説明

エポキシ基含有リン化合物の製造方法

【課題】 従来のα‐エポキシホスホン酸エステル類の製造方法がもつ欠点を克服し、入手しやすい化合物を原料として用い、低コストで効率よくα‐エポキシホスホン酸及びそれらのエステル類を製造することができ、工業的方法として好適に利用できる新規なエポキシ基含有リン化合物の製造方法を提供する。
【解決手段】エチレン性不飽和炭化水素基をもつリン化合物に過酸化水素又はヒドロペルオキシドを反応させることにより、一般式


(R,Rは水素原子又は炭化水素基,Z,Zはヒドロキシル基,炭化水素基又はヒドロカルビルオキシ基)で表わされるエポキシ基含有リン化合物を製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エポキシ基含有リン化合物の新規な製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
エポキシ基含有リン化合物は、ホスホマイシンのような抗生物質の原料化合物(特許文献1参照)、難燃性高分子化合物の製造原料、不均一系触媒の配位子として有用な高分子化合物製造用モノマーなどとして広く用いられている。
【0003】
このエポキシ基含有リン化合物の製造方法としては、2‐ブタノンとカロ酸塩から得られるジオキシランとアルケニルホスホン酸ジエチル類とを反応させてα‐エポキシホスホン酸ジエチル類を製造する方法(非特許文献1参照)、アルケニルホスホン酸ジエチル類にトリフルオロ過酢酸を反応させてα‐エポキシホスホン酸ジエチル類を製造する方法(非特許文献2参照)、アルケニルホスホン酸ジエチルにアルミナの存在下、次亜塩素酸ナトリウムを反応させてα‐エポキシホスホン酸ジエチルを製造する方法(非特許文献3参照)などが知られている。
【0004】
しかしながら、これらの方法のうち、ジオキシランを原料化合物として用いる方法は、ジオキシランが不安定で分解しやすいため、酸又は塩基を添加しながら常に反応系のpHを中性付近に保たなければならず、反応条件の制御がむずかしい上に、特殊で取り扱いにくいカロ酸塩を基質に対し2〜6当量必要とするし、また、トリフルオロ過酢酸を用いる方法は、原料のトリフルオロ過酢酸を製造するために、毒性の高い無水トリフルオロ酢酸と、爆発の危険性のある80%という高濃度の過酸化水素水を用いなければならないという点で工業的に実施するには不適当である。
また、アルケニルホスホン酸ジエチルにアルミナの存在下、次亜塩素酸ナトリウムを反応させる方法は、α‐位にシアノ基をもつ化合物の製造のみに限定されるため、一般的でないという欠点を有している。
【0005】
【特許文献1】特開平9−104694号公報(特許請求の範囲その他)
【非特許文献1】「ジャーナル・オブ・オーガノメタリック・ケミストリー(J.Organomet.Chem.)」、1998年、第571巻、p.189
【非特許文献2】「ヘミッシュ・ベリヒテ(Chem.Ber)」、1968年、p.3530
【非特許文献3】「シンセシス(Synthesis)」、1987年、p.854
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、従来のα‐エポキシホスホン酸エステル類の製造方法がもつ欠点を克服し、入手しやすい化合物を原料として用い、低コストで効率よくα‐エポキシホスホン酸及びそれらのエステル類を製造することができ、工業的方法として好適に利用できる新規なエポキシ基含有リン化合物の製造方法を提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、エポキシ基含有リン化合物の製造方法について種々研究を重ねた結果、エチレン性不飽和炭化水素基をもつリン化合物に過酸化水素又はヒドロペルオキシドを反応させることにより、簡単にかつ効率よくエポキシ基をもつリン化合物が得られることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、一般式
【化1】

(I)
(式中のR及びRは水素原子又は炭化水素基、Z及びZはヒドロキシル基、炭化水素基又はヒドロカルビルオキシ基である)
で表わされるエチレン性不飽和炭化水素基をもつリン化合物に過酸化水素又はヒドロペルオキシドを反応させることを特徴とする、一般式
【化2】

