インテリジェントコンピュータケーブリング
本発明は、一方のEDPから別のEDPへの電子データの転送を促すために2つのインターフェイスエレメントを介して必要なドライバ及びコードを自動的にロードするデータ転送システム装置を提供する。本発明の好ましい実施形態では、装置は、ケーブル、USBインターフェイスプラグ、フロッピーディスクドライブ転送機器(ディスケット)、プロセッサ、コントローラ、メモリ、回路コンポーネント、及び、ソフトウェアコードで構成される。電子コンポーネント及びソフトウェアアプリケーションはケーブルハウジングユニット内に収容されている。各インターフェイスエレメントは、ケーブルの一方端に取り付けられるので、それぞれのEDPインターフェイス内に挿入される。装置のEDPインターフェイスへの挿入は、一方のEDPからもう一方のEDPへの直接的なデータの転送を制御するために必要なコードの自動ローディングのための組み込みソフトウェアの実行を自動的にトリガーする。システムは、シリアルバス終点としての受信側EDPのデータ記憶容量を使用して、データを転送するためFDDを使用するもう一方のEDPに連結されたUSBポートインターフェイスを介してEDPに取り付けられた周辺機器として装置をエミュレートする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、標準的なEDPインターフェイスを使用して2台の電子データ処理(EDP)機械又は機器の間にデータリンクを作成する、データ転送機器の分野に一般的に関係する。より詳細には、本発明は、標準的なEDPコネクティビティインターフェイスを使用して、一方のEDPから別のEDPへデータを移動するプロセスを自動化する組み込みコードを伴うケーブルに基づくデータ転送システムを記述する。
【発明の背景】
【0002】
フレキシブルディスク、コンパクトディスク(CD)、フラッシュメモリスティック、又は、外部データ記憶機器へのデータのコピーをはじめとして、一方の電子データ処理機械(EDP)から別の電子データ処理機械へデータを転送する多数の方法が存在する。標準的なパラレルポート、シリアルポート、USB、PCMCI、又は、その他のネットワーク(イーサネット又は電話技術)インターフェイスを使用するケーブル接続又はワイヤレス接続を用いるデータ転送を管理するため利用可能なソフトウェアプログラム及びデバイスがさらに存在する。これらの方法は、ネットワークの作成と管理を必要とする。
【0003】
上記の方法のほぼ全部は、フロッピーディスクドライブ(FDD)のような標準的なEDP読み出し/書き込み機器を使用するデータ記憶ディスクとの間のデータのコピー機能を除いて、データ転送を管理するデバイス又はプログラムの手動による導入及びコンフィギュレーションを必要とする。
【0004】
現在のケーブル式の方法及びワイヤレス式の方法に関する欠点は、デバイスを管理し、望ましいデータ転送を実行するためデバイス及び関連したソフトウェアアプリケーションを導入及びコンフィギュレーションするために必要とされる専門的技術が平均的なコンピュータユーザの専門的技術をはるかに超えていることである。特に、従来技術のデータ転送システムは、2台のEDP間でのデータ転送を促すために必要なコードのローディング、実行及びコンフィギュレーションを自動化するためのプロセスを欠いている。
【0005】
したがって、標準的なEDPコネクティビティインターフェイスを使用してEDP間でデータの転送を促すために必要なドライバ及びコードを自動的にロードする装置をもつことが望ましい。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、一方のEDPから別のEDPへの電子データの転送を促すために2つのインターフェイスエレメントを介して必要なドライバ及びコードを自動的にロードするデータ転送システム装置を提供する。本発明の好ましい実施形態では、装置は、ケーブル、USBインターフェイスプラグ、FDD転送機器(ディスケット)、プロセッサ、コントローラ、メモリ、回路コンポーネント、及び、ソフトウェアコードで構成される。電子コンポーネント及びソフトウェアアプリケーションはケーブルハウジングユニット内に収容されている。各インターフェイスエレメントは、ケーブルの一方端に取り付けられるので、それぞれのEDPインターフェイス内に挿入される。装置のEDPインターフェイスへの挿入は、一方のEDPからもう一方のEDPへの直接的なデータの転送を制御するために必要なコードの自動ローディングのための組み込みソフトウェアの実行を自動的にトリガーする。システムは、データを転送するためFDDを使用するもう一方のEDPに連結された、USBポートインターフェイスを介してEDPに取り付けられた周辺機器として、シリアルバス終点としての受信側EDPのデータ記憶容量を使用して、装置をエミュレートする。
【0007】
本発明は、コードローディング及びファイル実行を自動化するためにフラッシュメモリを使用する、組み込みシステムを伴う装置を提供する。この方法は、ケーブル、ソフトウェア、及び、周辺機器(又は、機器エミュレーション)の3個の別個の物理的コンポーネントを必要とするEDP間における現在のデータ転送方法を置き換える。各EDPへのソフトウェアの手動ローディングは、プログラマブルメモリアレイ(フラッシュメモリ)を使用し、(複数の)プロセッサ及びメモリに電流を供給するために一方のEDP上のUSBポートによって供給される電源を使用することにより排除される。
【0008】
本発明は、ケーブルに基づくデータ転送システムを使用するために必要とされるステップの削減を可能にさせる。FDDの利用はUSBポートを保有しないEDP間でのデータ転送を可能にし、このことは旧式のEDPからデータファイルを転送するときに役立つ。本発明は、手動ソフトウェアアプリケーションロード及びコンフィギュレーションの複雑さを除去し、平均的な熟練していないユーザによって使用され得る低コスト転送システムを提供する。USBポートによって供給された電流のため、外部電源、内部バッテリー又は内部電流発生器は不要であり、本発明を使用するコストをさらに削減する。その上、本発明は、オペレーティングシステム(OS)に左右されることが無く、データ転送ボリュームは、転送されたデータを受信するEDPの利用可能なデータ記憶容量だけによって制限される。
【0009】
装置使用の機能的な結果は、ソースEDPに接続されたペリフェラルストレージ機器としてのターゲットEDPのエミュレーションのために取り扱いが簡単な本当の「プラグアンドプレイ」データ転送システムである。
【0010】
新規性のある特長であると確信された発明の特徴は特許請求の範囲に記載されている。しかし、発明自体は、発明の好ましい使用の態様、さらなる目的及び利点と共に、添付図面と併せて読まれるときに例示的な実施形態の以下の詳細な説明を参照することによって最もよく理解される。
【図面に沿っての詳細な説明】
【0011】
本発明は、標準的な電子データ処理(EDP)コネクティビティインターフェイスを利用するデータの転送を促すために、ドライバ及びコードを自動的にロードするためフラッシュメモリを使用する組み込みエレクトロニクスを含むケーブルに基づくデータ転送装置を提供する。
【0012】
ユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェイスは、周辺機器へのコネクティビティのための事実上のインターフェイス規格になりつつあり、今や新しいEDPの製造時に組み込まれている。USB仕様は、周辺拡張をユーザにとってより使い易くさせる内蔵機能を提供すると共に、EDPへのコネクティビティのためのシングルケーブルモデルを提供する。これらの特長は、USB準拠周辺機器の自動識別、ドライバへの機能の自動マッピング、及び、周辺機器の動的な取り付け及び再コンフィギュレーションを可能にすることを含む。USB仕様は、ホストプラットフォームから機器上のエンドポイントまでのデータ転送を管理するアーキテクチャ(パイプ)を提供するデータフローモデルをさらに含む。USB仕様は、バスを使用して周辺機器とホストとの間に電気的かつ物理的な接続を要求する。USBインターフェイスの重要な特徴は、5ボルトで500ミリアンペアまでの電力を供給し、シリアルポートインターフェイス及びパラレルポートインターフェイスの場合の115kbits/sと比較して高速USB機器では480Mb/sの非常に高速で信号を供給することである。
【0013】
USB仕様を使用した一方のEDPから別のEDPへのデータの転送には、ケーブルが、EDP上の標準的なUSBポート(コネクタタイプA)とUSB互換性周辺機器(コネクタタイプB)との間で転送媒体として典型的に使用される。一方のEDPから別のEDPへデータを転送するためにUSB仕様を使用することは、内蔵されたUSB機能を利用するために、周辺型機器の作成又はエミュレーションを必要とする。これは、USBエンドポイントを作成し、ケーブルに基づく周辺機器になったものを管理するために、適切なドライバをロードし必要なコードを提供するソフトウェアアプリケーションをロードし、コンフィギュレーションすることによって典型的に達成される。このプロセスは、通常は、CDドライブにコンパクトディスクを装着し、必要なアプリケーション及び/又はコードをロードしコンフィギュレーションすることを必要とし、これはユーザ側にかなりの専門的技術を必要とする。
【0014】
