エラー状況表示システム、エラー状況表示システム制御方法およびその制御用プログラム
【課題】伝票データの修正時にエラーとなっている箇所を表示させる。
【解決手段】伝票データチェック手段40に、伝票レイアウト上に表示される複数の伝票データ31の表示位置を行情報と列情報で定義される位置情報として記憶した位置情報記憶手段43を備え、伝票データ31および位置情報記憶手段43に記憶された伝票レイアウトの内容に基づいて伝票イメージデータ51を生成し、さらに伝票データチェック手段42によってエラーと判定された伝票データの位置情報によって付加情報52を生成し、伝票エントリー端末20にレイアウト構成手段27を備え、伝票イメージデータ51および付加情報52に基づいてレイアウト構成手段27がエラー箇所を強調表示した伝票データ31の入力された伝票レイアウトを表示する。
【解決手段】伝票データチェック手段40に、伝票レイアウト上に表示される複数の伝票データ31の表示位置を行情報と列情報で定義される位置情報として記憶した位置情報記憶手段43を備え、伝票データ31および位置情報記憶手段43に記憶された伝票レイアウトの内容に基づいて伝票イメージデータ51を生成し、さらに伝票データチェック手段42によってエラーと判定された伝票データの位置情報によって付加情報52を生成し、伝票エントリー端末20にレイアウト構成手段27を備え、伝票イメージデータ51および付加情報52に基づいてレイアウト構成手段27がエラー箇所を強調表示した伝票データ31の入力された伝票レイアウトを表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エラー状況表示システムに関し、特に入力値の入力された伝票レイアウトを電子データとして画面に表示し、入力値がエラーであった場合に当該エラー箇所を伝票レイアウト上に表示するように構成されたエラー状況表示システム、エラー状況表示システム制御方法およびその制御用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
不特定多数の伝票データ作成機関が作成した伝票データを、単一の伝票データチェック機関でチェックする場合に、それぞれに機関の間では電子媒体でやり取りする運用形態である場合が多い。例えば図10に示すような形態のエラーチェックシステムがある。
【0003】
図10のエラーチェックシステムは、利用者からの伝票入力を受け付け記憶装置300に伝票データ310として保存する伝票エントリー端末200と、記憶装置300に保存された伝票データ310を読み込み予め規定されたチェック条件に適するか否か判定し適さない場合に判定対象の伝票データをエラーとして当該エラーに係るエラー情報を外部に併設された出力装置450に対して、エラー情報をエラーリスト500として出力するように制御する伝票データチェック装置400とを備えている。
【0004】
前述の伝票エントリー端末200は、外部に備えられた入力装置290から利用者によって入力される入力情報を受け付ける入力手段280と、入力手段280からの入力情報を受信し伝票データ310を作成する伝票データ作成手段210と、前述の作成された伝票データ310を伝票データ作成手段210からの制御によって記憶装置300に保存する伝票データ出力手段と220と、伝票データ作成手段210からの制御によって前述の作成された伝票データ310を当該伝票エントリー端末200の外部に併設された出力装置240に表示するように制御する表示手段230とを備えている。
【0005】
一方、伝票データチェック装置400は、入力手段440を介して記憶装置300に保存されている伝票データ310を読み取る伝票データ読み取り手段410と、読み取った伝票データ310を予め規定された判定条件に基づいてチェックしエラーの場合にエラーに係る情報をエラーリスト500として出力するようにエラーリスト出力手段430を介して出力装置450を制御する伝票データチェック手段420とを備えている。
【0006】
上述のエラーリスト500は、前述の伝票データチェック手段によってエラーと判定された伝票データの項目、入力値およびエラーの理由が記されている。当該エラーリスト500を参照して、利用者は伝票エントリー端末200を操作してエラー箇所を訂正するシステムである。
【0007】
このため、利用者はエラーリスト500に記された項目名および入力値からエラーの箇所を見つけなければならず、エラー箇所の発見に時間がかかってしまうといった不都合があった。
【0008】
このため、チェック機関でエラーとなった場合に、作成機関に対して比較的簡単な手法を用いて伝票上のエラー箇所の修正を促す運用形態が求められていた。また、エラー箇所を項目名で管理していたため、項目名と当該項目名の位置との対応表が別途必要であり、伝票上の項目変更が発生した場合、すべての伝票データ作成機関において、対応表の更新が必要となり、大変時間がかかってしまう場合が多かった。
【0009】
これに対し、従来より具体的に知られている上記技術分野の内容としては、特許文献1および特許文献2がある。
【0010】
特許文献1には、受注データのチェック時に、受注データ内の商品コードが商品マスタに存在しない場合には商品コードを自動登録すると共に、エラー時にはその箇所を画面上に強調表示するように構成されたデータ登録装置が開示されている。
【0011】
また、特許文献2には、文字情報光学読取装置(OCR:Optical Character Reader)を用いて伝票データを読み取り、読み取った伝票データの項目をデータレコードとして出力するように構成された帳票データ入力装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2000−194750
【特許文献2】特開2005−100079
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、特許文献1に開示されたデータ登録装置は、受注データの商品コードが商品マスタに存在しない場合に、画面上にエラーとして表示するという単一のエラーしか伝えることができない。このため、例えば受注データの明細欄に入力されている商品の個数の合計と受注データの集計欄に表示されている商品の合計とが異なる場合のエラーに対応できないという不都合があった。
【0014】
さらに、特許文献2に開示された帳票データ入力装置は、帳票のエラーをチェックする機能を有していないため、エラーの有無に関わらず、帳票データをデータレコードとして出力してしまうという不都合があった。
【0015】
〔発明の目的〕
本発明は、上記関連技術の有する不都合を改善し、伝票の入力値に対して伝票の表題および内容に係る複数種類のエラーチェックを実施し、このチェックにおいてエラーとなった場合に当該エラー箇所を画面上に表示されている伝票レイアウト上に表示することによって、伝票データを利用者が修正する場合に利用者の判断に伴う時間や労力を軽減させ、利用者の負担を軽減させることが可能なエラー状況表示システムを提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するため、本発明に係るエラー状況表示システムは、利用者によって外部入力される入力値を伝票データとして保存する伝票データ用記憶装置を備えた伝票エントリー端末と、この保存された前記伝票データを取得し当該取得した伝票データが正しいか否か予め規定された判定基準に基づいてその内容をチェックし正しくない場合に該当する箇所をエラーとして指定し当該エラー箇所の内容に係る情報をエラー情報として外部出力する伝票データチェック装置とを備えたエラー状況表示システムにおいて、前記伝票データチェック装置が、前記伝票上に表示される伝票データの位置情報を予め記憶した位置情報記憶手段と、この位置情報記憶手段の内容および前記伝票データに基づいて前記伝票データが入力された状態の伝票レイアウトを伝票イメージデータとして作成し前記伝票データ用記憶装置に保存する伝票イメージ作成手段と、前記位置情報記憶手段の内容および前記エラー情報に基づいてエラーとなっている入力値の位置情報を前記エラー情報に付加し保存する付加情報作成手段とを備え、前記伝票エントリー端末が、前記伝票データ用記憶装置に保存された前記伝票イメージデータを取得する伝票イメージデータ取得手段と、前記伝票データ用記憶装置に保存された前記付加情報を取得する付加情報取得手段と、前記取得した伝票イメージデータおよび付加情報に基づいてエラーとなっている伝票データ上のエラー箇所を強調表示するレイアウト構成手段とを備えたことを特徴とする。
【0017】
また、本発明にエラー状況表示システム制御方法は、利用者によって外部入力される入力値を伝票データとして保存する伝票データ用記憶装置を備えた伝票エントリー端末と、この保存された前記伝票データを取得し当該取得した伝票データが正しいか否か予め規定された判定基準に基づいてその内容をチェックし正しくない場合に該当する箇所をエラーとして指定し当該エラー箇所の内容に係る情報をエラー情報として外部出力する伝票データチェック装置とを備えたエラー状況表示システムにあって、前記伝票上に表示される伝票データの位置を示す位置情報を記憶した位置情報記憶手段の内容および前記伝票データに基づいて、前記伝票データが入力された状態の伝票レイアウトを前記伝票データチェック装置に備えられた伝票イメージ作成手段が伝票イメージデータとして作成すると共に前記伝票データ用記憶装置に保存し、前記位置情報記憶手段の内容および前記エラー情報に基づいてエラーとなっている伝票データの位置情報を前記エラー情報に付加し当該情報を付加情報として前記伝票データ用記憶装置に付加情報作成手段が保存し、前記伝票エントリー端末に備えられ、前記伝票データ用記憶装置に保存された前記伝票イメージデータを伝票イメージデータ取得手段が取得し、前記伝票エントリー端末に備えられ、前記伝票データ用記憶装置に保存された付加情報を付加情報取得手段が取得し、前記取得した伝票イメージデータおよび付加情報に基づいてエラーとなっている伝票データ上のエラー箇所を強調表示するレイアウト構成手段がエラーとなっている箇所を強調表示する構成としたことを特徴とする。
【0018】
更に、本発明に係るエラー状況表示システム制御用プログラムは、利用者によって外部入力される入力値を伝票データとして保存する伝票データ用記憶装置を備えた伝票エントリー端末と、この保存された前記伝票データを取得し当該取得した伝票データが正しいか否か予め規定された判定基準に基づいてその内容をチェックし正しくない場合に該当する箇所をエラーとして指定し当該エラー箇所の内容に係る情報をエラー情報として外部出力する伝票データチェック装置とを備えたエラー状況表示システムにあって、前記伝票上に表示される伝票データの位置を示す位置情報を記憶した位置情報記憶手段の内容および前記伝票データに基づいて、前記伝票データが入力された状態の伝票レイアウトを伝票イメージデータとして作成すると共に前記伝票データ用記憶装置に保存する伝票イメージ出力機能、前記位置情報記憶手段の内容および前記エラー情報に基づいてエラーとなっている伝票データの位置情報を前記エラー情報に付加し当該情報をエラー情報として前記伝票データ用記憶装置に保存する付加情報出力機能、前記伝票データ用記憶装置に保存された前記伝票イメージデータを取得する伝票イメージデータ取得機能、前記伝票データ用記憶装置に保存された付加情報を取得する付加情報取得機能、および前記取得した伝票イメージデータおよび付加情報に基づいてエラーとなっている伝票データ上のエラー箇所を強調表示する付加情報表示機能、をコンピュータに実現させるようにしたことを特徴とするエラー状況表示システム制御用プログラム。
【発明の効果】
【0019】
本発明は上述したように構成すると共に、エラー情報に位置情報を含んでいることにより、伝票データ作成機関において画面上にエラー箇所にエラーの状況が表示され、エラー修正時の時間短縮と精度向上を図ることができ、さらに伝票上の項目変更が生じた場合に項目変更が容易になる。また、エラーの修正時に参照していた紙で出力されたエラーリストが不要となるため省資源につながるという優れたエラー状況表示システム、エラー状況表示システム制御方法およびエラー状況表示システム制御用プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係るエラー状況表示システムの一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1に開示したブロック図における伝票データチェック装置40の動作概要を示すフローチャートである。
【図3】図1に開示したブロック図における伝票エントリー端末20のエラー表示に係る動作概要を示すフローチャートである。
【図4】図1に開示したブロック図における伝票データチェック手段42の動作概要を示すフローチャートである。
【図5(A)】図1に開示したブロック図における伝票(基本情報)10の例を示した説明図である。
【図5(B)】図1に開示したブロック図における伝票(明細情報)11および12の例を示した説明図である。
【図5(C)】図1に開示したブロック図における伝票(集計情報)13の例を示した説明図である。
【図6】図1に開示したブロック図における伝票データ31に保存されたレコードの例を示した説明図である。(A)図1に開示したブロック図における伝票データ31に保存されたレコードの値の例を示した説明図である。(B)図1に開示したブロック図における伝票データ31に保存されたレコード内容の例を示した説明図である。
【図7】図1に開示したブロック図における付加情報52に保存されたレコードの例を示した説明図である。(A)図1に開示したブロック図における付加情報52に保存されたレコードの値の例を示した説明図である。(B)図1に開示したブロック図における付加情報52に保存されたレコード内容の例を示した説明図である。
【図8(A)】図1に開示したブロック図において出力装置24に表示されたエラー箇所60をクリックした場合に表示されるエラー説明画面61の例を示した説明図である。
【図8(B)】図1に開示したブロック図において出力装置24に表示されたエラー箇所70をクリックした場合に表示されるエラー説明画面71の例を示した説明図である。
