説明

オレフィンの三量化方法

【課題】 タンタル触媒の存在下、オレフィンを三量化させる方法であって、目的物である三量体を効率よく得ることができるという優れた特徴を有するオレフィンの三量化方法を提供する。
【解決手段】 下記式(1)で表される化合物および下記式(2)で表される化合物の存在下にオレフィンの三量化反応を行うオレフィンの三量化方法。
2TaX3 (1)
(式(1)中、Rは、同一又は異なり、炭素数1〜6の炭化水素基を表し、Xは、同一又は異なり、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルコキシ基又は炭素数1〜20の炭化水素基が二つ置換したアミノ基を表す。)
STaY4 (2)
(式(2)中、Sは、同一又は異なり、炭素数1〜6の炭化水素基を表し、Yは、同一又は異なり、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルコキシ基又は炭素数1〜20の炭化水素基が二つ置換したアミノ基を表す。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はオレフィンの三量化方法に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、タンタル触媒の存在下、オレフィンを三量化させる方法であって、目的物である三量体を効率よく得ることができるという優れた特徴を有するオレフィンの三量化方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
タンタル化合物を用いてオレフィン、特にエチレンを選択的に三量化する方法は公知である。例えば、特許文献1および非特許文献2には、タンタル化合物とアルキル化剤からなる触媒組成物を用いる方法が開示されている。
【0003】
【特許文献1】米国特許第6344594号明細書
【非特許文献1】J. Am. Chem. Soc., 2001, 123, 7423
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
かかる状況において、本発明が解決しようとする課題は、タンタル触媒の存在下、オレフィンを三量化させる方法であって、目的物である三量体を効率よく得ることができるという優れた特徴を有するオレフィンの三量化方法を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
すなわち、本発明は、下記式(1)で表される化合物および下記式(2)で表される化合物の存在下にオレフィンの三量化反応を行うオレフィンの三量化方法に係るものである。
2TaX3 (1)
(式(1)中、Rは、同一又は異なり、炭素数1〜6の炭化水素基を表し、Xは、同一又は異なり、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルコキシ基又は炭素数1〜20の炭化水素基が二つ置換したアミノ基を表す。)
STaY4 (2)
(式(2)中、Sは、同一又は異なり、炭素数1〜6の炭化水素基を表し、Yは、同一又は異なり、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルコキシ基又は炭素数1〜20の炭化水素基が二つ置換したアミノ基を表す。)
【発明の効果】
【0006】
本発明により、タンタル触媒の存在下、オレフィンを三量化させる方法であって、目的物である三量体を効率よく得ることができるという優れた特徴を有するオレフィンの三量化方法を提供することができる。特に原料オレフィンとしてエチレンを用いる場合にはLLDPEの原料コモノマーとして有用な1−ヘキセンを効率よく、かつ高選択的に製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の前記式(1)で表される化合物および式(2)で表される化合物を調製する方法としては、例えば、タンタル化合物と金属を含有するアルキル化剤とから調製することができる。調製方法は特に限定されないが、例えばタンタル化合物と金属を含有するアルキル化剤を溶媒中で接触させる、もしくは無溶媒で接触させた後、溶媒を添加することにより調製できる。タンタル化合物と金属を含有するアルキル化剤の接触を前もって行い、その後オレフィンと接触させて三量化反応を実施することもできるが、タンタル化合物と金属を含有するアルキル化剤の接触をオレフィン存在下で行い、タンタル化合物と金属を含有するアルキル化剤を接触させると同時に三量化反応を開始することも可能である。なお、これら原料の混合順序は特に制限されない。
