説明

インクジェットプリンタヘッドの異常検出装置及びその異常検出方法

【課題】圧電素子を用いて、インキ吐出後の振動を感知することによって、インクジェットプリンタヘッドの異常吐出の有無を検出することができるインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置及びその異常検出方法を提供する。
【解決手段】インキチャンバに圧力を加える圧電素子120とグラウンドとの間に接続され、該圧電素子120で発生する電圧を増幅する増幅部130と、該増幅部130によって増幅された電圧に基づいて、インキの正常吐出の有無を検出する検出部150とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェットプリンタヘッドの異常検出装置及びその異常検出方法に関し、より詳しくは、インクジェットプリンタヘッドの異常吐出の有無を検出するインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置及びその異常検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェットプリンタは、インクジェットプリンタヘッドのノズルを通じて小さなインキ液滴を紙に噴射して印刷する方式を用いており、圧力チャンバ、ノズル、流路及び駆動圧力を発生させる圧電アクチュエータ(actuator)によって構成される。
【0003】
この中で圧電アクチュエータは、一般に、圧力チャンバの周囲に密接されており、電気信号を入力された圧電アクチュエータの変位の変化によって、該圧力チャンバから圧力が発生し、これによってノズルを通じて液滴が吐き出されることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−326237号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、インクジェットプリンタヘッドのノズルは、空気に露出しているため、インキと空気とが接触する面で空気がインクジェットプリンタヘッドの内部に流れ込みやすいという問題点があった。こうして流れ込まれた空気は、圧電アクチュエータによって発生する圧力を大きく落として、ノズルからの液滴の吐出を妨害することになる。
前述のように、インクジェットプリンタヘッドで異常吐出が発生する場合、印刷品質に好くない影響を及ぶ恐れがあるため、異常吐出の発生したノズルを速かに検出することが肝要である。
【0006】
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであって、その目的は、圧電素子を用いて、インキ吐出後の振動を感知することによって、インクジェットプリンタヘッドの異常吐出の有無を検出することができるインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置及びその異常検出方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を解決するために、本発明の一実施形態によるインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置は、インキチャンバに圧力を加える圧電素子とグラウンドとの間に接続され、該圧電素子で発生する電圧を増幅する増幅部と、該増幅部によって増幅された電圧に基づいて、インキの正常吐出の有無を検出する検出部とを含む。
【0008】
前記検出部は、前記増幅部によって増幅された電圧と予め格納された正常吐出時基準電圧とを比較する。
前記検出部は、該比較結果に基づいて、前記増幅部によって増幅された電圧と前記正常吐出時基準電圧とが同じであると、該ノズルからインキが正常に吐出されていると判断する。
【0009】
また、前記検出部は、前記比較結果に基づいて、前記増幅部によって増幅された電圧と前記正常吐出時基準電圧とが異なると、該ノズルからインキが異常に吐出されていると判断する。
【0010】
また、前記検出部は、異常にインキが吐出された該ノズルの番号を格納する。
【0011】
また、前記検出部は、所定の時間ごとに前記検出されたインキの正常吐出の有無に関連するデータを格納する。
【0012】
また、本発明の他の実施形態によるインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置は、複数のノズルを通じてインキが噴射されるように、該複数のノズルに対応する複数の駆動信号を生成する駆動部と、該駆動信号に応じてインキチャンバに圧力を加える圧電素子と、該圧電素子で発生した電圧を増幅する増幅部と、該増幅部によって増幅された電圧に基づいて、インキの正常吐出の有無を検出する検出部と、前記圧電素子で発生する電圧を前記増幅部に選択的に伝達するために、ターンオンまたはターンオフ動作する切換え部とを含む。
【0013】
前記検出部は、前記増幅部によって増幅された電圧と予め格納された正常吐出時の前記増幅部の電圧とを比較して、インキの正常吐出の有無を検出する。
【0014】
詳しくは、前記検出部は、前記比較結果に基づいて、前記増幅部によって増幅された電圧と正常吐出時の前記増幅部の電圧とが同じであると、該ノズルからインキが正常に吐出されていると判断する。
【0015】
一方、前記検出部は、前記比較結果に基づいて前記増幅部によって増幅された電圧と正常吐出時の前記増幅部の電圧とが異なると、該ノズルからインキが異常に吐出されていると判断する。
