説明

エレベータシステム及びその制御方法

【課題】本発明は、利用者が集中した場合にも、利用者を適切な順序でスムーズにかごに乗車させ、運転効率を向上させることを目的とするものである。
【解決手段】乗車ID発行部33は、割当号機決定部32で決定した応答号機にいつ乗車可能か、即ちどの(何度目の)配車でかご7に乗車すべきかを示す乗車IDを発行する。予約装置表示制御部35は、登録された行先階と、応答号機と、乗車ID発行部33が決定した乗車IDとを乗場行先階予約装置21に出力し、利用者に対して報知させる。乗場表示制御部38は、かご7の到着が検出されると、対応する乗場の乗場表示装置22により、号機名と、その配車に対応する乗車IDと、配車されたかご7に乗車する利用者の人数とを表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、かごに乗車する前に行先階を登録するための乗場行先階予約装置を有するエレベータシステム、及びその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複数の停止階の乗場に乗場行先階予約装置が設置されているエレベータ装置においては、全ての利用者が乗車前に行先階を登録することにより、エレベータ制御装置で乗車人数を正確に把握することができ、各利用者に対して最適なかごを案内することができる。
【0003】
しかし、このようなエレベータ装置では、乗場行先階予約装置を操作すると、必ず1台の応答号機が表示されるため、出勤時間帯等で各号機に1回では乗車しきれないくらいに利用者が集中している状態で乗場行先階予約装置が操作されると、定員を超えていても応答号機が表示されることになる。このため、利用者の積み残しが生じ、かごが出発した後で乗場行先階予約装置を再度操作する必要が生じる。また、積み残された利用者による行先階登録が無駄呼びとなり、運転効率が低下する。
【0004】
また、従来のダブルデッキエレベータでは、乗場行先階予約装置での登録操作により乗車人数を把握して、その乗車人数に応じて下かご又は上かごを指定する案内表示が行われる。この方法では、下かごの内装色と上かごの内装色とを異なる色にすることにより、誤乗車が防止されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−227057号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のような従来のダブルデッキエレベータでは、利用者が上かご及び下かごのどちらに乗車すべきかを区別し易くなるものの、上かご及び下かごに分乗しても乗車しきれないくらいに利用者が集中すると、定員以上の利用者が無理に乗車しようとして、かごの走行開始が遅れ、運転効率が低下する。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、利用者が集中した場合にも、利用者を適切な順序でスムーズにかごに乗車させることができ、運転効率を向上させることができるエレベータシステム及びその制御方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に係るエレベータシステムは、かごを有する少なくとも1機のエレベータ装置本体、かごに乗車する前に行先階を登録するための乗場行先階予約装置、乗場行先階予約装置で行先階を登録した利用者に対して予約情報を伝える予約情報報知部、乗場で待つ利用者に対してかごの到着情報を伝える到着情報報知部、及び乗場行先階予約装置での行先階登録に応じてかごを乗場に配車する制御手段を備え、制御手段は、乗場行先階予約装置での行先階登録に対して、呼び登録の状況に応じて、どの配車でかごに乗車すべきかを指定する乗車IDを発行し、発行した乗車IDを予約情報として予約情報報知部により報知させ、かごが乗場に到着する際に、その配車に対応する乗車IDを到着情報として到着情報報知部により報知させる。
【発明の効果】
【0009】
この発明のエレベータシステムは、制御手段により、どの配車でかごに乗車すべきかを指定する乗車IDが発行され、発行した乗車IDが予約情報として予約情報報知部により報知され、かごが乗場に到着する際に、その配車に対応する乗車IDが到着情報として到着情報報知部により報知されるので、利用者が集中した場合にも、利用者を適切な順序でスムーズにかごに乗車させることができ、運転効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】この発明の実施の形態1によるエレベータシステムを示す構成図である。
