説明

エアロゾル生成装置用使い捨てアンプル

【課題】エアロゾル生成装置において汚染や不意な漏れが防止される使い捨てアンプルを提供する。
【解決手段】薬剤を含む薬剤コンテナを備え、容器本体10および容器底部11ならびに容器底部を少なくとも部分的に取り囲む所定の破れ箇所12から形成される。前記所定の破れ箇所12をその外側で取り囲み、容器本体10から容器底部11を覆いかつ越えて延びるカラー15によって保護される。この配置は、エアロゾル生成装置における(例えば針上での)使い捨てアンプルの開封プロセス中に、使い捨てアンプルがまだ開けられておらず開封プロセス中のシールが確保されている場合でも、カラー15の内表面がシール要素(例えば針を取り囲むOリング又はシールエッジ)と係合可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒトや動物の疾患を診断、予防または治療するべく、例えば鼻や肺のような皮膚または身体の腔所へ局所適用されるエアロゾルを生成するのに使用できる装置において用いられる使い捨てアンプルに関する。実質的には、液状薬剤で満たされた使い捨てアンプルに関する。これは、疾患を診断、予防または治療するべく連続的、時限的または呼吸制御的にエアロゾルが発生放出されるように設計可能なエアロゾル生成器に液状薬剤を供給するべく装置内で最初に開けられる。
【背景技術】
【0002】
かかる使い捨てカートリッジは特許文献1によって知られている。特許文献1に記載されている使い捨てアンプルは、薬剤を含む薬剤容器を備え、容器本体と、容器底部と、容器底部を取り囲む所定の破れ箇所とからなる。使い捨てアンプルを開けて液状薬剤をエアロゾル生成器に供給するべく、エアロゾル生成装置に一般に設けられる針によって、容器底部が所定の破れ箇所に沿って穿孔される。
【特許文献1】独国特許出願公開第102005038619A1号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ここで、本発明の目的はこの周知の使い捨てアンプルをさらに改良することにある。これにより、アンプルは容易にかつ損傷リスクなしに扱われてエアロゾル生成装置に挿入できるようになり、アンプルが挿入されてもアンプルの開封プロセス中に薬剤が漏れることがなく、そして、エアロゾルの発生中でもエアロゾル生成装置とアンプルとの接触領域がシールされて薬剤の汚染又は不意な漏れが防止される。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的は、請求項1の特徴を有する使い捨てアンプルという手段による本発明に従って達成される。本発明のさらなる有利な改良は、従属項に言及される。
【0005】
本発明の基本をなす発想は、容器底部と容器底部の少なくとも一部を取り囲む所定の破れ箇所とを、保護カラーによって取り囲むことにある。これにより、所定の破れ箇所への損傷に起因して、エアロゾル生成装置の外部においてアンプルが不意に開封されたり破れて開けられたりすることが防止される。この機能に加え、有利なことには、開封プロセス中およびオプションとしてそのプロセスの後にシールすること、ならびにそのプロセス中にアンプルをガイドすることにも、カラーを使用できることがわかっている。
【0006】
したがって、本発明に係る、エアロゾル生成装置で使用される使い捨てアンプルは、薬剤具体的には液状薬剤を含む薬剤容器を備え、容器本体と容器底部と容器底部の少なくとも一部を取り囲む所定の破れ箇所とからなる。本発明に係る使い捨てアンプルは、カラーを特徴とする。カラーは、所定の破れ箇所をその外側において取り囲み、容器本体から延びて容器底部を覆いかつ越える。すなわち、容器底部、およびそれを取り囲む所定の破れ箇所は、使い捨てアンプルの前端に対して所定の距離をおいて後方に配置されるので、カラーによって保護される。保護に加え、この配置は、エアロゾル生成装置における(例えば針上での)使い捨てアンプルの開封プロセス中に、使い捨てアンプルがまだ開けられておらず開封プロセス中のシールが確保されている場合でも、カラーの内表面がシール要素(例えば針を取り囲むOリング又はシールエッジ)と係合可能になる点でさらに有利である。さらに、その設計に起因してカラーはガイド機能も有するので、開封プロセス中のアンプルの手際よい位置決めが容易になる。
【0007】
有利なことに、カラーの内表面は容器底部から円錐状に延びる。これを目的として、カラー全体を中空の円錐台の形状に設計できる。有利なことに、この設計は、カラーのガイド機能に役立ち、およびエアロゾル生成装置の穿孔部材(針)での可能な付加的シール要素との係合に役立つ。
【0008】