【0016】
また、前記検出部は、異常にインキが吐出された該ノズルの番号を格納する。
【0017】
また、前記検出部は、所定の時間ごとに前記検出されたインキの正常吐出の有無に関連するデータを格納する。
【0018】
また、前記検出部は、前記駆動信号に応じて前記圧電素子が駆動された後に、前記増幅部によって増幅された電圧に基づいて、インキの正常吐出の有無を検出する。
【0019】
また、本発明の他の好適な実施形態によるインクジェットプリンタヘッドの異常検出方法は、インクジェットプリンタヘッドに設けられたノズルを通じてインキが噴射されるように、複数のノズルに対応する複数の駆動信号を生成して出力する駆動ステップと、該駆動信号に応じて圧電素子を駆動し、該圧電素子で発生した電圧を検出して格納する検出ステップと、前記複数のノズルへの検出動作が完了したか否かを判断し、前記検出動作が完了すると、前記格納された電圧と予め格納された基準電圧とを比較してインキの正常吐出の有無を判別する判別ステップとを含む。
【0020】
前記判別ステップは、前記格納された電圧を増幅し、該増幅された電圧と予め格納された正常吐出時基準電圧とを比較して、インキの正常吐出の有無を判別する。
【発明の効果】
【0021】
前述のように、本発明によるインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置及びその異常検出方法によれば、インキ吐出後の残り振動によって圧電素子が発生する出力を増幅して、ノズルからインキが正常に吐き出されるか否かを簡単に判断することができるという効果が奏する。
【0022】
また、圧電素子が発生する出力を増幅する増幅部の二つの接点のうちのいずれか一つをグラウンドと接続することによって、ノズル当り感知すべきである接点の数を減らすことができるという効果が奏する。
【0023】
これにより、インクジェットプリンタヘッドの回路構成が簡単になると共に、製造コストを節減することができるという効果が奏する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施形態によるインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置の構成図である。
【図2a】正常吐出及び異常吐出の時、本発明の一実施形態によるインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置の増幅部から出力される各信号を比較したグラフである。
【図2b】正常吐出及び異常吐出の時、本発明の一実施形態によるインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置の増幅部から出力される各信号を比較したグラフである。
【図3a】正常吐出及び異常吐出の時、本発明の他の実施形態によるインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置の増幅部から出力される各信号を比較したグラフである。
【図3b】正常吐出及び異常吐出の時、本発明の他の実施形態によるインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置の増幅部から出力される各信号を比較したグラフである。
【図4】本発明の他の実施形態によるインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置の構成図である。
【図5】本発明の一実施形態によるインクジェットプリンタヘッドの異常状態を検出する過程を示す動作流れ図である。
【図6】本発明の一実施形態によるインクジェットプリンタヘッドの異常状態を検出するための動作波形を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の好適な実施の形態は図面を参考にして詳細に説明する。次に示される各実施の形態は当業者にとって本発明の思想が十分に伝達されることができるようにするために例として挙げられるものである。従って、本発明は以下示している各実施の形態に限定されることなく他の形態で具体化されることができる。そして、図面において、装置の大きさ及び厚さなどは便宜上誇張して表現されることができる。明細書全体に渡って同一の参照符号は同一の構成要素を示している。
【0026】
本明細書で使われた用語は、実施形態を説明するためのものであって、本発明を制限しようとするものではない。本明細書において、単数形は文句で特別に言及しない限り複数形も含む。明細書で使われる「含む」とは、言及された構成要素、ステップ、動作及び/又は素子は、一つ以上の他の構成要素、ステップ、動作及び/又は素子の存在または追加を排除しないことに理解されたい。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態によるインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置の構成図を示す。
【0028】
図1に示すように、インクジェットプリンタヘッドの異常検出装置100は、駆動部110、圧電素子120、増幅部130、抵抗140及び検出部150を含んで構成される。
【0029】
駆動部110は、圧電素子120を駆動するために駆動信号を発生して出力する。
