説明

アーチスト情報提供機能を備えるカラオケシステム

【課題】本発明は、アーチスト関連情報提供機能を備えるカラオケシステムに関し、利用者の愛好するアーチストに関する情報のみを提供可能として利用者の便に資することを目的とする。
【解決手段】利用者DBより利用者別アーチスト登録リスト56、アーチスト関連情報サイトリスト46、利用者の所持する携帯情報端末15の電子メールアドレスを含む登録情報55を取得し、アーチスト関連情報サイト送信手段52がアーチスト対応利用者特定手段51で特定された選曲楽曲のアーチストを愛好アーチストとして利用者別アーチスト登録リスト56に登録している現にログイン中の利用者の電子メールアドレスに対し、選曲楽曲のアーチストのアーチスト関連情報サイトリスト46によるアーチスト関連情報サイトのアドレス情報を送信する構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の利用者が歌唱した楽曲のアーチストに関する情報を提供するアーチスト関連情報提供機能を備えるカラオケシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カラオケシステムの高機能化に伴い、利用者毎の楽曲や歌唱した楽曲を個別のリストに登録し、当該リストから選曲ができるような機能を備えるものも一般的となってきている。一方、利用者は好みのアーチスト(愛好アーチスト)がいることが多く、当該愛好アーチストの新曲情報やコンサート情報若しくは近況情報などの関連情報に強い関心を持っていることも多いことから、利用者の愛好アーチストに関する情報を得る機会を提供することで利用者へのサービス向上、システム利用の促進を図ることも必要である。
【0003】
従来、カラオケシステムの利用者へのサービス向上の一手段として、音楽関連情報サイトを利用者に提供する技術が以下の特許文献で提案されている。この特許文献には、音楽関連情報提供サイトのアドレスをカラオケ楽曲の付属情報と関連付けして情報源アドレスデータベースに集約しておき、楽曲の演奏時に、当該楽曲に関連付けされた音楽情報サイトのアドレスを情報源アドレスデータベースより引き出し、当該アドレス情報を近辺に存在する携帯情報端末に発信することが開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2003−248490号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献では、演奏された総てのカラオケ楽曲に関する音楽情報のアドレス情報が近辺に存在する携帯情報端末に発信されることになるが、当該携帯情報端末を所持する利用者が総ての音楽情報を欲するとは限らず、不要と察せられる音楽情報のアドレス情報をも受信することとなって効率的でなく、不経済でもあるという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は上記課題に鑑みなされたもので、利用者の愛好するアーチストに関する情報のみを提供可能として利用者の便に資するアーチスト情報提供機能を備えるカラオケシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1の発明では、所定の利用者が歌唱した楽曲のアーチストに関する情報を提供するアーチスト関連情報提供機能を備えるカラオケシステムであって、利用者データベース、利用者ID取得部、利用者情報取得手段、アーチスト対応利用者特定手段及びアーチスト関連情報サイト送信手段を有するものであり、前記利用者データベースは、少なくとも、愛好アーチスト登録手段により利用者毎に愛好アーチストが登録された利用者別アーチスト登録リストと、楽曲に附帯されているアーチスト毎に当該アーチストの関連情報が閲覧可能なサイトをリスト化したアーチスト関連情報サイトリストと、利用者毎に当該利用者の所持する携帯情報端末の電子メールアドレスを含む利用者情報とを備え、前記利用者ID取得部は、ログイン要求の利用者より利用者IDを取得し、前記利用者情報取得手段は、取得した利用者IDに基づいて、前記利用者データベースに登録されている前記電子メールアドレスを含む利用者情報を取得し、前記アーチスト対応利用者特定手段は、前記利用者別アーチスト登録リストに基づいて、選曲された楽曲のアーチストを愛好アーチストとした現にログインしている利用者を特定し、前記アーチスト関連情報サイト送信手段は、前記アーチスト関連情報サイトリストに基づいて、選曲された楽曲のアーチストのアーチスト関連情報サイトを特定し、当該特定したアーチスト関連情報サイトのアドレス情報を前記アーチスト対応利用者特定手段で特定された利用者の電子メールアドレスに対して送信する構成とする。
