オーディオ装置
【課題】ユーザが、設定されている再生モードがシャッフル再生であるか否かを容易に判別することができる「オーディオ装置」を提供すること。
【解決手段】オーディオ装置において、通常再生モードが設定されたときに、各アルバムのジャケット写真の画像を規則的に並べた壁紙画像を表示部の画面に表示し、シャッフル再生モードが設定されたときに、各アルバムのジャケット写真の画像25aをばらまいたように不規則に並べた壁紙画像25を表示部15の画面に表示する。
【解決手段】オーディオ装置において、通常再生モードが設定されたときに、各アルバムのジャケット写真の画像を規則的に並べた壁紙画像を表示部の画面に表示し、シャッフル再生モードが設定されたときに、各アルバムのジャケット写真の画像25aをばらまいたように不規則に並べた壁紙画像25を表示部15の画面に表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オーディオ装置に関し、特に複数の楽曲の音楽データと、当該楽曲に関する音楽情報とを記憶媒体に記憶し、当該記憶媒体から楽曲の音楽データを読み出して再生するオーディオ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット上の楽曲提供サーバ等から取り込んだ楽曲の音楽データ(所定の音声圧縮符号化方式で圧縮された音楽データ)と、当該楽曲の曲名、アーティスト名、当該楽曲が収録されているアルバム名などの情報(以下、このような情報のことを「音楽情報」という。)とを、ハードディスク等の記憶媒体に記憶し、その記憶媒体から楽曲の音楽データを読み出して再生する据え置き型のオーディオ装置が普及している。また、この種のオーディオ装置から取り込んだ楽曲の音楽データ及び音楽情報を記憶媒体に記憶し、その記憶媒体から楽曲の音楽データを読み出して再生する携帯型のオーディオ装置も普及している。
【0003】
上記のオーディオ装置においては、記憶媒体の大容量化に伴い、数百曲もの大量の楽曲のデータを記憶しておくことが可能となっている。このように大量の楽曲のデータを記憶している場合、全ての楽曲を再生対象にして同じ曲順で再生を行うと、ユーザが飽きを感じてしまう可能性がある。
【0004】
このため、上記のオーディオ装置においては、種々の再生機能を有しているものもある。このような再生機能として、例えば、ユーザにより指定されたアルバムやアーティストの楽曲を再生対象にして再生を行うというものがある。また、全ての楽曲を再生対象としつつも、毎回異なる曲順で再生を行う所謂ランダム再生を行うというものもある。以下、ランダム再生のことをシャッフル再生ともいう。
【0005】
また、上記のオーディオ装置においては、液晶表示(LCD)パネル等からなる表示部を備え、記憶媒体に記憶した音楽情報に基づいて再生中の楽曲の曲名、演奏時間、アーティスト名及びアルバム名などの情報(以下、このような情報を「再生情報」という。)を表示部の画面に表示するものもある。
【0006】
ところで、上述した従来技術のオーディオ装置においては、現在設定されている再生モードがシャッフル再生(ランダム再生)である場合に、表示部の画面に当該再生モードを示す略文字やマーク等の情報を表示する。
【0007】
しかしながら、このような再生モードを示す情報は、表示部内において上述した再生情報と別に表示されていることが多く、ユーザに見落とされる可能性がある。
【0008】
このような問題に対し、特許文献1において、ランダム再生が設定されているときには、記録媒体に記録されている楽曲をランダム選曲し、そのランダム選曲順に楽曲のタイトルを所定の数だけ並べたリストを表示装置に表示する記録媒体再生装置が提案されている。
【特許文献1】特開2004−362632号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、特許文献1の記録媒体再生装置においては、通常再生が設定されているときには、記録媒体に記録されている楽曲のタイトルを記録順に並べたリストを表示装置に表示している。このため、ユーザは、リストに示されている楽曲のタイトルを注視しないと、当該装置においてランダム再生が設定されているのか、通常再生が設定されているのかが分かりにくい。しかも、ユーザが、記録媒体に記録されている楽曲の記録順を把握していないと、リストに示された各楽曲のタイトルを見ても、それらがランダム選曲順に並べられたものなのか、記録媒体において楽曲の記録順に並べられたものなのかを判別しにくいことがある。
【0010】
本発明は、かかる従来技術における課題に鑑み創作されたもので、ユーザが、設定されている再生モードがシャッフル再生であるか否かを容易に判別することができるオーディオ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の従来技術の課題を解決するために、本発明の一観点によれば、画面を通して情報を提供する表示手段と、操作に応じた信号を出力する操作手段と、楽曲の音楽データと、画像データとを記憶する記憶手段と、前記表示手段、前記操作手段及び前記記憶手段と動作可能に接続された制御手段とを有し、前記制御手段は、再生モードをシャッフル再生に設定することを指示する旨の前記操作手段の信号を入力したときに、前記記憶手段に記憶した前記画像データに基づいて画像を生成し、当該画像を不規則に並べて前記表示手段の画面に表示させることを特徴とするオーディオ装置が提供される。
【0012】
本発明においては、再生モードをシャッフル再生に設定することを指示する旨の操作手段の信号を入力すると、記憶手段に記憶した画像データ(例えば、アルバムのジャケット写真の画像データ)に基づいて画像を生成し、当該画像を不規則に並べて表示手段の画面に表示している。
【0013】
このように、本発明においては、シャッフル再生モードに設定されているときには、表示手段の画面において画像が不規則に並べられていて、楽曲が不規則に再生されている印象を与える。これにより、ユーザは、表示手段の表示画面を見たときに、現在設定されている再生モードがシャッフル再生であるか否かを容易に判別することができる。
【0014】
なお、本発明においては、再生モードを通常再生に設定することを指示する旨の操作手段の信号を入力すると、記憶手段に記憶した画像データに基づいて画像を生成し、当該画像を規則的に並べて表示手段の画面に表示してもよい。
【0015】
この発明においては、通常再生モードに設定されているときには、表示手段の画面において画像が規則的に並べられていて、楽曲が規則的に再生されている印象を与える。このように、シャッフル再生モードに設定されているときの表示手段の表示画面の内容と、通常再生モードに設定されているときのそれとの差異が明確となっているので、ユーザは、シャッフル再生に設定されている場合の表示手段の表示画面を見たときに、現在設定されている再生モードがシャッフル再生であることを一目で判別することができる。
【0016】
また、本発明の他の観点によれば、画面を通して情報を提供する表示手段と、操作に応じた信号を出力する操作手段と、楽曲の音楽データと、壁紙画像データとを記憶する記憶手段と、前記表示手段、前記操作手段及び前記記憶手段と動作可能に接続された制御手段とを有し、前記制御手段は、再生モードをシャッフル再生に設定することを指示する旨の前記操作手段の信号を入力したときに、前記記憶手段から画像が不規則に並べられた壁紙画像データを抽出し、当該壁紙画像データを基に生成した壁紙画像を前記表示手段の画面に表示させることを特徴とするオーディオ装置が提供される。
【0017】
本発明においては、画像(例えば、アルバムのジャケット写真の画像)が不規則に並べられた壁紙画像のデータを記憶手段に記憶しており、シャッフル再生モードに設定されたときに当該壁紙画像のデータを基に壁紙画像を生成し、表示手段の画面に表示している。
【0018】
このように、シャッフル再生モードに設定されているときには、表示手段の画面において画像が不規則に並べられていて、楽曲が不規則に再生されている印象を与える。これにより、ユーザは、表示手段の表示画面を見たときに、現在設定されている再生モードがシャッフル再生であるか否かを容易に判別することができる。しかも、本発明においては、シャッフル再生モードに設定されたときに、比較的少ない処理数で、画像が不規則に並べられた壁紙画像を表示手段の画面に表示させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
【0020】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る携帯型オーディオ装置(オーディオ装置)の構成を示すブロック図であり、図2はその携帯型オーディオ装置の外観の一例を示す図である。
【0021】
本実施形態に係る携帯型オーディオ装置10は、基本的には、外部機器から楽曲の音楽データと当該楽曲の付加データとを入力し、この楽曲の音楽データを再生して楽曲の音声信号としてヘッドホンや外部スピーカーに出力するものであり、図1に示すようにデータ入出力部11、操作部12、データ記憶部13、音声出力部14、表示部15及び制御部16を備えている。
【0022】
なお、上記の外部機器は、例えばパーソナルコンピュータや据え置き型のオーディオ装置である。また、楽曲の音楽データは、例えば音楽CDのコンテンツデータを、MP3(MPEG Audio Layer3)、WMA(Windows Media Audio)、AAC(Advanced Audio Cording)、ATRAC(Adaptive TRansform Acoustic Cording)等の圧縮符号化方式により圧縮符号化したものである。更に、楽曲の付加データは、当該楽曲の曲名、演奏時間、アーティスト名、当該楽曲が収録されているアルバムのアルバム名等の音楽情報と、当該アルバムのジャケット写真の画像データとを含むものである。
【0023】
本実施形態に係る携帯型オーディオ装置(以下、単に「オーディオ装置」という。)10において、データ入出力部11は、上記の外部機器(図示せず:以下、この外部機器を「入力側外部機器」という。)から楽曲の音楽データ及び付加データを入力するときのインターフェースとしての機能を有しており、接続ポートの形態を有している。また、データ入出力部11は、楽曲の音楽データ及び付加データを他の外部機器(図示せず:以下、この外部機器を「出力側外部機器」という。)に出力するときのインターフェースとしての機能も有している。データ入出力部11と入力側及び出力側外部機器とは、例えばケーブル(図示せず)を介して接続される。
【0024】
操作部12は、図2に示すように電源ボタン12a、メニューボタン12b、再生/一時停止ボタン12c、フォワードボタン12d、バックボタン12e、アップボタン12f及びダウンボタン12gからなる操作ボタンと、タッチパネル12hとにより構成されている。操作ボタン12a〜12gは、図2に示すように表示部15が設けられた面において表示部15以外の領域に設けられている。また、タッチパネル12hは、表示部15が設けられた面において表示部15とほぼ同じ領域に設けられている。
【0025】
操作部12において、電源ボタン12aは、オーディオ装置10の電源をオン/オフすることを指示するためのボタンである。メニューボタン12bは、表示部15の画面にメニュー画像を表示することを指示するためのボタンである。再生/一時停止ボタン12cは、楽曲の再生及び一時停止を指示するためのボタンである。フォワードボタン12dは再生中の楽曲を次の楽曲の先頭に進めることを指示するためのボタンであり、バックボタン12eは再生中の楽曲を当該楽曲の先頭に戻すことを指示するためのボタンである。アップボタン12fは再生中の楽曲の音量を上げることを指示するためのボタンであり、ダウンボタン12gは再生中の楽曲の音量を下げることを指示するためのボタンである。タッチパネル12hは、表示部15の画面に表示されたメニュー画像中の選択項目を指示するためのものである。上述した指示を行うにあたり、各操作ボタン12a〜12gは、操作者(ユーザ)によって押されたときに所定の信号を出力する。また、タッチパネル12hは、ユーザが指等で触れたときに接触位置に応じた信号を出力する。
【0026】
