説明

エチレンアミン類を含有している混合物の蒸留による分離方法

分離が1つ又は複数の隔壁塔中で実施され、かつエチレンアミン類が特にエチレンジアミン(EDA)、ピペラジン(PIP)、ジエチレントリアミン(DETA)、アミノエチルエタノールアミン(AEEA)及び/又はモノエタノールアミン(MEOA)である、エチレンアミン類を含有している混合物の蒸留による分離方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エチレンアミン類を含有している混合物を蒸留により分離する方法に関する。
【0002】
多成分混合物を蒸留により、例えば連続的に分ける(Zerlegung)ために、多様な変法が一般に使われている。最も単純な場合には、分離すべき混合物(供給混合物)は、2つのフラクション、低沸点の塔頂フラクション及び高沸点の塔底フラクションへ分けられる。
【0003】
供給混合物を、2つを上回るフラクションへ分離する場合に、この変法によれば複数の蒸留塔が使用されなければならない。装置による費用を制限するために、多成分混合物を分離する場合に、できれば液状の又は蒸気状の側部抜取りを備えた塔が使用される。
【0004】
しかしながら、側部抜取りを有する蒸留塔の使用可能性は、側部抜取り位置で取り出された生成物が、めったに又は決して完全に純粋でないことにより大きく限定されている。通常、液状の形で行われる塔の濃縮部における側部取出しの場合に、側部生成物は依然として頂部を経て分離されるべきである低沸点成分含分を含有する。相応することは、たいてい蒸気状で行われる塔の回収部における側部取出しにも当てはまり、その場合に側部生成物は依然として高沸成分含分を有する。
【0005】
故に、従来の側部抜取り塔の使用は、汚染された側部生成物が許容しうる場合に制限されている。
【0006】
1つの救済の可能性は隔壁塔(Trennwandkolonnen)を提供する(例えば図1参照)。この塔タイプは、例えば次のものに記載されている:
US 2,471,134、US 4,230,533、EP-A-122 367、EP-A-126 288、EP-A-133 510、
Chem. Eng. Technol. 10, (1987), 92 - 98頁、
Chem.-Ing.-Tech. 61, (1989), No. 1, 16 - 25頁、
Gas Separation and Purification 4 (1990), 109 - 114頁、
Process Engineering 2 (1993), 33 - 34頁、
Trans IChemE 72 (1994), Part A, 639 - 644頁、及び
Chemical Engineering 7 (1997), 72 - 76。
【0007】
この構造形式の場合に、側部生成物を同様に純粋な形で取り出すことが可能である。供給位置及び側部取出しを上回りかつ下回る中央領域において、取出部に対して供給部を密閉し、かつこの塔部分において液体流及び蒸気流の横混合を阻止する隔壁が取り付けられている。これにより、多成分混合物の分離の場合に全部で必要とされる蒸留塔の数が減少する。
【0008】
この塔タイプは、熱的に結合された蒸留塔の装置単純化を意味するので、これはさらにまた特に低いエネルギー消費も有する。異なる装置構成で設計されていてよい熱的に結合された蒸留塔の記述は、同様に専門文献の前記箇所に見出される。
【0009】
隔壁塔及び熱的に結合される蒸留塔は、従来の蒸留塔の配置に比較してエネルギー必要量並びに投資費用に関して利点を提供し、故にますます工業的に使用される。
【0010】
隔壁塔及び熱的に結合された塔を制御するために、多様な制御戦略が記載されている。記述は次のものに見出される:
US 4,230,533、DE-C2-35 22 234、EP-A-780 147、
Process Engineering 2 (1993), 33 - 34、及び
Ind. Eng. Chem. Res. 34 (1995), 2094 - 2103。
【0011】
2003年08月01日出願の先のドイツ連邦共和国特許出願第10335991.5号は、触媒の存在でのモノエタノールアミン(MEOA)とアンモニアとの反応及び蒸留塔中での生じた反応流出物の分離によるエチレンアミン類の製造方法に関する。
【0012】
エチレンアミン類を含有している混合物を分離するための改善された経済的な方法を見出すという課題が本発明の基礎となっていた。個々のエチレンアミン類、特にエチレンジアミン(EDA)、ピペラジン(PIP)、ジエチレントリアミン(DETA)及びアミノエチルエタノールアミン(AEEA)はその際に高い純度及び品質(例えば色品質)で生じるべきである。
【0013】
それに応じて、分離が1つ又は複数の隔壁塔(Trennwandkolonnen)中で実施されることにより特徴付けられている、エチレンアミン類を含有している混合物を蒸留により分離する方法が見出された。
【0014】
分離すべきエチレンアミン類は、特にEDA、PIP、DETA、AEEA及び/又はモノエタノールアミン(MEOA)である。
【0015】
