説明

イヤーマフスタイルの耳保護デバイス

イヤーマフスタイルのイヤープロテクタデバイスは着用者の頭部に配置可能な本体部と、本体に連結される二つのイヤーマフ型イヤープロテクタとを有しており、それによってイヤープロテクタは着用者の耳に対して作動可能に保持できるようになっている。少なくとも一つのイヤープロテクタが、外部からの音をより明瞭に聞き取れるように、それぞれの耳に関して着用者の遮音レベルを選択的に低下できるよう構成されている。一実施形態において、本体はアイプロテクタアセンブリであり、これは二つのイヤーマフのイヤープロテクタに連結されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の技術分野は、安全装置、特に着用者の聴覚および視界を保護するための着用可能な保護装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
安全ゴーグルまたはメガネなどの目保護安全装置が公知となっている。そうしたデバイスは飛んでくる粒子や液体の飛沫などを防ぐために着用者の目の前方にバリアを提供する。一般的に、当該バリアは着用者がバリアを通して見えるように透明あるいは半透明のものである。公知の聴覚保護安全装置は、騒がしい環境に晒されることによって生じ得る聴覚ダメージを最小限にするべく音を減衰するかもしくは遮断するために着用されるイヤーマフまたはイヤープラグを含んでいる。
【0003】
ある作業現場においては、アイプロテクタ、イヤープロテクタ、およびヘッドプロテクタなどの安全装置を着用することが義務付けられている。したがって、そうした安全装置が実際的でありかつ快適なものであることが望まれている。また改良されたデザインの安全装置が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一態様によれば、着用者の頭部に配置できるようにするための本体部と、本体部に接続される二つのイヤーマフ型イヤープロテクタとを有するイヤーマフスタイルのイヤープロテクタであって、イヤープロテクタは、イヤープロテクタの一方が着用者の耳の一方をカバーできかつイヤープロテクタの他方が着用者の耳の他方をカバーできるように、着用者の耳に対して操作可能に保持できるようになっており、少なくとも一つのイヤープロテクタは、外部からの音をより明瞭に聞き取れるよう、各耳に対する遮音のレベルを着用者が選択的に一時的に低下できるよう構成されている、イヤープロテクタが提供される。
【0005】
上記イヤーマフスタイルのイヤープロテクタデバイスの一実施形態において、本体は二つのイヤーマフ型イヤープロテクタに連結されるイヤープロテクタアセンブリであり、本体部は、本体部が着用者の目を保護するために着用者に顔に載置される第1のポジションと、イヤープロテクタの一方が着用者の耳の一方をカバーできかつイヤープロテクタの他方が着用者の耳の他方をカバーできるようにイヤープロテクタが着用者の耳に対して操作可能に保持できる一方で、本体部が着用者の目を保護しない位置に配置される、少なくとも一つ以上の他のポジションと、の間で移動可能となっている。
【0006】
一実施形態において、イヤープロテクタをクランク回転させるようスウィング接続部の周囲でイヤープロテクタがスウィング可能なように各イヤープロテクタはスウィング連結具によって本体に連結可能であり、それによって、着用者の耳は、本体部が着用者の頭部に配置されたままとなっている状態でもカバーされないようになる。
【0007】
一実施形態において、スウィングの方向は着用者の頭部の側部に沿って着用者の頭部の前/後方向である。
【0008】
代替実施形態において、スウィングの方向は着用者の頭部の、横方向における外側/内側へ向かう方向となっている。
【0009】
各スウィング連結具はイヤープロテクタの上部領域に位置させられたスウィング回転軸を有することができる。
【0010】
イヤーマフスタイルのイヤープロテクタデバイスの他の実施形態において、少なくとも一つのイヤープロテクタはイヤープロテクタの一部に開孔を備えており、このものにおいて、開孔は、得られる遮音レベルを開孔が閉じられている場合に得られる遮音レベルから一時的に減少させるよう着用者によって選択的に開放可能である。
【0011】
いくつかの実施形態において、開孔は通常では閉じられている。
【0012】
着用者が操作可能であり、作動時に開孔を開放するアクチュエータを設けることもできる。
【0013】
本発明の他の態様によれば、
着用者の目を保護するためのバリアを形成するよう構成されたアイプロテクタと;
アームへの取り付けのために、イヤープロテクタの上縁部に向かって配置された取り付け部をそれぞれ有している二つのイヤーマフスタイルのイヤープロテクタと;
それぞれ、一端においてアイプロテクタの片側に取り付けられ、かつ他端においてイヤープロテクタ取り付け部に取り付けられた二つのアームと、
を備えており、
アームとイヤープロテクタとのアセンブリが、着用時に着用者の頭部が把持されかつ装置が適所で保持されるべく着用時にアセンブリの弾性力がアームおよびかくイヤープロテクタを内側に押すように弾性的な材料からなる、複合耳および目保護装置が提供される。
【0014】
少なくとも一つのイヤープロテクタは、外部からの音をより明瞭に聞こえるようにするために、それぞれの耳に対する遮音レベルを着用者が選択的に一時的に低下できるよう構成できる。
【0015】
少なくとも一つのイヤープロテクタは、イヤープロテクタの一部に開孔が設けられてもよく、このものにおいて開孔は、得られる遮音レベルを開孔が閉じられている場合に得られる遮音レベルから一時的に減少させるよう着用者によって選択的に開放可能である。
【0016】
開孔は通常では閉じられていてもよい。作動時に開孔を開放する、着用者が操作可能なアクチュエータを設けることもできる。
【0017】
耳および目保護装置の一実施形態において、イヤープロテクタの取り付け位置をアイプロテクタに対して移動可能なように各アームを構成することができる。例えばイヤープロテクタは、アームの一部に沿って移動可能であってもよい。例えば、各アームは、イヤープロテクタの取り付けの位置をアームの一部に沿って移動可能にするためにスライダを有することもできる。あるいは、アームは、アームの全長を変更できるようにするために、互いに対して調節可能な二つの部分を備えていてもよい。
【0018】
一実施形態において、スライダはスロットであり、その中で、イヤープロテクタの取り付け部が、取り付け部の一部をスロットに沿ってスライドできると同時に保持されるようになっている。
【0019】
目および耳保護装置の一実施形態において、各イヤープロテクタは、イヤープロテクタをアームに関する一つ以上の軸の周囲で回転可能なように構成できる。
【0020】
一実施形態において、取り付け部はボール・ソケットタイプのジョイントであり、これは、イヤープロテクタに形成されたソケットと、ソケットに保持されるよう構成されたボール部およびイヤープロテクタをアームに取り付けるようアームと係合するよう構成されたアーム取り付け部を有する取り付け部材とを備える。
【0021】
耳および目保護装置のいくつかの実施形態において、アームおよびアイプロテクタアセンブリは、着用時に着用者の頭部を把持しかつ適所に装置を支持するのに十分な弾性力を提供するよう構成された引っ張り部材を含んでいる。
【0022】
耳および目保護装置のいくつかの実施形態において、アームおよびアイプロテクタを形成する材料は、着用時に着用者の頭部を把持しかつ適所に装置を支持するために、アームおよびアイプロテクタアセンブリを介して十分な弾性力を与えるものである。
【0023】
各イヤープロテクタは、着用者の外耳に対して載置されかつ外耳を実質的にまたは全体的にカバーするよう構成された内部遮音部;ならびに硬質材料から形成されかつ内部遮音部に取り付けられる外殻;を備えることもでき、このものにおいて、アームの連結のための取り付け部はイヤープロテクタの外殻に取り付けられている。
【0024】
いくつかの実施形態において、外殻は、選択的に取り外しまたは取り替えられるよう構成され、その取り外し時には外殻に開孔が形成されるようになっている取り外し可能部分を有している。
