説明

ウエハ検査方法およびシステム

【課題】多重パターニングリソグラフプロセスについての定性的及び/又は定量的な評価を得る。
【解決手段】第1設計および少なくとも第2設計から成る目標設計に従って多重パターニングリソグラフプロセスを用いて得られるリソグラフパターンを評価する方法であって、目標設計とリソグラフパターンとを整列させることと、リソグラフパターンと整列した目標設計における第1設計および第2設計のオーバーラップ領域に基づいて、リソグラフパターン内の縫合領域を識別することと、リソグラフパターン内の識別した縫合領域に関して、所定の基準を満足しているか否かを決定することとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デバイス、例えば、半導体プロセスでのリソグラフプロセスの分野に関する。詳細には、本発明は、多重パターニングリソグラフプロセスを用いて得られるリソグラフパターンを評価するための方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日の集積回路の生産において、光学リソグラフは、重要な製造技術の1つである。集積回路または他のデバイスの継続的な微細化およびその関連した問題に対処するためには、新しいリソグラフ技術を導入する必要がある。現在使用される可能性(45nm技術ノードおよびそれ未満)は、高い開口数の手法、例えば、液浸リソグラフプロセス、および極端紫外線(EUV)リソグラフプロセスである。32nm技術ノードおよびそれ未満の分解能要件を満たすために、例えば、多重パターニングリソグラフなどの新しい手法を導入する必要があり、これは従来の液浸リソグラフとEUVリソグラフの間を橋渡しするものである。
【0003】
従来の単一パターニングリソグラフでは、ウエハの1回の露光ステップを行って、続いて1回の現像ステップを行う。ウエハは、全露光の間、リソグラフ露光ツールに滞留している。
【0004】
多重パターニングリソグラフでは、複数の露光ステップおよび複数の現像ステップを実施する。多重パターニングリソグラフの一例は、二重パターニングリソグラフであり、2回の露光ステップおよび2回の現像ステップを用いる。ウエハは、第1マスクを用いて第1期間中に露光、現像され、次に第2マスクを用いて第2期間中に露光、現像される。第1マスクを用いた第1リソグラフステップと、第2マスクを用いた第2リソグラフステップとの間では、ウエハはエッチングまたは処理され、第1パターニングを凍結(freeze)する。このリソグラフ統合フローは、しばしば「リソ(litho)−エッチ(etch)−リソ−エッチ」法または「リソ−プロセス−リソ」法とも称される。
【0005】
第1マスクおよび第2マスクの使用は、(所望の最終)設計を2つの別個の設計に分割することを含み、これらは典型的には所望の最終設計より希薄な設計である。二重パターニングリソグラフステップ後、両方の設計は共に所望の最終設計に組み合わさる。二重パターニングは、該設計の切断および別個のサブ設計への分割を必要し、各サブ設計は、別々にパターン化され、そして再結合される。二重パターニングを適用する際に必要になる設計分割の複雑さは、パターン密度およびその2次元(2D)内容に強く依存する。その結果、密度の高いパターンを備えたデバイスでは多くの注意を要する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
小さなピッチを持つランダム論理応用の二重パターニングでは、既存の多角形を2つの別個の設計に分配するだけでは充分ではないであろう。こうした多角形の切断はしばしば必要になる。しかしながら、これは、二重パターニングプロセスの際、いわゆる縫合(stitching)ポイントで再結合するのに必要になる新しいラインエッジを生成することになる。パターンの2D印刷適性は、分割の利点を正当化するために、配慮される必要がある。ラインエッジでの小さな隙間および臨界的な2Dトポロジーが、サブ分解能または禁制ピッチと同様に重要であろう。
【0007】
図1は、切断および縫合を必要とする、こうした45nmハープピッチランダム論理金属レイアウトの一例を示す。デバイスの歩留まりに対する不適切な縫合の影響の観点から、多重パターニングリソグラフプロセスにおける縫合及び/又はパターニング、またはこうして得られるデバイスを評価するための測定技術及び/又は計測手法に関するニーズが存在する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(発明の要旨)
ある発明態様は、多重パターニングリソグラフプロセス、またはこれによって得られるデバイスを評価するための方法およびシステムに関する。本発明の実施形態の利点は、多重パターニングリソグラフプロセス、またはこれによって適用される縫合についての定性的及び/又は定量的な評価が得られることである。本発明に係る実施形態の利点は、多重パターニングリソグラフプロセスのプロセス制御を可能にする方法およびシステムが提供されることである。本発明の実施形態の利点は、多重パターニングリソグラフプロセスを適用した場合、プロセス変動を通してパターン内のより脆弱なポイントを検出するための方法およびシステムが提供されることである。本発明に係る実施形態の利点は、多重パターニングの際に用いられるパターニングステップの各々の評価および、多重パターニングに用いられる異なるパターンが再結合される縫合ポイントの評価を可能にする方法およびシステムが提供されることである。
【0009】
本発明に係る実施形態の利点は、多重パターニングリソグラフ後の限界寸法(CD:critical dimension)およびオーバーレイ(overlay)の正確な測定を実施して、多重パターニングリソグラフプロセス時に異なるパターン/設計/多角形の再結合または縫合が適切に行われ、必要な仕様の範囲内にあるか否かを決定できることである。本発明に係る実施形態の利点は、多重パターニングリソグラフプロセス時に別々のパターニングステップから発行される別々の多角形集団の間での区別を可能にすることである。
【0010】
1つの発明態様は、リソグラフパターンを評価する方法に関するもので、リソグラフパターンは、第1設計および少なくとも第2設計から成る目標設計に従って多重パターニングリソグラフプロセスを用いて得られ、該方法は、目標設計とリソグラフパターンとを整列(align)させることと、リソグラフパターンと整列した目標設計における第1設計および第2設計のオーバーラップ(overlap)領域に基づいて、リソグラフパターン内の縫合領域を識別することと、リソグラフパターン内の識別した縫合領域に関して所定の基準を満足しているか否かを決定することとを含む。
【0011】
本発明に係る実施形態の利点は、リソグラフプロセスでの縫合領域の正確な局所化を実施することができ、多重パターニングリソグラフプロセス及び/又はこうして得られた改善構造において縫合の改善した特徴付けおよび制御の可能性をもたらすことである。
【0012】
目標設計とリソグラフパターンとを整列させることは、第1設計を第1組のリソグラフパターン特徴部(feature)と整列させること、及び/又は第2設計を第2組のリソグラフパターン特徴部とを整列させることと、これにより第1設計を用いて生成した第1組のリソグラフパターン特徴部と、第2設計を用いて生成した第2組のリソグラフパターン特徴部とを区別することを含んでもよい。本発明に係る実施形態の利点は、縫合領域の局所化が実施可能であるだけでなく、第1設計によって誘導された特徴部と第2設計によって誘導された特徴部との区別も実施可能であり、多重パターニングリソグラフプロセスの第1パターニングステップおよび少なくとも第2パターニングステップの別個の評価を可能にすることである。さらに、後者は、多重パターニングプロセスにおいて、良好な個別制御及び/又は別々のパターニングステップの調整を可能にする。
【0013】
