説明

イミダゾピリジン中間体

本発明は、式(I)で示され、それらの置換基及び記号は明細書中に示される意味を有する化合物に関する。該化合物は医薬品有効化合物の製造のために有用な中間体である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本発明は、有効化合物の製造のための有用な中間体として製薬工業において使用される新規化合物に関する。
【0002】
従来技術
国際特許出願WO98/54188号、WO01/72756号、WO01/72754号、WO01/72755号、WO01/72757号、WO02/34749号、WO03/016310号、WO03/014120号及びWO03/014123号は、非常に特化された置換型を有し、胃疾患及び腸疾患の治療のために適しているべきである三環式のイミダゾピリジン誘導体並びにそれらの一定の製造方法を開示している。文献Drugs Fut 2001, 26(6), 590において、オルトエステルを用いた環化によるテトラヒドロベンゾピランの製造が開示されている。
【0003】
発明の開示
本発明は、前記の三環式のイミダゾピリジン誘導体の新規の製造方法及び該方法で使用される有用な中間体に関する。
【0004】
従って第一の態様では、本発明は式1
【0005】
【化1】

[式中、
R1は水素、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、フルオロ−C〜C−アルキル又はヒドロキシ−C〜C−アルキルであり、
R2は水素、C〜C−アルキル、アリール、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシカルボニル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、ハロゲン、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、フルオロ−C〜C−アルキル、シアノメチルであり、
R3aは水素、ハロゲン、フルオロ−C〜C−アルキル、C〜C−アルキル、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、カルボキシル、C〜C−アルコキシカルボニル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又は−CO−NR31R32基であり、
R3bは水素、ハロゲン、フルオロ−C〜C−アルキル、C〜C−アルキル、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、カルボキシル、C〜C−アルコキシカルボニル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又は−CO−NR31R32基であり、その際、
R31は水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであり、かつ
R32は水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであるか、又は
R31とR32とは一緒になって、これらに結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、N−C〜C−アルキルピペラジノ又はモルホリノ基であり、
AromはR4、R5、R6及びR7によって置換された単環式又は二環式の芳香族基であり、前記基はフェニル、ナフチル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3−トリアゾリル、インドリル、ベンズイミダゾリル、フラニル(フリル)、ベンゾフラニル(ベンゾフリル)、チオフェニル(チエニル)、ベンゾチオフェニル(ベンゾチエニル)、チアゾリル、イソキサゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、キノリニル及びイソキノリニルからなる群から選択され、その際、
R4は水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ、C〜C−アルキルカルボニル、カルボキシル、C〜C−アルコキシカルボニル、カルボキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシカルボニル−C〜C−アルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、アリール、アリール−C〜C−アルキル、アリールオキシ、アリール−C〜C−アルコキシ、トリフルオロメチル、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ−C〜C−アルキルアミノ、C〜C−アルキルカルボニルアミノ、C〜C−アルコキシカルボニルアミノ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシカルボニルアミノ又はスルホニルであり、
R5は水素、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、ハロゲン、トリフルオロメチル又はヒドロキシルであり、
R6は水素、C〜C−アルキル又はハロゲンであり、かつ
R7は水素、C〜C−アルキル又はハロゲンであり、その際、
アリールはフェニルであるか、又はC〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、カルボキシル、C〜C−アルコキシカルボニル、ハロゲン、トリフルオロメチル、ニトロ、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシル及びシアノからなる群からの1つ、2つ又は3つの同一又は異なる置換基を有する置換されたフェニルである]で示される化合物及びそれらの塩に関する。
【0006】
〜C−アルキルは、直鎖状又は分枝鎖状の1〜4個の炭素原子を有するアルキル基を表す。挙げられる例は、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、プロピル、イソプロピル、エチル及びメチル基である。
【0007】
〜C−シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルを表し、そのうちシクロプロピル、シクロブチル及びシクロペンチルが有利である。
【0008】
〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキルは、前記のC〜C−シクロアルキル基の1つによって置換されている前記のC〜C−アルキル基の1つを表す。挙げられる例は、シクロプロピルメチル、シクロヘキシルメチル及びシクロヘキシルエチル基である。
【0009】
〜C−アルコキシは、酸素原子の他に直鎖状又は分枝鎖状の1〜4個の炭素原子を有するアルキル基を有する基を表す。挙げられる例は、ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ及び、有利にはエトキシ基及びメトキシ基である。
【0010】
〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルは、前記のC〜C−アルキル基の1つであって、それが前記のC〜C−アルコキシ基の1つによって置換されている基を表す。挙げられる例は、メトキシメチル、メトキシエチル及びブトキシエチル基である。
【0011】
〜C−アルコキシカルボニルは、前記C〜C−アルコキシ基の1つが結合されているカルボニル基を表す。挙げられる例は、メトキシカルボニル(CHO−C(O)−)及びエトキシカルボニル(CHCHO−C(O)−)基である。
【0012】
〜C−アルケニルは、2〜4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖のアルケニル基を表す。挙げられる例は、2−ブテニル、3−ブテニル、1−プロペニル及び2−プロペニル基(アリル基)である。
【0013】
〜C−アルキニルは、2〜4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖のアルキニル基を表す。挙げられる例は、2−ブチニル、3−ブチニル、及び有利に2−プロピニル基(プロパルギル基)である。
【0014】
フルオロ−C〜C−アルキルは、1つ又は複数のフッ素原子により置換されている前記のC〜C−アルキル基の1つを表す。挙げられる例は、トリフルオロメチル基である。
【0015】
ヒドロキシ−C〜C−アルキルは、ヒドロキシル基で置換された前記のC〜C−アルキル基を表す。挙げられる例は、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル及び3−ヒドロキシプロピル基である。
