説明

アンテナ装置

【課題】天頂容量型モノポールアンテナの容量板24の下方でアンテナベース板20の上に配設されたGPSパッチアンテナ12が、容量板12の影響を受けずに利得が低下しないアンテナ装置を提供する。
【解決手段】FMアンテナとして使用する天頂容量型モノポールアンテナの容量板24を平板状のアンテナベース板20の上方に離して沿うように配設し、アンテナベース板20の上で容量板24の下方にGPSパッチアンテナ12を配設したアンテナ装置において、容量板24の幅方向の寸法をGPSパッチアンテナ12の受信周波数の略1/4波長以下に設定するとともに、幅方向の縁で交互にコ字状に折り返して長さ方向に伸びるミアンダ状に設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、FM放送を受信するFMアンテナおよびGPS信号または/および衛星デジタルラジオ放送等を受信する平面アンテナが組み込まれたアンテナ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両に搭載されるアンテナ装置にあっては、FM放送や衛星デジタル放送または/およびGPS信号を受信するためのアンテナがそれぞれに必要であるが、これらのアンテナを別々に配設したのでは美観が損なわれることから、1つのアンテナ装置の筐体内に複数のアンテナが組み込まれている。また、アンテナ装置としては、小型で低い姿勢のアンテナ装置が望ましい。そこで、FMアンテナとして、ロッドアンテナに代えて天頂容量型モノポールアンテナの利用が考えられる。この天頂容量型モノポールアンテナを利用した例が、特開2010−21856号公報(特許文献1)および特開2009−135741号公報(特許文献2)に示されるている。しかも、特許文献1に示されたアンテナ装置にあっては、FMアンテナとGPS信号を受信するための平面アンテナが組み込まれている。また、特許文献2に示されたアンテナ装置にあっては、FMアンテナと衛星デジタル放送を受信するための平面アンテナが組み込まれている。
【特許文献1】特開2010−21856号公報
【特許文献2】特開2009−135741号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記の特開2010−21856号公報に示された技術は、FMアンテナとして使用される天頂容量型モノポールアンテナの容量板をアンテナベース板の上方に離した位置にアンテナベース板の平面に沿うように配設しているので、比較的に低い姿勢のアンテナ装置が実現できる。しかるに、アンテナベース板の上で容量板の下方に平面アンテナを配設した場合には、容量板の影響により平面アンテナの利得が損なわれることが予測される。
【0004】
また、特開2009−135741号公報に示された技術にあっては、FMアンテナとして使用されるモノポールアンテナをアンテナベース板に対して立設しているので、アンテナベース板の上でFMアンテナの下方に配設された平面アンテナはFMアンテナの影響を受け難いことが予測される。しかるに、FMアンテナをアンテナベース板に対して立設しているために、アンテナ装置としては低い姿勢にすることができない。
【0005】
本発明者らは、まず特開2010−21856号公報に示された技術のごとく、FMアンテナとして使用される天頂容量型モノポールアンテナの容量板をアンテナベース板の上方に離した位置にアンテナベース板の平面に沿うように配設し、アンテナベース板の上で容量板の下方に平面アンテナを配設した場合に、容量板の影響により平面アンテナの利得がどの程度損なわれるかを確認する測定を行った。図14は、容量板の下方に配設されたGPSパッチアンテナの利得測定を行うための模擬的なモデルの斜視図である。地板10の中心に平面アンテナであるGPSパッチアンテナ12を配設し、その上方の高さHが50mmの位置に、天頂容量型モノポールアンテナの容量板14を配設した。この容量板14は、長さLが100mmで幅Wが30mmである。図15は、図14の構造で、GPSパッチアンテナ12の中心から容量板14の中心が幅方向および長さ方向にずれた場合のGPSパッチアンテナ12の利得の変化を示したものである。GPSパッチアンテナ12は、容量板14がなければ天頂方向に7dBicの利得がある。それが容量板14の中心からのずれで幅方向で±25mm程度、長さ方向で±30mm程度の範囲では、3〜4dBicとなりかなり大きく利得が低下している。また、容量板14の中心からのずれで幅方向で±45mm程度、長さ方向で±50mm程度の範囲では、4〜5dBicとなり大きく利得が低下している。この容量板14による影響は、GPSパッチアンテナ12の中心から容量板14の中心を大きくずらせば、軽減させることは可能であるが、アンテナ装置としての設置面積が大きくなる。
