エスカレータのステップまたは動く歩道のプレート、およびエスカレータまたは動く歩道、ならびに製造方法
エスカレータのステップ(1)または動く歩道のプレートが、少なくとも1つの踏み板部材(22)を支えるステップ骨格(2)またはプレート骨格を備える。第1のチーク(3)、中央チーク(4)、第2のチーク(5)、キャリア(6)、ブリッジ(7)、およびブラケット(8)が、ステップ骨格(2)を形成している。各々のチーク(3、4、5)に関して、金属薄板ブランクが金属薄板片から打ち抜かれ、次いで深絞りプロセスによってチークへと成形される。キャリア(6)、ブリッジ(7)、およびブラケット(8)が、チーク(3、4、5)を接続するが、各部品は、スポット溶接プロセスによって溶接される。キャリア(6)、ブリッジ(7)、およびブラケット(8)は、圧延変形プロセスによって金属薄板のコイルからエンドレスに製造され、ステップの幅に応じた長さに切断される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エスカレータのステップまたは動く歩道のプレートであって、ステップ骨格またはプレート骨格を少なくとも1つの踏み板部材のための支持体として備える独立請求項の定義によるステップまたはプレートに関する。
【背景技術】
【0002】
エスカレータのステップが、旧東独特許第DD69443号明細書から知られている。ステップは、骨格状の構成であり、実質的に、側部および前部を形成する折り曲げられた支持板で構成されている。ステップの案内輪が取り付けられるブラケットが、支持板に配置されている。折り曲げられた踏み板が、締まりばめによって側部に接続され、上方向のステップクロージャとして機能する。ステップの前部は、支持板に接続される前部パネルによって閉じられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このようなステップは、支持板を、強化のためにビードが設けられるにせよ、必須の安定性を保証すべき場合に比較的厚い構造にしなければならないため、きわめて重たい。
【0004】
動く歩道のプレートが、このカテゴリを説明する英国特許第2173757号明細書から知られている。踏み板部材が、走行方向を横切るように配置された3つのキャリアに載せられている。これらのキャリアは、アングル材として構成されている。次に、3つのキャリアが、走行方向に配置された3つのチークに載せられており、2つの外側のチークだけでなく、中央のチークもローラによって取り付けられている。チークも、同様にアングル材から形成されている。合計6つのアングル材ゆえに、この構造も、きわめて重たい。この点に関し、これらのすでに知られている動く歩道のプレートが、低い高さしか有していない点にも留意すべきである。エスカレータのステップの場合には、個々のチークが、より大きい適切な高さを有さなければならず、そのようなこれまでに知られているチークが設けられたステップは、きわめて大きな重量を有する。さらには、適切な傾斜で走行するエスカレータのステップの場合には、アングル材を相応に加工し、一辺を斜めにすべく切断しなければならない。
【0005】
ここで、本発明が改善策を提供する。請求項1に特徴付けられる発明が、金属薄板で製作されて高度な剛性を有する軽量なステップまたはプレートを生み出すという目的を達成する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の有利な発展が、従属請求項に示されている。
【0007】
ステップは、特にエスカレータの斜めの部分からエスカレータの水平部分への移行において、隣接するステップに対して垂直方向の相対運動を実行する。エスカレータのステップ構造が、平面またはベルトの構造へと変化する。相対運動は、ステップローラのための案内路の適切な経路によって生み出される。さらに、ステップは、走行方向の断面において、おおむね三角形の断面を有する。プレートは、隣接するプレートに対して垂直方向の相対運動を実行することがない。プレートで構成されている動く歩道は、方向を変える場合にその表面構造を変化させることがなく、搬送面としての段差のないベルト構造が、常に存在している。プレートは、ステップと同様に構成され、走行方向の断面において、目に見えるライザ部材を有さないほぼ矩形の断面を有する。エスカレータは、本発明による少なくとも1つのステップを有し、残りのステップは、例えば従来のアルミニウム製ステップまたは金属薄板ステップである。以下では、理解をより容易にするために、深絞り法によって製造されるステップのみを説明する。しかしながら、説明は、深絞り法によって製造されるプレートにも同様に当てはまる。
【0008】
本発明によって達成される利点を、実質的に、ステップの骨格状の金属薄板構造において重量の軽減およびコストの削減が可能である点に、見て取ることができる。ステップがより軽量であるということは、エスカレータの駆動部の駆動力がより小さいことを意味する。例えばステップのチーク、踏み板部材、およびライザ部材など、ステップの重要な構成部品は、深絞り法によって、薄い深絞りされた金属薄板から製造される。薄い金属薄板であるにもかかわらず、本発明によるステップは、欧州規格EN 115ならびに米国規格ASME A17.1の規定および荷重試験を満たし、これらの規格によれば、本発明によるステップは、静的試験および動的試験を満たさなければならない。静的試験においては、ステップの中央に、踏み板部材に垂直に作用する3000Nの力が加えられ、生じるたわみがせいぜい4mmであればよい。力を作用させた後で、ステップに変形が残ってはならない。動的試験においては、ステップの中央に、500Nから3000Nの間を5Hzから20Hzの間の周波数で変化するパルス状の力が、少なくとも5×106サイクル加えられる。試験の後で、ステップに残る変形がせいぜい4mmであればよい。
【0009】
部品を、繰り出し装置によって保持され、繰り出すことが可能である例えば直径2mから4mの金属薄板のロール(以下では、金属薄板のコイルと称される)から、製造に関して最適化された方法で製造できる点が、さらに有利である。作業の流れを、中断がないように設計することができ、複数の繰り出し装置によって製造時間をさらに短縮することができる。
【0010】
骨格状の金属薄板構造を有する本発明によるステップは、アルミニウムのダイカストによるステップと比べ、より軽量であり、特にアルミニウムの価格の上昇に鑑みて、大幅に経済的である。幅600mmのステップは、それでも約8.6kgの重量であり、幅800mmのステップは、それでも約10.8kgの重量であり、幅1000mmのステップは、それでも約13.1kgの重量である。さらには、この構成の態様において、ステップの幅または少バッチ数の場合の切り換えプロセスが、過度の追加の作業を必要としない点が有利である。上述のEN 115に従って最小重量および最大荷重に関して最適化されたステップが、例えば厚さ1.1から1.9mmという薄い深絞りによる金属薄板によって可能であり、深絞り法によって、荷重を支える構成部品について最大の剛性が可能になる。プレス(stamping)法または曲げ(bending)法も考えられるが、これらの製造方法においては、より大きな金属薄板の厚さ(少なくとも4mm)が必要であるため、完成したステップがかなり重くなると考えられる。
【0011】
ステップ骨格またはプレート骨格が、金属薄板部品として製作され、すなわち平坦な要素から成形されることが、本発明において重要である。その場合、チークが、チーク本体およびチーク本体の縁に沿った周壁状の補強を備える。この補強によって、薄い(したがって、軽い)金属薄板であるにもかかわらず、驚くほど高い安定性が実現される。そのようなチークを、有利には深絞り法によって製造することが可能である。
【0012】
