説明

イオン発生装置

【課題】空気調和機の吹き出し口から座席までの距離や、ダクトの長さによるイオンの減衰を防いで、簡易に低コストで、イオンを座席周辺に優先的に高濃度に拡散することができるイオン発生装置を提供する。
【解決手段】送風機1と、プラスイオンとマイナスイオンとを発生させるイオン発生器2とを備え、空間全体の空気調和機とは独立して運転されるイオン発生装置5であり、このイオン発生装置5は、建屋内の空間又は移動体内の空間に配置された座席6に取り付けられるか、あるいは座席6の近傍に設置される

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建屋内の空間や移動体内の空間に設置するイオン発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プラスイオンとマイナスイオンとを発生させるイオン発生装置を内蔵した空気調和機が、記載されている(例えば、特許文献1参照)。また、大空間の空調はダクトを通して行われることが多いが、ダクトによるイオン拡散の技術が記載されている(例えば、特許文献2参照)。また、イスに空調の吹き出し口を内蔵した空調イスが記載されている(例えば、特許文献3参照)。プラスイオンとマイナスイオンを共に発生させて、空気中の浮遊菌やウイルスを除菌・不活化する技術が、各業界に受け入れられ、健康志向の中で様々な空間に該技術が適用されてきている。
【0003】
ところで、劇場やホールの大空間において、空気調和機を用いて空調を行って客席周辺を快適な温度にするためには、長い時間を要する。空気調和機の吹出し口から客席までの距離は総じて長く、特に天井の高い大ホールや映画館ではその傾向が強い。そのため、空気調和機やダクトに対してイオン発生装置を内蔵しても、吹き出し口から空気を吹き出す際の風速の確保は、構造上また騒音上の観点から上限があるため、客席に届くまでにイオンが消滅してしまうと考えられる。
【0004】
また、イスに空調の吹き出し口が内蔵されているものは、初期費用がかさむ上に、風量の細かな切り替えができない。更に、電車・飛行機等の乗り物であれば、空気調和機に用いられるダクトは総じて長くなる。送風機の近傍にイオン発生装置を置いて、ダクトを通してイオンを搬送する場合には、距離が長いほどイオンの減衰は大きくなる。空気調和機の吹き出し口の近傍にイオン発生装置を設置したとしても、長いダクトになるほど風量は非常に弱くなり、イオンの充分な拡散は望めず、座席間でのイオン濃度のバラツキが大きくなる。
【特許文献1】特開2002−89868号公報
【特許文献2】特開2005−134016号公報
【特許文献3】特開平9−252877号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、イオン発生器を座席に関して配置して、着席する人の周囲に、状況に応じたイオン放出環境を形成して、除菌やウイルスの不活性化を効率的に図る点で解決すべき課題がある。
【0006】
本発明の目的は、空気調和機の吹き出し口から座席までの距離や、ダクトの長さによるイオンの減衰を防いで、簡易に低コストで、イオンを座席周辺に優先的に高濃度で拡散することができるイオン発生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明のイオン発生装置は、送風機と、プラスイオンとマイナスイオンとを発生させるイオン発生器とを備え、前記イオン発生器は、建屋内の空間又は移動体内の空間に配置された座席に取り付けられるか、もしくは前記座席近傍に設置されることを特徴とする。
【0008】
このイオン発生装置によれば、イオン発生器が建屋内の空間又は移動体内の空間に配置された座席に取り付けられるか、若しくは前記座席近傍に設置されるので、座席に着席する人の周囲にイオン雰囲気が形成され、除菌やウイルスの不活性化が効率的に達成することができる。
【0009】
上記のイオン発生装置において、前記座席は肘掛けを備えており、前記イオン発生器を、前記イオンを放出する放出口を前方又は後方に向けた状態で前記肘掛けに取り付けることができる。イオン発生器の肘掛けへの取付けについては、肘掛けの内部の空間に収容する形で取り付けることができ、着席する人の邪魔になることや目障りになることもない。複数の座席は行列で設置されることが殆どであるから、イオンを放出する放出口を後方へ向けることで、後方の座席に着席する人の周囲にイオン雰囲気を形成することができる。また、上記のイオン発生装置において、前記座席は背もたれを備えており、前記イオン発生器を、前記イオンを放出する放出口を上方に向けた状態で前記背もたれに取り付けることができる。イオンを放出する放出口を上方へ向けることで、近傍の座席に着席する人の周囲にイオン雰囲気を形成することができる。
