カップ状容器
【課題】 容器の大きさ如何によらず内容物の飛び散りを確実に防止できるとともに、簡単に開蓋できるようにしたカップ状容器を提供する。
【解決手段】有底容器体2の周壁6上面へ、シール蓋32を剥離可能に接着した上面密閉のカップ状容器において、上記周壁6は、該周壁上面の少なくとも周方向一部16を巾広として、この巾広部分の外周部より周壁6の内面上部側へ開通する空気通路20を、該通路始端26をシール蓋32で密閉させて設け、この空気通路20は、その末端部を、容器外方への逆流液体の減勢用の狭窄部24として、末端部を除く通路部分よりも細く形成した。
【解決手段】有底容器体2の周壁6上面へ、シール蓋32を剥離可能に接着した上面密閉のカップ状容器において、上記周壁6は、該周壁上面の少なくとも周方向一部16を巾広として、この巾広部分の外周部より周壁6の内面上部側へ開通する空気通路20を、該通路始端26をシール蓋32で密閉させて設け、この空気通路20は、その末端部を、容器外方への逆流液体の減勢用の狭窄部24として、末端部を除く通路部分よりも細く形成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カップ状容器、特にゼリー、プリン、果実汁入りフルーツなどの流動性を有し、開蓋時に飛び散るおそれのある内容物を収納することに適した容器に関する。
【背景技術】
【0002】
この種容器として広口の容器体の上端面にシール蓋を剥離可能に貼着したものが広く利用されているが、シール蓋を剥したときに内容物が外部に飛び散ることがあった。この現象が起こる理由の一つとしては、高温で充填された内容物が冷却されることによる体積変化により容器内部が負圧化しており、急にシール蓋を剥ぎ取ることで外部の空気が容器内部に急速に流れ込み、その反動で内容物が飛び跳ねるものと理解されている。又、シール蓋を剥す際に容器体胴部を摘む指に力が入ることで容器内部が逆に高圧化して内容物が外部に跳ね飛ぶことも考えられる。
【0003】
この不都合を回避するため、ミルク入れ容器において、カップ状の小容器体の上端に付した鍔部から破断線を介して摘み片を突出するとともに、容器開口部の内縁から摘み片へ上記破断線と交差して細溝を穿設して、上記鍔部及び摘み片の上面にシール蓋を貼着し、摘み片を捻って破断線の破断により上記細溝を介して容器内外の圧力差を解消できるように設けたものが提案されている(特許文献1)。
【特許文献1】特開2003−285854号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のものは、容器内外の連通路として一本の細溝を設けただけなので、ミルク入れなどの小容器であれば圧搾による容器内部の高圧化を阻止することができても、プリンなどを入れる内容積の大きな容器では、シール蓋を剥離する際に、細溝を介して容器内外の圧力差が解消される前に容器の開口部が開いて内容物が飛び散る可能性があり、又、これに対して単に溝の巾を大きくすればこの溝を介して内容物が飛び出してしまう可能性がある。
【0005】
そこで本発明は、容器の大きさ如何によらず内容物の飛び散りを確実に防止できるとともに、簡単に開蓋できるようにするため、有底容器体の周壁上面へ、シール蓋を剥離可能に接着した上面密閉のカップ状容器において、上記周壁上面の少なくとも一部を巾広に形成して、該巾広部分上面へ空気通路を、その始端は容器体外方側巾広部分で終端して、又末端は容器体内方へ開溝させて穿設して、上記始端側のシール蓋剥離で、まず始端部分上面が剥離可能に形成し、又上記末端側の溝乃至通路部分を狭窄部としたものを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の手段は、有底容器体2の周壁6上面へ、シール蓋32を剥離可能に接着した上面密閉のカップ状容器において、上記周壁6は、該周壁上面の少なくとも周方向一部16を巾広として、この巾広部分の外周部より周壁6の内面上部側へ開通する空気通路20を、該通路始端26をシール蓋32で密閉させて設け、この空気通路20は、その末端部を、容器外方への逆流液体の減勢用の狭窄部24として、末端部を除く通路部分よりも細く形成している。
【0007】
「空気通路」は、容器内部と外部とを常時連通するものではなく、上記周壁の周方向一部の外縁側からシール蓋を剥離する過程の初期段階に通路の一端(始端)が容器外部に開放されたときに開通し、上記周壁の周方向一部からシール蓋を剥離し終えるまでの間、連通路として役割を果たすものである。本明細書において「末端部」とは、空気通路の末端側の通路部分をいうものとし、末端そのものに対して一定の流路長を有する部分とする。又、末端、始端の概念については後述する。
【0008】
「巾広部分」とは、空気通路を穿設形成することができる程度の巾を有する部分をいう。
【0009】
「狭窄部」は、少なくとも、シール蓋の剥離時に容器外方へ逆流する内容液が狭窄部通過後の通路拡大により減勢されるように設ける。更に、狭窄部における流路面積は、ゼリーなどの内容物が狭窄部を容易に通り抜けできないように設定すると良い。そのためには、その流路面積は内容物の流動性が高いほど小さく設けると良い。
【0010】
第2の手段は、上記第1の手段を有し、かつ上記周壁6は、その上端部から外方突出する外向きフランジ17を有し、上記空気通路20は、その外向きフランジ17上面の周方向一部16に、該一部の外周部で始端26を止溝しかつ周壁6内面上端部に末端28を開口する通気溝を凹設させてなり、上記始端側からのシール蓋32の剥離により、通気溝始端26の上面が末端28に先行して開放されるように形成している。
【0011】
本明細書において、「始端」及び「末端」は、必ずしも空気の流入口、流出口という意味ではなく、単に空気通路を介して容器内外を連通するときの容器外方側の端部を始端、容器内方側の端部を末端と呼んでいる。後述の如く容器内部が高圧化したときには、容器内の空気は、通気溝の末端側から始端側へ排出されることになる。尚、空気通路は、該始端外方側からシール蓋を剥していったときに、容器開口面(該容器周壁内面上縁で画成する面)よりも先に始端が開放されるように設ける。又、「(始端を)止溝し」とは、該通気溝が該始端で側外方に対して閉止されていることをいうものとする。
【0012】
上記空気通路のうち、上記狭窄部を除く溝部分(主溝部)は、狭窄部よりも横方向に巾広に形成している。空気通路として2以上の通気溝を設けても良く、又、両通気溝の始端側を連結させて、例えば容器体周壁の対向端部側の外向きフランジ部分へ延びる二又状の空気通路としても良い。
