説明

オーディオ/ビデオシステム

少なくとも1つのスピーカユニット(LSB1乃至LSB5)を介してオーディオ信号の再生のためにオーディオ再生装置(CU)を有し、超音波信号(UT1乃至UT4)を発生させるために超音波信号発生手段(6)を有するオーディオ/ビジュアルシステムであって、超音波信号発生手段(6)は、スピーカユニット(LSB1、LSB3)の少なくとも1つに超音波信号を発し、スピーカユニットの少なくとも1つは超音波信号を発する、オーディオ/ビジュアルシステムであり、超音波信号(UR1乃至UR4)を受信するための超音波信号受信手段(5)を有し、超音波信号受信手段(5)により受信される超音波信号を処理するための超音波信号処理手段(7)を有する、オーディオ/ビジュアルシステムであり、超音波信号処理手段は、受信された超音波信号(UR1乃至UR4)における変化から少なくとも1人の人間(1)の存在を検出するように及び検出信号(DS)を自動的に発する、オーディオ/ビジュアルシステムについて開示している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、少なくとも1つのスピーカによるオーディオ信号の再生のためのオーディオ再生装置を有し、超音波信号を受信するための超音波信号受信手段を有し、超音波信号受信手段により受信された超音波信号を処理するための超音波信号処理手段を有するオーディオ/ビデオシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
独国特許第2201315号明細書においては、マルチチャネルオーディオシステムであって、オーディオ信号を増幅するためのマルチチャネル増幅装置と、増幅されたオーディオ信号の音響再生のためのスピーカ筺体とを有する、マルチチャネルオーディオシステムについて開示されている。更に、このような既知のマルチチャネルオーディオシステムは、個々のスピーカ筺体の間の瞬時の距離を測定するための測定手段と、スピーカ筺体に対して動く聴取者とを有する。既知のマルチチャネルオーディオシステムの場合、制御手段が付加的に備えられる。測定される距離に基づいて、それらの制御手段は、個々のオーディオチャネルの再生音量のバランスをとるために増幅装置のバランス調整器を制御し、その結果、聴取者のための個々のオーディオチャネル間でバランスがとられた音量が得られる。距離測定装置は、超音波信号又は赤外線信号に基づいて機能する。超音波信号に基づく距離測定装置の一実施形態においては、超音波送信器が備えられ、その超音波送信器は、聴取者で反射し、それ故、測定装置に戻る超音波パルスを発し、このように反射される信号は超音波受信器により受信され、距離測定装置と超音波信号が反射されたオブジェクトとの間の距離は、その信号の送信から反射された信号の受信までの走行時間から計算される。超音波送信器及び距離測定装置の超音波受信器の両方はスピーカ筺体において又はスピーカ筺体の近くに備えられる。
【0003】
既知のマルチチャネルオーディオシステムの場合は、しかしながら、距離測定装置は、高度に理想化された条件下でのみ超音波信号に基づいて満足のいく結果を与えることができるが、そのような高度に理想化された条件は、実際には、殆ど存在しないという不利点を有する。それ故、そのような条件は、例えば、マルチチャネルオーディオシステムと聴取者が存在するリスニングルームが殆ど反射しない壁又は無反射壁により規定され、それ故、発せられた超音波信号の多重反射が起こらず、距離測定結果が歪められる条件である。更に深刻な不利点は、既知の多チャネルオーディオシステムの測定装置は、それ自体、聴取者からもたらされる超音波信号の反射と家具等のアイテムからもたらされる反射とを区別することができないことである。聴取者の前にあるオブジェクトからもたらされる早い反射は、それ故、測定結果を歪める。このような重大な不利点を改善するために、既知の多チャネルオーディオシステムの場合は、聴取者は、初期的に、超音波信号のための“ターゲット”として既知の多チャネルオーディオシステムに対してその聴取者自身を指定する(厳密に規定されていない方式であるにも拘らず)必要がある、即ち、聴取者は、彼の瞬時の位置及び既知の多チャネルオーディオシステムとの少なくとも1つの相互作用により個々のスピーカ筺体までの距離を明らかにする必要がある。一旦、既知のマルチチャネルオーディオシステムが聴取者の位置を捕捉するとすぐ、予めエコーが存在しなかったところでエコーが確認されたときに、もっともらしいチェックが実行されるような方法で、聴取者の位置の更なる検出がもたらされ、そのもっともらしいチェックは、新しいエコーが、聴取者の“捕捉された”位置に対して十分近くに位置付けられているかどうか、即ち、聴視者が新たに検出された位置に実際に移動した可能性があることを、及び、聴視者の元々の位置に受信可能なエコーがないかどうかを明らかにする。このようなもっともらしいチェックは、リスニングルーム内で数人のひと(又はペットでさえ)が動き回る場合、失敗することは避けられない。更に、上記の特許文献は、このような提案されたもっともらしいチェックがどのように実行に移されるか、及び、聴視者の位置を捕捉することができるように、聴視者がマルチチャネルオーディオシステムにどのようにログオンするかに関して、明確に提案していない。顧客がマルチチャネルオーディオシステムをオンに切り換える又はリスニングルームに入るときはいつでも、既知のマルチチャネルオーディオシステムにログオンする処理により、顧客が続ける意思がない仮定がまた、続けられなければならない。
