説明

インターフェース回路

【課題】本発明は、回転信号のレベルを自動調整し、かつ、回転信号入力回路のゲインを変化させることにより、ノイズに強く、かつ、低消費電力のインターフェース回路を得ることを目的とする。
【解決手段】本発明によるインターフェース回路は、第1、第2回転信号(K・G・sinθ・F(t),K・G・cosθ・F(t))を用いて1次側信号(F(t))の入力信号レベルを調整することにより、前記回転信号(K・sinθ・F(t),K・cosθ・F(t))の回転信号レベルを自動調整する自動調整機能と、前記回転信号(K・sinθ・F(t),K・cosθ・F(t))を回転信号処理器(50)に入力する際の第1、第2回転信号入力回路(110,111)のゲインを変化させるゲイン変化機能と、を有する構成である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターフェース回路に関し、特に、回転信号のレベルを自動調整し、かつ、回転信号入力回路のゲインを変化させることができるようにするための新規な改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、用いられていたレゾルバのアナログ信号のデジタル変換方法としては、例えば、特許文献1に開示された方法を挙げることができるが、この方法が用いられている信号処理系における回転信号処理器におけるインターフェース回路において、1次側への信号入力で2次側に回転角度に応じた複数の回転信号を出力する回転検出器を用いる場合、一般に、回転検出器の1次側への入力信号レベルは、S/N(シグナル/ノイズ)比を考慮して、想定されるノイズが最も大きい条件でも問題がない程度に、シグナル成分のレベルを大レベルに設定して用いている。
【0003】
例えば、回転検出器はモータの磁極検出及び位置検出並びに速度検出等の用途に使用されることが多いが、回転検出器が磁気的な原理を応用しているものであるため、モータからの漏れ磁束の影響が回転検出器の2次側の各回転信号にノイズとして現れることがあり、この各回転信号はモータの最大出力時に回転検出器に悪影響が出ないレベルに設定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−17659号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のインターフェース回路は、以上のように構成されているため、次のような課題が存在していた。
すなわち、従来のインターフェース回路における信号処理方法では、ノイズの影響を考慮すると回転検出器の1次側への出力信号レベルは大きく設定されるが、一方、運用面においては、ノイズが常に大きい状態ばかりではないため、回転検出器の1次側への入力信号は必ずしも大きいレベルである必要はない。
【0006】
しかしながら、通常は、ノイズを考慮して、1次側は大きい入力信号レベルに一意的に設定されるため、インターフェース回路のシステムとして消費される電力も大きいものとなり、例えば、自動車のアイドリングストップ等で電池の負荷が大きくなるため、省電力化を図ろうとするシステムにとっては、大きいデメリットとなっていた。
【0007】
前述のような事態に対応するためには、大きい1次側信号のレベルが必要でないときには、レベルを下げれば良いが、通常、回転信号を回転信号処理機器へ入力する際の回転信号入力回路のゲインGは、回転検出器の1次側信号の入力レベル及び回転検出器自体の特性に合わせてマッチングを図るため、1次側信号の信号入力レベルを下げると、回転検出器と回転信号処理器間のインターフェースが不成立となる。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、特に、必要のない時には1次側信号の入力レベルを下げつつも回転検出器と回転信号処理器のインターフェースを維持するように構成したインターフェース回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によるインターフェース回路は、回転検出器の1次側へ1次側信号を入力することにより、前記回転検出器の2次側から回転角度に応じた回転信号を出力し、前記回転検出器と前記各回転信号を処理する回転信号処理器とのインターフェースを行うインターフェース回路において、前記回転信号を用いて前記1次側信号の入力信号レベルを調整することにより、第1、第2回転信号の回転信号レベルを自動調整する自動調整機能と、前記回転信号を前記回転信号処理器に入力する際の第1、第2回転信号入力回路のゲインを変化させるゲイン変化機能と、を有する構成であり、また、前記第1、第2回転信号より得た演算信号を基準値と比較し、その差分を前記1次側にフィードバックする構成であり、また、前記回転信号レベルの自動調整機能は、前記第1、第2回転信号の二乗和信号を基準値と比較する構成であり、また、前記回転信号レベルの自動調整機能は、前記回転信号処理器における前記第1、第2回転信号の二乗和演算から前記1次側信号のレベル設定までをデジタル回路で行う構成であり、また、前記各回転信号入力回路に設けられた前記ゲイン変化機能は、予め設定され互いに異なる複数のゲインからなるゲイン設定部と、前記各ゲインをゲイン設定信号によるスイッチングで切換えるためのゲイン設定切換手段と、からなる構成であり、また、前記各回転信号入力回路に設けられた前記ゲイン変化機能は、予め設定され連続的にゲインが変化する連続ゲイン設定部と、前記連続して変化するゲインをゲイン設定信号に応じて連続的に切換えるためのゲイン設定連続切換手段と、からなる構成である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によるインターフェース回路は、以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。
