz), 8.07 (1H, t, J = 6.8 Hz), 8.24 (4H, tt, J = 27.4, 9.1 Hz), 8.42 (1H, d, J = 2.0 Hz), 9.03 (1H, dd, J = 4.1, 1.7 Hz).
【0110】
製造例67
2'−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド320mg、ヨウ化エチル194mg及び炭酸セシウム443mgをDMF5mlに加え、室温で4時間30分間攪拌した。反応混合物に1モル/L−水酸化ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エチルで抽出した後、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2'−フルオロ−3'−エトキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物67と記す。)285mgを得た。
本発明化合物67

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.47 (3H, t, J = 7.1 Hz), 4.15 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.79 (1H, td, J = 8.2, 1.2 Hz), 7.11 (1H, td, J = 8.4, 2.0 Hz), 7.52 (1H, dd, J = 8.3, 4.4 Hz), 8.07 (1H, t, J = 6.8 Hz), 8.19-8.29 (4H, m), 8.42 (1H, d, J = 2.0 Hz), 9.03 (1H, dd, J = 4.1, 1.7 Hz).
【0111】
製造例68
2−フルオロ−3−フェノキシアニリン0.20g及びトリエチルアミン0.13gをTHF4mlに加え、氷冷下でキノリン−6−カルボン酸塩化物の塩酸塩0.23gを加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2'−フルオロ−3'−フェノキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物68と記す。)0.17gを得た。
本発明化合物68

1H-NMR (CDCl3) δ: 6.86 (1H, td, J = 8.1, 1.5 Hz), 7.02-7.05 (2H, m), 7.11-7.20 (2H, m), 7.34-7.39 (2H, m), 7.52 (1H, dd, J = 8.3, 4.4 Hz), 8.18 (1H, dd, J = 8.8, 2.0 Hz), 8.23-8.33 (4H, m), 8.42 (1H, d, J = 2.0 Hz), 9.04 (1H, dd, J = 4.4, 1.7 Hz).
【0112】
製造例69
2'−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド316mg、2−ヨードプロパン209mg及び炭酸セシウム438mgをDMF5mlに加え、室温で20時間30分間攪拌した。反応混合物に水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を1モル/L−水酸化ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2'−フルオロ−3'−(1−メチルエトキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物69と記す。)273mgを得た。
本発明化合物69

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.35 (6H, t, J = 12.2 Hz), 4.51-4.58 (1H, m), 6.79 (1H, td, J = 8.2, 1.2 Hz), 7.06 (1H, td, J = 8.3, 1.9 Hz), 7.46 (1H, dd, J = 8.2, 4.1 Hz), 7.97-8.01 (1H, m), 8.12-8.24 (3H, m), 8.38 (2H, m, J = 6.8, 1.9 Hz), 8.98 (1H, dd, J = 4.2, 1.6 Hz).
【0113】
製造例70
2'−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド296mg、1−ブロモブタン157mg及び炭酸カリウム174mgをDMF5mlに加え、室温で15時間30分間攪拌した。反応混合物に水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2'−フルオロ−3'−ブトキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物70と記す。)310mgを得た。
本発明化合物70

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.99 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.49-1.57 (2H, m), 1.79-1.84 (2H, m), 4.07 (2H, t, J = 6.5 Hz), 6.79 (1H, t, J = 8.2 Hz), 7.10 (1H, td, J = 8.5, 1.7 Hz), 7.51 (1H, dd, J = 8.3, 4.2 Hz), 8.03-8.41 (6H, m), 9.02 (1H, dd, J = 3.9, 1.4 Hz).
【0114】
製造例71
2'−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド288mg、4−ブロモ−1−ブテン151mg及び炭酸セシウム399mgをDMF10mlに加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物に1モル/L−水酸化ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2'−フルオロ−3'−(3−ブテニルオキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物71と記す。)128mgを得た。
本発明化合物71

1H-NMR (CDCl3) δ: 2.60 (2H, q, J = 6.5 Hz), 4.13 (2H, t, J = 6.7 Hz), 5.17 (2H, dd, J = 23.8, 13.8 Hz), 5.90-5.94 (1H, m), 6.80 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.11 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.52 (1H, dd, J = 8.3, 4.1 Hz), 8.14-8.24 (5H, m), 8.41 (1H, s), 9.03 (1H, d, J = 3.7 Hz).
【0115】
製造例72
2'−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド300mg、3−ブロモ−1−プロピン139mg及び炭酸カリウム176mgをDMF5mlに加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物に水を加えて氷冷後、析出した固体をろ過し、1モル/L−水酸化ナトリウム水溶液及びへキサンで順次洗浄した。得られた固体を減圧下乾燥し、2'−フルオロ−3'−(2−プロピニルオキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物72と記す。)340mgを得た。
本発明化合物72

