説明

オーバーキャップ付きポンプ容器

【課題】オーバーキャップを外すことなく紛失等の虞がなく使用でき、また、その取り扱い操作も簡単であるオーバーキャップ付きポンプ容器を提案する。
【解決手段】胴部10より肩部11を介して口頸部12を起立した容器体Aと、口頸部12に嵌合させた装着キャップ20より押下ヘッド24を押し込み可能に突設したポンプBとを備えたポンプ容器であって、容器体Aの上部外周から押下ヘッド24周囲を被覆する上方位置から、頂部に設けた挿通窓43より押下ヘッド24を突出させて押下ヘッドの押し下げが可能な状態の下方位置までを、容器体Aに対して上下動可能に装着したオーバーキャップDを設け、前記上方位置及び下方位置に於いてそれぞれ係合が可能な係合手段と、係合を解除する係合解除手段を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はオーバーキャップ付きポンプ容器に関する。
【背景技術】
【0002】
ポンプ上端部を被覆するオーバーキャップを着脱自在に装着したポンプ容器が種々提案されている。(例えば、特許文献1を参照)
【0003】
上記ポンプ容器は、胴部より口頸部を起立させた容器体と、上記口頸部に嵌合させた装着キャップの上面外周縁部より係止筒を立設するとともに、係止筒内より有頂筒状のカバーを有する噴出ヘッドを上方付勢状態で押込み可能に突出させ、また、係止筒外周に周壁下端部を嵌合させて着脱自在にオーバーキャップを装着したポンプとを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−059097号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記ポンプ容器はポンプ上端の押下ヘッドを押し込むことで液の噴出を行うため、オーバーキャップの存在で不用意な押下ヘッドの押し込みを防止でき、不用意な液の噴出を防止できる優れたものである。しかしながら、使用時に外したオーバーキャップを置く場所に困ったり、或いは外したオーバーキャップを紛失したりする虞があるのも事実であり、この点に改良の余地があった。
【0006】
本発明は上記点に鑑みてなされたもので、オーバーキャップを外すことなく紛失等の虞がなく使用でき、また、その取り扱い操作も簡単であるオーバーキャップ付きポンプ容器を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の手段として、以下の通り構成した。即ち、胴部10より肩部11を介して口頸部12を起立した容器体Aと、口頸部12に嵌合させた装着キャップ20より押下ヘッド24を押し込み可能に突設したポンプBとを備えたポンプ容器であって、容器体Aの上部外周から押下ヘッド24周囲を被覆する上方位置から、頂部に設けた挿通窓43より押下ヘッド24を突出させて押下ヘッド24の押し下げが可能な状態の下方位置までを、容器体Aに対して上下動可能に装着したオーバーキャップDを設け、前記上方位置及び下方位置に於いてそれぞれ係合が可能な係合手段と、係合を解除する係合解除手段を設けた。
【0008】
第2の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段に於いて、上記係合手段を、容器体Aの肩部11部位に内外方向の弾性揺動が可能に立設した弾性揺動板33の先端部に設けた第1係合部34と、オーバーキャップD周壁裏面の上部所定位置及び下部所定位置にそれぞれ設けるとともに、第1係合部34と凹凸係合手段を介して係合する上部第2係合部46及び下部第2係合部47とで構成し、上記係合解除手段を、弾性揺動板33上端部位置より突設するとともに、オーバーキャップDに縦設した切溝45より外方へ押し込み可能に突出し、押し込みにより第1係合部34と上部第2係合部46或いは第1係合部34と下部第2係合部47の係合を解除する押釦35で構成した。
【0009】
第3の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第2の手段に於いて、第1係合部34が、弾性揺動板33の上端に設けた横長な係合突部37であり、上部第2係合部46が、切溝45両側の上部所定位置に設けた上下一対の突部間に形成される上部係合凹部46c であり、下部第2係合部47が、切溝45両側の下部所定位置に設けた上下一対の突部間に形成される下部係合凹部47c であり、上部係合凹部46c を構成する下方突部46b 下面及び下部係合凹部47c を構成する上方突部47a 上面を傾斜状の誘導面とした。
【0010】