すなわち、回転検出器の1次側へ1次側信号を入力することにより、前記回転検出器の2次側から回転角度に応じた回転信号を出力し、前記回転検出器と前記各回転信号を処理する回転信号処理器とのインターフェースを行うインターフェース回路において、前記回転信号を用いて前記1次側信号の入力信号レベルを調整することにより、第1、第2回転信号の回転信号レベルを自動調整する自動調整機能と、前記回転信号を前記回転信号処理器に入力する際の第1、第2回転信号入力回路のゲインを変化させるゲイン変化機能と、を有することにより、例えば、外部からのノイズの心配がない時に信号のレベルを抑えつつもインターフェースを成立させることで、電力消費抑制ができ、アイドリングストップ時の機能のアシストとなる。
また、前記回転信号レベルの自動調整機能は、前記回転信号処理器における前記第1、第2回転信号の二乗和演算から前記1次側信号のレベル設定までをデジタル回路で行う構成としたことにより、微細化の進む半導体プロセスの恩恵をフルに享受でき、従来よりも機能を追加しても、製造コストの増加を防止することができる。
また、前記各回転信号入力回路に設けられた前記ゲイン変化機能は、予め設定され互いに異なる複数のゲインからなるゲイン設定部と、前記各ゲイン設定をゲイン設定信号によるスイッチングで切換えるためのゲイン設定切換手段と、からなることにより、各回転信号入力回路のゲインを自在に設定でき、ユーザー側で使用する回転検出器の条件に応じて容易にゲイン変更ができる。
また、前記各回転信号入力回路に設けられた前記ゲイン変化機能は、予め設定され連続的にゲインが変化する連続ゲイン設定部と、前記連続して変化するゲイン設定をゲイン設定信号に応じて連続的に切換えるためのゲイン設定連続切換手段と、からなることにより、ゲイン設定の変更を連続的に変更でき、より細かいゲイン設定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明によるインターフェース回路を示す概略ブロック図である。
【図2】図1の詳細を示すブロック図である。
【図3】図2の形態の回転信号を示す波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、回転信号のレベルを自動調整し、かつ、回転信号入力回路のゲインを変化させることができるようにしたインターフェース回路を提供することを目的とする。
【実施例】
【0012】
以下、図面と共に本発明によるインターフェース回路の好適な実施の形態について説明する。
図1において、符号101で示されるものは、1次側信号F(t)が1次側101Aに入力される回転検出器であり、この回転検出器101の2次側101Bからは、回転信号K・sinθ・F(t)及び回転信号K・cosθ・F(t)が出力され、回転信号処理器50の第1回転信号入力回路110及び第2回転信号入力回路111に各々入力されている。
【0013】
前記第1、第2回転信号入力回路110,111は、所定のゲインGを有し、各回転信号入力回路110,111からのゲインGが付加された第1、第2回転信号K・G・sinθ・F(t),K・G・cosθ・F(t)は、具体的な構成を示していない回転信号処理112へ送られると共に、第1、第2二乗回路113,114へ供給される。
【0014】
前記第1、第2(絶対値)二乗回路113,114からの第1、第2二乗信号115、116は、加算器117で加算されて絶対値二乗和118となり、この絶対値二乗和118はピーク検出回路119(使用しない場合もある)でピークが検出され、演算信号である二乗和信号120として減算器121に入力されている。
【0015】
前記減算器121には、前記第1回転信号K・G・sinθ・F(t)、第2回転信号K・G・cosθ・F(t)の振幅目標値に相当すると共に予め設定された基準値107が入力され、この減算器121にて前記二乗和信号120が前記基準値107と比較されてその差分122が周知の補償器123に入力される。
【0016】
前記補償器123からの出力信号124と1次側出力レベル初期値125とは、加算器126で加算され、加算出力127として、励磁回路106を構成する信号発生器128及びアンプ129を経て励磁信号である1次側信号F(t)として前記回転検出器101の1次側101Aに供給されている。
【0017】
