説明

エアプレクリーナーおよび塵埃を含む空気から空気より重い粒状の塵埃を分離する方法

塵埃を含む空気から空気より重い粒状の塵埃を分離し、清浄な空気流を供給するための方法およびエアプレクリーナーが開示されている。流路がプレクリーナー内を吸気口から排気口まで延在する。塵埃を含む空気はプレクリーナーの排気口に伝えられる吸引によって吸気口に引き入れられる。塵埃の粒子の渦流れが流路内に形成され、排出ベースの第一段階プレクリーナーおよび除去ベースの第二段階を通って流れる。各々の段階で渦流れから塵埃の粒子を遠心力によって分離し除去する。過酷な条件下での効率的な操作とエアフィルターの寿命の充分な改良が本発明のエアプレクリーナーおよび方法により可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、改良されたエアプレクリーナーおよび、内燃エンジン、換気システム、冷却ファン、空気圧縮機などの装置で用いるためにエアプレクリーナーに引き入れられた塵埃を含む空気から空気より重い粒状の塵埃を分離する方法に関する。
【発明の開示】
【0002】
内燃タイプのエンジンで用いられる空気から、空気より重い粒子を分離するエアプレクリーナーが知られている。従来のエアプレクリーナーの一例である、内燃タイプのエンジンのための除去ベースのシステムは、図1に示され、内燃タイプのエンジン2のためのエアプレクリーナー1は、吸気口3を有し、塵埃を含む空気は大気からそこを通って吸引によって引き入れられる。吸引はエアフィルターハウジング4を介してエアプレクリーナーの排気口に接続されたエンジンの吸気口によって加えられる。吸気口は、エアプレクリーナーに引き入れられた塵埃を含む空気を回転させる固定翼を有し、遠心力によって捕捉トレー内の塵埃排出ボディー5に集められた塵埃を分離する。マフラー6のエンジンからの排気ガス流に対する吸引が、集められた塵埃を、排出ボディー内の捕捉トレーに隣接する除去ポートに接続されたクロスオーバーチューブ7を介して、排出ボディー内の捕捉トレーから除去するのに用いられる。
【0003】
図2に示される、譲受人による米国特許5,656,050および5,766,315のプレクリーナー8の発明では、現在の燃焼エンジンの、最初の制限がきわめて低く、利用される多様な空気流において、粒子を分離する効率が高い設計への要求が記載されている。これらの発明は、この参照によりここに開示として含まれる。図2に示されるように、エアプレクリーナー8は排出ベースのシステムで、塵埃を含む空気は、矢印Aで示されるようにプレクリーナー底の後退翼9を介して入る。プレクリーナーの分離室11内の湾曲した粒子加速器10は、流入する空気より大変速く回転する。塵埃は捕捉され、粒子加速器の板張りされた附属物の長手方向に沿って下りる。そして塵埃は分離室の内壁12に堆積する。粒子加速器は堆積した塵埃を分離室の排出ダクト13の方向に回転させ、渦、たとえば分離室の回転や流れから排出させる。清浄な空気は、向きを変えられてプレクリーナーの底中央の排気開口部に圧縮されるまで、上方向に回転し続ける。
【0004】
図2に示されるエアプレクリーナーは、図1のものに比べて改良された性能を提供する。しかし、ごみ埋め立て作業やごみ集積作業に多く見られるような過酷な条件下においては、公知のプレクリーナーは満足のいく性能を発揮できないことが知られている。本発明は、排出ベースおよび除去ベースの両方のシステムの利点を組み合わせることにより、優れた性能と、過酷な条件下で操作される際のエアフィルターの寿命の充分な改良とを達成することによって、この問題を解決する。
【0005】
本発明における、空気より重い粒状の塵埃を、塵埃を含む空気から分離し、清浄な空気流を供給する、エアプレクリーナーは、
プレクリーナー内を吸気口から排気口まで延在する流路と、
前記プレクリーナーに引き入れられた塵埃を含む空気を前記流路内の渦流れに方向付けるために設置される空気流管理構造と、
塵埃の粒子を前記渦流れの流路から遠心力で分離し除去する前記流路内の第一段階の排出ベースプレクリーナーで、前記第一段階プレクリーナーに回転可能に搭載され、前記渦流れの回転速度を上げてそこからの塵埃の除去を促進する粒子加速器を含む前記第一段階プレクリーナーと、