【0008】
請求項2〜4の発明では、「前記選曲されてきた楽曲のアーチストが重複されていることを判断し、当該重複されたアーチストを統一して前記アーチスト対応利用者特定手段による利用者特定を行わせる重複アーチスト統一手段を備える」構成であり、
「現にログインしている利用者毎につき、前記選曲されてきた楽曲のアーチストが重複されていることを判断し、当該重複されたアーチストを統一して前記アーチスト対応利用者特定手段による利用者特定を行わせる重複アーチスト統一手段を備える」構成であり、
「前記利用者データベースには、利用者毎に、歌唱した楽曲にアーチストID及び当該楽曲の歌唱度数が関連付けられた歌唱履歴曲目が登録され、前記愛好アーチスト登録手段は、前記利用者データベースの利用者毎に前記歌唱履歴楽曲のうち、歌唱度数が所定基準値以上の楽曲のアーチストを当該利用者の愛好アーチストとして前記利用者別アーチスト登録リストに自動的に登録する」構成である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、利用者データベースに、利用者毎に愛好アーチストが登録された利用者別アーチスト登録リストと、楽曲に附帯されているアーチスト毎に当該アーチストの関連情報が閲覧可能なサイトをリスト化したアーチスト関連情報サイトリストと、利用者毎に当該利用者の所持する携帯情報端末の電子メールアドレスを含む利用者情報とを登録しておき、選曲楽曲のアーチストを愛好アーチストとして利用者別アーチスト登録リストに登録されている現にログインしている利用者の電子メールアドレスに対し、当該選曲楽曲のアーチストのアーチスト関連情報サイトを送信する構成とすることにより、利用者毎に愛好アーチストが登録されていることから、利用者の愛好するアーチストに関する情報のみを提供可能とすることができ、利用者の便に資することができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の最良の実施形態を図により説明する。
図1に本発明に係るカラオケシステムの系統構成図を示すと共に、図2に図1の利用者DBの登録内容の説明図を示す。図1(A)は通信ネットワークを使用して本システムを構成させた場合のネットワーク模式図、図1(B)はホスト装置の概要ブロック構成図である。
【0011】
図1(A)において、ホスト装置11はカラオケシステムの一部を構成するものとして、通信ネットワーク12を介して所定数のカラオケ演奏端末13(13A〜13N)を管理するものであり、相互にデータ授受自在に接続されたものである。また、通信ネットワーク12には所定数の回線接続基地局14が接続され、当該回線接続基地局14を介して利用者の所持する携帯電話やモバイルコンピュータ等の携帯情報端末15(15A〜15N)に対してカラオケ演奏端末13(13A〜13N)より少なくとも電子メール発信が可能とされる。上記通信ネットワーク12としては、例えば、一般公衆電話回線やこれを用いたADSLや光通信回線或いはインターネット、さらにはLANがあるが、インターネット上に構築されるVPNが好ましい。
【0012】
ホスト装置11は、図1(B)に示すように、少なくとも送受信手段21、制御手段22、利用者別アーチスト登録リスト抽出手段23、アーチスト情報サイト更新手段24及び利用者データベース(DB)25備える。上記送受信手段21は、各カラオケ演奏端末13(13A〜13N)との通信(データ授受)を行うために、通信ネットワーク12の通信方式と整合性をとるための例えば物理的な通信用回路やプラットフォーム等のソフトウエアにより構成される。
【0013】
上記制御手段22は、当該ホスト装置11を統括的に制御するもので、例えば物理的なCPUであり、図示しないROMに格納されているプログラムのアルゴリズム処理を行う。ここでは、所定のカラオケ演奏端末13より利用者IDに基づいて利用者情報が要求されたときに、利用者DB25より当該利用者IDに関連付けられた利用者情報を当該カラオケ演奏端末13に送出する。
【0014】
ここで、上記利用者DB25は、少なくとも、利用者情報25A、アーチスト関連情報サイトリスト25B及び利用者別アーチスト登録リスト25Cを備える。利用者情報25Aは、図2(A)に示すように、利用者毎に所定の情報が登録されたデータベースであり、例えば氏名、住所、ニックネーム、登録者の顔写真等のイメージファイル名などの利用者基本情報の他に、利用者の所持する携帯情報端末15の電子メールアドレスが登録されると共に、歌唱履歴曲目が登録される。
