アプリケーションの設定管理装置、設定管理装置の制御方法、プログラム並びに記憶媒体
【課題】機能やオプションが異なる複数の装置群が含まれている場合でも、各装置群に応じて設定を異ならせて管理できるアプリケーション設定管理装置を提供する。
【解決手段】複数の装置と通信回線を介して接続された管理装置であって、通信回線を介して複数の装置の夫々から特定のアプリケーションの設定に関する情報を受信する受信手段と、受信した特定のアプリケーションの設定に関する情報に基づき、複数の装置をグループ化するグループ処理手段と、グループ処理手段でグループ化された複数の装置に対して、特定のアプリケーションに関する共通した設定を行うための情報を通信回線を介して送信する送信手段とを有する。
【解決手段】複数の装置と通信回線を介して接続された管理装置であって、通信回線を介して複数の装置の夫々から特定のアプリケーションの設定に関する情報を受信する受信手段と、受信した特定のアプリケーションの設定に関する情報に基づき、複数の装置をグループ化するグループ処理手段と、グループ処理手段でグループ化された複数の装置に対して、特定のアプリケーションに関する共通した設定を行うための情報を通信回線を介して送信する送信手段とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の装置におけるアプリケーションの設定を管理するためのアプリケーションの設定管理装置、設定管理装置の制御方法、プログラム並びに記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ネットワークを介して接続された装置に対して、個別にアプリケーションの各種設定を行う管理装置が知られている。この種の管理装置としての管理コンピュータでは、ネットワークを介して接続された1台の複写機に対して、アプリケーションのデフォルト値を設定(たとえば、両面コピー)することができる。
【0003】
一方、ネットワークを介して接続されたすべての装置に対して、一括して各種設定を行う管理装置も知られている。この種の管理装置としての管理コンピュータでは、ネットワークを介して接続された全ての複写機に対し、一括して、アプリケーションのデフォルト値を設定(たとえば、両面コピー)することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前者においては、個別の装置単位でアプリケーションの設定の管理ができるのみであり、複数の装置に対して一括した設定の管理をすることはできなかった。
【0005】
また、後者においては、複数の装置に対して一括したアプリケーションの設定の管理を行えるものの、機能やオプションが異なる複数の装置群が含まれている場合に各装置群に応じて設定を異ならせて管理することはできなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を備える。
【0007】
本発明の設定管理装置は、複数の装置と通信回線を介して接続されたアプリケーションの設定管理装置であって、前記通信回線を介して前記複数の装置の夫々からアプリケーションの設定に関する情報を受信する受信手段と、前記受信したアプリケーションの設定に関する情報に基づき、前記複数の装置をグループ化するグループ処理手段と、前記グループ処理手段でグループ化された装置に対して、アプリケーションの設定を行うための情報を前記通信回線を介して送信する送信手段と、を有することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の設定管理装置の制御方法は、上記の課題を解決する手段として、以下の構成を備える。即ち、複数の装置と通信回線を介して接続されたアプリケーションの設定管理装置の制御方法であって、前記通信回線を介して前記複数の装置の夫々からアプリケーションの設定に関する情報を受信する受信ステップと、前記受信したアプリケーションの設定に関する情報に基づき、前記複数の装置をグループ化するグループ処理ステップと、
前記グループ処理ステップでグループ化された装置に対して、アプリケーションについて設定を行うための情報を前記通信回線を介して送信する送信ステップと、を有することを特徴とする。
【0009】
さらに、本発明のコンピュータプログラムは、コンピュータに、上記の方法を実行させる。
【0010】
そして、本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータに、上記の方法を実行させるためのプログラムを記録する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の管理装置では、ネットワークを介して接続された複数台の装置のうち、グループ化された装置群に対して、共通したアプリケーションの設定を一括で行うことが可能である。また、設定する内容をグループ単位で異ならせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
【0013】
[実施形態1]
図1は本発明の第1の実施形態に係るアプリケーション設定管理システムの全体構成を示すブロック図である。
【0014】
(システム全体の説明)
アプリケーション設定管理システムは、複数の画像処理装置110,120,130と、これらを相互に接続するネットワーク(通信回線)としてのLAN100から構成される。
【0015】
画像処理装置110は、画像の入出力と送受信および各種の画像処理を行う複合機(MFP;Multi Function Peripheral)である。画像処理装置110は、画像入力デバイスであるスキャナ113、画像出力デバイスであるプリンタ114、コントロールユニット111、およびユーザの指示を受付可能なユーザインタフェースとしての操作部112を有する。スキャナ113、プリンタ114、操作部112は、それぞれ、コントロールユニット111に接続され、コントロールユニット111からの命令によって制御される。
【0016】
画像処理装置120および130は、画像処理装置110と同様の内部構成を有している。すなわち、画像処理装置120は、スキャナ123、プリンタ124、操作部122、およびこれらを制御するコントロールユニット121を備える。また、画像処理装置130は、スキャナ133、プリンタ134、操作部132、およびこれらを制御するコントロールユニット131を備える。
【0017】
(画像処理装置のソフトウェア構成の説明)
図2は、本実施形態における画像処理装置のソフトウェア構成の概略を示すブロック図である。以下、画像処理装置110の場合を例に説明するが、他の画像処理装置120および130についても基本的に同じである。
【0018】
201は、ユーザインタフェースモジュール(以下、「UIモジュール」と呼ぶ。)である。このUIモジュール201は、ユーザが画像処理装置110に対する各種操作や設定を行う際に使用するインターフェースモジュールである。UIモジュール201は、ユーザによって入力された情報を後述の各種モジュールに対して転送して、各種処理の依頼を行なう。依頼する処理には、データの設定状況の取得、データの設定の変更およびデータの出荷状態へのクリアなどを含む。
【0019】
202は、アドレスブックモジュールである。このアドレスブックモジュール202は、データの送付先、通信先などを管理するデータベースモジュールである。アドレスブックモジュール202が管理するデータに関しては、UIモジュール201を介したユーザ操作によりデータの追加、削除、取得が可能である。また、アドレスブックモジュール202は、ユーザ操作によって、データの送付・通信先情報を後述の各モジュールに与える。
【0020】
203は、ウェブサーバモジュールである。このウェブサーバモジュール203は、不図示のウェブクライアント(たとえば、ホストコンピュータ)からの要求により、画像処理装置110の管理情報をウェブクライアントに通知する。管理情報は、統合送信部モジュール204、リモートコピースキャンモジュール209、リモートコピープリントモジュール210、制御APIモジュール218を介して取得される。そしてHTTPモジュール212、TCP/IP通信モジュール216、ネットワークドライバ217を介してウェブクライアントに通知される。
【0021】
211は、ウェブブラウザモジュールである。このウェブブラウザモジュール211は、インターネットまたはイントラネット上の各種ウェブサイト(ホームページ)の情報を読み込んで表示を行うものである。
【0022】
204は、データの配信を司る統合送信部モジュールである。この統合送信部モジュール204は、UIモジュール201を介してユーザによって指示されたデータを、ユーザによって指示された通信(出力)先に配布する。また、統合送信部モジュール204は、画像処理装置110のスキャナ機能を使用して配布データの生成がユーザにより指示された場合、制御APIモジュール218を介してデータの生成を行う。統合送信部モジュール204は、プリンタモジュール205と、E−mailモジュール206と、DBモジュール207と、ファイルモジュール208とを含む。
【0023】
プリンタモジュール205は、出力先としてプリンタが指定された際に実行されるモジュールである。E−mailモジュール206は、通信先としてE−mailアドレスが指定された際に実行されるモジュールである。DBモジュール207は、出力先としてデータベースが指定された際に実行されるモジュールである。ファイルモジュール208は、出力先として画像処理装置110と同様の画像処理装置が指定された際に実行されるモジュールである。
【0024】
209は、リモートコピースキャンモジュールである。リモートコピースキャンモジュール209は、画像処理装置110のスキャナ機能を使用して画像情報を読み取り、読み取った画像情報をネットワーク等で接続された他の画像処理装置に出力する。これによって、画像処理装置110単体で実現しているスキャナ機能を他の画像処理装置(たとえば、120、130)を使って行うことを可能にする。
【0025】
210は、リモートコピープリントモジュールである。 リモートコピープリントモジュール210は、ネットワークを介して接続された他の画像処理装置(たとえば、120、130)で得られた画像情報を、画像処理装置110のプリンタ機能を使用して出力する。これによって、画像処理装置110単体で実現しているコピー機能を他の画像処理装置(たとえば、120、130)を使って行うことを可能にする。
【0026】
212は、HTTPモジュールである。HTTPモジュール212は、画像処理装置110がHTTPによる通信を行なう際に使用され、後述のTCP/IP通信モジュール216を使って、ウェブサーバモジュール203やウェブブラウザモジュール211に通信機能を提供する。また、HTTPモジュール212は、HTTPをはじめとするウェブで用いられる各種プロトコルに対応し、特にセキュリティ対応したプロトコルによる通信機能を提供する。
【0027】
213は、lprモジュールである。lprモジュールは、後述のTCP/IP通信モジュール216を使って、統合送信部モジュール204内のモジュール205に通信機能を提供するものである。
【0028】
214は、SMTPモジュールである。SMTPモジュール214は、後述のTCP/IP通信モジュール216を使って、統合送信部モジュール204内のE−mailモジュール206に通信機能を提供する。
【0029】
215は、SLM(Salutation-Manager)モジュールである。SLMモジュール215は、後述のTCP/IP通信モジュール216を利用して、統合送信部モジュール204内のモジュール217およびモジュール218に通信機能を提供する。また同様に、リモートコピースキャンモジュール209と、リモートコピープリントモジュール210にも通信機能を提供する。
【0030】
216は、TCP/IP通信モジュールである。TCP/IP通信モジュール216は、ネットワークドライバ217を用いて、前述の各種モジュールにネットワーク通信機能を提供する。ネットワークドライバ217は、ネットワークに物理的に接続される部分を制御するものである。
【0031】
218は、制御APIである。 制御API218は、統合送信部モジュール204などの上流モジュールに、後述のジョブマネージャモジュール219などの下流モジュールに対するインタフェースを提供するものである。これによって、上流および下流のモジュール間の依存関係が軽減され、それぞれの流用性を高めることができる。
【0032】
219は、ジョブマネージャモジュールである。ジョブマネージャモジュール219は、前述の各種モジュールから制御API218を介して指示される様々な処理を解釈し、後述の各モジュール220,224,226に指示を与えるものである。また、ジョブマネージャモジュール219は、画像処理装置110内で実行されるハード的な処理を一元管理するものである。
【0033】
220は、コーデックマネージャモジュールである。コーデックマネージャモジュール220は、ジョブマネージャモジュール219が指示する処理の中で、データの各種圧縮・伸長を管理・制御するものである。
【0034】
221は、FBEエンコーダモジュールである。FBEエンコーダモジュール221は、ジョブマネージャモジュール219や後述のスキャンマネージャモジュール224によって実行されたスキャン処理によって読み込まれたデータを、FBEフォーマットを用いて圧縮する。
【0035】
222は、JPEGコーデックモジュールである。JPEGコーデックモジュール222は、ジョブマネージャモジュール219やスキャンマネージャモジュール224によって実行されたスキャン処理において読み込まれたデータのJPEG圧縮処理を行うものである。また同様にプリントマネージャモジュール226によって実行された印刷処理において、印刷データのJPEG展開処理も行う。
【0036】
223は、JBIGコーデックモジュールである。JBIGコーデックモジュール223は、ジョブマネージャモジュール219やスキャンマネージャモジュール224によって実行されたスキャン処理において読み込まれたデータのJBIG圧縮処理を行うものである。また同様に、プリントマネージャモジュール226によって実行された印刷処理において、印刷データのJBIG伸長処理も行う。
【0037】
229は、色空間変換および画像サイズ変換モジュールである。色空間変換および画像サイズ変換モジュール229は、前述のコーデック処理の間で、画像処理を行なうためのものである。
【0038】
224は、スキャンマネージャモジュールであり、ジョブマネージャモジュール219が指示するスキャン処理を管理・制御するものである。スキャンマネージャモジュール224と画像処理装置110に内部的に接続しているスキャナ113との間の通信が、Serialドライバ225を介して行われる。
【0039】
226は、プリントマネージャモジュールであり、ジョブマネージャモジュール219が指示する印刷処理を管理・制御するものである。プリントマネージャモジュール226とプリンタ114との間のインタフェースがエンジンインタフェースモジュール227により提供される。
また、パラレルポートドライバ228が搭載されており、パラレルポートを介して不図示の出力機器にデータを出力する際のI/Fを提供する。
【0040】
230は、コンフィグマネージャである。コンフィグマネージャ230は、初期設定値を管理しており、制御API218が指示する制御処理における設定値を保存・管理するものであり、前述の各モジュールが動作する際に参照される。
【0041】
231は、グループセッティングマネージャである。グループセッティングマネージャ231は、後述のグループ処理部318に対応している。グループ処理部318の機能はソフトウェア処理のみで実現可能であり、ソフトウェア処理モジュールとして表現した場合を破線で表している。
【0042】
(アプリケーション部の説明)
上述の201乃至211は、アプリケーションプログラムとして、画像処理装置110の上で動作する。各アプリケーションプログラムは、個々に起動、停止、削除が可能となっている。また、制御APIモジュール218は、異なる画像処理装置でも、前述のアプリケーションプログラムが正しく動作するよう機種の差異を吸収する層である。従ってアプリケーションプログラムは、プラットフォーム部20内では、共通に動作させることができる。
