説明

エンターテインメント装置、エンターテインメントシステム及び情報処理装置

【解決手段】
エンターテインメント装置1は、第1CD−ROMドライブ27a及び第2CD−ROMドライブ27bを含むデュアル光ディスクユニット19を備えており、プロセッサ11は、セットされた2つのトレーディングカード100に記録された情報を基に、その2つのトレーディングカード100に付された図柄に応じたビデオ信号VD及びオーディオ信号AUMを生成してテレビジョンモニタ301に出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カード型光記録媒体をトレーディングカードとして利用するエンターテインメント装置及びその関連技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、大きさや厚さが通常の名刺相当であって、音声情報および画像情報を蓄積した情報入り名刺が開示されている。より詳細には、この情報入り名刺は、矩形状のポリカーボネート板からなる。名刺の中央に円形の中心孔が形成され、この中心孔の外側に、光記録部が同心円状に形成されているこの光記録部に、音声情報及び画像情報が記録され、その裏面に本人の名前、勤務先、電話番号などが印刷される。この情報入り名刺は、CD−ROM再生機で再生できる。このようなカード型光記録媒体は、名刺としての利用の他、トレーディングカードとしても利用できる。
【特許文献1】実開平6−42224号公報
【0003】
トレーディングカードとは、一般に、トレード(交換)をしながら収集を進めていく図柄(文字が含まれる場合もある。)が付いたカードのことである。中身が見えないようにして、様々な組み合わせで複数枚が1パックで販売されるもの、商品のおまけとして付属しているもの、など様々なものがある。
【0004】
トレーディングカードには、純粋に収集や鑑賞を楽しむものの他、加えて、対戦ゲーム(いわゆる、トレーディングカードゲーム)を楽しむもの、などが存在し、その目的も多種多様である。
【0005】
一般的なトレーディングカードでは、その表面積の制約から、付される情報量(例えばデザイン)も限られたものとなる。しかし、上記のように、カード型光記録媒体をトレーディングカードとして利用すると、より多くの情報(例えば、画像情報、テキスト情報、音声情報など)を付加でき、収集家の楽しみも大きくなる。
【発明の開示】
【0006】
本発明の目的は、多様なアプリケーションプログラムの提供を可能として、カード型光記録媒体を利用したトレーディングカードの楽しみの幅をより大きくできるエンターテインメント装置及びその関連技術を提供することである。
【0007】
本発明の他の目的は、多様なアプリケーションプログラムの提供を可能として、多彩なコンテンツを提供できる情報処理装置及びその関連技術を提供することである。
【0008】
本発明の第1の形態によると、エンターテインメント装置は、付された図柄に関連した情報を記録した光記録部を有する複数のトレーディングカードの前記情報を再生可能なエンターテインメント装置であって、同じハウジング内に設けられ、各々が、セットされた前記トレーディングカードに記録された前記情報を再生する複数の再生手段と、前記ハウジング内に設けられ、ロードしたプログラムに従って、前記複数の再生手段が再生した前記複数のトレーディングカードの前記情報を基に、前記複数の再生手段にセットされた前記複数のトレーディングカードに付された前記図柄に応じた映像をテレビジョンモニタに映し出す情報処理手段と、を備える。
【0009】
この構成によれば、複数の再生手段を備えており、情報処理手段は、いずれの再生手段に対しても任意にアクセスできる。つまり、情報処理手段は、必要なときに、必要なトレーディングカードにアクセスして、必要な情報を取得できる。このため、複数のトレーディングカードに記録された情報を利用した処理が可能となって、より豊富なコンテンツを含むアプリケーションプログラムの作成が可能となり、それ故、ユーザに、より面白みのあるコンテンツを提供できる。
【0010】
一方、1つの再生手段しか有していない場合において、複数のトレーディングカードに記録された情報を利用した処理を行うときは、ハードディスク等の大容量記憶装置を搭載する必要が生じ、製造コストが高くなるばかりでなく、ユーザにとっても、プログラムの要求に従って、トレーディングカードの交換作業が必要となって、煩わしく感じる場合もある。
【0011】
また、トレーディングカードの素材として、光記録媒体を採用しているので、大容量の情報を記録できるだけでなく、安価な製造が可能である。特に、光記録媒体をトレーディングカードに利用する場合、付された図柄に関連する情報として、比較的大きな容量を必要とする画像情報を記録することが多く、トレーディングカードの素材に適している。
【0012】
一方、ICカードをトレーディングカードに利用することもできるが、光記録媒体の記憶容量と同程度の記憶容量を確保した場合、コストが高くなるばかりでなく、カード全体の表面積が大きくなりすぎて、トレーディングカードには適さない。
【0013】
以上のように、複数の再生手段を設け、かつ、光記録媒体をトレーディングカードとして採用することにより、全体的なコストの低減を図りながらも、多様なアプリケーションプログラムの開発が可能となって、トレーディングカードの楽しみの幅をより大きくすることができる。また、複数の再生手段を設けているため、セットするトレーディングカードの組み合わせにより、表示される映像が異なってくるので、この点も、トレーディングカードの楽しみの幅をより大きくする一因となる。
【0014】
上記エンターテインメント装置は、各々が、人間からの入力を受け付けて、その入力に応じた信号を前記情報処理手段に与える複数のコントローラに接続され、前記情報処理手段は、前記テレビジョンモニタに映し出す前記映像に、前記複数の再生手段にセットされた前記複数のトレーディングカードに付された前記図柄に応じた複数のオブジェクトを含め、前記コントローラからの前記信号に応じて、そのコントローラに対応する前記オブジェクトの画像を変化させる。
【0015】
この構成によれば、複数のプレイヤが、各々コントローラを操作することで、対応するオブジェクトを操作することができる。従って、複数のプレイヤが、相互に関係し合ってゲーム等を行うアプリケーションプログラム(例えば、複数のプレイヤが、対戦、競争、及び/又は協力するゲームアプリケーション)を作成でき、トレーディングカードの楽しみの幅をより一層大きくすることができる。
【0016】
また、上記エンターテインメント装置は、人間からの入力を受け付けて、その入力に応じた信号を前記情報処理手段に与えるコントローラに接続され、前記情報処理手段は、前記テレビジョンモニタに映し出す前記映像に、前記再生手段にセットされた前記トレーディングカードに付された前記図柄に応じたオブジェクトを含め、他の前記再生手段にセットされた他の前記トレーディングカードに記録された情報に応じて、前記オブジェクトの属性を変化させるとともに、前記コントローラからの前記信号に応じて、前記オブジェクトを変化させることもできる。
【0017】
この構成によれば、プレイヤは、他のトレーディングカードに交換することにより、オブジェクトの属性を変化させることができるので、様々なバリエーションでのオブジェクトの操作が可能となる。例えば、プレイヤが操作するオブジェクトと、コンピュータ(つまり、情報処理手段)が操作するオブジェクトと、を対戦/競争させるアプリケーションを実行する場合、プレイヤは、トレーディングカードの組み合わせを変えることにより、様々なパターンで、コンピュータとの対戦/競争が可能となる。
【0018】
しかも、トレーディングカードを変えることにより、プレイヤが操作するオブジェクト自体を変更できる。
【0019】
以上のように、プレイヤは、トレーディングカードを変えることで、オブジェクト自体及び/又は属性を変化させることができるので、トレーディングカードの楽しみの幅をより一層大きくすることができる。
【0020】
本発明の第2の形態によると、エンターテインメントシステムは、各々が、平面形状を矩形とし、表面に図柄が付され、前記図柄に関連した情報を記録した光記録部を有する複数のトレーディングカードと、同じハウジング内に設けられ、各々が、セットされた前記トレーディングカードの前記光記録部に記録された前記情報を再生する複数の再生手段と、前記ハウジング内に設けられ、ロードしたプログラムに従って、前記複数の再生手段が再生した複数の前記トレーディングカードの前記情報を基に、前記複数の再生手段にセットされた前記複数のトレーディングカードに付された前記図柄に応じた映像をテレビジョンモニタに映し出す情報処理手段と、を備える。
【0021】