アンプルがモジュール構造となるように容器本体を2つの機能領域に分割することがさらに好ましい。ここで特に有利であるとわかっているのは、第1の機能領域が、アンプルの無負荷性能に対応する幾何学形状に設計された容器底部を備え、サイズおよび充填量にかかわらず同じエアロゾル生成装置を対象とする少なくとも全てのアンプルの場合において第1の機能領域が同じままである一方で、第2の機能領域は、異なる充填量に適用すべく実質的に円筒形状に構成されて異なる長さに設計される、ということである。これにより特に、同じエアロゾル生成装置を、その長さだけが異なる実質的に同じ複数のアンプルと一緒に使用することができる。これは、製造技術およびユーザフレンドリーの観点という二つの理由により有利である。エアロゾル生成装置に面しそれゆえに容器底部を備えるアンプルの第1の機能領域は、薬剤が再現可能な投与量精度でエアロゾル生成器に与えられるように設計される。これにより、治療中のエアロゾル生成装置の異なる保持角度が考慮されることになる。これにより有利とわかっているのは、アンプルの少なくとも内部においてこの第1の機能領域が、容器底部に向かって円錐状に(すなわち漏斗形状で)容器底部と漏斗形状の側壁との間の角度が約105°から125°までの範囲好ましくは110°で延びる場合である。さらに、アンプルと特にこの第1の機能領域とは、異なるエアロゾル生成装置を対象とするアンプルの場合でも様々な態様で設計できる。すなわち、その都度、対応するエアロゾル生成装置を対象とするアンプルのみをかかる装置に挿入することができて、および/または、エアロゾル生成装置が所定のアンプルによってのみ機能することができる。この様な識別またはコーディングは、例えば1つ以上のコーディング要素によって実現することができる。これらは例えば、アンプル本体から延びる1つ以上の突起からなり得る。これらの突起は、対象とされるエアロゾル生成装置内の対応する溝にはまり込むことによって、アンプルの挿入を可能にし、組み合わせが正しくない場合は挿入を防止する。1つ以上の突起はまた、エアロゾル生成装置内の回路を閉じるべく電気スイッチをアクティブにするためにも使用できる。回路が閉じている場合にのみ、例えば電力がエアロゾル生成器またはエアロゾル製造器に与えられる。または、エアロゾル生成装置によって正しく認識されない限りはエアロゾル生成装置が動作しないようにコーディング要素を設計することもできる。例えば、容器本体に、動作が許可される前にエアロゾル生成装置が読み出しまたは承認する必要がある可読パターン(例えばバーコード、磁気パターン等)を備えることができる。
【0009】
アンプルをエアロゾル生成装置に確実に挿入できるように、かつ、空になったアンプルを容易に取り外せるように、好ましくはアンプルの周りに環状に延びる固定溝が、アンプルの長手方向において中央または容器底部の近くに与えられる。これにより、アンプルの中央または容器底部の近くにおけるその配置によって、穿孔部材(針)によって所定の破れ箇所を破る場合に生じるアンプル開封に必要な力を、力が導入される領域のできる限り近くで吸収することができる。上述のようにアンプルが2つの機能領域に分割されている場合、固定溝がアンプルを2つの機能領域に分割すると有利であることがわかっている。
【0010】
アンプルを付加的に補強して開封プロセス中の変形に対抗するべく、容器本体に少なくとも1つの補強リブが設けられる。好ましくは、直径方向に対向する2つの補強リブが設けられる。これらのリブは、アンプルの前端から(すなわち、カラーの少なくとも一部の領域にわたり、容器底部を覆いかつ越えて、および容器本体の一部の領域にわたり)延びるのが好ましい。アンプルが2つの機能領域に分割される場合、補強リブは第1の機能領域にのみ設けられるのが特に好ましい。固定溝が設けられる場合は、補強リブは固定溝の側に容器底部を備えるのが特に好ましい。
【0011】
薬剤、バッチ番号および有効期限が明らかとなるようにアンプルには可視的にラベルをつけるのがさらに必要である。これは本発明によって解決される。容器本体に容器底部に対向するラグが設けられるからである。ラグは、カラーに対向する方向に容器本体から離れて延びるのが好ましい。このラグは、2つの対向する平らな側面を備える。その側面に必要な情報を与えることができる。このラグはさらに、アンプルを取り外すのを容易にするために使用することもできる。すなわち、アンプルを押したりエアロゾル生成装置から引き出したりするためにユーザが掴み得るグリップタブを形成することができる。これは、少ない充填量のための短いアンプルの場合に特に有用である(モジュール構造参照)。この目的のため、エアロゾル生成装置は、アンプルを取り外すためのラグがむき出しとなるように設計されるのが好ましい。また、これにより特に好ましいのは、アンプルがエアロゾル生成装置に挿入される場合に、前記情報がこの場合においても可視のままとなるように、ラグがエアロゾル生成装置から突出することである。
【0012】
本発明の一実施例によれば、アンプルは一体的に形成され、ブローフィルシールアンプルであることが好ましい。ブローフィルシールアンプルとは、アンプルが、いわゆるブローフィルシール工程によって製造されることを意味する。この技術は、例えば、DE3833036、DE3823428、US4,671,763、US9,319,374、US4,995,511によって周知である。このため、当業者はその技術自体についてはこれらの文献を参照できる。アンプルは、ポリエチレン、ポリプロピレンまたは熱可塑性コポリマーで作られるのが好ましい。
【0013】
