説明

インクジェット印刷装置

【課題】インクジェットヘッドのノズル面を保湿状態に保持するためのノズルキャップを、簡単な機構により保湿状態に保持可能なインクジェット印刷装置を提案すること。
【解決手段】インクジェット印刷装置が組み込まれている小切手処理装置1は、インクジェットヘッド51と、インクジェットヘッド51のノズル面51Aに被せて、当該ノズル面51Aを保湿状態に維持するためのノズルキャップ52と、ノズルキャップ52の開口部52Bを封鎖して、当該ノズルキャップ52の内部を保湿状態に維持するためのシャッター55とを有している。インクジェットヘッド51のノズル面51Aをキャッピングしていない状態において、ノズルキャップ52の開口部52Bをシャッター55で封鎖することにより、ノズルキャップ52の内部を水分が蒸散しない保湿状態に維持できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェットヘッドのノズル面を保湿状態に維持するために当該ノズル面に被せるノズルキャップを備えたインクジェット印刷装置に関する。さらに詳しくは、ノズルキャップの内部を適切な保湿状態に維持するキャップ保湿機構を備えたインクジェット印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェット印刷装置では、印刷待機時や電源オフ時にインクジェットヘッドのノズル内のインクの水分が蒸発してインク粘度が増加すると、その後の印刷時にインク液滴の吐出不良が発生するおそれがある。これを防止するために、休止状態にあるイクジェットヘッドのノズル面にノズルキャップを被せ、ノズル面を水分が蒸散しない封止状態(保湿状態)に保持している。
【0003】
インクジェットヘッドによる印刷中においては、ノズル面をキャッピングしていないノズルキャップは開放状態に放置される。この状態が長く続くと、ノズルキャップ内から水分が蒸発し、インクの増粘物が堆積した状態になることがある。この状態のままでノズルキャップを印刷終了後のインクジェットヘッドのノズル面に被せると、ノズルキャップ内に堆積した増粘物中に高濃度で含まれるグリセリンやジエチレングリコール等の保湿剤がインクジェットヘッドのノズル内の水分を吸収してしまう。この結果、ノズル内のインク増粘が却って促進されてしまい、ノズルの目詰まりやインク液滴の吐出不良を誘発することがある。
【0004】
このような弊害を防止するために、特許文献1、2には、ノズルキャップ内に保湿液を供給する保湿手段や、ノズルキャップ内に洗浄液を供給して増粘物を洗浄する洗浄手段を設けたインクジェット式記録装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−18408号公報
【特許文献2】特開2009−226719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、小型のインクジェット印刷装置などで、保湿手段や洗浄手段を設けるための設置スペースを確保することが一般的に困難である。また、保湿手段、洗浄手段を設けると、その分、製造コストが嵩む。
【0007】
一方、インクジェット印刷装置は小切手の裏書き印刷等のために用いることが考えられる。例えば、小切手搬送路に沿って搬送される小切手の裏書き印刷を行うために、ライン型のインクジェットヘッドを小切手搬送路における定まった位置に固定配置することが考えられる。
【0008】
定まった位置に固定配置されているライン型のインクジェットヘッドを用いる場合には、ノズルキャップを小切手搬送路などの媒体搬送路を挟みノズル面に対向配置し、媒体搬送路を通ってノズルキャップを移動させてノズル面をキャッピングせざるを得ない。このためには、インクジェットヘッドのノズル面に対向配置されている媒体ガイドあるいはプラテンに開口部を開け、ここを介してノズルキャップをノズル面に対して進退させることが考えられる。
【0009】
しかしながら、媒体ガイドにノズルキャップ進退用の開口部を設けると、ここを通過する媒体の端が開口部の縁に引掛り、媒体詰まりが発生しやすいという問題が発生する。媒体搬送路上におけるノズル面が位置している印刷位置において媒体詰まりが発生すると、インクジェットヘッドのノズルに紙粉などが詰まりインク液滴の吐出不良が発生し、搬送される媒体にはインク液滴が付着して汚れてしまうので好ましくない。
【0010】
本発明の課題は、インクジェットヘッドのノズル面を保湿状態に保持するためのノズルキャップを、設置スペースが少なくて済む簡単な機構により保湿状態に保持可能なインクジェット印刷装置を提案することにある。
【0011】