前述の構成において、前記回転検出器101は1次側101Aに1次側信号F(t)を入力すると、2次側101Bより回転角度に応じてK・F(t)sinθ、K・F(t)cosθで表わされる振幅変調信号が得られる回転検出器101である。
前記回転信号処理器50においては第1、第2回転信号入力回路110,111においてG倍された第1、第2回転信号K・G・sinθ・F(t)、K・G・cosθ・F(t)が、回転信号処理112に用いられる構成となっている。
ここでG倍された各回転信号K・G・sinθ・F(t)、K・G・cosθ・F(t)の二乗和を取ると次のとおり回転検出器101の回転に依存しない信号を得ることができる。
【0018】
【数1】

【0019】
尚、ここで二乗和の代わりに絶対値二乗和を取ってもやはり回転検出器101の回転に依存しない信号を得ることができる。
【0020】
【数2】

【0021】
この二乗和信号(絶対値二乗和)120は、第1回転信号K・G・sinθ・F(t)、第2回転信号K・G・cosθ・F(t)の振幅目標値に相当する基準値107と比較され、その差分122がフィードバックループの安定化および、特性改善のための補償器123を介して1次側信号F(t)を発生させるための信号発生器128に導入される。
尚、二乗和信号120にはキャリア成分である1次側信号F(t)が含まれるため、必要に応じてピーク検出回路119を介してから基準値107と比較しても良いが、フィードバックループの帯域幅が1次側信号F(t)の周波数よりも十分低ければ無くても良い。
また、補償器123出力である出力信号124に1次側出力レベル初期値125が加算されているが、これはフィードバックループをすばやく整定させるために、ある程度目標値に近い状態から本回路を起動するため用いるものである。
以上のような構成をとることによりフィードバックループは、制御偏差である二乗和信号120と基準値107の差を零にしようと常に動作するため、結果として第1回転信号K・G・sinθ・F(t)、第2回転信号K・G・cosθ・F(t)は設定した基準値107に相当するレベルに自動的に調整される。
【0022】
尚、本発明においては、前述の通り、前記第1回転信号K・G・sinθ・F(t)、第2回転信号K・G・cosθ・F(t)を用いて前記1次側信号F(t)の入力信号レベルを調整することにより、前記第1回転信号K・G・sinθ・F(t)、第2回転信号K・G・cosθ・F(t)の回転信号レベルを自動調整する自動調整機能を有している。
さらに、前記回転信号K・sinθ・F(t)、K・cosθ・F(t)を前記回転信号処理器50に入力する際の第1、第2回転信号入力回路110,111のゲインを変化(変更)させるためのゲイン変化機能を有している。
【0023】
前記各回転信号入力回路110,111に設けられた前記ゲイン変化機能は、予め設定され互いに異なる複数のゲインGを有するゲイン設定部300と、前記各ゲインGをゲイン設定信号Gによるスイッチングで切換えるためのゲイン設定切換手段302とから構成されている。
【0024】
従って、前述の各回転信号入力回路110,111の各回転信号K・G・sinθ・F(t)、K・G・cosθ・F(t)のゲインGを変化させる場合には、まず、前記ゲイン設定部200に予め設定されている互いに異なる複数のゲインGのうち、その時の回転検出器101を装着する相手方からのノイズのレベルに応じて最適な大きさのゲインGを、ゲイン設定切換手段302を用いてゲイン設定信号Gによるスイッチングで切換えて各回転信号入力回路110,111に入力してゲインGの設定が終了する。
【0025】
また、前述のゲイン変化機能は、予め設定された複数のゲインGを個別にスイッチングして設定する構成について述べたが、他の形態として、予め設定されたゲインGを、個別ではなく、連続して値が変化するように構成された可変抵抗のような連続ゲイン設定部200Aとし、この連続して変化するゲインGを、連続ゲイン設定部301によるゲイン設定信号Gに応じて連続して切換えるためのゲイン設定連続切換手段302A(例えば、前記可変抵抗を電子的に切換える構成)を有して構成することができる。
【0026】
従って、前記各回転信号入力回路110,111のゲインGをゲイン設定信号Gにて元々の状態からX倍に変化させると回転信号レベルの自動調整により、1次側信号F(t)は1/X倍される。従ってノイズが大きい時のみ回転信号入力回路110,111のゲインGを小さくし1次側信号F(t)を大きくし、ノイズの心配が無い時には回転信号入力回路110,111ゲインGを小さくし1次側信号を大きくし、ノイズの心配が無いときには回転信号入力回路ゲインGを大きくして1次側信号F(t)を小さく設定することで、恒常的に1次側信号F(t)を大きくする必要がなくなり、インターフェース回路における電力消費を抑制できる。
【0027】
また、ゲイン切換え方法については回転信号入力回路110,111が、抵抗とOPアンプより構成される増幅器であれば、入力抵抗値あるいは帰還抵抗値を複数段スイッチ等で切り替えられるようにしておき、ゲイン設定信号Gをスイッチ制御信号として使用すれば良い。またはゲインを連続的に変化できるのであれば、アナログ信号をゲイン設定信号Gとして入力することでよりきめ細やかな制御が可能である。
