説明

インク、画像形成方法及び画像形成装置

【課題】特に、オレンジ乃至レッド領域で優れた色再現領域を有し、且つ、その高い色再現性を長期間にわたって維持することのできる発色性及び耐候性に優れた画像を与えるオレンジインク、画像形成方法、画像形成装置の提供。
【解決手段】オレンジ色材とイエロー色材とをそれぞれ1種以上含有してなるオレンジインクであって、オレンジ色材を単独で含有するオレンジ色材単独インク及びイエロー色材を単独で含有するイエロー色材単独インクの、個々の単独インクによって得られる各画像について、耐光性試験及び耐オゾン性試験の少なくとも一方によって評価されたCIELAB色空間表示系における色差ΔEが、ΔE(イエロー色材単独インク)<ΔE(オレンジ色材単独インク)の関係にあるオレンジ色材とイエロー色材との組み合わせを有してなるオレンジインク。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インク、画像形成方法、及び画像形成装置に関し、特に、色再現領域を拡大し、同時に耐候性を向上させた画像を得ることができるインク、画像形成方法及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、フルカラーの画像を形成する方法として、オフセット印刷、グラビア印刷、電子写真印刷、インクジェット記録方法等が広く用いられている。前記画像形成方法のうち、インクジェット記録方法は、低騒音であること、製造コストが低廉であること、装置を小型に構成できること、記録画像のカラー化が容易であること等の理由から、パーソナルユースやオフィスユースのプリンタ、ファクシミリ、複写機等に広く利用されている。
【0003】
上記画像形成方法の多くは、フルカラーの画像を形成する際、減法混色に基づき画像が形成されるため、印刷の三原色であるイエロー、マゼンタ及びシアンを用いた色再現が行われている。又、これら三原色のインクに加えてブラックのインクを用いる一方、イエロー、マゼンタ及びシアン各色のデータY、M及びCから黒色成分Kを抽出してブラックに置き換え、更には、置き換えた分のY、M及びCの色成分を除去するUCR処理を行うことにより、コントラスト性の向上乃至中性色の安定再現を図るものものある。これらにより、例えば、イエローとマゼンタとの混色によりオレンジ乃至レッド領域、イエローとシアンとの混色によりグリーン領域、マゼンタとシアンとの混色によりブルー乃至バイオレット領域の画像を形成することが可能となり、色相の全領域を表現することができる。
【0004】
又、フルカラー印刷技術には、自然画の再現等、広い色再現領域をもつ印刷法が求められている。そのため、基本三原色であるイエロー、マゼンタ、及びシアンの記録剤に用いる色材について、発色性の良好なものが広く提案されている。しかし、前記三原色で色相の全領域を表現しようとすると、発色性の良好な三原色を用いた場合であっても、三原色の混色によって表現される色領域において、彩度が十分でなく、表現できる色再現領域が不十分となる場合がある。そこで、上記イエロー、マゼンタ及びシアンの三原色の記録剤に加え、色相空間においてそれぞれの中間の色相角を持つ色(以下、特色という)、例えば、レッド、オレンジ、グリーン、バイオレット及びブルー等の記録剤等を用いて画像形成を行う方法が提案されている。
【0005】
この色再現領域の拡張に関しては、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色の基本色の記録剤に加えて、減法混色の3原色以外の高彩度な色、例えば、レッド(オレンジ)、グリーン及びブルー(バイオレット)の3色の記録剤を特色の記録剤として追加し、画像形成を行う方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。又、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色の基本色の記録剤に加え、シアン及びマゼンタに対して相対的に色材濃度の低いライトシアン及びライトマゼンタの2色の記録剤を追加すると共に、更に、オレンジ及びグリーンの2色の記録剤を特色の記録剤として追加して、画像形成を行う方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。前記の何れにおいても、彩度の高い特色を用いることで、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色のみでは再現できなかった鮮やかな色を再現しようとしているのである。
【0006】
【特許文献1】特開平6−57654号公報
【特許文献2】特開2001−138552公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記した特許文献1及び2では、特色の記録剤を用いて形成される画像について、耐光性や耐オゾン性といった画像の耐候性については何ら検討されていない。そのため、特色の記録剤を用いて色再現領域を拡大し発色性に優れた画像を形成できても、その画像の発色性を長期間保つことができないという問題がある。つまり、上記で挙げた特許文献1及び2に記載されている方法では、オレンジ等の特色の記録剤を採用することの最大の利点である、色再現性に優れた画像を長期間にわたって維持することができないのである。
【0008】
従って、本発明は以上のような状況に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、特に、オレンジ乃至レッド領域で優れた色再現領域を有し、且つ、その高い色再現性を長期間にわたって維持することのできる特色の記録剤(インク)、画像形成方法及び画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的は、以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、少なくともオレンジ色材とイエロー色材とをそれぞれ1種以上含有してなるオレンジインクであって、オレンジ色材を単独で含有してなるオレンジ色材単独インク及びイエロー色材を単独で含有してなるイエロー色材単独インクの、個々の単独インクによって得られる各画像について、耐光性試験及び耐オゾン性試験の少なくとも一方によって評価されたCIELAB色空間表示系における色差ΔEが、
ΔE(イエロー色材単独インク)<ΔE(オレンジ色材単独インク)
の関係にあるオレンジ色材とイエロー色材との組み合わせを有することを特徴とするオレンジインク、該オレンジインクを用いた画像形成方法或いは画像形成装置である。
【0010】
本発明においてオレンジ色材とは、混色によってオレンジ乃至レッド領域の特色を与えるものではなく、その色材単独で特色を与えるものをいう。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、オレンジ乃至レッド領域で優れた色再現領域を有し、且つ、その優れた色再現性を長期間にわたって維持することのできる、発色性及び耐候性に優れた画像が得られるオレンジインク、該オレンジインクを用いた画像形成方法及び画像形成装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に、発明を実施するための最良の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特に、オレンジ乃至レッド領域で優れた色再現領域を有し、且つ、その高い色再現性を長期間にわたって維持することのできるインク、画像形成方法、画像形成装置を実現するには、次の要件を満たすことが効果的であることを見出して本発明に至った。即ち、本発明にかかるインクは、特色の記録剤として有効なオレンジインクであるが、少なくとも1種以上のオレンジ色材と、更にこれにイエロー色材を1種以上含有してなることを1つの特徴とする。
【0013】
上記構成を有する本発明のインクによって、本発明の目的が達成できる理由については明確ではないが、次のように考えられる。先ず、オレンジ色材を含むインク中に他の色材を含有させることによって、インク中の色材総量が上がるため、画像の耐候性が向上する。更に、オレンジインクに含有させる色材としてイエロー色材を用いた場合にのみ、特色の色材としてのオレンジ色材の発色性を維持したオレンジインクが得られる。例えば、オレンジインクに含有させる色材としてマゼンタ色材を用いた場合には、特色の色材としてのオレンジ色材の発色性が損なわれてしまう。
【0014】
本発明において、オレンジインク、オレンジ色材、及びイエロー色材とは、以下の条件を満たすものである。つまり、本発明のオレンジインク、該オレンジインクに含まれるオレンジ色材を単独で含有するオレンジ色材単独インク、本発明のオレンジインクに含まれるイエロー色材を単独で含有するイエロー色材単独インクは、それぞれのインクによって得られる画像のCIELAB色空間表示系における色相角が以下の条件を満たすものである。
30°≦色相角(オレンジインク画像)≦75°
30°≦色相角(オレンジ色材単独インク画像)≦75°
75°≦色相角(イエロー色材単独インク画像)≦120°
ここで、各インクの画像における色相角(H°)は、測定した分光反射率から算出されるa*及びb*から下記式によって求められる。
H°=tan-1(b*/a*)+180°(a*<0の場合)
又は、H°=tan-1(b*/a*)+360°(a*>0の場合)
【0015】
又、本発明にかかるオレンジインクは、オレンジ色材とイエロー色材とをそれぞれ1種以上含有するものであるが、更に、オレンジインクに含まれる個々のオレンジ色材及びイエロー色材をそれぞれ単独で含有してなる、オレンジ色材単独インク及びイエロー色材単独インクによって得られる各画像の、耐光性試験及び耐オゾン性試験の少なくとも一方によって評価されたCIELAB色空間表示系における色差ΔEが、「ΔE(イエロー色材単独インク)<ΔE(オレンジ色材単独インク)」の関係にあることを特徴とする。本発明者らの検討によれば、上記要件を満たすインクとすることで、より耐候性に優れた画像が得られる。
【0016】
即ち、本発明にかかるオレンジインクは、オレンジインクに含有させるオレンジ色材とイエロー色材とを選択する場合に、個々のオレンジ色材及びイエロー色材をそれぞれ単独で含有してなる単独インクを調製し、これらのインクによって得られる各画像についてそれぞれ耐候性試験を行い、該試験前後の2種類の画像について測色して得られるCIELAB色空間表示系における色差ΔEが、「ΔE(イエロー色材単独インク)<ΔE(オレンジ色材単独インク)」である色材の組み合わせを選択し、インク中に含有させてなるものである。
【0017】
そして、上記色差ΔEを求めるための耐候性試験には、紫外線等による光に対する光褪色試験と、大気中にあるオゾンガス等のガス成分によるガス劣化に対する褪色試験の少なくともいずれかを用いる。上記における光褪色試験は、キセノンランプを用い、槽内温度35℃、相対湿度60%、照射強度60kluxの条件下で、30時間曝露照射を行う方法である。又、上記におけるガス劣化に対する褪色試験は、槽内温度40℃、相対湿度55%、3ppmのオゾン雰囲気下の条件で、2時間曝露する方法である。上記何れの場合も、記録媒体上に所定のインクを付与したベタパターンを形成し、24時間以上、室内暗所に放置した後、上記に挙げた褪色試験を行い、試験前後における画像の発色特性をCIELAB色空間表示系にて測色することによって、それぞれのΔEを求める。
【0018】
<オレンジインク>
以下、上記した特徴を有する本発明にかかるオレンジインクの各構成成分について説明する。本発明に用いられるインクの色材としては、一般的に用いられている染料や顔料等の公知の色材であっても、新規に合成された色材であっても、本発明の範囲内のもので適宜選択して用いることができる。又、本発明にかかるオレンジインク中に含有させる色材の含有量としては、インク全質量に対して、総量で、0.05〜15質量%とすることが好ましい。又、本発明のオレンジインクは、1種以上のオレンジ色材と、1種以上のイエロー色材とを含有するものであればよく、これらの色の色材は、それぞれ単独でも、或いは複数種類の色材を用いてもよい。又、本発明の範囲内であれば、オレンジ色材、イエロー色材以外の色の色材をインク中に含有させてもよい。
【0019】
オレンジインクの発色性を良好とするために、本発明のオレンジインク中に含有させるオレンジ色材の含有量としては、特に、1.0〜10質量%とすることが好ましい。更に、本発明のオレンジインクに含有させるイエロー色材の含有量としは、オレンジ色材に対して多すぎる場合にはオレンジ色材の発色性を損なう場合があり、又、少なすぎる場合にはオレンジインクの耐候性を十分に向上させることができない場合があるため、オレンジ色材との兼ね合いにおいて含有量を決定することが好ましい。本発明において特に好ましいイエロー色材の量は、オレンジインク中に含まれる色材の質量比で、オレンジ色材:イエロー色材が、1:0.01〜1:1が好適である。
【0020】
下記に、本発明に用いることのできるオレンジ色材、及びイエロー色材の具体例を列挙する。しかし、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0021】
先ず、本発明に用いることのできるオレンジ色材について説明する。
(オレンジ色材)
C.I.アシッドオレンジ7、8、10、12、24、33、56、67、74、88、94、116、142、
C.I.アシッドレッド111、114、266、374、
C.I.ダイレクトオレンジ26、29、34、39、57、102、118、
C.I.フードイエロー3、
C.I.リアクティブオレンジ1、4、5、7、12、13、14、15、16、20、29、30、84、107、
C.I.ディスパースオレンジ1、3、11、13、20、25、29、30、31、32、47、55、56、
C.I.ピグメントオレンジ43、
C.I.ピグメントレッド122、170、177、194、209、224
【0022】
又、下記、遊離酸の形で一般式(I)及び(II)で表される染料も用いることができる。

