アングル部材を用いたルーバー装置
【課題】強度の高い構造を有すると共に、上方からの日射と下方からの視線を同時に遮ることができ、さらに、開口率の調整が自在であるルーバー装置を提供すること。
【解決手段】開口部10に嵌合された枠11内に、上下方向に沿って並列に配置された複数のアングル部材1を有し、複数のアングル部材1は、長手方向を中心軸としてそれぞれ回動して開口部10の開口率を可変することができると共に、長手方向と直交する方向に移動して繰出及び積層自在であり、基本的にL型の横断面を有する複数のアングル部材1は、所定の開口率、例えば50%で、上方からの日射を遮断自在な一面1aと、一面1aが日射を遮る際に同時に下方からの視線も遮断自在な他面1bと、をそれぞれ備えている。
【解決手段】開口部10に嵌合された枠11内に、上下方向に沿って並列に配置された複数のアングル部材1を有し、複数のアングル部材1は、長手方向を中心軸としてそれぞれ回動して開口部10の開口率を可変することができると共に、長手方向と直交する方向に移動して繰出及び積層自在であり、基本的にL型の横断面を有する複数のアングル部材1は、所定の開口率、例えば50%で、上方からの日射を遮断自在な一面1aと、一面1aが日射を遮る際に同時に下方からの視線も遮断自在な他面1bと、をそれぞれ備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ルーバー装置に関し、特に、窓等の開口部に取り付けられ、日射ないし視線を遮断自在なルーバー装置に関し、中でも、ルーバーの回動及び複数のルーバーの積層が自在なルーバー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ルーバー装置は、通風性を保ちつつ、日光の遮断ないし採光の調整や、目隠しを行うために、建物の開口部や窓に設置される。ルーバー装置が有する複数のルーバーには、帯板ないし平板状の部材が使用されることが多い。
【0003】
特許文献1及び2には、建物のピロティやアルコーブの開口部に、光と風を通しながら、隣家や外部からの視線を遮るため、水平方向に延在するルーバー(羽根、フィン)を上下方向に適宜間隔をあけて複数配置したルーバー装置が開示されている。複数のルーバーは、開口部にそれぞれ固定されている。
【0004】
特許文献3には、開口部に嵌められる枠体内に多数枚の板状ルーバーを垂直に向けて互いに平行に取り付け、ルーバー間を通じて室外側から室内側を見通せないよう、各ルーバーの横断面を屈曲形状に形成すると共に、ルーバー間を一定間隔に保持し、各ルーバーの室内側端部にルーバー面から横方向に張り出して室外側に向って開口する溝部をルーバーの縦全長に亘って突設した縦型ルーバー装置が開示されている。複数のルーバーは、開口部に対してそれぞれ固定されている。
【0005】
特許文献4には、防音効果を高めるため、帯状の板体からなるルーバーを複数個、縦方向に延在するよう配置し、このフィンを幅方向断面“く”の字状に構成すると共に、吸音材を配置し、かつルーバーの幅方向の屈曲部の背部及び屋内側端部に屋外側に向けた突片部を備えた竪型ルーバー装置が開示されている。複数のルーバーは、ルーバー装置が設置されている開口部にそれぞれ固定されている。
【0006】
特許文献5には、天窓等から室内にやわらかい光を取り込むため、一つの回動軸に、遮光用ルーバー及び光拡散用ルーバーを、互いに独立して回動自在に取り付け、これら回動軸、遮光用ルーバー及び光拡散用ルーバーからなるルーバーセンブリを複数個並置したルーバー装置が開示されている。複数の回動軸は、天窓等の開口部にそれぞれ固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2000−110232号公報
【特許文献2】特開2000−204856号公報
【特許文献3】実開昭60−58792号公報
【特許文献4】特開平11−182152号公報
【特許文献5】特開2002−97868号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
図12は、特許文献1及び特許文献2のルーバー装置の問題点を説明する図である。図12を参照すると、特許文献1及び2のルーバー装置によれば、ルーバー101が帯板ないし平板状であるため、上方からの日射の遮蔽はできるが、下方向からの視線を遮ることができないという問題点と、ルーバー101の曲げ強度、特に幅方向の曲げ強度が低いという問題点がある。
【0009】
図13(A)及び図13(B)は、特許文献2のルーバー装置の問題点を説明する図である。特許文献2のルーバー装置によれば、図13(A)を参照すると、ルーバー111の辺部に形成されたカール111aにより、長手方向の曲げ強度は向上しているが、図13(B)を参照すると、幅方向の曲げ強度は向上していないという問題点がある。
【0010】
特許文献1〜4のルーバー装置によれば、ルーバーが固定されているため、ルーバーを回動できず、又複数のルーバー全体を積層することもできないという問題がある。特に、特許文献3及び4のルーバー装置によれば、ルーバーの形状が複雑であるため、回動及び積層を図ることが困難であるという問題がある。
【0011】
特許文献5のルーバー装置によれば、複数のルーバー回動軸は、開口部にそれぞれ固定されていると共に、ルーバーの全体形状が複雑であるため、複数のルーバー全体を積層することができないという問題がある。また、二種類のルーバーが独立して回動するため、制御機構が複雑になるという問題がある。
【0012】