エチレンアミン類を含有している混合物は、好ましくはMEOAとアンモニアとの反応及び次のアンモニア及び水の部分的な又は完全な分離により得られる生成物である。
【0016】
例えば、EDA、DETA、PIP及びAEEAは、US 2,861,995 (Dow)、DE-A-1 172 268 (BASF)及びUS 3,112,318 (Union Carbide)、(Ullmann's Encyclopedia of of Industrial Chemistry, 第6版、2000 Electronic Release、章8.1.1: 1,2-Diaminoethane参照)に記載された方法を用いてMEOA及びアンモニアから製造されることができ、その際にアンモニアは例えば1倍ないし20倍のモル過剰量で使用され、かつ例えば40〜60%のMEOAは変換される。主にアンモニア、水、MEOA、EDA、DETA、PIP、AEEA及びより高沸点のエチレンアミン類及びエチレンアミノアルコール類からなる、これらの反応の流出物混合物はまず最初に減圧され、かつガス抜きされ、引き続いてアンモニア及び水は蒸留により分離される。本発明による方法は特に、EDA、PIP、(未変換の)MEOA、DETA、AEEA及びさらにより高沸点の副生物からなり、脱水後に残っている混合物のさらなる連続的な後処理に適している。
【0017】
本発明による方法において使用されることができる典型的な隔壁塔(TK)(図1参照)はその都度、上部の共通塔領域(1)、下部の共通塔領域(6)、濃縮部(2)及び回収部(4)を備えた供給部(2,4)、並びに濃縮部(3)及び回収部(5)を備えた取出部(3,5)を形成する隔壁(T)を塔の長軸方向に有し、その際に分離すべき混合物の供給(フィード)は供給部(2,4)の中央領域において、高沸成分フラクションの導出は底部(底部抜取りC)を経て、低沸成分フラクションの導出は頂部(頂部抜取りA)を経て及び中沸成分フラクションの導出は取出部(3,5)の中央領域(側部抜取りB)から行われる。
【0018】
本発明による方法の1つ/複数の隔壁塔はその都度、好ましくは30〜100、特に50〜90の理論分離段を有する。
【0019】
エチレンアミン類を含有している混合物は好ましくは隔壁塔中で後処理され、該塔中でEDA、特に純度>99.0質量%を有するEDAが塔頂生成物として及びPIP、特に純度>99.0質量%を有するPIPが側部抜取り流として取得され、その場合に運転圧力は一般的に0.1〜5bar、好ましくは0.3〜2bar、特に好ましくは0.7〜1.6barである。
【0020】
‘運転圧力’は、本明細書において塔の頂部で測定された絶対圧であると理解されるべきである。
【0021】
好ましくは、EDA及びPIPの分離後に隔壁塔中で更に後処理され、該塔中でMEOAが塔頂生成物として取得され、かつDETA、特に純度>99.0質量%を有するDETAが側部抜取り流として取得され、その場合に運転圧力は一般的に0.01〜2.5bar、好ましくは0.01〜0.70bar、特に0.05〜0.25barである。
【0022】
EDA、PIP、MEOA及びDETAの分離後に、好ましくは隔壁塔中で更に後処理され、該塔中でAEEA、特に純度>99.0質量%を有するAEEA、側部抜取り流として取得され、その場合に運転圧力は一般的に0.001〜1.0bar、好ましくは0.001〜0.05bar、特に0.005〜0.025barである。
【0023】
隔壁塔は特に、エチレンアミン類の合成からの粗製混合物が、アンモニア及び水の部分的な又は完全な分離後に第一の隔壁塔に供給され、該塔中で純粋なEDAが塔頂生成物として及び純粋なPIPが側部抜取り流として取得され、かつこの塔の塔底流が、第二の隔壁塔中で更に後処理され、該塔中でMEOAが塔頂生成物として及び純粋なDETAが側部抜取り流として取得され、かつ第二の隔壁塔の塔底流が、第三の隔壁塔に供給され、該塔中で純粋なAEEAが側部抜取り流として取得されるように接続される。
【0024】
AEEAを取得するための隔壁塔の塔底生成物は、好ましくは1つ又は複数の別の従来の蒸留塔中で、別の、より高沸点のエチレンアミン類及び/又はエチレンアミノアルコール類の濃縮及び精製のために更に後処理される。
【0025】
より高沸点のエチレンアミン類及び/又はエチレンアミノアルコール類は、ここでは、(同じ圧力で)AEEAよりも高い沸点を有するようなアミン類である。
【0026】
選択的な手順において、前記の隔壁塔の塔底流は、EDA及びPIPを分離するために別の従来の蒸留塔中で更に後処理され、その場合にまず最初にMEOAが蒸留塔中で塔頂生成物として取得され、かつこの塔の塔底流から、次の塔中でDETA、特に純度>99.0質量%を有するDETAが塔頂生成物として取得され、かつこの塔の塔底流が、
(a)AEEA、特に純度>99.0質量%を有するAEEAを取得するために、1つ又は複数の別の従来の塔に供給されるか、又は
(b)隔壁塔に供給され、該塔中でAEEA、特に純度>99.0質量%を有するAEEAが側部抜取り流として取得される。
【0027】