最後に、一体のまたはマルチピースのアンプルは、付加的な要素を有するかまたは形成可能にしてよい。かかる付加的要素は、アンプルをエアロゾル生成装置に挿入するとき(特に開封プロセス中)に、カラーの内表面と穿孔部材(例えば針)との間にシールをもたらすべくカラーに挿入される別個のシール要素である。
【0014】
薬剤の流出中の気泡形成を避けるべくさらに好ましいのは、アンプルの開口直径が、約8mmよりも大きいことである。約8mmから約15mmまでの範囲内であることが好ましい。アンプルの開口直径は、容器底部の直径と、所定の破れ箇所の少なくとも一部の直径とからなる。特に好ましい実施例によれば、開口直径は約10mmである。したがって、エアロゾル生成装置の穿孔部材(例えば針)は、少なくとも約8mmの内径を有するのが好ましい。
【0015】
上記アンプルの薬剤容器は好ましくは10mlまで、最も好ましくは0.25から5mlまでの薬剤を含む。この容量範囲内においては、上述の特に第2の機能領域の寸法および設計によって、目標容量の±25%から±5%までの精度での正確な容量の投薬が可能となる。
【0016】
好ましい実施例によれば、アンプルに含まれる薬剤は、溶解形態または懸濁形態の少なくとも1つの活性剤および好ましくは少なくとも1つの助剤を備える。好ましくは薬剤は、ヒトおよび動物の疾患を診断、予防または治療するための噴霧状の薬剤である。穴あき振動膜と組み合わせて薬剤を、平均粒径が<6μmの液滴に噴霧化すること、またはかかる質量平均粒径を有する脈動エアロゾルとして噴霧化することもできる。使用可能な薬剤ならびに添加剤および助剤については、以下の記載を参照のこと。
【0017】
したがって、本発明はさらに、エアロゾル生成器における本発明に係るアンプルの使用に関する。かかる薬剤は、エアロゾル生成器によって噴霧化されて、局所的に、鼻にまたは肺に適用するべく使用される。
【0018】
添付の図面を参照して、以下の好ましい実施例の記載から、本発明のさらなる利点および特徴が明らかとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は、本発明に係る使い捨てアンプルを示す。これは、液状薬剤(不図示)を含む薬剤容器を備え、容器本体10および容器底部11(図2参照)からなる。容器本体10は実質的に中空円筒として構成される。容器底部11は、後の薬剤の流出を妨げかねない気泡の形成を防止するべく約8mmよりも大きな(所定の破れ箇所12を含む)直径を有する実質的に円形に設計される。直径は好ましくは約10mmである。所定の破れ箇所12は、容器底部11と容器本体10との間に形成される。所定の破れ箇所12は少なくとも一部が底部11を取り囲むが、好ましくは図示のように、容器底部を完全に取り囲む環形状を有する。所定の破れ箇所12は、例えば、材料の弱さによって与えられる。すなわち、所定の破れ箇所12の材料強度は、容器底部11の材料強度よりも低減される。
【0020】
図1および図2に示すように、本発明に係るアンプルはさらに、やはり環状断面に設計されて容器本体10から延びて容器底部11を覆いかつ越えるカラー15を備える。このため、容器底部は、前端19から所定の距離だけ離れている。容器底部を取り囲む所定の破れ箇所12もまた、カラー15によって損傷および使用前に開封される可能性から保護される。
【0021】
カラー15は、容器底部を始点としてその内部輪郭の断面が大きくなるように設計される。すなわち、容器底部11を始点として拡大する(環状断面の直径が容器底部11を始点として大きくなる)円錐状に構成される。
【0022】
図1に示すように、容器本体10は、長手方向において容器底部11のやや近くに環状周囲固定溝13を備える。この溝は、エアロゾル生成装置にアンプルを取り付ける(保持または固定する)役割を果たす(以下を参照)。この固定溝は、容器本体を第1および第2の機能領域に分割する。第1の機能領域21は、カラー15のほかに容器本体10の一区分を備える。その幾何学的形状は、アンプルに含まれる薬剤(不図示)が、再現可能な投与精度でエアロゾル生成装置および特にそのエアロゾル生成器に与えられるように設計される。この目的のため、第1の機能領域21は、容器底部に向かって円錐状に延びる。すなわち、その内部輪郭が、容器底部11に向かう漏斗形状となるように形成される。第2の機能領域20は実質的に中空円筒として設計される。この設計により、本発明に係るアンプルをモジュール構造にすることができる。したがって、機能領域21は、充填量にかかわらず全てのアンプルで同じであることが好ましい。これにより、アンプルとエアロゾル生成装置との接触領域を不変のままとすることができる。すなわち、異なるアンプルを同じエアロゾル生成装置に挿入することができる。さらに、アンプルは、特定のエアロゾル生成装置のみに適合するように設計することもできる。例えば、一のエアロゾル生成装置のためのアンプルは、他のエアロゾル生成装置にはまり込まないように設計でき、その逆もまた可能である。例えば突起またはバーコードもしくは磁気情報を含み得る、いわゆるコーディング要素または識別要素をこの目的のために設けてもよい。突起は、例えば、アンプルが対応するエアロゾル生成装置を対象としていない場合、アンプルがエアロゾル生成装置に挿入されることを防止する。