1H-NMR (CDCl3) δ: 2.57 (1H, t, J = 2.2 Hz), 4.81 (2H, s), 6.94 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.15 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.52 (1H, d, J = 4.3 Hz), 8.16-8.42 (6H, m), 9.02-9.05 (1H, m).
【0116】
製造例73
2'−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド319mg、7−ブロモ−1−ヘプテン182mg及び炭酸セシウム442mgをDMF5mlに加え、室温で6時間30分間攪拌した。反応混合物に水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2'−フルオロ−3'−(6−へプテニルオキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物73と記す。)388mgを得た。
本発明化合物73

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.49-1.51 (4H, m), 1.81-1.88 (2H, m), 2.10-2.12 (2H, m), 4.07 (2H, t, J = 6.5 Hz), 4.90-5.06 (2H, m), 5.76-5.88 (1H, m), 6.73-6.82 (1H, m), 7.06-7.16 (1H, m), 7.47-7.56 (1H, m), 8.02-8.11 (1H, m), 8.20-8.27 (4H, m), 8.41 (1H, d, J = 1.9 Hz), 9.03 (1H, dd, J = 4.2, 1.6 Hz).
【0117】
製造例74
2'−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド305mg、4−メトキシブチルメタンスルホネート217mg及び炭酸セシウム423mgをDMF5mlに加え、室温で19時間攪拌した。反応混合物に1モル/L−水酸化ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2'−フルオロ−3'−(4−メトキシブトキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物74と記す。)350mgを得た。
本発明化合物74

1H -NMR (CDCl3) δ: 1.77-1.79 (2H, m), 1.91 (2H, t, J = 7.3 Hz), 3.36 (3H, s), 3.46 (2H, t, J = 6.3 Hz), 4.09 (2H, t, J = 6.3 Hz), 6.79 (1H, td, J = 8.2, 1.4 Hz), 7.10 (1H, s), 7.51 (1H, dd, J = 8.3, 4.4 Hz), 8.05 (1H, s), 8.16-8.31 (4H, m), 8.41 (1H, d, J = 2.0 Hz), 9.02 (1H, dd, J = 4.4, 1.7 Hz).
【0118】
製造例75
2'−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド294mg、1−ブロモ−2−ペンテン170mg及び炭酸セシウム407mgをDMF5mlに加え、室温で1時間30分間攪拌した。反応混合物に1モル/L−水酸化ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2'−フルオロ−3'−2−ペンテニルオキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物75と記す。)312mgを得た。
本発明化合物75

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.01 (3H, t, J = 11.0 Hz), 2.10-2.16 (2H, m), 4.54-4.69 (2H, m), 5.22-5.95 (2H, m), 6.80 (1H, td, J = 8.2, 1.2 Hz), 7.04-7.12 (1H, m), 7.50 (1H, dd, J = 8.3, 4.2 Hz), 8.03-8.41 (6H, m), 9.02 (1H, dd, J = 4.1, 1.7 Hz).
【0119】
製造例76
2'−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド302mg、1−ブロモ−3−メチルブタン178mg及び炭酸セシウム418mgをDMF5mlに加え、室温で10時間攪拌した。反応混合物に1モル/L−水酸化ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2'−フルオロ−3'−(3−メチルブトキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物76と記す。)343mgを得た。
本発明化合物76

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.98 (6H, d, J = 6.6 Hz), 1.70-1.98 (3H, m), 4.09 (2H, t, J = 6.6 Hz), 6.79 (1H, td, J = 8.2, 1.3 Hz), 7.09 (1H, td, J = 8.4, 1.9 Hz), 7.50 (1H, dd, J = 8.3, 4.4 Hz), 8.03 (1H, dd, J = 13.2, 5.6 Hz), 8.17-8.26 (4H, m), 8.40 (1H, d, J = 1.7 Hz), 9.01 (1H, dd, J = 4.1, 1.7 Hz).
【0120】
製造例77
2'−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド297mg、1−ブロモ−2−ブテン157mg及び炭酸カリウム175mgをDMF5mlに加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物に1モル/L−水酸化ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2'−フルオロ−3'−(2−ブテニルオキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド(以下、本発明化合物77と記す。)320mgを得た。
本発明化合物77