第4の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第2の手段又は第3の手段のいずれか一つの手段に於いて、容器体肩部11に嵌着した肩カバーCの頂板31より弾性揺動板33を起立した。
【0011】
第5の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第4の手段に於いて、肩カバーCの外周壁32に上面及び外面開口の凹部36を形成してその部分の外周壁を薄肉に形成し、凹部36の奥面上端縁部に下端前縁部を位置させて弾性揺動板33を起立した。
【0012】
第6の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第4の手段又は第5の手段のいずれか一つの手段に於いて、オーバーキャップDは、容器体胴部10外周を上下動する大径周壁部40a の上端縁よりフランジ41を介して装着キャップ20及び押下ヘッド24の周囲を上下動する小径周壁部40b を延設し、小径周壁部40b の一部に切溝45上部を形成する膨出部44を設け、上記下方位置ではフランジ41を肩カバーCの頂板31が係止可能に構成した。
【0013】
第7の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段乃至第6の手段のいずれか一つの手段に於いて、上記係合手段及び係合解除手段を対向位置に一対設けた。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、不使用時にはオーバーキャップDにより押下ヘッド24の押し下げを防止できるため、不用意な液の噴出等を防止でき、また、使用に当たっては、係合解除手段により係合手段を解除した後オーバーキャップDを押し下げることで押下ヘッド24の押し下げが可能な状態となるため、オーバーキャップDの置き場所に困ったり、或いはオーバーキャップDを紛失する等の不都合を確実に防止することができる。また、容器体Aの上部外周から押下ヘッド24周囲を被覆する上方位置、及び頂部に設けた挿通窓43より押下ヘッド24を突出させて押下ヘッド24の押し下げが可能な状態の下方位置に於いてそれぞれ係合が可能な係合手段と、係合を解除する係合解除手段を設けているので、不使用時或いは使用時に各所定位置からオーバーキャップが移動してしまう不都合はない。
【0015】
上記係合手段を、容器体Aの肩部11部位に内外方向の弾性揺動が可能に立設した弾性揺動板33の先端部に設けた第1係合部34と、オーバーキャップD裏面の上部所定位置及び下部所定位置にそれぞれ設けるとともに、第1係合部34と凹凸係合手段を介して係合する上部第2係合部46及び下部第2係合部47とで構成し、上記係合解除手段を、弾性揺動板33上端部位置より突設するとともに、オーバーキャップDに縦設した切溝45より外方へ押し込み可能に突出し、押し込みにより第1係合部34と上部第2係合部46或いは第1係合部34と下部第2係合部47の係合を解除する押釦35で構成した場合には、押釦35を押圧するという極めて簡単な操作で上記係合を解除することができ、そのままの状態でオーバーキャップDを掴んで移動させることができるという特徴がある。
【0016】
第1係合部34が、弾性揺動板33の上端に設けた横長な係合突部37であり、上部第2係合部46が、切溝45両側の上部所定位置に設けた上下一対の突部間に形成される上部係合凹部46c であり、下部第2係合部47が、切溝45両側の下部所定位置に設けた上下一対の突部間に形成される下部係合凹部47c であり、上部係合凹部46c を構成する下方突部46b 下面及び下部係合凹部47c を構成する上方突部47a 上面を傾斜状の誘導面とした場合には、切溝45の両側に於いて係合突部37が係合してより安定した係合が可能であるとともに、誘導面の存在で各係合凹部内への係合突部37の係合が無理なく行える利点がある。
【0017】
容器体肩部11に嵌着した肩カバーCの頂板31より弾性揺動板33を起立した場合には、弾性揺動板33の形成が容易であり、また、弾性揺動板33の容器体Aに対する組み付けも容易である。
【0018】
肩カバーCの外周壁32に上面及び外面開口の凹部36を形成してその部分の外周壁を薄肉に形成し、凹部36の奥面上端縁部に下端前縁部を位置させて弾性揺動板33を起立した場合には、弾性揺動板33の揺動がより容易に行えて押釦35の押し込みを容易に行える利点があるとともに、外周壁32を充分な肉厚に形成でき、肩カバーCに充分な剛性を与えることができる。
【0019】