データ記憶部13は、例えばHDDや半導体メモリからなり、図3(a)に示すように第1及び第2の記憶領域13a、13bを有している。第1の記憶領域13aは、オーディオ装置10の固有の画像データを記憶する領域である。このオーディオ装置10固有の画像データには、例えば風景、動植物、乗り物など、種々の画像の画像データがある。
【0027】
一方、データ記憶部13において、第2の記憶領域13bは、データ入出力部11を介して入力側外部機器(図示せず)から入力した楽曲の音楽データ及び付加データを記憶するための領域である。この第2の記憶領域13bにおいては、図3(b)に示すように、楽曲の音楽データと当該楽曲の付加データとが関連付けられて記憶されている。
【0028】
音声出力部14は、再生した楽曲の音声信号をヘッドホンや外部スピーカ(ともに図示せず)に出力するときのインターフェースとしての機能を有しており、ヘッドホンや外部スピーカーのケーブルが接続される接続ジャックの形態を有している。
【0029】
表示部15は、液晶表示(LCD)パネルや有機ELパネル等からなり、オーディオ装置10に係る種々の情報を表示する。なお、前述したタッチパネル12hは、表示部15を構成するパネル上に設けられている。
【0030】
制御部16は、マイクロコンピュータ(マイコン)等により構成され、オーディオ装置10において行う種々の動作に関する制御を行うためのものである。この制御部16は、データ入出力部11を介して入力側外部機器(図示せず)から楽曲の音楽データ及び付加データを入力したときに、当該付加データにアルバムのジャケット写真の画像データが含まれている場合には、楽曲の音楽データと当該楽曲の付加データ(音楽情報及び画像データ)とを関連付けてデータ記憶部13の第2の記憶領域13bに記憶させる。一方、当該付加データにアルバムのジャケット写真の画像データが含まれていない場合には、制御部16は、データ記憶部13の第1の記憶領域13aに記憶したオーディオ装置10固有の画像データのうちいずれか1つを選択し、この固有の画像データと、楽曲の音楽データ及び付加データ(音楽情報)とを関連付けてデータ記憶部13の第2の記憶領域13bに記憶させる。
【0031】
また、制御部16は、操作部12から信号を入力したときに、その信号に応じた指示内容の処理を行う。例えば、制御部16は、メニューボタン12bから信号を入力したときに、そのときのオーディオ装置10の状況に応じた各種メニュー画像を生成し、表示部15の画面に表示させる。また、制御部16は、表示部15の画面に再生モードを設定するためのメニュー画像を表示させている場合に、タッチパネル12hから信号(この場合では、再生モードのいずれかを指定することを指示する旨の信号)を入力したときに、オーディオ装置10を、指定された再生モードに設定する。更に、制御部16は、操作部12から楽曲の再生を行うことを指示する旨の信号を入力したときに、データ記憶部13の第2の記憶領域13bから当該楽曲の音楽データを読み出し、その音楽データに復号化処理及びD/A変換処理等の処理を施して当該楽曲の音声信号を生成し、出力する。このようにして、制御部16はデータ記憶部13に記憶した楽曲の音楽データを再生する。なお、制御部16から出力した楽曲の音声信号は、アンプ(図示せず)を介して音声出力部14に供給される。
【0032】
更に、制御部16は、上述したように楽曲の音楽データを再生するときに、データ記憶部13の第2の記憶領域13bから当該楽曲の付加データを読み出し、その付加データに基づいた当該楽曲の曲名、アーティスト名、演奏時間、当該楽曲が収録されているアルバム名、及び、当該アルバムのジャケット写真の画像(あるいは、当該楽曲に関連付けられたオーディオ装置10固有の画像)等の再生情報と、当該楽曲の再生時間とにより構成された当該楽曲の再生状況を示す画像(以下、この画像を「再生状況画像」という。)を生成する。また、制御部16は、本発明に関連する処理として、データ記憶部13の第2の記憶領域13bから楽曲の付加データのうちアルバムのジャケット写真の画像データを全て読み出し、設定した再生モードに応じたジャケット写真の画像を並べた画像(以下、このアルバムのジャケット写真の画像を並べた画像を「壁紙画像」という。)を生成する。そして、制御部16は、壁紙画像の上に再生状況画像を重ねて、表示部15の画面に表示させる。
【0033】
更にまた、制御部16は、メモリ(図示せず)を含んでいて、そのメモリに楽曲の再生に関する情報を保持する。
【0034】
以上の構成に係るオーディオ装置10において、表示部15は「表示手段」に、操作部12は「操作手段」に、データ記憶部13は「記憶手段」に、制御部16は「制御手段」に、それぞれ対応している。
【0035】
以下、本実施形態に係るオーディオ装置10の制御部16において行うデータ記憶部13に記憶した楽曲の再生に係る種々の処理について、図4〜図8を参照しながら詳しく説明する。
【0036】
電源ボタン12aが押されて、オーディオ装置10がオンとなっているときに、ユーザがメニューボタン12bを押すと、制御部16は、メニューボタン12bの信号に応じて再生モードを設定するための第1の再生モード設定用メニューの画像を生成し、表示部15の画面に表示させる。
【0037】
図4は、第1の再生モード設定用メニューの一例を示す図である。この図4に示すように、第1の再生モード設定用メニュー21には、「ALL PLAY」21a、「ALBUM」21b、「ARTIST」21c及び「RETURN」21dという4つの項目が含まれている。この第1の再生モード設定メニュー21において、「ALL PLAY」21aは、データ記憶部13に記憶した全楽曲(の音楽データ)をデータ記憶部13の記録順に再生する(全曲再生する)という再生モードに設定することを指示するための項目であり、「ALBUM」21bは、データ記憶部13に記憶した楽曲のうちユーザが指定したアルバムに収録されている楽曲をデータ記憶部13の記録順に再生するという再生モードに設定することを指示するための項目であり、「ARTIST」21cは、データ記憶部13に記憶した楽曲のうちユーザが指定したアーティストの楽曲をデータ記憶部13の記録順に再生するという再生モードに設定することを指示するための項目であり、「RETURN」21dは、1つ前の状態に戻ることを指示するための項目である。
【0038】
以下、データ記憶部13に記憶した楽曲(全楽曲、あるいはそのうちの所定の楽曲)をデータ記憶部13の記録順に再生するモードのことを、「通常再生モード」という。
【0039】
次に、図4に示す第1の再生モード設定用メニュー21において、ユーザが、タッチパネル12hにより、例えば「ALL PLAY」21aを指定すると、制御部16は、通常再生モード(全曲再生モード)に設定し、データ記憶部13に記憶した全楽曲のうち1番目に記録した楽曲の音楽データを読み出して再生を開始する。
【0040】
また、制御部16は、再生する楽曲の付加データ及び再生時間に基づいて当該楽曲の再生状況画像を生成すると共に、データ記憶部13からアルバムのジャケット写真の画像データを全て読み出し、各アルバムのジャケット写真の画像を規則的に並べた壁紙画像を生成する。そして、制御部16は、壁紙画像の上に再生状況画像を重ねて、表示部15の画面に表示させる。
【0041】
図5は、通常再生モードが設定されているときに表示部15の画面に表示される画像の一例を示す図である。
【0042】
この図5に示すように、通常再生モードが設定されているときには、データ記憶部13に記憶した各アルバムのジャケット写真の画像22aが規則的に並べられた構成(図5では、アルバムのジャケット写真の画像22aが横方向に一定の間隔で一列に並べられ、その列が縦方向に一定の間隔で複数並べられた構成)の壁紙画像22の上に、再生中の楽曲の曲名、アーティスト名、演奏時間、再生時間、当該楽曲が収録されているアルバムの名称及びジャケット写真の画像23aにより構成された再生状況画像23が重ねられた画像が、表示部15の画面に表示される。
【0043】
また、図4に示す第1の再生モード設定用メニュー21において、ユーザが、タッチパネル12hにより「ALBUM」21b又は「ARTIST」21cを指定すると、制御部16は、アルバムやアーティストを指定するためのサブメニューの画像(図示せず)を生成し、表示部15の画面に表示させる。このサブメニューにおいてユーザがアルバム又はアーティストを指定すると、制御部16は、通常再生モード(アルバム別再生モードま又はアーティスト別再生モード)に設定し、当該アルバムの楽曲又は当該アーティストの楽曲を再生すると共に、図5に示す壁紙画像22の上に再生状況画像23を重ねた画像を表示部15の画面に表示させる。
【0044】
次に、通常再生モードが設定されているときに、ユーザがメニューボタン12bを押すと、制御部16は、第2の再生モード設定用メニューの画像を生成し、表示部15の画面に表示させる。
【0045】
図6は、第2の再生モード設定用メニューの一例を示す図である。この図6に示すように、第2の再生モード設定用メニュー24には、「SHUFFLE」24a、「REPEAT」24b及び「RETURN」24cという3つの項目が含まれている。
【0046】
この第2の再生モード設定用メニュー24において、「SHUFFLE」24aは、第1の再生モード設定用メニュー21の「ALL PLAY」21a、「ALBUM」21b及び「ARTIST」21cのいずれかが指定されたことにより再生対象となった全楽曲をランダムな順番で再生(シャッフル再生、あるいはランダム再生)するという再生モードに設定することを指示するための項目である。また、「REPEAT」24bは、再生中の楽曲を繰り返し再生(リピート再生)するという再生モードに設定することを指示するための項目であり、「RETURN」24cは、1つ前の状態に戻ることを指示するための項目である。
【0047】
例えば第1の再生モード設定用メニュー21で「ALL PLAY」21aが指定された場合、図6に示す第2の再生モード設定用メニュー24において、ユーザが、タッチパネル12hにより、例えば「SHUFFLE」24aを指定すると、制御部16は、データ記憶部13に記憶した全楽曲に対してシャッフル再生を開始する。すなわち、制御部16は、全楽曲の中から再生する楽曲を、例えば乱数によって決定し、その楽曲の音楽データを読み出して再生する。なお、制御部16は、その楽曲の再生が終了すると残りの楽曲から次に再生する楽曲を乱数によって決定し、全ての楽曲の再生が終了すると再生動作を終了する。
【0048】
また、制御部16は、再生する楽曲の付加データ及び再生時間に基づいて当該楽曲の再生状況画像を生成すると共に、データ記憶部13からアルバムのジャケット写真の画像データを全て読み出し、各アルバムのジャケット写真の画像を不規則に並べた壁紙画像を生成する。そして、制御部16は、壁紙画像の上に再生状況画像を重ねて、表示部15の画面に表示させる。
【0049】
図7は、シャッフル再生モードが設定されているときに表示部15の画面に表示される画像の一例を示す図である。
【0050】
この図7に示すように、シャッフル再生モードが設定されているときには、データ記憶部13に記憶した各アルバムのジャケット写真の画像25aが不規則に並べられた構成(図7では、アルバムのジャケット写真がばらまかれたような構成)の壁紙画像25の上に、再生中の楽曲が収録されているアルバムのジャケット写真の画像26aを含む当該楽曲の再生状況画像26が重ねられた画像が、表示部15の画面に表示される。
【0051】
ところで、データ記憶部13の第2の記憶領域13bにおいて、楽曲の音楽データに関連付けられている画像データが、当該楽曲が収録されているアルバムのジャケット写真の画像ではなく、オーディオ装置10固有の画像である場合には、図5に示す壁紙画像22及び再生状況画像23におけるアルバムのジャケット写真の画像22a及び23aの位置、あるいは図7に示す壁紙画像25及び再生状況画像26におけるアルバムのジャケット写真の画像25a及び26aの位置に、装置10固有の画像が表示される。
【0052】
なお、シャッフル再生モードに設定されているときに、ユーザがメニューボタン12bを押すと、制御部16は、第3の再生モード設定用メニューの画像を生成し、表示部15の画面に表示させる。