前記流路内の前記第一段階プレクリーナーの下流で、前記渦流れに残留する塵埃の粒子を前記渦流れから遠心力で分離し除去する第二段階の除去ベースプレクリーナーと、から構成される。本発明におけるこの二段式のエアプレクリーナーは、過酷な条件下におけるエアフィルターの寿命を、一段式のエアプレクリーナーに比べて10倍延ばすことが知られている。
【0006】
本発明における、空気より重い粒状の塵埃を、塵埃を含む空気から分離し、清浄な空気流を供給する方法は、
空気清浄システムの、前記システム内に延在する流路によって呼気口と連通している排気口に吸引を加えることで、塵埃を含む空気を前記空気清浄システムの吸気口に引き入れ、
前記空気清浄システムの前記吸気口に引き入れられた塵埃を含む空気を前記流路の渦流れに方向付け、
塵埃の粒子を、前記システムの第一段階である排出ベースプレクリーナーの分離室内の前記渦流れから遠心力を用いて分離、除去し、前記遠心力を用いた分離と除去は前記流路内の前記第一段階プレクリーナーの前記分離室の下流の前記渦流れからのエネルギーを伝えることによって容易にされ、前記第一段階プレクリーナーの前記分離室内の前記渦流れの回転速度を増し、
残留する塵埃の粒子を前記流路内の前記第一プレクリーナーの下流の第二段階である除去ベースプレクリーナーにおいて前記渦流れから遠心力によって分離し除去することを含む。
【0007】
本発明のこれらおよびその他の目的、特徴、利点は、添付の図面とともに詳しく説明される、以下の本発明による実施の形態の記述によってより明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
ここで図面を参照すると、本発明の一実施の形態に関するエアプレクリーナー14は、図3から5に示されている。エアプレクリーナーがエアフィルターハウジング4を吸気口に有する内燃エンジン2の吸入口において使用される様子が示されている。図3に示されるように、エアフィルターハウジングの吸気口15はエアプレクリーナーの下部で清浄空気排気口16に接続されている。図3に示されているが図4には示されていない大きな事前選別機17はエアプレクリーナーの吸気口18付近に配置されている。事前選別機は、プレクリーナーの吸気口から排気口にわたって延在する流路19を介してエンジン吸気口から伝えられる吸引により、吸気口に引き入れられた塵埃を含む空気から最も大きな混入物質を除去する。固定翼9を含む空気流管理構造は、吸気口を介してプレクリーナーに引き入れられる塵埃を含む空気を流路内の渦流れに方向付けるために設置される。
【0009】
エアプレクリーナーは第一段階である排出ベースのプレクリーナー20を、その流路に含み、プレクリーナーに引き入れられた塵埃を含む空気から塵埃の粒子を、遠心力を用いて分離し除去する。この第一段階プレクリーナーは、図2に示された一段式の排出ベースエアプレクリーナーに基づいて構成されることが好ましい。つまり、プレクリーナー20は、回転可能に分離室11に搭載され、分離室に入る空気の渦流れの回転速度を増して、そこからの塵埃の除去を促進する粒子加速器10を有する。第一段階プレクリーナーの排気口21は、第二段階であるエアプレクリーナー20の除去ベースのプレクリーナー23の吸気口22に、第一段階プレクリーナーの排気口からの流路部分を形成する直立の円筒形チューブ27によって接続されている。
【0010】
第二段階プレクリーナー23は流路内の第一段階プレクリーナーの下流に配置され、第一段階プレクリーナーを通過した後の渦流れに残留している塵埃の粒子を内部の空気の渦流れから遠心力で分離し除去する。ごみ埋め立て作業やごみ集積作業に多く見られるような過酷な条件下においては、第一の排出ベースプレクリーナーと第二の除去ベースプレクリーナーの二つが直列に配置された二段階のプレクリーナーの組み合わせは、エアフィルターの寿命を平均で10倍延ばすのに効果的である。示された順序での二段階のプレクリーナーの組み合わせは、第一段階プレクリーナーで比較的大きな塵埃を除去して渦流れの中には比較的小さな塵埃を残し、それらを第二段階の除去ベースプレクリーナーで効果的に除去するため、過酷な条件下で大変有効であることが知られている。それぞれの段階で分離は空気より重い塵埃に働く遠心力によって遂行されるので、第一段階プレクリーナーの排気口21から第二段階プレクリーナーに直接流れてくる比較的高速の渦流れはこの効率に貢献していると考えられる。