整列させることは、リソグラフパターンのエッジ位置をその画像に基づいて抽出することと、抽出したエッジ位置を考慮して、目標設計とリソグラフパターン画像とを組み合わせることとを含んでもよい。本発明に係る実施形態の利点は、知られた技術が、整列のために使用可能であることである。利点は、正確な整列が実施可能であって、1つ又はそれ以上の縫合領域を決定するための正確な誤差を低減できることである。
【0014】
リソグラフパターン内の識別した縫合領域に関して所定の基準を満足しているか否かを決定することとは、識別した縫合領域に関して縫合計測量(metric)を決定し、この縫合計測量が所定の基準を満足するか否かを評価することを含んでもよい。本発明に係る実施形態の利点は、縫合についての質的及び/又は量的な特徴付けが実施可能であり、これにより得られたリソグラフパターンまたはこうしたパターンを得るための方法についての良好な評価が可能になることである。縫合計測量を決定することは、縫合領域でのリソグラフパターンの少なくとも1つのエッジに沿ったエッジ配置誤差を決定し、このエッジ配置誤差が、エッジ配置誤差に関する所定の閾値未満である否かを評価することを含んでもよい。
【0015】
本発明に係る実施形態の利点は、例えば、文献("The challenge of new metrology world by CD-SEM and Design" by Koshihara et al. in Industrial Systems 58 (3) 2008)に記載されたように、エッジ配置誤差に関する技術が利用可能であることである。但し、本発明はこれに限定されない。
【0016】
該方法は、リソグラフパターンの少なくとも1つのエッジの複数のポイントに関して、エッジ配置誤差を決定することと、エッジ配置誤差、例えば、将来決定されるエッジ配置誤差に関する所定の閾値を決定するため、または、どのエッジ配置誤差を考慮すべきでないかを判断するために、これらのエッジ配置誤差を考慮することとを含んでもよい。本発明に係る実施形態の利点は、縫合とは独立したある粗さを伴う限界寸法変化によって誘導されるエッジ配置誤差は識別可能であり、縫合によって誘導される実際のエッジ配置誤差および実際の縫合品質についてより正確な評価が可能になることである。
【0017】
該方法は、前記評価に基づいて、エッジ配置誤差の局所偏差が所定の閾値より大きい場合、縫合に起因したネッキング(necking)問題が存在するか否かを判定することを含んでもよい。
【0018】
縫合計測量を決定することは、該少なくとも1つのエッジに対向する縫合領域での第2エッジに沿ってエッジ配置誤差を決定することと、第2エッジに関するエッジ配置誤差を評価することと、該少なくとも1つのエッジのエッジ配置誤差および第2エッジのエッジ配置誤差に関する情報を組み合わせることとを含んでもよい。本発明に係る実施形態の利点は、リソグラフパターンに関するエッジ配置誤差が考慮でき、縫合についてのより正確な評価および必要な修正が得られることである。
【0019】
該方法は、識別した縫合領域に注目(focus on)することをさらに含んでもよい。識別した縫合領域に注目することは、識別した縫合領域の詳細または拡大した画像を取得することを含んでもよい。本発明に係る実施形態の利点は、リソグラフパターンでの識別した縫合領域が所定の基準を満足するか否かを決定するために使用した画像が、例えば、整列用に使用した画像と比較して、拡大可能であることである。後者は、識別した縫合領域、即ち、縫合検査用の重要エリアについてより正確な特徴付けが得られ、これはリソグラフパターン内の脆弱なポイントとみなし得る。こうして縫合領域の識別および評価によって、改善したパターンおよび、対応するデバイスおよび回路が得られる。
【0020】
該方法は、区別された第1組のリソグラフパターン特徴部および第2組のリソグラフパターン特徴部に関して、所定の基準を満足するか否かを別個に決定することを含んでもよい。本発明に係る実施形態の利点は、評価が、別個のパターニングステップおよび縫合ステップからなり、高い全体的な正確な評価が得られることである。本発明に係る実施形態の利点は、各組のリソグラフパターン特徴部および、結果として多重パターニングステップの各パターニングステップが別個にプロセス制御検査を受けられることである。
【0021】
リソグラフパターンでの識別した縫合領域が所定の基準を満足するか否かを決定することは、ラインまたは溝の最小幅を決定することを含んでもよい。ラインまたは溝の最小幅を決定することは、パターンの第1エッジにおける少なくとも1つのエッジ位置および第1エッジに面する異なるエッジにおける複数のエッジ位置を決定することと、第1エッジにおける少なくとも1つのエッジ位置と異なるエッジにおける複数のエッジ位置との間の複数の距離に関する値を決定することと、前記決定した値から、最小値をラインまたは溝の最小幅として選択することを含んでもよい。少なくとも1つのエッジ位置および複数のエッジ位置を決定することは、選択領域の内部からエッジ位置を選択することを含み、距離は、異なるエッジの隣接エッジポイントが存在する全ての方向に測定可能である。換言すると、選択領域は、全方向の測定が可能であるようなものでもよい。
【0022】
他の発明態様は、多重パターニングリソグラフプロセスを評価する方法に関し、該方法は、多重パターニングリソグラフプロセスを用いてリソグラフパターンを作成することと、上述のようにリソグラフパターンの評価方法を実施することと、これに基づいて多重パターニングリソグラフプロセスが所定の要件を満足するか否かを決定することとを含む。
【0023】
他の発明態様は、多重パターニングリソグラフプロセスを最適化する方法に関し、該方法は、上述のように多重リソグラフパターンの評価方法を実施することと、所定の要件を満足しないことが判明した場合、多重パターニングリソグラフプロセスのプロセスパラメータ、例えば、使用した設計分割の1つ又はそれ以上を調整することとを含む。
【0024】
他の発明態様は、ウエハを検査する方法に関し、ウエハは、少なくともリソグラフパターンを含み、該方法は、上述のようにリソグラフパターンの評価方法を実施することを含む。
【0025】
他の発明態様は、リソグラフパターンを評価する検査システムに関し、リソグラフパターンは、第1設計および少なくとも第2設計から成る目標設計に従って多重パターニングリソグラフプロセスを用いて得られるものであり、該検査システムは、目標設計をリソグラフパターンと整列させるための整列モジュールと、リソグラフパターンと整列した目標設計における第1設計および第2設計のオーバーラップ領域に基づいて、リソグラフパターン内の縫合領域を識別するための識別モジュールと、リソグラフパターン内の識別した縫合領域に関して所定の基準を満足しているか否かを決定するための決定モジュールと、を備える。
【0026】
他の発明態様は、ラインまたは溝の幅を決定する方法に関し、該方法は、あるパターンの第1エッジにおける少なくとも1つのエッジ位置および第1エッジに面する異なるエッジにおける複数のエッジ位置を決定することと、第1エッジにおける少なくとも1つのエッジ位置と異なるエッジにおける複数のエッジ位置との間の複数の距離に関する値を決定することと、前記決定した値から、最小値をラインまたは溝の最小幅として選択することを含む。少なくとも1つのエッジ位置および複数のエッジ位置を決定することは、選択領域の内部からエッジ位置を選択することを含み、距離は、異なるエッジの隣接エッジポイントが存在する全ての方向に測定可能である。換言すると、選択領域は、全方向の測定が可能であるようなものでもよい。
【0027】
他の発明態様は、コンピュータ上で実行した場合、上述のようなリソグラフパターンの評価方法または、上述のようなラインまたは溝の最小幅の決定方法を実施するようにしたコンピュータプログラム製品に関する。
【0028】
他の発明態様は、上述のようなコンピュータプログラム製品を格納した機械読み取り可能なデータストレージ装置、及び/又は、ローカルまたはワイドエリア電気通信ネットワークでのこうしたコンピュータプログラム製品の伝送に関する。