本発明の目的は、強度の高い構造を有すると共に、上方からの日射と下方からの視線を同時に遮ることが可能であり、さらに、開口率の調整が自在である、ルーバー装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、第1の視点において、開口部内に並列に配置された複数のアングル部材を有するルーバー装置を提供する。前記複数のアングル部材は、長手方向を中心軸としてそれぞれ回動して該開口部の開口率を可変する。前記複数のアングル部材は、前記長手方向と直交する方向に移動して繰出及び積層自在である。前記複数のアングル部材は、日射を遮断自在な一面と、前記一面が日射を遮る際に同時に視線を遮断自在な他面と、をそれぞれ備えている。
【発明の効果】
【0014】
本発明によるルーバー装置の効果を例示する。
(1)ルーバー装置の各ルーバーが、基本的にL型断面を有するアングル部材から構成されるため、フィンの長手方向に加えて、幅方向にも、曲げ強度が向上されている。よって、本発明のルーバー装置は、耐風性に優れ、屋外使用に適している。
(2)アングル部材が具備する二つの面を両方同時に利用して、通風可能な所定の開口率で上方からの日射と下方からの視線を同時に遮ることができる。よって、本発明によれば、所定の開口率で、ルーバーが帯板状である場合と比べて、日射の遮蔽機能と、全方向に対する目隠し機能とが同時に発揮できる。
(3)ルーバーとなるアングル部材は、基本的にL型の横断面を備えた単純で簡素な形状を有しているため、回動させたり、互いに積層したりすることが容易である。
(4)ルーバー装置の各ルーバーが、回動及び互いに積層自在なアングル部材から構成されるため、室内外の気温、日差しの強度或いは風の強さに応じて、ユーザーは、アングル部材を回動させて、開口部の開口率を変えたり、複数のアングル部材を積層したりすることにより、採光の調整等を行うことができる。
(5)単純な形状のアングル部材を、複数個組み合わせることにより、立体感のあるパターンや陰影が形成されるため、ルーバー装置に高い装飾性が付加される。特に、ルーバー装置を閉止した場合においても、アングル部材の突出する角部と凹んだ辺部からなる繰り返しパターンによって、閉止による圧迫感が減少する。
(6)アングル部材は、帯板に比べて、汎用的に使用されているため、安価である。よって、本発明のルーバー装置は、多数の帯板を使用したルーバー装置に比べて、安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施例に係るルーバー装置の正面図である。
【図2】(A)及び(B)は、図1に示したルーバー装置の側面図であって、(A)は、複数のアングル部材の繰出状態、(B)は複数のアングル部材の積層状態を示す。
【図3】図1に示したアングル部材の斜視図である。
【図4】(A)は、図2(A)に示した繰出状態における回動ヒンジの側面図、(B)は同正面図である。
【図5】図2(B)に示した積層状態における回動ヒンジの側面図である。
【図6】(A)〜(C)は、図4(A)に示した回動ヒンジの回動動作を示す工程図である。
【図7】(A)は、図2(A)に示した繰出状態における連結リングの側面図、(B)は同正面図である。
【図8】(A)は、図2(B)に示した積層状態における連結リングの側面図、(B)は同正面図である。
【図9】(A)及び(B)は、本発明の一実施例に係るルーバー装置の機能を説明する図である。
【図10】本発明の一実施例に係るルーバー装置の閉止状態(伸長ないし繰出状態)の外観を示す模式図である。
【図11】図11は、本発明の一実施例に係るルーバー装置の変形例を示す図である。
【図12】従来例に係るルーバー装置の問題点を説明する図である。
【図13】(A)及び(B)は、従来例に係るルーバー装置の別の問題点を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施の形態によれば、隣接する二つの前記アングル部材において、前記一面と前記他面の前記長手方向に延在する辺同士が近接ないし当接することにより、密閉状態が形成される。
【0017】
本発明の実施の形態においては、前記一面及び/又は前記他面の前記長手方向に延在する辺に、返しが設けられる。この形態によれば、隣接するアングル部材間の隙間が減少するため、遮蔽効果が向上される。
【0018】
本発明の実施の形態によれば、前記複数のアングル部材は、隣接する二つの該アングル部材において、前記一面と前記他面の前記長手方向に延在する辺同士が近接ないし当接することにより、全体として所定の凹凸パターンを形成する。この形態によれば、ルーバー装置を閉止した際の圧迫感が減少し、又校倉造のような風合いが醸成されるため装飾性が向上する。
【0019】
本発明の実施の形態によれば、前記複数のアングル部材は、所定の回動状態ないし所定の前記開口率で、前記長手方向と直交する方向に移動して前記一面同士及び他面同士が積層することにより、積層自在である。このように、アングル部材がそれぞれ回動自在であることにより、基本的にL型横断面を有する複数のアングル部材を積層することができる。
【0020】
本発明の実施の形態において、前記複数のアングル部材は、所定の回動状態で、隣接する二つの該アングル部材において角部と辺部がラップする。この形態によれば、通風を確保しつつ、上方からの日射と下方からの視線の両方を遮断することができる。
【0021】
本発明の実施の形態において、前記複数のアングル部材が所定の回動角度にある際、隣接する前記アングル部材の間に採光可能な隙間が生成される。また、アングル部材の回動角度を変化させることにより、採光率の調整ができる。