【0013】
第3の手段は、上記第1の手段を有し、かつ上記周壁6は、基筒部8上端から鍔部10を介して立筒部12を起立してなり、その鍔部10の一部を立筒部12と同じ高さに隆起させ、かつこれら隆起部分13及び立筒部12との各上面を面一に連続して、これら両面で形成する巾広部分16に、上記空気通路20として通気溝を形成し、この通気溝の始端26を上記巾広部分16の外周部で止溝させるとともに、末端28を上記巾広部分16の容器周方向内縁部分に開口させて、上記始端側からのシール蓋32の剥離により、通気溝始端26の上面が末端28に先行して開放されるように形成している。
【0014】
「隆起部分」は、鍔部の一部を隆起するとともに、その後端を立筒部内面へ連続成形している。又隆起部分の上面は立筒部の対応部分上面から内方へ張り出す如く面一に連続しており、これら両面で周壁上面の巾広部分を形成している。
【0015】
第4の手段は、上記第1の手段を有し、かつ上記周壁6は、基筒部8上端から鍔部10を介して立筒部12を起立してなり、その鍔部10の一部を立筒部12と同じ高さに隆起させるとともに、これら隆起部分13及び立筒部12との各上面を面一に連続し、更に上記空気通路20は、上記隆起部分13の上面のうち該隆起部分垂壁14上端を除く部分を凹没させることで液溜め兼用のキャビティ23を形成するとともに、上記垂壁14の一部を貫通させて上記狭窄部24を穿設している。
【0016】
「キャビティ」は、液溜めとして必要な容積に形成する。該キャビティは、隆起部分の垂壁(鍔部から垂直に起立した壁部分)により画成している。
【0017】
上記狭窄部は、後述の如く隆起部分垂壁の容器周方向両側壁部分の何れか一方(又は双方)に形成することが望ましいが、上記垂壁の容器内方壁部分に形成しても良い。更に、狭窄部は、後述の如く上記垂壁の上端面を横断する切溝としてもよいが、上端部を除く垂壁部分に開口させた穿孔として形成することもできる。
【0018】
第5の手段は、上記第4の手段を有し、かつ上記狭窄部24は、上記隆起部分の垂壁14のうち容器体周方向側壁部分14aに穿設している。
【0019】
第6の手段は、上記第4の手段又は第5の手段を有し、かつ上記狭窄部24は、上記隆起部分の垂壁14の上端面を厚み方向に横断する切溝として穿設している。
【0020】
第7の手段は、上記第4の手段乃至第6の手段の何れかを有し、該立筒部12の全周に亘って、複数の隆起部分13を相互に均等な間隙31を存して形成し、各隆起部分13ごとに該空気通路20を形成している。
【0021】
ここで隆起部分の数は任意であるが、各隆起部分の容器周方向長さを、隣接する隆起部分間の距離に比べて出来るだけ大きくとることが望ましい。
【0022】
第8の手段は、第5の手段を有し、かつ上記隆起部分垂壁14の容器内方壁部分14bと立筒部12の対向部分との間に、該キャビティ23を容器周方向両半部に遮断する隔板30を設け、該隔板30上面を該シール蓋32に気密に接着している。
【0023】
「隔壁」は、上記第5の手段の如く上記隆起部分垂壁の両側壁部分にそれぞれ狭窄部としての窪みを穿設した構造において、両狭窄部の一方から内容物が流入することを防止するものである。例えば上記構造の容器に一部液状である内容物(果実汁入りフルーツなど)を収納した場合には、その容器を傾けたときに、上記両狭窄物のうち一方を液体の入口、他方を空気の出口として、上記内容物のうち液体部分がキャビティに流入する可能性があり、この液体部分は飲食に供せないと同時に見た目も悪い。しかしながら、上記キャビティを隔板で容器周方向両半部に遮断すれば、他方狭窄部を空気の排気孔とすることができないので、内容物の液体部分の流入を阻止できる。
【発明の効果】
【0024】
第1の手段に係る発明によれば、次の効果を奏する。
シール蓋を密着させた周壁6上面の外周部から容器内へ開通する空気通路20を設けたから、シール蓋剥離の際に容器内外の圧力差を解消して容器の開口部Sからの内容物の飛散を防止できる。
上記空気通路の末端部を、逆流液体減勢用の狭窄部24としたから、空気通路を介して内容液が飛び出すことを抑制することができる。
【0025】
第2の手段に係る発明によれば、上記空気通路を外向きフランジの上面に付設したから、ミルクのポーション容器などにおいても、簡易に内容物の飛散を防止できる。
【0026】
第3の手段及び第4の手段に係る発明によれば、上記周壁6は、基筒部8上端から鍔部10を介して立筒部12を起立し、鍔部の一部を立筒部と同じ高さに隆起させて、該隆起部分及び立筒部の各上面で形成する巾広部分に空気通路20を設けたから、巾広の外向きフランジを有しない既存のカップ状容器に内容物の飛出し防止機構を体裁良く組み込むことができる。
【0027】
又第3の手段に係る発明によれば、上記隆起部分13及び立筒部12の各上面で形成する巾広部分に、空気通路20としての通気溝を凹設したから、上記外向きフランジに形成する場合に比べて深く形成することができ、これにより通路の容積を大として逆流液体の受部としての機能も担保することができる。
【0028】
第4の手段に係る発明によれば、上記空気通路の液溜め兼用のキャビティとしたから、狭窄部から内容物が飛び出すことがあっても、その飛出し速度がよほど大きくない限り、内容物はキャビティ23内へ入るだけであり、空気通路の外方へは飛び散らない。
【0029】
第5の手段に係る発明によれば、上記狭窄部24は、隆起部分垂壁14の側壁部分14aに設けたので、仮に内容物が上記狭窄部24から予想外の勢いで飛び出しても、その飛出し方向は容器周方向であって容器側外方ではないので、容器外方への内容物の飛び散りを殆ど防止できる。
【0030】
第6の手段に係る発明によれば、上記狭窄部24は、隆起部分の垂壁14の上端面を厚み方向に横断する切溝としたから、該上端部を除く垂壁部分に開口する孔として穿設した場合と比較して、シール蓋を除去する前に容器体内の内容液が上記狭窄部を通ってキャビティ内へ流入し難い。
【0031】
第7の手段に係る発明によれば、上記立筒部12の全周に亘って、複数の上記隆起部分13を相互に均等な間隙31を存して形成し、各隆起部分ごとに上記空気通路20を形成したから、容器周方向のうち何れの空気通路20に対応する方向からシール蓋を剥しても対応する空気通路20を介して容器内外の圧力差を解消することができるので、便利である。
【0032】