【0008】
式(2)で表される化合物は、式(1)で表される化合物と同様の方法で調製することができる。
【0009】
式(2)で表される化合物は、式(1)で表される化合物とは独立に調製した後、系中に共存させてもよいし、式(1)で表される化合物を調製する際に副生する式(2)で表される化合物を系中に共存させてもよい。
【0010】
式(1)で表される化合物および式(2)で表される化合物を調製する際に、用いられるタンタル化合物は、特に限定されるものではないが、例えば、フッ化タンタル(V)、塩化タンタル(V)、臭化タンタル(V)、ヨウ化タンタル(V)等のハロゲン化タンタル類、シクロペンタジエニルタンタルテトラクロライド、ペンタメチルシクロペンタジエニルタンタルテトラクロライド等のシクロペンタジエニルタンタル類、ペンタキス(ジメチルアミノ)タンタル等のタンタルアミド類、タンタル(V)メトキシド、タンタル(V)エトキシド等のタンタルアルコキシド類、酸化タンタル(V)等が挙げられる。好ましくは、ハロゲン化タンタル類が挙げられ、より好ましくは、塩化タンタル(V)、臭化タンタル(V)等が挙げられる。
式(1)で表される化合物および(2)で表される化合物を調製する際に、用いる上記タンタル化合物は、同一または相異なっていてもよい。上記以外のタンタル化合物を用いた場合には、三量化反応の触媒活性が低下する場合がある。
【0011】
式(1)で表される化合物および(2)で表される化合物を調製する際に、用いられる金属を含有するアルキル化剤としては、ヒドロカルビル金属、ヒドロカルビル金属ハロゲン化物、アルキルアルミノキサン等が挙げられ、好ましくは、金属種としてスズ、亜鉛、アルミニウム、リチウム、マグネシウムを含む低級アルキル金属化合物であり、好ましくは低級アルキルアリール金属化合物が挙げられ、更に好ましくは、テトラメチルスズ、テトラエチルスズ、ジメチル亜鉛、メチルリチウム、トリメチルアルミニウム、n−ブチルリチウム、アリルトリフェニルスズ、トリエチルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド、テトラフェニルスズ、メチルアルミノキサン、メチルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムハライド、イソブチルマグネシウムハライド、sec−ブチルマグネシウムハライド、シクロペンチルマグネシウムハライド、シクロヘキシルマグネシウムハライド、1−フェネチルマグネシウムハライド、2−フェネチルマグネシウムハライド、イソプロピルリチウム、イソブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、シクロペンチルリチウム、シクロヘキシルリチウム、1−フェネチルリチウム、2−フェネチルリチウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−sec−ブチルアルミニウム、トリシクロヘキシルアルミニウム、イソブチルアルミニウムジクロライド、ジイソブチルアルミニウムクロライド、ジイソブチルアルミニウムハライド、モディファイドメチルアルミノキサン(メチルアルミノキサンのメチル基の一部がイソブチル基で置換されたアルミノキサン)、イソブチルアルミノキサン、テトライソプロピルスズ、イソプロピルトリメチルスズ、テトライソブチルスズまたはジイソブチルスズジハライド等が例示される。上記以外のアルキル化剤を用いた場合には、三量化反応の触媒活性が低下する場合がある。
【0012】
式(1)で表される化合物および(2)で表される化合物を調製する際に、用いる上記アルキル化剤は、同一または相異なっていてもよい。上記アルキル化剤は単独で使用することもできるが、2種類以上を混合して使用することもできる。
【0013】
本発明の三量化反応を行う際には溶媒が使用される。ここで使用される溶媒の例としては、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロオクタン、デカリン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、エチルベンゼン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、メチル−tert−ブチルエーテル等のエーテル類、チオフェン、テトラヒドロチオフェン、2,5−ジメチルチオフェン等のチオフェン類等が挙げられる。また、三量化反応原料のオレフィン類そのもの、あるいは反応生成物例えば、ブテン、ヘキセン、オクテン等のオレフィン類を溶媒とすることもできる。これらの溶媒は単独で使用しても良いし、2種類以上を混合して使用しても良い。