【0029】
本発明のある実施形態は、多重パターニングリソグラフプロセスを実施するための改善した方法およびシステム及び/又は、多重パターニングリソグラフプロセスを用いて得られる改善したデバイスを生じさせる。
【0030】
発明形態の上記および他の特性、特徴および利点は、添付図面を参照した下記の詳細な説明から明らかになるであろう。この説明は、例示の目的だけであって、本発明の範囲を限定するものでない。
【図面の簡単な説明】
【0031】
全ての図面は、本発明の幾つかの態様および実施形態を説明することを意図している。記載した図面は概略的に過ぎず、非限定的である。図面において、要素の幾つかのサイズは誇張していることがあり、説明目的のためスケールどおり描いていない。ここで開示した図面は、説明のためのもので、限定的ではないことを意図している。
【0032】
【図1】切断および縫合が必要な45nmハーフピッチ・ランダム論理金属レイアウトの一例を示す。
【図2】図2Aと図2Bは、切断/縫合パターンの一例を示す。
【図3】本発明の第1態様の一実施形態に係る、リソグラフパターンを評価する例示の方法の概略図を示す。
【図4】本発明の一実施形態で使用される、リソグラフパターンと整列した目標設計の分割ラインパターンの第1例を示す。
【図5】図4の分割ラインパターン内の縫合領域の拡大図を示す。
【図6】本発明の一実施形態で使用される、リソグラフパターンと整列した目標設計の分割ラインパターンの第2例を示す。
【図7】図6の分割ラインパターン内の縫合領域の拡大図を示す。
【図8】図8Aと図8Bは、図4と図6に示したようなパターンに関する縫合領域の例をそれぞれ示す。
【図9】本発明の一実施形態に係る方法を用いて得られるように、縫合を評価するためのEPEデータの使用の概略図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る方法を用いて、リソグラフパターン用の縫合の品質を決定するための実験結果を示す。
【図11】本発明の一実施形態に係る方法で使用されるように、2つのラインエッジの縫合および対応するEPEデータの第1例を示す。
【図12】本発明の一実施形態に係る、リソグラフプロセスの評価方法の概略図を示す。
【図13】本発明の異なる実施形態に係る、リソグラフプロセスの評価方法の概略図を示す。
【図14】本発明の一実施形態に係る検査システムを示す。
【図15】図10に示すように、異なるラインを含むパターン用のEPEデータに基づいて縫合の評価のための異なる位置を示す。
【図16a】構成されたライン上で異なる位置で得られた別々のライン用のEPEデータを示す。
【図16b】構成されたライン上で異なる位置で得られた別々のライン用のEPEデータを示す。
【図16c】構成されたライン上で異なる位置で得られた別々のライン用のEPEデータを示す。
【図16d】構成されたライン上で異なる位置で得られた別々のライン用のEPEデータを示す。
【図16e】構成されたライン上で異なる位置で得られた別々のライン用のEPEデータを示す。
【図17】本発明の実施形態で使用可能なように、設計、シミュレーションパターンおよび実験パターンに示した最小縫合幅の定義を示す。
【図18】本発明の一実施形態に従って、エッジ位置の決定およびエッジ位置間距離の決定を示す。
【図19】本発明の一実施形態に従って、特定の配向を持つ特徴部についてエッジ位置の決定および最小距離の決定の決定を示す。
【図20】本発明の一実施形態に従って、ライン最小幅を、設計中に設けられたオーバーラップの関数として示す
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明の1つ以上の実施形態について添付図面を参照して説明するが、本発明はこれに限定されない。説明する図面は、概略的に過ぎず、非限定的なものである。図面において、幾つかの要素のサイズは、説明目的のために誇張したり、縮尺どおり描写していないことがある。寸法および相対寸法は、本発明の実際の具体化に必ずしも対応していない。当業者は、本発明の範囲で包囲される数多くの変形および変更を認識できる。従って、好ましい実施形態の説明は、本請求項の範囲を限定するものとみなすべきでない。
【0034】
さらに、説明での用語「第1」「第2」などは、類似の要素を区別するための使用しており、必ずしも連続した順または時間順を記述するためではない。こうした用語は、適切な状況下で交換可能であり、本発明の実施形態は、ここで説明したり図示したものとは別の順番で動作可能であると理解すべきである。
【0035】
さらに、説明での用語「上(top)」、「下(bottom)」、「の上に(over)」、「の下に(under)」等は、説明目的で使用しており、必ずしも相対的な位置を記述するためのものでない。こうして用いた用語は、適切な状況下で交換可能であって、ここで説明した実施形態がここで説明または図示した以外の他の向きで動作可能である。例えば、ある要素の「下方(underneath)」および「上方(above)」とは、この要素の反対側に配置されることを示す。
【0036】
用語「備える、含む(comprising)」は、それ以降に列挙された手段に限定されるものと解釈すべきでなく、他の要素またはステップを除外していない。そして「手段A,Bを備えるデバイス」という表現の範囲は、構成要素A,Bだけからなるデバイスに限定すべきでない。本開示に関して、デバイスの関連した構成要素だけがA,Bであることを意味する。
【0037】
本願で称される用語「エッジ配置誤差(edge placement error)」は、設計意図と印刷パターンとの間の差を表す関数を指すために使用している。それは、EPEとも称される。それは、パターンと整列した設計に関して、設計と印刷パターンとの間の距離(例えば、ナノメータで表現)として表現してもよい。
【0038】
本願において、分割または設計分割に言及した場合、設計特徴部の2つ又はそれ以上の組の特徴部への分割に言及しており、設計特徴部とは、単一層に適用されるパターンの設計特徴部である。後者は、単一層にパターンを形成するための多重パターニングの応用をもたらす。設計の分割は、切断および縫合を意味してもよく、即ち、ある特徴物を部分またはより小さな特徴物へ切断したり、これらを少なくとも部分的にパターニングしたり、サブ構造物を一緒に縫合して、単一層で目標とされる特徴物を得るようにしてもよい。
【0039】
分割は、特徴物をより小さなピースに切断することを意味し、その後、少なくとも一部のプロセス後、これらを一緒に戻している。切断および縫合は、特徴物での切断のみを意味しており、目標特徴物の一部である別々の特徴物が生成され、少なくとも一部のプロセスの後、一緒に戻される。
【0040】
図2Aと図2Bは、設計の切断および縫合の一例を示す。目標設計は左側に示し、分割した設計は右側に示す。破線(図2A)は、分割ラインを示す。目標設計は、2組の特徴物に再分割される。
【0041】
本発明に係る幾つかの実施形態の利点は、これらは2次元パターン、即ち、XまたはY方向とは異なる配きに配向し、またはこれと直交した成分を含むパターンを検討するのに特に適していることである。本発明に係る幾つかの実施形態の利点は、これらは、任意の方向、例えば、エッジに面した任意の方向での測定を可能にすることである。
【0042】
しかしながら、パターンを異なる組の特徴物に分割することは、いわゆる縫合ポイントにおいて多重パターニングプロセスによって再結合する必要がある新しいラインエッジを生成してもよい。これらの縫合ポイントは、プロセス変動を介して潜在的な弱点であり、それ自体、歩留まりに影響を与える可能性がある。従って、プロセス制御は、各パターニングプロセスステップの制御が必要なだけでなく、縫合ポイントの制御も必要になる。
【0043】
