説明

ウイルスや菌への感染防止方法およびその装置

【課題】新型インフルエンザ等の感染者が、病院等の建物あるいは駅等の施設に進入する前に、衣服等に付着したウイルスや菌を除去し、建物や施設内での第三者への感染を防止するウイルスや菌への感染防止方法およびその装置を提供する。
【解決手段】新型インフルエンザ等に感染して、高熱症状を呈する感染者が、処理室2に入室したことを人感センサー3が感知して、該処理室2内においてサーモグラフィーセンサー4によって入室者6の体温を計測して、高熱の場合長時間、除染液をミスト状にしてノズル10により前記入室者6および処理室2内に噴霧して、該入室者6が建物あるいは施設1に進入する前に、衣服等に付着したウイルスや菌を除去し、建物や施設1内での第三者への感染を防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不特定多数の人が出入りする病院、学校、劇場等の建物、あるいは鉄道、空港、展示場等の施設の入口に感染防止用の処理室を設置して、伝染病、特に強毒性の鳥インフルエンザが人から人へ伝染することが確認された新型インフルエンザ(2008年の感染症予防法改正の際に「新たに人から人に伝染する能力を有することとなったウイルスを病原体とするインフルエンザであって、一般に国民が当該感染症に対する免疫を獲得していないことから、当該感染症の全国的、且つ急速な蔓延により国民の生命および健康に重大な影響を与えるおそれのあるものと認められるもの」が「新型インフルエンザ」と定義づけられている)や、季節性インフルエンザ等に感染して、高熱症状を呈する感染者や非感染者等の入室者が、前記処理室に入室したことを人感センサーが感知して、該処理室内においてサーモグラフィーセンサーによって入室者の体温を計測して、該体温が平熱であるか、高熱であるかによって、平熱の場合短時間、高熱の場合長時間、ウイルスや菌を除去する感染防止用の除染液を、ミスト状にしてノズルにより前記入室者および処理室内に噴霧して、該入室者が建物あるいは施設に進入する前に、衣服等に付着したウイルスや菌を除去し、建物や施設内での第三者への感染を防止するウイルスや菌への感染防止方法およびその装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、高熱症状を呈する新型インフルエンザや季節性インフルエンザ等の感染症患者が病院に行くと、病院の玄関等に、「熱がある場合には、連絡の上で来院下さい」という掲示がなされている場合が多いが、前記感染症患者は一刻も早く治療を受けたいために、病院に予め連絡なく、直接来院してしまうケースが多い。その結果、病院内の待合室にいた患者への感染の危険性、医師や看護師への感染による院内感染拡大の危険性が高い。また、病院入口における感染予防策として、入口にアルコールのスプレーを置いて、来院者の手にスプレーすることを求めている。更に、病院によっては、アルコールのスプレーを各所に設置している所もあるが、一般に空気清浄機を取付けている程度である所が多い。
【0003】
しかしながら、前記アルコールのスプレーのみでは、衣服等に付着したウイルスや菌の除去はできず、また前記空気清浄機は機器内部での浄化機能を有しているが、病院内に侵入してきたウイルスや菌を瞬時に除去することができない。そして、病院内に持ち込まれたウイルスや菌を瞬時に除去するためには、室内の空気をクリーンにし、ウイルスや菌などの微生物を浮遊させない環境条件とする必要があるが、設備費用がかかることから、その実現性は低いものであるといわざるを得ない。
【0004】
また、伝染病に発病した人が通過する入口部に、殺菌効果を有する薬液を噴霧して、前記人の顔面等の外表面の殺菌を行うことを目的とする殺菌方法および殺菌装置が、下記の特許文献1に開示されている。
【0005】
しかしながら、前記特許文献1に開示された殺菌方法および殺菌装置においては、感染者の体温を瞬時に計測し、その体温に応じて薬液の噴霧時間を設定する手段が備えられていないので、該薬液の効果的な噴霧ができないという課題があり、また感染者の体温が高温の場合、高熱の感染者がいることを病院等の管理者に報告する手段も備えられていないので、直ちに前記感染者を隔離することもできず、従って第三者への感染を阻止することができないという課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−204726号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、新型インフルエンザや季節性インフルエンザ等の高熱症状を呈する伝染病の感染者や非感染者等、不特定多数の人が出入りする病院、学校等の建物、あるいは鉄道、空港等の施設の入口部に入室用ドアと退室用ドアを備えて設置された処理室に、人感センサー、サーモグラフィーセンサーおよび該サーモグラフィーセンサーに接続された警報手段、並びにウイルスや菌を除去する除染液をミスト状にして噴霧するミストシャワー装置を設置し、該人感センサーが前記感染者または非感染者の前記処理室への入室を感知すると、前記入室用ドアが閉鎖されると共に、退室用ドアはロックされ、前記サーモグラフィーセンサーが入室者の露出している顔面等により体温を計測して、予めサーモグラフィーセンサーによって設定された体温以下の平熱の場合は、前記ミストシャワー装置を作動させて、衛生管理上、10秒等の短かい時間、前記除染液を入室者および前記処理室内に前記ミストシャワー装置により噴霧してウイルスや菌を除去し、または入室者が38℃以上等の予めサーモグラフィーセンサーによって設定された体温以上の高熱の場合は、例えば、1分以上の時間をかけて前記入室者および処理室内に除染液を噴霧し、前記建物や施設に進入する前に衣服等に付着したウイルスや菌を除去し、建物や施設内での第三者への感染を防止するウイルスや菌への感染防止方法およびその装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記課題を解決するため、
請求項1において、病院等の建物あるいは鉄道等の施設の入口部に入室用ドアと退室用ドアを備えて設置された処理室に、人感センサー、サーモグラフィーセンサーおよび該サーモグラフィーセンサーに接続された警報手段、並びに除染液をミスト状にして噴霧するミストシャワー装置をそれぞれ設置すると共に、前記人感センサーが前記処理室への入室者の入室を感知すると、前記入室用ドアが閉鎖されると共に、退室用ドアはロックされて該退室用ドアの開放を阻止して、前記サーモグラフィーセンサーが入室者の体温を計測して、該入室者が予めサーモグラフィーセンサーによって設定された体温以下の平熱の場合は、ミストシャワー装置を作動させて、衛生管理上短時間除染液を前記入室者および処理室内に噴霧して、該入室者の衣服等に付着したウイルスや菌、および前記処理室の空間に浮遊しているウイルスや菌を除去し、然る後、前記退室用ドアのロックを解除して前記建物や施設への進入を許可するか、または入室者が予めサーモグラフィーセンサーによって設定された体温以上の高熱の場合は、前記ミストシャワー装置を作動させて、時間をかけて除染液を前記入室者および処理室内に噴霧して、該入室者の衣服等に付着したウイルスや細菌および前記処理室の空間に浮遊しているウイルスや菌を除去すると共に、前記警報手段により該入室者が高熱であるという警報を発して、前記建物や施設の関係者に報知する一方、前記退室用ドアのロック状態を維持して、前記入室者の建物や施設への進入を阻止し、該入室者の衣服等に付着したウイルスや細菌および前記処理室の空間に浮遊しているウイルスや菌を除去した後、前記退室用ドアのロック状態を解除して、前記入室者を隔離施設へ収容して第三者から隔離して、建物や施設内でのウイルスや菌への感染を防止する方法が提供され、
また請求項2において、病院等の建物あるいは鉄道等の施設の入口部に入室用ドアと退室用ドアを備えて設置された処理室に、人感センサー、サーモグラフィーセンサーおよび該サーモグラフィーセンサーに接続された警報手段、並びに除染液をミスト状にして噴霧するミストシャワー装置をそれぞれ設置すると共に、前記人感センサーが前記処理室への入室者の入室を感知すると、前記入室用ドアを閉鎖すると共に退室用ドアをロックし、前記サーモグラフィーセンサーが入室者の体温を計測して、該入室者が予めサーモグラフィーセンサーによって設定された体温以下の平熱の場合は、該ミストシャワー装置を作動させて短かい時間除染液を前記入室者および処理室内に噴霧して、該入室者の衣服等に付着したウイルスや菌および前記処理室の空間に浮遊しているウイルスや菌を除去し、前記退室用ドアのロックを解除する一方、前記入室者が予めサーモグラフィーセンサーによって設定された体温以上の高熱の場合は、前記ミストシャワー装置を作動させて、時間をかけて除染液を前記入室者および処理室内に噴霧すると共に、前記警報手段により該入室者が高熱であるという警報を発して、前記建物や施設の関係者に報知し、前記退室用ドアのロック状態を維持して、該入室者の衣服等に付着したウイルスや菌および前記処理室の空間に浮遊しているウイルスや菌を除去して感染を防止する装置が提供され、
