説明

インクジェットプリンタ内でクリアインクを射出するプリントヘッドの位置を合わせる方法及びシステム

【課題】操作者が、インクジェットプリンタ内のクリアインクを射出するプリントヘッドの位置合わせミスを検知することを可能にする方法を提供する。
【解決手段】第1の色のインクで第1のテストパターンをプリントし、次いでクリアインクで第2のテストパターンを第1のテストパターンの上にプリントする。次いで第1のテストパターンと第2のテストパターンのインクを拡散してクリアインクを第1の色のインク間隙のスペースに広げる。次いで、操作者は第1のテストパターン内の所定のマークに対する第2のテストパターン内の所定のマークの空間関係を確認することができる。第1のテストパターンと第2のテストパターンの所定のマークを配列して操作者が位置合わせミスの距離を確認し、インクジェットプリンタにより、操作者のより入力された位置合わせミス距離が用いられクリアインクを射出するプリントヘッドの位置合わせが調整される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示するシステム及び方法は、一般にインクジェット・プリント・システムに関し、より詳細にはインクジェット・プリント・システム内でプリントヘッドの位置を合わせてインクの滴の位置合わせを可能にするシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プリント画像と画像データときっちりと、画像データにより表される画像対象とその色の両方に関して忠実に対応させるためには、プリントヘッドを画像の表面及びプリンタ内の別のプリントヘッドを参照して、位置合わせなければならない。プリントヘッドの位置合わせとは、プリントヘッドを操作して、既知のパターンにインクを射出し、次いで画像の表面と、プリンタ内のその他のプリントヘッドとを参照し、射出されたインクのプリント画像を分析して、プリントヘッドの方向性を決定する処理のことである。
【0003】
プリント画像の分析は2つの方向を参照して行われる。「処理方向」とは、画像受け部が移動してプリントヘッドを画像の表面が通過して、射出されたインクを受ける方向を指し、「クロス処理方向」とは、画像受け部の幅に垂直な方向を指す。プリント画像を分析するために、テストパターンを作る必要がある、そうすればインクジェットが動作してインクの射出を行い、実際にインクが射出されたかどうか、及びプリントヘッドが正しく動作すればインクが付着すべき位置に、射出されたインクが付着したどうかを、画像受け部及びプリンタ内のその他のプリントヘッドを参照して判定することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
別々のプリントヘッドから射出されたインクの滴を検知し、プリントヘッドの位置及び方向を推測し、1つ以上のプリントヘッドを移動させてプリントシステム内の良好な位置に対して許容範囲の位置合わせを実現するために使用する補正データ識別するシステム及び方法が知られている。インクジェット・プリント・システムの中には、プリントヘッドインク受け部上にクリアインクを射出するよう構成されているものもある。このクリアインクは、最終のプリント製品の光沢度を調整し、所望すればプリントされた領域に保護膜を形成するため使用することができる。しかし、クリアインクを使用することで1つ問題が持ち上がる。画像システム内でインク受け部上に射出されるクリアインクの滴を検知することは困難である。クリアインクは、明確に画像を写さないため、従来のプリントヘッドの位置を合わせるシステム及び方法では、クリアインクの滴と、クリアインクを射出するプリントヘッドの位置及び方向性を推測することができない。したがって、クリアインクを射出するプリントヘッドの位置合わせを行うシステム及び方法の開発が所望される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
インクジェットプリンタは、システム内のクリアインクを射出するプリントヘッドが、色のついた目に見えるインクを射出するプリントヘッドと位置合わせできるよう構成されている。このシステムは、第1の色のインクを射出するインクジェットの配列を有する少なくとも1つのプリントヘッドと、クリアインクを射出するインクジェットの配列を有する少なくとも1つのプリントヘッドと、処理データをインクジェットプリンタに入力するためのユーザインターフェースと、クリアインクを射出する少なくとも1つのプリントヘッドに動作可能に接続する少なくとも1つのアクチュエータと、第1の色のインクを射出する少なくとも1つのプリントヘッド、クリアインクを射出する少なくとも1つのプリントヘッド、少なくとも1つのアクチュエータ、及びユーザインターフェースに操作可能に接続する制御装置と、を含む。この制御装置は、第1の色のインクを射出する少なくとも1つのプリントヘッドを操作して、第1の色のインクで第1のテストパターンを、第1の色のインクを射出する少なくとも1つのプリントヘッドを通過しながら処理方向に移動する記録媒体上にプリントし、クリアインクを射出する少なくとも1つのプリントヘッドを操作して、クリアインクで第2のテストパターンを、クリアインクを射出する少なくとも1つのプリントヘッドを通過しながら処理方向に移動する記録媒体上にプリントよう構成されている。