【0006】
そこで、特開2010−21856号公報に示された技術のごとく、FMアンテナとして使用される天頂容量型モノポールアンテナの容量板をアンテナベース板の上方に離した位置にアンテナベース板の平面に沿うように配設することで、アンテナ装置を低い姿勢とし、しかもアンテナベース板の上で容量板の下方に配設された平面アンテナが、容量板の影響を受けないことが望まれる。
【0007】
本発明は、上述のごとき要望に基づき、天頂容量型モノポールアンテナの容量板を平板状のアンテナベース板の上方に離してアンテナベース板の平面に沿うように配設し、しかもアンテナベース板の上で容量板の下方に配設された平面アンテナが、容量板の影響を受けないアンテナ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的を達成するために本発明のアンテナ装置は、FMアンテナとして使用する天頂容量型モノポールアンテナの容量板を平板状のアンテナベース板の上方に離して前記アンテナベース板の平面に沿うように配設し、前記アンテナベース板の上で前記容量板の下方に平面アンテナを配設したアンテナ装置において、前記容量板の幅方向の寸法を前記平面アンテナの受信周波数の略1/4波長以下に設定するとともに、前記幅方向の縁で折り返して長さ方向に伸びるミアンダ状に設定して構成されている。
【0009】
また、前記容量板を、前記幅方向の縁が前記アンテナベース板に近くて前記幅方向の中央部が前記アンテナベース板から離れるように断面を上方が凸状に折り曲げて形成し、前記幅方向の一方の縁から他方の縁までの経路の長さを前記平面アンテナの受信周波数の略1/4波長以下に設定して構成しても良い。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載のアンテナ装置にあっては、FMアンテナとして使用する天頂容量型モノポールアンテナの容量板を、その幅方向の寸法を平面アンテナの受信周波数の略1/4波長以下に設定しているので、平面アンテナの受信波における容量板の幅方向の偏波成分が、容量板の影響を受けづらい。また、容量板を、幅方向の縁で折り返して長さ方向に伸びるミアンダ状に設定しているので、平面アンテナの受信波における容量板の長さ方向の偏波成分が、容量板を構成するミアンダラインのうち、容量板の幅方向に略平行に配設されたラインに対して直交することとなり、容量板の影響を受けづらい。しかも、幅方向の縁における折り返し部分のラインの長さは比較的短くて影響を受けづらい。もって、上方に配設された容量板により平面アンテナの利得は影響を受けない。
【0011】
請求項2記載のアンテナ装置にあっては、容量板を、幅方向の縁がアンテナベース板に近くて幅方向の中央部がアンテナベース板から離れるように断面を上方が凸状に折り曲げて形成しているので、アンテナ装置の外観が高さ方向に薄くなるデザインを採用するのに好適である。また、幅方向の一方の縁から他方の縁までの経路の長さを平面アンテナの受信周波数の略1/4波長以下に設定しているので、平面アンテナの受信波における容量板の幅方向の偏波成分が、容量板の影響を受けづらい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の第1実施例を図1ないし図8を参照して説明する。図1は、本発明のアンテナ装置の第1実施例の構造を示す図であり、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)は左側面図である。図2は、下方に配設される平面アンテナの利得が損なわれない構造の容量板を得るための測定モデルの斜視図である。図3は、図2の測定モデルにおいて、容量板の幅Wとミアンダ状のライン間隔Dを変化させて測定した仰角10度以上の平均利得の測定データの表である。図4は、図3の測定データを示すグラフである。図5は、図2の測定モデルにおいて、容量板の幅Wと高さHを変化させて測定した仰角10度以上の平均利得の測定データの表である。図6は、図5の測定データを示すグラフである。図7は、FMアンテナとしての利得の測定モデルであり、(a)は平面図であり、(b)は正面図である。図8は、容量板のミアンダ状のライン間隔を変化させた場合と、容量板を板状とした場合の、周波数変化に対する利得の測定データの表である。
【0013】