別の選択的な手順において、エチレンアミン類を含有している混合物は、従来の蒸留塔に供給され、該塔中でEDA/PIP−混合物が塔頂生成物として取得され、かつ別の従来の塔中でEDA、特に純度>99.0質量%を有するEDA、及びPIP、特に純度>99.0質量%を有するPIPへ分離され、かつこの塔の塔底流は隔壁塔中で更に後処理されるので、MEOAが塔頂生成物として取得され、かつDETA、特に純度>99.0質量%を有するDETAが側部抜取り流として生じ、かつこの隔壁塔の塔底流は、
(a)AEEA、特に純度>99.0質量%を有するAEEAを取得するために、1つ又は複数の従来の蒸留塔に供給されるか、又は
(b)別の隔壁塔に供給され、該塔中でAEEA、特に純度>99.0質量%を有するAEEAが側部抜取り流として取得される。
【0028】
特に、本発明による方法において、EDA及びPIPを分離するための隔壁塔(TK)の上部の共通塔領域(1)が、塔の理論分離段の総数の、5〜50%、好ましくは20〜35%、塔の供給部(2,4)の濃縮部(2)が5〜50%、好ましくは10〜20%、塔の供給部の回収部(4)が5〜50%、好ましくは20〜35%、塔の取出部(3,5)の濃縮部(3)が5〜50%、好ましくは7〜20%、塔の取出部の回収部(5)が5〜50%、好ましくは20〜35%、及び塔の共通の下部領域(6)が5〜50%、好ましくは20〜35%を有する。
【0029】
特に、本発明による方法において、MEOA及びDETAを分離するための隔壁塔(TK)の上部の共通塔領域(1)が、塔の理論分離段の総数の、5〜50%、好ましくは5〜15%、塔の供給部(2,4)の濃縮部(2)が5〜50%、好ましくは25〜40%、塔の供給部の回収部(4)が5〜50%、好ましくは20〜35%、塔の取出部(3,5)の濃縮部(3)が5〜50%、好ましくは15〜25%、塔の取出部の回収部(5)が5〜50%、好ましくは40〜55%、及び塔の共通の下部領域(6)が5〜50%、好ましくは15〜25%を有する。
【0030】
特に、本発明による方法において、AEEAを分離するための隔壁塔(TK)の上部の共通塔領域(1)が、塔の理論分離段の総数の、5〜50%、好ましくは5〜30%、塔の供給部(2,4)の濃縮部(2)が5〜50%、好ましくは15〜35%、塔の供給部の回収部(4)が5〜50%、好ましくは15〜35%、塔の取出部(3,5)の濃縮部(3)が5〜50%、好ましくは15〜35%、塔の取出部の回収部(5)が5〜50%、好ましくは15〜35%、及び塔の共通の下部領域(6)が5〜50%、好ましくは10〜25%を有する。
【0031】
特に、隔壁塔(TK)中で、供給部における部分領域(2)及び(4)の理論分離段の数の総和は、取出部における部分領域(3)及び(5)の分離段の数の総和の、80〜110%、好ましくは90〜100%である。
【0032】
本発明による方法は、好ましくは、EDA及びPIPを分離するための隔壁塔の供給位置及び側部抜取り位置が、理論分離段の位置に関して、供給位置が側部抜取り位置とは1〜10、特に1〜5の理論分離段だけ異なることによって、塔中の異なる高さに配置されていることにより特徴付けられている。
【0033】
本発明による方法は、好ましくは、MEOA及びDETAを分離するための隔壁塔の供給位置及び側部抜取り位置が、理論分離段の位置に関して、供給位置が側部抜取り位置とは1〜20、特に5〜15の理論分離段だけ異なることによって、塔中の異なる高さに配置されていることにより特徴付けられている。
【0034】
本発明による方法は、好ましくは、AEEAを分離するための隔壁塔の供給位置及び側部抜取り位置が、理論分離段の位置に関して、供給位置が側部抜取り位置とは1〜20、特に5〜15の理論分離段だけ異なることによって、塔中の異なる高さに配置されていることにより特徴付けられている。
【0035】
生成物の純度への特に高い要求が課される場合に、隔壁に断熱を設けることは好都合である。隔壁の断熱の多様な可能性の記述はEP-A-640 367に見出される。間にある狭いガス室を有する二重壁の設計は特に好都合である。
【0036】
好ましくは、隔壁(T)により分割されており、部分領域2、3、4及び5又はそれらの部分からなる塔(TK)の部分領域に、規則充填物又は不規則充填物が装填されており、かつ隔壁がこれらの部分領域において断熱設計されている。
【0037】
好ましくは、選択的に、隔壁(T)により分割されており、部分領域2、3、4及び5又はそれらの部分からなる塔(TK)の部分領域にトレイが装填されており、かつ隔壁がこれらの部分領域において断熱設計されている。
【0038】
本発明による方法において、中沸成分フラクションは側部抜取り位置で液状の形で又はガス状で取り出される。
【0039】
好ましくは、隔壁(T)の下端での蒸気流は、分離内部構造物の選択及び/又は寸法決定及び/又は圧力損失を生じさせる装置、例えば多孔板(Blenden)の組み込みにより、取出部の蒸気流に対する供給部中の蒸気流の比が0.8〜1.2、特に0.9〜1.1であるように調節される。
【0040】
特定の流れ(例えば液体流、蒸気流、塔底流、供給流、側部抜取り流)に関して本明細書において挙げられた比は質量に基づいている。