(上記一般式(I)中、mは0〜2から選ばれる整数を表す。nは0又は1を表す。ただし、m+nは1以上の整数である。)
【0023】


(上記一般式(II)中、mは1又は2を表す。R1は、水素原子、若しくはアルキル基を表す。Xは、−NR23、若しくは−OR2であり、R2及びR3は各々独立に、水素原子、若しくはアルキル基を表す。Yは、水素原子、若しくはアルキル基を表す。)
【0024】
上記一般式(II)中におけるR1〜R3について、より具体的に説明する。R1は、水素原子、或いは、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基である。Xは、反応不活性な置換基であり、−NR23、−OR2が挙げられる。R2及びR3としては、水素原子、或いは、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基である。Yは、反応不活性な置換基であり、水素原子、或いは、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基である。上記一般式(II)において、トリアジン環に直接結合する置換基X或いはYは、上記した通り、反応不活性な置換基とすることが好ましい。これは、インクの長期保存安定性の観点からである。
【0025】
又、本発明で使用することのできる上記一般式(I)及び(II)で表される染料は、遊離酸型のまま使用してもよいが製造時、塩型で得られた場合はそのまま使用してもよく、所望の塩型に変換してもよい。又、酸基(スルホン酸基)の一部が塩型のものであってもよく、塩型の色素と遊離酸型の色素が混在してもよい。このような塩型の例としては、Na、Li、K等のアルカリ金属の塩、アルキル基若しくはヒドロキシアルキル基で置換、又は未置換のアンモニウムの塩、又は有機アミンの塩が挙げられる。
【0026】
有機アミンの例としては、低級アルキルアミン、ヒドロキシ置換低級アルキルアミン、カルボキシ置換低級アルキルアミン、及び炭素数2〜4のアルキレンイミン単位を2〜10個有するポリアミン等が挙げられる。前記塩型の場合、その種類は1種類に限られず複数種混在していてもよい。又、本発明で使用する色素の構造において、その1分子中にスルホン酸基が複数個含まれる場合は、その複数のスルホン酸基は塩基或いは酸型であり、互いに異なるものであってもよい。
【0027】
本発明にかかるオレンジインクは、上記に列挙したオレンジ色材のうち、特に、一般式(I)或いは(II)で示される染料を用いた場合に、より優れた色再現領域をもつオレンジ画像を得ることができるので好ましい。前記一般式(I)或いは(II)で示される染料の具体例としては、例えば、以下に示す構造の染料(例示化合物)が挙げられるが、本発明で使用する色材は、これらに限定されるものではない。又、本発明にかかるオレンジインクにおいて、下記に挙げるような色材は、単独でも、同時に2種類以上用いてもよく、或いは、前記した他のオレンジ色材と混合して使用する等、本発明の範囲内で適宜選択して用いることができる。
【0028】
前記一般式(I)で示される染料の具体例としては、例えば、以下のものが挙げられる。

【0029】

【0030】
一般式(II)で示される染料の具体例としては、例えば、以下のものが挙げられる。

【0031】

【0032】
次に、本発明に用いることのできるイエロー色材について説明する。
(イエロー色材)
C.I.ダイレクトイエロー8、11、12、27、28、33、39、44、50、58、85、86、87、88、89、98、100、110、132、173
C.I.アシッドイエロー1、3、7、11、17、23、25、29、36、38、40、42、44、76、98、99、
C.I.ピグメントイエロー1、2、3、12、13、14、15、16、17、73、74、75、83、93、95、97、98、114、128、138、180
この他に、国際公開第99/43754号パンフレット、国際公開第02/081580号パンフレットに記載されている構造の化合物等が挙げられる。
【0033】
<他の色のインク>
上記したような構成の本発明にかかるオレンジインクは、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、グリーンインク、ブルーインク、ブラックインク等、他の色相を持つインクや、或いは、前記インクと同一色調の淡インクを組み合わせて用いることもできる。これら別の色を有するインク、或いは淡インクを形成する場合に使用することのできる色材としては、従来より一般的に用いられている染料や顔料等の公知の色材であっても、新規に合成された色材であってもよく、適宜選択して用いることができる。又、これらのインク中に含有させる色材の含有量は、インク全質量に対して、0.05〜15質量%とすることが好ましい。又、これらのインク中に含有させる下記に挙げるような色材は、それぞれ単独でも、或いは複数を組み合わせても用いることができる。
【0034】
以下に、イエロー、マゼンタ、シアン、グリーン、ブルー、及びブラックの各インクに含有させることのできる色材の具体例を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(イエロー色材)
C.I.ダイレクトイエロー8、11、12、27、28、33、39、44、50、58、85、86、87、88、89、98、100、110、132、173
C.I.アシッドイエロー1、3、7、11、17、23、25、29、36、38、40、42、44、76、98、99、
C.I.ピグメントイエロー1、2、3、12、13、14、15、16、17、73、74、75、83、93、95、97、98、114、128、138、180
この他に、国際公開第99/43754号パンフレット、国際公開第02/081580号パンフレットに記載されている構造の化合物等。
【0035】
(マゼンタ色材)
C.I.ダイレクトレッド2、4、9、11、20、23、24、31、39、46、62、75、79、80、83、89、95、197、201、218、220、224、225、226、227、228、229、230、
C.I.アシッドレッド6、8、9、13、14、18、26、27、32、35、42、51、52、80、83、87、89、92、106、114、115、133、134、145、158、198、249、265、289、
C.I.フードレッド87、92、94、
C.I.ダイレクトバイオレット107、
C.I.ピグメントレッド2、5、7、12、48:2、48:4、57:1、112、122、123、168、184、202
この他に、特開2003−49100公報、特開2002−371214公報、特開2002−309133公報、特開2002−309116公報、特開2002−309115公報に記載されている構造の化合物、下記一般式(III)で表される染料、遊離酸の形で下記一般式(IV)で表される染料。
【0036】

(上記一般式(III)中、R1は、置換若しくは未置換のアルコキシ基、又は置換若しくは未置換のアリール基を表し、R2及びR4は、各々独立に、水素原子又は置換若しくは未置換のアルキル基を表し、R3は、水素原子、置換若しくは未置換のアルキル基、置換若しくは未置換のアルコキシ基、置換若しくは未置換のアリールオキシ基又はハロゲン原子を表す。Xは、遊離酸の形でカルボキシル基、又はスルホン酸基を表す。nは1又は2を表す。)
【0037】

(上記一般式(IV)中、Ar1は置換若しくは未置換のフェニル基、又は置換若しくは未置換のナフチル基を表し、Ar2は置換若しくは未置換のアセチル基、ベンゾイル基、1,3,5−トリアジニル基、SO2−C65基又はSO2−C64−CH3基の何れかを表す。)
【0038】
前記一般式(III)で表される染料の例を以下に示す。