更に請求項3において、病院等の建物あるいは鉄道等の施設の入口部に入室用ドアと退室用ドアを備えて設置された処理室に、人感センサー、サーモグラフィーセンサーおよび該サーモグラフィーセンサーに接続された警報手段、並びに除染液をミスト状にして噴霧するミストシャワー装置をそれぞれ設置すると共に、前記人感センサーが前記処理室への入室者の入室を感知すると、前記入室用ドアを閉鎖すると共に退室用ドアをロックし、前記サーモグラフィーセンサーが入室者の体温を計測して、該入室者が予めサーモグラフィーセンサーによって設定された体温以下の平熱の場合は、該ミストシャワー装置を作動させて短かい時間除染液を前記入室者および処理室内に噴霧して、該入室者の衣服等に付着したウイルスや菌および前記処理室の空間に浮遊しているウイルスや菌を除去し、前記退室用ドアのロックを解除する一方、入室者が予めサーモグラフィーセンサーによって設定された体温以上の高熱の場合は、前記ミストシャワー装置を作動させて、時間をかけて除染液を前記入室者および処理室内に噴霧すると共に、前記警報手段により該入室者が高熱であるという警報を発して、前記建物や施設の関係者に報知し、前記退室用ドアのロック状態を維持して、該入室者の衣服等に付着したウイルスや菌および前記処理室の空間に浮遊しているウイルスや菌を除去し、更に前記人感センサーおよびサーモグラフィーセンサーにそれぞれカウンター機能を備えて、前記処理室における通過者の人数、前記サーモグラフィーセンサーの設定体温以上の入室者の人数を、建物や施設の情報管理センターにインターネット、または有線により情報発信して、管理データとして保存蓄積することによりウイルスや菌への感染を防止する装置が提供される。
【発明の効果】
【0009】
前記構成より成る本発明感染防止方法およびその装置によれば、新型インフルエンザや季節性インフルエンザ等に感染して、高熱症状を呈する感染者や非感染者等の入室者が、処理室に入室したことを人感センサーが感知して、該処理室内においてサーモグラフィーセンサーによって入室者の体温を計測して、該体温が平熱であるか、高熱であるかによって、平熱の場合は衛生管理上短時間、高熱の場合は長時間、ウイルスや菌を除去する除染液をミスト状にしてノズルにより前記入室者および処理室内に噴霧して、該入室者が建物あるいは施設に進入する前に、衣服等に付着したウイルスや菌を除去すると共に、病室等に隔離して建物や施設内での第三者への感染を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明装置の概略説明図である。
【図2】インターネットにより情報管理を行う本発明装置の概略説明図である。
【実施例】
【0011】
本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。本発明装置は、図1に示すように、不特定多数の人が出入りする病院、学校、劇場等の建物、あるいは鉄道、空港、展示場等の施設1の入口部に設置された処理室2内に、該処理室2への人の入室を感知する人感センサー3、入室した人の体温を測定するサーモグラフィーセンサー4および該サーモグラフィーセンサー4に接続された警報ベルや警報ブザー等の警報手段5、並びにウイルスや菌を除去する除染液をミスト状にして入室者6および前記処理室2内に向けて噴霧するミストシャワー装置7を備えて形成されている。
【0012】
前記処理室2は、病院や空港等の建物や施設1の入口部に設置されており、該処理室2には人が入室するための入室用ドア8と、前記処理室2から退室して建物や施設1内へ進入するため退室用ドア9が備えられている。なお、前記入室用ドア8は、人の入室前と入室後に自動で開閉されると共に、前記退室用ドア9は、入室者6の体温が高い場合は、後述する入室者6のウイルスや菌の除去後もロックされて開放されず、平熱である場合は、ウイルスや菌の除去後自動的に開放され、退室後に閉鎖されるよう形成されている。
【0013】
そして、前記処理室2内には、前記したように、人感センサー3、サーモグラフィーセンサー4、および該サーモグラフィーセンサー4に接続された警報ベルや警報ブザー等の警報手段5、並びに除染液をミスト状にして入室者6および前記処理室2内に向けて噴霧するミストシャワー装置7がそれぞれ設置されている。前記人感センサー3およびサーモグラフィーセンサー4は、特に限定する必要はないが、好ましくは、入室者6の前方側である退室用ドア8の上方部に設置されることが推奨される。
【0014】