【0041】
好ましくは、塔の上部の共通領域(1)から流れ去る液体は、塔内に又は塔の外側に配置された捕集室中に捕集され、かつ隔壁(T)の上端での固定調節(Festeinstellung)又は制御により、取出部への液体流に対する供給部への液体流の比が0.1〜1.0、特に0.25〜0.8であるように意図的に分配される。
【0042】
本発明による方法において、好ましくは該液体は供給部(フィード)にポンプを介して搬送されるか、又は少なくとも1mの静的供給高さを通して量制御されて導入され、かつ該制御は、供給部に導入される液体量が通常の値の30%未満に低下できないように調節される。
【0043】
本発明による方法において、好ましくは、塔の取出部における部分領域3から流れ去る液体の、側部抜取りへ及び塔の取出部における部分領域5への分配は、部分領域5に導入される液体量が通常の値の30%未満に低下できないように制御することにより調節される。
【0044】
さらに、隔壁塔(TK)が隔壁(T)の上端及び下端で試料採取の機会を有し、かつ塔から連続的にか又は時間間隔をおいて液状で又はガス状で試料が取り出され、かつそれらの組成に関して調査されることが好ましい。
【0045】
本発明による方法において、好ましくは、隔壁(T)の上端での液体の分配比は、隔壁の上端での液体中の高沸成分フラクションの成分の濃度(該成分について側部抜取り中で濃度の特定の限界値が達成されるべきである)が、側部抜取り生成物中で達成されるべきである値の5〜75%、特に5〜40%になるように調節され、かつ液体分配が、高沸成分フラクションの成分のより高い含量の場合により多く及び高沸成分フラクションの成分のより低い含量の場合により少なく液体が供給部に導通されるという趣意で調節される。
【0046】
本発明による方法において、好ましくは、蒸発器中の火力は、隔壁(T)の下端での低沸成分フラクションの成分の濃度(該成分について側部抜取り中で濃度の特定の限界値が達成されるべきである)が、隔壁の下端での液体中の低沸成分フラクションの成分の濃度が、側部抜取り生成物中で達成されるべきである値の10〜99%、好ましくは25〜97.5%になるように調節されるように調節され、かつ火力は、低沸成分フラクションの成分のより高い含量の場合に火力が高められ、かつ低沸成分フラクションの成分のより低い含量の場合に火力が減少されるという趣意で調節される。
【0047】
本発明による方法は、好ましくは、留出物取出しが温度制御されて行われ、かつ制御温度として、2〜20、特に4〜15の理論分離段だけ塔の上端を下回り配置されている塔の部分領域1における測定位置が使用されることにより特徴付けられている。
【0048】
本発明による方法は、好ましくは、塔底生成物の取出しが温度制御されて行われ、かつ制御温度として、2〜20、特に4〜15の理論分離段だけ塔の下端を上回り配置されている塔の部分領域6における測定位置が使用されることにより特徴付けられている。
【0049】
別の特別な態様において、側部抜取りにおける側部生成物の取出しは液面制御されて行われ、かつ規準の大きさとして蒸発器中での液面が使用される。
【0050】
エチレンアミン類の蒸留による後処理方法の本発明による別の変法は、挙げた隔壁塔の1つの代わりに、熱的な結合(thermischen Kopplung)の形での2つの蒸留塔の接続(Zusammenschaltung)が使用されることにある。
【0051】
好ましくは、熱的に結合された双方の蒸留塔にはその都度特有の蒸発器及び凝縮器が設けられている。
【0052】
さらに、好ましくは、熱的に結合された双方の塔は異なる圧力で運転され、かつ双方の塔の間の結合流において液体のみが搬送される。
【0053】
好ましくは、2つの蒸留塔を接続する場合に第一の塔の塔底流は付加的な蒸発器中で部分的に又は完全に蒸発され、引き続いて第二の塔に二相で又はガス状の及び液状の流れの形で供給される。
【0054】
特に、塔(TK又はTを有しない蒸留塔)への供給流(フィード)は、部分的に又は完全に前蒸発され、かつ塔に二相で又はガス状の及び液状の流れの形で供給される。
【0055】
隔壁が塔へ溶接されているのではなく、固定せずに差し込まれ、かつ適切に密閉された部分セグメントの形で配置されていることが好ましい。
【0056】
前記の固定されない隔壁は、好ましくは、塔の内部で隔壁の一方の側から他方の側へ到達することを可能にする内部のマンホール又は取り外しできるセグメントを有する。
【0057】
塔(TK)の個々の部分領域中の液体分布が意図的に不均一に調節されることができることが好ましい。
【0058】
好ましくは、部分領域2及び5において液体は濃縮されて壁領域に導入され、かつ部分領域3及び4において液体は減少されて壁領域に導入される。
【0059】
