説明

アルカリプロテアーゼ

【課題】洗浄力が向上したアルカリプロテアーゼの提供。
【解決手段】Bacillus sp.由来の特定のアミノ酸配列又はこれと80%以上の同一性をもつアミノ酸配列からなるアルカリプロテアーゼにおいて、配列の特定位置のチロシン残基のいずれか一つ以上がフェニルアラニンに置換されたアルカリプロテアーゼ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は洗浄剤配合酵素として有用なアルカリプロテアーゼ及びそれをコードする遺伝子に関する。
【背景技術】
【0002】
産業分野でのプロテアーゼ利用の歴史は古く、衣料用洗剤をはじめとする洗浄剤から繊維の改質剤、皮革処理剤、化粧料、浴剤、食品改質剤或いは医薬品としての利用まで非常に多岐にわたっている。中でも最も工業的に大量に生産されているものが洗剤用プロテアーゼであり、例えば、アルカラーゼ(登録商標)、サビナーゼ(登録商標)、マクサカル、ブラップ、及びKAP等が知られている。
【0003】
洗剤中にプロテアーゼを配合する目的は、衣料に付着したタンパク質を主成分とする汚れを分解して低分子化し、界面活性剤による可溶化を促進することであるが、実際の汚れはタンパク質だけでなく皮脂由来の脂質や固体粒子等、有機物と無機物が入り混じった複数の成分を内包する複合汚れであり、このような複合汚れに対する洗浄性の高い洗浄剤が望まれていた。
【0004】
斯かる観点から本発明者らは、高濃度の脂肪酸存在下でも十分なカゼイン分解活性を保持し、タンパク質だけでなく皮脂等の混在する複合汚れに対しても優れた洗浄性を有する分子量約43,000のアルカリプロテアーゼを数種見出し、先に特許出願した(特許文献1参照)。斯かるアルカリプロテアーゼ群は、その分子量、一次構造、酵素学的性質、特に非常に強い酸化剤耐性を有する点で、従来から知られているバチルス属細菌由来のセリンプロテアーゼであるズブチリシンとは異なり、新しいズブチリシンサブファミリーに分類することが提唱されている(非特許文献1参照)。
【0005】
上記アルカリプロテアーゼ群は、皮脂汚れ等の混在する条件下でも高い洗浄性能を有するが、更に高い洗浄性能が求められていることも事実である。
洗浄剤、特に衣料用洗剤においては、プロテアーゼが反応する場のpHは、洗浄剤中に含有される炭酸ナトリウム等のアルカリ剤により通常pH10程度のアルカリ性になるように設定されているが、実際の洗濯水のpHは用いる水道水の水質や浴比(衣類と洗濯水との比率)によりpH9〜10.5程度まで様々である。
一般に、酵素は活性部位にその活性発現に必須の酸性或いは塩基性の解離基を持つアミノ酸残基を有しているため、pH依存的に活性が変化する。従って、荷電アミノ酸残基を改変することにより酵素活性のpH依存性を人為的に改変する試みは、タンパク質工学の重要なターゲットの一つである。
【0006】
例えば、ズブチリシンBPN’の特定のアミノ酸残基を置換して酵素の表面電荷を変更し、pH依存性を変化させること(非特許文献2−4)、また、高アルカリ耐性プロテアーゼであるM−プロテアーゼが、表面アミノ酸残基が変更されて高い等電点と新たなイオン結合ネットワークを獲得した場合に、高アルカリ適応すること(非特許文献5)、ズブチリシンの等電点と洗浄性能には一定の関係があること(特許文献2)、等が報告されている。
【0007】
一般に中性アミノ酸残基から塩基性アミノ酸残基への置換は、高アルカリ条件での洗浄能力の増大に寄与するが、逆に中性あるいは弱アルカリ条件での洗浄にはマイナスに働く(特許文献2)。
解離性アミノ酸残基の中で、チロシン残基のOH基のプロトンのpKa値は約10.5であり、洗濯水のpH条件によって微妙に解離度が異なることが推測される。すなわち、pH10.5の高アルカリ条件ではより解離が増大し、負電荷を獲得するチロシン残基の割合が高くなり、洗浄には不利に働く。チロシン残基を例えばフェニルアラニン残基に置換すれば、高アルカリ条件下での洗浄性能へのマイナス要因を除外出来る。かかる観点からチロシン残基に対するフェニルアラニン残基など他のアミノ酸残基への置換が酵素の洗浄性能を向上させる手法として検討されてきた(特許文献3、4)。
【0008】
しかしながら、上述の様に、実際の洗濯水のpHはpH9〜10.5程度まで様々であり、高pH側で洗浄性能が向上しても、低pH側で性能が劣る酵素では実使用に耐えるものではない。上記文献はそれに対する回答を提示するものではなく、大部分が分子量約28,000のバチルス属細菌由来のセリンプロテアーゼであるズブチリシンBPN’やズブチリシン309等に関するものであり、分子量約28,000のプロテアーゼ群が有しないギャップ領域やC末端の伸長領域を有する分子量約43,000のセリンプロテアーゼ群に対しては、有効な情報を与えるものではない。
【0009】