【図2】図1のエレベータシステムの乗場を示す正面図である。
【図3】図2の乗場行先階予約装置を拡大して示す正面図である。
【図4】図1のエレベータ制御装置及び群管理装置の機能を示すブロック図である。
【図5】図1のエレベータ制御装置及び群管理装置の回路構成を示すブロック図である。
【図6】図4の制御手段の動作を示すフローチャートである。
【図7】この発明の実施の形態2によるエレベータシステムの制御手段の機能を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるエレベータシステムを示す構成図である。建物内には、2機以上(この例では3機)のエレベータ装置が並設されているが、ここでは1機のみ示している。各エレベータ装置において、昇降路1の上部には、機械室2が設けられている。機械室2には、巻上機(駆動装置)3が設置されている。巻上機3は、駆動シーブ4と、駆動シーブ4を回転させる巻上機モータと、駆動シーブ4の回転を制動する巻上機ブレーキ(電磁ブレーキ)とを有している。
【0012】
駆動シーブ4の近傍には、そらせ車5が配置されている。駆動シーブ4及びそらせ車5には、懸架手段6が巻き掛けられている。懸架手段6としては、複数本のロープ又は複数本のベルトが用いられている。懸架手段6の第1端部には、かご7が接続されている。懸架手段6の第2端部には、釣合おもり8が接続されている。
【0013】
かご7及び釣合おもり8は、懸架手段6により昇降路1内に吊り下げられており、巻上機3により昇降路1内を昇降される。
【0014】
かご7には、かご出入口を開閉するかごドア装置9が設けられている。複数の停止階の乗場には、それぞれ乗場ドア装置10が設けられている。乗場ドア装置10は、かご7の着床時にかごドア装置9が係合することにより、かごドア装置9に連動して開閉動作される。
【0015】
エレベータ装置本体11は、巻上機3、そらせ車5、懸架手段6、かご7、釣合おもり8、かごドア装置9及び乗場ドア装置10等を有している。
【0016】
機械室2には、対応するエレベータ装置本体11の運行を制御するエレベータ制御装置(各台制御装置)12が設置されている。各エレベータ装置は、エレベータ装置本体11と、それを制御するエレベータ制御装置12とを有している。各エレベータ制御装置12には、群管理装置13が接続されている。群管理装置13は、3機のエレベータ装置のかご7の運行を群として管理する。
【0017】
図2は図1のエレベータシステムの乗場を示す正面図である。乗場壁には、かご7に乗車する前に行先階を登録するための乗場行先階予約装置21と、到着情報報知部としての複数の乗場表示装置22とが設置されている。乗場表示装置22は、乗場で待つ利用者に対して、対応するエレベータ装置のかご7の到着情報を伝える。また、乗場表示装置22は、エレベータ装置毎に、乗場出入口の近傍に配置されている。
【0018】
図3は図2の乗場行先階予約装置21を拡大して示す正面図である。乗場行先階予約装置21には、行先階を登録するための乗場操作部23と、表示パネル24と、スピーカ25とが設けられている。乗場操作部23には、複数の操作ボタン(テンキー又は階番号ボタン等)が設けられている。表示パネル24及びスピーカ25は、それぞれ利用者に対して予約情報を伝える予約情報報知部である。
【0019】
表示パネル24は、乗場行先階予約装置21で行先階を登録した利用者に対して予約情報を表示する。スピーカ25は、乗場行先階予約装置21で行先階を登録した利用者に対して予約情報を音声でアナウンスする。この例では、予約情報として、登録された行先階と、応答号機名と、どの(何度目の)配車でかごに乗車すべきかを指定する乗車IDとが、利用者に対して報知される。例えば、図3の表示パネル24には、行先階が12階であり、応答号機がA号機であり、乗車IDが003であることが表示されている。
【0020】
図4は図1のエレベータ制御装置12及び群管理装置13の機能を示すブロック図である。群管理装置13は、行先予約受付部31、割当号機決定部32、乗車ID発行部33、行先予約管理部34、及び予約装置表示制御部35を有している。
【0021】
行先予約受付部31は、乗場行先階予約装置21からの行先予約要求を受け付ける。割当号機決定部32は、行先予約受付部31で受け付けた行先階予約要求に対する応答号機を決定する。乗車ID発行部33は、割当号機決定部32で決定した応答号機にいつ乗車可能か、即ちどの(何度目の)配車でかご7に乗車すべきかを示す乗車IDを発行する。
【0022】