【0039】

【0040】

【0041】

【0042】

【0043】

【0044】

【0045】
次に、遊離酸の形で前記一般式(IV)で表される染料の例を以下に示す。

【0046】

【0047】

【0048】

【0049】

【0050】
又、上記に例示化合物を列挙した一般式(III)或いは一般式(IV)で表される染料は、遊離酸型のまま使用してもよいが、製造時に塩型で得られた場合はそのまま使用してもよく、又、所望の塩型に変換して使用してもよい。又、酸基の一部が塩型のものであってもよく、塩型の色素と遊離酸型の色素が混在していてもよい。このような塩型の例として、Na、Li、K等のアルカリ金属の塩、アルキル基若しくはヒドロキシアルキル基で置換、又は未置換のアンモニウムの塩、又は有機アミンの塩が挙げられる。有機アミンの例としては、低級アルキルアミン、ヒドロキシ置換低級アルキルアミン、カルボキシ置換低級アルキルアミン及び炭素数2〜4のアルキレンイミン単位を2〜10個有するポリアミン等が挙げられる。前記塩型の場合、その種類は1種類に限らず複数種混在していてもよい。
【0051】
(シアン色材)
C.I.ダイレクトブルー1、15、22、25、41、76、77、80、86、90、98、106、108、120、158、163、168、199、226、307、
C.I.アシッドブルー1、7、9、15、22、23、25、29、40、43、59、62、74、78、80、90、100、102、104、112、117、127、138、158、161、203、204、221、244、
C.I.ピグメントブルー1、2、3、15、15:2、15:3、15:4、16、22、60
この他に、特開2002−327132公報、特開2002−302623公報、特開2002−294097公報、国際公開第02/088256号パンフレットに記載されている構造の化合物等。
【0052】
(グリーン色材)
C.I.アシッドグリーン1、3、5、6、9、12、15、16、19、21、25、28、81、84、
C.I.ダイレクトグリーン26、59、67、
C.I.フードグリーン3、
C.I.リアクティブグリーン5、6、12、19、21、
C.I.ディスパースグリーン6、9、
C.I.ピグメントグリーン7、36
【0053】
(ブルー色材)
C.I.アシッドブルー62、80、83、90、104、112、113、142、203、204、221、244、
C.I.リアクティブブルー49、
C.I.アシッドバイオレット17、19、48、49、54、129、
C.I.ダイレクトバイオレット9、35、47、51、66、93、95、99、
C.I.リアクティブバイオレット1、2、4、5、6、8、9、22、34、36、
C.I.ディスパースバイオレット1、4、8、23、26、28、31、33、35、38、48、56、
C.I.ピグメントブルー15:6、
C.I.ピグメントバイオレット19、23、37
【0054】
下記、遊離酸の形で一般式(V)で表されるアントラキノン構造を有する染料。

(上記一般式(V)中、mは0又は1の整数を表す。R1、R2は各々独立に、水素原子、置換若しくは未置換のアリール基、或いは置換若しくは未置換のシクロヘキシル基を表す。又、R1、R2中の置換基としてスルホン酸基が含まれない場合は、mは1である。)
【0055】
本発明で使用される一般式(V)で表される染料は遊離酸型のまま使用してもよいが製造時、塩型で得られた場合はそのまま使用してもよく、所望の塩型に変換してもよい。又、酸基の一部が塩型のものであってもよく、塩型の色素と遊離酸型の色素が混在していてもよい。このような塩型の例として、Na、Li、K等のアルカリ金属の塩、アルキル基若しくはヒドロキシアルキル基で置換、又は、未置換のアンモニウムの塩、又は有機アミンの塩が挙げられる。有機アミンの例として、低級アルキルアミン、ヒドロキシ置換低級アルキルアミン、カルボキシ置換低級アルキルアミン及び炭素数2〜4のアルキレンイミン単位を2〜10個有するポリアミン等が挙げられる。前記塩型の場合、その種類は1種類に限られず複数種混在していてもよい。又、本発明で使用する色素の構造において、その1分子中に酸基が複数個含まれる場合は、その複数の酸基は塩基或いは酸型であり、互いに異なるものであってもよい。
【0056】
上記一般式(V)中のR1、R2について、より具体的に示すと、水素原子、置換若しくは未置換のフェニル基、或いは置換若しくは未置換のシクロヘキシル基が挙げられ、フェニル基やシクロヘキシル基の置換基としては炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、水酸基、カルボキシル基若しくはその塩、或いはスルホン酸基若しくはその塩等が挙げられる。
【0057】
一般式(V)で示される染料の一例を以下に示す。