また、分子量約43,000のセリンプロテアーゼ群に対してはアルカリ性での洗浄性能の向上を企図し、一次配列上の全てのチロシン残基のフェニルアラニン又はトリプトファン残基への置換が提唱されているが、その効果については全く検証されていない(特許文献4)。従って、いずれのチロシン残基をフェニルアラニン残基に置換すれば高アルカリ条件での洗浄性能を高めるのかは、実際に変異酵素を作製し、検討してみる他なくその場合、弱アルカリ条件での洗浄性能にいかなる影響を与えるのかは全く予測不可能であり、酵素種に特有のものであると考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】国際公開第99/18218号パンフレット
【特許文献2】特表平4-505856号公報
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】Saekiら,Biochem.Biophys.Res.Commun., 279, 313-319, 2000
【非特許文献2】Nature, 318, 375-376, 1985
【非特許文献3】J.Mol.Biol., 193, 803-813, 1987
【非特許文献4】Nature, 328, 496-500, 1987
【非特許文献5】Protein Engineering, 10, 627-634, 1997
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、分子量約43,000のアルカリプロテアーゼ群に属し、弱アルカリ〜アルカリ領域である幅広いpH条件において、優れた洗浄性能を発揮するアルカリプロテアーゼを提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明者らは、分子量約43,000のアルカリプロテアーゼ群のアミノ酸配列に特徴的なチロシン残基の内、特定位のチロシン残基のフェニルアラニン残基への置換が、pH9〜pH10.5の幅広いpH条件で、洗浄性能を野生型以上に向上させることを見出した。
【0014】
すなわち、本発明は、以下の1)〜6)に係るものである。
1)配列番号2で示されるアミノ酸配列又はこれと80%以上の同一性をもつアミノ酸配列からなるアルカリプロテアーゼにおいて、配列番号2の(a)20位、(b)54位、(c)119位、(d)248位、(e)250位、(f)335位及び(g)380位又はそれらに相当する位置のチロシン残基のいずれか一つ以上がフェニルアラニンに置換されたアルカリプロテアーゼ。
2)上記1)のアルカリプロテアーゼをコードする遺伝子。
3)上記2)の遺伝子を含有する組換えベクター。
4)上記3)のベクターを含有する形質転換体。
5)宿主が微生物である上記4)の形質転換体。
6)上記1)のアルカリプロテアーゼを含有する洗浄剤組成物。
【発明の効果】
【0015】
本発明のアルカリプロテアーゼは、分子量約43,000のアルカリプロテアーゼ群であって、弱アルカリ条件からアルカリ条件、具体的にはpH9〜pH10.5での洗浄性能が野生型以上に向上されていることから洗剤用酵素として有用である。したがって、当該アルカリプロテアーゼを含有する組成物は、酸化剤耐性を有し、高濃度の脂肪酸によるカゼイン分解活性の阻害を受けず、且つより洗浄力の優れた洗浄剤組成物となり得る。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明のアルカリプロテアーゼは、上記のように、配列番号2で示されるアミノ酸配列又はこれと80%以上の同一性をもつアミノ酸配列からなるアルカリプロテアーゼにおいて、配列番号2の(a)20位、(b)54位、(c)119位、(d)248位、(e)250位、(f)335位及び(g)380位又はそれらに相当する位置のチロシン残基のいずれか一つ以上がフェニルアラニンに置換されたアルカリプロテアーゼである。
【0017】
ここで、「配列番号2で示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性をもつアミノ酸配列からなるアルカリプロテアーゼ」としては、野生型又は野生型の変異体であってもよく、酸化剤耐性を有し、ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミド電気泳動(SDS-PAGE)法による分子量が43,000±2,000であることが好ましい。特に好ましくは、配列番号2に示すアミノ酸配列と80%以上の同一性をもつアミノ酸配列からなり、pH8以上のアルカリ性領域で作用する、酸化剤耐性を有する、50℃、pH10で10分間処理したとき80%以上の残存活性を示す、ジイソプロピルフルオルリン酸(DFP)及びフェニルメタンスルホニルフルオライド(PMSF)で阻害され、SDS-PAGEによる分子量が43,000±2,000である酵素が挙げられる。ここで、酸化剤耐性を有するとは、当該アルカリプロテアーゼを50mM過酸化水素、5mM塩化カルシウムを含む20mMブリットンロビンソン緩衝液(pH10)中で、30℃、20分間の放置後の残存活性が少なくとも50%以上を保持していることをいう。
