説明

エンボス加工装置

【課題】受像シートを損傷させることなく、光沢度を所望の範囲に均一に低下させることのできるエンボス加工装置を提供する。
【解決手段】凹凸が形成された表面を有するエンボスローラ15と、エンボスローラ15と対向して配置された対向ローラとを備え、エンボスローラ15と対向ローラ16との間にシート状の印画物2を挟み込んで印画物2に凹凸を付与するエンボス加工装置1において、エンボスローラ15表面の凸部と対向ローラ16の表面との間の間隔dを50μm〜200μmとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート状の印画物に凹凸を付与するエンボス加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
写真等の印画物には表面の光沢度が抑えられたものがある。銀塩写真の場合には表面に凹凸が付与された印画紙に画像をプリントすることにより、光沢が抑えられたいわゆる絹目調の印画物が得られる。一方、昇華型熱転写方式のプリンタを利用して光沢度が抑えられたつや消しの印画物を得るためには、銀塩写真のように画像形成前の受像シートに予め凹凸を付しておくことができないので、画像形成後の印画物に凹凸を付すことが必要となる。
【0003】
このため、画像形成後の印画物に凹凸を付与するエンボス加工装置として、表面に凹凸が形成され、かつヒータを内蔵したエンボスローラと、このエンボスローラと対向して配置された耐熱ゴム等からなる、又は所定厚さのゴムが巻かれた対向ローラとを有し、熱転写によって画像が形成された受像シートをこれらのローラで挟み込んで、受像シートの画像形成面に凹凸を付与する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開昭62−198857号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来のエンボス加工装置は、両ローラの間隔、ゴムの弾性や厚さ、ローラ間の圧力の適正な範囲が不明確で、受像シートの光沢度を所望の範囲に低下させることができなかったり、また光沢度にバラツキを生じさせたり、更に受像シートを損傷させたりする場合がある。
【0006】
そこで、本発明は、受像シートを損傷させることなく、光沢度を所望の範囲に均一に低下させることのできるエンボス加工装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明のエンボス加工装置(1)は、凹凸が形成された表面を有するエンボスローラ(15)と、前記エンボスローラ(15)と対向して配置された対向ローラとを備え、前記エンボスローラ(15)と前記対向ローラ(16)との間にシート状の印画物(2)を挟み込んで前記印画物(2)に凹凸を付与するエンボス加工装置(1)において、前記エンボスローラ(15)表面の凸部と前記対向ローラ(16)の表面との間隔(d)を50μm〜200μmとすることにより上述した課題を解決する。
【0008】
このエンボス加工装置によれば、エンボスローラ表面の凸部と対向ローラの表面との間隔が50μm以上であるため、印画物が通紙しないという事態を生じることなく、また、200μm以下であるため、印画物に対してエンボス処理が十分になされないことによる光沢度の低下不足を生じることがない。
【0009】
なお、この場合、前記対向ローラ(16)が円筒部材(19)と該円筒部材の外周に巻回された弾性部材(21)とを備え、前記弾性部材(21)の硬度が35°〜70°及び厚さが200μm〜800μmであり、前記印画物(2)の厚さが220μm〜250μmであってもよい。
【0010】
また、本発明のエンボス加工装置(1)は、凹凸が形成された表面を有するエンボスローラ(15)と、前記エンボスローラ(15)と対向して配置された対向ローラ(16)とを備え、前記エンボスローラ(15)と前記対向ローラ(16)との間にシート状の印画物(2)を挟み込んで前記印画物(2)に凹凸を付与するエンボス加工装置(1)において、前記対向ローラ(16)が円筒部材と該円筒部材の外周に巻回された弾性部材(21)を備え、該弾性部材(21)の厚さを200μm〜800μmとすることにより上記課題を解決する。
【0011】