また、警報手段5は処理室2外の天板等、建物や施設1の関係者が警報音により確認できる位置に設置される。更に、ミストシャワー装置7は、コンプレッサー(図示せず)および処理室2内の天井面に設置されたノズル10を使用して、除染液として、特に限定する必要はないが、例えば、二酸化塩素の電解水溶液を5〜20μmの超微細粒子の状態で、入室者6および処理室2内に向けて噴霧できるように形成されている。
【0015】
そして、来院者等が入室用ドア8から処理室2内に入室すると、前記人感センサー3が作動して入室者6の入室を感知して、自動的に入室用ドア8が閉じると共に、退室用ドア9が開かないようロックされ、例えば、「衛生管理のため、ミストシャワーを噴射します」というような予告のアナウンスを流す。そして、前記人感センサー3が入室者6を感知すると、該人感センサー3の指令信号によりサーモグラフィーセンサー4が起動され、該サーモグラフィーセンサー4が前記入室者6の体温を瞬時に計測する。
【0016】
前記サーモグラフィーセンサー4により、入室者6の体温を計測した結果、該サーモグラフィーセンサー4に予め設定された体温以下の平熱の場合、該サーモグラフィーセンサー4の指令信号により、前記ミストシャワー装置7を起動して、衛生管理上短時間、例えば10秒程度、該ミストシャワー装置7から入室者6および処理室2内に向けて、ノズル10からミスト状の除染液を噴霧して、衣服等に付着したウイルスや菌、および前記処理室2の空間に浮遊しているウイルスや菌を瞬時に除去する。前記除染液の噴霧と同時に、例えば「充分にミストを浴びて下さい」というようなアナウンスを流して、入室者6に注意を促すようにする。
【0017】
そして、前記噴霧終了後、退室用ドア9のロックが解除されて開放され、入室者6は病院等の建物や施設1内に進入することができる。なお、前記入室者6が、退室用ドア9を通過するとき、例えば、「ご協力ありがとうございました」というような、アナウンスを流すようにすることが好ましい。
【0018】
一方、前記サーモグラフィーセンサー4により、入室者6の体温を測定した結果、該入室者6の体温が、前記サーモグラフィーセンサー4に予め設定された体温を超える、例えば38℃以上の高温である場合、前記サーモグラフィーセンサー4の指令信号により、前記ミストシャワー装置7を起動して、ノズル10からミスト状の除染液を前記平熱の場合より長く、例えば1分間程度、該ノズル10から入室者6および処理室2内に向けて噴霧する。
【0019】
前記除染液の噴霧と同時に、例えば、「もうしばらくお待ち下さい」というアナウンスを複数回流して、充分にミストシャワーを浴びるように促す一方、その間前記退室用ドア9は自動的に開かないようロックされると共に、ベルやブザー等の警報手段5により警報を発して、平熱以上の体温の入室者6が処理室2内いることを病院等の建物や施設1の関係者に伝える。そして、前記警報により、平熱以上の体温の入室者6が該処理室2内にいることを確認した前記建物や施設1の関係者は、該入室者6および処理室2内に充分に除染液を噴霧してウイルスや菌を除去した後、前記退室用ドア9のロックを解除して、前記入室者6を第三者と接触しない病室等へ案内して隔離し、第三者への感染の防止を図るようにする。
【0020】
なお、図2に示すように、前記人感センサー2およびサーモグラフィーセンサー3にはそれぞれカウンター機能を備えることにより、前記処理室2内における通過者の人数、平熱以上の入室者の人数(退室用ドア9の自動開閉を停止した数)を、建物や施設1の情報管理センター11にインターネット網12を通じて、または図示していない有線により情報発信して、管理データとして保存蓄積し、平熱以上の入室者6の推移を観察することにより、病気流行の傾向を知ることができる。
【符号の説明】
【0021】
1 建物や施設
2 処理室
3 人感センサー
4 サーモグラフィーセンサー
5 警報手段
6 入室者
7 ミストシャワー装置
8 入室用ドア
9 退室用ドア
10 ノズル
11 情報管理センター
12インターネット網

【特許請求の範囲】
【請求項1】
