説明

オレフィン・コポリマーを基剤にしたホットメルト接着組成物

本発明は新タイプのポリオレフィン基剤のホットメルト接着剤及びそれらの製法に関する。更に特には、それは、プロピレン・コポリマーを含んでなり、そしてそれらを例えば弾性付属物の接着剤としての幾つかのホットメルト接着剤の適用に特に適した物にさせる凝集力、接着性及び加工性の好都合なバランスを有する、新タイプのホットメルト接着剤に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概括的にポリオレフィンポリマー及びそれらの最終用途に関する。より具体的には、それは接着剤が凝集力、接着性及び加工性の好ましいバランスを有するプロピレン・コポリマーを含んでなるホットメルト接着剤である、ポリオレフィンを含有する接着剤及びそれらの製法に関する。
【背景技術】
【0002】
通常のホットメルト接着剤は典型的には、所望のバランスの特性を達成するためにポリマー(典型的にはSIS、SBS又はSEBSブロックコポリマー)、樹脂、粘着付与剤、油、ワックス及び他の添加剤のような幾つかの成分を使用して調製される。このような広範な物質の調製及び混合により生成される接着剤は通常比較的高価である。現在、弾性付属品のような適用のための接着剤は専ら高価な非ポリオレフィン成分の調製により製造される。
【0003】
ポリオレフィン基剤のホットメルト接着剤は長年にわたり開発され、商品化されてきた。市販製品の1例はHuntsman Polymers Corporationにより供給されるREXTACTM樹脂である。ポリオレフィン基剤のホットメルト接着剤を製造するための組成物、工程及び方法は特許文献1及び2を包含する多数の特許中に開示されてきた(特許文献1及び2参照)。これらのポリオレフィンは多数の建設接着剤の適用に有用であるが、それらはおむつ及び他の使い捨ての個人的手入れ製品に使用される弾性体の付属品のような特定の他の最終用途の適用に必要な、バランスの取れた特性をもたない。該適用に必要な重要な特性は、ポリプロピレン及びポリエチレンフィルム、ポリプロピレンの不織物を包含するポリオレフィン、SPANDEX(R)弾性体及び不織製品中に使用される他の弾性物質に対する許容できる付着性並びに反復される変形に耐えるために十分な、付随する柔軟性を伴う良好な凝集力、を包含する。
【0004】
特許文献3はアイソタクチックポリプロピレン及びアタクチックポリプロピレンのブレンドを含んでなる接着組成物を開示している(特許文献3参照)。該組成物は弾性の複合ラミネートを製造する際の特定の改善された性能特性を有することを請求された。しかし、弾性付属品の接着剤としての該組成物の利便性は、通常、極性のポリマーから製造されるSPANDEX(R)弾性糸に対するその固有の低い接着性のために非常に限定されるであろうことは当業者に明白である。
【0005】
特許文献4はポリブテン、ポリオレフィン・コポリマー、粘着付与樹脂、可塑化剤、粘度減少剤としてのワックス及び安定剤のブレンドを含んでなる接着組成物を開示している(特許文献4参照)。再度、弾性付属品の接着剤としての該組成物の有用性はSPANDEX(R)弾性糸に対するその固有の低い接着性のために非常に限定されるであろうことが当業者に明白である。
【特許文献1】米国特許第4,859,757号明細書
【特許文献2】米国特許第4,847,340号明細書
【特許文献3】米国特許開示第2002/0123726号明細書
【特許文献4】国際公開第97/39075号パンフレット
【発明の開示】
【0006】
本発明は4成分を含んでなる、接着剤として有用な物質の組成物を提供する。第1の成分は組成物の総重量に基づいて約30%〜約90重量%の間の任意の量で存在するポリプロピレン成分である。ポリプロピレン成分はポリプロピレン・ホモポリマー、ポリプロピ
レン・コポリマー、任意の2種以上のポリプロピレン・ホモポリマーもしくはポリプロピレン・コポリマーの任意の混合物又はポリプロピレン・ホモポリマー及びポリプロピレン・コポリマーを含んでなる混合物を含んでなることができる。第2の成分は組成物の総重量に基づいて約10%〜約60重量%の間の任意の量で存在する粘着付与樹脂成分である。第3の成分は組成物の総重量に基づいて約0%〜約40重量%の間の任意の量で存在する官能化ポリマー成分である。第4の成分は組成物の総重量に基づいて約0.01%〜約1重量%の間の任意の量で存在する1種又は複数の安定剤成分である。