(II)
(式中のR、R、Z及びZは前記と同じ意味をもつ)
で表わされるエポキシ基含有リン化合物の製造方法を提供するものである。
【0009】
本発明方法において、出発原料として用いられる一般式(I)で表わされるエチレン性不飽和炭化水素基をもつリン化合物中のR及びRは水素原子又は炭化水素基であるが、この炭化水素基は、脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基のいずれでもよい。そしてこの脂肪族炭化水素基は、直鎖状又は枝分れ状のいずれでもよいが、炭素数1〜10のアルキル基が好ましい。
【0010】
このようなアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n‐プロピル基、イソプロピル基、n‐ブチル基、イソブチル基、sec‐ブチル基、t‐ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2‐メチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などがある。また、脂環族炭化水素基は単環式又は多環式のいずれでもよいが、炭素数3〜7のシクロアルキル基が好ましい。このようなシクロアルキル基の例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、2‐メチルシクロヘキシル基、シクロペンチル基などがある。さらに芳香族炭化水素基の例としては、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、トリル基、キノリル基、ビフェニル基などがある。
【0011】
次に一般式(I)中のZ及びZはヒドロキシル基、炭化水素基又はヒドロキシル基の水素原子が炭化水素基で置換されたヒドロカルビルオキシ基である。この炭化水素基としては、R及びRの炭化水素基と同じものを挙げることができる。また、このヒドロカルビルオキシ基として好適な例は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基のようなアルコキシル基であるが、そのほかにシクロブトキシ基、シクロヘキシルオキシ基のようなシクロアルコキシ基やベンジルオキシ基、フェノキシ基のような芳香族ヒドロカルビルオキシ基であってもよい。
【0012】
したがって、一般式(I)で表わされるエチレン性不飽和結合をもつリン化合物の好ましい具体例としては、α‐ヘキシルエテニルホスホン酸ジメチル、β‐ヘキシルエテニルホスホン酸ジメチル、α‐フェニルエテニルホスホン酸ジメチル、β‐フェニルエテニルホスホン酸ジメチル及び相当するジエチルエステルのようなアルケニルホスホン酸エステル類や、α‐ヘキシルエテニルフェニルホスフィン酸エチル、β‐ヘキシルエテニルフェニルホスフィン酸エチル、α‐フェニルエテニルフェニルホスフィン酸エチル、β‐フェニルエテニルフェニルホスフィン酸エチルのようなアルケニルホスフィン酸エステル類を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0013】
次に、本発明方法において、上記の一般式(I)中のエチレン性不飽和炭化水素基をエポキシ化するためには、過酸化水素又はヒドロペルオキシドを反応させるが、過酸化水素としては、20質量%以上の濃度の過酸化水素水溶液が用いられる。このような高濃度の過酸化水素水溶液は、30質量%過酸化水素水溶液が市販品として入手し得るのでそれを用いるのが好ましい。
【0014】
また、ヒドロペルオキシドは、一般式R−OOH(式中のRはアルキル基)で表わされる過酸化水素のモノアルキル置換体であって、過酸化水素と同じように強い酸化作用を有する。このヒドロペルオキシドとしては、例えばメチルヒドロペルオキシド、エチルペルオキシド、プロピルヒドロペルオキシド、イソプロピルヒドロペルオキシド、ブチルヒドロペルオキシド、アミルヒドロペルオキシド、ヘキシルヒドロペルオキシド、オクチルヒドロペルオキシド、デシルヒドロペルオキシドなどがあるが、低級アルキルヒドロペルオキシドは爆発しやすいので、炭素数4以上のアルキルヒドロペルオキシドを用いるのが好ましい。
【0015】
本発明方法における、一般式(I)のエチレン性不飽和炭化水素基をもつリン化合物と過酸化水素又はヒドロペルオキシドとの反応は、副反応を抑制するために、塩基性条件下で行うのが好ましい。この塩基性条件は、アルカリ又はアルカリ土類金属の炭酸塩又は炭酸水素塩例えば炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのような無機塩基やトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミンのような有機塩基を存在させることにより形成させるが、これらに限定されるものではなく、反応媒質をpH9以上に調整し得るアルカリであればどのようなものを用いてもよい。これらのアルカリは、一般に原料化合物に対し0.1〜1当量、好ましくは0.5〜0.8当量の割合で使用される。
【0016】
また、本発明方法における過酸化水素又はヒドロペルオキシドによるエポキシ化、特にヒドロペルオキシドによるエポキシ化反応に際しては、金属触媒の存在下で行うのが有利である。この金属触媒としては、タングステン、バナジウム又はモリブデンの化合物、例えばタングステン酸、バナジ酸又はモリブデン酸のアルカリ金属塩やタングステン、バナジウム又はモリブデンの錯化合物などが用いられる。これらの金属触媒は、金属の当量に換算して原料化合物に対し0.001〜1当量、好ましくは0.01〜0.5当量の範囲内で使用される。
【0017】
本発明方法においては、必要に応じ反応溶媒を用いることができる。この反応溶媒の例としては、水やメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールのようなアルコール類、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンのような炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルのようなエーテル類、酢酸エチル、乳酸エチルのようなエステル類などを挙げることができる。これらの反応溶媒は、単独でもよいし、また2種以上の混合物でもよい。
本発明方法における反応温度としては、通常0℃ないし200℃の範囲内で選ばれるが、室温ないし100℃の範囲が好ましい。
【0018】
このようにして得られた反応生成物は、常法すなわち、反応混合物から反応溶媒を蒸留して除き、残渣を非水溶性溶媒に溶解し、水洗して、夾雑物を除去したのち、溶媒を留去することにより分離回収される。このものは、所望に応じ、さらにカラムクロマトグラフィーにより精製することができる。