【0030】
圧電素子120は、インクジェットプリンタヘッドのノズルごとに設けられ、駆動部110から入力された電気的な駆動信号を機械的なエネルギに変換して、各ノズルのインキチャンバで圧力を発生させて、該ノズルからインキが吐き出されるようにする。
【0031】
また、圧電素子120は、インキ吐出時に前述のような電気的なエネルギ(すなわち、電気的な駆動信号)を機械的なエネルギに変換することと反対に、機械的なエネルギを電気的なエネルギに変換することができる。
【0032】
これによって、圧電素子120は、インキの吐出後に残り振動が圧電素子120に加えられる場合、これを電気的な信号として出力するため、ピエゾアクチュエータとして使われる圧電素子120を、インキ吐出後の振動を感知して異常吐出の有無を判別するセンサーとしても使うことができる。
【0033】
そして、圧電素子120は、回路で構成する場合その電気的な特性が容量素子と類似なので、図1では、キャパシタ(capacitor:CPZT)として示した。
【0034】
増幅部130は、反転入力端(−入力端)が圧電素子120に接続され、非反転入力端(+入力端)がグラウンド(GND)に接続される。そして、圧電素子120と該グラウンドとの間には、電流感知のための抵抗140が接続される。
【0035】
一方、本発明の一実施形態によるインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置は、増幅部130の反転入力端に接続される抵抗素子(図示せず)をさらに備えることができる。該増幅部130の非反転入力端に接続される抵抗140と反転入力端に接続される抵抗素子(図示せず)との両抵抗値は互いに同じく設定するのが望ましい。
【0036】
そして、増幅部130は、圧電素子120で発生する電圧を増幅して検出部150へ伝達する。このように圧電素子120で発生した電圧を増幅する理由は、インキ吐出後の残り振動によって圧電素子120で発生される電気的信号が、駆動部110から出力される電気的な信号に比べて非常に小さいからである。
【0037】
検出部150は、増幅部130で増幅された圧電素子120の発生電圧を分析して、ノズルからインキが正常に吐き出されるか、または異常に吐き出されるかを検出する。
【0038】
より詳しくは、検出部150は、増幅部130で増幅された圧電素子120の発生電圧である出力信号を供給され、予め格納された正常吐出時の基準出力信号と比較する。該比較結果に基づいて、両出力信号が一致しないと、該当ノズルを異常吐出が発生したノズルと判別する。そして、該比較結果に基づいて、両出力信号が一致すると、該当ノズルを正常吐出が発生したノズルと判別する。
【0039】
また、検出部150は、所定の時間ごとにインキの正常吐出の有無に関連するデータを格納するように構成される。前述のように、所定の時間ごとにインキの正常吐出の有無に関連するデータを格納することによって、所定の画面表示手段を通じてインキの正常吐出の有無結果が表示されるように制御する。
【0040】
図2a及び図2bは各々、正常吐出及び異常吐出の時、本発明の一実施形態によるインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置の増幅部から出力される信号を比較したグラフである。図3a及び図3bは各々、正常吐出及び異常吐出の時、本発明の他の実施形態によるインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置の増幅部から出力される信号を比較したグラフを示す。
【0041】
詳しくは、図2a中の実線は、正常吐出の場合の出力を示し、破線は異常吐出の場合の出力を示す。図2bは、図2aに示された二つの出力の差を示している。
【0042】
検出部150は、さらに正確な判断のために、正常吐出の場合の基準出力信号から、増幅部130から入力された出力信号を引いた信号が図2bに示された信号と一致する場合、該当ノズルを異常吐出が発生したノズルと判断する。ここで、検出部150には、図2bのグラフの信号が予め格納されてもよい。
【0043】
同様に、図3a中の実線は、正常吐出の場合の出力を示し、破線は異常吐出の場合の出力を示している。図3bは、図3aに示された二つの出力の差を示している。
【0044】
図2a及び図2bは、ノズル部位の空気とインキとが接触する面で空気が流れ込まれることによって異常吐出が発生する場合であり、図3a及び図3bは、インキ及び異物がノズル面を塞ぐことによって異常吐出が発生する場合である。
【0045】
図4は、本発明の他の実施形態によるインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置の構成図を示す。
【0046】
同図のように、インクジェットプリンタヘッドの異常検出装置100は、複数のノズルが設けられたインクジェットプリンタヘッドに適用するために、駆動部110、圧電素子120、増幅部130、抵抗140、検出部150、切換え部160及び駆動スイッチ170を含んで構成される。
【0047】
駆動部110は、複数のノズル、すなわち、複数の圧電素子120を駆動するために複数の駆動信号を発生して出力する。
【0048】
圧電素子120は、インクジェットプリンタヘッドのノズルごとに設けられ、駆動部110から入力された電気的な駆動信号を機械的なエネルギに変換して、各ノズルのインキチャンバで圧力を発生させ、該ノズルからインキが吐き出されるようにする。