【0018】
ここで、「配列番号2で示されるアミノ酸配列からなるアルカリプロテアーゼ」としては、KP43〔バチルス エスピーKSM-KP43(FERM BP-6532)由来、WO99/18218,GenBank accession no.AB051423〕が挙げられ、「配列番号2に示すアミノ酸配列と80%以上の同一性をもつアミノ酸配列からなるアルカリプロテアーゼ」としては、例えばプロテアーゼKP9860[バチルス エスピーKSM-KP9860(FERM BP-6534)由来、WO99/18218,GenBank accession no.AB046403]、プロテアーゼE-1[バチルス No.D-6(FERM P-1592)由来、特開昭49-71191, GenBank accession no.AB046402]、プロテアーゼYa[バチルス エスピーY(FERM BP-1029)由来、特開昭61-280268, GenBank accession no.AB046404]、プロテアーゼSD521[バチルスSD521(FERM P-11162)由来、特開平3-191781, GenBank accession no.AB046405]、プロテアーゼA-1[NCIB12289由来、WO88/01293, GenBank accession no.AB046406]、プロテアーゼA-2[NCIB12513由来、WO98/56927]、プロテアーゼ9865〔バチルス エスピーKSM-9865(FERM P-18566)由来, GenBank accession no.AB084155〕や、特開2002-218989、特開2002-306176、特開2003-125783、特開2004-000122、特開2004-057195、特開2004-305175、特開2004-305176、特開2006-129865に記載の変異プロテアーゼ、又はこれらとアミノ酸配列において80%以上、好ましくは87%以上、より好ましくは90%以上、更に好ましくは95%以上の同一性を有するアルカリプロテアーゼが挙げられる。
【0019】
ここで、アミノ酸配列間の同一性とは、2つのアミノ酸配列をアラインメントしたときに両方の配列において同一のアミノ酸残基が存在する位置の数の全長アミノ酸残基数に対する割合(%)をいう。具体的には、リップマン−パーソン法(Lipman-Pearson法;Science, 227, 1435, (1985))によって計算され、遺伝情報処理ソフトウェアGenetyx-Win(Ver.5.1.1;ソフトウェア開発)のホモロジー解析(Search homology)プログラムを用いて、Unit size to compare(ktup)を2として解析を行なうことにより算出できる。
【0020】
また、「相当する位置のアミノ酸残基」を特定する方法としては、例えばリップマン−パーソン法等の公知のアルゴリズムを用いてアミノ酸配列を比較し、各アルカリプロテアーゼのアミノ酸配列中に存在する保存アミノ酸残基に最大の同一性を与えることにより行うことができる。プロテアーゼのアミノ酸配列をこのような方法で整列させることにより、アミノ酸配列中にある挿入、欠失にかかわらず、相同アミノ酸残基の各プロテアーゼにおける配列中の位置を決めることが可能である。相同位置は、三次元構造中で同位置に存在すると考えられ、対象のプロテアーゼの特異的機能に関して類似した効果を有することが推定できる。
【0021】
本発明のアルカリプロテアーゼが変異体である場合、変異を施す前のアルカリプロテアーゼ(親アルカリプロテアーゼということがある)としては、「配列番号2で示されるアミノ酸配列からなるプロテアーゼ」又は上述した「配列番号2に示すアミノ酸配列と80%以上の同一性をもつアミノ酸配列からなるアルカリプロテアーゼ」として示したものが該当し、これに目的部位の変異を施すことにより本発明のアルカリプロテアーゼが得られる。例えばプロテアーゼKP43の配列番号2で示されるアミノ酸配列の前記(a)〜(g)より選ばれる1以上の位置のチロシン残基又は配列番号2に示すアミノ酸配列と80%以上の同一性をもつアミノ酸配列からなるアルカリプロテアーゼにおいて前記(a)〜(g)に相当する位置より選ばれる1以上の位置のチロシン残基をフェニルアラニン残基に置換することにより得られる。
【0022】
本発明アルカリプロテアーゼは、例えば以下の方法により得ることができる。すなわち、クローニングされた親アルカリプロテアーゼをコードする遺伝子(配列番号2)に対して本発明の変異を施し、得られた変異遺伝子を用いて適当な宿主を形質転換し、当該組換え宿主を培養し、培養物から採取することにより得られる。親アルカリプロテアーゼをコードする遺伝子のクローニングは、一般的な遺伝子組換え技術を用いればよく、例えば国際公開第99/18218号パンフレット、国際公開第98/56927パンフレットに記載の方法に従って行えばよい。