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.77-1.78 (3H, m), 4.57-4.71 (2H, m), 5.73-5.92 (2H, m), 6.80 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.11 (1H, td, J = 8.3, 1.9 Hz), 7.52 (1H, dd, J = 8.3, 4.2 Hz), 8.07-8.42 (6H, m), 9.03 (1H, dd, J = 4.2, 1.6 Hz).
【0121】
次に、本発明化合物及の製造中間体の製造について参考製造例を示す。
【0122】
参考製造例1
水酸化ナトリウム0.95gを水17mlに溶解し、−10℃で該水溶液に臭素0.33ml及び2−フルオロ−3−メトキシベンズアミド1.0gを順次混合し、0℃以下で30分間、次いで70℃で1時間撹拌した。室温付近まで放冷した反応混合物に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2−フルオロ−3−メトキシアニリン0.29gを得た。
2−フルオロ−3−メトキシアニリン

1H-NMR (CDCl3) δ: 3.72 (2H, s), 3.86 (3H, s), 6.35-6.42 (2H, m), 6.84 (1H, td, J = 8.2, 2.0 Hz).
【0123】
参考製造例2
キノリン−6−カルボン酸塩化物の塩酸塩1.0g及び3−ヒドロキシアニリン2.0gをTHF20mlに加え、4時間加熱還流した。室温付近までえ放冷した反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド0.60gを得た。
3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド

1H-NMR (DMSO-D6) δ: 6.52-6.55 (1H, m), 7.12-7.23 (2H, m), 7.40-7.42 (1H, m), 7.65 (1H, dd, J = 8.3, 4.2 Hz), 8.13 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.24 (1H, dd, J = 8.8, 1.9 Hz), 8.54 (1H, d, J = 7.7 Hz), 8.61 (1H, d, J = 1.9 Hz), 9.02 (1H, dd, J = 4.2, 1.7 Hz), 9.46 (1H, s), 10.38 (1H, s).
【0124】
参考製造例3
3−ニトロフェノール15g、クロロ(1,1−ジメチルエチル)ジメチルシラン19g、イミダゾール11g及びDMF200mlの混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物に水を加えヘキサンで2回抽出した。有機層を1%塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮して(1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル−(3−ニトロフェニル)エーテル30gを得た。
(1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル−(3−ニトロフェニル)エーテル

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.25 (6H, s), 1.00 (9H, s), 7.14-7.18 (1H, m), 7.38 (1H, t, J = 8.2 Hz), 7.66 (1H, t, J = 2.2 Hz), 7.81-7.84 (1H, m).
【0125】
参考製造例4
(1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル−(3−ニトロフェニル)エーテル30g、10%パラジウム炭素0.90g及びエタノール150mlの混合物を水素気流下で水素ガスの吸収がなくなるまで撹拌した。反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧下で濃縮して3−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリルオキシ)アニリン24gを得た。
3−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリルオキシ)アニリン

1H-NMR (CDCl3)δ: 0.18 (6H, s), 0.97 (9H, s), 3.59 (2H, s), 6.19 (1H, t, J = 2.2 Hz), 6.24-6.31 (2H, m), 6.98 (1H, t, J = 8.0 Hz).
【0126】
参考製造例5
3−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリルオキシ)アニリン20g、キノリン−6−カルボン酸16g、BOP試薬48g、トリエチルアミン25ml及びDMF500mlの混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルに混合してから濾過し、濾液を減圧下で濃縮して3'−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリルオキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド35gを得た。
3'−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリルオキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド

1H-NMR (CDCl3) δ: 0.24 (6H, s), 1.00 (9H, s), 6.67 (1H, dt, J = 7.2, 2.1 Hz), 7.21-7.23 (2H, m), 7.39 (1H, s), 7.49 (1H, dd, J = 8.3, 4.1 Hz), 8.10 (1H, s), 8.13 (1H, dd, J = 8.8, 2.0 Hz), 8.18 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.23-8.26 (1H, m), 8.38 (1H, d, J = 1.7 Hz), 9.00 (1H, dd, J = 4.1, 1.7 Hz).
【0127】
参考製造例6
3'−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリルオキシ)−キノリン−6−カルボン酸アニリド35g、水酸化リチウム1水和物12g及びDMF150mlの混合物を室温で10時間撹拌した。反応混合物に水を加え、MTBEで抽出した。水層に5%塩酸を加えて該水層のpHを7以下に調整し、析出した固体を濾取した。得られた固体を水で洗浄後、減圧下で乾燥して3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド28gを得た。
3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド

【0128】
参考製造例7
2−フルオロ−3−メトキシアニリン10.0gに10℃付近で、48%臭化水素酸6.6gを混合し、該混合物を100℃で20時間加熱した。室温付近まで放冷した反応混合物を濾過し、得られた結晶に48%臭化水素酸を10ml加え、100℃で20時間加熱した。室温付近まで放冷した反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2−フルオロ−3−ヒドロキシアニリン4.8gを得た。
2−フルオロ−3−ヒドロキシアニリン

1H-NMR (CDCl3) δ: 3.72 (2H, br s), 5.06 (1H, d, J = 3.7 Hz), 6.33 (1H, td, J = 8.0, 1.5 Hz), 6.39 (1H, td, J = 8.0, 1.5 Hz), 6.79 (1H, td, J = 8.1, 1.8 Hz).
【0129】
参考製造例8
キノリン−6−カルボン酸塩化物の塩酸塩5.02g及びTHF50mlの混合物に、2−フルオロ−3−ヒドロキシアニリン1.27g、トリエチルアミン4.5g及びTHF10mlの混合液を氷冷下にて加え、室温で1日間攪拌した。反応混合液を濾過し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、得られた生成物に25%水酸化ナトリウム水溶液3ml及びメタノール15mlを加え、40℃で30分間攪拌した。室温付近まで放冷した反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えてpHを6乃至7の範囲内に調整した後、減圧下濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮して2’−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド4.60gを得た。
2’−フルオロ−3'−ヒドロキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド

1H-NMR (DMSO-D6) δ: 6.85 (1H, td, J = 7.9, 1.8 Hz), 6.97-7.07 (2H, m), 7.65 (1H, dd, J = 8.3, 4.1 Hz), 8.14 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.27 (1H, dd, J = 8.8, 2.0 Hz), 8.54 (1H, d, J = 7.3 Hz), 8.66 (1H, d, J = 1.7 Hz), 9.02 (1H, dd, J = 4.3, 1.6 Hz), 9.93 (1H, br s), 10.29 (1H, s).
【0130】
参考製造例9
2−フルオロフェノール22g、臭化銅(I)2.8g、カリウム(1,1−ジメチルエトキシド)23g及びブロモベンゼン125gの混合物を、150℃で加熱攪拌し、ディーンスターク分離器を連結した反応容器内で150℃で加熱撹拌し、該ディーンスターク分離器により反応容器内から1,1−ジメチルエタノールを除去した。その後、反応混合物を2時間加熱還流した。室温付近まで放冷した反応混合物を減圧下濃縮し、残渣に酢酸エチルを加え、セライト(登録商標)でろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。得られた2−フルオロ−ジフェニルエーテルを常圧下で蒸留して、2−フルオロ−ジフェニルエーテル22gを得た。
2−フルオロ−ジフェニルエーテル

1H-NMR (CDCl3) δ: 6.96-7.00 (2H, m), 7.03-7.21 (5H, m), 7.29-7.35 (2H, m).
【0131】
参考製造例10
2−フルオロ−ジフェニルエーテル14g、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン17ml及びTHF200mlを混合し、−70℃でn−ブチルリチウム1.6モル/リットルのヘキサン溶液48.5mlを混合し−70℃で2時間撹拌した。反応混合物にドライアイスを混合後、徐々に室温まで昇温した。減圧下濃縮した後、濃縮液に0℃で反応混合物に5%塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を濾取し、ヘキサンで洗浄し、減圧下で乾燥して、2−フルオロ−3−フェノキシベンゼンカルボン酸15gを得た。
2−フルオロ−3−フェノキシベンゼンカルボン酸

1H-NMR (CDCl3) δ: 7.00 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.11-7.20 (2H, m), 7.26-7.30 (1H, m), 7.35 (2H, dd, J = 7.9, 7.7 Hz), 7.79 (1H, ddd, J = 7.9, 6.2, 1.5 Hz).
【0132】
参考製造例11
2−フルオロ−3−フェノキシベンゼンカルボン酸10g、塩化チオニル3.1ml、DMF1滴及びトルエン30mlの混合物を80℃で1時間、次いで110℃で2時間撹拌した。室温付近まで放冷した反応混合物を減圧下で濃縮し、2−フルオロ−3−フェノキシベンゼンカルボン酸塩化物11gを得た。
2−フルオロ−3−フェノキシベンゼンカルボン酸塩化物