【0011】
第二段階プレクリーナーの分離室24の拡張された直径は、図4および5に示されるように、捕捉トレー25をその下端部に含み、そこを通って流れる渦流れから遠心分離された塵埃を集める。図5に示されるように室24の側壁で捕捉トレーと隣接している除去ポート26は、図3に示すように、クロスオーバーチューブ7を介してポートに加えられる吸引によって、集められた塵埃が捕捉トレーから引き出されることを可能にする。エアプレクリーナー14によって清浄な空気を供給される内燃エンジンからの排気ガス流は、第二段階プレクリーナーの捕捉トレーで集められた比較的小さな残留塵埃を引き出すために用いられる吸引をマフラー6内に発生させるために用いられる。
【0012】
過酷な条件下で、本発明における二段式のエアプレクリーナーのきわめて高い性能に貢献する、第一段階プレクリーナーにおける特徴には、第一段階プレクリーナーの円形分離室11の上端部を形成する環状ドーム27が含まれる。環状ドームは、円形分離室内をサイクロンパターンで流れ、排出ダクトを通り過ぎて環状ドームの方へ流れる渦流れの空気流の移行を滑らかにし、空気流は環状ドームによって折り曲げられて、図4に示すように下向きに渦巻いて環状ドームから離れる方向に、逆向きに入って行く渦流れの内側を通って流れる。また粒子加速器は、環状ドームのアーチ29からセントラルハブの外端部までの滑らかな移行を形成する外形を有するセントラルハブ28を含む。エアプレクリーナーの縦軸A−Aにおける断面図として図4に見られるように、分離室11の内壁12は、分離室を流れる渦流れの断面積を減少させるように環状ドームの方向に内側に傾斜している。
【0013】
第一段階プレクリーナーの分離室11の形状は、第一段階プレクリーナーの分離室を流れる空気の渦流れの流路の断面積が線形減少させるようであることが望ましい。このことは分離室11内と、次いで下流では第二段階プレクリーナーの分離室24内とにおける渦流れの速度を増加させることに役立ち、それによってそれぞれの段階における、除去ダクト13を介しての排出、および捕捉トレー25での残留塵埃の収集のため、分離室の内壁のまわりをまわる空気中の塵埃が保たれる。
【0014】
第一段階プレクリーナー内の粒子加速器10はセントラルハブ28に加えて、セントラルハブから図4に示す空気の渦流れの方向Bとは逆方向に後退した形で逆弧を描く、複数の湾曲した附属物30を含み、空気と塵埃に外向きの速度ベクトルを伝える。附属物の湾曲部分は、第一プレクリーナーの排気口21の通路内を下向きに延びる。湾曲部分は排気通路内で空気の渦流れの方向にカップ状にくぼんでおり、第一段階プレクリーナーの分離室IIに入る上向きに流れる空気の渦流れの回転速度よりも速く回転して粒子加速器に動力を供給する。このようにしてエネルギーは、流路の第一段階プレクリーナーの分離室の下流にある渦流れから伝わって、分離室内の渦流れの回転速度を増大させる。
【0015】
本発明の実施の形態を一つだけ示したが、当業者に理解される通り、本発明はここに示され説明された特定の構成や部品の配置に制限されるものではない。たとえば、除去のための吸引源は排気ガスマフラーによってもたらされるベンチュリでなくともよく、ラジエーター冷却ファンから、もしくは電力または水力駆動の回転翼からの空気流によってもたらされるベンチュリでもよい。したがって本発明は、以下の特許請求の範囲内において、これらおよびその他の変更した形態を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】従来の、内燃エンジンのための除去ベースエアプレクリーナーシステムの概略図である。
【図2】内燃エンジンなどの装置に清浄な空気を供給する公知の構造の排出ベースエアプレクリーナーの、部分的に切られて示されている、少し上からの一方向から見た斜視図である。