【0058】

【0059】
(ブラック色材)
C.I.ダイレクトブラック17、19、22、31、32、51、62、71、74、112、113、154、168、195、
C.I.アシッドブラック2、48、51、52、110、115、156、 C.I.フードブラック1、2、
カーボンブラック、
この他に、国際公開第00/43451号パンフレットに記載されている構造の化合物等。
【0060】
上記カーボンブラックとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等が挙げられ、例えば、レイヴァン(Raven)1170、レイヴァン1190ULTRA−II、レイヴァン1200、レイヴァン1250、レイヴァン1255、レイヴァン1500、レイヴァン2000、レイヴァン3500、レイヴァン5000、レイヴァン5250、レイヴァン5750、レイヴァン7000(以上、コロンビア社製)、ブラックパールズ(Black Pearls)L、リーガル(Regal)330R、リーガル400R、リーガル660R、モウグル(Mogul)L、モナク(Monarch)700、モナク800、モナク880、モナク900、モナク1000、モナク1100、モナク1300、モナク1400、ヴァルカン(Vulcan)XC−72R(以上、キャボット社製)、カラーブラック(Color Black)FW1、カラーブラックFW2、カラーブラックFW2V、カラーブラックFW18、カラーブラックFW200、カラーブラックS150、カラーブラックS160、カラーブラックS170、プリンテックス(Printex)35、プリンテックスU、プリンテックスV、プリンテックス140U、プリンテックス140V、スペシャルブラック(SpecialBlack)4、スペシャルブラック4A、スペシャルブラック5、スペシャルブラック6(以上、デグッサ社製)、No.25、No.33、No.40、No.47、No.52、No.900、No.2300、MCF−88、MA7、MA8、MA100、MA600(以上、三菱化学社製)等を使用することができる。又、マグネタイト、フェライト等の磁性体微粒子やチタンブラック等を黒色顔料として用いてもよい。
【0061】
(顔料の分散剤)
又、インクの色材として上記に列挙したような顔料を用いる場合には、分散剤を併用することが好ましい。分散剤としては、アニオン性基の作用によって、上記したような顔料を、水性媒体に安定に分散させることのできるものが好適に用いられる。分散剤の具体例としては、例えば、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸−マレイン酸ハーフエステル共重合体、或いは前記塩等が含まれる。又、前記分散剤は、重量平均分子量が1,000〜30,000の範囲のものが好ましい。
【0062】
(自己分散型顔料)
又、色材として、顔料表面にイオン性基(アニオン性基)を結合させることによって、分散剤なしで水性媒体に分散させることのできる顔料、いわゆる自己分散型顔料を用いることもでき、このような顔料の一例としては、例えば、自己分散型カーボンブラックを挙げることができる。自己分散型カーボンブラックとしては、例えば、アニオン性基がカーボンブラック表面に結合したものを挙げることができる。
【0063】
<画像形成方法>
先に説明した本発明にかかるオレンジインク、及びこれと共に用いる上記した各色インクは、画像形成方法(装置)、特に、インクジェット記録方法(装置)に好適に用いられる。ここで、インクジェット記録方法(装置)に好適な、先に挙げたような各種色材を用いて得られるインクについて述べる。即ち、インクジェット記録方法(装置)に好適なインクは、水を主体とする水性媒体に、前記したような色材を溶解、或いは分散させて用いて得ることが一般的である。この際に使用する水性媒体としては、水単独、或いは水と水溶性有機溶剤を含むものが利用できる。
【0064】
前記水溶性有機溶剤としては、水溶性を示すものであれば特に制限はなく、アルコール、多価アルコール、ポリグリコール、グリコールエーテル、含窒素極性溶媒、含硫黄極性溶媒、尿素類、糖類、及び前記誘導体等、一般的にインクジェット用インクの溶剤として用いられているものであれば、問題なく使用することができる。前記溶剤はインクの保湿性維持や色材の溶解性、分散性の向上、インクの記録紙への浸透剤等の用途として用いられる。又、前記溶剤は単独でも複数を組み合わせて用いることもできる。
【0065】
水溶性有機溶剤の含有量は、一般にはインク全体の1〜50質量%の範囲が好ましく、より好ましくは3〜40質量%の範囲である。又、インク中の水の含有量は、染料の溶解性やインクの吐出安定性を良好に保つために、30〜95質量%の範囲が好ましい。
【0066】
更に、本発明にかかるインクには、上記成分以外にも必要に応じて界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防カビ剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、水溶性ポリマー等、種々の添加剤を含有させてもよい。
【0067】
例えば、界面活性剤としては、脂肪酸塩類、高級アルコール硫酸エステル塩類、液体脂肪油硫酸エステル塩類、アルキルアリルスルホン酸塩類等の陰イオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル類、アセチレンアルコール類、アセチレングリコール類等の非イオン性界面活性剤があり、これら1種又は2種以上を適宜選択して使用できる。上記した中でも、特にアセチレンアルコール類や、アセチレングリコール類が普通紙への浸透性に優れた効果を発揮するために好適に用いることができる。その使用量は、界面活性剤の種類により異なるが、インク全量に対して、0.01〜5質量%が望ましい。この際、インクの25℃における表面張力は10mN/m(dyn/cm)以上が好ましく、より好ましくは20mN/m以上となるように、又、表面張力が60mN/m以下となるように活性剤の添加する量を決定することが好ましい。なぜなら、本発明で使用するインクジェット記録方式においては、ノズル先端の濡れによるいわゆる印字ヨレ(インク滴の着弾点のズレ)等の発生を有効に抑えることができるからである。又、インクはインクジェット記録装置で良好な吐出特性を得るために、所望の粘度やpHを有するように調整することが好ましい。
【0068】
(画像形成方法及び画像形成装置)
本発明にかかるオレンジインクは、オフセット印刷、グラビア印刷、電子写真印刷、インクジェット印刷等、従来から一般的に用いられている画像形成方法、画像形成装置を用いることができる。ここでは、本発明にかかるオレンジインクを特に好ましく適用できる画像形成方法、画像形成装置として、インクジェット記録方法を用いたインクジェット記録装置について例示する。
【0069】
(画像形成装置の機構部の概略構成)
はじめに、インクジェット記録装置の機構部の概略構成を説明する。インクジェット記録装置の本体は、各機構の役割から、給紙部、用紙搬送部、キャリッジ部、排紙部、クリーニング部、及びこれらを保護し、意匠性を持たす外装部から構成されている。以下、これらの概略を説明していく。
【0070】
図1は、記録装置の斜視図である。又、図2及び図3は、記録装置本体の内部機構を説明するための図であり、図2は右上部からの斜視図、図3は記録装置本体の側断面図をそれぞれ示したものである。
【0071】
上記構成の記録装置において、給紙を行う際には、先ず給紙トレイM2060を含む給紙部において記録媒体の所定枚数のみが給紙ローラM2080と分離ローラM2041から構成されるニップ部に送られる。送られた記録媒体はニップ部で分離され、最上位の記録媒体のみが搬送される。用紙搬送部に送られた記録媒体は、ピンチローラホルダM3000及びペーパーガイドフラッパーM3030に案内されて、搬送ローラM3060とピンチローラM3070とのローラ対に送られる。搬送ローラM3060とピンチローラM3070とからなるローラ対は、LFモータE0002の駆動により回転され、この回転により記録媒体がプラテンM3040上を搬送される。