【0016】
本発明の意味上の範囲内ではハロゲンは臭素、塩素及びフッ素である。
【0017】
〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシは、前記のC〜C−アルコキシ基の1つであって、更なるC〜C−アルコキシ基により置換された基を表す。挙げられる例は、2−(メトキシ)エトキシ(CH−O−CH−CH−O−)及び2−(エトキシ)エトキシ(CH−CH−O−CH−CH−O−)基である。
【0018】
〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルは、前記のC〜C−アルコキシ基の1つにより置換された前記のC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル基の1つを表す。挙げられる例は、2−(メトキシ)エトキシメチル(CH−O−CH−CH−O−CH−)基である。
【0019】
フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルは、フルオロ−C〜C−アルコキシ基により置換された前記のC〜C−アルキル基の1つを表す。この場合、フルオロ−C〜C−アルコキシは、前記のC〜C−アルコキシ基の1つを表し、この基は完全に又は主にフッ素により置換されている。完全に又は主にフッ素で置換されたC〜C−アルコキシの挙げられる例は、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ、2−トリフルオロメチル−2−プロポキシ、1,1,1−トリフルオロ−2−プロポキシ、ペルフルオロ−t−ブトキシ、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブトキシ、4,4,4−トリフルオロ−1−ブトキシ、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロポキシ、ペルフルオロエトキシ又は1,2,2−トリフルオロエトキシ基であり、特に1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ又はトリフルオロメトキシ及び有利にジフルオロメトキシ基である。
【0020】
〜C−アルキルは、直鎖状又は分枝鎖状の1〜7個の炭素原子を有するアルキル基を表す。挙げられる例は、ヘプチル、イソヘプチル(5−メチルヘキシル)、ヘキシル、イソヘキシル(4−メチルペンチル)、ネオヘキシル(3,3−ジメチルブチル)、ペンチル、イソペンチル(3−メチルブチル)、ネオペンチル(2,2−ジメチルプロピル)、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、プロピル、イソプロピル、エチル及びメチル基である。
【0021】
〜C−アルケニルオキシは、酸素原子の他にC〜C−アルケニル基を有する基を表す。挙げられる例は、アリルオキシ基である。
【0022】
〜C−アルキルカルボニルは、カルボニル基の他に前記のC〜C−アルキル基の1つを有する基を表す。挙げられる例は、アセチル基である。
【0023】
カルボキシ−C〜C−アルキルは、例えばカルボキシメチル(−CHCOOH)又はカルボキシエチル基(−CHCHCOOH)を表す。
【0024】
〜C−アルコキシカルボニル−C〜C−アルキルは、前記のC〜C−アルキル基の1つであって、それが前記のC〜C−アルコキシカルボニル基の1つによって置換されている基を表す。挙げられる例は、エトキシカルボニルメチル基(CHCHOC(O)CH−)である。
【0025】
アリール−C〜C−アルキルは、アリール置換されたC〜C−アルキル基を表す。挙げられる例は、ベンジル基である。
【0026】
アリール−C〜C−アルコキシは、アリール置換されたC〜C−アルコキシ基を表す。挙げられる例は、ベンジルオキシ基である。
【0027】
モノ−又はジ−C〜C−アルキルアミノ基は窒素原子の他に、前記のC〜C−アルキル基の1つ又は2つを含有する。ジ−C〜C−アルキルアミノが有利であり、かつ本願では特にジメチルアミノ、ジエチルアミノ又はジイソプロピルアミノである。
【0028】
〜C−アルキルカルボニルアミノは、C〜C−アルキルカルボニル基が結合しているアミノ基を表す。
【0029】
挙げられる例は、プロピオニルアミノ(CC(O)NH−)及びアセチルアミノ基(アセトアミド基)(CHC(O)NH−)である。
【0030】
〜C−アルコキシカルボニルアミノは、前記のC〜C−アルコキシカルボニル基の1つによって置換されたアミノ基を表す。挙げられる例は、エトキシカルボニルアミノ又はメトキシカルボニルアミノ基である。
【0031】
〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシカルボニルは、前記のC〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ基の1つと結合するカルボニル基を表す。挙げられる例は、2−(メトキシ)エトキシカルボニル(CH−O−CHCH−O−CO−)及び2−(エトキシ)エトキシカルボニル(CHCH−O−CHCH−O−CO−)基である。
【0032】
〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシカルボニルアミノは、上記のC〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシカルボニル基の1つにより置換されたアミノ基を表す。挙げられる例は、2−(メトキシ)エトキシカルボニルアミノ及び2−(エトキシ)エトキシカルボニルアミノ基である。
【0033】
挙げられるArom基は、例えば以下の置換基:4−アセトキシフェニル、4−アセトアミドフェニル、2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、3−ベンジルオキシフェニル、4−ベンジルオキシフェニル、3−ベンジルオキシ−4−メトキシフェニル、4−ベンジルオキシ−3−メトキシフェニル、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル、4−ブトキシフェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2−クロロ−6−フルオロフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、2−クロロ−5−ニトロフェニル、4−クロロ−3−ニトロフェニル、3−(4−クロロフェノキシ)フェニル、2,4−ジクロロフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、2,4−ジヒドロキシフェニル、2,6−ジメトキシフェニル、3,4−ジメトキシ−5−ヒドロキシフェニル、2,5−ジメチルフェニル、3−エトキシ−4−ヒドロキシフェニル、2−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、4−ヒドロキシフェニル、2−ヒドロキシ−5−ニトロフェニル、3−メトキシ−2−ニトロフェニル、3−ニトロフェニル、2,3,5−トリクロロフェニル、2,4,6−トリヒドロキシフェニル、2,3,4−トリメトキシフェニル、2−ヒドロキシ−1−ナフチル、2−メトキシ−1−ナフチル、4−メトキシ−1−ナフチル、1−メチル−2−ピロリル、3−メチル−2−ピロリル、3,4−ジメチル−2−ピロリル、4−(2−メトキシカルボニルエチル)−3−メチル−2−ピロリル、5−エトキシカルボニル−2,4−ジメチル−3−ピロリル、3,4−ジブロモ−5−メチル−2−ピロリル、2,5−ジメチル−1−フェニル−3−ピロリル、5−カルボキシ−3−エチル−4−メチル−2−ピロリル、3,5−ジメチル−2−ピロリル、2,5−ジメチル−1−(4−トリフルオロメチルフェニル)−3−ピロリル、1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−ピロリル、1−(2−ニトロベンジル)−2−ピロリル、1−(2−フルオロフェニル)−2−ピロリル、1−(4−トリフルオロメトキシフェニル)−2−ピロリル、1−(2−ニトロベンジル)−2−ピロリル、1−(4−エトキシカルボニル)−2,5−ジメチル−3−ピロリル、5−クロロ−1,3−ジメチル−4−ピラゾリル、5−クロロ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−4−ピラゾリル、1−(4−クロロベンジル)−5−ピラゾリル、1,3−ジメチル−5−(4−クロロフェノキシ)−4−ピラゾリル、1−メチル−3−トリフルオロメチル−5−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)−4−ピラゾリル、4−メトキシカルボニル−1−(2,6−ジクロロフェニル)−5−ピラゾリル、5−アリルオキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−4−ピラゾリル、5−クロロ−1−フェニル−3−トリフルオロメチル−4−ピラゾリル、3,5−ジメチル−1−フェニル−4−イミダゾリル、4−ブロモ−1−メチル−5−イミダゾリル、2−ブチルイミダゾリル、1−フェニル−1,2,3−トリアゾール−4−イル、3−インドリル、4−インドリル、7−インドリル、5−メトキシ−3−インドリル、5−ベンジルオキシ−3−インドリル、1−ベンジル−3−インドリル、2−(4−クロロフェニル)−3−インドリル、7−ベンジルオキシ−3−インドリル、6−ベンジルオキシ−3−インドリル、2−メチル−5−ニトロ−3−インドリル、4,5,6,7−テトラフルオロ−3−インドリル、1−(3,5−ジフルオロベンジル)−3−インドリル、1−メチル−2−(4−トリフルオロフェノキシ)−3−インドリル、1−メチル−2−ベンゾイミダゾリル、5−ニトロ−2−フリル、5−ヒドロキシメチル−2−フリル、2−フリル、3−フリル、5−(2−ニトロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−フリル、4−エトキシカルボニル−5−メチル−2−フリル、5−(2−トリフルオロメトキシフェニル)−2−フリル、5−(4−メトキシ−2−ニトロフェニル)−2−フリル、4−ブロモ−2−フリル、5−ジメチルアミノ−2−フリル、5−ブロモ−2−フリル、5−スルホ−2−フリル、2−ベンゾフリル、2−チエニル、3−チエニル、3−メチル−2−チエニル、4−ブロモ−2−チエニル、5−ブロモ−2−チエニル、5−ニトロ−2−チエニル、5−メチル−2−チエニル、5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル、4−メチル−2−チエニル、3−フェノキシ−2−チエニル、5−カルボキシ−2−チエニル、2,5−ジクロロ−3−チエニル、3−メトキシ−2−チエニル、2−ベンゾチエニル、3−メチル−2−ベンゾチエニル、2−ブロモ−5−クロロ−3−ベンゾチエニル、2−チアゾリル、2−アミノ−4−クロロ−5−チアゾリル、2,4−ジクロロ−5−チアゾリル、2−ジエチルアミノ−5−チアゾリル、3−メチル−4−ニトロ−5−イソキサゾリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、6−メチル−2−ピリジル、3−ヒドロキシ−5−ヒドロキシメチル−2−メチル−4−ピリジル、2,6−ジクロロ−4−ピリジル、3−クロロ−5−トリフルオロメチル−2−ピリジル、4,6−ジメチル−2−ピリジル、4−(4−クロロフェニル)−3−ピリジル、2−クロロ−5−メトキシカルボニル−6−メチル−4−フェニル−3−ピリジル、2−クロロ−3−ピリジル、6−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)−3−ピリジル、2−(4−クロロフェノキシ)−3−ピリジル、2,4−ジメトキシ−5−ピリミジニル、2−キノリニル、3−キノリニル、4−キノリニル、2−クロロ−3−キノリニル、2−クロロ−6−メトキシ−3−キノリニル、8−ヒドロキシル−2−キノリニル及び4−イソキノリニルである。
【0034】
式1の化合物の可能な塩は、 −置換基に依存して− 特に全ての酸付加塩である。薬学で慣用に使用される無機酸及び有機酸の薬理学的に認容性の塩を特に挙げることができる。適当な塩は、酸、例えば塩酸、臭化水素酸、リン酸、硝酸、硫酸、酢酸、クエン酸、D−グルコン酸、安息香酸、2−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、酪酸、スルホサリチル酸、マレイン酸、ラウリン酸、リンゴ酸、フマル酸、コハク酸、シュウ酸、酒石酸、エンボン酸、ステアリン酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸又は3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸との水溶性又は非水溶性の酸付加塩であり、前記酸は、この酸が一塩基酸であるか又は多塩基酸であるかに依存して、及びどの塩が所望であるかに依存して、塩の製造において等モル量比又は等モルではない量比で使用される。
【0035】
本発明による化合物及びその塩は、例えばこれらが結晶形で単離される場合に種々の溶剤量を有してよいことは当業者には知られている。従ってまた本発明は、式1の化合物の全ての溶媒和物及び、特に全ての水和物、及びまた式1の化合物の塩の全ての溶媒和物及び、特に全ての水和物を包含する。
【0036】
式1の化合物は、親構造中に2つのキラル中心を有する。従って、本発明は、相互の全ての所望の混合比での、考えられる全ての立体異性体(本発明の有利な対象である純粋なエナンチオマーを含める)に関する。
【0037】
本発明の一実施態様(実施態様1)は、式1で示され、式中で、R1はC〜C−アルキルであり、かつR2、R3a、R3b及びAromは冒頭に記載した意味を有する化合物である。
【0038】
本発明のもう一つの実施態様(実施態様2)は、式1で示され、式中で、R2はC〜C−アルキルであり、かつR1、R3a、R3b及びAromは冒頭に記載した意味を有する化合物である。
【0039】
本発明のもう一つの実施態様(実施態様3)は、式1で示され、式中で、R3aは水素であり、かつR1、R2、R3b及びAromは冒頭に記載した意味を有する化合物である。
【0040】
本発明のもう一つの実施態様(実施態様4)は、式1で示され、式中で、R3bは水素であり、かつR1、R2、R3a及びAromは冒頭に記載した意味を有する化合物である。
【0041】
本発明のもう一つの実施態様(実施態様5)は、式1で示され、式中で、Aromはフェニルであり、かつR1、R2及びR3bは冒頭に記載した意味を有する化合物である。
【0042】
強調されるべき化合物は、式1で示され、式中で、
R1は水素、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルキニル又はフルオロ−C〜C−アルキルであり、
R2は水素、C〜C−アルキル、アリール、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、ハロゲン、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、フルオロ−C〜C−アルキルであり、
R3aは水素であり、
R3bは水素、ハロゲン、C〜C−アルキル又は−CO−NR31R32基であり、その際、
R31は水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであり、かつ
R32は水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであるか、又は
R31とR32とは一緒になって、これらに結合された窒素原子を含んで、ピロリジノ、ピペリジノ又はモルホリノ基であり、
Aromは、R4、R5、R6及びR7によって置換された単環式の芳香族基であり、前記基はフェニル、フラニル(フリル)及びチオフェニル(チエニル)からなる群から選択され、その際、
R4は水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルキルカルボニル、カルボキシル、C〜C−アルコキシカルボニル、ハロゲン、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、C〜C−アルキルカルボニルアミノ、C〜C−アルコキシカルボニルアミノ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシカルボニルアミノ又はスルホニルであり、
R5は水素、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、ハロゲン、トリフルオロメチル又はヒドロキシルであり、
R6は水素であり、かつ
R7は水素である化合物及びそれらの塩である。
【0043】
特に強調されるべき化合物は、式1で示され、式中で、
R1はC〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであり、
R2は水素、C〜C−アルキル、フェニル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はハロゲンであり、
R3aは水素であり、
R3bは水素であり、
Aromはフェニル、フラニル(フリル)又はチオフェニル(チエニル)である化合物及びそれらの塩である。
【0044】
実施態様1〜5を含む本発明による化合物及び強調されるべき化合物及び特に強調されるべき化合物のうち、式1
【0045】
【化2】

