説明

オオムギ粉入り麺の製造法

【課題】低タンパク小麦粉にオオムギ粉を5〜10パーセント混合して製麺し、食感や粘弾性が優れた麺を製造すること。
【解決手段】外国産小麦粉に比べて、食感や粘弾性が劣る国産低タンパク小麦粉にオオムギ粉を混合して製麺することで、食感や粘弾性が優れた麺を製造し、国産小麦・国産大麦の利用を促進し、小麦・大麦の自給率の向上を計る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は麺の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の麺は小麦粉のみ若しくは小麦粉を主体に穀類粉を配合した麺であった。しかも、例えばタンパク質7〜8重量パーセントの低タンパク質小麦粉では麺の食感や粘弾性が十分満足されてなく、麺の食感や粘弾性を満足させる為に、高中タンパク質の小麦粉を使用したり、配合全体の小麦粉タンパク質を高める為に小麦粉グルテンを配合していた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
国産の農林61号小麦から製粉した小麦粉の様なタンパク質が7〜8重量パーセントの低タンパク質小麦粉で製麺する場合、麺の食感や粘弾性を満足させる為に、小麦粉グルテンを増加することが主流であるが、低タンパク質の国産小麦粉を使用した国産麺として製造する場合、国産小麦粉グルテンを使用するという無駄の多い方法の他に方法は無かった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の麺は、公知の国産の農林61号小麦から製造したタンパク質が7〜8重量パーセントの低タンパク質小麦粉に、小麦粉グルテンを含まない国産大麦から製粉したオオムギ粉を5〜10重量パーセント配合した原料粉を用いて製麺する100パーセント国産原料を使用した純国産麺である。
【発明の効果】
【0005】
国産の農林61号小麦から製造したタンパク質が7〜8重量パーセントの低タンパク質小麦粉は分類的には薄力粉であり、外国産や国内産の中強力小麦粉に比較すると、製造した麺の食感や粘弾性が劣っていた。しかし、低タンパク質国産小麦粉に国産大麦から製粉したオオムギ粉を5〜10重量パーセント配合した原料粉を用いて製麺する方法により、外国産や国内産の中強力小麦粉に比較しても、製造した麺の食感や粘弾性が優る品質となる。つまり小麦粉グルテンを増加させることなく、オオムギ粉を5〜10重量パーセント混合することで、低タンパク質国産小麦粉の「つなぎ」として作用する。但し、オオムギ粉を10重量パーセント以上混合すると「つなぎ」としての作用が悪くなり製造が困難となる。また、製造した麺の食感や粘弾性が劣ることになり、結果として小麦粉グルテンを増加させることが必要となる。
【0006】
国産低タンパク小麦粉に、国産オオムギ粉5〜10重量部と食塩と水を混合し、生麺若しくは乾麺を常法にて製麺した麺は、国産低タンパク小麦粉100パーセントに食塩と水を混合し、生麺若しくは乾麺を常法にて製麺した麺に比較して、麺の食感や粘弾性が優る製品が製造できる。また、外国産の小麦粉を使用して常法にて製麺した麺に比較しても、なんら遜色の無い食感や粘弾性の麺が製造できるので、国産小麦と国産大麦の使用が増加し、結果として、国産麦の自給率があがることになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
次に本発明の一実施例を説明する。
一般的な国産低タンパク小麦粉95重量部、公知の国産もち性オオムギ粉5重量部に食塩と水を混合し、生麺若しくは乾麺を常法にて製麺する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
低タンパク質小麦粉に、オオムギ粉を5〜10重量パーセント配合した原料粉を用いて製麺することを特徴とする麺の製造方法。