第1態様において、本発明は、多重パターニングリソグラフプロセスを用いて得られ、第1設計および少なくとも第2設計からなる目標設計に従って作成されるリソグラフパターンを評価する方法に関する。多重パターニングリソグラフプロセスは、例えば、二重パターニングリソグラフプロセスでもよく、単一層のパターンにある特徴物の生成は、第1組のリソグラフパターン特徴部の第1パターニングステップと、第2組のリソグラフパターン特徴部の第2パターニングステップとを少なくとも含む。代替として、
【0044】
代替として、レジストの現像前に、2つより多いパターニングステップを用いて、パターン内の特徴部の生成も考えられる。現像ステップを各パターニングステップの間に含めることが可能である(しかし、必然ではない)。多重パターニングリソグラフプロセスは、異なる露光および現像ステップについて異なるエッチングプロセスを含んでもよい。但し、本発明はこれに限定されない。上述のように、二重パターニングリソグラフプロセスは、2つの露光ステップを用いる多重パターニングリソグラフプロセスの一例である。本願において二重パターニングリソグラフプロセスまたはそのステップに言及した場合、これは、必要に応じて多重パターニングまたはそのステップと置換してもよい。
【0045】
多重パターニングリソグラフプロセスで用いる別々の設計は、個々の設計のための従来のリソグラフプロセスを順次適用することによって導入してもよい。多重パターニングリソグラフでは、目標設計は、2つ又はそれ以上の設計、即ち、第1設計および少なくとも第2設計に分割または切断される。こうした設計は、典型的にはより離散的であり、全設計のパターニングと比べて設計の一部のパターニングをより容易にする。目標設計を少なくとも第1設計および第2設計に分割する良好な設計の選択は、多重パターニングの成功に重要な影響を有することがある。多重パターニングリソグラフプロセス用の設計分割は、複雑な多角形(polygon)分割、即ち、目標設計の異なる多角形への分割を含んでもよい。別々の設計に従って別々のパターニングプロセスを適用することによって、別々の多角形はリソグラフパターンに再結合できる。設計分割の選択は、例えば、所定の設計ルールを用いて実施してもよい。目標設計は、パターニングステップに要するOPC特徴部または他の補助(assist)特徴部を含んでもよい。
【0046】
本発明の第1態様の実施形態に係る評価方法は、目標設計とリソグラフパターンとを整列(align)させることと、リソグラフパターンと整列した目標設計における第1設計および第2設計のオーバーラップ領域に基づいて、リソグラフパターン内の縫合領域を識別することと、リソグラフパターン内の識別した縫合領域に関して所定の基準を満足しているか否かを決定することとを含む。
【0047】
本実施形態において縫合および縫合領域に言及した場合、本実施形態の実施形態は、より一般的なネッキング計測学(metrology)のための対応した方法を包含する。本発明の実施形態は、任意の方向での最小距離を測定して、多重パターニングプロセスフローを通じて各リソグラフステップまたはこれらの組合せにおいて、ネッキングをもたらすパターニング問題を評価するために使用してもよい。
【0048】
説明のために、本発明はこれに限定されないが、図3に示すように、リソグラフパターンを評価する例示の方法の異なる標準的および任意のステップについてより詳細な説明をする。
【0049】
任意のステップ210において、方法200は、第1設計および少なくとも第2設計からなる目標設計を取得することと、評価すべきリソグラフパターンを取得することとを含む。目標設計は、パターン形成される所望の設計である。代替として、目標設計および、例えば、ウエハなどの基板上に設けられるリソグラフパターンは、既に利用可能なものでもよい。目標設計およびリソグラフパターンを取得することは、以前に製作した目標設計を入手し、この目標パターンに従って多重パターニングリソグラフプロセスによって製作したリソグラフパターンを入手することによって実施してもよい。代替として、目標設計を入手することは、目標設計を生成するための従来の手法を用いて目標設計を生成することを含んでもよく、リソグラフパターンを入手することは、生成した目標設計に従って、多重パターニングリソグラフプロセスを用いてリソグラフパターンを生成することを含んでもよい。
【0050】
ステップ220において、得られた目標設計およびリソグラフパターンは、相互に整列させる。従って、目標設計は、例えば、多重パターニングプロセスによってウエハ上で得られるようなリソグラフパターンと整列してもよい。幾つかの実施形態では、目標設計は、リソグラフパターンの画像、例えば、走査電子顕微鏡画像と整列される。こうしたアライメントは、例えば、設計をパターンまたはその画像にマッピングするための特別なツールを備えた顕微鏡を用いて実施してもよい。こうした用途に使用される走査電子顕微鏡は、例えば、限界寸法(CD)−走査電子顕微鏡でもよく、これは既に、リソグラフパターンを解析するための解析ツールセットの一部でもある。
【0051】
目標設計をウエハ上のリソグラフパターンと整列させる一例は、文献("The challenge of new metrology world by CD-SEM and Design" by Koshihara et al. in Industrial Systems 58 (3) 2008)に記載されている。
【0052】
こうした例に従って、アライメントは、リソグラフパターン、例えば、SEM画像のエッジを抽出して、抽出したエッジおよび目標設計データを再位置決めして、必要ならば最終アライメントを実施することによって実施してもよい。目標設計をリソグラフパターンまたはその画像と整列させることは、リソグラフパターン に対する第1設計および第2設計の自動アライメントをもたらす。必要に応じて、幾つかの実施形態において、本発明はこれに限定されないが、目標設計を、ウエハ上のリソグラフパターンまたはその画像と整列させることは、少なくとも第1設計を第1組のリソグラフパターン特徴部と整列させることと、少なくとも第2設計を第2組のリソグラフパターン特徴部と整列させることとを別個に含んでもよい。この別個のアライメントは、リソグラフパターンにおける、例えば、多角形などの特徴部は、リソグラフパターンにおいて、第1設計を用いて生成される第1組のリソグラフパターン特徴部または、 第2設計を用いて生成される第2組の(あるいは追加の)リソグラフパターン特徴部に属するものとして区別できる。多重パターニングを実施するために目標設計を分割した結果、特徴部、例えば、多角形は、設計で異なる層に分布し、多重パターニング後は、異なるパターニング集団、即ち、異なる組のリソグラフパターン特徴部を区別することは困難であるが、この困難さはこのアライメント形式によって克服される。換言すると、少なくとも第1設計および第2設計をリソグラフパターンと整列させることによって、各層は、最終多角形のいろいろな部分のパターニング原点を識別し、各集団のプロセス制御検査を案内するために独立して使用可能である。さらに、こうした別個のアライメントは、第1設計および第2設計とリソグラフパターンとの良好なアライメントをもたらす。
【0053】
図4は、ウエハ上でのリソグラフパターン(本例では、印刷パターンのSEM画像)が目標設計と整列している分割ラインパターンの一例を示す。詳細には、本例では、第1設計は第1リソグラフパターンと整列し、第2設計は第2リソグラフパターンと整列している。図5は、後述するように、リソグラフパターンの縫合領域の拡大像を示す。図6は、ウエハ上でのリソグラフパターン(本例では、印刷パターンのSEM画像)が目標設計と整列している分割ラインパターンの他の例を示す。図7は、後述するように、リソグラフパターンの縫合領域の拡大像を示す。
【0054】