1H-NMR (CDCl3) δ: 7.00 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.16 (1H, dd, J = 7.1, 7.1 Hz), 7.22 (1H, td, J = 8.2, 1.0 Hz), 7.30-7.39 (3H, m), 7.84 (1H, ddd, J = 7.8, 6.2, 1.5 Hz).
【0133】
参考製造例12
28%アンモニア水20ml及びTHF50mlの混合物に、0℃で2−フルオロ−3−フェノキシベンゼンカルボン酸塩化物を滴下し、室温で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を濾取した。水及びヘキサンで洗浄し、減圧下で乾燥して、2−フルオロ−3−フェノキシベンズアミド8.9gを得た。
2−フルオロ−3−フェノキシベンズアミド

1H-NMR (CDCl3) δ: 6.06 (1H, s), 6.64 (1H, s), 7.00 (2H, d, J = 7.2 Hz), 7.12-7.27 (3H, m), 7.36 (2H, t, J = 7.0 Hz), 7.85-7.89 (1H, m).
【0134】
参考製造例13
水酸化ナトリウム2.71gを水45mlに溶解し、−10℃で該水溶液に臭素1.2ml及び2−フルオロ−3−フェノキシベンズアミド4.48gを順次混合し、0℃で30分間、次いで70℃で6時間撹拌した。室温付近まで放冷した反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び水で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して2−フルオロ−3−フェノキシアニリン2.43gを得た。
2−フルオロ−3−フェノキシアニリン

1H-NMR (CDCl3) δ: 3.80 (2H, s), 6.39-6.43 (1H, m), 6.57 (1H, td, J = 7.9, 1.5 Hz), 6.86 (1H, td, J = 8.1, 1.8 Hz), 6.98-7.02 (2H, m), 7.06-7.10 (1H, m), 7.29-7.34 (2H, m)
【0135】
次に製剤例を示す。なお、部は重量部を表す。
【0136】
製剤例1
本発明化合物1 50部、リグニンスルホン酸カルシウム 3部、ラウリル硫酸マグネシウム 2部及び合成含水酸化珪素 45部をよく粉砕混合することにより、水和剤を得る。本発明化合物1を本発明化合物2ないし本発明化合物77のいずれかに代えること以外は前記と同様にして、各々の水和剤を得る。
【0137】
製剤例2
本発明化合物1 20部とソルビタントリオレエ−ト 1.5部とを、ポリビニルアルコ−ル 2部を含む水溶液 28.5部と混合し、湿式粉砕法で微粉砕した後、この中に、キサンタンガム 0.05部及びアルミニウムマグネシウムシリケ−ト 0.1部を含む水溶液 40部を加え、さらにプロピレングリコ−ル 10部を加えて攪拌混合し、フロアブル製剤を得る。本発明化合物1を本発明化合物2ないし本発明化合物77のいずれかに代えること以外は前記と同様にして、各々のフロアブル製剤を得る。
【0138】
製剤例3
本発明化合物1 2部、カオリンクレー 88部及びタルク 10部をよく粉砕混合することにより、粉剤を得る。本発明化合物1を本発明化合物2ないし本発明化合物77のいずれかに代えること以外は前記と同様にして、各々の粉剤を得る。
【0139】
製剤例4
本発明化合物1 5部、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエ−テル 14部、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 6部及びキシレン 75部をよく混合することにより、乳剤を得る。本発明化合物1を本発明化合物2ないし本発明化合物77のいずれかに代えること以外は前記と同様にして、各々の乳剤を得る。
【0140】
製剤例5
本発明化合物1 2部、合成含水酸化珪素 1部、リグニンスルホン酸カルシウム 2部、ベントナイト 30部及びカオリンクレー 65部をよく粉砕混合した後、水を加えてよく練り合せ、造粒乾燥することにより、粒剤を得る。本発明化合物1を本発明化合物2ないし本発明化合物77のいずれかに代えること以外は前記と同様にして、各々の粒剤を得る。
【0141】
製剤例6
本発明化合物1 10部、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートアンモニウム塩 50部を含むホワイトカーボン 35部及び水 55部を混合し、湿式粉砕法で微粉砕することにより、フロアブル製剤を得る。本発明化合物1を本発明化合物2ないし本発明化合物77のいずれかに代えること以外は前記と同様にして、各々のフロアブル製剤を得る。
【0142】
製剤例7
本発明化合物1を40部、プロピレングリコールを5部(ナカライテスク製)、Soprophor FLK を5部(ローディア日華製)、アンチフォームCエマルションを0.2部(ダウコーニング社製)、プロキセルGXLを 0.3部(アーチケミカル製)、イオン交換水を49.5部の割合で混合し、原体スラリーを調製する。該スラリー100部に150部のガラスビーズ(Φ=1mm)を投入し、冷却水で冷却しながら、2時間粉砕する。粉砕後、ガラスビーズを除去し、本発明化合物1の含量が40重量%のフロアブル製剤を得る。本発明化合物1を本発明化合物2ないし本発明化合物77のいずれかに代えること以外は前記と同様にして、各々のフロアブル製剤を得る。
【0143】
製剤例8
本発明化合物1を50部、NNカオリンクレーを38.5部(竹原化学工業製)、Morwet D425を10部、Morwer EFWを1.5部(アクゾノーベル社製)の割合で混合し、AIプレミックスを得る。当プレミックスをジェットミルで粉砕し、粉剤を得る。本発明化合物1を本発明化合物2ないし本発明化合物77のいずれかに代えること以外は前記と同様にして、各々の粉剤を得る。
【0144】
次に、本発明化合物が植物病害の防除に有用であることを試験例で示す。
なお防除効果は、調査時の供試植物上の病斑の面積を目視観察し、本発明化合物を処理
した植物の病斑の面積と、無処理の植物の病斑の面積を比較することにより評価した。
【0145】
なお対照として、国際公開第2005/033079号パンフレットの実施例Z−2に記載の3‘−フェニルメトキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(下式(A)で示される化合物。以下、比較化合物(A)と記す。)