【0022】
本発明の実施の形態に係るルーバー装置は、前記複数のアングル部材の両端において前記長手方向と直交する方向に移動自在な複数の回動軸と、前記複数のアングル部材ないし前記複数の回動軸に該回動軸と偏心した位置でそれぞれ取り付けられ、回動操作自在な複数の回動ヒンジと、前記開口部にそれぞれ回動自在及び全体が伸縮操作自在に懸架されると共に、前記複数の回動軸が摺動自在にそれぞれ係合する複数の連結リングと、を有している。この形態によれば、回動ヒンジの回動操作によって、回動軸及びアングル部材が回動される。また、回動ヒンジの回動操作によって所定の回動状態とされる複数のアングル部材は、連結リングが積層されることにより積層され、連結リングが繰り出されることにより、互いに離間ないし伸長される。この形態によれば、簡素な構成により、ルーバー装置の開閉ないし伸縮(複数のアングル部材の繰出及び積層)、アングル部材の回動が実現できる。
【実施例1】
【0023】
以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。図1は、本発明の一実施例に係るルーバー装置の正面図である。図2(A)及び図2(B)は、図1に示したルーバー装置の側面図であって、図2(A)は、複数のアングル部材の繰出状態、図2(B)は複数のアングル部材の積層状態を示している。図3は、図1に示したアングル部材の斜視図である。
【0024】
図1並びに図2(A)及び図2(B)を参照すると、本発明の一実施例に係るルーバー装置は、開口部10に嵌合された枠11内に、上下方向に沿って並列に配置された複数のアングル部材(アングルルーバー)1を有している。複数のアングル部材1は、長手方向(横方向)を中心軸としてそれぞれ回動して開口部10の開口率を可変することができると共に、長手方向と直交する方向(上下方向)に移動して互いに積層自在である。なお、図1の状態で、アングル部材1同士の上下間隔は、アングル部材1が回動可能な程度にあけられている。
【0025】
特に、図3を参照すると、基本的にL型の横断面を有するアングル部材1は、日射を遮断自在な一面1aと、一面1aが日射を遮る際に同時に視線を遮断自在な他面1bと、をそれぞれ備えている。なお、図示では、一面1aと他面1bは、略直角の角度を成しているが、両面1a,1bの角度はこれに限定されるものではなく、本発明の効果が達成される限りにおいて、所定の角度(但し、0度は除く)とすることができ、本発明を実施する上では種々の形態のアングル部材を用いることができる。
【0026】
図4(A)は、図2(A)に示した繰出状態における回動ヒンジの側面図、図4(B)は同正面図である。図5は、図2(B)に示した積層状態における回動ヒンジの側面図である。
【0027】
図1、図4(A)及び図4(B)を参照すると、アングル部材1の左右両端には、側方に突出するよう回動軸2がそれぞれ取り付けられている。回動軸2は、枠11内を上下方向に移動自在である。アングル部材1ないし回動軸2の少なくとも一端部には、回動軸2と偏心した位置に、回動ヒンジ3が回動操作自在に取り付けられている。
【0028】
特に、図4(B)を参照すると、上下方向に沿って隣接する複数の回動ヒンジ3は、幅方向に沿って互い違いに配置されることにより、省スペースによる複数のアングル部材1の積層を可能にしている。特に、図5を参照すると、回動ヒンジ3には、複数のアングル部材1を積層した際に、回動ヒンジ3同士が互いに干渉しないよう切り欠き3aが形成されている。
【0029】
図6(A)〜図6(C)は、図4(A)に示した回動ヒンジの回動動作を示す工程図である。図6(A)〜図6(C)を参照すると、回動ヒンジ3は、例えば、複数の回動ヒンジ3にリンクされた連結板の操作を介して、上下方向に付勢されることにより、複数のアングル部材1は、回動軸2を中心として、所望の角度にそれぞれ回動することができる。
【0030】
図7(A)は、図2(A)に示した繰出状態における連結リングの側面図、図7(B)は同正面図である。図8(A)は、図2(B)に示した積層状態における連結リングの側面図、図8(B)は同正面図である。
【0031】
図1、図7(A)〜図8(B)を参照すると、複数のアングル部材1の左右両端には、複数の連結リング4がそれぞれ配設されている。複数の連結リング4は、開口部10にそれぞれ回動自在及び全体が伸縮操作自在に懸架されている。複数の連結リング4は、複数の回動軸2が摺動自在にそれぞれ係合する複数のカム溝4aをそれぞれ備えている。複数の連結リング4は、対応する回動軸2を中心として揺動自在である。上下方向に沿って隣接する複数の連結リング4は、幅方向に沿って互い違いに配置されることにより、省スペースで積層自在とされている。
【0032】
複数の連結リング4は、例えば、末端の連結リング4にリンクされた連結板の操作を介して、上下方向に付勢されることにより、回動軸2と摺動しながら回動軸2を中心としてそれぞれ揺動することができる。これによって、複数の連結リング4全体が繰出(伸長)及び積層自在となり、さらに、複数のアングル部材1が繰出及び積層自在となっている。
【0033】
以上説明した本発明の一実施例に係るルーバー装置の動作を説明する。まず、本発明の一実施例に係るルーバー装置が伸長された状態(複数のアングル部材1の繰出状態)における、アングル部材1の回動動作について説明する。図9(A)及び図9(B)は、本発明の一実施例に係るルーバー装置の機能を説明する図である。図10は、本発明の一実施例に係るルーバー装置の閉止状態(開口率0%)の外観を示す模式図である。