オーバーキャップDは、容器体胴部10外周を上下動する大径周壁部40a の上端縁よりフランジ41を介して装着キャップ20及び押下ヘッド24の周囲を上下動する小径周壁部40b を延設し、小径周壁部40b の一部に切溝45上部を形成する膨出部44を設け、上記下方位置ではフランジ41を肩カバーCの頂板31が係止可能に構成した場合には、第1係合部34と下部第2係合部47との係合に加えて、オーバーキャップDの下方位置での安定性をより増加し、特に、それ以上の押し下げを確実に防止することができる。
【0020】
上記係合手段及び係合解除手段を対向位置に一対設けた場合には、オーバーキャップD両側からの係合を行えて安定した係合が可能であり、また、係合解除の場合にも両側からの同時の係合解除が可能であるため、安定した係合解除が可能である。特に、押釦35による係合解除の場合には押圧によりオーバーキャップDを傾けてしまう等の不都合を生じる虞がなく、円滑な係合解除を行える。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】ポンプ容器の半断面図である。(実施例1)
【図2】オーバーキャップを外した状態の正面図である。(実施例1)
【図3】ポンプ容器の正面図である。(実施例1)
【図4】弾性揺動板部分の要部斜視図である。(実施例1)
【図5】切溝部分の要部拡大斜視図である。(実施例1)
【図6】押釦を押した状態の半断面図である。(実施例1)
【図7】オーバーキャップを下方位置に下げた状態の半断面図である。(実施例1)
【図8】下方位置に於いて押釦を押した状態の半断面図である。(実施例1)
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の形態を図面を参照して説明する。
【0023】
図1乃至図8はポンプ容器1の一例を示し、該ポンプ容器1は、容器体Aと、ポンプBと、肩カバーCと、オーバーキャップDとを備えている。
【0024】
容器体Aは、胴部10より肩部11を介して口頸部12を起立している。肩部11は、口頸部12下端部を略同レベルの上方肩部11a と、上方肩部11a 外周縁より垂設した垂壁部11b を介して延設した下方に位置する下方肩部11c とで構成し、下方肩部11c は更に2段の階段状に形成している。
【0025】
ポンプBは、口頸部12外周に螺着した装着キャップ20により容器体Aに固定し、容器体A内に垂下したシリンダ21の下端に吸上げ用のパイプ22を備えている。また、下部をシリンダ21内に収納し、上部を装着キャップ20の頂部を貫通してその上方に突出した作動部材23を上方付勢状態で上下動可能に装着している。そして、作動部材23の上端を構成する押下ヘッド24を押し下げることで、内臓ポンプ機構の作用により容器体A内の液をシリンダ21内に吸上げるとともに、シリンダ21内の液を押下ヘッド24の噴出口25より噴出する如く構成したものである。尚、ポンプに関しては、上端に作動部材の押下ヘッドを突し、押下ヘッドを上下動させることで容器体内の液を液状或いは霧状或いは泡状に噴出するポンプであれば使用が可能である。
【0026】
肩カバーCは、肩部11の垂壁部11b に嵌合させた嵌合筒30をドーナツ板状の頂板31裏面より垂設し、頂板31の内周縁部は上方肩部11a の上面に載置しており、頂板31の外周縁部より垂設した外周壁32を下方肩部11c の外周縁部直上位置まで垂下している。
【0027】
オーバーキャップDは、容器体Aの上部外周から押下ヘッド24周囲を被覆する上方位置から、頂部に設けた挿通窓より押下ヘッド24を突出させて押下ヘッド24の押し下げが可能な状態の下方位置までを、容器体Aに対して上下動可能に装着しているが、肩カバーCには、上記上方位置及び下方位置に於いてオーバーキャップDを係合するための係合手段及び該係合手段を解除するための係合解除手段を構成する弾性揺動板33、第1係合部34、押釦35を一体に形成している。本例ではこれらを、前部と、それに対向する後部にそれぞれ設けているが、同様形態なので一方のみの説明で他方を省略する。尚、これらの係合手段及び係合解除手段を対向位置に一対設けた説明をしているが、それぞれ一箇所のみに設けても所期の目的を達成することができる。
【0028】
肩カバーCの外周壁32には、上端から下方位置までを正面視矩形状に内方へ凹ませた凹部36を形成してその部分の外周壁32を薄肉に形成しており、矩形板状の弾性揺動板33を凹部36奥面上縁部に下端前縁部を位置させて頂板31上より一体に立設している。弾性揺動板33は内外方向の弾性揺動が可能に構成したものである。また、本例に於ける第1係合部34は、図4に示す如く、弾性揺動板33の上端部外面より外方へ突設した横長な横楕円柱状をなす係合突部37として構成しており、その外面がオーバーキャップDの内面近傍に位置するか或いはオーバーキャップDの上下動が可能な範囲で当接していても良い。押釦35は、係合突部37の外面中央より外方へ突設した横円柱状をなし、後述するオーバーキャップDの切溝から外方へ突出する突出幅を備えている。