第8の手段に係る発明によれば、キャビティ23を2分する隔板30を設けたから、既述の如く上記キャビティ23の容器周方向両側に形成した2つの狭窄部24のうち一方を内容物の入口、他方を空気の出口として、内容物が上記キャビティ内へ流入することで飲食などに供することができなくなり、或いは体裁が悪くなるなどの不都合を回避できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
図1から図2は、本発明の第1実施形態に係るカップ状容器を示しており、この容器は、容器体2とシール蓋32とで構成されている。
【0034】
容器体2は、底壁4周縁から略円筒形の周壁6を起立している。該周壁の上端からは巾広の外向きフランジ17を外方へ突出している。該外向きフランジの前部は、前方への張出し板部17aとしており、該張出し板部の先端には破断線を左右方向へ横設している。
【0035】
上記外向きフランジ17の上面には、空気通路20が形成されている。この空気通路は、上記外向きフランジの上面を浅く凹没させてなる通気溝として形成されている。図示の空気通路は、上記張出し板部17aの前寄り部分を始端26として、周壁6左右側方の外向きフランジ部分へそれぞれ延びる二又状の主溝部22と、該主溝部の後端部から容器内方へ屈折して周壁6内縁左右両部へ突入する狭窄部24とで形成している。該狭窄部24の内端に形成する空気通路の末端28は、周壁6内方へ開口している。この末端を除く空気通路20の周縁部分は、上記始端26を含めて、外向きフランジ17の外縁及び周壁6内縁から離して形成しており、後述のシール蓋の貼着により気密にシールされるように形成されている。又、上記始端26は、上記破断線19よりも後方に位置させている。
【0036】
シール蓋32は、上記周壁6上面に対応した形状の蓋板を有し、該蓋板の下面周辺部を上記周壁6上面に剥離可能に接着しており、周壁6の開口面を気密かつ液密に密閉している。シール蓋32の下面は上記空気通路20の上面を閉塞している。
【0037】
上記構成において、図1の状態から張出し板部17aの先端部を摘んで、上後方へ引っ張るとシール蓋32が周壁6上面の前縁縁側から剥がれ、空気通路20の始端26側が開放され、容器内外の圧力差を解消する。このとき、シール蓋32は依然として上記周壁6の開口面を閉塞しているので、シール蓋を剥ぎ取るときに力が入りすぎても、上記開口面から内容物が飛び出すことがない。更にシール蓋を引っ張ると、該蓋を容器体から除去することができる。
【0038】
以下、本発明の他の実施形態について説明する。この説明において、第1実施形態と同じ構成については同一符号を付することで解説を省略する。
【0039】
図3から図5は、本発明の第2実施形態に係るカップ状容器を示している。本実施形態は、空気通路としての通気溝を周壁内方に形成したものである。
【0040】
即ち、本実施形態においては、上記周壁6は、図3左半部に示す如くテーパ状に上方へ拡開する基筒部8の上端から、鍔部10を介して円筒形の立筒部12を短く起立している。そして、この上記鍔部10の周方向一部(図示例では同図右側に表われる前部)を、立筒部12と同じ高さに隆起させている。この隆起部分13は、鍔部10から垂直に起立する垂壁14と該垂壁上面を閉塞する上壁とで図3に示す如く中空に形成している。又、上記垂壁14は、基筒部8上端から起立する円弧状の内方壁部分14b(図示例では後壁部分)と、容器周方向両側の側壁部分(図示例では左右側壁部分)14aとで形成している。又、上記隆起部分13の上面は、上記立筒部12の輪郭に対応して円弧状に湾曲した帯形に形成しており、その容器内外方向の巾に比べて周方向に長く設けている。
【0041】
この隆起部分13の上面と該隆起部分に隣接する立筒部12部分上面とは面一に連続して、巾広部分16を形成している。この巾広部分16の内縁部分と巾広部分を除く周壁6上面内縁部分とは、周壁6の開口面Sを画成している。更に又、図示例では該立筒部12の上部に、外向きフランジを介して下外方へ突出する折返し筒部18を付設している。又、上記巾広部分16には空気通路20として通気溝を穿設する。
【0042】
この空気通路20は、主溝部22と狭窄部24とで形成している。上記主溝部22は、上記隆起部分13の巾方向中間部に沿って左右方向へ円弧状に延びており、隆起部分の左右両側縁に開口する狭窄部24に連続している。又上記主溝部22の左右方向中間部から前方へ切り込ませて、該切込み前端を空気通路20の始端26として止溝させている。この始端26は、図5に示す如く上記隆起部分の左右両側縁前端を結ぶ直線L1よりも前方に位置させるものとする。他方、上記狭窄部24の各先端で形成する末端28は、常時開口している。上記主溝部22は深溝状に形成しており、左右外方へ向かって徐々に横巾が窄まる狭窄部24と連続成形させて、この狭窄部を通過して内容液が逆流するときに流路面積の急拡大により液体の速度が減殺されるように設ける。主溝部と狭窄部とは同じ深さに形成してもよいが、狭窄部が左右外方へ向かって次第に浅くなるように形成しても良い。
【0043】
又、シール蓋32は、蓋板一端から摘み片34を突出しており、該摘み片が上記容器体2周壁6の空気通路の始端26よりも容器外方へ突出するようにシール蓋32を位置合わせしている。
【0044】
尚、上記図示例では、空気通路20の両末端部分に狭窄部を設けているが、その一方の狭窄部を省略しても良い。
【0045】
上記構成において、図3の状態から摘み片34を把持し、図5に矢示する如く容器内方(後方)へ引っ張るとシール蓋32が周壁6上面の外縁側から剥がれ、空気通路20の始端26側が開放される。同図に想像線で示すシール蓋32と周壁6上面との剥離線L2が空気通路20の始端26に到達すると、上記空気通路20は容器の内部と外部とを連通しているとともに、隆起部分の垂壁14の内方壁部分14bに到達するまでは、シール蓋32は依然として上記周壁6の開口面Sを閉塞している。容器体2内部が予め負圧化している場合には、この段階で図5に矢印で示す如く外気が空気通路20の始端26から末端28を経て容器体内へ流入し、容器内外の圧力差を解消する。又、当初容器体2内部が負圧化しておらず、反対にシール蓋の剥離の際に周壁6を摘む指に力が入って容器体内部が高圧化される場合には、図5に示す矢印とは逆向きに容器体内部の空気が空気通路20の末端28から始端26へ排気され、容器内外の圧力差が解消される。
【0046】