【0010】
上記のイオン発生装置において、前記座席は未着席状態で撥ね上げられる座面を備えており、前記イオン発生装置を前記座面の裏面側に取り付けて、更に、前記イオン発生装置からの前記両イオンを、前記座席が未着席状態では撥ね上げられた前記座面の上端側から放出し、着席状態では放出方向が切り替えられて後方へ放出することができる。座席が未着席状態で撥ね上げられる座面を備えている場合には、イオン発生装置を座面の裏面側に取り付けておき、座席が未着席状態では撥ね上げられた座面の上端側から上方へイオンを放出し、周囲をイオン雰囲気にすることができる。また、着席状態ではイオンの放出方向が後方に切り替えられるので、後方の座席に着席する人の周囲をイオン雰囲気にすることができる。
【0011】
上記のイオン発生装置において、前記座席への人の着席・未着席に応じて、前記イオン発生器についての運転開始又は停止、若しくは運転モードの切替えを行うことができる。未着席状態が長く続く状態でイオン発生を継続することは無駄になるので、座席へ人が着席した状態に応じて、且つ運転強度等について許容される範囲内で、イオン発生器の運転を変更可能である。即ち、人が座席に着席する時は、座席の操作や、圧力・温度で検出することができる。或いは指定席のような場合には、チケットの改札によって着席を事前に知ることができる。したがって、実際に着席したことに応じて、或いは事前に着席が予想されるときには、当該座席に備わる制御回路で、或いは遠隔制御でイオン発生器を運転させることができる。イオン発生器の運転停止についても同様である。また、運転音や送風強さが障りになるときには、運転モードを運転当初は強運転の方向に、その後は弱運転の方向にというような、状況に応じた運転モード変更が可能である。
【0012】
上記のイオン発生装置において、前記移動体の移動又は停止、若しくは前記移動体の移動状態の変化の際に応じて、前記イオン発生器についての運転開始又は停止、若しくは運転モードの切替えを行うことができる。車両や航空機のような移動体が移動をしているときは、エンジン等の騒音で座席の周囲の音響環境がイオン発生器の音を感じさせないものとなる。また移動速度が速くなるときにも、一般的には騒音環境が厳しくなる。そこで、エンジンの運転開始も含めて移動体の移動開始の際には、イオン発生器の運転を開始し、或いは運転モードを強運転の方向に変更することができる。移動体が停止する場合には、イオン発生器の運転を停止する、或いは運転モードを弱運転の方向に変更することが好ましい。その他、移動体の運転開始等に合わせて又は事前に、イオン発生装置を運転することも可能である。
【0013】
上記のイオン発生装置において、前記空間に静粛性が要求される際に応じて、前記イオン発生器についての運転開始又は停止、若しくは運転モードの切替えを行うことができる。劇場や映画館、ホール等の空間においては、イベント開始時刻に基づいて静粛性が要求される状態になったことで、若しくは前記空間に静粛性が要求される状態になる前に、イオン発生器の運転を停止するか、或いは運転モードを弱運転の方向に切り替えることができる。
【0014】
上記のイオン発生装置において、前記イオン発生装置は、前記空間全体の空気調和を行う空気調和機とは独立して運転されることができる。即ち、座席に着席する個々の人に応じて、イオン発生器を個別に運転・停止、或いは運転モードの変更を行うことができるので、イオン発生装置の効率的な運転が可能となる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によるイオン発生装置は、空気調和機の吹き出し口から座席までの距離や、ダクトの長さによるイオンの減衰を防いで、簡易に低コストで、イオンを座席周辺に優先的に高濃度で拡散することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の好ましい実施例を、図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
[第一の実施例]
図1は、本発明によるイオン発生装置の好ましい第一の実施例を示している。図1に示すように、イオン発生装置5は、送風機1と、プラスイオンとマイナスイオンとを発生させるイオン発生器2と、距離の長くないダクト3とを備えている。イオン発生器2が発生するプラスイオンとマイナスイオンは、送風機1の動作により、ダクト3を通り抜けて、ダクト3の吹き出し口4からイオン発生装置5の外部に放出される。