【0015】
上記歌唱履歴曲目は、当該利用者が過去に歌唱した楽曲(楽曲ID)について、当該歌唱楽曲のアーチスト(歌手)のアーチストID毎に歌唱した度数及びアーチスト毎の合計度数が登録される。なお、上記楽曲IDによってはアーチストIDが内包される場合もあり、当該楽曲IDでアーチストIDを特定することができる場合には、特にアーチストIDの欄を設ける必要はない。
【0016】
また、上記アーチスト関連情報サイトリスト25Bは、楽曲に附帯されている、すなわちカラオケ対象の楽曲のうち、任意のアーチストの総ての楽曲につき、そのアーチスト(重複される場合には適宜統一される)のアーチストIDに当該アーチストに関する新曲情報やコンサート情報若しくは近況情報などの関連情報が閲覧可能なサイト(URL)が存在する場合、そのサイトアドレス情報が関連付けられている。
【0017】
そして、上記利用者別アーチスト登録リスト25Cは、利用者毎に愛好アーチストが登録されたリストであり、アーチストID毎に当該アーチストを愛好アーチストとする利用者IDが関連付けられている。当該利用者別アーチスト登録リスト25Cは、後述の愛好アーチスト自動登録手段26により自動で登録される場合と、利用者により独自に登録される場合とがある。
【0018】
上記利用者別アーチスト登録リスト抽出手段23は、所定のカラオケ演奏端末13から、利用者IDに基づいて、利用者情報が要求された際に、上記利用者別アーチスト登録リスト25Cから、当該利用者についての登録されているアーチストを抽出して当該カラオケ演奏端末13に送信するプログラムである。
【0019】
上記アーチスト情報サイト更新手段24は、アーチスト毎に、各アーチスト関連情報が閲覧可能なサイトを監視し、当該サイトのURL(アドレス情報)に変更があった場合に、アーチスト関連情報サイトリスト25Bの該当アーチストに関して当該新たなURLに更新するプログラムである。
【0020】
続いて、図3に、本発明のカラオケシステムにおけるカラオケ演奏端末のブロック構成図を示す。図3において、カラオケ演奏端末13は、主要装置としてのカラオケ演奏装置31に有線又は無線で外部接続されるものとして、表示部32、ミキシングアンプ33、マイク34、スピーカ35を備える。また、有線又は無線で遠隔入出力端末36が接続される。当該遠隔入出力端末36は、楽曲検索選曲手段37、愛好アーチスト登録手段38、利用者ID取得部39及び端末表示部40を備える。
【0021】
上記表示部32は、通常の楽曲選曲表示やカラオケ演奏時の映像、歌詞テロップを表示するもので、例えば液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、その他種々のディスプレイを採用することができる。上記ミキシングアンプ33は、カラオケ演奏装置31より送られてくる演奏データとマイク34からの音声信号をミキシングし、増幅してスピーカ35より出力する。
【0022】
遠隔入出力端末36は、図示しない端末送受信部により、カラオケ演奏装置31に対して有線方式ないし無線方式(IR方式やブルートゥース(登録商標)機構のピコネット接続方式など)を利用してデータ授受を行うためのもので、楽曲検索選曲手段37、愛好アーチスト登録手段38、利用者ID取得部39及び端末表示部40を適宜備える。
【0023】
上記楽曲検索選曲手段37は、上記ユーザインタフェース機能により利用者に楽曲を検索させ、選曲させるプログラムである。上記愛好アーチスト登録手段38は、利用者が、上記利用者ID取得部39で取得された利用者IDに基づき、好みのアーチストを愛好アーチストとして登録させるためのプログラムである(図5で説明する)。上記利用者ID取得部39は、利用者のログイン要求による所持するICカード等が提示された時に、当該ICカード等から利用者IDを取得する電子回路及びプログラムである。なお、利用者ID取得部39を、カラオケ演奏装置31に備えさせてもよい。
【0024】
上記端末表示部40は、液晶ディスプレイ(LCD)とタッチセンサとを積層して入出力用とし、表示されるアイコン等に対応して当該タッチセンサにより楽曲の選択などのデータを入力することができるGUIのユーザインタフェース機能を有するものである。
【0025】