【0053】
図8は、第3の再生モード設定用メニューの一例を示す図である。この図8に示すように、第3の再生モード設定用メニュー27には、「NORMAL」27a、「REPEAT」27b及び「RETURN」27cという3つの項目が含まれている。この第3の再生モード設定用メニュー27において、「NORMAL」27aは、通常再生モードに戻すことを指示するための項目である。また、「REPEAT」27b及び「RETURN」27cは、それぞれ第2の再生モード設定用メニュー24における「REPEAT」24b及び「RETURN」24cと同じ項目である。
【0054】
図6に示す第2の再生モード設定用メニュー24(あるいは、図8に示す第3の再生モード設定用メニュー27)において、ユーザが、タッチパネル12hにより、「REPEAT」24b(あるいは、「REPEAT」27b)を指定すると、制御部16は、再生中の楽曲を繰り返し再生(リピート再生)すると共に、例えば図9に示す画像を生成し、表示部15の画面に表示させる。この図9に示すように、リピート再生モードが設定されているときには、楽曲の再生が繰り返し行われている印象を与える態様の再生状況画像28が表示部15の画面に表示される。
【0055】
また、楽曲の再生中にユーザが電源ボタン12aを押すと、制御部16は、楽曲の再生を終了すると共に、再生を終了したときの楽曲及びその再生時間と、そのときに設定されていた再生モードと、シャッフル再生に設定されていた場合には電源ボタン12aが押される前までに再生を終えた楽曲等の情報を楽曲の再生に関する情報としてメモリ(図示せず)に記憶し、オーディオ装置10をオフにする。その後、ユーザが電源ボタン12aを押してオーディオ装置10をオンにしたときには、制御部16は、メモリ(図示せず)に記憶した楽曲に関する情報に基づき、オーディオ装置10をオフしたときの再生状況の続きから楽曲の再生を開始する。
【0056】
以上説明したように、本実施形態に係るオーディオ装置10においては、シャッフル再生モードに設定されているときには、データ記憶部13に記憶された各アルバムのジャケット写真の画像25aが不規則に並べられた壁紙画像25が表示部15の画面に表示される。このように、表示部15の画面においてアルバムのジャケット写真の画像25aがばらまかれたように不規則に並べられていることにより、楽曲が不規則に再生されている印象を与えるので、ユーザは、表示部15の表示画面を見たときに、現在設定されている再生モードがシャッフル再生であるか否かを容易に判別することができる。
【0057】
また、本実施形態に係るオーディオ装置10においては、通常再生モードに設定されているときには、各アルバムのジャケット写真の画像22aが規則的に並べられた壁紙画像22が表示部15の画面に表示されていて、楽曲が規則的に再生されている印象を与える。このように、シャッフル再生モードが設定されているときの壁紙画像25の内容と、通常再生モードが設定されているときの壁紙画像22の内容との差異が明確になっているので、ユーザは、シャッフル再生に設定されている場合の壁紙画像25を見たときに、現在設定されている再生モードがシャッフル再生であることを一目で判別することができる。
【0058】
なお、第1の実施形態においては、シャッフル再生モードに設定される度に、各アルバムのジャケット写真の画像25aを不規則に並べ、そのような壁紙画像25を表示部15の画面に表示しているが、これに限定されないことはもちろんである。例えば、シャッフル再生モードに設定されたときだけでなく、シャッフル再生モードに設定されている場合に次に再生する楽曲を決定する度にも、各アルバムのジャケット写真の画像を不規則に並べ、そのような壁紙画像を表示部15の画面に表示するようにしてもよい。
【0059】
また、第1の実施形態においては、シャッフル再生モードに設定されているときには、壁紙画像25に対して各アルバムのジャケット写真の画像25aは静止しているが、これに限定されないことはもちろんである。例えば、壁紙画像25に対して各アルバムのジャケット写真の画像25aが不規則に動いていてもよい。また、アルバムのジャケット写真の画像25aのうち、再生を終えた直後の楽曲が収録されているアルバムのジャケット写真の画像25aが、再生状況画像26の左側近傍に配置され、次に再生される楽曲が収録されているアルバムのジャケット写真の画像25aが、再生状況画像26の右側近傍に配置されるように、当該画像25aが動いていてもよい。
【0060】
更に、第1の実施形態においては、楽曲の音楽データとアルバムのジャケット写真の画像データ(あるいは、オーディオ装置10固有の画像データ)とを関連付けてデータ記憶部13の第2の記憶領域13bに記憶する場合について説明しているが、楽曲の音楽データとアルバムのジャケット写真の画像データ(あるいは、オーディオ装置10固有の画像データ)とを関連付けずにデータ記憶部13に記憶するようにしてもよい。この場合でも、通常再生モードやシャッフル再生モードに設定されたときに、データ記憶部13から、例えば装置10固有の画像データを読み出して、当該画像を並べた壁紙画像を生成すればよい。これにより、アルバムのジャケット写真の画像を含まない楽曲のデータ(音楽データ及び付加データ)のみをデータ記憶部13に記憶する場合において、楽曲の音楽データとオーディオ装置10固有の画像データとを関連付けることに係る処理をしなくても、図5に示す壁紙画像22や図7に示す壁紙画像25を表示部15の画面に表示させることができる。
【0061】
更にまた、第1の実施形態においては、アルバムのジャケット写真の画像データ(あるいは、オーディオ装置10固有の画像データ)をデータ記憶部13に記憶しておき、通常再生モードやシャッフル再生モードに設定されたときにデータ記憶部13から画像データを読み出して、当該画像データを基に画像を生成し、そして当該画像を並べることにより壁紙画像を生成しているが、壁紙画像データ(画像が規則的に並べられた壁紙画像のデータ及び画像が不規則に並べられた壁紙画像のデータ)をデータ記憶部13に記憶しておき、通常再生モードやシャッフル再生モードに設定されたときにデータ記憶部13から壁紙画像データを読み出して、当該壁紙画像データを基に壁紙画像を生成するようにしてもよい。これにより、比較的少ない処理数で、表示部15の画面に壁紙画像を表示させることができる。
【0062】
(第2の実施形態)
図10は本発明の第2の実施形態に係る携帯型オーディオ装置(オーディオ装置)の構成を示すブロック図であり、図11はその携帯型オーディオ装置の外観の一例を示す図である。
【0063】
本実施形態に係るオーディオ装置は、基本的に第1の実施形態に係るオーディオ装置と同じ構成及び機能を有するものであるが、第1の実施形態に係るそれと異なる点は、壁紙画像に含まれるアルバムのジャケット写真の画像を指定する機能と、壁紙画像をスクロールさせる機能と、壁紙画像の縮尺を変化させる機能とが付加されていることにある。このため、本実施形態に係るオーディオ装置において、第1の実施形態に係るオーディオ装置と同じものには同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0064】
本実施形態に係る携帯型オーディオ装置(以下、単に「オーディオ装置」という。)40は、図10に示すようにデータ入出力部11、操作部42、データ記憶部13、音声出力部14、表示部15及び制御部46を備えている。
【0065】
操作部42は、図11に示すように電源ボタン42a、メニューボタン42b、再生/一時停止ボタン42c、フォワードボタン42d、バックボタン42e、アップボタン42f及びダウンボタン42gからなる操作ボタンと、タッチパネル42hとにより構成されている。
【0066】
各操作ボタン42a〜42g及びタッチパネル42hは、第1の実施形態の操作ボタン12a〜12g及びタッチパネル12hと基本的に同じ機能を有している。但し、フォワードボタン42d、バックボタン42e、アップボタン42f及びダウンボタン42gは、後述するように壁紙画像をスクロールさせるモードのときは、それぞれ壁紙画像を右方向、左方向、上方向及び下方向にスクロールさせることを指示するためのボタンとしての機能を有する。さらに、アップボタン42f及びダウンボタン42gは、後述するように壁紙画像の縮尺を変化させるモードのときには、それぞれ壁紙画像の縮尺を大きくすることを指示するためのボタン、及び、壁紙画像の縮尺を小さくすることを指示するためのボタンとしての機能を有する。また、タッチパネル42hは、壁紙画像中のアルバムのジャケット写真の画像を指定するためのものとしての機能を有する。
【0067】
制御部46も、データ記憶部13に記憶した楽曲の再生に係る処理について、第1の実施形態の制御部16と基本的に同じ処理を行う。それに加えて、制御部46は、壁紙画像に含まれるアルバムのジャケット写真の画像を指定することに係る処理、壁紙画像をスクロールさせることに係る処理、及び、壁紙画像の縮尺を変化させることに係る処理も行う。
【0068】
以上の構成に係るオーディオ装置40において、表示部15は「表示手段」に、操作部42は「操作手段」に、データ記憶部13は「記憶手段」に、制御部46は「制御手段」に、それぞれ対応している。
【0069】
以下、本実施形態に係るオーディオ装置40の制御部46において行う壁紙画像に関する処理について、図12〜図15を参照しながら詳しく説明する。
【0070】
まず、壁紙画像に含まれるアルバムのジャケット写真の画像を指定することに係る処理について説明する。
【0071】
オーディオ装置40がシャッフル再生モードに設定されているとき、制御部46は、例えば図12に示すように、データ記憶部13に記憶した各アルバムのジャケット写真の画像51aが不規則に並べられた構成の壁紙画像51の上に、再生中の楽曲の再生状況画像52を重ねた画像を、表示部15の画面に表示させる。
【0072】
この図12に示す画像を表示部15の画面に表示させているときに、ユーザが、タッチパネル42hにより、壁紙画像51中のアルバムのジャケット写真の画像51aのいずれかを指定すると、制御部46は、ユーザにより指定されたアルバムに対して再生モードを設定するための第4の再生モード設定用メニューの画像を生成し、表示部15の画面に表示させる。
【0073】
図13は、第4の再生モード設定用メニューの一例を示す図である。この図13に示すように、第4の再生モード設定用メニュー53には、「NORMAL」53a、「SHUFFLE」53b及び「RETURN」53cという3つの項目が含まれている。この第4の再生モード設定用メニュー53において、「NORMAL」53aは、通常再生することを指示するための項目であり、「SHUFFLE」53bは、シャッフル再生することを指示するための項目である。また、「RETURN」53cは、1つ前の状態に戻すことを指示するための項目である。
【0074】
図13に示す第4の再生モード設定用メニュー53において、ユーザが、タッチパネル42hにより「NORMAL」53aを指定すると、制御部46は、ユーザにより指定されたアルバムに収録されている楽曲をデータ記憶部13の記録順に再生する(通常再生する)。また、ユーザが、タッチパネル42hにより「SHUFFLE」53bを指定すると、制御部46は、ユーザにより指定されたアルバムに収録されている楽曲を再生対象としてシャッフル再生する。
【0075】
次に、壁紙画像をスクロールさせることに係る処理、及び、壁紙画像の縮尺を変化させることに係る処理について説明する。
【0076】
オーディオ装置40がシャッフル再生モードに設定されているときに、ユーザがメニューボタン42bを1回押すと、制御部46は、図8に示した第3の再生モード設定用メニューと同じ選択項目を有する第5の再生モード設定用メニューの画像(図示せず)を生成し、表示部15の画面に表示させる。
【0077】
さらに、ユーザがメニューボタン42bを1回押すと(すなわち、ユーザがメニューボタン42bを2回押すと)、制御部46は、表示部15の画面に表示される壁紙画像の表示領域を変更するための表示領域変更用メニューの画像を生成し、表示部15の画面に表示させる。
【0078】