図1に示す本発明のアンテナ装置の第1実施例にあっては、アンテナベース板20に、コイルエレメント22が軸方向を垂直にして立設され、その先端に容量板24としてのミアンダ状エレメントの先端が電気的接続されて配設されている。このコイルエレメント22のインダクタンス成分と容量板24のキャパシタンス成分により天頂容量型モノポールアンテナが構成され、FMアンテナとして使用される。容量板24は、一平面状にあり、アンテナベース板20の上方に高さHだけ離れた位置にアンテナベース板20の平面にほぼ並行に沿うように配設され、幅W方向の縁で交互にコ字状に折り返してライン間隔Dで長さLの方向に伸びるミアンダ状に設定される。この容量板24の下方でアンテナベース板20の上に、平面アンテナとしてGPS信号を受信するためのGPSパッチアンテナ12が配設されている。GPSパッチアンテナ12は、基板12aの上面全体に設けられた地板12bを備えている。さらに、アンテナベース板20の上で容量板24に覆われない部分に、携帯電話受信用アンテナ28が配設されている。なお、FMアンテナを、AM放送受信用アンテナとしても使用している。もって、第1実施例のアンテナ装置には、FM放送、AM放送、携帯電話、GPS信号を受信するための複数のアンテナが組み込まれている。
【0014】
さらに、容量板24の下方に配設される平面アンテナの利得が損なわれないようにするための容量板24の構造につき説明する。まず、図2に示す測定モデルにあっては、図14と同様に、地板10の中心にGPSパッチアンテナ12を配設し、その上方で高さHが50mmの位置に、容量板24を配設する。GPSパッチアンテナ12の中心に容量板24の中心が、平面上方から見て一致するように配設されている。そして、容量板24の長さLを100mmとしミアンダ状のラインの幅を1mmとして、幅Wを20、30、50、55、75、100mmと変化させ、またミアンダ状のライン間隔Dを1、2.5、5mmと変化させてGPSパッチアンテナ12の仰角10度以上の平均利得を測定した。これは実用上において仰角10度以上でGPS信号を受信しているためである。その測定結果を図3に表として示している。さらに、この図3に示す測定データを、図4にグラフとして示した。図4のグラフに示されるごとく、幅Wが20、30、50mmの範囲では、グラフ線がほぼ重なり利得の変化は大きくないが、幅Wが55mmとなると利得が大きく損なわれている。これは幅Wの50mmがGPSパッチアンテナ12の受信周波数である1575.42MHzのほぼ1/4波長に相当するためと推測できる。また、ミアンダ状のライン間隔Dに関しては、間隔が広くなるほど利得が低下しているがその低下は僅かであり、ライン間隔Dは利得に大きく影響しないとの知見が得られる。
【0015】
また、図2に示す測定モデルにおいて、容量板24の長さLを100mmとしミアンダ状のラインの幅が1mmでライン間隔Dも1mmとして、幅Wを20、30、40、50、55、100mmと変化させ、また高さHを10、20、30、40、50mmと変化させて、GPSパッチアンテナ12の仰角10度以上の平均利得を測定した。その測定結果を図5に表として示している。さらに、この図5に示す測定データを、図6にグラフとして示した。図6のグラフに示されるごとく、幅Wが20、30、50mmの範囲では、グラフ線がほぼ同じであり利得の変化は大きくないが、幅Wが55mmとなると利得がやや損なわれている。これも幅Wの50mmが、GPSパッチアンテナ12の受信周波数である1575.42MHzのほぼ1/4波長に相当するためと推測できる。そして、高さHは、20mm以上であれば、すなわちGPSパッチアンテナ12の受信周波数のほぼ1/10波長以上あれば、利得はほぼ一定と見なすことができる。
【0016】
図2に示す測定モデルによる測定から、容量板24の幅Wが、下方に配設される平面アンテナの受信周波数の1/4波長以下であれば、幅方向の偏波成分に対して利得を低下させるような影響を与えることがない。また、容量板24が、幅方向の縁で折り返して長さ方向に伸びるミアンダ状に設定することで、平面アンテナの受信波における容量板24の長さ方向の偏波成分が、幅方向に略平行に配設されたラインに対して直交することとなり影響を受けづらい。しかも、幅方向の縁で折り返す部分のラインの長さは比較的短くて影響を受けづらい。もって、上方に配設された容量板24により平面アンテナの利得は影響を受けることがない。
【0017】