【0034】
図1では、アングル部材1は、開口率50%の状態にあって、隣接するアングル部材1間には隙間があり、通風自在である。この状態から、図4(A)に示す回動ヒンジ3を回動操作することにより、図4(A)又は図9(B)に示すように、アングル部材1は、所望の角度に回動して、開口率0〜50%の間で可変される。
【0035】
図9(B)及び図10を参照すると、開口率0%では、隣接する二つのアングル部材1において、一面1aと他面1bの長手方向に延在する辺同士が近接ないし当接することにより、密閉状態が形成される。このとき、日射及び視線は完全に遮断される。特に、図10を参照すると、複数のアングル部材1は、隣接する二つのアングル部材1において、一面1aと他面1bの長手方向に延在する辺同士が近接ないし当接することにより、全体として校倉造のような凹凸パターンを形成している。このような所定のパターンの形成によって、ルーバー装置を閉止した際の圧迫感が減少し、又独特の風合いが醸成されるため装飾性が向上されている。
【0036】
図9(B)を参照すると、開口率30%又は50%においては、隣接するアングル部材1の間に採光ないし通風可能な隙間が生成されている。このように、アングル部材1の回動角度を変化させることにより、採光率及び通風度の調整ができる。
【0037】
特に、図9(A)を参照すると、複数のアングル部材1の角部が上方に位置し谷部が下方を向いた状態である開口率50%においては、一面1aが上方からの日射を遮断し、他面1bが下方からの視線を遮断している。結局、複数のアングル部材1は、上方からの日射と全方位からの視線を遮断しつつ、通風を確保している。
【0038】
次に、本発明の一実施例に係るルーバー装置が伸長された状態から畳まれる際の動作について説明する。
【0039】
図7(A)を参照すると、回動ヒンジ3を回動操作して、複数のアングル部材1を開口率50%の状態に回動させる。図7(A)及び図8(A)を参照すると、連結リング4は、例えば、末端の連結リング4にリンクされた連結板の操作を介して、上方に付勢されることにより、回動軸2と摺動しながら回動軸2を中心として回動する。これによって、複数の連結リング4が積層されると共に、複数のアングル部材1がその角部同士(山部と谷部)が重なり合うように積層される。本発明の一実施例に係るルーバー装置を畳み状態から伸長状態に遷移する際は、以上の動作と反対の動作が実行される。
【0040】
図11は、本発明の一実施例に係るルーバー装置の変形例を示す図である。図11を参照すると、ルーバーとなるアングル部材1の長手方向に延在する辺に、返し1cが設けられている。この形態によれば、隣接するアングル部材1間の隙間が減少するため、遮蔽効果が向上される。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明のルーバー装置は、屋内外の開口部に装着されるが、強度が高く耐風性に優れているため屋外使用に適している。また、本発明のルーバー装置は、閉止状態において所定の凹凸パターンを創生するため、装飾性が要求される場所に装着される。
【符号の説明】
【0042】
1 アングル部材(アングルルーバー)
1a 一面
1b 他面
1c 返し
2 回動軸
3 回動ヒンジ(偏心環)
3a 切り欠き
4 連結リング(回動カム)
4a カム溝
10 開口部
11 枠
【技術分野】
【0001】
本発明は、ルーバー装置に関し、特に、窓等の開口部に取り付けられ、日射ないし視線を遮断自在なルーバー装置に関し、中でも、ルーバーの回動及び複数のルーバーの積層が自在なルーバー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ルーバー装置は、通風性を保ちつつ、日光の遮断ないし採光の調整や、目隠しを行うために、建物の開口部や窓に設置される。ルーバー装置が有する複数のルーバーには、帯板ないし平板状の部材が使用されることが多い。
【0003】
特許文献1及び2には、建物のピロティやアルコーブの開口部に、光と風を通しながら、隣家や外部からの視線を遮るため、水平方向に延在するルーバー(羽根、フィン)を上下方向に適宜間隔をあけて複数配置したルーバー装置が開示されている。複数のルーバーは、開口部にそれぞれ固定されている。
【0004】
特許文献3には、開口部に嵌められる枠体内に多数枚の板状ルーバーを垂直に向けて互いに平行に取り付け、ルーバー間を通じて室外側から室内側を見通せないよう、各ルーバーの横断面を屈曲形状に形成すると共に、ルーバー間を一定間隔に保持し、各ルーバーの室内側端部にルーバー面から横方向に張り出して室外側に向って開口する溝部をルーバーの縦全長に亘って突設した縦型ルーバー装置が開示されている。複数のルーバーは、開口部に対してそれぞれ固定されている。
【0005】
特許文献4には、防音効果を高めるため、帯状の板体からなるルーバーを複数個、縦方向に延在するよう配置し、このフィンを幅方向断面“く”の字状に構成すると共に、吸音材を配置し、かつルーバーの幅方向の屈曲部の背部及び屋内側端部に屋外側に向けた突片部を備えた竪型ルーバー装置が開示されている。複数のルーバーは、ルーバー装置が設置されている開口部にそれぞれ固定されている。
【0006】