図14は、壁紙画像の表示領域変更用メニューの一例を示す図である。この図14に示すように、表示領域変更用メニュー54には、「SCALE」54a、「SCROLL」54b及び「RETURN」54cという3つの項目が含まれている。この表示領域変更用メニュー53において、「SCALE」54aは、壁紙画像の縮尺を変更させることを指示するための項目であり、「SCROLL」54bは、壁紙画像の表示領域をスクロールさせることを指示するための項目である。
【0079】
図14に示す表示領域変更用メニューにおいて、ユーザが、タッチパネル42hにより、例えば「SCALE」54aを指定すると、制御部46は、オーディオ装置40を、壁紙画像の縮尺を変更させるモードに設定する。
【0080】
さらに、ユーザが、アップボタン42f及びダウンボタン42gのうち、例えばアップボタン42fを押すと、制御部46は、当該ボタン42fが押された時間に応じて表示部15の画面に表示される壁紙画像(例えば、図12に示す壁紙画像51)の縮尺を大きくする。すなわち、制御部46は、図15に示すように、壁紙画像55中の各アルバムのジャケット写真の画像55aを小さくして、表示部15の画面に表示される壁紙画像55の表示領域を実質的に広くする。これにより、アップボタン42fが押される前には表示部15の画面の外側に配置されていて見えなかったアルバムのジャケット写真の画像が、表示部15の画面の内側に配置されて、見えるようになる。なお、ユーザが、ダウンボタン42gを押したときには、制御部46は、当該ボタン42gが押された時間に応じて表示部15の画面に表示される壁紙画像の縮尺を小さくする。
【0081】
また、図14に示す表示領域変更用メニューにおいて、ユーザがタッチパネル42hにより「SCROLL」54bを指定すると、制御部46は、オーディオ装置40を、壁紙画像をスクロールさせるモードに設定する。
【0082】
さらに、ユーザが、フォワードボタン42d、バックボタン42e、アップボタン42f及びダウンボタン42gのうち、例えばフォワードボタン42dを押すと、制御部46は、当該ボタン42dが押された時間に応じて表示部15の画面に対して壁紙画像を右方向にずらす。これにより、フォワードボタン42dが押される前には表示部15の画面の左外側に配置されていて見えなかったアルバムのジャケット写真の画像が、表示部15の画面の左内側に移動して、見えるようになる。一方、当該ボタン42dが押される前には表示部15の画面の右内側に配置されていたアルバムのジャケット写真の画像は、表示部15の画面の右外側に移動して、見えなくなる。なお、ユーザが、バックボタン42e、アップボタン42f又はダウンボタン42gを押したときには、制御部46は、当該ボタンが押された時間に応じて表示部15の画面に対して壁紙画像を左方向、上方向又は下方向にずらす。
【0083】
以上説明したように、本実施形態に係るオーディオ装置40においては、シャッフル再生モードに設定されているときに、壁紙画像51中のアルバムのジャケット写真の画像51aがタッチパネル42hで指定されると、指定されたアルバムに収録されている楽曲を再生する。
【0084】
本実施形態に係るオーディオ装置40において、通常再生モードに設定されたときには、データ記憶部13に記憶した順にアルバムのジャケット写真の画像を規則的に並べ、それを壁紙画像として表示部15の画面に表示する。言い換えると、通常再生モードに設定されたときには、壁紙画像の内容は、データ記憶部13において画像データが追加又は削除されたりしないと、毎回同じとなる。
【0085】
一方、シャッフル再生モードに設定されたときには、データ記憶部13に記憶した順番に関係なく、アルバムのジャケット写真の画像51aを不規則に並べ、それを壁紙画像51として表示部15の画面に表示する。言い換えると、壁紙画像51の内容は、再生モードをシャッフル再生に設定される度に変化する。このため、シャッフル再生モードに設定されたときは、通常再生モードに設定されたときと比べて、ユーザが、自分のお気に入りの楽曲が収録されているアルバムを表示部15の表示画面上で見つける可能性が高くなる。
【0086】
本実施形態に係るオーディオ装置40においては、前述したようにタッチパネル42hにより壁紙画像51中のアルバムのジャケット写真の画像51aを指定可能であり、アルバムのジャケット写真の画像51aが指定されると当該アルバムに収録されている楽曲を再生するので、表示部15の表示画面上でデータ記憶部13に記憶されている楽曲を検索することが可能となっている。このため、オーディオ装置としての利便性が向上する。
【0087】
また、本実施形態に係るオーディオ装置40においては、シャッフル再生モードに設定されているときに、操作部42を操作すると、表示部15の画面に表示される壁紙画像の縮尺が変化したり、壁紙画像がスクロールしたりする。これらにより、表示部15の表示画面上でデータ記憶部13に記憶されている楽曲を検索することが容易となるので、オーディオ装置としての利便性がより向上する。
【0088】
なお、第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、シャッフル再生モードに設定される度だけでなく、シャッフル再生モードに設定されている場合において次に再生する楽曲を決定する度にも、各アルバムのジャケット写真の画像を不規則に並べ、そのような壁紙画像を表示部15の画面に表示するようにしてもよい。これにより、ユーザが、自分のお気に入りの楽曲が収録されているアルバムを表示部15の表示画面上で見つける可能性がより高くなる。
【0089】
また、第2の実施形態においては、縮尺を変更した壁紙画像に対してスクロールさせるようにしてもよい。
【0090】
上述した第1及び第2の実施形態においては、本発明を携帯型オーディオ装置に適用した場合について説明したが、本発明の適用範囲は携帯型オーディオ装置に限定されないことはもちろんである。例えば、本発明を、インターネットの楽曲提供サーバ等から取り込んだ楽曲の音楽データを記憶・再生可能な通常のオーディオ装置やパーソナルコンピュータ等にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る携帯型オーディオ装置(オーディオ装置)の構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態に係る携帯型オーディオ装置の外観の一例を示す図である。
【図3】図3(a)はデータ記憶部の構成を示す図であり、図3(b)はデータ記憶部の第2の記憶領域に記憶された楽曲のデータ構成を示す図である。
【図4】第1の再生モード設定用メニュー画像の一例を示す図である。
【図5】通常再生モードに設定されているときに表示部の画面に表示される画像の一例を示す図である。
【図6】第2の再生モード設定用メニュー画像の一例を示す図である。
【図7】シャッフル再生モードに設定されているときに表示部の画面に表示される画像の一例(その1)を示す図である。
【図8】第3の再生モード設定用メニュー画像の一例を示す図である。
【図9】リピート再生モードが設定されているときに表示部の画面に表示される画像の一例を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る携帯型オーディオ装置(オーディオ装置)の構成を示すブロック図である。
【図11】第2の実施形態に係る携帯型オーディオ装置の外観の一例を示す図である。
【図12】第2の実施形態におけるシャッフル再生モードに設定されているときに表示部の画面に表示される画像の一例(その2)を示す図である。
【図13】第4の再生モード設定用メニュー画像の一例を示す図である。
【図14】壁紙画像の表示領域変更用メニュー画像の一例を示す図である。
【図15】シャッフル再生モードに設定されているときに表示部の画面に表示される画像の一例(その3)を示す図である。
【符号の説明】
【0092】
10、40…携帯型オーディオ装置(オーディオ装置)、
11…データ入出力部、
12、42…操作部(操作手段)、
12d、42d…フォワードボタン、
12e、42e…バックボタン、
12f、42f…アップボタン、
12g、42g…ダウンボタン、
12h、42h…タッチパネル、
13…データ記憶部(記憶手段)、
13a…第1の記憶領域、
13b…第2の記憶領域、
14…音声出力部、
15…表示部(表示手段)、
16、46…制御部(制御手段)、
22、25…壁紙画像、
22a、23a、25a、26a、51a、52a、55a、56a…アルバムのジャケット写真の画像、
23、26、28、52、56…再生状況画像。
【技術分野】
【0001】
本発明は、オーディオ装置に関し、特に複数の楽曲の音楽データと、当該楽曲に関する音楽情報とを記憶媒体に記憶し、当該記憶媒体から楽曲の音楽データを読み出して再生するオーディオ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット上の楽曲提供サーバ等から取り込んだ楽曲の音楽データ(所定の音声圧縮符号化方式で圧縮された音楽データ)と、当該楽曲の曲名、アーティスト名、当該楽曲が収録されているアルバム名などの情報(以下、このような情報のことを「音楽情報」という。)とを、ハードディスク等の記憶媒体に記憶し、その記憶媒体から楽曲の音楽データを読み出して再生する据え置き型のオーディオ装置が普及している。また、この種のオーディオ装置から取り込んだ楽曲の音楽データ及び音楽情報を記憶媒体に記憶し、その記憶媒体から楽曲の音楽データを読み出して再生する携帯型のオーディオ装置も普及している。
【0003】
上記のオーディオ装置においては、記憶媒体の大容量化に伴い、数百曲もの大量の楽曲のデータを記憶しておくことが可能となっている。このように大量の楽曲のデータを記憶している場合、全ての楽曲を再生対象にして同じ曲順で再生を行うと、ユーザが飽きを感じてしまう可能性がある。
【0004】
このため、上記のオーディオ装置においては、種々の再生機能を有しているものもある。このような再生機能として、例えば、ユーザにより指定されたアルバムやアーティストの楽曲を再生対象にして再生を行うというものがある。また、全ての楽曲を再生対象としつつも、毎回異なる曲順で再生を行う所謂ランダム再生を行うというものもある。以下、ランダム再生のことをシャッフル再生ともいう。
【0005】
また、上記のオーディオ装置においては、液晶表示(LCD)パネル等からなる表示部を備え、記憶媒体に記憶した音楽情報に基づいて再生中の楽曲の曲名、演奏時間、アーティスト名及びアルバム名などの情報(以下、このような情報を「再生情報」という。)を表示部の画面に表示するものもある。
【0006】
ところで、上述した従来技術のオーディオ装置においては、現在設定されている再生モードがシャッフル再生(ランダム再生)である場合に、表示部の画面に当該再生モードを示す略文字やマーク等の情報を表示する。
【0007】
しかしながら、このような再生モードを示す情報は、表示部内において上述した再生情報と別に表示されていることが多く、ユーザに見落とされる可能性がある。
【0008】
このような問題に対し、特許文献1において、ランダム再生が設定されているときには、記録媒体に記録されている楽曲をランダム選曲し、そのランダム選曲順に楽曲のタイトルを所定の数だけ並べたリストを表示装置に表示する記録媒体再生装置が提案されている。
【特許文献1】特開2004−362632号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、特許文献1の記録媒体再生装置においては、通常再生が設定されているときには、記録媒体に記録されている楽曲のタイトルを記録順に並べたリストを表示装置に表示している。このため、ユーザは、リストに示されている楽曲のタイトルを注視しないと、当該装置においてランダム再生が設定されているのか、通常再生が設定されているのかが分かりにくい。しかも、ユーザが、記録媒体に記録されている楽曲の記録順を把握していないと、リストに示された各楽曲のタイトルを見ても、それらがランダム選曲順に並べられたものなのか、記録媒体において楽曲の記録順に並べられたものなのかを判別しにくいことがある。
【0010】