上記カラオケ演奏装置31は、バス41、中央制御部42、ROM43、RAM44、楽曲DB45A、映像DB45B、アーチスト関連情報サイトリスト46、再生制御部47、音楽曲出力部48、リスト取得手段49、利用者情報取得手段50、重複アーチスト統一手段51Aを備えるアーチスト対応利用者特定手段51、アーチスト関連情報サイト送信手段52、送受信部53A,53B、選曲ログ処理手段54A及び演奏ログ処理手段54Bを適宜備える。また、RAM44には、利用者別情報記憶部55、利用者別アーチスト登録リスト56、予約待ち行列57、選曲ログ処理手段58及び演奏ログ記憶部59の記憶領域が形成される。なお、上記各構成について、本発明の要旨と直接関連しない要素部分であっても、従前のカラオケ装置においても大部分が適用可能であることを示すために、装置全体を説明する。
【0026】
上記中央制御部42は、このシステムを統括的に処理制御する物理的なCPUであり、ROM43に記憶されているプログラムに基づくアルゴリズム処理を行う。上記RAM44は、後述する利用者別情報記憶部55、利用者別アーチスト登録リスト56、予約待ち行列57、選曲ログ処理手段58及び演奏ログ記憶部59の記憶領域が形成される他に、上記種々のプログラムを展開、実行させるための作業領域としての役割をなすもので、例えば半導体メモリで構成され、仮想的にハードディスク上に構築される場合をも含む概念である。
【0027】
上記楽曲DB45Aは、楽曲ID、曲名及びアーチストID(アーチスト名)が関連付けられた楽曲テーブルを有し、楽曲IDで管理される所定データ形式のカラオケ楽曲の演奏データ(MIDIデータ)及び歌詞テロップデータが同期されて構成される楽曲データ(ファイル)について楽曲コードをファイル名としてそれぞれ格納したデータベースであり、映像DB45Bに格納された当該楽曲毎の背景映像を表示するための所定数のシーン映像を割り当てる割当データが関連付けられる。当該映像DB45Bは、背景映像表示のための所定数のシーン映像データを所定数格納するデータベースである。なお、この楽曲DB45A及び映像DB45Bを、カラオケ演奏装置31ではなく、上記ホスト装置11に備えさせることとしてもよい。
【0028】
上記アーチスト関連情報サイトリスト46は、上記ホスト装置11の利用者DB25に登録されているアーチスト関連情報サイトリスト25Bを記憶しておくものであり、楽曲データや映像データの更新と共に、定期的に当該ホスト装置11より送られてくるものである。上記再生制御部47は、演奏時に、映像DB45Bより抽出された所定数のシーン映像データ及び楽曲コードで楽曲DB45Aより抽出された歌詞テロップデータ(歌詞文字データ)を当該楽曲の演奏データに同期させて表示部32に出力する電子回路である。上記音楽曲出力部48は、楽曲コードで楽曲DB45Aより抽出された演奏データをデジタル再生し、アナログ変換してミキシングアンプ33に出力する電子回路である。
【0029】
上記リスト取得手段49は、例えばカラオケ演奏端末13に利用者がログインしたときに、ホスト装置11の利用者DB25より利用者別アーチスト登録リスト25Cのうち、上記利用者別アーチスト登録リスト抽出手段23によって抽出された当該利用者(利用者ID)の利用者別アーチスト登録リストを取得し、RAM44に利用者別アーチスト登録リスト56として記憶するプログラムである。
【0030】
上記利用者情報取得手段50は、利用者ID取得部39で取得した利用者IDに基づいて、ホスト装置11の利用者DB25に登録されている図2(A)に示す対応の利用者情報25Aを、電子メールアドレスを含んで取得し、RAM44の利用者別情報記憶部55に記憶するプログラムである。
【0031】
上記アーチスト対応利用者特定手段51は、RAM44の利用者別アーチスト登録リスト56に基づいて、選曲された楽曲のアーチストを愛好アーチストとした現にログインしている利用者を特定するプログラムである。また、アーチスト対応利用者特定手段51の備える重複アーチスト統一手段51Aは、選曲された楽曲のアーチストが重複されていることを判断し、当該重複されたアーチストを統一して当該アーチスト対応利用者特定手段51による利用者特定を行わせるプログラムである。
【0032】
上記アーチスト関連情報サイト送信手段52は、後述の選曲ログ記憶部58に記憶された選曲情報を参照して、アーチスト関連情報サイトリスト46に基づいて、歌唱された楽曲の適宜重複アーチスト統一手段51Aで統一されたアーチストのアーチスト関連情報サイトを特定し、当該特定したアーチスト関連情報サイトのアドレス情報を上記アーチスト対応利用者特定手段51で特定された利用者の電子メールアドレスを利用者別情報記憶部55より抽出して対して送信するプログラムである。