隔壁塔は、既に述べたように、本発明による方法においてその都度2つの熱的に結合された塔により交換されることもできる。これはとりわけ、塔が既に存在しているか又は塔が異なる圧力で運転されるべきである場合に好都合である。熱的に結合された塔の場合に、第一の塔の塔底流を、付加的な蒸発器中で部分的に又は完全に蒸発させ、かつその後、第二の塔に供給することは有利でありうる。この前蒸発は、特に、第一の塔の塔底流がより多量の中沸成分を含有する場合に考えられる。この場合に、前蒸発はより低い温度水準で行われることができ、かつ第二の塔の蒸発器が免除されることができる。さらに、この措置により第二の塔の回収部は本質的に免除される。その際に、前蒸発された流れは、第二の塔に二相で又は2つの別個な流れの形で供給されることができる。
【0060】
さらにまた、隔壁塔の場合並びに熱的に結合された塔の場合に、供給流を前蒸発にかけ、引き続いて二相で又は2つの流れの形で塔に供給することは有利でありうる。この前蒸発は、特に、供給流がより多量の低沸成分を含有する場合に考えられる。前蒸発により、塔の回収部は本質的に免除されることができる。
【0061】
隔壁塔及び熱的に結合された塔は、不規則充填物又は規則充填物を有する充填塔として又は段塔として設計されていてよい。
【0062】
好ましくは真空中で運転される、挙げたDETAの精製蒸留及びMEOAの回収の際に、充填塔を使用することが推奨される。その際に、100〜500m/m、好ましくは約250〜350m/mの比表面積を有する規則金属板充填物が特に適している。
【0063】
好ましくは大気圧を少し上回る圧力で運転される、それゆえ塔の全ての領域における温度がPIPの溶融温度を上回る、EDA及びPIPの精製蒸留の場合に、トレイ並びに充填物が使用されることができる。トレイとして特にバルブトレイが適している。充填物の場合に、100〜500m/m、好ましくは約250〜350m/mの比表面積を有する規則金属板充填物が特に適している。
【0064】
AEEAの精製蒸留は、好ましくは真空中で実施され、故にここでも分離に有効な内部構造物としての充填物の使用が推奨される。その際に、100〜500m/m、好ましくは約250〜350m/mの比表面積を有する規則金属板充填物が特に適している。
【0065】
多成分混合物を低沸成分フラクション、中沸成分フラクション及び高沸成分フラクションへ分離する際に、通常、中沸成分フラクション中の低沸成分及び高沸成分の最大限許容可能な含分に関しての規格(Spezifikationen)が存在する。この場合に、分離問題にとって重要な個々の成分、いわゆる限界成分、又は複数の限界成分の総和が規定される。
【0066】
中沸成分フラクション中の高沸成分についての規格の遵守は、隔壁の上端での液体の分配比を通じて制御される。その場合に、隔壁の上端での液体の分配比は、隔壁の上端での液体中の高沸成分フラクションについての限界成分の濃度が、側部抜取り生成物中で達成されるべきである値の10〜80%、好ましくは30〜50%になるように調節され、かつ液体分配が、高沸成分フラクションの限界成分のより高い含量の場合により多く及び高沸成分フラクションの限界成分のより低い含量の場合により少なく液体が供給部に導通されるという趣意で調節される。
【0067】
相応して、中沸成分フラクション中の低沸成分についての規格は火力により制御される。この場合に、蒸発器中の火力は、隔壁の下端での液体中の低沸成分フラクションの限界成分の濃度が、側部抜取り生成物中で達成されるべきである値の10〜80%、好ましくは30〜50%になるように調節され、かつ火力が、低沸成分フラクションの限界成分のより高い含量の場合に火力が高められ、かつ低沸成分フラクションの限界成分のより低い含量の場合に火力が減少されるという趣意で調節される。
【0068】
供給量又は供給濃度の妨害を補償するために、そのうえ、プロセス導通系における相応する制御規定により、塔部材2及び5(図1参照)に導入される液体の質量流量が、決してそれらの通常の値の30%未満に低下できないことを保証することが有利であることが判明している。
【0069】
隔壁の上端で及び側部取出し位置で液体を取出しかつ分配するために、ポンプタンクの機能を引き受けるか又は調整装置、例えば弁により、制御された液体再導通を可能にする十分に高い静的液体高さを配慮する、液体用の内側にある並びに塔の外側に配置された捕集室が適している。充填された塔を使用する場合に、液体はまず最初に捕集器中に入れられ、かつそこから内側にある又は外側にある捕集室中へ導通される。
【0070】
隔壁塔−これは投資費用に関して新設の場合に優先されうる−の代わりに、2つの蒸留塔を、これらがエネルギー必要量に関して隔壁塔に相当するように熱的な結合の種類により接続することも可能である。
【0071】
これらは、存在している塔を使用できる場合に、隔壁塔に対する意味のある代替物でありうる。存在している塔の分離段数に応じて、接続の最も適している形が選択されることができる。液状の結合流のみが個々の蒸留塔の間で生じることを可能にする接続形を選択することが可能である。これらの特別な接続は、双方の蒸留塔が異なる圧力下で、これらが存在している加熱エネルギー及び冷却エネルギーの温度水準により良好に適合されることができるという利点を伴い、運転されることができるという利点を提供する。一般的に、低沸成分フラクションが取り出される塔は、高沸成分フラクションが取り出される塔よりも圧力が約0.5〜1.0barだけ高く選択される。
【0072】