この構成によれば、複数の再生手段を備えており、情報処理手段は、いずれの再生手段に対しても任意にアクセスできる。つまり、情報処理手段は、必要なときに、必要な光記録媒体にアクセスして、必要な情報を取得できる。つまり、情報処理手段は、必要なときに、必要な光記録媒体にアクセスして、必要な情報を取得できる。このため、複数の光記録媒体に記録された情報を利用した処理が可能となって、より豊富なコンテンツを含むプログラムの作成が可能となり、それ故、ユーザに、より面白みのあるコンテンツを提供できる。また、記録媒体は、光記録媒体を採用しているので、大容量の情報を記録できるだけでなく、安価な製造が可能である。
【0022】
以上のように、複数の再生手段を設け、かつ、記録媒体として光記録媒体を採用することにより、全体的なコストの低減を図りながらも、多様なアプリケーションプログラムの開発が可能となる。
【0023】
上記情報処理装置は、人間からの入力を受け付けて、その入力に応じた信号を前記情報処理手段に与えるコントローラに接続され、前記情報処理手段は、前記コントローラからの前記信号に応じた前記映像信号を生成する。
【0024】
この構成によれば、プレイヤからの入力を反映しながら処理を実行するアプリケーションプログラムの作成が可能となる。
【0025】
上記情報処理装置は、人間が動かすコントローラの動きを検知する検知手段をさらに備え、前記情報処理手段は、前記検知手段が検知した前記コントローラの動きに応じた処理を実行する。
【0026】
この構成によれば、コントローラの動きを反映できるアプリケーションプログラムの作成が可能となる。
【0027】
上記情報処理装置は、マイクロフォンに接続され、そのマイクロフォンから入力された音声信号を出力する。
【0028】
この構成によれば、マイクロフォンからの入力を使用するアプリケーションプログラムの作成が可能となる。
【0029】
ここで、情報処理装置とマイクロフォンとの接続は、無線あるいは有線の何れでもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付してその説明を援用する。
【0031】
図1は、本発明の実施の形態によるエンターテインメントシステムの全体構成を示すブロック図である。図1に示すように、このエンターテインメントシステムは、デュアル光ディスクユニット19付きエンターテインメント装置(以下、「エンターテインメント装置」、と呼ぶ。)1、トレーディングカード100、コントローラ200a,200b、コントローラ202、マイクロフォン204a,204b、テレビジョンモニタ301、及びAVケーブル305を備える。
【0032】
エンターテインメント装置1は、AVケーブル305により、テレビジョンモニタ301に接続される。さらに、エンターテインメント装置1には、ACアダプタあるいは電池により電源電圧が供給される。
【0033】
エンターテインメント装置1は、ハウジング3を含み、後述のデュアル光ディスクユニット19やプロセッサ11等が内蔵される(図5参照)。また、エンターテインメント装置1の上面には、2つのトレーディングカード100を同時に装着できるカード装着部7が設けられる。カード装着部7には、デュアル光ディスクユニット19の一部を構成する円板状の2つのチャック部6a及び6bが露出している。
【0034】
トレーディングカード100の素材として、矩形状のカード型CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)を利用している。サイズは、例えば、国際規格の標準サイズを採用して、横63.5mm×縦89.0mmとし、厚さは、1.2mmとする。また、トレーディングカード100の中心部には、チャッキング用の円形状の中心孔105が形成される。中心孔105は、直径15mmとする。
【0035】
エンターテインメント装置1は、ローディング方式として、トップローディング方式を採用する。従って、プレイヤは、オープンボタン9を押して、上部の半透明プラスチック製の蓋5を開け、2つのトレーディングカード100の中心孔105を、それぞれ、カード装着部7のチャック部6a及び6bに挿入して、蓋5を閉じる。チャック部6aと6bとの間隔は、2つのトレーディングカード100が回転したときに、これらが互いに接触しない距離に設定される。
【0036】
エンターテインメント装置1の右側面には、イーサネット端子4が設けられ、ネットワークケーブル(図示せず)により、ネットワーク310(後述の図5参照)に接続することができる。
【0037】
エンターテインメント装置1には、2つのコントローラ200a及び200bが接続される。コントローラ200a及び200bの各々には、左アナログジョイスティック、右アナログジョイスティック、並びに、方向キー及びスタートキー等の各種キーが設けられる。
【0038】
エンターテインメント装置1の前面側には、赤外光のみを透過させる赤外線フィルタ26が取り付けられ、この赤外線フィルタ26を囲むように、赤外光を照射する4つの赤外発光ダイオード30が露出している。この赤外線フィルタ26の背面側には、図示しないイメージセンサが配置されている。赤外線フィルタ26、赤外発光ダイオード30、及びイメージセンサは、後述の撮像ユニット29に含まれる。
【0039】
この撮像ユニット29により、コントローラ202に取り付けた再帰反射シート203が撮影され、エンターテインメント装置1は、コントローラ202の動きを検知できる。
【0040】
マイクロフォン204a,204bから出力される音声信号は、変調されて、エンターテインメント装置1に内蔵される後述の受信ユニット28によって受信され、復調される。復調後の音声信号は、AVケーブル305により、テレビジョンモニタ301に与えられる。
【0041】
図1のトレーディングカード100に付される図柄(絵、写真、版画、文字、及び/又はグラフィック画像を含む。)としては、例えば、玩具シリーズ(例えば、自動車おもちゃ、人形など)、生物シリーズ(例えば、昆虫、海生生物、爬虫類、草花など)、乗り物シリーズ(例えば、自動車、飛行機など)、兵隊シリーズ、有名建造物シリーズ、野球選手シリーズ、有名歌手シリーズ、など様々なシリーズが存在する。ただし、付される図柄はこれらに限定されるものではない。以下、いくつか例示する。
【0042】
図2(a)及び図2(b)は、図1のトレーディングカード100の表面に印刷された図柄の例示図である。図2(a)のトレーディングカード100/1は、自動車シリーズのトレーディングカードの一例であり、表面には、自動車の図柄、名前、シリアル番号などが印刷されている。図2(b)のトレーディングカード100/2は、野球選手シリーズのトレーディングカードの一例であり、表面には、野球選手の図柄、名前、シリアル番号などが印刷されている。
【0043】
ここで、参照符号を構成している「/」の次の番号は、トレーディングカード100のシリーズを示している。図2(a)のトレーディングカード100/1の「/」の次の番号1は、自動車シリーズを示し、図2(b)のトレーディングカード100/2の「/」の次の番号2は、野球選手シリーズを示している。なお、シリーズを区別する必要がないときは、トレーディングカード100と表記する。
【0044】
トレーディングカード100には、上記のように、様々なシリーズが存在するが、1つのシリーズの中でも、さらに、複数のカテゴリに分類できる場合もある。この点を図面を用いて説明する。
【0045】
図3(a)及び図3(b)は、図1のトレーディングカード100の表面に印刷された図柄の他の例示図である。図3(a)及び図3(b)に例示したトレーディングカード100/3/1及び100/3/2は共に、魔物シリーズのトレーディングカードであり、シリーズは共通している。ただし、トレーディングカード100/3/1は、魔物の図柄を印刷した魔物カードであり、トレーディングカード100/3/2は、呪文の種類を表す印刷が施された呪文カードであり、それぞれ使用方法が異なる。このように、この魔物シリーズのトレーディングカード100は、2つのカテゴリに分類されている。
【0046】
ここで、参照符号を構成している左側(上位側)の「/」の次の番号は、トレーディングカード100のシリーズを示している。また、参照符号を構成している右側(下位側)の「/」の次の番号は、トレーディングカード100のカテゴリを示している。つまり、トレーディングカード100/3/1の右側の「/」の次の番号1は、カテゴリが魔物カードであることを示し、トレーディングカード100/3/2の右側の「/」の次の番号2は、カテゴリが呪文カードであることを示している。なお、シリーズ及びカテゴリを区別する必要がないときは、トレーディングカード100と表記する。
【0047】