【0023】
親アルカリプロテアーゼをコードする遺伝子の変異手段としては、一般的に行われている部異特異的変異の方法がいずれも採用できる。より具体的には、例えばSite-Directed Mutagenesis System Mutan-Super Express Kmキット(タカラ)等を用いて行うことができる。また、リコンビナントPCR(polymerase chain reaction)法(PCR protocols, Academic Press, New York, 1990)を用いることによって、遺伝子の任意の配列を、他の遺伝子の該任意の配列に相当する配列と置換することが可能である。
【0024】
得られた変異遺伝子を用いた本発明プロテアーゼの生産方法としては、例えば当該変異遺伝子を安定に増幅できるDNAベクターに連結させ宿主菌を形質転換する、或いは当該変異遺伝子を安定に維持できる宿主菌の染色体DNA上に導入させる、等の方法が採用できる。この条件を満たす宿主としては例えばバチルス属細菌、大腸菌、カビ、酵母、放線菌などが挙げられ、これらの菌株を用い、資化性の炭素源、窒素源その他必須栄養素を含む培地に接種し、常法に従い培養すればよい。
【0025】
かくして得られる本発明のアルカリプロテアーゼは、酸化剤耐性を有し、高濃度の脂肪酸によるカゼイン分解活性の阻害を受けず、SDS-PAGEにより認められる分子量が43,000±2,000であり、アルカリ性域で活性を有すると共に、広範なpH範囲でより高い洗浄性能が認められるという性質を新に獲得したものである。従って、本発明のアルカリプロテアーゼ変異体は、各種洗剤組成物配合用酵素として有用である。
【0026】
洗浄剤組成物中への本発明品プロテアーゼの配合量は、アルカリプロテアーゼ変異体が活性を示す量であれば特に制限されないが、洗浄剤組成物1kg当たり0.1〜5000PUが配合できるが、経済性等を考慮し、500PU以下が好ましい。
【0027】
本発明の洗浄剤組成物は、本発明品プロテアーゼ変異体以外に様々な酵素を併用することもできる。例えば、加水分解酵素、酸化酵素、還元酵素、トランスフェラーゼ、リアーゼ、イソメラーゼ、リガーゼ、シンテターゼ等である。このうち、本発明以外のプロテアーゼ、セルラーゼ、ケラチナーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、プルラナーゼ、ペクチナーゼ、マンナナーゼ、グルコシダーゼ、グルカナーゼ、コレステロールオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、ラッカーゼ等が好ましく、特にプロテアーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ、リパーゼが好ましい。プロテアーゼとしては市販のアルカラーゼ、エスペラーゼ、サビナーゼ、エバラーゼ、カンナーゼ(登録商標;ノボザイムズ社)、プロペラーゼ、プラフェクト(登録商標;ジェネンコア社)、またKAP(花王)、等が挙げられる。セルラーゼとしてはセルザイム、ケアザイム(登録商標;ノボザイムズ社)、またKAC、特開平10−313859号公報記載のバチルス・エスピーKSM−S237株が生産するアルカリセルラーゼ、特開2003-313592の号公報記載の変異アルカリセルラーゼ(以上、花王)等が挙げられる。アミラーゼとしてはターマミル、デュラミル、ステインザイム(登録商標;ノボザイムズ社)、プラスター(登録商標;ジェネンコア社)、またKAM(花王)、等が挙げられる。リパーゼとしてはリポラーゼ、リポラーゼウルトラ、ライペックス(登録商標;ノボザイムズ社)が挙げられる。
【0028】
洗浄剤組成物中で本発明品プロテアーゼ変異体以外のプロテアーゼを併用する場合の配合量は、洗浄剤組成物1kg当たり0.1〜500PUが好ましい。セルラーゼを併用する場合は、特開平10−313859号公報の段落〔0020〕に記載の酵素活性測定方法より決定される単位(KU)に基づき、洗浄剤組成物1kg当たり300〜3000000KUが好ましい。
【0029】
またアミラーゼを併用する場合は、特開平11−43690号公報の段落〔0040〕記載のアミラーゼ活性測定方法より決定される単位(IU)に基づき、洗浄剤組成物1kg当たり50〜500000IUが好ましい。
【0030】
さらにリパーゼを併用する場合は、特表平8−500013号公報の実施例1記載のリパーゼ活性測定方法より決定される単位(LU)づき、洗浄剤組成物1kg当たり10000〜1000000LUが好ましい。
【0031】
本発明の洗浄剤組成物には公知の洗浄剤成分を配合することができ、当該公知の洗浄剤成分としては、例えば次のものが挙げられる。
【0032】
(1)界面活性剤