特許文献5には、天窓等から室内にやわらかい光を取り込むため、一つの回動軸に、遮光用ルーバー及び光拡散用ルーバーを、互いに独立して回動自在に取り付け、これら回動軸、遮光用ルーバー及び光拡散用ルーバーからなるルーバーセンブリを複数個並置したルーバー装置が開示されている。複数の回動軸は、天窓等の開口部にそれぞれ固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2000−110232号公報
【特許文献2】特開2000−204856号公報
【特許文献3】実開昭60−58792号公報
【特許文献4】特開平11−182152号公報
【特許文献5】特開2002−97868号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
図12は、特許文献1及び特許文献2のルーバー装置の問題点を説明する図である。図12を参照すると、特許文献1及び2のルーバー装置によれば、ルーバー101が帯板ないし平板状であるため、上方からの日射の遮蔽はできるが、下方向からの視線を遮ることができないという問題点と、ルーバー101の曲げ強度、特に幅方向の曲げ強度が低いという問題点がある。
【0009】
図13(A)及び図13(B)は、特許文献2のルーバー装置の問題点を説明する図である。特許文献2のルーバー装置によれば、図13(A)を参照すると、ルーバー111の辺部に形成されたカール111aにより、長手方向の曲げ強度は向上しているが、図13(B)を参照すると、幅方向の曲げ強度は向上していないという問題点がある。
【0010】
特許文献1〜4のルーバー装置によれば、ルーバーが固定されているため、ルーバーを回動できず、又複数のルーバー全体を積層することもできないという問題がある。特に、特許文献3及び4のルーバー装置によれば、ルーバーの形状が複雑であるため、回動及び積層を図ることが困難であるという問題がある。
【0011】
特許文献5のルーバー装置によれば、複数のルーバー回動軸は、開口部にそれぞれ固定されていると共に、ルーバーの全体形状が複雑であるため、複数のルーバー全体を積層することができないという問題がある。また、二種類のルーバーが独立して回動するため、制御機構が複雑になるという問題がある。
【0012】
本発明の目的は、強度の高い構造を有すると共に、上方からの日射と下方からの視線を同時に遮ることが可能であり、さらに、開口率の調整が自在である、ルーバー装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、第1の視点において、開口部内に並列に配置された複数のアングル部材を有するルーバー装置を提供する。前記複数のアングル部材は、長手方向を中心軸としてそれぞれ回動して該開口部の開口率を可変する。前記複数のアングル部材は、前記長手方向と直交する方向に移動して繰出及び積層自在である。前記複数のアングル部材は、日射を遮断自在な一面と、前記一面が日射を遮る際に同時に視線を遮断自在な他面と、をそれぞれ備えている。
【発明の効果】
【0014】
本発明によるルーバー装置の効果を例示する。
(1)ルーバー装置の各ルーバーが、基本的にL型断面を有するアングル部材から構成されるため、フィンの長手方向に加えて、幅方向にも、曲げ強度が向上されている。よって、本発明のルーバー装置は、耐風性に優れ、屋外使用に適している。
(2)アングル部材が具備する二つの面を両方同時に利用して、通風可能な所定の開口率で上方からの日射と下方からの視線を同時に遮ることができる。よって、本発明によれば、所定の開口率で、ルーバーが帯板状である場合と比べて、日射の遮蔽機能と、全方向に対する目隠し機能とが同時に発揮できる。
(3)ルーバーとなるアングル部材は、基本的にL型の横断面を備えた単純で簡素な形状を有しているため、回動させたり、互いに積層したりすることが容易である。
(4)ルーバー装置の各ルーバーが、回動及び互いに積層自在なアングル部材から構成されるため、室内外の気温、日差しの強度或いは風の強さに応じて、ユーザーは、アングル部材を回動させて、開口部の開口率を変えたり、複数のアングル部材を積層したりすることにより、採光の調整等を行うことができる。
(5)単純な形状のアングル部材を、複数個組み合わせることにより、立体感のあるパターンや陰影が形成されるため、ルーバー装置に高い装飾性が付加される。特に、ルーバー装置を閉止した場合においても、アングル部材の突出する角部と凹んだ辺部からなる繰り返しパターンによって、閉止による圧迫感が減少する。
(6)アングル部材は、帯板に比べて、汎用的に使用されているため、安価である。よって、本発明のルーバー装置は、多数の帯板を使用したルーバー装置に比べて、安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施例に係るルーバー装置の正面図である。
【図2】(A)及び(B)は、図1に示したルーバー装置の側面図であって、(A)は、複数のアングル部材の繰出状態、(B)は複数のアングル部材の積層状態を示す。
【図3】図1に示したアングル部材の斜視図である。
【図4】(A)は、図2(A)に示した繰出状態における回動ヒンジの側面図、(B)は同正面図である。
【図5】図2(B)に示した積層状態における回動ヒンジの側面図である。
【図6】(A)〜(C)は、図4(A)に示した回動ヒンジの回動動作を示す工程図である。
【図7】(A)は、図2(A)に示した繰出状態における連結リングの側面図、(B)は同正面図である。
【図8】(A)は、図2(B)に示した積層状態における連結リングの側面図、(B)は同正面図である。
【図9】(A)及び(B)は、本発明の一実施例に係るルーバー装置の機能を説明する図である。