ここで、トレーディングカード100の構造を簡単に説明する。最下層は、透明なプラスチック層(例えば、ポリカーボネート)であり、このプラスチック層の一方面(外側)は平坦な面であり、他方面(内側)にはピットと呼ばれる凹凸パターンが形成される。このピットパターン上には、光を反射するための金属膜(例えば、アルミニウム膜)が形成され、さらに、この金属膜の上には、樹脂により保護層が形成される。この保護層が、最上層である。この保護層の表面に、図2(a),(b)及び図3(a),(b)で示したような様々な図柄が印刷される。情報再生のためのレーザ光は、最下層側から照射される。ピットパターン及び金属膜が記録層であり、後述の光記録部101,103に相当する。
【0048】
図4(a)及び図4(b)は、図1のトレーディングカード100の裏面の例示図である。図4(a)及び図4(b)に示すように、トレーディングカード100の裏面からは、透明のプラスチック層を介して、光記録部101,103(斜線部分)を視認できる。光記録部101,103は、中心孔105の周りに螺旋状に形成されている。
【0049】
図4(a)の光記録部101の全体形状は、完全な円環状であり、図4(b)の光記録部103の全体形状は、トレーディングカード100の形状に合わせて、円環状の光記録部の両端を切り取った形状である。
【0050】
トレーディングカード100の光記録部101,103には、表面に印刷された図柄に関連する情報(以下、「図柄関連情報」と呼ぶ。)、システムプログラム83(後述)、アプリケーションプログラム81(後述)、及びデバイスドライバ85(後述)などが記録される。図柄関連情報は、例えば、テレビジョンモニタ301上にトレーディングカード100の図柄を映像化するための情報、図柄に係わる音声情報、図柄に関するテキスト情報、その他のアプリケーションプログラム81の処理で使用する情報などである。
【0051】
本実施の形態では、同じシリーズのトレーディングカード100については、印刷された図柄が異なっていても、全てのトレーディングカード100には、同じシステムプログラム83、アプリケーションプログラム81、及びデバイスドライバ85が記録される。
【0052】
印刷された図柄が異なれば、図柄関連情報も異なる。したがって、同じシリーズでも、図柄が異なれば、図柄関連情報の内容が異なる。
【0053】
また、同じシリーズのトレーディングカード100において、複数のカテゴリを設けることができる。例えば、図柄の系統によって、カテゴリ分けすることができる。図3(a)及び(b)の例では、同じ魔物シリーズにおいて、図柄の系統として、魔物と呪文という2つの系統があり、2つのカテゴリに分けられている。
【0054】
異なるカテゴリに属するトレーディングカード100では、記録されている図柄関連情報の種類が異なる。トレーディングカード100には、図柄関連情報が記録されるところ、カテゴリが異なれば印刷された図柄の系統が異なるので、記録される情報の種類も異なってくる。
【0055】
例えば、図3(a)に示したトレーディングカード100/3/1に記録される図柄関連情報は、表面に印刷された魔物に関連する情報(例えば、当該魔物を映像化するための画像情報、当該魔物の音声情報、当該魔物に関するテキスト情報、並びに、当該魔物の経験値、生命力、防御力、及び攻撃力などのデフォルト値など)である。一方、図3(b)に示したトレーディングカード100/3/2に記録された図柄関連情報は、表面に印刷された呪文に係わる図柄に関連する情報(例えば、当該呪文を映像化するための画像情報、当該呪文に係わる音声情報、当該呪文に関するテキスト情報、当該呪文の効果情報など)である。このように、カテゴリが異なれば、記録される図柄関連情報の種類が異なってくる。
【0056】
図5は、図1のエンターテインメント装置1の電気的構成を示す図である。図5に示すように、エンターテインメント装置1は、プロセッサ11、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)13、外部メモリ15、ブートROM17、デュアル光ディスクユニット19、音声ミキシング回路21、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)22、外部バス23、通信ユニット24、受信ユニット28、撮像ユニット29、及びAV端子25を含む。デュアル光ディスクユニット19は、第1CD−ROMドライブ27aおよび第2CD−ROMドライブ27bを含む。
【0057】
プロセッサ11は、エンターテインメント装置1全体の制御、並びにビデオ信号VD及びオーディオ信号AU1の生成等を行う。プロセッサ11は、外部バス23に接続されており、外部バス23に接続されたASIC13及びブートROM17にアクセスできる。また、プロセッサ11は、コントローラ200a及び200bからの入力信号を受けて、処理に反映する。
【0058】
EEPROM22には、ユーザ情報やゲームに関連する情報(例えば、ランキング等のゲーム結果や、ゲームの進行に応じて変動するパラメータ(対戦ゲームで使用する経験値、生命力、防御力、攻撃力等))等が格納される。これらの情報は、プロセッサ11によって、EEPROM22に書き込まれ、あるいは、EEPROM22から読み出される。
【0059】
第1CD−ROMドライブ27aは、チャック部6aにセットされたトレーディングカード100に記録された情報を再生する。また、第1CD−ROMドライブ27aは、トレーディングカード100に記録されたディジタルオーディオデータを再生し、アナログ信号に変換して、オーディオ信号AU2として、音声ミキシング回路21へ出力する。第2CD−ROMドライブ27bは、第1CD−ROMドライブ27aと同じ機能を有する。
【0060】
音声ミキシング回路21は、プロセッサ11が生成したオーディオ信号AU1と、デュアル光ディスクユニット19が出力したオーディオ信号AU2と、受信ユニット28が出力した音声信号AU3と、をミキシングし、オーディオ信号AUMとして、AV端子25に出力する。
【0061】
AV端子25には、図1のAVケーブル305が接続され、プロセッサ11からのビデオ信号VD及び音声ミキシング回路21からのオーディオ信号AUMは、AVケーブル305によりテレビジョンモニタ301に与えられる。
【0062】
ASIC13は、DMA(Direct Memory Access)機能を有しており、デュアル光ディスクユニット19が再生したトレーディングカード100に記録された情報を外部メモリ15へDMA転送する。
【0063】
外部メモリ15は、例えば、SRAM(Static Random Access Memory)であり、デュアル光ディスクユニット19が再生した情報を一時的に格納する。外部メモリ15に格納された情報は、ASIC13及び外部バス23を介して、プロセッサ11から読み出される。
【0064】
ブートROM17には、ブートプログラムが格納されている。図1のハウジング3の前面側に設けられた電源スイッチ8が押下されると、プロセッサ11は、ブートROM17に格納されたブートプログラムをロードして実行する。
【0065】
通信ユニット24は、ネットワークアダプタであり、イーサネット端子4を介して、LAN(Local Area Network)に接続する機能を有する。ネットワーク310は、LANやインターネットを含む。従って、エンターテインメント装置1は、通信ユニット24を介して、ネットワーク310に接続された各種サーバや端末にアクセスできる。
【0066】
通信ユニット24は、プロセッサ11により制御され、プロセッサ11は、通信ユニット24がネットワーク310から取得したデータを、外部バス23及びASIC13を介して、外部メモリ15に一旦格納する。
【0067】
撮像ユニット29は、赤外線フィルタ26、赤外発光ダイオード29、及びイメージセンサ(例えば、CMOSイメージセンサ)等から構成され、プロセッサ11により制御される。
【0068】
赤外発光ダイオード29は、赤外光を間欠的に照射する。従って、撮像ユニット29のイメージセンサは、赤外光照射時及び非照射時のコントローラ202の再帰反射シート203を撮影する。プロセッサ11は、赤外光照射時の撮影画像と非照射時の撮影画像との差分を求めて、再帰反射シート203の位置(つまりコントローラ202の位置)を特定する。このようにして、プレイヤにより把持されて動かされるコントローラ202の位置が検出される。プロセッサ11は、検出したコントローラ202の位置情報を処理に反映できる。つまり、コントローラ202の動きを反映できるアプリケーションプログラムの作成が可能となる。
【0069】