また、本発明の課題は、媒体搬送路を挟みインクジェットヘッドのノズル面に対向配置したキャップを進退させるために媒体ガイドに形成した開口部に起因する媒体詰まりの発生を防止可能なインクジェット印刷装置を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するために、本発明のインクジェット印刷装置は、インクジェットヘッドと、インクジェットヘッドのノズル面に被せて、当該ノズル面を保湿状態に維持するためのノズルキャップと、ノズルキャップの開口部を封鎖して、当該ノズルキャップの内部を保湿状態に維持するためのシャッターとを有していることを特徴としている。
【0013】
インクジェットヘッドのノズル面をキャッピングしていない状態において、ノズルキャップの開口部をシャッターによって封鎖することにより、ノズルキャップ内からの水分の蒸散を防止できる。よって、保湿手段や洗浄手段を用いることなくノズルキャップ内を適切な保湿状態に維持することができる。また、保湿手段、洗浄手段のように、保湿液、洗浄液のタンク、タンクから保湿液、洗浄液を供給する供給機構、ノズルキャップに供給された保湿液、洗浄液の回収機構などを設ける場合とは異なり、シャッターおよび当該シャッターを移動させるための機構を配置するだけでよいので、小型のインクジェット印刷装置に搭載することも容易である。
【0014】
ここで、インクジェットヘッドによる印刷位置を経由させて記録媒体を搬送する媒体搬送路が設けられている場合には、ノズルキャップを、媒体搬送路を挟みノズル面に対峙している後退位置から、媒体搬送路を横切ってノズル面の側に前進して当該ノズル面に被せたキャッピング位置までの間を移動可能にしておけばよい。
【0015】
この場合には、シャッターを、媒体搬送路の媒体搬送方向に沿って、後退位置にあるノズルキャップの開口部を封鎖する封鎖位置から当該開口部から外れた非封鎖位置までの間を移動可能にすることが望ましい。媒体搬送路は、当該媒体搬送路に沿って配置された媒体ガイド板などによって規定されるので、媒体ガイド板の裏面側に沿ってシャッターの設置スペースおよび移動スペースを確保することが容易である。
【0016】
または、シャッターを、後退位置からキャッピング位置に前進するノズルキャップの開口部に当接可能な当接位置から、媒体搬送路の媒体搬送方向に沿って、当該開口部に当接することのない非当接位置までの間を移動可能にしておき、ノズルキャップを、後退位置からキャッピング位置に向けて前進する途中の位置において当接位置にあるシャッターに当接させて、当該ノズルキャップの開口部が封鎖された状態を形成することも可能である。このようにすれば、シャッターは媒体搬送方向にスライドさせるだけで良いので、シャッターを駆動するための機構を簡単な機構にでき、そのための設置スペースも少なくて済む。
【0017】
ここで、ノズルキャップを媒体搬送路を挟みインクジェットヘッドのノズル面に対向配置した場合には、ノズルキャップをインクジェットヘッドのノズル面に対して進退させるために、インクジェットヘッドのノズル面に対峙している媒体ガイドには媒体ガイド開口部が形成される。この場合、シャッターを利用して、媒体ガイド開口部を遮蔽すればよい。また、遮蔽した状態において、記記録媒体をガイドするための媒体ガイドとして利用すればよい。
【0018】
媒体ガイド開口部が媒体搬送路に露出した状態で媒体が搬送されると、媒体の端などが媒体ガイド開口部の縁に引掛り、インクジェットヘッドの印刷位置において媒体詰まりが発生しやすい。媒体ガイド開口部をシャッターによって封鎖すると共に、当該シャッターによって媒体をガイドすることで、このような弊害を確実に防止できる。また、シャッターは、ノズルキャップを保湿状態に維持するための封鎖部材、媒体ガイド開口部を遮蔽するための遮蔽部材、および、印刷位置を通過する媒体をガイドする媒体ガイド(プラテン)として機能するので、複数の部材を用いる場合に比べて、機構が簡単になり、設置スペースが少なくて済み、製造コストの増加も抑制できる。
【0019】
次に、媒体搬送路の幅方向が上下方向の場合には、インクジェットヘッドのノズル面も同じく上下方向に沿って配置され、ノズル面をキャッピングするためのノズルキャップの開口部も上下に長い形状とされる。この場合には、ノズルキャップの内部において重力によって水分が下方に移動しやすいので、ノズルキャップ内から水分が蒸散すると、特に上側部分が乾燥しやすい。本発明ではシャッターによりノズルキャップの開口部を封鎖するので、水分の蒸散を防止でき、ノズルキャップの内部の上側部分が乾燥状態に陥ってしまうことを防止できる。
【0020】
一方、ノズルキャップによるノズルキャッピング動作およびシャッターによるノズルキャップ封鎖動作を行う駆動制御機構は、ノズルキャップがキャッピング位置にある状態、および、ノズルキャップがキャッピング位置から後退位置に移動するまでの間は、シャッターを非当接位置に保持し、ノズルキャップが後退位置に戻るとシャッターを非当接位置から当接位置までに移動し、シャッターが当接位置にある状態では、ノズルキャップをシャッターに当接した位置まで前進させて当該ノズルキャップの封鎖状態を形成する機構とすればよい。
【0021】