上述のごとく、容量板24をミアンダ状とすることで、その下方に配設される平面アンテナは利得が低下することがない。そこでさらに、容量板24をミアンダ状にしたことによってFMアンテナとしての特性への影響を測定した。図7に示すFMアンテナとしての利得を測定するための測定モデルは、コイルエレメント22の先端に容量板24が配設されてFMアンテナとしての天頂容量型モノポールアンテナが構成されている。この測定モデルにおいて、容量板24の幅Wは40mmであり、長さLは100mmであり、ミアンダ状のライン間隔Dを1、5、20、50mmと変化させて測定した。また、容量板を幅Wが40mmで長さLが100mmの1枚の板状としたものも同様に測定した。その結果、図8に示す表のごとく、ミアンダ状のライン間隔Dを変化させてもそれぞれの周波数において利得はほぼ同じであった。しかも、容量板を1枚の板状としたものと、容量板24をミアンダ状としたものと比較しても、それぞれの周波数において利得はほぼ同じであった。これらの測定結果から、容量板24はミアンダ状としてライン間隔Dを変更してもFM放送を受信する利得に大幅な変化はなく、1枚の板状のものと同じように作用している。もって、容量板24は、ミアンダ状を引き延ばした状態のポールアンテナとしては、全く作用してないものと思われる。
【0018】
さらに、上述の知見を適用してより実用的なアンテナ装置の構造例につき第2実施例として説明する。図9は、本発明のアンテナ装置の第2実施例の斜視図である。図10は、図9の分解斜視図である。図11は、第2実施例における容量板の構造を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は先端側(左側)端面図であり、(c)は後端側(右側)端面図である。図12は、図9に示す第2実施例の構造で、XM衛星デジタルラジオ放送受信用のパッチアンテナ(以下、XMパッチアンテナと称する。)の仰角に対する平均利得を測定したデータのグラフである。図13は、図9に示す第2実施例の構造で、GPSパッチアンテナの仰角に対する平均利得を測定したデータのグラフである。図9および図11において、図1に示された部材と同じ若しくは均等なものには同じ符号を付けて重複する説明を省略する。
【0019】
図9ないし図11に示す第2実施例のアンテナ装置にあっては、容量板24の下方でアンテナベース板20の上にGPSパッチアンテナ12のほかにXMパッチアンテナ26も配設されている。なお、XMパッチアンテナ26は、基板26aの上面全体に設けられた地板26bを備えている。また、容量板24は、一平面状でなく、幅方向の縁がアンテナベース板20に近くて幅方向の中央部がアンテナベース板20から離れるように断面を上方が凸状の略コ字状で下開口側がより大きく開いた状態に折り曲げて形成され、しかもコイルエレメント22に接続される図11(b)に示す先端側に比べて、図11(c)に示す後端側の略コ字状が大きく設定されている。かかる容量板24の形状は、アンテナ装置の高さ方向に薄くなる外観デザインに対応させたものである。その結果、図11の示すごとく、容量板24は、長さLが99mmで、幅方向の一方の縁から他方の縁までの経路のラインの合計長さが最長となる後端側で約37mmであり、ミアンダ状のラインの幅は1mmでライン間隔Dは2mmに設定されている。なお、容量板24を第2実施例のごとく幅W方向で折り曲げた場合には、幅方向の一方の縁から他方の縁までの経路の長さ、すなわち容量板24を1枚の平面状に展開した状態の幅Wの大きさが、下方に配設された平面アンテナの利得に影響するように推測される。ここで、XMパッチアンテナ26で受信する衛星デジタル放送の受信周波数は、2345MHzであり、上記のGPSパッチアンテナ12に対して利得を低下させない容量板24の構造に関する知見を適用すれば、容量板24を1枚の平面状に展開した状態の幅Wを、XMパッチアンテナ26で受信する衛星デジタル放送の受信周波数の1/4波長以下の30mm以下とすることが望ましい。しかしながら、第2実施例では、幅Wの寸法が長さ方向の一部分で1/4波長以上であり、XMパッチアンテナ26の利得が低下することが予測される。
【0020】
そこで、図9に示す第2実施例において、XMパッチアンテナ26の利得を測定した。その測定結果を図12のグラフに示す。図12において、上方に容量板24が存在しない場合が破線で示され、上方に容量板24が存在する場合が実線で示されている。容量板24の存在により、若干利得は低下するものの、20〜60度の仰角の範囲で、一点鎖線で示される実用的に必要とされる2dBic以上の利得が得られている。この利得が若干低下している原因は、容量板24の少なくとも長さ方向の一部分の幅がXMパッチアンテナ26で受信する衛星デジタル放送の受信周波数の1/4波長以上となっているためである。また、GPSパッチアンテナ12の利得も測定した。ここで幅W30mmは、GPS信号の1575.42MHzの略1/6波長に相当する。測定結果を図13のグラフに示す。図13において、上方に容量板24が存在しない場合が破線で示され、上方に容量板24が存在する場合が実線で示されている。容量板24の有無に関わらず、20〜60度の仰角の範囲で、ほぼ同じ利得が得られている。
【0021】