マイクロフォン204a,204bは、入力された音声を電気信号(つまり音声信号)に変換し、変調して、受信ユニット28に送信する。受信ユニット28は、受信した音声信号を復調して、音声信号AU3として、音声ミキシング回路21及びプロセッサ11に出力する。プロセッサ11は、入力された音声信号AU3にエコー等の処理を施し、カラオケの伴奏などとミキシングして、オーディオ信号AU1として出力することができる。なお、受信ユニット28は、プロセッサ11により制御される。
【0070】
図6は、図5のプロセッサ11の内部構成を示すブロック図である。図6に示すように、このプロセッサ11は、中央演算処理装置(CPU:central processing unit)31、グラフィックプロセッサ33、ピクセルプロッタ35、サウンドプロセッサ37、DMA(direct memory access)コントローラ39、第1バスアービタ43、第2バスアービタ44、バックアップコントロール回路45、メインメモリ47、タイマ回路49、A/Dコンバータ(ADC:analog to digital converter)50、入出力制御回路51、外部メモリインタフェース回路53、クロックドライバ59、PLL(phase−locked loop)回路57、低電圧検出回路55、第1バス61、及び第2バス63を含む。ここで、本実施の形態では、メインメモリ47及び外部メモリ15を区別して説明する必要がないときは、「メモリMEM」と表記する。CPU31は、メモリMEMに格納されたプログラムに従い、各種演算やシステム全体の制御を行う。CPU31は、第1バス61及び第2バス63のバスマスタであり、それぞれのバスに接続された資源にアクセスが可能である。
【0071】
グラフィックプロセッサ33は、第1バス61及び第2バス63のバスマスタであり、メモリMEMに格納された画像情報を基に、グラフィックデータを合成し、さらにこれを基にテレビジョンモニタ301に合わせたビデオ信号VDを生成して出力する。ここで、グラフィックデータは、バックグラウンドスクリーンとスプライトとビットマップスクリーンとから合成される。バックグラウンドスクリーンは、矩形の画素集合の二次元配列からなり、テレビジョンモニタ301のスクリーンを全て覆う大きさを持つ。スプライトは、テレビジョンモニタ301のスクリーンのいずれの位置にでも配置可能な1つの矩形の画素集合からなる。ビットマップスクリーンは自由に大きさと位置を設定可能な二次元ピクセル配列からなる。
【0072】
グラフィックプロセッサ33は、第1バス61を通じて、CPU31により制御され、また、CPU31に対して、割込み要求信号INRQを発生する機能を有する。
【0073】
ピクセルプロッタ35は、第1バス61を通じて、CPU31により制御され、CPU31から与えられたピクセルデータの描画を実行する。この場合、ピクセル単位での描画が可能である。ここで言うピクセルデータは、1ピクセルの表示色をMビット(Mは1以上の整数)で表したデータである。また、ピクセルプロッタ35は、第1バス61及び第2バス63のバスマスタである。
【0074】
サウンドプロセッサ37は、第1バス61及び第2バス63のバスマスタであり、メモリMEMに格納された音声情報を基に、サウンドデータを合成し、さらにこれを基にオーディオ信号AU1を生成して出力する。サウンドデータは、基本の音色となるPCM(パルスコードモジュレーション)データに対し、ピッチ変換及び振幅変調を行い合成される。振幅変調では、CPU31によって指示されるボリューム制御の他に、楽器の波形を再現するための機能が用意される。
【0075】
また、サウンドプロセッサ37は、第1バス61を通じて、CPU31により制御され、また、CPU31に対して、割込み要求信号INRQを発生する機能を有する。
【0076】
DMAコントローラ39は、ASIC13を介して外部バス23に接続された外部メモリ15から、メインメモリ47へのデータ転送を司る。また、DMAコントローラ39は、データ転送の完了を通知するために、CPU31に対する割込み要求信号INRQを発生する機能を有する。さらに、DMAコントローラ39は、第1バス61及び第2バス63のバスマスタであり、また、第1バス61を通じてCPU31により制御される。
【0077】
メインメモリ47は、マスクROM、SRAM、及び、DRAMのうち、必要なものを備える。本実施の形態では、メインメモリ47をSRAMで構成する。バックアップコントロール回路45は、後述の低電圧検出回路55が低電圧を検知した場合に、メインメモリ47を非活性化する。そして、メインメモリ47には、バッテリ65から電源電圧が供給される。従って、電源電圧Vcc0及びVcc1の供給が停止された場合でも、SRAMたるメインメモリ47のデータが保持される。第1バスアービタ43は、第1バス61の各バスマスタからの第1バス使用要求信号を受け付け、調停を行って、バスサイクル毎に1つのバスマスタに対して第1バス使用許可信号を発行する。
【0078】
各バスマスタは、第1バス使用許可信号を受領することによって第1バス61の使用が許可される。ここで、第1バス使用要求信号及び第1バス使用許可信号は、図6では、第1バス調停信号FABとして示されている。
【0079】
第1バス61は、データバス、アドレスバス、及びコントロールバスを含む(図示せず)。
【0080】
第2バスアービタ44は、第2バス63の各バスマスタからの第2バス使用要求信号を受け付け、調停を行って、要求されたバイト数に対応する1または複数のバスサイクル毎に1つのバスマスタに第2バス使用許可信号を発行する。各バスマスタは、第2バス使用許可信号を受領することによって第2バス63の使用が許可される。ここで、第2バス使用要求信号及び第2バス使用許可信号は、図6では、第2バス調停信号SABとして示されている。
【0081】
第2バス63は、データバス、アドレスバス、及びコントロールバスを含む(図示せず)。
【0082】
タイマ回路49は、設定された時間間隔に基づき、CPU31に対する割込み要求信号INRQを発生する機能を有する。時間間隔等の設定は、第1バス61を介してCPU31によって行われる。
【0083】
ADC50は、アナログ入力信号をデジタル信号に変換する。このデジタル信号は、第1バス61を介してCPU31によってリードされる。また、ADC50は、CPU31に対して、割込み要求信号INRQを発生する機能を有する。
【0084】
ここで、コントローラ200a及び200bのアナログジョイスティックからのアナログ信号は、ADC50に入力される。
【0085】
入出力制御回路51は、外部入出力装置や外部の半導体素子との通信等を、入出力信号を介して行う。入出力信号は、第1バス61を介して、CPU31からリード/ライトされる。また、入出力制御回路51は、CPU31に対して、割込み要求信号INRQを発生する機能を有する。なお、入出力信号は、例えば、プログラマブルな入出力ポートIO0〜IO23を介して入出力される。
【0086】
ここで、コントローラ200a及び200bの各種キーからの信号は、入出力ポートを介して、入出力制御回路51に入力され、CPU31にリードされる。また、通信ユニット24、受信ユニット28、及び撮像ユニット29は、入出力ポート及び入出力制御回路51を介してCPU301により制御される。低電圧検出回路55は、電源電圧Vcc0及びVcc1を監視し、いずれかの電源電圧がそれぞれについて定められた電圧以下になったときに、PLL回路57等のリセット信号及びその他のシステム全体のリセット信号RSETを発行する。ここで、電源電圧Vcc0は、主にプロセッサ11内のデジタル回路に供給される。また、電源電圧Vcc1は、主にプロセッサ11内のアナログ回路及びI/O部に供給される。
【0087】
PLL回路57は、水晶振動子67より得られる正弦波信号を逓倍した高周波クロック信号を生成する。
【0088】
クロックドライバ59は、PLL回路57より受け取った高周波クロック信号を、十分な信号強度へ増幅して、内部クロックICLKとして、各ブロックへ供給する。
【0089】
外部メモリインタフェース回路53は、第2バス63を外部バス23に接続するための機能を有する。
【0090】
図6のプロセッサ11におけるデータの転送経路を説明する。バスマスタが、メインメモリ47に対してアクセスする場合は、ライトデータは、第1バスアービタ43に与えられ、調停後に、第1バス61から、メインメモリ47に与えられる。一方、リードデータは、調停後に、第1バス61及び第1バスアービタ43を介して、バスマスタに与えられる。また、バスマスタが、外部メモリ15に対してアクセスする場合は、ライトデータは、第2バスアービタ44に与えられ、調停後に、第2バス63から、外部メモリインタフェース回路53、外部バス23及びASIC13を介して、外部メモリ15に与えられる。一方、リードデータは、調停後に、ASIC13、外部バス23、外部メモリインタフェース回路53、第2バス63及び第2バスアービタ44を介して、バスマスタに与えられる。
