説明

インクジェット印刷処理及びインク

本発明は、デウェッティング性の面板を有するプリンタから、基板上に放射線硬化インクを印刷するインクジェット印刷処理に関し、このインクは、基板上において22°以下の前進接触角を有し、1ヶ月の接触期間後の面板上において28°より大きい後進接触角を有する。また、本発明は、デウェッティング性の面板を有するインクジェットプリンタに使用される放射線硬化インクを提供し、このインクは、1ヶ月の接触期間後、16〜20ダイン/cmの範囲の表面エネルギーを有する材料上において28°より大きい後進接触角を有し、30ダイン/cm未満の表面エネルギーを有する基板上において22°以下の前進接触角を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット印刷処理、特に、デウェッティング性の面板を有するインクジェットプリンタからの印刷処理、及び、その処理に用いられるインクに関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェット式の技術が進化し、表示グラフィックス、包装、及び、布地などのセグメントにおいて、従来の印刷方法から市場を占有し続けるにつれて、十分に信頼できる高速印刷をもたらすための、インク及び印刷ヘッドに対する要求が存在し、従来の印刷処理を用いて達成される印刷品質及び耐性より高い印字品質及び耐性が提案されている。UV硬化ジェットインクは、利用される様々な原料に対して良好な耐性を提供し、形成及び柔軟性の高い用途を提供することができるため、インク技術として、近年、注目されている。
【0003】
インクジェット印字においてしばしば遭遇する問題は、インクが長時間噴射される際の印刷ヘッド面板上のインクの淀みの形成である。この結果、液滴が誤った方向に向けられるため、印刷速度が増加した場合の印刷品質低下を引き起こし、信頼できない印字性をもたらす。また、更なる印刷の前に、印刷ヘッドを拭いたり交換したりするメンテナンスが必要となる。
【0004】
新規な印刷ヘッド技術が開発されるにつれ、印刷ヘッドの面板に使われる材料の性質がますます重要となってくる。特に、(デウェッティング性の面板として公知の)比較的低い界面エネルギーを有する面板の使用は、インクの淀み及び誤った方向へのジェッティングを減少する手段の1つとして明らかである。デウェッティング性の表面板からの信頼性が高いジェッティングは、一例として、油系インク(特許文献1参照)を使用することによって達成される。しかしながら、デウェッティング性の面板から確実に印刷し、更に、十分に良好な印刷品質を与えるために基板に展着する非溶媒系ジェットインクの必要性は、以前として存在する。
【特許文献1】WO第96/12772号パンフレット
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、デウェッティング性の面板を有するプリンタから放射線硬化インクを基板上へ印刷する処理を提供し、そのインクは、基板上において22°以下の前進接触角、かつ、1ヶ月の接触期間後の面板上において28°より大きい後進接触角を有する。一般的に、インクは、プリンタに導入され、デウェッティング性の面板から基板上へ噴射され、その後、放射線で硬化される。その放射線は、例えば、電子ビームであり、好ましくは紫外線である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明者らは、インクの基板上における前進接触角と面板上における後進接触角が、デウェッティング性の面板を有するプリンタからのインクジェット印字の信頼性及び品質の決定において、重要な属性であることを発見した。更に、本発明者らは、インクの面板上における後進接触角が、インク組成物に依存する角度の減少によって、インクと面板の長期接触後に減少する傾向があり、その後進接触角は、ある期間、例えば、1ヶ月後の後進接触角であって、ジェッティングの信頼性の決定において重要であることを発見した。従って、面板上における初期の後進接触角が28°以上であるものの、面板との長期接触において28°未満となるインクは、印刷が不十分となる傾向があるが、長時間、後進接触角の減少を示さない、或いは、28°より大きい角度にしか減少しないインクは、印刷が十分となる傾向がある。
【0007】
基板上において22°より大きい前進接触角を有するインクは、基板上に拡散しない傾向があり、一連の分離した点として残存し、画像の光学密度が乏しくなる。
【0008】
本発明者らは、本発明の印刷処理に使用されるインクが、一般に、モノマー混合物の入念な調製して、長期接触後の面板上において28°より大きい後進接触角を有するベースインクを作成し、必要により、そのベースインクを改質し、例えば、界面活性剤を添加することによって、基板上において22°以下の前進接触角を得ることにより作成できることを見出した。
【0009】