このエンボス加工装置によれば、対抗ローラの外周に巻回された弾性部材の厚さが200μmより厚いので、弾性不足により凹凸の付与にばらつきが生じることがない。また、弾性部材の厚さが800μmより薄いので、過剰な弾性によってエンボスローラへの印画物の押圧が不足して光沢度が60以上となってしまうことがない。
【0012】
なお、この場合、前記弾性部材(21)は、硬度が60°及び厚さが200μm〜500μmであってもよく、前記エンボスローラ(15)表面の凸部と前記対向ローラ(16)に巻回された弾性部材(21)の表面との間隔が50μm〜200μm、前記印画物(2)の厚さが約220μm〜250μmであってもよい。
【0013】
更に、本発明のエンボス加工装置(1)は、凹凸が形成された表面を有するエンボスローラ(15)と、前記エンボスローラ(15)と対向して配置された対向ローラ(16)とを備え、前記エンボスローラと前記対向ローラ(16)との間にシート状の印画物(2)を挟み込んで前記印画物(2)に凹凸を付与するエンボス加工装置(1)において、前記印画物(2)が前記エンボスローラ(15)と前記対向ローラ(16)との間に挟み込まれたときに、前記印画物(2)に加わる圧力を、8MPaより大きく14MPaより小さくすることにより上記課題を解決する。
【0014】
このエンボス加工装置によれば、印画物に加わる圧力が8MPaより大きいため、エンボスローラへの印画物の押圧が不足して印画物の光沢度が60以上になってしまうことがなく、また印画物に加わる圧力が14MPaより小さいため、過剰な押圧により印画物が損傷したり、凹凸の付与にばらつきが生じたりすることがなく、光沢度を均一に低下させることができる。
【0015】
なお、この場合、前記エンボスローラ(15)表面の凸部と前記対向ローラ(16)の表面と間隔が50μm〜200μm、前記弾性部材(21)の硬度が50°〜70°、前記印画物(2)の厚さが約220μm〜250μmであってもよい。
【0016】
なお、以上の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように、本発明のエンボス加工装置によれば、印画物の光沢度が60以下でかつ均一となるため、光沢が抑えられた美しい絹目調の印画物を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は本発明の実施形態にかかるエンボス加工装置1の概略図を示している。エンボス加工装置1は、シート状の被加工体である印画物2に圧力を加えて表面に凹凸を付与する装置である。本形態でこの印画物2は、紙を基材とした受像シートに画像が熱転写されて表面が保護層で覆われた写真であり、エンボス加工装置1は、印画物2の保護層側の表面(画像形成面)に凹凸を付与し、光沢が抑えられたつや消し状に加工する装置である。
【0019】
エンボス加工装置1は、加工前の印画物2を保持しておく保持部3と、保持部3から搬入された印画物2にエンボス加工を施す処理部4と、処理された印画物2を排出する排出部5と、保持部3の処理部4側及び処理部4を覆う筺体6とを有する。
【0020】
保持部3は、印画物2を複数毎重ねた状態で保持できる給紙トレー10と、給紙トレー10に載置された印画物2を1枚ずつ処理部4に送り出すピックアップローラ11とを備える。なお、ピックアップローラ11は図示しない駆動機構により回転するようになっている。
【0021】
処理部4は、ピックアップローラ11によって送られてきた印画物2の埃等の汚れを除去しつつ更に下流に搬送する対のクリーニングローラ14を備える。なお、このクリーニングローラ14も図示しない駆動機構によって回転するようになっている。そして処理部4は更に下流に、クリーニングローラ14によって搬送された印画物2を間に挟んでエンボス加工を行うエンボスローラ15及びそのエンボスローラ15と対の対向ローラ16とを備える。
【0022】