【0049】
増幅部130は、反転入力端(−入力端)が圧電素子120と抵抗140との間に接続され、非反転入力端(+入力端)がグラウンドに接続される。そして、圧電素子120とグラウンドとの間には、電流感知のための抵抗140が接続される。
【0050】
そして、増幅部130は、圧電素子120で発生する電圧を増幅して検出部150へ伝達する。このように圧電素子120で発生した電圧を増幅することは、インキ吐出後の残り振動によって圧電素子120で発生される電気的信号が、駆動部110から出力される電気的な信号に比べて非常に小さいからである。
【0051】
検出部150は、増幅部130で増幅された圧電素子120の発生電圧を分析して、ノズルからインキが正常に吐き出されるか、または異常に吐き出されるかを判別する。
【0052】
より詳しくは、検出部150は、増幅部130で増幅された圧電素子120の発生電圧である出力信号を供給され、予め格納された正常吐出時の基準出力信号と比較する。該比較結果に基づいて、両出力信号が一致すると、該当ノズルを異常吐出が発生したノズルと判別する。そして、検出部150は、異常吐出が発生したノズルの番号を格納した後、他のノズルに対する出力をスキャンして異常吐出が発生したかを検出する。前述のようなステップを繰り返して、複数のノズルに対する異常吐出の検出が完了すると、異常吐出が発生したノズルの番号が所定の画面表示手段上に表示されるように制御する。
【0053】
切換え部160は、圧電素子120で発生する電圧を増幅部130に選択的に伝達するために、ターンオンまたはターンオフされる。
【0054】
すなわち、切換え部160を用いて、圧電素子120で発生する電圧を増幅部130の反転入力端(−入力端)に切り換えることによって複数のノズルに対して出力を順にスキャンして、どのノズルで異常吐出が発生したのかを順に検出することができるようになる。
【0055】
駆動スイッチ170は、駆動部110から出力される駆動信号に対応してターンオンまたはターンオフ動作して圧電素子120の駆動を制御する。すなわち、駆動スイッチ170がターンオンされると、圧電素子120もターンオン動作し、駆動スイッチ170がターンオフされると、圧電素子120もターンオフ動作することになる。
【0056】
図5は、本発明の一実施形態によるインクジェットプリンタヘッドの異常状態を検出する過程を示す動作流れ図である。図6は、本発明の一実施形態によるインクジェットプリンタヘッドの異常状態を検出するための動作波形を示すグラフである。
【0057】
図5及び図6を参照して、インクジェットプリンタヘッドに設けられたノズルを通じてインキが噴射されるように、複数のノズルに対応する複数の駆動信号を生成して出力する(S500)。
【0058】
すると、駆動信号に応じて圧電素子120を駆動し、圧電素子120で発生した電圧を検出して格納する(S510、S520)。
【0059】
図6に示すように、駆動部110からの駆動電圧波形(駆動信号)が圧電素子120に供給されると、圧電素子120には、図6のような電流が流れて、圧電素子120から出力される電圧波形を増幅して出力信号を検出することができる。この時、圧電素子120から出力される電圧波形は、比較のために所定時間ごとに格納されてもよい。
【0060】
そして、現ノズルが最後のノズルなのかを確認し(S530)、前述の動作を最後のノズルまで繰り返して行う。
【0061】
最後のノズルまで測定された出力信号を格納した後(すなわち、複数のノズルに対して圧電素子120で発生した出力信号を検出する動作を完了したかを判断し(S530)、該検出動作が完了すると(S530で「はい」)、検出部150は、格納された出力信号と予め格納された正常吐出時の基準出力信号とを比較して(S540)、ノズルの正常吐出の有無を検出する。
【0062】
もし、検出部150は、格納された出力信号と予め格納された正常吐出時の基準出力信号とが同じであると(S540で「はい」)、該ノズルからインキが正常に吐出されていると判断する(S550)。
【0063】
一方、検出部150は、格納された出力信号と予め格納された正常吐出時の基準出力信号とが同じではないと(S540の「いいえ」)、該ノズルからインキが異常に吐出されていると判断する(S560)。
【0064】
続いて、検出部150は、異常に検出されたノズルの番号を格納した後、該ノズルの番号が所定の画面表示手段上に表示されるように制御する(S570)。
【0065】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、前記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0066】
100 インクジェットプリンタヘッドの異常検出装置
110 駆動部
120 圧電素子
130 増幅部
140 抵抗
150 検出部
160 切換え部
170 駆動スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インキチャンバに圧力を加える圧電素子とグラウンドとの間に接続され、該圧電素子で発生する電圧を増幅する増幅部と、
前記増幅部によって増幅された電圧に基づいて、インキの正常吐出の有無を検出する検出部
とを含むインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置。