行先予約管理部34は、受け付けられた行先予約を管理する。予約装置表示制御部35は、登録された行先階と、割当号機決定部32で決定した応答号機と、乗車ID発行部33が決定した乗車IDとを乗場行先階予約装置21に出力し、表示パネル24により表示させるとともに、スピーカ25によりアナウンスさせる。
【0023】
各エレベータ制御装置12は、運行制御部36、かご到着検出部37、及び乗場表示制御部38を有している。
【0024】
運行制御部36は、群管理装置13からの指令に応じてかご7の運行を制御する。具体的には、割当号機決定部32で決定した応答号機のかご7を、その号機の運行制御部36が指定階の乗場に配車する。
【0025】
かご到着検出部37は、応答号機のかご7が指定階に到着したことを検出する。乗場表示制御部38は、かご到着検出部37によりかご7の到着が検出されると、対応する乗場の乗場表示装置22により、号機名と、その配車に対応する乗車IDと、配車されたかご7に乗車する利用者の人数とを、到着情報として表示させる。
【0026】
例えば、図2の左側の乗場表示装置22には、そのエレベータ装置がA号機であり、乗車IDが003であり、配車されたかご7に乗車する利用者の人数が4名であることが表示されている。
【0027】
図4では、簡単のため各エレベータ装置について乗場表示装置22を1つのみ示している。また、図4では、乗場行先階予約装置21も1つのみ示している。さらに、図4では、運行制御部36、かご到着検出部37及び乗場表示制御部38を1つのエレベータ制御装置12にのみ記載したが、他のエレベータ制御装置12も同様に構成されている。さらにまた、実施の形態1の制御手段40は、エレベータ制御装置12及びそれらを群管理する群管理装置13により構成されている。
【0028】
図5は図1のエレベータ制御装置12及び群管理装置13の回路構成を示すブロック図である。図5では、簡単のためエレベータ制御装置12を1つのみ示している。各エレベータ制御装置12には、CPU41、ROM42、RAM43及び入出力部(信号変換装置)44を有するエレベータ制御コンピュータが用いられている。エレベータ制御装置12の機能は、対応するエレベータ制御コンピュータにより実現される。
【0029】
ROM42には、エレベータ制御装置12の動作プログラムが記憶されている。CPU41は、ROM46内の動作プログラムに基づいて演算処理を実行する。RAM43には、制御に必要なデータが記憶される。対応するエレベータ装置の機器(巻上機3、乗場表示装置22、かご内表示装置(図示せず)及びかご内操作盤(図示せず)等)との信号の入出力は、入出力部44を介して行われる。
【0030】
群管理装置13には、CPU45、ROM46、RAM47及び入出力部(信号変換装置)48を有する群管理コンピュータが用いられている。群管理装置13の機能は、群管理コンピュータにより実現される。
【0031】
ROM46には、群管理装置13の動作プログラムが記憶されている。CPU45は、ROM46内の動作プログラムに基づいて演算処理を実行する。RAM47には、制御に必要なデータが記憶される。エレベータ制御装置12や乗場行先階予約装置21との信号の入出力は、入出力部48を介して行われる。
【0032】
図6は図4の制御手段40の動作を示すフローチャートである。群管理装置13は、乗場行先階予約装置21からの呼び登録指令の受信有無を判定する(ステップS1)。受信していれば、呼び登録指令が入力された乗車階の乗場呼びを登録し、その乗車階に応答する号機を決定する(ステップS2)。次に、ステップS2で決定した号機のかご7に次回の配車で乗車可能かどうか判定する(ステップS3)。乗車可能ならば、次回の配車に対応する乗車IDを乗車IDとして発行する(ステップS6)。
【0033】
ステップS3で、既に定員に達していた場合、乗車不可と判定し、乗車IDを更新する(ステップS4)。そして、更新された乗車IDで配車されるかご7に乗車可能かどうかを判定する(ステップS5)。ステップS4及びステップS5は、乗車可能な配車が見つかるまで繰り返す。そして、乗車可能な配車が見つかると、その配車に対応する乗車IDを乗車IDとして発行する(ステップS6)。
【0034】
乗車IDが発行されたら、乗場行先階予約装置21を通して予約情報(行先階、応答号機名及び乗車ID)を利用者に伝えるとともに、応答号機名及び乗車IDを行先呼び登録情報として記憶する(ステップS7)。
【0035】
この後、エレベータ制御装置12は、かご7が乗車階に到着したかどうかを判定する(ステップS8)。到着していなければ、ステップS1に戻り、乗場行先階予約装置21からの呼び登録指令の受信有無を再び判定する。かご7が乗車階に到着したら、エレベータ制御装置12は、ステップS7で記憶した行先呼び登録情報を参照して、乗車IDに対応する乗車人数を算出し、乗場表示装置22を通して到着情報(号機名、乗車ID及び乗車人数)を利用者に伝え、乗車した利用者が予め登録した行先階のかご呼びを登録する(ステップS9)。