実施例
図2は例として、アンモニア及び水の予めの分離後に、エチレンアミン−合成混合物をエチレンジアミン−純粋な生成物(EDA)、ピペラジン−純粋な生成物(PIP)及び高沸成分フラクションへ分離することを示す。高沸成分フラクションは、別の隔壁塔中でモノエタノールアミン(MEOA)、ジエチレントリアミン−純粋な生成物(DETA)及び高沸成分フラクションへ分離される。最後に述べるが決して軽んずべきものではないが、第二の隔壁塔の底部で生じる高沸成分フラクションから、第三の隔壁塔中でアミノエチルエタノールアミン−純粋な生成物(AEEA)及び別の高沸成分フラクションが取得される。場合により存在しており、かつAEEA中の望ましくない低沸成分は、塔の頂部を経て抜き取られる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】隔壁塔(Trennwandkolonne)の略示図。
【図2】隔壁塔の使用下でのエチレンアミン類−混合物の後処理を示す略示図。
【符号の説明】
【0074】
TK 隔壁塔、 T 隔壁、 1 上部の共通塔領域、 2 濃縮部、 3 濃縮部、 4 回収部、 5 回収部、 A 頂部抜取り、 B 側部抜取り、 C 底部抜取り、 EDA エチレンジアミン、 PIP ピペラジン、 DETA ジエチレントリアミン、 AEEA アミノエチルエタノールアミン、 MEOA モノエタノールアミン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エチレンアミン類を含有している混合物を蒸留により分離する方法において、
該分離を1つ又は複数の隔壁塔(Trennwandkolonnen)中で実施することを特徴とする、エチレンアミン類を含有している混合物の蒸留による分離方法。
【請求項2】
エチレンアミン類がエチレンジアミン(EDA)、ピペラジン(PIP)、ジエチレントリアミン(DETA)、アミノエチルエタノールアミン(AEEA)及び/又はモノエタノールアミン(MEOA)である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
隔壁塔(TK)がその都度、上部の共通塔領域(1)、下部の共通塔領域(6)、濃縮部(2)及び回収部(4)を備えた供給部(2,4)、並びに濃縮部(3)及び回収部(5)を備えた取出部(3,5)を形成する隔壁(T)を塔の長軸方向に有し、その際に分離すべき混合物の供給(フィード)は供給部(2,4)の中央領域において、高沸成分フラクションの導出は底部(底部抜取りC)を経て、低沸成分フラクションの導出は頂部(頂部抜取りA)を経て及び中沸成分フラクションの導出は取出部(3,5)の中央領域(側部抜取りB)から行われる、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
1つの隔壁塔が30〜100の理論分離段を有するか、もしくは複数の隔壁塔がその都度30〜100の理論分離段を有する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
エチレンアミン類を含有している混合物が、MEOAとアンモニアとの反応及び次のアンモニア及び水の部分的な又は完全な分離により得られた生成物である、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
エチレンアミン類を含有している混合物が隔壁塔中で後処理され、該隔壁塔中でEDAが塔頂生成物として及びPIPが側部抜取り流として取得され、その場合に運転圧力が0.1〜5barである、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
EDA及びPIPの分離後に隔壁塔中で更に後処理され、該隔壁塔中でMEOAが塔頂生成物として取得され、かつDETAが側部抜取り流として取得され、その場合に運転圧力が0.01〜2.5barである、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
EDA、PIP、MEOA及びDETAの分離後に隔壁塔中で更に後処理され、該隔壁塔中でAEEAが側部抜取り流として取得され、その場合に運転圧力が0.001〜1.0barである、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
AEEAを取得するための隔壁塔の塔底生成物が、1つ又は複数の別の従来の蒸留塔中で、別の、より高沸点のエチレンアミン類及び/又はエチレンアミノアルコール類の濃縮及び精製のために更に後処理される、請求項8記載の方法。
【請求項10】
隔壁塔の塔底流が、別の従来の蒸留塔中で更に後処理され、その場合にまず最初にMEOAが蒸留塔中で塔頂生成物として取得され、かつこの塔の塔底流から次の塔中でDETAが塔頂生成物として取得され、かつこの塔の塔底流が、AEEAを取得するために、1つ又は複数の別の従来の塔に供給されるか、又はこの塔の塔底流が、隔壁塔に供給され、該隔壁塔中でAEEAが側部抜取り流として取得される、請求項6記載の方法。
【請求項11】