【0007】
詳細な説明
本発明はとりわけ不織弾性複合物を接着するために有用なホットメルト接着組成物に関する。本発明の組成物は弾性の糸と支持体(substrate)間に「点接着」を形成するような方法で接着剤が適用される適用法を使用する用途に特に適切である。例えば、本発明に従う接着剤は前以て伸長された弾性の糸上に渦巻き模様に適用し、次に支持体と張り合わせて弾性複合物を形成することができる。本発明はポリオレフィン基剤のホットメルト接着剤を製造するための新規の経済的な方法を提供する。
【0008】
本開示のホットメルト接着組成物はプロピレンコポリマー、粘着付与樹脂、官能化ポリオレフィン及び1種又は複数のポリマー安定剤を含んでなる。該組成物はおむつのような使い捨ての不織製品の弾性付属品の適用に特に有用にさせる性能特性を有する。本発明の組成物はまた、これらの適用に現在使用される通常のスチレンのブロックコポリマー基剤の接着剤に比較して、熱安定性のような特定の物理的特性の改善をもたらす。
【0009】
弾性付属品の接着剤に対して要求される重要な特性は良好な接着性(ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンの不織製品及びSPANDEX(R)弾性糸のような弾性糸に対する)、良好な凝集力及び変形に対する特定の柔軟性を包含すると考えられる。最近、このような特性を有する樹脂を提供することは、バランスのとれた特性を達成するために典型的には、SIS、SBS又はSEBSのようなスチレンのブロックコポリマー、樹脂又は粘着付与剤、油又はワックス及び他の添加剤を包含する、高価な非ポリオレフィン成分を包含する調製物を必要とする。
【0010】
本発明に従うと、我々は、それらの特性が本発明の組成物を不織製品中への弾性付属品の適用に有用なものにさせる前記の特性を有するポリオレフィン基剤の組成物を開発した。本発明の好ましい形態に従うと、本明細書に提供される組成物はa)30%〜90重量%のプロピレン・コポリマー、b)10%〜60重量%の粘着付与樹脂、c)0%〜40重量%の官能化ポリマー及びd)0.01%〜1重量%の1種又は複数の安定剤、を含んでなる。
【0011】
プロピレン・コポリマー成分
プロピレン・コポリマーはC又はC〜C20アルケンから選択されるもう1種のアルファ−オレフィン・コモノマーとのプロピレンのコポリマーである。好ましいコモノマーは1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテンである。もっとも好ましいコモノマーは1−ブテンである。プロピレン・コポリマー中のコモノマーの含量は約0〜約60重量%、好ましくは15〜50重量%、もっとも好ましくは25〜45重量%である。
【0012】
プロピレン・コポリマーは示差走査熱量測定(DSC)により測定される低い度合いの結晶度をもたなければならない。ASTM法のD−3417に従うDSCにより測定される融解熱は約0〜50J/g、好ましくは5〜20J/gでなければならない。
【0013】
プロピレン・コポリマーは10,000〜1,000,000の、好ましくは、30,000〜100,000の、もっとも好ましくは40,000〜80,000のゲル透過
クロマトグラフィー(GPC)により測定される重量平均分子量を有する。プロピレン・コポリマーは375°Fで1,000〜1,000,000cps、好ましくは375°Fで2,000〜8,000cps、もっとも好ましくは375°Fで3,000〜5,000cpsのBrookfield粘度計により測定される溶融粘度をもたなければならない。
【0014】