基板上における前進接触角は、インクの液滴を基板上に噴射し、例えば、Fibro System AS(ストックホルム、スエーデン)から入手のFibro Dat1100装置を用い、液滴が拡散するときの前進接触角を測定することによって求めることができる。好ましい方法において、液滴の体積は3.9μlであり、液滴は直径0.2mmのチューブから適用され、液滴が基板に衝突してから2.0秒後に前進接触角を測定する。
【0010】
面板上におけるインクの後進接触角と前進接触角は、張力計、例えば、Camtel Ltd張力計を用い、インクに浸漬するときとインクから取り出すときの面板に及ぼす力を測定し、ウィルヘルミー法によって計算される。インクと面板の長期接触は、単に、要求時間、インクの中に面板を浸漬することによって行なわれる。
【0011】
本願明細書における接触角に関する記載は、いずれも25℃で測定した角度である。
【0012】
デウェッティング性の面板の表面は、一般に、フッ化材料でコーティングされたポリイミドである。
【0013】
また、臨界表面張力として知られる表面エネルギーは、「Physical Chemistry of Surfaces, by AW Adamson, 3rd Edition, John Wiley & Sons, 1976」の351頁以降に記載のZisman法を用いて測定され、ここで、表面上における接触角のコサインが、一連の液体の各々について測定される。液体の表面張力に対して接触角のコサインをプロットし、接触角=1のコサインまで外挿すると、表面の臨界表面張力が得られる。n−ヘキサン、n−オクタン、1−オクタノール、及びエタン−1,2−ジオールは、Zisman法に用いるのに適切な液体である。デウェッティング性の面板は、Zisman法を用いて測定した場合、好ましくは、20ダイン/cm以下の表面張力を有し、更に好ましくは、16〜20ダイン/cmの範囲の表面張力を有する。
【0014】
基板は、画像を印刷するのに望ましい任意の材料でよい。例えば、基板は、紙、カード、ガラス、金属、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアクリレートもしくはポリメタクリレート、又はポリエステルであることができる。本発明の印刷処理は、例えば、ガラス、金属、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリアクリレート及びポリメタクリレート、並びにポリエステルのように、従来、低い表面エネルギーのゆえにインクジェットでその上に印刷することが難しいと考えられてきた基板上に印刷するのに特に適切である。1つの実施形態において、基板は、30ダイン/cm未満の表面エネルギーを有する。
【0015】
このインクは、基板上において20°以下、好ましくは、15°以下の前進接触角を有することが有利である。
【0016】
殆どの場合、このインクの基板上における前進接触角は10を上回り、好ましくは、1ヶ月の接触期間後の面板上における後進接触角は30°を上回り、より好ましくは、35°を上回る。
【0017】
このインクは、界面活性剤を含むことができる。界面活性剤は、例えば、基板上におけるインクの前進接触角を低下させるために含めることができる。界面活性剤は、基板上において接触角を低下させる。つまり、インクジェットインクにおいて界面活性剤を使用してインクによる基板のぬれ性を改良することが知られている。しかしながら、インクに界面活性剤を含めると、プリントヘッド面板のぬれ性が促進され、上記のインク淀みの問題をもたらすとの考えが存在するため、デウェッティング性の面板を有するプリンタに使用されるインクジェットインクには、界面活性剤は許容されていなかった。しかしながら、本発明によると、面板上において許容できないレベルまで後進接触角を低下させることなく、インクに多少の界面活性剤を含めることが可能であることが見出された。
【0018】
様々な界面活性剤が市販されている。界面活性剤の化合物は、一般に、疎水性部分と親水性部分を含み、疎水性部分の化学的性質によって(例えば、炭化水素、シリコーン、又はフルオロカーボン)、或いは親水性部分の性質によって(例えば、アニオン、カチオン、又は非イオン)大きく分類することができる。シリコーン界面活性剤が好ましい。フッ素化界面活性剤は、場合によっては、面板を損傷させることが見出されているため、比較的好ましくない。本発明による特定のインクに使用するのに適切な界面活性剤は、試行と実験によって決めることができる。本発明者らは、インクジェットインクに使用されることが知られているいくつかの界面活性剤は、インクをデウェッティング性の面板をぬらす(即ち、後進接触角が0°)ため、本発明のインクへの使用が適切でないことを見出した。例えば、いくつかのフッ素化界面活性剤は、面板にぬれをもたらすことが見出されている。これに対し、いくつかのシリコーン界面活性剤、とりわけ、BYKケミカルとテゴ・ケミーから供給されるようなポリエーテルポリシロキサン界面活性剤は、適切であることが見出されている。界面活性剤は、存在する場合、1%以下の量で存在することができ、好ましくは、インクの0.2〜0.5重量%の量で存在する。界面活性剤が使用される場合、一般に、インクの重量を基準に少なくとも0.01%の量で存在する。
