説明

エラストマ製クラウンを利用する画像転写ローラ(ITR)

【課題】エラストマクラウンを利用する画像転写ローラ(ITR)、開示されたITRを使用する画像デバイス及び画像装置を提供する。
【解決手段】ある例示的な実施形態によれば、ITRは、円筒形状の導電シャフトと、導電シャフトの全て、または一部を覆うエラストマ材料とを含む。エラストマ材料の外面のプロファイルは、略二次のクラウンプロファイルを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
例示的な本実施形態は、プリンタ、コピー機、多機能デバイス、他等の文書処理システム、及び第1の基材から第2の基材へのトナーの転写に関連づけられる再転写を軽減するための動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
再転写に関連づけられる故障モードの例には、画像ノイズ、画像斑、欠失、色ずれ、色マクロの均一性不良、色安定性不良及び発色剤交差汚染が含まれるが、この限りではない。多色トナーベースの電子写真印刷システムは、典型的には、2つ以上の電子写真マーキングデバイスを使用して所定の色のトナーをドラムまたはベルト等の中間画像転写媒体へ個々に転写し、続いてトナーが中間媒体からシートまたは他の最終的な印刷媒体へ転写され、2回転写されたトナーがこの後、最終プリントへ定着される。再転写は、先行する上流側のマーキングデバイスからの中間画像転写ベルト上のトナーが、転写ニップ内の高電界に起因して完全に、または部分的に剥がされる(除去される)ときに発生する。以前の下流側のマーキングデバイスにおける転写ニップ内の高電界は、中間画像転写ベルト(ITB)等の中間画像転写媒体上のトナーの帯電状態を空気の絶縁破壊メカニズムを介して逆に変更し、再転写をさらに悪化させる可能性がある。これが発生すると、所望される量の1つまたは複数のトナー色が最終的な印刷シートへ転写されず、色数の増加に伴って再転写問題は悪化する。所定のマーキングデバイスにおける再転写は、そのデバイスにおける転送電界強度を下げることによって低減される場合があるが、これにより結果的に、そのデバイスにおける画像構築の間の転写が不完全になる場合がある。言い替えれば、転写ニップは、プロセス間方向のある領域ではトナーを中間ITBへ転写している可能性があるが(画像構築)、これは高電界を必要とし、一方で別の領域においてトナーを中間ITBから除去している(再転写)。さらに、多色文書処理システムの品質要件は、顧客が再転写による悪影響及び不完全な転写のない改良された画像化ケイパビリティを希望するに伴って絶えず増大している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、引き続き、再転写及び前述の問題点を軽減できる改良された多色文書処理システム及び改良された転写機構設計が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(A1)本開示の一実施形態において記述される第1の基材から第2の基材へ画像を転写するための画像転写ローラ(ITR)は、第1の長手方向の端と第2の長手方向の端とを含むシャフトと、上記シャフトの全て、または一部を覆うエラストマ材料であって、上記エラストマ材料の外面は略二次であるクラウンプロファイルを有するように適合化されるエラストマ材料とを備え、画像転写ローラは、第1の基材から第2の基材への画像転送のためにニップに渡って均一な画像転送電界を発生することと機能的に関連づけられ、ニップは、第1の力を第1の長手方向の端へ、かつ第2の力を第2の長手方向の端へ加えることによりエラストマ材料を第1及び第2の基材の一方へ長手方向に係合することに関連づけられ、第1及び第2の力はニップに対して略直交し、かつ第1及び第2の力は、長手方向の接触圧力プロファイルがエラストマ材料の中心を軸として対称性であることを保証するためにもう一方の端に対して適切に平衡化される。
【0005】
(A2)本開示の別の実施形態では、段落A1による画像転写ローラ(ITR)が記述されていて、Dmaxはエラストマ材料の外面において決定されるITRの最大直径を表し、エラストマ材料の外面は台形プロファイルを有するように適合化され、台形プロファイルは振幅Cのクラウンと、長手方向幅Lのクラウンと、エラストマ材料の第1の長手方向の端からクラウンへ延びかつ長手方向幅Lをエラストマ材料の第1の長手方向の端からクラウンへ延ばす第1のランプと、エラストマ材料の第2の長手方向の端からクラウンへ延びかつ長手方向幅Lをエラストマ材料の第2の長手方向の端からクラウンへ延ばす第2のランプとを含み、Lは第1のランプの長手方向幅Lと、第2のランプの長手方向幅Lと、クラウンの長手方向幅Lとの合計を表し、L/Lは0.33に略等しい。
【0006】
(A3)本開示の別の実施形態では、段落A2による画像転写ローラ(ITR)が記述されていて、Cは100μmから500μmまでの範囲内であり、Lは260mmから401mmまでの範囲内であり、かつDmaxは10mmから40mmまでの範囲内である。
【0007】
(A4)本開示の別の実施形態では、段落A2による画像転写ローラ(ITR)が記述されていて、第1の基材は感光体ドラム、感光体ベルト、中間画像転写ドラム及び中間画像転写ベルトのうちの1つであり、かつ第2の基材は中間画像転写ベルト、中間画像転写ドラム及び媒体シートのうちの1つである。
【0008】
(A5)本開示の別の実施形態では、段落A2による画像転写ローラ(ITR)が記述されていて、第1の基材は感光体ドラムであり、第2の基材は中間画像転写ベルトであり、かつ画像は電子写真プロセスを使用して感光体ドラム上へ現像される。