本発明は、かかる従来技術における課題に鑑み創作されたもので、ユーザが、設定されている再生モードがシャッフル再生であるか否かを容易に判別することができるオーディオ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の従来技術の課題を解決するために、本発明の一観点によれば、画面を通して情報を提供する表示手段と、操作に応じた信号を出力する操作手段と、楽曲の音楽データと、画像データとを記憶する記憶手段と、前記表示手段、前記操作手段及び前記記憶手段と動作可能に接続された制御手段とを有し、前記制御手段は、再生モードをシャッフル再生に設定することを指示する旨の前記操作手段の信号を入力したときに、前記記憶手段に記憶した前記画像データに基づいて画像を生成し、当該画像を不規則に並べて前記表示手段の画面に表示させることを特徴とするオーディオ装置が提供される。
【0012】
本発明においては、再生モードをシャッフル再生に設定することを指示する旨の操作手段の信号を入力すると、記憶手段に記憶した画像データ(例えば、アルバムのジャケット写真の画像データ)に基づいて画像を生成し、当該画像を不規則に並べて表示手段の画面に表示している。
【0013】
このように、本発明においては、シャッフル再生モードに設定されているときには、表示手段の画面において画像が不規則に並べられていて、楽曲が不規則に再生されている印象を与える。これにより、ユーザは、表示手段の表示画面を見たときに、現在設定されている再生モードがシャッフル再生であるか否かを容易に判別することができる。
【0014】
なお、本発明においては、再生モードを通常再生に設定することを指示する旨の操作手段の信号を入力すると、記憶手段に記憶した画像データに基づいて画像を生成し、当該画像を規則的に並べて表示手段の画面に表示してもよい。
【0015】
この発明においては、通常再生モードに設定されているときには、表示手段の画面において画像が規則的に並べられていて、楽曲が規則的に再生されている印象を与える。このように、シャッフル再生モードに設定されているときの表示手段の表示画面の内容と、通常再生モードに設定されているときのそれとの差異が明確となっているので、ユーザは、シャッフル再生に設定されている場合の表示手段の表示画面を見たときに、現在設定されている再生モードがシャッフル再生であることを一目で判別することができる。
【0016】
また、本発明の他の観点によれば、画面を通して情報を提供する表示手段と、操作に応じた信号を出力する操作手段と、楽曲の音楽データと、壁紙画像データとを記憶する記憶手段と、前記表示手段、前記操作手段及び前記記憶手段と動作可能に接続された制御手段とを有し、前記制御手段は、再生モードをシャッフル再生に設定することを指示する旨の前記操作手段の信号を入力したときに、前記記憶手段から画像が不規則に並べられた壁紙画像データを抽出し、当該壁紙画像データを基に生成した壁紙画像を前記表示手段の画面に表示させることを特徴とするオーディオ装置が提供される。
【0017】
本発明においては、画像(例えば、アルバムのジャケット写真の画像)が不規則に並べられた壁紙画像のデータを記憶手段に記憶しており、シャッフル再生モードに設定されたときに当該壁紙画像のデータを基に壁紙画像を生成し、表示手段の画面に表示している。
【0018】
このように、シャッフル再生モードに設定されているときには、表示手段の画面において画像が不規則に並べられていて、楽曲が不規則に再生されている印象を与える。これにより、ユーザは、表示手段の表示画面を見たときに、現在設定されている再生モードがシャッフル再生であるか否かを容易に判別することができる。しかも、本発明においては、シャッフル再生モードに設定されたときに、比較的少ない処理数で、画像が不規則に並べられた壁紙画像を表示手段の画面に表示させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
【0020】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る携帯型オーディオ装置(オーディオ装置)の構成を示すブロック図であり、図2はその携帯型オーディオ装置の外観の一例を示す図である。
【0021】
本実施形態に係る携帯型オーディオ装置10は、基本的には、外部機器から楽曲の音楽データと当該楽曲の付加データとを入力し、この楽曲の音楽データを再生して楽曲の音声信号としてヘッドホンや外部スピーカーに出力するものであり、図1に示すようにデータ入出力部11、操作部12、データ記憶部13、音声出力部14、表示部15及び制御部16を備えている。
【0022】
なお、上記の外部機器は、例えばパーソナルコンピュータや据え置き型のオーディオ装置である。また、楽曲の音楽データは、例えば音楽CDのコンテンツデータを、MP3(MPEG Audio Layer3)、WMA(Windows Media Audio)、AAC(Advanced Audio Cording)、ATRAC(Adaptive TRansform Acoustic Cording)等の圧縮符号化方式により圧縮符号化したものである。更に、楽曲の付加データは、当該楽曲の曲名、演奏時間、アーティスト名、当該楽曲が収録されているアルバムのアルバム名等の音楽情報と、当該アルバムのジャケット写真の画像データとを含むものである。
【0023】
本実施形態に係る携帯型オーディオ装置(以下、単に「オーディオ装置」という。)10において、データ入出力部11は、上記の外部機器(図示せず:以下、この外部機器を「入力側外部機器」という。)から楽曲の音楽データ及び付加データを入力するときのインターフェースとしての機能を有しており、接続ポートの形態を有している。また、データ入出力部11は、楽曲の音楽データ及び付加データを他の外部機器(図示せず:以下、この外部機器を「出力側外部機器」という。)に出力するときのインターフェースとしての機能も有している。データ入出力部11と入力側及び出力側外部機器とは、例えばケーブル(図示せず)を介して接続される。
【0024】
操作部12は、図2に示すように電源ボタン12a、メニューボタン12b、再生/一時停止ボタン12c、フォワードボタン12d、バックボタン12e、アップボタン12f及びダウンボタン12gからなる操作ボタンと、タッチパネル12hとにより構成されている。操作ボタン12a〜12gは、図2に示すように表示部15が設けられた面において表示部15以外の領域に設けられている。また、タッチパネル12hは、表示部15が設けられた面において表示部15とほぼ同じ領域に設けられている。
【0025】
操作部12において、電源ボタン12aは、オーディオ装置10の電源をオン/オフすることを指示するためのボタンである。メニューボタン12bは、表示部15の画面にメニュー画像を表示することを指示するためのボタンである。再生/一時停止ボタン12cは、楽曲の再生及び一時停止を指示するためのボタンである。フォワードボタン12dは再生中の楽曲を次の楽曲の先頭に進めることを指示するためのボタンであり、バックボタン12eは再生中の楽曲を当該楽曲の先頭に戻すことを指示するためのボタンである。アップボタン12fは再生中の楽曲の音量を上げることを指示するためのボタンであり、ダウンボタン12gは再生中の楽曲の音量を下げることを指示するためのボタンである。タッチパネル12hは、表示部15の画面に表示されたメニュー画像中の選択項目を指示するためのものである。上述した指示を行うにあたり、各操作ボタン12a〜12gは、操作者(ユーザ)によって押されたときに所定の信号を出力する。また、タッチパネル12hは、ユーザが指等で触れたときに接触位置に応じた信号を出力する。
【0026】
データ記憶部13は、例えばHDDや半導体メモリからなり、図3(a)に示すように第1及び第2の記憶領域13a、13bを有している。第1の記憶領域13aは、オーディオ装置10の固有の画像データを記憶する領域である。このオーディオ装置10固有の画像データには、例えば風景、動植物、乗り物など、種々の画像の画像データがある。
【0027】
一方、データ記憶部13において、第2の記憶領域13bは、データ入出力部11を介して入力側外部機器(図示せず)から入力した楽曲の音楽データ及び付加データを記憶するための領域である。この第2の記憶領域13bにおいては、図3(b)に示すように、楽曲の音楽データと当該楽曲の付加データとが関連付けられて記憶されている。
【0028】
音声出力部14は、再生した楽曲の音声信号をヘッドホンや外部スピーカ(ともに図示せず)に出力するときのインターフェースとしての機能を有しており、ヘッドホンや外部スピーカーのケーブルが接続される接続ジャックの形態を有している。
【0029】
表示部15は、液晶表示(LCD)パネルや有機ELパネル等からなり、オーディオ装置10に係る種々の情報を表示する。なお、前述したタッチパネル12hは、表示部15を構成するパネル上に設けられている。
【0030】
制御部16は、マイクロコンピュータ(マイコン)等により構成され、オーディオ装置10において行う種々の動作に関する制御を行うためのものである。この制御部16は、データ入出力部11を介して入力側外部機器(図示せず)から楽曲の音楽データ及び付加データを入力したときに、当該付加データにアルバムのジャケット写真の画像データが含まれている場合には、楽曲の音楽データと当該楽曲の付加データ(音楽情報及び画像データ)とを関連付けてデータ記憶部13の第2の記憶領域13bに記憶させる。一方、当該付加データにアルバムのジャケット写真の画像データが含まれていない場合には、制御部16は、データ記憶部13の第1の記憶領域13aに記憶したオーディオ装置10固有の画像データのうちいずれか1つを選択し、この固有の画像データと、楽曲の音楽データ及び付加データ(音楽情報)とを関連付けてデータ記憶部13の第2の記憶領域13bに記憶させる。
【0031】
また、制御部16は、操作部12から信号を入力したときに、その信号に応じた指示内容の処理を行う。例えば、制御部16は、メニューボタン12bから信号を入力したときに、そのときのオーディオ装置10の状況に応じた各種メニュー画像を生成し、表示部15の画面に表示させる。また、制御部16は、表示部15の画面に再生モードを設定するためのメニュー画像を表示させている場合に、タッチパネル12hから信号(この場合では、再生モードのいずれかを指定することを指示する旨の信号)を入力したときに、オーディオ装置10を、指定された再生モードに設定する。更に、制御部16は、操作部12から楽曲の再生を行うことを指示する旨の信号を入力したときに、データ記憶部13の第2の記憶領域13bから当該楽曲の音楽データを読み出し、その音楽データに復号化処理及びD/A変換処理等の処理を施して当該楽曲の音声信号を生成し、出力する。このようにして、制御部16はデータ記憶部13に記憶した楽曲の音楽データを再生する。なお、制御部16から出力した楽曲の音声信号は、アンプ(図示せず)を介して音声出力部14に供給される。
【0032】
更に、制御部16は、上述したように楽曲の音楽データを再生するときに、データ記憶部13の第2の記憶領域13bから当該楽曲の付加データを読み出し、その付加データに基づいた当該楽曲の曲名、アーティスト名、演奏時間、当該楽曲が収録されているアルバム名、及び、当該アルバムのジャケット写真の画像(あるいは、当該楽曲に関連付けられたオーディオ装置10固有の画像)等の再生情報と、当該楽曲の再生時間とにより構成された当該楽曲の再生状況を示す画像(以下、この画像を「再生状況画像」という。)を生成する。また、制御部16は、本発明に関連する処理として、データ記憶部13の第2の記憶領域13bから楽曲の付加データのうちアルバムのジャケット写真の画像データを全て読み出し、設定した再生モードに応じたジャケット写真の画像を並べた画像(以下、このアルバムのジャケット写真の画像を並べた画像を「壁紙画像」という。)を生成する。そして、制御部16は、壁紙画像の上に再生状況画像を重ねて、表示部15の画面に表示させる。
【0033】
更にまた、制御部16は、メモリ(図示せず)を含んでいて、そのメモリに楽曲の再生に関する情報を保持する。
【0034】
以上の構成に係るオーディオ装置10において、表示部15は「表示手段」に、操作部12は「操作手段」に、データ記憶部13は「記憶手段」に、制御部16は「制御手段」に、それぞれ対応している。