【0018】
空気調和機が空間全体の空調を行うのであるが、図1のイオン発生装置5は、この空気調和機とは独立して運転される。イオン発生装置5が配置される対象となる空間としては、例えば建屋内の大空間又は移動体内の空間である。建屋内の大空間としては、例えば劇場・ホール・映画館等の大空間や長空間である。また、移動体内の空間としては、電車・飛行機・船等の大空間や長空間である。
【0019】
図2は、座席6と座席6に設置されたイオン発生装置5(図1に示すもの)との例を示している。図2に例示するように、イオン発生装置5は、建屋内の大空間に配置された座席6あるいは移動体内の空間に配置された座席6に取り付けられている。座席6は、肘部7及び背もたれ8を備えている。あるいは、イオン発生装置5は、座席6自体に配置するのではなく座席6の近傍に設置される。この場合、イオン発生装置5が、座席6の一部に内蔵されるか、座席6とは独立した構造となっているかは、問わない。
【0020】
図2の具体的な例では、イオン発生装置5は座席6の肘部7の裏面に取り付けられている。これにより、イオン発生装置5が、外観的に目立たなく、且つ人が着席する際にはイオン発生装置5が邪魔にならない。また、図1に示すダクト3の吹き出し部4に図示しないルーバー等を設けることにより、イオンを後部に角度をつけて吹き出すことができ、一つのイオン発生装置5を用いて、複数の座席6の範囲にイオンを万遍なく高濃度に拡散することができ、また座席6における送風の風速を抑えることができる。
【0021】
人が座席6に着いていない場合には、イオン発生装置5が発生する音や風速について制約がないので、イオン発生装置5からの送風機1の風量を大きくする、イオン発生器2のからのイオン発生量を増やす、ということができる。そのためには、具体的には、例えば、送風機1(図1に示す)のファンモータに対する入力電圧を上げる、送風機1の台数を増加する、またイオン発生器2の動作電圧を上げる、イオン発生器2における放電回数を増加する、あるいはイオン発生装置5の運転台数を増加するという対応を採ることができる。したがって、座席6の周辺のイオン濃度又は空間全体のイオン濃度を高めることができるので、劇場・ホール・映画館・電車・飛行機・船等の大空間や長空間において、浮遊菌やウイルスをより早く除菌・不活化させることができる。
【0022】
[第二の実施例]
人が図2に示す座席6に着いた場合には、イオン発生装置5が発生する音や風速が気に障ることがあるので、人が気にならない程度まで送風機1(図1に示す)の風量やイオン発生器2のイオン発生量を弱めるか、若しくはイオンの吹き出し方向を変えるなどを行う。即ち、イオン発生装置5の運転モードを切り換えて、座席6での音の発生を抑え、或いは風速を低下させる。そのため、具体的には、例えば、送風機1のファンモータに対する入力電圧を低下させる、送風機1の台数を減少する、またイオン発生器2の動作電圧を下げる、イオン発生器2における放電回数を減少する、イオン発生器2の運転台数を減少するという対応を採ることができる。
【0023】
[第三の実施例]
また、図3は、座席6と座席6に設置されたイオン発生装置5(図1に示すもの)の別例を示している。この座席6は背もたれ8を備えており、イオン発生器5は、イオンを放出する放出口を上方に向けた状態で背もたれ8に取り付けられている。イオンを放出する放出口を上方へ向けることで、近傍の座席に着席する人の周囲にイオン雰囲気を形成することができる。
【0024】
図4は、座席6の座面を閉じた空席状態と、座面を開いた着席状態の例を示している。人が図2の座席6に座ったかどうかは、ホール等の連結イスの場合には、図4に例示するように座席6の座面が立てた状態と寝かせるまで倒された状態とのどちらの状態にあるかと同じとみなすことができる。従って、例えば図4に例示するように、座席6が空席のときには、座面は立てた状態であるので、イオン発生装置5は座面の前部より上方に向けてイオンを拡散できるように強運転モードで運転を行う。
【0025】
図4に示すように、人が座席6に座る際に座面が倒される動作と連動して、イオン発生装置5は、強運転モードから弱運転モードに運転モードを切り換える。しかも、ダクト3内の図示しない可動壁が移動して、イオンの送風方向を変更し、座面の後部より背もたれの背裏面に沿って送風を行うようにすることができる。
【0026】