【特許文献1】独国特許第2201315号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、最初の段落に記載した種類のオーディオ/ビデオシステムであって、上記の不利点を回避した、オーディオ/ビデオシステムを製造することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明にしたがったオーディオ/ビデオシステムにおいては、発明性のある特徴が備えられ、それ故、本発明にしたがったオーディオ/ビデオシステムは、次のような様態で特徴付けられる。
【0006】
オーディオ/ビデオシステムは、少なくとも1つのスピーカユニットを介して音声信号を再生するための音声再生装置と、超音波信号を発生するための超音波信号発生手段とを有する、オーディオ/ビデオシステムであって、超音波信号発生手段は少なくとも1つのスピーカユニットに超音波信号を発し、そのスピーカユニットは超音波信号を発する、オーディオ/ビデオシステムであり、超音波信号を受信するための超音波信号受信手段を有し、超音波信号受信手段により受信された超音波信号を処理するための超音波信号処理手段を有する、オーディオ/ビデオシステムであり、超音波信号処理手段は、受信された超音波信号における変化から少なくともひとりの人の存在を検出するように及び検出信号を発するように自動的に構成されている、オーディオ/ビデオシステムである。
【0007】
本発明にしたがった特徴は、部屋にいるひとがオーディオ/ビデオシステムと予めインタラクティブな接触をとることなく、彼等が自動的に検出されることを可能にする。このことは、既知のマルチチャネル音声システムと比較して、著しく改善された操作上の便利さを提供し、ユーザのインタラクションの失敗又は不足に基づくスプリアス検出の可能性を排除する。更に、本発明の実施については、現代のオーディオ/ビデオシステムにおいて何れにしても存在する構成要素に基づいて本発明の特徴が実施されるために、本発明のオーディオ/ビデオシステムは、既知のシステムに比べて、ハードウェアに関する何れの付加コストは殆ど必要ない。
【0008】
本発明においては、組み合わされたオーディオ/ビデオシステム、特に、マルチチャネルオーディオ/ビデオシステムに限定されないが、全ての種類の純然たるオーディオシステムを対象としていることを、更に述べておく必要がある。そのようなオーディオシステムは、ステレオシステム、総合システム及びコンポーネントシステムの両者、また、5.1チャネルAVシステム、7.1チャネルシステム、全ての種類のDVDレコーダ、DVDプレーヤ、受信器、SACDマルチチャネルシステム、DVDAマルチチャネルシステム、並びに所謂、“ベッドルームシステム”を含み、後者は、眠りにつくとき及び起きるとき又は朝、日常的に行っていることに従うときの人間のインタラクティブ性の要求に対して、特に合わせることが可能なオーディオビジュアルの又は純然のオーディオシステムである。
【0009】
請求項2の手段により得られる有利点は、人間の検出は超音波信号の時間領域でなされ、それ故、超音波信号処理手段の処理速度に関する要求は過度に大きくないことである。それは、超音波信号処理手段がデジタル信号処理器の方式である場合、信号処理器はその時間領域においてエコーパターンを評価するために必要な機能全てを有するために有利である。
【0010】
請求項3及び4により得られる有利点は、個々のタイムスロットへの副分割は、存在している人間を検出する正確度が高くなることを可能にすることである。更に、変化が同時に確認されるタイムスロットは、オブジェクトにおけるスピーカユニットからの出射から、超音波信号受信手段における到達まで超音波信号によりカバーされた距離についての測定を与える。
【0011】
請求項5、6及び7により得られる有利点は、受信される反射された超音波信号の周波数領域における極めて安全確実な検出である。検出の信頼性及び正確性は、周波数帯域における信号の所定の最小レベルを有することにより更に改善される。ドップラー効果を利用することにより、超音波信号が反射されるオブジェクトの移動方向及び移動速度を検出することが更に可能である。
【0012】
請求項8の手段により得られる有利点は、超音波信号受信手段は安価で高信頼性の構成要素をして組み込まれることである。
【0013】
請求項9の手段により得られる有利点は、多くのオーディオ/ビジュアルシステムにおいていずれにしても存在する既存のスピーカ筺体が用いられ、それ故、超音波信号を発するために付加ハードウェアを必要としないことである。
【0014】
請求項10及び11により得られる有利点は、特定の条件及び測定の時間に実行される何れの動作はそのシステムにより予測され且つ実行されるため、ユーザがオーディオ/ビジュアルシステムとのインタラクティブ性の必要性が減少され、ユーザにとっての操作の簡便さが得られることである。
【0015】
請求項12及び13により得られる有利点は、オーディオ/ビジュアルシステムはまた、アラームシステムの機能を果たすことである。
【0016】
請求項14乃至18の手段により得られる有利点は、個々のオーディオチャネルの再生パラメータは、部屋にいるユーザ及び数人の人間の位置により再調整されることである。それらの再生パラメータは、個々のオーディオチャネルの音量(バランス)の有利な設定及び/又は個々のオーディオチャネルの周波数特性の有利な設定及び/又は個々のスピーカユニットの機械的位置の有利な設定を有する。
【0017】
請求項19の手段により得られる有利点は、部屋にいる少なくとも一人の人間の単なる存在の検出に加えて、それらの人間の部屋における位置がまた、測定され、その情報は、上記の再生パラメータを調節するように用いられることである。