【0043】
図3は、本実施形態における画像処理装置のハードウェア構成の概略を示すブロック図である。
【0044】
(画像処理装置のハードウェア構成の説明)
111は、装置全体を制御するコントロールユニットである。コントロールユニット111は、画像入力デバイスであるスキャナ113や画像出力デバイスであるプリンタ114と接続され、これらを制御する一方、LANや公衆回線と接続され、これらを介して画像情報やデバイス情報の入出力を行うものである。また、コントロールユニット111は、CPU301を有する。
【0045】
CPU301は、システムバス307を介して、RAM302、ROM303、HDD304、イメージバスI/F305、操作部I/F306、ネットワークI/F308、およびモデム309と接続される。
【0046】
RAM302は、CPU301の作業領域を提供するためのメモリであり、また、画像データを一時記憶するための画像メモリとしても使用される。
【0047】
ROM303はブートROMであり、ROM303には、システムのブートプログラムが格納されている。
【0048】
HDD304は、ハードディスク装置であり、システムソフトウェア、画像データなどが格納される。
【0049】
操作部I/F306は、操作部112との間で入出力を行うためのインタフェースであり、操作部112に表示する画像データを操作部112に対して出力し、ユーザが操作部112を介して入力した情報を、CPU301に伝送するなどの役割を果たす。
【0050】
ネットワークI/F308は、LANと接続されており、外部装置との間で各種情報の受信または送信といった情報の入出力を行う。モデム309は、公衆回線と接続され、公衆回線に対して情報の入出力を行う。
【0051】
イメージバスI/F305は、システムバス307と画像データを高速で転送する画像バス310とを接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。
【0052】
画像バス310には、RIP(ラスタイメージプロセッサ)311、デバイスI/F312、スキャナ画像処部313、プリンタ画像処理部314、画像回転部315、および画像圧縮部316が接続されている。
【0053】
RIP311は、LANから受信されたPDLコードをビットマップイメージに展開する。
【0054】
デバイスI/F312は、スキャナ113およびプリンタ114とコントロールユニット111とを接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
【0055】
スキャナ画像処理部313は、入力画像データに対し補正、加工、編集などを行う。
【0056】
プリンタ画像処理部314は、プリント出力画像データに対して、プリンタの補正、解像度変換などを行う。
【0057】
画像回転部315は、画像データの回転を行う。
【0058】
画像圧縮部316は、多値画像データに対してはJPEG圧縮伸長処理を行い、2値画像データに対してはJBIG,MMR,MHなどの圧縮伸長処理を行う。
【0059】
外部ストレージI/F317は、メモリメディアと接続されるシリアルI/Fであり、メモリメディアへ機器内のデータや画像を保存する、あるいはメモリメディア内のデータを機器内に書き込む際に利用される。
【0060】
グループ処理部318は、ネットワーク(通信回線)を介して接続された複数の画像処理装置について、アプリケーションの設定項目(および設定値)が共通する画像処理装置をグループ化する処理を行う。また、任意の装置をグループから除外したり、逆にグループに加えたりといった、グループ化に関する一連の処理を行う。上述のとおり、グループ化に関する処理は、グループセッティングマネージャ231を用いたソフトウェア処理として実現可能である。
【0061】
(設定管理の対象となるアプリケーションの設定項目の説明)
図4は、本実施形態において設定管理の対象となる、画像処理装置にて使用されるアプリケーションの設定項目の一例を列挙したものである。設定項目は、401乃至407の各カテゴリに大別されている。
【0062】
カテゴリ401は、画像処理装置全体の共通設定項目であり装置全体の動作の制御に関する。カテゴリ402は、コピーやスキャン動作に関する設定項目である。カテゴリ403は、ネットワークに接続する際に必要となるネットワーク関連の設定項目である。カテゴリ404は、電力や紙の消費量を抑えるための省コスト仕様設定である。カテゴリ405は、E−mailやFAXなどのデータ送受信を行う際に必要となる設定項目である。カテゴリ406は、レポート仕様であり、送受信の結果などを履歴として残すレポートに関する設定項目である。またシステム全体を管理するカテゴリ407のような設定項目も存在している。
【0063】
これら設定項目については、前述の設定値管理モジュール230によって、各設定項目に対応した現在設定値および初期設定値が管理されている。なお、アドレスブックモジュール202でも一部の設定値が管理されている。
【0064】
上述の通り、プラットフォーム部20は共通化されており、共通のアプリケーションプログラムは、画像処理装置毎に作成しなくても、プラットフォーム部20内で共通に動作する。しかしながら、アプリケーションプログラムが正常に動作するためには、前述の設定を正しく行う必要がある。しかも各設定項目に対応する設定値は、画面サイズ、ストレージ種別、処理性能といった当該画像処理装置に固有の構成や、両面ユニット、フィニッシャユニットといったオプションの構成に従って、それぞれ最適に設定する必要がある。
【0065】
従来は、装置管理者やサービスマンが、ネットワーク上にある複数の装置毎に上述の構成を把握し、各装置の構成に応じて個別に設定していた。また、装置管理者やサービスマンが設定変更時に正しく設定ができたことを確認するための動作テストジョブを実行する場合には、装置の状態に合わせてアプリケーション毎に個別確認する必要があり、装置管理コストを増大させていた。
【0066】
本願発明ではネットワーク上の複数の画像処理装置を動的にグループにまとめ、グループ単位の一括設定、一括管理を行うことを目的としている。
【0067】
(画像処理装置の動作概要の説明)
次に、本実施形態に係るアプリケーション設定管理システムの概要について図5を参照しつつ説明する。
【0068】
図5(a)においては、ネットワーク上の画像処理装置110が、同じネットワーク上の画像処理装置120乃至140に対してアプリケーションの設定を行うための管理装置としての役割を担っている。図5(b)は、ユーザの指示を受け付け、アプリケーションの設定を開始するための初期画面510を示した図である。初期画面510には、図4で例示した設定項目に加え、調整/クリーニング設定、ボックス使用設定、プリンタ仕様設定および宛先表仕様設定にそれぞれ対応するボタン511乃至521が示されている。なお、当然のことながら初期画面510においてどのような設定項目を設けるかは任意であり、各装置が備える機能や性能に基づいて決定されるものである。
【0069】
初期画面510にてユーザが任意の設定項目を選択すると、画像処理装置110は、当該選択された設定項目とその設定値に関する情報をネットワーク上の画像処理装置120乃至140から取得する。具体的には、まず画像処理装置110は、設定情報要求コマンド501を生成し、画像処理装置120乃至140に送信する。この設定情報要求コマンド501には、当該選択された設定項目のアプリケーションを識別するための識別ID、すなわち、省コスト仕様設定に対応する「SaveCost]が識別IDとして含まれている。画像処理装置120乃至140は、受信した設定情報要求コマンド501内の識別IDが自機のアプリケーションの識別IDと一致すると、当該設定項目の設定値の情報を含む設定情報応答コマンド502乃至504を生成し、画像処理装置110に送信する。
【0070】
画像処理装置110は、受信した設定情報応答コマンド502乃至504を解析し、解析結果に基づいて画像処理装置120乃至140をグループ化(ないしは個別化)する。ここでは、画像処理装置120および130が1つのグループにグループ化され、画像処理装置140はグループ化されなかった(個別化された)例を示している。
【0071】
画像処理装置110は、グループ化された結果に従って設定用画面530を生成し、操作部112(ユーザインタフェース上)に表示する。
【0072】
設定用画面530を介して、ユーザが、グループ化された画像処理装置120および130を対象として所望の設定値を入力すると、画像処理装置110は、入力された内容に基づいて設定変更要求コマンド505を生成し、画像処理装置120、130に送信する。
【0073】
画像処理装置120および130では、受信した設定変更要求コマンド505に従って設定値を変更する。変更後に画像処理装置120および130は、設定変更応答コマンド503および504をそれぞれ生成し、画像処理装置110に送信する。
【0074】
画像処理装置110は、受信した設定変更応答コマンドを解析し、必要に応じて画像処理装置120乃至140についての再グループ化を行う。図5では、当初のグループが維持されており、新たなグループ化が行われた場合については示していないが、再グループ化が行われた場合には、操作部112に新たにグループ化された結果に従い設定用画面が表示される。
【0075】
ボタン522は、アプリケーションの設定が完了した際に押下するボタンであり、これが押下されると初期画面510は閉じる。
【0076】
なお、図5(b)の破線で示されたボタン523および524については後述する。
【0077】
(設定用画面の説明)
図6は、グループ化された装置に対して一括で設定を行うための設定用画面の一例を示した図である。ここでは、省コスト仕様設定のための設定用画面を例に説明する。
【0078】
設定用画面600には、省コスト仕様設定に含まれる下位の設定項目(以下、「下位項目」と呼ぶ。)が表示されており、各下位項目にはそれぞれ設定値等が表示されている。たとえば、下位項目「節電モードの設定」においては、設定値として−10%が表示されており、現在は10%の節電を実施するように設定されていることを示している。601乃至605は、各下位項目の設定内容を変更するためのサブ画面に遷移するためのボタンである。たとえば、ボタン602を押下することで、不図示の設定値入力用のサブ画面が表示され、当該サブ画面において「−15」と入力すると、設定用画面600において現在の「−10%」から、「−15%」へと設定値の表示が切り替わる。606は設定ボタンである。設定ボタン606が押下されることで、グループ内の各画像処理装置に対して、入力された設定内容への変更を指示する設定変更要求コマンドが送信される。607は、現在開いている設定用画面を閉じるためのボタンである。ボタン607が押下されると、初期画面510に戻る。
【0079】
グループ化されていることをユーザに分かりやすく示すために設定用画面600の背後には、610および620が層構造にレイアウトされているかのように表示される。この例では、3つの画面が重なっており、スリープ時の消費電力が「少ない」、節電モードの設定が[−10%]、強制両面モード、強制レイアウトモード、強制トナーセーブモードの設定が「OFF」の画像処理装置が3台であることを示している。グループ化されなかった単独の画像処理装置が1台以上存在する場合には、当該画像処理装置の設定用画面が層構造を取らない通常画面(すなわち1層の画面)として表示される。660は、強制両面モードの設定が「ON」になっていたためにグループ化されなかった画像処理装置の設定用画面である。
【0080】
設定用画面600においてボタン601乃至607のいずれかを押下することで、潜在している設定用画面610および620における対応するボタンが同時に押下されたものとして処理されることになる。
【0081】
608は、設定用画面を異なるグループ(あるいはグループを構成しない個別化された装置)用に切り替えるためのボタンである。ボタン608には、現在表示中の設定用画面のグループ名が表示される。すなわち、ボタン608において、「グループ1」の部分が現在開いているグループのグループ名であり、「→」は切り替え可能な他のグループ(あるいは個別化された単独の装置)が存在することを示している。ボタン608を押下する度に次のグループに遷移し、当該遷移後のグループを表す名称(たとえば、「グループ2」)が表示される。グループ2が仮に2台の画像処理装置で構成される場合には、設定用画面の表示は3層から2層になる。この例では、他のグループは存在せず、グループ化されなかった単独の装置が1台あるだけなので、「→」の押下によって「個別1」の表示となり、層構造を構成しない画面へと遷移することになる。ボタン670は、設定用画面660における切替ボタンであり、ボタン608に対応している。
【0082】
グループ化されている状態を表す表示方法として、複数の画面が層構造に重なってレイアウトされる態様を説明したが、表示方法はこれに限られるわけではない。もっとも、グループ化されていることがユーザに直感的に伝わるような表示方法であることが望ましい。
【0083】
609および680は、グループを解除あるいは登録するためのボタンである。グループ化されている装置の設定用画面の場合には、グループ化を解除するための表示である「グループ1解除」のように表示される(ボタン609)。グループ化されていない装置の設定用画面の場合には、グループ化するための表示である「グループ登録」のように表示される(ボタン680)。仮に、「グループ1解除」と表示されている状態で押下すると、グループ1のグループ化が解除され、「個別N」のような表示に変わる。なお、Nは任意の整数であり、当該グループを構成していた装置の数の分だけ表示されることになる。これとは逆に、「グループ登録」と表示されている状態で押下すると、どのグループに登録するかを選択する画面(不図示)に遷移する。
【0084】
なお、下位項目の数が多いために1つの画面にすべての下位項目が収まらない場合には、設定用画面を複数ページで構成するようにし、別途ページ切り替えボタン(不図示)を
設けてページを切り替え可能にするなどすればよい。
【0085】
(設定情報の要求〜設定用画面の表示)
図7(a)は、画像処理装置110が、3台の画像処理装置120乃至140から設定項目に関する情報を取得する際の処理の流れを示したイメージ図である。具体的には、設定項目に関する情報を取得する際の、画像処理装置110内のグループ処理部318における処理の詳細を示すものである。
【0086】
図14は、グループ処理部318の内部構成を示した図である。グループ処理部318は、コマンド生成部1410、設定用画面生成部1420、設定変更処理部1430、コマンド解析部1440で構成される。なお、本システムにおいては、ネットワーク上の画像処理装置は、管理する側/管理される側のいずれの役割もこなし得る。したがって、グループ処理部318をネットワーク上のすべての画像処理装置が有しているものとして説明する。もちろん、管理される側に特化した画像処理装置が含まれてもよい。しかし、その場合でも、管理される側に必要なグループ処理部318の最低限の機能を有している必要がある。すなわち、設定情報要求コマンドの受信・解析、設定情報応答コマンドの生成・送信、設定変更要求コマンドの受信・解析、設定の反映および設定変更応答コマンドの生成・送信を行う機能は有している必要がある。管理する側に特化した画像処理装置の場合も同様である。すなわち、設定情報要求コマンドの生成・送信、設定情報応答コマンドの受信・解析、設定用画面の生成・表示、設定変更要求コマンドの生成・送信および設定変更応答コマンドの受信・解析を行う機能を最低限備えている必要がある。
【0087】
最初に、コマンド生成部1410は、初期画面510から任意の設定項目をユーザが選択するのを受けて、当該選択された設定項目に関する設定情報を要求するコマンド(設定情報要求コマンド)を生成する。そして、ネットワークI/F308は、生成された設定情報要求コマンドを、画像処理装置120乃至140に送信する。図7(a)は、「省コスト仕様設定」の設定項目が選択された場合の例であり、当該設定項目についての設定情報要求コマンド701乃至703が、画像処理装置120乃至140に送信されている。この設定情報要求コマンドの詳しい説明については後述する。