【0019】
低い動的表面張力を有する界面活性剤は、低い動的表面張力を有する本発明のインクに望ましく使用するのに、特に適切であると考えられる。例えば、このインクは、好ましくは、10ミリ秒の表面経時で測定したとき、35ダイン/cm未満の動的表面張力を有する。シリコーン界面活性剤は、一般に、低い動的表面張力を有することが知られているのに対し、フッ素化界面活性剤は、一般に、高い動的表面張力を有することが知られている。
【0020】
上述のように、本発明によるインクを調製する1つの方法は、面板において長時間にわたって曝したときに、所望の範囲の後進接触角を有するベースモノマー混合物を特定し、必要により、適切な界面活性剤を添加して基板上において所望の前進接触角を得る。長時間曝した後、低い表面エネルギーを有するアルキルアクリレート、とりわけトリデシルアクリレートのようなモノマーの含有によって、面板上における後進接触角の低下を生じさせやすいことが見出されている。従って、このインクは、30ダイン/cm以下の表面エネルギーを有する任意の1又は複数のモノマーを10重量%未満で含むことが好ましい。
【0021】
このインクは、適切に噴射するのに十分に低い粘度でなければならない。このインクは、25℃で60cPs未満、より好ましくは40cPs未満、最も好ましくは20cPs未満の粘度を有する。
【0022】
さらなる態様において、本発明は、デウェッティング性の面板を有するインクジェットプリンタに使用されるインクを提供し、このインクは、1ヶ月の接触期間後、Zisman法を用いて測定した場合、16〜20ダイン/cmの範囲の表面エネルギーを有する材料上において28°より大きい後進接触角を有し、30ダイン/cmより小さい表面エネルギーを有する基板上において22°以下の前進接触角を有する。特に好ましい実施形態において、このインクは、意図的には含められないが不純物として少量が存在してもよいという意味において、水又は揮発性有機溶媒を実質的に含まない(「揮発性」とは、印刷の条件下で、インク又は硬化膜から蒸発しやすいということを意味する)。このインクは、5重量%未満、より有利には2重量%未満、特に有利には1重量%未満の水又は揮発性有機溶媒を含む。
【実施例】
【0023】
本発明によるインクの実施例を、説明する目的のみにおいて以下に記載する。
【0024】
実験
接触角
ウィルヘルミー法に従って、プリントヘッド面板上におけるインクの接触角を測定し、面板をインクの中に浸漬して測定した面板に及ぼす力(浮力補正)を用いて、前進接触角(面板をインク中に浸漬するとき)と後進接触角(面板をインクから取り出すとき)を計算した。Camtel社(ロイトン、ハーツ州、英国)製の張力計を用いた。測定は、インクが面板に最初に接触したときと、ある時間範囲にわたって面板をインクに浸漬した後に行なった。
【0025】
基板上におけるインクの前進接触角は、直径0.2mmのチューブから基板上に大きな液滴(3.9μl)のインクを噴射し、Fibro Dat1100装置(Fibro System AB、ストックホルム、スエーデン)を用い、基板上と液滴の衝突から2.0秒後に前進接触角を測定して求めた。
【0026】
ジェッティングの信頼性
ジェッティングの信頼性は、18.0±2.0ダイン/cmの表面エネルギーを有するデウェッティング性の面板を含む東芝テクノロジー(TTEC)CA3/Xaar LeopardプリントヘッドからUVジェットインクを印刷して評価した。面板から50mm低い位置のインク容器で45〜50℃にて19〜22Vで印刷を行なった。高い負荷サイクルで60分間におけるノズル損失の数を記録し、ノズル損失が全くない又は僅か数本である場合、良好な印刷信頼性を示すと見なした。
【0027】
TTEC面板の表面エネルギー
CA3/Xaar Leopardプリントヘッドからの東芝テクノロジー(TTEC)のデウェッティング性の面板の表面エネルギーを次のようにしてZisman法に従って測定した。2つの面板の裏面同士を、強力接着剤を用いて接着し、Camtel張力計に配置した。浸漬速度を0.1mm/秒とし、浸漬深さを6mmとした。テスト流体としてn−ヘキサン、n−テトラデカン、及び水を使用した。Girifalco−Goods−Fowkes−Young(GGFY)の式を用い、この式は基板上において低い接触角を有するテスト流体に適し、また、Young−Dupre式を考慮して修正したGGFY式であって、基板上において高い接触角を有するテスト流体に用いるのに適する。
【0028】
結果を表1に示す。
【0029】
【表1】