【0035】
以下、本実施形態に係るオーディオ装置10の制御部16において行うデータ記憶部13に記憶した楽曲の再生に係る種々の処理について、図4〜図8を参照しながら詳しく説明する。
【0036】
電源ボタン12aが押されて、オーディオ装置10がオンとなっているときに、ユーザがメニューボタン12bを押すと、制御部16は、メニューボタン12bの信号に応じて再生モードを設定するための第1の再生モード設定用メニューの画像を生成し、表示部15の画面に表示させる。
【0037】
図4は、第1の再生モード設定用メニューの一例を示す図である。この図4に示すように、第1の再生モード設定用メニュー21には、「ALL PLAY」21a、「ALBUM」21b、「ARTIST」21c及び「RETURN」21dという4つの項目が含まれている。この第1の再生モード設定メニュー21において、「ALL PLAY」21aは、データ記憶部13に記憶した全楽曲(の音楽データ)をデータ記憶部13の記録順に再生する(全曲再生する)という再生モードに設定することを指示するための項目であり、「ALBUM」21bは、データ記憶部13に記憶した楽曲のうちユーザが指定したアルバムに収録されている楽曲をデータ記憶部13の記録順に再生するという再生モードに設定することを指示するための項目であり、「ARTIST」21cは、データ記憶部13に記憶した楽曲のうちユーザが指定したアーティストの楽曲をデータ記憶部13の記録順に再生するという再生モードに設定することを指示するための項目であり、「RETURN」21dは、1つ前の状態に戻ることを指示するための項目である。
【0038】
以下、データ記憶部13に記憶した楽曲(全楽曲、あるいはそのうちの所定の楽曲)をデータ記憶部13の記録順に再生するモードのことを、「通常再生モード」という。
【0039】
次に、図4に示す第1の再生モード設定用メニュー21において、ユーザが、タッチパネル12hにより、例えば「ALL PLAY」21aを指定すると、制御部16は、通常再生モード(全曲再生モード)に設定し、データ記憶部13に記憶した全楽曲のうち1番目に記録した楽曲の音楽データを読み出して再生を開始する。
【0040】
また、制御部16は、再生する楽曲の付加データ及び再生時間に基づいて当該楽曲の再生状況画像を生成すると共に、データ記憶部13からアルバムのジャケット写真の画像データを全て読み出し、各アルバムのジャケット写真の画像を規則的に並べた壁紙画像を生成する。そして、制御部16は、壁紙画像の上に再生状況画像を重ねて、表示部15の画面に表示させる。
【0041】
図5は、通常再生モードが設定されているときに表示部15の画面に表示される画像の一例を示す図である。
【0042】
この図5に示すように、通常再生モードが設定されているときには、データ記憶部13に記憶した各アルバムのジャケット写真の画像22aが規則的に並べられた構成(図5では、アルバムのジャケット写真の画像22aが横方向に一定の間隔で一列に並べられ、その列が縦方向に一定の間隔で複数並べられた構成)の壁紙画像22の上に、再生中の楽曲の曲名、アーティスト名、演奏時間、再生時間、当該楽曲が収録されているアルバムの名称及びジャケット写真の画像23aにより構成された再生状況画像23が重ねられた画像が、表示部15の画面に表示される。
【0043】
また、図4に示す第1の再生モード設定用メニュー21において、ユーザが、タッチパネル12hにより「ALBUM」21b又は「ARTIST」21cを指定すると、制御部16は、アルバムやアーティストを指定するためのサブメニューの画像(図示せず)を生成し、表示部15の画面に表示させる。このサブメニューにおいてユーザがアルバム又はアーティストを指定すると、制御部16は、通常再生モード(アルバム別再生モードま又はアーティスト別再生モード)に設定し、当該アルバムの楽曲又は当該アーティストの楽曲を再生すると共に、図5に示す壁紙画像22の上に再生状況画像23を重ねた画像を表示部15の画面に表示させる。
【0044】
次に、通常再生モードが設定されているときに、ユーザがメニューボタン12bを押すと、制御部16は、第2の再生モード設定用メニューの画像を生成し、表示部15の画面に表示させる。
【0045】
図6は、第2の再生モード設定用メニューの一例を示す図である。この図6に示すように、第2の再生モード設定用メニュー24には、「SHUFFLE」24a、「REPEAT」24b及び「RETURN」24cという3つの項目が含まれている。
【0046】
この第2の再生モード設定用メニュー24において、「SHUFFLE」24aは、第1の再生モード設定用メニュー21の「ALL PLAY」21a、「ALBUM」21b及び「ARTIST」21cのいずれかが指定されたことにより再生対象となった全楽曲をランダムな順番で再生(シャッフル再生、あるいはランダム再生)するという再生モードに設定することを指示するための項目である。また、「REPEAT」24bは、再生中の楽曲を繰り返し再生(リピート再生)するという再生モードに設定することを指示するための項目であり、「RETURN」24cは、1つ前の状態に戻ることを指示するための項目である。
【0047】
例えば第1の再生モード設定用メニュー21で「ALL PLAY」21aが指定された場合、図6に示す第2の再生モード設定用メニュー24において、ユーザが、タッチパネル12hにより、例えば「SHUFFLE」24aを指定すると、制御部16は、データ記憶部13に記憶した全楽曲に対してシャッフル再生を開始する。すなわち、制御部16は、全楽曲の中から再生する楽曲を、例えば乱数によって決定し、その楽曲の音楽データを読み出して再生する。なお、制御部16は、その楽曲の再生が終了すると残りの楽曲から次に再生する楽曲を乱数によって決定し、全ての楽曲の再生が終了すると再生動作を終了する。
【0048】
また、制御部16は、再生する楽曲の付加データ及び再生時間に基づいて当該楽曲の再生状況画像を生成すると共に、データ記憶部13からアルバムのジャケット写真の画像データを全て読み出し、各アルバムのジャケット写真の画像を不規則に並べた壁紙画像を生成する。そして、制御部16は、壁紙画像の上に再生状況画像を重ねて、表示部15の画面に表示させる。
【0049】
図7は、シャッフル再生モードが設定されているときに表示部15の画面に表示される画像の一例を示す図である。
【0050】
この図7に示すように、シャッフル再生モードが設定されているときには、データ記憶部13に記憶した各アルバムのジャケット写真の画像25aが不規則に並べられた構成(図7では、アルバムのジャケット写真がばらまかれたような構成)の壁紙画像25の上に、再生中の楽曲が収録されているアルバムのジャケット写真の画像26aを含む当該楽曲の再生状況画像26が重ねられた画像が、表示部15の画面に表示される。
【0051】
ところで、データ記憶部13の第2の記憶領域13bにおいて、楽曲の音楽データに関連付けられている画像データが、当該楽曲が収録されているアルバムのジャケット写真の画像ではなく、オーディオ装置10固有の画像である場合には、図5に示す壁紙画像22及び再生状況画像23におけるアルバムのジャケット写真の画像22a及び23aの位置、あるいは図7に示す壁紙画像25及び再生状況画像26におけるアルバムのジャケット写真の画像25a及び26aの位置に、装置10固有の画像が表示される。
【0052】
なお、シャッフル再生モードに設定されているときに、ユーザがメニューボタン12bを押すと、制御部16は、第3の再生モード設定用メニューの画像を生成し、表示部15の画面に表示させる。
【0053】
図8は、第3の再生モード設定用メニューの一例を示す図である。この図8に示すように、第3の再生モード設定用メニュー27には、「NORMAL」27a、「REPEAT」27b及び「RETURN」27cという3つの項目が含まれている。この第3の再生モード設定用メニュー27において、「NORMAL」27aは、通常再生モードに戻すことを指示するための項目である。また、「REPEAT」27b及び「RETURN」27cは、それぞれ第2の再生モード設定用メニュー24における「REPEAT」24b及び「RETURN」24cと同じ項目である。
【0054】
図6に示す第2の再生モード設定用メニュー24(あるいは、図8に示す第3の再生モード設定用メニュー27)において、ユーザが、タッチパネル12hにより、「REPEAT」24b(あるいは、「REPEAT」27b)を指定すると、制御部16は、再生中の楽曲を繰り返し再生(リピート再生)すると共に、例えば図9に示す画像を生成し、表示部15の画面に表示させる。この図9に示すように、リピート再生モードが設定されているときには、楽曲の再生が繰り返し行われている印象を与える態様の再生状況画像28が表示部15の画面に表示される。
【0055】
また、楽曲の再生中にユーザが電源ボタン12aを押すと、制御部16は、楽曲の再生を終了すると共に、再生を終了したときの楽曲及びその再生時間と、そのときに設定されていた再生モードと、シャッフル再生に設定されていた場合には電源ボタン12aが押される前までに再生を終えた楽曲等の情報を楽曲の再生に関する情報としてメモリ(図示せず)に記憶し、オーディオ装置10をオフにする。その後、ユーザが電源ボタン12aを押してオーディオ装置10をオンにしたときには、制御部16は、メモリ(図示せず)に記憶した楽曲に関する情報に基づき、オーディオ装置10をオフしたときの再生状況の続きから楽曲の再生を開始する。
【0056】
以上説明したように、本実施形態に係るオーディオ装置10においては、シャッフル再生モードに設定されているときには、データ記憶部13に記憶された各アルバムのジャケット写真の画像25aが不規則に並べられた壁紙画像25が表示部15の画面に表示される。このように、表示部15の画面においてアルバムのジャケット写真の画像25aがばらまかれたように不規則に並べられていることにより、楽曲が不規則に再生されている印象を与えるので、ユーザは、表示部15の表示画面を見たときに、現在設定されている再生モードがシャッフル再生であるか否かを容易に判別することができる。
【0057】
また、本実施形態に係るオーディオ装置10においては、通常再生モードに設定されているときには、各アルバムのジャケット写真の画像22aが規則的に並べられた壁紙画像22が表示部15の画面に表示されていて、楽曲が規則的に再生されている印象を与える。このように、シャッフル再生モードが設定されているときの壁紙画像25の内容と、通常再生モードが設定されているときの壁紙画像22の内容との差異が明確になっているので、ユーザは、シャッフル再生に設定されている場合の壁紙画像25を見たときに、現在設定されている再生モードがシャッフル再生であることを一目で判別することができる。
【0058】
なお、第1の実施形態においては、シャッフル再生モードに設定される度に、各アルバムのジャケット写真の画像25aを不規則に並べ、そのような壁紙画像25を表示部15の画面に表示しているが、これに限定されないことはもちろんである。例えば、シャッフル再生モードに設定されたときだけでなく、シャッフル再生モードに設定されている場合に次に再生する楽曲を決定する度にも、各アルバムのジャケット写真の画像を不規則に並べ、そのような壁紙画像を表示部15の画面に表示するようにしてもよい。
【0059】
また、第1の実施形態においては、シャッフル再生モードに設定されているときには、壁紙画像25に対して各アルバムのジャケット写真の画像25aは静止しているが、これに限定されないことはもちろんである。例えば、壁紙画像25に対して各アルバムのジャケット写真の画像25aが不規則に動いていてもよい。また、アルバムのジャケット写真の画像25aのうち、再生を終えた直後の楽曲が収録されているアルバムのジャケット写真の画像25aが、再生状況画像26の左側近傍に配置され、次に再生される楽曲が収録されているアルバムのジャケット写真の画像25aが、再生状況画像26の右側近傍に配置されるように、当該画像25aが動いていてもよい。
【0060】