【0091】
図7は、図5のプロセッサ11がブートプログラムを実行する際の処理の流れの1例を示す図である。プロセッサ11は、電源スイッチ8がオンになると、ブートROM17からブートプログラムをロードして実行する。この場合、ステップS1にて、プロセッサ11は、システムの初期化を実行する。ステップS2にて、プロセッサ11は、実行待機カウンタが「0」か否かを判断し、「0」でない場合は、ステップS18に進み、実行待機カウンタをデクリメントして、ステップS2に進む。一方、実行待機カウンタが「0」の場合は、ステップS3に進む。
【0092】
ステップS3にて、プロセッサ11は、実行待機カウンタに値をセットする。ステップS4にて、プロセッサ11は、ASIC13にチェックコマンドを与え、ASIC13に、第1CD−ROMドライブ27aにトレーディングカード100がセットされているか否かをチェックさせる。
【0093】
ステップS5にて、プロセッサ11は、ASIC13からレディ状態(トレーディングカード100がセットされた状態)が返ってきた場合、ステップS6に進み、ノットレディ状態(トレーディングカード100が未セットの状態)が返ってきた場合、ステップS10に進む。
【0094】
ステップS6では、プロセッサ11は、第1CD−ROMドライブ27aにトレーディングカード100がセットされているか否かを示す第1レディフラグをオンにする。ステップS7にて、プロセッサ11は、システムフラグをチェックして、オンの場合は(つまり、システムプログラム83がトレーディングカード100から読み出されて、外部メモリ15に格納されている場合は)、ステップS11に進み、システムフラグがオフの場合は(つまり、システムプログラム83がトレーディングカード100から読み出されていない場合は)、ステップS8に進む。
【0095】
ステップS8にて、プロセッサ11は、ASIC13にリードコマンドを与える。すると、ASIC13は、第1CD−ROMドライブ27aにシステムプログラム83を再生させ、再生されたシステムプログラム83を、外部メモリ15にDMA転送する。そして、プロセッサ11は、外部メモリ15に格納されたシステムプログラム83をロードして実行する。ステップS9では、プロセッサ11は、システムフラグをオンにする。
【0096】
一方、ステップS10では、プロセッサ11は、第1CD−ROMドライブ27aにトレーディングカード100がセットされていないので、第1レディフラグをオフにする。
【0097】
ステップS11では、プロセッサ11は、ASIC13にチェックコマンドを与え、ASIC13に、第2CD−ROMドライブ27bにトレーディングカード100がセットされているか否かをチェックさせる。
【0098】
ステップS12にて、プロセッサ11は、ASIC13からレディ状態(トレーディングカード100がセットされた状態)が返ってきた場合、ステップS13に進み、ノットレディ状態(トレーディングカード100が未セットの状態)が返ってきた場合、ステップS17に進む。
【0099】
ステップS13では、プロセッサ11は、第2CD−ROMドライブ27bにトレーディングカード100がセットされているか否かを示す第2レディフラグをオンにする。ステップS14にて、プロセッサ11は、システムフラグをチェックして、オンの場合は、ステップS2に進み、システムフラグがオフの場合は、ステップS15に進む。
【0100】
ステップS15にて、プロセッサ11は、ASIC13にリードコマンドを与える。すると、ASIC13は、第2CD−ROMドライブ27bにシステムプログラム83を再生させ、再生されたシステムプログラム83を、外部メモリ15にDMA転送する。そして、プロセッサ11は、外部メモリ15に格納されたシステムプログラム83をロードして実行する。ステップS16では、プロセッサ11は、システムフラグをオンにして、ステップS2に進む。
【0101】
一方、ステップS17では、プロセッサ11は、第2CD−ROMドライブ27bにトレーディングカード100がセットされていないので、第2レディフラグをオフにして、ステップS2に進む。
【0102】
図8は、図1のエンターテインメント装置1で実行されるソフトウェア(ブートプログラムを除く。)の概念図である。図8に示すように、エンターテインメント装置1のプロセッサ11は、システムプログラム83、アプリケーションプログラム81、及びデバイスドライバ85等のプログラムを実行する。システムプログラム83は、オペレーティングシステムに相当し、ファイル管理、メモリ管理(つまり、外部メモリ15の管理)、タスク管理、割り込み管理(例えば、ビデオ同期割り込み等の管理)、及びタスク間の共有資源管理(例えば、タイマ回路49、DMAコントローラ39等の管理)などを行うプログラムである。デバイスドライバ85は、デュアル光ディスクユニット19にアクセスするためのプログラムである。アプリケーションプログラム81は、特定の目的のために設計されたプログラムであり、ブートプログラムにより起動される。
【0103】
アプリケーションプログラム81からデュアル光ディスクユニット19へのアクセスについて説明する。アプリケーションプログラム81は、実行過程において、トレーディングカード100に記録された情報を必要とするときに、ドライブ名(第1CD−ROMドライブ27aあるいは第2CD−ROMドライブ27b)、ディレクトリ名、及びファイル名の情報をシステムプログラム83に渡す。すると、システムプログラム83は、与えられたそれらの情報を基に、ファイルの格納位置を特定して、特定した格納位置の情報、ドライブ名の情報、及び再生したデータを格納するためのアドレス情報を、デバイスドライバ85に渡し、さらに、デバイスドライバ85は、それらの情報をASIC13に与える。
【0104】
そして、ASIC13は、デュアル光ディスクユニット19と通信して、与えられたドライブ名の情報が示すCD−ROMドライブ(第1CD−ROMドライブ27aあるいは第2CD−ROMドライブ27b)に対して、与えられた格納位置の情報が示す位置のデータを再生させる。そして、ASIC13は、外部メモリ15上の、デバイスドライバ85から指定されたアドレスに、CD−ROMドライブが再生したデータをDMA転送する。
【0105】
ASIC13が転送完了通知をデバイスドライバ85に与えると、システムプログラム83は、アプリケーションプログラム81に対して、再生されたデータの格納位置を示すアドレス情報を与える。アプリケーションプログラム81は、そのアドレス情報を基に、外部メモリ15にアクセスして、再生されたデータを読み込み、処理を施す。
【0106】
ここで、アプリケーションプログラム81に基づくエンターテインメント装置1による処理の例をいくつか挙げる。
【0107】
[1]エンターテインメント装置1は、上記の第1レディフラグ及び第2レディフラグを参照することで、第1CD−ROMドライブ27a及び第2CD−ROMドライブ27bへのトレーディングカード100の装着の有無を認識できる。従って、第1CD−ROMドライブ27aあるいは第2CD−ROMドライブ27bのいずれか一方にのみ、トレーディングカード100が装着されているときは、1つのトレーディングカード100に記録された図柄関連情報を使用する処理を実行し、双方にトレーディングカード100が装着されているときは、2つのトレーディングカード100に記録された図柄関連情報を使用する処理を実行する。
【0108】
[2]エンターテインメント装置1は、第1CD−ROMドライブ27aあるいは第2CD−ROMドライブ27bのいずれか一方にのみトレーディングカード100が装着されている場合は、そこに記録された図柄関連情報を基に、ビデオ信号VD及びオーディオ信号AU1を生成する。従って、トレーディングカード100に記録された図柄関連情報は、そのトレーディングカード100の表面に印刷された図柄に関連する情報であるため、その図柄に関連する映像がテレビジョンモニタ301に表示され、関連する音がテレビジョンモニタ301のスピーカ(図示せず)から出力される。
【0109】
[3]第1CD−ROMドライブ27aあるいは第2CD−ROMドライブ27bのいずれか一方にのみトレーディングカード100が装着されている場合は、コントローラ200aあるいは200bを操作するプレイヤと、CPU31と、が対戦/競争するゲーム処理を行うアプリケーションプログラム81を用意することもできる。例えば、セットされたトレーディングカード100に印刷された図柄に応じたオブジェクト(以下、操作オブジェクト、と呼ぶ。)と、そのオブジェクトの対戦相手となるオブジェクト(以下、非操作オブジェクト、と呼ぶ。)と、をテレビジョンモニタ301に表示し、プレイヤが、コントローラ200aあるいは200bにより操作オブジェクトを操作し、CPU31は、非操作オブジェクトを操作して、両者が対戦/競争するアプリケーションプログラム81を用意できる。