【0033】
上記アーチスト関連情報サイト送信手段52による送信のタイミングは、選曲時、演奏開始時、演奏中、演奏終了後、ログアウト後の何れかを適宜設定することができるが、ここではログアウト後として説明する。当該ログアウト後とすることにより、重複アーチスト統一手段51Aによる重複アーチストの統一が図られることから特に効率的、経済的となる。また、重複アーチスト統一手段51Aは、選曲時、演奏開始時、演奏中、演奏終了後の送信タイミングであっても、それまでに選曲されたアーチストの重複に対して統一することで重複送信を回避させることができるものである(図10で説明する)。
【0034】
上記送受信部53Aは、遠隔入出力端末36との間で有線方式ないし無線方式(IR方式やブルートゥース(登録商標)機構のピコネット接続方式など)を利用してデータ授受を行うためのもので、そのための電子回路及びプログラムである。上記送受信部53Bは、上記ホスト装置11及び回線接続基地局14と上記通信ネットワーク12を介してデータ授受を行うためのもので、通信方式と整合性をとるための例えば物理的な通信用回路やプラットフォーム等のソフトウエアにより構成されるものである。また、遠隔入出力端末36は、送受信部53A,53Bを介してホスト装置11と通信可能とされる。
【0035】
上記選曲ログ処理手段54Aは、例えば利用者が当該日に選曲した楽曲(楽曲ID)のアーチストIDを選曲ログとしてRAM44の選曲ログ記憶部58に記憶するプログラムである。上記演奏ログ処理手段54Bは、歌唱された楽曲(楽曲ID)にアーチストIDを関連付けてRAM44の演奏ログ記憶部59に記憶して、例えばログアウト時に歌唱された演奏ログ情報に基づき楽曲毎(アーチスト毎)の歌唱度数を更新してホスト装置11に送信し、利用者DB25における対応利用者の歌唱履歴曲目を更新登録させるプログラムである。
【0036】
なお、RAM44に形成される予約待ち行列57は、遠隔入出力端末36で選曲された楽曲IDが送受信部53Aを介して送信されてきたときに、中央制御部42が当該送信されてきた利用者IDの附帯された楽曲IDを予約順に記憶させていくデータ記憶領域である。当該予約待ち行列57への記憶と同時に当該楽曲のアートスト(アーチストID)が選曲ログ記憶部58に選曲ログとして記憶される。そして、予約待ち行列57に順次記憶された楽曲が順次演奏されるものである。
【0037】
また、図示しないが、当該カラオケ演奏装置31には、利用者が楽曲番号を直接入力したり、演奏楽曲のテンポや、歌唱音声に対する種々の調節を行うためのボタンやツマミ類が可変抵抗器等の電子素子に直結された操作パネルも接続される。ところで、カラオケ演奏端末13をスタンドアローンのカラオケシステムとして適用させる場合には上記ホスト装置11の愛好アーチスト自動登録手段26、アーチスト情報サイト更新手段24及び利用者DB25を備えさせる構成とすることにより実現することができるものである。
【0038】
ここで、図4に、図3におけるカラオケ演奏装置における利用者別アーチストの登録の説明図を示す。図4において、利用者による設定登録は、遠隔入出力端末36において、例えば、所定の利用者が利用者名(利用者ID)を明示して、図5(A)に示すような「楽曲検索」、「愛好アーチストの登録」、「歌唱履歴曲目の表示」などのメニュー表示より、「愛好アーチストの登録」を選択すると、愛好アーチスト登録手段38が実行されて図4(B)に示すような愛好アーチストの登録画面が端末表示部66に表示される。
【0039】
当該画面において、アーチスト名を入力させ(若しくは選択的画面でもよい)、登録ボタンの選択によりホスト装置11の利用者DB25の利用者別アーチスト登録リスト25Cに登録される。また、既に登録されている愛好アーチストに対して取消ボタンを選択した場合には当該利用者別アーチスト登録リスト25Cから対応アーチストに対する利用者IDが取り消されるものである。
【0040】
そこで、図5に図3におけるアーチスト関連情報提供の処理フローチャートを示すと共に、図6に図3における演奏ログ送信の処理フローチャートを示し、また、図7に図5の楽曲選曲の説明図、図8に図5のアーチスト関連情報提供の説明図を示す。図5において、まず、遠隔入出力端末36で所定の利用者から、例えば図4(A)のメニューより「楽曲検索」が選択されて楽曲検索の要求があると(ステップ(S)1)、楽曲検索選曲手段37が実行されて検索画面を表示させる(S2)。