深絞り法においては、ダイが、平坦な金属薄板ブランクを、あらかじめ製造されたダイプレートへと押し込むが、ここで、金属薄板ダイの縁は保持装置によって堅固に保持される。ダイおよびダイプレートによって生み出される深絞りの金属薄板の冷間変形の場合に、深絞りされる金属薄板の一時的な可塑化および低温硬化が、保持装置の下方で生じる。ベースと周状の壁とを有する三次元の本体が、通常は金属薄板片から打ち抜かれる二次元の金属薄板ブランクから形成され、壁の厚さは、元の金属薄板の厚さよりも幾分か小さい。ベースを、さらなる工程において、例えばダイまたはダイプレートへの液圧絞りによって、整形することができる。以下で説明される典型的な実施の形態においては、チークの穴が、そのようにして製造される。整形の後で、縁が、例えばナイフ、レーザ、ポンチ、または水ジェットによるトリミングによって、壁から切り離される。深絞りされる金属薄板を、特に整形に合わせて用意しなければならない。後述される典型的な実施の形態においては、例えばH380、H400、H900、またはH1100という呼称の深絞り金属薄板が使用される。これらの鋼種は、例えばニオブ、および/またはチタニウム、および/またはマンガンなどといったマイクロ合金化添加剤の強度向上作用に実質的にもとづいている。軟鋼に比べて高いこれらの鋼種の降伏点が、きわめて過酷で複雑な構成部品の成形の点までの冷間変形を小さな変形負荷で可能にする。鋼種は、金属薄板の厚さが薄い場合でも、変形に起因する収縮の傾向、しわ、割れの形成、または弾性的な跳ね戻りに起因する形状の不正確さが最小限であるよう、それぞれの変形条件に合わせられる。深絞り法は、深絞りによる壁の高さに対する金属薄板の厚さの比が大きい点で優れており、さらには荷重支持能力、形状の精度、およびそれらにまつわる安定性が高い点で優れている。
【0013】
連続曲げ法とも称されるロール整形法の場合には、金属薄板のコイルからの金属薄板片が、次々に配置された複数のロール組またはローラ組の助けによって冷間変形によって整形され、高い荷重支持能力を有する形材が形成される。
【0014】
本発明が、添付の図面によってさらに詳しく説明される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明によるステップの骨格を示している。
【図2】本発明によるステップを示している。
【図3】ステップを走行方向に横切る断面を示している。
【図4】チークの側面図を、断面A−AからE−Eとともに示している。
【図5】チークの平面図を示している。
【図6】ステップローラおよび非常案内フックを備えるチークを示している。
【図7】ローラのベアリングの詳細を示している。
【図8】本発明によるプレートを、下方からの斜視図で示している。
【図9】同じものを側面図で示している。
【図10】このプレートのチークを示している。
【図11】このプレートのブリッジを側面図で示している。
【図12】このプレートの支持体を斜視図で示している。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1が、本発明によるステップ1のステップ骨格2を示している。ステップ骨格2が、第1のチーク3、少なくとも1つの中央チーク4、および第2のチーク5で構成されている。第1および第2のチーク3、5は、横チークとも称され、鏡像の状態に配置されている。チーク3、4、5は、走行方向に配置されている。各々のチーク3、4、5のために、金属薄板片から金属薄板ブランクが打ち抜かれ、次いでこのブランクが、チークを形成すべく深絞り法によって整形される。キャリア6、ブリッジ7、およびブラケット8が、走行方向を横切る方向に延び、チーク3、4、5を接続しており、これらの部品は、例えばスポット溶接法によってねじを用いずに接続されている。チーク3、4、5、キャリア6、ブリッジ7、およびブラケット8が、ステップ骨格を形成している。キャリア6、ブリッジ7、およびブラケット8といった部品は、ローラ整形法によって金属薄板のコイルからエンドレスな方法で、例えば毎分10から20メートルという製造速度で製造され、それぞれのステップの幅に応じた長さに切断される。1.8から3.3mmの厚さを有するステンレス鋼板、亜鉛板、銅板、または真ちゅう板が、キャリア6、ブリッジ7、およびブラケット8といった部品のために用意される。例えば合成繊維複合材料、天然繊維複合材料、炭素繊維複合材料、ガラス繊維複合材料、またはプラスチック材料など、他の構成材料も可能である。
【0017】
ステップローラ9および非常案内フック10が、第1のチーク3に配置されている。ステップローラ11および非常案内フック12が、第2のチーク5に配置されている。ステップローラ9、11が、ステップ1をエスカレータの案内路に沿って案内する。非常案内フック10、12は、ステップローラ9、11の不具合の場合に、エスカレータの非常ガイドに支持され、ステップ1を案内路へと押し戻す。
【0018】
ステップ1は、ステップアクスル13によってエスカレータのステップチェーンに接続される。ステップアクスル13は、複数の部分からなる構成である。丸いブランクから作られたアクスルピン14が、摺動ベアリングとして機能する中央チーク4のブシュ15に回転可能に取り付けられている。摺動ベアリングとして機能するブシュ16が、第1のチーク3に配置されており、第1の引っ張りアクスル17が、一端においてブシュ16に回転可能に取り付けられ、他端においてシャックル18によって中央チーク4のアクスルピン14に接続されている。摺動ベアリングとして機能するブシュ19が、第2のチーク5に配置されており、第2の引っ張りアクスル20が、一端においてブシュ19に回転可能に取り付けられ、他端においてシャックル21によって中央チーク4のアクスルピン14に接続されている。
【0019】
引っ張りアクスル17、20は、ロール変形法によって金属薄板のコイルから製造され、それぞれのステップの幅に応じた長さへと切断される。シャックル18、21を緩めた状態で、引っ張りアクスル17、20を、ステップ1の各側においてステップチェーンのチェーンピンへと押し込み、シャックル18、21を再び締めることによって、ステップ1がステップ1を動かすステップチェーンに接続される。
【0020】
ステップアクスル13が、チェーンピンとともに、一方のチェーンローラから他方のチェーンローラまでの連続的なアクスルを形成する。このようにして、ステップ1が、一端においてチェーンローラによって保持され、他端においてステップローラ9、11によって保持される。
【0021】
図2が、完成したステップ1を下方から見て示しており、ステップ骨格2に、踏み板部材22、ステップ縁23、およびライザ部材24が追加されている。踏み板部材22および/またはライザ部材24を、2つ以上の部品で構成することも可能である。例えば、1ピースの踏み板部材22もしくは1ピースのライザ部材24を、走行方向において見たときの長手方向に分割することが可能であり、および/またはこれを横切る方向に分割することが可能である。踏み板部材22およびライザ部材24は、2段階で製造される。第1の段階において、金属薄板のコイルから引き出された金属薄板が真っ直ぐにされ、スプライン軸によって約50%の程度まで予備的に成形または波形にされ、その後にそれぞれのステップの間隔に応じた長さに切断される。第2の段階において、予備的な成形を済ませた部品が、深絞り法によって整形され、ウェブと溝とを有する最終的なウェブ/溝形状が形成される。踏み板部材22およびライザ部材24を、1つの工程で深絞りすることも可能である。3から10本のウェブおよび溝が深絞りされ、次いで、深絞り後の金属薄板が前方へと押され、その後に、さらなる3から10本のウェブおよび溝が深絞りされ、以下同様である。全体で、例えば0.25から1.25mmの厚さの深絞りされた金属薄板のプレートが、10から15mmへと深絞りされる。踏み板部材25のウェブ/溝形状は、支持体側において、1つおきのウェブに、隣のステップのライザ部材24のウェブ/溝形状と噛み合う小さな歯25を有する。これにより、ステップ間のすき間が、前進および後退させられる。
【0022】
例えばセラミック、天然繊維、もしくはプラスチック材料から射出成型プロセスにて製作され、またはアルミニウムからダイカストプロセスにて製作されるステップ縁23が、ブリッジ7上に配置され、下方からのねじによってブリッジ7に接続される。天然繊維材料、合成繊維材料、ガラス繊維複合材料、炭素繊維複合材料、またはプラスチック材料、あるいはステンレス鋼、などの他の材料および黄色、赤色、黒色、青色、または混合色、などの色も、可能である。ステップ縁23は、踏み板部材22およびライザ部材24をステップ縁23へと押し込むことができるように構成されている。