【0036】
この後、かごドア装置9及び乗場ドア装置10が全閉されると、次の呼び階に向かってかご7の走行を開始し、該当の乗車IDに関する行先呼び登録情報をリセットし、次回配車の乗車IDを更新する(ステップS10、S11)。
【0037】
このようなエレベータシステムでは、制御手段40により、どの配車でかご7に乗車すべきかを指定する乗車IDが発行され、発行された乗車IDが予約情報として乗場行先階予約装置21により報知され、かご7が乗場に到着する際には、その配車に対応する乗車IDが到着情報として乗場表示装置22により報知されるので、利用者が集中した場合にも、利用者を適切な順序でスムーズにかご7に乗車させることができ、運転効率を向上させることができる。
【0038】
また、乗場行先階予約装置21により、割当号機名が乗車IDとともに予約情報として表示されるので、群管理エレベータシステムにおいて、利用者の利便性をさらに向上させることができる。
【0039】
さらに、乗場行先階予約装置21により、予約情報が音声でアナウンスされるので、予約情報をより明確に利用者に伝えることができる。
【0040】
さらにまた、乗場表示装置22により、配車されたかご7に乗車する利用者の人数が到着情報として表示されるので、誤乗車や不正乗車が明白となり、乗車モラルを向上させることができる。
【0041】
なお、上記の例では、3機のエレベータ装置を群管理するエレベータシステムを示したが、エレベータシステムに含まれるエレベータ装置の数は、1機、2機又は4機以上であってもよい。
また、エレベータ制御装置12と群管理装置13との機能分担は、必ずしも図4に示した分担に限定されるものではなく、例えば、乗場表示制御部38の機能を群管理装置13に持たせるなどの変更が可能である。
さらに、乗車IDの発行、予約情報の報知及び到着情報の報知等の機能を、エレベータ制御装置12及び群管理装置13から独立した別の装置で行わせることも可能である。
【0042】
実施の形態2.
次に、図7はこの発明の実施の形態2によるエレベータシステムの制御手段の機能を示すブロック図である。実施の形態2のエレベータシステムには、エレベータ装置が1機のみ含まれている。従って、実施の形態2の制御手段は、エレベータ装置本体を制御する1台のエレベータ制御装置51により構成されている。
【0043】
エレベータ制御装置51は、行先予約受付部31、乗車ID発行部33、行先予約管理部34、予約装置表示制御部35、運行制御部36、かご到着検出部37、及び乗場表示制御部38を有している。各部の機能は、割当号機の報知を行う必要がない点を除いて、実施の形態1と同様である。また、エレベータ制御装置51には、実施の形態1と同様に、エレベータ制御コンピュータが用いられている。
【0044】
エレベータ制御装置51は、乗場行先階予約装置21での行先階登録に対して、乗車IDを発行し、発行した乗車IDを予約情報として乗場行先階予約装置21を通して利用者に報知させる。また、エレベータ制御装置51は、かご7が乗場に到着する際に、その配車に対応する乗車IDと乗車人数とを到着情報として乗場表示装置22により報知させる。
【0045】
このようなエレベータシステムでは、エレベータ制御装置51により乗車IDが発行され、発行された乗車IDが予約情報として乗場行先階予約装置21により報知され、かご7が乗場に到着する際には、その配車に対応する乗車IDが到着情報として乗場表示装置22により報知されるので、利用者が集中した場合にも、利用者を適切な順序でスムーズにかご7に乗車させることができ、運転効率を向上させることができる。即ち、この発明は、ビルにエレベータ装置が1機のみ設置されている場合にも適用できる。
【0046】
なお、上記の例では、乗場操作部23の操作ボタンを操作して行先階を入力する乗場行先階予約装置21を示したが、これに限定されるものではなく、例えば、指紋照合装置付き釦、カードリーダ付きテンキー、又はセキュリティーゲート等、エレベータに乗車するための登録装置であれば特に指定しない。
また、乗場行先階予約装置は、個人IDの認証により行先階が自動的に選択されるものであってもよい。
さらに、乗場行先階予約装置は、乗場出入口の周辺ではなく、例えば建物の入口等に設置してもよい。
さらにまた、乗場行先階予約装置の数は、特に限定されるものではなく、同じ階の中に2台以上の乗場行先階予約装置を設置してもよい。