なお、アンテナ装置にあっては、実用的に使用できるだけの利得が得られれば良く、必ずしも技術的に最善の構造が採用される必要はない。そこで、第2実施例の容量板24のごとく、幅Wが平面アンテナの受信周波数の1/4波長以上であっても、要望される実用感度が得られていれば何ら問題とならない。また、容量板24の幅Wの変化による平面アンテナの利得の変化は、幅Wが1/4波長を越えたところで急激に変化するものでなく緩やかな変化となる。そこで、特許請求の範囲には、1/4波長以下との語句を使用しているが、技術的には実用感度が得られる範囲である程度の幅を有することは容易に理解されるであろう。また、容量板24のミアンダの形状にあっても、幅方向の縁でコ字状に折り返すように折り曲げられた形状に限られず、U字状若しくはV字状に折り返す形状のものであっても良い。容量板24の長さLおよび高さHは、アンテナ装置の全体の外形寸法から自ずと制約されることは当然である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明のアンテナ装置の第1実施例の構造を示す図であり、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)は左側面図である。
【図2】下方に配設される平面アンテナの利得が損なわれない構造の容量板を得るための測定モデルの斜視図である。
【図3】図2の測定モデルにおいて、容量板の幅Wとミアンダ状のライン間隔Dを変化させて測定した仰角10度以上の平均利得の測定データの表である。
【図4】図3の測定データを示すグラフである。
【図5】図2の測定モデルにおいて、容量板の幅Wと高さHを変化させて測定した仰角10度以上の平均利得の測定データの表である。
【図6】図5の測定データを示すグラフである。
【図7】FMアンテナとしての利得の測定モデルであり、(a)は平面図であり、(b)は正面図である。
【図8】容量板のミアンダ状のライン間隔を変化させた場合と、容量板を板状とした場合の、周波数変化に対する利得を示すグラフである。
【図9】本発明のアンテナ装置の第2実施例の斜視図である。
【図10】図9の分解斜視図である。
【図11】第2実施例における容量板の構造を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は先端側(左側)端面図であり、(c)は後端側(右側)端面図である。
【図12】図9に示す第2実施例の構造で、XMパッチアンテナの仰角に対する平均利得を測定したデータのグラフである。
【図13】図9に示す第2実施例の構造で、GPSパッチアンテナの仰角に対する平均利得を測定したデータのグラフである。
【図14】容量板の下方に配設されたGPSパッチアンテナの利得測定を行うための模擬的なモデルの斜視図である。
【図15】図14において、GPSパッチアンテナの中心から容量板の中心が幅方向および長さ方向にずれた場合のGPSパッチアンテナの利得の変化を示したものである。
【符号の説明】
【0023】
10、12b、20、26b 地板
12 GPSパッチアンテナ
12a、26a 基板
14、24 容量板
22 コイルエレメント
26 XMパッチアンテナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
FMアンテナとして使用する天頂容量型モノポールアンテナの容量板を平板状のアンテナベース板の上方に離して前記アンテナベース板の平面に沿うように配設し、前記アンテナベース板の上で前記容量板の下方に平面アンテナを配設したアンテナ装置において、前記容量板の幅方向の寸法を前記平面アンテナの受信周波数の略1/4波長以下に設定するとともに、前記幅方向の縁で折り返して長さ方向に伸びるミアンダ状に設定して構成したことを特徴とするアンテナ装置。
【請求項2】
請求項1記載のアンテナ装置において、前記容量板を、前記幅方向の縁が前記アンテナベース板に近くて前記幅方向の中央部が前記アンテナベース板から離れるように断面を上方が凸状に折り曲げて形成し、前記幅方向の一方の縁から他方の縁までの経路の長さを前記平面アンテナの受信周波数の略1/4波長以下に設定して構成したことを特徴とするアンテナ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−34226(P2012−34226A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−172731(P2010−172731)
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【出願人】(000006758)株式会社ヨコオ (158)
【Fターム(参考)】