【図3】内燃エンジンに清浄な空気を供給する、本発明におけるエアプレクリーナーシステムの一実施の形態の概略図である。
【図4】図3に示すエアプレクリーナーシステムの側面図であり、内部構造を示すために部分的に切られている。
【図5】図4のプレクリーナーの下端部を左方向から見た側面図であり、エアプレクリーナーの捕捉トレーと除去ポートを示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレクリーナー内を吸気口から排気口まで延在する流路と、
前記プレクリーナーに引き入れられた塵埃を含む空気を前記流路内の渦流れに方向付けるために設置される空気流管理構造と、
塵埃の粒子を前記渦流れから遠心力で分離し除去する前記流路内の第一段階プレクリーナーで、前記第一段階プレクリーナーに回転可能に搭載され、前記渦流れの回転速度を上げてそこからの塵埃の除去を促進する粒子加速器を含む前記第一段階プレクリーナーと、
前記流路内の前記第一段階プレクリーナーの下流で、前記渦流れに残留する塵埃の粒子を前記渦流れから遠心力で分離し除去する第二段階プレクリーナーとを含み、空気より重い粒状の塵埃を、塵埃を含む空気から分離し、清浄な空気流を供給するエアプレクリーナー。
【請求項2】
前記第二段階プレクリーナーが前記渦流れから遠心力で分離された塵埃を集めるための捕捉トレーを含む請求項1記載のエアプレクリーナー。
【請求項3】
前記捕捉トレーに集められた塵埃がそこを通って排出されるように、前記捕捉トレーに除去ポートをさらに含む請求項2記載のエアプレクリーナー。
【請求項4】
前記除去ポートに接続される吸引源をさらに含む請求項3記載のエアプレクリーナー。
【請求項5】
前記吸引源が、集めた塵埃を排出するための吸引を発生させるために内燃エンジンからの排気ガス流を用いる請求項4記載のエアプレクリーナー。
【請求項6】
プレクリーナーに入る塵埃を含む空気から大きな塵埃を除去する事前選別機をさらに含む請求項1記載のエアプレクリーナー。
【請求項7】
前記空気流管理構造が複数の翼を含む請求項1記載のエアプレクリーナー。
【請求項8】
前記第一段階プレクリーナーが、その内部に排出ダクトがある内壁を有する円形分離室をさらに含み、遠心力を用いて分離された塵埃と分離室を流れる渦流れからの空気とを除去する請求項1記載のエアプレクリーナー。
【請求項9】
前記円形分離室の端部が前記円形分離室内をサイクロンパターンで流れ、前記排出ダクトを通り過ぎて環状ドームの方へ流れる渦流れの空気流の滑らかな移行のための前記環状ドームを有し、空気流は前記環状ドームによって折り曲げられ、下向きに渦巻いて前記環状ドームから離れる方向に、前記環状ドームの方へ流れる渦流れの内側を通って流れる請求項8記載のエアプレクリーナー。
【請求項10】
特定の加速器が前記環状ドームのアーチからセントラルハブの外端部までの滑らかな移行を形成する外形を有するセントラルハブを含む請求項9記載のエアプレクリーナー。
【請求項11】
前記エアプレクリーナーの縦軸における断面図に見られるように、前記分離室の前記内壁が前記分離室を流れる前記渦流れの断面積が減少するように前記環状ドームの方向に内側に傾斜している請求項9記載のエアプレクリーナー。
【請求項12】
前記分離室の形状が前記分離室を流れる前記渦流れの前記流路の断面積を線形減少させることで、前記分離室内の前記渦流れの速度を増し、塵埃と前記分離室の前記内壁のまわりを回転する空気とを前記排出ダクトから排出する状態に保つ請求項11記載のエアプレクリーナー。
【請求項13】
前記粒子加速器が、セントラルハブと、前記セントラルハブから前記渦流れの方向とは逆方向に後退した形で逆弧を描く複数の湾曲した附属物とを含む請求項1記載のエアプレクリーナー。
【請求項14】
前記附属物の湾曲領域が前記流路の前記分離室より下流の一部分を形成する通路内に延在し、前記湾曲領域は前記通路内で前記空気の渦流れの方向にカップ状にくぼんでおり、前記粒子加速器の上流の前記渦流れの回転速度よりも速く回転して前記粒子加速器に動力を供給する請求項13記載のエアプレクリーナー。
【請求項15】
プレクリーナーシステム内を、吸気口から、内燃エンジンの吸気口に通じる排出口まで延在する流路と、