【0025】
取り外し可能部分は、外殻における開孔を介して付加的な遮音材料を付加するかまたは取り外すことによってイヤープロテクタの遮音能力を調整できるようにするために使用できる。
【0026】
外殻の取り外し可能部分は代替的な取り外し可能部分と置換することもできる。
【0027】
いくつかの実施形態において、代替的な実施形態は、イヤープロテクタ内への設置のための活性要素を保持する。いくつかの実施形態においては活性要素は電子コミュニケーションデバイスである。例えば活性要素は携帯電話のためのワイヤレスハンズフリーユニットとすることもできる。
【0028】
本発明の他の態様は、上述したようなイヤープロテクタの外殻の代替的な取り外し可能部分を提供する。
【0029】
耳および目保護装置の一実施形態において、アームはヒンジを使用してアイプロテクタ部分に取り付けられてもよい。
【0030】
本発明の他の態様によれば、イヤープロテクタの一部に開孔を有し、この開孔が得られる遮音レベルを開孔が閉じられている場合に得られる遮音レベルから一時的に減少させるよう着用者によって選択的に開放可能となっている、イヤーマフスタイルのイヤープロテクタが提供される。開孔は通常では閉じられていてもよい。作動時に開孔を開放するような、着用者が操作可能なアクチュエータを設けることもできる。
【0031】
以下、本発明のすべての態様が組み込まれた実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】人に着用されている、複合耳および目保護装置の例示的な実施形態の等角図である。
【図2】図1の複合耳および目保護装置の着用者を上から見た図である。
【図3】図1の複合耳および目保護装置の着用者を横から見た図である。
【図4】耳を露出するようイヤープロテクタが移動させられた状態の、図1の複合耳および目保護装置の着用者を横から見た図である。
【図5】アイプロテクタが持ち上げられた状態の、図1の複合耳および目保護装置の着用者を横から見た図である。
【図6】耳を露出するようイヤープロテクタが移動させられると同時にアイプロテクタが持ち上げられた状態の、図1のものと類似した、複合耳および目保護装置の着用者を横から見た図である。
【図7】保管のために折り曲げ可能な、複合耳および目保護装置の一実施形態を示す図である。
【図8】折り曲げ状態の、図7の複合耳および目保護装置を示す図である。
【図9a】複合耳および目保護装置のアームにイヤープロテクタを取り付けるために使用された取り付けジョイントの実施形態を示す。
【図9b】複合耳および目保護装置のアームにイヤープロテクタを取り付けるために使用された取り付けジョイントの実施形態を示す。
【図10】複合耳および目保護装置の代替実施形態を示す図である。
【図11】複合耳および目保護装置のさらなる代替実施形態を示す図である。
【図12】複合耳および目保護装置のさらなる代替実施形態を示す図である。
【図13a】複合耳および目保護装置の実施形態に関して使用可能な代替的なアーム取り付け部を示す図である。
【図13b】複合耳および目保護装置の実施形態に関して使用可能な代替的なアーム取り付け部を示す図である。
【図14a】いくつかのアーム取り付け部の実施形態によって実現される相対的なイヤープロテクタとアームとのポジションを示す図である。
【図14b】いくつかのアーム取り付け部の実施形態によって実現される相対的なイヤープロテクタとアームとのポジションを示す図である。
【図15a】複合耳および目保護装置の一実施形態のための保管状態を示す図である。
【図15b】複合耳および目保護装置の一実施形態のための保管状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1から図6には、着用者の目を保護するためのバリアを形成するよう構成されたアイプロテクタ110と二つのイヤーマフスタイルのイヤープロテクタ120,125とを有する耳および目の保護装置100を示す。二つのアーム130,135がそれぞれアイプロテクタ110の片側に連結されており、かつイヤープロテクタ120,125が、イヤープロテクタの上縁部の方に配置された取り付け部150,155をそれぞれ用いて各アーム130,135に連結されている。アーム130,135およびアイプロテクタによるアセンブリは、着用時に使用者の頭部105を把持しかつ装置100を適所で保持するためにアセンブリの弾性力が着用時にアームおよび各イヤープロテクタ120,125を内側に押し進めるよう弾性的に形成される。アセンブリの弾性力は、支持ヘッドバンドなどを必要とせずに着用者の頭部の適所に目および耳保護装置を保持するのに十分な力を提供する。
【0034】
当然のことながら、この装置の利点は、安全装置が容易に着用できかつなんらかのヘッドウェアとのインターフェースが最小限にされることである。このため着用者は、作業環境に応じた保護ヘッドウェアのさまざまな形態とともに当該耳および目保護装置を着用できる。例えば、これら耳およびアイプロテクタは、工事現場でのヘルメット、ワークショップでのキャップまたはベレー帽、および芝刈り中にかぶる帽子とともに着用されてもよい。
【0035】
図1に示される例示において、アイプロテクタは、着用者の鼻梁に載置されかつ着用者の目の前方を横切るバリアを提供するよう構成されたレンズすなわち保護ガラス(visor)を有している。保護ガラスは、保護ガラスが向かってくるデブリから着用者の目を保護するバリアとして機能すると同時に作業のために着用者が保護ガラスを通して視認可能なように、透明あるいは半透明である。また、アイプロテクタは、他の方向、例えば横方向、上または下方向から衝突し得るデブリからの保護となるよう、保護ガラスから着用者の顔へ向かって延在するフランジ縁部を有していてもよい。例えば図1に示されているように、保護ガラス110は保護ガラスの上部に沿って眉フランジ112を有している。また保護ガラスの各側部から着用者のこめかみの方へ向かって延在する側方フランジが設けられてもよい。あるいは保護ガラスが側方および前方バリア保護部を提供するよう屈曲されていてもよい。
【0036】
いくつかの実施形態において、アーム130,135は、着用者の目の側部のための保護バリアを提供する形状になされている。例えば、これらアームは、横方向の保護を得るために側方フランジまたは屈曲保護ガラスと置き換えられるかあるいは補償されてもよい。図1および図3に示された実施形態において、アームは、着用者の目を保護するために横方向バリアを提供する第1の部分113を有する。デブリが着用者の頭部と保護装置との間の隙間を通って侵入しかつ着用者の目に入ることがあるため、この第1のアーム部113は当該隙間を最小化するよう着用者の頭部に近接して位置させられる。そしてアームは第2の部分160を有しており、当該アームが外側へ向かって延在する場所において、着用者の頭部105に対するイヤープロテクタを受容するための空間が提供される。第3の部分171が後方へ向かって延在しており、かつイヤープロテクタ120がその後方部分に取り付けられている。図2に示される実施形態において、第2の部分はアームの第1の部分と第3の部分との間に屈曲した移行部を提供する。あるいは、第2の部分は、第1の部分と第3の部分との間に角度がつけられた移行部またはステップ状移行部を形成することもできる。
【0037】
代替実施形態において、アームは実質的に直線状であっても、またはわずかに屈曲していても、かつ保護ガラスに取り付けられる部分とイヤープロテクタに取り付けられる部分との間に異なる移行部を備えることなくイヤープロテクタを収容するよう外側へ向かって角度がつけられていてもよい。この実施形態においては、着用者の頭部とアームとの間の隙間が図2に示される実施形態のものよりも大きくなるよう付加的な側方保護部を提供するために、アームには、このアームから着用者の頭部へ向かって延在するフランジが設けられていてもよい。
【0038】