【0023】
図3は、第2のチーク5のアクスルピン14の位置においてステップ1を走行方向に通過する断面を示している。踏み板部材22が、例えばスポット溶接法によって、ねじを用いない方法で、キャリア6およびブリッジ7に接続されている。ライザ部材24が、ステップ縁23へと押し込まれ、例えばスポット溶接法によって、ねじを用いない方法で、ブラケット8に接続されている。
【0024】
踏み板部材22およびライザ部材24について、各々の顧客の要望に応じて、ステンレス鋼、アルミニウム、合成繊維複合材料、セラミック、銅、真ちゅう、チタニウム板、などを考えることができる。
【0025】
図4は、外側から見た、または、P1によって指し示されている矢印の方向に見た第1のチーク3の側面図である。さらには上述のように、金属薄板ブランクが、縁において保持装置によって固定に保持され、深絞りされた金属薄板の自由な領域が、ダイによってダイプレートへとプレスされる。その場合、三次元の本体の底部が、チーク本体26を形成するように形作られ、三次元の本体の壁および曲げ半径が、チーク本体26の補強27のためであり、ここでは補強27のうちの曲げ半径だけを見て取ることができ、三次元の本体の実際の補強27または壁は、紙面へと吸収されている。
【0026】
さらに、図4は、線A−A、B−B、C−C、D−D、およびE−Eに沿った断面を示している。深絞りされた本体において、深絞り加工の後にナイフまたはレーザによって除去される部分、特に、深絞り加工の際に堅固に保持される縁50、ならびにステップローラ9および引っ張りアクスル17のためのチークの穴28、29の覆い51が、破線によって示されている。ステップローラ9のためのチークの穴28が、補強27の方向もしくは内側へと向けられ、または深絞りされており(断面B−B)、引っ張りアクスル17のためのチークの穴29が、方向P1と反対に外方向に向けられ、または深絞りされている(断面A−A)。
【0027】
図5は、第1のチーク3の平面図を示している。第1のチーク3は、補強のために、わずかな内側への折り曲げK1を有しており、K1は、例えば20から35mmであってよい。補強27の厚さが、D1によって指し示されており、D1は、深絞りされた金属薄板の厚さと、曲げ半径30と、深絞りされた壁31とで構成されている。D1は、例えば15から42mmであってもよく、深絞りされた金属薄板1の厚さが1.1mmから2.2mmであってもよく、補強27、44の高さD1に対するチーク3、4、5のチーク本体26、32の金属薄板の厚さの比は、少なくとも1:10である。7.87g/cm3という密度の場合、深絞りによる金属薄板は、1.8mmという金属薄板の厚さにおいては、14.4kg/m2という重量を有し、1.2mmという金属薄板の厚さにおいては、9.6kg/m2という重量を有する。第2のチーク5は、一ピース構成の第1のチーク3と同様に構成される。中央チーク4も、同様に深絞りされ、折り曲げK1およびチークの穴は別として、第1のチーク3と同様に構成される。深絞りされた金属薄板の厚さを、ステップの幅に応じて選択(ステップの幅が小さいほど、金属薄板が薄い)することができ、または同じ金属薄板の厚さを、さまざまなステップの幅に使用することができる。
【0028】
図6および図7は、第2のチーク5を、補強44を有するチーク本体32におけるステップローラ11および非常案内フック12の取り付けの詳細とともに示している。第1のチーク3へのステップローラ9および非常案内フックの取り付けも、同一である。さらなる非常案内フックを、チーク本体26または32に配置することが可能である。アクスルピン33が、例えばチークの穴34へと圧入され、クランプされ、またはねじ込まれたブシュ35.1によって保持される。アクスルピン33は、一端にローラのベアリングを取り付けるためのベアリングピン35を有し、他端にねじ山36を有する。アクスルピンの穴37へとねじ込まれるセルフタップ式のねじ38が、ワッシャ39をローラのためのベアリングのベアリングレース40へと押し付けている。ねじ山36へとねじ込まれたナット41が、非常案内フック12を、広いキャップ縁43によってチーク本体32に支持されるキャップ42に対して押し付けている。キャップ42は、アクスルピン33のチーク本体32との接続をさらに強化し、この位置においてチーク本体20を補強する。非常案内フック12に、曲げ45を有するスロットが設けられ、ナット41を締め付ける際に、非常案内フック12を回転せぬように固定するとともに、非常案内フック12を補強44へと固定する。
【0029】
次に、本発明によるプレートを、図8から図12を参照して説明する。多くの部品がステップと一致しており、それらには、同じ参照番号が1つ以上のアポストロフィを添えて付されており、したがってプレートの踏み板部材は、ステップの踏み板部材が22によって指し示されているため、参照番号22’を有する。ステップとの一致が存在する限りにおいて、それらの部品の再度の説明は省略する。
【0030】
動く歩道は、通常はエスカレータよりも幅が広いため、プレート1’においては複数の中央チークが必要であり、図示の例では、3つの中央チーク4’、4’’、および4’’’が存在している。2つの横チーク3’および5’とあわせて、全部で5つのチークが存在している。プレートは、実質的に前後に対称であるため、踏み板部材22’を取り付けるために、同一な2つのキャリア7’および7’’が(ステップ1の場合のキャリア7およびブリッジ6の代わりに)設けられている。キャリア7’、7’’は、例えばスポット溶接法によって、ねじを用いずにチーク3’、4’、4’’、4’’’、および5’に接続されている。プレートはライザ部材を有していないため、ステップ縁23およびブラケット8も、不必要である。チーク3’、4’、4’’、4’’’、および5’が、下側(踏み板部材22’から遠い側)においても安定であるよう、ブリッジ7’、7’’は、おおむねチーク3’、4’、4’’、4’’’、および5’の形状に倣うように構成されている(図11および図9を参照)。このようにして、ブリッジ7’、7’’が、チーク3’、4’、4’’、4’’’、および5’と協働して、ステップの場合の構成部品6、7、および8、ならびにチーク3、4、および5とちょうど同じように安定な骨格を形成する。
【0031】
さらに、ブリッジ7’、7’’は、ローラ変形プロセスによってエンドレスな方法で製造し、それぞれのプレートの幅に応じた長さへと切断できるよう、全長にわたって一定の断面を(ステップの部品6、7、および8とちょうど同じように)有する。ここで、特段の利点は、ブリッジ7’および7’’を同一に製造することができ、ブリッジ7’を、単に向きを変えるだけでブリッジ7’’に必要な鏡像の位置に取り付けできることである。
【0032】
プレートローラ9’および11’が、ステップローラ9および11と同様に取り付けられる。非常案内フックは、プレートの場合には不必要である。
【0033】
しかしながら、相違はプレートアクスル13’にあり、ステップアクスル13と対照的に、連続的ではなくて、2つに分割されている。これは、複数の中央チーク4’、4’’、および4’’’が設けられているという理由で可能である。したがって、中央チーク4’’’および4’’に取り付けられた2つのアクスルピン14’および14’’が存在している。横チーク3’および5’における引っ張りアクスル17’および20’の取り付け、ならびにシャックル18’および21’による接続は、ステップ1と同様である。
【0034】
プレート1’の踏み板部材22’も、支持体側において、1つおきのウェブに小さな歯25を有する。正確には、ローラ側において、中間に位置する各々のウェブが、そのような小さな突き出している歯(図8では見て取ることができない)を有する。したがって、2つのプレート1’の間のすき間が、ステップの場合とちょうど同じように前進および後退させられる。
【0035】
図9が、プレートを側方から示している。すでに述べたとおり、チーク(図9においては、チーク3’だけを見て取ることができる)が、例えばスポット溶接法によって、ねじを使用せずにブリッジ7’および7’’(図9では見て取ることができない)に接続されている。同様に、踏み板部材22’も、例えばスポット溶接法によって、ねじを使用せずに2つのブリッジ7’および7’’に接続されている。