図2はエンボスローラ15と対向ローラ16とを拡大した概略断面図である。エンボスローラ15は、アルミニウム等でできた中空材料で形成された円筒部材で、その表面には、図2において概念的に示したように凹凸17が形成されている。そして、長手方向に沿って中央に回転軸18が挿通され、その回転軸18の内部には、表面温度を所定温度範囲内に設定できる加熱機構19が設けられている。加熱機構19はヒータ等の発熱体を備え、そのヒータの発熱量を適宜設定することでエンボスローラ15の表面温度を設定することができる。更にエンボスローラ15には図示しない駆動機構が接続されており、この駆動機構によってエンボスローラ15は回転される。対向ローラ16は、エンボスローラ15と同様にアルミニウム等の中空材料で形成された円筒部材19と、その外周に巻回された弾性部材21とを備える。弾性部材は、本形態ではゴムを用いるが、これに限定されず、クッション性を有する部材であればよい。また対向ローラ16は更に、エンボスローラ15と同様に、長手方向に沿って中央に回転軸20が挿通されている。エンボスローラ15と対向ローラ16の回転軸18,20は、軸受23を介在させて両ローラ15,16の両端に設けられた支持板25に対して回転可能かつ互いに平行になるように固定されている。そしてエンボスローラ15の表面の凸部と対向ローラ16のゴム21の表面との間隔は、後述する所定の間隔dとなるように維持されている。
【0023】
図1に戻り、エンボス加工装置1の排出部5は、処理部4から搬送されたエンボス加工された印画物を受け取るための排紙トレー27を備えている。そして筺体6は、上述したように保持部3の処理部4側と処理部4とを覆い、入口29と出口30とを備え、印画物2を給紙トレー10に載置すると、その印画物2の一部は入口29から筺体6の内部に挿入された形で保持される。
【0024】
このエンボス加工装置1において、まず保持部3の給紙トレー10に印画物2の保護層側の表面(画像形成面)を下にして配置すると、上述のように印画物2の一部が入口29から筺体6の内部に挿入された形で保持される。エンボス加工装置1を作動させると、ピックアップローラ11が印画物2と接して回転し、印画物2が1枚ずつ筺体6内部の処理部4に送られる。処理部4に搬送された印画物2は、駆動機構によって回転されているクリーニングローラ14に挟まれて搬送されながら埃等が除去されて、エンボスローラ15と対向ローラ16との間に送られる。そしてエンボスローラ15と対向ローラ16との間を通過する際に印画物2の表面には、エンボスローラ15の凹凸によって微細な凹凸が付与され、光沢が抑えられたつや消し状に加工される。そしてこのエンボス加工が終了した印画物2は出口30から排出され、排紙トレー27に保持される。
【0025】
次に、本実施形態における、エンボスローラ15の表面の凸部と対向ローラ16のゴム21の表面との間隔dについて説明する。まず、好適な範囲の光沢度を得ることのできる間隔dを以下の実験により求めた。両ローラ15,16の半径300mm、対向ローラ16に巻かれたゴムの種類クロロプレン、ゴムの硬度60°(JIS−A)、ゴムの厚さ300μm、印画物の処理速度10mm/s、圧力9MPa、エンボスローラ15の表面粗さRa=8μm、表面温度80℃の条件の下、エンボスローラ15の表面の凸部と対向ローラ16のゴム21の表面との間隔dを種々変更し、印画物2としてアルテック社製昇華転写プリンタ、メガピクセルIIIにて作成した厚さ約220μm〜250μmの印画紙を通紙して本発明のエンボス加工装置1にてエンボス加工し、エンボス加工された印画物2の光沢度を日本電色製光沢度計VG2000にて測定角60°にて測定した。ここで、エンボスローラ15の表面の凸部と対向ローラ16のゴム21の表面との間隔dは50μm(サンプル1)、80μm(サンプル2)、100μm(サンプル3)、150μm(サンプル4)及び200μm(サンプル5)、並びに比較のため210μm(比較例1)及び40μm(比較例2)とした。また、比較例1に対してエンボスローラ15の表面温度だけ80℃から100℃に上昇させた比較例3、比較例1に対して圧力だけ9MPaから13.5MPaに上昇させた比較例4、比較例1に対して処理速度だけ10mm/sから5mm/sと減速させた比較例5ついても光沢度の測定を行った。その結果を表1に示す。なお、表1には参考例として、未処理の印画紙の光沢度も示した。
【0026】
【表1】

【0027】
表1によると、50〜200μm(サンプル1〜5)において光沢度は44から55であり、210μm(比較例1)になると光沢度は参考例で示した未処理の印画物の光沢度である81とほとんど変わらない80であり、間隔dが40μm(比較例2)では通紙しないことがわかった。また、処理速度、圧力又は温度を変更しても、間隔dが210μmの場合は、光沢度は78〜82の範囲であり、未処理の印画物とあまり変わらないことがわかった。