【0009】
(A6)本開示の別の実施形態では、段落A1による画像転写ローラ(ITR)が記述されていて、第1の基材は感光体ドラム、感光体ベルト、中間画像転写ドラム及び中間画像転写ベルトのうちの1つであり、かつ第2の基材は中間画像転写ベルト、中間画像転写ドラム及び媒体シートのうちの1つである。
【0010】
(A7)本開示の別の実施形態では、段落A1による画像転写ローラ(ITR)が記述されていて、第1の基材は感光体ドラムであり、第2の基材は中間画像転写ベルトであり、かつ画像は電子写真プロセスを使用して感光体ドラム上へ現像される。
【0011】
(A8)本開示の別の実施形態では、段落A1による画像転写ローラ(ITR)が記述されていて、シャフトは円筒形に成形される。
【0012】
(A9)本開示の別の実施形態では、段落A1による画像転写ローラが記述されていて、シャフトは導電性であり、画像転写ローラは、画像を転写するためにニップに渡って均一な画像転送電界を発生すべく電気的にバイアスされるように適合化される。
【0013】
(A10)本開示の別の実施形態では、段落A1による画像転写ローラが記述されていて、ニップは、第1の力を第1の長手方向の端へ、かつ第2の力を第2の長手方向の端へ加えることによるエラストマ材料と第2の基材との長手方向の係合及び第2の基材と第1の基材との係合に関連づけられる。
【0014】
(A11)本開示の別の実施形態では、段落A1による画像転写ローラが記述されていて、シャフトは導電性であり、画像転写ローラは、画像を転写するためにニップに渡って均一な画像転送電界を発生すべく接地されるように適合化される。
【0015】
(A12)本開示の別の実施形態では、段落A1による画像転写ローラが記述されていて、ニップは、第1の力を第1の長手方向の端へ、かつ第2の力を長手方向の端へ加えることによるエラストマ材料と第1の基材との長手方向の係合及び第1の基材と第2の基材との係合に関連づけられる。
【0016】
(B1)本開示の別の態様において記述される画像マーキングデバイスは、感光体ドラムと、感光体ドラムと機能的に関連づけられかつ感光体ドラム上へ静電画像を形成するように構成される露光ステーションと、感光体ドラムと機能的に関連づけられかつ静電画像をトナー材料で現像するように構成される現像剤システムと、感光体ドラムと機能的に関連づけられる中間画像転写ベルトと、現像された静電画像の感光体ドラムから中間画像転写ベルトへの転送と機能的に関連づけられる画像転写ローラ(ITR)とを備え、前記ITRは、第1の長手方向の端と第2の長手方向の端とを含むシャフトと、シャフトの全て、または一部を覆うエラストマ材料であって、エラストマ材料の外面は略二次のクラウンプロファイルを有するように適合化されるエラストマ材料とを備え、画像転写ローラは、現像された画像を感光体ドラムから中間画像転写ベルトへ転送するためにニップに渡って均一な画像転送電界を発生することと機能的に関連づけられ、ニップは、第1の力を第1の長手方向の端へ、かつ第2の力を第2の長手方向の端へ加えることによるエラストマ材料と中間画像転写ベルト及び感光体ドラムのうちの一方との長手方向の係合に関連づけられ、第1及び第2の力はニップに対して略直交し、かつ第1及び第2の力は、長手方向の接触圧力プロファイルがエラストマ材料の中心を軸として対称性であることを保証するためにもう一方の端に対して適切に平衡化される。
【0017】
(B2)本開示の別の実施形態では、段落B1による画像マーキングデバイスが記述されていて、Dmaxはエラストマ材料の外面において決定されるITRの最大直径を表し、エラストマ材料の外面は台形プロファイルを有するように適合化され、台形プロファイルは振幅Cのクラウンと、長手方向幅Lのクラウンと、エラストマ材料の第1の長手方向の端からクラウンへ延びかつ長手方向幅Lをエラストマ材料の第1の長手方向の端からクラウンへ延ばす第1のランプと、エラストマ材料の第2の長手方向の端からクラウンへ延びかつ長手方向幅Lをエラストマ材料の第2の長手方向の端からクラウンへ延ばす第2のランプとを含み、Lは第1のランプの長手方向幅Lと、第2のランプの長手方向幅Lと、クラウンの長手方向幅Lとの合計を表し、L/Lは0.33に略等しい。
【0018】
(B3)本開示の別の実施形態では、段落B2による画像マーキングデバイスが記述されていて、Cは100μmから500μmまでの範囲内であり、Lは260mmから401mmまでの範囲内であり、かつDmaxは10mmから40mmまでの範囲内である。
【0019】
(B4)本開示の別の実施形態では、段落B1による画像マーキングデバイスが記述されていて、画像は電子写真プロセスを使用して感光体ドラム上へ現像される。
【0020】
(B5)本開示の別の実施形態では、段落B1による画像マーキングデバイスが記述されていて、シャフトは円筒形に成形される。
【0021】
(B6)本開示の別の実施形態では、段落B1による画像マーキングデバイスが記述されていて、シャフトは導電性であり、画像転写ローラは、画像を転写するためにニップに渡って均一な画像転送電界を発生すべく電気的にバイアスされるように適合化される。
【0022】
(B7)本開示の別の実施形態では、段落B1による画像転写ローラが記述されていて、シャフトは導電性であり、画像転写ローラは、画像を転写するためにニップに渡って均一な画像転送電界を発生すべく接地されるように適合化される。
【0023】