界面活性剤は洗浄剤組成物中0.5〜60質量%配合され、特に粉末状洗浄剤組成物については10〜45質量%、液体洗浄剤組成物については20〜90質量%配合することが好ましい。また本発明洗浄剤組成物が漂白剤、または自動食器洗浄機用洗剤である場合、界面活性剤は一般に1〜10質量%、好ましくは1〜5質量%配合される。
【0033】
本発明洗浄剤組成物に用いられる界面活性剤としては、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤の1種または組み合わせを挙げることが出来るが、好ましくは陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤である。
【0034】
陰イオン性界面活性剤としては、炭素数10〜18のアルコールの硫酸エステル塩、炭素数8〜20のアルコールのアルコキシル化物の硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩又は脂肪酸塩が好ましい。本発明では特に、アルキル鎖の炭素数が10〜14の、より好ましくは12〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩が好ましく、対イオンとしては、アルカリ金属塩やアミン類が好ましく、特にナトリウム及び/又はカリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンが好ましい。
【0035】
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8〜20)エーテル、アルキルポリグリコシド、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8〜20)フェニルエーテル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸(炭素数8〜22)エステル、ポリオキシアルキレングリコール脂肪酸(炭素数8〜22)エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーが好ましい。特に、非イオン性界面活性剤としては、炭素数10〜18のアルコールにエチレンオキシドやプロピレンオキシド等のアルキレンオキシドを4〜20モル付加した〔HLB値(グリフィン法で算出)が10.5〜15.0、好ましくは11.0〜14.5であるような〕ポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好ましい。
【0036】
(2)二価金属イオン捕捉剤
二価金属イオン捕捉剤は0.01〜50質量%、好ましくは5〜40質量%配合される。本発明洗浄剤組成物に用いられる二価金属イオン捕捉剤としては、トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、オルソリン酸塩などの縮合リン酸塩、ゼオライトなどのアルミノケイ酸塩、合成層状結晶性ケイ酸塩、ニトリロ三酢酸塩、エチレンジアミン四酢酸塩、クエン酸塩、イソクエン酸塩、ポリアセタールカルボン酸塩などが挙げられる。このうち結晶性アルミノケイ酸塩(合成ゼオライト)が特に好ましく、A型、X型、P型ゼオライトのうち、A型が特に好ましい。合成ゼオライトは、平均一次粒径0.1〜10μm、特に0.1〜5μmのものが好適に使用される。
【0037】
(3)アルカリ剤
アルカリ剤は0.01〜80質量%、好ましくは1〜40質量%配合される。粉末洗剤の場合、デンス灰や軽灰と総称される炭酸ナトリウムなどのアルカリ金属炭酸塩、並びにJIS1号、2号、3号などの非晶質のアルカリ金属珪酸塩が挙げられる。これら無機性のアルカリ剤は洗剤乾燥時に、粒子の骨格形成において効果的であり、比較的硬く、流動性に優れた洗剤を得ることができる。これら以外のアルカリとしてはセスキ炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどが挙げられ、またトリポリリン酸塩などのリン酸塩もアルカリ剤としての作用を有する。また、液体洗剤に使用されるアルカリ剤としては、上記アルカリ剤の他に水酸化ナトリウム、並びにモノ、ジ又はトリエタノールアミンを使用することができ、活性剤の対イオンとしても使用できる。
【0038】
(4)再汚染防止剤
再汚染防止剤は0.001〜10質量%、好ましくは1〜5質量%配合される。本発明洗浄剤組成物に用いられる再汚染防止剤としてはポリエチレングリコール、カルボン酸系ポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。このうちカルボン酸系ポリマーは再汚染防止能の他、金属イオンを捕捉する機能、固体粒子汚れを衣料から洗濯浴中へ分散させる作用がある。カルボン酸系ポリマーはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸などのホモポリマーないしコポリマーであり、コポリマーとしては上記モノマーとマレイン酸の共重合したものが好適であり、分子量が数千〜10万のものが好ましい。上記カルボン酸系ポリマー以外に、ポリグリシジル酸塩などのポリマー、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、並びにポリアスパラギン酸などのアミノカルボン酸系のポリマーも金属イオン捕捉剤、分散剤及び再汚染防止能を有するので好ましい。