USBと同様に、IEEE−1394は、データを移動させるためにツイストペア配線を使用する外部バス規格である。IEEE−1394はさらに、互換性周辺機器とのプラグアンドプレイ、又は、「ホットプラグ」のサポートに加えて、電流を供給する。この規格の開発中に追求された基本的な特徴/機能性は、主として、消費者エレクトロニクス装置及びパーソナルコンピュータによって採用されている無数のI/Oコネクタを置き換えるために、USBと同じである。USBと同様に、IEEE−1394は、アイソクロナスデバイス、すなわち、データをストリーム化するある程度の帯域幅を必要とする機器の概念をサポートする。IEEE−1394は、現在のUSB仕様より実質的に高いデータ転送レートをサポートするので、高性能シリアルバスであると考えられる。IEEE−1394は、1394aと、1394aの転送レートの2倍の転送レートである800bpsをサポートする1394bの二つの形式を有する。
【0015】
IEEE−1394は階層トランスポートシステムである。現在の規格は、物理層とリンク層とトランザクション層の3層を定義する。物理層はIEEE−1394バスによって必要とされる信号を供給する。リンク層は物理層から生データを取得し、生データを認識可能な1394パケットにフォーマット化する。トランザクション層はリンク層からパケットを取得し、パケットをアプリケーションに渡す。
【0016】
IEEE−1394は、その高データ転送レートと、多種多様なタイプのデジタル信号の多重化能力とのために、多量データボリューム、特に、圧縮ビデオ及びデジタル化されたオーディオのような上位レベルのデータのリアルタイム転送を必要とする機器の事実上の標準として採用されている。IEEE−1394インターフェイスはパーソナルEDPマシンの製造時に組み込まれ始めている。
【0017】
フロッピーディスクドライブ(FDD)は、これまでは殆どのEDPの製造時に組み込まれている。EDPの目下の標準は、3.5インチフレキシブル磁気ディスクを利用するFDDである。本発明に関連して標準的なFDDの重要な特徴は、ディスクに書き込みとき、及び、逆にディスクから読み出すときに、バイナリデータを電磁パルスに変換するため使用される、読み出し/書き込みヘッドである。しかし、FDDは、コンパクトディスク(CD)及びデジタル多用途ディスク(DVD)の採用に起因して、コンピュータディスクドライブのための通常のテクノロジーライフサイクルの一部として徐々に廃止されている。
【0018】
FDDは、典型的に、新しいソフトウェアアプリケーションをEDPのメモリにロードするため、又は、記憶若しくはデータ転送のためのフレキシブルディスクへのデータを取り出すため使用される。FDDはさらに典型的に、EDPのオペレーティングシステムのための「ブートディスク」を作成するため使用される。FDDの陳腐化につながるFDDの主要な欠点は、標準的なフレキシブルディスクに記憶され得るデータの量の制限と、遅い転送レートとである。
【0019】
スマートディスケットを使用する殆どのFDDの標準的な読み出し/書き込みヘッドとインターフェイスをとり得るエレメントが存在する。このエレメントは、本質的に簡単なアンテナに基づく、FDDの読み出し/書き込みヘッドによって作られた電磁パルスの、送信機及び受信機である基本的な磁気トランスデューサを使用する物理的転送インターフェイスを作る。しかし、これらのエレメントは、一方のEDPから別のEDPへ転送する自動化されたプロセス及び転送媒体を欠く。このようなスマートディスケットに基づくテクノロジーは、主として、FDD読み出し/書き込みヘッド機構を介してホストEDPへのスマートカード(たとえば、医療用患者カード、及び、種々の周辺機器メモリカード)のためのインターフェイスを提供するために使用される。現在のスマートディスケットテクノロジーには、必要なプロセッサ及びコントローラを動かすのに必要な電流を供給するために電圧発生器及び/又はバッテリーが必要であること、及び、USB仕様をはじめとして現在の標準的なEDPインターフェイスのいずれかへのインターフェイスが欠如していることを含む多数のその他の欠点がさらに存在する。その他の不利点は、使用前にソフトウェアアプリケーションをロードしコンフィギュレーションする必要性、及び、スマートディスケットインターフェイス又はプラグに差し込まれた周辺機器を自動発見する自動化された方法の欠如を含む。
【0020】
プログラマブルゲートアレイベースのメモリモジュールを使用するフラッシュメモリは、比較的新しいタイプのソリッドステート技術である。このタイプの電子不揮発性メモリチップは消去することも可能である。フラッシュメモリチップ内部には、格子上の交点毎に2個のトランジスタセルを伴う列と行の格子がある。薄い酸化膜が2個のトランジスタを分離する。一方のトランジスタはフローティングゲートとして知られ、もう一方は制御ゲートである。フラッシュメモリチップのセル内の電子は電界、すなわち、高電圧の電荷の印加によって操作される。フラッシュメモリは、この電界をチップ全体又はブロックとして知られている所定のセクションのいずれかに印加するためにインサーキット配線を使用する。これらのブロックは、プログラムされ、又は、消去され、再書き込みされる。フラッシュメモリは、同時に1バイトずつ消去するのではなく、ブロック又はチップ全体を消去するので、従来型の電気的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)チップより遙かに高速に動作する。
【0021】
フラッシュメモリモジュールを収容する周辺機器は、比較的安価であるという利点があり、従来型の磁気ストレージディスクより比較的少ない電力を必要とする。フラッシュメモリを収容する殆どの機器は、標準的なEDPインターフェイス(たとえば、USB、PCMCIAなど)のうちの1つを使用してホストEDPにつながり、内蔵型データ記憶媒体を提供するか、又は、ドライバをホストEDPに送信するために低コストチップを使用し、機器を管理するために別々にロードされたソフトウェアアプリケーションに依存する。
【0022】
今度は図1を参照すると、図1は本発明による3.5インチFDD互換性ディスケットを示す。発明の本実施形態では、データ転送装置100は、ケーブルハウジングユニット103に接続されたツイストペアケーブル102に接続されている電子コンポーネントを収容する3.5インチFDD互換性ディスケット101を備える。ケーブルハウジングユニット103は、ソリッドステートボード/カードに搭載された付加的な電子コンポーネントを収容し、ツイストペアケーブル102によってUSBタイプAプラグ104に接続されている。
【0023】
図2は、FDD互換性ディスケットアセンブリを用いて接続された2台のEDPを示す。ディスケット101は、第1のEDP201の3.5インチFDD210に挿入され、USBプラグ104は第2のEDP202のUSBポートインターフェイス220に挿入される。USBインターフェイスは、EDP202に設けられた既存のUSB仕様及び機能によって、電流を装置100に供給する。電流は、ディスケットの電子コンポーネントに給電するため、ツイストペアケーブル102によってディスケット101にも供給される。
【0024】
データ転送装置100が第2のEDP202のポートインターフェイス220に差し込まれるとき、USBインターフェイスはEDP202からの要求信号を自動生成する。ケーブルハウジングユニット103に収容されたプロセッサ及びフラッシュメモリは、必要な(複数の)ドライバをロードし、ペリフェラルストレージタイプの機器として装置100を識別する応答を用いてEDP202からの要求に応じ、EDPオペレーティングシステム(OS)のユーザインターフェイス内でドライブ名及び識別子を表示する。ケーブルハウジングユニット103内のプロセッサは、次に、ストレージファイルフォルダをOSファイル構造へ送信し、EDP202のOSのユーザインターフェイス内でストレージファイルフォルダを表示する。
【0025】
(複数の)ドライバ及びコードのEDP202への自動ローディングと同時に、ケーブルハウジングユニット103内のプロセッサ及びフラッシュメモリは、(図4に示された)ディスケット101内のコントローラ303に、ドライブ選択、トラック00へのヘッドアライメント、及び、EDP201のFDD210との転送レートの設定の自動ロードプロセスを開始するように知らせる。ケーブルハウジングユニット103内のプロセッサは、次に、ツイストペアケーブル102及びディスケット101内の電子コンポーネントを介してストレージファイルをEDP201のOSファイル構造へ送信し、EDP201のOSユーザインターフェイス内でファイルを表示する。
【0026】
第1のEDP201から第2のEDP202へのデータの転送は、所望のデータを適切なFDDドライブ名(通常はドライブA:)へ単にコピーすることによって達成される。データフローは、ツイストペアケーブル102を介してケーブルハウジングユニット103内の電子コンポーネントへ、次に、ツイストペアケーブル102及びUSBプラグ104を介してEDP202内のUSBポートインターフェイス220へ移すために、EDP201の内部のFDD210及びディスケット101内のコントローラ303によって規制される。ハウジングユニット103内のUSBコントローラは、EDP202へのデータのフローを管理し、データのフローをロードされたファイルフォルダへ向ける。
【0027】
転送レートは、ツイストペアケーブル102の長さ及び品質、ツイストペアケーブルの絶縁/シース品質、EDP内部プロセッシングチップの処理速度、USBポート220からの電流強度、ならびに、ケーブルハウジングユニット103及びディスケット101内の電子コンポーネントコンフィギュレーション及びモジュールタイプを含む、実施された形式に依存する。
【0028】
今度は図3Aを参照すると、本発明によるディスケット101の表側が描かれている。ディスケット101は、ディスケット内部に収容され、ツイストペアケーブル102につながれたソリッドステート電流タイプカードに搭載された電子コンポーネント及び配線を保護する外側ケーシング301を含む。ディスケット101は、標準的な3.5インチフレキシブルディスクとほぼ同じ幅(恐らく僅かに広い)及び長さである。ツイストペアケーブル102の取り付けの位置決めは、ディスケットの内側回路ボードの内部電子コンポーネント及び配線のコンフィギュレーションの形式に依存して変化し得る。