尚、前記ゲイン設定信号Gは、ユーザー側で任意の形態の信号を用いることができ、回転信号処理器50の出力状況を監視して回転検出器101が回転したことを検出してゲイン設定信号Gを切換えることができる、あるいは、回転検出器101に接続されたモータ(図示せず)のモータ電流を検出してゲイン設定信号G1を切換える、等の適宜な使用形態に応じて信号生成を行うことができる。
【0028】
図2の形態は、図1の形態の要部をデジタル回路化したデジタル回路主体で構成しており、第1回転信号K・G・sinθ・F(t)、第2回転信号K・G・cosθ・F(t)の二乗和演算(第1、第2二乗回路113,114)から1次側信号F(t)のレベル設定(加算器126)までをデジタル回路で構成した場合を示している。
尚、図1の構成と同一又は同等部分には、同一符号を付して説明する。
【0029】
各回転信号入力回路110,111においてG倍された回転信号K・G・sinθ・F(t)、K・G・cosθ・F(t)は各A/D変換器200,201を介してA/D変換され、2の補数コードとなり、デジタル的に各二乗回路113,114により絶対値二乗和演算され、各回転信号の目標値に相当するデジタル基準値107とデジタル減算器121にて比較される。デジタル減算により得られた制御偏差である差分122は補償器123である積分器を介して信号発生器128に導入される。尚、この実施形態では補償器123によりフィードバックループ帯域幅をF(t)の周波数よりも十分低く設定することを想定しているため、図1に記載しているピーク検出回路は省略している。
【0030】
前記第1(絶対値)二乗回路113及び第2(絶対値)二乗回路114は、各A/D変換回路200,201からのデジタル出力200a,201aが、乗算器200b,201b及びMSBマスク処理200c,201cを経て加算器117で加算されて、二乗和信号120として前記減算器121に供給されている。
【0031】
図3は図2の実施形態における第1、第2回転信号K・G・sinθ・F(t)、K・G・cosθ・F(t)レベルの変化をシミュレーションした結果である。前記第1、第2回転信号K・G・sinθ・F(t)、K・G・cosθ・F(t)の初期値を図2の1次側出力レベル初期値(デジタル)にて1Vp−pに設定し、目標値をデジタル基準値にて2Vp−pに設定している。最終的に第1、第2回転信号K・G・sinθ・F(t)、K・G・cosθ・F(t)は目標信号レベルに安定している。
【0032】
また、前述の図2の形態におけるゲイン設定切換手段302によるゲインGの可変設定によって第1、第2回転信号K・G・sinθ・F(t)、K・G・cosθ・F(t)のゲインGを可変調整し、外部ノイズに対する特性向上動作は、前述の図1の構成及び作用と同一であるため、ここではその説明を省略する。
【0033】
尚、本発明によるインターフェース回路の構成をまとめると、次の通りである。
回転検出器101の1次側101Aへ1次側信号F(t)を入力することにより、前記回転検出器101の2次側101Bから回転角度に応じた回転信号K・sinθ・F(t),K・cosθ・F(t)を出力し、前記回転検出器101と前記各回転信号K・sinθ・F(t),K・cosθ・F(t)を処理する回転信号処理器50とのインターフェースを行うインターフェース回路において、前記回転信号K・sinθ・F(t),K・cosθ・F(t)を用いて前記1次側信号F(t)の入力信号レベルを調整することにより、第1、第2回転信号K・G・sinθ・F(t),K・G・cosθ・F(t)の回転信号レベルを自動調整する自動調整機能と、前記回転信号K・sinθ・F(t),K・cosθ・F(t)を前記回転信号処理器50に入力する際の第1、第2回転信号入力回路110,111のゲインGを変化させるゲイン変化機能と、を有することを特徴とする構成であり、また、前記第1回転信号K・G・sinθ・F(t)、前記第2回転信号K・G・cosθ・F(t)より得た演算信号120を基準値107と比較し、その差分122を前記1次側101Aにフィードバックする構成であり、また、前記回転信号レベルの自動調整機能は、前記第1、第2回転信号K・G・sinθ・F(t),K・G・cosθ・F(t)の二乗和信号120を基準値107と比較する構成であり、また、前記回転信号レベルの自動調整機能は、前記回転信号処理器50における前記第1、第2回転信号K・G・sinθ・F(t),K・G・cosθ・F(t)の二乗和演算(第1、第2二乗回路113,114)から前記1次側信号F(t)のレベル設定(加算器126)までをデジタル回路で行う構成であり、また、前記各回転信号入力回路110,111に設けられた前記ゲイン変化機能は、予め設定され互いに異なる複数のゲインGを有するゲイン設定部300と、前記各ゲインGをゲイン設定信号Gによるスイッチングで切換えるためのゲイン設定切換手段302と、からなる構成であり、また、前記各回転信号入力回路110,111に設けられた前記ゲイン変化機能は、予め設定され連続的にゲインGが変化する連続ゲイン設定部301と、前記連続して変化するゲインGをゲイン設定信号Gに応じて連続的に切換えるためのゲイン設定連続切換手段302Aと、からなる構成である。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明は、回転信号のレベルを自動調整し、かつ、回転信号入力回路のゲインを可変としてノイズに対して回転信号のレベルを変え、電力消費の抑制も可能とするインターフェース回路を得ることである。