エチレンアミン類を含有している混合物が、従来の蒸留塔に供給され、該蒸留塔中でEDA/PIP−混合物が塔頂生成物として取得され、かつ別の従来の塔中で、EDA及びPIPへ分離され、かつこの塔の塔底流が隔壁塔中で更に後処理されるので、MEOAが塔頂生成物として取得され、かつDETAが側部抜取り流として生じ、かつこの隔壁塔の塔底流が、AEEAを取得するために、1つ又は複数の従来の蒸留塔に供給されるか、又はこの隔壁塔の塔底流が、別の隔壁塔に供給され、該隔壁塔中でAEEAが側部抜取り流として取得される、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
EDA及びPIPを分離するための隔壁塔(TK)の上部の共通塔領域(1)が、塔の理論分離段の総数の、5〜50%、塔の供給部(2,4)の濃縮部(2)が5〜50%、塔の供給部の回収部(4)が5〜50%、塔の取出部(3,5)の濃縮部(3)が5〜50%、塔の取出部の回収部(5)が5〜50%、及び塔の共通の下部領域(6)が5〜50%を有する、請求項6から10までのいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
MEOA及びDETAを分離するための隔壁塔(TK)の上部の共通塔領域(1)が、塔の理論分離段の総数の、5〜50%、塔の供給部(2,4)の濃縮部(2)が5〜50%、塔の供給部の回収部(4)が5〜50%、塔の取出部(3,5)の濃縮部(3)が5〜50%、塔の取出部の回収部(5)が5〜50%、及び塔の共通の下部領域(6)が5〜50%を有する、請求項7から9まで又は11のいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
AEEAを分離するための隔壁塔(TK)の上部の共通塔領域(1)が、塔の理論分離段の総数の、5〜50%、塔の供給部(2,4)の濃縮部(2)が5〜50%、塔の供給部の回収部(4)が5〜50%、塔の取出部(3,5)の濃縮部(3)が5〜50%、塔の取出部の回収部(5)が5〜50%、及び塔の共通の下部領域(6)が5〜50%を有する、請求項8から11までのいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
隔壁塔(TK)中で、供給部における部分領域(2)及び(4)の理論分離段の数の総和が、取出部における部分領域(3)及び(5)の分離段の数の総和の80〜110%である、請求項2から14までのいずれか1項記載の方法。
【請求項16】
EDA及びPIPを分離するための隔壁塔の供給位置及び側部抜取り位置が、理論分離段の位置に関して、供給位置が側部抜取り位置とは1〜10の理論分離段だけ異なることによって、塔中の異なる高さに配置されている、請求項6から15までのいずれか1項記載の方法。
【請求項17】
MEOA及びDETAを分離するための隔壁塔の供給位置及び側部抜取り位置が、理論分離段の位置に関して、供給位置が側部抜取り位置とは1〜20の理論分離段だけ異なることによって、塔中の異なる高さに配置されている、請求項7から16までのいずれか1項記載の方法。
【請求項18】
AEEAを分離するための隔壁塔の供給位置及び側部抜取り位置が、理論分離段の位置に関して、供給位置が側部抜取り位置とは1〜20の理論分離段だけ異なることによって、塔中の異なる高さに配置されている、請求項8から17までのいずれか1項記載の方法。
【請求項19】
隔壁(T)により分割されており、部分領域2、3、4及び5又はそれらの部分からなる塔(TK)の部分領域に、規則充填物又は不規則充填物が装填されており、かつ隔壁がこれらの部分領域において断熱設計されている、請求項3から19までのいずれか1項記載の方法。
【請求項20】
隔壁(T)により分割されており、部分領域2、3、4及び5又はそれらの部分からなる塔(TK)の部分領域にトレイが装填されており、かつ隔壁がこれらの部分領域において断熱設計されている、請求項3から19までのいずれか1項記載の方法。
【請求項21】
中沸成分フラクションが側部抜取り位置で液状の形で取り出される、請求項3から20までのいずれか1項記載の方法。
【請求項22】
中沸成分フラクションが側部抜取り位置でガス状で取り出される、請求項3から20までのいずれか1項記載の方法。
【請求項23】
隔壁(T)の下端での蒸気流が、分離内部構造物の選択及び/又は寸法決定及び/又は圧力損失を生じさせる装置、例えば多孔板の組み込みにより、取出部の蒸気流に対する供給部中の蒸気流の比が0.8〜1.2であるように調節される、請求項3から22までのいずれか1項記載の方法。
【請求項24】
塔の上部の共通領域(1)から流れ去る液体が、塔内に又は塔の外側に配置された捕集室中に捕集され、かつ隔壁(T)の上端での固定調節又は制御により、取出部への液体流に対する供給部への液体流の比が0.1〜1.0であるように意図的に分配される、請求項3から23までのいずれか1項記載の方法。
【請求項25】
液体が供給部(フィード)にポンプを介して搬送されるか、又は少なくとも1mの静的供給高さを通して量制御されて導入され、かつ該制御が、供給部に導入される液体量が通常の値の30%未満に低下できないように調節される、請求項3から24までのいずれか1項記載の方法。