このような駆動制御機構として、駆動モーターと、駆動モーターの出力回転をノズルキャップの後退位置からキャッピング位置までの間の直線往復運動に変換する円筒カムを備えたノズルキャップ駆動機構と、円筒カムの回転を、ノズルキャップの移動位置に応じたシャッターの当接位置から非当接位置までの間の直線往復運動に変換する間欠歯車およびラック・ピニオンを備えたシャッター駆動機構とを備えた機構を採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明を適用した小切手処理装置の外観斜視図である。
【図2】図1の小切手処理装置の平面図である。
【図3】図1の小切手処理装置の内部構造を示す概略構成図である。
【図4】図1の小切手処理装置の印刷部を示す説明図である。
【図5】シャッターが非遮蔽位置(非当接位置)にある状態の印刷部を示す説明図である。
【図6】シャッターが遮蔽位置(当接位置)にある状態の印刷部を示す説明図である。
【図7】インクジェットヘッドのノズル面にノズルキャップを被せた状態の説明図である。
【図8】ノズルキャップが後退位置にある状態の説明図である。
【図9】シャッターによってノズルキャップが封鎖されている状態の説明図である。
【図10】ノズルキャップ、キャップカバーの動作例を示すフローチャートである。
【図11】ノズルキャップ駆動機構およびシャッター駆動機構を示す概略構成図である。
【図12】図11の機構を背面側から見た場合の概略構成図である。
【図13】円筒カムのカム溝のカム面形状を示す説明図である。
【図14】円筒カムの回転に伴う各部の動きを示す円筒カム線図である。
【図15】印刷開始後の各部の動作を示す概略フローチャートである。
【図16】円筒カムが50°の回転位置にある状態を示す概略構成図である。
【図17】円筒カムが160°の回転位置にある状態を示す概略構成図である。
【図18】円筒カムが297°の回転位置にある状態を示す概略構成図である。
【図19】シャッター駆動機構の別の例を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、図面を参照して、本発明を適用したインクジェット印刷装置の実施の形態を説明する。以下に説明する実施の形態は本発明を小切手処理装置に適用した場合のものであるが、本発明は小切手以外の媒体に印刷を行うインクジェット印刷装置に対しても同様に適用可能であることは勿論である。
【0024】
(全体構成)
図1は、本発明を適用した小切手処理装置を示す外観斜視図であり、図2はその平面図である。小切手処理装置1は、装置本体側の本体ケース2と、装置左右の開閉カバー3、4とを備えている。本体ケース2と開閉カバー3、4の間には、記録媒体である小切手5を搬送するための小切手搬送路(媒体搬送路)6が形成されている。小切手搬送路6は、小切手処理装置1の上面に開口している所定の深さの垂直溝によって規定されており、平面視で略U字状に湾曲している。小切手5は、その長辺縁を上下にした立てた状態で小切手搬送路6に沿って搬送される。
【0025】
小切手搬送路6の小切手搬送方向の上流端には、小切手搬送路6と同じく幅の狭い垂直溝からなる小切手送り出し通路7が設けられており、小切手送り出し通路7の上流端には、幅の広い垂直溝からなる小切手供給部8が設けられている。小切手搬送路6の下流端には、小切手搬送路6と同じく幅の狭い垂直溝からなる分岐通路9を介して、広幅の垂直溝からなる第1小切手排出部11が設けられていると共に、幅の狭い垂直溝からなる分岐通路10を介して、広幅の垂直溝からなる第2小切手排出部12が設けられている。
【0026】
小切手5は、その表面5aの下端部分に、その長辺方向に磁気インク文字列5Aが印刷されている。表面5aには、所定の模様の背景に、金額、振出人、番号、サインなどが記載されている。また、小切手の裏面5bには、偽造防止のための裏面画像、および、裏書欄などが印刷されている。本例では、小切手5は、表面5aがU字状の小切手搬送路6の外側を向くように、小切手供給部8に挿入される。
【0027】
小切手供給部8に挿入された小切手5は、小切手送り出し通路7から小切手搬送路6へと送り出される。小切手5は、小切手搬送路6に沿って搬送される間に、小切手搬送路6の両側に配置された読取部(図示せず)によって、その表面5aに印刷されている磁気インク文字列5A、表面画像、および、裏面に印刷されている裏面画像および裏書欄が読み取られる。また、小切手5は、小切手搬送路6のU字状に湾曲した部分に設けられている印刷部50によって裏面に銀行口座番号などが印刷される。情報の読み取り、および印刷が行われた後の小切手は、第1小切手排出部11に振り分けられ、そこに排出される。また、読取不能、読み取り異常などが発生した小切手5は、印刷部50による印刷が行われることなく、第2小切手排出部12に振り分けられ、そこに排出される。
【0028】