【0018】
本発明の上記の及び他の特徴については、以下、詳述される実施形態に関連して、非制限的な実施例として説明され、明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は、本発明にしたがったオーディオ/ビジュアルシステムを模式的に示し、5.1多チャネル基準に準拠したサラウンドオーディオ/ビジュアルシステムの形式を有する。5.1多チャネル基準は、次のようなオーディオチャネルであって、人間の耳は聞き取ることができるが、場所を突き止めることはできず、それ故、このようなサラウンドシステムにおいては、割り当てられる場所を有しない、極めて低い音の伝達のために前の左、前の中央、前の右、後の左、後の右に、オーディオチャネルを有することを意味する。ここで考慮しているオーディオ/ビジュアルシステムは、オーディオ再生装置CUを有し、そのオーディオ再生装置はまた、専門家の間では“中央ユニット”と呼ばれ、全てのオーディオチャネルのオーディオ信号を再生する。オーディオ再生装置はまた、例えば、DVD又はCD、磁気、光磁気又はメモリICベースの記憶媒体等の記憶媒体に記憶されている、若しくは、ネットワークを介して送信されるオーディオデータ及びオーディオ/ビデオデータを入力するための装置のみならず、ビジュアル信号を処理し且つ表示するための装置を有する。明確化のために、及び、それらは本発明と関連していないために、それらの装置は、図1においては省略されている。本発明は、オーディオ/ビジュアルシステム、特に、マルチチャネルオーディオ/ビジュアルシステムに限定されるものではないがまた、純然たるオーディオシステムの種類全てを網羅することができることを述べておく必要がある。オーディオ再生装置CUは、個々のオーディオチャネルのオーディオ信号をそれから抽出し、それらを処理し(例えば、特定の周波数範囲を増加又は減少させることにより)、そしてそれらを増幅することにより、入力データを処理する。全てのオーディオチャネルの増幅されたオーディオ信号は、スピーカケーブル(図示せず)又は適切な無線によりスピーカユニットにリレーされ、そのスピーカユニットは、個々のスピーカの形式、又は本実施形態におけるように、スピーカ筺体の形式を有することが可能である。スピーカユニットは、オーディオサウンドの形で受信されたオーディオ信号を発する。5.1多チャネル基準にしたがって、上記のオーディオチャネルに関連する次のようなスピーカ、即ち、前の左のスピーカ筺体LSB1、前の中央のスピーカ筺体LSB2、前の右のスピーカ筺体LSB2、スピーカ筺体LSB5(後の左)、スピーカ筺体LSB4(後の右)及びバススピーカ筺体(サブウーハ)(図示せず)が備えられている。通常、前の左の及び前の右のスピーカ筺体LSB1、LSB3は、それらが音楽の主旋律を発し、それらのスピーカとしては主たる効果を有するようになっているため、配置されているスピーカシステムの品質に関して最高のものであり、即ち、最大の周波数応答及び最小の歪を有するものである。前の中央のスピーカ筺体LSB2は、主に映画の発話を再生する役割を果たし、それ故、その周波数応答は、全可聴範囲を網羅する必要はないが、例えば、10kHz以下に制限されることが可能である。後ろのスピーカLSB4、LSB5に対する品質要求は、それらは、一方で、映画による主に背景の音を伝達するために、一般に、低く、全体的に伝達されるサウンドエネルギーと比べて、そのレベルは、通常、低い。図1に示すように、オーディオ/ビジュアルシステムの設定は、リビングルームのような典型的なリスニングルームにおけるように示されていて、オーディオ/ビジュアルシステムの構成要素(CU、LSB1乃至LSB5)に加えて、ユーザ、人間1、2つの椅子2、3及びテーブル4が存在し、以下、人間1は聴取者と呼ぶ。
【0020】
不可聴の超音波信号を発生させるための超音波発生手段6は、オーディオ再生装置CUに統合されていて、発生された超音波信号は、前の左のスピーカ筺体LSB1を介してリスニングルーム内に発せられる。発生された超音波信号は、例えば、一定の超音波パルスシーケンスを有する。本発明の好適な実施形態においては、超音波信号はツイータスピーカ8を介して発せられ、そのツイータスピーカは、前の左のスピーカ筺体LSB1の一構成要素であり、可聴周波数範囲における音響信号に加えて、超音波信号を発することができるように構成されている。前の左のスピーカ筺体LSB1がそのような構成を有する場合、更なる構成要素のコストは必要ない、それとは対照的に、既にある構成要素に付加機能を割り当てることができる。必要なことは、ツイータスピーカ8は、最大可聴範囲より高い周波数範囲を伝達することができることである。20kHzは、多くの購入可能なスピーカ筺体により既に適合していて、そのスピーカ筺体は、例えば、最大40kHzまでのサウンド伝達ができ、それ故、本発明の目的のために用いられる。代替として、既存のスピーカ筺体は、必要な超音波周波数範囲内で信号を送信することができるように改造して、超音波ツイータスピーカにすることが可能である。
【0021】