【0036】
図10は、プレートのチーク3’を斜視図で示している。このチークも、(ステップの場合のチークと同様に)深絞り法によって製造されている。ここでもやはり、深絞りの際に生成される周状の壁31’による補強27’が存在しており、この壁が、曲げ半径30’によってチーク本体32’へと移行している。チークの穴28’および29’の製造も、ステップの場合に説明した方法とまったく同様に実行される。
【0037】
ブリッジ7’が、踏み板部材22’に当接する上面に、くぼみ51を有する。同じことが、同然ながらブリッジ7’’にも当てはまる。したがって、支持具52をタブ53によって押し込むことができるスロットが、2つのブリッジ7’および7’’の各々と踏み板部材22’との間に生じる。この支持具52が、踏み板部材22’がブリッジ7’および7’’よりも突き出している(ブリッジ7’および7’’は、横チーク3’および5’で終わっている)2つの側縁において、踏み板部材22’を支持する。このようにして、踏み板部材が全幅にわたって支持される。
【技術分野】
【0001】
本発明は、エスカレータのステップまたは動く歩道のプレートであって、ステップ骨格またはプレート骨格を少なくとも1つの踏み板部材のための支持体として備える独立請求項の定義によるステップまたはプレートに関する。
【背景技術】
【0002】
エスカレータのステップが、旧東独特許第DD69443号明細書から知られている。ステップは、骨格状の構成であり、実質的に、側部および前部を形成する折り曲げられた支持板で構成されている。ステップの案内輪が取り付けられるブラケットが、支持板に配置されている。折り曲げられた踏み板が、締まりばめによって側部に接続され、上方向のステップクロージャとして機能する。ステップの前部は、支持板に接続される前部パネルによって閉じられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このようなステップは、支持板を、強化のためにビードが設けられるにせよ、必須の安定性を保証すべき場合に比較的厚い構造にしなければならないため、きわめて重たい。
【0004】
動く歩道のプレートが、このカテゴリを説明する英国特許第2173757号明細書から知られている。踏み板部材が、走行方向を横切るように配置された3つのキャリアに載せられている。これらのキャリアは、アングル材として構成されている。次に、3つのキャリアが、走行方向に配置された3つのチークに載せられており、2つの外側のチークだけでなく、中央のチークもローラによって取り付けられている。チークも、同様にアングル材から形成されている。合計6つのアングル材ゆえに、この構造も、きわめて重たい。この点に関し、これらのすでに知られている動く歩道のプレートが、低い高さしか有していない点にも留意すべきである。エスカレータのステップの場合には、個々のチークが、より大きい適切な高さを有さなければならず、そのようなこれまでに知られているチークが設けられたステップは、きわめて大きな重量を有する。さらには、適切な傾斜で走行するエスカレータのステップの場合には、アングル材を相応に加工し、一辺を斜めにすべく切断しなければならない。
【0005】
ここで、本発明が改善策を提供する。請求項1に特徴付けられる発明が、金属薄板で製作されて高度な剛性を有する軽量なステップまたはプレートを生み出すという目的を達成する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の有利な発展が、従属請求項に示されている。
【0007】
ステップは、特にエスカレータの斜めの部分からエスカレータの水平部分への移行において、隣接するステップに対して垂直方向の相対運動を実行する。エスカレータのステップ構造が、平面またはベルトの構造へと変化する。相対運動は、ステップローラのための案内路の適切な経路によって生み出される。さらに、ステップは、走行方向の断面において、おおむね三角形の断面を有する。プレートは、隣接するプレートに対して垂直方向の相対運動を実行することがない。プレートで構成されている動く歩道は、方向を変える場合にその表面構造を変化させることがなく、搬送面としての段差のないベルト構造が、常に存在している。プレートは、ステップと同様に構成され、走行方向の断面において、目に見えるライザ部材を有さないほぼ矩形の断面を有する。エスカレータは、本発明による少なくとも1つのステップを有し、残りのステップは、例えば従来のアルミニウム製ステップまたは金属薄板ステップである。以下では、理解をより容易にするために、深絞り法によって製造されるステップのみを説明する。しかしながら、説明は、深絞り法によって製造されるプレートにも同様に当てはまる。
【0008】
本発明によって達成される利点を、実質的に、ステップの骨格状の金属薄板構造において重量の軽減およびコストの削減が可能である点に、見て取ることができる。ステップがより軽量であるということは、エスカレータの駆動部の駆動力がより小さいことを意味する。例えばステップのチーク、踏み板部材、およびライザ部材など、ステップの重要な構成部品は、深絞り法によって、薄い深絞りされた金属薄板から製造される。薄い金属薄板であるにもかかわらず、本発明によるステップは、欧州規格EN 115ならびに米国規格ASME A17.1の規定および荷重試験を満たし、これらの規格によれば、本発明によるステップは、静的試験および動的試験を満たさなければならない。静的試験においては、ステップの中央に、踏み板部材に垂直に作用する3000Nの力が加えられ、生じるたわみがせいぜい4mmであればよい。力を作用させた後で、ステップに変形が残ってはならない。動的試験においては、ステップの中央に、500Nから3000Nの間を5Hzから20Hzの間の周波数で変化するパルス状の力が、少なくとも5×106サイクル加えられる。試験の後で、ステップに残る変形がせいぜい4mmであればよい。
【0009】
部品を、繰り出し装置によって保持され、繰り出すことが可能である例えば直径2mから4mの金属薄板のロール(以下では、金属薄板のコイルと称される)から、製造に関して最適化された方法で製造できる点が、さらに有利である。作業の流れを、中断がないように設計することができ、複数の繰り出し装置によって製造時間をさらに短縮することができる。
【0010】
骨格状の金属薄板構造を有する本発明によるステップは、アルミニウムのダイカストによるステップと比べ、より軽量であり、特にアルミニウムの価格の上昇に鑑みて、大幅に経済的である。幅600mmのステップは、それでも約8.6kgの重量であり、幅800mmのステップは、それでも約10.8kgの重量であり、幅1000mmのステップは、それでも約13.1kgの重量である。さらには、この構成の態様において、ステップの幅または少バッチ数の場合の切り換えプロセスが、過度の追加の作業を必要としない点が有利である。上述のEN 115に従って最小重量および最大荷重に関して最適化されたステップが、例えば厚さ1.1から1.9mmという薄い深絞りによる金属薄板によって可能であり、深絞り法によって、荷重を支える構成部品について最大の剛性が可能になる。プレス(stamping)法または曲げ(bending)法も考えられるが、これらの製造方法においては、より大きな金属薄板の厚さ(少なくとも4mm)が必要であるため、完成したステップがかなり重くなると考えられる。
【0011】
ステップ骨格またはプレート骨格が、金属薄板部品として製作され、すなわち平坦な要素から成形されることが、本発明において重要である。その場合、チークが、チーク本体およびチーク本体の縁に沿った周壁状の補強を備える。この補強によって、薄い(したがって、軽い)金属薄板であるにもかかわらず、驚くほど高い安定性が実現される。そのようなチークを、有利には深絞り法によって製造することが可能である。
【0012】