【0088】
そして、画像処理装置120乃至140のコマンド解析部1440は、ネットワークI/F308で受信した設定情報要求コマンド701乃至703を基に、省コスト仕様設定に含まれるすべての下位項目の設定値情報を抽出する。
【0089】
すなわち、図4の404に列挙されているような各下位項目の有無および存在する下位項目の現在の設定値情報を抽出する。そして、コマンド生成部1410が、抽出された下位項目とその設定値情報を含んだ設定情報応答コマンド704乃至706を生成し、生成された設定情報応答コマンド704乃至706はネットワークI/F308を介して、画像処理装置110に送信される。なお、画像処理装置130のように、スリープ状態であるために即座に設定情報応答コマンドを返せない場合もあり得る。このような場合には、設定情報要求コマンドを送信したすべての画像処理装置(この場合には120乃至140)から設定情報応答コマンドが返ってくるまで、画像処理装置110を、たとえば待機状態にすればよい。図7の例では、画像処理装置130はスリープ状態から復帰後に設定情報応答コマンド706を送信しており、画像処理装置110ではこれを待って、次の設定情報応答コマンドの解析処理に進んでいる。なお、設定情報応答コマンドの詳しい説明については後述する。
【0090】
続いて、画像処理装置110のコマンド解析部1440は、ネットワークI/F308を介して受信した設定情報応答コマンド704乃至706を解析する。そして、画像処理装置120乃至140が省コスト仕様設定に関してそれぞれどのような下位項目を有し、当該下位項目についてどのような設定値を有しているかを確認する。ここで、設定情報応答コマンド704と706とを比較すると、すべての下位項目が共通しているものの「節電モードの設定」においてその設定値が、704の「−10%」に対し706では「−50%」であり異なっているのが分かる。設定情報応答コマンド704と705とでは、「節電モードの設定」、「強制両面モードの設定」および「強制レイアウトモードの設定」についてはその設定値を含め共通しているが、705には「強制トナーセーブモードの設定」が存在する点で異なっている。設定情報応答コマンド705と706とでは、「強制両面モードの設定」、「強制レイアウトモードの設定」については一致しているが、「節電モードの設定」の設定値が異なり、また、705にのみ「強制トナーセーブモードの設定」が存在する点で異なっている。
【0091】
そして、画像処理装置110の設定用画面生成部1420は、上記のような解析結果に基づいて、同じ下位項目について同じ設定値を有する画像処理装置同士をグループ化し、図6に示したような省コスト仕様設定に関する設定用画面を生成する。
【0092】
図7(b)は、取得した省コスト仕様設定の情報に基づいて下位項目毎に設定用画面を生成した場合の別実施例を模式的に示した図である。この場合の下位項目相互間の画面の切り替えは別途設けられたボタン(不図示)によって行う。このような設定用画面においては、下位項目別にグループ化された装置に対して、下位項目単位で一括した設定の変更を行うことができる。設定用画面を、図6のようにするか、図7のように下位項目毎に生成するかについては、ユーザインタフェースを介してユーザにさらに選択させるようにしてもよい。
【0093】
なお、当初から所望の下位項目についての情報のみを取得してグループ化し、当該下位項目だけの設定用画面を生成してもよい。この場合には、初期画面においてユーザが任意の設定項目を選択した後に、当該設定項目についての下位項目を表示した画面を表示するようにし、その中から特定の下位項目が選択された時点で設定情報要求コマンドを生成するようにすればよい。さらには、初期画面に表示されるすべての設定項目についての情報を取得してグループ化し、すべての設定項目について一括した設定変更を行うための設定用画面を生成してもよい。この場合には、初期画面内にすべての設定項目についての設定情報を取得するためのボタンを別途設け(不図示)、当該ボタンが押下された場合に設定情報要求コマンドを生成するようにすればよい。すべての設定項目について一括した設定変更を行うための設定用画面は、たとえば、図5(b)において破線で示されたグループ切り替えボタン523およびグループを解除するためのボタン524を含む、初期画面510とほぼ同様の画面としてもよい。図5(b)のような上位の設定用画面では、511乃至521に対応するすべての設定項目について共通した設定値を一括で設定することができる。
【0094】
図7(b)の710は、節電モードの設定値が共通する画像処理装置120と140とがグループ化された設定用画面を表している。そして、ユーザが、グループを切り替えるボタン(図6の608。ここでは不図示。)を押下することで、画像処理装置130についての層構造を取らない設定用画面720に遷移する様子が示されている。
【0095】
同様に、ユーザが、下位項目「強制両面モードの設定」や「強制レイアウトモードの設定」を設定変更する項目として選択すると、操作部112には、画像処理装置120、130および140がグループ化された設定用画面730または740が表示される。
【0096】
ユーザが、下位項目「強制トナーセーブモードの設定」を設定変更する項目として選択すると、画像処理装置110の操作部112には、画像処理装置140についての層構造を取らない設定用画面750が表示されることになる。
【0097】
(設定情報/設定変更要求コマンドの説明)
図12は、設定情報要求コマンドおよび設定変更要求コマンドの構造を示した図である。
【0098】
ヘッダ部1200は、ファンクションID1201、要求コマンドID1202、返信先アドレス1203、アプリケーションハンドル1204、データ長1205で構成される。ファンクションID1201は、当該コマンドがどの機能に関係しているかを示す識別子であり、たとえば、設定用画面の識別子が入る。要求コマンドID1202は、当該コマンドが、設定項目や設定値の情報を要求するコマンドであるのか、あるいは設定値の変更/クリアを要求するコマンドであるのかなど、コマンドの種別を示す識別子である。返信先アドレス1203は、コマンド発行元の画像処理装置(たとえば、図7の110)のIPアドレスが入る。アプリケーションハンドル1204は、どのアプリケーションからのコマンドであるかを一意に識別するための識別子が入る。データ長1205は、ヘッダを含むコマンド全体のデータサイズを示す部分である。
【0099】
ポジション部1210は、設定項目キー1211、設定項目大分類ID1212で構成される。設定項目キー1211は、ユーザが初期画面510において選択した設定項目を示す文字列であり、たとえば、「省コスト仕様設定」などである。複数の設定項目を設定する場合には設定項目キー1211も複数となる。設定項目大分類ID1212は、設定項目キー1211が属する大分類が存在する場合の設定項目を識別する識別子である。
【0100】
設定指示部1220は、上述の設定コマンドID1202が「変更要求」である場合に含まれるデータ部分である。設定指示部1220は、設定項目件数1221、件数分の設定項目SUBID1222および件数分のデータ長1223および設定データ群1224から構成される。設定項目件数1221は設定項目キー別の設定したい項目の件数を示す。設定項目SUBID1222は、設定する項目を一意に識別する識別子である。データ長1223は設定する項目毎のデータサイズを示す。設定データ群1224は、設定項目件数分の設定値のデータが入る。
【0101】
権限指示部1230は、機能項目1231、ユーザID1232、パスワード情報1233、および権限面数1234が含まれる。機能項目1231は、どの機能設定項目にアクセスするかを示す識別子である。ユーザID1232は、アクセスするユーザを一意に識別するための識別子である。パスワード情報1233は、ユーザのなりすましを防止するためのパスワードを示す文字列が入る。権限面数1234は、機能設定項目1231が印刷や読み取りのページ上限を指す場合に、ページ上限の設定値を変更するための設定値データが入る。
【0102】
(設定情報/設定変更応答コマンドの説明)
図13は、設定情報応答コマンドおよび設定変更応答コマンドの構造を説明した図である。
【0103】
ヘッダ部1300は、ファンクションID1301、応答コマンドID1302、処理結果1303、送信元アドレス1304、アプリケーションハンドル1305、データ長1306で構成される。ファンクションID1301は、当該コマンドがどの機能に関係しているかを示す識別子であり、たとえば、設定用画面の識別子が入る。
【0104】
応答コマンドID1302は、本コマンドが設定情報の要求に対する応答であるのか、設定値の変更や設定値のクリアの要求に対する応答であるのかなど、コマンドの種別を示す識別子である。
【0105】
処理結果1303は、設定情報の要求や設定値の変更要求に対する処理が成功したか否かを示す部分である。たとえば、成功した場合には「OK」、失敗した場合には「ERR」となる。
【0106】
送信元アドレス1304は、コマンド発行元である画像処理装置(たとえば、図7の120乃至140)のIPアドレスを示す。アプリケーションハンドル1305は、どのアプリケーションからのコマンド発行であるかを一意に識別するための識別子である。データ長1306は、ヘッダを含むコマンド全体のデータサイズを示す部分である。
【0107】
応答部1310は、設定項目件数1311、件数分の設定項目SUBID1312、件数分のデータ長1313およびデータ群1314から構成される。設定項目件数1311は現在設定されているまたは設定変更された項目の件数を示す。設定項目SUBID1312は、現在設定されているまたは設定変更された項目を一意に識別する識別子である。データ長1313は現在設定されているまたは設定変更された項目毎のデータサイズを示す。設定データ群1314は、設定項目件数分の現在設定されているまたは設定変更された設定値のデータが入る。
【0108】
(設定を受ける側の装置における処理の説明)
図8は、アプリケーションの設定を受ける側(管理される側)の画像処理装置120乃至140における、設定情報/設定変更要求コマンドの受信から、設定情報/設定変更応答コマンドを送信するまでの処理を示したフロー図である。
【0109】
まず、S801で、コマンド解析部1440は、受信した設定情報/設定変更要求コマンドの有効性を判定するため、受信したコマンドについてチェックする。すなわち、コマンドが壊れていないか、当該コマンドを作成したアプリケーションと同様のアプリケーションが自機上で起動しているかを確認する。なお、アプリケーションの特定は、上述のアプリケーションハンドル1204を参照することによってなされる。
【0110】
S802において、コマンド解析部1440は、チェック結果に基づいてコマンドが有効か否かを判定する。有効でないと判定された場合には、S803に進む。
【0111】
S803でコマンド生成部1420は、エラーであることを示す設定情報応答コマンドまたは設定変更応答コマンドを生成する。すなわち、処理結果1303に[ERR]の情報が入った応答コマンドが生成される。
【0112】
S802において、コマンドが有効であると判定された場合には、S804に進む。
【0113】
S804でコマンド解析部1440は、当該設定情報/設定変更要求コマンドで指定された設定項目を参照・変更する際に一定の権限を必要とするかどうかを判定する。なお、一定の権限を必要とする設定項目かどうかは予め任意に決定されるものであるが、一般的には変更された場合の影響が比較的大きい設定項目が該当する。図4の例でいえば、たとえば、システム管理者設定406やネットワーク設定403などが該当する。一定の権限が必要と判定された場合には、S805に進む。
【0114】
S805でコマンド解析部1440は、当該設定情報/設定変更要求コマンドに含まれるユーザID1232および権限指示部1230の情報に基づき、当該ユーザの権限の有無を判定する。具体的には、コマンド内のパスワード情報1233(たとえば、aabbccdd)と予め登録してあるシステム管理者等に与えられている暗証番号とを比較するといった方法により判定する。権限がないと判定された場合には、S803に進み、コマンド生成部1410が上述のエラーであることを示す設定情報/設定変更応答コマンドを生成する。
【0115】
S804で設定変更に一定の権限不要と判定された場合や、S805で設定変更するための権限を当該ユーザは有していると判定された場合には、S806に進む。
【0116】
S806においては、受信したコマンドが設定情報要求コマンドであるか、設定変更要求コマンドであるかによって、それぞれ以下のように処理される。
【0117】
まず、受信したコマンドが設定情報要求コマンドであった場合には、コマンド生成部1410において設定情報応答コマンドが生成される。具体的には、ConfigManager230で管理されている、設定項目ごとの設定値の情報を読み出し、当該読み出した情報を基に上述の設定情報応答コマンドが生成される。
【0118】
他方、受信したコマンドが設定変更要求コマンドであった場合には、設定変更処理部1430が当該設定変更要求コマンド内のデータに従って、指定された設定項目の設定値を変更する。具体的には、ConfigManager230で管理されている、設定項目ごとの設定値の情報を読み出し、当該読み出された値を今回指定された値に変更し、更新する処理を行なう。変更を終えた後、コマンド生成部1420は、「OK」の設定変更応答コマンドを生成する。
【0119】
そしてS807において、生成された設定情報応答コマンドまたは設定変更応答コマンドが、ネットワークI/F308を介して画像処理装置110に送信される。
【0120】
なお、受信したコマンドが設定情報要求コマンドの場合には、上述したS804、S805の各処理を省略してもよい。どのような設定がされているか参照する段階においては、変更について権限を有していないユーザに参照を認めても問題が生じるケースは少ないからである。
【0121】
(設定変更の要求〜再グループ化された設定用画面の表示)
図9は、設定情報応答コマンドを受信した画像処理装置110が、グループ化された画像処理装置に対し設定変更の要求を行う際の処理について説明したイメージ図である。
【0122】
最初に、画像処理装置110のコマンド生成部1410は、ユーザが設定用画面を使用して任意の設定項目について所望の設定値を入力するのを受けて、当該入力内容に応じた設定変更を要求するコマンド(設定変更要求コマンド)を生成する。そして、生成された設定変更要求コマンドがネットワークI/F308を介して画像処理装置120乃至140に送信される。
【0123】
図9(a)の901乃至903は、「強制両面モードの設定」の設定値をOFFからONへの変更を要求する場合の設定変更要求コマンドを示している。
【0124】
画像処理装置130および140は、受信した設定変更要求コマンドで指定された変更要求に従って設定値を変更する処理を行い、変更後の結果を含む設定変更応答コマンド905または906をそれぞれ画像処理装置110に送信している。画像処理装置120は、要求された設定の変更処理を何らかの理由(たとえば、給紙トレイで用紙切れが発生している等)で行うことができなかったため、エラーの設定変更応答コマンド904を画像処理装置110に送信している。
【0125】
画像処理装置110は、受信した各設定変更応答コマンドを解析し、画像処理装置120乃至140についての再グループ化を行う。すなわち、設定変更が反映された後の設定値情報に基づいて、各画像処理装置をグループとして扱うか、個別に扱うかを再度下位項目毎に決定し、新たな設定用画面を生成して表示する。
【0126】
図9(b)は、図7(b)で示した設定用画面が、再グループ化を経て新たに生成された様子を模式的に示した図である。節電モードの設定、強制レイアウトモードの設定および強制トナーセーブモードの設定については、設定変更前の状態(図7(b)の状態)と同じである。しかし、強制両面モードの設定については、現在の設定値が「ON」のグループとして、画像処理装置130と140のみがグループ化された設定用画面に変わっている。これは、画像処理装置120が設定変更の要求に応えることができず、エラーの設定変更応答コマンドを返信し、個別化されたためである。