【符号の説明】
【0035】
50 回転信号処理器
101 回転検出器
101A 1次側
101B 2次側
106 励磁回路
107 基準値
110 第1回転信号入力回路
111 第2回転信号入力回路
K・sinθ・F(t)、K・cosθ・F(t) 回転信号
K・G・sinθ・F(t)、K・G・cosθ・F(t) 第1、第2回転信号
112 回転信号処理
113 第1(絶対値)二乗回路
114 第2(絶対値)二乗回路
115 第1(絶対値)二乗信号
116 第2(絶対値)二乗信号
117 加算器
118 (絶対値)二乗和
119 ピーク検出回路
120 (絶対値)二乗和信号
121 減算器
122 差分
123 補償器
124 出力信号
125 1次側出力レベル初期値
126 加算器
127 加算出力
128 信号発生器
129 アンプ
F(t) 1次側信号
300 ゲイン設定部
G ゲイン
ゲイン設定信号
301 連続ゲイン設定部
302 ゲイン設定切換手段
302A ゲイン設定連続切換手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転検出器(101)の1次側(101A)へ1次側信号(F(t))を入力することにより、前記回転検出器(101)の2次側(101B)から回転角度に応じた回転信号(K・sinθ・F(t),K・cosθ・F(t))を出力し、前記回転検出器(101)と前記各回転信号(K・sinθ・F(t),K・cosθ・F(t))を処理する回転信号処理器(50)とのインターフェースを行うインターフェース回路において、
前記回転信号(K・sinθ・F(t),K・cosθ・F(t))を用いて前記1次側信号(F(t))の入力信号レベルを調整することにより、第1、第2回転信号(K・G・sinθ・F(t),K・G・cosθ・F(t))の回転信号レベルを自動調整する自動調整機能と、前記回転信号(K・sinθ・F(t),K・cosθ・F(t))を前記回転信号処理器(50)に入力する際の第1、第2回転信号入力回路(110,111)のゲインを変化させるゲイン変化機能と、を有することを特徴とするインターフェース回路。
【請求項2】
前記第1、第2回転信号(K・G・sinθ・F(t),K・G・cosθ・F(t))より得た演算信号(120)を基準値(107)と比較し、その差分(122)を前記1次側(101A)にフィードバックすることを特徴とする請求項1記載のインターフェース回路。
【請求項3】
前記回転信号レベルの自動調整機能は、前記第1、第2回転信号(K・G・sinθ・F(t),K・G・cosθ・F(t))の二乗和信号(120)を基準値(107)と比較する構成よりなることを特徴とする請求項1記載のインターフェース回路。
【請求項4】
前記回転信号レベルの自動調整機能は、前記回転信号処理器(50)における前記第1、第2回転信号(K・G・sinθ・F(t),K・G・cosθ・F(t))の二乗和演算から前記1次側信号(F(t))のレベル設定までをデジタル回路で行う構成としたことを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載のインターフェース回路。
【請求項5】
前記各回転信号入力回路(110,111)に設けられた前記ゲイン変化機能は、予め設定され互いに異なる複数のゲイン(G)を有するゲイン設定部(300)と、前記各ゲイン(G)をゲイン設定信号(G1)によるスイッチングで切換えるためのゲイン設定切換手段(302)と、からなることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載のインターフェース回路。
【請求項6】
前記各回転信号入力回路(110,111)に設けられた前記ゲイン変化機能は、予め設定され連続的にゲイン(G)が変化する連続ゲイン設定部(301)と、前記連続して変化するゲイン(G)をゲイン設定信号(G1)に応じて連続的に切換えるためのゲイン設定連続切換手段(302A)と、からなることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載のインターフェース回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−72867(P2013−72867A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−214700(P2011−214700)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(000203634)多摩川精機株式会社 (669)
【Fターム(参考)】