本発明方法により得られるエポキシ基含有リン化合物は、赤外線吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクトルにより同定することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によると、抗生物質や難燃性高分子化合物の製造用原料化合物として知られているα‐エポキシホスホン酸エステル類やα‐エポキシホスフィン酸エステル類を低コストで効率よく製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
次に実施例により本発明を実施するための最良の形態を説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
【実施例1】
【0021】
t‐ブタノール1ml中に、α‐ヘキシルエテニルホスホン酸1mmolとトリエチルアミン0.5mmolとタングステン酸ナトリウム0.01mmolと30%濃度の過酸化水素水溶液0.12ml(過酸化水素換算1mmolに相当)を加え、室温下で16時間撹拌した。反応終了後、反応混合物中から常法に従い、以下に示すようにして反応生成物を分離回収する。
すなわち、反応混合物を蒸発乾固したのち、残留する固形物をクロロホルム1mlに溶かし、不溶物をろ過して除き、ろ液を水1mlずつで3回洗浄する。次いで、無水炭酸ナトリウムで乾燥し、クロロホルムを減圧蒸留して除き、固形分を捕集する。このようにして、α‐ヘキシルエポキシホスホン酸を分離回収する。このようにして、α‐ヘキシルエポキシホスホン酸を92%の収率で得た。
【実施例2】
【0022】
小型試験管中のt‐ブタノール溶媒0.25mlに対し、マイクロピペットを用いてα‐ヘキシルエテニルホスホン酸0.25mmolと、炭酸ナトリウム0.25mmolとタングステン酸ナトリウム0.08mmolと30%濃度の過酸化水素水溶液0.25ml(過酸化水素換算2.2mmolに相当)を加え、室温下で16時間振りまぜ反応させた。反応終了後、反応混合物から常法に従って反応生成物を分離回収することにより、85%の収率でα‐エポキシホスホン酸を得た。
【実施例3】
【0023】
小型試験管中のt‐ブタノール溶媒1mlに対し、マイクロピペットを用いてβ‐ヘキシルエテニルホスホン酸1mmolとトリエチルアミン0.5mmolとタングステン酸ナトリウム0.01mmolと30%濃度の過酸化水素水溶液0.12ml(過酸化水素換算1mmol相当)とを加え、室温下で16時間振りまぜ反応させた。反応終了後、反応混合物から常法に従って反応生成物を分離回収することにより97%の収率でα‐エポキシホスホン酸を得た。
【実施例4】
【0024】
小型試験管中のt‐ブタノール溶媒0.5mlに対し、マイクロピペットを用いてα‐(ヘキシルエテニル)フェニルホスフィン酸0.5mmolとトリエチルアミン0.25mmolとタングステン酸ナトリウム0.02mmolと30%濃度の過酸化水素水溶液0.5ml(過酸化水素換算4.4mmolに相当)を加え、室温下で16時間振りまぜて反応させた。反応終了後、反応混合物から常法に従って反応生成物を分離回収することにより62%の収率でα‐(ヘキシルエポキシ)フェニルホスフィン酸を得た。
【実施例5】
【0025】
小型試験管中のt‐ブタノール溶媒0.5mlに対し、マイクロピペットを用いてβ‐(ヘキシルエテニル)フェニルホスフィン酸0.5mmolとトリエチルアミン0.25mmolとタングステン酸ナトリウム0.02mmolと30%濃度の過酸化水素水溶液0.5ml(過酸化水素換算4.4mmolに相当)を加え、室温下で16時間振りまぜて反応させた。反応終了後、反応混合物から常法に従って反応生成物を分離回収することにより、71%の収率でβ‐(ヘキシルエポキシ)フェニルホスフィン酸を得た。
【実施例6】
【0026】
小型試験管中のエタノール溶媒1mlに対して、マイクロピペットを用いてα‐フェニルエテニルホスホン酸ジメチル1mmolと炭酸カリウム1mmolと30%濃度の過酸化水素水溶液1ml(過酸化水素換算8.8mmolに相当)を加え、室温下で24時間振りまぜて反応させた。反応終了後、反応混合物から常法に従って反応生成物を分離回収することにより70%の収率でα‐フェニルエポキシホスホン酸ジメチルを得た。
【実施例7】
【0027】
小型試験管中のエタノール溶媒1mlに対して、マイクロピペットを用いてα‐(フェニルエテニル)ホスホン酸ジメチル1mmolと炭酸ナトリウム1mmolと30%濃度の過酸化水素水溶液1ml(過酸化水素換算8.8mmolに相当)を加え、室温下で24時間振りまぜて反応させた。反応終了後、反応混合物から常法に従って反応生成物を分離回収することにより68%の収率でα‐フェニルエポキシホスホン酸ジメチルを得た。
【実施例8】
【0028】
小型試験管中のエタノール溶媒1mlに対して、マイクロピペットを用いてα‐(フェニルエテニル)フェニルホスフィン酸エチル1mmolと炭酸カリウム1mmolと30%濃度の過酸化水素水溶液1ml(過酸化水素換算8.8mmol)を加え、室温下で24時間振りまぜて反応させた。反応終了後、反応混合物から常法に従って反応生成物を分離回収することにより70%の収率でα‐(フェニルエポキシ)フェニルホスフィン酸エチルを得た。
【実施例9】
【0029】
小型試験管中のクロロホルム溶媒0.25mlに対し、マイクロピペットを用いてα‐エチルエテニルホスホン酸ジメチル0.25mmolと、炭酸ナトリウム0.25mmolと、モリブデン酸ナトリウム0.08mmolと、30%濃度の過酸化水素水溶液0.25ml(過酸化水素換算2.2mmolに相当)を加え、室温下で16時間振りまぜて反応させた。反応終了後、反応混合物から常法に従って反応生成物を分離回収することにより70%の収率でα‐エチルエポキシホスホン酸ジメチルを得た。
【実施例10】
【0030】
小型試験管中のクロロホルム溶媒0.25mlに対し、マイクロピペットを用いてα‐エチルエテニルホスホン酸ジメチル0.25mmolと、炭酸ナトリウム0.25mmolと、バナジン酸ナトリウム0.08mmolと、30%濃度の過酸化水素水溶液0.25ml(過酸化水素換算2.2mmolに相当)を加え、室温下で16時間振りまぜて反応させた。反応終了後、反応混合物から常法に従って反応生成物を分離回収することにより66%の収率でα‐エチルエポキシホスホン酸ジメチルを得た。
【実施例11】
【0031】
小型試験管中のクロロホルム溶媒1mlにマイクロピペットを用いてα‐フェニルエテニルホスホン酸ジメチル1mmolと、タングステン酸ナトリウム0.08mmolと、n‐ブチルペルオキシド8.8mmolと炭酸ナトリウム1mmolを加え、室温下16時間振りまぜて反応させた。反応終了後、反応混合物から常法に従って反応生成物を分離回収することにより65%の収率でα‐フェニルエポキシホスホン酸ジメチルを得た。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明方法は、抗生物質の反応体、難燃性高分子化合物製造用モノマーとして有用な各種エポキシ基含有リン化合物を工業的に製造する方法として好適である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式
【化1】