制御装置は、クリアインクを射出する少なくとも1つのプリントヘッドを操作して、第2のテストパターンを第1のテストパターンの上にプリントし、ユーザインターフェースからクリアインクを射出する少なくとも1つのプリントヘッドの位置合わせミスを示す、記録媒体上の第2のテストパターンの部分の位置に対応する距離を識別するデータを受け取り、クリアインクを射出する少なくとも1つのプリントヘッドに動作可能に接続する少なくとも1つのアクチュエータを操作する。この制御装置は、位置合わせミスを識別するデータを参照して少なくとも1つのアクチュエータを操作して、第1の色のインクを射出する少なくとも1つのプリントヘッドを参照してクリアインクを射出する少なくとも1つのプリントヘッドの位置合わせを調整する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】図1は、クリアインクを射出するプリントヘッドと、目に見える色の付いたインクを射出するプリントヘッドとの位置を合わせる処理のフローチャートである。
【図2】図2は、クリアインクを色の付いたインクの上に描写した図である。
【図3】図3は、クリアインクを見えるようにした、クリアインク及び色の付いたインクの構造を示す図2の一部を示した拡大図である。
【図4】図4は、処理方向及びクロス処理方向での位置合わせミスを識別する、色の付いたインクのテストパターンの上にクリアインクのテストパターンをプリントした描写図である。
【図5】図5は、プリントヘッドの位置合わせミスを示す、図4のテストパターンの描写図である。
【図6】図6は、プリントヘッドに関するロールの位置合わせミスを識別するために使用する、色の付いたインクテストパターンの上にクリアインクテストパターンをプリントした描写図である。
【図7】図7は、プリントヘッドのロール位置合わせミスを示す、図6のテストパターンの描写図である。
【図8】図8は、クリアインクを射出するプリントヘッドに関する、きめの目の粗い、目の細かい、及びロールの位置合わせミスを識別するために使用する、3つのグループのテストパターンの図である。
【図9】図9は、連続するロールの媒体がシステム内のプリントヘッドを通過して移動するとき媒体上にインクを射出する改良型のインクジェット画像システムの概略図である。
【図10】図10は、プリントバーユニットの概略図である。
【図11】図11は、図9の線分11−11に沿った従来のプリントヘッド構成の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図9を参照すると、インクジェット画像システム5が示されている。この画像装置5は、プリントエンジンを備えて画像データを処理し、制御信号を生成してインクジェットイジェクタへ送信する。着色剤はインク又は1つ以上の染料又は顔料を含む全ての好適な材料でよく、選択された媒体に付着する。この着色剤は黒又はその他のあらゆる所望の色でよく、所与の画像装置は複数の明確な着色剤及びクリアインクを媒体に付着させる。
【0008】
媒体を供給源10から必要に応じて広げ、1つ以上のローラを回転させる種々のモータ(図示せず)で推し進めることができる。媒体調整器はローラ12及び予備ヒータ18を含む。媒体は一連のカラーユニット21A、21B、21C、及び21Dを含むプリントステーション20を通って搬送され、各カラーユニットは媒体の幅を全体に効果的に延在し、移動する媒体の上に直接(即ち、中間又はオフセット部を介することなしに)インクを載せることができる。システム5のプリントゾーン内のプリントヘッドの配列に関しては、図11を参照してより詳細に議論する。
【0009】
図9に示すシステムでは、処理方向に黒インクを射出するカラーユニットに続いてクリアインクを射出するコーティングステーション95が含まれる。このコーティングステーション95は、クリアインクをプリント媒体に付着させる。クリアインクは、プリンタから取り出された後の油汚れや、その他の環境による劣化からプリント媒体を保護するのに効果的である。クリアインクを重ねることで、その下の画像の容姿に影響を与えることなく処理中の油汚れ及び/又はズレにさらされるインクに対する犠牲層として機能させることができる。コーティングステーション95は、プリントヘッド98からパターン内にクリアインクを射出する。
【0010】
各カラーユニット21A〜21D、及びコーティングステーション95は、少なくとも1つのアクチュエータを含み、このアクチュエータは、媒体ロールを横切るクロス処理方向に配置された各プリントヘッドモジュール内のプリントヘッドを調整するよう構成されている。一般的な実施形態では、各モータはステッピングモータ等の電気機械装置である。プリントバー、プリントヘッド、及びアクチュエータで構成された一実施形態について、図10を参照して下記に議論する。実際の一実施形態では、プリントバーのアクチュエータが、2つ以上のプリントヘッドを含むプリントバーと接続している。プリントバーのアクチュエータは、媒体ロールのクロス処理方向の軸に沿ってプリントバーを摺動させることによりプリントバーを再配置させるよう構成されている。プリントヘッドのアクチュエータも、各カラーユニット21A〜21D及びコーティングステーション95内の個々のプリントヘッドに接続するよう構成することができる。続く中間ヒータ30、定着組立体40は熱及び/又は圧力を媒体に与えて、画像を媒体に定着させるよう構成されている。定着組立体は、高温又は非高温の熱圧力ローラ、放射放熱器、加熱ランプ等を含むあらゆる好適な装置又は画像を媒体に定着させる装置を含むことができる。
【0011】