本発明の実施形態に係る方法は、図3のステップ230に示すように、リソグラフパターンと整列した目標設計での第1設計と第2設計のオーバーラップ領域に基づいて、リソグラフパターンでの縫合領域を識別することをさらに含む。縫合領域は、第1組のリソグラフパターン特徴部と第2組のリソグラフパターン特徴部とが再結合する、リソグラフパターンでの領域またはエリアとして定義してもよい。リソグラフプロセスのプロセス条件に依存して、縫合領域は、オーバーラップ無し、接点、または少なくとも第1リソグラフパターン組と少なくとも第2リソグラフパターン組とのオーバーラップを含む。リソグラフパターンでの縫合領域を識別するための可能性は、縫合のより正確な制御を可能にする。後者は好都合であり、縫合エリアは、目標設計を分割することによって誘導される重要ポイントの1つであり、これらの重要ポイントのより正確な制御は、改善したリソグラフパターンまたはこれらを製作する方法をもたらすためである。
【0055】
図4と図6に示したようなパターンについて縫合領域の例は、図8Aと図8Bにそれぞれ示している。図8Aは、高密度ピッチを持つラインパターンである目標設計を示し、第1設計(実線)と第2設計(点線)に切断される。縫合領域は、第1設計と第2設計が接触またはオーバーラップした、整列した目標設計での領域によって識別されるように、図示した四角形内の1つのライン(第1設計からのラインと第2設計からのラインの組合せ)について示している。図8Bは、高密度ピッチを持つラインパターンである、より複雑な目標設計を示し、曲がり角において第1設計(実線)と第2設計(点線)に切断される。1つのライン(第1設計からのラインと第2設計からのラインの組合せ)についての縫合領域を、図示した四角形内に示している。
【0056】
縫合領域を識別するために、画像を使用してもよく、例えば、電子ビーム、好都合には2次電子ビーム(2次電子顕微鏡SEMの一部)を用いて得られる画像でもよい。縫合領域の識別を実施してもよく、画像の視野は、検査エリア、即ち、縫合領域に制限してもよい。縫合領域の識別は、例えば、2次電子顕微鏡を用いて実施してもよい。幾つかの実施形態では、該方法は、関心のある領域、即ち、縫合領域を拡大して、エリアのより正確な検査を可能にすることを含んでもよい。これは、例えば、関心のある領域でズームインすることによって行ってもよい。説明のため、本発明はこれに限定されないが、図4と図6の縫合領域の拡大画像の例を図5と図7に示す。
【0057】
本発明の実施形態は、リソグラフパターン内の識別した縫合領域に関して所定の基準を満足しているか否かを決定することとをさらに含む。後者は、リソグラフパターンの評価を可能にし、リソグラフパターンが、要求される仕様内にあるか否かを判断できる。
【0058】
本発明に係る実施形態において、ウエハでの多重パターニングプロセスについて縫合品質の定性的及び/又は定量的な評価が実施できる。縫合ポイントの定性的評価は、例えば、いろいろなプロセス不良、例えば、不完全OPC、ブリッジの発生、ピンチングの発生、及び/又は縫合エラーの発生などを検出することを含んでもよい。
【0059】
識別した縫合領域が所定の基準を満足しているか否かを決定することは、縫合計測手法(metrology)を用いて実施してもよい。縫合計測手法は、分割と相関したプロセスの品質を表現してもよい。縫合計測量(metric)の一例は、縫合ポイント周りのブリッジ発生の欠落を表現する縫合計測量である。使用できる縫合計測量の他の例は、OPCの完全性の程度を表現する縫合計測量、ピンチングの発生を表現する計測量、縫合エラーの発生を表現する計測量などである。計測量は、縫合パラメータを直接表現してもよく、例えば、第1パターニングでパターン化された設計特徴部と、第2パターニングステップでパターン化された設計特徴部との間の縫合の程度を表現してもよい。
【0060】
幾つかの実施形態では、縫合エリアが所定の基準を満足するか否かを決定することは、縫合計測量に関する値を決定し、これが所定の基準を満足するか否かを評価することを含んでもよい。縫合計測量に関する値は、本発明の第3態様の実施形態に係る方法を用いて、溝またはラインの最小幅を決定することによって取得してもよい。特定の特徴および利点は、第3態様の実施形態でより詳細に説明している。
【0061】
縫合ポイントの定量的評価の一例は、縫合領域についての縫合幅を決定することと、縫合幅は、例えば、第1パターニングステップでパターン化された設計特徴部および第2パターニングステップでパターン化された設計特徴部の合体した輪郭の間の最小内部距離として定義され、所定の値より大きいか否かを評価することと、縫合幅でのエッジ配置誤差が所定の値より小さいか否かを評価することなどを含んでもよい。
【0062】
後述するように、定量的評価のための他の測定を使用してもよい。最小内部距離を決定する方法およびシステムの利点は、最小方向が何れかの方向で捕捉できることである。後者は、例えば、XまたはY方向に単独で捕捉するもので、2D検査、例えば、縫合検査に適さないか殆ど適さない標準のSEM測定技術と比べて有利である。
【0063】
他の例では、エッジ配置誤差(EPE: edge placement error)データがリソグラフパターンの少なくとも1つのエッジについて収集され、そのデータは、縫合領域での縫合品質を導出するために用いられる。データは、リソグラフパターンの少なくとも1つのエッジに沿って収集してもよいが、好都合には、リソグラフパターンの複数のエッジに沿って、あるいは各エッジに沿って収集してもよい。エッジ配置誤差(EPE)は、設計としての位置と、得られたパターンでの位置との間の差についての測定値であり、エッジまたは複数のエッジに沿って複数のポイントについて収集してもよい。
【0064】
一実施形態では、リソグラフパターンが、要求される仕様内にあるか否かを判断することは、エッジ配置誤差を決定し、それが所定の閾値未満であるか否かを評価することよって実施してもよい。幾つかの実施形態では、EPEデータまたは、これと関連した特性は、縫合計測量として使用してもよく、これによりEPEデータは、エッジに沿った位置の関数として収集される。EPEをエッジに沿った位置の関数として表現する、得られたカーブ形状に依存して、縫合計測量は、要求が満たされているか否かを表示できる。幾つかの実施形態では、エッジ配置誤差は、エッジに沿って評価してもよく、所定の振幅を伴う局所変動の発生は、低下した縫合品質の表示として、例えば、ネッキングの発生の表示として使用してもよい。EPE値または変化、例えば、局所変化を評価するために用いる閾値は、先の実験に基づいて決定してもよく、計算してもよく、あるいは所定の値であってもよい。縫合誤差と関連していない一般的なエッジ配置誤差は、エッジ全体に沿って存在し得るため、得られるエッジ配置誤差のDC成分は、エッジ配置誤差を評価するための閾値を決定するために考慮してもよく、その結果、このDC成分は、エッジ配置誤差に基づいて縫合品質の評価に実質的に影響を与えない。
【0065】
幾つかの実施形態において、縫合品質の評価は、第1エッジおよび、第1エッジに対向した縫合領域での第2エッジに沿ったエッジ配置誤差を決定することと、得られたエッジ配置誤差を組み合わせて縫合パラメータを導出することとを含んでもよい。縫合を評価するためのEPEデータの使用の一例は、図9に概略的に示している。目標設計が、第1リソグラフパターンおよび第2リソグラフパターンを含むリソグラフパターンと整列している。この例では、縫合領域において第1リソグラフパターンと第2リソグラフパターンとの間にオーバーラップが存在しない。EPEをリソグラフパターンの少なくとも1つのエッジに沿って測定することによって、縫合計測量を定義できる。EPEをエッジに沿った位置の関数として表現する対応したカーブでのピーク値は、第1リソグラフパターンと第2リソグラフパターンとの間にオーバーラップが存在しない場所で見えるようになり、それ自体は悪い縫合を表示している。縫合計測量は、縫合をフラグで合図することを含んでもよく、即ち、悪い縫合についてのフラグであり、良好な縫合についてフラグ無しである。幾つかの実施形態では、例えば、局所的なピークがEPEデータに見られる場合、悪い縫合がフラグで合図されている。ピーク発生の評価は、所定のルールを考慮したり、前回測定したデータに基づいて実施してもよい。測定値の増加または減少は、強度変動が所定の値より大きい場合、例えば、ピークとみなしてもよい。