イヤープロテクタをアーム130に取り付けるべく、イヤープロテクタ120のための取り付け部150が、イヤープロテクタ120がアーム130に対して回転可能な様式で設けられている。この回転動作は、イヤープロテクタを移動させずに、アイプロテクタを着用者の目が保護されるポジションへと移動させたりあるいはそのポジションから移動させたりすることを可能にする。融通性のあるさまざまな範囲を有する二つの代替的な回転取り付け実施形態が図示されている。図1から図9bに示された第一実施形態は着用者の耳から離れるようイヤープロテクタを移動できる。図12ないし図15bに示された第二実施形態においては、着用者の耳に対するイヤープロテクタの移動は限定される。本発明の範囲内でさらに多くの実施形態が考えられる。
【0039】
耳および目保護装置の第一実施形態が着用者に装着された状態で図1ないし図6に示されている。図1ないし図6に示されるアーム130に対するイヤープロテクタ120の回転取り付け部が、アイプロテクタ110または他のイヤープロテクタとは独立して、着用者の耳を露出させたりまたはカバーしたりするようにイヤープロテクタ120を移動可能にする。図3および図4にはイヤープロテクタ120の動作例を示す。図3には着用者の耳を覆う保護ポジションにあるイヤープロテクタ120を示す。図4には、例えば他の人との会話または携帯電話を使用しての会話を通常通りに聞き取れるようにするために、着用者の耳108を露出させるよう移動させられたイヤープロテクタ120を示す。アーム130へのイヤープロテクタ120の回転取り付け部150は、イヤープロテクタ120の上縁部へのその取り付けポジションは、アイプロテクタ110を邪魔することなく、イヤープロテクタ120を着用者の耳108から離れるように回転(参照番号121)できるようにする。さらにイヤープロテクタはそれぞれ他方のイヤープロテクタとは独立的に移動できるようになっている。例えば着用者が携帯電話に出るために、着用者の耳から離れた側の一方のイヤープロテクタを単純に回転させると同時に、片方のイヤープロテクタをそのままにしつつかつ適所にアイプロテクタを位置させた状態で電話を使用することができる。
【0040】
イヤープロテクタ120の上部における取り付け部150のポジションは、イヤープロテクタを着用者の耳108から離れるようスウィングさせることができる。図示された実施形態はイヤープロテクタの上縁部のおおよそ中間部に配置された取り付け部を示すが、このポジションは変更可能である。取り付け部は、イヤープロテクタの縁部に配置されなければならないものではなく、耳を露出させるためにイヤープロテクタを効果的に回転できるよう、例えばイヤープロテクタの上側3分の1に取り付け部を配置することもできる。この取り付け部の正確なポジションは、イヤープロテクタの形状に応じて、もしくは例えばヘッドウェアやフェイスマスクなどのデバイスに関連して着用されうる他の付属物に基づいて変更してもよい。取り付け部は、イヤープロテクタの後方の上側角部に配置されてもよく、それによってなんらかのヘッドウェア、例えば帽子またはつばの広い帽子を最低限にしか邪魔されずにイヤープロテクタが耳から離れるよう回転される。図示された実施形態においてはイヤープロテクタは耳を露出するために後方に回転されているが、イヤープロテクタを前方に回転させ得る実施形態も考えられる。
【0041】
各アームは、イヤープロテクタの取り付けポジションをアームのポジションに沿って移動させられるよう構成可能である。図示された実施形態において、アーム130はスロット170に設けられており、このものにおいて、取り付け部150のポジションはそのままとなっている。スロット170はスライダとして機能し、イヤープロテクタ120の取り付けポイントをスロットの長さに沿って調整できるようにする。この調整可能性はイヤープロテクタおよびアイプロテクタの相対的なポジションを着用者の顔に適合するよう調整できるようにする。
【0042】
さらに、相対的なイヤープロテクタおよびアイプロテクタのポジションを調整する性能は、イヤープロテクタを邪魔することなく、図5および図6に示されているように保護ガラスを持ち上げて着用者の頭部の上に具合よく乗せることによってアイプロテクタを移動させることを可能にする。図5から明らかなように、保護ガラス110は着用者の頭部105の上に回転(参照番号111)させられかつその上に置かれている。スロット170はアーム130を上方へ移動でき、それによって取り付け部150はイヤープロテクタ120を邪魔することなくスロット内を移動するようになり、そして保護ガラス110は、それが持ち上げられたときに着用者の額をすっきりさせる。さらにアーム130は下方へスライドでき、かつ取り付け部150は保護ガラス110を着用者の頭部の上部へ載置できるようにスロット170内をスライドする。図5および図6から明らかなように、保護ガラス110とイヤープロテクタ120との間の相対的距離は、保護ガラスを着用者の鼻梁に載置させる場合に比べて着用者の頭部の上に載置させる場合の方が近くなっている。ゆえに図6に示されるようにアイプロテクタは耳の保護状態を妨げることなく移動できる。複数の実施形態においてはさらに、例えば、なんらかのヘッドウェアの邪魔とならないようアイプロテクタを移動できるように、着用者のあご先の下側に位置するように保護ガラスを下方に移動可能にするのに十分な長さのスロットがアームに設けられてもよい。
【0043】
図5から明らかなように、着用者の頭部から耳および目保護装置全体を取り外すことなく、イヤープロテクタおよびアイプロテクタの両方をそれぞれの保護ポジションから移動させることができる。これは着用者にとって便利である。さらにこれは作業現場にいて、耳および目保護装置の紛失または置き忘れなどを減らせるという点で有利となる。
【0044】
図示された実施形態においてスロットの形態のスライダが設けられており、その中にイヤープロテクタ取り付け部の一部が保持されており、同時に取り付け部のその部分がスロットに沿ってスライド可能となっている。ただし代替的なスライダ装置が考えられる。例えばスライダはイヤープロテクタ取り付け部の一部がスライド可能に係合するレールを備えていてもよい。
【0045】
アイプロテクタおよびアームアセンブリの弾性は、着用者の頭部を把持するようにイヤープロテクタを内側に押し進める力をもたらす。この力は、例えば依然としてイヤープロテクタおよび保護ガラスの相対ポジションを着用者が手で調整できると同時に着用者が前方に傾いたとき保護ガラスが前方へ向かってスライドすることを防止するように、アームと取り付け部との間の自発的な相対移動を阻止するようスライダに十分な摩擦をもたらしてもよい。スライダ装置の材料は適切な摩擦係合に関連して選択されてもよい。あるいはスライダ装置は自発的な移動を防止するための物理構造を有していてもよい。手で動かされた場合にスロット内を取り付け部がスライド可能であると同時に、保護ガラスが着用者の鼻梁の適所に配置させ保護ガラスのスライディングに対する抵抗性を高めるように、例えば一連の隆起部がスロットの縁部に沿って形成されていてもよく、あるいは取り付け部と係合する係合面のそれぞれに対向する隆起部が形成されていてもよい。
【0046】
耳および目保護装置の実施形態は、保管のために装置を折り曲げられるようにするヒンジ留めされたアームを有することもできる。図7および図8に示されるようにアーム130,135はヒンジ140,145を用いて目保護部110に取り付けることができる。ヒンジ140,145はアームを内側に折り曲げ(参照番号700,710)可能にする。イヤープロテクタ120,125は、図8に示されるように装置を折り曲げ可能にするためわずかに回動可能となっている。図8に示される折り曲げポジションにおいてイヤープロテクタ120,125は、ある程度保護ガラス110に寄り添うようになっている。保護ガラスは折り曲げポジションにおいて、着用されていないときにイヤーマフ内に侵入しうるごみ、よごれ、デブリまたは他の汚染の量を、装置が折り曲げ不可能な場合(つまり非着用時にデブリにさらされるイヤーマフが折り畳まれていない場合)に比べて低減できるという保護状態をもたらす。イヤーマフにおける垢、よごれの蓄積が原因となって衛生問題が引き起こされることがある。イヤーマフ120,125を折り畳めてかつ保護ガラス110によって少なくともある程度のデブリから保護できるようアームがヒンジ留めされている実施形態においては、イヤーマフにおけるデブリの蓄積は低減できる。目および耳保護装置を折り曲げ可能にすることは保管の便利さに関しても有利となる。さらに折り曲げポジションにおいて、目および耳保護装置は便利なことにベルトまたはストラップにホック留めして持ち運びできる。目および耳保護装置の簡便な保管および持ち運びは、作業者が必要な場合に使用のために装置を持ち運ぶことを厭わなくなり、そして耳および目保護装置を常に携帯する気にさせるという点において役に立つことが明らかである。