図3は小切手処理装置1の内部構成を示す概略構成図である。この図を参照して小切手搬送路経路に沿って配置されている各構成部分について説明する。小切手供給部8の両側部には、不図示の給紙ローラーと押圧部材とが配置されており、小切手供給部8に立てた状態で収納された小切手5は、給紙ローラーによって小切手送り出し通路7に送り出される。小切手送り出し通路7には、送り出された小切手5を一枚ずつ小切手搬送路6に送り出すために、送り出しローラー21および不図示のリタードローラーからなる分離送り出し機構が配置されている。
【0029】
小切手搬送路6における送り出しローラー21の下流側の搬送路部分には、搬送ローラー対22〜24を含む複数の搬送ローラー対が配置されており、これらによって小切手5は小切手搬送路6に沿って小切手排出部11、12に向けて搬送される。搬送ローラー対22〜24は、無端ベルト25を介して、駆動モーター26によりそれぞれが同期して回転駆動される。
【0030】
小切手搬送路6の上流側の搬送路部分には磁気読取部27が配置されている。磁気読取部27は、小切手5に磁気インク等で書き込まれた磁気インク文字列5Aを読み取り可能なMICR等の磁気スキャナーを備えている。小切手搬送路6における装置左側の湾曲した搬送路部分の上流側の部位には、小切手5の裏面に裏書き印刷を行う印刷部50が設けられている。印刷部50は後述のように(図4〜図10)、装置上下方向に延びる状態に配置されたライン型のインクジェットヘッド51を備え、当該インクジェットヘッド51のノズル面51Aが小切手搬送路6の側を向く状態に配置されている。
【0031】
小切手搬送路6における搬送ローラー対23、24の間の部位に、小切手5の両面の画像情報を読み取る光学式読取部28が設けられている。光学式読取部28は、小切手の表面読取用の光学スキャナー28aと裏面読取用の光学スキャナー28bとを備えており、互いの読取面が小切手搬送路6を挟んで向かい合うように設けられている。
【0032】
(印刷部)
図4は、印刷部50におけるインクジェットヘッドおよびノズルキャップの周辺部を取り出して示す説明図である。印刷部50は、インクジェットヘッド51、当該インクジェットヘッド51のノズル面51Aを封止するノズルキャップ52、ノズルキャップ52が収納されているノズルキャップ収納部53、および、ノズルキャップ52の開口部を封鎖するためのシャッター55を備えている。ノズルキャップ52はノズルキャップ駆動機構54によって、後述のように、ノズルキャップ収納部53に収納された後退位置からインクジェットヘッド51のノズル面51Aを封止したキャッピング位置までの間を往復移動する。また、シャッター55はシャッター駆動機構56によって、後述のように、ノズルキャップ収納部53の開口部を遮蔽した遮蔽位置(ノズルキャップ52の開口部を封鎖可能な当接位置)から非遮蔽位置(非当接位置)までの間を往復移動する。これらノズルキャップ駆動機構54およびシャッター駆動機構56によるノズルキャップ52、シャッター55の移動は制御部57(図7〜図9参照)によって制御される。
【0033】
図5はシャッター55が非遮蔽位置(非当接位置)にあるときの印刷部50をインクジェットヘッド51を省略して示す説明図であり、図6はシャッター55が遮蔽位置(当接位置)にあるときの印刷部50をインクジェットヘッド51を省略して示す説明図である。また、図7はインクジェットヘッド51のノズル面51Aがノズルキャップ52によって封止されている状態を示す概略構成図であり、図8はノズルキャップ52が後退位置にある状態を示す概略構成図であり、図9は遮蔽位置に移動したシャッター55がノズルキャップ52の開口部を覆うと共に小切手5を案内するガイドとして機能している様子を示す概略構成図である。
【0034】
これらの図を参照して印刷部50の各部および動作を説明する。まず、インクジェットヘッド51は、そのノズル面51Aに小切手搬送路6上を搬送される小切手5の印刷面と対向するように配置されている。インクジェットヘッド51はライン型のインクジェットヘッドであり、与えられる印刷データに基づいてノズル面51Aに形成されている複数のノズルから小切手5の印刷面にインク液滴を吐出することにより、当該印刷面に印刷を行う。
【0035】
ノズルキャップ52は、その開口部52Bがインクジェットヘッド51のノズル面51Aに対向する状態でノズルキャップ収納部53内に配置されている。ノズルキャップ収納部53は小切手搬送路6の側に開口部53Aを備えており、ここを介して、ノズルキャップ52がノズル面51Aに接近する方向に突出してノズル面51Aのキャッピングを行う。すなわち、ノズルキャップ52は、ノズルキャップ駆動機構54による駆動力によって、開口部52Bがインクジェットヘッド51のノズル面51Aから離れる方向およびノズル面51Aに近づく方向に移動可能である。ノズルキャップ収納部53の開口部53Aは、小切手搬送路6におけるインクジェットヘッド51のノズル面51Aに対峙している部分はガイド開口部58A(媒体ガイド開口部)となっており、ここにノズルキャップ収納部53の開口部53Aが位置している。またガイド開口部58Aの上流側には上流側固定ガイド58が配置され、その下流側には下流側固定ガイド59が配置されている。