【0014】
使用する溶媒の好ましいものとしては芳香族炭化水素、反応生成物が挙げられ、さらに好ましくはベンゼン、トルエン、キシレン、ブテン、ヘキセン、オクテンなどが挙げられる。
【0015】
本発明の三量化触媒を調製する際のタンタル化合物の濃度は、特に制限されないが、通常溶媒1リットルあたり、0.0001マイクロモル〜100ミリモル、好ましくは0.001マイクロモル〜10ミリモルの範囲である。
【0016】
本発明の三量化触媒を調製する際の金属を含有するアルキル化剤の使用量は、ジアルキルタンタル化合物が生成する範囲であり、好ましくはモノアルキルタンタル化合物とジアルキルタンタル化合物の混合物となる範囲である。例えば、五塩化タンタルとジメチル亜鉛から調製する場合、ジメチル亜鉛の使用量は、五塩化タンタルに対し0.4〜1.5モル倍であり、好ましくは0.5〜1.2モル倍、より好ましくは0.7〜1.0モル倍の範囲である。該モル比が過小であったり、過大であったりすると、ジアルキルタンタル化合物の生成量が減少し、三量化反応の触媒活性が低下する場合がある。アルキルタンタル化合物の生成量をNMRスペクトル等により確認後、使用することが望ましい。
【0017】
本発明の三量化触媒を調製する際の温度は、通常−100〜250℃、好ましくは−78〜150℃である。調製時間は特に限定されないが、通常24時間以内である。
本発明の三量化触媒を調製する際および三量化反応時は、操作を不活性ガス雰囲気下で、水との接触を避けて行うことが好ましく、使用する化合物はあらかじめ十分に乾燥しておくことが好ましい。
【0018】
このようにして調製した触媒を用いてオレフィンの三量化反応を実施する。本発明の触媒の使用量は特に制限されないが、通常、溶媒1リットルあたり、0.001マイクロモル〜100ミリモル、好ましくは0.01マイクロモル〜10ミリモルの範囲である。触媒の使用量が少なすぎると生産性が低下し、一方触媒の使用量が多すぎると操作性が悪化する場合がある。
【0019】
本発明において原料として使用されるオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン等のα−オレフィン類、2−ブテン、2−ペンテン、2−ヘキセン、3−ヘキセン、2−オクテン、3−オクテン、4−オクテン等の内部オレフィン、イソブチレン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ヘキセン等の分岐オレフィン類等、及び1、3−ブタジエン、イソプレン、1、4−ペンタジエン、1、5−ヘキサジエン等のジオレフィン類等が挙げられる。
【0020】
本反応の触媒は、特にエチレンの三量化反応に好適であり、高活性かつ高選択的に1−ヘキセンを得ることができる。
【0021】
本発明の三量化反応の温度は、通常−100〜250℃、好ましくは200℃以下であり、より好ましくは0〜150℃であり、更に好ましくは10〜100℃である。反応温度が低すぎると触媒活性が低下する場合があり、一方反応温度が高すぎると副反応が増加する場合がある。反応圧力は、通常、絶対圧力が常圧〜加圧条件下であり、好ましくは0〜300MPaであり、より好ましくは0〜30MPaである。反応圧力が低すぎると触媒活性が低下する場合があり、一方反応圧力が高すぎると副反応が増加する場合がある。反応時間は特に限定されないが、通常24時間以内である。
【0022】
原料オレフィンは、前記圧力を保つように連続的に供給してもよいし、反応開始時に前記圧力で封入して反応させてもよい。また、窒素、アルゴン、ヘリウムなどで希釈したオレフィンを使用してもよい。
【0023】
本反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれでも実施しうる。反応終了後、反応液に例えば、水、アルコール、塩酸、水酸化ナトリウム水溶液等の失活剤を添加して反応を停止させる。反応停止後、失活した触媒を、水またはアルカリ水溶液による抽出等の公知の脱灰処理方法により除去後、蒸留や抽出といった公知の操作により目的とするオレフィンを分離することができる。