【0041】
当該利用者が、例えば図7に示すように所定の楽曲が検索された選曲画面で「転送」が選択されると(S3)、選曲された楽曲の曲名(楽曲ID)及び歌手名(アーチストID)がカラオケ演奏装置31に送信されて、RAM44の予約待ち行列57に登録すると共に、選曲ログ処理手段54Aが当該楽曲のアーチストIDを選曲ログとして選曲ログ記憶部58に記憶する(S4)。
【0042】
その後、利用者全員がログアウトすると(S15)、重複アーチスト統一手段51Aが選曲ログ記憶部58の選曲ログを参照して記憶されたアーチストが重複しているか否かが判断され(S6)、重複されている場合には(S7)、重複したアーチストを統一してこれを含む総てのアーチストIDを特定する(S8)。
【0043】
続いて、アーチストが重複されていない場合(S7)や重複アーチスト統一手段51Aで統一されたアーチストを含む総てのアーチストIDについて、利用者別アーチスト登録リスト56を参照して、各アーチストIDを登録した利用者IDを特定する(S9)。
【0044】
そして、アーチスト関連情報サイト送信手段52が、選曲された各アーチストIDについてアーチスト関連情報サイトリスト46よりサイトURLを抽出すると共に、特定された利用者の電子メール送り先のアドレスをRAM44の利用者別情報記憶部55より抽出し、特定された夫々の利用者の電子メールアドレスに、当該利用者が登録したアーチスト(アーチストID)の関連情報が閲覧できるサイトURLを表示させた電子メールを作成して送信する(S10)。
【0045】
例えば、図2(C)のアーチストa〜アーチストgが特定されて送信されたとすると、図8に示すように、利用者A〜利用者Cの各携帯情報端末15A〜15Cの夫々に愛好アーチストとして登録した当該アーチスト関連情報サイトが表示されるものである。
【0046】
続いて、図6において、予約待ち行列57にしたがって予約登録された楽曲が順次演奏され(S11)、演奏が終了すると(S12)、演奏処理手段54Bが利用者IDに歌唱(演奏)された楽曲のアーチストID及び当該楽曲の楽曲IDを関連付けて演奏ログ記憶部59に記憶する(S13)。
【0047】
その後、ログイン中の所定の利用者がログアウトすると(S14)、演奏ログ処理手段が、演奏ログ記憶部のログアウトした利用者の利用者IDに、歌唱(演奏)された楽曲のアーチストID、当該楽曲の楽曲IDに関連付けると共に、歌唱度数を更新して当該更新した歌唱度数を関連付けてホスト装置11に送信して利用者DB25の対応の利用者の歌唱履歴を更新させるものである(S17)。
【0048】
次に、図9に、図1におけるホスト装置における利用者別アーチスト登録リストの自動登録の説明図を示す。図9(A)において、ホスト装置11に愛好アーチスト登録手段としての愛好アーチスト自動登録手段26が備えられたものである。当該愛好アーチスト自動登録手段26は、利用者毎に、上記歌唱履歴楽曲のうち、歌唱度数が所定基準値以上の楽曲のアーチストを当該利用者の愛好アーチストとして上記利用者別アーチスト登録リスト25Cに自動的に登録するプログラムである。
【0049】
当該愛好アーチスト自動登録手段26は、カラオケ演奏端末31(カラオケ演奏装置31若しくは遠隔入出力端末36)に備えることとしてもよい。例えば、利用者DB25よりログインした利用者IDに対応する歌唱履歴曲目を取得し、歌唱履歴曲目の情報に当該日の歌唱履歴を反映させて利用者別アーチスト登録リスト25Cの対応する利用者を付加し、若しくは更新して利用者DB25に更新登録させるものである。
【0050】
一例として、利用者A(利用者ID:*******A)と利用者B(利用者ID:*******B)について、各パーソナル曲目ファイルの歌唱履歴曲目のうち、歌唱度数が所定基準値(ここでは100とする)以上の楽曲IDが抽出され、これら楽曲IDに関連付けられているアーチストIDが特定される。例えば、図9(B)に示すように、利用者Aでは、歌唱履歴曲目のうちの歌唱度数が100以上の楽曲ID(a***−**,c***−**,d***−**)が抽出され、これら抽出された楽曲IDに関連付けられているアーチストID(***a,***c,***d)が特定されて当該アーチストIDを愛好アーチストとさせる当該利用者ID(利用者A)が利用者別アーチスト登録リスト25Cに登録される。
【0051】