更にシール蓋32を同じ方向へ引っ張ると、容器周壁6の開口面Sが外部に開放され、シール蓋32を剥離することができるが、上記開口面Sの開放の際には空気通路20を介して容器内外の圧力差が解消されているので、開口面Sから内容物が飛び散ることがない。
【0047】
図6から図9は、本発明の第3実施形態を示している。本実施形態では、既述空気通路を液溜め兼用のキャビティ23と狭窄部24とで形成している。
【0048】
キャビティ23は、隆起部分13の上面のうち容器内部に臨む上縁部分(隆起部分垂壁14の上面)を除く中側部分を深く凹没させて形成しており、該キャビティの底壁を図6に示す如く鍔部10と同じ高さに形成している。該キャビティ23の開口縁の容器外方部分は、該キャビティに隣接する立筒部12部分の内面上縁で形成しており、この図示例では、この内面上縁を図8に示す如く円弧状として、上記隆起部分13の左右両側縁前端を結ぶ直線L1よりも外方へ上記円弧が張り出すように形成し、この円弧状の任意の一箇所を空気通路20の始端としている。このとき、容器周壁6の形状を円筒形とするときには、シール蓋32の剥離により上記始端26が開放される前に容器の開口面Sが開くことがないように、上記キャビティ23を周方向に沿って長く設けることが望ましい。もっとも容器周壁の形状は、例えば四角筒形その他適宜変更することができ、この場合には、上記キャビティ23の一部が上記直線L1から容器外方へはみ出すように適宜構成を変更すればよい。
【0049】
狭窄部24は、上記隆起部分垂壁14の容器周方向両側壁部分14a、14aの上端面長手方向中間部に、キャビティ23と容器体内部とを連通する窪みとして穿設している。図示の窪みは、キャビティ23の内側から外側へ行くに従って先細りとなるテーパ形状としている。
【0050】
本実施形態において、キャビティ23は、狭窄部24から飛び出した内容物の受部としての機能を有している。このため、キャビティ23の容器内外方向の巾が狭窄部24の巾に比べて大としており、又、キャビティ23の深さも狭窄部24のそれに比べて大としている。又、隆起部分13の容器周方向側壁部分14a及び容器内方壁部分14bとをそれぞれできるだけ肉薄として、内容物の受け面に相当するキャビティ23の開口面を大きく設計することが望ましい。
【0051】
該構成において、図8に2点鎖線で示す摘み片34を把持して、図9に白抜き矢印で示す如く引っ張ると、空気通路20の始端26側が開放され、これにより、予め容器体2内部が負圧化している場合には、上記空気通路20の始端26から狭窄部24を形成する末端28部分を介して外気が流入し、容器内外の圧力差が解消される。尚、仮にその圧力差が大きいために、容器の内容物が上記狭窄部24から飛び出することがあったとしても、その飛び出し方向は容器周方向であるので、上記内容物は、図7及び図8に矢示する如く当該周方向に細長く設けたキャビティ23内へ落ちるに過ぎず、容器の外方へ飛び散ることを防止できる。又、容器内部が高圧化している場合も同様の効果が得られる。
【0052】
図10から図12は、本発明の第4実施形態を示している。この実施形態は、第3実施形態のキャビティ23の長手方向中間部に、該キャビティ23を上記周方向両半部に気密に遮断する隔板30を設けたものである。
【0053】
この隔板30は、上記隆起部分垂壁14の内方壁部分14bの周方向中間部と立筒部12の対向面部分中間部とを連結したものである。該隔板30の下端部は上記キャビティ23の底面に連続している。又隔板30と隆起部分13と立筒部12との各上面はそれぞれ面一に形成している。
【0054】
これら各面とシール蓋32の下面とはそれそれ液密かつ気密に接着され、該シール蓋32下面への隔板30上面の密接により、上記キャビティ23の周方向両半部は気密に遮断されている。
【0055】
このような構成とした理由は、次の通りである。第3実施形態で述べた如く上記キャビティ23は容器周方向にある程度長く設けることが望ましいが、そうするとキャビティ23の内容量が相当に大きくなる。既述の如く隆起部分垂壁14の側壁部分14aにそれぞれ狭窄部を穿設した構造のものでは、容器体を不意に傾けた場合に、上記両狭窄部のうち、一方の狭窄部を内容物の入口とし、他方の狭窄部を空気の出口として内容物がキャビティの中に入って商品価値を低下させるおそれがある。そこでキャビティ内への内容物の流入を阻止するために上記隔板30を設けたのである。
【0056】
図13は、本発明の第5実施形態を示している。この実施形態は、上記第4実施形態における隆起部分13を、上記鍔部10及び立筒部12の全周に小間隙31を存して複数個形成したものである。この実施形態では、シール蓋32を上記立筒部よりも大径化として、該立筒部上端部からシール蓋32の全周が側外方へ突出するように設けると良い。又、この場合には、上記各隆起部分13の始端位置に対応して、摘み箇所を表すマークなどを表示しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る容器の斜視図である。
【図2】図1容器の容器体のシール蓋貼着前の状態での平面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る容器の縦断面図である。
【図4】図3容器の分解斜視図である。
【図5】図4に示す容器体の要部拡大図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る容器の縦断面図である。
【図7】図6容器の分解斜視図である。
【図8】図7に示す容器体の要部拡大図である。
【図9】図6容器の使用状態説明図である。
【図10】本発明の第4の実施形態に係る容器の分解斜視図である。
【図11】図10容器のIX−IX方向縦断面図である。
【図12】図10に示す容器体の要部拡大図である。
【図13】本発明の第5の実施形態に係る容器の容器体の平面図である。
【符号の説明】
【0058】
2…容器体 4…底壁 6…周壁 8…基筒部 10…鍔部 12…立筒部
13…隆起部分
14…垂壁 14a…側壁部分 14b…容器内方壁部分 16…巾広部分
17…外向きフランジ 17a…張出し板部 18…折返し筒部 19…破断線
20…空気通路 22…主溝部 23…キャビティ
24…狭窄部 26…始端 28…末端 30…隔板 31…間隙
32…シール蓋 34…摘み片
【技術分野】
【0001】
本発明は、カップ状容器、特にゼリー、プリン、果実汁入りフルーツなどの流動性を有し、開蓋時に飛び散るおそれのある内容物を収納することに適した容器に関する。
【背景技術】
【0002】