他方、突起は、アンプルが正しいエアロゾル生成装置に挿入される場合、エアロゾル生成装置の動作を確保すべく電気スイッチと接触することもできる。正しいアンプルの場合にエアロゾル生成装置を動作可能とするバーコードまたは磁気情報の情報読み出しもまた、同様に作用する。これらの要素もまた第1の機能領域に配置されるのが好ましい。他方、第2の機能領域20は、その長手方向のサイズが可変である。言い換えると、機能領域20は、対応するアンプルの充填量に応じて、より長くすなわちより大きな容量を有するように、またはより短くすなわちより小さな容量を有するように設計することができる。これは、様々なアンプルを製造するための製造上の理由と、ユーザフレンドリーとの両方において好都合である。ユーザは、アンプルをそのサイズにかかわらずいつも同じ態様でエアロゾル生成装置に挿入しようとするからである。その動作も同じままとなる。結局、この設計により、同一のエアロゾル生成装置において様々なタイプのすなわち異なる充填量を有するアンプルを使用することができる。
【0023】
本発明に係るアンプルはさらに、2つの直径方向に対向する補強リブを第1の機能領域21に備える。これらは、特に、容器底部11に所定の破れ箇所12沿いに穿孔するべくアンプルが針(以下を参照)に押圧される開封プロセス中に、アンプルに形状安定性を与える。図1に示す実施例では、補強リブ14は、カラー15の一部にわたって、かつ、容器本体10の漏斗形状にテーパーがつけられた区分の一部にわたって延びる。
【0024】
さらに、容器本体10の、容器底部11と対向する端部にはラグ16が設けられる。このラグは、2つの対向表面領域を有する実質的に平坦な設計であり、収容された薬剤に関する情報を含み得る標識欄17の取り付けを可能とする。対向する表面にはバッチ番号18および有効期限を与えることができる。
【0025】
図1および図2から明らかなように、本発明に係るアンプルは一体的に形成される。これは、ブローフィルシール工程で行うことが有利である。この工程に関しては、当業者は上述の従来技術の公報を参照すればよい。アンプルは、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはコポリマーから作ることができる。内容物は、約0.25mlから5mlまでの可変であるが予め定めることができる容量範囲にあり、エアロゾル生成器に与えられる。これにより、ヒトや動物の疾患を診断、予防または治療するべく薬剤が噴霧化されて、例えば鼻や肺のような皮膚または身体の腔所への局所適用のために使用される。
【0026】
図3は、エアロゾル生成装置の一部を示す。これは少なくとも1つのふた30を備える。ふた30は、例えばねじを緩めるようにしてエアロゾル生成装置の本体から取り外し可能に設計される。このふたには貫通孔31が設けられる。開封機構の第1の要素32が貫通孔31に挿入される。例えば、ふた30の孔31の内周に突起が設けられる。突起は要素32内のねじ溝に係合し、その逆もまた可能である。エアロゾル生成装置本体(不図示)に対するふた30の回転運動によって、ふた30の突起と要素32のねじ溝との係合は、要素32の並進運動を生じさせる。この設計に関しては、特許文献1を参照のこと。
【0027】
要素32は、本発明に係るアンプルの固定溝13と係合してアンプルを要素32に固定するキャッチ33をさらに備える。
【0028】
エアロゾル生成装置は、中空円筒として形成されて一端に切れ刃35を備える針34をさらに備える。針34の内径は、薬剤の流出中の気泡の形成を防ぐべく8mmよりも大きい。気泡は、その後の薬剤の流れを妨げる場合がある。エアロゾル生成器は、好ましくは圧電作動膜であり、針34の他端に配置される。好ましくは、ふた30の孔31と同心の貫通孔37が要素32に形成される。アンプルは、挿入された状態において、これを通ってエアロゾル生成装置から突出する。
【0029】
針34の上部領域には、さらなるシール要素がOリング38の形状で付加的に設けられる。
【0030】
本発明に係るアンプルの使用を、図3から図6を参照して以下に説明する。
【0031】
アンプルをエアロゾル生成装置に挿入しようとする場合、ふた30が、例えばねじを緩められてエアロゾル生成装置の本体から外される。これによって、ふた30の孔31を通って要素32が上方へ並進移動する。ふた30が外されると、アンプルは要素32の孔37が対向する側から要素32に挿入される。このとき、ラグ16と容器本体10の一部とが要素32の孔37を通って案内される。これにより要素32の固定突起33は、アンプルの固定溝13と係合してアンプルを長手方向に保持する。次に、ふた30は、エアロゾル生成装置の本体の元の位置に戻される。ふた30がねじれを有することと、ふた30の突起が要素32のねじ溝との係合することとに起因して、要素32はふた30の孔31内を並進移動する。アンプルは要素32と連結しているので、アンプルもまた並進移動する。これによって、カラー15の内表面は図5に示すように、まずOリング38と係合する。Oリング38は、針34を完全に取り囲み、カラー15の内表面と針34の外表面との間に確実なシールを形成する。図5に示すように、これは針34の切れ刃35が開封プロセスを開始する前、すなわち所定の破れ箇所12を切り開き始める前に行われる。さらに、アンプルはカラー15の円錐状の内部輪郭によって針34に中心が合わせられる。この設計に起因して、開封プロセス中に薬剤が漏れ出すことは確実に防止される。さらに、このシールは、完全に挿入された状態(図6)においても維持されるので、針34の外表面と容器本体の内表面との間にオプションとしてのシールが、容器底部11に直接またはその上部に存在し得る。アンプルの確実な挿入がさらに確保される。