【図8(C)】図1に開示したブロック図において出力装置24に表示されたエラー箇所80をクリックした場合に表示されるエラー説明画面81の例を示した説明図である。
【図9(A)】位置情報記憶機能43に記憶された伝票(基本情報)10の各入力値の位置を行情報および列情報で定義した説明図である。
【図9(B)】位置情報記憶機能43に記憶された伝票(明細情報)11および12の各入力値の位置を行情報および列情報で定義した説明図である。
【図9(C)】位置情報記憶機能43に記憶された伝票(集計情報)13の各入力値の位置を行情報および列情報で定義した説明図である。
【図10】従来におけるエラーチェックシステムの形態を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
〔実施形態〕
以下、本発明に係るエラー状況表示装置の一実施形態を、図1乃図9に基づいて説明する。
【0022】
まず、図1に示す実施形態は、利用者によって外部入力される入力値を伝票データ31として伝票データ用記憶装置30に保存する伝票エントリー端末20と、伝票データ用記憶装置30から伝票データ31を取得し、この取得した伝票データ31が正しいか否か予め規定された判定基準に基づいて判定し正しくない場合に判定対象の入力値をエラーとして前述の入力値およびこの入力値に係る情報をエラー情報として作成し、この作成したエラー情報を伝票データ用記憶装置50に保存する伝票データチェック装置40とを備えている。
【0023】
また、前述の伝票エントリー端末20の外部に利用者からの入力操作を受け付ける入力装置29を併設すると共に、伝票エントリー端末20は前述の入力装置29で受け付けた入力情報を受信する入力手段28と、入力手段28からの入力情報によって起動する伝票データ作成手段21とを備えている。
【0024】
ここで、伝票データ作成手段21は、伝票データ作成に係るプログラムを予め内部に図示しない形で記憶しており、この伝票データ作成プログラムを利用者が入力装置29を介して伝票データ作成手段21に実行させることにより、伝票データ作成手段21は伝票データを作成するものとする。
【0025】
前述の入力装置29を介して利用者によって行われる操作により、伝票データ作成手段21は、図5(A)に示す伝票(基本情報)10と、複数の枚数からなる図5(B)に示す伝票(明細情報)11乃至12と、図5(C)に示す伝票(集計情報)13とを伝票データ31として作成する。
【0026】
また、伝票エントリー端末20は、前述の伝票データ作成手段21の制御により伝票データ31を伝票データ用記憶装置30に出力する伝票データ出力手段22と、伝票データ作成手段21の制御により伝票データ31を表示用に変換して出力する表示手段23とを備えると共に、伝票エントリー端末20の外部に表示手段23から出力された表示用情報を画面に表示する出力装置24が併設されている。
【0027】
これにより、利用者は入力装置29を操作して伝票データ作成手段21を制御し、出力装置24に表示された内容を確認しながら伝票データ31を作成し、作成した伝票データ31を伝票データ用記憶装置30に保存することが可能となる。
【0028】
ここで、伝票データ31について説明すると、伝票データ31は、図6(B)に示すように前述の基本情報10、明細情報11および12、集計情報13の3種類のレコード形式によって1つの伝票が構成されており、実際に利用者によって入力された伝票データが格納された例を図6(A)示す。
【0029】
ここで、前述の利用者によって入力された図5(A)で示した入力値10Aの「A001」に対応する入力値は図6(A)の案件IDの格納場所である31Aに保存され、この項目名は図6(B)を参照すると31Bの「案件ID」であることが分かる。同様に、図5(B)で示した入力値11Aの「N−B−70」に対応する入力値は図6(A)の部品コードの格納場所である31Cに保存され、この項目名は図6(B)を参照すると「部品コード」を示す値であり、図5(B)で示した入力値13Aの「10」に対応する値は図6(A)の分類Cの数量の格納場所である31Eに保存され、図6(B)を参照すると「分類Cの数量」を示す値であることが分かる。
【0030】
一方、伝票データチェック装置40は、図9(A)に示すように伝票(基本情報)10の伝票レイアウトおよび当該伝票レイアウトの各項目に対応したそれぞれの入力値が表示される位置を伝票の左上を基準点とした行情報および列情報によって定義した位置情報が予め記憶されている位置情報記憶手段43と、前述の伝票データ用記憶装置30に保存されている伝票データ31を入力手段47を介して取得する伝票データ読取手段41と、伝票データ読取手段41の取得した伝票データ31を予め規定された判定条件に基づいて判定しエラーであった場合には該当するエラー箇所の位置情報を位置情報記憶手段43から取得する伝票データチェック手段42とを備えている。
【0031】
ここで、伝票データ読取手段41は、入力手段47に伝票データ用記憶装置30が入力されると、伝票データチェック手段42内部に図示しない形で記憶されている伝票データチェックに係るプログラムを、この伝票データチェック手段42に実行させると共に、伝票データ読取手段42は、伝票データ取得手段41に対して伝票データ用記憶装置30に保存されている伝票データ31を読み取るように制御するものとする。
【0032】
この制御によって、伝票データ読取手段41は、入力手段47を介して伝票データ用記憶装置30から前述の伝票データ31を読み取り、この読み取った伝票データ31を伝票データチェック手段42に送信することができる。
さらに、伝票データチェック手段42は、前述の読み取った伝票データ31を正しいデータであるか否か判定することが可能となる。
【0033】
また、伝票データチェック手段42は、伝票データ読取手段41から取得した伝票データ31のレコード件数をカウントするレコードカウンタと、レコード内の値の件数をカウントする項目カウンタと、付加情報を何件目のレコードに保存するかカウントする付加情報レコードカウンタと、現在チェック中のレコードが最終レコードであるか否かを判定する最終レコード判定機能と、現在チェック中の値が最終項目であるか否か判定する最終項目判定機能と、前述の予め規定された判定条件を記憶したチェック条件記憶機能とを予め図示しない形で内部に有している。
【0034】
さらに、伝票データチェック装置40は、伝票データチェック手段42からの指令によって稼動し入力値が入力された状態の伝票レイアウトを伝票イメージデータ51として作成する伝票イメージデータ作成手段44と、伝票データチェック手段42からの指令によって稼動し付加情報52を作成する付加情報作成手段45と、伝票イメージ作成手段44で作成された伝票イメージデータ51および付加情報作成手段45で作成されたエラー情報52を伝票データ用記憶装置50に出力する出力手段46とを備えている。
【0035】
ここで、位置情報記憶手段43は、基本情報の伝票レイアウト図9(A)と同様の形式で明細情報および集計情報も記憶されているものとする。
【0036】
これにより、例えば、図5(A)の項目名が案件IDの入力値10Aに対応する位置情報は、図9(A)を参照すると案件IDの入力値の位置情報60Aとなり「2行目の1列目」といった位置情報が定義されている。同様に図5(B)の入力値11Aに対応する位置情報は図9(B)の位置情報70Aで「3行目の2列目」となり、図5(C)の入力値13Aに対応する位置情報は図9(C)の位置情報80Aで「2行目の2列目」となる。
【0037】
このように、位置情報記憶手段43に保存されている位置情報を参照することによって、伝票データチェック手段42は、伝票10乃至13の各入力値に対応する位置情報を取得することが可能となる。
【0038】
また、伝票データチェック手段42は、前述の位置情報記憶手段43から位置情報を含んだ伝票レイアウトを取得し、取得した伝票レイアウトを伝票データと共に伝票イメージ作成手段44に送信する機能を有する。
【0039】
また、伝票イメージ作成手段44は、前述の伝票データチェック手段42の制御により、当該伝票データチェック手段42から送信された伝票レイアウトおよび伝票データに基づいて伝票レイアウトに伝票データを入力し、これを図5(A)乃至(C)の伝票イメージ10乃至13のように伝票イメージデータ51として生成し、当該生成した伝票イメージデータ51を出力手段46に送信する機能を有する。
【0040】
これにより、伝票データが入力され、且つ各入力値の位置情報が定義された伝票イメージデータ51を伝票イメージデータ作成手段44が作成することが可能となる。
【0041】
さらに、付加情報作成手段45は、前述の伝票データチェック手段42の制御により、当該伝票データチェック手段42から送信された入力値に係るエラー情報および位置情報記憶手段43から取得した前記入力値の位置情報を付加情報52として生成し、当該生成した付加情報52を出力手段46に送信する機能を有する。
【0042】
出力手段46は、伝票イメージ作成手段44および付加情報作成手段45を介してなされる伝票デーチェック手段42の制御によって、伝票イメージデータ51および付加情報52を伝票データ用記憶装置50に保存する機能を有する。
【0043】
これにより、伝票イメージ作成手段44および付加情報作成手段45で作成された情報を出力手段46が伝票データ用記憶装置50に保存することが可能となる。
【0044】
ここで、前述の付加情報52は、図7(B)に示す付加情報レコード52Eのようなレコード形式で保存され、位置情報として行情報52Bおよび列情報52Dが含まれている。複数のエラー情報が格納された例を図7(A)に示す。
【0045】
例えば、図7(A)の行情報52Aおよび列情報52Cの値は「2,1」となっており、これは図7(B)の行情報52Bおよび列情報52Dを参照すると「行位置,列位置」であるので、52Aおよび52Cは「2行目,1列目」の位置情報を示している。
【0046】
前述のように、付加情報52に行情報52Aおよび列情報52Cを付加することにより、エラーデータの位置情報を付加することが可能となる。
【0047】
一方、伝票エントリー端末20は、伝票データ用記憶装置50に保存された伝票イメージデータ51を入力手段28を介して取得する伝票イメージデータ読取手段25と、伝票データ用記憶装置50に保存された付加情報52を入力手段28を介して取得する付加情報読取手段26と、取得したイメージデータ51および付加情報52に基づいてエラーとなっている伝票データ上の入力値の場所を特定し当該特定箇所を強調表示した伝票イメージを生成し、この生成した伝票イメージを伝票データ作成手段21を介して表示手段23に送信し、表示手段23を介して出力装置24に表示させるように制御するレイアウト構成手段27とを備えている。
【0048】
前述の伝票作成手段21は、レイアウト構成手段27によって生成されたエラー箇所を特定した伝票イメージデータを出力手段24に表示し、入力装置29を介して行われる利用者の操作によってエラー箇所が選択されると、伝票イメージデータ51および付加情報52に基づいて項目名、エラーメッセージ、エラー位置情報および入力値を表示したエラー説明画面60A乃至60Cを出力装置24上でポップアップして表示するように出力手段24を制御する機能を有する。
【0049】
ここで、前述のエラー説明画面の61乃至71の例を図8(A)乃至(C)に示す。
前述の表示手段23は、伝票イメージ(基本情報)上にエラー説明画面61を生成し、図7(A)に示す付加情報52からエラーコード、エラーメッセージ、データ種別コード、枝番号、行位置52Aおよび列位置52Cを取得し、エラー説明画面61内のエラー情報欄62に表示すると共に、伝票イメージデータ 51から図5(A)に示す案件IDの入力値10Aである「A001」を取得し、エラー説明画面61内の値の欄63に表示する機能を有している。
【0050】
同様に、表示手段23は、伝票イメージ(明細情報)および(集計情報)上に表示されるエラー説明画面71および81についても、それぞれ伝票イメージデータおよび付加情報からエラー情報と値を取得し出力する機能を有している。
【0051】
このため、利用者は、出力装置24の伝票イメージデータが表示された画面上でエラー箇所を特定することができるだけでなく、入力装置29を介して前述のエラー箇所を選択することにより、さらに詳細はエラー情報を得ることが可能となる。
【0052】
ここで、本実施形態では伝票データ用記憶装置30と伝票データ用記憶装置50は別の記憶装置として示しているが、伝票データ31、伝票イメージデータ51および付加情報52を保存することのできる記憶装置ならば同じ記憶装置を使用してもよいものとする。
【0053】
また、本実施形態では、伝票データ31、伝票イメージデータ51および付加情報52の運搬に記憶装置を用いたが、伝票エントリー端末20と伝票データチェック装置40をネットワークで接続し、ネットワークを介して送信するようにしてもよいものとする。
【0054】
さらに、本実施形態では、1台の伝票データエントリー端末20から伝票データ31が作成される場合を例示したが、複数の伝票エントリー端末20からそれぞれ複数の伝票データ31が作成されるようにしてもよいものとする。
〔全体的な動作〕
次に、エラー状況表示システムの全体的な動作について図1乃至図9に基づいて説明する。
【0055】
図1において、まず最初に利用者は伝票エントリー端末20に外部接続された入力装置29を操作し入力手段28を介して、伝票データ作成手段21内部に格納されている伝票作成に係るプログラムを当該伝票データ作成手段21に実行させる。
【0056】
続いて、利用者は入力装置29を操作し入力手段28を介して、図5(A)乃至(C)に示す基本情報10、明細情報11乃至12、および集計情報13の3種類の様式から構成される伝票データを入力する。
【0057】
入力手段28から送信された入力情報を受信した伝票作成手段21は、前述の利用者によって入力された伝票データを、伝票データ出力手段22に対して送信し、この伝票データを伝票データ用記憶装置30に保存するように制御する。この伝票データを受信した伝票データ出力手段22は、図6(B)に示すように基本情報、明細情報および集計情報の3種類のレコードで1件の伝票データを構成した図6(A)に示す伝票データレコードを、伝票データ用記憶装置30に伝票データ31として保存する。