この種容器として広口の容器体の上端面にシール蓋を剥離可能に貼着したものが広く利用されているが、シール蓋を剥したときに内容物が外部に飛び散ることがあった。この現象が起こる理由の一つとしては、高温で充填された内容物が冷却されることによる体積変化により容器内部が負圧化しており、急にシール蓋を剥ぎ取ることで外部の空気が容器内部に急速に流れ込み、その反動で内容物が飛び跳ねるものと理解されている。又、シール蓋を剥す際に容器体胴部を摘む指に力が入ることで容器内部が逆に高圧化して内容物が外部に跳ね飛ぶことも考えられる。
【0003】
この不都合を回避するため、ミルク入れ容器において、カップ状の小容器体の上端に付した鍔部から破断線を介して摘み片を突出するとともに、容器開口部の内縁から摘み片へ上記破断線と交差して細溝を穿設して、上記鍔部及び摘み片の上面にシール蓋を貼着し、摘み片を捻って破断線の破断により上記細溝を介して容器内外の圧力差を解消できるように設けたものが提案されている(特許文献1)。
【特許文献1】特開2003−285854号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のものは、容器内外の連通路として一本の細溝を設けただけなので、ミルク入れなどの小容器であれば圧搾による容器内部の高圧化を阻止することができても、プリンなどを入れる内容積の大きな容器では、シール蓋を剥離する際に、細溝を介して容器内外の圧力差が解消される前に容器の開口部が開いて内容物が飛び散る可能性があり、又、これに対して単に溝の巾を大きくすればこの溝を介して内容物が飛び出してしまう可能性がある。
【0005】
そこで本発明は、容器の大きさ如何によらず内容物の飛び散りを確実に防止できるとともに、簡単に開蓋できるようにするため、有底容器体の周壁上面へ、シール蓋を剥離可能に接着した上面密閉のカップ状容器において、上記周壁上面の少なくとも一部を巾広に形成して、該巾広部分上面へ空気通路を、その始端は容器体外方側巾広部分で終端して、又末端は容器体内方へ開溝させて穿設して、上記始端側のシール蓋剥離で、まず始端部分上面が剥離可能に形成し、又上記末端側の溝乃至通路部分を狭窄部としたものを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の手段は、有底容器体2の周壁6上面へ、シール蓋32を剥離可能に接着した上面密閉のカップ状容器において、上記周壁6は、該周壁上面の少なくとも周方向一部16を巾広として、この巾広部分の外周部より周壁6の内面上部側へ開通する空気通路20を、該通路始端26をシール蓋32で密閉させて設け、この空気通路20は、その末端部を、容器外方への逆流液体の減勢用の狭窄部24として、末端部を除く通路部分よりも細く形成している。
【0007】
「空気通路」は、容器内部と外部とを常時連通するものではなく、上記周壁の周方向一部の外縁側からシール蓋を剥離する過程の初期段階に通路の一端(始端)が容器外部に開放されたときに開通し、上記周壁の周方向一部からシール蓋を剥離し終えるまでの間、連通路として役割を果たすものである。本明細書において「末端部」とは、空気通路の末端側の通路部分をいうものとし、末端そのものに対して一定の流路長を有する部分とする。又、末端、始端の概念については後述する。
【0008】
「巾広部分」とは、空気通路を穿設形成することができる程度の巾を有する部分をいう。
【0009】
「狭窄部」は、少なくとも、シール蓋の剥離時に容器外方へ逆流する内容液が狭窄部通過後の通路拡大により減勢されるように設ける。更に、狭窄部における流路面積は、ゼリーなどの内容物が狭窄部を容易に通り抜けできないように設定すると良い。そのためには、その流路面積は内容物の流動性が高いほど小さく設けると良い。
【0010】
第2の手段は、上記第1の手段を有し、かつ上記周壁6は、その上端部から外方突出する外向きフランジ17を有し、上記空気通路20は、その外向きフランジ17上面の周方向一部16に、該一部の外周部で始端26を止溝しかつ周壁6内面上端部に末端28を開口する通気溝を凹設させてなり、上記始端側からのシール蓋32の剥離により、通気溝始端26の上面が末端28に先行して開放されるように形成している。
【0011】
本明細書において、「始端」及び「末端」は、必ずしも空気の流入口、流出口という意味ではなく、単に空気通路を介して容器内外を連通するときの容器外方側の端部を始端、容器内方側の端部を末端と呼んでいる。後述の如く容器内部が高圧化したときには、容器内の空気は、通気溝の末端側から始端側へ排出されることになる。尚、空気通路は、該始端外方側からシール蓋を剥していったときに、容器開口面(該容器周壁内面上縁で画成する面)よりも先に始端が開放されるように設ける。又、「(始端を)止溝し」とは、該通気溝が該始端で側外方に対して閉止されていることをいうものとする。
【0012】
上記空気通路のうち、上記狭窄部を除く溝部分(主溝部)は、狭窄部よりも横方向に巾広に形成している。空気通路として2以上の通気溝を設けても良く、又、両通気溝の始端側を連結させて、例えば容器体周壁の対向端部側の外向きフランジ部分へ延びる二又状の空気通路としても良い。
【0013】
第3の手段は、上記第1の手段を有し、かつ上記周壁6は、基筒部8上端から鍔部10を介して立筒部12を起立してなり、その鍔部10の一部を立筒部12と同じ高さに隆起させ、かつこれら隆起部分13及び立筒部12との各上面を面一に連続して、これら両面で形成する巾広部分16に、上記空気通路20として通気溝を形成し、この通気溝の始端26を上記巾広部分16の外周部で止溝させるとともに、末端28を上記巾広部分16の容器周方向内縁部分に開口させて、上記始端側からのシール蓋32の剥離により、通気溝始端26の上面が末端28に先行して開放されるように形成している。
【0014】
「隆起部分」は、鍔部の一部を隆起するとともに、その後端を立筒部内面へ連続成形している。又隆起部分の上面は立筒部の対応部分上面から内方へ張り出す如く面一に連続しており、これら両面で周壁上面の巾広部分を形成している。
【0015】
第4の手段は、上記第1の手段を有し、かつ上記周壁6は、基筒部8上端から鍔部10を介して立筒部12を起立してなり、その鍔部10の一部を立筒部12と同じ高さに隆起させるとともに、これら隆起部分13及び立筒部12との各上面を面一に連続し、更に上記空気通路20は、上記隆起部分13の上面のうち該隆起部分垂壁14上端を除く部分を凹没させることで液溜め兼用のキャビティ23を形成するとともに、上記垂壁14の一部を貫通させて上記狭窄部24を穿設している。