の光学的に純粋な化合物が好ましい。
【0046】
有利な式1の化合物は、その式中で、
R1は水素、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルキニル又はフルオロ−C〜C−アルキルであり、
R2は水素、C〜C−アルキル、アリール、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、ハロゲン、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、フルオロ−C〜C−アルキルであり、
R3aは水素であり、
R3bは水素、ハロゲン、C〜C−アルキル又は−CO−NR31R32基であり、その際、
R31は水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであり、かつ
R32は水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであるか、又は
R31とR32とは一緒になって、それらに結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ、ピペリジノ又はモルホリノ基であり、
Aromはフェニル、フラニル(フリル)又はチオフェニル(チエニル)である化合物及びそれらの塩である。
【0047】
特に強調されるべき例示的置換基を有する化合物は、式1で示され、その式中で、
R1は水素、メチル、シクロプロピル、メトキシメチル又はトリフルオロメチルであり、
R2は水素、メチル、フェニル、ヒドロキシメチル、フルオロ、クロロ、ブロモ、エチニル、トリフルオロメチルであり、
R3aは水素であり、
R3bは水素、フッ素、メチル又は−CO−N(CHであり、
Aromはフェニル基である化合物及びそれらの塩である。
【0048】
特に有利な例示的な式1の化合物は、その式中で、
R1はメチルであり、
R2は水素、メチル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヒドロキシメチル又はトリフルオロメチルであり、
R3aは水素であり、
R3bは水素であり、
Aromはフェニル基である化合物及びそれらの塩である。
【0049】
実施例における最終生成物として与えられる化合物及びそれらの塩は特に有利である。
【0050】
更に、本発明は、式1で示され、その式中で、R1、R2、R3a、R3b及びAromが冒頭に示した意味を有する化合物の、式2
【0051】
【化3】