【0029】
書き込み禁止窓302は、標準的な3.5インチフレキシブルディスク上に見られる書き込み禁止窓とサイズ及び形状が同じであり、かつ、同じ位置にある。ディスケットが書き込み準備完了フレキシブルディスクをエミュレートするように、書き込み禁止窓302は開放位置にあり、移動窓又はスライダを含まない。
【0030】
ディスケット101の外側ケーシング301は、ディスケットの表面にディスケットケーシングの内側を露出するカットアウト303をさらに有する。カットアウト303は、ディスケット101がFDD内部の挿入位置にある間に、表面読み出し/書き込みヘッドが置かれている領域を提供する。
【0031】
図3Bはディスケットの底側を示している。凹部304は、FDDの裏面読み出し/書き込みヘッドを収容し揃える。ディスケット101の中心には、磁気フレキシブルディスクのドライブが本来ならば存在する円形凹部305が存在し、FDDのドライブスピンドルを収容するため中心に別のより小さな、より深い円形凹部306を伴う。凹部305、306の位置決め、形状及びサイズは、標準的な3.5インチフレキシブルディスクにおいて見られるものと同じである。
【0032】
図4は本発明によるディスケット101の内側の例示的な構成を示している。ツイストペアケーブル102はツイストペア線をコントローラ401に接続する回路タイプのボードに繋がれている。コントローラ401はツイストペア線102を経由するケーブルハウジングユニットとの間のデータフローを管理する。コントローラ401は、FDDのリード/ライトヘッドとの間で信号パルスを受信及び送信する電気的に接続された磁気トランスデューサ402を用いてFDDとの間のデータフローをさらに管理する。リード/ライトヘッドは、ディスケット101上でヘッドを揃えるために凹部304に着座するので、トラック00にセットされた3.5インチフレキシブルディスクのエミュレーションは、電磁パルス信号のアンテナタイプの受信機/送信機として磁気トランスデューサ402を使用することにより達成される。
【0033】
図5は一方端でディスケットに接続され、他方端で標準的なUSBプラグタイプAに接続されたケーブルハウジングユニットのアーキテクチャを示している。ケーブルハウジングユニット103は、ボード及び電気コンポーネントをツイストペアケーブル102に接続する配線と共に、マイクロプロセッサ501、メモリ(フラッシュタイプ)502及びUSBコントローラ503を保持するソリッドステート回路タイプのボード/カード構成を収容する。プロセッサ501は、プロセッサがディスケットコントローラ401及びUSBコントローラ503との間で信号を送受信し、同様に、EDP上のUSBポートインターフェイスから電気信号を受信することを可能にさせる回路タイプのボードに接続されている。フラッシュメモリ502モジュールは、装置が第1のEDP及び第2のEDPに挿入されるとき、システム初期化の際にアプリケーションロード及びドライバ導入の実行を行うために必要なすべてのコードを収容するフローティングゲートアレイタイプのモジュールである。USBコントローラ503は、前述のとおり、標準的なUSB使用及び機能を使用して、データフロー、及び、第2のEDPとの相互作用を管理する。
【0034】
図6は標準的な3.5インチFDD外部インターフェイスを介してEDP201に挿入された本発明のディスケット101を示している。内部インターフェイスは、挿入位置においてディスケット101と、ディスケットの凹部に着座する読み取り/書き込みヘッド602を保持するFDDトップアームアセンブリ601とを示すことにより描かれている。FDD603の内部制御は、FDD603と、EDP201の内部プロセッサ及びメモリコンポーネントとの間で内部的にデータ転送を管理するディスケットコントローラ604によって行われる。これらのコンポーネントは殆どすべてのFDD機器に使われている。
【0035】
図7は本発明の自動ロードプロセスの概要フローチャートである。このプロセスは、ケーブルハウジングユニット内に収容された装置のメモリに組み込まれたソフトウェアコードを実行することによって達成される。プロセスは、第1のEDPのFDDインターフェイスへのディスケットの挿入と、第2のEDPのUSBポートインターフェイスへのUSBプラグの挿入で始まり、自動ロードプロセスの初期化を起動する(ステップ701)。USBポートインターフェイスは、ケーブルハウジングユニット及びディスケットに収容されたプロセッサ及びその他の電子コンポーネントに給電するため装置に電流を供給する。ソフトウェアコード実行は、次に、必要な(複数の)ファイル、(複数の)ドライバ、及び、コードを各EDPへロードする2個の並列プロセスを立ち上げる(ステップ702)。
【0036】
第1のプロセスストリームは、第2のEDPによって生成された要求に応じて、装置を周辺機器として識別する返答及び必要な(複数の)ドライバを送信することによって開始する(ステップ703)。(複数の)ドライバの自動ローディングは、装置を周辺機器として識別するEDPのOSユーザインターフェイスに表示されるドライバ名を作成する(ステップ704)。装置は、次に、ファイルフォルダをEDP OSのファイル構造へ転送し、データ転送システム装置に関連したファイルとしてそのファイルフォルダを表示する(ステップ705)。
【0037】
第2のプロセスストリームは、第1のEDPにドライバを導入し、(殆どのオペレーティングシステムにおいて通常はドライブA:として表示される)FDDのデフォルトOS識別子を使用して、ディスケットをドライブとして識別するFDDに信号を送信することによって開始する(ステップ706)。装置は、次に、読み出し/書き込みヘッドをトラック00へ移動させるためにFDDディスクコントローラへ信号を送信する(ステップ707)。ディスケットコントローラは、トラック00という状態のフレキシブルディスクとしてディスケットのエミュレーションを提供する。データ転送レートは、コントローラによって管理された信号を、磁気トランスデューサを介してFDDの読み出し/書き込みヘッドへ送信するのと同じように設定される(ステップ708)。装置は、次に、第1のEDPのOSのファイル構造にファイルフォルダを転送し、データ転送システム装置に関連したファイルとしてそのファイルフォルダを表示する(ステップ709)。
【0038】
データ転送プロセスは、一方のマシンから別のマシンへファイルをコピー及び移動するために、既存のOSユーザインターフェイスを使用することにより各EDP上で開始する(ステップ710)。
【0039】
第2のEDPから第1のEDPへデータをコピーするために、ユーザは、ドライバを装置として識別するドライブ名(すなわち、A:)へデータをコピーする(ステップ711)。コピー手順は、EDPのOSによって提供された文字ベースのコマンドラインユーザインターフェイス又はグラフィカルユーザインターフェイス(GUI)を使用して、一方のロケーションから別のロケーションへデータ及びファイルをコピーするためにユーザによって既に使用されている手順と同じ手順である。コピー機能が完了したとき、USBコントローラはデータをケーブルハウジングユニットへ送信し、ケーブルハウジングユニットはデータをディスケットコントローラへ渡し、ディスケットコントローラは、次に、フレキシブルディスク上のトラック00のエミュレーションとして、読み出し/書き込みヘッドへの信号としてそのデータを送信する(ステップ712)。第1のEDPのFDDはトラック00から読み出し(ステップ713)、自動ロードプロセスの初めにステップ709において第1のEDPへ送信されたファイルフォルダにそのデータを送信する(ステップ717)。
【0040】
第1のEDPから第2のEDPへのデータの転送は、本質的にステップ711−713の逆である。プロセスは、第1のEDPからFDDドライブ名へ所望のデータをコピーすることにより開始する(ステップ714)。この場合も、コピー手順は、一方のロケーションから別のロケーションへデータ及びファイルをコピーするために典型的に使用される手順と同じ手順である。コピー機能が完了したとき、FDDディスクコントローラはデータをトラック00に書き込み(ステップ715)、そのデータは次に磁気トランスデューサによってピックアップされ、ディスケットコントローラによってケーブルハウジングユニットを介してUSBコントローラへ送信される(ステップ716)。データ転送手順は、USBコントローラがUSBポートインターフェイスを介して第2のEDP上のファイルフォルダへデータを送信することによって完了する(ステップ717)。
【0041】
両方のコピープロセスにおいて、EDPのユーザは、オペレーティングシステムによって提供されたそれぞれのマシンの既存のユーザインターフェイスを使用する。デフォルトのコピー、移動、及び、消去手順がさらに、ステップ704及び709においてEDPのファイル構造に置かれた転送データをストレージファイルフォルダからEDP上の所望のロケーションへ移すために続けられる。本発明を使用することにより、一方のEDPから別のEDPへ転送されるデータボリュームは、転送データを受信するEDPの利用可能な総データ記憶容量だけによって制限される。
【0042】
3.5インチFDD及びUSBインターフェイスを使用する前述の例示的な実施形態に加えて、本発明は、IEEE−1394規格を使用しても実施される。FDDインターフェイス、USBインターフェイス、及び、IEEE−1394インターフェイスを組み込むことにより、本発明は前述の1つの実施形態の他に、5個の代替的な実施形態が存在し得る。
【0043】
図8Aは、ケーブルの両端にUSBプラグ801、802を伴う本発明の代替的な実施形態を示している。