【0127】
このように、設定変更応答コマンドに応じて再グループ化し、その内容を反映した設定用画面を表示することで、再グループ化によってグループから外れ個別化された装置はすぐに特定される。したがって、例えば、特定のグループに対して両面印刷を行う設定を要求したけれど、ある装置は両面印刷できない状態(両面ユニットが故障、厚紙やOHP用紙がセットなど)にありエラーとなった場合に、当該装置を例外的に扱うことができる。
【0128】
(グループ化処理)
次に、グループ化処理の詳細について説明する。
図10は、設定情報応答コマンドまたは設定変更応答コマンドを受信した画像処理装置が、応答コマンドを送信したネットワーク上の装置群についてグループ化を行う際の処理を示したフローチャートである。グループ化は、図11に示す構造のグループリストを作成する作業と等価であるが、最初に、応答コマンドの受信からグループ化された設定用画面が生成されるまでの概略について説明し、その後グループリストの構造を説明することとする。
【0129】
S1001で応答コマンドを受信すると、S1002においてコマンド解析部1440は、受信した応答コマンドの内容がOKかエラーかを判定する。この判定は、応答コマンド内に含まれる処理結果1303の情報の参照によってなされる。エラーと判定された場合には、S1003に進み、OKと判定された場合にはS1004へと進む。
【0130】
S1003でコマンド解析部1440は、受信した応答コマンドから得られたデータを否定応答リストに接続する。データの接続が終わるとS1009に進む。
【0131】
一方、S1004でコマンド解析部1440は、受信した応答コマンドから得られたデータを肯定応答リストに接続する。データの接続が終わるとS1005に進む。
【0132】
S1005乃至S1007においてコマンド解析部1440は、当該応答コマンドの応答部1310内の設定項目サブIDを参照して、設定項目別に仕分け処理を行なう。
【0133】
まず、S1005でコマンド解析部1440は、当該応答コマンドよりも前に受信した応答コマンドに基づく同一内容の設定項目リストが既に存在するかどうかを判定する。存在していないと判定された場合には、S1006に進む。なお、最初に受信した応答コマンドについては、当然に同一内容の設定項目リストはないと判定されることになる。
【0134】
S1006でコマンド解析部1440は、新たな設定項目リストを作成し、当該リストに受信した応答コマンドから得られたデータを接続する。
【0135】
一方、既に受信済みの応答コマンドがあり、S1005で同一内容の設定項目リストが存在していると判定された場合には、S1007に進む。
【0136】
S1007でコマンド解析部1440は、既存の設定項目リストに応答コマンドから得られたデータを接続する。
【0137】
次にS1008でコマンド解析部1440は、仕分けが終了したかどうか、すなわち、当該応答コマンドの設定項目件数分のデータがいずれかの設定項目リストに接続されたかどうかを判定する。未接続のデータが存在する場合にはS1005に戻る。受信した応答コマンド内の全ての設定項目に対応するデータがいずれかの設定項目リストに接続されたと判定された場合には、S1009に進む。
【0138】
S1009でコマンド解析部1440は、受信タイムアウトが発生していないか、すなわち、設定情報/設定変更要求コマンドを送信後、予め設定された所定の時間を経過しているかどうかを判定する。所定の時間を経過しておらず、受信タイムアウトではないと判定された場合にはS1010に進む。所定の時間が経過し、受信タイムアウトと判定された場合には、S1011へと進む。
【0139】
S1010でコマンド解析部1440は、設定情報/設定変更要求コマンドを送信したすべての画像処理装置から応答コマンドを受信したかどうかを判定する。受信できていない画像処理装置があると判定された場合は、S1001に戻り、受信処理を継続する。
【0140】
一方、すべての画像処理装置から応答コマンドを受信できていると判定された場合にはS1011に進む。
【0141】
S1011で設定用画面生成部1430は、出来上がったグループリストに基づいて上述の設定用画面を生成する。
【0142】
図11は、コマンド解析部1440で生成されるグループリストの構造を示した図である。
【0143】
グループリスト1101は、全体サイズ1101a、肯定応答を返却した装置数1101b、肯定応答のリスト情報1101c、否定応答を返却した装置数1101dおよび否定応答のリスト情報1101eからなる。
【0144】
設定項目リスト1102は、グループリスト1101の肯定応答のリスト情報1101cに接続される。設定項目リスト1102には、キー情報としての設定項目を示すID1102a、設定情報要求あるいは設定変更要求に対して応答した設定値のリスト1102bが含まれる。図11の例では、キー情報として、節電モードの設定、強制両面モードの設定、強制レイアウトモードの設定および強制トナーセーブモードの設定が入っている。
【0145】
設定値リスト1103は、設定項目リスト1102に接続され、設定値1103a、受信した応答コマンドのリスト1103b、次の値リストの有無を示す1103cからなる。この例では、節電モードの設定値として、「−10%」が入っており、同じ節電モードについて異なる設定値の次の設定値リストが存在していることが分かる。
【0146】
次の設定値リスト1104は、設定値リスト1103と同一の設定項目であるものの異なる設定値を有している設定値リストである。すなわち、節電モードの設定値として、「−50%」が入っている。設定値リスト1104には、応答コマンドリスト1107が接続されている。
【0147】
応答コマンドリスト1105は、設定値リスト1103に接続され、画像処理装置120を識別するIPアドレスなどの情報が含まれている。応答コマンドリスト1105には、同一の設定項目について同一の設定値を有した画像処理装置140の応答コマンドリスト1106がさらに接続されている。
【0148】
強制両面モードの設定、強制レイアウトモードの設定および強制トナーセーブモードの設定についても、同様である。すなわち、強制両面モードの設定については、設定値が「ON」の設定値リスト1108が接続され、それに設定値が「OFF」の次の設定値リスト1111が接続されている。そして、設定値リスト1108には応答コマンドリスト1109および1110が、設定値リスト1111には応答コマンドリスト1112が接続されている。また、強制レイアウトモードの設定については、設定値リスト1113が接続され、それに応答コマンドリスト1114乃至1116が接続されている。S1113には、S1114からS1116が接続されている。さらに、強制トナーセーブモードの設定についても、設定値リスト1117に応答コマンドリスト1118が接続されている。
【0149】
そして、設定項目リスト1119は、グループリスト1101の否定応答のリスト情報1101eに接続されており、それに設定値リスト1120が接続され、設定値リスト1120には応答コマンドリスト1121が接続されている。
【0150】
このようにして、受信した応答コマンドを基にグループリストが作成され、ネットワーク上の画像処理装置がグループ化される。
【0151】
以上のとおり、本発明によれば、ユーザは、様々な構成を持った複数のネットワーク上の装置に対して、共通する設定内容の装置グループごとに一括で設定することができ、設定作業の効率性が高まる。そして、装置の応答状況や設定内容に応じてグループ化された情報を画面上で確認しながら操作可能であるので、間違いのない確実な設定が可能となる。
【0152】
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。
【0153】
尚、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
【0154】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0155】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であっても良い。
【0156】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスクがある。また、更に、記録媒体としては、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
【0157】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、その接続先のホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0158】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0159】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。また、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0160】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0161】
【図1】第1の実施形態に係るアプリケーション設定管理システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態における画像処理装置のソフトウェア構成の概略を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態における画像処理装置のハードウェア構成の概略を示すブロック図である。
【図4】第1の実施形態において設定管理の対象となる画像処理装置にて使用されるアプリケーションの設定項目の一例を列挙したものである。
【図5】(a)は第1の実施形態に係るアプリケーション設定管理システムの概要を示す図であり、(b)は初期画面の一例を示す図である。
【図6】設定用画面の一例を示した図である。
【図7】(a)は設定項目に関する情報を取得する際の処理の流れを示した図であり、(b)は設定用画面を模式的に示した図である。
【図8】設定情報/設定変更要求コマンドの受信から、設定情報/設定変更応答コマンドを送信するまでの処理を示したフロー図である。
【図9】(a)は設定変更の要求を行った際の処理について説明した図であり、(b)は再グループ化された設定用画面を模式的に示した図である。
【図10】グループ化を行う際の処理を示したフローチャートである。
【図11】グループリストの構造を示した図である。
【図12】設定情報要求コマンドおよび設定変更要求コマンドの構造を示した図である。
【図13】設定情報応答コマンドおよび設定変更応答コマンドの構造を説明した図である。
【図14】グループ処理部318の内部構成を示した図である。
【符号の説明】
【0162】
100:通信回線
110:画像処理装置
120:画像処理装置
130:画像処理装置
140:画像処理装置
307:システムバス
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の装置におけるアプリケーションの設定を管理するためのアプリケーションの設定管理装置、設定管理装置の制御方法、プログラム並びに記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ネットワークを介して接続された装置に対して、個別にアプリケーションの各種設定を行う管理装置が知られている。この種の管理装置としての管理コンピュータでは、ネットワークを介して接続された1台の複写機に対して、アプリケーションのデフォルト値を設定(たとえば、両面コピー)することができる。
【0003】
一方、ネットワークを介して接続されたすべての装置に対して、一括して各種設定を行う管理装置も知られている。この種の管理装置としての管理コンピュータでは、ネットワークを介して接続された全ての複写機に対し、一括して、アプリケーションのデフォルト値を設定(たとえば、両面コピー)することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前者においては、個別の装置単位でアプリケーションの設定の管理ができるのみであり、複数の装置に対して一括した設定の管理をすることはできなかった。
【0005】
また、後者においては、複数の装置に対して一括したアプリケーションの設定の管理を行えるものの、機能やオプションが異なる複数の装置群が含まれている場合に各装置群に応じて設定を異ならせて管理することはできなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を備える。
【0007】
本発明の設定管理装置は、複数の装置と通信回線を介して接続されたアプリケーションの設定管理装置であって、前記通信回線を介して前記複数の装置の夫々からアプリケーションの設定に関する情報を受信する受信手段と、前記受信したアプリケーションの設定に関する情報に基づき、前記複数の装置をグループ化するグループ処理手段と、前記グループ処理手段でグループ化された装置に対して、アプリケーションの設定を行うための情報を前記通信回線を介して送信する送信手段と、を有することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の設定管理装置の制御方法は、上記の課題を解決する手段として、以下の構成を備える。即ち、複数の装置と通信回線を介して接続されたアプリケーションの設定管理装置の制御方法であって、前記通信回線を介して前記複数の装置の夫々からアプリケーションの設定に関する情報を受信する受信ステップと、前記受信したアプリケーションの設定に関する情報に基づき、前記複数の装置をグループ化するグループ処理ステップと、
前記グループ処理ステップでグループ化された装置に対して、アプリケーションについて設定を行うための情報を前記通信回線を介して送信する送信ステップと、を有することを特徴とする。
【0009】
さらに、本発明のコンピュータプログラムは、コンピュータに、上記の方法を実行させる。
【0010】
そして、本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータに、上記の方法を実行させるためのプログラムを記録する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の管理装置では、ネットワークを介して接続された複数台の装置のうち、グループ化された装置群に対して、共通したアプリケーションの設定を一括で行うことが可能である。また、設定する内容をグループ単位で異ならせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
【0013】
[実施形態1]
図1は本発明の第1の実施形態に係るアプリケーション設定管理システムの全体構成を示すブロック図である。
【0014】
(システム全体の説明)
アプリケーション設定管理システムは、複数の画像処理装置110,120,130と、これらを相互に接続するネットワーク(通信回線)としてのLAN100から構成される。
【0015】
画像処理装置110は、画像の入出力と送受信および各種の画像処理を行う複合機(MFP;Multi Function Peripheral)である。画像処理装置110は、画像入力デバイスであるスキャナ113、画像出力デバイスであるプリンタ114、コントロールユニット111、およびユーザの指示を受付可能なユーザインタフェースとしての操作部112を有する。スキャナ113、プリンタ114、操作部112は、それぞれ、コントロールユニット111に接続され、コントロールユニット111からの命令によって制御される。
【0016】
画像処理装置120および130は、画像処理装置110と同様の内部構成を有している。すなわち、画像処理装置120は、スキャナ123、プリンタ124、操作部122、およびこれらを制御するコントロールユニット121を備える。また、画像処理装置130は、スキャナ133、プリンタ134、操作部132、およびこれらを制御するコントロールユニット131を備える。
【0017】
(画像処理装置のソフトウェア構成の説明)