【図10】本発明の一実施例に係るルーバー装置の閉止状態(伸長ないし繰出状態)の外観を示す模式図である。
【図11】図11は、本発明の一実施例に係るルーバー装置の変形例を示す図である。
【図12】従来例に係るルーバー装置の問題点を説明する図である。
【図13】(A)及び(B)は、従来例に係るルーバー装置の別の問題点を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施の形態によれば、隣接する二つの前記アングル部材において、前記一面と前記他面の前記長手方向に延在する辺同士が近接ないし当接することにより、密閉状態が形成される。
【0017】
本発明の実施の形態においては、前記一面及び/又は前記他面の前記長手方向に延在する辺に、返しが設けられる。この形態によれば、隣接するアングル部材間の隙間が減少するため、遮蔽効果が向上される。
【0018】
本発明の実施の形態によれば、前記複数のアングル部材は、隣接する二つの該アングル部材において、前記一面と前記他面の前記長手方向に延在する辺同士が近接ないし当接することにより、全体として所定の凹凸パターンを形成する。この形態によれば、ルーバー装置を閉止した際の圧迫感が減少し、又校倉造のような風合いが醸成されるため装飾性が向上する。
【0019】
本発明の実施の形態によれば、前記複数のアングル部材は、所定の回動状態ないし所定の前記開口率で、前記長手方向と直交する方向に移動して前記一面同士及び他面同士が積層することにより、積層自在である。このように、アングル部材がそれぞれ回動自在であることにより、基本的にL型横断面を有する複数のアングル部材を積層することができる。
【0020】
本発明の実施の形態において、前記複数のアングル部材は、所定の回動状態で、隣接する二つの該アングル部材において角部と辺部がラップする。この形態によれば、通風を確保しつつ、上方からの日射と下方からの視線の両方を遮断することができる。
【0021】
本発明の実施の形態において、前記複数のアングル部材が所定の回動角度にある際、隣接する前記アングル部材の間に採光可能な隙間が生成される。また、アングル部材の回動角度を変化させることにより、採光率の調整ができる。
【0022】
本発明の実施の形態に係るルーバー装置は、前記複数のアングル部材の両端において前記長手方向と直交する方向に移動自在な複数の回動軸と、前記複数のアングル部材ないし前記複数の回動軸に該回動軸と偏心した位置でそれぞれ取り付けられ、回動操作自在な複数の回動ヒンジと、前記開口部にそれぞれ回動自在及び全体が伸縮操作自在に懸架されると共に、前記複数の回動軸が摺動自在にそれぞれ係合する複数の連結リングと、を有している。この形態によれば、回動ヒンジの回動操作によって、回動軸及びアングル部材が回動される。また、回動ヒンジの回動操作によって所定の回動状態とされる複数のアングル部材は、連結リングが積層されることにより積層され、連結リングが繰り出されることにより、互いに離間ないし伸長される。この形態によれば、簡素な構成により、ルーバー装置の開閉ないし伸縮(複数のアングル部材の繰出及び積層)、アングル部材の回動が実現できる。
【実施例1】
【0023】
以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。図1は、本発明の一実施例に係るルーバー装置の正面図である。図2(A)及び図2(B)は、図1に示したルーバー装置の側面図であって、図2(A)は、複数のアングル部材の繰出状態、図2(B)は複数のアングル部材の積層状態を示している。図3は、図1に示したアングル部材の斜視図である。
【0024】
図1並びに図2(A)及び図2(B)を参照すると、本発明の一実施例に係るルーバー装置は、開口部10に嵌合された枠11内に、上下方向に沿って並列に配置された複数のアングル部材(アングルルーバー)1を有している。複数のアングル部材1は、長手方向(横方向)を中心軸としてそれぞれ回動して開口部10の開口率を可変することができると共に、長手方向と直交する方向(上下方向)に移動して互いに積層自在である。なお、図1の状態で、アングル部材1同士の上下間隔は、アングル部材1が回動可能な程度にあけられている。
【0025】
特に、図3を参照すると、基本的にL型の横断面を有するアングル部材1は、日射を遮断自在な一面1aと、一面1aが日射を遮る際に同時に視線を遮断自在な他面1bと、をそれぞれ備えている。なお、図示では、一面1aと他面1bは、略直角の角度を成しているが、両面1a,1bの角度はこれに限定されるものではなく、本発明の効果が達成される限りにおいて、所定の角度(但し、0度は除く)とすることができ、本発明を実施する上では種々の形態のアングル部材を用いることができる。
【0026】
図4(A)は、図2(A)に示した繰出状態における回動ヒンジの側面図、図4(B)は同正面図である。図5は、図2(B)に示した積層状態における回動ヒンジの側面図である。
【0027】
図1、図4(A)及び図4(B)を参照すると、アングル部材1の左右両端には、側方に突出するよう回動軸2がそれぞれ取り付けられている。回動軸2は、枠11内を上下方向に移動自在である。アングル部材1ないし回動軸2の少なくとも一端部には、回動軸2と偏心した位置に、回動ヒンジ3が回動操作自在に取り付けられている。
【0028】
特に、図4(B)を参照すると、上下方向に沿って隣接する複数の回動ヒンジ3は、幅方向に沿って互い違いに配置されることにより、省スペースによる複数のアングル部材1の積層を可能にしている。特に、図5を参照すると、回動ヒンジ3には、複数のアングル部材1を積層した際に、回動ヒンジ3同士が互いに干渉しないよう切り欠き3aが形成されている。