【請求項2】
前記検出部は、前記増幅部によって増幅された電圧と予め格納された正常吐出時基準電圧とを比較する請求項1に記載のインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置。
【請求項3】
前記検出部は、前記比較結果に基づいて、前記増幅部によって増幅された電圧が前記正常吐出時基準電圧とが同じであると、該ノズルからインキが正常に吐出されていると判断する請求項2に記載のインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置。
【請求項4】
前記検出部は、前記比較結果に基づいて、前記増幅部によって増幅された電圧と前記正常吐出時基準電圧とが異なると、該ノズルからインキが異常に吐出されていると判断する請求項2に記載のインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置。
【請求項5】
前記検出部は、異常にインキが吐出された該ノズルの番号を格納する請求項4に記載のインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置。
【請求項6】
前記検出部は、所定の時間ごとに前記検出されたインキの正常吐出の有無に関連するデータを格納する請求項1に記載のインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置。
【請求項7】
複数のノズルを通じてインキが噴射されるように、該複数のノズルに対応する複数の駆動信号を生成する駆動部と、
前記駆動信号に応じて、インキチャンバに圧力を加える圧電素子と、
前記圧電素子で発生した電圧を増幅する増幅部と、
前記増幅部によって増幅された電圧に基づいて、インキの正常吐出の有無を検出する検出部と、
前記圧電素子で発生する電圧を前記増幅部に選択的に伝達するためにターンオンまたはターンオフ動作する切換え部
とを含むインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置。
【請求項8】
前記検出部は、前記増幅部によって増幅された電圧と予め格納された正常吐出時の前記増幅部の電圧とを比較し、インキの正常吐出の有無を検出する請求項7に記載のインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置。
【請求項9】
前記検出部は、前記比較結果に基づいて、前記増幅部によって増幅された電圧と正常吐出時の前記増幅部の電圧とが同じであると、該ノズルからインキが正常に吐出されていると判断する請求項8に記載のインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置。
【請求項10】
前記検出部は、前記比較結果に基づいて、前記増幅部によって増幅された電圧と正常吐出時の前記増幅部の電圧とが異なると、該ノズルからインキが異常に吐出されていると判断する請求項8に記載のインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置。
【請求項11】
前記検出部は、異常にインキが吐出された該ノズルの番号を格納する請求項9に記載のインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置。
【請求項12】
前記検出部は、所定の時間ごとに前記検出されたインキの正常吐出の有無に関連するデータを格納する請求項7に記載のインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置。
【請求項13】
前記検出部は、前記駆動信号に応じて前記圧電素子が駆動された後に、前記増幅部によって増幅された電圧に基づいて、インキの正常吐出の有無を検出する請求項7に記載のインクジェットプリンタヘッドの異常検出装置。
【請求項14】
インクジェットプリンタヘッドに設けられたノズルを通じてインキが噴射されるように、複数のノズルに対応する複数の駆動信号を生成して出力する駆動ステップと、
前記駆動信号に応じて圧電素子を駆動し、該圧電素子で発生した電圧を検出して格納する検出ステップと、
前記複数のノズルへの検出を完了したか否かを判断し、該検出動作が完了すると、前記格納された電圧と予め格納された基準電圧とを比較してインキの正常吐出の有無を判別する判別ステップ
とを含むインクジェットプリンタヘッドの異常検出方法。
【請求項15】
前記判別ステップは、前記格納された電圧を増幅して、前記増幅された電圧と予め格納された正常吐出時基準電圧とを比較してインキの正常吐出の有無を判別する請求項14に記載のインクジェットプリンタヘッドの異常検出方法。

【図1】
image rotate

【図2a】
image rotate

【図2b】
image rotate

【図3a】
image rotate

【図3b】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2012−166542(P2012−166542A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−206875(P2011−206875)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】