図2は、本実施形態における画像処理装置のソフトウェア構成の概略を示すブロック図である。以下、画像処理装置110の場合を例に説明するが、他の画像処理装置120および130についても基本的に同じである。
【0018】
201は、ユーザインタフェースモジュール(以下、「UIモジュール」と呼ぶ。)である。このUIモジュール201は、ユーザが画像処理装置110に対する各種操作や設定を行う際に使用するインターフェースモジュールである。UIモジュール201は、ユーザによって入力された情報を後述の各種モジュールに対して転送して、各種処理の依頼を行なう。依頼する処理には、データの設定状況の取得、データの設定の変更およびデータの出荷状態へのクリアなどを含む。
【0019】
202は、アドレスブックモジュールである。このアドレスブックモジュール202は、データの送付先、通信先などを管理するデータベースモジュールである。アドレスブックモジュール202が管理するデータに関しては、UIモジュール201を介したユーザ操作によりデータの追加、削除、取得が可能である。また、アドレスブックモジュール202は、ユーザ操作によって、データの送付・通信先情報を後述の各モジュールに与える。
【0020】
203は、ウェブサーバモジュールである。このウェブサーバモジュール203は、不図示のウェブクライアント(たとえば、ホストコンピュータ)からの要求により、画像処理装置110の管理情報をウェブクライアントに通知する。管理情報は、統合送信部モジュール204、リモートコピースキャンモジュール209、リモートコピープリントモジュール210、制御APIモジュール218を介して取得される。そしてHTTPモジュール212、TCP/IP通信モジュール216、ネットワークドライバ217を介してウェブクライアントに通知される。
【0021】
211は、ウェブブラウザモジュールである。このウェブブラウザモジュール211は、インターネットまたはイントラネット上の各種ウェブサイト(ホームページ)の情報を読み込んで表示を行うものである。
【0022】
204は、データの配信を司る統合送信部モジュールである。この統合送信部モジュール204は、UIモジュール201を介してユーザによって指示されたデータを、ユーザによって指示された通信(出力)先に配布する。また、統合送信部モジュール204は、画像処理装置110のスキャナ機能を使用して配布データの生成がユーザにより指示された場合、制御APIモジュール218を介してデータの生成を行う。統合送信部モジュール204は、プリンタモジュール205と、E−mailモジュール206と、DBモジュール207と、ファイルモジュール208とを含む。
【0023】
プリンタモジュール205は、出力先としてプリンタが指定された際に実行されるモジュールである。E−mailモジュール206は、通信先としてE−mailアドレスが指定された際に実行されるモジュールである。DBモジュール207は、出力先としてデータベースが指定された際に実行されるモジュールである。ファイルモジュール208は、出力先として画像処理装置110と同様の画像処理装置が指定された際に実行されるモジュールである。
【0024】
209は、リモートコピースキャンモジュールである。リモートコピースキャンモジュール209は、画像処理装置110のスキャナ機能を使用して画像情報を読み取り、読み取った画像情報をネットワーク等で接続された他の画像処理装置に出力する。これによって、画像処理装置110単体で実現しているスキャナ機能を他の画像処理装置(たとえば、120、130)を使って行うことを可能にする。
【0025】
210は、リモートコピープリントモジュールである。 リモートコピープリントモジュール210は、ネットワークを介して接続された他の画像処理装置(たとえば、120、130)で得られた画像情報を、画像処理装置110のプリンタ機能を使用して出力する。これによって、画像処理装置110単体で実現しているコピー機能を他の画像処理装置(たとえば、120、130)を使って行うことを可能にする。
【0026】
212は、HTTPモジュールである。HTTPモジュール212は、画像処理装置110がHTTPによる通信を行なう際に使用され、後述のTCP/IP通信モジュール216を使って、ウェブサーバモジュール203やウェブブラウザモジュール211に通信機能を提供する。また、HTTPモジュール212は、HTTPをはじめとするウェブで用いられる各種プロトコルに対応し、特にセキュリティ対応したプロトコルによる通信機能を提供する。
【0027】
213は、lprモジュールである。lprモジュールは、後述のTCP/IP通信モジュール216を使って、統合送信部モジュール204内のモジュール205に通信機能を提供するものである。
【0028】
214は、SMTPモジュールである。SMTPモジュール214は、後述のTCP/IP通信モジュール216を使って、統合送信部モジュール204内のE−mailモジュール206に通信機能を提供する。
【0029】
215は、SLM(Salutation-Manager)モジュールである。SLMモジュール215は、後述のTCP/IP通信モジュール216を利用して、統合送信部モジュール204内のモジュール217およびモジュール218に通信機能を提供する。また同様に、リモートコピースキャンモジュール209と、リモートコピープリントモジュール210にも通信機能を提供する。
【0030】
216は、TCP/IP通信モジュールである。TCP/IP通信モジュール216は、ネットワークドライバ217を用いて、前述の各種モジュールにネットワーク通信機能を提供する。ネットワークドライバ217は、ネットワークに物理的に接続される部分を制御するものである。
【0031】
218は、制御APIである。 制御API218は、統合送信部モジュール204などの上流モジュールに、後述のジョブマネージャモジュール219などの下流モジュールに対するインタフェースを提供するものである。これによって、上流および下流のモジュール間の依存関係が軽減され、それぞれの流用性を高めることができる。
【0032】
219は、ジョブマネージャモジュールである。ジョブマネージャモジュール219は、前述の各種モジュールから制御API218を介して指示される様々な処理を解釈し、後述の各モジュール220,224,226に指示を与えるものである。また、ジョブマネージャモジュール219は、画像処理装置110内で実行されるハード的な処理を一元管理するものである。
【0033】
220は、コーデックマネージャモジュールである。コーデックマネージャモジュール220は、ジョブマネージャモジュール219が指示する処理の中で、データの各種圧縮・伸長を管理・制御するものである。
【0034】
221は、FBEエンコーダモジュールである。FBEエンコーダモジュール221は、ジョブマネージャモジュール219や後述のスキャンマネージャモジュール224によって実行されたスキャン処理によって読み込まれたデータを、FBEフォーマットを用いて圧縮する。
【0035】
222は、JPEGコーデックモジュールである。JPEGコーデックモジュール222は、ジョブマネージャモジュール219やスキャンマネージャモジュール224によって実行されたスキャン処理において読み込まれたデータのJPEG圧縮処理を行うものである。また同様にプリントマネージャモジュール226によって実行された印刷処理において、印刷データのJPEG展開処理も行う。
【0036】
223は、JBIGコーデックモジュールである。JBIGコーデックモジュール223は、ジョブマネージャモジュール219やスキャンマネージャモジュール224によって実行されたスキャン処理において読み込まれたデータのJBIG圧縮処理を行うものである。また同様に、プリントマネージャモジュール226によって実行された印刷処理において、印刷データのJBIG伸長処理も行う。
【0037】
229は、色空間変換および画像サイズ変換モジュールである。色空間変換および画像サイズ変換モジュール229は、前述のコーデック処理の間で、画像処理を行なうためのものである。
【0038】
224は、スキャンマネージャモジュールであり、ジョブマネージャモジュール219が指示するスキャン処理を管理・制御するものである。スキャンマネージャモジュール224と画像処理装置110に内部的に接続しているスキャナ113との間の通信が、Serialドライバ225を介して行われる。
【0039】
226は、プリントマネージャモジュールであり、ジョブマネージャモジュール219が指示する印刷処理を管理・制御するものである。プリントマネージャモジュール226とプリンタ114との間のインタフェースがエンジンインタフェースモジュール227により提供される。
また、パラレルポートドライバ228が搭載されており、パラレルポートを介して不図示の出力機器にデータを出力する際のI/Fを提供する。
【0040】
230は、コンフィグマネージャである。コンフィグマネージャ230は、初期設定値を管理しており、制御API218が指示する制御処理における設定値を保存・管理するものであり、前述の各モジュールが動作する際に参照される。
【0041】
231は、グループセッティングマネージャである。グループセッティングマネージャ231は、後述のグループ処理部318に対応している。グループ処理部318の機能はソフトウェア処理のみで実現可能であり、ソフトウェア処理モジュールとして表現した場合を破線で表している。
【0042】
(アプリケーション部の説明)
上述の201乃至211は、アプリケーションプログラムとして、画像処理装置110の上で動作する。各アプリケーションプログラムは、個々に起動、停止、削除が可能となっている。また、制御APIモジュール218は、異なる画像処理装置でも、前述のアプリケーションプログラムが正しく動作するよう機種の差異を吸収する層である。従ってアプリケーションプログラムは、プラットフォーム部20内では、共通に動作させることができる。
【0043】
図3は、本実施形態における画像処理装置のハードウェア構成の概略を示すブロック図である。
【0044】
(画像処理装置のハードウェア構成の説明)
111は、装置全体を制御するコントロールユニットである。コントロールユニット111は、画像入力デバイスであるスキャナ113や画像出力デバイスであるプリンタ114と接続され、これらを制御する一方、LANや公衆回線と接続され、これらを介して画像情報やデバイス情報の入出力を行うものである。また、コントロールユニット111は、CPU301を有する。
【0045】
CPU301は、システムバス307を介して、RAM302、ROM303、HDD304、イメージバスI/F305、操作部I/F306、ネットワークI/F308、およびモデム309と接続される。
【0046】
RAM302は、CPU301の作業領域を提供するためのメモリであり、また、画像データを一時記憶するための画像メモリとしても使用される。
【0047】
ROM303はブートROMであり、ROM303には、システムのブートプログラムが格納されている。
【0048】
HDD304は、ハードディスク装置であり、システムソフトウェア、画像データなどが格納される。
【0049】
操作部I/F306は、操作部112との間で入出力を行うためのインタフェースであり、操作部112に表示する画像データを操作部112に対して出力し、ユーザが操作部112を介して入力した情報を、CPU301に伝送するなどの役割を果たす。
【0050】
ネットワークI/F308は、LANと接続されており、外部装置との間で各種情報の受信または送信といった情報の入出力を行う。モデム309は、公衆回線と接続され、公衆回線に対して情報の入出力を行う。
【0051】
イメージバスI/F305は、システムバス307と画像データを高速で転送する画像バス310とを接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。
【0052】
画像バス310には、RIP(ラスタイメージプロセッサ)311、デバイスI/F312、スキャナ画像処部313、プリンタ画像処理部314、画像回転部315、および画像圧縮部316が接続されている。
【0053】
RIP311は、LANから受信されたPDLコードをビットマップイメージに展開する。
【0054】
デバイスI/F312は、スキャナ113およびプリンタ114とコントロールユニット111とを接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
【0055】
スキャナ画像処理部313は、入力画像データに対し補正、加工、編集などを行う。
【0056】
プリンタ画像処理部314は、プリント出力画像データに対して、プリンタの補正、解像度変換などを行う。
【0057】
画像回転部315は、画像データの回転を行う。
【0058】
画像圧縮部316は、多値画像データに対してはJPEG圧縮伸長処理を行い、2値画像データに対してはJBIG,MMR,MHなどの圧縮伸長処理を行う。
【0059】
外部ストレージI/F317は、メモリメディアと接続されるシリアルI/Fであり、メモリメディアへ機器内のデータや画像を保存する、あるいはメモリメディア内のデータを機器内に書き込む際に利用される。
【0060】
グループ処理部318は、ネットワーク(通信回線)を介して接続された複数の画像処理装置について、アプリケーションの設定項目(および設定値)が共通する画像処理装置をグループ化する処理を行う。また、任意の装置をグループから除外したり、逆にグループに加えたりといった、グループ化に関する一連の処理を行う。上述のとおり、グループ化に関する処理は、グループセッティングマネージャ231を用いたソフトウェア処理として実現可能である。
【0061】
(設定管理の対象となるアプリケーションの設定項目の説明)
図4は、本実施形態において設定管理の対象となる、画像処理装置にて使用されるアプリケーションの設定項目の一例を列挙したものである。設定項目は、401乃至407の各カテゴリに大別されている。
【0062】
カテゴリ401は、画像処理装置全体の共通設定項目であり装置全体の動作の制御に関する。カテゴリ402は、コピーやスキャン動作に関する設定項目である。カテゴリ403は、ネットワークに接続する際に必要となるネットワーク関連の設定項目である。カテゴリ404は、電力や紙の消費量を抑えるための省コスト仕様設定である。カテゴリ405は、E−mailやFAXなどのデータ送受信を行う際に必要となる設定項目である。カテゴリ406は、レポート仕様であり、送受信の結果などを履歴として残すレポートに関する設定項目である。またシステム全体を管理するカテゴリ407のような設定項目も存在している。
【0063】
これら設定項目については、前述の設定値管理モジュール230によって、各設定項目に対応した現在設定値および初期設定値が管理されている。なお、アドレスブックモジュール202でも一部の設定値が管理されている。
【0064】
上述の通り、プラットフォーム部20は共通化されており、共通のアプリケーションプログラムは、画像処理装置毎に作成しなくても、プラットフォーム部20内で共通に動作する。しかしながら、アプリケーションプログラムが正常に動作するためには、前述の設定を正しく行う必要がある。しかも各設定項目に対応する設定値は、画面サイズ、ストレージ種別、処理性能といった当該画像処理装置に固有の構成や、両面ユニット、フィニッシャユニットといったオプションの構成に従って、それぞれ最適に設定する必要がある。
【0065】
従来は、装置管理者やサービスマンが、ネットワーク上にある複数の装置毎に上述の構成を把握し、各装置の構成に応じて個別に設定していた。また、装置管理者やサービスマンが設定変更時に正しく設定ができたことを確認するための動作テストジョブを実行する場合には、装置の状態に合わせてアプリケーション毎に個別確認する必要があり、装置管理コストを増大させていた。
【0066】
本願発明ではネットワーク上の複数の画像処理装置を動的にグループにまとめ、グループ単位の一括設定、一括管理を行うことを目的としている。
【0067】
(画像処理装置の動作概要の説明)
次に、本実施形態に係るアプリケーション設定管理システムの概要について図5を参照しつつ説明する。
【0068】