散布器40は、画像側のローラ42に関連するクリーニング/オイリングステーション48を含むことができる。このステーション48は、特定な離型剤又はその他の材料の膜をローラの表面から除去及び/又はローラの表面に塗布する。離型剤の材料は、約10〜200センチポイズの粘度を有するアミノ・シリコン・オイルでよい。
【0012】
散布器40を通過し続く経路で、ローラに巻きつけられてプリント媒体がシステムから取り出される(片面プリントの場合)、又はロール反転器84に進みそこで反転され、別のローラのセクションへ送られて、再度プリントヘッド、中間ヒータ、散布器、及びコーティングステーションを通過するができる。次いで、両面プリントの媒体は、ローラに巻きつけられて巻き取りユニット90によりシステムから取り出される。あるいは、媒体をカッティング、バインディング、ソーティング及び/又はステープリング等の作業を行う別の処理ステーションに送ることもできる。
【0013】
装置5の種々のサブシステム、構成部品、及び機能の操作と制御は、制御装置50の補助により行われる。制御装置50はプログラムの命令を実行する汎用又は専用のプログラマブルプロセッサと共に実装される。クロス処理方向のプリントバー及びプリントヘッドの位置を調整するために、制御装置50はカラーユニット21〜21のプリントバー及びプリントヘッドアクチュエータと、コーティングステーション95に動作可能に接続する。
【0014】
画像システム5には、上記と同様にプリントロールに画像を供給する光学画像システム54を含むことができる。この光学画像システムは例えば、プリントヘッド組立体のインクジェットによって受け取り部の上に吹き付けられたインクの滴の有無、色の濃さ、及び/又は位置を検知するよう構成されている。
【0015】
既知のプロセッサを用いて位置合わせすることができるプリントゾーン900の概略図を図11に示す。プリントゾーン900は、処理方向904に沿って配列された4つのカラーユニット912、916、920、及び924を含む。コーティングステーション926が、カラーユニット912に続いて配置されている。各カラーユニットは、他のカラーユニットとは異なる色の付いたインクを射出し、コーティングステーションはクリアインクを射出する。一実施形態では、カラーユニット912は黒インクを射出し、カラーユニット916が黄色のインクを射出し、カラーユニット920はシアンのインク射出し、そしてカラーユニット924はマゼンタのインクを射出する。処理方向904は画像受け部がカラーユニット924からカラーユニット912までのカラーユニットの下部を移動する際、その受け部が進む方向である。
【0016】
システム5のカラーユニット又はコーティングステーション内で用いることができる一対のプリントバーの構成を図10に示す。プリントバー404A及び404Bは、動作可能にそれぞれプリントバーのモータ408A及び408Bに接続し、複数のプリントヘッド416A〜E及び420A、420Bは、これらのプリントバーに取り付けられている。プリントヘッド416A〜Eは、電気モータ412A〜Eとそれぞれ動作可能に接続し、プリントヘッド420A及び420Bは、電気モータとは接続していないが、プリントバー404A及び404Bにそれぞれ固定して接続する。各プリントバーのモータは、そのモータに動作可能に接続するプリントバーをクロス処理方向428又は432のどちらか一方に向かって動かす。プリントヘッド416A〜416E及び420A〜420Bは、交互に配列して、プリントヘッド内のインクジェットイジェクタが、媒体ロール全体のクロス処理方向に連続する線をプリントできるようにする。
【0017】
図10のプリントバーは、各プリントバーに取り付けられた複数のプリントヘッドの形態で示されているが、プリントバーのうちの1つ以上は、バーに取り付けられた単一のプリントヘッドを含むことができる。このようなプリントヘッドは、媒体の文書プリント領域の幅全体に渡って媒体上にインクを射出するのに十分な全長をクロス処理方向に有することができる。プリントバーユニットでは、アクチュエータをプリントバー又はプリントヘッドに動作可能に接続させることができる。
【0018】
プリントシステム内の少なくとも1つのカラーユニット及びコーティングステーションを用いてテストパターンをプリントする上記の方法により、プリントシステムの操作者が、コーティングステーションのプリントヘッドの位置合わせを評価し、アクチュエータを操作してコーティングステーション内のプリントヘッドの位置を調整するシステムにデータを入力することができる。この方法では、目に見える色の付いたインクでプリントされたテストパターンの上に、クリアインクのテストパターンをプリントすることが必要である。このクリアインクにより、クリアインクに覆われた不均一な色の付いたインクの領域の部分の容姿を変えることができる。反射光のもとでプリントされたテストパターンを見ると、クリアインクで覆われていない色の付いたインク領域とクリアインクに覆われた色の付いたインク領域との差が明確になる。またテストパターンをプリントした後、及びテストパターンを見る前にテストパターンのインクを拡散することでも、色の付いたインク領域を覆ったクリアインクを検知することが容易になる。一実施形態では、色の付いたインク及びクリアインクに関するテストパターンを用いて、その領域を色の付いたインクを射出する1つ以上のプリントヘッドと、クリアインクを射出する1つ以上のプリントヘッドとの間の最も良い合わせ位置に対応させて位置合わせミスの距離を識別する。次いで、操作者がユーザインターフェースからこの位置合わせミスの距離をインクジェットプリンタに入力し、プリンタ内の制御装置がクリアインクを射出する1つ以上のプリントヘッドに動作可能に接続する1つ以上のアクチュエータを操作してプリントヘッドを再配列する。このテストパターンを、所定の形状を有するプリントされたシンボル又はマークを有する異なる配列で構成して、処理方向、クロス処理方向、及びロール方向の位置合わせミスを識別する。