[式中、R1、R2、R3a、R3b及びAromは冒頭に示した意味を有し、かつR8は水素、C〜C−アルキル又は冒頭で示されるアリールである]で示される化合物及びそれらの塩の製造のための使用に関する。
【0052】
式2の化合物の製造は、例えば反応式1に示されるように、式1で示され、その式中で、R1、R2、R3a、R3b及びAromが冒頭に示した意味を有する化合物をオルトエステルR8−C(OR9)[式中、R8は水素、C〜C−アルキル又は冒頭で示されるアリールである]と反応させて実施される。
【0053】
反応式1:
【0054】
【化4】

【0055】
本発明により強調されるべきことは、式1の化合物の、式2
【0056】
【化5】

[式中、R1、R2、R3a、R3b及びAromが冒頭に示された意味を有し、かつR8が水素、C〜C−アルキル又は冒頭で示されるアリールを意味する]の化合物及びそれらの塩の製造のための使用である。
【0057】
式1の化合物を反応式1に従って式2の環化生成物に変換することは、当業者に公知のように、例えばDrugs Fut 2001, 26(6), 590に開示されるようになされる。
【0058】
本発明による式1で示され、その式中で、R1、R2、R3a、R3b及びAromが冒頭に示された意味を有する化合物は、式3
【0059】
【化6】

[式中、R1、R2、R3a、R3b及びAromが冒頭に示された意味を有する]の化合物から、化合物1及び化合物3についての以下の反応式2で例示されるように鉱酸との反応によって製造できる:
反応式2:
【0060】
【化7】

【0061】
反応式2に示される反応のために有利な鉱酸は、リン酸、塩化水素酸又は硫酸である。
【0062】
式3の出発化合物は公知(WO01/72755号又はWO02/34749号を参照のこと)であるか、又は、公知のように公知化合物と同様に、以下の反応式3の化合物3について例示されるように製造できる。
【0063】
反応式3:
【0064】
【化8】