図5(a)においては、ネットワーク上の画像処理装置110が、同じネットワーク上の画像処理装置120乃至140に対してアプリケーションの設定を行うための管理装置としての役割を担っている。図5(b)は、ユーザの指示を受け付け、アプリケーションの設定を開始するための初期画面510を示した図である。初期画面510には、図4で例示した設定項目に加え、調整/クリーニング設定、ボックス使用設定、プリンタ仕様設定および宛先表仕様設定にそれぞれ対応するボタン511乃至521が示されている。なお、当然のことながら初期画面510においてどのような設定項目を設けるかは任意であり、各装置が備える機能や性能に基づいて決定されるものである。
【0069】
初期画面510にてユーザが任意の設定項目を選択すると、画像処理装置110は、当該選択された設定項目とその設定値に関する情報をネットワーク上の画像処理装置120乃至140から取得する。具体的には、まず画像処理装置110は、設定情報要求コマンド501を生成し、画像処理装置120乃至140に送信する。この設定情報要求コマンド501には、当該選択された設定項目のアプリケーションを識別するための識別ID、すなわち、省コスト仕様設定に対応する「SaveCost]が識別IDとして含まれている。画像処理装置120乃至140は、受信した設定情報要求コマンド501内の識別IDが自機のアプリケーションの識別IDと一致すると、当該設定項目の設定値の情報を含む設定情報応答コマンド502乃至504を生成し、画像処理装置110に送信する。
【0070】
画像処理装置110は、受信した設定情報応答コマンド502乃至504を解析し、解析結果に基づいて画像処理装置120乃至140をグループ化(ないしは個別化)する。ここでは、画像処理装置120および130が1つのグループにグループ化され、画像処理装置140はグループ化されなかった(個別化された)例を示している。
【0071】
画像処理装置110は、グループ化された結果に従って設定用画面530を生成し、操作部112(ユーザインタフェース上)に表示する。
【0072】
設定用画面530を介して、ユーザが、グループ化された画像処理装置120および130を対象として所望の設定値を入力すると、画像処理装置110は、入力された内容に基づいて設定変更要求コマンド505を生成し、画像処理装置120、130に送信する。
【0073】
画像処理装置120および130では、受信した設定変更要求コマンド505に従って設定値を変更する。変更後に画像処理装置120および130は、設定変更応答コマンド503および504をそれぞれ生成し、画像処理装置110に送信する。
【0074】
画像処理装置110は、受信した設定変更応答コマンドを解析し、必要に応じて画像処理装置120乃至140についての再グループ化を行う。図5では、当初のグループが維持されており、新たなグループ化が行われた場合については示していないが、再グループ化が行われた場合には、操作部112に新たにグループ化された結果に従い設定用画面が表示される。
【0075】
ボタン522は、アプリケーションの設定が完了した際に押下するボタンであり、これが押下されると初期画面510は閉じる。
【0076】
なお、図5(b)の破線で示されたボタン523および524については後述する。
【0077】
(設定用画面の説明)
図6は、グループ化された装置に対して一括で設定を行うための設定用画面の一例を示した図である。ここでは、省コスト仕様設定のための設定用画面を例に説明する。
【0078】
設定用画面600には、省コスト仕様設定に含まれる下位の設定項目(以下、「下位項目」と呼ぶ。)が表示されており、各下位項目にはそれぞれ設定値等が表示されている。たとえば、下位項目「節電モードの設定」においては、設定値として−10%が表示されており、現在は10%の節電を実施するように設定されていることを示している。601乃至605は、各下位項目の設定内容を変更するためのサブ画面に遷移するためのボタンである。たとえば、ボタン602を押下することで、不図示の設定値入力用のサブ画面が表示され、当該サブ画面において「−15」と入力すると、設定用画面600において現在の「−10%」から、「−15%」へと設定値の表示が切り替わる。606は設定ボタンである。設定ボタン606が押下されることで、グループ内の各画像処理装置に対して、入力された設定内容への変更を指示する設定変更要求コマンドが送信される。607は、現在開いている設定用画面を閉じるためのボタンである。ボタン607が押下されると、初期画面510に戻る。
【0079】
グループ化されていることをユーザに分かりやすく示すために設定用画面600の背後には、610および620が層構造にレイアウトされているかのように表示される。この例では、3つの画面が重なっており、スリープ時の消費電力が「少ない」、節電モードの設定が[−10%]、強制両面モード、強制レイアウトモード、強制トナーセーブモードの設定が「OFF」の画像処理装置が3台であることを示している。グループ化されなかった単独の画像処理装置が1台以上存在する場合には、当該画像処理装置の設定用画面が層構造を取らない通常画面(すなわち1層の画面)として表示される。660は、強制両面モードの設定が「ON」になっていたためにグループ化されなかった画像処理装置の設定用画面である。
【0080】
設定用画面600においてボタン601乃至607のいずれかを押下することで、潜在している設定用画面610および620における対応するボタンが同時に押下されたものとして処理されることになる。
【0081】
608は、設定用画面を異なるグループ(あるいはグループを構成しない個別化された装置)用に切り替えるためのボタンである。ボタン608には、現在表示中の設定用画面のグループ名が表示される。すなわち、ボタン608において、「グループ1」の部分が現在開いているグループのグループ名であり、「→」は切り替え可能な他のグループ(あるいは個別化された単独の装置)が存在することを示している。ボタン608を押下する度に次のグループに遷移し、当該遷移後のグループを表す名称(たとえば、「グループ2」)が表示される。グループ2が仮に2台の画像処理装置で構成される場合には、設定用画面の表示は3層から2層になる。この例では、他のグループは存在せず、グループ化されなかった単独の装置が1台あるだけなので、「→」の押下によって「個別1」の表示となり、層構造を構成しない画面へと遷移することになる。ボタン670は、設定用画面660における切替ボタンであり、ボタン608に対応している。
【0082】
グループ化されている状態を表す表示方法として、複数の画面が層構造に重なってレイアウトされる態様を説明したが、表示方法はこれに限られるわけではない。もっとも、グループ化されていることがユーザに直感的に伝わるような表示方法であることが望ましい。
【0083】
609および680は、グループを解除あるいは登録するためのボタンである。グループ化されている装置の設定用画面の場合には、グループ化を解除するための表示である「グループ1解除」のように表示される(ボタン609)。グループ化されていない装置の設定用画面の場合には、グループ化するための表示である「グループ登録」のように表示される(ボタン680)。仮に、「グループ1解除」と表示されている状態で押下すると、グループ1のグループ化が解除され、「個別N」のような表示に変わる。なお、Nは任意の整数であり、当該グループを構成していた装置の数の分だけ表示されることになる。これとは逆に、「グループ登録」と表示されている状態で押下すると、どのグループに登録するかを選択する画面(不図示)に遷移する。
【0084】
なお、下位項目の数が多いために1つの画面にすべての下位項目が収まらない場合には、設定用画面を複数ページで構成するようにし、別途ページ切り替えボタン(不図示)を
設けてページを切り替え可能にするなどすればよい。
【0085】
(設定情報の要求〜設定用画面の表示)
図7(a)は、画像処理装置110が、3台の画像処理装置120乃至140から設定項目に関する情報を取得する際の処理の流れを示したイメージ図である。具体的には、設定項目に関する情報を取得する際の、画像処理装置110内のグループ処理部318における処理の詳細を示すものである。
【0086】
図14は、グループ処理部318の内部構成を示した図である。グループ処理部318は、コマンド生成部1410、設定用画面生成部1420、設定変更処理部1430、コマンド解析部1440で構成される。なお、本システムにおいては、ネットワーク上の画像処理装置は、管理する側/管理される側のいずれの役割もこなし得る。したがって、グループ処理部318をネットワーク上のすべての画像処理装置が有しているものとして説明する。もちろん、管理される側に特化した画像処理装置が含まれてもよい。しかし、その場合でも、管理される側に必要なグループ処理部318の最低限の機能を有している必要がある。すなわち、設定情報要求コマンドの受信・解析、設定情報応答コマンドの生成・送信、設定変更要求コマンドの受信・解析、設定の反映および設定変更応答コマンドの生成・送信を行う機能は有している必要がある。管理する側に特化した画像処理装置の場合も同様である。すなわち、設定情報要求コマンドの生成・送信、設定情報応答コマンドの受信・解析、設定用画面の生成・表示、設定変更要求コマンドの生成・送信および設定変更応答コマンドの受信・解析を行う機能を最低限備えている必要がある。
【0087】
最初に、コマンド生成部1410は、初期画面510から任意の設定項目をユーザが選択するのを受けて、当該選択された設定項目に関する設定情報を要求するコマンド(設定情報要求コマンド)を生成する。そして、ネットワークI/F308は、生成された設定情報要求コマンドを、画像処理装置120乃至140に送信する。図7(a)は、「省コスト仕様設定」の設定項目が選択された場合の例であり、当該設定項目についての設定情報要求コマンド701乃至703が、画像処理装置120乃至140に送信されている。この設定情報要求コマンドの詳しい説明については後述する。
【0088】
そして、画像処理装置120乃至140のコマンド解析部1440は、ネットワークI/F308で受信した設定情報要求コマンド701乃至703を基に、省コスト仕様設定に含まれるすべての下位項目の設定値情報を抽出する。
【0089】
すなわち、図4の404に列挙されているような各下位項目の有無および存在する下位項目の現在の設定値情報を抽出する。そして、コマンド生成部1410が、抽出された下位項目とその設定値情報を含んだ設定情報応答コマンド704乃至706を生成し、生成された設定情報応答コマンド704乃至706はネットワークI/F308を介して、画像処理装置110に送信される。なお、画像処理装置130のように、スリープ状態であるために即座に設定情報応答コマンドを返せない場合もあり得る。このような場合には、設定情報要求コマンドを送信したすべての画像処理装置(この場合には120乃至140)から設定情報応答コマンドが返ってくるまで、画像処理装置110を、たとえば待機状態にすればよい。図7の例では、画像処理装置130はスリープ状態から復帰後に設定情報応答コマンド706を送信しており、画像処理装置110ではこれを待って、次の設定情報応答コマンドの解析処理に進んでいる。なお、設定情報応答コマンドの詳しい説明については後述する。
【0090】
続いて、画像処理装置110のコマンド解析部1440は、ネットワークI/F308を介して受信した設定情報応答コマンド704乃至706を解析する。そして、画像処理装置120乃至140が省コスト仕様設定に関してそれぞれどのような下位項目を有し、当該下位項目についてどのような設定値を有しているかを確認する。ここで、設定情報応答コマンド704と706とを比較すると、すべての下位項目が共通しているものの「節電モードの設定」においてその設定値が、704の「−10%」に対し706では「−50%」であり異なっているのが分かる。設定情報応答コマンド704と705とでは、「節電モードの設定」、「強制両面モードの設定」および「強制レイアウトモードの設定」についてはその設定値を含め共通しているが、705には「強制トナーセーブモードの設定」が存在する点で異なっている。設定情報応答コマンド705と706とでは、「強制両面モードの設定」、「強制レイアウトモードの設定」については一致しているが、「節電モードの設定」の設定値が異なり、また、705にのみ「強制トナーセーブモードの設定」が存在する点で異なっている。
【0091】
そして、画像処理装置110の設定用画面生成部1420は、上記のような解析結果に基づいて、同じ下位項目について同じ設定値を有する画像処理装置同士をグループ化し、図6に示したような省コスト仕様設定に関する設定用画面を生成する。
【0092】
図7(b)は、取得した省コスト仕様設定の情報に基づいて下位項目毎に設定用画面を生成した場合の別実施例を模式的に示した図である。この場合の下位項目相互間の画面の切り替えは別途設けられたボタン(不図示)によって行う。このような設定用画面においては、下位項目別にグループ化された装置に対して、下位項目単位で一括した設定の変更を行うことができる。設定用画面を、図6のようにするか、図7のように下位項目毎に生成するかについては、ユーザインタフェースを介してユーザにさらに選択させるようにしてもよい。
【0093】
なお、当初から所望の下位項目についての情報のみを取得してグループ化し、当該下位項目だけの設定用画面を生成してもよい。この場合には、初期画面においてユーザが任意の設定項目を選択した後に、当該設定項目についての下位項目を表示した画面を表示するようにし、その中から特定の下位項目が選択された時点で設定情報要求コマンドを生成するようにすればよい。さらには、初期画面に表示されるすべての設定項目についての情報を取得してグループ化し、すべての設定項目について一括した設定変更を行うための設定用画面を生成してもよい。この場合には、初期画面内にすべての設定項目についての設定情報を取得するためのボタンを別途設け(不図示)、当該ボタンが押下された場合に設定情報要求コマンドを生成するようにすればよい。すべての設定項目について一括した設定変更を行うための設定用画面は、たとえば、図5(b)において破線で示されたグループ切り替えボタン523およびグループを解除するためのボタン524を含む、初期画面510とほぼ同様の画面としてもよい。図5(b)のような上位の設定用画面では、511乃至521に対応するすべての設定項目について共通した設定値を一括で設定することができる。
【0094】
図7(b)の710は、節電モードの設定値が共通する画像処理装置120と140とがグループ化された設定用画面を表している。そして、ユーザが、グループを切り替えるボタン(図6の608。ここでは不図示。)を押下することで、画像処理装置130についての層構造を取らない設定用画面720に遷移する様子が示されている。
【0095】
同様に、ユーザが、下位項目「強制両面モードの設定」や「強制レイアウトモードの設定」を設定変更する項目として選択すると、操作部112には、画像処理装置120、130および140がグループ化された設定用画面730または740が表示される。
【0096】
ユーザが、下位項目「強制トナーセーブモードの設定」を設定変更する項目として選択すると、画像処理装置110の操作部112には、画像処理装置140についての層構造を取らない設定用画面750が表示されることになる。
【0097】
(設定情報/設定変更要求コマンドの説明)
図12は、設定情報要求コマンドおよび設定変更要求コマンドの構造を示した図である。
【0098】
ヘッダ部1200は、ファンクションID1201、要求コマンドID1202、返信先アドレス1203、アプリケーションハンドル1204、データ長1205で構成される。ファンクションID1201は、当該コマンドがどの機能に関係しているかを示す識別子であり、たとえば、設定用画面の識別子が入る。要求コマンドID1202は、当該コマンドが、設定項目や設定値の情報を要求するコマンドであるのか、あるいは設定値の変更/クリアを要求するコマンドであるのかなど、コマンドの種別を示す識別子である。返信先アドレス1203は、コマンド発行元の画像処理装置(たとえば、図7の110)のIPアドレスが入る。アプリケーションハンドル1204は、どのアプリケーションからのコマンドであるかを一意に識別するための識別子が入る。データ長1205は、ヘッダを含むコマンド全体のデータサイズを示す部分である。
【0099】