【0029】
オーバーキャップDは、上記した如く、容器体Aの上部外周から押下ヘッド24周囲を被覆する上方位置から、頂部に設けた挿通窓より押下ヘッド24を突出させて押下ヘッド24の押し下げが可能な状態の下方位置までを、容器体Aに対して上下動可能に装着している。図示例では、周壁40の下部を大径周壁部40a に、上部を、フランジ41を介して縮径した小径周壁部40b に形成し、小径周壁部40b の上端縁より延設した頂壁42の中央部に押下ヘッド24の挿通が可能な挿通窓43を穿設している。また、小径周壁部40b の前後には、外面が大径周壁部40a 外面と同一面上にある切溝形成用の膨出部44を備え、この膨出部44部分からその下方の大径周壁部40a 上部までに至る切溝45を穿設している。切溝45は、図2或いは図3に示す如く、正面視縦長矩形状をなし上方に行くに従って拡がるテ−パ状をなしており、図1に示す如くオーバーキャップDが上方位置にある場合は下端部に押釦35が突出し、図7に示す如くオーバーキャップDが下方位置にある場合は上端部に押釦35が突出する如く構成している。
【0030】
本発明では上記係合手段を、上記第1係合部34と、オーバーキャップD周壁裏面の上部所定位置及び下部所定位置にそれぞれ設けるとともに、第1係合部34と凹凸係合手段を介して係合する上部第2係合部46及び下部第2係合部47とで構成している。本例では第1係合部34が、上記した如き、弾性揺動板33の上端外面に設けた横長な係合突部37であり、上部第2係合部46が、オーバーキャップD裏面の切溝45両側の上部所定位置に設けた上下一対の上方突部46a 及び下方突部46b 間で形成される上部係合凹部46c と、オーバーキャップD裏面の切溝45両側の下部所定位置に設けた上下一対の上方突部47a 及び下方突部47b 間に形成される下部係合凹部47c とで構成されている。
【0031】
また、上部係合凹部46c は、上方突部46a として膨出部44部分の頂壁42の一部を兼用しており、この頂壁42の一部と下方突部46b との間に形成している。当然頂壁42の一部に代えて突部として構成しても良い。また、下方突部46b は、下面が内方へ拡がる傾斜面形態の誘導面で、上面が水平面をなす形態に形成している。更に、下部係合凹部47c を形成する上方突部47a は、上面が内方へ拡がる傾斜面形態の誘導面で、下面が水平面をなす形態に形成しており、下方突部47b は上面が水平面をなしている。尚、第1係合部を凹部形態に、第2係合部を第1係合部に嵌合する突部形態に形成することも可能である。
【0032】
また、上記係合解除手段は、弾性揺動板33上端部位置より突設するとともに、オーバーキャップDに縦設した切溝45より外方へ押し込み可能に突出した押釦35により構成している。押釦35が切溝45外方へ突出している状態では、上記第1係合部34と、上部第2係合部46或いは下部第2係合部47とが係合しており、押釦35を押し込むことでこれらの係合が解除される如く構成している。
【0033】
上記の如く構成したポンプ容器1は、図1の状態では、オーバーキャップDが押下ヘッド24を被覆しており、押下ヘッド24の不用意な押し下げを防止している。また、この状態から、図6に示す如く、前後の押釦35を押し込むことで第1係合部34と下部第2係合部47との係合が外れ、そのままオーバーキャップDを掴んで押し下げると、図7に示す如く、第1係合部34の係合突部37が上部第2係合部46の下方突部46b を乗り越えて、上部係合凹部46c 内に嵌合する。この際上部第2係合部46の下方突部46b 下面に傾斜状の誘導面を備えているため、乗り越えを容易に行え、また、その上面は水平面に形成されているため、一旦係合した係合突部37が外れることはない。この状態で押下ヘッド24は挿通窓43より突出して押下ヘッド24の押し下げが可能な状態となっている。使用後は図8に示す如く前後の押釦35を押し込むことで、図6の場合と同様に係合が外れ、そのままオーバーキャップDを掴んで引き上げると、第1係合部の各係合突部37が下部第2係合部47の下方突部47b を乗り越えて下部係合凹部47c 内に嵌合する。この際も下部第2係合部47の上方突部47a 上面に傾斜状の誘導面を備えているため、乗り越えを容易に行え、また、下部第2係合部47の上方突部47a の下面及び下方突部47b の上面は水平面に形成されているため、一旦係合した係合突部37が外れることはない。