【0066】
縫合が良いか悪いかは、目標設計に依存するであろう。良いまたは悪い縫合が得られるか否かは、設計データのサイズを考慮して決定してもよい。幾つかの実施形態では、EPEデータを評価するために、副作用、例えば、ラインエッジ荒さ(LER: line edge roughness)の影響および限界寸法(CD)の影響も考慮し得る。
【0067】
説明のため、本発明はこれに限定されないが、リソグラフパターンについての縫合品質の決定のための実験結果を図10に示す。本発明の実施形態はこれに限定されない。EPEデータを、エッジに沿ったこれらの収集位置の関数として用いる方法は、図4に示すようなラインパターンについて適用される。異なるラインパターンは、異なる条件で処理している。説明のため、図16a〜図16eは、二重パターニングを用いて製作されたラインエッジ上の異なる位置で測定されたEPEデータを示す。異なるラインは、図15に示しており、2つの構成サブパターン間のオーバーレイが変化している5本ラインのセットを図示している。
【0068】
「中央L」と「中央R」は、左側および右側でそれぞれ測定され、2つのサブパターンが関与する縫合領域で得られたEPEデータを示す。一方、「上L」と「上R」および「下L」と「下R」は、第1サブパターンだけが関与する上側、および第2サブパターンだけが関与する下側で得られたEPEデータを示すものである。「L」と「R」は、左側および右側においてエッジに関するEPEデータをそれぞれ示す。EPEデータが捕捉される対応する位置は、図15に示す。図16a〜図16eでは、縫合領域(中央)において、使用するオーバーレイに依存して、最適な縫合が少ないことを示すピークが発生し、あるいは、区別できる実質的なピークが存在せず、良好な縫合を示していることが判る。上述した例におけるEPEデータは、1次元アレイとして、即ち、作成されるエッジに続くラインに沿って収集される。
【0069】
本発明に係る一実施形態において、関心のあるエリアを走査することによって2次元EPEデータも収集できる。得られるデータの評価、例えば、トポロジー表面として表現され、縫合品質の2次元評価をもたらす。例えば、限界寸法(CD)誤差、オーバーレイ誤差、粗さまたは縫合の情報などの情報が、EPEヒストグラムからデコンボリューションが可能である場合は、本手法は特に適していることに留意すべきである。さらに、特に有用な情報は、2つの相手方(対向エッジとも称される)が互いに相関可能である場合に、取得される。こうした相関から、例えば、縫合幅が導出できる。
【0070】
一例において、ノイズレベルより上にあるピークが検出できる。EPEデータがCD−SEM法を用いて収集され、これにより目標設計は、得られたリソグラフパターンと整列される。異なるプロセス条件では、異なる縫合状況が得られ、オーバーラップ無しから、接触あり、過剰接触、リソグラフパターン特徴部のオーバーラップまで変化することが判る。第1リソグラフパターンと第2リソグラフパターンの間のオーバーラップが存在せず、第1リソグラフパターンと第2リソグラフパターンの間で悪い縫合である場合、EPEヒストグラム中で大きなピークを識別でき、一方、良好な縫合が生じた場合、検出されるピークはほとんど無い。
【0071】
さらに説明のため、取得可能なEPEデータの概略的な例は、2つの異なる縫合状況について示している。図11は、オーバーラップが存在するが、オーバーレイが存在しない、即ち、ラインの中心軸が一致しているときの2つのラインエッジの縫合を示す。後者は、全体のパターン化ラインの一方のエッジで収集されたEPEデータをもたらし(他方のエッジは類似の結果を提供する)、これは、縫合エリアからさらに遠い位置で、一定のベースライン(基準値Yと関連)上で縫合領域周りに小さなピークを示す。EPEデータはまた、ラインの両方のエッジについて収集可能であり、これにより異なるベースライン値を使用できる。両方の別々のEPEデータおよびこれらの組合せは、縫合品質の表示を提供する。図11は、縫合品質を評価し、誘導された異なるタイプの縫合誤差を表示するために、EPEデータが使用可能であることを示す。
【0072】
説明のため、本発明はこれに限定されないが、EPEデータ収集を用いてリソグラフ設計を評価する方法を概略的に図12に示す。該方法は、目標設計を用意することを含み、目標設計は、多重パターニングで使用される第1設計および第2設計を含む。第1設計および第2設計は、典型的にはオーバーラップ領域でオーバーラップしてもよく、その結果、多重パターニングリソグラフを終了させる際、第1設計および第2設計の特徴部は、全体の目標特徴部に結合できる。
【0073】
該方法は、全体パターンを生成するための多重パターニングリソグラフプロセスを実施することをさらに含んでもよい。該プロセスは、典型的には、第1設計のパターニングの結果として第1パターンを生成することと、第2設計のパターニングの結果として第2パターンを生成することとを含んでもよい。
【0074】
実施される縫合に依存して、第1パターンおよび第2パターンは、オーバーラップ無しまたはオーバーラップ有りを示してもよく、オーバーレイシフトまたはオーバーレイ無しを示してもよい。縫合品質を評価するために、該方法は、目標設計をリソグラフパターンと整列させることをさらに含んでもよい。例示の本例において、目標設計をリソグラフパターンと整列させることは、第1設計を第1パターンと整列させることと、第2設計を第2パターンと整列させることとを含む。
【0075】
該方法は、整列した設計でのオーバーラップに基づいて、縫合領域を識別することをさらに含む。縫合領域において、エッジ配置誤差が、縫合領域においてリソグラフパターンの少なくとも1つのエッジに沿って決定される。典型的には、一定のエッジ配置誤差が存在することがあり、これはCEPEと称される。縫合品質を評価するために、得られたEPEデータは、一定のエッジ配置誤差値を考慮して、閾値と比較され、閾値に到達したか否かに依存して、その縫合が悪または良としてフラグで合図される。
【0076】
上述したような所定の要件および所定の閾値は、前回の実験、計算値、ニューラルネットワーク経由で得られた結果などに基づいて決定してもよい。
【0077】
上述したような方法の実施形態は、自動化した方法で及び/又は自動的に実施するようにしてもよい。該方法は、例えば、所定のアルゴリズムを用いて実施してもよい。
【0078】
上述したような方法の実施形態は、ウエハを検査する方法を包含するものであり、ウエハは少なくとも1つのリソグラフパターンを含み、該方法は、上述したような、少なくとも1つのリソグラフパターンを評価する方法を含む。
【0079】
第2態様において、本発明は、多重パターニングリソグラフプロセスを評価する方法に関する。該方法は、評価される多重パターニングリソグラフプロセスを用いて、リソグラフパターンを作成することを含む。該方法は、第1態様で説明したような方法に従って、リソグラフパターンを評価する方法を実施することをさらに含む。該方法は、この評価に基づいて、多重パターニングリソグラフプロセスが所定の要件を満足しているかを決定することをさらに含む。これがその場合でなければ、該方法は、1つ又はそれ以上のリソグラフプロセスパラメータ、例えば、使用した設計分割を調整することと、評価プロセスを繰り返すこととをさらに含んでもよく、こうして多重パターニングリソグラフプロセスを最適化する方法が得られる。本発明の実施形態の利点は、改善または最適化した多重パターニングリソグラフプロセスが得られることである。他の特徴および利点は、本発明の第1態様で説明したものと同様であろう。
【0080】