ポジション部1210は、設定項目キー1211、設定項目大分類ID1212で構成される。設定項目キー1211は、ユーザが初期画面510において選択した設定項目を示す文字列であり、たとえば、「省コスト仕様設定」などである。複数の設定項目を設定する場合には設定項目キー1211も複数となる。設定項目大分類ID1212は、設定項目キー1211が属する大分類が存在する場合の設定項目を識別する識別子である。
【0100】
設定指示部1220は、上述の設定コマンドID1202が「変更要求」である場合に含まれるデータ部分である。設定指示部1220は、設定項目件数1221、件数分の設定項目SUBID1222および件数分のデータ長1223および設定データ群1224から構成される。設定項目件数1221は設定項目キー別の設定したい項目の件数を示す。設定項目SUBID1222は、設定する項目を一意に識別する識別子である。データ長1223は設定する項目毎のデータサイズを示す。設定データ群1224は、設定項目件数分の設定値のデータが入る。
【0101】
権限指示部1230は、機能項目1231、ユーザID1232、パスワード情報1233、および権限面数1234が含まれる。機能項目1231は、どの機能設定項目にアクセスするかを示す識別子である。ユーザID1232は、アクセスするユーザを一意に識別するための識別子である。パスワード情報1233は、ユーザのなりすましを防止するためのパスワードを示す文字列が入る。権限面数1234は、機能設定項目1231が印刷や読み取りのページ上限を指す場合に、ページ上限の設定値を変更するための設定値データが入る。
【0102】
(設定情報/設定変更応答コマンドの説明)
図13は、設定情報応答コマンドおよび設定変更応答コマンドの構造を説明した図である。
【0103】
ヘッダ部1300は、ファンクションID1301、応答コマンドID1302、処理結果1303、送信元アドレス1304、アプリケーションハンドル1305、データ長1306で構成される。ファンクションID1301は、当該コマンドがどの機能に関係しているかを示す識別子であり、たとえば、設定用画面の識別子が入る。
【0104】
応答コマンドID1302は、本コマンドが設定情報の要求に対する応答であるのか、設定値の変更や設定値のクリアの要求に対する応答であるのかなど、コマンドの種別を示す識別子である。
【0105】
処理結果1303は、設定情報の要求や設定値の変更要求に対する処理が成功したか否かを示す部分である。たとえば、成功した場合には「OK」、失敗した場合には「ERR」となる。
【0106】
送信元アドレス1304は、コマンド発行元である画像処理装置(たとえば、図7の120乃至140)のIPアドレスを示す。アプリケーションハンドル1305は、どのアプリケーションからのコマンド発行であるかを一意に識別するための識別子である。データ長1306は、ヘッダを含むコマンド全体のデータサイズを示す部分である。
【0107】
応答部1310は、設定項目件数1311、件数分の設定項目SUBID1312、件数分のデータ長1313およびデータ群1314から構成される。設定項目件数1311は現在設定されているまたは設定変更された項目の件数を示す。設定項目SUBID1312は、現在設定されているまたは設定変更された項目を一意に識別する識別子である。データ長1313は現在設定されているまたは設定変更された項目毎のデータサイズを示す。設定データ群1314は、設定項目件数分の現在設定されているまたは設定変更された設定値のデータが入る。
【0108】
(設定を受ける側の装置における処理の説明)
図8は、アプリケーションの設定を受ける側(管理される側)の画像処理装置120乃至140における、設定情報/設定変更要求コマンドの受信から、設定情報/設定変更応答コマンドを送信するまでの処理を示したフロー図である。
【0109】
まず、S801で、コマンド解析部1440は、受信した設定情報/設定変更要求コマンドの有効性を判定するため、受信したコマンドについてチェックする。すなわち、コマンドが壊れていないか、当該コマンドを作成したアプリケーションと同様のアプリケーションが自機上で起動しているかを確認する。なお、アプリケーションの特定は、上述のアプリケーションハンドル1204を参照することによってなされる。
【0110】
S802において、コマンド解析部1440は、チェック結果に基づいてコマンドが有効か否かを判定する。有効でないと判定された場合には、S803に進む。
【0111】
S803でコマンド生成部1420は、エラーであることを示す設定情報応答コマンドまたは設定変更応答コマンドを生成する。すなわち、処理結果1303に[ERR]の情報が入った応答コマンドが生成される。
【0112】
S802において、コマンドが有効であると判定された場合には、S804に進む。
【0113】
S804でコマンド解析部1440は、当該設定情報/設定変更要求コマンドで指定された設定項目を参照・変更する際に一定の権限を必要とするかどうかを判定する。なお、一定の権限を必要とする設定項目かどうかは予め任意に決定されるものであるが、一般的には変更された場合の影響が比較的大きい設定項目が該当する。図4の例でいえば、たとえば、システム管理者設定406やネットワーク設定403などが該当する。一定の権限が必要と判定された場合には、S805に進む。
【0114】
S805でコマンド解析部1440は、当該設定情報/設定変更要求コマンドに含まれるユーザID1232および権限指示部1230の情報に基づき、当該ユーザの権限の有無を判定する。具体的には、コマンド内のパスワード情報1233(たとえば、aabbccdd)と予め登録してあるシステム管理者等に与えられている暗証番号とを比較するといった方法により判定する。権限がないと判定された場合には、S803に進み、コマンド生成部1410が上述のエラーであることを示す設定情報/設定変更応答コマンドを生成する。
【0115】
S804で設定変更に一定の権限不要と判定された場合や、S805で設定変更するための権限を当該ユーザは有していると判定された場合には、S806に進む。
【0116】
S806においては、受信したコマンドが設定情報要求コマンドであるか、設定変更要求コマンドであるかによって、それぞれ以下のように処理される。
【0117】
まず、受信したコマンドが設定情報要求コマンドであった場合には、コマンド生成部1410において設定情報応答コマンドが生成される。具体的には、ConfigManager230で管理されている、設定項目ごとの設定値の情報を読み出し、当該読み出した情報を基に上述の設定情報応答コマンドが生成される。
【0118】
他方、受信したコマンドが設定変更要求コマンドであった場合には、設定変更処理部1430が当該設定変更要求コマンド内のデータに従って、指定された設定項目の設定値を変更する。具体的には、ConfigManager230で管理されている、設定項目ごとの設定値の情報を読み出し、当該読み出された値を今回指定された値に変更し、更新する処理を行なう。変更を終えた後、コマンド生成部1420は、「OK」の設定変更応答コマンドを生成する。
【0119】
そしてS807において、生成された設定情報応答コマンドまたは設定変更応答コマンドが、ネットワークI/F308を介して画像処理装置110に送信される。
【0120】
なお、受信したコマンドが設定情報要求コマンドの場合には、上述したS804、S805の各処理を省略してもよい。どのような設定がされているか参照する段階においては、変更について権限を有していないユーザに参照を認めても問題が生じるケースは少ないからである。
【0121】
(設定変更の要求〜再グループ化された設定用画面の表示)
図9は、設定情報応答コマンドを受信した画像処理装置110が、グループ化された画像処理装置に対し設定変更の要求を行う際の処理について説明したイメージ図である。
【0122】
最初に、画像処理装置110のコマンド生成部1410は、ユーザが設定用画面を使用して任意の設定項目について所望の設定値を入力するのを受けて、当該入力内容に応じた設定変更を要求するコマンド(設定変更要求コマンド)を生成する。そして、生成された設定変更要求コマンドがネットワークI/F308を介して画像処理装置120乃至140に送信される。
【0123】
図9(a)の901乃至903は、「強制両面モードの設定」の設定値をOFFからONへの変更を要求する場合の設定変更要求コマンドを示している。
【0124】
画像処理装置130および140は、受信した設定変更要求コマンドで指定された変更要求に従って設定値を変更する処理を行い、変更後の結果を含む設定変更応答コマンド905または906をそれぞれ画像処理装置110に送信している。画像処理装置120は、要求された設定の変更処理を何らかの理由(たとえば、給紙トレイで用紙切れが発生している等)で行うことができなかったため、エラーの設定変更応答コマンド904を画像処理装置110に送信している。
【0125】
画像処理装置110は、受信した各設定変更応答コマンドを解析し、画像処理装置120乃至140についての再グループ化を行う。すなわち、設定変更が反映された後の設定値情報に基づいて、各画像処理装置をグループとして扱うか、個別に扱うかを再度下位項目毎に決定し、新たな設定用画面を生成して表示する。
【0126】
図9(b)は、図7(b)で示した設定用画面が、再グループ化を経て新たに生成された様子を模式的に示した図である。節電モードの設定、強制レイアウトモードの設定および強制トナーセーブモードの設定については、設定変更前の状態(図7(b)の状態)と同じである。しかし、強制両面モードの設定については、現在の設定値が「ON」のグループとして、画像処理装置130と140のみがグループ化された設定用画面に変わっている。これは、画像処理装置120が設定変更の要求に応えることができず、エラーの設定変更応答コマンドを返信し、個別化されたためである。
【0127】
このように、設定変更応答コマンドに応じて再グループ化し、その内容を反映した設定用画面を表示することで、再グループ化によってグループから外れ個別化された装置はすぐに特定される。したがって、例えば、特定のグループに対して両面印刷を行う設定を要求したけれど、ある装置は両面印刷できない状態(両面ユニットが故障、厚紙やOHP用紙がセットなど)にありエラーとなった場合に、当該装置を例外的に扱うことができる。
【0128】
(グループ化処理)
次に、グループ化処理の詳細について説明する。
図10は、設定情報応答コマンドまたは設定変更応答コマンドを受信した画像処理装置が、応答コマンドを送信したネットワーク上の装置群についてグループ化を行う際の処理を示したフローチャートである。グループ化は、図11に示す構造のグループリストを作成する作業と等価であるが、最初に、応答コマンドの受信からグループ化された設定用画面が生成されるまでの概略について説明し、その後グループリストの構造を説明することとする。
【0129】
S1001で応答コマンドを受信すると、S1002においてコマンド解析部1440は、受信した応答コマンドの内容がOKかエラーかを判定する。この判定は、応答コマンド内に含まれる処理結果1303の情報の参照によってなされる。エラーと判定された場合には、S1003に進み、OKと判定された場合にはS1004へと進む。
【0130】
S1003でコマンド解析部1440は、受信した応答コマンドから得られたデータを否定応答リストに接続する。データの接続が終わるとS1009に進む。
【0131】
一方、S1004でコマンド解析部1440は、受信した応答コマンドから得られたデータを肯定応答リストに接続する。データの接続が終わるとS1005に進む。
【0132】
S1005乃至S1007においてコマンド解析部1440は、当該応答コマンドの応答部1310内の設定項目サブIDを参照して、設定項目別に仕分け処理を行なう。
【0133】
まず、S1005でコマンド解析部1440は、当該応答コマンドよりも前に受信した応答コマンドに基づく同一内容の設定項目リストが既に存在するかどうかを判定する。存在していないと判定された場合には、S1006に進む。なお、最初に受信した応答コマンドについては、当然に同一内容の設定項目リストはないと判定されることになる。
【0134】
S1006でコマンド解析部1440は、新たな設定項目リストを作成し、当該リストに受信した応答コマンドから得られたデータを接続する。
【0135】
一方、既に受信済みの応答コマンドがあり、S1005で同一内容の設定項目リストが存在していると判定された場合には、S1007に進む。
【0136】
S1007でコマンド解析部1440は、既存の設定項目リストに応答コマンドから得られたデータを接続する。
【0137】
次にS1008でコマンド解析部1440は、仕分けが終了したかどうか、すなわち、当該応答コマンドの設定項目件数分のデータがいずれかの設定項目リストに接続されたかどうかを判定する。未接続のデータが存在する場合にはS1005に戻る。受信した応答コマンド内の全ての設定項目に対応するデータがいずれかの設定項目リストに接続されたと判定された場合には、S1009に進む。
【0138】
S1009でコマンド解析部1440は、受信タイムアウトが発生していないか、すなわち、設定情報/設定変更要求コマンドを送信後、予め設定された所定の時間を経過しているかどうかを判定する。所定の時間を経過しておらず、受信タイムアウトではないと判定された場合にはS1010に進む。所定の時間が経過し、受信タイムアウトと判定された場合には、S1011へと進む。
【0139】
S1010でコマンド解析部1440は、設定情報/設定変更要求コマンドを送信したすべての画像処理装置から応答コマンドを受信したかどうかを判定する。受信できていない画像処理装置があると判定された場合は、S1001に戻り、受信処理を継続する。
【0140】
一方、すべての画像処理装置から応答コマンドを受信できていると判定された場合にはS1011に進む。
【0141】
S1011で設定用画面生成部1430は、出来上がったグループリストに基づいて上述の設定用画面を生成する。
【0142】
図11は、コマンド解析部1440で生成されるグループリストの構造を示した図である。
【0143】
グループリスト1101は、全体サイズ1101a、肯定応答を返却した装置数1101b、肯定応答のリスト情報1101c、否定応答を返却した装置数1101dおよび否定応答のリスト情報1101eからなる。
【0144】
設定項目リスト1102は、グループリスト1101の肯定応答のリスト情報1101cに接続される。設定項目リスト1102には、キー情報としての設定項目を示すID1102a、設定情報要求あるいは設定変更要求に対して応答した設定値のリスト1102bが含まれる。図11の例では、キー情報として、節電モードの設定、強制両面モードの設定、強制レイアウトモードの設定および強制トナーセーブモードの設定が入っている。
【0145】
設定値リスト1103は、設定項目リスト1102に接続され、設定値1103a、受信した応答コマンドのリスト1103b、次の値リストの有無を示す1103cからなる。この例では、節電モードの設定値として、「−10%」が入っており、同じ節電モードについて異なる設定値の次の設定値リストが存在していることが分かる。
【0146】
次の設定値リスト1104は、設定値リスト1103と同一の設定項目であるものの異なる設定値を有している設定値リストである。すなわち、節電モードの設定値として、「−50%」が入っている。設定値リスト1104には、応答コマンドリスト1107が接続されている。
【0147】
応答コマンドリスト1105は、設定値リスト1103に接続され、画像処理装置120を識別するIPアドレスなどの情報が含まれている。応答コマンドリスト1105には、同一の設定項目について同一の設定値を有した画像処理装置140の応答コマンドリスト1106がさらに接続されている。
【0148】
強制両面モードの設定、強制レイアウトモードの設定および強制トナーセーブモードの設定についても、同様である。すなわち、強制両面モードの設定については、設定値が「ON」の設定値リスト1108が接続され、それに設定値が「OFF」の次の設定値リスト1111が接続されている。そして、設定値リスト1108には応答コマンドリスト1109および1110が、設定値リスト1111には応答コマンドリスト1112が接続されている。また、強制レイアウトモードの設定については、設定値リスト1113が接続され、それに応答コマンドリスト1114乃至1116が接続されている。S1113には、S1114からS1116が接続されている。さらに、強制トナーセーブモードの設定についても、設定値リスト1117に応答コマンドリスト1118が接続されている。