【0047】
イヤープロテクタ取り付け部150は、イヤープロテクタをアームに対して一つ以上の軸の周囲を回転できるようにする。イヤープロテクタ取り付け部の実施形態の例を図9aおよび図9bに示す。図9aにはアームにイヤープロテクタ120を接続する取り付け部960を有するイヤープロテクタ120を示す。取り付けアセンブリ960の断面を図9bに詳細に示す。例示された取り付け部960はボール・ソケットタイプのジョイントである。取り付け部960は、イヤープロテクタ120の硬質外殻940の一部に形成されるソケット950と、ソケット950内に保持されるよう構成されたボール部とアームと係合するよう構成されたアーム取り付け部とを有する取り付け部材910とを備える。アーム取り付け部は、アームにおけるスロット内に保持され、図9bに図示されるその断面図においてはアームの二つの部分930,930’の間に保持された取り付け部材910が示されている。ボール・ソケットジョイントがイヤープロテクタ920をある範囲の角度で可動とし、また取り付け部材910の周囲でイヤープロテクタを回動可能にすることは明らかだ。また取り付け部材は、例えば、取り付け部材のスロット内に保持された部分が円形断面またはスロット内での回動を容易とする十分に幅狭の断面を有する場合、取り付け部材910の周囲でアームを回動可能にするよう形成される。あるいは取り付け部材は、アームが取り付け部材の周囲で回転できず、むしろ取り付け部材およびアームが決まった方向に留められかつイヤープロテクタだけが取り付け部材の周囲で回転するようになるような形状とされてもよい。代替実施形態において、取り付け部は、取り付け部の周囲でアームを回動可能にするよう構成されてもよいが、イヤープロテクタは、取り付け部の周囲で回転動作ができないように構成されてもよく、かつ取り付け部に対して角度調整のためだけに適合されてもよい。なおまた当該実施形態はアームおよびイヤープロテクタの相対的な回転を可能にする。
【0048】
多くの取り付け部のバリエーションがアームおよびイヤープロテクタの相対回転を可能にし、そうしたバリエーションが目および耳保護装置実施形態を想像させるものであることが適切である。例えば、ボール・ソケットジョイントまたはヒンジは、アーム取り付け部のために、イヤープロテクタが着用者の頭部から外側に回転できるよう、すなわち耳を露出するために「跳ね上げ」られるよう使用されてもよい。取り付け部は、イヤープロテクタの構造に応じて変更されてもよい。例えばイヤーマフが布またはフォーム材料から構成されるなどのイヤープロテクタが硬質外殻を有していない場合、取り付け部は、取り付け部に対するイヤーマフの回転ではなく角度動作を可能にするのり付けまたは縫い取りでイヤーマフに取り付けられてもよい。そして取り付け部は、スロットにおけるボタンなどで取り付け部に対するアームの回転を可能にする様式でアームに保持されてもよい。
【0049】
耳および目保護装置の第二実施形態が着用者に装着された状態で図12ないし図15bに示される。目および耳保護装置1200は、着用者の目を保護するためのバリアを形成するよう構成されたアイプロテクタ1210と、二つのイヤーマフスタイルのイヤープロテクタ1220,1225とを備える。アイプロテクタ1210の側部の片側に二つのアーム1230,1235がそれぞれ接続されており、かつイヤープロテクタ1220,1225はそれぞれ、イヤープロテクタの上縁部の方に配置された取り付け部1250を使用して各アーム1230,1235に接続されている。アーム1230,1235およびイヤープロテクタ1210のアセンブリは、アセンブリの弾性力が着用時に適切に着用者の頭部1205を把持しかつ装置1200を支持するよう着用時にアームおよび各イヤープロテクタ1220,1225を内側に押すように、弾性的に形成されている。
【0050】
ある実施形態において、アイプロテクタ1210およびアーム1230が形成される材料は、図示されるように着用者の頭部1205を安定して把持するようイヤープロテクタが内側に向かって力を掛けるのに十分な弾力性を伴うアームおよびアイプロテクタアセンブリを提供するのに足りるものである。ただし、ある実施形態においては、アームおよびアイプロテクタの材料は、着用者の頭部を安定して把持するのに十分な本来備わっている弾力性を提供しなくてもよい。例えばアイプロテクタとしての使用に十分な透過性および十分な弾性を兼ね備えた特性を有する材料は獲得するのが難しくまたコストがかかることがある。
【0051】
そうした実施形態において使用される材料における本来備わっている不十分な弾力性を補償するために付加的な引っ張り部材1260が設けられてもよい。例えば図12に示されるように引っ張り部材1260はアイプロテクタ1210の下部リムに沿って延在しかつアーム1230,1235に取り付けられたワイヤであってもよい。もしくは、引っ張り部材はアイプロテクタの上部に沿って延在していてもよい。あるいは、引っ張り部材はアイプロテクタの上部および下部の両方に沿ってまたはフレームなどのアイプロテクタの周囲に沿って延在していてもよい。着用者の視界を過度に遮らないものが適切な装置であることは言うまでもない。
【0052】
図示された実施形態において、引っ張り部材はアイプロテクタのリムに取り付けられるかまたはリムに埋め込まれた弾性ワイヤまたは弾性金属片である。ただしプラスチック、グラスファイバー、カーボンファイバー、ハイブリッド材料などの他の材料も考えられる。十分な弾性を有する材料を引っ張り材料として使用してもよい。アイプロテクタおよびアームアセンブリ内の引っ張り部材の構成は引っ張り部材の材料の特性に応じて変更される。例えば引っ張り部材は、アイプロテクタの光学特性を不用意に遮らないのであればアイプロテクタの直線的に横断するよう延在する弾性部材材料からなる一つ以上のバンドを備えていてもよい。
【0053】
この実施形態におけるアーム1230に対するイヤープロテクタ1220の回転アタッチメントが、イヤープロテクタが着用者の耳から離れるよう跳ね上げられないように、アームとイヤープロテクタとの間の相対動作を制限している。「跳ね上げられる」イヤープロテクタを着用した場合、装置は着用者の頭部からさらに押しのけられるようになり、それゆえ、ある環境においてはそれを止めさせたり妨害したりすることが望まれる。さらに現場では常にイヤープロテクタを着用していることが奨励されたり命令されたりすることがある。
【0054】
この実施形態において、アームの長さに平行な軸の周囲での回転動作は、イヤープロテクタが着用者の頭部から離れるよう跳ね上げられることを防止するよう制限されている。アームに直交する軸の周囲での回転動作は、少なくともアイプロテクタを着用者の目から離れるよう回転可能にする程度に十分保たれる。これは回転動作を可能にするが、イヤープロテクタ1220だけがアイプロテクタ1210または他のイヤープロテクタ1225とは関係なく着用者の耳を露出させるかまたは覆うよう回転されてもよい。例えば、図3または図4に示される動作と同じような動作となってもよい。ただし、回転取り付け部は、イヤープロテクタを着用者の耳を十分露出するよう動作させるのを遮るよう相対動作を制限してもよい。例えば、アイプロテクタの移動は着用者の鼻と載置部から着用者の額の眉の上の載置部までに制限されてもよい。こうした制限された移動範囲はイヤープロテクタを着用者の耳を露出できるようにするには不十分である。回転取り付け部における摩擦は着用者の額の載置ポジションからアイプロテクタが外れるのを防止するのに十分となっている。
【0055】