プロピレン・コポリマーはチーグラー・ナッタ触媒又はメタロセン触媒により合成することができる。チーグラー・ナッタ触媒は当業者に周知であり、概括的に元素の周期律表のI〜III族金属の卑金属アルキル及びVI〜VIII族金属の遷移金属塩の混合物、を含んでなる触媒の1種を意味する。チーグラー・ナッタ触媒は基本的に、典型的に有機アルミニウム化合物である金属アルキルと遷移金属、例えば、チタン、クロム又はバナジウムのハロゲン化物から誘導される錯体である。典型的な新型チーグラー・ナッタ触媒は通常、マグネシウム化合物上に支持されるハロゲン化チタンからなる。メタロセン触媒は遷移金属に配位結合された少なくとも1個のシクロペンタジエニルリガンドをその構造中に包含することが当業者に周知である。経済的考慮のために、本発明のプロピレン・コポリマーを製造するために使用される好ましい触媒はチーグラー・ナッタ触媒である。
【0015】
プロピレン・コポリマーはバッチ又は連続法のいずれかの、気相、スラリー、バルク及び溶液法を包含する通常のポリオレフィン製造法において製造することができる。これらの方法は、ポリオレフィン産業で広範に使用されており、当業者に周知である。好ましい方法は重合反応が液体プロピレンの溶媒中で実施される「液体プール」バルク重合法である。
【0016】
粘着付与樹脂成分
好ましい態様に従うと、本発明は1種又は複数の粘着付与樹脂を包含する組成物を提供する。粘着付与樹脂はプロピレン・コポリマーと相溶性でなければならず、組成物の特定の付着を有効に促進することができる。炭化水素、ロジン、ロジンエステル、合成ポリ−テルペン及び天然テルペンから誘導されるもののような大部分の市販の粘着付与樹脂を使用することができるが、好ましい粘着付与剤はオレフィンポリマーと最良の相溶性をもつことが見いだされている脂肪族炭化水素樹脂である。接着剤ブレンド中の粘着付与樹脂の適量は約5〜約60重量%、好ましくは約15〜約30重量%である。
【0017】
官能化ポリマー成分
好ましい態様に従うと、本発明は接着組成物中に官能化ポリマーを包含する組成物を提供する。本明細書及び付記の請求の範囲の目的のための用語「官能化ポリマー」はその構造中に極性基を含有するポリマーを意味する。官能化ポリマーは典型的にポリウレタンポリマー物質を含んでなるSPANDEX(R)弾性糸に対する接着組成物の付着を促進するために使用される。官能化ポリマーは接着組成物中の他の成分と相溶性でなければならない。好ましい官能化ポリマーは無水マレイン酸のような極性のモノマーとコポリマー化又はグラフト化されたポリオレフィン主鎖を有するものである。もっとも好ましい官能化ポリマーは無水マレイン酸とグラフト化された低分子量ポリプロピレンである。
【0018】
安定剤成分
本発明に従う組成物はまた、好ましくは加工及び貯蔵中の分解からポリマーを保護し、そして最終用途の寿命期間中の接着剤の保全を維持するためにポリマーの総重量に基づいて0.01〜1重量%の範囲で存在する1種又は複数の適切な安定剤を包含する。本明細書で有用な安定剤はヒンダードフェノール又はヒンダードフェノールとホスフェートの組み合わせ物である。これらの安定剤は一般にポリオレフィン中に使用され、当業者に周知である。
【0019】
すべての成分を包含する接着組成物は好ましくは、撹拌、循環ポンプ及び静的ミキサーのような機械的混合の任意の適当な方法により約300°F〜400°Fの間の範囲に高められた温度で混合されて、接着の目的のために選択された支持体に適用の前に均一なブレンドを形成する。本発明の好ましい形態に従うと、完成接着組成物は約1,000〜20,000cpsの375℃で測定される溶融粘度を有する。溶融粘度は好ましくは、約2,000〜8,000cpsの間である。溶融粘度はより好ましくは、約2,000〜4,000cpsの間である。
【0020】
本発明の好ましい形態に従うと、接着組成物は50〜400psi、好ましくは100〜300psiの引っ張り強さ及び少なくとも50%、好ましくは少なくとも100%の引っ張り伸びをもたなければならない。(TBD)
【0021】
使用された試験法
溶融粘度(MV)はASTM D−3236に従ってBrookfieldのTHERMOCEL(R)粘度計(RVTDV−1)を使用して測定した。
【0022】
硬度の指標、針透過試験(NP)をASTM D−1321に従ってUniversal PenetrometerモデルHPT 735を使用して室温で測定した。
【0023】