【0044】
図8Bは、ケーブルの一方端にUSBプラグ811を伴い、他方端にIEEE−1394プラグ821を伴う本発明の実施形態を示している。
【0045】
図8Cは、ケーブルの両端にIEEE−1394プラグ821、822を伴う本発明の実施形態を示している。
【0046】
図8Dは、コントローラに給電するために必要な電流を供給するため各ディスケットに挿入されたバッテリー833、834を使用する、ケーブルの両端にFDDインターフェイス831、832を伴う本発明の実施形態を示している。
【0047】
図8Eは、ケーブルの一方端にFDDインターフェイス841を伴い、他方端にIEEE−1394プラグ842を伴う本発明の実施形態を示している。
【0048】
USBインターフェイス及びIEEE−1394インターフェイスは、周辺機器から要求を発行し取り扱うという点で、ほぼ同一の特徴/機能性を提供する。(本発明の装置はペリフェラルストレージ機器をエミュレートしている)。USB仕様及びIEEE−1394仕様は別々の管理機関によって管理されるが、本発明がケーブルに基づくシステムを使用してデータを送受信する方式は同じである。FDDインターフェイスを含む実施形態は、付加的なエレクトロニクスがFDDの読み出し/書き込みヘッドを介してデータを転送、管理及び制御するために必要とされるので、USBインターフェイスやIEEE−1394インターフェイスを含む実施形態より複雑である。しかし、付加的なエレクトロニクスはディスケットユニット自体の内部に収容されるので、単一のケーブルハウジングユニットが6個の実施形態全部をサポートするために製造される。このようにして、ケーブルの端のインターフェイスプラグ/機器しか変わらないので、同じエンド機能及びユーザ体験を有する複数の製品を製造するためのコストが著しく削減される。
【0049】
本発明の説明は、実例と解説のために提示され、網羅的であること、あるいは、開示された形式で発明に限定を加えることは意図されていない。多数の変更及び変形が当業者には明白である。実施形態は、発明の原理、実際的なアプリケーションを最良に説明し、他の当業者が検討される特定の使用に適するような種々の変更を伴う種々の実施形態に関して発明を理解できるようにするために選択され記載された。多数の変形が、請求項に開示された発明の範囲から逸脱することなく、開示された実施形態になし得ることが当業者によって理解される。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明による3.5インチFDD互換性ディスケットを示す図である。
【図2】FDD互換性ディスケットアセンブリを用いて接続された2台のEDPを示す図である。
【図3A】本発明によるFDDディスケットインターフェイスの平面図である。
【図3B】FDDディスケットの底面図である。
【図4】FDDディスケット内部の例示的な構成を示す図である。
【図5】一方端でディスケットに接続され、他方端で標準的なUSBプラグタイプAに接続されたケーブルハウジングユニットのアーキテクチャを示す図である。
【図6】標準的な3.5インチFDD外部インターフェイスを介してEDP201に挿入された本発明のディスケットを示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態の自動ロードプロセスの概要フローチャートである。
【図8A】ケーブルの両端にUSBプラグを伴う本発明の代替的な実施形態を示す図である。
【図8B】ケーブルの一方端にUSBプラグを伴い、他方端にIEEE−1394プラグを伴う本発明の実施形態を示す図である。
【図8C】ケーブルの両端にIEEE−1394プラグを伴う本発明の実施形態を示す図である。
【図8D】ケーブルの両端にFDDインターフェイスを伴う本発明の実施形態を示す図である。
【図8E】ケーブルの一方端にFDDインターフェイスを伴い、他方端にIEEE−1394プラグを伴う本発明の実施形態を示す図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、標準的なEDPインターフェイスを使用して2台の電子データ処理(EDP)機械又は機器の間にデータリンクを作成する、データ転送機器の分野に一般的に関係する。より詳細には、本発明は、標準的なEDPコネクティビティインターフェイスを使用して、一方のEDPから別のEDPへデータを移動するプロセスを自動化する組み込みコードを伴うケーブルに基づくデータ転送システムを記述する。
【発明の背景】
【0002】
フレキシブルディスク、コンパクトディスク(CD)、フラッシュメモリスティック、又は、外部データ記憶機器へのデータのコピーをはじめとして、一方の電子データ処理機械(EDP)から別の電子データ処理機械へデータを転送する多数の方法が存在する。標準的なパラレルポート、シリアルポート、USB、PCMCI、又は、その他のネットワーク(イーサネット又は電話技術)インターフェイスを使用するケーブル接続又はワイヤレス接続を用いるデータ転送を管理するため利用可能なソフトウェアプログラム及びデバイスがさらに存在する。これらの方法は、ネットワークの作成と管理を必要とする。
【0003】
上記の方法のほぼ全部は、フロッピーディスクドライブ(FDD)のような標準的なEDP読み出し/書き込み機器を使用するデータ記憶ディスクとの間のデータのコピー機能を除いて、データ転送を管理するデバイス又はプログラムの手動による導入及びコンフィギュレーションを必要とする。
【0004】
現在のケーブル式の方法及びワイヤレス式の方法に関する欠点は、デバイスを管理し、望ましいデータ転送を実行するためデバイス及び関連したソフトウェアアプリケーションを導入及びコンフィギュレーションするために必要とされる専門的技術が平均的なコンピュータユーザの専門的技術をはるかに超えていることである。特に、従来技術のデータ転送システムは、2台のEDP間でのデータ転送を促すために必要なコードのローディング、実行及びコンフィギュレーションを自動化するためのプロセスを欠いている。
【0005】
したがって、標準的なEDPコネクティビティインターフェイスを使用してEDP間でデータの転送を促すために必要なドライバ及びコードを自動的にロードする装置をもつことが望ましい。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、一方のEDPから別のEDPへの電子データの転送を促すために2つのインターフェイスエレメントを介して必要なドライバ及びコードを自動的にロードするデータ転送システム装置を提供する。本発明の好ましい実施形態では、装置は、ケーブル、USBインターフェイスプラグ、FDD転送機器(ディスケット)、プロセッサ、コントローラ、メモリ、回路コンポーネント、及び、ソフトウェアコードで構成される。電子コンポーネント及びソフトウェアアプリケーションはケーブルハウジングユニット内に収容されている。各インターフェイスエレメントは、ケーブルの一方端に取り付けられるので、それぞれのEDPインターフェイス内に挿入される。装置のEDPインターフェイスへの挿入は、一方のEDPからもう一方のEDPへの直接的なデータの転送を制御するために必要なコードの自動ローディングのための組み込みソフトウェアの実行を自動的にトリガーする。システムは、データを転送するためFDDを使用するもう一方のEDPに連結された、USBポートインターフェイスを介してEDPに取り付けられた周辺機器として、シリアルバス終点としての受信側EDPのデータ記憶容量を使用して、装置をエミュレートする。
【0007】
本発明は、コードローディング及びファイル実行を自動化するためにフラッシュメモリを使用する、組み込みシステムを伴う装置を提供する。この方法は、ケーブル、ソフトウェア、及び、周辺機器(又は、機器エミュレーション)の3個の別個の物理的コンポーネントを必要とするEDP間における現在のデータ転送方法を置き換える。各EDPへのソフトウェアの手動ローディングは、プログラマブルメモリアレイ(フラッシュメモリ)を使用し、(複数の)プロセッサ及びメモリに電流を供給するために一方のEDP上のUSBポートによって供給される電源を使用することにより排除される。
【0008】
本発明は、ケーブルに基づくデータ転送システムを使用するために必要とされるステップの削減を可能にさせる。FDDの利用はUSBポートを保有しないEDP間でのデータ転送を可能にし、このことは旧式のEDPからデータファイルを転送するときに役立つ。本発明は、手動ソフトウェアアプリケーションロード及びコンフィギュレーションの複雑さを除去し、平均的な熟練していないユーザによって使用され得る低コスト転送システムを提供する。USBポートによって供給された電流のため、外部電源、内部バッテリー又は内部電流発生器は不要であり、本発明を使用するコストをさらに削減する。その上、本発明は、オペレーティングシステム(OS)に左右されることが無く、データ転送ボリュームは、転送されたデータを受信するEDPの利用可能なデータ記憶容量だけによって制限される。
【0009】
装置使用の機能的な結果は、ソースEDPに接続されたペリフェラルストレージ機器としてのターゲットEDPのエミュレーションのために取り扱いが簡単な本当の「プラグアンドプレイ」データ転送システムである。
【0010】
新規性のある特長であると確信された発明の特徴は特許請求の範囲に記載されている。しかし、発明自体は、発明の好ましい使用の態様、さらなる目的及び利点と共に、添付図面と併せて読まれるときに例示的な実施形態の以下の詳細な説明を参照することによって最もよく理解される。
【図面に沿っての詳細な説明】
【0011】
本発明は、標準的な電子データ処理(EDP)コネクティビティインターフェイスを利用するデータの転送を促すために、ドライバ及びコードを自動的にロードするためフラッシュメモリを使用する組み込みエレクトロニクスを含むケーブルに基づくデータ転送装置を提供する。