【0036】
ノズルキャップ52は、小切手処理装置1が電源オフの状態にあるとき、あるいは、電源が投入されてからも印刷部50による印刷動作が開示されるまでは、図7に示すキャッピング位置にある。この状態では、インクジェットヘッド51のノズル面51Aはノズルキャップ52によって封止されて保湿状態に維持されている。
【0037】
印刷部50による印刷動作が開始されると、ノズルキャップ52は、キャッピング位置から図8に示す後退位置まで後退する。しかる後に、図9に示すように、シャッター55がノズルキャップ収納部53の開口部53Aおよびガイド開口部58Aを遮蔽する遮蔽位置までスライドし、当該シャッター55の背面にノズルキャップ52が当接するまで前進する。これにより、ノズルキャップ52の封鎖状態が形成される。
【0038】
印刷部50が小切手5の印刷を終了した後に次の小切手5が搬送されるのを待つ休止状態で一定時間が経過したとき、あるいは、電源オフなどにより小切手処理装置1の動作が停止したときには、ノズルキャップ52は、再び図7に示すキャッピング位置に移動して、インクジェットヘッド51のノズル面51Aを封止する。
【0039】
このように、小切手5の印刷中にはノズルキャップ52の開口部52Bがシャッター55の背面と当接しているので、ノズルキャップ52の内部はシャッター55によって外部空間から遮蔽される。すなわち、シャッター55はノズルキャップ52の開口部52Bを封鎖して、その内部を保湿状態に維持するためのキャップカバーとして機能する。したがって、ノズルキャップ52において、インクジェットヘッドd51から吐出されたインク液滴などから水分が蒸散するのを防止できる。
【0040】
また、シャッター55は、図9に示すように、小切手5の搬送時および逆搬送時には、その遮蔽位置において、上流側固定ガイド58および下流側固定ガイド59の間のガイド開口部58Aとノズルキャップ収納部53の開口部53Aを遮蔽する遮蔽部材として機能すると共に、これらのガイド58、59の間を滑らかに繋ぐ紙経路部分(媒体ガイド)としても機能する。よって、紙詰まり等が発生しにくく、円滑な搬送が可能となる。
【0041】
なお、シャッター55を、ノズルキャップ52に接近する方向に移動して、ノズルキャップ52の開口縁52Aに当接させて、当該ノズルキャップ52の封鎖状態を形成することも可能である。
【0042】
次に、図10は、制御部57の制御の下に行われる印刷部50におけるノズルキャップ52およびシャッター55の動作を中心に示す印刷動作のフローチャートである。まず、印刷開始とともに、ノズルキャップ駆動機構54によってノズルキャップ52が図7に示すキャッピング位置から図8に示す後退位置まで移動する(ステップS1)。
【0043】
そして、シャッター駆動機構56によりシャッター55が遮蔽位置(当接位置)までスライドした後(ステップS2)、後退位置にあるノズルキャップ52は、その開口部52Bの開口縁52Aが、ノズルキャップ駆動機構54によってシャッター55の背面に当接する位置まで移動する(ステップS3)。この状態で、小切手5の印刷が開始される(ステップS3)。
【0044】
小切手5の印刷が終了すると(ステップS5)、制御部57は、印刷終了からの時間をカウントする(ステップS6)。カウント時間が予め設定した時間に達する前に再び印刷が始まると(ステップS7:YES)、カウント時間はリセットされて再び小切手5の印刷が開始される(ステップS4)。
【0045】
カウント時間が予め設定した時間に達すると(ステップS7:NO)、ノズルキャップ52がノズルキャップ駆動機構54によってシャッター55の背面に当接している位置(図9)から後退位置(図8)まで移動し(ステップS8)、シャッター駆動機構56によりシャッター55が遮蔽位置(当接位置)から非遮蔽位置(非当接位置)までスライドする(ステップS9)。次に、ノズルキャップ駆動機構54がノズルキャップ52を後退位置からキャッピング位置まで前進させることにより、ノズル面51Aがノズルキャップ52によって封止される(ステップS10)。
【0046】
このように、小切手処理装置1によれば、ノズルキャップ52がインクジェットヘッド51のノズル面51Aをキャッピングしていないときには、シャッター55によりノズルキャップ52の開口部52Bを密閉することができる。よって、ノズルキャップ52の内部が長時間外気に晒されることがないので、ノズルキャップ52の内部からの水分の蒸散を防止できる。
【0047】
(ノズルキャップ駆動機構およびシャッター駆動機構の例)