【0019】
図2により、色の付いたインクの上にプリントされたクリアインクを見ることができる。Xの208のクリアインクのなめらかな面は鏡面的に光を反射し、一方でクリアインクに覆われていない紙212の面、及び色の付いたインクの領域216は光を拡散するため、媒体204の表面をある角度で傾斜して示している。照明の光の入射角と同じ反射角で下地を見ることにより、その領域を覆うクリアインクがより明確に写し出される。図2のクリアインクに覆われた領域の濃淡をより明確にする実際の構造を図3に示す。Xの208のうちの1つの部分が色の付いたインク216の領域内に示されている。下部にある色の付いたインクは、濃い密度の列の中にプリントされている。クリアインクを射出するプリントヘッド内のインクジェットを操作する制御装置は、色の付いたインク領域の一部の上をプリントするように構成されているため、クリアインクの滴が色の付いたインクの滴の近辺に付着する。一実施形態では、制御装置は色の付いたインク領域の間隙のスペース内に、クリアインクを射出するよう構成されている。この領域が上記の散布器内のローラのニップを通過した後、その圧力で色の付いたインクを拡散し、インク滴の列に隣接する媒体を覆う。しかし、クリアインクがプリントされた領域では、クリアインクにより色の付いたインクの列の間の領域が満たされやすい。このクリアインクが、色の付いたインクのこれらの領域への拡散を防いでいるため、色の付いたインク302の各列は、クリアインク306に覆われた媒体の列によって互いに隔離される。したがって、縦列306内では媒体が目に見えるままで、そのためその領域は色の付いたインクを拡散できる領域よりも明るく見える。上記の通り、同じ色のインクを射出するプリントヘッドをクロス処理方向にノズルを離す距離の約1.5倍の距離だけずらしてクロス処理方向の解像度を2倍にすることができる。プリントヘッドうちの1つだけを操作して、色の付いたインクの領域をプリントした場合、色の付いたインクの列の間の距離が長くなりクリアインクに覆われた媒体領域がより鮮明になる。他の実施形態では、色の付いたインクの領域を作り出すインクジェットを選択して操作することで、色の付いたインクの列の間に、より広い間隙を提供するプリントヘッドで実現可能な解像度より低い解像度で均一な領域を作り出している。
【0020】
2つのテストパターンを用いて、クリアインクを射出するプリントヘッドの位置合わせミスを検知する一実施形態を図4に示す。第1のテストパターン464は、目に見える単一の色のインクでプリントされた正方形468の7×7のマトリクスである。縦列は数字で示され、横列はローマ字で識別されている。第2のテストパターン472は、クリアインクでプリントされた十字マーク即ちX476の7×7のマトリクスである。第1のテストパターンのシンボルが、第2のテストパターンのシンボルから区別することができれば、別のシンボルをこれらのテストパターンで使用することも可能である。同様に、テストパターン内の処理方向及びクロス処理方向のシンボルの数は実施形態によって異なるが、シンボルの数は、最小サイズの可視シンボル及びプリントヘッドの幅により限定される。Xの中心は、処理方向及びクロス処理方向で互いに所定のピクセル数だけ離されている。同様に、正方形の中心も、処理方向クロス処理方向で所定のピクセル数だけ離れており、そのピクセル数は第1のテストパターンのシンボルを分離する所定のピクセル数とは異なる。図4に示す通り、2つのテストパターンをプリントすることで、第2のテストパターンの最も中心のシンボルの中心が、第1のテストパターンの最も中心シンボルの中心の上に位置し、最も中心シンボルからの距離が長くなるほど第1のテストパターンのシンボルの中心と第2のテストパターンシンボルの中心との間の位置合わせミスが大きくなっている。中心4×D列に位置する2つのテストパターンの中心のX及び正方形の中心を合わせることで、クリアインクを射出する1つ以上のプリントヘッドと、色の付いたインクを射出する1つ以上のプリントヘッドの位置が合っていることを確認できる。
【0021】
1つ以上のクリアインクを射出するプリントヘッドと、色の付いたインクを射出する1つ以上のプリントヘッドとが適切に位置合わせができていない場合、図4に示す最も中心の2つのシンボルを除いて、第1のテストパターンのシンボルと第2のテストパターンのシンボルは一直線に並ぶ。図5では、図4の第1テストパターン及び第2のテストパターンの位置合わせミスをこの方法で示している。図5に示す通り、第2のテストパターンのXと、第1のテストパターンの正方形を6×E列の位置504で位置を合わせている。ここで示す実施形態では、第2のテストパターンのシンボルの中心の間隔は、第1のテストパターンのシンボルの中心の間隔よりも5ピクセル分短くなっている。したがって、2つのテストパターンの中心をE×6で合わせることで、クリアインクを射出する1つ以上のプリントヘッドがクロス処理方向で目標とする正しい中心から右側に5ピクセル分の距離、処理方向で目標とする中心より下に10ピクセル分の距離だけ位置がずれていることが確認できる。操作者は2つのテストパターンをその上に有するプリントアウトされた媒体を確認した後、2つのパターンの中心が最も合う行と列の位置を判定し、識別された情報をユーザインターフェースからインクジェットプリンタに入力する。次いで、制御装置が識別データを参照して、クリアインクを射出する1つ以上のプリントヘッドに動作可能接続する1つ以上のアクチュエータを操作して、プリントヘッドを調整する。