【0149】
そして、設定項目リスト1119は、グループリスト1101の否定応答のリスト情報1101eに接続されており、それに設定値リスト1120が接続され、設定値リスト1120には応答コマンドリスト1121が接続されている。
【0150】
このようにして、受信した応答コマンドを基にグループリストが作成され、ネットワーク上の画像処理装置がグループ化される。
【0151】
以上のとおり、本発明によれば、ユーザは、様々な構成を持った複数のネットワーク上の装置に対して、共通する設定内容の装置グループごとに一括で設定することができ、設定作業の効率性が高まる。そして、装置の応答状況や設定内容に応じてグループ化された情報を画面上で確認しながら操作可能であるので、間違いのない確実な設定が可能となる。
【0152】
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。
【0153】
尚、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
【0154】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0155】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であっても良い。
【0156】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスクがある。また、更に、記録媒体としては、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
【0157】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、その接続先のホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0158】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0159】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。また、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0160】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0161】
【図1】第1の実施形態に係るアプリケーション設定管理システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態における画像処理装置のソフトウェア構成の概略を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態における画像処理装置のハードウェア構成の概略を示すブロック図である。
【図4】第1の実施形態において設定管理の対象となる画像処理装置にて使用されるアプリケーションの設定項目の一例を列挙したものである。
【図5】(a)は第1の実施形態に係るアプリケーション設定管理システムの概要を示す図であり、(b)は初期画面の一例を示す図である。
【図6】設定用画面の一例を示した図である。
【図7】(a)は設定項目に関する情報を取得する際の処理の流れを示した図であり、(b)は設定用画面を模式的に示した図である。
【図8】設定情報/設定変更要求コマンドの受信から、設定情報/設定変更応答コマンドを送信するまでの処理を示したフロー図である。
【図9】(a)は設定変更の要求を行った際の処理について説明した図であり、(b)は再グループ化された設定用画面を模式的に示した図である。
【図10】グループ化を行う際の処理を示したフローチャートである。
【図11】グループリストの構造を示した図である。
【図12】設定情報要求コマンドおよび設定変更要求コマンドの構造を示した図である。
【図13】設定情報応答コマンドおよび設定変更応答コマンドの構造を説明した図である。
【図14】グループ処理部318の内部構成を示した図である。
【符号の説明】
【0162】
100:通信回線
110:画像処理装置
120:画像処理装置
130:画像処理装置
140:画像処理装置
307:システムバス
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の装置と通信回線を介して接続されたアプリケーションの設定管理装置であって、
前記通信回線を介して前記複数の装置の夫々からアプリケーションの設定に関する情報を受信する受信手段と、
前記受信したアプリケーションの設定に関する情報に基づき、前記複数の装置をグループ化するグループ処理手段と、
前記グループ処理手段でグループ化された装置に対して、アプリケーションの設定を行うための情報を前記通信回線を介して送信する送信手段と、
を有することを特徴とする管理装置。
【請求項2】
前記グループ処理手段は、前記受信したアプリケーションの設定に関する情報が一致する場合に、当該一致する情報を有する装置同士をグループ化することを特徴とする請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
ユーザの指示を受付可能なユーザインタフェースと、
前記アプリケーションの設定を行うための情報を生成する手段と、
をさらに備え、
前記グループ処理手段は、
前記受信したアプリケーションの設定に関する情報を解析し、情報が一致する装置を識別するリストを生成する手段と、
前記リストに基づいて、アプリケーションの設定を行うための設定用画面を生成する手段とを含み、
前記情報を生成する手段は、前記ユーザインタフェース上の前記設定用画面を介したユーザの指示に基づいて、前記アプリケーションの設定を行うための情報を生成する
ことを特徴とする請求項2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記グループ処理手段は、前記ユーザインタフェースを介して入力されたユーザの選択に従って、前記グループ化を解除することを特徴とする請求項3に記載の管理装置。
【請求項5】
前記グループ処理手段は、前記ユーザインタフェースを介して入力されたユーザの選択に従って、前記複数の装置のうちグループ化されていない装置を特定のグループに登録することを特徴とする請求項3に記載の管理装置。
【請求項6】
前記受信手段は、
前記アプリケーションの設定を行うための情報が前記送信手段によって前記グループ化された装置に送信された後に、前記グループ化された装置の夫々からアプリケーションの設定に関する更新された情報を前記通信回線を介して受信し、
前記グループ処理手段は、当該受信したアプリケーションの設定に関する更新された情報に基づいて前記複数の装置を再グループ化する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の管理装置。
【請求項7】
複数の装置と通信回線を介して接続されたアプリケーションの設定管理装置の制御方法であって、
前記通信回線を介して前記複数の装置の夫々からアプリケーションの設定に関する情報を受信する受信ステップと、
前記受信したアプリケーションの設定に関する情報に基づき、前記複数の装置をグループ化するグループ処理ステップと、
前記グループ処理ステップでグループ化された装置に対して、アプリケーションについて設定を行うための情報を前記通信回線を介して送信する送信ステップと、
を有することを特徴とする管理装置の制御方法。
【請求項8】
前記グループ処理ステップは、前記受信したアプリケーションの設定に関する情報が一致する場合に、当該一致する情報を有する装置同士をグループ化することを特徴とする請求項7に記載の管理装置の制御方法。
【請求項9】
ユーザの指示を受け付けるステップと、
前記グループ化された装置に送信する情報を生成するステップと、
をさらに備え、
前記グループ処理ステップは、
前記複数の装置の夫々から受信したアプリケーションの設定に関する情報を解析し、情報が一致する装置を識別するリストを生成するステップと、
前記リストに基づいて、アプリケーションの設定を行うための設定用画面を生成するステップとを含み、
前記情報を生成するステップは、前記ユーザインタフェース上の前記設定用画面を介したユーザの指示に基づいて、前記アプリケーションの設定を行うための情報を生成する、
ことを特徴とする請求項8に記載の管理装置の制御方法。
【請求項10】
前記グループ処理ステップは、前記ユーザインタフェースを介して入力されたユーザの選択に従って、前記グループ化を解除することを特徴とする請求項9に記載の管理装置の制御方法。
【請求項11】
前記グループ処理ステップは、前記ユーザインタフェースを介して入力されたユーザの選択に従って、前記複数の装置のうちグループ化されていない装置を特定のグループに登録することを特徴とする請求項9に記載の管理装置の制御方法。
【請求項12】
さらに、
アプリケーションについて共通した設定を行うための情報が前記送信ステップによって前記グループ化された装置に送信された後に、前記グループ化された装置の夫々からアプリケーションの設定に関する更新された情報を前記通信回線を介して受信するステップと、
を含み、
前記グループ処理ステップは、当該受信したアプリケーションの設定に関する更新された情報に基づいて前記複数の装置を再グループ化する
ことを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の管理装置の制御方法。
【請求項13】
コンピュータに、請求項7乃至12のいずれか1項に記載の方法を実行させるためのプログラム。
【請求項14】
コンピュータに、請求項7乃至12のいずれか1項に記載の方法を実行させるためのプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
複数の装置と通信回線を介して接続されたアプリケーションの設定管理装置であって、
前記通信回線を介して前記複数の装置の夫々からアプリケーションの設定に関する情報を受信する受信手段と、
前記受信したアプリケーションの設定に関する情報に基づき、前記複数の装置をグループ化するグループ処理手段と、
前記グループ処理手段でグループ化された装置に対して、アプリケーションの設定を行うための情報を前記通信回線を介して送信する送信手段と、
を有することを特徴とする管理装置。
【請求項2】
前記グループ処理手段は、前記受信したアプリケーションの設定に関する情報が一致する場合に、当該一致する情報を有する装置同士をグループ化することを特徴とする請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
ユーザの指示を受付可能なユーザインタフェースと、
前記アプリケーションの設定を行うための情報を生成する手段と、
をさらに備え、
前記グループ処理手段は、
前記受信したアプリケーションの設定に関する情報を解析し、情報が一致する装置を識別するリストを生成する手段と、
前記リストに基づいて、アプリケーションの設定を行うための設定用画面を生成する手段とを含み、
前記情報を生成する手段は、前記ユーザインタフェース上の前記設定用画面を介したユーザの指示に基づいて、前記アプリケーションの設定を行うための情報を生成する
ことを特徴とする請求項2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記グループ処理手段は、前記ユーザインタフェースを介して入力されたユーザの選択に従って、前記グループ化を解除することを特徴とする請求項3に記載の管理装置。
【請求項5】
前記グループ処理手段は、前記ユーザインタフェースを介して入力されたユーザの選択に従って、前記複数の装置のうちグループ化されていない装置を特定のグループに登録することを特徴とする請求項3に記載の管理装置。
【請求項6】
前記受信手段は、
前記アプリケーションの設定を行うための情報が前記送信手段によって前記グループ化された装置に送信された後に、前記グループ化された装置の夫々からアプリケーションの設定に関する更新された情報を前記通信回線を介して受信し、
前記グループ処理手段は、当該受信したアプリケーションの設定に関する更新された情報に基づいて前記複数の装置を再グループ化する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の管理装置。
【請求項7】
複数の装置と通信回線を介して接続されたアプリケーションの設定管理装置の制御方法であって、
前記通信回線を介して前記複数の装置の夫々からアプリケーションの設定に関する情報を受信する受信ステップと、
前記受信したアプリケーションの設定に関する情報に基づき、前記複数の装置をグループ化するグループ処理ステップと、
前記グループ処理ステップでグループ化された装置に対して、アプリケーションについて設定を行うための情報を前記通信回線を介して送信する送信ステップと、
を有することを特徴とする管理装置の制御方法。
【請求項8】
前記グループ処理ステップは、前記受信したアプリケーションの設定に関する情報が一致する場合に、当該一致する情報を有する装置同士をグループ化することを特徴とする請求項7に記載の管理装置の制御方法。
【請求項9】
ユーザの指示を受け付けるステップと、
前記グループ化された装置に送信する情報を生成するステップと、
をさらに備え、
前記グループ処理ステップは、
前記複数の装置の夫々から受信したアプリケーションの設定に関する情報を解析し、情報が一致する装置を識別するリストを生成するステップと、
前記リストに基づいて、アプリケーションの設定を行うための設定用画面を生成するステップとを含み、
前記情報を生成するステップは、前記ユーザインタフェース上の前記設定用画面を介したユーザの指示に基づいて、前記アプリケーションの設定を行うための情報を生成する、
ことを特徴とする請求項8に記載の管理装置の制御方法。
【請求項10】
前記グループ処理ステップは、前記ユーザインタフェースを介して入力されたユーザの選択に従って、前記グループ化を解除することを特徴とする請求項9に記載の管理装置の制御方法。
【請求項11】
前記グループ処理ステップは、前記ユーザインタフェースを介して入力されたユーザの選択に従って、前記複数の装置のうちグループ化されていない装置を特定のグループに登録することを特徴とする請求項9に記載の管理装置の制御方法。
【請求項12】
さらに、
アプリケーションについて共通した設定を行うための情報が前記送信ステップによって前記グループ化された装置に送信された後に、前記グループ化された装置の夫々からアプリケーションの設定に関する更新された情報を前記通信回線を介して受信するステップと、
を含み、
前記グループ処理ステップは、当該受信したアプリケーションの設定に関する更新された情報に基づいて前記複数の装置を再グループ化する
ことを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の管理装置の制御方法。
【請求項13】
コンピュータに、請求項7乃至12のいずれか1項に記載の方法を実行させるためのプログラム。
【請求項14】
コンピュータに、請求項7乃至12のいずれか1項に記載の方法を実行させるためのプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−166382(P2010−166382A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−7670(P2009−7670)
【出願日】平成21年1月16日(2009.1.16)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月16日(2009.1.16)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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