また、利用者Bでは、歌唱履歴曲目のうちの歌唱度数が100以上の楽曲ID(m***−**,n***−**)が抽出され、これら抽出された楽曲IDに関連付けられているアーチストID(***m,***n)が特定されて当該アーチストIDを愛好アーチストとさせる当該利用者ID(利用者B)が利用者別アーチスト登録リスト25Cに登録されるものである。
【0052】
次に、図10に、図3における重複アーチスト統一手段の他の処理の説明図を示す。図10(A)において、アーチスト対応利用者特定手段51の備える重複アーチスト統一手段51Aは、現にログインしている利用者毎につき、選曲ログ記憶部58の選曲されてきた楽曲のアーチストが重複されていることを判断し、当該重複されたアーチストを統一してアーチスト対応利用者特定手段51による利用者特定を行わせるもので、RAM44にアーチスト関連アドレス情報送信履歴記憶部61の記憶領域を形成させたものである。このアーチスト関連アドレス情報送信履歴は、例えばアーチスト対応利用者特定手段51が作成し、アーチスト関連情報サイト送信手段52による送信履歴が反映される。特に、アーチスト関連情報のアドレス情報を、選曲後、演奏開始時、演奏中、演奏終了後に送信させる場合に有効となる。
【0053】
例えば、図10(B)に示すように、RAM44のアーチスト関連アドレス情報送信履歴記憶部61における選曲された楽曲のアーチストに対して、現にログインしている利用者(利用者ID)につき、利用者別アーチスト登録リスト56により当該アーチストを愛好アーチストとした利用者(利用者ID)を特定して第1フラグ(例えば「○」)を立て、当該利用者IDに当該アーチストの関連情報のアドレス情報をアーチスト関連情報サイト送信手段52で送信した場合に第2フラグ(例えば「●」)を立てるものである。
【0054】
そうすると、後でログインした利用者(図10(B)の利用者B)に対して、既に利用者Aや利用者Cに対してアーチストaについての送信が完了しても、利用者Bのログイン後にアーチストaが選曲された場合には、利用者A及び利用者Cにはサイトのアドレス情報の送信が行われず、利用者Cに対して当該アーチストaの関連情報のアドレス情報が送信されることとなるものである。
【0055】
なお、本発明は上記した他、同一アーチスト関連情報のアドレス情報を同一の利用者に重複送信させない手法として、上記利用者別アーチスト登録リスト56を、現にログインしている利用者のみのレコードを切り出し、その愛好アーチストを記載してなる「部分登録リスト」とし、当該利用者のログアウト後に、上述した第1フラグ(例えば「○」)情報と第2のフラグ(例えば「●」)情報を、ホスト装置11における利用者別アーチスト登録リスト25Cにアップロードし、当該ホスト装置11の登録リストも同様な構成(第1・第2フラグを有する構成)とすることにより、第2フラグが立った場合、アーチスト関連情報サイトリストにおいて、そのアーチストに関連するサイトアドレス情報の変更や追加がない限り、当該利用者のそれ以降のログイン時には、アーチスト対応利用者特定手段51が、当該利用者を特定しないように制御してもよい。このように構成することにより、一度サイトアドレス情報を受信した利用者は、その後、ホスト装置11に接続された何れのカラオケ演奏端末13からも同じサイトアドレス情報を重複受信されないようにすることができるものである。
【0056】
このように、利用者毎に愛好アーチストが登録されていることから、選曲された総てのアーチスト関連情報サイトのアドレス情報送信が回避されて、利用者の愛好するアーチストに関する情報のみを提供可能とすることができ、利用者の便に資することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明のアーチスト情報提供機能を備えるカラオケシステムは、カラオケの基本的機能を備えるカラオケ装置の分野に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明に係るカラオケシステムの系統構成図である。
【図2】図1の利用者DBの登録内容の説明図である。
【図3】本発明のカラオケシステムにおけるカラオケ演奏端末のブロック構成図である。
【図4】図3におけるカラオケ演奏装置における利用者別アーチストの登録の説明図である。
【図5】図3におけるアーチスト関連情報提供の処理フローチャートである。
【図6】図3における演奏ログ送信の処理フローチャートである。
【図7】図5の楽曲選曲の説明図である。