【符号の説明】
【0034】
1…ポンプ容器
A…容器体
10…胴部,11…肩部,11a …上方肩部,11b …垂壁部,11c …下方肩部,
12…口頸部
B…ポンプ
20…装着キャップ,21…シリンダ,22…パイプ,23…作動部材,24…押下ヘッド, 25…噴出口
C…肩カバー
30…嵌合筒,31…頂板,32…外周壁,33…弾性揺動板,34…第1係合部,
35…押釦,36…凹部,37…係合突部
D…オーバーキャップ
40…周壁,40a …大径周壁部,40b …小径周壁部,41…フランジ,42…頂壁,
43…挿通窓,44…膨出部,45…切溝,46…上部第2係合部,46a …上方突部,
46b …下方突部,46c …上部係合凹部,47…下部第2係合部,47a …上方突部,
47b …下方突部,47c …下部係合凹部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
胴部10より肩部11を介して口頸部12を起立した容器体Aと、口頸部12に嵌合させた装着キャップ20より押下ヘッド24を押し込み可能に突設したポンプBとを備えたポンプ容器であって、容器体Aの上部外周から押下ヘッド24周囲を被覆する上方位置から、頂部に設けた挿通窓43より押下ヘッド24を突出させて押下ヘッド24の押し下げが可能な状態の下方位置までを、容器体Aに対して上下動可能に装着したオーバーキャップDを設け、前記上方位置及び下方位置に於いてそれぞれ係合が可能な係合手段と、係合を解除する係合解除手段を設けたことを特徴とするオーバーキャップ付きポンプ。
【請求項2】
上記係合手段を、容器体Aの肩部11部位に内外方向の弾性揺動が可能に立設した弾性揺動板33の先端部に設けた第1係合部34と、オーバーキャップD周壁裏面の上部所定位置及び下部所定位置にそれぞれ設けるとともに、第1係合部34と凹凸係合手段を介して係合する上部第2係合部46及び下部第2係合部47とで構成し、上記係合解除手段を、弾性揺動板33上端部位置より突設するとともに、オーバーキャップDに縦設した切溝45より外方へ押し込み可能に突出し、押し込みにより第1係合部34と上部第2係合部46或いは第1係合部34と下部第2係合部47の係合を解除する押釦35で構成した請求項1に記載のオーバーキャップ付きポンプ。
【請求項3】
第1係合部34が、弾性揺動板33の上端に設けた横長な係合突部37であり、上部第2係合部46が、切溝45両側の上部所定位置に設けた上下一対の突部間に形成される上部係合凹部46c であり、下部第2係合部47が、切溝45両側の下部所定位置に設けた上下一対の突部間に形成される下部係合凹部47c であり、上部係合凹部46c を構成する下方突部46b 下面及び下部係合凹部47c を構成する上方突部47a 上面を傾斜状の誘導面とした請求項2に記載のオーバーキャップ付きポンプ。
【請求項4】
容器体肩部11に嵌着した肩カバーCの頂板31より弾性揺動板33を起立した請求項2又は請求項3のいずれか1項に記載のオーバーキャップ付きポンプ。
【請求項5】
肩カバーCの外周壁32に上面及び外面開口の凹部36を形成してその部分の外周壁を薄肉に形成し、凹部36の奥面上端縁部に下端前縁部を位置させて弾性揺動板33を起立した請求項4に記載のオーバーキャップ付きポンプ。
【請求項6】
オーバーキャップDは、容器体胴部10外周を上下動する大径周壁部40a の上端縁よりフランジ41を介して装着キャップ20及び押下ヘッド24の周囲を上下動する小径周壁部40b を延設し、小径周壁部40b の一部に切溝45上部を形成する膨出部44を設け、上記下方位置ではフランジ41を肩カバーCの頂板31が係止可能に構成した請求項4又は請求項5のいずれか1項に記載のオーバーキャップ付きポンプ。
【請求項7】
上記係合手段及び係合解除手段を対向位置に一対設けた請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のオーバーキャップ付きポンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−213382(P2011−213382A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−83179(P2010−83179)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】