【0047】
また、上記の例では、予約情報を表示と音声アナウンスとで利用者に報知したが、いずれか一方でもよい。また、利用者の携帯機器(携帯電話等)に予約情報を送信して報知してもよい。
さらに、上記の例では、到着情報を乗場表示装置22により表示したが、音声アナウンスを併用したり、音声アナウンスのみにより報知したりしてもよい。また、利用者の携帯機器に到着情報を送信して報知してもよい。
さらにまた、かご7が到着した際、かご7内に設置されたかご内表示装置にも到着情報を表示させてもよい。
【0048】
また、上記の例では、乗場行先階予約装置21に予約情報報知部を設けたが、予約情報報知部を乗場行先階予約装置とは別に設けてもよい。
さらに、到着情報報知部を乗場行先階予約装置に組み込んでもよい。
さらにまた、乗車IDは数字に限定されるものではなく、アルファベット等の文字、記号、これらの組み合わせ等であってもよい。
【0049】
また、図1では1:1ローピングのエレベータ装置を示したが、ローピング方式はこれに限定されるものではなく、例えば2:1ローピングのエレベータ装置にもこの発明は適用できる。
さらに、この発明は、機械室2を持たない機械室レスエレベータや、種々のタイプのエレベータ装置に適用できる。
さらにまた、巻上機3や釣合おもり8等のエレベータ機器の個数やレイアウトも特に限定されない。
また、2機以上のエレベータ装置を含むエレベータシステムの場合、異なる構成のエレベータ装置を含んでもよく、エレベータ装置によってサービス階が異なっていてもよい。
【符号の説明】
【0050】
7 かご、11 エレベータ装置本体、21 乗場行先階予約装置、22 乗場表示装置(到着情報報知部)、24 表示パネル(予約情報報知部)、25 スピーカ(予約情報報知部)、40 制御手段、51 エレベータ制御装置(制御手段)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
かごを有する少なくとも1機のエレベータ装置本体、
前記かごに乗車する前に行先階を登録するための乗場行先階予約装置、
前記乗場行先階予約装置で行先階を登録した利用者に対して予約情報を伝える予約情報報知部、
乗場で待つ利用者に対して前記かごの到着情報を伝える到着情報報知部、及び
前記乗場行先階予約装置での行先階登録に応じて前記かごを前記乗場に配車する制御手段
を備え、
前記制御手段は、
前記乗場行先階予約装置での行先階登録に対して、呼び登録の状況に応じて、どの配車で前記かごに乗車すべきかを指定する乗車IDを発行し、発行した前記乗車IDを前記予約情報として前記予約情報報知部により報知させ、
前記かごが前記乗場に到着する際に、その配車に対応する前記乗車IDを前記到着情報として前記到着情報報知部により報知させることを特徴とするエレベータシステム。
【請求項2】
前記制御手段は、前記乗場行先階予約装置での行先階登録に対して、前記エレベータ装置本体のうちの割当号機を決定し、決定した号機名を前記乗車IDとともに前記予約情報として前記予約情報報知部により報知させることを特徴とする請求項1記載のエレベータシステム。
【請求項3】
前記予約情報報知部は、予約情報を音声でアナウンスすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベータシステム。
【請求項4】
前記制御手段は、前記到着情報として、配車された前記かごに乗車する利用者の人数を前記到着情報報知部により報知させることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のエレベータシステム。
【請求項5】
乗場行先階予約装置での行先階登録に対して、呼び登録の状況に応じて、どの配車でかごに乗車すべきかを指定する乗車IDを発行するステップ、
前記乗場行先階予約装置で行先階を登録した利用者に対して、発行した前記乗車IDを予約情報として報知するステップ、及び
前記利用者が待つ乗場に前記かごが到着する際に、その配車に対応する前記乗車IDを到着情報として前記利用者に対して報知するステップ
を含むことを特徴とするエレベータシステムの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−60263(P2013−60263A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−200091(P2011−200091)
【出願日】平成23年9月14日(2011.9.14)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】