前記プレクリーナーに前記吸気口を介して引き入れられる塵埃を含む空気を前記流路の渦流れに方向付けるために設置される空気流管理構造と、
塵埃の粒子を前記渦流れから遠心力で分離し除去する前記流路内の第一段階プレクリーナーで、前記第一段階プレクリーナーに回転可能に搭載され、前記渦流れの回転速度を上げてそこからの粒子の除去を促進する粒子加速器を含む前記第一段階プレクリーナーと、
前記流路内の前記第一段階プレクリーナーの下流で、前記渦流れに残留する塵埃の粒子を前記渦流れから遠心力で分離し除去する第二段階プレクリーナーと、を含み、空気より重い粒状の塵埃を、塵埃を含む空気から分離し、清浄な空気流を内燃エンジンの吸気口に供給するエアプレクリーナーシステムで、
前記第二段階プレクリーナーは前記渦流れから遠心力で分離された塵埃を集める捕捉トレーと、前記捕捉トレー内に、前記捕捉トレーに集められた塵埃がそこを通って排出される除去ポートと、前記除去ポートに接続された吸引源とを含み、前記吸引源は、集めた塵埃を排出するための吸引を発生させるために前記内燃エンジンからの排気ガス流を用いる。
【請求項16】
空気清浄システムの、前記システム内に延在する流路によって吸気口と通じる排気口に吸引を加えることで、塵埃を含む空気を前記空気清浄システムの吸気口に引き入れ、
前記空気清浄システムの前記吸気口に引き入れられた塵埃を含む空気を前記流路の渦流れに方向付け、
塵埃の粒子を、前記システムの第一段階プレクリーナーの分離室内の前記渦流れから遠心力を用いて分離、除去し、前記遠心力を用いた分離と除去は前記流路内の前記分離室の下流の前記渦流れからのエネルギーを伝え、前記分離室内の前記渦流れの回転速度を増すことによって容易にされ、
残留する塵埃の粒子を前記流路内の前記第一プレクリーナーの下流の第二段階プレクリーナーにおいて前記渦流れから遠心力によって分離し除去することを含む空気より重い粒状の塵埃を、塵埃を含む空気から分離し、清浄な空気流を供給する方法。
【請求項17】
前記第二段階プレクリーナーにおいて分離、除去された前記塵埃の粒子を集め、集めた塵埃を前記空気清浄システムから、内燃エンジンからの排気ガス流から発生させた吸引を用いて除去することを含む請求項16記載の方法。
【請求項18】
プレクリーナー内を吸気口から排気口まで延在する流路と、
前記プレクリーナー内に引き入れられた塵埃を含む空気を前記流路内の渦流れに方向付けるために設置される空気流管理構造と、
塵埃の粒子を前記渦流れから遠心力を用いて分離、除去する前記流路内の排出ベースのプレクリーナー段階と、
前記流路内の前記排出ベースのプレクリーナー段階の下流の除去ベースのプレクリーナー段階で、前記渦流れに残留する塵埃の粒子を前記渦流れから遠心力を用いて分離、除去する前記除去ベースのプレクリーナー段階とを含む空気より重い粒状の塵埃を、塵埃を含む空気から分離し、清浄な空気流を供給するエアプレクリーナー。
【請求項19】
前記除去ベースのプレクリーナー段階は前記渦流れから遠心力を用いて分離された塵埃を集めるための捕捉トレーと、前記捕捉トレーに集められた塵埃がそこを通って排出される除去ポートとを含む請求項18記載のエアプレクリーナー。
【請求項20】
前記除去ポートに接続された吸引源をさらに含み、前記吸引源は内燃エンジンからの排気ガス流を用いて吸引を発生させ、前記捕捉トレーに集められた塵埃を除去する請求項19記載のエアプレクリーナー。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレクリーナー内を吸気口から排気口まで延在する流路と、
前記吸入口に前記流路を介して通じる前記排気口に加えられる吸引に応じて前記プレクリーナーの吸気口に引き入れられた塵埃を含む空気を前記流路内の渦流れに方向付けるために設置される空気流管理構造と、
塵埃の粒子を前記渦流れおよび前記流路から遠心力で分離し除去する前記流路内の第一段階プレクリーナーで、前記第一段階プレクリーナーに回転可能に搭載されて前記流路の前記渦流れによって回転可能に駆動され、前記渦流れの回転速度を上げてそこからの塵埃の除去を促進する粒子加速器を含む前記第一段階プレクリーナーと、