【0058】
伝票データ31が保存された伝票データ用記憶装置30は、伝票データチェック手段40を有するデータチェック機関に送付され、伝票データ用記憶装置30を入力手段47に入力する。
【0059】
伝票データチェック装置40に備えられた伝票データ読取手段41は、入力手段47に伝票データ用記憶装置30が入力されると、伝票データチェック手段42内部に格納されている伝票データチェックに係るプログラムを当該伝票データチェック手段42に実行させると共に、伝票データチェック手段42は、伝票データ読取手段41に対して伝票データ用記憶装置30に保存された伝票データ31を読み取るように制御し、この制御によって伝票データ読取手段41は伝票データ用記憶装置30に保存された伝票データ31を読み取り(図2:S200/伝票データ読取工程)、読み取った伝票データ31を伝票データチェック手段42に送信する。
【0060】
伝票データ31を取得した伝票データチェック手段42は、当該伝票データチェック手段42内部のチェック条件記憶機能からチェック条件を読み出し、取得した伝票データを当該チェック条件に基づいて適合するか否かチェックする(図2:S201/伝票データチェック工程)。
【0061】
ここで、前述の伝票データチェック手段42が行うチェック動作を図4に基づいて説明する。まず、チェックするレコードの件数をカウントするレコードカウンタと、レコードの内容の項目数をカウントする項目カウンタと、伝票データチェック手段42によって入力値がエラーであると判定された場合にエラー情報を保存する付加情報のレコード数をカウントするレコードカウンタとに対して、伝票データチェック手段42が初期値として1を保存する(図4:S101/カウンタ初期値設定工程)。
【0062】
続いて、伝票データチェック手段42は、レコードカウンタに保存されている番号のレコード且つ項目カウンタに保存されている番号の項目(入力値)をチェック項目として設定する(図4:S102/チェック項目設定工程)と共に、設定した項目に対応する判定条件をチェック条件記憶機能から取得する(図4:S103/チェック条件取得工程)。
【0063】
伝票データチェック手段42は、前述の取得したチェック条件に基づいて取得したチェック項目が前記チェック条件に適合するか否かを判定し(図4:S104/チェック工程)、不適合の場合はエラーとして現在チェック中の項目の位置情報を位置情報記憶手段43から取得する(図4:S107/位置情報取得工程)。
【0064】
この時、位置情報記憶手段43は、図9(A)乃至(C)に示すような基本情報、明細情報および集計情報の各伝票様式に対応し、且つ各項目の入力値の位置を定義した位置情報が予め保存されている。このため、伝票データチェック手段42は、エラーと判定した伝票データの入力値の位置情報を取得することが可能となる。
【0065】
例えば、図5(A)の案件IDの入力値である「A001」が前述のチェック条件に不適合であった場合、「A001」が入力されている入力値10Aの位置情報は、図9(A)を参照すると位置情報60Aに定義されている「2行1列」であり、この位置情報を伝票データチェック手段42が取得する。
【0066】
また、伝票データチェック手段42は、前述のチェック条件記憶機能から前記エラーとなった入力値に係るエラーコードおよびエラーメッセージを取得し(図4:S108/エラー情報取得工程)、付加情報レコードカウンタに記憶されている番号の付加情報レコードに取得した入力値、エラーコード、エラーメッセージおよびエラーの位置情報を保存する(図4:S109/付加情報保存工程)。
【0067】
ここで、前述の付加情報レコードカウンタは、前述のカウンタ初期値設定工程にて初期値として「1」が保存されているので、伝票データチェック手段42は、1番目の付加情報レコードに付加情報を保存することになる。
【0068】
伝票データチェック手段42は、前述の付加情報を付加情報レコードに保存すると、当該保存した付加情報を上書きしてしまうことを防ぐため、付加情報レコードカウンタに1を加算する(図4:S110/付加情報レコード加算工程)。
【0069】
ここで、伝票データチェック手段42は、最終項目判定機能によって項目カウンタに保存されている現在チェック中の項目がレコード内の最終項目であるか否か判定し(図4:S105/最終項目判定工程)、最終項目でない場合は項目カウンタに1を加算して同一レコードの次の項目のチェックを行う(図4:S111/項目カウンタ加算工程)。
【0070】
一方、最終項目であると判定された場合には、伝票データチェック手段42は、最終レコード判定機能によって、レコードカウンタに保存されている現在チェック中のレコードが最終レコードであるか否か判定し(図4:S106/最終レコード判定工程)、最終レコードでない場合にはレコードカウンタに1を加算すると共に項目カウンタに1(初期値)を登録し(図4:S112/レコードカウンタ加算工程)、次のレコードの最初の項目をチェックする。また、最終レコードである場合にはチェックを修了する。
【0071】
前述の図4のS101乃至S112に示したチェック処理を、全ての伝票データに実施することにより、伝票データがエラーでない場合は何も出力されないが、エラーであった場合には付加情報を出力される。
【0072】
伝票データチェック手段42は、前述の伝票データ31のチェックを終了すると、伝票イメージ作成手段44および付加情報作成手段45を稼動させ、位置情報記憶手段43から基本情報、明細情報および集計情報の位置情報を含んだ伝票レイアウトを取得し、取得した伝票レイアウトおよび前述の伝票データ読取手段41で取得した伝票データ31を、伝票イメージ作成手段44に送信する(図2:S202/伝票イメージ出力工程)と共に、付加情報レコードに保存された内容を、付加情報作成手段45に送信する(図2:S203/付加情報出力工程)。
【0073】
伝票データチェック手段42から伝票レイアウトおよび伝票データを受信した伝票イメージ作成手段44は、伝票レイアウトに伝票データを埋め込み、図5(A)乃至(C)に示すような伝票イメージ51を生成し、出力手段46に対して当該生成した伝票イメージ51を伝票データ用記憶装置50に出力するように制御する。
【0074】
また、伝票データチェック手段42から付加情報を受信した付加情報作成手段45は、前述の付加情報を伝票データ用記憶装置50に出力するように出力手段46を制御する。この付加情報は、図7(B)に示すように機関番号、伝票番号、エラーコード、エラーメッセージ、データ種別コード、枝番号、行位置および列位置の項目により1件の付加情報52を構成し、実際には、図7(A)に示すようなレコードとなる。
【0075】
伝票イメージ作成手段44および付加情報作成手段45から伝票イメージデータ51および付加情報52を受信したそれぞれ出力手段46は、伝票データ用記憶装置50に受信した伝票イメージデータ51および付加情報52を保存する。
【0076】
伝票イメージデータ51および付加情報52が保存された伝票データ用記憶装置50は、伝票エントリー端末20を有するデータ作成機関に送付される。
【0077】
送付された伝票データ用記憶装置50が入力手段28に入力されたことを受けて、エラー表示装置20のイメージデータ読取手段25は、伝票データ用記憶装置50に保存されている伝票イメージデータ51を読み込み(図3:S300/伝票イメージデータ読込工程)、読み込んだ伝票イメージデータ51をレイアウト構成手段27に送信する。
【0078】
ここで、レイアウト構成手段27は、受信した伝票イメージデータ51を伝票データ作成手段21に送信し、この伝票データ作成手段21は受信した伝票イメージデータ51を表示手段23に送信する。
【0079】
表示手段23は、受信した伝票イメージデータ51を、出力装置24が備える画面上に出力するように出力装置24を表示制御し、出力装置24は前述の表示制御を受けて画面上に伝票イメージを表示する(図3:S301/伝票イメージ表示工程)。
【0080】
一方、付加情報読取手段26は、伝票データ用記憶装置50に保存されている付加情報52を読み込み(図3:S302/付加情報読込工程)、読み込んだ付加情報52をレイアウト構成手段27に送信する。
【0081】
レイアウト構成手段27は、受信した付加情報52に保存されている機関番号、伝票番号、データ種別コード、当該データ種別コードの枝番号、行位置および列位置に基づいて先に当該レイアウト構成手段27で構成された伝票イメージデータ51上の位置を特定し、特定された位置に入力されている伝票データに対して、当該項目はエラーであることを示す強調表示処理を行い表示手段23に送信する。
【0082】
表示手段23は、受信したエラー箇所が強調表示された伝票イメージデータを出力装置24が備える画面上に出力するように出力装置24を表示制御し、出力装置24は前述の表示制御を受けて、画面上にエラー箇所が強調表示された伝票イメージを表示する(図3:S303/付加情報表示工程)。
【0083】
さらに、伝票データ作成手段21は、出力装置24の画面上に強調表示されたエラー箇所を利用者が選択(クリック)したと入力手段28を介して受け付けると、エラー説明画面を最前面画面で表示するポップアップで表示し、付加情報52の内容であるエラーコードおよびエラーメッセージに係る情報を出力装置24に出力する。
【0084】
例えば、出力装置24に図8(A)に示すエラー箇所が網掛状態で強調されている案件IDの入力値60を、利用者が入力装置29を介して選択した場合には、まず、伝票データ作成手段21がエラー説明画面61を生成し、生成したエラー説明画面61上に、付加情報52から取得した図7(A)に示す行情報52Aおよび列情報52Cである「2(行目)」、「1(列目)」をエラー情報62として表示すると共に、伝票イメージデータ51から取得した図5(A)に示す案件IDの入力値10Aである「A001」をエラー値63として表示する。
【0085】
同様に、図8(B)に示すエラー箇所70および図8(C)に示すエラー箇所80を利用者が選択した場合には、それぞれ伝票データ作成手段21がエラー説明画面71および81をそれぞれ伝票イメージデータ上に表示し、また、エラー情報としてエラー情報72およびエラー情報82を前述のエラー説明画面71および81上にそれぞれ表示し、さらにエラー値としてエラー値73およびエラー値83をエラー説明画面上71および81にそれぞれ表示する。
【0086】
このため、伝票データ作成手段21は、エラー箇所を強調表示し、利用者が入力装置29を介してこの強調表示されたエラー箇所を選択することによって、エラーに係る詳細情報が表示されるため、利用者はエラー箇所を容易に発見することができ、さらにエラー内容を知ることができる。
【0087】
ここで、上述した実施形態における全体的な動作にあって、伝票データ読取工程、伝票データチェック工程、カウンタ初期値設定工程、チェック項目設定工程、チェック条件取得工程、位置情報取得工程、エラー情報取得工程、付加情報保存工程、付加情報レコード加算工程、最終項目判定工程、項目カウンタ加算工程、最終レコード判定工程、レコードカウンタ加算工程、伝票イメージ出力工程、付加情報出力工程、伝票イメージデータ読込工程、伝票イメージ表示工程、付加情報読込工程および付加情報表示工程で実行される各実行内容をプログラム化し、これをコンピュータに機能させるように構成してもよい。
【0088】
〔実施形態の効果〕
以上のように、本実施形態では、伝票データチェック手段40に備えられた伝票データチェック手段42が、位置情報記憶手段43に記憶された位置情報を含んだ伝票レイアウトと、伝票データチェック手段42によってエラーと判定された伝票データの位置情報を含んだエラー情報と、伝票データとを取得し、伝票レイアウトおよび伝票データに基づいて伝票イメージ作成手段44が伝票イメージデータ51を生成し、エラー情報に基づいて付加情報作成手段45が付加情報52を生成し、出力手段46によって伝票データ用記憶装置50に保存する。この伝票データ用記憶装置50に保存された内容を伝票エントリー端末20に備えられた伝票イメージデータ読取手段25および付加情報読み取り手段26でそれぞれ伝票イメージデータ51と付加情報52を読み込み、レイアウト構成手段27が伝票イメージデータ51を表示手段23を介して出力手段24に表示させ、さらにレイアウト構成手段27が付加情報52に基づいてエラーとなっている位置情報の位置に表示された伝票データを強調表示させ、この強調表示された伝票データを利用者が入力装置29を介して選択することによって、伝票データ作成手段21がエラー情報を表示したエラー説明画面61乃至81を表示することが可能となる。これによって、利用者はエラー修正時に、エラー箇所を容易に発見することができ、さらにエラー状況が表示されるため、エラー修正時の時間短縮と精度向上を図ることができる。また、伝票上の項目変更が生じた場合に、エラー箇所を項目名ではなく位置情報で管理しているため、変更対応が容易となると共に、従来のように紙で出力されたエラーリストが不要となるため紙資源の使用を抑えることが可能となる。
【0089】
〔その他の実施形態〕
上述したように、一実施形態は図5(A)の10乃至(C)の13のように3種類の様式からなる伝票を扱っている場合を例示したが、伝票データ作成手段21に伝票と様式を特定する伝票様式情報を伝票データ31に付加する機能を新たに有し、位置情報記憶手段43に予め伝票様式情報を保存させ、伝票イメージ作成手段44が伝票データ31と位置情報記憶手段43に保存されている位置情報および伝票様式情報とに基づいて伝票イメージデータ51を作成し、付加情報作成手段45がエラー情報と位置情報記憶手段43に保存されている位置情報および伝票様式情報とに基づいて付加情報を作成し、レイアウト構成手段27がそれぞれ伝票様式情報を含んだ伝票イメージデータ51および付加情報52に基づいてエラーとなっている入力値が格納されている場所を表示することにより、複数の伝票様式を同時に扱うことが可能となる
このようにしても、前述した一実施形態と同等の作用効果を備えたエラー状況表示システムを得ることができる。