深絞り法においては、ダイが、平坦な金属薄板ブランクを、あらかじめ製造されたダイプレートへと押し込むが、ここで、金属薄板ダイの縁は保持装置によって堅固に保持される。ダイおよびダイプレートによって生み出される深絞りの金属薄板の冷間変形の場合に、深絞りされる金属薄板の一時的な可塑化および低温硬化が、保持装置の下方で生じる。ベースと周状の壁とを有する三次元の本体が、通常は金属薄板片から打ち抜かれる二次元の金属薄板ブランクから形成され、壁の厚さは、元の金属薄板の厚さよりも幾分か小さい。ベースを、さらなる工程において、例えばダイまたはダイプレートへの液圧絞りによって、整形することができる。以下で説明される典型的な実施の形態においては、チークの穴が、そのようにして製造される。整形の後で、縁が、例えばナイフ、レーザ、ポンチ、または水ジェットによるトリミングによって、壁から切り離される。深絞りされる金属薄板を、特に整形に合わせて用意しなければならない。後述される典型的な実施の形態においては、例えばH380、H400、H900、またはH1100という呼称の深絞り金属薄板が使用される。これらの鋼種は、例えばニオブ、および/またはチタニウム、および/またはマンガンなどといったマイクロ合金化添加剤の強度向上作用に実質的にもとづいている。軟鋼に比べて高いこれらの鋼種の降伏点が、きわめて過酷で複雑な構成部品の成形の点までの冷間変形を小さな変形負荷で可能にする。鋼種は、金属薄板の厚さが薄い場合でも、変形に起因する収縮の傾向、しわ、割れの形成、または弾性的な跳ね戻りに起因する形状の不正確さが最小限であるよう、それぞれの変形条件に合わせられる。深絞り法は、深絞りによる壁の高さに対する金属薄板の厚さの比が大きい点で優れており、さらには荷重支持能力、形状の精度、およびそれらにまつわる安定性が高い点で優れている。
【0013】
連続曲げ法とも称されるロール整形法の場合には、金属薄板のコイルからの金属薄板片が、次々に配置された複数のロール組またはローラ組の助けによって冷間変形によって整形され、高い荷重支持能力を有する形材が形成される。
【0014】
本発明が、添付の図面によってさらに詳しく説明される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明によるステップの骨格を示している。
【図2】本発明によるステップを示している。
【図3】ステップを走行方向に横切る断面を示している。
【図4】チークの側面図を、断面A−AからE−Eとともに示している。
【図5】チークの平面図を示している。
【図6】ステップローラおよび非常案内フックを備えるチークを示している。
【図7】ローラのベアリングの詳細を示している。
【図8】本発明によるプレートを、下方からの斜視図で示している。
【図9】同じものを側面図で示している。
【図10】このプレートのチークを示している。
【図11】このプレートのブリッジを側面図で示している。
【図12】このプレートの支持体を斜視図で示している。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1が、本発明によるステップ1のステップ骨格2を示している。ステップ骨格2が、第1のチーク3、少なくとも1つの中央チーク4、および第2のチーク5で構成されている。第1および第2のチーク3、5は、横チークとも称され、鏡像の状態に配置されている。チーク3、4、5は、走行方向に配置されている。各々のチーク3、4、5のために、金属薄板片から金属薄板ブランクが打ち抜かれ、次いでこのブランクが、チークを形成すべく深絞り法によって整形される。キャリア6、ブリッジ7、およびブラケット8が、走行方向を横切る方向に延び、チーク3、4、5を接続しており、これらの部品は、例えばスポット溶接法によってねじを用いずに接続されている。チーク3、4、5、キャリア6、ブリッジ7、およびブラケット8が、ステップ骨格を形成している。キャリア6、ブリッジ7、およびブラケット8といった部品は、ローラ整形法によって金属薄板のコイルからエンドレスな方法で、例えば毎分10から20メートルという製造速度で製造され、それぞれのステップの幅に応じた長さに切断される。1.8から3.3mmの厚さを有するステンレス鋼板、亜鉛板、銅板、または真ちゅう板が、キャリア6、ブリッジ7、およびブラケット8といった部品のために用意される。例えば合成繊維複合材料、天然繊維複合材料、炭素繊維複合材料、ガラス繊維複合材料、またはプラスチック材料など、他の構成材料も可能である。
【0017】
ステップローラ9および非常案内フック10が、第1のチーク3に配置されている。ステップローラ11および非常案内フック12が、第2のチーク5に配置されている。ステップローラ9、11が、ステップ1をエスカレータの案内路に沿って案内する。非常案内フック10、12は、ステップローラ9、11の不具合の場合に、エスカレータの非常ガイドに支持され、ステップ1を案内路へと押し戻す。
【0018】
ステップ1は、ステップアクスル13によってエスカレータのステップチェーンに接続される。ステップアクスル13は、複数の部分からなる構成である。丸いブランクから作られたアクスルピン14が、摺動ベアリングとして機能する中央チーク4のブシュ15に回転可能に取り付けられている。摺動ベアリングとして機能するブシュ16が、第1のチーク3に配置されており、第1の引っ張りアクスル17が、一端においてブシュ16に回転可能に取り付けられ、他端においてシャックル18によって中央チーク4のアクスルピン14に接続されている。摺動ベアリングとして機能するブシュ19が、第2のチーク5に配置されており、第2の引っ張りアクスル20が、一端においてブシュ19に回転可能に取り付けられ、他端においてシャックル21によって中央チーク4のアクスルピン14に接続されている。
【0019】
引っ張りアクスル17、20は、ロール変形法によって金属薄板のコイルから製造され、それぞれのステップの幅に応じた長さへと切断される。シャックル18、21を緩めた状態で、引っ張りアクスル17、20を、ステップ1の各側においてステップチェーンのチェーンピンへと押し込み、シャックル18、21を再び締めることによって、ステップ1がステップ1を動かすステップチェーンに接続される。
【0020】
ステップアクスル13が、チェーンピンとともに、一方のチェーンローラから他方のチェーンローラまでの連続的なアクスルを形成する。このようにして、ステップ1が、一端においてチェーンローラによって保持され、他端においてステップローラ9、11によって保持される。
【0021】
図2が、完成したステップ1を下方から見て示しており、ステップ骨格2に、踏み板部材22、ステップ縁23、およびライザ部材24が追加されている。踏み板部材22および/またはライザ部材24を、2つ以上の部品で構成することも可能である。例えば、1ピースの踏み板部材22もしくは1ピースのライザ部材24を、走行方向において見たときの長手方向に分割することが可能であり、および/またはこれを横切る方向に分割することが可能である。踏み板部材22およびライザ部材24は、2段階で製造される。第1の段階において、金属薄板のコイルから引き出された金属薄板が真っ直ぐにされ、スプライン軸によって約50%の程度まで予備的に成形または波形にされ、その後にそれぞれのステップの間隔に応じた長さに切断される。第2の段階において、予備的な成形を済ませた部品が、深絞り法によって整形され、ウェブと溝とを有する最終的なウェブ/溝形状が形成される。踏み板部材22およびライザ部材24を、1つの工程で深絞りすることも可能である。3から10本のウェブおよび溝が深絞りされ、次いで、深絞り後の金属薄板が前方へと押され、その後に、さらなる3から10本のウェブおよび溝が深絞りされ、以下同様である。全体で、例えば0.25から1.25mmの厚さの深絞りされた金属薄板のプレートが、10から15mmへと深絞りされる。踏み板部材25のウェブ/溝形状は、支持体側において、1つおきのウェブに、隣のステップのライザ部材24のウェブ/溝形状と噛み合う小さな歯25を有する。これにより、ステップ間のすき間が、前進および後退させられる。
【0022】
例えばセラミック、天然繊維、もしくはプラスチック材料から射出成型プロセスにて製作され、またはアルミニウムからダイカストプロセスにて製作されるステップ縁23が、ブリッジ7上に配置され、下方からのねじによってブリッジ7に接続される。天然繊維材料、合成繊維材料、ガラス繊維複合材料、炭素繊維複合材料、またはプラスチック材料、あるいはステンレス鋼、などの他の材料および黄色、赤色、黒色、青色、または混合色、などの色も、可能である。ステップ縁23は、踏み板部材22およびライザ部材24をステップ縁23へと押し込むことができるように構成されている。