この実施形態のアーム1230へのイヤープロテクタ1220の回転取り付けは図13に示されるようにディスク・ピボット装置を使用して実行される。ディスク1320はピボット取り付け部1350によってアーム1330に連結されている。これは一つの軸の周囲でのアーム1330’の回転動作を可能にする。この例示においてはディスク3120はイヤープロテクタに取り付けることができる。
【0056】
またアーム1330に直交する軸の周囲である程度の回転が望まれている場合、第2のピボット取り付け部が設けられてもよい。例えば図13bに示されるように第2のピボット取り付け部1340,1345は各アーム1330’,1335’とディスク1320,1325との間に設けられてもよい。アーム1330,1335の第2のピボットの周囲でのある程度の作動を可能にするよう取り付けられている。この作動の範囲は、例えば取り付けられたイヤープロテクタのある程度の角度調節を可能にするためだけに制限されていてもよい。あるいは、その作動は、イヤープロテクタを休止ポジションと着用ポジションとの間で動かすことのできる範囲まで制限されていてもよい。例えば保護装置が着用されておらずかつ快適な着用ポジションまで移動される場合にイヤープロテクタを一緒に休止させることが可能である。
【0057】
また各アームはイヤープロテクタとアイプロテクタとの間の距離を調整できるよう構成されている。図14aおよび図14bに示された実施形態においては、アーム1230は、アームを短くしたり長くしたりできるようスライド可能に係合された二つの部分1232,1234に位置させられている。例えばアームの一方の部分1232は他方の部分1234にオーバーするようスライドでき、かつアームの二つの部分1232,1234の間の摩擦によって適所に保持されるようになっている。これは、着用者の顔に適合するようイヤープロテクタおよびアイプロテクタの対応部分を調整できるよう適合可能になっている。さらにこれによって、着用者の頭部の上に快適に載置できる保護ガラスを持ち上げることによって着用者がイヤープロテクタを邪魔することなくアイプロテクタを移動できるようなる。
【0058】
図15aおよび図15bには目および耳保護装置の保管に関する装置を示す。この実施形態においてアームは保管のために折り曲げられているのではなく、アーム1230,1235は固定された部分1234,1233へアームの伸縮可能部分1232,1231をスライドさせることによって収縮されている。続いてイヤープロテクタ部1220,1225はイヤープロテクタの方に向けて回動できる。図15bに示されるように、これらイヤープロテクタは、イヤーマフの非着用時にイヤーマフ内にごみ、よごれ、デブリまたは他の混入物が蓄積するのを防ぐよう互いに保持される。
【0059】
図示された実施形態において、各イヤープロテクタ120は、着用者の外耳対して載置されるようかつ実質的にすなわち全体的に着用者の外耳を覆うよう構成された内部遮音部122と、硬質な材料で形成されかつ内部遮音部122に取り付けられる外殻123とを備えている。アーム130への接続のための取り付け部150はイヤープロテクタ120の上部へイヤープロテクタ120の外殻123を取り付ける。
【0060】
図4および図6には、着用者が外部からの音を聞き取れるように着用者の耳から移動させられた状態のイヤープロテクタを示す。ただしある環境においてはイヤープロテクタの移動は不要である。さらにイヤープロテクタの作動は、ある場合、例えば堅固なハットを着用している際には注意を要するものとなる。この問題を解決するために、着用者が遮音レベルを選択的に低減できるイヤープロテクタが提供される。これは、遮音レベルを着用者が選択的に低減することによって、イヤープロテクタの選択的に開放できる部分を通る孔によって提供できる。図11に示されるように、イヤープロテクタ1120の外殻を通る孔1170が設けられている。開孔は着用者によって開閉できる。開放時にイヤープロテクタによって提供される遮音状態は開孔が閉鎖されている場合に比べて低下される。この遮音状態の低減はすべての耳保護作用を失うことなく着用者が外部からの音を聞き取れるのに十分なものとなっている。例えば着用者が携帯電話に応答したり、無線機で話したり、無線機を使用した人の話を聞いたりすることができる。
【0061】
開孔の開閉を容易にするためにアクチュエータを設けることができる。図示された実施形態においてはイヤープロテクタ1120にボタン1175が設けられている。このボタンを押すと開孔1170が開放される。ボタンは、携帯電話がイヤープロテクタに近接して持たれているときに容易に押せるポジションに配置できる。この例示ではボタンが使用されているが、代替的にスイッチ、押圧パッド、レバーなどのアクチュエータとすることもできる。アクチュエータは装置と一体的に設けられていてもよく、例えばアクチュエータは、カバー縁部を押したときに開孔を開放するようヒンジ留めされた装置カバーの縁部であってもよい。
【0062】
いくつかの実施形態において、開孔はアクチュエータが作動したときのみ正常に開閉されてもよい。例えばボタンを押している間中は開孔の開放状態を維持され、ボタンが解放されると開孔は自動的に閉じられるようになっている。例えば、開孔は閉鎖されるよう付勢されていてもよく、そしてアクチュエータは開孔を開放するよう付勢力に対して作動する。アクチュエータが一度開放されると付勢力により開孔は閉鎖される。この付勢力はスプリングまたは弾性ウェブなどの弾性部材によってもたらされてもよい。もしくは付勢力は磁力であってもよい。代替的には外殻材料のまたは開孔カバーの弾力性は開孔を閉鎖する付勢力を提供するよう開発されてもよい。
【0063】
代替実施形態において、アクチュエータは開孔を開放ポジションと閉鎖ポジションとの間で切り替えられるよう構成できる。例えばボタンの一度目の押圧で開孔が開放されるよう切り替えられてもよい。続いてボタンの二度目の押圧は開孔を閉鎖するために必要である。他の代替実施形態において、アクチュエータは、開孔を開放するよう切り替えられ、そして所定の時間の経過後に自動的に開孔を閉鎖するよう構成されてもよい。この特徴は開孔が開放されたままとなる可能性を最低限にし、かつ長時間にわたって遮音状態が低下されることによって予想される聴覚ダメージを最小限とする。
【0064】
代替実施形態において、アクチュエータには、開孔を開放しかつ自動的に閉鎖することを開孔がもはや必要としてない場合を検出するセンサが設けられてもよい。これは例えば携帯電話の伝送信号によって発生する電磁干渉における変化が著しく低下した場合であってもよい。これは着用者の耳から携帯電話が離されるか、あるいは通話が切られることによって表れる。また電磁干渉は、発信中の携帯電話を近接させることに応えて開孔の自動的な開放を引き起こすために使用されてもよい。代替的には、電話、手、またはイヤープロテクタに近づき話しかける他人を検出して、開孔を自動的に開閉するために、隣接したセンサを使用することもできる。あるいは音センサは、例えばノイズレベルおよび/または音特性が環境ノイズへ元に戻ることが認識された場合、ノイズレベルの変化に対応して開孔を閉鎖するよう構成されてもよい。
【0065】
開孔は、着用者へある程度のノイズ保護作用を引き続き提供すると同時に、外部からの音が聞こえるようなサイズとすることができる。さらにイヤープロテクタが着用されると同時に、着用者が無線機、携帯電話または会話などの作業を行うことができるため、耳保護性が失われる可能性が最小限となる。これは、聴覚損傷などの恐れを低減できるというかなりの利点を有する。さらに耳および目保護装置を上記装置に組み込むことは、着用者に便利さおよび快適性の利点を有することができる。これはまた適切な保護装置の使用可能性などを向上できる。
【0066】
ある実施形態において、アイプロテクタは視界補正特性を有していてもよい。例えばアイプロテクタは規定のレンズをデバイスに組み入れ可能なよう構成されている。またアイプロテクタは、太陽光およびグレア(glare)防御を提供するため染色されておりかつ/または偏光されている。
【0067】