図11はノズルキャップ52およびシャッター55を駆動する駆動制御機構の一例を示す概略構成図であり、ノズルキャップ52がキャッピング位置にあり、シャッター55が非遮蔽位置(非当接位置)にある状態を示してある。図12は、図11に示す駆動制御機構を小切手搬送路6とは反対側から見た場合の概略構成図である。駆動制御機構60はノズルキャップ駆動機構54Aとシャッター駆動機構56Aを有している。ノズルキャップ駆動機構54Aは、駆動モーター61と、駆動モーター61の出力回転をノズルキャップ52の後退位置からキャッピング位置までの間の直線往復運動に変換する円筒カム62を備えている。シャッター駆動機構56Aは、円筒カム62の回転をシャッター55の遮蔽位置(当接位置)から非遮蔽位置(非当接位置)までの間の直線往復運動に変換する間欠歯車63およびラック・ピニオン64を備えたシャッター駆動機構56Aを有している。
【0048】
制御部57の制御の下に、駆動制御機構60は、ノズルキャップ52によるノズルキャッピング動作、シャッター55によるノズルキャップ収納部53の開口部53Aの遮蔽動作、および、シャッター55によるノズルキャップ封鎖動作を次のように行う。まず、ノズルキャップ52がキャッピング位置にある状態、および、ノズルキャップ52がキャッピング位置から後退位置に移動するまでの間は、シャッター55を非遮蔽位置に保持する。また、ノズルキャップ52が後退位置に戻るとシャッター55を非遮蔽位置からから遮蔽位置に移動して、ノズルキャップ収納部53の開口部53Aを封鎖する。さらに、シャッター55が遮蔽位置にある状態では、ノズルキャップ52をシャッター55の背面に当接する位置まで前進させてノズルキャップ52の封鎖状態を形成する。
【0049】
詳細に説明すると、ノズルキャップ駆動機構54Aは、駆動モーター61の出力回転を減速して円筒カム62に伝達する減速歯車列65を備えている。円筒カム62は、外周面に沿って円周方向にカム溝66が形成されている水平に配置された円筒部67と、この円筒部67の一方の端に同軸状態に一体形成した大径の間欠歯車63aと、円筒部67の他方の端に同軸状態に一体形成した小径の間欠歯車63bとを備えている。間欠歯車63a、63bは、所定の角度範囲に亘って外歯が形成されていない外歯欠如部分を備えた歯車である。
【0050】
円筒カム62のカム溝66には、下側から垂直に延びているカムフォロワーとしての垂直ピン68がスライド可能な状態で挿入されている。垂直ピン68は、ノズルキャップ52の上端面に一体形成されており、ノズルキャップ52は、不図示のノズルキャップ収納部53によって、円筒カム62の中心軸線の方向に往復直線移動可能な状態で支持されている。円筒カム62が回転すると、そのカム溝66に挿入されている垂直ピン68は円筒カム62の中心軸線の方向に移動し、垂直ピン68が取り付けられているノズルキャップ52も同一方向に移動する。ノズルキャップ52が、ノズルキャップ収納部53に収納されている後退位置からキャッピング位置までの間を移動するように、円筒カム62のカム溝66が形成されている。
【0051】
一方、シャッター駆動機構56Aは、円筒カム62の小径の間欠歯車63bに噛み合っている伝達歯車列70を備えている。伝達歯車列70の最終段歯車71には駆動側傘歯車72が同軸状態に取り付けられており、駆動側傘歯車72には、垂直軸線回りに回転する従動側傘歯車73が噛み合っている。従動側傘歯車73が上端に取り付けられている垂直軸74は、シャッター55の背面に沿って垂直に延びている。この垂直軸74の上下の部位には一対のピニオン64aが同軸状態に取り付けられている。これらのピニオン64aはシャッター55の背面に形成されている一対のラック64bに噛み合っている。
【0052】
円筒カム62が回転してノズルキャップ52が移動すると、これに所定の同期をとってピニオン64aが所定の方向に回転し、これに噛み合っているラック64bが小切手搬送路6に沿った方向に直線往復移動し、ラック64bが形成されているシャッター55がノズルキャップ収納部53の開口部53Aを遮蔽した遮蔽位置から非遮蔽位置までの間を直線往復移動する。
【0053】
図13は円筒カム62のカム溝66を規定しているカム面66Aを示す斜視図であり、図14は円筒カム62の回転角に対するノズルキャップ52の位置(キャップ位置)およびシャッター55の位置(シャッタストローク)を示す円筒カム線図である。本例の駆動制御機構60では、円筒カム62の位相(回転角)により、ノズルキャップ52およびシャッター55の位置が決まるようになっている。また、本例では、円筒カム62が原点位置(回転角0°)から時計方向(CW)に50°回転した位置が待機位置であり、297°回転した位置が印刷実行位置である。
【0054】