【0065】
反応式3中の基Xは適当な離脱基、例えばハロゲン原子、有利には塩素又はC〜C−アルコキシ基、有利にはメトキシである。
【0066】
以下の実施例は本発明をより詳細に説明するものであり、それを制限するものではない。同様に製造方法が明記されていない式1の他の化合物は、同様に又は当業者に公知の方法で慣用の処理技術を用いて製造できる。省略形のminは分を表し、hは時間を表し、かつm.p.は融点を表す。
【0067】
実施例
式1の化合物
1. 2−メチル−7−[(2R,3S)−2,3−ジヒドロキシ−3−フェニルプロパン−1−オン−1−イル]イミダゾ[1,2−a]−ピリジン−8−オール
156g(0.442モル)の2−メチル−7−[(2R,3S)−2,3−O,O−イソプロピリデン−2,3−ジオキシ−3−フェニルプロパン−1−オン−1−イル]イミダゾ[1,2−a]−ピリジン−8−オールを、3lの6モラーの塩化水素酸中に30分の間に溶解させる。室温で1時間撹拌した後に、該反応混合物を氷浴で冷却し、そして6モラーの水酸化ナトリウム溶液を用いてpH6.5〜7に中和する。沈殿物を濾過分離し、水で洗浄し、殆どの部分が0.5モラーの塩化水素酸中に再溶解される。残った残留物を濾過により分離し、そして濾液を再び6モラーの水酸化ナトリウム溶液を用いてpH6.5〜7に中和する。得られた沈殿物を濾過分離し、そして真空中で乾燥させることによって、84.6g(0.271モル、収率61%)の表題化合物が分析的に純粋な質でベージュ−褐色の固体として得られる。
融点:110〜115℃(水)
【0068】
2. 2,3−ジメチル−7−[(2R,3S)−2,3−ジヒドロキシ−3−フェニルプロパン−1−オン−1−イル]イミダゾ[1,2−a]−ピリジン−8−オール
10g(0.027モル)の2,3−ジメチル−7−[(2R,3S)−2,3−O,O−イソプロピリデン−2,3−ジオキシ−3−フェニルプロパン−1−オン−1−イル]イミダゾ[1,2−a]−ピリジン−8−オールを、50mlの6モラーの塩化水素酸中に溶解させる。室温で30分間撹拌した後に、該反応混合物を氷浴で冷却し、そして6モラーの水酸化ナトリウム溶液を用いてpH6.5に中和する。得られた残留物を濾過分離し、水で洗浄し、そして真空中で55℃において乾燥させる。粗生成物をシリカゲル上でのクロマトグラフィー(溶出剤 ジクロロメタン/メタノール:5/1)によって精製することで、5.77g(0.018モル、収率65%)の表題化合物が黄土色の結晶として得られる。
【0069】
H−NMR(CDCl):(ppm)=2.25(3H,s)、2.38(3H,s)、5.32(1H,d)、5.55(1H,d)、7.13(1H,d)、7.18−7.25(3H,m)、7.51(2H,dd)、7.70(1H,d)
【0070】
式2の化合物の製造のための本発明による式1の化合物の使用
A. (8R,9R)−8−アセトキシ−2−メチル−9−フェニル−7H−8,9−ジヒドロピラノ[2,3−c]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−7−オン
150ml(1.166モル)のオルト酢酸トリメチルエステル、7.5g(0.030モル)のピリジニウム−p−トルエンスルホネート及び13.5ml(0.358モル)のギ酸を、室温で、93.4g(0.299モル)の2−メチル−7−[(2R,3S)−2,3−ジヒドロキシ−3−フェニルプロパン−1−オン−1−イル]イミダゾ−[1,2−a]−ピリジン−8−オールを2.3lのジクロロメタン中に溶かした溶液に添加する。室温で2時間撹拌した後に、該反応混合物を1.5lの0.25モラーの重炭酸ナトリウム溶液に注入する。室温で15分間撹拌した後に、有機相を分離し、そして水相を塩化メチレンで抽出する。合した有機層を重炭酸ナトリウム飽和溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして真空下で溶剤を除去する。得られた固体をジイソプロピルエーテルから再結晶させ、そして真空中で乾燥させることにより、91.3g(0.271モル、収率90.8%)の表題化合物が淡黄色の結晶の形で得られる。
融点:220〜222℃(ジイソプロピルエーテル)
【0071】
B. (8R,9R)−8−アセトキシ−2,3−ジメチル−9−フェニル−7H−8,9−ジヒドロピラノ[2,3−c]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−7−オン
3.18ml(0.025モル)のオルト酢酸トリメチルエステル、0.16g(0.0006モル)のピリジニウム−p−トルエンスルホネート及び0.28ml(0.007モル)のギ酸を、室温で、2g(0.006モル)の2,3−ジメチル−7−[(2R,3S)−2,3−ジヒドロキシ−3−フェニルプロパン−1−オン−1−イル]イミダゾ−[1,2−a]−ピリジン−8−オールを40mlのジクロロメタン中に溶かした溶液に添加する。室温で16時間撹拌したとに、該反応混合物をジクロロメタンで希釈し、重炭酸ナトリウム飽和溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして真空下で溶剤を除去する。粗生成物をシリカゲルの薄層上での濾過(溶剤 ジクロロメタン/メタノール:100/1)によって精製する。溶剤の除去後に、1.8g(0.005モル、収率84%)の表題化合物が無色の結晶の形で得られる。
融点:205〜206℃(ジエチルエーテル/アセトン)
【0072】
C. (8R,9R)−2,3−ジメチル−8−イソブチリルオキシ−9−フェニル−7H−8,9−ジヒドロピラノ[2,3−c]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−7−オン
1.81g(0.012モル)のオルトイソ酪酸トリメチルエステル、0.08g(0.0003モル)のピリジニウム−p−トルエンスルホネート及び0.14ml(0.004モル)のギ酸を、室温で、1g(0.003モル)の2,3−ジメチル−7−[(2R,3S)−2,3−ジヒドロキシ−3−フェニルプロパン−1−オン−1−イル]イミダゾ−[1,2−a]−ピリジン−8−オールを10mlのジクロロメタン中に溶かした溶液に添加する。室温で16時間撹拌した後に、該反応混合物を重炭酸ナトリウム飽和溶液に注入し、水層をジクロロメタンで抽出し、合した有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして真空下で溶剤を除去する。粗生成物を、シリカゲル上でのクロマトグラフィー(溶出剤 ジクロロメタン/メタノール:100/3)によって精製することにより、0.98g(0.003モル、収率85%)の表題化合物が無色の結晶の形で得られる。
融点:207〜208℃(アセトン)
【0073】
商業的利用
式1の化合物及びそれらの塩は、国際特許出願WO98/54188号、WO01/72756号、WO01/72754号、WO01/72755号、WO01/72757号、WO02/34749号、WO03/016310号、WO03/014120号及びWO03/014123号に例えば開示されるような有効化合物の製造のために有用な中間体である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式1
【化1】