【0029】
図6(A)〜図6(C)は、図4(A)に示した回動ヒンジの回動動作を示す工程図である。図6(A)〜図6(C)を参照すると、回動ヒンジ3は、例えば、複数の回動ヒンジ3にリンクされた連結板の操作を介して、上下方向に付勢されることにより、複数のアングル部材1は、回動軸2を中心として、所望の角度にそれぞれ回動することができる。
【0030】
図7(A)は、図2(A)に示した繰出状態における連結リングの側面図、図7(B)は同正面図である。図8(A)は、図2(B)に示した積層状態における連結リングの側面図、図8(B)は同正面図である。
【0031】
図1、図7(A)〜図8(B)を参照すると、複数のアングル部材1の左右両端には、複数の連結リング4がそれぞれ配設されている。複数の連結リング4は、開口部10にそれぞれ回動自在及び全体が伸縮操作自在に懸架されている。複数の連結リング4は、複数の回動軸2が摺動自在にそれぞれ係合する複数のカム溝4aをそれぞれ備えている。複数の連結リング4は、対応する回動軸2を中心として揺動自在である。上下方向に沿って隣接する複数の連結リング4は、幅方向に沿って互い違いに配置されることにより、省スペースで積層自在とされている。
【0032】
複数の連結リング4は、例えば、末端の連結リング4にリンクされた連結板の操作を介して、上下方向に付勢されることにより、回動軸2と摺動しながら回動軸2を中心としてそれぞれ揺動することができる。これによって、複数の連結リング4全体が繰出(伸長)及び積層自在となり、さらに、複数のアングル部材1が繰出及び積層自在となっている。
【0033】
以上説明した本発明の一実施例に係るルーバー装置の動作を説明する。まず、本発明の一実施例に係るルーバー装置が伸長された状態(複数のアングル部材1の繰出状態)における、アングル部材1の回動動作について説明する。図9(A)及び図9(B)は、本発明の一実施例に係るルーバー装置の機能を説明する図である。図10は、本発明の一実施例に係るルーバー装置の閉止状態(開口率0%)の外観を示す模式図である。
【0034】
図1では、アングル部材1は、開口率50%の状態にあって、隣接するアングル部材1間には隙間があり、通風自在である。この状態から、図4(A)に示す回動ヒンジ3を回動操作することにより、図4(A)又は図9(B)に示すように、アングル部材1は、所望の角度に回動して、開口率0〜50%の間で可変される。
【0035】
図9(B)及び図10を参照すると、開口率0%では、隣接する二つのアングル部材1において、一面1aと他面1bの長手方向に延在する辺同士が近接ないし当接することにより、密閉状態が形成される。このとき、日射及び視線は完全に遮断される。特に、図10を参照すると、複数のアングル部材1は、隣接する二つのアングル部材1において、一面1aと他面1bの長手方向に延在する辺同士が近接ないし当接することにより、全体として校倉造のような凹凸パターンを形成している。このような所定のパターンの形成によって、ルーバー装置を閉止した際の圧迫感が減少し、又独特の風合いが醸成されるため装飾性が向上されている。
【0036】
図9(B)を参照すると、開口率30%又は50%においては、隣接するアングル部材1の間に採光ないし通風可能な隙間が生成されている。このように、アングル部材1の回動角度を変化させることにより、採光率及び通風度の調整ができる。
【0037】
特に、図9(A)を参照すると、複数のアングル部材1の角部が上方に位置し谷部が下方を向いた状態である開口率50%においては、一面1aが上方からの日射を遮断し、他面1bが下方からの視線を遮断している。結局、複数のアングル部材1は、上方からの日射と全方位からの視線を遮断しつつ、通風を確保している。
【0038】
次に、本発明の一実施例に係るルーバー装置が伸長された状態から畳まれる際の動作について説明する。
【0039】
図7(A)を参照すると、回動ヒンジ3を回動操作して、複数のアングル部材1を開口率50%の状態に回動させる。図7(A)及び図8(A)を参照すると、連結リング4は、例えば、末端の連結リング4にリンクされた連結板の操作を介して、上方に付勢されることにより、回動軸2と摺動しながら回動軸2を中心として回動する。これによって、複数の連結リング4が積層されると共に、複数のアングル部材1がその角部同士(山部と谷部)が重なり合うように積層される。本発明の一実施例に係るルーバー装置を畳み状態から伸長状態に遷移する際は、以上の動作と反対の動作が実行される。
【0040】
図11は、本発明の一実施例に係るルーバー装置の変形例を示す図である。図11を参照すると、ルーバーとなるアングル部材1の長手方向に延在する辺に、返し1cが設けられている。この形態によれば、隣接するアングル部材1間の隙間が減少するため、遮蔽効果が向上される。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明のルーバー装置は、屋内外の開口部に装着されるが、強度が高く耐風性に優れているため屋外使用に適している。また、本発明のルーバー装置は、閉止状態において所定の凹凸パターンを創生するため、装飾性が要求される場所に装着される。
【符号の説明】
【0042】
1 アングル部材(アングルルーバー)
1a 一面
1b 他面
1c 返し
2 回動軸
3 回動ヒンジ(偏心環)
3a 切り欠き
4 連結リング(回動カム)
4a カム溝