【請求項26】
塔の取出部における部分領域3から流れ去る液体の、側部抜取りへ及び塔の取出部における部分領域5への分配が、部分領域5に導入される液体量が通常の値の30%未満に低下できないように制御することにより調節される、請求項3から25までのいずれか1項記載の方法。
【請求項27】
隔壁塔(TK)が隔壁(T)の上端及び下端で試料採取の機会を有し、かつ塔から連続的にか又は時間間隔をおいて液状で又はガス状で試料が取り出され、かつそれらの組成に関して調査される、請求項1から26までのいずれか1項記載の方法。
【請求項28】
隔壁(T)の上端での液体の分配比が、隔壁の上端での液体中の高沸成分フラクションの成分の濃度(該成分について側部抜取り中で濃度の特定の限界値が達成されるべきである)が、側部抜取り生成物中で達成されるべきである値の5〜75%になるように調節され、かつ液体分配が、高沸成分フラクションの成分のより高い含量の場合により多く、かつ高沸成分フラクションの成分のより低い含量の場合により少なく液体が供給部に導通されるという趣意で調節される、請求項1から27までのいずれか1項記載の方法。
【請求項29】
蒸発器中の火力が、隔壁(T)の下端での低沸成分フラクションの成分の濃度(該成分について側部抜取り中で濃度の特定の限界値が達成されるべきである)が、隔壁の下端での液体中の低沸成分フラクションの成分の濃度が、側部抜取り生成物中で達成されるべきである値の10〜99%になるように調節されるように調節され、かつ火力が、低沸成分フラクションの成分のより高い含量の場合に火力が高められ、かつ低沸成分フラクションの成分のより低い含量の場合に火力が減少されるという趣意で調節される、請求項3から28までのいずれか1項記載の方法。
【請求項30】
留出物取出しが温度制御されて行われ、かつ制御温度として、2〜20の理論分離段だけ塔の上端を下回り配置されている塔の部分領域1における測定位置が使用される、請求項3から29までのいずれか1項記載の方法。
【請求項31】
塔底生成物の取出しが温度制御されて行われ、かつ制御温度として、2〜20の理論分離段だけ塔の下端を上回り配置されている塔の部分領域6における測定位置が使用される、請求項3から30までのいずれか1項記載の方法。
【請求項32】
側部抜取り中での側部生成物の取出しが液面制御されて行われ、かつ規準の大きさとして蒸発器中の液面が使用される、請求項3から31までのいずれか1項記載の方法。
【請求項33】
隔壁塔の代わりに、熱的な結合の形での2つの蒸留塔の接続が使用される、請求項1から32までのいずれか1項記載の方法。
【請求項34】
熱的に結合された双方の蒸留塔に、その都度特有の蒸発器及び凝縮器が設けられている、請求項33記載の方法。
【請求項35】
熱的に結合された双方の塔が異なる圧力で運転され、かつ双方の塔の間の結合流において液体のみが搬送される、請求項33又は34記載の方法。
【請求項36】
第一の塔の塔底流が付加的な蒸発器中で部分的に又は完全に蒸発され、引き続いて第二の塔に二相で又はガス状の及び液状の流れの形で供給される、請求項33から35までのいずれか1項記載の方法。
【請求項37】
塔への供給流(フィード)が部分的に又は完全に前蒸発され、かつ塔に二相で又はガス状の及び液状の流れの形で供給される、請求項1から36までのいずれか1項記載の方法。
【請求項38】
隔壁が塔へ溶接されているのではなく、固定せずに差し込まれ、かつ適切に密閉された部分セグメントの形で配置されている、請求項1から37までのいずれか1項記載の方法。
【請求項39】
固定されない隔壁が、塔の内部で隔壁の一方の側から他方の側へ到達することを可能にする内部のマンホール又は取り外しできるセグメントを有する、請求項38記載の方法。
【請求項40】
塔(TK)の個々の部分領域中の液体分布が意図的に不均一に調節されることができる、請求項3から39までのいずれか1項記載の方法。
【請求項41】
部分領域2及び5において液体が濃縮されて壁領域に導入され、かつ部分領域3及び4において液体が減少されて壁領域に導入される、請求項40記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−533637(P2007−533637A)
【公表日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−534693(P2006−534693)
【出願日】平成16年10月15日(2004.10.15)
【国際出願番号】PCT/EP2004/011584
【国際公開番号】WO2005/037769
【国際公開日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(595123069)ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト (847)
【氏名又は名称原語表記】BASF Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】