【0090】
上述した実施形態については、その新規な技術的内容の要点をまとめると、以下の付記のようになる。
尚、上記実施形態の一部又は全部は、新規な技術として以下のようにまとめられるが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。
【0091】
(付記1)利用者によって外部入力される入力値を伝票データとして保存する伝票データ用記憶装置を備えた伝票エントリー端末と、この保存された前記伝票データを取得し当該取得した伝票データが正しいか否か予め規定された判定基準に基づいてその内容をチェックし正しくない場合に該当する箇所をエラーとして指定し当該エラー箇所の内容に係る情報をエラー情報として外部出力する伝票データチェック装置とを備えたエラー状況表示システムにおいて、
前記伝票データチェック装置が、前記伝票上に表示される伝票データの位置情報を予め記憶した位置情報記憶手段と、この位置情報記憶手段の内容および前記伝票データに基づいて前記伝票データが入力された状態の伝票レイアウトを伝票イメージデータとして作成し前記伝票データ用記憶装置に保存する伝票イメージ作成手段と、前記位置情報記憶手段の内容および前記エラー情報に基づいてエラーとなっている入力値の位置情報を前記エラー情報に付加し保存する付加情報作成手段とを備え、
前記伝票エントリー端末が、前記伝票データ用記憶装置に保存された前記伝票イメージデータを取得する伝票イメージデータ取得手段と、前記伝票データ用記憶装置に保存された前記付加情報を取得する付加情報取得手段と、前記取得した伝票イメージデータおよび付加情報に基づいてエラーとなっている伝票データ上のエラー箇所を強調表示するレイアウト構成手段とを備えたことを特徴とするエラー状況表示システム。
【0092】
(付記2)付記1に記載のエラー状況表示システムにおいて、
前記位置情報記憶手段は、前記伝票レイアウトの左上を基準点として行情報と列情報とによって示される行列情報を前記位置情報として記憶することを特徴とするエラー状況表示システム。
【0093】
(付記3)付記1乃至2のいずれか一つに記載のエラー状況表示システムにおいて、
前記伝票イメージ作成手段および前記付加情報作成手段は、伝票の様式を特定する伝票様式情報をそれぞれ前記伝票イメージデータおよび前記付加情報に付加すると共に、
前記レイアウト構成手段は、それぞれ前記伝票様式情報を含んだ前記伝票イメージデータおよび前記付加情報に基づいてエラーとなっている入力値の場所を表示することを特徴とするエラー状況表示システム。
【0094】
(付記4)付記1乃至3のいずれか一つに記載のエラー状況表示システムにおいて、
前記レイアウト構成手段は、前記画面上に表示されたエラー箇所を利用者が選択した場合に、前記エラー情報に基づいて前記エラーに係る詳細情報を表示することを特徴としたエラー状況表示システム。
【0095】
(付記5)利用者によって外部入力される入力値を伝票データとして保存する伝票データ用記憶装置を備えた伝票エントリー端末と、この保存された前記伝票データを取得し当該取得した伝票データが正しいか否か予め規定された判定基準に基づいてその内容をチェックし正しくない場合に該当する箇所をエラーとして指定し当該エラー箇所の内容に係る情報をエラー情報として外部出力する伝票データチェック装置とを備えたエラー状況表示システムにあって、
前記伝票上に表示される伝票データの位置を示す位置情報を記憶した位置情報記憶手段の内容および前記伝票データに基づいて、前記伝票データが入力された状態の伝票レイアウトを前記伝票データチェック装置に備えられた伝票イメージ作成手段が伝票イメージデータとして作成すると共に前記伝票データ用記憶装置に保存し、
前記位置情報記憶手段の内容および前記エラー情報に基づいてエラーとなっている伝票データの位置情報を前記エラー情報に付加し当該情報を付加情報として前記伝票データ用記憶装置に付加情報作成手段が保存し、
前記伝票エントリー端末に備えられ、前記伝票データ用記憶装置に保存された前記伝票イメージデータを伝票イメージデータ取得手段が取得し、
前記伝票エントリー端末に備えられ、前記伝票データ用記憶装置に保存された付加情報を付加情報取得手段が取得し、
前記取得した伝票イメージデータおよび付加情報に基づいてエラーとなっている伝票データ上のエラー箇所を強調表示するレイアウト構成手段がエラーとなっている箇所を強調表示する構成としたことを特徴とするエラー状況表示システム制御方法。
【0096】
(付記6)付記5に記載のエラー状況表示システム制御方法において、
前記イメージ作成手段が前記伝票イメージデータを作成する時に、前記位置情報記憶手段に予め記憶された伝票の様式を特定する伝票様式情報、前記位置情報に記憶された位置情報および前記伝票データに基づいて前記イメージデータ作成手段が前記伝票イメージデータを作成し、
前記付加情報作成手段が前記エラー情報に前記位置情報を付加し前記付加情報として作成する時に、前記付加情報作成手段が前記伝票様式情報を前記エラー情報に付加し、
前記レイアウト構成手段がエラーとなっている箇所を表示する時に、それぞれ前記伝票様式情報を含んだ伝票イメージデータおよび前記付加情報に基づいて前記レイアウト構成手段がエラーとなっている箇所を表示する構成としたことを特徴とするエラー状況表示システム制御方法。
【0097】
(付記7)利用者によって外部入力される入力値を伝票データとして保存する伝票データ用記憶装置を備えた伝票エントリー端末と、この保存された前記伝票データを取得し当該取得した伝票データが正しいか否か予め規定された判定基準に基づいてその内容をチェックし正しくない場合に該当する箇所をエラーとして指定し当該エラー箇所の内容に係る情報をエラー情報として外部出力する伝票データチェック装置とを備えたエラー状況表示システムにあって、
前記伝票上に表示される伝票データの位置を示す位置情報を記憶した位置情報記憶手段の内容および前記伝票データに基づいて、前記伝票データが入力された状態の伝票レイアウトを伝票イメージデータとして作成すると共に前記伝票データ用記憶装置に保存する伝票イメージ出力機能、
前記位置情報記憶手段の内容および前記エラー情報に基づいてエラーとなっている伝票データの位置情報を前記エラー情報に付加し当該情報をエラー情報として前記伝票データ用記憶装置に保存する付加情報出力機能、
前記伝票データ用記憶装置に保存された前記伝票イメージデータを取得する伝票イメージデータ取得機能、
前記伝票データ用記憶装置に保存された付加情報を取得する付加情報取得機能、
および前記取得した伝票イメージデータおよび付加情報に基づいてエラーとなっている伝票データ上のエラー箇所を強調表示する付加情報表示機能、
をコンピュータに実現させるようにしたことを特徴とするエラー状況表示システム制御用プログラム。
【産業上の利用可能性】
【0098】
本発明は、伝票データエントリー端末によって作成される伝票データを、伝票データチェック手段によって予め規定された判定条件に適合するか否か判定し不適合であった場合に、伝票レイアウト上に表示されるそれぞれの伝票データの表示位置を位置情報として保存し、当該位置情報に基づいてエラー箇所を特定し伝票エントリー端末に備えられた表示装置に強調表示し、さらに利用者によって前述の強調表示されたエラー箇所が選択された場合に、前述のエラーの係る詳細情報をポップアップ表示する。これにより、利用者は、エラー箇所を容易に発見することができるため、エラーの修正にかかる時間を短縮でき、さらに精度向上を図ることが可能となる。
【符号の説明】
【0099】
20 伝票エントリー端末
25 イメージデータ読取手段
26 付加情報読取手段
27 レイアウト構成手段
30 伝票データ用記憶装置
40 伝票データチェック装置
43 位置情報記憶手段
44 伝票イメージ作成手段
45 付加情報作成手段
50 伝票データ用記憶装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、エラー状況表示システムに関し、特に入力値の入力された伝票レイアウトを電子データとして画面に表示し、入力値がエラーであった場合に当該エラー箇所を伝票レイアウト上に表示するように構成されたエラー状況表示システム、エラー状況表示システム制御方法およびその制御用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
不特定多数の伝票データ作成機関が作成した伝票データを、単一の伝票データチェック機関でチェックする場合に、それぞれに機関の間では電子媒体でやり取りする運用形態である場合が多い。例えば図10に示すような形態のエラーチェックシステムがある。
【0003】
図10のエラーチェックシステムは、利用者からの伝票入力を受け付け記憶装置300に伝票データ310として保存する伝票エントリー端末200と、記憶装置300に保存された伝票データ310を読み込み予め規定されたチェック条件に適するか否か判定し適さない場合に判定対象の伝票データをエラーとして当該エラーに係るエラー情報を外部に併設された出力装置450に対して、エラー情報をエラーリスト500として出力するように制御する伝票データチェック装置400とを備えている。
【0004】
前述の伝票エントリー端末200は、外部に備えられた入力装置290から利用者によって入力される入力情報を受け付ける入力手段280と、入力手段280からの入力情報を受信し伝票データ310を作成する伝票データ作成手段210と、前述の作成された伝票データ310を伝票データ作成手段210からの制御によって記憶装置300に保存する伝票データ出力手段と220と、伝票データ作成手段210からの制御によって前述の作成された伝票データ310を当該伝票エントリー端末200の外部に併設された出力装置240に表示するように制御する表示手段230とを備えている。
【0005】
一方、伝票データチェック装置400は、入力手段440を介して記憶装置300に保存されている伝票データ310を読み取る伝票データ読み取り手段410と、読み取った伝票データ310を予め規定された判定条件に基づいてチェックしエラーの場合にエラーに係る情報をエラーリスト500として出力するようにエラーリスト出力手段430を介して出力装置450を制御する伝票データチェック手段420とを備えている。
【0006】
上述のエラーリスト500は、前述の伝票データチェック手段によってエラーと判定された伝票データの項目、入力値およびエラーの理由が記されている。当該エラーリスト500を参照して、利用者は伝票エントリー端末200を操作してエラー箇所を訂正するシステムである。
【0007】
このため、利用者はエラーリスト500に記された項目名および入力値からエラーの箇所を見つけなければならず、エラー箇所の発見に時間がかかってしまうといった不都合があった。
【0008】
このため、チェック機関でエラーとなった場合に、作成機関に対して比較的簡単な手法を用いて伝票上のエラー箇所の修正を促す運用形態が求められていた。また、エラー箇所を項目名で管理していたため、項目名と当該項目名の位置との対応表が別途必要であり、伝票上の項目変更が発生した場合、すべての伝票データ作成機関において、対応表の更新が必要となり、大変時間がかかってしまう場合が多かった。
【0009】
これに対し、従来より具体的に知られている上記技術分野の内容としては、特許文献1および特許文献2がある。
【0010】
特許文献1には、受注データのチェック時に、受注データ内の商品コードが商品マスタに存在しない場合には商品コードを自動登録すると共に、エラー時にはその箇所を画面上に強調表示するように構成されたデータ登録装置が開示されている。
【0011】
また、特許文献2には、文字情報光学読取装置(OCR:Optical Character Reader)を用いて伝票データを読み取り、読み取った伝票データの項目をデータレコードとして出力するように構成された帳票データ入力装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2000−194750
【特許文献2】特開2005−100079
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、特許文献1に開示されたデータ登録装置は、受注データの商品コードが商品マスタに存在しない場合に、画面上にエラーとして表示するという単一のエラーしか伝えることができない。このため、例えば受注データの明細欄に入力されている商品の個数の合計と受注データの集計欄に表示されている商品の合計とが異なる場合のエラーに対応できないという不都合があった。
【0014】
さらに、特許文献2に開示された帳票データ入力装置は、帳票のエラーをチェックする機能を有していないため、エラーの有無に関わらず、帳票データをデータレコードとして出力してしまうという不都合があった。
【0015】
〔発明の目的〕
本発明は、上記関連技術の有する不都合を改善し、伝票の入力値に対して伝票の表題および内容に係る複数種類のエラーチェックを実施し、このチェックにおいてエラーとなった場合に当該エラー箇所を画面上に表示されている伝票レイアウト上に表示することによって、伝票データを利用者が修正する場合に利用者の判断に伴う時間や労力を軽減させ、利用者の負担を軽減させることが可能なエラー状況表示システムを提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するため、本発明に係るエラー状況表示システムは、利用者によって外部入力される入力値を伝票データとして保存する伝票データ用記憶装置を備えた伝票エントリー端末と、この保存された前記伝票データを取得し当該取得した伝票データが正しいか否か予め規定された判定基準に基づいてその内容をチェックし正しくない場合に該当する箇所をエラーとして指定し当該エラー箇所の内容に係る情報をエラー情報として外部出力する伝票データチェック装置とを備えたエラー状況表示システムにおいて、前記伝票データチェック装置が、前記伝票上に表示される伝票データの位置情報を予め記憶した位置情報記憶手段と、この位置情報記憶手段の内容および前記伝票データに基づいて前記伝票データが入力された状態の伝票レイアウトを伝票イメージデータとして作成し前記伝票データ用記憶装置に保存する伝票イメージ作成手段と、前記位置情報記憶手段の内容および前記エラー情報に基づいてエラーとなっている入力値の位置情報を前記エラー情報に付加し保存する付加情報作成手段とを備え、前記伝票エントリー端末が、前記伝票データ用記憶装置に保存された前記伝票イメージデータを取得する伝票イメージデータ取得手段と、前記伝票データ用記憶装置に保存された前記付加情報を取得する付加情報取得手段と、前記取得した伝票イメージデータおよび付加情報に基づいてエラーとなっている伝票データ上のエラー箇所を強調表示するレイアウト構成手段とを備えたことを特徴とする。
【0017】
また、本発明にエラー状況表示システム制御方法は、利用者によって外部入力される入力値を伝票データとして保存する伝票データ用記憶装置を備えた伝票エントリー端末と、この保存された前記伝票データを取得し当該取得した伝票データが正しいか否か予め規定された判定基準に基づいてその内容をチェックし正しくない場合に該当する箇所をエラーとして指定し当該エラー箇所の内容に係る情報をエラー情報として外部出力する伝票データチェック装置とを備えたエラー状況表示システムにあって、前記伝票上に表示される伝票データの位置を示す位置情報を記憶した位置情報記憶手段の内容および前記伝票データに基づいて、前記伝票データが入力された状態の伝票レイアウトを前記伝票データチェック装置に備えられた伝票イメージ作成手段が伝票イメージデータとして作成すると共に前記伝票データ用記憶装置に保存し、前記位置情報記憶手段の内容および前記エラー情報に基づいてエラーとなっている伝票データの位置情報を前記エラー情報に付加し当該情報を付加情報として前記伝票データ用記憶装置に付加情報作成手段が保存し、前記伝票エントリー端末に備えられ、前記伝票データ用記憶装置に保存された前記伝票イメージデータを伝票イメージデータ取得手段が取得し、前記伝票エントリー端末に備えられ、前記伝票データ用記憶装置に保存された付加情報を付加情報取得手段が取得し、前記取得した伝票イメージデータおよび付加情報に基づいてエラーとなっている伝票データ上のエラー箇所を強調表示するレイアウト構成手段がエラーとなっている箇所を強調表示する構成としたことを特徴とする。
【0018】
更に、本発明に係るエラー状況表示システム制御用プログラムは、利用者によって外部入力される入力値を伝票データとして保存する伝票データ用記憶装置を備えた伝票エントリー端末と、この保存された前記伝票データを取得し当該取得した伝票データが正しいか否か予め規定された判定基準に基づいてその内容をチェックし正しくない場合に該当する箇所をエラーとして指定し当該エラー箇所の内容に係る情報をエラー情報として外部出力する伝票データチェック装置とを備えたエラー状況表示システムにあって、前記伝票上に表示される伝票データの位置を示す位置情報を記憶した位置情報記憶手段の内容および前記伝票データに基づいて、前記伝票データが入力された状態の伝票レイアウトを伝票イメージデータとして作成すると共に前記伝票データ用記憶装置に保存する伝票イメージ出力機能、前記位置情報記憶手段の内容および前記エラー情報に基づいてエラーとなっている伝票データの位置情報を前記エラー情報に付加し当該情報をエラー情報として前記伝票データ用記憶装置に保存する付加情報出力機能、前記伝票データ用記憶装置に保存された前記伝票イメージデータを取得する伝票イメージデータ取得機能、前記伝票データ用記憶装置に保存された付加情報を取得する付加情報取得機能、および前記取得した伝票イメージデータおよび付加情報に基づいてエラーとなっている伝票データ上のエラー箇所を強調表示する付加情報表示機能、をコンピュータに実現させるようにしたことを特徴とするエラー状況表示システム制御用プログラム。
【発明の効果】
【0019】
本発明は上述したように構成すると共に、エラー情報に位置情報を含んでいることにより、伝票データ作成機関において画面上にエラー箇所にエラーの状況が表示され、エラー修正時の時間短縮と精度向上を図ることができ、さらに伝票上の項目変更が生じた場合に項目変更が容易になる。また、エラーの修正時に参照していた紙で出力されたエラーリストが不要となるため省資源につながるという優れたエラー状況表示システム、エラー状況表示システム制御方法およびエラー状況表示システム制御用プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係るエラー状況表示システムの一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1に開示したブロック図における伝票データチェック装置40の動作概要を示すフローチャートである。
【図3】図1に開示したブロック図における伝票エントリー端末20のエラー表示に係る動作概要を示すフローチャートである。
【図4】図1に開示したブロック図における伝票データチェック手段42の動作概要を示すフローチャートである。
【図5(A)】図1に開示したブロック図における伝票(基本情報)10の例を示した説明図である。
【図5(B)】図1に開示したブロック図における伝票(明細情報)11および12の例を示した説明図である。
【図5(C)】図1に開示したブロック図における伝票(集計情報)13の例を示した説明図である。
【図6】図1に開示したブロック図における伝票データ31に保存されたレコードの例を示した説明図である。(A)図1に開示したブロック図における伝票データ31に保存されたレコードの値の例を示した説明図である。(B)図1に開示したブロック図における伝票データ31に保存されたレコード内容の例を示した説明図である。
【図7】図1に開示したブロック図における付加情報52に保存されたレコードの例を示した説明図である。(A)図1に開示したブロック図における付加情報52に保存されたレコードの値の例を示した説明図である。(B)図1に開示したブロック図における付加情報52に保存されたレコード内容の例を示した説明図である。
【図8(A)】図1に開示したブロック図において出力装置24に表示されたエラー箇所60をクリックした場合に表示されるエラー説明画面61の例を示した説明図である。
【図8(B)】図1に開示したブロック図において出力装置24に表示されたエラー箇所70をクリックした場合に表示されるエラー説明画面71の例を示した説明図である。
【図8(C)】図1に開示したブロック図において出力装置24に表示されたエラー箇所80をクリックした場合に表示されるエラー説明画面81の例を示した説明図である。
【図9(A)】位置情報記憶機能43に記憶された伝票(基本情報)10の各入力値の位置を行情報および列情報で定義した説明図である。
【図9(B)】位置情報記憶機能43に記憶された伝票(明細情報)11および12の各入力値の位置を行情報および列情報で定義した説明図である。
【図9(C)】位置情報記憶機能43に記憶された伝票(集計情報)13の各入力値の位置を行情報および列情報で定義した説明図である。
【図10】従来におけるエラーチェックシステムの形態を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
〔実施形態〕
以下、本発明に係るエラー状況表示装置の一実施形態を、図1乃図9に基づいて説明する。
【0022】
まず、図1に示す実施形態は、利用者によって外部入力される入力値を伝票データ31として伝票データ用記憶装置30に保存する伝票エントリー端末20と、伝票データ用記憶装置30から伝票データ31を取得し、この取得した伝票データ31が正しいか否か予め規定された判定基準に基づいて判定し正しくない場合に判定対象の入力値をエラーとして前述の入力値およびこの入力値に係る情報をエラー情報として作成し、この作成したエラー情報を伝票データ用記憶装置50に保存する伝票データチェック装置40とを備えている。
【0023】
また、前述の伝票エントリー端末20の外部に利用者からの入力操作を受け付ける入力装置29を併設すると共に、伝票エントリー端末20は前述の入力装置29で受け付けた入力情報を受信する入力手段28と、入力手段28からの入力情報によって起動する伝票データ作成手段21とを備えている。
【0024】
ここで、伝票データ作成手段21は、伝票データ作成に係るプログラムを予め内部に図示しない形で記憶しており、この伝票データ作成プログラムを利用者が入力装置29を介して伝票データ作成手段21に実行させることにより、伝票データ作成手段21は伝票データを作成するものとする。
【0025】
前述の入力装置29を介して利用者によって行われる操作により、伝票データ作成手段21は、図5(A)に示す伝票(基本情報)10と、複数の枚数からなる図5(B)に示す伝票(明細情報)11乃至12と、図5(C)に示す伝票(集計情報)13とを伝票データ31として作成する。
【0026】
また、伝票エントリー端末20は、前述の伝票データ作成手段21の制御により伝票データ31を伝票データ用記憶装置30に出力する伝票データ出力手段22と、伝票データ作成手段21の制御により伝票データ31を表示用に変換して出力する表示手段23とを備えると共に、伝票エントリー端末20の外部に表示手段23から出力された表示用情報を画面に表示する出力装置24が併設されている。
【0027】
これにより、利用者は入力装置29を操作して伝票データ作成手段21を制御し、出力装置24に表示された内容を確認しながら伝票データ31を作成し、作成した伝票データ31を伝票データ用記憶装置30に保存することが可能となる。
【0028】
ここで、伝票データ31について説明すると、伝票データ31は、図6(B)に示すように前述の基本情報10、明細情報11および12、集計情報13の3種類のレコード形式によって1つの伝票が構成されており、実際に利用者によって入力された伝票データが格納された例を図6(A)示す。
【0029】
ここで、前述の利用者によって入力された図5(A)で示した入力値10Aの「A001」に対応する入力値は図6(A)の案件IDの格納場所である31Aに保存され、この項目名は図6(B)を参照すると31Bの「案件ID」であることが分かる。同様に、図5(B)で示した入力値11Aの「N−B−70」に対応する入力値は図6(A)の部品コードの格納場所である31Cに保存され、この項目名は図6(B)を参照すると「部品コード」を示す値であり、図5(B)で示した入力値13Aの「10」に対応する値は図6(A)の分類Cの数量の格納場所である31Eに保存され、図6(B)を参照すると「分類Cの数量」を示す値であることが分かる。
【0030】
一方、伝票データチェック装置40は、図9(A)に示すように伝票(基本情報)10の伝票レイアウトおよび当該伝票レイアウトの各項目に対応したそれぞれの入力値が表示される位置を伝票の左上を基準点とした行情報および列情報によって定義した位置情報が予め記憶されている位置情報記憶手段43と、前述の伝票データ用記憶装置30に保存されている伝票データ31を入力手段47を介して取得する伝票データ読取手段41と、伝票データ読取手段41の取得した伝票データ31を予め規定された判定条件に基づいて判定しエラーであった場合には該当するエラー箇所の位置情報を位置情報記憶手段43から取得する伝票データチェック手段42とを備えている。
【0031】
ここで、伝票データ読取手段41は、入力手段47に伝票データ用記憶装置30が入力されると、伝票データチェック手段42内部に図示しない形で記憶されている伝票データチェックに係るプログラムを、この伝票データチェック手段42に実行させると共に、伝票データ読取手段42は、伝票データ取得手段41に対して伝票データ用記憶装置30に保存されている伝票データ31を読み取るように制御するものとする。
【0032】
この制御によって、伝票データ読取手段41は、入力手段47を介して伝票データ用記憶装置30から前述の伝票データ31を読み取り、この読み取った伝票データ31を伝票データチェック手段42に送信することができる。
さらに、伝票データチェック手段42は、前述の読み取った伝票データ31を正しいデータであるか否か判定することが可能となる。
【0033】
また、伝票データチェック手段42は、伝票データ読取手段41から取得した伝票データ31のレコード件数をカウントするレコードカウンタと、レコード内の値の件数をカウントする項目カウンタと、付加情報を何件目のレコードに保存するかカウントする付加情報レコードカウンタと、現在チェック中のレコードが最終レコードであるか否かを判定する最終レコード判定機能と、現在チェック中の値が最終項目であるか否か判定する最終項目判定機能と、前述の予め規定された判定条件を記憶したチェック条件記憶機能とを予め図示しない形で内部に有している。
【0034】
さらに、伝票データチェック装置40は、伝票データチェック手段42からの指令によって稼動し入力値が入力された状態の伝票レイアウトを伝票イメージデータ51として作成する伝票イメージデータ作成手段44と、伝票データチェック手段42からの指令によって稼動し付加情報52を作成する付加情報作成手段45と、伝票イメージ作成手段44で作成された伝票イメージデータ51および付加情報作成手段45で作成されたエラー情報52を伝票データ用記憶装置50に出力する出力手段46とを備えている。
【0035】
ここで、位置情報記憶手段43は、基本情報の伝票レイアウト図9(A)と同様の形式で明細情報および集計情報も記憶されているものとする。
【0036】
これにより、例えば、図5(A)の項目名が案件IDの入力値10Aに対応する位置情報は、図9(A)を参照すると案件IDの入力値の位置情報60Aとなり「2行目の1列目」といった位置情報が定義されている。同様に図5(B)の入力値11Aに対応する位置情報は図9(B)の位置情報70Aで「3行目の2列目」となり、図5(C)の入力値13Aに対応する位置情報は図9(C)の位置情報80Aで「2行目の2列目」となる。
【0037】
このように、位置情報記憶手段43に保存されている位置情報を参照することによって、伝票データチェック手段42は、伝票10乃至13の各入力値に対応する位置情報を取得することが可能となる。
【0038】
また、伝票データチェック手段42は、前述の位置情報記憶手段43から位置情報を含んだ伝票レイアウトを取得し、取得した伝票レイアウトを伝票データと共に伝票イメージ作成手段44に送信する機能を有する。