【図8】図5のアーチスト関連情報提供の説明図である。
【図9】図1におけるホスト装置における利用者別アーチスト登録リストの自動登録の説明図である。
【図10】図3における重複アーチスト統一手段の他の処理の説明図である。
【符号の説明】
【0059】
11 ホスト装置
13 カラオケ演奏端末
25 利用者DB
26 愛好アーチスト自動登録手段
31 カラオケ演奏装置
36 遠隔入出力端末
37 楽曲検索選曲手段
38 愛好アーチスト登録手段
46 アーチスト関連情報サイトリスト
49 リスト取得手段
50 利用者情報取得手段
51 アーチスト対応利用者特定手段
51A 重複判定手段
52 アーチスト関連情報サイト送信手段
54A 選曲ログ処理手段
54B 演奏ログ処理手段
55 利用者別情報記憶部
56 利用者別アーチスト登録リスト
58 選曲ログ記憶部
59 演奏ログ記憶部
61 アーチスト関連アドレス情報送信履歴記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の利用者が歌唱した楽曲のアーチストに関する情報を提供するアーチスト関連情報提供機能を備えるカラオケシステムであって、
利用者データベース、利用者ID取得部、利用者情報取得手段、アーチスト対応利用者特定手段及びアーチスト関連情報サイト送信手段を有するものであり、
前記利用者データベースは、少なくとも、愛好アーチスト登録手段により利用者毎に愛好アーチストが登録された利用者別アーチスト登録リストと、楽曲に附帯されているアーチスト毎に当該アーチストの関連情報が閲覧可能なサイトをリスト化したアーチスト関連情報サイトリストと、利用者毎に当該利用者の所持する携帯情報端末の電子メールアドレスを含む利用者情報とを備え、
前記利用者ID取得部は、ログイン要求の利用者より利用者IDを取得し、
前記利用者情報取得手段は、取得した利用者IDに基づいて、前記利用者データベースに登録されている前記電子メールアドレスを含む利用者情報を取得し、
前記アーチスト対応利用者特定手段は、前記利用者別アーチスト登録リストに基づいて、選曲された楽曲のアーチストを愛好アーチストとした現にログインしている利用者を特定し、
前記アーチスト関連情報サイト送信手段は、前記アーチスト関連情報サイトリストに基づいて、選曲された楽曲のアーチストのアーチスト関連情報サイトを特定し、当該特定したアーチスト関連情報サイトのアドレス情報を前記アーチスト対応利用者特定手段で特定された利用者の電子メールアドレスに対して送信する、
ことを特徴とするアーチスト情報提供機能を備えるカラオケシステム。
【請求項2】
請求項1記載のアーチスト関連情報提供機能を備えるカラオケシステムであって、前記選曲されてきた楽曲のアーチストが重複されていることを判断し、当該重複されたアーチストを統一して前記アーチスト対応利用者特定手段による利用者特定を行わせる重複アーチスト統一手段を備えることを特徴とするアーチスト関連情報提供機能を備えるカラオケシステム。
【請求項3】
請求項1記載のアーチスト関連情報提供機能を備えるカラオケシステムであって、現にログインしている利用者毎につき、前記選曲されてきた楽曲のアーチストが重複されていることを判断し、当該重複されたアーチストを統一して前記アーチスト対応利用者特定手段による利用者特定を行わせる重複アーチスト統一手段を備えることを特徴とするアーチスト関連情報提供機能を備えるカラオケシステム。
【請求項4】
請求項1〜3の少なくとも何れかに記載のアーチスト関連情報提供機能を備えるカラオケシステムであって、
前記利用者データベースには、利用者毎に、歌唱した楽曲にアーチストID及び当該楽曲の歌唱度数が関連付けられた歌唱履歴曲目が登録され、
前記愛好アーチスト登録手段は、前記利用者データベースの利用者毎に前記歌唱履歴楽曲のうち、歌唱度数が所定基準値以上の楽曲のアーチストを当該利用者の愛好アーチストとして前記利用者別アーチスト登録リストに自動的に登録することを特徴とするアーチスト関連情報提供機能を備えるカラオケシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−210663(P2009−210663A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−51372(P2008−51372)
【出願日】平成20年2月29日(2008.2.29)
【出願人】(390004710)株式会社第一興商 (537)
【Fターム(参考)】