【0024】
なお、オレフィンの三量化反応を実施するに際し、反応系内の水分量がタンタル原子の50モル倍以下であること、反応系内の分子状酸素がタンタル原子の10モル倍以下であることが好ましい。反応系内の水分量、分子状酸素量が多すぎると触媒活性が低下する場合がある。
【実施例】
【0025】
以下に、本発明を実施例を用いて更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0026】
実施例1
窒素雰囲気下において、内容量30mlのシュレンク管に、五塩化タンタル72mg(0.20mmol)をトルエン10mlに溶解させた溶液に、1.07mol/lのトリメチルアルミニウムのトルエン溶液126μl(0.13mmol)をゆっくり滴下した後、室温にて30分攪拌し、触媒調製液Aを得た。触媒調製液Aのメチルタンタル化合物の組成は、1H−NMRスペクトルにより、四塩化モノメチルタンタル:三塩化ジメチルタンタル=51:49であった。
オートクレーブに窒素下で、全量が5mlとなるようにトルエンを仕込み、温度を40℃に安定させた後、エチレンを0.6MPaまで加圧し安定させた。ここに触媒調製液A0.25mlを(タンタルとして5μmol)を仕込み、反応を開始した。エチレンの吸収量が2.3mmolに達するまで反応させた。反応容器を室温まで冷却し、次いで常圧に戻した。反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に示す。
1−ヘキセン活性:847mol/(mol−Ta・Hr)、1−ヘキセン選択率:94%
【0027】
実施例2
窒素雰囲気下において、内容量30mlのシュレンク管に、五塩化タンタル72mg(0.20mmol)をトルエン10mlに溶解させた溶液に、1.75mol/lのジメチル亜鉛のトルエン溶液102μl(0.18mmol)をゆっくり滴下した後、室温にて30分攪拌し、触媒調製液Bを得た。触媒調製液Bのメチルタンタル化合物の組成は、1H−NMRスペクトルにより、四塩化モノメチルタンタル:三塩化ジメチルタンタル:二塩化トリメチルタンタル=5:92:3であった。
また、窒素雰囲気下において、内容量30mlのシュレンク管に、五塩化タンタル72mg(0.20mmol)をトルエン10mlに溶解させた溶液に、1.75mol/lのジメチル亜鉛のトルエン溶液45μl(0.08mmol)をゆっくり滴下した後、室温にて30分攪拌し、触媒調製液Cを得た。触媒調製液Cのメチルタンタル化合物の組成は、1H−NMRスペクトルにより、四塩化モノメチルタンタル=100%であった。
オートクレーブに窒素下で、全量が5mlとなるようにトルエンを仕込み、温度を40℃に安定させた後、エチレンを0.6MPaまで加圧し安定させた。ここに触媒調製液B0.075ml(タンタルとして1.5μmol)及び触媒調製液C0.075ml(タンタルとして1.5μmol)を仕込み、反応を開始した。エチレンの吸収量が2.3mmolに達するまで反応させた。反応容器を室温まで冷却し、次いで常圧に戻した。反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を表1に示す。
1−ヘキセン活性:535mol/(mol−Ta・Hr)、1−ヘキセン選択率:98%
【0028】
比較例1
窒素雰囲気下において、内容量30mlのシュレンク管に、五塩化タンタル72mg(0.20mmol)をトルエン10mlに溶解させた溶液に、1.07mol/lのトリメチルアルミニウムのトルエン溶液188μl(0.20mmol)をゆっくり滴下した後、室温にて30分攪拌し、触媒調製液Dを得た。触媒調製液Dのメチルタンタル化合物の組成は、1H−NMRスペクトルにより、四塩化モノメチルタンタル:三塩化ジメチルタンタル:二塩化トリメチルタンタル=3:95:2であった。
触媒調製液Aのかわりに触媒調製液Dを用いたこと以外、実施例1と同様にして反応を行った。結果を以下に示す。
1−ヘキセン活性:148mol/(mol−Ta・Hr)、1−ヘキセン選択率:25%
【0029】
比較例2
触媒調製液Cを仕込まないこと以外、実施例2と同様にして反応を行った。結果を以下に示す。
1−ヘキセン活性:104mol/(mol−Ta・Hr)、1−ヘキセン選択率:100%
【0030】
比較例3
触媒調製液Bを仕込まないこと及び触媒調製液Cを0.25ml(タンタルとして5μmol)仕込むこと以外、実施例2と同様にして反応を行った。結果を以下に示す。