【0039】
また、伝票イメージ作成手段44は、前述の伝票データチェック手段42の制御により、当該伝票データチェック手段42から送信された伝票レイアウトおよび伝票データに基づいて伝票レイアウトに伝票データを入力し、これを図5(A)乃至(C)の伝票イメージ10乃至13のように伝票イメージデータ51として生成し、当該生成した伝票イメージデータ51を出力手段46に送信する機能を有する。
【0040】
これにより、伝票データが入力され、且つ各入力値の位置情報が定義された伝票イメージデータ51を伝票イメージデータ作成手段44が作成することが可能となる。
【0041】
さらに、付加情報作成手段45は、前述の伝票データチェック手段42の制御により、当該伝票データチェック手段42から送信された入力値に係るエラー情報および位置情報記憶手段43から取得した前記入力値の位置情報を付加情報52として生成し、当該生成した付加情報52を出力手段46に送信する機能を有する。
【0042】
出力手段46は、伝票イメージ作成手段44および付加情報作成手段45を介してなされる伝票デーチェック手段42の制御によって、伝票イメージデータ51および付加情報52を伝票データ用記憶装置50に保存する機能を有する。
【0043】
これにより、伝票イメージ作成手段44および付加情報作成手段45で作成された情報を出力手段46が伝票データ用記憶装置50に保存することが可能となる。
【0044】
ここで、前述の付加情報52は、図7(B)に示す付加情報レコード52Eのようなレコード形式で保存され、位置情報として行情報52Bおよび列情報52Dが含まれている。複数のエラー情報が格納された例を図7(A)に示す。
【0045】
例えば、図7(A)の行情報52Aおよび列情報52Cの値は「2,1」となっており、これは図7(B)の行情報52Bおよび列情報52Dを参照すると「行位置,列位置」であるので、52Aおよび52Cは「2行目,1列目」の位置情報を示している。
【0046】
前述のように、付加情報52に行情報52Aおよび列情報52Cを付加することにより、エラーデータの位置情報を付加することが可能となる。
【0047】
一方、伝票エントリー端末20は、伝票データ用記憶装置50に保存された伝票イメージデータ51を入力手段28を介して取得する伝票イメージデータ読取手段25と、伝票データ用記憶装置50に保存された付加情報52を入力手段28を介して取得する付加情報読取手段26と、取得したイメージデータ51および付加情報52に基づいてエラーとなっている伝票データ上の入力値の場所を特定し当該特定箇所を強調表示した伝票イメージを生成し、この生成した伝票イメージを伝票データ作成手段21を介して表示手段23に送信し、表示手段23を介して出力装置24に表示させるように制御するレイアウト構成手段27とを備えている。
【0048】
前述の伝票作成手段21は、レイアウト構成手段27によって生成されたエラー箇所を特定した伝票イメージデータを出力手段24に表示し、入力装置29を介して行われる利用者の操作によってエラー箇所が選択されると、伝票イメージデータ51および付加情報52に基づいて項目名、エラーメッセージ、エラー位置情報および入力値を表示したエラー説明画面60A乃至60Cを出力装置24上でポップアップして表示するように出力手段24を制御する機能を有する。
【0049】
ここで、前述のエラー説明画面の61乃至71の例を図8(A)乃至(C)に示す。
前述の表示手段23は、伝票イメージ(基本情報)上にエラー説明画面61を生成し、図7(A)に示す付加情報52からエラーコード、エラーメッセージ、データ種別コード、枝番号、行位置52Aおよび列位置52Cを取得し、エラー説明画面61内のエラー情報欄62に表示すると共に、伝票イメージデータ 51から図5(A)に示す案件IDの入力値10Aである「A001」を取得し、エラー説明画面61内の値の欄63に表示する機能を有している。
【0050】
同様に、表示手段23は、伝票イメージ(明細情報)および(集計情報)上に表示されるエラー説明画面71および81についても、それぞれ伝票イメージデータおよび付加情報からエラー情報と値を取得し出力する機能を有している。
【0051】
このため、利用者は、出力装置24の伝票イメージデータが表示された画面上でエラー箇所を特定することができるだけでなく、入力装置29を介して前述のエラー箇所を選択することにより、さらに詳細はエラー情報を得ることが可能となる。
【0052】
ここで、本実施形態では伝票データ用記憶装置30と伝票データ用記憶装置50は別の記憶装置として示しているが、伝票データ31、伝票イメージデータ51および付加情報52を保存することのできる記憶装置ならば同じ記憶装置を使用してもよいものとする。
【0053】
また、本実施形態では、伝票データ31、伝票イメージデータ51および付加情報52の運搬に記憶装置を用いたが、伝票エントリー端末20と伝票データチェック装置40をネットワークで接続し、ネットワークを介して送信するようにしてもよいものとする。
【0054】
さらに、本実施形態では、1台の伝票データエントリー端末20から伝票データ31が作成される場合を例示したが、複数の伝票エントリー端末20からそれぞれ複数の伝票データ31が作成されるようにしてもよいものとする。
〔全体的な動作〕
次に、エラー状況表示システムの全体的な動作について図1乃至図9に基づいて説明する。
【0055】
図1において、まず最初に利用者は伝票エントリー端末20に外部接続された入力装置29を操作し入力手段28を介して、伝票データ作成手段21内部に格納されている伝票作成に係るプログラムを当該伝票データ作成手段21に実行させる。
【0056】
続いて、利用者は入力装置29を操作し入力手段28を介して、図5(A)乃至(C)に示す基本情報10、明細情報11乃至12、および集計情報13の3種類の様式から構成される伝票データを入力する。
【0057】
入力手段28から送信された入力情報を受信した伝票作成手段21は、前述の利用者によって入力された伝票データを、伝票データ出力手段22に対して送信し、この伝票データを伝票データ用記憶装置30に保存するように制御する。この伝票データを受信した伝票データ出力手段22は、図6(B)に示すように基本情報、明細情報および集計情報の3種類のレコードで1件の伝票データを構成した図6(A)に示す伝票データレコードを、伝票データ用記憶装置30に伝票データ31として保存する。
【0058】
伝票データ31が保存された伝票データ用記憶装置30は、伝票データチェック手段40を有するデータチェック機関に送付され、伝票データ用記憶装置30を入力手段47に入力する。
【0059】
伝票データチェック装置40に備えられた伝票データ読取手段41は、入力手段47に伝票データ用記憶装置30が入力されると、伝票データチェック手段42内部に格納されている伝票データチェックに係るプログラムを当該伝票データチェック手段42に実行させると共に、伝票データチェック手段42は、伝票データ読取手段41に対して伝票データ用記憶装置30に保存された伝票データ31を読み取るように制御し、この制御によって伝票データ読取手段41は伝票データ用記憶装置30に保存された伝票データ31を読み取り(図2:S200/伝票データ読取工程)、読み取った伝票データ31を伝票データチェック手段42に送信する。
【0060】
伝票データ31を取得した伝票データチェック手段42は、当該伝票データチェック手段42内部のチェック条件記憶機能からチェック条件を読み出し、取得した伝票データを当該チェック条件に基づいて適合するか否かチェックする(図2:S201/伝票データチェック工程)。
【0061】
ここで、前述の伝票データチェック手段42が行うチェック動作を図4に基づいて説明する。まず、チェックするレコードの件数をカウントするレコードカウンタと、レコードの内容の項目数をカウントする項目カウンタと、伝票データチェック手段42によって入力値がエラーであると判定された場合にエラー情報を保存する付加情報のレコード数をカウントするレコードカウンタとに対して、伝票データチェック手段42が初期値として1を保存する(図4:S101/カウンタ初期値設定工程)。
【0062】
続いて、伝票データチェック手段42は、レコードカウンタに保存されている番号のレコード且つ項目カウンタに保存されている番号の項目(入力値)をチェック項目として設定する(図4:S102/チェック項目設定工程)と共に、設定した項目に対応する判定条件をチェック条件記憶機能から取得する(図4:S103/チェック条件取得工程)。
【0063】
伝票データチェック手段42は、前述の取得したチェック条件に基づいて取得したチェック項目が前記チェック条件に適合するか否かを判定し(図4:S104/チェック工程)、不適合の場合はエラーとして現在チェック中の項目の位置情報を位置情報記憶手段43から取得する(図4:S107/位置情報取得工程)。
【0064】
この時、位置情報記憶手段43は、図9(A)乃至(C)に示すような基本情報、明細情報および集計情報の各伝票様式に対応し、且つ各項目の入力値の位置を定義した位置情報が予め保存されている。このため、伝票データチェック手段42は、エラーと判定した伝票データの入力値の位置情報を取得することが可能となる。
【0065】
例えば、図5(A)の案件IDの入力値である「A001」が前述のチェック条件に不適合であった場合、「A001」が入力されている入力値10Aの位置情報は、図9(A)を参照すると位置情報60Aに定義されている「2行1列」であり、この位置情報を伝票データチェック手段42が取得する。
【0066】
また、伝票データチェック手段42は、前述のチェック条件記憶機能から前記エラーとなった入力値に係るエラーコードおよびエラーメッセージを取得し(図4:S108/エラー情報取得工程)、付加情報レコードカウンタに記憶されている番号の付加情報レコードに取得した入力値、エラーコード、エラーメッセージおよびエラーの位置情報を保存する(図4:S109/付加情報保存工程)。
【0067】
ここで、前述の付加情報レコードカウンタは、前述のカウンタ初期値設定工程にて初期値として「1」が保存されているので、伝票データチェック手段42は、1番目の付加情報レコードに付加情報を保存することになる。
【0068】
伝票データチェック手段42は、前述の付加情報を付加情報レコードに保存すると、当該保存した付加情報を上書きしてしまうことを防ぐため、付加情報レコードカウンタに1を加算する(図4:S110/付加情報レコード加算工程)。
【0069】
ここで、伝票データチェック手段42は、最終項目判定機能によって項目カウンタに保存されている現在チェック中の項目がレコード内の最終項目であるか否か判定し(図4:S105/最終項目判定工程)、最終項目でない場合は項目カウンタに1を加算して同一レコードの次の項目のチェックを行う(図4:S111/項目カウンタ加算工程)。
【0070】
一方、最終項目であると判定された場合には、伝票データチェック手段42は、最終レコード判定機能によって、レコードカウンタに保存されている現在チェック中のレコードが最終レコードであるか否か判定し(図4:S106/最終レコード判定工程)、最終レコードでない場合にはレコードカウンタに1を加算すると共に項目カウンタに1(初期値)を登録し(図4:S112/レコードカウンタ加算工程)、次のレコードの最初の項目をチェックする。また、最終レコードである場合にはチェックを修了する。
【0071】
前述の図4のS101乃至S112に示したチェック処理を、全ての伝票データに実施することにより、伝票データがエラーでない場合は何も出力されないが、エラーであった場合には付加情報を出力される。
【0072】
伝票データチェック手段42は、前述の伝票データ31のチェックを終了すると、伝票イメージ作成手段44および付加情報作成手段45を稼動させ、位置情報記憶手段43から基本情報、明細情報および集計情報の位置情報を含んだ伝票レイアウトを取得し、取得した伝票レイアウトおよび前述の伝票データ読取手段41で取得した伝票データ31を、伝票イメージ作成手段44に送信する(図2:S202/伝票イメージ出力工程)と共に、付加情報レコードに保存された内容を、付加情報作成手段45に送信する(図2:S203/付加情報出力工程)。
【0073】
伝票データチェック手段42から伝票レイアウトおよび伝票データを受信した伝票イメージ作成手段44は、伝票レイアウトに伝票データを埋め込み、図5(A)乃至(C)に示すような伝票イメージ51を生成し、出力手段46に対して当該生成した伝票イメージ51を伝票データ用記憶装置50に出力するように制御する。
【0074】
また、伝票データチェック手段42から付加情報を受信した付加情報作成手段45は、前述の付加情報を伝票データ用記憶装置50に出力するように出力手段46を制御する。この付加情報は、図7(B)に示すように機関番号、伝票番号、エラーコード、エラーメッセージ、データ種別コード、枝番号、行位置および列位置の項目により1件の付加情報52を構成し、実際には、図7(A)に示すようなレコードとなる。
【0075】
伝票イメージ作成手段44および付加情報作成手段45から伝票イメージデータ51および付加情報52を受信したそれぞれ出力手段46は、伝票データ用記憶装置50に受信した伝票イメージデータ51および付加情報52を保存する。
【0076】
伝票イメージデータ51および付加情報52が保存された伝票データ用記憶装置50は、伝票エントリー端末20を有するデータ作成機関に送付される。
【0077】
送付された伝票データ用記憶装置50が入力手段28に入力されたことを受けて、エラー表示装置20のイメージデータ読取手段25は、伝票データ用記憶装置50に保存されている伝票イメージデータ51を読み込み(図3:S300/伝票イメージデータ読込工程)、読み込んだ伝票イメージデータ51をレイアウト構成手段27に送信する。
【0078】
ここで、レイアウト構成手段27は、受信した伝票イメージデータ51を伝票データ作成手段21に送信し、この伝票データ作成手段21は受信した伝票イメージデータ51を表示手段23に送信する。
【0079】