マフスタイルのイヤープロテクタには安全メガネの着用時にイヤープロテクタと着用者の頭部との間の周囲の封止が損なわれるという問題が存在することが知られている。安全メガネのアームがイヤーマフを着用者の頭部から離れるよう押し、時にはかなりの隙間が生じる。それによって着用者にもたらされる遮音作用が低減される。これは、最近市販されているイヤーマフスタイルのイヤープロテクタに見られる問題である。さらに安全メガネまたは安全ゴーグルのアームを着用者の頭部に押し付けるイヤーマフは不快となり得る。また不快さのレベルは時間が経つにつれて増大し得る。さらにこれは着用者が不快さを避けるため適切な安全用具を着用しないよう選択させることがある。本発明の安全装置の実施形態はイヤーマフと安全メガネとを一つの装置に組み込むことでこうした問題を解決する。
【0068】
ある実施形態において、目および耳保護装置は矩形状メガネをデバイスとともに着用できるよう構成できる。いくつかの実施形態において、保護ガラス、アームおよびイヤーマフがメガネアームを収容するよう構成できる。例えば保護ガラスは、保護ガラスの裏側でメガネフレームが摩擦されたりまたは他の方法でアームと連結されずにフィットできる十分な幅で形成され、かつアームは、保護ガラスの裏側でメガネフレームが摩擦されたりまたは他の方法でアームと連結されずにフィットできるよう十分に幅をあけて離間されている。またイヤーマフは、外耳の上部がイヤープロテクタによってメガネアームに押し付けられ得る際に不快さを最小にするため、耳の上部に隣接する耳取り付けフォームにおいてスロットまたは軟質部分を有してもよい。さらにこれは、メガネアームによって引き起こされるイヤープロテクタと着用者の頭部との間の防音シールへの妨害を最小にすることができる。もしくは、イヤープロテクタは、着用者の耳の上部を露出させたままとする様式で形成されてもよい。これによって着用者の耳がメガネアームに押し付けられることはなくなる。
【0069】
選択的に開放される開孔がイヤープロテクタに設けられている場合は、イヤープロテクタは着用者が外部からの音を明瞭に聞き取れるように移動させることを必要としない。そうした実施形態において、イヤープロテクタはメガネアームを収容できるよう構成されていてもよい。例えば、イヤープロテクタの周囲のフォーム状の詰め物にスロットが形成されていてもよい。このスロットをメガネアームがスライドできる。ゆえに着用者の頭部に対するよう配置された詰め物は、メガネアームによって遮断されず、提供される遮音性が低下される。これはまた、メガネを備えるイヤープロテクタを着用することを必要とする人に対する快適性を向上させ得る。さらにメガネアームは、イヤープロテクタフォームに相対的にしっかりと保持されてもよく、さらに着用者における適所に保持されるようになる。これは、メガネが作業中に取り除かれたりまたは調節が必要となったりする可能性が低いという、安全に関する利点を有してもよい。さらにこれは、アイプロテクタが動かされる場合に着用者のメガネが取り除けられる可能性を低減できる。
【0070】
イヤープロテクタのみを提供する安全装置のさらなる実施形態も考えられる。例えば、イヤープロテクタは、従来のヘッドバンドスタイル本体に取り付けられ得る開孔を選択的に開放できる。さらに上述したように複数の実施形態が矩形状メガネとともに着用されるよう構成されてもよい。例えば、イヤープロテクタが防音シールを損なうことなくメガネアームを収容するためのスロットを有している場合の実施形態である。そうした実施形態は、安全ゴーグルが必要でない場合においてメガネを着用しかつ聴覚保護を必要とする人のために有用である。上記場合の一例として、トラクターの運転中またはドラムの練習中などが挙げられる。
【0071】
図1に示された取り付け部150のポジションは、イヤープロテクタ120の外殻123の実質的な部分を露出させるという利点を有する。この露出された領域は、例えば外殻の外側または外殻に貼られたステッカーにプリントされたロゴ124などの広告を有するよう使用できる。
【0072】
いくつかの実施形態において、外殻は、選択的に除去されたり置換されたりするよう構成された取り外し可能部分を有する。この取り外し可能部分は、広告などの情報をプリントでき、かつそうした広告を取り外して異なる広告を有する他の取り外し可能部分と取り替えることによって変更できる。
【0073】
いくつかの実施形態において、取り外し可能部分を取り外すことで、外殻における開孔が露出される。図10に示された目および耳保護装置1000の実施形態において、イヤープロテクタ1020は外殻1040における開孔1060を有しており、開孔1060には取り外し可能部分1050がフィットする。例えば取り外し可能部分1050は、開孔にフィットするプレートにおけるスナップとすることができる。プレート1050の取り外しによって、開孔1060を通じてイヤープロテクタの内部へアクセス可能となる。例えば開孔は、付加的な遮音材料の付加および除去によってイヤープロテクタの遮音特性を調節できるものであってもよい。図示された実施形態においては取り外し可能部分がプレートにおけるスナップであるが、代替的にねじ込み式、フック・ループ式、あるいは接着式の固定具をすることが考えられる。
【0074】
また開孔はイヤープロテクタ1020の内側に活性要素1090を配置可能とする。活性要素はコミュニケーションデバイスであってもよく、例えば活性要素は無線受信機または携帯電話のためのワイヤレスハンズフリーデバイスであってもよい。いくつかの実施形態において、活性要素はイヤープロテクタのための代替的なすなわち取替えられる取り外し可能部分に取り付けられてもよい。一例として、イヤープロテクタは取り外し可能部分を備える硬質プラスチックの外殻を有してもよい。
【0075】
代替的な取り外し可能部分は購入可能なものであってもよく、それは携帯電話のためのBluetooth(登録商標)ハンズフリーデバイスなどの活性要素を含む。元の取り外し部分はイヤープロテクタから取り外されかつBluetooth(登録商標)代替取り外し可能部分に置換できる。それは、マイクロホン、スピーカー、Bluetooth(登録商標)トランシーバーおよびボリュームコントローラなどの視覚的コントローラおよび応答ボタンを含む。Bluetooth(登録商標)デバイスは、ワイヤレス状態で着用者の携帯電話に接続でき、かつ電話を掛けたり受けたりした場合にイヤープロテクタを取り外すことなく着用者が使用できるものである。ハンズフリーデバイスは騒がしい環境での操作のために例えばアクティブノイズキャンセリングによって特別に設計されてもよい。活性要素を置換される取り外し可能部分に設けることによって、活性要素は目および耳保護装置に関する付加的なアクセサリーとして購入可能となり、必要な場合に置換したり取り外したりできるようになる。代替的な取り外し可能部分は、さまざまな種類の活性要素を有するよう提供できる。活性要素はコミュニケーションの目的のために設けられており、無線受信機、トランシーバー、携帯電話用ハンズフリーデバイスなどである。他の活性要素は音楽プレイヤーまたはFMラジオ受信機などのエンターテイメントを目的として設けられている。
【0076】
代替的な活性要素は安全のモニタリングのために設けられてもよい。着用者が晒されるノイズを追跡するために例えばデシベルモニターなどの活性要素が使用されてもよい。例えば、この情報は、騒音事象が所定の閾値を超えているまたは所定の限界ノイズレベル以上に持続的に晒されていることを着用者、監督者、安全監視員、または管理者に警告するために使用されてもよい。他の活性要素は、ノイズのタイプのモニタリング機能のためにあるいは事故時の分析のために使用できるサウンドレコーダーであってもよい。他の安全モニタリングデバイスは、温度モニタリングまたはGPSポジショニングなどの音とは関連しないものであってもよい。さまざまな安全モニタリングデバイスを使用でき、それらには実施される作業環境またはモニタリング機能に応じてデバイスを変更できるように取り外し可能なプレートが設けられていてもよい。
【0077】