及び、
4‘−フェニルメトキシ−キノリン−6−カルボン酸アニリド(下式(B)で示される化合物。以下、比較化合物(B)と記す。)

をあわせて試験に供試した。
【0146】
試験例1;
イネいもち病予防効果試験(Magnaporthe grisea)
プラスチックポットに砂壌土を詰め、イネ(品種;日本晴)を播種し、温室内で20日間生育させた。その後、本発明化合物1〜77、比較化合物(A)及び比較化合物(B)の各々を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、水で希釈し所定濃度(500ppm)にし、上記イネの葉面に充分付着するように茎葉散布した。散布後、植物を風乾し、昼間24℃、夜間20℃多湿下で、いもち病菌に罹病したイネ苗(品種;日本晴)と接触させながら6日間置いた後、病斑面積を調査した。その結果、本発明化合物22、24、30、31、50、59、61、64、77を処理した植物における病斑面積は、無処理の植物における病斑面積の30%以下であった。
【0147】
試験例2;
キュウリ灰色かび病予防効果試験(Botrytis cinerea)
プラスチックポットに砂壌土を詰め、キュウリ(品種;相模半白)を播種し、温室内で12日間生育させた。本発明化合物1〜77、比較化合物(A)及び比較化合物(B)の各々を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、水で希釈し所定濃度(500ppm)にし、上記キュウリ葉面に充分付着するように茎葉散布した。散布後植物を風乾し、キュウリ灰色かび病菌の胞子含有PDA培地をキュウリ葉面上に置いた。接種後12℃、多湿下に5日間置いた後、病斑面積を調査した。その結果、本発明化合物1、3、9、24、26、47、51、60、61、62、64、65、67、74、75、77を処理した植物における病斑面積は、無処理の植物における病斑面積の30%以下であった。比較化合物(A)及び比較化合物(B)を供試した植物上の病斑面積は、無処理区の病斑面積の76〜100%であった。
【0148】
試験例3;
コムギ赤さび病残効効果試験(Puccinia recondita)
プラスチックポットに砂壌土を詰め、コムギ(品種;シロガネ)を播種し、温室内で9日間生育させた。本発明化合物19〜77の各々を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、水で希釈し所定濃度(500ppm)にし、上記コムギの葉面に充分付着するように茎葉散布した。散布後植物を風乾し、18℃、照明下で5日間栽培した後、コムギ赤さび病菌の胞子をふりかけ接種した。接種後23℃、暗黒多湿下に1日置いた後、18℃、照明下で10日間栽培し、病斑面積を調査した。その結果、本発明化合物20、55を処理した植物における病斑面積は、無処理の植物における病斑面積の30%以下であった。
【0149】
試験例4;
キュウリ菌核病予防効果試験(Sclerotinia sclerotiorum)
プラスチックポットに砂壌土を詰め、キュウリ(品種;相模半白)を播種し、温室内で
12日間生育させた。本発明化合物1〜77、比較化合物(A)及び比較化合物(B)の各々を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、水で希釈し所定濃度(500ppm)にし、上記キュウリ葉面に充分付着するように茎葉散布した。散布後植物を風乾し、菌核病菌の菌糸含有PDA培地をキュウリ葉面上に置いた。接種後18℃、多湿下に4日間置いた後、病斑面積を調査した。その結果、本発明化合物1〜7、9〜13、15〜24、26〜54、56〜77、比較化合物(A)を処理した植物における病斑面積は、無処理の植物における病斑面積の30%以下であった。
【0150】
試験例5;
キュウリうどんこ病予防効果試験(Sphaerotheca fuliginea)
プラスチックポットに砂壌土を詰め、キュウリ(品種;相模半白)を播種し、温室内で12日間生育させた。本発明化合物1〜77、比較化合物(A)及び比較化合物(B)の各々を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、水で希釈し所定濃度(500ppm)にし、上記キュウリ葉面に充分付着するように茎葉散布した。散布後植物を風乾し、キュウリうどんこ病菌胞子の水懸濁液を噴霧接種した。昼間24℃、夜間20℃の温室で12日栽培した後、病斑面積を調査した。その結果、本発明化合物24、60を処理した植物における病斑面積は、無処理の植物における病斑面積の30%以下であった。
【0151】
試験例6;
コムギ葉枯病治療効果試験(Septoria tritici)