(C1)本開示のさらに別の実施形態において記述される画像マーキング装置は、中間画像転写ベルトと、中間画像転写ベルトへの画像の転送と機能的に関連づけられる複数の画像マーキングデバイスであって、各々が別個のトナー材料着色剤に関連づけられる複数の画像マーキングデバイスと、中間画像転写ベルトから媒体基材への画像の転送と機能的に関連づけられる画像転写ステーションとを備え、各画像マーキングデバイスは、感光体ドラムと、感光体ドラムと機能的に関連づけられかつ感光体ドラム上へ静電画像を形成するように構成される露光ステーションと、感光体ドラムと機能的に関連づけられかつ静電画像をトナー材料で現像するように構成される現像剤システムと、現像された静電画像の感光体ドラムから中間画像転写ベルトへの転送と機能的に関連づけられる画像転写ローラ(ITR)とを備え、ITRは、第1の長手方向の端と第2の長手方向の端とを含むシャフトと、シャフトの全て、または一部を覆うエラストマ材料であって、エラストマ材料の外面は略二次のクラウンプロファイルを有するように適合化されるエラストマ材料とを備え、画像転写ローラは、現像された画像を感光体ドラムから中間画像転写ベルトへ転送するためにニップに渡って均一な画像転送電界を発生することと機能的に関連づけられ、ニップは、第1の力を第1の長手方向の端へ、かつ第2の力を第2の長手方向の端へ加えることによるエラストマ材料と中間画像転写ベルト及び感光体ドラムのうちの一方との長手方向の係合に関連づけられ、第1及び第2の力はニップに対して略直交し、かつ第1及び第2の力は、長手方向の接触圧力プロファイルがエラストマ材料の中心を軸として対称性であることを保証するためにもう一方の端に対して適切に平衡化される。
【0024】
(C2)本開示の別の実施形態では、段落C1による画像マーキング装置が記述されていて、Dmaxはエラストマ材料の外面において決定されるITRの最大直径を表し、エラストマ材料の外面は台形プロファイルを有するように適合化され、台形プロファイルは振幅Cのクラウンと、長手方向幅Lのクラウンと、エラストマ材料の第1の長手方向の端からクラウンへ延びかつ長手方向幅Lをエラストマ材料の第1の長手方向の端からクラウンへ延ばす第1のランプと、エラストマ材料の第2の長手方向の端からクラウンへ延びかつ長手方向幅Lをエラストマ材料の第2の長手方向の端からクラウンへ延ばす第2のランプとを含み、Lは第1のランプの長手方向幅Lと、第2のランプの長手方向幅Lと、クラウンの長手方向幅Lとの合計を表し、L/Lは0.33に略等しい。
【0025】
(C3)本開示の別の実施形態では、段落C2による画像マーキング装置が記述されていて、Cは100μmから500μmまでの範囲内であり、Lは260mmから401mmまでの範囲内であり、かつDmaxは10mmから40mmまでの範囲内である。
【0026】
(C4)本開示の別の実施形態では、段落C1による画像マーキング装置が記述されていて、トナー材料着色剤は、シアン、イエロー、マゼンタ、ブラック、オレンジ、紫、赤、緑及び青のうちの2つ以上である。
【0027】
(C5)本開示の別の実施形態では、段落C1による画像マーキング装置が記述されていて、画像は電子写真プロセスを使用して感光体ドラム上へ現像される。
【0028】
(C6)本開示の別の実施形態では、段落C1による画像マーキング装置が記述されていて、シャフトは円筒形に成形される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本開示による画像転写ロール(ITR)の例示的な一実施形態を実装する電子写真プリンタを示す略図である。
【図2】本開示による画像転写ロールを組み込む電子写真ステーションの例示的な一実施形態を示す略図である。
【図3】ニップ機構、ITRエラストマクラウン及びマクロ均一性スマイルとして知られる再転写欠陥間の関係を示す。
【図4】ITRの例示的な一実施形態及び関連の負荷機構を示す。
【図5】本開示によるITRの例示的な一実施形態を示す。
【図6】転写ニップ及びトナーの再転写の詳細を示す。
【図7】本発明によるITRの例示的な一実施形態に関連づけられる台形のクラウンプロファイルを示すグラフである。
【図8】本開示による例示的なITRの最良適合の台形クラウンプロファイルと比較した二次クラウンプロファイルを示すグラフである。
【図9】二次クラウンプロファイルへのITR台形フィットの例をクラウンの振幅の関数として示す複数のグラフである。
【図10】二次クラウンプロファイルへのITR台形フィットの例をエラストマ長さの関数として示す複数のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本開示は、内外の非均一な転写効率をもたらす非均一なニップ圧力及びニップ幅がその根本的原因であるページ内の色のマクロ均一性及び斑欠陥に対処するために、最適化されたロールのクラウンプロファイルを有する画像転写ローラ(ITR)を提供する。
【0031】
端を感光体ドラムに当てて負荷される一定のゴム径のクラウンのないITR、例えばバイアス可能な転写ローラ及び/またはバックアップローラは、シャフトの撓みに起因して処理方向に一定の転送ニップ幅を提供しない。ニップの圧力及び幅は、ITRの両端で中心よりも著しく大きくなる可能性があり、ITRの両端でより高い転写電界を発生させる。その結果、感光体から中間ITB(画像転写ベルト)等の中間画像転写表面へのトナー転写効率は、転写及び再転写(除去)される質量の同時変化によってページ全体で変わり、結果的にページの色が「スマイル」プロファイルで変化する。この問題は、ページの内側及び外側の縁に近い暗さ及び色相(カラー)が中心部とは異なる、または、画像斑の重大度がページの縁と中心部とで変わる場合がある赤及び緑等のオーバーレイ色で特に明らかである。クラウン状にされたITRは、ローラの両端から中心部へ移行する際にITR直径を漸増することによってシャフトの撓みを補償する。
【0032】