人が座席6に座ったことは、図5のように圧力センサや温度センサ等の着座検出センサ11により感知することが望ましい。着座検出センサ11からのセンサ検出信号に基づいて、制御信号線12を介して送風機1とイオン発生器2に対して制御信号を供給することにより、送風機1の動作とイオン発生器2の動作を変える。これにより、人が座席6に座ったときと、人が座席6に座っていないときとでは、上述したように強運転モードと弱運転モードの間で運転モードを切り替えることができる。
【0027】
建屋内の大空間や移動体内の空間において、特に静粛性が要求される場合には、イオン発生装置5の動作は停止させても良い。また、会場時刻や入線時刻のように予め判明している時刻情報に基づいて、人が座席6に座るしばらく前に、イオン発生装置5の運転を停止するか、もしくはイオン発生装置5の運転モードを弱運転方向に切り替えてもよい。その制御形態では、図6のように時計やコンピュータ等の制御機器13が、制御信号線12を介して送風機1とイオン発生器2に対して制御信号を送信し、送風機1とイオン発生器2の動作を変更する。これにより、イオン発生装置5の動作の停止や運転モードの切り換えを行うことができる。
【0028】
[第四の実施例]
電車・飛行機・船等の移動体が移動してその移動体の空間が移動したことで、もしくは移動するしばらく前に、もしくは移動状態が変化する際には、イオン発生装置5の運転を停止するか、もしくはイオン発生装置5の運転モードを切り替えるのが望ましい。
【0029】
具体的に説明すると、例えば、電車等が移動すると、電動機や車輪等からの音や振動により、座席6の周辺は急に静かな状態から騒音が混じった状態に変わる。別の言い方をすれば、イオン発生装置5からの音が少々大きくなっても、人はイオン発生装置5からの騒音が気にならない状態になる。その場合には、可能な範囲でイオン発生装置6の運転モードを強運転の方向に切り換えて、送風機1の風量を大きくする、或いはイオン発生器2からのイオン発生量を増やして、座席6の周辺若しくは空間全体のイオン濃度を高めて、浮遊菌やウイルスの除菌・不活化を促進することができる。
【0030】
一方で、移動体が飛行機である場合のように、飛行中や離着陸時等においてイオン発生器2における放電により発生する不要電波が問題となる時には、飛行機が離着陸体勢に入ったことで、又は離着陸体勢に入るしばらく前に、イオン発生装置5の運転を停止するとよい。
【0031】
電車や飛行機等の移動体においては、図5の着座検出センサ11や図6のコンピュータ等の制御機器13からの制御信号により、イオン発生装置6の運転モードを切り替える、或いはイオン発生装置5の動作を停止することができる。着座検出センサ11は、更に具体的な例を挙げれば、移動体の移動を検出する加速度センサや振動センサ、又はシートベルトランプの点灯と同期させるセンサ等の手段が挙げられる。
【0032】
[第五の実施例]
空間には静粛性が要求される場合がある。静粛性が要求される空間の例としては、劇場・ホール・映画館等の大空間や長空間である。この空間が静粛な状態になったことで、もしくは静粛性が要求される状態になるしばらく前に、送風機1のファンの風量やイオン発生器2のイオン発生量を弱めるなどしてイオン発生装置5の運転モードを弱運転の方向に切り換えて、座席6での音や風速を小さくする。あるいは、イオン発生装置5の運転を停止しても良い。例えば、イオン発生装置5の運転を停止する動作は、劇場、ホール、映画館の開演時刻に合わせて、又は空間の照明がほとんど消えた時、もしくは観劇中急に音が途絶える時に同期させるのが好ましい。
【0033】
具体的には、図5や図6のようにセンサ11又は制御機器13としては、照度計や騒音計を用いることができる。あるいは、映画記録媒体の音声データと同期させてもよい。逆に、静粛でない場合には、イオン発生装置5の運転モードを切り換えて、座席6での音や風速を大きくしてもよい。更に、騒音値に合わせて運転モードを細かい幅で調整して、イオン発生装置5のより効率的な運転制御ができる構成にしても構わない。
【0034】
電車等では停車する或いはエンジンを停止すると静かになるが、その場合には例えば加速度センサやブレーキの本制動と組み合わせて、イオン発生装置5の運転モードを切り換えることができる。また、イオン発生装置5の無駄な運転を防止するために、運転者が運転席から降りたときや、移動体に施錠を行ったとき等と連動させて、イオン発生装置5を停止させることができる。更に、移動体を車庫に入庫するとき、劇場・ホール・映画館を閉館するとき、もしくはその後で、空間内において静粛な状態が一定時間以上続いたときにも、イオン発生装置5を停止させることができる。