【0028】
光沢度は、所望のつや消し効果が視認されるには60以下が好ましいため、エンボスローラ15表面の凸部と対向ローラ16の距離dは、光沢度60以下となる50μm〜200μmが好ましいことがわかった。以上の結果より、本形態ではこの範囲で距離dを設定した。なお、本実施形態でゴムの硬度は60°で厚さは300μmであるが、これに限定されず、ゴムの硬度は35°〜70°であればよく、またゴムの厚さは200μm〜800μmであればよい。
【0029】
次に、本実施形態における、エンボスローラ15と対向ローラ16との間の圧力について説明する。まず、好適な範囲の光沢度を得ることのできる圧力を以下の実験により求めた。上述の実験と同様に両ローラ15,16の半径300mm、両ローラ間の間隔100μm、対向ローラ16に巻かれたゴムの種類クロロプレン、ゴムの硬度60°(JIS−A)、印画物の処理速度10mm/s、エンボスローラ15の表面粗さRa=8μm、表面温度80℃の条件の下、エンボスローラ15と対向ローラ16との間の圧力を種々変更し、印画物2としてアルテック社製昇華転写プリンタ、メガピクセルIIIにて作成した厚さ約220μm〜250μmの印画紙を通紙して本発明のエンボス加工装置1にてエンボス加工し、エンボス加工された印画物2の光沢度を日本電色製光沢度計VG2000にて測定角60°にて、圧力を種々設定して測定した。その結果、圧力が8MPaより小さい場合、光沢度が60以上となり不適であることがわかった。また、圧力が14MPaより大きい場合、バラツキが大きくなり、均一なエンボス加工ができず不適であることがわかった。これより、本形態において圧力は8MPa〜14MPaを選定した。
【0030】
この圧力は、両ローラ間の間隔100μm、ゴムの種類クロロプレン、ゴムの硬度60°(JIS−A)、ゴム厚が200μm〜500μmで達成されるが、圧力8MPa〜14MPaの範囲を満たすのであれば両ローラ間の間隔は50μm〜200μmであればよく、また、他のゴム種又は硬度であってもよい。異なる硬度を有するゴムについてこの所望の8MPa〜14MPaを達成しうるゴム厚範囲を計算した結果を表2に示す。
【0031】
【表2】

【0032】
表2で示したように、ゴム硬度35°〜70°においてゴム厚は200μm〜800μmが好ましい。また、ゴム硬度35°〜40°ではゴム厚200μmがより好ましく、ゴム硬度45°ではゴム厚200μm〜300μmがより好ましく、ゴム硬度50°〜55°ではゴム厚200μm〜400μmがより好ましく、ゴム硬度60°ではゴム厚200μm〜500μmがより好ましく、ゴム硬度65°ではゴム厚300μm〜600μmがより好ましく、ゴム硬度70°ではゴム厚300μm〜800μmがより好ましい。
【0033】
以上本形態によるとエンボスローラ15表面の凸部と対向ローラ16の表面との間隔dが50μm以上であるため、印画物が通紙しないという事態を生じることなく、また、200μm以下であるため、印画物に対してエンボス処理が十分になされないことによる光沢度の低下不足を生じることがない。
【0034】
また、対向ローラ16の外周に弾性部材21が巻回され、その弾性部材の厚さが200μm以上であるので、弾性不足により凹凸の付与にばらつきが生じることがない。また、弾性部材の厚さが800μm以下であるので、過剰な弾性によってエンボスローラへの印画物の押圧が不足して光沢度が60以上となってしまうことがない。
【0035】
更に、本発明の一形態において、印画物2に加わる圧力が8MPa以上であるため、エンボスローラへの印画物の押圧が不足して印画物の光沢度が60以上になってしまうことがなく、また印画物に加わる圧力が14MPa以下であるため、過剰な押圧により印画物が損傷したり、凹凸の付与にばらつきが生じたりすることがなく、光沢度を均一に低下させることができる。
【0036】
以上説明したように、本発明のエンボス加工装置によれば、印画物の光沢度が60以下に均一に低下されるため、光沢が抑えられた美しい絹目調の印画物を得ることができる。
【0037】