第3態様によれば、本発明はまた、リソグラフパターンを評価するための検査システムに関する。こうしたリソグラフパターンは、目標設計に従って多重パターニングリソグラフプロセスを用いて取得してもよく、目標設計は第1設計および少なくとも第2設計で構成される。説明のため、検査システムの基本的なコンポーネントを図14に示す。検査システム1400は、目標設計をリソグラフパターンと整列させるための整列モジュール1410と、リソグラフパターンと整列した目標設計における第1設計および第2設計のオーバーラップ領域に基づいて、リソグラフパターン内の縫合領域を識別するための識別モジュール1420と、リソグラフパターン内の識別した縫合領域に関して所定の基準を満足しているか否かを決定するための決定モジュール1430とを備える。第1態様で説明したような任意の方法ステップの一部または全部の機能性を含む他の任意のコンポーネントが存在してもよい。
【0081】
第4態様において、本発明はまた、限界エリアにおいて溝またはラインの最小幅を決定するための方法およびシステムに関する。こうした方法は、例えば、縫合計測量を決定して、多重パターニングプロセスで作成されたウエハ上の縫合品質を測定するために適用してもよい。但し、該方法またはシステムはこれに限定されない。方法およびシステムは、縫合エリアに適用できるだけでなく、他のリソグラフ的な限界エリアまたは電気的な限界エリアにも適用してもよい。溝またはラインの最小幅に関する値は、第1エッジ上の少なくとも1つのエッジポイントについて、検討対象の特徴部の異なるエッジにある複数のエッジ位置、例えば、縫合を用いた多重パターニングによって得られるラインを決定し、そして、第1エッジ上の少なくとも1つのエッジポイントと異なるエッジのエッジ位置との間の最小距離を決定することによって得られる。これにより、異なるエッジは、特徴部を形成する対向エッジでもよい。
【0082】
異なるエッジのエッジ位置間の最小距離を決定することは、第1エッジ上の少なくとも1つのエッジ位置について、異なるエッジ、例えば、これと対向するエッジの個々のエッジ位置までの距離を決定し、そして、得られた全ての値から、得られた最小距離の値を選択することによって実施してもよい。溝またはラインの最小幅は、この最小値に対応したラインとして識別できる。第1エッジ上で、より多くのエッジ位置が識別される場合、溝またはラインの最小幅は、全体の最小幅に対応したラインとして識別できる。この最小距離は、従来のSEM測定技術とは反対に、好ましい方向に限定されない。より詳細には、最小距離値を決定する方法は、いずれかの方向または方向の組合せに適用可能であり、XまたはY方向に限定されない。
【0083】
計測量(metric)は、特徴部の最小幅限界寸法とも称される。距離の決定のため、限界寸法(CD)SEMは、例えば、コンピュータ装置上の画像処理との組合せで使用してもよい。説明のため、本発明はこれに限定されないが、上述したような最小距離法を用いてリソグラフ設計を評価する方法を、図13に概略的に示す。
【0084】
最小幅限界寸法の決定を利用した好ましい実施形態において、異なるエッジのエッジポイントを決定するために、特徴部の局所的配向を考慮できることに留意すべきである。例えば、ラインが向いた方向は、異なるエッジの複数のエッジポイントを決定するために考慮してもよい。この配向を考慮することによって、溝またはラインの最小幅を任意の方向に決定または測定するための手法が提供される。後者は、大部分のパターン化した特徴部が単一方向に全て配向しておらず、例えば、角部またはジグザグのラインが発生することがあるため、好都合である。エッジポイントは、例えば、選択した識別領域に位置するエッジポイントとして選択してもよく、識別領域は、特徴部の局所的配向を考慮して配向している。識別領域は、例えば、四角または矩形でもよく、識別領域の長さ方向が特徴部の局所的配向に沿って選択される。後者は、下記の例でより詳細に説明している。
【0085】
特徴部の最小幅限界寸法を使用した実施形態の例は、縫合を評価する応用についての説明のために、以下に示す。図17は、縫合品質を評価するための計測量として使用できる最小縫合幅の原理を示す。図17は、図示した設計で示すように、縫合オーバーラップに関してシミュレーションパターンおよび実験パターンにおける最小縫合幅を示す。
【0086】
上述の一実施形態で説明したような方法は、図18に示しており、多数のエッジポイントが特徴部(本例ではジグザグライン)のエッジで識別される。本例では16個のポイントが決定されているが、本発明の実施形態はこれに限定されない。第1エッジ上でそれぞれ決定されたエッジ位置では、第1エッジに対向した他のエッジ上の各ポイントまでの距離が決定される。異なる距離から最小値が決定される。こうした処理は、例えば、専用のソフトウエアまたはハードウエアを用いて自動化及び/又は自動的な方法で実施してもよい。但し、本発明はこれに限定されない。
【0087】
図19において、他の例を示しており、エッジ位置の選択に関してライン特徴部の配向が考慮される。図示した例では、ラインの局所的配向は、ジグザグライン特徴部の大部分での方向と相違している。選択領域は、異なるエッジの隣接エッジポイントが存在する全方向に、距離が測定されるように選択される。換言すると、選択領域は、全方向の測定が可能になるように選択すべきである。上述した例では、45nm溝を使用し、二重パターニング技術を用いて製造した。パターニングは、開口数1.2、環状照明0.92〜0.72、X/Y偏光を用いて行った。測定は、CD−SEMおよび設計ゲージを用いて行った。使用したSEM条件は、500V、真空条件下、電流8pA、倍率×100であった。
【0088】
図20において、二重パターニング技術の調整結果を示しており、異なるオーバーラップ量ごとにライン最小幅がオーバーラップ領域において決定される。図20は、ライン最小幅を、設計に設けられたオーバーラップの関数として示している。より大きなオーバーラップでは、ライン最小幅が増加することが判る。縫合の評価は、例えば、ライン最小幅が少なくとも所定の値に到達し、その結果を適切な縫合として認定したことを示すことによって実施してもよい。図20に示したようなグラフを用いて、使用すべき最小オーバーラップを決定してもよく、より一般的には、縫合の評価に基づいてプロセス及び/又は設計条件を決定する。
【0089】
更なる態様では、本発明の実施形態はまた、上述のような、リソグラフパターンを評価する方法の少なくとも一部を実施するためのコンピュータ関連の方法、あるいは対応したコンピュータプログラム製品に関する。こうした方法は、コンピュータシステム、例えば、汎用コンピュータなどで実行してもよい。コンピュータシステムは、評価ツールから、データ、部分処理したデータ、あるいは処理したデータを受けるための入力手段と、上記方法に従って取得したデータを処理するための処理手段とを備えてもよい。該システムは、データプロセッサでもよく、これを含むものでもよく、その一部であってもよく、第3態様で説明したような検査システムであってもよい。コンピュータシステムは、プロセッサ、例えば、ROMやRAMを含むメモリシステム、出力システム、例えば、CD−ROMやDVDドライブ、またはネットワーク経由で情報を出力するための手段を含んでもよい。従来のコンピュータコンポーネント、例えば、キーボード、ディスプレイ、ポインティングデバイス、入力および出力ポート等を含んでもよい。データ転送は、データバス・ベースで設けてもよい。コンピュータシステムのメモリは、一組の命令を含んでもよく、これは、コンピュータシステム上で実行した場合、上述のような方法の標準的なステップおよび、必要に応じて上述のような方法の任意のステップの一部または全部の実行をもたらす。従って、リソグラフパターンを評価する方法の一部または全部を実行するための命令を含むコンピュータシステムは、先行技術ではない。
【0090】
本発明の実施形態の更なる態様は、コンピュータ装置で実行のための機械読み取り可能なコードを搭載したキャリア媒体に具現化されたコンピュータプログラム製品を包含するものであり、コンピュータプログラム製品自体は、データキャリア、例えば、DVD、CD−ROM、メモリデバイスなどである。実施形態の態様は、ローカルエリアネットワークやワイドエリアネットワークなどのネットワーク経由でのコンピュータプログラム製品の伝送および、これに対応した伝送信号をさらに包含する。