表1:TTEC面板上の試料液に対する表面張力、接触角、及び表面エネルギー

【0030】
表1から、GGFY式を用い得られた、n−ヘキサン及びn−テトラデカンと水についての表面エネルギー値の間において、18±2ダイン/cmの良好な一致が得られることが分かる。印刷品質は視覚的に評価した。
【0031】
使用したインク材料
pNPGPAは、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレートであり、Sartomer9003としてSartomerから入手可能である。
Irgacure369はCibaから入手可能な光開始剤である。
Sartomer506は、イソボルニルアクリレートであり、Sartomerから入手可能である。
DVE3はジビニルエーテルであり、RahnとBASFから入手可能である。
TDAはトリデシルアクリレートである。
ルセリンTPOは、BASFから供給されるホスフィンオキシドを主成分とした開始剤である。
Genorad16は、抑制剤であり、Rahnから入手可能である。
Ertomer256は、ペンタアクリレートモノマーであり、ポリマーテクノロジィズから入手可能である。
Solsperse5000は、Aveciaから入手可能な共力剤である。
EFBCA7476は、Stork Chemicalsからの分散剤である。
Tegoglide A115、Tegoglide ZG400、Trad 2300、及びTegowet 270は、いずれもシリコーン界面活性剤である。
Zonyl FSPは、アニオン性のフッ素化界面活性剤である。Zonyl FSKは、両性のフッ素化界面活性剤である。Zonyl FSDは、カチオン性のフッ素化界面活性剤である。いずれもGoldschmidtの一部であるTego Chemieから入手可能である。
Invercote Gは、クレーコートしたボードである。
Simcasterは、カレンダー加工紙である。
Paper Alu OPEは、ポリエステル印刷面を有するラミネートである。
【0032】
インク組成物
表2に示す組成においてインクを生成し、界面活性剤を最後に添加した。また、粘度と表面張力のデータを表1に示す。
【0033】
面板上及びいくつかの基板材料上におけるインクの接触角のデータを表3に示す。
【0034】
【表2】

【0035】
【表3】

【0036】
比較1−モノマーのバランス
同様な表面張力値を有する2つのインクを調べ、デウェッティング性の面板上において同様な前進接触角と後進接触角が得られることを見出した。しかしながら、基板(Invercote G)上において25.8°の前進接触角を有するインク(UL01−50−2)は品質が不良であるのに対し、基板のぬれ性を改良するためにトリデシルアクリレートを含む調製の別なインク(IIB−68−2)は、同じ基板上において12.9°の前進接触角を有し、優れた印刷品質を与えた。しかしながら、1ヶ月のソーキング後、インクIIB−68−2は、トリデシルアクリレートの存在によって面板がぬれた。結果を表4に示す。
【0037】
【表4】