なお、本形態のエンボス加工装置1は、上述した形態に限定されず、エンボスローラと対向ローラとを備え、それらの間隔、ゴムの厚さ、又はローラ間の圧力が所定の範囲を満たしていればよく、その他の構成等は適宜変更してもよい。
【0038】
更に、本形態のエンボス加工装置1は単独で実施することもでき、また、例えばエンボス加工装置1とプリンターと組み合わせて印刷システムとして実施することもできる。この場合プリンターは、受像紙に転写シートのインクを熱転写して画像を形成する昇華型熱転写方式のプリンターとして構成されているものであってもよい。そしてプリンターにて受像紙に画像が熱転写されて形成された印画物2はエンボス加工装置1に送られ、その後、処理部4にて凹凸が付与される。また印刷システムは、プリンターで形成された印画物2への加工の要否に応じ、制御部が印画物2に対する凹凸の付与を選択的に実行できるように構成されてもよい。この場合、凹凸が付された印画物2と付されていない印画物2とを、使用者の好みに応じて得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一形態にかかるエンボス加工装置の概略図。
【図2】本発明の一形態にかかるエンボス加工装置のエンボスローラと対向ローラの部分の拡大図。
【符号の説明】
【0040】
1 エンボス加工装置
2 印画物
15 エンボスローラ
16 対向ローラ
21 ゴム(弾性部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
凹凸が形成された表面を有するエンボスローラと、前記エンボスローラと対向して配置された対向ローラとを備え、前記エンボスローラと前記対向ローラとの間にシート状の印画物を挟み込んで前記印画物に凹凸を付与するエンボス加工装置において、
前記エンボスローラ表面の凸部と前記対向ローラの表面との間隔が50μm〜200μmであることを特徴とするエンボス加工装置。
【請求項2】
前記対向ローラが円筒部材と該円筒部材の外周に巻回された弾性部材とを備え、前記弾性部材の硬度が35°〜70°及び厚さが200μm〜800μmであり、前記印画物の厚さが220μm〜250μmであることを特徴とする請求項1に記載のエンボス加工装置。
【請求項3】
凹凸が形成された表面を有するエンボスローラと、前記エンボスローラと対向して配置された対向ローラとを備え、前記エンボスローラと前記対向ローラとの間にシート状の印画物を挟み込んで前記印画物に凹凸を付与するエンボス加工装置において、
前記対向ローラが円筒部材と該円筒部材の外周に巻回された弾性部材とを備え、該弾性部材の厚さが200μm〜800μmであることを特徴とするエンボス加工装置。
【請求項4】
前記弾性部材は、硬度が50°〜70°及び厚さが200μm〜500μmであることを特徴とする請求項3に記載のエンボス加工装置。
【請求項5】
前記エンボスローラ表面の凸部と前記対向ローラに巻回された前記弾性部材の表面との間隔が50μm〜200μm、前記印画物の厚さが約220μm〜250μmであることを特徴とする請求項3又は4に記載のエンボス加工装置。
【請求項6】
凹凸が形成された表面を有するエンボスローラと、前記エンボスローラと対向して配置された対向ローラとを備え、前記エンボスローラと前記対向ローラとの間にシート状の印画物を挟み込んで前記印画物に凹凸を付与するエンボス加工装置において、
前記印画物が前記エンボスローラと前記対向ローラとの間に挟み込まれたときに前記印画物に加わる圧力が8MPa〜14MPaとなるように構成されていることを特徴とするエンボス加工装置。
【請求項7】
前記対向ローラが、円筒部材と該円筒部材の外周に巻回された弾性部材とを備え、前記エンボスローラ表面の凸部と前記弾性部材の表面との間隔が50μm〜200μm、前記弾性部材の硬度が50°〜70°、前記印画物の厚さが約220μm〜250μmであることを特徴とする請求項6に記載のエンボス加工装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−260768(P2007−260768A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−93219(P2006−93219)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】