待機位置では、ノズルキャップ52がインクジェットヘッド51のノズル面51Aを覆っているキャッピング位置にあり、シャッター55が非遮蔽位置にある。印刷実行位置では、シャッター55が遮蔽位置にあり、このシャッター55の背面にノズルキャップ52が当接した封鎖位置にある。なお、図14においては、ノズルキャップ52の位置を、後退位置を「0:オープン」、キャッピング位置を「9:クローズ」として示してある。また、シャッター55の位置を、非遮蔽位置から遮蔽方向へのストローク量(mm)で示してあり、非遮蔽位置をストローク量が「0」のシャッター開ポジションとして示し、遮蔽位置をシャッター閉じポジションとして示してある。
【0055】
図15は印刷開始後の各部の動作を示す概略フローチャートである。また、図16は円筒カム62が50°の位置にある状態を示す説明図であり、図17は円筒カム62が160°の位置にある状態を示す説明図であり、図18は円筒カム62が297°の位置ある状態を示す説明図である。
【0056】
図15のフローチャートに従って各部の動作を説明する。印刷開始前の待機状態においては、円筒カム62が50°の待機位置にあり(図16参照)、ノズルキャップ52によってインクジェットヘッド51のノズル面51Aがキャッピングされており(キャップ閉ポジション)、シャッター55が非遮蔽位置にある(シャッター開ポジション)。
【0057】
印刷動作の開始指令を受けると、例えば、制御部57(図8〜図10参照)が上位のコンピュータから印刷開始指令を受けると、動作1が開始する。動作1では、図14から分かるように、例えば駆動モーター61が時計方向(CW)に回転駆動して、円筒カム62が50°から95°まで回転し、この間に、ノズルキャップ52がキャッピング位置から後退位置に向けて所定量後退し、シャッター55は非遮蔽位置(シャッター開ポジション)に保持される。
【0058】
円筒カム62が95°の回転位置に至ると動作2が開始され、円筒カム62が160°の位置まで回転する間にフラッシングが行われる。フラッシングは、インクジェットヘッド51の各ノズルからインク液滴をノズルキャップ52に向けて吐出する無駄打ち動作であり、これによってノズル内の増粘したインクを排出して、不良状態にあるノズルを回復させる。円筒カム62が160°の位置に至ると、ノズルキャップ52が後退位置に至る(キャップ開ポジション、図17参照)。
【0059】
円筒カム62が160°の回転位置に至った後は動作3が開始される。動作3においては円筒カム62が160°の位置から297°の位置に向けて回転する。動作3において、ノズルキャップ52は後退位置に保持される。シャッター55は非遮蔽位置から遮蔽位置に向けてスライドし、円筒カム62が275°の回転位置に至ると、ノズルキャップ収納部53の開口部53Aを完全に遮蔽した遮蔽位置に至る。また、その手前の円筒カム62が260°の回転位置を通過した時点から、後退位置にあるノズルキャップ52が前進して遮蔽位置にあるシャッター55の背面に当接したノズルキャップの封鎖状態が形成される(キャップ当接ポジション、図18参照)。
【0060】
円筒カム62が297°の回転位置に至った後は、動作4が開始される。すなわち、印刷動作が実行され、印刷位置を通過する小切手5の裏面にインクジェットヘッド51によって裏書印刷が行われる。
【0061】
印刷が終了した後は動作5が開始される。動作5では、例えば駆動モーター61が反時計方向(CCW)に回転され、円筒カム62が待機位置である50°の回転位置まで戻る。これにより、まず、ノズルキャップ52がシャッター55の背面に当接している位置から後退位置に向けて後退する。次に、シャッター55が遮蔽位置から非遮蔽位置に向けてスライドを開始する。シャッター55が非遮蔽位置にスライドした後に、ノズルキャップが後退位置から、ノズルキャップ収納部53の開口部53Aを通って、キャッピング位置に向けて前進して、インクジェットヘッド51のノズル面51Aを封止した状態に戻る(図16参照)。
【0062】
このように本例の駆動制御機構60では、単一の駆動モーター61によって、間欠歯車63および円筒カム62を回転させ、ノズルキャップ52およびシャッター55を所定の同期をとって動作させることができる。よって、ノズルキャップ駆動機構54およびシャッター駆動機構56をコンパクトに構成できる。
【0063】
なお、本例では、一対の傘歯車を介してピニオン64aを回転駆動して、シャッター55の背面に形成したラック64bを移動させるようにしている。この代わりに、例えば、図19に示すように、シャッター55の上端面にラック64bを形成し、これに噛み合っているピニオン64aを、円筒カム62の間欠歯車63bから伝達歯車列を介して直接回転駆動することも可能である。
【符号の説明】
【0064】