【0022】
2つのテストパターンの中心の間の間隔を変更することで、正確な位置を合わせの異なる解像度を確認することができる。例えば、第2のテストパターンのXの中心を第1のテストパターンの正方形の中心から、例えば、31ピクセル分の長い距離分離すことで、例えば、処理方向及びクロス処理方向で±93ピクセルより大きな位置合わせミスを確認することができる。したがって、このように大きな間隔で1組のテストパターンを離すことにより、クリアインクを射出する1つ以上のプリントヘッドと、色の付いたインクを射出する1つ以上のプリントヘッドとの間の位置合わせを調整して、中心を離した距離のおおよそ1.5倍の距離にすることができる。例えば、31ピクセル分だけテストパターンを離すことにより、調整する位置合わせを約15と1.5ピクセルに対応するレベルにすることができる。次いで、より狭い間隔を有する中心で2つのテストパターンをプリントすることにより、クリアインクを射出する1つ以上のプリントヘッドと、色の付いたインクを射出する1つ以上のプリントヘッドとの間の位置合わせを、により正確に調整することができる。例えば、31ピクセル分離れたパターンを使用した後、5ピクセル分離れたパターンを使用し対応する調整を行うことで、クリアインクを射出する1つ以上のプリントヘッドと、色の付いたインクを射出する1つ以上のプリントヘッドとの間の位置合わせが約2ピクセルと1.5ピクセルのレベルに達することができる。このように、異なる中心の間隔を有する2つの以上の組のテストパターンを用いることで、クリアインクを射出するプリントヘッド位置合わせミスを最初の大きな位置合わせミスから、より小さな位置合わせミスに調整することができる。
【0023】
プリントヘッドに関する別の位置合わせのパラメータは、ロールの位置合わせである。ロールとは、媒体の平面に垂直な軸の周りのプリントヘッドの回転のことを指す。ロールの位置合わせミスを検知し補正するための1組のテストパターンの一実施形態を図6に示す。この図では、色の付いたインクの第1のテストパターンの7つの長方形604が、前もって従来の方法により位置を合わせた、1つ以上のプリントヘッドのよりプリントされる。次いで、クリアインクの7つの長方形608が、クリアインクを射出する1つ以上のプリントヘッドによりプリントされる。クリアインクを射出するプリントヘッドのロールが、色の付いたインクを射出するプリントヘッドのロールと一致すれば、横列4のクリアインク長方形の中心は横列4の色の付いたインク長方形の中心と重なる。クリアインクの長方形の一辺と次のクリアインクの長方形の一辺との処理方向における間隔は、色の付いたインクの長方形一辺のこのシーケンスの処理方向における間隔よりも1ピクセル分長いため、横列3及び横列5のクリアインクの長方形は、横列3及び横列5の色の付いたインク長方形の中心から、それぞれページの上端とページの下端に向かって1ピクセル分だけずれている。処理方向における色の付いたインクの長方形の幅は、処理方向におけるクリアインクの長方形の幅より6ピクセル分広く構成されているため、色の付いたインク3ピクセル分によって、クリアインクの長方形の下辺と色の付いたインク長方形の下辺とが横列4で隔てられる。同様に、色の付いたインク3ピクセル分によって、クリアインク長方形の上辺と、色の付いたインク長方形の上辺とが横列4で隔てられる。したがって、色の付いたインクの長方形の第1のテストパターンの上にクリアインクの長方形の第2のテストパターンをプリントすることにより、横列7のクリアインク長方形の下辺と横列7の色の付いたインク長方形の下辺とが一致し、列1のクリアインクの長方形上辺と、横列1の色の付いたインクの長方形の上辺とが一致する。
【0024】
クリアインクを射出するプリントヘッドがロールした状況では、クリアインクの長方形が傾いてプリントされる。この傾きにより、クリアインクの長方形の1つの下辺が、第1の色の付いた長方形の下辺と、2つのパターンの左側で重なり、これにより別の1つのクリアインクの長方形の下辺が、第2の色の付いた長方形の下辺と2つのパターンの右側で重なる。例えば、図7では、横列7のクリアインクの長方形の下辺が横列7の色の付いたインクの長方形の下辺と位置704の2つのテストパターンの左側で重なっているが、そのクリアインクの長方形の下辺は横列7の色の付いた長方形の下辺の右側より下に延在している。その代り、横列5のクリアインクの長方形の下辺は、横列5の色の付いたインクの長方形の下辺と位置708の右側で重なり、これらの2つの長方形の下辺は横列5の左側で隔てられる。下辺の位置合わせのこの差は、クリアインクを射出するプリントヘッドがクリアインクの長方形幅により分割されたおおよそ2ピクセル分に対応する角度だけ合わされた位置から回転したことを示している。2つの横列の差をユーザインターフェースからインクジェットプリンタに入力し、制御装置が第2のテストパターンのクリアインクを射出した回転したプリントヘッドに動作可能に接続する1つ以上のアクチュエータを操作して、2ピクセルの差及びクリアインクの長方形の幅を参照してプリントヘッドを回転させることができる。クリアインクの長方形と色の付いた長方形との左側と右側の上辺が一致する列を参照して、第1のテストパターンと第2のテストパターンを比較することもできる。例えば、図7では、列3のパターンの左側で上辺が重なり、列1の右側で上辺が重なっている。