【0016】
「キャビティ」は、液溜めとして必要な容積に形成する。該キャビティは、隆起部分の垂壁(鍔部から垂直に起立した壁部分)により画成している。
【0017】
上記狭窄部は、後述の如く隆起部分垂壁の容器周方向両側壁部分の何れか一方(又は双方)に形成することが望ましいが、上記垂壁の容器内方壁部分に形成しても良い。更に、狭窄部は、後述の如く上記垂壁の上端面を横断する切溝としてもよいが、上端部を除く垂壁部分に開口させた穿孔として形成することもできる。
【0018】
第5の手段は、上記第4の手段を有し、かつ上記狭窄部24は、上記隆起部分の垂壁14のうち容器体周方向側壁部分14aに穿設している。
【0019】
第6の手段は、上記第4の手段又は第5の手段を有し、かつ上記狭窄部24は、上記隆起部分の垂壁14の上端面を厚み方向に横断する切溝として穿設している。
【0020】
第7の手段は、上記第4の手段乃至第6の手段の何れかを有し、該立筒部12の全周に亘って、複数の隆起部分13を相互に均等な間隙31を存して形成し、各隆起部分13ごとに該空気通路20を形成している。
【0021】
ここで隆起部分の数は任意であるが、各隆起部分の容器周方向長さを、隣接する隆起部分間の距離に比べて出来るだけ大きくとることが望ましい。
【0022】
第8の手段は、第5の手段を有し、かつ上記隆起部分垂壁14の容器内方壁部分14bと立筒部12の対向部分との間に、該キャビティ23を容器周方向両半部に遮断する隔板30を設け、該隔板30上面を該シール蓋32に気密に接着している。
【0023】
「隔壁」は、上記第5の手段の如く上記隆起部分垂壁の両側壁部分にそれぞれ狭窄部としての窪みを穿設した構造において、両狭窄部の一方から内容物が流入することを防止するものである。例えば上記構造の容器に一部液状である内容物(果実汁入りフルーツなど)を収納した場合には、その容器を傾けたときに、上記両狭窄物のうち一方を液体の入口、他方を空気の出口として、上記内容物のうち液体部分がキャビティに流入する可能性があり、この液体部分は飲食に供せないと同時に見た目も悪い。しかしながら、上記キャビティを隔板で容器周方向両半部に遮断すれば、他方狭窄部を空気の排気孔とすることができないので、内容物の液体部分の流入を阻止できる。
【発明の効果】
【0024】
第1の手段に係る発明によれば、次の効果を奏する。
シール蓋を密着させた周壁6上面の外周部から容器内へ開通する空気通路20を設けたから、シール蓋剥離の際に容器内外の圧力差を解消して容器の開口部Sからの内容物の飛散を防止できる。
上記空気通路の末端部を、逆流液体減勢用の狭窄部24としたから、空気通路を介して内容液が飛び出すことを抑制することができる。
【0025】
第2の手段に係る発明によれば、上記空気通路を外向きフランジの上面に付設したから、ミルクのポーション容器などにおいても、簡易に内容物の飛散を防止できる。
【0026】
第3の手段及び第4の手段に係る発明によれば、上記周壁6は、基筒部8上端から鍔部10を介して立筒部12を起立し、鍔部の一部を立筒部と同じ高さに隆起させて、該隆起部分及び立筒部の各上面で形成する巾広部分に空気通路20を設けたから、巾広の外向きフランジを有しない既存のカップ状容器に内容物の飛出し防止機構を体裁良く組み込むことができる。
【0027】
又第3の手段に係る発明によれば、上記隆起部分13及び立筒部12の各上面で形成する巾広部分に、空気通路20としての通気溝を凹設したから、上記外向きフランジに形成する場合に比べて深く形成することができ、これにより通路の容積を大として逆流液体の受部としての機能も担保することができる。
【0028】
第4の手段に係る発明によれば、上記空気通路の液溜め兼用のキャビティとしたから、狭窄部から内容物が飛び出すことがあっても、その飛出し速度がよほど大きくない限り、内容物はキャビティ23内へ入るだけであり、空気通路の外方へは飛び散らない。
【0029】
第5の手段に係る発明によれば、上記狭窄部24は、隆起部分垂壁14の側壁部分14aに設けたので、仮に内容物が上記狭窄部24から予想外の勢いで飛び出しても、その飛出し方向は容器周方向であって容器側外方ではないので、容器外方への内容物の飛び散りを殆ど防止できる。
【0030】
第6の手段に係る発明によれば、上記狭窄部24は、隆起部分の垂壁14の上端面を厚み方向に横断する切溝としたから、該上端部を除く垂壁部分に開口する孔として穿設した場合と比較して、シール蓋を除去する前に容器体内の内容液が上記狭窄部を通ってキャビティ内へ流入し難い。
【0031】
第7の手段に係る発明によれば、上記立筒部12の全周に亘って、複数の上記隆起部分13を相互に均等な間隙31を存して形成し、各隆起部分ごとに上記空気通路20を形成したから、容器周方向のうち何れの空気通路20に対応する方向からシール蓋を剥しても対応する空気通路20を介して容器内外の圧力差を解消することができるので、便利である。
【0032】
第8の手段に係る発明によれば、キャビティ23を2分する隔板30を設けたから、既述の如く上記キャビティ23の容器周方向両側に形成した2つの狭窄部24のうち一方を内容物の入口、他方を空気の出口として、内容物が上記キャビティ内へ流入することで飲食などに供することができなくなり、或いは体裁が悪くなるなどの不都合を回避できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
図1から図2は、本発明の第1実施形態に係るカップ状容器を示しており、この容器は、容器体2とシール蓋32とで構成されている。
【0034】
容器体2は、底壁4周縁から略円筒形の周壁6を起立している。該周壁の上端からは巾広の外向きフランジ17を外方へ突出している。該外向きフランジの前部は、前方への張出し板部17aとしており、該張出し板部の先端には破断線を左右方向へ横設している。
【0035】
上記外向きフランジ17の上面には、空気通路20が形成されている。この空気通路は、上記外向きフランジの上面を浅く凹没させてなる通気溝として形成されている。図示の空気通路は、上記張出し板部17aの前寄り部分を始端26として、周壁6左右側方の外向きフランジ部分へそれぞれ延びる二又状の主溝部22と、該主溝部の後端部から容器内方へ屈折して周壁6内縁左右両部へ突入する狭窄部24とで形成している。該狭窄部24の内端に形成する空気通路の末端28は、周壁6内方へ開口している。この末端を除く空気通路20の周縁部分は、上記始端26を含めて、外向きフランジ17の外縁及び周壁6内縁から離して形成しており、後述のシール蓋の貼着により気密にシールされるように形成されている。又、上記始端26は、上記破断線19よりも後方に位置させている。