病院等の建物あるいは鉄道等の施設の入口部に入室用ドアと退室用ドアを備えて設置された処理室に、人感センサー、サーモグラフィーセンサーおよび該サーモグラフィーセンサーに接続された警報手段、並びに除染液をミスト状にして噴霧するミストシャワー装置をそれぞれ設置すると共に、前記人感センサーが前記処理室への入室者の入室を感知すると、前記入室用ドアが閉鎖されると共に、退室用ドアはロックされて該退室用ドアの開放を阻止して、前記サーモグラフィーセンサーが入室者の体温を計測して、該入室者が予めサーモグラフィーセンサーによって設定された体温以下の平熱の場合は、ミストシャワー装置を作動させて、衛生管理上短時間除染液を前記入室者および処理室内に噴霧して、該入室者の衣服等に付着したウイルスや菌、および前記処理室の空間に浮遊しているウイルスや菌を除去し、然る後、前記退室用ドアのロックを解除して前記建物や施設への進入を許可するか、または入室者が予めサーモグラフィーセンサーによって設定された体温以上の高熱の場合は、前記ミストシャワー装置を作動させて、時間をかけて除染液を前記入室者および処理室内に噴霧して、該入室者の衣服等に付着したウイルスや菌および前記処理室の空間に浮遊しているウイルスや菌を除去すると共に、前記警報手段により該入室者が高熱であるという警報を発して、前記建物や施設の関係者に報知する一方、前記退室用ドアのロック状態を維持して、前記入室者の建物や施設への進入を阻止し、該入室者の衣服等に付着したウイルスや細菌および前記処理室の空間に浮遊しているウイルスや菌を除去した後、前記退室用ドアのロック状態を解除して、前記入室者を隔離施設へ収容して第三者から隔離して、建物や施設内での第三者への感染を防止するようにしたことを特徴とするウイルスや菌への感染防止方法。
【請求項2】
病院等の建物あるいは鉄道等の施設の入口部に入室用ドアと退室用ドアを備えて設置された処理室に、人感センサー、サーモグラフィーセンサーおよび該サーモグラフィーセンサーに接続された警報手段、並びに除染液をミスト状にして噴霧するミストシャワー装置をそれぞれ設置すると共に、前記人感センサーが前記処理室への入室者の入室を感知すると、前記入室用ドアを閉鎖すると共に退室用ドアをロックし、前記サーモグラフィーセンサーが入室者の体温を計測して、該入室者が予めサーモグラフィーセンサーによって設定された体温以下の平熱の場合は、該ミストシャワー装置を作動させて短かい時間除染液を前記入室者および処理室内に噴霧して、該入室者の衣服等に付着したウイルスや菌および前記処理室の空間に浮遊しているウイルスや菌を除去し、前記退室用ドアのロックを解除する一方、前記入室者が予めサーモグラフィーセンサーによって設定された体温以上の高熱の場合は、前記ミストシャワー装置を作動させて、時間をかけて除染液を前記入室者および処理室内に噴霧すると共に、前記警報手段により該入室者が高熱であるという警報を発して、前記建物や施設の関係者に報知し、前記退室用ドアのロック状態を維持して、該入室者の衣服等に付着したウイルスや菌および前記処理室の空間に浮遊しているウイルスや菌を除去するようにしたことを特徴とするウイルスや菌への感染防止装置。
【請求項3】
病院等の建物、あるいは鉄道等の施設の入口部に入室用ドアと退室用ドアを
備えて設置された処理室に、人感センサー、サーモグラフィーセンサーおよび該サーモグラフィーセンサーに接続された警報手段、並びに除染液をミスト状にして噴霧するミストシャワー装置をそれぞれ設置すると共に、前記人感センサーが前記処理室への入室者の入室を感知すると、前記入室用ドアを閉鎖すると共に退室用ドアをロックし、前記サーモグラフィーセンサーが入室者の体温を計測して、該入室者が予めサーモグラフィーセンサーによって設定された体温以下の平熱の場合は、該ミストシャワー装置を作動させて短かい時間除染液を前記入室者および処理室内に噴霧して、前記退室用ドアのロックを解除する一方、入室者が予めサーモグラフィーセンサーによって設定された体温以上の高熱の場合は、前記ミストシャワー装置を作動させて、時間をかけて除染液を前記入室者および処理室内に噴霧すると共に、前記警報手段により該入室者が高熱であるという警報を発して、前記建物や施設の関係者に報知し、前記退室用ドアのロック状態を維持してウイルスや菌を除去し、更に、前記人感センサーおよびサーモグラフィーセンサーにそれぞれカウンター機能を備えて、前記処理室における通過者の人数、前記サーモグラフィーセンサーの設定体温以上の入室者の人数を、建物や施設の情報管理センターにインターネット、または有線により情報発信して、管理データとして保存蓄積することを特徴とするウイルスや菌への感染防止装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−212146(P2011−212146A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−81930(P2010−81930)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(510088963)バイオセーフティテクノ株式会社 (1)
【出願人】(504161629)
【Fターム(参考)】