代替実施形態がイヤープロテクタのために提供されてもよい。例えばイヤーマフスタイルのイヤープロテクタデバイスは、着用者の頭部に位置決め可能にするための本体部およびそうした本体に連結された二つのイヤーマフ型イヤープロテクタを有し、そしてイヤープロテクタは操作可能に着用者の耳に対して保持でき、それによって一つのイヤープロテクタが一方の耳を覆い、他方のイヤープロテクタが他方の耳を覆うようになっている。それぞれのイヤープロテクタはスウィング接続部により本体部に連結されており、イヤープロテクタはイヤープロテクタをクランク回転させるようスウィング接続部の周囲でスウィング可能であり、それによって本体部は着用者の頭部に配置された状態でありながら着用者の耳はカバーされなくなる。スウィングの方向は着用者の頭部の側部に沿って着用者の頭部の前方/後方とすることができる。あるいはスウィングの方向は着用者の頭部の横方向において外側/内側とすることもできる。各スウィング連結具はイヤープロテクタの上部に位置させられたスウィング回転軸を有していてもよい。この実施形態はメガネまたはサングラスなどの従来の安全ゴーグルまたはメガネとともに着用されてもよい。
【0078】
代替実施形態において、目および耳保護装置はアイプロテクタと二つのイヤーマフスタイルのイヤープロテクタとを有するよう提供でき、二つのイヤーマフスタイルのイヤープロテクタは、アイプロテクタの各側部に取り外し可能に接続された弾性アームに取り付けられており、着用時に弾性アームは、着用時に着用者の頭部が把持されかつ適所に装置が保持されるよう、アームと各イヤープロテクタを内側に押す。この実施形態において、アームは、アームおよびそれらの各イヤープロテクタを着用者の耳の後ろに載置可能なように適合されたアームと置換可能なように、取り外し可能なものであり、耳および目保護装置は目保護デバイスだけとなるよう転換させることもできる。
【0079】
例えば使用者が、視界補正がなされたアイプロテクタに付加的な費用を掛けていた場合、複合耳および目保護装置とアイプロテクタだけの装置との間で互換性があることが望まれる。なんらかの適切な固定具がアームを取り外し可能にするために使用されてもよい。例えばアームは取り外し可能にヒンジ留めされていてもよい。もしくはアームの一部が取り外し可能であってもよい。例えばアームの端部がイヤープロテクタを収容可能なように外側に向かって屈曲しており、そうした端部がアイプロテクタに接続されるアームの前部に取り外し可能に取り付けられている。例えば、端アーム部は、アームの前部における協働するよう形状付けされたスロットまたはキャビティに保持されるように、または摩擦力または取り外し可能な固定具によって係合状態に保たれるようなっていてもよい。それぞれがイヤープロテクタを備えるアームの端部は、着用者の耳の後ろで引っ掛けられるように後方へ直線的に延在するよう構成されたアーム部と置換可能となっている。
【0080】
上記記載によってフォローされた特許請求の範囲および上記記載において、文脈上、用語の表現および暗示の要求によって他の方法が必要とされる場合を除いては、すなわち、記述された特徴の存在を特定するが本発明のさまざまな実施形態におけるさらなる特徴の存在および負荷を妨げないように、「comprise」との用語ならびにその変形「comprises」または「comprising」などの用語が包括的なセンスで使用されている。
【0081】
オーストラリアおよび他の国において従来技術文献が本明細書で参照された場合、そうした参照はその文献が当該技術分野において一般的に知られた知識の一部を形成することを許可しない。
【符号の説明】
【0082】
100 耳および目の保護装置
105 使用者の頭部
108 着用者の耳
110 アイプロテクタ
111,121,122 回転方向
112 眉フランジ
113 第1の部分
120,125 イヤープロテクタ
123 外殻
124 ロゴ
130,135 アーム
140,145 ヒンジ
150,155 イヤープロテクタ取り付け部
160 第2の部分
170 スロット
171 第3の部分
700,710 折り曲げ方向
910 取り付け部材
920 イヤープロテクタ
930,930’ アームの二つの部分
950 ソケット
960 取り付け部
1000 目および耳保護装置
1020 イヤープロテクタ
1040 外殻
1050 取り外し可能部分
1060 開孔
1090 活性要素
1120 イヤープロテクタ
1170 孔
1175 ボタン
1200 目および耳保護装置
1205 着用者の頭部
1210 アイプロテクタ
1220,1225 イヤープロテクタ
1230,1235 アーム
1231,1232 伸縮可能部分
1233,1234 アームの部分
1250 取り付け部
1260 引っ張り部材
1320,1325 ディスク
1330,1330’1335,1335’ アーム
1340,1345,1350 ピボット取り付け部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イヤーマフスタイルのイヤープロテクタデバイスであって、
前記イヤープロテクタデバイスは、着用者の頭部に配置できるようにするための本体部と、前記本体部に連結される二つのイヤーマフ型イヤープロテクタと、を有しており、前記イヤープロテクタは、前記イヤープロテクタの一方が着用者の耳の一方をカバーできかつ前記イヤープロテクタの他方が着用者の耳の他方をカバーできるように、着用者の耳に対して操作可能に保持できるようになっており、少なくとも一つの前記イヤープロテクタは、外部からの音をより明瞭に聞き取れるよう、各耳に対する遮音のレベルを着用者が選択的に一時的に低下できるよう構成されていることを特徴とするイヤーマフスタイルのイヤープロテクタデバイス。
【請求項2】
前記本体部は、前記二つのイヤーマフ型イヤープロテクタに連結されるアイプロテクタアセンブリであり、それによって前記本体部が、
前記本体部が、着用者の目を保護するために着用者に顔に載置される第1のポジションと、
前記イヤープロテクタの一方が着用者の耳の一方をカバーできかつ前記イヤープロテクタの他方が着用者の耳の他方をカバーできるように前記イヤープロテクタが着用者の耳に対して操作可能に保持できる一方で、前記本体部が着用者の目を保護しない位置に配置される、少なくとも一つ以上の他のポジションと、
の間で移動可能となっていることを特徴とする請求項1に記載のイヤーマフスタイルのイヤープロテクタデバイス。
【請求項3】
各イヤープロテクタはスウィング連結具によって前記本体部に連結されており、
前記本体部が着用者の頭部に配置されたままである一方で前記着用者の耳がカバーされなくなるように前記イヤープロテクタをクランク回転させるように、前記イヤープロテクタは前記スウィング連結具の周囲でスウィング可能であることを特徴とする請求項2に記載のイヤーマフスタイルのイヤープロテクタデバイス。
【請求項4】
前記スウィングの方向は、着用者の頭部の側部に沿って、着用者の頭部の前方/後方であることを特徴とする請求項3に記載のイヤーマフスタイルのイヤープロテクタデバイス。
【請求項5】
前記スウィングの方向は、着用者の頭部の、横方向における外側/内側へ向かう方向であることを特徴とする請求項4に記載のイヤーマフスタイルのイヤープロテクタデバイス。
【請求項6】
各スウィング連結具は、イヤープロテクタの上部に配置されたスウィング回転軸を有していることを特徴とする請求項5に記載のイヤーマフスタイルのイヤープロテクタデバイス。
【請求項7】
少なくとも一つのイヤープロテクタは、前記イヤープロテクタの一部に開孔が設けられており、前記開孔は、得られる遮音レベルを開孔が閉じられている場合に得られる遮音レベルから一時的に減少させるよう、着用者によって選択的に開放可能であることを特徴とする請求項2に記載のイヤーマフスタイルのイヤープロテクタデバイス。
【請求項8】
前記開孔は通常は閉じられていることを特徴とする請求項7に記載のイヤーマフスタイルのイヤープロテクタデバイス。
【請求項9】
作動時に前記開孔を開放する、着用者によって操作可能なアクチュエータが設けられていることを特徴とする請求項8に記載のイヤーマフスタイルのイヤープロテクタデバイス。
【請求項10】
複合耳および目保護装置であって、
前記複合耳および目保護装置は、
着用者の目を保護するためのバリアを形成するよう構成されたアイプロテクタと;