接着性物質の熱抵抗の指標、リングアンドボール軟化点(RBSP)をASTM E−28に従ってHerzog MC 754を使用して測定した。
【0024】
修飾ASTM D−4497を使用して、融解接着剤がKraftからKraftペーパー支持体の接着物に使用される時の硬化(setting)又は経過時間であるオープン時間(OT)を測定した。
【0025】
ポリマー中のコモノマー含量(1−ブテンの%又はエチレンの%)はNicolet Fourier変換赤外線分光光度計5DXCを使用して決定した。試料は30mm直径の塩化ナトリウム結晶上のポリマーの溶融引き落とし(drawdown)により調製される。
【0026】
融点及び融解熱をASTM D−3417に従ってPerkin Elmer PDSC−A−S装置上で示差走査熱量計(DSC)により測定した。
【0027】
引っ張り特性をクラスB−1のビデオエクステンシオメーターを備えたInstron
5565上で測定した(ASTM D−638−98)。試料は成形プラーク、例えば、8.0インチ(20.3cm)×8.0インチに圧縮し、0.5インチ(1.27cm)×6.0インチ(15.2cm)にダイカットしそして23℃±2℃、50%±5%湿度調節室で40時間,状態調節により調製する。
【0028】
クリープ抵抗は2枚張り合わせ支持体上の弾性糸又は繊維上の張力下応力に耐える接着剤の能力を測定するための試験である。より低いクリープ値は2枚の支持体間に弾性糸又は繊維を保持する接着剤のより強い保持能力を示す。試験の試料は2個の支持体間に平行な弾性糸、例えば、3本の糸に接着剤を適用することにより調製した。試験を38℃±4℃の弛緩状態からの300%張力下で試料につき実施した。計算は:
クリープ%=(L最初−L最後)100/Lオリジナル@300%
[ここで、
最初=老化以前の300%伸長弾性糸の長さ
最後=老化後の弾性糸の長さ
オリジナル@300%=300%伸長試料の長さ
=(L/100+300)×100]
【0029】
[実施例1]
触媒の準備
チーグラー・ナッタ触媒を以下のように調製することができる:30g(0.315モル)のMgClを5.22g(0.0391モル)のAlClとともに、窒素雰囲気下の回転ボールミル中で24時間混合粉砕した。次に4.02g(0.0212モル)のTiClを添加した。更に24時間ボールミルを継続した。約30gの黄色の触媒粉末を収集した。チタン成分は約2.6重量%であり、アルミニウム成分は約2.7重量%であり、マグネシウム成分は値19.3重量%であり、そしてMg:Al:Tiモル比は約8:1:0.5であると計算された。
【0030】
[実施例2−5]
プロピレン・コポリマーの調製
機械的撹拌装置の付いた1リットル用オートクレーブ反応容器中で重合を実施した。反応容器から湿気及び酸素のようなあらゆる触媒の有害物を窒素で完全に追い出し除去後、乾燥鉱油中1重量パーセントの混合物として反応容器中に記載量の触媒(表1)を充填し、次に触媒として記載量のトリエチルアルミニウム(TEAL)及び場合により、選択対照物質としてシクロヘキシルメチルジメトキシシラン(CHMMS)を添加した。次に分子量調節剤としての水素及び液体プロピレン及び1−ブテンを反応容器中に順次充填し、十分撹拌しながら、60℃で2時間重合を進行させた。重合反応の終結時に未反応モノマーを追い出し、コポリマー生成物を回収した。
【0031】
幾つかのコポリマーの合成例及びそれらの特性を表1及び表2に示す。ポリマー中のコモノマーの結晶度及び百分率が凝集力及び接着性のような性能特性に主要な影響を有する。図1は異なるAl/CHMMS比率を使用することにより、一定のコモノマー含量におけるポリマーの結晶度を調節する有効な方法を示す。
【0032】
【表1】

【0033】
【表2】

【0034】
[実施例6−9]
接着剤ブレンド
接着剤ブレンドを窒素雰囲気下の150℃〜190℃の間の温度で約1時間、回転低剪断油被覆付き混合装置(Rossミキサー)中で調製した。(選択される方法が均一なブレンドを提供する限り、当該技術分野で知られた任意の混合法によりブレンド工程を実施することができることは当業者により認められている。)