【0072】
キャリッジ部では記録媒体に画像形成する場合、記録ヘッドH1001(図4)を目的の画像形成位置に配置させ、電気基板E0014からの信号に従って、記録媒体に対しインクを吐出する。記録ヘッドH1001についての詳細な構成は後述するが、本実施形態の記録装置においては、記録ヘッドH1001により記録を行いながらキャリッジM4000が列方向に走査する記録主走査と、搬送ローラM3060により記録媒体が行方向に搬送される副走査とを交互に繰り返すことにより、記録媒体上に画像を形成していく構成となっている。
【0073】
最後に画像形成された記録媒体は、排紙部で第1の排紙ローラM3110と拍車M3120とのニップに挟まれ、搬送されて排紙トレイM3160に排出される。尚、クリーニング部において、画像記録前後の記録ヘッドH1001をクリーニングする目的のために、キャップM5010を記録ヘッドH1001のインク吐出口に密着させた状態で、ポンプM5000を作用させると、記録ヘッドH1001から不要なインク等が吸引されるようになっている。又、キャップM5010を開けた状態で、キャップM5010に残っているインクを吸引することにより、残インクによる固着及びその後の弊害が起こらないように配慮されている。
【0074】
(記録ヘッド構成)
以下に本実施形態で適用するヘッドカートリッジH1000の構成について説明する。本実施形態におけるヘッドカートリッジH1000は、記録ヘッドH1001と、インクタンクH1900を搭載する手段、及びインクタンクH1900から記録ヘッドにインクを供給するための手段を有しており、キャリッジM4000に対して着脱可能に搭載される。
【0075】
図4は、ヘッドカートリッジH1000に対し、インクタンクH1900を装着する様子を示した図である。ここで例示した記録装置では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、淡マゼンタ、淡シアン、及び本発明にかかるオレンジインクによって画像を形成する。従って、インクタンクH1900も7色分が独立に用意されている。そして、図に示すように、それぞれがヘッドカートリッジH1000に対して着脱自在となっている。尚、インクタンクH1900の着脱は、キャリッジM4000にヘッドカートリッジH1000が搭載された状態で行えるようになっている。
【0076】
図5は、ヘッドカートリッジH1000の分解斜視図を示したものである。図において、ヘッドカートリッジH1000は、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101、第1のプレートH1200、第2のプレートH1400、電気配線基板H1300、タンクホルダーH1500、流路形成部材H1600、フィルターH1700、及びシールゴムH1800等から構成されている。
【0077】
第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101はSi基板であり、その片面にインクを吐出するための複数の記録素子(ノズル)がフォトリソグラフィ技術により形成されている。各記録素子に電力を供給するAl等の電気配線は、成膜技術により形成されており、個々の記録素子に対応した複数のインク流路もまた、フォトリソグラフィ技術により形成されている。更に、複数のインク流路にインクを供給するためのインク供給口が裏面に開口するように形成されている。
【0078】
図6は、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101の構成を説明するための正面拡大図である。H2000〜H2600は、それぞれ異なるインク色に対応する記録素子の列(以下、ノズル列ともいう)であり、第1の記録素子基板H1100には、イエローインクの供給されるノズル列H2000、マゼンタインクの供給されるノズル列H2100、及びシアンインクの供給されるノズル列H2200の3色分のノズル列が構成されている。第2の記録素子基板H1101には、淡シアンインクの供給されるノズル列H2300、ブラックインクの供給されるノズル列H2400、オレンジインクの供給されるノズル列H2500、及び淡マゼンタインクの供給されるノズル列H2600の4色分のノズル列が構成されている。
【0079】
各ノズル列は、記録媒体の搬送方向に1,200dpi(dot/inch;参考値)の間隔で並ぶ768個のノズルによって構成され、約2ピコリットルのインク滴を吐出させる。各ノズル吐出口における開口面積は、およそ100μm2に設定されている。又、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101は第1のプレートH1200に接着固定されており、ここには、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101にインクを供給するためのインク供給口H1201が形成されている。
【0080】
更に、第1のプレートH1200には、開口部を有する第2のプレートH1400が接着固定されており、この第2のプレートH1400は、電気配線基板H1300と第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101とが電気的に接続されるように、電気配線基板H1300を保持している。
【0081】
電気配線基板H1300は、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101に形成されている各ノズルからインクを吐出するための電気信号を印加するものであり、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101に対応する電気配線と、この電気配線端部に位置し記録装置本体からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子H1301とを有している。外部信号入力端子H1301は、タンクホルダーH1500の背面側に位置決め固定されている。
【0082】
一方、インクタンクH1900を保持するタンクホルダーH1500には、流路形成部材H1600が、例えば、超音波溶着により固定され、インクタンクH1900から第1のプレートH1200に通じるインク流路H1501を形成している。
【0083】
インクタンクH1900と係合するインク流路H1501のインクタンク側端部には、フィルターH1700が設けられており、外部からの塵埃の侵入を防止し得るようになっている。又、インクタンクH1900との係合部にはシールゴムH1800が装着され、係合部からのインクの蒸発を防止し得るようになっている。
【0084】
更に、前述のようにタンクホルダーH1500、流路形成部材H1600、フィルターH1700及びシールゴムH1800から構成されるタンクホルダー部と、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101、第1のプレートH1200、電気配線基板H1300及び第2のプレートH1400から構成される記録ヘッド部H1001とを、接着等で結合することにより、ヘッドカートリッジH1000が構成されている。
【0085】
尚、ここでは記録ヘッドの一形態として、電気信号に応じて膜沸騰をインクに対して生じさせるための熱エネルギーを生成する電気熱変換体(記録素子)を用いて記録を行うバブルジェット(登録商標)方式の記録ヘッドについて一例を挙げて述べた。
【0086】