【0023】
図3は、第2のチーク5のアクスルピン14の位置においてステップ1を走行方向に通過する断面を示している。踏み板部材22が、例えばスポット溶接法によって、ねじを用いない方法で、キャリア6およびブリッジ7に接続されている。ライザ部材24が、ステップ縁23へと押し込まれ、例えばスポット溶接法によって、ねじを用いない方法で、ブラケット8に接続されている。
【0024】
踏み板部材22およびライザ部材24について、各々の顧客の要望に応じて、ステンレス鋼、アルミニウム、合成繊維複合材料、セラミック、銅、真ちゅう、チタニウム板、などを考えることができる。
【0025】
図4は、外側から見た、または、P1によって指し示されている矢印の方向に見た第1のチーク3の側面図である。さらには上述のように、金属薄板ブランクが、縁において保持装置によって固定に保持され、深絞りされた金属薄板の自由な領域が、ダイによってダイプレートへとプレスされる。その場合、三次元の本体の底部が、チーク本体26を形成するように形作られ、三次元の本体の壁および曲げ半径が、チーク本体26の補強27のためであり、ここでは補強27のうちの曲げ半径だけを見て取ることができ、三次元の本体の実際の補強27または壁は、紙面へと吸収されている。
【0026】
さらに、図4は、線A−A、B−B、C−C、D−D、およびE−Eに沿った断面を示している。深絞りされた本体において、深絞り加工の後にナイフまたはレーザによって除去される部分、特に、深絞り加工の際に堅固に保持される縁50、ならびにステップローラ9および引っ張りアクスル17のためのチークの穴28、29の覆い51が、破線によって示されている。ステップローラ9のためのチークの穴28が、補強27の方向もしくは内側へと向けられ、または深絞りされており(断面B−B)、引っ張りアクスル17のためのチークの穴29が、方向P1と反対に外方向に向けられ、または深絞りされている(断面A−A)。
【0027】
図5は、第1のチーク3の平面図を示している。第1のチーク3は、補強のために、わずかな内側への折り曲げK1を有しており、K1は、例えば20から35mmであってよい。補強27の厚さが、D1によって指し示されており、D1は、深絞りされた金属薄板の厚さと、曲げ半径30と、深絞りされた壁31とで構成されている。D1は、例えば15から42mmであってもよく、深絞りされた金属薄板1の厚さが1.1mmから2.2mmであってもよく、補強27、44の高さD1に対するチーク3、4、5のチーク本体26、32の金属薄板の厚さの比は、少なくとも1:10である。7.87g/cm3という密度の場合、深絞りによる金属薄板は、1.8mmという金属薄板の厚さにおいては、14.4kg/m2という重量を有し、1.2mmという金属薄板の厚さにおいては、9.6kg/m2という重量を有する。第2のチーク5は、一ピース構成の第1のチーク3と同様に構成される。中央チーク4も、同様に深絞りされ、折り曲げK1およびチークの穴は別として、第1のチーク3と同様に構成される。深絞りされた金属薄板の厚さを、ステップの幅に応じて選択(ステップの幅が小さいほど、金属薄板が薄い)することができ、または同じ金属薄板の厚さを、さまざまなステップの幅に使用することができる。
【0028】
図6および図7は、第2のチーク5を、補強44を有するチーク本体32におけるステップローラ11および非常案内フック12の取り付けの詳細とともに示している。第1のチーク3へのステップローラ9および非常案内フックの取り付けも、同一である。さらなる非常案内フックを、チーク本体26または32に配置することが可能である。アクスルピン33が、例えばチークの穴34へと圧入され、クランプされ、またはねじ込まれたブシュ35.1によって保持される。アクスルピン33は、一端にローラのベアリングを取り付けるためのベアリングピン35を有し、他端にねじ山36を有する。アクスルピンの穴37へとねじ込まれるセルフタップ式のねじ38が、ワッシャ39をローラのためのベアリングのベアリングレース40へと押し付けている。ねじ山36へとねじ込まれたナット41が、非常案内フック12を、広いキャップ縁43によってチーク本体32に支持されるキャップ42に対して押し付けている。キャップ42は、アクスルピン33のチーク本体32との接続をさらに強化し、この位置においてチーク本体20を補強する。非常案内フック12に、曲げ45を有するスロットが設けられ、ナット41を締め付ける際に、非常案内フック12を回転せぬように固定するとともに、非常案内フック12を補強44へと固定する。
【0029】
次に、本発明によるプレートを、図8から図12を参照して説明する。多くの部品がステップと一致しており、それらには、同じ参照番号が1つ以上のアポストロフィを添えて付されており、したがってプレートの踏み板部材は、ステップの踏み板部材が22によって指し示されているため、参照番号22’を有する。ステップとの一致が存在する限りにおいて、それらの部品の再度の説明は省略する。
【0030】
動く歩道は、通常はエスカレータよりも幅が広いため、プレート1’においては複数の中央チークが必要であり、図示の例では、3つの中央チーク4’、4’’、および4’’’が存在している。2つの横チーク3’および5’とあわせて、全部で5つのチークが存在している。プレートは、実質的に前後に対称であるため、踏み板部材22’を取り付けるために、同一な2つのキャリア7’および7’’が(ステップ1の場合のキャリア7およびブリッジ6の代わりに)設けられている。キャリア7’、7’’は、例えばスポット溶接法によって、ねじを用いずにチーク3’、4’、4’’、4’’’、および5’に接続されている。プレートはライザ部材を有していないため、ステップ縁23およびブラケット8も、不必要である。チーク3’、4’、4’’、4’’’、および5’が、下側(踏み板部材22’から遠い側)においても安定であるよう、ブリッジ7’、7’’は、おおむねチーク3’、4’、4’’、4’’’、および5’の形状に倣うように構成されている(図11および図9を参照)。このようにして、ブリッジ7’、7’’が、チーク3’、4’、4’’、4’’’、および5’と協働して、ステップの場合の構成部品6、7、および8、ならびにチーク3、4、および5とちょうど同じように安定な骨格を形成する。
【0031】
さらに、ブリッジ7’、7’’は、ローラ変形プロセスによってエンドレスな方法で製造し、それぞれのプレートの幅に応じた長さへと切断できるよう、全長にわたって一定の断面を(ステップの部品6、7、および8とちょうど同じように)有する。ここで、特段の利点は、ブリッジ7’および7’’を同一に製造することができ、ブリッジ7’を、単に向きを変えるだけでブリッジ7’’に必要な鏡像の位置に取り付けできることである。
【0032】
プレートローラ9’および11’が、ステップローラ9および11と同様に取り付けられる。非常案内フックは、プレートの場合には不必要である。
【0033】
しかしながら、相違はプレートアクスル13’にあり、ステップアクスル13と対照的に、連続的ではなくて、2つに分割されている。これは、複数の中央チーク4’、4’’、および4’’’が設けられているという理由で可能である。したがって、中央チーク4’’’および4’’に取り付けられた2つのアクスルピン14’および14’’が存在している。横チーク3’および5’における引っ張りアクスル17’および20’の取り付け、ならびにシャックル18’および21’による接続は、ステップ1と同様である。
【0034】
プレート1’の踏み板部材22’も、支持体側において、1つおきのウェブに小さな歯25を有する。正確には、ローラ側において、中間に位置する各々のウェブが、そのような小さな突き出している歯(図8では見て取ることができない)を有する。したがって、2つのプレート1’の間のすき間が、ステップの場合とちょうど同じように前進および後退させられる。
【0035】