【0039】
(5)漂白剤
例えば過酸化水素、過炭酸塩などの漂白剤は1〜10質量%配合するのが好ましい。漂白剤を使用するときは、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)や特開平6−316700号公報記載などの漂白活性化剤(アクチベーター)を0.01〜10質量%配合することができる。
【0040】
(6)蛍光剤
本発明洗浄剤組成物に用いられる蛍光剤としてはビフェニル型蛍光剤(例えばチノパールCBS−Xなど)やスチルベン型蛍光剤(例えばDM型蛍光染料など)が挙げられる。蛍光剤は0.001〜2質量%配合するのが好ましい。
【0041】
(7)その他の成分
本発明品洗浄剤組成物には、衣料用洗剤の分野で公知のビルダー、柔軟化剤、還元剤(亜硫酸塩など)、抑泡剤(シリコーンなど)、香料、その他の添加剤を含有させることができる。
【0042】
本発明の洗浄剤組成物は、上記方法で得られた本発明品プロテアーゼ及び上記公知の洗浄成分を組み合わせて常法に従い製造することができる。洗剤の形態は用途に応じて選択することができ、例えば液体、粉体、顆粒、ペースト、固形などにすることができる。
【0043】
斯くして得られる本洗浄剤組成物は、衣料洗浄剤、漂白剤、硬質表面洗浄用洗浄剤、排水管洗浄剤、義歯洗浄剤、医療器具用の殺菌洗浄剤などとして使用することができる。
【実施例】
【0044】
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0045】
実施例1
バチルス エスピー KSM-KP43株(FERM BP-6532)由来のアルカリプロテアーゼ構造遺伝子の終止コドンまでを含む約2.0kb(配列番号2)に対して成熟酵素領域20位、54位、119位、335位及び380位に部位特異的変異を導入する下記のプライマーをそれぞれデザインした。
【0046】
(1)20位をフェニルアラニン残基に置換するにはプライマー1(配列番号5)とプライマー3(配列番号7)及びプライマー4(配列番号8)とプライマー2(配列番号6)を、
(2)54位をフェニルアラニン残基に置換するにはプライマー1(配列番号5)とプライマー5(配列番号9)及びプライマー6(配列番号10)とプライマー2(配列番号6)を、
(3)119位をフェニルアラニン残基に置換するにはプライマー1(配列番号5)とプライマー7(配列番号11)及びプライマー8(配列番号12)とプライマー2(配列番号6)を、
(4)335位をフェニルアラニン残基に置換するにはプライマー1(配列番号5)とプライマー9(配列番号13)及びプライマー10(配列番号14)とプライマー2(配列番号6)を、
(5)380位をフェニルアラニン残基に置換するにはプライマー1(配列番号5)とプライマー11(配列番号15)及びプライマー12(配列番号16)とプライマー2(配列番号6)を、
それぞれ用いPCRを行った。
【0047】
プライマー1にはセンス鎖の5’末端側にBamHIリンカーを、プライマー2にはアンチセンス鎖の5’末端側にXbaIリンカーを付与し、プライマー3とプライマー4、プライマー5とプライマー6、プライマー7とプライマー8、プライマー9とプライマー10、プライマー11とプライマー12はそれぞれの5’末端から10〜15bpの長さで互いに相補するようにデザインした。
【0048】
PCRのDNAポリメラーゼとして、Pyrobest (タカラ)を用い、PCRの条件は94℃で2分間鋳型DNAを変性させた後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で1分間を1サイクルとし30サイクル反応させた。増幅したDNA断片をPCR product purification kit(ロッシュ)にて精製後、それぞれ対応する増幅断片のみで、94℃で2分間DNAを変性させた後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で1分間を1サイクルとし30サイクル反応させ、リコンビナントPCRを行なった。得られた増幅断片に対し、プライマー1とプライマー4によりPCRを行なった。94℃で2分間鋳型DNAを変性させた後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間を1サイクルとし30サイクル反応させ、変異が導入された全長遺伝子を得た。増幅断片を精製後、末端に付与されている制限酵素リンカーを、BamHI、XbaI(ロッシュ)により切断した。増幅DNA断片を予めBamHI、XbaIで処理したプラスミドpHA64(特許第349293号:プロモーター64の下流にBamHI、XbaI切断部位を有する)と混合した後、Ligation High(東洋紡)により、リガーゼ反応を行った。反応液からエタノール沈殿により回収したプラスミドを用い宿主菌であるバチルス エスピー KSM9865株(FERM P-18566)を形質転換した。