ツイータスピーカ8から発せられる超音波信号は、特に、超音波信号成分UT1、UT2及びUT3を有する。超音波信号成分UT1は、椅子2で反射され、反射超音波信号UR1としてオーディオ再生装置CUの方に方向転換され、そのオーディオ再生装置CUにおいて、超音波信号成分UT1は超音波信号受信手段5により受信される。同様に、超音波信号成分UT2はテーブル4で反射され、反射された超音波信号UR2は、超音波信号受信手段5により受信される。更に、超音波信号成分UT3は聴取者1で反射され、その結果として得られる反射超音波信号UR3は超音波信号受信手段5により受信される。ツイータスピーカ8から個々の反射オブジェクトである椅子、テーブル及び聴取者並びに前方から超音波信号受信手段までの距離は長さが異なるため、個々の反射された超音波信号成分は、超音波信号受信手段5に、一連のUR2→UR1→YR3のように到達し、時間応答及び周波数応答特性の変化と共に超音波エコーパターンを形成する。
【0022】
超音波信号受信手段5はオーディオ再生装置CUに有利に組み込まれ、好適には、コンデンサマイクロホンの形であり、そのコンデンサマイクロホンは安価であるばかりでなく、満足のいく周波数お応答を有する。反射された超音波信号成分UR1、UR2及びUR3、又は、超音波信号受信手段5により受信される、それらにより形成された超音波信号エコーは超音波信号処理手段7にリレーされ、下で詳細に説明するように、その超音波信号処理手段においてエコーパターンは分析される。超音波信号処理手段7は、ここでは、有利であることに、オーディオ再生装置CUに統合され、特に好適な実施形態においては、デジタル信号処理器(DSP)として実現される。更に、バンドパスフィルタ及びプリアンプが超音波信号受信手段5と超音波信号処理手段7との間に挿入されることは都合がよく、処理手段7のダイナミックレンジ及び入力感度に対して最適な方法でそれらの信号を適合させるように、プリアンプはバンドパスフィルタによりフィルタリングされ、超音波信号受信手段5により受信された信号を増幅する。
【0023】
図1に示す本発明の実施形態においては、超音波信号は前の左のスピーカ筐体LSB1を介してのみ発せられるが、1つ又はそれ以上のスピーカユニット、例えば、前の右のスピーカ筐体LSB2を介して超音波信号を発することがまた、可能であり、都合がよく、そのために、周波数範囲についての同じ要求が、左の前のスピーカ筐体LSB1について適用されることを述べておく必要がある。超音波信号が2つ以上のスピーカユニットを介して発せられるとき、特定の反射された超音波信号成分はリスニングルーム内に備えられている他のオブジェクトの陰になり、それ故、超音波信号受信手段に到達しないことは起こり難くなる。
【0024】
図2は、超音波信号受信手段5により受信され、処理手段7にリレーされる2つの異なる時間(それぞれ、信号1及び信号2)における超音波エコーパターンのタイムチャートを示している。それぞれのエコーパターン(信号1、信号2)は、処理手段7により分析されるように一時的に記憶され、そのために、処理手段7は、有利であることに、DSPの方式である。例えば、図示している各々のエコーパターン(それぞれ、信号1及び信号2)の時間特性は50msecの期間を有し、その期間は、約16mの発せられ且つ反射された超音波信号の距離に相当する。本実施形態においては、エコーパターンは64個のタイムスロットに副分割され、それらの64個のタイムスロットは、例えば、各々のタイムスロットの単一部分の平均振幅(信号1)の時間特性により、各々個別に評価される。図2においては、第1の瞬間におけるエコーパターン(信号1)の時間特性は、その図の第1ラインで表され、また、個々のタイムスロットへの副分割が示され、それらのタイムスロットは、第1タイムスロットTS1から64番目のタイムスロットTS64まで、その図の第2ラインに連続して番号付けされている。それぞれのタイムスロットのために決定されて、標準化された平均振幅は、その図の第3ラインでプロットされている。同様に、第2の瞬間におけるエコーパターン(信号2)の時間特性はその図の第4ラインでプロットされ、第2エコーパターンのタイムスロットの番号付けは第5ラインでプロットされ、そして、それぞれのタイムスロットのために決定され、標準化される平均振幅値は第6ラインでプロットされている。各々のエコーパターン(信号1及信号2)においては、増加した信号レベルを第2タイムスロットTS2において認識することができ、その増加した信号レベルは、テーブル4において反射された超音波信号成分UR2によりもたらされたものである。更に、第3のタイムスロットTS3においては、椅子2で反射された超音波信号成分UR1によりもたらされた増加した信号レベルを認識することができ、それらの信号成分は、それらがカバーする長い距離のために、超音波信号成分UR2より遅く到達する。処理手段7は、それぞれの平均振幅にしたがって各々の個々のタイムスロットのためのエコーパターンにおける変化を評価し、僅かな差は無視される。タイムスロットTS1乃至TS61においては、図示しているエコーパターン(信号1及信号2)の間の著しい変化は存在しない。しかし、タイムスロットTS62においては、第2エコーパターン(信号2)における大きい信号レベルと、24から71へのユニットの平均振幅における増加が観測され、そのことは、人間1によりもたらされる反射された超音波信号成分UR3に寄与する。処理手段7は、信号1及信号2の検出時間の間に人間1がリビングルームに入った又はそのシステムの検出範囲内に入った影響に対するこの変化について解釈する。人間1が、ここでは、立っているところに居続ける場合、類似する信号及平均振幅が、同様に、続くエコーパターンについてのタイムスロットTS62おいて現れる。人間1が、前の左のスピーカ筐体LSB1に対してより近くに移動する必要がある場合、しかしながら、タイムスロットTS62の信号は、低い数字を有するタイムスロットにおいて次のエコーパターンに現れ、そのことから、処理手段7は、その人間は移動していることを認識することができるばかりでなく、どれ位の相対速度で移動しているかをまた、認識することができる。処理手段7は、前エコーパターンとエコーパターンを比較するために平均振幅以外の基準を代替として用いることができる。処理手段7は、幾つかのタイムスロットにおける変化を同時に分析することができるように構成されている。実際には、一の検出エコー信号から次の検出エコー信号への数タイムスロットにおいてのみ、変化が生じる。このようなことを、処理手段の動的較正のために用いることができる。