図9が、プレートを側方から示している。すでに述べたとおり、チーク(図9においては、チーク3’だけを見て取ることができる)が、例えばスポット溶接法によって、ねじを使用せずにブリッジ7’および7’’(図9では見て取ることができない)に接続されている。同様に、踏み板部材22’も、例えばスポット溶接法によって、ねじを使用せずに2つのブリッジ7’および7’’に接続されている。
【0036】
図10は、プレートのチーク3’を斜視図で示している。このチークも、(ステップの場合のチークと同様に)深絞り法によって製造されている。ここでもやはり、深絞りの際に生成される周状の壁31’による補強27’が存在しており、この壁が、曲げ半径30’によってチーク本体32’へと移行している。チークの穴28’および29’の製造も、ステップの場合に説明した方法とまったく同様に実行される。
【0037】
ブリッジ7’が、踏み板部材22’に当接する上面に、くぼみ51を有する。同じことが、同然ながらブリッジ7’’にも当てはまる。したがって、支持具52をタブ53によって押し込むことができるスロットが、2つのブリッジ7’および7’’の各々と踏み板部材22’との間に生じる。この支持具52が、踏み板部材22’がブリッジ7’および7’’よりも突き出している(ブリッジ7’および7’’は、横チーク3’および5’で終わっている)2つの側縁において、踏み板部材22’を支持する。このようにして、踏み板部材が全幅にわたって支持される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エスカレータのステップ(1)または動く歩道のプレート(1’)にして、ステップ骨格(2)またはプレート骨格を少なくとも1つの踏み板部材(22、22’)のための支持体として備えており、ステップ骨格(2)またはプレート骨格が、荷重を支える部品として、ステップ(1)またはプレート(1’)の走行方向に延び、走行方向を横切るように延びる部品(6、7、8、7’、7’’)によって接続される横チーク(3、5、3’、5’)および少なくとも1つの中央チーク(4、4’、4’’、4’’’)を備えることで、ステップ(1)またはプレート(1’)に荷重が加わるときに力がすべてのチーク(3、4、5、3’、4’、4’’、4’’’、5’)へと分配されるステップ(1)またはプレート(1’)であって、ステップ骨格(2)またはプレート骨格が、金属薄板部品として構成されていることと、チーク(3、4、5、3’、4’、4’’、4’’’、5’)が、チーク本体(26、32、26’)およびチーク本体(26、32、26’)の縁に沿った壁状の補強(27、44、27’)を備えることとを特徴とする、ステップまたはプレート。
【請求項2】
ステップ骨格(2)が、少なくとも1つのライザ部材(24)のための支持体としてもさらに機能することを特徴とする、請求項1に記載のステップ。
【請求項3】
チーク(3、4、5、3’、4’、4’’、4’’’、5’)が、突き出した縁によって囲まれた通路の形態であって、アクスル(13、33、13’、13’’)の固定に機能するチークの穴(28、29、34、28’、29’)を有することを特徴とする、請求項1または2に記載のステップまたはプレート。
【請求項4】
補強(27、44、27’)の高さ(D1)に対するチーク(3、4、5、3’、4’、4’’、4’’’、5’)のチーク本体(26、32、26’)の金属薄板の厚さの比が、少なくとも1:10であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のステップまたはプレート。
【請求項5】
それぞれのステップローラ(9、11)またはプレートローラ(9’、11’)が、各々の横チーク(3、5、3’、5’)に設けられ、ステップローラ(9、11)またはプレートローラ(9’、11’)を支持するアクスルピン(33)が、チークの穴(28、34、28’)に配置され、キャップ(42)を備えており、キャップ(42)が、アクスルピン(33)のチーク本体(26、32、26’)との接続をさらに強化するとともに、位置のチーク本体(26、32、26’)を補強することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のステップまたはプレート。
【請求項6】
ステップアクスル(13)またはプレートアクスル(13’、13’’)が、チーク(3、4、5、3’、4’’、4’’’、5’)を貫いて設けられ、ステップの各側またはプレートの各側にステップチェーンまたはプレートチェーンのチェーンローラのチェーンピンへと押すことができるそれぞれの引っ張りアクスル(17、20、17’、20’)を有することを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のステップまたはプレート。
【請求項7】
チーク(3、4、5)を接続している部品が、チーク(3、4、5)にねじを用いずに接続され、踏み板部材(22)およびライザ部材(24)にねじを用いずに接続され、または溶接によって接続されたキャリア(6)、ブリッジ(7)、およびブラケット(8)であることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のステップ。
【請求項8】
踏み板部材(22)および/またはライザ部材(24)を挿入することができるステップ縁(23)が、ブリッジ(7)に配置されていることを特徴とする、請求項7に記載のステップ。
【請求項9】
チーク(3’、4’、4’’、4’’’、5’)を接続している部品が、チーク(3’、4’、4’’、4’’’、5’)にねじを用いずに接続され、踏み板部材(22)にねじを用いずに接続され、または溶接によって接続された2つのブリッジ(7’、7’’)であることを特徴とする、請求項1または3から6のいずれか一項に記載のプレート。
【請求項10】
600ミリメートルのステップ幅またはプレート幅において約8.6kgの重量を有し、800ミリメートルのステップ幅またはプレート幅において約10.8kgの重量を有し、または1000ミリメートルのステップ幅またはプレート幅において約13.1kgの重量を有することを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載のステップ(1)またはプレート(1’)。
【請求項11】
金属薄板からなる部品で作られたステップ骨格(2)またはプレート骨格を備える請求項1から10のいずれか一項に記載のステップ(1)またはプレート(1’)の製造方法であって、荷重を支える部品として、横チーク(3、5、3’、5’)および少なくとも1つの中央チーク(4、4’、4’’、4’’’)が、チーク(3、4、5、3’、4’、4’’、4’’’、5’)を、二次元の金属薄板ブランクから、ベースまたはチーク本体(26、32、26’)と補強(27、27’)または壁(31、31’)とを有する三次元の本体として形成し、整形の後に縁をトリミングによって壁(31、31’)から切り離す深絞り法によって製造されることを特徴とする、方法。
【請求項12】
ベースが、さらなる深絞り段階においてチークの穴(28、29、34’、28’、29’)を形成すべく整形されることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
金属薄板からなる部品で作られたステップ骨格(2)またはプレート骨格を備える請求項1から10のいずれか一項に記載のステップ(1)またはプレート(1’)の製造方法であって、ステップまたはプレートの走行方向を横切るように延びる部品(6、7、8、7’、7’’)が、金属薄板のコイルからの金属薄板片を、次々に配置された複数のロール組の助けによって、冷間変形によって整形して形材を形成する連続曲げ法によって製造され、部品(6、7、8、7’、7’’)が、チーク(3、4、5、3’、4’、4’’、4’’’、5’)、踏み板部材(22、22’)、および随意によりライザ部材(24)に、ねじを用いずに接続され、または溶接によって接続されることを特徴とする、方法。
【請求項14】
請求項1から8または10のいずれか一項に記載のステップを少なくとも1つ備える、エスカレータ。
【請求項15】
請求項1、3から6、9、または10のいずれか一項に記載のプレートを少なくとも1つ備える、動く歩道。