VECTOR(R)4211樹脂はExxonMobil Chemical Companyにより供給される線状SISブロック・コポリマーである。ESCOREZ(R)5400及び5415樹脂はExxonMobilにより生産される水素化ジシクロペンタジエン粘着付与樹脂である。ENDEX(R)160樹脂はHercules Chemical Companyにより生産されるアルファ−メチルスチレン粘着付与樹脂である。EPOLENE(R)E−43ワックスはEastman Chemical Companyにより供給されるマレイン酸化ポリプロピレンワックスである。EPOLENE(R)N−15ワックスはEastman Chemical Companyにより供給されるポリプロピレンワックスである。IRGANOX(R)1010抗酸化剤はフェノール抗酸化剤であり、IRGAFOS(R)168抗酸化剤はホスファイト抗酸化剤である。
【0035】
以下の表3は接着剤ブレンドの幾つかの例を示す。比較例Aは米国特許第6,531,544号明細書に開示された従来の接着組成物である。
【0036】
【表3】

【0037】
クリープ試験に使用された試料の張り合わせはポリプロピレンスパンボンドNW布地とポリエチレンフィルム間に300%に伸長された3本の弾性糸を張り合わせる(LYCRA(R)620又は940接着剤)ことにより0.018”の螺旋状スプレイヘッドの付いたNordson CF−200を使用してMay Coatings Technology(CLS−300 Laminator)のウエブ駆動ユニット上で実施した。
【0038】
接着剤を2種の異なる適用形態を使用して弾性糸に螺旋状スプレイパターンで適用した。最初の形態は米国特許第4,842,666号明細書に記載されており、「ラッピング適用法」と名付けられている。第2の適用法又は「オーバースプレイ適用法」は糸をPEフィルムの上部に配置した後に接着剤を弾性糸に適用することを除いて、最初のものに類似している。その方法は図2に示される。
【0039】
表4は幾つかの接着剤ブレンドを使用して調製されたラミネートに対するクリープ試験の結果を示す。実施例6は本発明の好ましい態様を表わし、優れたクリープ抵抗を示す。実施例7〜9は現在特に良好な成績とは見なされておらず、成績に対するブレンドの組成(formula)のみならずまた、基礎ポリマーの効果を示すために本明細書に包含されている。
【0040】
【表4】

【0041】
本発明は特定の好ましい態様に関連して説明され、開示されてきたが、本明細書及びここに付記される請求の範囲を読み、理解すると、それらの明白な同等な修飾物及び変更物が当業者に明白になるであろうことを考慮しなければならない。本開示は、単独であるいは任意の1種又は複数の他の付属的請求の範囲の特徴物及び/又は限界と組み合わせて、任意の1種又は複数の独立した請求の範囲の特徴物及び/又は限界と組み合わせて、読取られて、そしてそのように修飾された任意の独立した請求の範囲に適用されているそれらの元来の本文中の残りの付属的請求の範囲と組み合わせて、あらゆる付属的請求の範囲の特徴物及び/又は限界の取り込みを包含する、任意の1種又は複数の残りの請求の範囲とともに本明細書に付記される種々の請求の範囲のいずれか1つの任意の組み合わせにより規定される主題事項を包含する。これはまた、読取られ、そしてそのように修飾された任意の独立した請求の範囲に適用されているそれらの元来の本文中の残りの付属的請求の範囲とともに、修飾された独立した請求の範囲に到達するためのもう1種の独立した請求の範囲の特徴物及び/又は限界との、1種又は複数の独立した請求の範囲の特徴物及び/又は限界の組み合わせを包含する。従って、本開示発明はこのような修飾物及び変更物すべてを網羅することが意図され、本明細書の以上及びその他の内容を考慮すると、以下の請求の範囲によってのみ限定される。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】完成ポリマーの結晶度及びポリマーを生成する際に使用されるAl/シクロヘキシルメチルジメトキシシラン(CHMMS)比率間の相関を示す。