【0110】
[4]エンターテインメント装置1は、第1CD−ROMドライブ27a及び第2CD−ROMドライブ27bの双方にトレーディングカード100が装着されている場合は、それらに記録された図柄関連情報を基に、ビデオ信号VD及びオーディオ信号AU1を生成する。従って、トレーディングカード100に記録された図柄関連情報は、そのトレーディングカード100の表面に印刷された図柄に関連する情報であるため、2つのトレーディングカード100に印刷された、それぞれの図柄に関連する映像がテレビジョンモニタ301に表示されるとともに、関連する音がテレビジョンモニタ301のスピーカ(図示せず)から出力される。
【0111】
この場合、テレビジョンモニタ301のスクリーンの所定領域に一方のトレーディングカード100に関する映像を表示し、他の所定領域に他方のトレーディングカード100に関する映像を表示することができる。もちろん、このように明確に表示領域を分けることなく、双方の図柄に関連した映像を表示することもできる。また、プレイヤによるコントローラ200aあるいは200bからの指示により、画面を切り替えて、各トレーディングカード100の図柄に関連した映像を表示することもできる。
【0112】
[5]第1CD−ROMドライブ27a及び第2CD−ROMドライブ27bの双方にトレーディングカード100が装着されている場合、コントローラ200aを操作する第1のプレイヤと、コントローラ200bを操作する第2のプレイヤと、が対戦/競争するゲーム処理を行うアプリケーションプログラム81を用意することもできる。例えば、第1CD−ROMドライブ27aにセットされたトレーディングカード100に印刷された図柄に応じたオブジェクト(以下、第1操作オブジェクト、と呼ぶ。)と、第2CD−ROMドライブ27bにセットされたトレーディングカード100に印刷された図柄に応じたオブジェクト(以下、第2操作オブジェクト、と呼ぶ。)と、をテレビジョンモニタ301に表示し、第1のプレイヤが、コントローラ200aにより第1操作オブジェクトを操作し、第2のプレイヤが、コントローラ200bにより第2操作オブジェクトを操作して、両者が対戦/競争するアプリケーションプログラム81を用意できる。
【0113】
[6]上記したように、同じシリーズのトレーディングカード100において、複数のカテゴリを設けることができる。異なるカテゴリに属する2枚のトレーディングカード100をデュアル光ディスクユニット19にセットしたプレイヤと、CPU31と、が対戦/競争するゲーム処理を行うアプリケーションプログラム81を用意することができる。
【0114】
例えば、第1CD−ROMドライブ27aにセットされたトレーディングカード100に印刷された図柄に応じたオブジェクト(以下、操作オブジェクト、と呼ぶ。)と、そのオブジェクトの対戦相手となるオブジェクト(以下、非操作オブジェクト、と呼ぶ。)と、をテレビジョンモニタ301に表示し、プレイヤが、コントローラ200aあるいは200bにより操作オブジェクトを操作し、CPU31は、非操作オブジェクトを操作して、両者が対戦/競争するアプリケーションプログラム81を用意できる。この場合、第2CD−ROMドライブ27bにセットされたトレーディングカード100に記録された情報に応じて、操作オブジェクトの属性を変化させたり、操作オブジェクトに新たな機能を追加したり、することができる。
【0115】
従って、プレイヤは、第2CD−ROMドライブ27bにセットされたトレーディングカード100を、同じカテゴリに属する他のトレーディングカード100に交換することで、操作オブジェクトの属性を変えたり、新たな機能を追加したりすることができる。逆に、プレイヤは、第1CD−ROMドライブ27aにセットされたトレーディングカード100を、同じカテゴリに属する他のトレーディングカード100に交換することで、操作オブジェクトを変更することができる。さらに、プレイヤは、第1CD−ROMドライブ27aにセットされたトレーディングカード100を、同じカテゴリに属する他のトレーディングカード100に交換するとともに、第2CD−ROMドライブ27bにセットされたトレーディングカード100を、同じカテゴリに属する他のトレーディングカード100に交換することで、操作オブジェクトの変更だけでなく、操作オブジェクトの属性を変えたり、新たな機能を追加したりすることができる。
【0116】
[7]異なるカテゴリの2枚のトレーディングカード100をデュアル光ディスクユニット19にセットしたときに、一方のトレーディングカード100に記録された図柄関連情報に基づく映像及び音声と、他方のトレーディングカード100に記録された図柄関連情報に基づく映像及び音声と、を合成した映像及び音声を生成するアプリケーションプログラム81を用意することもできる。
【0117】
例えば、一方のトレーディングカード100がレーシングカーの映像及び音声を生成する図柄関連情報を記録しており、他方のトレーディングカード100が、サーキットの映像及び音声を生成する図柄関連情報を記録している場合、それらを合成した映像及び音声を生成するアプリケーションプログラム81を用意できる。プレイヤは、セットするトレーディングカード100を変更するだけで、様々な組み合わせの映像及び音声がテレビジョンモニタ301に表示される。
【0118】
[8]第1CD−ROMドライブ27a及び第2CD−ROMドライブ27bの双方にトレーディングカード100が装着されている場合、コントローラ200aを操作する第1のプレイヤと、コントローラ200bを操作する第2のプレイヤと、が協力して、CPU31が操作するオブジェクト(以下、非操作オブジェクト、と呼ぶ。)と対戦/競争するゲーム処理を行うアプリケーションプログラム81を用意することもできる。例えば、第1CD−ROMドライブ27aにセットされたトレーディングカード100に印刷された図柄に応じたオブジェクト(以下、第1操作オブジェクト、と呼ぶ。)と、第2CD−ROMドライブ27bにセットされたトレーディングカード100に印刷された図柄に応じたオブジェクト(以下、第2操作オブジェクト、と呼ぶ。)と、をテレビジョンモニタ301に表示し、第1のプレイヤが、コントローラ200aにより第1操作オブジェクトを操作し、第2のプレイヤが、コントローラ200bにより第2操作オブジェクトを操作して、両者が協力して、CPU31が操作するする非操作オブジェクトと対戦/競争するアプリケーションプログラム81を用意できる。
【0119】
[9]トレーディングカード100のそれぞれが単独でも、1つのトレーディングカードとして機能し、エンターテインメント装置1は、記録された図柄関連情報に応じた映像及び音声を生成できるが、2つのトレーディングカード100が組み合わされて、新たな映像及び音声が生成されるアプリケーションプログラム81を用意することもできる。
【0120】
例えば、単独では、ある魔物の映像及び音声が生成される図柄関連情報を記録したトレーディングカード100と、単独で、他の魔物の映像及び音声が生成される図柄関連情報を記録したトレーディングカード100と、をデュアル光ディスクユニット19にセットすると、単独では生成されない新たな魔物の映像及び音声を生成するアプリケーションプログラム81を作成できる。この場合、その新たな魔物の映像及び音声を生成するための情報は、トレーディングカード100に予め記録されている。
【0121】
[10]第1CD−ROMドライブ27a及び第2CD−ROMドライブ27bの双方にトレーディングカード100が装着されている場合、一方のトレーディングカード100に印刷された図柄に応じたオブジェクトと、他方のトレーディングカード100に印刷された図柄に応じたオブジェクトと、がコミュニケーションをするような映像及び音声を生成するアプリケーションプログラム81を用意することができる。
【0122】
[11]第1CD−ROMドライブ27aを第1のプレイヤが使用し、第2CD−ROMドライブ27bを第2のプレイヤが使用して、それぞれのプレイヤが、セットするトレーディングカード100を次々に変更しながらゲームを行うようなアプリケーションプログラム81を用意することができる。
【0123】