【請求項1】
エスカレータのステップ(1)または動く歩道のプレート(1’)にして、ステップ骨格(2)またはプレート骨格を少なくとも1つの踏み板部材(22、22’)のための支持体として備えており、ステップ骨格(2)またはプレート骨格が、荷重を支える部品として、ステップ(1)またはプレート(1’)の走行方向に延び、走行方向を横切るように延びる部品(6、7、8、7’、7’’)によって接続される横チーク(3、5、3’、5’)および少なくとも1つの中央チーク(4、4’、4’’、4’’’)を備えることで、ステップ(1)またはプレート(1’)に荷重が加わるときに力がすべてのチーク(3、4、5、3’、4’、4’’、4’’’、5’)へと分配されるステップ(1)またはプレート(1’)であって、ステップ骨格(2)またはプレート骨格が、金属薄板部品として構成されていることと、チーク(3、4、5、3’、4’、4’’、4’’’、5’)が、チーク本体(26、32、26’)およびチーク本体(26、32、26’)の縁に沿った壁状の補強(27、44、27’)を備えることとを特徴とする、ステップまたはプレート。
【請求項2】
ステップ骨格(2)が、少なくとも1つのライザ部材(24)のための支持体としてもさらに機能することを特徴とする、請求項1に記載のステップ。
【請求項3】
チーク(3、4、5、3’、4’、4’’、4’’’、5’)が、突き出した縁によって囲まれた通路の形態であって、アクスル(13、33、13’、13’’)の固定に機能するチークの穴(28、29、34、28’、29’)を有することを特徴とする、請求項1または2に記載のステップまたはプレート。
【請求項4】
補強(27、44、27’)の高さ(D1)に対するチーク(3、4、5、3’、4’、4’’、4’’’、5’)のチーク本体(26、32、26’)の金属薄板の厚さの比が、少なくとも1:10であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のステップまたはプレート。
【請求項5】
それぞれのステップローラ(9、11)またはプレートローラ(9’、11’)が、各々の横チーク(3、5、3’、5’)に設けられ、ステップローラ(9、11)またはプレートローラ(9’、11’)を支持するアクスルピン(33)が、チークの穴(28、34、28’)に配置され、キャップ(42)を備えており、キャップ(42)が、アクスルピン(33)のチーク本体(26、32、26’)との接続をさらに強化するとともに、位置のチーク本体(26、32、26’)を補強することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のステップまたはプレート。
【請求項6】
ステップアクスル(13)またはプレートアクスル(13’、13’’)が、チーク(3、4、5、3’、4’’、4’’’、5’)を貫いて設けられ、ステップの各側またはプレートの各側にステップチェーンまたはプレートチェーンのチェーンローラのチェーンピンへと押すことができるそれぞれの引っ張りアクスル(17、20、17’、20’)を有することを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のステップまたはプレート。
【請求項7】
チーク(3、4、5)を接続している部品が、チーク(3、4、5)にねじを用いずに接続され、踏み板部材(22)およびライザ部材(24)にねじを用いずに接続され、または溶接によって接続されたキャリア(6)、ブリッジ(7)、およびブラケット(8)であることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のステップ。
【請求項8】
踏み板部材(22)および/またはライザ部材(24)を挿入することができるステップ縁(23)が、ブリッジ(7)に配置されていることを特徴とする、請求項7に記載のステップ。
【請求項9】
チーク(3’、4’、4’’、4’’’、5’)を接続している部品が、チーク(3’、4’、4’’、4’’’、5’)にねじを用いずに接続され、踏み板部材(22)にねじを用いずに接続され、または溶接によって接続された2つのブリッジ(7’、7’’)であることを特徴とする、請求項1または3から6のいずれか一項に記載のプレート。
【請求項10】
600ミリメートルのステップ幅またはプレート幅において約8.6kgの重量を有し、800ミリメートルのステップ幅またはプレート幅において約10.8kgの重量を有し、または1000ミリメートルのステップ幅またはプレート幅において約13.1kgの重量を有することを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載のステップ(1)またはプレート(1’)。
【請求項11】
金属薄板からなる部品で作られたステップ骨格(2)またはプレート骨格を備える請求項1から10のいずれか一項に記載のステップ(1)またはプレート(1’)の製造方法であって、荷重を支える部品として、横チーク(3、5、3’、5’)および少なくとも1つの中央チーク(4、4’、4’’、4’’’)が、チーク(3、4、5、3’、4’、4’’、4’’’、5’)を、二次元の金属薄板ブランクから、ベースまたはチーク本体(26、32、26’)と補強(27、27’)または壁(31、31’)とを有する三次元の本体として形成し、整形の後に縁をトリミングによって壁(31、31’)から切り離す深絞り法によって製造されることを特徴とする、方法。
【請求項12】
ベースが、さらなる深絞り段階においてチークの穴(28、29、34’、28’、29’)を形成すべく整形されることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
金属薄板からなる部品で作られたステップ骨格(2)またはプレート骨格を備える請求項1から10のいずれか一項に記載のステップ(1)またはプレート(1’)の製造方法であって、ステップまたはプレートの走行方向を横切るように延びる部品(6、7、8、7’、7’’)が、金属薄板のコイルからの金属薄板片を、次々に配置された複数のロール組の助けによって、冷間変形によって整形して形材を形成する連続曲げ法によって製造され、部品(6、7、8、7’、7’’)が、チーク(3、4、5、3’、4’、4’’、4’’’、5’)、踏み板部材(22、22’)、および随意によりライザ部材(24)に、ねじを用いずに接続され、または溶接によって接続されることを特徴とする、方法。
【請求項14】
請求項1から8または10のいずれか一項に記載のステップを少なくとも1つ備える、エスカレータ。
【請求項15】
請求項1、3から6、9、または10のいずれか一項に記載のプレートを少なくとも1つ備える、動く歩道。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2010−540377(P2010−540377A)
【公表日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−527418(P2010−527418)
【出願日】平成20年9月26日(2008.9.26)
【国際出願番号】PCT/EP2008/062963
【国際公開番号】WO2009/047142
【国際公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【出願人】(390040729)インベンテイオ・アクテイエンゲゼルシヤフト (166)
【氏名又は名称原語表記】INVENTIO AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月26日(2008.9.26)
【国際出願番号】PCT/EP2008/062963
【国際公開番号】WO2009/047142
【国際公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【出願人】(390040729)インベンテイオ・アクテイエンゲゼルシヤフト (166)
【氏名又は名称原語表記】INVENTIO AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]