表4:モノマーバランスによるインクの接触角の結果

【0038】
比較2−界面活性剤の濃度
基板上において高い前進接触角を有する界面活性剤フリーのインク(UL−150−2)と、基板上において低い前進接触角を有するインク(IIB2−117−1とIIB2−117−2、それぞれ0.2%と0.5%のレベルでTegoglide A115界面活性剤を含む)についての接触角と印刷テストの結果を表2で比較する。界面活性剤フリーのインクよりも若干低い表面張力と後進接触角を有するにもかかわらず、界面活性剤を含むインクは、面板の長期浸漬にわたって良好な安定性を示し、良好なジェッティングの信頼性を与え、印刷品質が改良されことを示す。
【0039】
【表5】

表5:濃度の界面活性剤を含むインクに対する接触角の結果

【0040】
比較3−界面活性剤の濃度範囲
表6は、様々な界面活性剤を含む6つのインクの接触角の結果を示す。表6に示すように、テストしたフルオロ界面活性剤は、低エネルギー面板にデウェッティング性を全く与えない。これは、事実上、界面活性剤がアニオン性、カチオン性、又は両性にかかわらず生じる。このため、低い表面エネルギーのプリントヘッドからのこれらのインクの印刷は信頼性がない。示されるシリコーン界面活性剤のうち、インクIIB2−152−5と−6は、経時的に面板に強いデウェッティング性を与える。別の例に示した結果から、これらのインクはジェッティングの信頼性が期待される。逆に、IIB2−152−4に用いた界面活性剤TRAD2300は、浸漬後の進接触角が経時的に大きく減少するため、ジェッティングの信頼性は期待されない。
【0041】
【表6】

表6:界面活性剤を含むインクに対する接触角の結果


【特許請求の範囲】
【請求項1】
デウェッティング性の面板を有するプリンタから基板上に放射線硬化インクを印刷するインクジェット印刷処理であって、前記インクは、前記基板上において22°以下の前進接触角を有し、1ヶ月の接触期間後の面板上において28°より大きい後進接触角を有するインクジェット印刷処理。
【請求項2】
前記デウェッティング性の面板が、20ダイン/cm未満の表面エネルギーを有する請求項1に記載の処理。
【請求項3】
前記基板が、30ダイン/cm未満の表面エネルギーを有する請求項1又は2に記載の処理。
【請求項4】
前記基板が、紙、アルミニウム箔、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリアクリレート又はポリメタクリレート、及びポリカーボネートからなる群から選択される請求項1〜3のいずれかに記載の処理。
【請求項5】
前記インクが、前記基板上において20°以下の前進接触角を有する請求項1〜4のいずれかに記載の印刷処理。
【請求項6】
前記インクが、1ヶ月の接触期間後の前記面板上において30°より大きい後進接触角を有する請求項1〜5のいずれかに記載の処理。
【請求項7】
前記インクが界面活性剤を含む請求項1〜6のいずれかに記載の処理。
【請求項8】
前記界面活性剤がシリコーン界面活性剤である請求項7に記載の処理。
【請求項9】
前記インクが、低い表面エネルギーのモノマーを10重量%未満含む請求項1〜8のいずれかに記載の処理。
【請求項10】
前記インクが、25℃で60mPa・s(cPs)未満の粘度を有する請求項1〜9のいずれかに記載の処理。
【請求項11】
デウェッティング性の面板を有するインクジェットプリンタにおいて使用される放射線硬化インクであって、前記インクは、1ヶ月の接触期間後、16〜20ダイン/cmの表面エネルギーを有する材料上において28°より大きい後進接触角を有し、30ダイン/cm未満の表面エネルギーを有する基板上において22°以下の前進接触角を有する放射線硬化インク。
【請求項12】
界面活性剤を含む請求項11に記載のインク。
【請求項13】
前記界面活性剤がシリコーン界面活性剤である請求項12に記載のインク。
【請求項14】
25℃で60mPa・s(cPs)未満の粘度を有する請求項11〜13のいずれかに記載のインク。

【公表番号】特表2008−507425(P2008−507425A)
【公表日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−522002(P2007−522002)
【出願日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【国際出願番号】PCT/GB2005/002589
【国際公開番号】WO2006/008441
【国際公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【出願人】(506397202)サン ケミカル ビー.ブイ. (11)
【Fターム(参考)】