【0049】
9865株の形質転換体をスキムミルク含有アルカリ寒天培地[スキムミルク(ディフコ)1%(w/v)、バクトトリプトン(ディフコ)1%、酵母エキス(ディフコ)0.5%、塩化ナトリウム1%、寒天1.5%、炭酸ナトリウム0.05%、テトラサイクリン15ppm]に生育させ、ハローの形成状況により、変異プロテアーゼ遺伝子導入の有無を判定した。形質転換体は、5mlの種母培地[6.0%(w/v)ポリペプトンS、0.05%酵母エキス、1.0%マルトース、0.02%硫酸マグネシウム7水和物、0.1%リン酸2水素カリウム、0.25%炭酸ナトリウム、30ppmテトラサイクリン]に植菌し、30℃で16時間振盪培養を行った。次いで30mlの主培地[8%ポリペプトンS、0.3%酵母エキス、10%マルトース、0.04%硫酸マグネシウム7水和物、0.2%リン酸2水素カリウム、1.5%無水炭酸ナトリウム、30ppmテトラサイクリン]に種母培養液を1%(v/v)植菌し、30℃で3日間振盪培養を行った。
【0050】
得られた培養液を遠心分離し、培養上清を回収し、タンパク質量をプロテインアッセイキット(和光純薬)を用いて測定した。得られた酵素液のpH9及びpH10.5での洗浄評価結果を表1に示す。
【0051】
【表1】

【0052】
上記の本発明アルカリプロテアーゼ変異体は、洗浄力を向上させる以外は野生型アルカリプロテアーゼの特性、すなわち、酸化剤耐性を有し、高濃度の脂肪酸によるカゼイン分解活性の阻害を受けず、SDS-PAGEにより認められる分子量が43,000±2,000であり、アルカリ性域で活性を有する性質を保持していることを確認した。
【0053】
実施例2
バチルス エスピー D6株(FERM P-1592)由来のアルカリプロテアーゼ:E-1構造遺伝子の終止コドンまでを含む約2.0kb(配列番号4)に対して成熟酵
素領域の20位、54位、247位、249位、334位及び379位に部位特異的変異を導入するプライマーをそれぞれデザインした。
【0054】
(1)20位をフェニルアラニン残基に置換するにはプライマー13(配列番号17)とプライマー15(配列番号29)及びプライマー16(配列番号20)とプライマー14(配列番号18)を、
(2)54位をフェニルアラニン残基に置換するにはプライマー13(配列番号17)とプライマー17(配列番号21)及びプライマー18(配列番号22)とプライマー14(配列番号18)を、
(3)247位をフェニルアラニン残基に置換するにはプライマー13(配列番号17)とプライマー19(配列番号23)及びプライマー20(配列番号24)とプライマー14(配列番号18)を、
(4)249位をフェニルアラニン残基に置換するにはプライマー13(配列番号17)とプライマー21(配列番号25)及びプライマー22(配列番号26)とプライマー14(配列番号18)を、
(5)334位をフェニルアラニン残基に置換するにはプライマー13(配列番号17)とプライマー23(配列番号27)及びプライマー24(配列番号28)とプライマー14(配列番号18)を、
(6)379位をフェニルアラニン残基に置換するにはプライマー13(配列番号17)とプライマー25(配列番号29)及びプライマー26(配列番号30)とプライマー14(配列番号18)を、
それぞれ用いPCRを行った。
【0055】
プライマー13にはセンス鎖の5’末端側にBamHIリンカーを、プライマー14にはアンチセンス鎖の5’末端側にXbaIリンカーを付与し、プライマー15とプライマー16、プライマー17とプライマー18、プライマー19とプライマー20、プライマー21とプライマー22、プライマー23とプライマー24及びプライマー25とプライマー26はそれぞれの5’末端から10〜15bpの長さで互いに相補するようにデザインした。
【0056】