【0012】
ユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェイスは、周辺機器へのコネクティビティのための事実上のインターフェイス規格になりつつあり、今や新しいEDPの製造時に組み込まれている。USB仕様は、周辺拡張をユーザにとってより使い易くさせる内蔵機能を提供すると共に、EDPへのコネクティビティのためのシングルケーブルモデルを提供する。これらの特長は、USB準拠周辺機器の自動識別、ドライバへの機能の自動マッピング、及び、周辺機器の動的な取り付け及び再コンフィギュレーションを可能にすることを含む。USB仕様は、ホストプラットフォームから機器上のエンドポイントまでのデータ転送を管理するアーキテクチャ(パイプ)を提供するデータフローモデルをさらに含む。USB仕様は、バスを使用して周辺機器とホストとの間に電気的かつ物理的な接続を要求する。USBインターフェイスの重要な特徴は、5ボルトで500ミリアンペアまでの電力を供給し、シリアルポートインターフェイス及びパラレルポートインターフェイスの場合の115kbits/sと比較して高速USB機器では480Mb/sの非常に高速で信号を供給することである。
【0013】
USB仕様を使用した一方のEDPから別のEDPへのデータの転送には、ケーブルが、EDP上の標準的なUSBポート(コネクタタイプA)とUSB互換性周辺機器(コネクタタイプB)との間で転送媒体として典型的に使用される。一方のEDPから別のEDPへデータを転送するためにUSB仕様を使用することは、内蔵されたUSB機能を利用するために、周辺型機器の作成又はエミュレーションを必要とする。これは、USBエンドポイントを作成し、ケーブルに基づく周辺機器になったものを管理するために、適切なドライバをロードし必要なコードを提供するソフトウェアアプリケーションをロードし、コンフィギュレーションすることによって典型的に達成される。このプロセスは、通常は、CDドライブにコンパクトディスクを装着し、必要なアプリケーション及び/又はコードをロードしコンフィギュレーションすることを必要とし、これはユーザ側にかなりの専門的技術を必要とする。
【0014】
USBと同様に、IEEE−1394は、データを移動させるためにツイストペア配線を使用する外部バス規格である。IEEE−1394はさらに、互換性周辺機器とのプラグアンドプレイ、又は、「ホットプラグ」のサポートに加えて、電流を供給する。この規格の開発中に追求された基本的な特徴/機能性は、主として、消費者エレクトロニクス装置及びパーソナルコンピュータによって採用されている無数のI/Oコネクタを置き換えるために、USBと同じである。USBと同様に、IEEE−1394は、アイソクロナスデバイス、すなわち、データをストリーム化するある程度の帯域幅を必要とする機器の概念をサポートする。IEEE−1394は、現在のUSB仕様より実質的に高いデータ転送レートをサポートするので、高性能シリアルバスであると考えられる。IEEE−1394は、1394aと、1394aの転送レートの2倍の転送レートである800bpsをサポートする1394bの二つの形式を有する。
【0015】
IEEE−1394は階層トランスポートシステムである。現在の規格は、物理層とリンク層とトランザクション層の3層を定義する。物理層はIEEE−1394バスによって必要とされる信号を供給する。リンク層は物理層から生データを取得し、生データを認識可能な1394パケットにフォーマット化する。トランザクション層はリンク層からパケットを取得し、パケットをアプリケーションに渡す。
【0016】
IEEE−1394は、その高データ転送レートと、多種多様なタイプのデジタル信号の多重化能力とのために、多量データボリューム、特に、圧縮ビデオ及びデジタル化されたオーディオのような上位レベルのデータのリアルタイム転送を必要とする機器の事実上の標準として採用されている。IEEE−1394インターフェイスはパーソナルEDPマシンの製造時に組み込まれ始めている。
【0017】
フロッピーディスクドライブ(FDD)は、これまでは殆どのEDPの製造時に組み込まれている。EDPの目下の標準は、3.5インチフレキシブル磁気ディスクを利用するFDDである。本発明に関連して標準的なFDDの重要な特徴は、ディスクに書き込みとき、及び、逆にディスクから読み出すときに、バイナリデータを電磁パルスに変換するため使用される、読み出し/書き込みヘッドである。しかし、FDDは、コンパクトディスク(CD)及びデジタル多用途ディスク(DVD)の採用に起因して、コンピュータディスクドライブのための通常のテクノロジーライフサイクルの一部として徐々に廃止されている。
【0018】
FDDは、典型的に、新しいソフトウェアアプリケーションをEDPのメモリにロードするため、又は、記憶若しくはデータ転送のためのフレキシブルディスクへのデータを取り出すため使用される。FDDはさらに典型的に、EDPのオペレーティングシステムのための「ブートディスク」を作成するため使用される。FDDの陳腐化につながるFDDの主要な欠点は、標準的なフレキシブルディスクに記憶され得るデータの量の制限と、遅い転送レートとである。
【0019】
スマートディスケットを使用する殆どのFDDの標準的な読み出し/書き込みヘッドとインターフェイスをとり得るエレメントが存在する。このエレメントは、本質的に簡単なアンテナに基づく、FDDの読み出し/書き込みヘッドによって作られた電磁パルスの、送信機及び受信機である基本的な磁気トランスデューサを使用する物理的転送インターフェイスを作る。しかし、これらのエレメントは、一方のEDPから別のEDPへ転送する自動化されたプロセス及び転送媒体を欠く。このようなスマートディスケットに基づくテクノロジーは、主として、FDD読み出し/書き込みヘッド機構を介してホストEDPへのスマートカード(たとえば、医療用患者カード、及び、種々の周辺機器メモリカード)のためのインターフェイスを提供するために使用される。現在のスマートディスケットテクノロジーには、必要なプロセッサ及びコントローラを動かすのに必要な電流を供給するために電圧発生器及び/又はバッテリーが必要であること、及び、USB仕様をはじめとして現在の標準的なEDPインターフェイスのいずれかへのインターフェイスが欠如していることを含む多数のその他の欠点がさらに存在する。その他の不利点は、使用前にソフトウェアアプリケーションをロードしコンフィギュレーションする必要性、及び、スマートディスケットインターフェイス又はプラグに差し込まれた周辺機器を自動発見する自動化された方法の欠如を含む。
【0020】
プログラマブルゲートアレイベースのメモリモジュールを使用するフラッシュメモリは、比較的新しいタイプのソリッドステート技術である。このタイプの電子不揮発性メモリチップは消去することも可能である。フラッシュメモリチップ内部には、格子上の交点毎に2個のトランジスタセルを伴う列と行の格子がある。薄い酸化膜が2個のトランジスタを分離する。一方のトランジスタはフローティングゲートとして知られ、もう一方は制御ゲートである。フラッシュメモリチップのセル内の電子は電界、すなわち、高電圧の電荷の印加によって操作される。フラッシュメモリは、この電界をチップ全体又はブロックとして知られている所定のセクションのいずれかに印加するためにインサーキット配線を使用する。これらのブロックは、プログラムされ、又は、消去され、再書き込みされる。フラッシュメモリは、同時に1バイトずつ消去するのではなく、ブロック又はチップ全体を消去するので、従来型の電気的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)チップより遙かに高速に動作する。
【0021】
フラッシュメモリモジュールを収容する周辺機器は、比較的安価であるという利点があり、従来型の磁気ストレージディスクより比較的少ない電力を必要とする。フラッシュメモリを収容する殆どの機器は、標準的なEDPインターフェイス(たとえば、USB、PCMCIAなど)のうちの1つを使用してホストEDPにつながり、内蔵型データ記憶媒体を提供するか、又は、ドライバをホストEDPに送信するために低コストチップを使用し、機器を管理するために別々にロードされたソフトウェアアプリケーションに依存する。
【0022】
今度は図1を参照すると、図1は本発明による3.5インチFDD互換性ディスケットを示す。発明の本実施形態では、データ転送装置100は、ケーブルハウジングユニット103に接続されたツイストペアケーブル102に接続されている電子コンポーネントを収容する3.5インチFDD互換性ディスケット101を備える。ケーブルハウジングユニット103は、ソリッドステートボード/カードに搭載された付加的な電子コンポーネントを収容し、ツイストペアケーブル102によってUSBタイプAプラグ104に接続されている。
【0023】
図2は、FDD互換性ディスケットアセンブリを用いて接続された2台のEDPを示す。ディスケット101は、第1のEDP201の3.5インチFDD210に挿入され、USBプラグ104は第2のEDP202のUSBポートインターフェイス220に挿入される。USBインターフェイスは、EDP202に設けられた既存のUSB仕様及び機能によって、電流を装置100に供給する。電流は、ディスケットの電子コンポーネントに給電するため、ツイストペアケーブル102によってディスケット101にも供給される。
【0024】