この代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4,723,129号明細書、同第4,740,796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式は、オンデマンド型、コンティニュアス型の何れにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液流路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を超える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長・収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましいといえる。
【0087】
又、第二の力学的エネルギーを利用したインクジェット記録装置の形態として、複数のノズルを有するノズル形成基板と、ノズルに対向して配置される圧電材料と導電材料からなる圧力発生素子と、この圧力発生素子の周囲を満たすインクを備え、印加電圧により圧力発生素子を変位させ、インクの小液滴をノズルから吐出させるオンデマンドインクジェット記録ヘッドを挙げることができる。
【0088】
又、インクジェット記録装置としては、上記のようにヘッドとインクタンクとが別体となったものに限らず、それらが分離不能に一体になったものを用いるものでもよい。又、インクタンクとしてはヘッドに対し、分離可能又は分離不能な一体化されたキャリッジに搭載されるもののほか、装置の固定部位に設けられて、インク供給部材、例えば、チューブを介して記録ヘッドにインクを供給する形態のものでもよい。更に、記録ヘッドに対し好ましい負圧を作用させるための構成をインクタンクに設ける場合には、インクタンクのインク収納部に吸収体を配置した形態、或いは可撓性のインク収容袋とこれに対しその内容積を拡張する方向の付勢力を作用するばね部とを有した形態等を採用することができる。又、記録装置としては、上記のようにシリアル記録方式を採るもののほか、記録媒体の全幅に対応した範囲にわたって記録素子を整列させてなるラインプリンタの形態をとるものであってもよい。
【0089】
(記録媒体)
本発明の画像形成方法に用いることのできる記録媒体としては、普通紙、或いは光沢紙、コート紙、光沢フィルムと呼ばれるような、表面にコート層或いはインク受容層を有する特殊媒体等、一般的に用いられている記録媒体を用いることができる。これらの中でも、より優れた色再現領域と耐候性を持つ画像が得られる記録媒体の一例として、記録媒体上に親水性の多孔質粒子層、多孔質高分子層等を有する特殊媒体を挙げることができる。
【0090】
本発明において、記録媒体として用いることのできる特殊媒体の例を更に詳述すると、染料や顔料等の色材をインク受容層内の親水性多孔質構造を形成する微粒子に吸着させて、少なくともこの吸着した色材によって、画像が形成される記録媒体であり、インクジェット法を利用する場合には特に好適である。このような記録媒体としては支持体上のインク受容層に形成された空隙によりインクを吸収するいわゆる吸収タイプであることが好ましい。
【0091】
吸収タイプのインク受容層は、微粒子を主体とし、必要に応じてバインダーやその他の添加剤を含有する親水性多孔質層として構成される。微粒子の例としては、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、カオリン、アルミナ或いはアルミナ水和物等の酸化アルミニウム、珪藻土、酸化チタン、ハイドロタルサイト、酸化亜鉛等の無機顔料や尿素ホルマリン樹脂、エチレン樹脂、スチレン樹脂等の有機顔料が挙げられ、これらの1種以上が使用される。
【0092】
バインダーとして好適に使用されているものには、水溶性高分子やラテックスを挙げることができる。例えば、ポリビニルアルコール又はその変性体、澱粉又はその変性体、ゼラチン又はその変性体、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロオイルメチルセルロース等のセルロース誘導体、SBRラテックス、NBRラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、官能基変性重合体ラテックス、エチレン酢酸ビニル共重合体等のビニル系共重合体ラテックス、ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸又はその共重合体、アクリル酸エステル共重合体等が使用され、必要に応じて2種以上を組み合わせて用いることができる。その他、添加剤を使用することもでき、例えば、必要に応じて、分散剤、増粘剤、pH調整剤、潤滑剤、流動性変性剤、界面活性剤、消泡剤、離型剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等が使用される。
【実施例】
【0093】
以下、実施例を用いて更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、下記実施例によって限定されるものではない。尚、以下の記載で「%」とあるものは、特に断りのない限り質量基準である。
【0094】
実施例、及び比較例に用いる各インクは、以下に示す成分を混合し、十分に攪拌して溶解した後、ポアサイズ0.2μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧ろ過して調製した。尚、インク成分として添加した、界面活性剤であるアセチレングリコールエチレンオキサイド付加物には、川研ファインケミカル(株)製のアセチレノールE100(商品名)を使用した。
【0095】
<実施例1>
(オレンジインク組成1)
・グリセリン 10%
・ジエチレングリコール 4%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
1%
・C.I.フードイエロー3 5%
・C.I.ダイレクトイエロー173 1%
・水 79%
【0096】
又、上記で調製した本実施例のオレンジインク1で使用した各色材を用いて、以下のそれぞれの組成を有するインクを調製し、実施例1におけるオレンジ色材単独インク1、及びイエロー色材単独インク1とした。
【0097】
(オレンジ色材単独インク1の組成)
・グリセリン 10%
・ジエチレングリコール 4%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
1%
・C.I.フードイエロー3 5%
・水 80%
【0098】
(イエロー色材単独インク1の組成)
・グリセリン 10%
・ジエチレングリコール 4%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
1%
・C.I.ダイレクトイエロー173 1%
・水 84%
【0099】
<実施例2>
(オレンジインク2の組成)
・グリセリン 7%
・ジエチレングリコール 16%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
0.7%
・C.I.アシッドオレンジ7 4%
・C.I.アシッドイエロー23 0.8%
・水 71.5%
【0100】
又、上記で調製した本実施例のオレンジインク2で使用した各色材を用いて、以下のそれぞれの組成を有するインクを調製し、実施例2におけるオレンジ色材単独インク2、及びイエロー色材単独インク2とした。
【0101】
(オレンジ色材単独インク2の組成)
・グリセリン 7%
・ジエチレングリコール 16%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
0.7%
・C.I.アシッドオレンジ7 4%
・水 72.3%
【0102】
(イエロー色材単独インク2の組成)
・グリセリン 7%
・ジエチレングリコール 16%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
0.7%