図1を参照すると、本開示の特徴を組み込んだ、コピー機またはレーザプリンタ等の電子写真プリンタ10の概略図が示されている。本開示については、図面に示された実施形態を参照して説明するが、本発明が多くの代替形式の実施形態において具現され得ることは理解されるべきである。さらに、エレメントまたは材料のサイズ、形状またはタイプは、任意の適切なものが使用される可能性もある。
【0033】
図1を参照すると、少なくとも1つのバイアスされた第1の画像転写ロール12を含む電子写真プリンタ10が示されている。多くの電子写真プリンタ10は、図1に示されているように、少なくとも1つのバイアスされた第1の画像転写ロール12を使用して、画像化されたトナー14をシート型の基材16または中間画像転写ベルト18へ転写する。画像化されたトナー14をまず中間画像転写ベルトへ、続いてシート型の基材へ転写することが図示されかつ記述されるが、本開示はこれらに限定されず、画像転写ローラは、本開示のより広範な態様から逸脱することなく連続する紙ロールへ転写するために使用されることも可能である。高容量の電子写真プリンタ10の中には、5つ以上のバイアスされた画像転写ロール12を有する場合のあるものもあるが、多くの低容量の電子写真プリンタ10は少なくとも1つのバイアスされた画像転写ロール12を有する。
【0034】
米国特許第3,781,105号は、電子写真プリンタに使用されるバイアスされた画像転写ロールの幾つかの例を開示している。上記特許に開示されている詳細の中には、本明細書における実施形態の詳細の代替教示についての関心事であり得るものがある。
【0035】
次に図2を参照すると、バイアスされた第1の画像転写ロール12は、概して、一定の電流を保つために高電圧電源226がバイアスされた画像転写ロール12の鋼製シャフト228へ印加される電圧(VITR)を変える定電流モードで動作される。ある実施形態において、バイアスされた画像転写ロール12の電圧レベルの変化は、バイアスされた画像転写ロール12と例えば光伝導体ドラム38との間に小さい空隙を有する、または空隙を持たない接触領域または略接触領域である各ニップと連通する空隙内の電界の変化を示すために用いられることが可能である。ニップ領域232は、概して、ニップの上流側(ニップ前領域)の空隙と、ニップの下流側(ニップ後領域)の空隙とを含む。バイアスされた画像転写ロール12は、感光体、ベルト及びトナー等のコンポーネント36がニップ領域232を通って移動していく動的モードで機能することができる。
【0036】
とりわけ、ニップ領域232内のバイアスされた画像転写ロール12の電界は、ニップ領域232を通過する電子写真プリンタ10のコンポーネント36により発生される電界によって影響される可能性がある。バイアスされた画像転写ロール12のシャフト228へ印加される電圧(VITR)は、サブシステム22の動作特性の変化及びサブシステム22の様々なコンポーネント36の電界及び/または電荷及び/または厚さに反応してシフトする。
【0037】
本開示の具体的な特徴を詳細に説明する前に、白黒または多色コピー機またはレーザプリンタであり得る例示的な電子写真プリンタ10についてさらに説明する。コピー処理を開始するために、多色の原文書はラスタ入力スキャナ(RIS)上へ位置合わせされ、ラスタ入力スキャナは原文書から画像全体を捕捉し、これが次にラスタ出力スキャナ(ROS)37へ送信される。ラスタ出力スキャナ37は、電子写真プリンタ10の1つまたは複数の光伝導体ドラム(OPC)38の光伝導体64の帯電部分を照射する。光伝導体ドラム38が図示されかつ記述されているが、本開示はこれに限定されず、光伝導表面64は、本開示のより広範な態様から逸脱することなく、あるタイプのベルトまたは他の構造体であってもよい。ラスタ出力スキャナ37は、各光伝導体ドラム38を露光して4つの減法混色原色潜像のうちの1つを記録する。
【0038】
引き続き図2を参照すると、1つの潜像は、トナー246の1つのタイプであるシアン現像剤材料で現像される24。各々個々の光伝導体ドラム38上で、別の潜像はマゼンタ現像剤材料で現像され24、第3の潜像はイエロー現像剤材料で現像され24、かつ第4の潜像はブラック現像剤材料で現像される24。現像されたこれらの画像252は転写前サブシステム51で帯電され、続いて中間ベルト18へ転写されかつ続いてコピー用紙16上へ互いに見当を合わせて重ね合わされて転写され、コピー用紙上へ多色画像が形成される。次に、上記用紙は定着され、カラーコピーが形成される。転写後、光伝導体ドラム38は、清浄前サブシステム48、清浄化サブシステム49及び消去ランプ50を用いて清浄化される。
【0039】
再度図1を参照すると、電子写真プリンタ10は、第1の画像転写ロール12、第2の画像転写ロール40及び82、テンションローラ54、ステアリングローラ55及び駆動ローラ56の周囲で引きずられる中間画像転写ベルト18を含むことが可能である。駆動ローラ56が回転するにつれて、中間画像転写ベルト18は矢印58の方向へ前進され、続いて中間画像転写ベルト18の連続する部分が上記ベルトの移動経路の周辺に配置される様々な処理ステーションを介して前進される。中間画像転写ベルト18は、通常、電子写真プリンタの動作に伴って連続的に前進する。
【0040】
図2を参照すると、まず、各光伝導体ドラム38の一部が帯電ステーション60を通過する。帯電ステーション60では、コロナ発生デバイスまたは他の帯電デバイスが、各光伝導体ドラム38の光伝導表面64を比較的高い略均一な電圧電位(Vopc)に帯電するために帯電電圧を発生する。
【0041】