【図2】本発明に従うポリマーを支持体に適用するための当該技術分野に知られた方法を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)組成物の総重量に基づいて約30〜約90重量%の、ポリプロピレン・ホモポリマー、ポリプロピレン・コポリマー及び前記の任意の混合物からなる群から選択されるポリプロピレン成分、
b)組成物の総重量に基づいて約10〜約60重量%の粘着付与樹脂成分、
c)組成物の総重量に基づいて約0〜約40重量%の官能化ポリマー成分並びに
d)組成物の総重量に基づいて約0.01〜約1重量%の1種又は複数の安定剤成分、
を含んでなる、接着剤として有用な物質の組成物。
【請求項2】
ポリプロピレン成分がプロピレン及び少なくとも1種の他のC〜C10オレフィン・モノマーのコポリマーであり、そこで該プロピレン・コポリマー中のコモノマーの含量がコポリマーの総重量に基づいて約0.5〜60重量%の間の任意の量である請求項1記載の組成物。
【請求項3】
コポリマーが約0.2〜約35ジュール/グラムのASTM D−3417法により測定される結晶度を有する請求項1記載の組成物。
【請求項4】
コポリマーが約10,000〜約1,000,000の間の重量平均分子量を有する請求項1記載の組成物。
【請求項5】
コポリマーが375°Fで約500cps〜約1,000,000cpsの間の範囲の溶融粘度を有する請求項1記載の組成物。
【請求項6】
粘着付与樹脂成分が炭化水素、ロジン、ロジンエステル、合成ポリ−テルペン及び天然テルペンからなる群から選択される物質から誘導される1種又は複数の樹脂を含んでなる請求項1記載の組成物。
【請求項7】
粘着付与樹脂成分が組成物の総重量に基づいて約10〜約60重量%の間の任意の量で存在する請求項1記載の組成物。
【請求項8】
官能化ポリマーがポリプロピレンのマレイン酸無水物グラフトコポリマーを含んでなる請求項1記載の組成物。
【請求項9】
官能化ポリマーが活性水素原子を有する物質とのポリプロピレンのマレイン酸無水物グラフトコポリマーの反応生成物を含んでなる請求項1記載の組成物。
【請求項10】
活性水素原子を有する物質がアミン、ポリアルキレンアミン及びポリオキシアルキレンアミンからなる群から選択される請求項9記載の組成物。
【請求項11】
安定剤成分がフェノール、ヒンダードフェノール及びホスフェートからなる群から選択される1種又は複数の物質を含んでなる請求項1記載の組成物。
【請求項12】
組成物が375℃で約500cps〜約80,000cpsの間の溶融粘度を有する請求項1記載の組成物。
【請求項13】
組成物が375℃で約1500cps〜約10,000cpsの間の溶融粘度を有する請求項1記載の組成物。
【請求項14】
組成物が約50〜400psiの間の引っ張り強さを有する請求項1記載の組成物。
【請求項15】
組成物が少なくとも50%の引っ張り伸びを有する請求項1記載の組成物。
【請求項16】
組成物が少なくとも75%の引っ張り伸びを有する請求項1記載の組成物。
【請求項17】
他のオレフィンモノマーが1−ブテン及び1−オクテンからなる群から選択される請求項2記載の組成物。
【請求項18】
請求項1記載の接着剤を含んでなるヒトにより装着されることに適する衣類。
【請求項19】
衣類が不織ポリオレフィン含有布地に取り付けられた弾性物質のストランドを含んでなる請求項18記載の衣類。
【請求項20】
請求項1記載の接着剤を含んでなる積層構造物。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−537335(P2007−537335A)
【公表日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−513267(P2007−513267)
【出願日】平成17年5月9日(2005.5.9)
【国際出願番号】PCT/US2005/016250
【国際公開番号】WO2005/111132
【国際公開日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(506379976)ハンツマン・ポリマース・コーポレーシヨン (1)
【Fターム(参考)】