・C.I.アシッドイエロー23 0.8%
・水 75.5%
【0103】
<実施例3>
(オレンジインク3の組成)
・グリセリン 8%
・ジエチレングリコール 20%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
0.8%
・C.I.アシッドオレンジ7 5%
・C.I.ダイレクトイエロー173 1%
・水 65.2%
【0104】
又、上記で調製した本実施例のオレンジインク3で使用した各色材を用いて、以下のそれぞれの組成を有するインクを調製し、実施例3におけるオレンジ色材単独インク3、及びイエロー色材単独インク3とした。
【0105】
(オレンジ色材単独インク3の組成)
・グリセリン 8%
・ジエチレングリコール 20%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
0.8%
・C.I.アシッドオレンジ7 5%
・水 66.2%
【0106】
(イエロー色材単独インク3の組成)
・グリセリン 8%
・ジエチレングリコール 20%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
0.8%
・C.I.ダイレクトイエロー173 1%
・水 70.2%
【0107】
<比較例1>
(オレンジインク4の組成)
・グリセリン 10%
・ジエチレングリコール 4%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
1%
・C.I.フードイエロー3 5%
・例示化合物12(マゼンタ色材) 1%
・水 79%
【0108】
又、上記で調製した本比較例のオレンジインク4で使用した各色材を用いて、以下のそれぞれの組成を有するインクを調製し、比較例1におけるオレンジ色材単独インク4、及びマゼンタ色材単独インク1とした。
【0109】
(オレンジ色材単独インク4の組成)
・グリセリン 10%
・ジエチレングリコール 4%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
1%
・C.I.フードイエロー3 5%
・水 80%
【0110】
(マゼンタ色材単独インク1の組成)
・グリセリン 10%
・ジエチレングリコール 4%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
1%
・例示化合物12 1%
・水 84%
【0111】
<比較例2>
(オレンジインク5の組成)
・グリセリン 8%
・ジエチレングリコール 20%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
0.8%
・C.I.アシッドオレンジ7 5%
・例示化合物12(マゼンタ色材) 1%
・水 65.2%
【0112】
又、上記で調製した本比較例のオレンジインク5で使用した各色材を用いて、以下のそれぞれの組成を有するインクを調製し、比較例2におけるオレンジ色材単独インク5、及びマゼンタ色材単独インク2とした。
【0113】
(オレンジ色材単独インク5の組成)
・グリセリン 8%
・ジエチレングリコール 20%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
0.8%
・C.I.アシッドオレンジ7 5%
・水 66.2%
【0114】
(マゼンタ色材単独インク2の組成)
・グリセリン 8%
・ジエチレングリコール 20%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
0.8%
・例示化合物12 1%
・水 70.2%
【0115】
<評価>
(測色方法)
先ず、画像形成装置に、インクジェット式画像形成装置であるキヤノン(株)製PIXUS950i改造機を用い、該装置に、実施例及び比較例で調製した上記構成の各インクのそれぞれを搭載して、100%デューティーのベタ画像を形成した。そして、得られた各画像についてL*、a*、b*を測定し、該測色した値を用いて後述する各項目について評価を行った。各画像のL*、a*、b*は、Gretag Macbeth社製のSpectrolinoを用いて測定した分光反射率から算出した。その際の測定条件は、観測光源:D50、観測視野:2度、濃度:ANSI A、白色基準:Abs、フィルター:Noにて行った。又、記録媒体としては、プロフェッショナルフォトペーパーPR101(商品コード:1029A001[AB])、スーパーフォトペーパーSP101(商品コード:7980A001[AA])(何れもキヤノン(株)製)を用いた。
【0116】
[発色性評価]
得られたベタ画像を24時間以上、室内暗所に放置した後、上記の方法で測色を行い、各画像の色相角(H°)を算出した。又、各実施例及び比較例における、オレンジインクで形成した画像と、オレンジ色材単独インクで形成した画像との間の色差ΔE(発色性)を求めた。その結果を、表1に示した。
【0117】
表1に示されている通り、全ての実施例における、オレンジインク、オレンジ色材単独インク、及びイエロー色材単独インクは、その色相角が以下の条件を満たしており、本発明におけるオレンジインク、オレンジ色材単独インク、及びイエロー色材単独インクであることが確認された。尚、比較例における、オレンジインク、オレンジ色材単独インクも、その色相角は以下の条件を満たしている。 30°≦色相角(オレンジインク画像)≦75°
30°≦色相角(オレンジ色材単独インク画像)≦75°
75°≦色相角(イエロー色材単独インク画像)≦120°
【0118】
又、表1に示されている通り、全ての実施例において、オレンジインクと、オレンジ色材単独インクとのΔE(色差)は小さく、オレンジインクにイエロー色材を含有させても、オレンジ色材の発色性を損なわないオレンジインクが得られたことが確認された。これに対して、マゼンタ色材を含有してなる比較例においては、オレンジインクと、オレンジ色材単独インクとのΔE(色差)が大きく、オレンジ色材の発色性が損なわれてしまったことがわかる。
【0119】
[褪色試験]
先の方法で得られたベタ画像を24時間以上、室内暗所に放置した後、下記に述べる褪色試験を行った。そして、試験前後の画像について測色を行い、両者の画像の色差ΔEを求めた。又、褪色試験としては、以下の条件にて、耐光性試験及び耐オゾン性試験を行い、色差としては、ΔE(耐光性)と、ΔE(耐オゾン性)とを求めた。
【0120】
(耐光性試験)
紫外線カットフィルターを装着したキセノンフェードメーターCi3000(アトラス社製)にて、槽内温度35℃、相対湿度60%、照射強度60kluxの条件下で、30時間曝露照射を行った。
【0121】
(耐オゾン性試験)
オゾンフェードメーターにて、槽内温度40℃、相対湿度55%、3ppmのオゾン雰囲気下の条件で、2時間曝露を行った。
【0122】
この結果を、下記表1に示す。下記表1より、全ての実施例において、オレンジインクのΔE(耐光性)、ΔE(耐オゾン性)は、オレンジ色材単独インクのΔE(耐光性)、ΔE(耐オゾン性)と比較して小さくなっており、イエロー色材を含有させることにより、オレンジインクの耐候性が向上していることがわかる。これに対して、実施例1のオレンジインク中のイエロー色材をマゼンタ色材に代えた比較例1のオレンジインク、及び、実施例3のオレンジインク中のイエロー色材をマゼンタ色材に代えた比較例2のオレンジインクも、画像の褪色試験においては、実施例の各インクと同様に、オレンジ色材単独インクのΔEと比較して、オレンジインクのΔEは小さくなっており、マゼンタ色材を含有させることによってもオレンジインクの耐候性を向上させることができることがわかる。しかし、先述したように、比較例のオレンジインクの場合には、実施例のオレンジインクと比較して発色性に劣り、色再現性に優れる画像を得ることが困難であり、発色性と耐候性を同時に高いレベルで満足できる画像が得られるものではなかった。
【0123】