【0036】
シール蓋32は、上記周壁6上面に対応した形状の蓋板を有し、該蓋板の下面周辺部を上記周壁6上面に剥離可能に接着しており、周壁6の開口面を気密かつ液密に密閉している。シール蓋32の下面は上記空気通路20の上面を閉塞している。
【0037】
上記構成において、図1の状態から張出し板部17aの先端部を摘んで、上後方へ引っ張るとシール蓋32が周壁6上面の前縁縁側から剥がれ、空気通路20の始端26側が開放され、容器内外の圧力差を解消する。このとき、シール蓋32は依然として上記周壁6の開口面を閉塞しているので、シール蓋を剥ぎ取るときに力が入りすぎても、上記開口面から内容物が飛び出すことがない。更にシール蓋を引っ張ると、該蓋を容器体から除去することができる。
【0038】
以下、本発明の他の実施形態について説明する。この説明において、第1実施形態と同じ構成については同一符号を付することで解説を省略する。
【0039】
図3から図5は、本発明の第2実施形態に係るカップ状容器を示している。本実施形態は、空気通路としての通気溝を周壁内方に形成したものである。
【0040】
即ち、本実施形態においては、上記周壁6は、図3左半部に示す如くテーパ状に上方へ拡開する基筒部8の上端から、鍔部10を介して円筒形の立筒部12を短く起立している。そして、この上記鍔部10の周方向一部(図示例では同図右側に表われる前部)を、立筒部12と同じ高さに隆起させている。この隆起部分13は、鍔部10から垂直に起立する垂壁14と該垂壁上面を閉塞する上壁とで図3に示す如く中空に形成している。又、上記垂壁14は、基筒部8上端から起立する円弧状の内方壁部分14b(図示例では後壁部分)と、容器周方向両側の側壁部分(図示例では左右側壁部分)14aとで形成している。又、上記隆起部分13の上面は、上記立筒部12の輪郭に対応して円弧状に湾曲した帯形に形成しており、その容器内外方向の巾に比べて周方向に長く設けている。
【0041】
この隆起部分13の上面と該隆起部分に隣接する立筒部12部分上面とは面一に連続して、巾広部分16を形成している。この巾広部分16の内縁部分と巾広部分を除く周壁6上面内縁部分とは、周壁6の開口面Sを画成している。更に又、図示例では該立筒部12の上部に、外向きフランジを介して下外方へ突出する折返し筒部18を付設している。又、上記巾広部分16には空気通路20として通気溝を穿設する。
【0042】
この空気通路20は、主溝部22と狭窄部24とで形成している。上記主溝部22は、上記隆起部分13の巾方向中間部に沿って左右方向へ円弧状に延びており、隆起部分の左右両側縁に開口する狭窄部24に連続している。又上記主溝部22の左右方向中間部から前方へ切り込ませて、該切込み前端を空気通路20の始端26として止溝させている。この始端26は、図5に示す如く上記隆起部分の左右両側縁前端を結ぶ直線L1よりも前方に位置させるものとする。他方、上記狭窄部24の各先端で形成する末端28は、常時開口している。上記主溝部22は深溝状に形成しており、左右外方へ向かって徐々に横巾が窄まる狭窄部24と連続成形させて、この狭窄部を通過して内容液が逆流するときに流路面積の急拡大により液体の速度が減殺されるように設ける。主溝部と狭窄部とは同じ深さに形成してもよいが、狭窄部が左右外方へ向かって次第に浅くなるように形成しても良い。
【0043】
又、シール蓋32は、蓋板一端から摘み片34を突出しており、該摘み片が上記容器体2周壁6の空気通路の始端26よりも容器外方へ突出するようにシール蓋32を位置合わせしている。
【0044】
尚、上記図示例では、空気通路20の両末端部分に狭窄部を設けているが、その一方の狭窄部を省略しても良い。
【0045】
上記構成において、図3の状態から摘み片34を把持し、図5に矢示する如く容器内方(後方)へ引っ張るとシール蓋32が周壁6上面の外縁側から剥がれ、空気通路20の始端26側が開放される。同図に想像線で示すシール蓋32と周壁6上面との剥離線L2が空気通路20の始端26に到達すると、上記空気通路20は容器の内部と外部とを連通しているとともに、隆起部分の垂壁14の内方壁部分14bに到達するまでは、シール蓋32は依然として上記周壁6の開口面Sを閉塞している。容器体2内部が予め負圧化している場合には、この段階で図5に矢印で示す如く外気が空気通路20の始端26から末端28を経て容器体内へ流入し、容器内外の圧力差を解消する。又、当初容器体2内部が負圧化しておらず、反対にシール蓋の剥離の際に周壁6を摘む指に力が入って容器体内部が高圧化される場合には、図5に示す矢印とは逆向きに容器体内部の空気が空気通路20の末端28から始端26へ排気され、容器内外の圧力差が解消される。
【0046】
更にシール蓋32を同じ方向へ引っ張ると、容器周壁6の開口面Sが外部に開放され、シール蓋32を剥離することができるが、上記開口面Sの開放の際には空気通路20を介して容器内外の圧力差が解消されているので、開口面Sから内容物が飛び散ることがない。
【0047】
図6から図9は、本発明の第3実施形態を示している。本実施形態では、既述空気通路を液溜め兼用のキャビティ23と狭窄部24とで形成している。
【0048】
キャビティ23は、隆起部分13の上面のうち容器内部に臨む上縁部分(隆起部分垂壁14の上面)を除く中側部分を深く凹没させて形成しており、該キャビティの底壁を図6に示す如く鍔部10と同じ高さに形成している。該キャビティ23の開口縁の容器外方部分は、該キャビティに隣接する立筒部12部分の内面上縁で形成しており、この図示例では、この内面上縁を図8に示す如く円弧状として、上記隆起部分13の左右両側縁前端を結ぶ直線L1よりも外方へ上記円弧が張り出すように形成し、この円弧状の任意の一箇所を空気通路20の始端としている。このとき、容器周壁6の形状を円筒形とするときには、シール蓋32の剥離により上記始端26が開放される前に容器の開口面Sが開くことがないように、上記キャビティ23を周方向に沿って長く設けることが望ましい。もっとも容器周壁の形状は、例えば四角筒形その他適宜変更することができ、この場合には、上記キャビティ23の一部が上記直線L1から容器外方へはみ出すように適宜構成を変更すればよい。
【0049】