図2に示されているように、帯電された各光伝導体ドラム38は露光ステーション65へと回転される。各露光ステーション65は、多色原文書がその上で位置合わせされるラスタ入力スキャナによって導出された情報に対応する変調された光ビームを受信する。或いは、レーザ印刷アプリケーションでは、露光はデジタル文書のコンテンツによって決定されてもよい。変調された光ビームは各光伝導体ドラム38の表面64に当たり、帯電表面64を選択的に照射して上記表面上に静電潜像を形成させる。各光伝導体ドラム38の光伝導表面64は、各色を表す3つの潜像のうちの1つを記録する。第4の光伝導体ドラム66は、カラー文書または白黒文書の何れかに使用される。
【0042】
各光伝導体ドラム38上に静電潜像が記録された後、中間画像転写ベルト18は、参照数字68、70、72及び74により指示される4つの電子写真ステーションの各々へ向かって前進される。フルカラー画像は、原色トナー色毎に1つである4つの第1の転写ステップにおいて中間画像転写ベルト18上に組み立てられる。電子写真ステーション68、70、72、74は各々、各光伝導体ドラム38の光伝導表面64上へ特定の色のトナー粒子を付着させる。
【0043】
再度図2を参照すると、中間画像転写ベルト18が各電子写真ステーション68、70、72、74を通過するにつれて、個々の光伝導体ドラム38は、先行する電子写真ステーション68、70、72によって中間画像転写ベルト18上へ付着されたトナー画像14の移動を各光伝導体ドラム38上のトナー252の回転と同期させるように中間画像転写ベルト18の移動に伴って回転する。各光伝導体ドラム38の光伝導表面64の各々に記録された各現像画像252は、互いに見当を合わせて重ね合わされて中間画像転写ベルト18へ転写され、着色された原文書の多色コピー14が形成される。
【0044】
引き続き図2を参照すると、バイアスされた画像転写ロール12と各光伝導体ドラム38との収束は、光伝導表面64からのトナー粒子252と中間画像転写ベルト18とが同時的に進入するニップ232を形成する。バイアスされた画像転写ロール12は、光伝導体ドラム38上のトナー画像252を中間画像転写ベルト18へ転写させ、かつ中間画像転写ベルト18へ先に転写された任意のトナー粒子14と合体させる。転写が始まるにつれて、光伝導体ドラム38の表面64、中間画像転写ベルト18及び何れかの表面上に存在する任意のトナー14、252は、ニップ領域232に関連づけられる空隙へ進入する。
【0045】
図1及び図2を参照すると、現像24及びこれに続く各色の中間画像転写ベルト18への転写の後、トナー画像14は、トナー画像14が普通紙または他の任意の適切なサポート基材のシートであってもよいサポート材料16のシートへ転送される位置を画定する転写ステーション78へ移動される。シート輸送装置80は、シート16を動かして中間画像転写ベルト18と接触させる。シート輸送の間、シート16は、現像されたトナー画像14と同期して中間画像転写ベルト18と接触するように移動される。
【0046】
図1に示されているように、中間画像転写ベルト18上のトナー画像14は、カラー原文書の多色コピーを形成するために、互いに見当を合わせて重ね合わされてシートへ転写される。バックアップロール40は第2のバイアスされた画像転写ロール82と共に、トナー画像14をシート型の基材16へ転写する。従来、バックアップローラ40の表面には、鋼製ローラを用いて高電圧が印加される。画像転写ロール82のシャフトは、接地される。これにより、中間画像転写ベルト18からトナー14を基材16へ引っ張る電界が生成される。
【0047】
シート輸送システム80は、シートを定着ステーションへ輸送しかつキャッチトレイへ除去するように方向づける。各光伝導体ドラム38は、清浄前サブシステム48と、残留トナーを除去するための清浄化サブシステム49とを含むクリーニングステーションも含む。消去ランプサブシステム50は、残留電荷を除去する。
【0048】
これまでの説明は、本特許出願の目的に沿って本開示の特徴を組み込んだ電子写真プリンタ10の一般的動作を例示するに足るものであるはずである。説明した通り、電子写真プリンタ10は、幾つかの周知のデバイスまたはシステムのうちの任意のものの形式をとってもよい。特有の電子写真処理サブシステム22またはプロセスの変形例は、本開示の動作に影響することなく予期されてもよい。
【0049】
先に論じたように、タンデム中間ベルト転写印刷エンジンにおける第1の転送ITRは、再転写スマイルとして知られるプロセス間カラーマクロ均一性欠陥及び画像斑の重大度のプロセス間変動の双方の軽減を助力するためにクラウン状にされることが可能である。しかしながら事例によっては、ITRエラストマは、クラウンの設計不良に起因して非最適な台形クラウンプロファイルを有する。その結果、電界内に、修理依頼の電話及び全体的な運転コストの増加に繋がる可能性のある再転写スマイル欠陥が観察される。
【0050】
次に、再転写スマイルのプロセス間マクロ均一性欠陥等の画像非均一性を略排除する、単純で製造が容易な近最適ITRエラストマクラウンプロファイルのためのITR設計ルールセット及びこれらの設計ルールに従った例示的な実施形態について述べる。ニップ機構のシミュレーションは、二次クラウンプロファイルを有するITRがプロセスに渡って極めて均一なニップ幅を有することを示している。均一なニップ幅は、転写電界も均一であることを保証する。これは、次には、プロセス間再転写の均一な除去を保証し、これにより、再転写スマイル欠陥が除去される。
【0051】