【0032】
ふた30のさらなる回転運動ならびに要素32およびアンプルの対応するさらなる並進移動の結果、図6に示すように、容器底部は針34によって穿孔され、一方の側で折り曲げられる。これにより、アンプルに含まれる薬剤は、針34を通ってエアロゾル生成器36へ流れることができる。このため、容器本体10に係る第1の機能領域20の漏斗形状内部輪郭によって、再現可能な投与精度で薬剤をエアロゾル生成器に供給できる。さらに、アンプルの長手方向における中央または容器底部11の近くに固定溝13を配置することにより、アンプルを開封するのに要する力が得られる。この力はふたのねじりに起因して要素32およびアンプルへ伝達されて、力が所定の破れ箇所12に加わる領域のできる限り近くで吸収される。さらに、補強リブ14がアンプルを補強して、開封プロセス中の変形が実質的に防止される。
【0033】
完全に挿入された状態では、ふた30の孔31および要素32の孔37は実質的に一平面内に配置される。しかし、この位置においても、ラグ16は要素32の孔37を通って突出し、エアロゾル生成装置から出る。これにより、バッチ番号18および不図示の有効期限詳細のみならず標識欄17が、挿入された状態でも可視のままとなる。
【0034】
アンプルを取り外すには、ふた30が反対方向に回される。その結果、アンプルを開封する時とは反対の方向に要素32が並進移動し、アンプルは針34から引き抜かれる。アンプルがふた30によって針34から実際に取り外され得るまで、アンプル(カラー)と針(Oリング)との間のシールがずっと保たれるので、残留薬剤による装置の汚染もこのようにして防止され得る。アンプルをふた30から取り外すには、ユーザは、ラグ16を掴んでアンプルを(図面の下方に)押し、突起33との係合を解く。これにより、アンプルが取り外し可能となる。このため、ユーザは、薬剤によって濡れる可能性のあるアンプルの領域に触れる必要がない。そのアンプルの領域はさらにカラー15によって覆われている。アンプルを押し出すことも、特に短い第2の機能領域20の場合には、少なくとも突出しているラグ16によって容易となり得る。
【0035】
以上をまとめると、本発明は従来技術のアンプルと比べて多数の利点を与える。しかし、明らかなように、記載の実施例が本発明を実施するための単なる一つの可能性であり、本発明は以下の特許請求の範囲によって定義される。
【0036】
本発明に係るアンプルには、以下に列挙される活性剤の分類および/または物質が含まれ得るが、この列挙が決定的であるというわけではない。
【0037】
活性のある化合物には、例えば、抗炎症化合物、グルココルチコイド、抗アレルギー薬剤、酸化防止剤、ビタミン、ロイコトリエン拮抗薬、抗感染症薬剤、抗生物質、抗菌剤、抗ウイルス剤、粘液溶解剤、うっ血除去剤、防腐剤、細胞増殖抑制剤、免疫調節物質、ワクチン、創傷治癒剤、局所麻酔薬、オリゴヌクレオチド、ペプチド、蛋白質、および植物エキスからなる群から選択される物質が含まれる。
【0038】
有用な可能性がある抗炎症性化合物の例は、例えばベタメタゾン、ベクロメタゾン、ブデソニド、シクレソニド、デキサメタゾン、デスオキシメタゾン、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルニソリド、フルチカゾン、アイコメタゾン、ロフレポニド、トライアムシノロンアセトニド、フルオコルチンブチル、ヒドロコルチゾン、ヒドロキシコルチゾン−17−ブチレート、プレドニカルバート、6−メチルプレドニゾロンアセポナート、モメタゾンフロアート、デヒドロエピアンドロステロンサルフェート(DHEAS)、エラスタン、プロスタグランジン、ロイコトリエン、ブラジキニン拮抗薬のようなグルココルチコイドおよび非ステロイド性抗炎症薬剤、例えば薬学的に許容可能な塩、エステル、アイソマー、ステレオアイソマー、ジアステレオマー、エピマー、溶媒和物もしくは他のそれらの水和物、プロドラッグ、誘導体、または対応する活性残基を備える活性化合物の他の任意の化学的または物理的形態を含むイブプロフェンのような非ステロイド性抗炎症薬剤(NSAID)である。
【0039】
細菌、真菌およびウイルスの感染に対して有効な化合物を含む(すなわち殺微生物剤、抗生物質、殺菌剤、防腐剤および抗ウイルス剤の分類を含む)ものとして本明細書において理解される分類または治療カテゴリーを有する抗感染症薬剤の例は以下の通りである。
【0040】