【0025】
一実施形態では、図8に示されたテストパターンを用いてクリアインクを射出するプリントヘッドの位置合わせを検証し、必要であれば調整する。これらのグループのテストパターンをプリントする前に、従来のやり方で色の付いたインクを射出するプリントヘッドの位置を合わせて、基準を設定しこれとクリアインクを射出するプリントヘッドとを比較することができる。第1のテストパターンと第2のテストパターンの上段のグループ804は、7つのプリントヘッドが媒体の幅全体にわたり、図11に示すもの類似する配置に対応する。1つの配置から色の付いたインク射出され、他方の配置からクリアインクが射出される。グループ804内のシンボル間の間隔により、クリアインクを射出する各プリントヘッドと色の付いたインクを射出するプリントヘッドのうちの1つとの目の粗い位置合わせが可能となる。同様に、制御装置は2つの配列のプリントヘッドを操作して中段のグループ808内の第1のテストパターンと第2のテストパターンをプリントする。このグループ内のシンボル間の間隔により、クリアインクを射出する各プリントヘッドと色の付いたインクを射出するプリントヘッドとの目の細かい位置合わせが可能となる。制御装置2つの配列内のプリントヘッドを操作して下段のグループ812の第1のテストパターンと第2のテストパターンもプリントする。これらのパターンを用いてクリアインクを射出するプリントヘッドのあらゆるロール位置合わせミスを識別する。
【0026】
インクジェットプリンタ内でクリアインクを射出するプリントヘッドと、色の付いたインクを射出するプリントヘッドとの位置合わせを可能にする方法100を図1に示す。色の付いたインクを射出するプリントヘッドを従来の方法で整列させた後、インクジェットプリンタ内の制御装置が色の付いたインクを射出する1つ以上のプリントヘッドを操作して第1のテストパターンをプリントし、次いでクリアインクを射出する1つ以上のプリントヘッドを操作して第2のテストパターンを第1のテストパターンの上にプリントする(ブロック104)。一実施形態では、プリントヘッドを操作して図8に示される3つのグループの第1のテストパターンをプリントし、次いでクリアインクのプリントヘッドを操作して第2のテストパターンをこの3つのグループの第1のテストパターンの上にプリントする。プリントされたテストパターンが散布器(ブロック112)内のニップを通過した後、テストパターンをプリントされた媒体は、インクジェットプリンタから出力され、操作者が発光源を用いて図2に示された角度に近い特定な角度で、テストパターンに光をあててテストパターンのグループを検査する。最初に操作者は目の粗い位置合わせのグループを検査し、第2のテストパターンのシンボルが第1のテストパターンのシンボル内で最も中心になる位置を決定する。この位置で目の粗い位置合わせグループ内の各マトリクスの中心でない場合、操作者は、調整をこの条件が一致しないプリント列を伴う目の粗い調整として識別するデータと、第1のテストパターンと第2のテストパターンが一致する中心の位置の横と縦の列の指数とをインクジェットプリンタのユーザインターフェースに入力する(ブロック116)。制御装置は、目の粗い位置合わせが行われたこと(ブロック118)を検知し、プリント列の識別子を用いて、適切に位置合わせされていないクリアインクを射出する対応するプリントヘッドを識別し、目の粗い位置合わせのテストパターンに関する間隔パラメータを用いて、処理方向とクロス処理方向における位置合わせミスの度合いを識別する(ブロック120)。クロス処理方向の距離は、識別されたマトリクスに対応するプリントヘッドに動作可能に接続する1つ以上のアクチュエータを操作するために、制御装置により用いられる(ブロック124)。処理方向距離は、時間調整パラメータを計算するためには制御装置により用いられ、続いてこの時間調整パラメータを用いてプリントヘッドに信号を発信するタイミングを遅らせ又は速めて、位置合わせミスの処理方向における距離を相殺する(ブロック128)。操作者は、最も良く位置合わせされた対象のテストパターン内のマトリクス毎の横列と縦列の指数を決定し、次いで調整が行われる。
【0027】
プリントヘッドを調整し、時間パラメータを計算し将来の使用のために格納した後、テストパターンのグループを再度プリントする(ブロック104〜112)。操作者は、目の粗い位置合わせのグループを再度検査し、2つのテストパターンの中心が一致しているかを判定する。一致していない場合、上記の処理を繰り返す。処理のこの部分は、目の粗い位置合わせグループに関する2つのテストパターンの中心が一致するまで繰り返し行われる。次いで、操作者は目の細かい位置合わせのグループのテストパターンを検査し、第2のテストパターンのシンボルが第1のテストパターンのシンボル内で最も中心になる位置を判定する。この位置が、決めの細かい位置合わせグループの各マトリクスの中心でない場合、操作者は、目の細かい調整が、この条件と一致しない各プリント縦列を伴う調整と識別するデータと、第1のテストパターンと第2のテストパターンの中心が一致する位置の横と縦の列の指数と、をインクジェットプリンタのユーザインターフェースから入力する(ブロック116)。制御装置は、目の細かい位置合わせが行われたこと(ブロック136)を検知し、プリント列の識別子を用いて、適切に位置合わせされていないクリアインクを射出する、対応するプリントヘッドを識別し、目の細かい位置合わせのテストパターンに関する間隔パラメータを用いて、処理方向とクロス処理方向における位置合わせミスの度合いを識別する(ブロック140)。