データ転送装置100が第2のEDP202のポートインターフェイス220に差し込まれるとき、USBインターフェイスはEDP202からの要求信号を自動生成する。ケーブルハウジングユニット103に収容されたプロセッサ及びフラッシュメモリは、必要な(複数の)ドライバをロードし、ペリフェラルストレージタイプの機器として装置100を識別する応答を用いてEDP202からの要求に応じ、EDPオペレーティングシステム(OS)のユーザインターフェイス内でドライブ名及び識別子を表示する。ケーブルハウジングユニット103内のプロセッサは、次に、ストレージファイルフォルダをOSファイル構造へ送信し、EDP202のOSのユーザインターフェイス内でストレージファイルフォルダを表示する。
【0025】
(複数の)ドライバ及びコードのEDP202への自動ローディングと同時に、ケーブルハウジングユニット103内のプロセッサ及びフラッシュメモリは、(図4に示された)ディスケット101内のコントローラ303に、ドライブ選択、トラック00へのヘッドアライメント、及び、EDP201のFDD210との転送レートの設定の自動ロードプロセスを開始するように知らせる。ケーブルハウジングユニット103内のプロセッサは、次に、ツイストペアケーブル102及びディスケット101内の電子コンポーネントを介してストレージファイルをEDP201のOSファイル構造へ送信し、EDP201のOSユーザインターフェイス内でファイルを表示する。
【0026】
第1のEDP201から第2のEDP202へのデータの転送は、所望のデータを適切なFDDドライブ名(通常はドライブA:)へ単にコピーすることによって達成される。データフローは、ツイストペアケーブル102を介してケーブルハウジングユニット103内の電子コンポーネントへ、次に、ツイストペアケーブル102及びUSBプラグ104を介してEDP202内のUSBポートインターフェイス220へ移すために、EDP201の内部のFDD210及びディスケット101内のコントローラ303によって規制される。ハウジングユニット103内のUSBコントローラは、EDP202へのデータのフローを管理し、データのフローをロードされたファイルフォルダへ向ける。
【0027】
転送レートは、ツイストペアケーブル102の長さ及び品質、ツイストペアケーブルの絶縁/シース品質、EDP内部プロセッシングチップの処理速度、USBポート220からの電流強度、ならびに、ケーブルハウジングユニット103及びディスケット101内の電子コンポーネントコンフィギュレーション及びモジュールタイプを含む、実施された形式に依存する。
【0028】
今度は図3Aを参照すると、本発明によるディスケット101の表側が描かれている。ディスケット101は、ディスケット内部に収容され、ツイストペアケーブル102につながれたソリッドステート電流タイプカードに搭載された電子コンポーネント及び配線を保護する外側ケーシング301を含む。ディスケット101は、標準的な3.5インチフレキシブルディスクとほぼ同じ幅(恐らく僅かに広い)及び長さである。ツイストペアケーブル102の取り付けの位置決めは、ディスケットの内側回路ボードの内部電子コンポーネント及び配線のコンフィギュレーションの形式に依存して変化し得る。
【0029】
書き込み禁止窓302は、標準的な3.5インチフレキシブルディスク上に見られる書き込み禁止窓とサイズ及び形状が同じであり、かつ、同じ位置にある。ディスケットが書き込み準備完了フレキシブルディスクをエミュレートするように、書き込み禁止窓302は開放位置にあり、移動窓又はスライダを含まない。
【0030】
ディスケット101の外側ケーシング301は、ディスケットの表面にディスケットケーシングの内側を露出するカットアウト303をさらに有する。カットアウト303は、ディスケット101がFDD内部の挿入位置にある間に、表面読み出し/書き込みヘッドが置かれている領域を提供する。
【0031】
図3Bはディスケットの底側を示している。凹部304は、FDDの裏面読み出し/書き込みヘッドを収容し揃える。ディスケット101の中心には、磁気フレキシブルディスクのドライブが本来ならば存在する円形凹部305が存在し、FDDのドライブスピンドルを収容するため中心に別のより小さな、より深い円形凹部306を伴う。凹部305、306の位置決め、形状及びサイズは、標準的な3.5インチフレキシブルディスクにおいて見られるものと同じである。
【0032】
図4は本発明によるディスケット101の内側の例示的な構成を示している。ツイストペアケーブル102はツイストペア線をコントローラ401に接続する回路タイプのボードに繋がれている。コントローラ401はツイストペア線102を経由するケーブルハウジングユニットとの間のデータフローを管理する。コントローラ401は、FDDのリード/ライトヘッドとの間で信号パルスを受信及び送信する電気的に接続された磁気トランスデューサ402を用いてFDDとの間のデータフローをさらに管理する。リード/ライトヘッドは、ディスケット101上でヘッドを揃えるために凹部304に着座するので、トラック00にセットされた3.5インチフレキシブルディスクのエミュレーションは、電磁パルス信号のアンテナタイプの受信機/送信機として磁気トランスデューサ402を使用することにより達成される。
【0033】
図5は一方端でディスケットに接続され、他方端で標準的なUSBプラグタイプAに接続されたケーブルハウジングユニットのアーキテクチャを示している。ケーブルハウジングユニット103は、ボード及び電気コンポーネントをツイストペアケーブル102に接続する配線と共に、マイクロプロセッサ501、メモリ(フラッシュタイプ)502及びUSBコントローラ503を保持するソリッドステート回路タイプのボード/カード構成を収容する。プロセッサ501は、プロセッサがディスケットコントローラ401及びUSBコントローラ503との間で信号を送受信し、同様に、EDP上のUSBポートインターフェイスから電気信号を受信することを可能にさせる回路タイプのボードに接続されている。フラッシュメモリ502モジュールは、装置が第1のEDP及び第2のEDPに挿入されるとき、システム初期化の際にアプリケーションロード及びドライバ導入の実行を行うために必要なすべてのコードを収容するフローティングゲートアレイタイプのモジュールである。USBコントローラ503は、前述のとおり、標準的なUSB使用及び機能を使用して、データフロー、及び、第2のEDPとの相互作用を管理する。
【0034】
図6は標準的な3.5インチFDD外部インターフェイスを介してEDP201に挿入された本発明のディスケット101を示している。内部インターフェイスは、挿入位置においてディスケット101と、ディスケットの凹部に着座する読み取り/書き込みヘッド602を保持するFDDトップアームアセンブリ601とを示すことにより描かれている。FDD603の内部制御は、FDD603と、EDP201の内部プロセッサ及びメモリコンポーネントとの間で内部的にデータ転送を管理するディスケットコントローラ604によって行われる。これらのコンポーネントは殆どすべてのFDD機器に使われている。
【0035】
図7は本発明の自動ロードプロセスの概要フローチャートである。このプロセスは、ケーブルハウジングユニット内に収容された装置のメモリに組み込まれたソフトウェアコードを実行することによって達成される。プロセスは、第1のEDPのFDDインターフェイスへのディスケットの挿入と、第2のEDPのUSBポートインターフェイスへのUSBプラグの挿入で始まり、自動ロードプロセスの初期化を起動する(ステップ701)。USBポートインターフェイスは、ケーブルハウジングユニット及びディスケットに収容されたプロセッサ及びその他の電子コンポーネントに給電するため装置に電流を供給する。ソフトウェアコード実行は、次に、必要な(複数の)ファイル、(複数の)ドライバ、及び、コードを各EDPへロードする2個の並列プロセスを立ち上げる(ステップ702)。
【0036】
第1のプロセスストリームは、第2のEDPによって生成された要求に応じて、装置を周辺機器として識別する返答及び必要な(複数の)ドライバを送信することによって開始する(ステップ703)。(複数の)ドライバの自動ローディングは、装置を周辺機器として識別するEDPのOSユーザインターフェイスに表示されるドライバ名を作成する(ステップ704)。装置は、次に、ファイルフォルダをEDP OSのファイル構造へ転送し、データ転送システム装置に関連したファイルとしてそのファイルフォルダを表示する(ステップ705)。
【0037】
第2のプロセスストリームは、第1のEDPにドライバを導入し、(殆どのオペレーティングシステムにおいて通常はドライブA:として表示される)FDDのデフォルトOS識別子を使用して、ディスケットをドライブとして識別するFDDに信号を送信することによって開始する(ステップ706)。装置は、次に、読み出し/書き込みヘッドをトラック00へ移動させるためにFDDディスクコントローラへ信号を送信する(ステップ707)。ディスケットコントローラは、トラック00という状態のフレキシブルディスクとしてディスケットのエミュレーションを提供する。データ転送レートは、コントローラによって管理された信号を、磁気トランスデューサを介してFDDの読み出し/書き込みヘッドへ送信するのと同じように設定される(ステップ708)。装置は、次に、第1のEDPのOSのファイル構造にファイルフォルダを転送し、データ転送システム装置に関連したファイルとしてそのファイルフォルダを表示する(ステップ709)。
【0038】
データ転送プロセスは、一方のマシンから別のマシンへファイルをコピー及び移動するために、既存のOSユーザインターフェイスを使用することにより各EDP上で開始する(ステップ710)。
【0039】