PCRのDNAポリメラーゼとして、Pyrobest (タカラ)を用い、PCRの条件は94℃で2分間鋳型DNAを変性させた後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で1分間を1サイクルとし30サイクル反応させた。増幅したDNA断片をPCR product purification kit(ロッシュ)にて精製後、それぞれ対応する増幅断片のみで、94℃で2分間DNAを変性させた後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で1分間を1サイクルとし30サイクル反応させ、リコンビナントPCRを行なった。得られた増幅断片に対し、プライマー1とプライマー4によりPCRを行なった。94℃で2分間鋳型DNAを変性させた後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間を1サイクルとし30サイクル反応させ、変異が導入された全長遺伝子を得た。増幅断片を精製後、末端に付与されている制限酵素リンカーを、BamHI、XbaI(ロッシュ)により切断した。増幅DNA断片を予めBamHI、XbaIで処理したプラスミドpHA64(特許第349293号:プロモーター64の下流にBamHI、XbaI切断部位を有する)と混合した後、Ligation High(東洋紡)により、リガーゼ反応を行った。反応液からエタノール沈殿により回収したプラスミドを用い宿主菌であるバチルス エスピー KSM9865株(FERM P-18566)を形質転換した。
【0057】
9865株の形質転換体をスキムミルク含有アルカリ寒天培地[スキムミルク(ディフコ)1%(w/v)、バクトトリプトン(ディフコ)1%、酵母エキス(ディフコ)0.5%、塩化ナトリウム1%、寒天1.5%、炭酸ナトリウム0.05%、テトラサイクリン15ppm]に生育させ、ハローの形成状況により、変異プロテアーゼ遺伝子導入の有無を判定した。形質転換体は、5mlの種母培地[6.0%(w/v)ポリペプトンS、0.05%酵母エキス、1.0%マルトース、0.02%硫酸マグネシウム7水和物、0.1%リン酸2水素カリウム、0.25%炭酸ナトリウム、30ppmテトラサイクリン]に植菌し、30℃で16時間振盪培養を行った。次いで30mlの主培地[8%ポリペプトンS、0.3%酵母エキス、10%マルトース、0.04%硫酸マグネシウム7水和物、0.2%リン酸2水素カリウム、1.5%無水炭酸ナトリウム、30ppmテトラサイクリン]に種母培養液を1%(v/v)植菌し、30℃で3日間振盪培養を行った。
【0058】
得られた培養液を遠心分離し、培養上清を回収し、タンパク質量をプロテインアッセイキット(和光純薬)を用いて測定した。得られた酵素液のpH9及びpH10.5での洗浄評価結果を表2に示す。
【0059】
【表2】

【0060】
上記の本発明アルカリプロテアーゼ変異体は洗浄力を向上させる以外は野生型アルカリプロテアーゼの特性、すなわち、酸化剤耐性を有し、高濃度の脂肪酸によるカゼイン分解活性の阻害を受けず、SDS-PAGEにより認められる分子量が43,000±2,000であり、アルカリ性域で活性を有する性質を保持していることを確認した。
【0061】
相対洗浄率
変異酵素の洗浄力評価は、ターゴトメーター(上島製作所製)を用いて行った。市販の衣料用洗剤を所定の使用濃度になるように調製した溶液に、必要に応じて10% (w/v)硫酸或いは10N 水酸化ナトリウムにてpHを調整した。酵素を最終濃度で0.1mg/lになるように添加した。次いで、汚染布EMPA117(EMPA社製、血液/ミルク/カーボン)を6×6cmに裁断したものを添加し、特に断りのない限り20℃で洗浄(80rpm)を行った。水道水によるすすぎを行った後、色彩色差計(MINOLTA、CM3500d)を用いて明度を測定し、洗浄前後における明度の変化から洗浄率を算出した。
【0062】
(数1)
洗浄率(%)=(L2−L1)/(L0−L1)×100
L0:汚染布の原布の明度
L1:洗浄前の汚染布の明度
L2:洗浄後の汚染布の明度
【0063】
相対洗浄率は下式から算出した。
【0064】
(数2)
相対洗浄率(%)=(変異酵素の洗浄率−酵素無添加の洗浄液の洗浄率)/
(野生型酵素の洗浄率−酵素無添加の洗浄液の洗浄率)×100

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列番号2で示されるアミノ酸配列又はこれと80%以上の同一性をもつアミノ酸配列からなるアルカリプロテアーゼにおいて、配列番号2の(a)20位、(b)54位、(c)119位、(d)248位、(e)250位、(f)335位及び(g)380位又はそれらに相当する位置のチロシン残基のいずれか一つ以上がフェニルアラニンに置換されたアルカリプロテアーゼ。
【請求項2】
請求項1記載のアルカリプロテアーゼをコードする遺伝子。
【請求項3】
請求項2記載の遺伝子を含有する組換えベクター。
【請求項4】
請求項3記載のベクターを含有する形質転換体。
【請求項5】
宿主が微生物である請求項4記載の形質転換体。
【請求項6】
請求項1記載のアルカリプロテアーゼを含有する洗浄剤組成物。

【公開番号】特開2012−228216(P2012−228216A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−99313(P2011−99313)
【出願日】平成23年4月27日(2011.4.27)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】