クロス処理方向の距離は、識別されたマトリクスに対応するプリントヘッドと動作可能に接続する1つ以上のアクチュエータを操作するために制御装置により用いられる(ブロック144)。もちろん、この動作は目の粗い位置合わせパターンを参照して得たデータに応じて行われる動作よりも目が細かい。処理方向の距離も時間調整パラメータを計算するために制御装置により用いられ、続いてこの時間調整パラメータを用いてプリントヘッドに信号を発信するタイミングを遅らせ又は速めて位置合わせミスの処理方向における距離を相殺する(ブロック148)。操作者は、最も良く位置合わせされた対象に関するテストパターン内のマトリクス毎の横列と縦列に指数を決定し、次いで調整が行われる。上記の議論は、目の粗い位置合わせ及び目の細かい位置合わせに関するが、より目の細かい調整に関する適切な対象間の間隔を有するテストパターンを用いたスーパーファインレベルの調整と言ったさらに細かいレベルの調整も可能である。
【0028】
プリントヘッドを調整し、相殺時間のパラメータを計算し、将来の目の細かい位置合わせグループを参照しての使用のために格納した後、テストパターンのグループを再度プリントする(ブロック104〜112)。操作者は、目の粗い位置合わせのグループを再度検査し、2つのテストパターンの中心が一致しているかどうかを判定する。一致していない場合、上記の処理を繰り返す。処理のこの部分は、目の粗い位置合わせグループに関する2つのテストパターンの中心が一致するまで繰り返し行われる。次いで操作者は、ロール位置合わせミスを検知するためのテストパターンを確認し、クリアインクの長方形の下辺の位置が、中心の色の付いたインクの長方形の下辺と左と右の両側で一致しているかどうかを判定する。ロール調整グループの各プリント列内で中心の色の付いたインクの長方形の下辺全体でこの位置が合っていない場合、操作者は、この調整をこの条件の一致しない各プリント列を伴うロール調整と識別するデータと、クリアインクの長方形の下辺と色の付いたインクの長方形の下辺の位置が左側と右側で一致する2つの横列の列数の差と、をインクジェットプリンタのユーザインターフェースから入力する(ブロック116)。制御装置は、ロール調整位置が行われたこと(ブロック150)を検知し、マトリクスの識別子を用いて、適切に位置合わせされていないクリアインクを射出する対応するプリントヘッドを識別し、列の差を参照してロールの角度と、ロール調整グループ内で用いられた長方形の間隔パラメータとを識別する(ブロック154)。識別された角度は、識別されたプリント列に対応するロール調整に関するプリントヘッドと動作可能に接続した1つ以上のアクチュエータを操作するために制御装置により用いられる(ブロック158)。このロール調整は、識別されたプリント列毎に対応するプリントヘッドに関する位置合わせミスを示す距離を識別するデータを用いて、操作者により行われる。この処理は、第1のテストパターンにおいてクリアインクを射出するプリントヘッドの位置が色の付いたインクを射出するプリントヘッドの位置と一致するまで行われる。
【0029】
一実施形態では、旋回軸位置を参照してロールの調整が行われるが、これによりときどきプリントヘッドの処理又はクロス処理の方向にズレが発生する。この実施形態では、前もって得られたクリアインクのプリントヘッドの位置合わせが、ロール調整によって阻害されたら、操作者が目の粗い位置合わせのグループ及びきめ細かい位置合わせのグループを確認して判定できるように処理を再度初期化する。先行して行われた調整のどれかでも阻害された場合、処理の一部のうちの目の細かな調整、若しくは目の粗い調整及び目の細かな調整を再度行って、クリアインクを射出するプリントヘッド処理方向及びクロス処理方向の位置合わせを確かめる。
【0030】
図1を参照して説明した処理は、インクジェットプリンタが動作する前に行われる。処理終了後、第1のテストパターンに関してクリアインクを射出するプリントヘッドの位置と、色の付いたインク射出したプリントヘッドの位置とは一致する。インクジェットプリンタ内で色の付いたインクを射出するこれらのプリントヘッドと、インクを射出するその他のプリントヘッドとの位置を合わせる処理は、元来の位置で行われるため、第1のテストパターンに関して、色の付いたインク射出したプリントヘッドに対して行われた全ての補正データを参照してクリアインクを射出するプリントヘッドを調整することができる。このようにクリアインクを射出するプリントヘッドの位置合わせを更新することにより、クリアインクの位置合わせ用テストパターングループをプリントするために停止させることなく、インクジェットプリンタをより長い時間動作させることが可能となる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の色インクを射出するインクジェットの配列を有する少なくとも1つのプリントヘッドと、
クリアインクを射出するインクジェットの配列を有する少なくとも1つのプリントヘッドと、
処理用のデータを前記インクジェットプリンタに入力するためのユーザインターフェースと、
クリアインクを射出する前記少なくとも1つのプリントヘッドに動作可能に接続する少なくとも1つのアクチュエータと、