【0025】
処理手段の動作の上記モードは、現エコーパターンの時間特性を1つ又はそれ以上の前エコーパターンと比較することにより、時間領域において処理される信号に基づいている。その代替として、又はそれらを組み合わせて、処理手段7はまた、その処理手段が周波数領域で機能するように構成される。更に詳細には、ドップラー効果が、反射された超音波信号における周波数シフトを決定するために利用される。このようなオブジェクトの移動は周波数シフトをもたらすが、ただし、超音波信号発生手段、超音波信号受信手段及送信媒体(リスニングルーム内の空気)は静止している。超音波発生手段により発生される超音波信号は、好適には、均一な信号、例えば、超音波領域において一定周波数の正弦波信号である。超音波信号受信手段は、それ故、元々の超音波信号と反射された信号成分とから成る混合を受信し、それらの超音波信号を、処理手段7にリレーされる電気信号に変換し、その処理手段は、便宜上、DSPの方式である。このDSPは、調整可能でパラメータ化可能な異なるフィルタ、高速フーリエ変換等のような周波数処理アルゴリズムを実行することができる。DSPは、受信された元々の信号が抑制され、元々の周波数より高い及び低い適切な周波数範囲内にある周波数を有する信号成分のみが許容されるように、プログラムされる。適切な周波数範囲は、例えば、計算によりドップラー効果にしたがって、8m/secより大きい、移動しているオブジェクトの速度を表す何れのシフトは無視されるべきものである。周波数シフトされた反射超音波信号成分の存在は、移動している人間がリスニングルームにいることを示し、そのとき、処理手段は検出信号DSを供給する(図1参照)。更に、シフトされた周波数それぞれの周波数帯域の振幅が評価され、検出信号DSは、閾値振幅より大きいときにのみ、供給される。このように、本発明のシステムは、気流、飛んでいる昆虫及びペットにより影響されない。
【0026】
このような処理手段の更なる開発においては、軸に投影されるオブジェクトの速度を周波数シフトの大きさから計算することができる。これは、2つ以上のスピーカ筐体を介して、超音波信号が発せられる(同時に又は連続的に)システムに対して特に重要であり、それ故、オーディオ再生装置において、妥当である場合に、サウンド設定等を変えるように、検出される人間の移動方向及び絶対速度が測定される。
【0027】
発せられる超音波信号は、必ずしも均一である必要はないことを述べておく必要がある。満足される必要がある条件は、処理手段が、元々の信号(代表的には、大きい振幅を有する)と周波数シフトされた反射(代表的には、小さい振幅を有する)との間で区別されるという条件のみである。更に、検出の正確度を向上させるように、周波数シフトに基づく検出及び時間領域における検出が互いに組み合わされることは有利であることを述べておく必要がある。検出は、連続的に又は周期的に、又は、代替として、ユーザプロファイルに自動的に適合されるような間隔を置いて実行される。更に、リスニングルームにいる人間の検出は、オーディオ再生装置がオーディオ信号を発している又はスタンバイモードでのみであるかどうかに拘らず、実行されることが可能である。
【0028】
上記の用語“ユーザプロファイル”は、次のように理解されるべきものである。
【0029】
オーディオ再生装置CUは、例えば、オーディオ再生装置をオン及びオフに切り換えること、サウンド(音量、レベル、バス)設定すること、特定のラジオチャネルの予めの設定及び選択等のような、ユーザがオーディオ再生装置において実行する動作を記録する。このようなデータは、オーディオ再生装置において、好適には、時間基準と共に記憶される。記憶されるべき更なるデータは、即ち、人間がリビングルームにいるとき及び彼/彼女が位置付けられているところで、超音波信号処理手段により決定される(処理手段の対応する構成については、次のように説明される)。このデータを用いて、異なる聴取の習慣、例えば、人間1が椅子2に腰掛けているとき、彼/彼女は高音量に音量制御を設定する、即ち、彼/彼女は再生される音楽を聴くことに集中したいと思っている、等を確立する。しかしながら、人間1がリビングルーム内を動き回っている場合、彼/彼女は、集中についての低レベルにある音楽を再生する特定のラジオ局に周波数を、通常、合わせている。その場合、その人間は、音楽の一定の流れがバックグラウンドとして続いていることを明らかに甘受している。全てのこのようなデータは、一日における何時、一週間における何曜日等の時間基準と付加的に組み合わされることが可能である。
【0030】
本発明にしたがったオーディオ/ビデオシステムは、ユーザの行動の可能な予測が適用される可能性の度合いはもとより、特定の統計的相関関係を捜し出すように、そのオーディオ/ビデオシステムがデータ記録を互いに関係付けるように調整されることが可能である。特定の条件が、例えば、一日の特定の時間にリスニングルーム内にオーディオ/ビデオシステムのユーザがいることが、得られ、オーディオ/ビデオシステムが過去からの統計的に重要な行動パターンにその条件に関連付けることができるとすぐ、オーディオ/ビデオシステムは、その行動パターンに対応する設定を有効にすることによりその行動パターンを実施する。勿論、ユーザは、例えば、不所望の行動パターンを削除することにより、尚も、オーディオ/ビデオシステムに影響を与えることができる。