表示手段23は、受信した伝票イメージデータ51を、出力装置24が備える画面上に出力するように出力装置24を表示制御し、出力装置24は前述の表示制御を受けて画面上に伝票イメージを表示する(図3:S301/伝票イメージ表示工程)。
【0080】
一方、付加情報読取手段26は、伝票データ用記憶装置50に保存されている付加情報52を読み込み(図3:S302/付加情報読込工程)、読み込んだ付加情報52をレイアウト構成手段27に送信する。
【0081】
レイアウト構成手段27は、受信した付加情報52に保存されている機関番号、伝票番号、データ種別コード、当該データ種別コードの枝番号、行位置および列位置に基づいて先に当該レイアウト構成手段27で構成された伝票イメージデータ51上の位置を特定し、特定された位置に入力されている伝票データに対して、当該項目はエラーであることを示す強調表示処理を行い表示手段23に送信する。
【0082】
表示手段23は、受信したエラー箇所が強調表示された伝票イメージデータを出力装置24が備える画面上に出力するように出力装置24を表示制御し、出力装置24は前述の表示制御を受けて、画面上にエラー箇所が強調表示された伝票イメージを表示する(図3:S303/付加情報表示工程)。
【0083】
さらに、伝票データ作成手段21は、出力装置24の画面上に強調表示されたエラー箇所を利用者が選択(クリック)したと入力手段28を介して受け付けると、エラー説明画面を最前面画面で表示するポップアップで表示し、付加情報52の内容であるエラーコードおよびエラーメッセージに係る情報を出力装置24に出力する。
【0084】
例えば、出力装置24に図8(A)に示すエラー箇所が網掛状態で強調されている案件IDの入力値60を、利用者が入力装置29を介して選択した場合には、まず、伝票データ作成手段21がエラー説明画面61を生成し、生成したエラー説明画面61上に、付加情報52から取得した図7(A)に示す行情報52Aおよび列情報52Cである「2(行目)」、「1(列目)」をエラー情報62として表示すると共に、伝票イメージデータ51から取得した図5(A)に示す案件IDの入力値10Aである「A001」をエラー値63として表示する。
【0085】
同様に、図8(B)に示すエラー箇所70および図8(C)に示すエラー箇所80を利用者が選択した場合には、それぞれ伝票データ作成手段21がエラー説明画面71および81をそれぞれ伝票イメージデータ上に表示し、また、エラー情報としてエラー情報72およびエラー情報82を前述のエラー説明画面71および81上にそれぞれ表示し、さらにエラー値としてエラー値73およびエラー値83をエラー説明画面上71および81にそれぞれ表示する。
【0086】
このため、伝票データ作成手段21は、エラー箇所を強調表示し、利用者が入力装置29を介してこの強調表示されたエラー箇所を選択することによって、エラーに係る詳細情報が表示されるため、利用者はエラー箇所を容易に発見することができ、さらにエラー内容を知ることができる。
【0087】
ここで、上述した実施形態における全体的な動作にあって、伝票データ読取工程、伝票データチェック工程、カウンタ初期値設定工程、チェック項目設定工程、チェック条件取得工程、位置情報取得工程、エラー情報取得工程、付加情報保存工程、付加情報レコード加算工程、最終項目判定工程、項目カウンタ加算工程、最終レコード判定工程、レコードカウンタ加算工程、伝票イメージ出力工程、付加情報出力工程、伝票イメージデータ読込工程、伝票イメージ表示工程、付加情報読込工程および付加情報表示工程で実行される各実行内容をプログラム化し、これをコンピュータに機能させるように構成してもよい。
【0088】
〔実施形態の効果〕
以上のように、本実施形態では、伝票データチェック手段40に備えられた伝票データチェック手段42が、位置情報記憶手段43に記憶された位置情報を含んだ伝票レイアウトと、伝票データチェック手段42によってエラーと判定された伝票データの位置情報を含んだエラー情報と、伝票データとを取得し、伝票レイアウトおよび伝票データに基づいて伝票イメージ作成手段44が伝票イメージデータ51を生成し、エラー情報に基づいて付加情報作成手段45が付加情報52を生成し、出力手段46によって伝票データ用記憶装置50に保存する。この伝票データ用記憶装置50に保存された内容を伝票エントリー端末20に備えられた伝票イメージデータ読取手段25および付加情報読み取り手段26でそれぞれ伝票イメージデータ51と付加情報52を読み込み、レイアウト構成手段27が伝票イメージデータ51を表示手段23を介して出力手段24に表示させ、さらにレイアウト構成手段27が付加情報52に基づいてエラーとなっている位置情報の位置に表示された伝票データを強調表示させ、この強調表示された伝票データを利用者が入力装置29を介して選択することによって、伝票データ作成手段21がエラー情報を表示したエラー説明画面61乃至81を表示することが可能となる。これによって、利用者はエラー修正時に、エラー箇所を容易に発見することができ、さらにエラー状況が表示されるため、エラー修正時の時間短縮と精度向上を図ることができる。また、伝票上の項目変更が生じた場合に、エラー箇所を項目名ではなく位置情報で管理しているため、変更対応が容易となると共に、従来のように紙で出力されたエラーリストが不要となるため紙資源の使用を抑えることが可能となる。
【0089】
〔その他の実施形態〕
上述したように、一実施形態は図5(A)の10乃至(C)の13のように3種類の様式からなる伝票を扱っている場合を例示したが、伝票データ作成手段21に伝票と様式を特定する伝票様式情報を伝票データ31に付加する機能を新たに有し、位置情報記憶手段43に予め伝票様式情報を保存させ、伝票イメージ作成手段44が伝票データ31と位置情報記憶手段43に保存されている位置情報および伝票様式情報とに基づいて伝票イメージデータ51を作成し、付加情報作成手段45がエラー情報と位置情報記憶手段43に保存されている位置情報および伝票様式情報とに基づいて付加情報を作成し、レイアウト構成手段27がそれぞれ伝票様式情報を含んだ伝票イメージデータ51および付加情報52に基づいてエラーとなっている入力値が格納されている場所を表示することにより、複数の伝票様式を同時に扱うことが可能となる
このようにしても、前述した一実施形態と同等の作用効果を備えたエラー状況表示システムを得ることができる。
【0090】
上述した実施形態については、その新規な技術的内容の要点をまとめると、以下の付記のようになる。
尚、上記実施形態の一部又は全部は、新規な技術として以下のようにまとめられるが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。
【0091】
(付記1)利用者によって外部入力される入力値を伝票データとして保存する伝票データ用記憶装置を備えた伝票エントリー端末と、この保存された前記伝票データを取得し当該取得した伝票データが正しいか否か予め規定された判定基準に基づいてその内容をチェックし正しくない場合に該当する箇所をエラーとして指定し当該エラー箇所の内容に係る情報をエラー情報として外部出力する伝票データチェック装置とを備えたエラー状況表示システムにおいて、
前記伝票データチェック装置が、前記伝票上に表示される伝票データの位置情報を予め記憶した位置情報記憶手段と、この位置情報記憶手段の内容および前記伝票データに基づいて前記伝票データが入力された状態の伝票レイアウトを伝票イメージデータとして作成し前記伝票データ用記憶装置に保存する伝票イメージ作成手段と、前記位置情報記憶手段の内容および前記エラー情報に基づいてエラーとなっている入力値の位置情報を前記エラー情報に付加し保存する付加情報作成手段とを備え、
前記伝票エントリー端末が、前記伝票データ用記憶装置に保存された前記伝票イメージデータを取得する伝票イメージデータ取得手段と、前記伝票データ用記憶装置に保存された前記付加情報を取得する付加情報取得手段と、前記取得した伝票イメージデータおよび付加情報に基づいてエラーとなっている伝票データ上のエラー箇所を強調表示するレイアウト構成手段とを備えたことを特徴とするエラー状況表示システム。
【0092】
(付記2)付記1に記載のエラー状況表示システムにおいて、
前記位置情報記憶手段は、前記伝票レイアウトの左上を基準点として行情報と列情報とによって示される行列情報を前記位置情報として記憶することを特徴とするエラー状況表示システム。
【0093】
(付記3)付記1乃至2のいずれか一つに記載のエラー状況表示システムにおいて、
前記伝票イメージ作成手段および前記付加情報作成手段は、伝票の様式を特定する伝票様式情報をそれぞれ前記伝票イメージデータおよび前記付加情報に付加すると共に、
前記レイアウト構成手段は、それぞれ前記伝票様式情報を含んだ前記伝票イメージデータおよび前記付加情報に基づいてエラーとなっている入力値の場所を表示することを特徴とするエラー状況表示システム。
【0094】
(付記4)付記1乃至3のいずれか一つに記載のエラー状況表示システムにおいて、
前記レイアウト構成手段は、前記画面上に表示されたエラー箇所を利用者が選択した場合に、前記エラー情報に基づいて前記エラーに係る詳細情報を表示することを特徴としたエラー状況表示システム。
【0095】
(付記5)利用者によって外部入力される入力値を伝票データとして保存する伝票データ用記憶装置を備えた伝票エントリー端末と、この保存された前記伝票データを取得し当該取得した伝票データが正しいか否か予め規定された判定基準に基づいてその内容をチェックし正しくない場合に該当する箇所をエラーとして指定し当該エラー箇所の内容に係る情報をエラー情報として外部出力する伝票データチェック装置とを備えたエラー状況表示システムにあって、
前記伝票上に表示される伝票データの位置を示す位置情報を記憶した位置情報記憶手段の内容および前記伝票データに基づいて、前記伝票データが入力された状態の伝票レイアウトを前記伝票データチェック装置に備えられた伝票イメージ作成手段が伝票イメージデータとして作成すると共に前記伝票データ用記憶装置に保存し、
前記位置情報記憶手段の内容および前記エラー情報に基づいてエラーとなっている伝票データの位置情報を前記エラー情報に付加し当該情報を付加情報として前記伝票データ用記憶装置に付加情報作成手段が保存し、
前記伝票エントリー端末に備えられ、前記伝票データ用記憶装置に保存された前記伝票イメージデータを伝票イメージデータ取得手段が取得し、
前記伝票エントリー端末に備えられ、前記伝票データ用記憶装置に保存された付加情報を付加情報取得手段が取得し、
前記取得した伝票イメージデータおよび付加情報に基づいてエラーとなっている伝票データ上のエラー箇所を強調表示するレイアウト構成手段がエラーとなっている箇所を強調表示する構成としたことを特徴とするエラー状況表示システム制御方法。
【0096】
(付記6)付記5に記載のエラー状況表示システム制御方法において、
前記イメージ作成手段が前記伝票イメージデータを作成する時に、前記位置情報記憶手段に予め記憶された伝票の様式を特定する伝票様式情報、前記位置情報に記憶された位置情報および前記伝票データに基づいて前記イメージデータ作成手段が前記伝票イメージデータを作成し、
前記付加情報作成手段が前記エラー情報に前記位置情報を付加し前記付加情報として作成する時に、前記付加情報作成手段が前記伝票様式情報を前記エラー情報に付加し、
前記レイアウト構成手段がエラーとなっている箇所を表示する時に、それぞれ前記伝票様式情報を含んだ伝票イメージデータおよび前記付加情報に基づいて前記レイアウト構成手段がエラーとなっている箇所を表示する構成としたことを特徴とするエラー状況表示システム制御方法。
【0097】
(付記7)利用者によって外部入力される入力値を伝票データとして保存する伝票データ用記憶装置を備えた伝票エントリー端末と、この保存された前記伝票データを取得し当該取得した伝票データが正しいか否か予め規定された判定基準に基づいてその内容をチェックし正しくない場合に該当する箇所をエラーとして指定し当該エラー箇所の内容に係る情報をエラー情報として外部出力する伝票データチェック装置とを備えたエラー状況表示システムにあって、
前記伝票上に表示される伝票データの位置を示す位置情報を記憶した位置情報記憶手段の内容および前記伝票データに基づいて、前記伝票データが入力された状態の伝票レイアウトを伝票イメージデータとして作成すると共に前記伝票データ用記憶装置に保存する伝票イメージ出力機能、
前記位置情報記憶手段の内容および前記エラー情報に基づいてエラーとなっている伝票データの位置情報を前記エラー情報に付加し当該情報をエラー情報として前記伝票データ用記憶装置に保存する付加情報出力機能、
前記伝票データ用記憶装置に保存された前記伝票イメージデータを取得する伝票イメージデータ取得機能、
前記伝票データ用記憶装置に保存された付加情報を取得する付加情報取得機能、
および前記取得した伝票イメージデータおよび付加情報に基づいてエラーとなっている伝票データ上のエラー箇所を強調表示する付加情報表示機能、
をコンピュータに実現させるようにしたことを特徴とするエラー状況表示システム制御用プログラム。
【産業上の利用可能性】
【0098】
本発明は、伝票データエントリー端末によって作成される伝票データを、伝票データチェック手段によって予め規定された判定条件に適合するか否か判定し不適合であった場合に、伝票レイアウト上に表示されるそれぞれの伝票データの表示位置を位置情報として保存し、当該位置情報に基づいてエラー箇所を特定し伝票エントリー端末に備えられた表示装置に強調表示し、さらに利用者によって前述の強調表示されたエラー箇所が選択された場合に、前述のエラーの係る詳細情報をポップアップ表示する。これにより、利用者は、エラー箇所を容易に発見することができるため、エラーの修正にかかる時間を短縮でき、さらに精度向上を図ることが可能となる。
【符号の説明】
【0099】
20 伝票エントリー端末
25 イメージデータ読取手段
26 付加情報読取手段
27 レイアウト構成手段
30 伝票データ用記憶装置
40 伝票データチェック装置
43 位置情報記憶手段
44 伝票イメージ作成手段
45 付加情報作成手段