前記流路内の前記第一段階プレクリーナーの下流で、前記第一段階プレクリーナーからの前記渦流れを受け、前記渦流れに残留する塵埃の粒子を前記渦流れおよび前記流路から遠心力で分離し除去する第二段階プレクリーナーとを含み、
空気より重い粒子状の塵埃を、塵埃を含む空気から分離し、清浄な空気流を供給するエアプレクリーナー。
【請求項2】
前記第二段階プレクリーナーが前記渦流れから遠心力で分離された塵埃を集めるための捕捉トレーを含み、前記捕捉トレーは前記第二段階プレクリーナーの渦流れのための分離室内に配置される請求項1記載のエアプレクリーナー。
【請求項3】
前記捕捉トレーに集められた塵埃がそこを通って排出されるように、前記捕捉トレーに除去ポートをさらに含む請求項2記載のエアプレクリーナー。
【請求項4】
前記除去ポートに接続される吸引源をさらに含む請求項3記載のエアプレクリーナー。
【請求項5】
前記吸引源が、集めた塵埃を排出するための吸引を発生させるために内燃エンジンからの排気ガス流を用いる請求項4記載のエアプレクリーナー。
【請求項6】
プレクリーナーに入る塵埃を含む空気から大きな塵埃を除去する事前選別機をさらに含む請求項1記載のエアプレクリーナー。
【請求項7】
前記空気流管理構造が複数の翼を含む請求項1記載のエアプレクリーナー。
【請求項8】
前記第一段階プレクリーナーが、その内部に排出ダクトがある内壁を有する円形分離室をさらに含み、遠心力を用いて分離された塵埃と分離室を流れる渦流れからの空気とを除去する請求項1記載のエアプレクリーナー。
【請求項9】
前記円形分離室の端部が前記円形分離室内をサイクロンパターンで流れ、前記排出ダクトを通り過ぎて環状ドームの方へ流れる渦流れの空気流の滑らかな移行のための前記環状ドームを有し、空気流は前記環状ドームによって折り曲げられ、下向きに渦巻いて前記環状ドームから離れる方向に、前記環状ドームの方へ流れる渦流れの内側を通って流れる請求項8記載のエアプレクリーナー。
【請求項10】
前記粒子加速器が前記環状ドームのアーチからセントラルハブの外端部までの滑らかな移行を形成する外形を有するセントラルハブを含む請求項9記載のエアプレクリーナー。
【請求項11】
前記エアプレクリーナーの縦軸における断面図に見られるように、前記分離室の前記内壁が前記分離室を流れる前記渦流れの断面積が減少するように前記環状ドームの方向に内側に傾斜している請求項9記載のエアプレクリーナー。
【請求項12】
前記分離室の形状が前記分離室を流れる前記渦流れの前記流路の断面積を線形減少させることで、前記分離室内の前記渦流れの速度を増し、塵埃と前記分離室の前記内壁のまわりを回転する空気とを前記排出ダクトから排出する状態に保つ請求項11記載のエアプレクリーナー。
【請求項13】
前記粒子加速器が、セントラルハブと、前記セントラルハブから前記渦流れの方向とは逆方向に後退した形で逆弧を描く複数の湾曲した附属物とを含む請求項1記載のエアプレクリーナー。
【請求項14】
前記附属物の湾曲領域が前記流路の前記分離室より下流の一部分を形成する通路内に延在し、前記湾曲領域は前記通路内で前記空気の渦流れの方向にカップ状にくぼんでおり、前記粒子加速器の上流の前記渦流れの回転速度よりも速く回転して前記粒子加速器に動力を供給する請求項13記載のエアプレクリーナー。
【請求項15】
プレクリーナーシステム内を、吸気口から、内燃エンジンの吸気口に通じる排出口まで延在する流路と、
前記流路を介して前記吸気口に伝えられる吸引が、前記内燃エンジン吸入口によって前記排気口に加えられるのに応じて前記プレクリーナーに前記吸気口を介して引き入れられる塵埃を含む空気を前記流路の渦流れに方向付けるために設置される空気流管理構造と、
塵埃の粒子を前記渦流れおよび前記流路から遠心力で分離し除去する前記流路内の第一段階プレクリーナーで、前記第一段階プレクリーナーに回転可能に搭載されて前記流路の前記渦流れによって回転可能に駆動され、前記渦流れの回転速度を上げてそこからの粒子の除去を促進する粒子加速器を含む前記第一段階プレクリーナーと、