残念ながら、二次クラウンプロファイルは製造が困難かつ高価である。設計ルールは、結果的に二次のクラウンプロファイルに近いものをもたらす安価で製造が容易な台形クラウン仕様について規定される。最適な台形クラウンプロファイルのランプ領域の長さ(L)は、L=0.33Lである。但し、LはITRエラストマの合計長さである。これに対して、他の印刷システムは、共に小さすぎる、例えばL/L=0.21であるクラウン振幅及びランプ長さを有する非最適な台形設計を採用している。
【0052】
プロセス間再転写スマイルのマクロ均一性欠陥を排除するためには(図3参照)、プロセスに渡って画像転写電界が均一に生成されなければならない。
【0053】
均一な画像転写電界を達成するためには、プロセスに渡ってニップ幅が均一でなければならない。
【0054】
均一なニップ幅を達成するためには、ITRエラストマは略二次のクラウンプロファイルを保有しなければならない。
【0055】
これらの条件に加えて、負荷機構により発生される内外の負荷は最適化されなければならず、かつクラウンの振幅も最適化されなければならない。
【0056】
本開示では、比較的安価で製造が単純なITRクラウンプロファイルを最適化するための設計ルールセットについて記述する。具体的には、L/L=0.33を有する台形クラウンプロファイルが略二次のクラウンプロファイルを提供することを実証する。但し、Lは台形のランプ領域の長さであり、Lはエラストマの長さである。
【0057】
図4には、本開示の例示的な一実施形態によるITR負荷機構が示されている。ITRは、堅い金属製シャフト上へ取り付けられるエラストマ材料からなる。バイアスされた画像転写ロール(ITR)300は、感光体(OPC)310に接触している中間画像転写ベルト(ITB)305の背面に当てて負荷される(K1及びK2)。ITRの負荷は、ばね定数K1及びK2を有する内側及び外側のばね315及び320を利用する機構によって与えられる。本図において、ITRエラストマの直径はφD1であり、中心シャフトの直径はφD2である。
【0058】
エラストマ材料が金属製シャフトを中心にする場合もしない場合もあることは理解されるべきである。エラストマ材料が金属製シャフトを中心にしていない状況では、各端上の力は、プロセス横断方向の均一なニップ幅を保証するために幾分か不均衡にされる必要がある。そうでなければ、ニップは、エラストマ材料を超えてより短いシャフト延長部を有するエラストマ材料の端よりも、エラストマ材料を超えてより長いシャフト延長部を有するエラストマ材料の端上においてより広くなる。
【0059】
図5は、エラストマの中心、XELASTOMERが、x=0で位置決めされるシャフトの中心に対して変位されるITRを示す。エラストマの質量、MELASTOMERがITRの合計質量、mITR(即ち、シャフト302及びエラストマ304)より少なければ、外側の負荷力FOBと内側の負荷力FIBとの間の関係は次式で記述されることが可能である。但し、XIBはFIBの印加位置であり、XOBはFOBの印加位置である。図5におけるように、エラストマがITRの内側へ向かって変位されていれば、
【数1】


である。但し、
【数2】


であり、FTENSIONはITR上の中間ITBの張力及び巻き付きに起因するITR上の力であり(図4を参照)、FITB_OPCは中間ITBとOPCとの間の接触力であり、mITRgはITR上の重力である。ITRエラストマ304がITRシャフトの外側の端へ向かってシフトされていれば、
【数3】


となる。
【0060】
図5は、導電コア302とエラストマスリーブ304とを含むITRを示している。ITRのニップは、同じく再転写のメカニズムを示す図6においてさらに詳細に示されている。図6は、赤の画像(イエロー上のマゼンタ)が下流の転写ニップへ進入するところを示している。下流側のニップにおける高電界は、トナーパイル内の空気絶縁破壊及び画像内の符号違いのトナー発生を引き起こす。その結果、上層の符号違いのマゼンタトナーの幾分かは、下流側ニップにおける高転写電界に起因して下流側の感光体OPC310へ「再転写」される。マゼンタトナーの剥がれは、色ずれに繋がる。転写電界が空間的に不均一であれば、再転写で剥がれて最終的に生じる色も空間的に不均一になる。再転写によるマクロ均一性欠陥は、斑欠陥の場合と同様に、空間的に不均一な色ずれの発現である。斑は、長さ規模0.1mmから5mmまでの空間的な色の不均一性を指す。
【0061】
図7には、ITRに関連づけられる台形クラウンプロファイルが示されている。DMAXはITRエラストマの直径であり、Cはクラウンの振幅であり、Lはエラストマの合計幅であり、Lは台形のランプ領域の幅である。図7では、クラウンの振幅は500ミクロン(0.5mm)であり、Lは134mmであり、かつL=401mmである。
【0062】
最良適合の台形に関する設計ルールを確立するために、二次のクラウンプロファイルに対する最小二乗フィットを計算した。但し、Lは、二次参照クラウンプロファイルからの偏差平方和を最小限に抑えるように変更された。これらのフィットでは、台形の場合のC、L及びDMAXは、C=400μm、DMAX=500及びL=401mmであるクラウンについて図8に示されているように、二次参照クラウンプロファイル400の場合のC、L及びDMAXと同じであるように制約された。この最良適合の台形402では、L=0.33L=134mmであることに留意されたい。この手順が、C=100から500μmまでの範囲のクラウン振幅について、かつL=260から401mmまでの範囲のエラストマ長さについて反復された。次表は、その結果を纏めたものであり、L/L=0.33がC及びLとは独立した最良適合の台形クラウンプロファイルを与えることを示している。
【0063】
【表1】

【0064】