ベンジルペニシリン類(ペニシリン−G−ナトリウム、クレミゾンペニシリン、ベンザチンペニシリンG)、フェノキシペニシリン類(ペニシリンV、プロピシリン)、アミノベンジルペニシリン類(アンピシリン、アモキシシリン、バカンピシリン)、アシルアミノペニシリン類(アズロシリン、メズロシリン、ピペラシリン、アパルシリン)、カルボキシペニシリン類(カルベニシリン、チカルシリン、テモシリン)、イソキサゾリルペニシリン類(オキサシリン、クロキサシリン、ジクロキサシリン、フルクロキサシリン)、およびアミジンペニシリン類(メシリナム)を含むペニシリン類;
【0041】
セファゾリン類(セファゾリン、セファゼドン);セフロキシム類(セルフォキシム、セファムドール、セフォチアム);セフォキシチン類(セフォキシチン、セフォテタン、ラタモキセフ、フロモキセフ);セフォタキシム類(セフォタキシム、セフトリアキソン、セフチゾキシム、セフメノキシム);セフタジジム類(セフタジジム、セフピロム、セフェピム);セファレキシン類(セファレキシン、セファクロル、セファドロキシル、セフラジン、ロラカルベフ、セフプロジル)、およびセフィキシム類(セフィキシム、セフポドキシムプロキセチル、セフロキシムアキセチル、セフェタメトピボキシル、セフォチアムヘキセチル)、ロラカルベフ、セフェピム、クラブラン酸/アモキシシリン、セフトビプロールを含むセファロスポリン類;
【0042】
クラブラン酸、スルバクタムおよびタゾバクタムのようなβラクタマーゼ阻害剤を含む相乗剤;
【0043】
イミペネム、シラスチン、メロペネム、ドリペネム、テビペネム、エルタペネム、リチペナム、およびビアペネムを含むカルバペネム類;
【0044】
アズトレオナムを含むモノバクタム類;
【0045】
アプラマイシン、ゲンタマイシン、アミカシン、イセパマイシン、アルベカシン、トブラマイシン、ネチルマイシン、スペクチノマイシン、ストレプトマイシン、カプレオマイシン、ネオマイシン、パロマイシンおよびカナマイシンのようなアミノグリコシド類;
【0046】
エリスロマイシン、クラリスロマイシン、ロキシスロマイシン、アジスロマイシン、ジスロマイシン、ジョサマイシン、スピラマイシンおよびテリスロマイシンを含むマクロライド類;
【0047】
シプロフロキサシン、ガチフロキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、レボフロキサシン、ペルフロキサシン、ロメフロキサシン、ガレノキサシン、クリナフロキサシン、シタフロキサシン、プルリフロキサシン、オラムフロキサシン、カデロフロキサシン、ゲミフロキサシン、バロフロキサシン、トロバフロキサシンおよびモキシフロキサシンを含むジャイレース阻害剤またはフルオロキノロン類;
【0048】
テトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、ロリテトラサイクリン、ミノサイクリン、ドキシサイクリン、チゲサイクリンおよびアミノサイクリンを含むテトラサイクリン類;
【0049】
バンコマイシン、テイコプラニン、リストセチン、アボパルシン、オリタバンシン、ラモプラニンおよびペプチド4を含むグリコペプチド類;
【0050】
プレクタシン、ダルババンシン、ダプトマイシン、オリタバンシン、ラモプラニン、ダルババンシン、テラバンシン、バシトラシン、チロトリシン、ネオマイシン、カナマイシン、ムピロシン、パロモマイシン、ポリミキシンBおよびコリスチンを含むポリペプチド類;
【0051】
スルファジアジン、スルファメトキサゾール、スルファレン、コトリモキサゾール、コトリメトロール、コトリモキサジン、コテトラキサジンを含むスルホンアミド類;
【0052】
クロトリマゾール、オキシコナゾール、ミコナゾール、ケトコナゾール、イトラコナゾール、フルコナゾール、メトロニダゾール、チニダゾール、ビフォナゾール、ラブコナゾール、ポサコナゾール、ボリコナゾールおよびオルニダゾール、ならびに、フルシトシン、グリセオフルビン、トノフタール、ナフチフィン、テルビナフィン、アモロルフィン、シクロピロックスオーラミン、および、ミカファンギン、カスポファンギン、アニデュラファンギンのようなエキノカンジン、を含む他の抗菌剤を含むアゾール類;
【0053】
ニトロフラントインおよびニトロフランゾンを含むニトロフラン類;
【0054】
アムホテリシンB、ナタマイシン、ナイスタチン、フルコサイトシンを含むポリエン類;
【0055】
チトロマイシン、リンコマイシン、クリンダマイシン、オキサリジノン類(リネゾリド類)、ランベゾリド、ストレプトグラミンA+B、プリスチナマイシンaA+B、バージニアマイシンA+B、ダルホプリスチン/キヌプリスチン(シナシッド)、クロラムフェニコール、エタンブトール、ピラジンアミド、テリジドン、ダプソン、プロチオンアミド、ホスホマイシン、フシジン酸、リファンピシン、イソニアジド、シクロセリン、テリジドン、アンサマイシン、リゾスタフィン、イクラプリム、ミロシンB17、クレロシジン、フィルグラスチムおよびペンタミジンを含む他の抗生物質;
【0056】
アシクロビル、ガンシクロビル、ビリブジン、バラシクロビル、ジドブジン、ジダノシン、チアシチジン、スタブジン、ラミブジン、ザルシタビン、リバビリン、ネビラピン、デラビリジン、トリフルリジン、リトナビル、サキナビル、インジナビル、ホスカルネット、アマンタジン、ポドフィロトキシン、ビダラビン、トロマンタジンおよびプロテアーゼ阻害剤を含む抗ウイルス剤;