【0035】
本発明のイオン発生装置5は、空気調和機の吹き出し口から座席6までの距離や、ダクト3の長さによるイオンの減衰を気にする必要がない。低風量の送風機1のファンと小型低圧のイオン発生器2を使用することにより、簡易に低コストで、座席6の周辺に優先的に高濃度のイオンを拡散することができる。また、時と場合に応じて、イオン発生装置5は、きめ細かく運転を停止するか、もしくは運転モードを切り替えることができる。
【0036】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正および変更を加え得ることは勿論である。本発明における各実施形態を任意に組み合わせることができる。図示例では、イオン発生装置は、1つの送風機1と1つのイオン発生器を備える例を示しているが、これに限らず、イオン発生装置は、複数の送風機と複数のイオン発生器を備えていても良い。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明のイオン発生装置の好ましい第一の実施例を示す図である。
【図2】図1のイオン発生装置が座席に設置された一例を示す図である。
【図3】図1のイオン発生装置が座席に設置された別の例を示す図である。
【図4】本発明のイオン発生装置の好ましい第二の実施例を示す図である。
【図5】本発明のイオン発生装置の好ましい第三の実施例を示す図である。
【図6】本発明のイオン発生装置の好ましい第四の実施例を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
1 送風機 2 イオン発生器
3 ダクト 4 吹き出し口
5 イオン発生装置 6 座席
7 肘掛 8 背もたれ
11 センサ 12 制御信号線
13 制御機器(例えば、コンピュータ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送風機と、プラスイオンとマイナスイオンとを発生させるイオン発生器とを備え、
前記イオン発生器は、建屋内の空間又は移動体内の空間に配置された座席に取り付けられるか、若しくは前記座席近傍に設置されることを特徴とするイオン発生装置。
【請求項2】
前記座席は肘掛けを備えており、前記イオン発生器は、前記イオンを放出する放出口を前方又は後方に向けた状態で前記肘掛けに取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のイオン発生装置。
【請求項3】
前記座席は背もたれを備えており、前記イオン発生器は、前記イオンを放出する放出口を上方に向けた状態で前記背もたれに取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のイオン発生装置。
【請求項4】
前記座席は未着席状態で撥ね上げられる座面を備えており、前記イオン発生装置は前記座面の裏面側に取り付けられており、更に、前記イオン発生装置からの前記両イオンは、前記座席が未着席状態では撥ね上げられた前記座面の上端側から放出され、着席状態では放出方向が切り替えられて後方へ放出されることを特徴とする請求項1に記載のイオン発生装置。
【請求項5】
前記座席への人の着席・未着席の際に応じて、前記イオン発生器についての運転開始又は停止、若しくは運転モードの切替えが行われることを特徴とする請求項1に記載のイオン発生装置。
【請求項6】
前記移動体の移動又は停止、若しくは前記移動体の移動状態の変化の際に応じて、前記イオン発生器についての運転開始又は停止、若しくは運転モードの切替えが行われることを特徴とする請求項1に記載のイオン発生装置。
【請求項7】
前記空間に静粛性が要求される際に応じて、前記イオン発生器についての運転開始又は停止、若しくは運転モードの切替えが行われることを特徴とする請求項1に記載のイオン発生装置。
【請求項8】
前記イオン発生装置は、前記空間全体の空気調和を行う空気調和機とは独立して運転されることを特徴とする請求項1に記載のイオン発生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−229060(P2007−229060A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−51953(P2006−51953)
【出願日】平成18年2月28日(2006.2.28)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】