プラスチックポットに砂壌土を詰め、コムギ(品種;アポジー)を播種し、温室内で10日間生育させた。本発明化合物22〜77の各々を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、水で希釈し所定濃度(500ppm)にし、上記コムギの葉面に充分付着するように茎葉散布した。散布後植物を風乾し、2日後にコムギ葉枯病菌胞子の水懸濁液を噴霧接種した。接種後はじめは18℃多湿下に3日置き、さらに照明下に14日から18日間置いた後、病斑面積を調査した。その結果、本発明化合物24、26、27、56、59、60、64、65を処理した植物における病斑面積は、無処理の植物における病斑面積の30%以下であった。
【0152】
試験例7;
ブドウべと病治療効果試験(Plasmopara viticola)
プラスチックポットに砂壌土を詰め、ブドウ(品種;ベリーAの実生)を播種し、温室内で40日間生育させた。上記ポットにブドウべと病菌遊走子嚢の水懸濁液を噴霧接種し、23℃、多湿下に1日間置いた後、風乾し、ブドウべと病感染苗とした。本発明化合物1〜70、比較化合物(A)及び比較化合物(B)の各々を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、水で希釈し所定濃度(500ppm)にし、上記ブドウ苗の葉面に充分付着するように茎葉散布した。散布後、植物を風乾し、23℃の温室内で5日間置き、さらに23℃多湿下に1日間置いた後、病斑面積を調査した。その結果、本発明化合物15を処理した植物における病斑面積は、無処理の植物における病斑面積の30%以下であった。
【0153】
試験例8;
トマト萎凋病土壌処理試験(灌注)
プラスチックポットにトマト萎凋病(Fusarium oxysporum)汚染土壌を詰め、トマト(品種:パティオ)を播種し、本発明化合物1〜77の各々を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、水で希釈し上記プラスチックポットあたり10mgの化合物を土壌灌注処理する。温室内で1ヶ月間栽培した後、無処理の植物と比較する。その結果、本発明化合物1〜77を処理した植物は病斑が認められず非汚染土壌で生育した植物と同等の良好な生育が認められる。
【0154】
試験例9;
ジャガイモ半身萎凋病土壌処理試験(潅注)
プラスチックポットにジャガイモ半身萎凋病(Verticillium albo-atrum, v. dahliae, v. nigrescens)汚染土壌を詰め、ジャガイモ(品種:男爵)を植付け、本発明化合物1〜77の各々を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、水で希釈し上記プラスチックポットあたり10mgの化合物を土壌灌注処理する。温室内で2ヶ月間栽培した後、無処理の植物と比較する。その結果、本発明化合物1〜77を処理した植物は病斑が認められず非汚染土壌で生育した植物と同等の良好な生育が認められる。
【0155】
試験例10;
イネ馬鹿苗病種子処理試験
本発明化合物1〜77の各々を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、イネ馬鹿苗病菌(Gibberella fujikuroi)汚染籾に100kg種子あたり200gの化合物を種子処理する。その後、温室内で1ヶ月間栽培した後、無処理の植物と比較する。その結果、本発明化合物1〜77を処理した植物には非汚染籾から生育した植物と同等の良好な生育が認められる。
【0156】
試験例11;
コムギ立枯病種子処理試験
本発明化合物1〜77の各々を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、ムギ立枯病菌(Gaeumannomyces graminis)汚染種子に100kg種子あたり200gの化合物を種子処理する。その後、温室内で1ヶ月間栽培した後、無処理の植物と比較する。その結果、本発明化合物1〜77を処理した植物には非汚染種子から生育した植物と同等の良好な生育が認められる。
【0157】
試験例12;
イネ馬鹿苗病種子処理試験
本発明化合物1〜77の各々を製剤例7に準じてフロアブル製剤とした後、イネ馬鹿苗病菌(Gibberella fujikuroi)汚染籾に100kg種子あたり200gの化合物を種子処理する。その後、温室内で1ヶ月間栽培した後、無処理の植物と比較する。その結果、本発明化合物1〜77を処理した植物には非汚染籾から生育した植物と同等の良好な生育が認められる。
【0158】
試験例13;
コムギ立枯病種子処理試験
本発明化合物1〜77の各々を製剤例7に準じてフロアブル製剤とした後、ムギ立枯病菌(Gaeumannomyces graminis)汚染種子に100kg種子あたり200gの化合物を種子処理する。その後、温室内で1ヶ月間栽培した後、無処理の植物と比較する。その結果、本発明化合物1〜77を処理した植物には非汚染種子から生育した植物と同等の良好な生育が認められる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)