【0031】
上記の本発明の特徴の実際の有利点は、ユーザがオーディオ/ビデオシステムと明白にインタラクトする必要がある状態は最小化され、同時に、オーディオ/ビデオシステムは、尚も、異なるユーザの習慣に十分に適合可能であるようになっていることである。このことは、次のように、実施例により例示されることが可能である。即ち、朝、7時から7時3分までいつも、ユーザは、特定の音量及びサウンド設定で特定のラジオ局の朝のニュースを聴く。オーディオ/ビデオシステムがこのような行動パターンを検出するとすぐ、その行動パターンは、オーディオ/ビデオシステムに対して必要な調整を自動的に行わせる。しかしながら、ユーザが、その習慣的な時間にリビングルームに入らない場合、例えば、週末又は彼が病気である場合、オーディオ/ビデオシステムはこの状況を認識し、習慣的な動作を実行しない。オーディオ/ビデオシステムは、ある対策をとる又は準自己学習の状態にある。
【0032】
最終的に、図1において、処理手段により検出可能なデータの全ては、矢印で表されている用語、検出信号DSに含まれ手いる。このようなデータ全ては、ユーザプロファイルを決定するように又は設定を適合させるようにオーディオ/ビデオシステムにおいて外部(下で説明するように)及び内部の両方で用いられるため、その矢印は外部の分岐及び、検出信号DSの内部処理を示している、オーディオ/ビデオシステムに戻るようになっている分岐の両者を有している。
【0033】
本発明の更なる特徴にしたがって、リスニングルームにいる人間の処理手段による検出はまた、アラームシステムの機能を与えることにより、本発明にしたがってオーディオ/ビデオシステムの能力を拡大するように用いられる。そのために、処理手段7により生成される検出信号DSは、例えば、家の中に備えられたサイレンのような可聴アラーム装置9をトリガするように、又は、例えば、警察署に通信網10を介してアラームメッセージを送信する。明らかに、オーディオ/ビデオシステム自体、スピーカ筐体LSB1乃至LSB5を介して可聴アラーム信号を発することが可能である。
【0034】
そのために、オーディオ/ビデオシステムは少なくとも2つの動作モードを有する。第1動作モードにおいては、アラーム機能が活性化されない一方、第2動作モードにおいては、アラーム機能が活性化される。ユーザが、オーディオ/ビデオシステムをアラーム動作モードに切り換える場合、そのシステムは、ユーザの時間がその部屋に残されていることを可能にするように、アラーム動作モードに特定の遅延を活性化する。アラーム動作モードが活性化された後に、人間1がその部屋に入る場合、同様に、例えば、30秒間の特定の遅延の後まで、処理手段7は、アラームをトリガする検出信号DSを生成する。このような遅延は都合がよく、それ故、適切なユーザがリスニングルームに入る場合、そのユーザは、アラーム機能を無効にするように十分な時間を与えられる。例えば、オーディオ/ビデオシステムの一連の制御ボタンを押すことにより又はリモートコントロールにより無効がもたらされる。
【0035】
提案しているアラーム機能は、ブレークインに対する包括的保護を提供しないが、侵入者により比較的容易に動作不能にすることがまた、可能である。
【0036】
本発明の第3の特徴にしたがって、検出は、人間がリスニングルームに入りかどうかを確認するように実行されるばかりでなく、図3に模式的に示すように、更に、超音波信号発生手段6、超音波信号受信手段5及び超音波信号処理手段7の適切なデザインにより、その人間の位置がまた、計算される。図3はまた、オーディオ再生装置CU、スピーカ筐体LSB1乃至LSB5、超音波信号発生手段5、超音波信号発生手段6及び超音波信号処理手段7を有する本発明にしたがったオーディオ信号再生システムを示している。この点で、本発明にしたがったオーディオ/ビデオシステムのこのバージョンは、図1に示すバージョンと同一であり、そのことが、説明を繰り返さない理由となっている。図1に既に示しているように、オーディオ信号再生システムに加えて、リスニングルームは、椅子2、人間1、更なる椅子3及びテーブル4を有する。人間1の位置を測定するように、超音波信号は少なくとも2つのスピーカ筐体を介して発せられること、及び、テーブル4又は椅子2、3のような静止している家具のアイテムで反射される超音波信号成分から変化しないエコーを、超音波信号受信手段5により受信されるエコーパターンから削除するように、処理手段7がデザインされることが必要である。測定されるパラメータは、前の左のスピーカ筐体LSB1から超音波信号UR3を発してから、人間1において反射された超音波信号成分UR3の超音波信号受信手段5への到達するまで経過する遅延時間であるため、各々の測定において、人間1の位置は、楕円上にあるよう位置付けられ、その楕円の焦点は、一方で、超音波ソースにあり、他方で、超音波信号受信手段にある。前の左のスピーカ筐体LSB1から送信される超音波信号UT3については、焦点F1、F2を有する楕円“楕円1”は、それ故、規定され、人間1の位置はこの楕円上に位置付けられる。前の右のスピーカ筐体LSB2から送信される超音波信号については、焦点F3、F4を有する楕円“楕円2”は、それ故、規定され、人間1の位置はこの楕円上に位置付けられる。それら2つの楕円の2つの焦点の一(椅子2における一)は、ここでは、実際には、人間1が位置付けられているその点であり、スピーカ筐体及びオーディオ再生装置CUの習慣的配置に伴って、第2の交点は、この構成の後ろにあり、実際の理由のためには、したがって、除外される。測定信頼性を高めるように、更なる超音波測定を、他のスピーカ筐体(LSB4、LSB5)により行うことが可能であり、結果として得られる楕円は、互いに重なり合い、それらの交差点を用いることにより評価されることが可能である。測定誤差のリスクを最小化するように、スピーカ筐体は、互いに近過ぎるように設置すべきでなく、測定される人間は家具のアイテムの陰になるべきでなく、そして、人間はスピーカ筐体の位置により規定される領域内に居続ける必要がある。このような構成により、何人かの人間の位置を測定することがまた、可能である。