1−ヘキセン活性:1mol/(mol−Ta・Hr)、1−ヘキセン選択率:100%











【0031】
【表1】



【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(1)で表される化合物および下記式(2)で表される化合物の存在下にオレフィンの三量化反応を行うオレフィンの三量化方法。
2TaX3 (1)
(式(1)中、Rは、同一又は異なり、炭素数1〜6の炭化水素基を表し、Xは、同一又は異なり、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルコキシ基又は炭素数1〜20の炭化水素基が二つ置換したアミノ基を表す。)
STaY4 (2)
(式(2)中、Sは、同一又は異なり、炭素数1〜6の炭化水素基を表し、Yは、同一又は異なり、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルコキシ基又は炭素数1〜20の炭化水素基が二つ置換したアミノ基を表す。)
【請求項2】
式(1)で表される化合物が、タンタル化合物と金属を含有するアルキル化剤を用いて調製されたものである請求項1に記載のオレフィンの三量化方法。
【請求項3】
式(1)で表される化合物を調製する際に用いるタンタル化合物が、ハロゲン化タンタルである請求項2に記載のオレフィンの三量化方法。
【請求項4】
式(1)で表される化合物を調製する際に用いるタンタル化合物が、五塩化タンタル又は五臭化タンタルである請求項2に記載のオレフィンの三量化方法。
【請求項5】
式(1)で表される化合物を調製する際に用いるアルキル化剤が、ヒドロカルビル金属、ヒドロカルビル金属ハロゲン化物又はアルキルアルミノキサンである請求項2に記載のオレフィンの三量化方法。
【請求項6】
式(1)で表される化合物を調製するに際に用いるアルキル化剤が、テトラメチルスズ、ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛、ジイソプロピル亜鉛、メチルリチウム、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、メチルアルミノキサン又はトリイソブチルアルミニウムモディファイドメチルアルミノキサン(メチルアルミノキサンのメチル基の一部がイソブチル基で置換されたアルミノキサン)である請求項2に記載のオレフィンの三量化方法。
【請求項7】
式(2)で表される化合物が、タンタル化合物と金属を含有するアルキル化剤を用いて調製されたものである請求項1に記載のオレフィンの三量化方法。
【請求項8】
式(2)で表される化合物を調製する際に用いるタンタル化合物が、ハロゲン化タンタルである請求項7に記載のオレフィンの三量化方法。
【請求項9】
式(2)で表される化合物を調製する際に用いるタンタル化合物が、五塩化タンタル又は五臭化タンタルである請求項7に記載のオレフィンの三量化方法。
【請求項10】
式(2)で表される化合物を調製するに際に用いるアルキル化剤が、ヒドロカルビル金属、ヒドロカルビル金属ハロゲン化物又はアルキルアルミノキサンである請求項7に記載のオレフィンの三量化方法。
【請求項11】
式(2)で表される化合物を調製するに際に用いるアルキル化剤が、テトラメチルスズ、ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛、ジイソプロピル亜鉛、メチルリチウム、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、メチルアルミノキサン又はトリイソブチルアルミニウムモディファイドメチルアルミノキサン(メチルアルミノキサンのメチル基の一部がイソブチル基で置換されたアルミノキサン)である請求項7に記載のオレフィンの三量化方法。
【請求項12】
オレフィンがエチレンである請求項1〜11のうちの一の請求項に記載のオレフィンの三量化方法。


【公開番号】特開2006−63005(P2006−63005A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−246272(P2004−246272)
【出願日】平成16年8月26日(2004.8.26)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】