二つのイヤーマフスタイルのイヤープロテクタであって、アームへの取り付けのために前記イヤープロテクタの上縁部の方に配置された取り付け部をそれぞれ有する、二つのイヤーマフスタイルのイヤープロテクタと;
二つのアームであって、各アームは、一端において前記アイプロテクタの片側に取り付けられ、かつ他端においてイヤープロテクタ取り付け部に取り付けられている、二つのアームと;
を具備してなり、
前記アームおよびアイプロテクタのアセンブリは、着用時に着用者の頭部を把持しかつ前記装置を適所に保持するために着用時に前記アセンブリの弾性力が前記アームおよび前記各イヤープロテクタを内側へ押すように、弾性的に形成されていることを特徴とする請求項に記載の複合耳および目保護装置。
【請求項11】
少なくとも一つのイヤープロテクタは、外部からの音をより明瞭に聞き取れるよう、各耳に対する遮音のレベルを着用者が選択的に一時的に低下できるよう構成されていることを特徴とする請求項10に記載の複合耳および目保護装置。
【請求項12】
少なくとも一つのイヤープロテクタは、前記イヤープロテクタの一部に開孔が設けられており、前記開孔は、得られる遮音レベルを開孔が閉じられている場合に得られる遮音レベルから一時的に減少させるよう、着用者によって選択的に開放可能であることを特徴とする請求項11に記載の複合耳および目保護装置。
【請求項13】
前記開孔は通常状態では閉じられていることを特徴とする請求項12に記載の複合耳および目保護装置。
【請求項14】
作動時に前記開孔を開放する、着用者によって操作可能なアクチュエータが設けられていることを特徴とする請求項13に記載の複合耳および目保護装置。
【請求項15】
各アームが、前記イヤープロテクタのポジションを前記アイプロテクタに対して移動可能とするよう構成されていることを特徴とする請求項10に記載の耳および目保護装置。
【請求項16】
各アームは、前記イヤープロテクタ取り付け部の位置を前記アームに沿って移動可能にするためにスライダを有していることを特徴とする請求項15に記載の耳および目保護装置。
【請求項17】
前記スライダはスロットであり、前記イヤープロテクタの取り付け部の一部が、前記取り付け部の一部が前記スロットに沿ってスライドできると同時に、前記スロットに保持されるようになっていることを特徴とする請求項16に記載の耳および目保護装置。
【請求項18】
各アームは、前記アームの全長を変更可能にするために互いに対して調節可能な二つの部分を具備してなることを特徴とする請求項15に記載の耳および目保護装置。
【請求項19】
各イヤープロテクタ取り付け部は、前記イヤープロテクタを前記アームに対して一つ以上の軸の周囲で回転できるように構成されていることを特徴とする請求項11に記載の耳および目保護装置。
【請求項20】
前記取り付け部は、
前記イヤープロテクタに形成されたソケットと、
前記ソケットに保持されるよう構成されたボール部と、前記アームに前記イヤープロテクタを取り付けるために前記アームと係合するよう構成されたアーム取り付け部とを有する取り付け部材と、
を具備してなるボール・ソケットタイプのジョイントであることを特徴とする請求項19に記載の耳および目保護装置。
【請求項21】
前記アームおよびアイプロテクタアセンブリは、着用時に着用者の頭部への把持力を保ちかつ前記装置を適所に保持するのに十分な弾性力を提供するよう構成された引っ張り部材を含んでいることを特徴とする請求項10に記載の耳および目保護装置。
【請求項22】
前記アームおよび前記アイプロテクタを形成する材料は、前記アームおよびアイプロテクタアセンブリを介して、着用時に着用者の頭部における把持力を保持しかつ前記装置を適所に保持するのに十分な弾性力を提供することを特徴とする請求項10に記載の耳および目保護装置。
【請求項23】
各イヤープロテクタは、着用者の外耳に対して載置されかつ着用者の外耳を実質的にまたは全体的にカバーするよう構成された内部遮音部と;硬質な材料からなりかつ前記内部遮音部に取り付けられる外殻と;を具備してなり、前記アームへの連結のための前記取り付け部は、前記イヤープロテクタの前記外殻に取り付けられていることを特徴とする請求項10に記載の耳および目保護装置。
【請求項24】
前記外殻は、選択的に取り除かれかつ置換されるよう構成された取り外し可能部分を有しており、それが取り除かれた場合、前記開孔が前記外殻に形成されるようになっていることを特徴とする請求項23に記載の耳および目保護装置。
【請求項25】
前記イヤープロテクタの遮音能力が、前記外殻における前記開孔を介して、付加的な遮音材料を付加するかまたは取り除くことによって調整可能となっていることを特徴とする請求項24に記載の耳および目保護装置。
【請求項26】
前記外殻の前記取り外し可能部分は、代替的な取り外し可能部分と置き換えることが可能となっていることを特徴とする請求項25に記載の耳および目保護装置。
【請求項27】
前記代替的な取り外し可能部分は、前記イヤープロテクタへの導入のための活性要素を保持していることを特徴とする請求項26に記載の耳および目保護装置。
【請求項28】
前記活性要素は、電子的なコミュニケーションデバイスであることを特徴とする請求項27に記載の耳および目保護装置。
【請求項29】
前記活性要素は携帯電話のためのワイヤレスハンズフリーユニットであることを特徴とする請求項28に記載の耳および目保護装置。
【請求項30】
前記アームはヒンジを使用して前記アイプロテクタ部に取り付けられていることを特徴とする請求項10に記載の耳および目保護装置。
【請求項31】
イヤーマフスタイルのイヤープロテクタであって、
前記イヤープロテクタの一部に開孔を含んでおり、
前記開孔は、得られる遮音レベルを前記開孔が閉じられている場合に得られる遮音レベルから一時的に減少させるよう、着用者によって選択的に開放可能であることを特徴とするイヤーマフスタイルのイヤープロテクタ。
【請求項32】
前記開孔は通常状態では閉じられていることを特徴とする請求項31に記載のイヤープロテクタ。
【請求項33】
作動時に前記開孔を開放する、着用者によって操作可能なアクチュエータが設けられていることを特徴とする請求項32に記載のイヤープロテクタ。
【請求項34】
請求項10に記載されており、かつ図面を参照して実質的に本明細書に記載されていることを特徴とする耳および目保護装置。
【請求項35】
請求項27に記載されたことを特徴とするイヤープロテクタの外殻の代替的な取り外し可能部分。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9a−9b】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13a】
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【図13b】
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【図14a】
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【図14b】
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【図15a】
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【図15b】
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【公表番号】特表2012−500670(P2012−500670A)
【公表日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−524134(P2011−524134)
【出願日】平成21年8月19日(2009.8.19)
【国際出願番号】PCT/AU2009/001064
【国際公開番号】WO2010/022440
【国際公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【出願人】(511049314)ラウド・アンド・クリア・セイフティ・ピーティーワイ・リミテッド (1)
【Fターム(参考)】