【0057】
アクリジン誘導体、ヨウ素プロビドン、ベンゾアート類、リバノール、クロルヘキシジン、四級アンモニウム化合物、セトリミド類、ビフェニロール、クロロフェンおよびオクテニジンを含む防腐剤;
【0058】
カモミール、ハマメリス、エキナセア、カレンデュラ、タイム、パパイン、ペラルゴニウム、パインツリー、エッセンシャルオイル、ミルトール、ピネン、リモネン、シネオール、チモール、メントール、カンフル、タンニン、アルファヘデリン、ビサボロール、リコポジン、ビタフェロールの植物エキス類のような植物エキスまたは成分;
【0059】
デクスパンテノール、アラントイン、ビタミン、ヒアルロン酸、アルファアンチトリプシン、無機および有機亜鉛塩/化合物、ビスマス塩を含む創傷治療化合物;
【0060】
インターフェロン(α、β、γ)、腫瘍壊死因子、サイトカイン、インターロイキン;
【0061】
メトトレキセート、アザチオプリン、シクロスポリン、タクロリムス、シロリムス、ラパマイシン、モフェチル、ミコフェノール酸モフェチルを含む免疫調節物質;
【0062】
細胞増殖抑制剤および転移抑制剤;
【0063】
ニムスチン、メルファラン、カルムスチン、ロムスチン、サイクロホスファミド、イホスファミド、トロホスファミド、クロランブシル、ブスルファン、トレオスルファン、プレドニムスチン、チオテパのようなアルキル化剤;
【0064】
シタラビン、フルオロウラシル、メトトレキセート、メルカプトプリン、チオグアニンなどの代謝拮抗薬;
【0065】
ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシンのようなアルカロイド類;
【0066】
アルカルビシン、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン、プリカマイシンなどの抗生物質;
【0067】
カルボプラチン、シスプラチンのような遷移元素(例えばTi、Zr、V、Nb、Ta、Mo、W、Pt)錯体、および、チタノセンジクロリドなどのメタロセン化合物;
【0068】
アムサクリン、ダカルバジン、エストラムスチン、エトポシド、ベラプロスト、ヒドロキシカルバミド、ミトキサントロン、プロカルバジン、テニポシド;
【0069】
パクリタキセル、イレッサ、ザクティマ、ポリ−ADP−リボース−ポリメラーゼ(PRAP)酵素阻害剤、バノキサントロン、ゲムシタビン、ペメトレキセド、ベバシズマブ、ラニビズマブ。
【0070】
有用な可能性がある粘液溶解剤の例には、DNase、P2Y2作動薬(デヌホソル)、塩素およびナトリウムの浸透に影響を与える薬剤、例えばN−(3,5−ジアミノ−6−クロロピラジン−2−カルボニル)−N’−{4−[4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−フェニル]ブチル}グアニジン−メタンスルホネート(PARION552−02)ヘパリノイド、グアイフェネシン、アセチルシステイン、カルボシステイン、アンブロキソール、ブロムヘキシン、チロキサポール、レシチン、ミルトール、および組換え界面活性蛋白質がある。
【0071】
粘膜の腫脹を低減するのに有用な可能性がある血管収縮剤およびうっ血除去剤の例には、フェニレフリン、ナファゾリン、トラマゾリン、テトリゾリン、オキシメタゾリン、フェノキサゾリン、キシロメタゾリン、エピネフリン、イソプレナリン、ヘキソプレナリンおよびエフェドリンがある。
【0072】
有用な可能性がある局所麻酔薬の例には、ベンゾカイン、テトラカイン、プロカイン、リドカインおよびブピバカインがある。
【0073】
有用な可能性がある抗アレルギー剤の例には、上述のグルココルチコイド、クロモリンナトリウム、ネドクロミル、セトリジン、ロラチジン、モンテルカスト、ロフルミラスト、ジロートン、オマリズマブ、ヘパリノイド、および、アゼラスチン、セチリジン、デスロラタジン、エバスチン、フェキソフェナジン、レボセチリジン、ロラタジンを含む他の抗ヒスタミン剤がある。
【0074】
アンチセンスオリゴヌクレオチドは、対象シーケンス(DNA、RNA)に対して相補的または正反対のDNA(またはアナログ)の短い合成鎖であり、転写、翻訳またはスプライシングのような生物学的プロセスを阻害するように設計される。これにより生じる遺伝子発現の阻害ゆえに、オリゴヌクレオチドは、その組成に応じて多くの疾患の治療にとって有用となる。例えば、呼吸器系合胞体ウイルスの治療のためのALN−RSV01、喘息およびアレルギーの治療のためのAVE−7279、アレルギー性喘息の治療のためのTPI−ASM8、およびガンの治療のための1018−ISSのような多くの化合物が現在臨床的に試験されている。
【0075】
有用な可能性があるペプチドおよび蛋白質の例には、例えば、Lアルギニン、Lリジンのようなアミノ酸、微生物が作り出す毒に対する抗体、ならびに、セクロピン、デフェンシン、チオニンおよびカテリシジンのような抗菌ペプチドがある。
【0076】