第1の色のインクを射出する前記少なくとも1つのプリントヘッド、クリアインクを射出する前記少なくとも1つのプリントヘッド、前記少なくとも1つのアクチュエータ、及び前記ユーザインターフェースと操作可能に接続する制御装置であって、前記制御装置は、第1の色のインクを射出する前記少なくとも1つのプリントヘッドを操作して第1の色のインクで第1のテストパターンを前記第1の色のインクを射出する前記少なくとも1つのプリントヘッドを通過して処理方向に向かって移動する記録媒体上にプリントし、クリアインクを射出する前記少なくとも1つのプリントヘッドを操作して前記記録媒体が前記処理方向に向かって前記クリアインクを射出する少なくとも1つのプリントヘッドを通過するときクリアインクで第2のテストパターンを前記記録媒体上にプリントするよう構成され、前記制御装置は、クリアインクを射出する前記少なくとも1つのプリントヘッドを操作して前記第1のテストパターンの上に前記第2のテストパターンをプリントプリントし、前記クリアインクを射出する前記少なくとも1つのプリントヘッドの位置合わせミス示す距離を識別するデータを前記ユーザインターフェースから受け取り、前記距離は前記記録媒体上の前記第2のテストパターンの部分の位置に対応し、前記制御装置は、クリアインクを射出する前記少なくとも1つのプリントヘッドに動作可能に接続する前記少なくとも1つのアクチュエータを操作し、前記制御装置は、前記位置合わせミスを識別するデータを参照して前記少なくとも1つのアクチュエータを操作して第1の色のインクを射出する前記少なくとも1つのプリントヘッドに対するクリアインクを射出する前記少なくとも1つのプリントヘッドの位置合わせを調整する、制御装置と、を含むインクジェットプリンタ。
【請求項2】
前記制御装置が、前記第1の色のインクを射出する前記プリントヘッドを操作して複数の列の第1の所定のマークを前記記録媒体上にプリントし、クリアインクを射出する前記プリントヘッドを操作して複数の横列の第2所定のマークを前記記録媒体上にプリントするようさらに構成され、前記第2の所定のマークは前記第1の所定のマークと異なる、請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項3】
前記制御装置が、前記第1の所定のマークの中心が第1の距離だけ離れた状態で前記複数の横列の前記第1の所定のマークをプリントし、前記第2の所定のマークの中心が第2の距離だけ離れた状態で前記複数の横列の前記第2の所定のマークをプリントするようさらに構成され、前記第1の距離と前記第2の距離とは異なる、請求項2に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項4】
前記制御装置が、プリント前記第1の所定のマークをほぼ長方形としてプリントし、前記第2の所定のマークを十字としてプリントするようさらに構成された、請求項2に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項5】
前記制御装置が、位置合わせミスを示す前記距離を識別する前記データを参照して前記少なくとも1つのアクチュエータを操作してクリアインクを射出する前記少なくとも1つのプリントヘッドをクロス処理方向及び処理方向のうちの少なくとも1方に向けて移動させるようさらに構成された、請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項6】
前記制御装置が、位置合わせミスを示す前記距離を識別する前記データを参照して前記少なくとも1つのアクチュエータを操作してクリアインクを射出する前記少なくとも1つのプリントヘッドを時計回りの回転方向及び反時計回りの回転方向のうちの少なくとも1方に向けて移動させるようさらに構成された、請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項7】
前記第1のインクの色の前記インクを射出する前記少なくとも1つのプリントヘッド、及び前記クリアインクを射出する前記少なくとも1つのプリントヘッドから、前記処理方向に向かって設置され、識別データを受け取る前に前記第1の色のインク及び前記クリアインクを前記記録媒体上に散布するよう構成された、散布器をさらに含む請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項8】
前記制御装置が、第1の色のインクを射出する前記少なくとも1つのプリントヘッドを操作して、前記第1の所定のマークを前記処理方向の複数の縦列内の前記複数の横列にプリントし、クリアインクを射出する前記少なくとも1つのプリントヘッドを操作して、前記第2の所定のマーク前記処理方向の複数の縦列内の前記複数の横列にプリントするようさらに構成された、請求項2に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項9】
前記制御装置が、前記第1の所定のマークを前記処理方向の複数の縦列内の前記複数の横列にプリントし、前記第2の所定のマークを前記処理方向の複数の縦列内の前記複数の横列にプリントするようさらに構成された、請求項2に記載のインクジェットプリンタ。

【図1】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−22959(P2013−22959A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−149197(P2012−149197)
【出願日】平成24年7月3日(2012.7.3)
【出願人】(596170170)ゼロックス コーポレイション (1,961)
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
【Fターム(参考)】