更に、第1の実施形態においては、楽曲の音楽データとアルバムのジャケット写真の画像データ(あるいは、オーディオ装置10固有の画像データ)とを関連付けてデータ記憶部13の第2の記憶領域13bに記憶する場合について説明しているが、楽曲の音楽データとアルバムのジャケット写真の画像データ(あるいは、オーディオ装置10固有の画像データ)とを関連付けずにデータ記憶部13に記憶するようにしてもよい。この場合でも、通常再生モードやシャッフル再生モードに設定されたときに、データ記憶部13から、例えば装置10固有の画像データを読み出して、当該画像を並べた壁紙画像を生成すればよい。これにより、アルバムのジャケット写真の画像を含まない楽曲のデータ(音楽データ及び付加データ)のみをデータ記憶部13に記憶する場合において、楽曲の音楽データとオーディオ装置10固有の画像データとを関連付けることに係る処理をしなくても、図5に示す壁紙画像22や図7に示す壁紙画像25を表示部15の画面に表示させることができる。
【0061】
更にまた、第1の実施形態においては、アルバムのジャケット写真の画像データ(あるいは、オーディオ装置10固有の画像データ)をデータ記憶部13に記憶しておき、通常再生モードやシャッフル再生モードに設定されたときにデータ記憶部13から画像データを読み出して、当該画像データを基に画像を生成し、そして当該画像を並べることにより壁紙画像を生成しているが、壁紙画像データ(画像が規則的に並べられた壁紙画像のデータ及び画像が不規則に並べられた壁紙画像のデータ)をデータ記憶部13に記憶しておき、通常再生モードやシャッフル再生モードに設定されたときにデータ記憶部13から壁紙画像データを読み出して、当該壁紙画像データを基に壁紙画像を生成するようにしてもよい。これにより、比較的少ない処理数で、表示部15の画面に壁紙画像を表示させることができる。
【0062】
(第2の実施形態)
図10は本発明の第2の実施形態に係る携帯型オーディオ装置(オーディオ装置)の構成を示すブロック図であり、図11はその携帯型オーディオ装置の外観の一例を示す図である。
【0063】
本実施形態に係るオーディオ装置は、基本的に第1の実施形態に係るオーディオ装置と同じ構成及び機能を有するものであるが、第1の実施形態に係るそれと異なる点は、壁紙画像に含まれるアルバムのジャケット写真の画像を指定する機能と、壁紙画像をスクロールさせる機能と、壁紙画像の縮尺を変化させる機能とが付加されていることにある。このため、本実施形態に係るオーディオ装置において、第1の実施形態に係るオーディオ装置と同じものには同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0064】
本実施形態に係る携帯型オーディオ装置(以下、単に「オーディオ装置」という。)40は、図10に示すようにデータ入出力部11、操作部42、データ記憶部13、音声出力部14、表示部15及び制御部46を備えている。
【0065】
操作部42は、図11に示すように電源ボタン42a、メニューボタン42b、再生/一時停止ボタン42c、フォワードボタン42d、バックボタン42e、アップボタン42f及びダウンボタン42gからなる操作ボタンと、タッチパネル42hとにより構成されている。
【0066】
各操作ボタン42a〜42g及びタッチパネル42hは、第1の実施形態の操作ボタン12a〜12g及びタッチパネル12hと基本的に同じ機能を有している。但し、フォワードボタン42d、バックボタン42e、アップボタン42f及びダウンボタン42gは、後述するように壁紙画像をスクロールさせるモードのときは、それぞれ壁紙画像を右方向、左方向、上方向及び下方向にスクロールさせることを指示するためのボタンとしての機能を有する。さらに、アップボタン42f及びダウンボタン42gは、後述するように壁紙画像の縮尺を変化させるモードのときには、それぞれ壁紙画像の縮尺を大きくすることを指示するためのボタン、及び、壁紙画像の縮尺を小さくすることを指示するためのボタンとしての機能を有する。また、タッチパネル42hは、壁紙画像中のアルバムのジャケット写真の画像を指定するためのものとしての機能を有する。
【0067】
制御部46も、データ記憶部13に記憶した楽曲の再生に係る処理について、第1の実施形態の制御部16と基本的に同じ処理を行う。それに加えて、制御部46は、壁紙画像に含まれるアルバムのジャケット写真の画像を指定することに係る処理、壁紙画像をスクロールさせることに係る処理、及び、壁紙画像の縮尺を変化させることに係る処理も行う。
【0068】
以上の構成に係るオーディオ装置40において、表示部15は「表示手段」に、操作部42は「操作手段」に、データ記憶部13は「記憶手段」に、制御部46は「制御手段」に、それぞれ対応している。
【0069】
以下、本実施形態に係るオーディオ装置40の制御部46において行う壁紙画像に関する処理について、図12〜図15を参照しながら詳しく説明する。
【0070】
まず、壁紙画像に含まれるアルバムのジャケット写真の画像を指定することに係る処理について説明する。
【0071】
オーディオ装置40がシャッフル再生モードに設定されているとき、制御部46は、例えば図12に示すように、データ記憶部13に記憶した各アルバムのジャケット写真の画像51aが不規則に並べられた構成の壁紙画像51の上に、再生中の楽曲の再生状況画像52を重ねた画像を、表示部15の画面に表示させる。
【0072】
この図12に示す画像を表示部15の画面に表示させているときに、ユーザが、タッチパネル42hにより、壁紙画像51中のアルバムのジャケット写真の画像51aのいずれかを指定すると、制御部46は、ユーザにより指定されたアルバムに対して再生モードを設定するための第4の再生モード設定用メニューの画像を生成し、表示部15の画面に表示させる。
【0073】
図13は、第4の再生モード設定用メニューの一例を示す図である。この図13に示すように、第4の再生モード設定用メニュー53には、「NORMAL」53a、「SHUFFLE」53b及び「RETURN」53cという3つの項目が含まれている。この第4の再生モード設定用メニュー53において、「NORMAL」53aは、通常再生することを指示するための項目であり、「SHUFFLE」53bは、シャッフル再生することを指示するための項目である。また、「RETURN」53cは、1つ前の状態に戻すことを指示するための項目である。
【0074】
図13に示す第4の再生モード設定用メニュー53において、ユーザが、タッチパネル42hにより「NORMAL」53aを指定すると、制御部46は、ユーザにより指定されたアルバムに収録されている楽曲をデータ記憶部13の記録順に再生する(通常再生する)。また、ユーザが、タッチパネル42hにより「SHUFFLE」53bを指定すると、制御部46は、ユーザにより指定されたアルバムに収録されている楽曲を再生対象としてシャッフル再生する。
【0075】
次に、壁紙画像をスクロールさせることに係る処理、及び、壁紙画像の縮尺を変化させることに係る処理について説明する。
【0076】
オーディオ装置40がシャッフル再生モードに設定されているときに、ユーザがメニューボタン42bを1回押すと、制御部46は、図8に示した第3の再生モード設定用メニューと同じ選択項目を有する第5の再生モード設定用メニューの画像(図示せず)を生成し、表示部15の画面に表示させる。
【0077】
さらに、ユーザがメニューボタン42bを1回押すと(すなわち、ユーザがメニューボタン42bを2回押すと)、制御部46は、表示部15の画面に表示される壁紙画像の表示領域を変更するための表示領域変更用メニューの画像を生成し、表示部15の画面に表示させる。
【0078】
図14は、壁紙画像の表示領域変更用メニューの一例を示す図である。この図14に示すように、表示領域変更用メニュー54には、「SCALE」54a、「SCROLL」54b及び「RETURN」54cという3つの項目が含まれている。この表示領域変更用メニュー53において、「SCALE」54aは、壁紙画像の縮尺を変更させることを指示するための項目であり、「SCROLL」54bは、壁紙画像の表示領域をスクロールさせることを指示するための項目である。
【0079】
図14に示す表示領域変更用メニューにおいて、ユーザが、タッチパネル42hにより、例えば「SCALE」54aを指定すると、制御部46は、オーディオ装置40を、壁紙画像の縮尺を変更させるモードに設定する。
【0080】
さらに、ユーザが、アップボタン42f及びダウンボタン42gのうち、例えばアップボタン42fを押すと、制御部46は、当該ボタン42fが押された時間に応じて表示部15の画面に表示される壁紙画像(例えば、図12に示す壁紙画像51)の縮尺を大きくする。すなわち、制御部46は、図15に示すように、壁紙画像55中の各アルバムのジャケット写真の画像55aを小さくして、表示部15の画面に表示される壁紙画像55の表示領域を実質的に広くする。これにより、アップボタン42fが押される前には表示部15の画面の外側に配置されていて見えなかったアルバムのジャケット写真の画像が、表示部15の画面の内側に配置されて、見えるようになる。なお、ユーザが、ダウンボタン42gを押したときには、制御部46は、当該ボタン42gが押された時間に応じて表示部15の画面に表示される壁紙画像の縮尺を小さくする。
【0081】
また、図14に示す表示領域変更用メニューにおいて、ユーザがタッチパネル42hにより「SCROLL」54bを指定すると、制御部46は、オーディオ装置40を、壁紙画像をスクロールさせるモードに設定する。
【0082】
さらに、ユーザが、フォワードボタン42d、バックボタン42e、アップボタン42f及びダウンボタン42gのうち、例えばフォワードボタン42dを押すと、制御部46は、当該ボタン42dが押された時間に応じて表示部15の画面に対して壁紙画像を右方向にずらす。これにより、フォワードボタン42dが押される前には表示部15の画面の左外側に配置されていて見えなかったアルバムのジャケット写真の画像が、表示部15の画面の左内側に移動して、見えるようになる。一方、当該ボタン42dが押される前には表示部15の画面の右内側に配置されていたアルバムのジャケット写真の画像は、表示部15の画面の右外側に移動して、見えなくなる。なお、ユーザが、バックボタン42e、アップボタン42f又はダウンボタン42gを押したときには、制御部46は、当該ボタンが押された時間に応じて表示部15の画面に対して壁紙画像を左方向、上方向又は下方向にずらす。
【0083】
以上説明したように、本実施形態に係るオーディオ装置40においては、シャッフル再生モードに設定されているときに、壁紙画像51中のアルバムのジャケット写真の画像51aがタッチパネル42hで指定されると、指定されたアルバムに収録されている楽曲を再生する。
【0084】
本実施形態に係るオーディオ装置40において、通常再生モードに設定されたときには、データ記憶部13に記憶した順にアルバムのジャケット写真の画像を規則的に並べ、それを壁紙画像として表示部15の画面に表示する。言い換えると、通常再生モードに設定されたときには、壁紙画像の内容は、データ記憶部13において画像データが追加又は削除されたりしないと、毎回同じとなる。
【0085】
一方、シャッフル再生モードに設定されたときには、データ記憶部13に記憶した順番に関係なく、アルバムのジャケット写真の画像51aを不規則に並べ、それを壁紙画像51として表示部15の画面に表示する。言い換えると、壁紙画像51の内容は、再生モードをシャッフル再生に設定される度に変化する。このため、シャッフル再生モードに設定されたときは、通常再生モードに設定されたときと比べて、ユーザが、自分のお気に入りの楽曲が収録されているアルバムを表示部15の表示画面上で見つける可能性が高くなる。
【0086】
本実施形態に係るオーディオ装置40においては、前述したようにタッチパネル42hにより壁紙画像51中のアルバムのジャケット写真の画像51aを指定可能であり、アルバムのジャケット写真の画像51aが指定されると当該アルバムに収録されている楽曲を再生するので、表示部15の表示画面上でデータ記憶部13に記憶されている楽曲を検索することが可能となっている。このため、オーディオ装置としての利便性が向上する。
【0087】