(式中のR及びRは水素原子又は炭化水素基、Z及びZはヒドロキシル基、炭化水素基又はヒドロカルビルオキシ基である)
で表わされるエチレン性不飽和炭化水素基をもつリン化合物に過酸化水素又はヒドロペルオキシドを反応させることを特徴とする、一般式
【化2】

(式中のR、R、Z及びZは前記と同じ意味をもつ)
で表わされるエポキシ基含有リン化合物の製造方法。
【請求項2】
一般式中のZが炭化水素基であり、Zがヒドロキシル基又はアルコキシル基である請求項1記載のエポキシ基含有リン化合物の製造方法。
【請求項3】
塩基性条件下で行う請求項1又は2記載のエポキシ基含有リン化合物の製造方法。
【請求項4】
塩基性条件下がアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属の炭酸塩又は炭酸水素塩共存下である請求項3記載のエポキシ基含有リン化合物の製造方法。
【請求項5】
金属触媒の存在下で行う請求項1又は2記載のエポキシ基含有リン化合物の製造方法。
【請求項6】
金属触媒がタングステン、モリブデン及びバナジウムの中から選ばれた少なくとも1種の金属化合物である請求項5記載のエポキシ基含有リン化合物の製造方法。

【公開番号】特開2007−51104(P2007−51104A)
【公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−238335(P2005−238335)
【出願日】平成17年8月19日(2005.8.19)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成16年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構産業技術研究助成事業「ホスホロイル基の高分子骨格への直接導入による有機材料の耐燃化」産業活力再生特別措置法第30条の適用を受ける特許出願
【出願人】(301021533)独立行政法人産業技術総合研究所 (6,529)
【Fターム(参考)】