[式中、
R1は水素、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、フルオロ−C〜C−アルキル又はヒドロキシ−C〜C−アルキルであり、
R2は水素、C〜C−アルキル、アリール、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシカルボニル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、ハロゲン、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、フルオロ−C〜C−アルキル、シアノメチルであり、
R3aは水素、ハロゲン、フルオロ−C〜C−アルキル、C〜C−アルキル、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、カルボキシル、C〜C−アルコキシカルボニル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又は−CO−NR31R32基であり、
R3bは水素、ハロゲン、フルオロ−C〜C−アルキル、C〜C−アルキル、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、カルボキシル、C〜C−アルコキシカルボニル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又は−CO−NR31R32基であり、その際、
R31は水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであり、かつ
R32は水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであるか、又は
R31とR32とは一緒になって、それらに結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、N−C〜C−アルキルピペラジノ又はモルホリノ基であり、
AromはR4、R5、R6及びR7によって置換された単環式又は二環式の芳香族基であり、前記基はフェニル、ナフチル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3−トリアゾリル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、フラニル(フリル)、ベンゾフラニル(ベンゾフリル)、チオフェニル(チエニル)、ベンゾチオフェニル(ベンゾチエニル)、チアゾリル、イソキサゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、キノリニル及びイソキノリニルからなる群から選択され、その際、
R4は水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ、C〜C−アルキルカルボニル、カルボキシル、C〜C−アルコキシカルボニル、カルボキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシカルボニル−C〜C−アルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、アリール、アリール−C〜C−アルキル、アリールオキシ、アリール−C〜C−アルコキシ、トリフルオロメチル、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ−C〜C−アルキルアミノ、C〜C−アルキルカルボニルアミノ、C〜C−アルコキシカルボニルアミノ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシカルボニルアミノ又はスルホニルであり、
R5は水素、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、ハロゲン、トリフルオロメチル又はヒドロキシルであり、
R6は水素、C〜C−アルキル又はハロゲンであり、かつ
R7は水素、C〜C−アルキル又はハロゲンであり、その際、
アリールはフェニルであるか、又はC〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、カルボキシル、C〜C−アルコキシカルボニル、ハロゲン、トリフルオロメチル、ニトロ、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシル及びシアノからなる群からの1つ、2つ又は3つの同一又は異なる置換基を有する置換されたフェニルである]で示される化合物及びそれらの塩。
【請求項2】
式1で示され、その式中で、
R1は水素、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルキニル又はフルオロ−C〜C−アルキルであり、
R2は水素、C〜C−アルキル、アリール、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、ハロゲン、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、フルオロ−C〜C−アルキルであり、
R3aは水素であり、
R3bは水素、ハロゲン、C〜C−アルキル又は−CO−NR31R32基であり、その際、
R31は水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであり、かつ
R32は水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであるか、又は
R31とR32とは一緒になって、それらに結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、N−C〜C−アルキルピペラジノ又はモルホリノ基であり、
AromはR4、R5、R6及びR7によって置換された単環式の芳香族基であり、前記基は、フェニル、フラニル(フリル)及びチオフェニル(チエニル)からなる群から選択され、その際、
R4は水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルキルカルボニル、カルボキシル、C〜C−アルコキシカルボニル、ハロゲン、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、C〜C−アルキルカルボニルアミノ、C〜C−アルコキシカルボニルアミノ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシカルボニルアミノ又はスルホニルであり、
R5は水素、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、ハロゲン、トリフルオロメチル又はヒドロキシルであり、
R6は水素であり、かつ
R7は水素である、請求項1記載の化合物及びそれらの塩。
【請求項3】
式1で示され、その式中で、
R1はC〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであり、
R2は水素、C〜C−アルキル、フェニル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、ハロゲンであり、
R3aは水素であり、
R3bは水素であり、
Aromはフェニル、フラニル(フリル)又はチオフェニル(チエニル)である、請求項1記載の化合物及びそれらの塩。
【請求項4】
一般式1
【化2】