第2のEDPから第1のEDPへデータをコピーするために、ユーザは、ドライバを装置として識別するドライブ名(すなわち、A:)へデータをコピーする(ステップ711)。コピー手順は、EDPのOSによって提供された文字ベースのコマンドラインユーザインターフェイス又はグラフィカルユーザインターフェイス(GUI)を使用して、一方のロケーションから別のロケーションへデータ及びファイルをコピーするためにユーザによって既に使用されている手順と同じ手順である。コピー機能が完了したとき、USBコントローラはデータをケーブルハウジングユニットへ送信し、ケーブルハウジングユニットはデータをディスケットコントローラへ渡し、ディスケットコントローラは、次に、フレキシブルディスク上のトラック00のエミュレーションとして、読み出し/書き込みヘッドへの信号としてそのデータを送信する(ステップ712)。第1のEDPのFDDはトラック00から読み出し(ステップ713)、自動ロードプロセスの初めにステップ709において第1のEDPへ送信されたファイルフォルダにそのデータを送信する(ステップ717)。
【0040】
第1のEDPから第2のEDPへのデータの転送は、本質的にステップ711−713の逆である。プロセスは、第1のEDPからFDDドライブ名へ所望のデータをコピーすることにより開始する(ステップ714)。この場合も、コピー手順は、一方のロケーションから別のロケーションへデータ及びファイルをコピーするために典型的に使用される手順と同じ手順である。コピー機能が完了したとき、FDDディスクコントローラはデータをトラック00に書き込み(ステップ715)、そのデータは次に磁気トランスデューサによってピックアップされ、ディスケットコントローラによってケーブルハウジングユニットを介してUSBコントローラへ送信される(ステップ716)。データ転送手順は、USBコントローラがUSBポートインターフェイスを介して第2のEDP上のファイルフォルダへデータを送信することによって完了する(ステップ717)。
【0041】
両方のコピープロセスにおいて、EDPのユーザは、オペレーティングシステムによって提供されたそれぞれのマシンの既存のユーザインターフェイスを使用する。デフォルトのコピー、移動、及び、消去手順がさらに、ステップ704及び709においてEDPのファイル構造に置かれた転送データをストレージファイルフォルダからEDP上の所望のロケーションへ移すために続けられる。本発明を使用することにより、一方のEDPから別のEDPへ転送されるデータボリュームは、転送データを受信するEDPの利用可能な総データ記憶容量だけによって制限される。
【0042】
3.5インチFDD及びUSBインターフェイスを使用する前述の例示的な実施形態に加えて、本発明は、IEEE−1394規格を使用しても実施される。FDDインターフェイス、USBインターフェイス、及び、IEEE−1394インターフェイスを組み込むことにより、本発明は前述の1つの実施形態の他に、5個の代替的な実施形態が存在し得る。
【0043】
図8Aは、ケーブルの両端にUSBプラグ801、802を伴う本発明の代替的な実施形態を示している。
【0044】
図8Bは、ケーブルの一方端にUSBプラグ811を伴い、他方端にIEEE−1394プラグ821を伴う本発明の実施形態を示している。
【0045】
図8Cは、ケーブルの両端にIEEE−1394プラグ821、822を伴う本発明の実施形態を示している。
【0046】
図8Dは、コントローラに給電するために必要な電流を供給するため各ディスケットに挿入されたバッテリー833、834を使用する、ケーブルの両端にFDDインターフェイス831、832を伴う本発明の実施形態を示している。
【0047】
図8Eは、ケーブルの一方端にFDDインターフェイス841を伴い、他方端にIEEE−1394プラグ842を伴う本発明の実施形態を示している。
【0048】
USBインターフェイス及びIEEE−1394インターフェイスは、周辺機器から要求を発行し取り扱うという点で、ほぼ同一の特徴/機能性を提供する。(本発明の装置はペリフェラルストレージ機器をエミュレートしている)。USB仕様及びIEEE−1394仕様は別々の管理機関によって管理されるが、本発明がケーブルに基づくシステムを使用してデータを送受信する方式は同じである。FDDインターフェイスを含む実施形態は、付加的なエレクトロニクスがFDDの読み出し/書き込みヘッドを介してデータを転送、管理及び制御するために必要とされるので、USBインターフェイスやIEEE−1394インターフェイスを含む実施形態より複雑である。しかし、付加的なエレクトロニクスはディスケットユニット自体の内部に収容されるので、単一のケーブルハウジングユニットが6個の実施形態全部をサポートするために製造される。このようにして、ケーブルの端のインターフェイスプラグ/機器しか変わらないので、同じエンド機能及びユーザ体験を有する複数の製品を製造するためのコストが著しく削減される。
【0049】
本発明の説明は、実例と解説のために提示され、網羅的であること、あるいは、開示された形式で発明に限定を加えることは意図されていない。多数の変更及び変形が当業者には明白である。実施形態は、発明の原理、実際的なアプリケーションを最良に説明し、他の当業者が検討される特定の使用に適するような種々の変更を伴う種々の実施形態に関して発明を理解できるようにするために選択され記載された。多数の変形が、請求項に開示された発明の範囲から逸脱することなく、開示された実施形態になし得ることが当業者によって理解される。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明による3.5インチFDD互換性ディスケットを示す図である。
【図2】FDD互換性ディスケットアセンブリを用いて接続された2台のEDPを示す図である。
【図3A】本発明によるFDDディスケットインターフェイスの平面図である。
【図3B】FDDディスケットの底面図である。
【図4】FDDディスケット内部の例示的な構成を示す図である。
【図5】一方端でディスケットに接続され、他方端で標準的なUSBプラグタイプAに接続されたケーブルハウジングユニットのアーキテクチャを示す図である。
【図6】標準的な3.5インチFDD外部インターフェイスを介してEDP201に挿入された本発明のディスケットを示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態の自動ロードプロセスの概要フローチャートである。
【図8A】ケーブルの両端にUSBプラグを伴う本発明の代替的な実施形態を示す図である。
【図8B】ケーブルの一方端にUSBプラグを伴い、他方端にIEEE−1394プラグを伴う本発明の実施形態を示す図である。
【図8C】ケーブルの両端にIEEE−1394プラグを伴う本発明の実施形態を示す図である。
【図8D】ケーブルの両端にFDDインターフェイスを伴う本発明の実施形態を示す図である。
【図8E】ケーブルの一方端にFDDインターフェイスを伴い、他方端にIEEE−1394プラグを伴う本発明の実施形態を示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2台の電子データ処理(EDP)機器間でデータを転送する装置であって、
(a)ケーブルハウジングと、
(b)前記ケーブルハウジングの2点から延びるケーブルと、
(c)前記ケーブルに繋がれた、前記ケーブルハウジング内部のソリッドステートボードと、
(d)前記ソリッドステートボードに搭載されたプロセッサ及びメモリチップと、
(e)前記ケーブルの第1の端にある第1のEDPインターフェイスと、
(f)前記ケーブルの第2の端にある第2のEDPインターフェイスと、
を備え、
上記第1のEDPインターフェイスが第1のEDP機器に挿入され、上記第2のEDPインターフェイスが第2のEDP機器に挿入されると、前記メモリチップに記憶されたソフトウェアコードを前記EDP機器に自動的にロードし実行し、前記ソフトウェアコードが一方のEDP機器からもう一方のEDP機器への直接的なデータの転送を促す、装置。
【請求項2】
前記ソリッドステートボードに搭載されたコントローラをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
上記メモリチップがフラッシュメモリである、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
ペリフェラルストレージ機器をエミュレートする、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
上記EDP機器間での選択されたデータの転送が各EDP機器のそれぞれの既存のオペレーティングシステム及びユーザインターフェイスを使用して実行される、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
上記第1のEDPインターフェイスが、
ユニバーサルシリアルバスプラグと、
IEEE−1394プラグと、
前記ケーブルに繋がれた回路ボード上のコントローラと、上記コントローラに接続され、フロッピーディスクドライブの読み出し/書き込みヘッドを介してデータを転送する磁気トランスデューサとを収容し、3.5インチフロッピーディスクドライブと互換性のあるディスケットと、
のうちの1つである、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
上記第2のEDPインターフェイスが、
ユニバーサルシリアルバスプラグと、
IEEE−1394プラグと、
前記ケーブルに繋がれた回路ボード上のコントローラと、上記コントローラに接続され、フロッピーディスクドライブの読み出し/書き込みヘッドを介してデータを転送する磁気トランスデューサとを収容し、3.5インチフロッピーディスクドライブと互換性のあるディスケットと、
のうちの1つである、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
2台の電子データ処理(EDP)機器間でデータを転送する方法であって、