【0091】
上記説明は、本発明のある実施形態を詳説している。しかしながら、上記説明が文章中にどれほど詳しく説明されていても、本発明は多くの方法で実用化できること理解されよう。特定の用語の使用は、本発明のある特徴または態様を説明する場合、用語はここで再定義され、その用語が関連している本発明の特徴または態様についていずれか特定の特性を含むことに限定されることを意味するものでないことに留意すべきである。
【0092】
上記の詳細な説明は、種々の実施形態に適用されるものとして本発明の新規な特徴を示し記載し指摘しているが、本発明の精神から逸脱することなく、説明した装置またはプロセスの形態および詳細での種々の省略、置換、変化は、当業者によってなし得ることは理解されよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リソグラフパターンを評価する方法であって、
リソグラフパターンは、第1設計および少なくとも第2設計から成る目標設計に従って多重パターニングリソグラフプロセスを用いて得られるものであり、
目標設計とリソグラフパターンとを整列させることと、
リソグラフパターンと整列した目標設計における第1設計および第2設計のオーバーラップ領域に基づいて、リソグラフパターン内の縫合領域を識別することと、
リソグラフパターン内の識別した縫合領域に関して、所定の基準を満足しているか否かを決定することとを含む方法。
【請求項2】
目標設計とリソグラフパターンとを整列させることは、
第1設計を第1組のリソグラフパターン特徴部と整列させること、及び/又は、第2設計を第2組のリソグラフパターン特徴部とを整列させることと、
これにより第1設計を用いて生成した第1組のリソグラフパターン特徴部と、第2設計を用いて生成した第2組のリソグラフパターン特徴部とを区別することとを含む請求項1記載の方法。
【請求項3】
整列させることは、
リソグラフパターンのエッジ位置をその画像に基づいて抽出することと、
抽出したエッジ位置を考慮して、目標設計とリソグラフパターン画像とを組み合わせることとを含む請求項1〜2のいずれかに記載の方法。
【請求項4】
リソグラフパターンでの識別した縫合領域が所定の基準を満足するか否かを決定することは、ラインまたは溝の最小幅を決定することを含む請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
ラインまたは溝の最小幅を決定することは、
パターンの第1エッジにおける少なくとも1つのエッジ位置および第1エッジに面する異なるエッジにおける複数のエッジ位置を決定することと、
第1エッジにおける少なくとも1つのエッジ位置と異なるエッジにおける複数のエッジ位置との間の複数の距離に関する値を決定することと、
前記決定した値から、最小値をラインまたは溝の最小幅として選択することとを含む請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
リソグラフパターン内の識別した縫合領域に関して所定の基準を満足しているか否かを決定することとは、
識別した縫合領域に関して縫合計測量を決定し、この縫合計測量が所定の基準を満足するか否かを評価することを含む請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
縫合計測量を決定することは、
縫合領域でのリソグラフパターンの少なくとも1つのエッジに沿ったエッジ配置誤差を決定し、このエッジ配置誤差が、エッジ配置誤差に関する所定の閾値未満である否かを評価することを含む請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
該方法は、リソグラフパターンの少なくとも1つのエッジの複数のポイントに関して、エッジ配置誤差を決定することと、
エッジ配置誤差に関する所定の閾値を決定するために、エッジ配置誤差を考慮することとを含む請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
該方法は、前記評価に基づいて、エッジ配置誤差の局所偏差が所定の閾値より大きい場合、縫合に起因したネッキング問題が存在するか否かを判定することを含む請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
縫合計測量を決定することは、
該少なくとも1つのエッジに対向する縫合領域での第2エッジに沿ってエッジ配置誤差を決定することと、
第2エッジに関するエッジ配置誤差を評価することと、
該少なくとも1つのエッジのエッジ配置誤差および第2エッジのエッジ配置誤差に関する情報を組み合わせることとを含む請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
該方法は、識別した縫合領域の詳細な画像を取得することを含む請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
該方法は、区別された第1組のリソグラフパターン特徴部および第2組のリソグラフパターン特徴部に関して、所定の基準を満足するか否かを別個に決定することを含む請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
多重パターニングリソグラフプロセスを評価する方法であって、
多重パターニングリソグラフプロセスを用いてリソグラフパターンを作成することと、
請求項1〜12のいずれかに記載のリソグラフパターンの評価方法を実施することと、
これに基づいて多重パターニングリソグラフプロセスが所定の要件を満足するか否かを決定することとを含む方法。
【請求項14】
多重パターニングリソグラフプロセスを最適化する方法であって、
請求項13記載の多重リソグラフパターンの評価方法を実施することと、
所定の要件を満足しないことが判明した場合、多重パターニングリソグラフプロセスのプロセスパラメータの1つ又はそれ以上を調整することとを含む方法。
【請求項15】
リソグラフパターンを評価する検査システムであって、
リソグラフパターンは、第1設計および少なくとも第2設計から成る目標設計に従って多重パターニングリソグラフプロセスを用いて得られるものであり、
該検査システムは、目標設計をリソグラフパターンと整列させるための整列モジュールと、
リソグラフパターンと整列した目標設計における第1設計および第2設計のオーバーラップ領域に基づいて、リソグラフパターン内の縫合領域を識別するための識別モジュールと、
リソグラフパターン内の識別した縫合領域に関して所定の基準を満足しているか否かを決定するための決定モジュールと、を備えるシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16a】
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【図16b】
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【図16c】
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【図16d】
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【図16e】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2011−101004(P2011−101004A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−242065(P2010−242065)
【出願日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(591060898)アイメック (302)
【氏名又は名称原語表記】IMEC
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】