[式中、
R1は水素、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルキニル又はフルオロ−C〜C−アルキルであり、
R2は水素、C〜C−アルキル、アリール、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、ハロゲン、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、フルオロ−C〜C−アルキルであり、
R3aは水素であり、
R3bは水素、ハロゲン、C〜C−アルキル又は−CO−NR31R32基であり、その際、
R31は水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであり、かつ
R32は水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであるか、又は
R31とR32とは一緒になって、それらに結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ、ピペリジノ又はモルホリノ基であり、
Aromはフェニル、フラニル(フリル)又はチオフェニル(チエニル)である]である、請求項1記載の化合物及びそれらの塩。
【請求項5】
請求項4記載の式1で示され、その式中で、
R1は水素、メチル、シクロプロピル、メトキシメチル又はトリフルオロメチルであり、
R2は水素、メチル、フェニル、ヒドロキシメチル、クロロ、ブロモ、エチニル、トリフルオロメチルであり、
R3aは水素であり、
R3bは水素、フッ素、メチル又は−CO−N(CHであり、
Aromはフェニル基である、請求項1記載の化合物及びそれらの塩。
【請求項6】
請求項4記載の式1で示され、その式中で、
R1はメチルであり、
R2は水素、メチル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヒドロキシメチル又はトリフルオロメチルであり、
R3aは水素であり、
R3bは水素であり、
Aromはフェニル基である、請求項1記載の化合物及びそれらの塩。
【請求項7】
請求項1記載の式1で示され、その式中で、R1、R2、R3a、R3b及びAromが請求項1記載の意味を有する化合物の、式2
【化3】

[式中、R1、R2、R3a、R3b及びAromは請求項1記載の意味を有し、かつR8は水素、C〜C−アルキル又はアリールを意味し、その際、アリールは請求項1記載の意味を有する]の化合物又はそれらの塩の製造のための使用。
【請求項8】
請求項4記載の式1で示され、その式中で、R1、R2、R3a、R3b及びAromが請求項4記載の意味を有する化合物の、式2
【化4】

[式中、R1、R2、R3a、R3b及びAromは請求項4記載の意味を有し、かつR8は水素、C〜C−アルキル又はアリールを意味し、その際、アリールは請求項1記載の意味を有する]の化合物又はそれらの塩の製造のための使用。
【請求項9】
請求項1記載の式1で示され、その式中で、R1、R2、R3a、R3b及びAromが請求項1記載の意味を有する化合物の製造方法において、式3
【化5】

[式中、R1、R2、R3a、R3b及びAromは請求項1記載の意味を有する]の化合物を、鉱酸を使用することにより脱保護し、次いで後処理することを含む方法。
【請求項10】
請求項4記載の式1で示され、その式中で、R1、R2、R3a、R3b及びAromが請求項4記載の意味を有する化合物の製造方法において、式3
【化6】

[式中、R1、R2、R3a、R3b及びAromは請求項4記載の意味を有する]の化合物を、鉱酸を使用することにより脱保護し、次いで後処理することを含む方法。

【公表番号】特表2006−525285(P2006−525285A)
【公表日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−505586(P2006−505586)
【出願日】平成16年5月4日(2004.5.4)
【国際出願番号】PCT/EP2004/050693
【国際公開番号】WO2004/099203
【国際公開日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願人】(390019574)アルタナ ファルマ アクチエンゲゼルシャフト (69)
【氏名又は名称原語表記】ALTANA Pharma AG
【住所又は居所原語表記】Byk−Gulden−Str. 2、 D−78467 Konstanz、 Germany
【Fターム(参考)】