【0037】
一旦、オーディオ/ビデオシステムが人間の位置を決定すると、そのオーディオ/ビデオシステムは、個々のオーディオチャネルのボリュームを変えることにより、“スイートスポット”、即ち、聴取者の特定の位置に対して最も有利な個々のオーディオチャネル間のバランスを調節するようにこの位置情報を用いることができる。必要に応じて、時間遅延期間、例えば、1分が設定され、その期間中、聴取者の位置は、“スイートスポット”の適合が実行される前には、実質的に変わるべきではない。リスニングルームに数人の人間がいる場合、いる人間全てに対して最も可能な妥協である“スイートスポット”の設定を計算して調節することが可能である。その場合、“スイートスポット”は、実際には、リスニングルームにいる人間全ての位置の間にあり、前記妥協は、例えば、いる人間の位置全ての平均をとることにより決定される。個々のオーディオチャネルのボリュームに加えて、他のパラメータ、例えば、個々のオーディオチャネルの信号遷移時間の異なる遅延期間が、“スイートスポット”の適合のためにオーディオ再生装置において設定される。好適には、オーディオ/ビデオシステムは、ユーザにより適合される幾つかの動作モード、即ち、いる人間の位置変化に対する即時応答、いる人間の位置変化に対する時間遅延応答、ユーザによる確認後のみの自動計算される“スイートスポット”の変化(例えば、リモートコントロールによる)、ユーザによる“スイートスポット”のマニュアル操作の再調整(例えば、、リモートコントロールによる)並びに超音波検出及び“スイートスポット”適合のための手段のオフの切り換えを有する。
【0038】
本発明にしたがったこのバージョンのオーディオ/ビデオシステムの重要な有利点は、最も有効なサウンド特性を達成するために必要なオーディオ/ビデオシステムへのマニュアル調整が最小に低減されることである。更に、特に、リスニングルームに数人の人間がいるとき、オーディオ/ビデオシステムにより計算される“スイートスポット”は、通常、ユーザによるマニュアル調整より適切である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明にしたがったオーディオ/ビデオシステムの模式図である。
【図2】本発明にしたがったオーディオ/ビデオシステムにおける超音波信号処理手段により分析される超音波エコーパターンを示す図である。
【図3】本発明にしたがったオーディオ/ビデオシステムの他の実施形態の模式図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのスピーカユニットを介してオーディオ信号の再生のためにオーディオ再生装置を有し、超音波信号を発生させるために超音波信号発生手段を有するオーディオ/ビジュアルシステムであって、前記超音波信号発生手段は、前記スピーカユニットの少なくとも1つに前記超音波信号を発し、前記スピーカユニットの少なくとも1つは前記超音波信号を発する、オーディオ/ビジュアルシステムであり、超音波信号を受信するための超音波信号受信手段を有し、前記超音波信号受信手段により受信される超音波信号を処理するための超音波信号処理手段を有する、オーディオ/ビジュアルシステムであり、前記超音波信号処理手段は、前記の受信された超音波信号における変化から少なくとも1人の人間の存在を検出するように及び検出信号を自動的に発する、ことを特徴とするオーディオ/ビジュアルシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のオーディオ/ビジュアルシステムであって、前記超音波信号処理手段は、所定の時間の期間に亘って散逸シーケンスとして前記超音波新党受信手段により受信された前記超音波信号のエコーパターンを所定の間隔で検出し、そして更に、前記エコーパターンにおける変化から少なくとも1人の人間の存在を検出するように先に検出された少なくとも1つのエコーパターンと最後に検出されたエコーパターンを比較する、ことを特徴とするオーディオ/ビジュアルシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のオーディオ/ビジュアルシステムであって、前記超音波信号処理手段は、複数のタイムスロットに各々の検出されたエコーパターンを副分割するように、そして、前記エコーパターンにおける変化から少なくとも1人の人間の存在を検出するために、前記エコーパターンの平均振幅のような、前記エコーパターンから決定されるパラメータ又は前記エコーパターンの信号シーケンスをタイムスロット毎に比較する、ことを特徴とするオーディオ/ビジュアルシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のオーディオ/ビジュアルシステムであって、前記変化が検出されたエコー信号タイムスロットの検出により、前記超音波信号処理手段は、前記超音波信号の出射からオブジェクトに対する反射を介して前記超音波信号受信手段への到達まで、前記超音波信号によりカバーされた距離を決定する、ことを特徴とするオーディオ/ビジュアルシステム。