なお、本発明を実施するために有用な可能性があるこれらのまたは他の例示的に言及した薬剤物質の例のそれぞれに対し、ここで特定した化合物名は、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物もしくは他の水和物、プロドラッグ、アイソマー、または、対応する活性残基を含む関連化合物の他の任意の化学的もしくは物理的な形態も含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明に係る使い捨てアンプルの斜視図を示す。
【図2】図2aおよび2bはそれぞれ本発明に係るアンプルの断面図を示す。図2aは補強リブおよびラグに平行かつそれらを通過する断面を示し、図2bは図2aの断面に垂直な断面を示す。
【図3】挿入されたアンプルを伴うエアロゾル生成装置の一部の斜視図を示す。
【図4】図3で示した配置の断面図を示す。
【図5】図4のアンプルと針との接触領域を拡大して示す。
【図6】図5において示された接触領域を、開封された容器底部とともに示す。すなわち挿入されたアンプルとともに示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置に使用される使い捨てアンプルであって、
薬剤を含み、容器本体(10)および容器底部(11)から形成される薬剤容器と、
前記容器底部を少なくとも部分的に取り囲む所定の破れ箇所(12)と、
前記所定の破れ箇所をその外側で取り囲み、前記容器本体から前記容器底部を覆いかつ越えて延びるカラー(15)と
を備えるアンプル。
【請求項2】
前記カラー(15)は、少なくともその内部輪郭が前記容器底部(11)を始点として円錐状に拡大する、請求項1に記載のアンプル。
【請求項3】
前記容器本体は、前記アンプルがモジュール構造となるように2つの機能領域(20、21)に分割される、請求項1または2に記載のアンプル。
【請求項4】
第1の機能領域(21)は前記容器底部(11)を含み、前記アンプルは少なくともその内部輪郭が、前記容器底部に向かって円錐状に延びるように設計され、第2の機能領域(20)は実質的に中空円筒として構成される、請求項3に記載のアンプル。
【請求項5】
前記アンプルの長手方向の中央または前記容器底部(11)の近くに固定溝(13)が設けられ、好ましくは前記アンプルが前記2つの機能領域(20、21)に分割される、請求項1から4のいずれか1項に記載のアンプル。
【請求項6】
前記容器本体(10)には少なくとも1つの補強リブ(14)が設けられる、請求項1から5のいずれか1項に記載のアンプル。
【請求項7】
前記容器本体(10)には前記容器底部(11)に対向にしてラグ(16)が設けられる、請求項1から6のいずれか1項に記載のアンプル。
【請求項8】
前記アンプルは一体的に構成される、請求項1から7のいずれか1項に記載のアンプル。
【請求項9】
ブローフィルシール工程によって作られる、請求項8に記載のアンプル。
【請求項10】
ポリエチレン、ポリプロピレンまたは熱可塑性コポリマーから作られる、請求項1から9のいずれか1項に記載のアンプル。
【請求項11】
前記カラー(15)には、付加的な別個のシール要素が挿入されているかまたは挿入可能である、請求項1から10のいずれか1項に記載のアンプル。
【請求項12】
前記容器底部(11)および前記所定の破れ箇所(12)の寸法および設計によって、少なくとも8mm、好ましくは8mmから15mmの範囲、最も好ましくは10mmの開口直径が達成できる、請求項1から11のいずれか1項に記載のアンプル。
【請求項13】
前記薬剤容器は、10mlまで、好ましくは0.25mlから5mlまでの薬剤を含む、請求項1から12のいずれか1項に記載のアンプル。
【請求項14】
前記薬剤は少なくとも1つの活性剤を含む、請求項1から13のいずれか1項に記載のアンプル。
【請求項15】
前記薬剤は、溶解形態または懸濁形態の少なくとも1つの助剤を含む、請求項14に記載のアンプル。
【請求項16】
前記薬剤は、ヒトおよび動物の疾患を診断、予防または治療するべく噴霧化されて使用される、請求項1から15のいずれか1項に記載のアンプル。
【請求項17】
前記薬剤は、穴あき振動膜と組み合わせられて噴霧化されて6μmよりも小さな質量平均粒径を有する液滴を形成する、請求項1から16のいずれか1項に記載のアンプル。
【請求項18】
前記薬剤は、6μmよりも小さな質量平均粒径を有する脈動エアロゾルとして鼻および副鼻腔内に噴霧することができる、請求項1から16のいずれか1項に記載のアンプル。
【請求項19】
前記薬剤は、エアロゾル生成器によって噴霧化されて局所、鼻または肺に投与するべく使用される、エアロゾル生成装置における請求項1から18のいずれか1項に記載のアンプルの使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−125590(P2009−125590A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−296193(P2008−296193)
【出願日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(508048621)パリ ファーマ ゲーエムベーハー (5)
【Fターム(参考)】