【0124】
以上の通り、各インクに対する、発色性評価及び褪色試験の結果より、オレンジ色材にイエロー色材を含有させた構成の本発明のオレンジインクによれば、オレンジ色材の発色性を維持したまま、耐候性が向上した画像を与えることができるオレンジインクが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0125】
【図1】本発明の実施形態における記録装置の斜視図である。
【図2】本発明の実施形態における記録装置の内部機構部の斜視図である。
【図3】本発明の実施形態における記録装置の内部機構部の断面図である。
【図4】本発明の実施形態で適用したヘッドカートリッジにインクタンクを装着する状態示した斜視図である。
【図5】本発明の実施形態で適用したヘッドカートリッジの分解斜視図である。
【図6】本発明の実施形態で適用したヘッドカートリッジにおける記録素子基板を示す正面図である。
【符号の説明】
【0126】
M2041:分離ローラ
M2060:給紙トレイ
M2080:給紙ローラ
M3000:ピンチローラホルダ
M3030:ペーパーガイドフラッパー
M3040:プラテン
M3060:搬送ローラ
M3070:ピンチローラ
M3110:排紙ローラ
M3120:拍車
M3160:排紙トレイ
M4000:キャリッジ
M5000:ポンプ
M5010:キャップ
E0002:LFモータ
E0014:電気基板
H1000:ヘッドカートリッジ
H1001:記録ヘッド
H1100:第1の記録素子基板
H1101:第2の記録素子基板
H1200:第1のプレート
H1201:インク供給口
H1300:電気配線基板
H1301:外部信号入力端子
H1400:第2のプレート
H1500:タンクホルダー
H1501:インク流路
H1600:流路形成部材
H1700:フィルター
H1800:シールゴム
H1900:インクタンク
H2000:イエローノズル例
H2100:マゼンタノズル列
H2200:シアンノズル列
H2300:淡シアンノズル列
H2400:ブラックノズル列
H2500:オレンジノズル列
H2600:淡マゼンタノズル列

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、オレンジ色材とイエロー色材とをそれぞれ1種以上含有してなるオレンジインクであって、オレンジ色材を単独で含有してなるオレンジ色材単独インク及びイエロー色材を単独で含有してなるイエロー色材単独インクの、個々の単独インクによって得られる各画像について、耐光性試験及び耐オゾン性試験の少なくとも一方によって評価されたCIELAB色空間表示系における色差ΔEが、
ΔE(イエロー色材単独インク)<ΔE(オレンジ色材単独インク)
の関係にあるオレンジ色材とイエロー色材との組み合わせを有してなることを特徴とするオレンジインク。
【請求項2】
少なくともオレンジインクを用いて画像を形成する画像形成方法であって、該オレンジインクに、請求項1に記載のオレンジインクを使用することを特徴とする画像形成方法。
【請求項3】
少なくともオレンジインクを搭載してなる画像形成装置であって、上記オレンジインクが、請求項1に記載のオレンジインクであることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−169295(P2006−169295A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−360391(P2004−360391)
【出願日】平成16年12月13日(2004.12.13)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】