10 開口部
11 枠
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部に取り付けられ日射ないし視線を遮断自在なルーバー装置であって、
前記開口部内に並列に配置された複数のアングル部材を有し、
前記複数のアングル部材は、長手方向を中心軸としてそれぞれ回動して該開口部の開口率を可変すること、
前記複数のアングル部材は、前記長手方向と直交する方向に移動して繰出及び積層自在であること、
前記複数のアングル部材は、日射を遮断自在な一面と、前記一面が日射を遮る際に同時に視線を遮断自在な他面と、をそれぞれ備えること、
を特徴とするルーバー装置。
【請求項2】
隣接する二つの前記アングル部材において、前記一面と前記他面の前記長手方向に延在する辺同士が近接ないし当接することにより、密閉状態を形成する、ことを特徴とする請求項1記載のルーバー装置。
【請求項3】
前記一面及び/又は前記他面の前記長手方向に延在する辺に、返しを設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のルーバー装置。
【請求項4】
前記複数のアングル部材は、隣接する二つの該アングル部材において、前記一面と前記他面の前記長手方向に延在する辺同士が近接ないし当接することにより、全体として所定の凹凸パターンを形成する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一記載のルーバー装置。
【請求項5】
前記複数のアングル部材は、所定の回動状態ないし所定の前記開口率で、前記長手方向と直交する方向に移動して前記一面同士及び他面同士が積層することにより、積層自在である、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一記載のルーバー装置。
【請求項6】
前記複数のアングル部材の両端において側方に突出するようそれぞれ取り付けられ、前記長手方向と直交する方向に移動自在な複数の回動軸と、
前記複数のアングル部材ないし前記複数の回動軸に該回動軸と偏心した位置でそれぞれ取り付けられ、回動操作自在な複数の回動ヒンジと、
前記開口部にそれぞれ回動自在及び全体が伸縮操作自在に懸架されると共に、前記複数の回動軸が摺動自在にそれぞれ係合する複数の連結リングと、
を有する、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一記載のルーバー装置。
【請求項1】
開口部に取り付けられ日射ないし視線を遮断自在なルーバー装置であって、
前記開口部内に並列に配置された複数のアングル部材を有し、
前記複数のアングル部材は、長手方向を中心軸としてそれぞれ回動して該開口部の開口率を可変すること、
前記複数のアングル部材は、前記長手方向と直交する方向に移動して繰出及び積層自在であること、
前記複数のアングル部材は、日射を遮断自在な一面と、前記一面が日射を遮る際に同時に視線を遮断自在な他面と、をそれぞれ備えること、
を特徴とするルーバー装置。
【請求項2】
隣接する二つの前記アングル部材において、前記一面と前記他面の前記長手方向に延在する辺同士が近接ないし当接することにより、密閉状態を形成する、ことを特徴とする請求項1記載のルーバー装置。
【請求項3】
前記一面及び/又は前記他面の前記長手方向に延在する辺に、返しを設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のルーバー装置。
【請求項4】
前記複数のアングル部材は、隣接する二つの該アングル部材において、前記一面と前記他面の前記長手方向に延在する辺同士が近接ないし当接することにより、全体として所定の凹凸パターンを形成する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一記載のルーバー装置。
【請求項5】
前記複数のアングル部材は、所定の回動状態ないし所定の前記開口率で、前記長手方向と直交する方向に移動して前記一面同士及び他面同士が積層することにより、積層自在である、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一記載のルーバー装置。
【請求項6】
前記複数のアングル部材の両端において側方に突出するようそれぞれ取り付けられ、前記長手方向と直交する方向に移動自在な複数の回動軸と、
前記複数のアングル部材ないし前記複数の回動軸に該回動軸と偏心した位置でそれぞれ取り付けられ、回動操作自在な複数の回動ヒンジと、
前記開口部にそれぞれ回動自在及び全体が伸縮操作自在に懸架されると共に、前記複数の回動軸が摺動自在にそれぞれ係合する複数の連結リングと、
を有する、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一記載のルーバー装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2010−168854(P2010−168854A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−14225(P2009−14225)
【出願日】平成21年1月26日(2009.1.26)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月26日(2009.1.26)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]