【請求項5】
請求項1に記載のオーディオ/ビジュアルシステムであって、前記超音波信号処理手段は、前記超音波信号受信手段により受信される前記超音波信号からの周波数シフトを決定するように、前記周波数シフトから少なくとも1人に動いている人間の存在を検出する、ことを特徴とするオーディオ/ビジュアルシステム。
【請求項6】
請求項5に記載のオーディオ/ビジュアルシステムであって、前記超音波信号処理手段は、複数の周波数帯域に前記受信された超音波信号を副分割するように、そして、周波数シフトの検出のとき、信号が所定の値を有するレベルを超える周波数帯域のみを考慮する、ことを特徴とするオーディオ/ビジュアルシステム。
【請求項7】
請求項5に記載のオーディオ/ビジュアルシステムであって、前記超音波信号処理手段は、ドップラー効果に基づいて前記受信された超音波信号の前記周波数シフトから少なくとも1人の人間の位置及び動く速度を決定し、前記周波数シフトは前記超音波信号受信手段により検出される、ことを特徴とするオーディオ/ビジュアルシステム。
【請求項8】
請求項1に記載のオーディオ/ビジュアルシステムであって、前記超音波信号受信手段は、マイクロホンの形をしていて、特に、コンデンサマイクロホンの形をしている、ことを特徴とするオーディオ/ビジュアルシステム。
【請求項9】
請求項1に記載のオーディオ/ビジュアルシステムであって、前記スピーカユニットを介して超音波信号を送信可能である各々のスピーカユニットは、それぞれの超音波領域に広がった周波数応答を有するツイータスピーカを有する、ことを特徴とするオーディオ/ビジュアルシステム。
【請求項10】
請求項1に記載のオーディオ/ビジュアルシステムであって、前記オーディオ/ビジュアルシステムは、例えば、サウンド設定の実施、特定のラジオ局の選択等のオーディオ再生装置における制御装置の操作のようなユーザの行動を記録することにより好適には、前記検出信号が前記超音波信号処理手段により生成されるときに、自動的にユーザプロファイルに記録された前記行動を実行するために、時間基準の付随記録を伴って、ユーザプロファイルを準備する、ことを特徴とするオーディオ/ビジュアルシステム。
【請求項11】
請求項10に記載のオーディオ/ビジュアルシステムであって、前記ユーザプロファイルの準備は、相関データから改善されたユーザプロファイルを得るように、前記記録されたユーザの行動の互いとの相関を有する、ことを特徴とするオーディオ/ビジュアルシステム。
【請求項12】
請求項1に記載のオーディオ/ビジュアルシステムであって、前記超音波信号処理手段により出力される前記検出信号はアラーム装置をアクティブにする、ことを特徴とするオーディオ/ビジュアルシステム。
【請求項13】
請求項12に記載のオーディオ/ビジュアルシステムであって、前記検出信号は、アラームステーションに通信網を介して送信される、ことを特徴とするオーディオ/ビジュアルシステム。
【請求項14】
請求項1に記載のオーディオ/ビジュアルシステムであって、前記超音波信号発生手段は、少なくとも2つのスピーカユニットを介して超音波信号を発し、前記超音波処理手段は、前記受信された超音波信号から存在する少なくとも1人の人間の位置を検出するように、及び前記検出信号として位置情報を発し、そして、前記オーディオ再生装置は、前記検出信号に基づいて前記個々のオーディオチャネルの前記再生パラメータの有利な設定を調節する、ことを特徴とするオーディオ/ビジュアルシステム。
【請求項15】
請求項14に記載のオーディオ/ビジュアルシステムであって、前記個々のオーディオチャネルの音量(バランス)の有利な設定は前記検出信号から決定される、ことを特徴とするオーディオ/ビジュアルシステム。
【請求項16】
請求項14に記載のオーディオ/ビジュアルシステムであって、前記個々のオーディオチャネルの伝搬遅延の有利な設定は前記検出信号から決定される、ことを特徴とするオーディオ/ビジュアルシステム。
【請求項17】
請求項14に記載のオーディオ/ビジュアルシステムであって、前記個々のオーディオチャネルの周波数特性の有利な設定は前記検出信号から決定される、ことを特徴とするオーディオ/ビジュアルシステム。
【請求項18】
請求項14に記載のオーディオ/ビジュアルシステムであって、前記個々のスピーカユニットの機械的位置の有利な設定は前記検出信号から決定される、ことを特徴とするオーディオ/ビジュアルシステム。
【請求項19】
請求項1に記載のオーディオ/ビジュアルシステムであって、前記超音波信号処理手段は、前記受信された超音波信号における変化から少なくとも1人の人間の位置を自動的に決定するように、そして、前記検出信号における位置情報を出力する、ことを特徴とするオーディオ/ビジュアルシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公表番号】特表2007−520141(P2007−520141A)
【公表日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−550462(P2006−550462)
【出願日】平成17年1月26日(2005.1.26)
【国際出願番号】PCT/IB2005/050312
【国際公開番号】WO2005/074320
【国際公開日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】