1 小切手処理装置、2 本体ケース、3,4 開閉カバー、5 小切手、5A 磁気インク文字列、5a 表面、5b 裏面、6 小切手搬送路、7 小切手送り出し通路、8 小切手供給部、9,10 分岐通路、11 第1小切手排出部、12 第2小切手排出部、21 送り出しローラー、22,23,24 搬送ローラー対、25 無端ベルト、26 駆動モーター、27 磁気読取部、28 光学式読取部、28a,28b 光学スキャナー、50 印刷部、51 インクジェットヘッド、51A ノズル面、52 ノズルキャップ、52A 開口縁、52B 開口部、53 ノズルキャップ収納部、53A 開口部、54,54A ノズルキャップ駆動機構、55 シャッター、56,56A シャッター駆動機構、57 制御部、58 上流側固定ガイド、59 下流側固定ガイド、60 駆動制御機構、61 駆動モーター、62 円筒カム、63、63a,63b 間欠歯車、64 ラック・ピニオン、64a ピニオン、64b ラック、65 減速歯車列、66 カム溝、67 円筒部、68 垂直ピン、70 伝達歯車列、71 最終段歯車、72 駆動側傘歯車、73 従動側傘歯車、74 垂直軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクジェットヘッドと、
前記インクジェットヘッドのノズル面に被せて、当該ノズル面を保湿状態に維持するためのノズルキャップと、
前記ノズルキャップの開口部を封鎖して、当該ノズルキャップの内部を保湿状態に維持するためのシャッターとを有していることを特徴とするインクジェット印刷装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記インクジェットヘッドによる印刷位置を経由させて記録媒体を搬送する媒体搬送路を有し、
前記ノズルキャップは、前記媒体搬送路を挟み前記ノズル面に対峙している後退位置から、前記媒体搬送路を横切って前記ノズル面の側に前進して当該ノズル面に被せたキャッピング位置までの間を移動可能であることを特徴とするインクジェット印刷装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記シャッターは、前記媒体搬送路の媒体搬送方向に沿って、前記後退位置にある前記ノズルキャップの前記開口部を封鎖する封鎖位置から当該開口部から外れた非封鎖位置までの間を移動可能であることを特徴とするインクジェット印刷装置。
【請求項4】
請求項2において、
前記シャッターは、前記後退位置から前記キャッピング位置に前進する前記ノズルキャップの前記開口部に当接可能な当接位置から、前記媒体搬送路の媒体搬送方向に沿って、当該開口部に当接することのない非当接位置までの間を移動可能であり、
前記ノズルキャップは、前記後退位置から前記キャッピング位置に向けて前進する途中の位置において前記当接位置にある前記シャッターに当接して、当該ノズルキャップの前記開口部が封鎖された状態が形成されることを特徴とするインクジェット印刷装置。
【請求項5】
請求項4において、
前記インクジェットヘッドに対して前記媒体搬送路を挟み対向配置されている媒体ガイドと、
前記ノズルキャップを前記インクジェットヘッドの前記ノズル面に対して進退させるために、前記媒体ガイドに形成されている媒体ガイド開口部とを有し、
前記シャッターは、前記当接位置において前記媒体ガイド開口部を遮蔽すると共に前記記録媒体をガイドするための媒体ガイドとして機能することを特徴とするインクジェット印刷装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のうちのいずれかの項において、
前記ノズルキャップの前記開口部の形状は、装置水平方向に対して装置鉛直方向の方が長い形状であることを特徴とするインクジェット印刷装置。
【請求項7】
請求項4または5において、
前記ノズルキャップによるノズルキャッピング動作および前記シャッターによるノズルキャップ封鎖動作を行う駆動制御機構を有し、
前記駆動制御機構は、前記ノズルキャップが前記キャッピング位置にある状態、および、前記ノズルキャップが前記キャッピング位置から前記後退位置に移動するまでの間は、前記シャッターを前記非当接位置に保持し、前記ノズルキャップが前記後退位置に戻ると前記シャッターを前記非当接位置から前記当接位置までに移動し、前記シャッターが前記当接位置にある状態では、前記ノズルキャップを前記シャッターに当接した位置まで前進させて当該ノズルキャップの封鎖状態を形成する機構であることを特徴とするインクジェット印刷装置。
【請求項8】
請求項7において、
前記駆動制御機構は、
駆動モーターと、
前記駆動モーターの出力回転を前記ノズルキャップの前記後退位置から前記キャッピング位置までの間の直線往復運動に変換するための円筒カムを備えたノズルキャップ駆動機構と、
前記円筒カムの回転を、前記ノズルキャップの移動位置に応じた前記シャッターの前記当接位置から前記非当接位置までの間の直線往復運動に変換するための間欠歯車およびラック・ピニオンを備えたシャッター駆動機構とを備えていることを特徴とするインクジェット印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図14】
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