(a)第1のEDPインターフェイス及び第2のEDPインターフェイスがケーブルハウジングの2点から延びるケーブルによって接続され、前記ケーブルハウジングが前記ケーブルに繋がれたソリッドステートボードを収容し、プロセッサ及びメモリチップが前記ソリッドステートボードに搭載されている、上記第1のEDPインターフェイスを第1のEDP機器に挿入し、上記第2のEDPインターフェイスを第2のEDP機器に挿入するステップと、
(b)上記第1のEDPインターフェイスが上記第1のEDP機器に挿入され、上記第2のEDPインターフェイスが上記第2のEDP機器に挿入されると、前記メモリチップに記憶された、一方のEDP機器からもう一方のEDP機器への直接的なデータの転送を促すソフトウェアコードを前記第1のEDP機器及び前記第2のEDP機器に自動的にロードし実行するステップと、
を備える方法。
【請求項9】
ステップ(b)がデータを送受信するため使用されるドライブを上記第1のEDP機器及び上記第2のEDP機器の両方で自動的に選択するステップをさらに備える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
上記第1のEDPインターフェイスと上記第2のEDPインターフェイスのうちの少なくとも一方が3.5インチフロッピーディスクドライブの読み出し/書き込みヘッドを介してデータを転送する、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
上記読み出し/書き込みヘッドがトラック00から読み出すように自動的に設定される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
ステップ(b)が一方のEDP機器からもう一方のEDP機器に常駐するオペレーティングシステムのファイルディレクトリへストレージファイルを転送するステップをさらに備える、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
上記2台のEDP機器間でのデータの転送が一方向でもあり双方向でもある、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
上記第1のEDPインターフェイス及び上記第2のEDPインターフェイスと、ケーブルと、ケーブルハウジングとを備える機器がペリフェラルストレージ機器をエミュレートする、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
上記EDP機器間での選択されたデータの転送が各EDP機器のそれぞれの既存のオペレーティングシステム及びユーザインターフェイスを使用して実行される、請求項8に記載の方法。
【請求項1】
2台の電子データ処理(EDP)機器間でデータを転送する装置であって、
(a)ケーブルハウジングと、
(b)前記ケーブルハウジングの2点から延びるケーブルと、
(c)前記ケーブルに繋がれた、前記ケーブルハウジング内部のソリッドステートボードと、
(d)前記ソリッドステートボードに搭載されたプロセッサ及びメモリチップと、
(e)前記ケーブルの第1の端にある第1のEDPインターフェイスと、
(f)前記ケーブルの第2の端にある第2のEDPインターフェイスと、
を備え、
上記第1のEDPインターフェイスが第1のEDP機器に挿入され、上記第2のEDPインターフェイスが第2のEDP機器に挿入されると、前記メモリチップに記憶されたソフトウェアコードを前記EDP機器に自動的にロードし実行し、前記ソフトウェアコードが一方のEDP機器からもう一方のEDP機器への直接的なデータの転送を促す、装置。
【請求項2】
前記ソリッドステートボードに搭載されたコントローラをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
上記メモリチップがフラッシュメモリである、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
ペリフェラルストレージ機器をエミュレートする、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
上記EDP機器間での選択されたデータの転送が各EDP機器のそれぞれの既存のオペレーティングシステム及びユーザインターフェイスを使用して実行される、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
上記第1のEDPインターフェイスが、
ユニバーサルシリアルバスプラグと、
IEEE−1394プラグと、
前記ケーブルに繋がれた回路ボード上のコントローラと、上記コントローラに接続され、フロッピーディスクドライブの読み出し/書き込みヘッドを介してデータを転送する磁気トランスデューサとを収容し、3.5インチフロッピーディスクドライブと互換性のあるディスケットと、
のうちの1つである、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
上記第2のEDPインターフェイスが、
ユニバーサルシリアルバスプラグと、
IEEE−1394プラグと、
前記ケーブルに繋がれた回路ボード上のコントローラと、上記コントローラに接続され、フロッピーディスクドライブの読み出し/書き込みヘッドを介してデータを転送する磁気トランスデューサとを収容し、3.5インチフロッピーディスクドライブと互換性のあるディスケットと、
のうちの1つである、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
2台の電子データ処理(EDP)機器間でデータを転送する方法であって、
(a)第1のEDPインターフェイス及び第2のEDPインターフェイスがケーブルハウジングの2点から延びるケーブルによって接続され、前記ケーブルハウジングが前記ケーブルに繋がれたソリッドステートボードを収容し、プロセッサ及びメモリチップが前記ソリッドステートボードに搭載されている、上記第1のEDPインターフェイスを第1のEDP機器に挿入し、上記第2のEDPインターフェイスを第2のEDP機器に挿入するステップと、
(b)上記第1のEDPインターフェイスが上記第1のEDP機器に挿入され、上記第2のEDPインターフェイスが上記第2のEDP機器に挿入されると、前記メモリチップに記憶された、一方のEDP機器からもう一方のEDP機器への直接的なデータの転送を促すソフトウェアコードを前記第1のEDP機器及び前記第2のEDP機器に自動的にロードし実行するステップと、
を備える方法。
【請求項9】
ステップ(b)がデータを送受信するため使用されるドライブを上記第1のEDP機器及び上記第2のEDP機器の両方で自動的に選択するステップをさらに備える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
上記第1のEDPインターフェイスと上記第2のEDPインターフェイスのうちの少なくとも一方が3.5インチフロッピーディスクドライブの読み出し/書き込みヘッドを介してデータを転送する、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
上記読み出し/書き込みヘッドがトラック00から読み出すように自動的に設定される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
ステップ(b)が一方のEDP機器からもう一方のEDP機器に常駐するオペレーティングシステムのファイルディレクトリへストレージファイルを転送するステップをさらに備える、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
上記2台のEDP機器間でのデータの転送が一方向でもあり双方向でもある、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
上記第1のEDPインターフェイス及び上記第2のEDPインターフェイスと、ケーブルと、ケーブルハウジングとを備える機器がペリフェラルストレージ機器をエミュレートする、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
上記EDP機器間での選択されたデータの転送が各EDP機器のそれぞれの既存のオペレーティングシステム及びユーザインターフェイスを使用して実行される、請求項8に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【公表番号】特表2008−536194(P2008−536194A)
【公表日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−537028(P2007−537028)
【出願日】平成17年10月19日(2005.10.19)
【国際出願番号】PCT/US2005/037563
【国際公開番号】WO2006/044950
【国際公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
2.イーサネット
【出願人】(507114716)データ ドライヴ スルー, インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月19日(2005.10.19)
【国際出願番号】PCT/US2005/037563
【国際公開番号】WO2006/044950
【国際公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
2.イーサネット
【出願人】(507114716)データ ドライヴ スルー, インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】
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