また、本実施形態に係るオーディオ装置40においては、シャッフル再生モードに設定されているときに、操作部42を操作すると、表示部15の画面に表示される壁紙画像の縮尺が変化したり、壁紙画像がスクロールしたりする。これらにより、表示部15の表示画面上でデータ記憶部13に記憶されている楽曲を検索することが容易となるので、オーディオ装置としての利便性がより向上する。
【0088】
なお、第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、シャッフル再生モードに設定される度だけでなく、シャッフル再生モードに設定されている場合において次に再生する楽曲を決定する度にも、各アルバムのジャケット写真の画像を不規則に並べ、そのような壁紙画像を表示部15の画面に表示するようにしてもよい。これにより、ユーザが、自分のお気に入りの楽曲が収録されているアルバムを表示部15の表示画面上で見つける可能性がより高くなる。
【0089】
また、第2の実施形態においては、縮尺を変更した壁紙画像に対してスクロールさせるようにしてもよい。
【0090】
上述した第1及び第2の実施形態においては、本発明を携帯型オーディオ装置に適用した場合について説明したが、本発明の適用範囲は携帯型オーディオ装置に限定されないことはもちろんである。例えば、本発明を、インターネットの楽曲提供サーバ等から取り込んだ楽曲の音楽データを記憶・再生可能な通常のオーディオ装置やパーソナルコンピュータ等にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る携帯型オーディオ装置(オーディオ装置)の構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態に係る携帯型オーディオ装置の外観の一例を示す図である。
【図3】図3(a)はデータ記憶部の構成を示す図であり、図3(b)はデータ記憶部の第2の記憶領域に記憶された楽曲のデータ構成を示す図である。
【図4】第1の再生モード設定用メニュー画像の一例を示す図である。
【図5】通常再生モードに設定されているときに表示部の画面に表示される画像の一例を示す図である。
【図6】第2の再生モード設定用メニュー画像の一例を示す図である。
【図7】シャッフル再生モードに設定されているときに表示部の画面に表示される画像の一例(その1)を示す図である。
【図8】第3の再生モード設定用メニュー画像の一例を示す図である。
【図9】リピート再生モードが設定されているときに表示部の画面に表示される画像の一例を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る携帯型オーディオ装置(オーディオ装置)の構成を示すブロック図である。
【図11】第2の実施形態に係る携帯型オーディオ装置の外観の一例を示す図である。
【図12】第2の実施形態におけるシャッフル再生モードに設定されているときに表示部の画面に表示される画像の一例(その2)を示す図である。
【図13】第4の再生モード設定用メニュー画像の一例を示す図である。
【図14】壁紙画像の表示領域変更用メニュー画像の一例を示す図である。
【図15】シャッフル再生モードに設定されているときに表示部の画面に表示される画像の一例(その3)を示す図である。
【符号の説明】
【0092】
10、40…携帯型オーディオ装置(オーディオ装置)、
11…データ入出力部、
12、42…操作部(操作手段)、
12d、42d…フォワードボタン、
12e、42e…バックボタン、
12f、42f…アップボタン、
12g、42g…ダウンボタン、
12h、42h…タッチパネル、
13…データ記憶部(記憶手段)、
13a…第1の記憶領域、
13b…第2の記憶領域、
14…音声出力部、
15…表示部(表示手段)、
16、46…制御部(制御手段)、
22、25…壁紙画像、
22a、23a、25a、26a、51a、52a、55a、56a…アルバムのジャケット写真の画像、
23、26、28、52、56…再生状況画像。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面を通して情報を提供する表示手段と、
操作に応じた信号を出力する操作手段と、
楽曲の音楽データと、画像データとを記憶する記憶手段と、
前記表示手段、前記操作手段及び前記記憶手段と動作可能に接続された制御手段とを有し、
前記制御手段は、再生モードをシャッフル再生に設定することを指示する旨の前記操作手段の信号を入力したときに、前記記憶手段に記憶した前記画像データに基づいて画像を生成し、当該画像を不規則に並べて前記表示手段の画面に表示させることを特徴とするオーディオ装置。
【請求項2】
前記制御手段は、再生モードを通常再生に設定することを指示する旨の前記操作手段の信号を入力したときに、前記記憶手段に記憶した前記画像データに基づいて画像を生成し、当該画像を規則的に並べて前記表示手段の画面に表示させることを特徴とする請求項1に記載のオーディオ装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記楽曲の音楽データと前記画像データとを関連付けて前記記憶手段に記憶させ、
前記表示手段の画面に表示させた前記画像のいずれかを指定することを指示する旨の前記操作手段の信号を入力したときに、前記記憶手段に記憶した前記音楽データに基づいて当該画像に関連付けられている楽曲を再生することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のオーディオ装置。
【請求項4】
前記制御手段は、再生モードがシャッフル再生に設定されているときに、さらに再生する楽曲を決定する度に前記画像を不規則に並べることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のオーディオ装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記操作手段の信号に応じて前記表示手段の画面に表示される前記画像が並べられてなる壁紙画像をスクロールさせることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のオーディオ装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記操作手段の信号に応じて前記表示手段の画面に表示される前記画像が並べられてなる壁紙画像の縮尺を変化させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のオーディオ装置。
【請求項7】
前記画像データは、アルバムのジャケット写真の画像データであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のオーディオ装置。
【請求項8】
画面を通して情報を提供する表示手段と、
操作に応じた信号を出力する操作手段と、
楽曲の音楽データと、壁紙画像データとを記憶する記憶手段と、
前記表示手段、前記操作手段及び前記記憶手段と動作可能に接続された制御手段とを有し、
前記制御手段は、再生モードをシャッフル再生に設定することを指示する旨の前記操作手段の信号を入力したときに、前記記憶手段から画像が不規則に並べられた壁紙画像データを抽出し、当該壁紙画像データを基に生成した壁紙画像を前記表示手段の画面に表示させることを特徴とするオーディオ装置。
【請求項9】
前記制御手段は、再生モードを通常再生に設定することを指示する旨の前記操作手段の信号を入力したときに、前記記憶手段から画像が規則的に並べられた壁紙画像データを抽出し、当該壁紙画像データを基に生成した壁紙画像を前記表示手段の画面に表示させることを特徴とする請求項8に記載のオーディオ装置。
【請求項1】
画面を通して情報を提供する表示手段と、
操作に応じた信号を出力する操作手段と、
楽曲の音楽データと、画像データとを記憶する記憶手段と、
前記表示手段、前記操作手段及び前記記憶手段と動作可能に接続された制御手段とを有し、
前記制御手段は、再生モードをシャッフル再生に設定することを指示する旨の前記操作手段の信号を入力したときに、前記記憶手段に記憶した前記画像データに基づいて画像を生成し、当該画像を不規則に並べて前記表示手段の画面に表示させることを特徴とするオーディオ装置。
【請求項2】
前記制御手段は、再生モードを通常再生に設定することを指示する旨の前記操作手段の信号を入力したときに、前記記憶手段に記憶した前記画像データに基づいて画像を生成し、当該画像を規則的に並べて前記表示手段の画面に表示させることを特徴とする請求項1に記載のオーディオ装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記楽曲の音楽データと前記画像データとを関連付けて前記記憶手段に記憶させ、
前記表示手段の画面に表示させた前記画像のいずれかを指定することを指示する旨の前記操作手段の信号を入力したときに、前記記憶手段に記憶した前記音楽データに基づいて当該画像に関連付けられている楽曲を再生することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のオーディオ装置。
【請求項4】
前記制御手段は、再生モードがシャッフル再生に設定されているときに、さらに再生する楽曲を決定する度に前記画像を不規則に並べることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のオーディオ装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記操作手段の信号に応じて前記表示手段の画面に表示される前記画像が並べられてなる壁紙画像をスクロールさせることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のオーディオ装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記操作手段の信号に応じて前記表示手段の画面に表示される前記画像が並べられてなる壁紙画像の縮尺を変化させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のオーディオ装置。
【請求項7】
前記画像データは、アルバムのジャケット写真の画像データであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のオーディオ装置。
【請求項8】
画面を通して情報を提供する表示手段と、
操作に応じた信号を出力する操作手段と、
楽曲の音楽データと、壁紙画像データとを記憶する記憶手段と、
前記表示手段、前記操作手段及び前記記憶手段と動作可能に接続された制御手段とを有し、
前記制御手段は、再生モードをシャッフル再生に設定することを指示する旨の前記操作手段の信号を入力したときに、前記記憶手段から画像が不規則に並べられた壁紙画像データを抽出し、当該壁紙画像データを基に生成した壁紙画像を前記表示手段の画面に表示させることを特徴とするオーディオ装置。
【請求項9】
前記制御手段は、再生モードを通常再生に設定することを指示する旨の前記操作手段の信号を入力したときに、前記記憶手段から画像が規則的に並べられた壁紙画像データを抽出し、当該壁紙画像データを基に生成した壁紙画像を前記表示手段の画面に表示させることを特徴とする請求項8に記載のオーディオ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2009−266294(P2009−266294A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−114280(P2008−114280)
【出願日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WINDOWS
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WINDOWS
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】
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