提示されている表は、台形クラウンプロファイルの設計に際して使用されるべき汎用スケーリング則である。図9及び図10には、上表におけるデータに関する二次のクラウンプロファイル(丸付きの実曲線)に対する台形フィット(丸なしの実曲線)が示されている。各事例において、L/L=0.33のとき、台形クラウンプロファイルは二次のクラウンプロファイルに極めて類似するように見える。
【0065】
これらの、及び他のL/L=0.33を使用して、標的ニップ幅に到達し同時にプロセス間のニップ幅不均一性を排除する、DOE(即ち、実験設計技術を使用する制御された実験)における変化するクラウン振幅を有するITRと、合計ばね力(9.0N)と、クラウン振幅(430mm)との組合せが決定された。また、この設計では、プロセスに渡って転写電界が空間的に均一であったことも実証されている。
【0066】
開示された実施形態が例としてのC、L及びDMAX値に限定されないことは理解されるべきである。例えば、Cは10ミクロンから2000ミクロン(かなり柔軟かつ/またはかなり広い)までの範囲内であってもよく、DMAXは10mmから1000mmまでの範囲内であってもよい。好適には、Cは100ミクロンから5000ミクロンまでの範囲内であり、Lは260mmから401mmまでの範囲内でありかつDMAXは10mmから40mmまでの範囲内である。
【0067】
実質的に、開示されている実施形態は、
ITRエラストマをL/L=0.33である台形クラウンプロファイルに研磨することと、
標的ニップ幅及び標的ニップ圧力を達成し、かつプロセスに渡って(即ち、ITRエラストマの長さに沿って)均一なニップ幅及びニップ圧力を達成するために、(1)ITRシャフト上の負荷力、(2)ITRエラストマのデュロメータ、及び(3)クラウンプロファイルの振幅を最適化することを含む。
【0068】
略二次プロファイルのニップに関連づけられる幾つかの潜在的優位点には、プロセスに渡る均一なニップ幅及びプロセスに渡る均一なニップ圧力及び2つ以上の分別(4色エンジンでは、分別はイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックである)を有する混合色を含むプロセスに渡る均一なカラーが含まれる。さらに、再転写スマイル均一性欠陥は軽減され、転写に誘導される斑はプロセスに渡って低減されかつより均一になり、プロセスに渡ってより均一な印刷品質が生成され、プロセスに渡ってよりロバストな(ノイズ因子に対する感受性がより少ない)画像品質が生成され、プロセス間画像品質不均一性の排除に起因して修理依頼の電話は減り、かつ運転コストは低減される。
【0069】
開示された実施形態は、画像転写にITRを使用する任意のエンジンに適用可能である。これは特に、カラータンデムIBT(中間ベルト転写)アーキテクチャに有益である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の基材から第2の基材へ画像を転写するための画像転写ローラ(ITR)であって、
第1の長手方向の端と第2の長手方向の端とを含むシャフトと、
前記シャフトの全て、または一部を覆うエラストマ材料であって、前記エラストマ材料の外面は略二次のクラウンプロファイルを有するように適合化されるエラストマ材料とを備え、
前記画像転写ローラは、前記第1の基材から前記第2の基材への画像転送のためにニップに渡って均一な画像転送電界を発生することと機能的に関連づけられ、前記ニップは、第1の力を前記第1の長手方向の端へ、かつ第2の力を前記第2の長手方向の端へ加えることにより前記エラストマ材料を前記第1及び第2の基材の一方へ長手方向に係合することに関連づけられ、前記第1及び第2の力は前記ニップに対して略直交し、かつ前記第1及び第2の力は、前記長手方向の接触圧力プロファイルが前記エラストマ材料の中心を軸として対称性であることを保証するためにもう一方の端に対して適切に平衡化される画像転写ローラ(ITR)。
【請求項2】
maxは前記エラストマ材料の外面において決定される前記ITRの最大直径を表し、前記エラストマ材料の前記外面は台形プロファイルを有するように適合化され、前記台形プロファイルは振幅Cのクラウンと、長手方向幅Lのクラウンと、前記エラストマ材料の第1の長手方向の端からクラウンへ延びかつ長手方向幅Lを前記エラストマ材料の前記第1の長手方向の端から前記クラウンへ延ばす第1のランプと、前記エラストマ材料の第2の長手方向の端からクラウンへ延びかつ長手方向幅Lを前記エラストマ材料の前記第2の長手方向の端からクラウンへ延ばす第2のランプとを含み、Lは前記第1のランプの長手方向幅Lと、前記第2のランプの長手方向幅Lと、前記クラウンの前記長手方向幅Lとの合計を表し、L/Lは0.33に略等しい、請求項1に記載の画像転写ローラ(ITR)。
【請求項3】
Cは100μmから500μmまでの範囲内であり、Lは260mmから401mmまでの範囲内であり、かつDmaxは10mmから40mmまでの範囲内である、請求項2に記載の画像転写ローラ(ITR)。
【請求項4】
前記第1の基材は感光体ドラム、感光体ベルト、中間画像転写ドラム及び中間画像転写ベルトのうちの1つであり、かつ前記第2の基材は中間画像転写ベルト、中間画像転写ドラム及び媒体シートのうちの1つである、請求項2に記載の画像転写ローラ(ITR)。
【請求項5】
前記第1の基材は感光体ドラムであり、前記第2の基材は中間画像転写ベルトであり、かつ前記画像は電子写真プロセスを使用して前記感光体ドラム上へ現像される、請求項2に記載の画像転写ローラ(ITR)。
【請求項6】
画像マーキングデバイスであって、
感光体ドラムと、
前記感光体ドラムと機能的に関連づけられかつ前記感光体ドラム上へ静電画像を形成するように構成される露光ステーションと、