〔式中、
Aは、6−キノリル基、ベンゾチアゾール−6−イル基又は[1,5]ナフチリジン−2−イル基を表し、
nは、0〜4の整数のいずれかを表し、
1は、ハロゲン原子又はC1−C3アルキル基を表し、
2は、ベンゼン環の3位又は4位に置換した、C1−C8アルキル基、C1−C8アルコキシ基、C3−C9アルケニルオキシ基、C3−C9アルキニルオキシ基、C6−C10アリールオキシ基又は(C3−C8シクロアルキル)C1−C6アルコキシ基を表す。
但し、該R2で示されるC1−C8アルキル基、C1−C8アルコキシ基、C3−C9アルケニルオキシ基、C3−C9アルキニルオキシ基及び(C3−C8シクロアルキル)C1−C6アルコキシ基は、いずれもハロゲン原子及びC1−C3アルコキシ基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよく、
また、該R2で示されるC6−C10アリールオキシ基は、ハロゲン原子、C1−C3アルキル基、C1−C3アルコキシ基及びトリフルオロメチル基からなる群より選ばれる1種以上の基で置換されていてもよく、
nが0であり、R2がベンゼン環の3位に置換したトリフルオロメチル基である場合、Aはベンゾチアゾール−6−イル基又は[1,5]ナフチリジン−2−イル基を表し、
nが2、3又は4である場合、R1は互いに同一又は相異なる。〕で示されるアニリド化合物。
【請求項2】
Aが、6−キノリル基である請求項1記載のアニリド化合物。
【請求項3】
2の置換位置がベンゼン環の3位である請求項1又は2記載のアニリド化合物。
【請求項4】
Aが6−キノリル基であり、nが1であり、R1がベンゼン環の2位に置換したフッ素原子であり、R2がベンゼン環の3位に置換したメトキシ基である請求項1記載のアニリド化合物。
【請求項5】
請求項1〜4いずれか一項記載のアニリドを含有することを特徴とする植物病害防除剤。
【請求項6】
請求項1〜4いずれか一項記載のアニリド化合物の有効量を植物又は土壌に施用することを特徴とする植物病害の防除方法。
【請求項7】
植物又は土壌に処理することにより、植物病害を防除するための請求項1〜4いずれか一項記載のアニリド化合物の使用。

【公開番号】特開2009−235055(P2009−235055A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−217825(P2008−217825)
【出願日】平成20年8月27日(2008.8.27)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】