[12]エンターテインメント装置1は、通信ユニット24を具備しているので、ネットワーク310に接続されたサーバ(図示せず)にアクセスでき、このサーバを介して、ネットワーク310に接続された他のエンターテインメント装置1と通信できる。また、エンターテインメント装置1は、ネットワーク310に接続された他のエンターテインメント装置1と直接通信することもできる。従って、エンターテインメント装置1が、オンラインゲームプログラムを実行することで、ネットワーク310に接続された各エンターテインメント装置1のユーザは、オンラインゲームを行うことができる。
【0124】
例えば、エンターテインメント装置1には、2つのコントローラ200a,200bが接続されるため、これらを使用する二人のプレイヤがペアを組んで、他のエンターテインメント装置1を使用する他の二人のプレイヤのペアと、対戦/競争するゲームを行うオンラインプログラムを用意することができる。
【0125】
また、エンターテインメント装置1は、電子商取引を実現する、ネットワーク310に接続されたサーバ(図示せず)にアクセスできる。したがって、ユーザは、エンターテインメント装置1を用いて、トレーディングカード100自体の電子商取引を行うこともできる。
【0126】
[13]カラオケデータが記録されているトレーディングカード100と、背景データが記録されているトレーディングカード100と、をデュアル光ディスクユニット19にセットして、カラオケを行うための処理を実行できる。このようにすれば、ユーザは、様々な組み合わせのカラオケと映像とを楽しむことができる。別の観点から言えば、マイクロフォン204a,204bからの入力を使用するアプリケーションプログラム81の作成が可能となる。
【0127】
[14]上記例では、コントローラとして、コントローラ200a及び/又は200bを使用したが、代わりに、コントローラ202及び/又はコントローラ202と同じ構成のコントローラを使用することもできる。
【0128】
さて、図9は、図1のエンターテインメント装置1の電気的構成の他の例を示す図である。図9に示すように、エンターテインメント装置1は、プロセッサ11、外部メモリ15、ブートROM17、デュアル光ディスクユニット19、音声ミキシング回路21、EEPROM22、外部バス23、通信ユニット24、受信ユニット28、撮像ユニット29、及びAV端子25により構成することもできる。図5と異なる点を中心に説明する。
【0129】
プロセッサ11は、エンターテインメント装置1全体の制御、並びにビデオ信号VD及びオーディオ信号AU1の生成等を行う。プロセッサ11は、外部バス23に接続されており、外部バス23に接続された外部メモリ15及びブートROM17にアクセスできる。
【0130】
図9の例では、デュアル光ディスクユニット19は、プロセッサ11により直接制御される。プロセッサ11は、デュアル光ディスクユニット19にアクセスして、デュアル光ディスクユニット19が再生したトレーディングカード100に記録された情報を外部メモリ15へ転送する。
【0131】
外部メモリ15は、デュアル光ディスクユニット19が再生した情報を一時的に格納する。外部メモリ15に格納された情報は、外部バス23を介して、プロセッサ11から読み出される。
【0132】
この例では、図8のデバイスドライバ85が、図5のASIC13の機能を担うことになる。
【0133】
また、通信ユニット24は、プロセッサ11により制御され、プロセッサ11は、通信ユニット24がネットワーク310から取得したデータを、外部バス23を介して、外部メモリ15に一旦格納する。
【0134】
さて、以上のように、本実施の形態では、第1CD−ROMドライブ27a及び第2CD−ROMドライブ27bを含むデュアル光ディスクユニット19を備えており、プロセッサ11は、いずれのドライブ27a,27bに対しても任意にアクセスできる。つまり、プロセッサ11は、必要なときに、必要なトレーディングカード100にアクセスして、必要な情報を取得できる。このため、二つのトレーディングカード100に記録された情報を利用した処理が可能となって、より豊富なコンテンツを含むアプリケーションプログラム81の作成が可能となり、それ故、ユーザに、より面白みのあるコンテンツを提供できる。
【0135】
一方、1つのCD−ROMドライブしか有していない場合において、複数のトレーディングカードに記録された情報を利用した処理を行うときは、ハードディスク等の大容量記憶装置を搭載する必要が生じ、製造コストが高くなるばかりでなく、ユーザにとっても、プログラムの要求に従って、トレーディングカードの交換作業が必要となって、煩わしく感じる場合もある。
【0136】
また、トレーディングカード100の素材として、CD−ROMを採用しているので、大容量の情報を記録できるだけでなく、安価な製造が可能である。特に、トレーディングカードの場合、付された図柄に関連する情報として、比較的大きな容量を必要とする画像情報を記録することが多く、CD−ROMはトレーディングカード100の素材に適している。
【0137】
一方、ICカードをトレーディングカードに利用することもできるが、CD−ROMの記憶容量と同程度の記憶容量を確保した場合、コストが高くなるばかりでなく、カード全体の表面積が大きくなりすぎて、トレーディングカードには適さない。
【0138】
以上のように、2つのCD−ROMドライブ27a,27bを設け、かつ、CD−ROMをトレーディングカード100として採用することにより、全体的なコストの低減を図りながらも、多様なアプリケーションプログラム81(例えば、上記[1]〜[14])の開発が可能となって、トレーディングカード100の楽しみの幅をより大きくすることができる。また、2つのCD−ROMドライブ27a,27bを設けているため、セットするトレーディングカード100の組み合わせにより、表示される映像が異なってくるので、この点も、トレーディングカード100の楽しみの幅をより大きくする一因となる。
【0139】
ここで、ユーザは、トレーディングカード100及びエンターテインメント装置1の双方を同時に購入する必要は必ずしもない。なぜなら、トレーディングカード100単体でも、従来のトレーディングカードとしての機能を有しているからである。従って、ユーザは、トレーディングカードを収集していって、例えば興味がわいたとき等に、エンターテインメント装置1を購入することもできる。また、後述のように、パーソナルコンピュータで、トレーディングカード100に記録された情報の再生及び実行を可能にすれば、収集当初は、所有しているパーソナルコンピュータを利用することもできる。このように、一般のゲーム機のように当初からユーザに負担をかけることなく、ユーザが必要なときに、エンターテインメント装置1を購入できる。
【0140】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能であり、例えば、以下のような変形も可能である。
【0141】
(1)上記では、トレーディングカード100として利用するカード型光記録媒体として、カード型CD−ROMを例に挙げた。ただし、光記録媒体は、これに限定されず、例えば、DVD−ROM(digital versatile disk)等を使用できる。
【0142】
また、例えば、CD−R(compact disk−recordable)、CD−RW(compact disk−rewritable)、DVD±R、DVD±RW、あるいはDVD−RAM(digital versatile disk−random access memory)等を利用できる。この場合は、トレーディングカード100に書き込みが可能となるので、ユーザ情報やゲームに関連する情報などをトレーディングカード100に格納できる。また、この場合、2つのトレーディングカード100をデュアル光ディスクユニット19にセットして、それらに記録された情報の一部あるいは全部の交換をすることができるアプリケーションプログラム81を作成できる。
【0143】
(2)上記では、エンターテインメント装置1に、2つのCD−ROMドライブ27a,27bを搭載したが、その数はこれに限定されず、3以上のCD−ROMドライブを搭載することもできる。
【0144】
(3)上記では、システムプログラム83、アプリケーションプログラム81、及びデバイスドライバ85は、トレーディングカード100に記録していた。これらのプログラムは、トレーディングカード100に記録する代わりに、エンターテインメント装置1に半導体メモリ(例えば、ROM)を設けて、この半導体メモリに予め格納しておくこともできる。
【0145】
(4)上記では、トレーディングカード100に記録された情報の再生及び実行は、エンターテインメント装置1により行った。ただし、パーソナルコンピュータのCD−ROMドライブで情報を再生して、パーソナルコンピュータ上でアプリケーションプログラムを実行することもできる。この場合、例えば、パーソナルコンピュータのブラウザ上で動作するアプリケーションプログラムをトレーディングカード100に記録する。コントローラとしては、例えば、キーボードやマウスを用いることができるし、また、専用のコントローラを用意することもできる。