前記感光体ドラムと機能的に関連づけられかつ前記静電画像をトナー材料で現像するように構成される現像剤システムと、
前記感光体ドラムと機能的に関連づけられる中間画像転写ベルトと、
前記現像された静電画像の前記感光体ドラムから前記中間画像転写ベルトへの転送と機能的に関連づけられる画像転写ローラ(ITR)とを備え、前記ITRは、
第1の長手方向の端と第2の長手方向の端とを含むシャフトと、
前記シャフトの全て、または一部を覆うエラストマ材料であって、前記エラストマ材料の外面は略二次のクラウンプロファイルを有するように適合化されるエラストマ材料とを備え、
前記画像転写ローラは、前記現像された画像を前記感光体ドラムから前記中間画像転写ベルトへ転送するためにニップに渡って均一な画像転送電界を発生することと機能的に関連づけられ、前記ニップは、第1の力を前記第1の長手方向の端へ、かつ第2の力を前記第2の長手方向の端へ加えることによる前記エラストマ材料と前記中間画像転写ベルト及び前記感光体ドラムのうちの一方との長手方向の係合に関連づけられ、前記第1及び第2の力はニップに対して略直交し、かつ前記第1及び第2の力は、前記長手方向の接触圧力プロファイルが前記エラストマ材料の中心を軸として対称性であることを保証するためにもう一方の端に対して適切に平衡化される画像マーキングデバイス。
【請求項7】
maxは前記エラストマ材料の前記外面において決定される前記ITRの最大直径を表し、前記エラストマ材料の前記外面は台形プロファイルを有するように適合化され、前記台形プロファイルは振幅Cのクラウンと、長手方向幅Lのクラウンと、前記エラストマ材料の第1の長手方向の端から前記クラウンへ延びかつ長手方向幅Lを前記エラストマ材料の前記第1の長手方向の端から前記クラウンへ延ばす第1のランプと、前記エラストマ材料の第2の長手方向の端から前記クラウンへ延びかつ長手方向幅Lを前記エラストマ材料の前記第2の長手方向の端から前記クラウンへ延ばす第2のランプとを含み、Lは前記第1のランプの長手方向幅Lと、前記第2のランプの長手方向幅Lと、前記クラウンの長手方向幅Lとの合計を表し、L/Lは0.33に略等しい、請求項6に記載の画像マーキングデバイス。
【請求項8】
Cは100μmから500μmまでの範囲内であり、Lは260mmから401mmまでの範囲内であり、かつDmaxは10mmから40mmまでの範囲内である、請求項7に記載の画像マーキングデバイス。
【請求項9】
画像マーキング装置であって、
中間画像転写ベルトと、
前記中間画像転写ベルトへの画像の転送と機能的に関連づけられる複数の画像マーキングデバイスであって、各々が別個のトナー材料着色剤に関連づけられる複数の画像マーキングデバイスと、
前記中間画像転写ベルトから媒体基材への画像の転送と機能的に関連づけられる画像転写ステーションとを備え、
各画像マーキングデバイスは、
感光体ドラムと、
前記感光体ドラムと機能的に関連づけられかつ前記感光体ドラム上へ静電画像を形成するように構成される露光ステーションと、
前記感光体ドラムと機能的に関連づけられかつ前記静電画像をトナー材料で現像するように構成される現像剤システムと、
前記現像された静電画像の前記感光体ドラムから前記中間画像転写ベルトへの転送と機能的に関連づけられる画像転写ローラ(ITR)とを備え、前記ITRは、
第1の長手方向の端と第2の長手方向の端とを含むシャフトと、
前記シャフトの全て、または一部を覆うエラストマ材料であって、前記エラストマ材料の外面は略二次のクラウンプロファイルを有するように適合化されるエラストマ材料とを備え、
前記画像転写ローラは、前記現像された画像を前記感光体ドラムから前記中間画像転写ベルトへ転送するためにニップに渡って均一な画像転送電界を発生することと機能的に関連づけられ、前記ニップは、第1の力を前記第1の長手方向の端へ、かつ第2の力を前記第2の長手方向の端へ加えることによる前記エラストマ材料と前記中間画像転写ベルト及び前記感光体ドラムのうちの一方との長手方向の係合に関連づけられ、前記第1及び第2の力はニップに対して略直交し、かつ前記第1及び第2の力は、前記長手方向の接触圧力プロファイルが前記エラストマ材料の中心を軸として対称性であることを保証するためにもう一方の端に対して適切に平衡化される画像マーキング装置。
【請求項10】
maxは前記エラストマ材料の前記外面において決定される前記ITRの最大直径を表し、前記エラストマ材料の前記外面は台形プロファイルを有するように適合化され、前記台形プロファイルは振幅Cのクラウンと、長手方向幅Lのクラウンと、前記エラストマ材料の第1の長手方向の端から前記クラウンへ延びかつ長手方向幅Lを前記エラストマ材料の前記第1の長手方向の端から前記クラウンへ延ばす第1のランプと、前記エラストマ材料の第2の長手方向の端から前記クラウンへ延びかつ長手方向幅Lを前記エラストマ材料の前記第2の長手方向の端から前記クラウンへ延ばす第2のランプとを含み、Lは前記第1のランプの長手方向幅Lと、前記第2のランプの長手方向幅Lと、前記クラウンの長手方向幅Lとの合計を表し、L/Lは0.33に略等しい、請求項9に記載の画像マーキング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−48236(P2012−48236A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−177377(P2011−177377)
【出願日】平成23年8月15日(2011.8.15)
【出願人】(596170170)ゼロックス コーポレイション (1,961)
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
【Fターム(参考)】