50 伝票データ用記憶装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者によって外部入力される入力値を伝票データとして保存する伝票データ用記憶装置を備えた伝票エントリー端末と、この保存された前記伝票データを取得し当該取得した伝票データが正しいか否か予め規定された判定基準に基づいてその内容をチェックし正しくない場合に該当する箇所をエラーとして指定し当該エラー箇所の内容に係る情報をエラー情報として外部出力する伝票データチェック装置とを備えたエラー状況表示システムにおいて、
前記伝票データチェック装置が、前記伝票上に表示される伝票データの位置情報を予め記憶した位置情報記憶手段と、この位置情報記憶手段の内容および前記伝票データに基づいて前記伝票データが入力された状態の伝票レイアウトを伝票イメージデータとして作成し前記伝票データ用記憶装置に保存する伝票イメージ作成手段と、前記位置情報記憶手段の内容および前記エラー情報に基づいてエラーとなっている入力値の位置情報を前記エラー情報に付加し保存する付加情報作成手段とを備え、
前記伝票エントリー端末が、前記伝票データ用記憶装置に保存された前記伝票イメージデータを取得する伝票イメージデータ取得手段と、前記伝票データ用記憶装置に保存された前記付加情報を取得する付加情報取得手段と、前記取得した伝票イメージデータおよび付加情報に基づいてエラーとなっている伝票データ上のエラー箇所を強調表示するレイアウト構成手段とを備えたことを特徴とするエラー状況表示システム。
【請求項2】
請求項1に記載のエラー状況表示システムにおいて、
前記位置情報記憶手段は、前記伝票レイアウトの左上を基準点として行情報と列情報とによって示される行列情報を前記位置情報として記憶することを特徴とするエラー状況表示システム。
【請求項3】
請求項1乃至2のいずれか一つに記載のエラー状況表示システムにおいて、
前記伝票イメージ作成手段および前記付加情報作成手段は、伝票の様式を特定する伝票様式情報をそれぞれ前記伝票イメージデータおよび前記付加情報に付加すると共に、
前記レイアウト構成手段は、それぞれ前記伝票様式情報を含んだ前記伝票イメージデータおよび前記付加情報に基づいてエラーとなっている入力値の場所を表示することを特徴とするエラー状況表示システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一つに記載のエラー状況表示システムにおいて、
前記レイアウト構成手段は、前記画面上に表示されたエラー箇所を利用者が選択した場合に、前記エラー情報に基づいて前記エラーに係る詳細情報を表示することを特徴としたエラー状況表示システム。
【請求項5】
利用者によって外部入力される入力値を伝票データとして保存する伝票データ用記憶装置を備えた伝票エントリー端末と、この保存された前記伝票データを取得し当該取得した伝票データが正しいか否か予め規定された判定基準に基づいてその内容をチェックし正しくない場合に該当する箇所をエラーとして指定し当該エラー箇所の内容に係る情報をエラー情報として外部出力する伝票データチェック装置とを備えたエラー状況表示システムにあって、
前記伝票上に表示される伝票データの位置を示す位置情報を記憶した位置情報記憶手段の内容および前記伝票データに基づいて、前記伝票データが入力された状態の伝票レイアウトを前記伝票データチェック装置に備えられた伝票イメージ作成手段が伝票イメージデータとして作成すると共に前記伝票データ用記憶装置に保存し、
前記位置情報記憶手段の内容および前記エラー情報に基づいてエラーとなっている伝票データの位置情報を前記エラー情報に付加し当該情報を付加情報として前記伝票データ用記憶装置に付加情報作成手段が保存し、
前記伝票エントリー端末に備えられ、前記伝票データ用記憶装置に保存された前記伝票イメージデータを伝票イメージデータ取得手段が取得し、
前記伝票エントリー端末に備えられ、前記伝票データ用記憶装置に保存された付加情報を付加情報取得手段が取得し、
前記取得した伝票イメージデータおよび付加情報に基づいてエラーとなっている伝票データ上のエラー箇所を強調表示するレイアウト構成手段がエラーとなっている箇所を強調表示する構成としたことを特徴とするエラー状況表示システム制御方法。
【請求項6】
請求項5に記載のエラー状況表示システム制御方法において、
前記イメージ作成手段が前記伝票イメージデータを作成する時に、前記位置情報記憶手段に予め記憶された伝票の様式を特定する伝票様式情報、前記位置情報に記憶された位置情報および前記伝票データに基づいて前記イメージデータ作成手段が前記伝票イメージデータを作成し、
前記付加情報作成手段が前記エラー情報に前記位置情報を付加し前記付加情報として作成する時に、前記付加情報作成手段が前記伝票様式情報を前記エラー情報に付加し、
前記レイアウト構成手段がエラーとなっている箇所を表示する時に、それぞれ前記伝票様式情報を含んだ伝票イメージデータおよび前記付加情報に基づいて前記レイアウト構成手段がエラーとなっている箇所を表示する構成としたことを特徴とするエラー状況表示システム制御方法。
【請求項7】
利用者によって外部入力される入力値を伝票データとして保存する伝票データ用記憶装置を備えた伝票エントリー端末と、この保存された前記伝票データを取得し当該取得した伝票データが正しいか否か予め規定された判定基準に基づいてその内容をチェックし正しくない場合に該当する箇所をエラーとして指定し当該エラー箇所の内容に係る情報をエラー情報として外部出力する伝票データチェック装置とを備えたエラー状況表示システムにあって、
前記伝票上に表示される伝票データの位置を示す位置情報を記憶した位置情報記憶手段の内容および前記伝票データに基づいて、前記伝票データが入力された状態の伝票レイアウトを伝票イメージデータとして作成すると共に前記伝票データ用記憶装置に保存する伝票イメージ出力機能、
前記位置情報記憶手段の内容および前記エラー情報に基づいてエラーとなっている伝票データの位置情報を前記エラー情報に付加し当該情報をエラー情報として前記伝票データ用記憶装置に保存する付加情報出力機能、
前記伝票データ用記憶装置に保存された前記伝票イメージデータを取得する伝票イメージデータ取得機能、
前記伝票データ用記憶装置に保存された付加情報を取得する付加情報取得機能、
および前記取得した伝票イメージデータおよび付加情報に基づいてエラーとなっている伝票データ上のエラー箇所を強調表示する付加情報表示機能、
をコンピュータに実現させるようにしたことを特徴とするエラー状況表示システム制御用プログラム。
【請求項1】
利用者によって外部入力される入力値を伝票データとして保存する伝票データ用記憶装置を備えた伝票エントリー端末と、この保存された前記伝票データを取得し当該取得した伝票データが正しいか否か予め規定された判定基準に基づいてその内容をチェックし正しくない場合に該当する箇所をエラーとして指定し当該エラー箇所の内容に係る情報をエラー情報として外部出力する伝票データチェック装置とを備えたエラー状況表示システムにおいて、
前記伝票データチェック装置が、前記伝票上に表示される伝票データの位置情報を予め記憶した位置情報記憶手段と、この位置情報記憶手段の内容および前記伝票データに基づいて前記伝票データが入力された状態の伝票レイアウトを伝票イメージデータとして作成し前記伝票データ用記憶装置に保存する伝票イメージ作成手段と、前記位置情報記憶手段の内容および前記エラー情報に基づいてエラーとなっている入力値の位置情報を前記エラー情報に付加し保存する付加情報作成手段とを備え、
前記伝票エントリー端末が、前記伝票データ用記憶装置に保存された前記伝票イメージデータを取得する伝票イメージデータ取得手段と、前記伝票データ用記憶装置に保存された前記付加情報を取得する付加情報取得手段と、前記取得した伝票イメージデータおよび付加情報に基づいてエラーとなっている伝票データ上のエラー箇所を強調表示するレイアウト構成手段とを備えたことを特徴とするエラー状況表示システム。
【請求項2】
請求項1に記載のエラー状況表示システムにおいて、
前記位置情報記憶手段は、前記伝票レイアウトの左上を基準点として行情報と列情報とによって示される行列情報を前記位置情報として記憶することを特徴とするエラー状況表示システム。
【請求項3】
請求項1乃至2のいずれか一つに記載のエラー状況表示システムにおいて、
前記伝票イメージ作成手段および前記付加情報作成手段は、伝票の様式を特定する伝票様式情報をそれぞれ前記伝票イメージデータおよび前記付加情報に付加すると共に、
前記レイアウト構成手段は、それぞれ前記伝票様式情報を含んだ前記伝票イメージデータおよび前記付加情報に基づいてエラーとなっている入力値の場所を表示することを特徴とするエラー状況表示システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一つに記載のエラー状況表示システムにおいて、
前記レイアウト構成手段は、前記画面上に表示されたエラー箇所を利用者が選択した場合に、前記エラー情報に基づいて前記エラーに係る詳細情報を表示することを特徴としたエラー状況表示システム。
【請求項5】
利用者によって外部入力される入力値を伝票データとして保存する伝票データ用記憶装置を備えた伝票エントリー端末と、この保存された前記伝票データを取得し当該取得した伝票データが正しいか否か予め規定された判定基準に基づいてその内容をチェックし正しくない場合に該当する箇所をエラーとして指定し当該エラー箇所の内容に係る情報をエラー情報として外部出力する伝票データチェック装置とを備えたエラー状況表示システムにあって、
前記伝票上に表示される伝票データの位置を示す位置情報を記憶した位置情報記憶手段の内容および前記伝票データに基づいて、前記伝票データが入力された状態の伝票レイアウトを前記伝票データチェック装置に備えられた伝票イメージ作成手段が伝票イメージデータとして作成すると共に前記伝票データ用記憶装置に保存し、
前記位置情報記憶手段の内容および前記エラー情報に基づいてエラーとなっている伝票データの位置情報を前記エラー情報に付加し当該情報を付加情報として前記伝票データ用記憶装置に付加情報作成手段が保存し、
前記伝票エントリー端末に備えられ、前記伝票データ用記憶装置に保存された前記伝票イメージデータを伝票イメージデータ取得手段が取得し、
前記伝票エントリー端末に備えられ、前記伝票データ用記憶装置に保存された付加情報を付加情報取得手段が取得し、
前記取得した伝票イメージデータおよび付加情報に基づいてエラーとなっている伝票データ上のエラー箇所を強調表示するレイアウト構成手段がエラーとなっている箇所を強調表示する構成としたことを特徴とするエラー状況表示システム制御方法。
【請求項6】
請求項5に記載のエラー状況表示システム制御方法において、
前記イメージ作成手段が前記伝票イメージデータを作成する時に、前記位置情報記憶手段に予め記憶された伝票の様式を特定する伝票様式情報、前記位置情報に記憶された位置情報および前記伝票データに基づいて前記イメージデータ作成手段が前記伝票イメージデータを作成し、
前記付加情報作成手段が前記エラー情報に前記位置情報を付加し前記付加情報として作成する時に、前記付加情報作成手段が前記伝票様式情報を前記エラー情報に付加し、
前記レイアウト構成手段がエラーとなっている箇所を表示する時に、それぞれ前記伝票様式情報を含んだ伝票イメージデータおよび前記付加情報に基づいて前記レイアウト構成手段がエラーとなっている箇所を表示する構成としたことを特徴とするエラー状況表示システム制御方法。
【請求項7】
利用者によって外部入力される入力値を伝票データとして保存する伝票データ用記憶装置を備えた伝票エントリー端末と、この保存された前記伝票データを取得し当該取得した伝票データが正しいか否か予め規定された判定基準に基づいてその内容をチェックし正しくない場合に該当する箇所をエラーとして指定し当該エラー箇所の内容に係る情報をエラー情報として外部出力する伝票データチェック装置とを備えたエラー状況表示システムにあって、
前記伝票上に表示される伝票データの位置を示す位置情報を記憶した位置情報記憶手段の内容および前記伝票データに基づいて、前記伝票データが入力された状態の伝票レイアウトを伝票イメージデータとして作成すると共に前記伝票データ用記憶装置に保存する伝票イメージ出力機能、
前記位置情報記憶手段の内容および前記エラー情報に基づいてエラーとなっている伝票データの位置情報を前記エラー情報に付加し当該情報をエラー情報として前記伝票データ用記憶装置に保存する付加情報出力機能、
前記伝票データ用記憶装置に保存された前記伝票イメージデータを取得する伝票イメージデータ取得機能、
前記伝票データ用記憶装置に保存された付加情報を取得する付加情報取得機能、
および前記取得した伝票イメージデータおよび付加情報に基づいてエラーとなっている伝票データ上のエラー箇所を強調表示する付加情報表示機能、
をコンピュータに実現させるようにしたことを特徴とするエラー状況表示システム制御用プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5(A)】
【図5(B)】
【図5(C)】
【図6】
【図7】
【図8(A)】
【図8(B)】
【図8(C)】
【図9(A)】
【図9(B)】
【図9(C)】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5(A)】
【図5(B)】
【図5(C)】
【図6】
【図7】
【図8(A)】
【図8(B)】
【図8(C)】
【図9(A)】
【図9(B)】
【図9(C)】
【図10】
【公開番号】特開2011−232826(P2011−232826A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−100154(P2010−100154)
【出願日】平成22年4月23日(2010.4.23)
【出願人】(390001395)NECシステムテクノロジー株式会社 (438)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月23日(2010.4.23)
【出願人】(390001395)NECシステムテクノロジー株式会社 (438)
【Fターム(参考)】
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