【0146】
(5)上記では、撮像ユニット29により撮影され、位置が検知されるコントローラ202が1つの場合を例に挙げたが、その数はこれに限定されない。
【0147】
(6)上記では、コントローラ200a,200bと、エンターテインメント装置1と、は有線により接続されたが無線接続でもよい。また、マイクロフォン204a,204bと、エンターテインメント装置1と、は無線により接続されたが有線接続でもよい。
【0148】
(7)上記では、トレーディングカード100として、矩形状の光記録媒体を使用したが、外形はこれに限定されるものではなく、円形、矩形以外の多角形、あるいは物の形状を模した形状など、様々な形状を採用できる。
【0149】
(8)上記では、トレーディングカード100を例に挙げた。このように、当初からトレーディングカードとしての販売を目的としてもよいが、エンターテインメント装置1が再生することができる光記録媒体が、結果としてユーザによりトレーディングされるようになる場合もある。従って、本発明の適用は、エンターテインメント装置1が再生することができる光記録媒体が、トレーディングカードとして販売されているか否かに関係なく適用できる。
【0150】
(9)上記では、表面に付された図柄に関連した情報が、光記録部101,103に記録された。しかし、本発明の適用は、これに限定されるものではなく、記録される情報は、付された図柄に関連していなくてもよい。
【0151】
この場合でも、上記と同様に、プロセッサ11は、いずれのCD−ROMドライブ27a,27bに対しても任意にアクセスできる。つまり、プロセッサ11は、必要なときに、必要なCD−ROMドライブ27a,27bにアクセスして、必要な情報を取得できる。このため、2つのCD−ROMに記録された情報を利用した処理が可能となって、より豊富なコンテンツを含むプログラムの作成が可能となり、それ故、ユーザに、より面白みのあるコンテンツを提供できる。また、記録媒体として、CD−ROMを採用するので、大容量の情報を記録できるだけでなく、安価な製造が可能である。もちろん、この場合も、光記録媒体は、CD−ROMに限定されず、上に挙げた様々がものを利用できる。
【0152】
前述した実施例の説明は、例示説明の目的のために提示された。それは、説明された厳密な形式に発明を限定することを意図しておらず、上記教示を踏まえた変形が可能である。実施例は、発明の原理を最も明瞭に説明するために選択され、それによって当業者は、その現実的な適用が可能になり、意図された特定使用に向けられた様々な変形と形態で発明を最も効果的に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0153】
付随する図面を使用した好ましい実施例の下記説明を参照することによって、本発明の前述の及び他の特徴と目的並びにそれらの達成方法は、より明らかになり、そして、その発明そのものも、最も良く理解できるであろう。
【0154】
【図1】本発明の実施の形態によるエンターテインメントシステムの全体構成を示すブロック図。
【図2】(a)図1のトレーディングカードの図柄の例示図。(b)図1のトレーディングカードの図柄の他の例示図。
【図3】(a)図1のトレーディングカードの図柄のさらに他の例示図。(b)図3(a)のトレーディングカードと同シリーズ/異カテゴリに属するトレーディングカードの図柄の例示図。
【図4】(a)図1のトレーディングカードの光記録部(裏面)の例示図。(b)図1のトレーディングカードの光記録部(裏面)の他の例示図。
【図5】図1のエンターテインメント装置1の電気的構成を示す図。
【図6】図5のプロセッサ11の内部構成を示すブロック図。
【図7】図5のブートROMに格納されたブートプログラムの処理の流れの一例を示すフローチャート。
【図8】図1のエンターテインメント装置1が実行するソフトウェアの概念図。
【図9】図1のエンターテインメント装置1の電気的構成の他の例を示す図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
付された図柄に関連した情報を記録した光記録部を有する複数のトレーディングカードの前記情報を再生可能なエンターテインメント装置であって、
同じハウジング内に設けられ、各々が、セットされた前記トレーディングカードに記録された前記情報を再生する複数の再生手段と、
前記ハウジング内に設けられ、ロードしたプログラムに従って、前記複数の再生手段が再生した前記複数のトレーディングカードの前記情報を基に、前記複数の再生手段にセットされた前記複数のトレーディングカードに付された前記図柄に応じた映像をテレビジョンモニタに映し出す情報処理手段と、を備えるエンターテインメント装置。
【請求項2】
前記エンターテインメント装置は、各々が、人間からの入力を受け付けて、その入力に応じた信号を前記情報処理手段に与える複数のコントローラに接続され、
前記情報処理手段は、前記テレビジョンモニタに映し出す前記映像に、前記複数の再生手段にセットされた前記複数のトレーディングカードに付された前記図柄に応じた複数のオブジェクトを含め、前記コントローラからの前記信号に応じて、そのコントローラに対応する前記オブジェクトを変化させる、請求項1記載のエンターテインメント装置。
【請求項3】
前記エンターテインメント装置は、人間からの入力を受け付けて、その入力に応じた信号を前記情報処理手段に与えるコントローラに接続され、
前記情報処理手段は、前記テレビジョンモニタに映し出す前記映像に、前記再生手段にセットされた前記トレーディングカードに付された前記図柄に応じたオブジェクトを含め、他の前記再生手段にセットされた他の前記トレーディングカードに記録された情報に応じて、前記オブジェクトの属性を変化させるとともに、前記コントローラからの前記信号に応じて、前記オブジェクトの画像を変化させる、請求項1記載のエンターテインメント装置。
【請求項4】
各々が、平面形状を矩形とし、表面に図柄が付され、前記図柄に関連した情報を記録した光記録部を有する複数のトレーディングカードと、
同じハウジング内に設けられ、各々が、セットされた前記トレーディングカードの前記光記録部に記録された前記情報を再生する複数の再生手段と、
前記ハウジング内に設けられ、ロードしたプログラムに従って、前記複数の再生手段が再生した複数の前記トレーディングカードの前記情報を基に、前記複数の再生手段にセットされた前記複数のトレーディングカードに付された前記図柄に応じた映像をテレビジョンモニタに映し出す情報処理手段と、を備えるエンターテインメントシステム。
【請求項5】
各々対応する予め定められた情報を記録した複数の光記録媒体がセットされる情報処理装置であって、
同じハウジング内に設けられ、各々が、セットされたトレーディングカードに記録された前記情報を再生する複数の再生手段と、
前記ハウジング内に設けられ、ロードしたプログラムに従って、前記複数の再生手段が再生した前記情報を基に映像信号を生成して、ディスプレイ装置に出力する情報処理手段と、を備える情報処理装置。
【請求項6】
前記情報処理装置は、人間からの入力を受け付けて、その入力に応じた信号を前記情報処理手段に与えるコントローラに接続され、
前記情報処理手段は、前記コントローラからの前記信号に応じた前記映像信号を生成する、請求項5記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記情報処理装置は、人間が動かすコントローラの動きを検知する検知手段をさらに備え、
前記情報処理手段は、前記検知手段が検知した前記コントローラの動きに応じた処理を実行する、請求項5記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記情報処理装置は、マイクロフォンに接続され、そのマイクロフォンから入力された音声信号を出力する、請求項5記載の情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2008−510496(P2008−510496A)
【公表日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−509793(P2007−509793)
【出願日】平成17年8月22日(2005.8.22)
【国際出願番号】PCT/JP2005/015594
【国際公開番号】WO2006/022398
【国際公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(396025861)新世代株式会社 (138)
【Fターム(参考)】