前記流路内の前記第一段階プレクリーナーの下流で、前記第一段階プレクリーナーからの前記渦流れを受け、前記渦流れに残留する塵埃の粒子を前記渦流れから遠心力で分離し除去する第二段階プレクリーナーとを含み、空気より重い粒状の塵埃を、塵埃を含む空気から分離し、清浄な空気流を内燃エンジンの吸気口に供給するエアプレクリーナーシステムで、
前記第二段階プレクリーナーは前記渦流れから遠心力で分離された塵埃を集める捕捉トレーと、前記捕捉トレー内に、前記捕捉トレーに集められた塵埃がそこを通って排出される除去ポートと、前記除去ポートに接続された吸引源とを含み、前記吸引源は、集めた塵埃を排出するための吸引を発生させるために前記内燃エンジンからの排気ガス流を用いる。
【請求項16】
空気清浄システムの、前記システム内の前記吸気口と排気口のあいだに延在する流路によって通じる吸気口と通じる排気口に吸引を加えることで、塵埃を含む空気を前記空気清浄システムの吸気口に引き入れ、
前記空気清浄システムの前記吸気口に引き入れられる塵埃を含む空気を前記流路の渦流れに方向付け、
塵埃の粒子を、前記システムの第一段階プレクリーナーの分離室内の前記渦流れおよび前記流路から遠心力を用いて分離、除去し、前記遠心力を用いた分離と除去は前記流路内の前記分離室の下流の前記渦流れからのエネルギーを伝え、前記分離室内の前記渦流れの回転速度を増すことによって容易にされ、
残留する塵埃の粒子を前記流路内の前記第一プレクリーナーの下流の第二段階プレクリーナーにおいて前記渦流れから遠心力によって分離し除去し、
前記第一段階プレクリーナーの下流の前記流路の前記渦流れを、第二段階プレクリーナーに向け、前記流路内の前記渦流れから残留する塵埃の粒子を遠心力を用いて分離し除去する、ことを含む空気より重い粒状の塵埃を、塵埃を含む空気から分離し、清浄な空気流を供給する方法。
【請求項17】
前記第二段階プレクリーナーにおいて分離、除去された前記塵埃の粒子を集め、集めた塵埃を前記空気清浄システムから、内燃エンジンからの排気ガス流から発生させた吸引を用いて除去することを含む請求項16記載の方法。
【請求項18】
プレクリーナー内を吸気口から排気口まで延在する流路と、
前記流路を介して前記吸気口に伝えられる吸引が、前記排気口に加えられることに応じて前記プレクリーナー内に引き入れられた塵埃を含む空気を前記流路内の渦流れに方向付けるために設置される空気流管理構造と、
塵埃の粒子を前記渦流れから遠心力を用いて分離、除去し、前記塵埃を前記エアプレクリーナーから排出する前記流路内の排出ベースのプレクリーナー段階と、
前記流路内の前記排出ベースのプレクリーナー段階の下流の除去ベースのプレクリーナー段階で、前記排出ベースのプレクリーナーからの前記渦流れを受け、前記渦流れに残留する塵埃の粒子を前記渦流れから遠心力を用いて分離、除去する前記除去ベースのプレクリーナー段階とを含む空気より重い粒状の塵埃を、塵埃を含む空気から分離し、清浄な空気流を供給するエアプレクリーナー。
【請求項19】
前記除去ベースのプレクリーナー段階は前記渦流れから遠心力を用いて分離された塵埃を集めるための捕捉トレーと、前記捕捉トレーに集められた塵埃がそこを通って排出される除去ポートとを含む請求項18記載のエアプレクリーナー。
【請求項20】
前記除去ポートに接続された吸引源をさらに含み、前記吸引源は内燃エンジンからの排気ガス流を用いて吸引を発生させ、前記捕捉トレーに集められた塵埃を除去する請求項19記載のエアプレクリーナー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2006−524559(P2006−524559A)
【公表日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501263(P2006−501263)
【出願日】平成16年4月9日(2004.4.9)
【国際出願番号】PCT/US2004/010976
【国際公開番号】WO2004/098747
【国際公開日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願人】(502048117)エスワイ−クロン カンパニー インコーポレーテッド (5)
【Fターム(参考)】