狭窄部24は、上記隆起部分垂壁14の容器周方向両側壁部分14a、14aの上端面長手方向中間部に、キャビティ23と容器体内部とを連通する窪みとして穿設している。図示の窪みは、キャビティ23の内側から外側へ行くに従って先細りとなるテーパ形状としている。
【0050】
本実施形態において、キャビティ23は、狭窄部24から飛び出した内容物の受部としての機能を有している。このため、キャビティ23の容器内外方向の巾が狭窄部24の巾に比べて大としており、又、キャビティ23の深さも狭窄部24のそれに比べて大としている。又、隆起部分13の容器周方向側壁部分14a及び容器内方壁部分14bとをそれぞれできるだけ肉薄として、内容物の受け面に相当するキャビティ23の開口面を大きく設計することが望ましい。
【0051】
該構成において、図8に2点鎖線で示す摘み片34を把持して、図9に白抜き矢印で示す如く引っ張ると、空気通路20の始端26側が開放され、これにより、予め容器体2内部が負圧化している場合には、上記空気通路20の始端26から狭窄部24を形成する末端28部分を介して外気が流入し、容器内外の圧力差が解消される。尚、仮にその圧力差が大きいために、容器の内容物が上記狭窄部24から飛び出することがあったとしても、その飛び出し方向は容器周方向であるので、上記内容物は、図7及び図8に矢示する如く当該周方向に細長く設けたキャビティ23内へ落ちるに過ぎず、容器の外方へ飛び散ることを防止できる。又、容器内部が高圧化している場合も同様の効果が得られる。
【0052】
図10から図12は、本発明の第4実施形態を示している。この実施形態は、第3実施形態のキャビティ23の長手方向中間部に、該キャビティ23を上記周方向両半部に気密に遮断する隔板30を設けたものである。
【0053】
この隔板30は、上記隆起部分垂壁14の内方壁部分14bの周方向中間部と立筒部12の対向面部分中間部とを連結したものである。該隔板30の下端部は上記キャビティ23の底面に連続している。又隔板30と隆起部分13と立筒部12との各上面はそれぞれ面一に形成している。
【0054】
これら各面とシール蓋32の下面とはそれそれ液密かつ気密に接着され、該シール蓋32下面への隔板30上面の密接により、上記キャビティ23の周方向両半部は気密に遮断されている。
【0055】
このような構成とした理由は、次の通りである。第3実施形態で述べた如く上記キャビティ23は容器周方向にある程度長く設けることが望ましいが、そうするとキャビティ23の内容量が相当に大きくなる。既述の如く隆起部分垂壁14の側壁部分14aにそれぞれ狭窄部を穿設した構造のものでは、容器体を不意に傾けた場合に、上記両狭窄部のうち、一方の狭窄部を内容物の入口とし、他方の狭窄部を空気の出口として内容物がキャビティの中に入って商品価値を低下させるおそれがある。そこでキャビティ内への内容物の流入を阻止するために上記隔板30を設けたのである。
【0056】
図13は、本発明の第5実施形態を示している。この実施形態は、上記第4実施形態における隆起部分13を、上記鍔部10及び立筒部12の全周に小間隙31を存して複数個形成したものである。この実施形態では、シール蓋32を上記立筒部よりも大径化として、該立筒部上端部からシール蓋32の全周が側外方へ突出するように設けると良い。又、この場合には、上記各隆起部分13の始端位置に対応して、摘み箇所を表すマークなどを表示しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る容器の斜視図である。
【図2】図1容器の容器体のシール蓋貼着前の状態での平面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る容器の縦断面図である。
【図4】図3容器の分解斜視図である。
【図5】図4に示す容器体の要部拡大図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る容器の縦断面図である。
【図7】図6容器の分解斜視図である。
【図8】図7に示す容器体の要部拡大図である。
【図9】図6容器の使用状態説明図である。
【図10】本発明の第4の実施形態に係る容器の分解斜視図である。
【図11】図10容器のIX−IX方向縦断面図である。
【図12】図10に示す容器体の要部拡大図である。
【図13】本発明の第5の実施形態に係る容器の容器体の平面図である。
【符号の説明】
【0058】
2…容器体 4…底壁 6…周壁 8…基筒部 10…鍔部 12…立筒部
13…隆起部分
14…垂壁 14a…側壁部分 14b…容器内方壁部分 16…巾広部分
17…外向きフランジ 17a…張出し板部 18…折返し筒部 19…破断線
20…空気通路 22…主溝部 23…キャビティ
24…狭窄部 26…始端 28…末端 30…隔板 31…間隙
32…シール蓋 34…摘み片
【特許請求の範囲】
【請求項1】
有底容器体2の周壁6上面へ、シール蓋32を剥離可能に接着した上面密閉のカップ状容器において、上記周壁6は、該周壁上面の少なくとも周方向一部16を巾広として、この巾広部分の外周部より周壁6の内面上部側へ開通する空気通路20を、該通路始端26をシール蓋32で密閉させて設け、この空気通路20は、その末端部を、容器外方への逆流液体の減勢用の狭窄部24として、末端部を除く通路部分よりも細く形成したことを特徴とする、カップ状容器。
【請求項2】
上記周壁6は、その上端部から外方突出する外向きフランジ17を有し、上記空気通路20は、その外向きフランジ17上面の周方向一部16に、該一部の外周部で始端26を止溝しかつ周壁6内面上端部に末端28を開口する通気溝を凹設させてなり、上記始端側からのシール蓋32の剥離により、通気溝始端26の上面が末端28に先行して開放されるように形成したことを特徴とする、請求項1記載のカップ状容器。
【請求項3】
上記周壁6は、基筒部8上端から鍔部10を介して立筒部12を起立してなり、その鍔部10の一部を立筒部12と同じ高さに隆起させ、かつこれら隆起部分13及び立筒部12との各上面を面一に連続して、これら両面で形成する巾広部分16に、上記空気通路20として通気溝を形成し、この通気溝の始端26を上記巾広部分16の外周部で止溝させるとともに、末端28を上記巾広部分16の容器周方向内縁部分に開口させて、上記始端側からのシール蓋32の剥離により、通気溝始端26の上面が末端28に先行して開放されるように形成したことを特徴とする、請求項1記載のカップ状容器。
【請求項4】
上記周壁6は、基筒部8上端から鍔部10を介して立筒部12を起立してなり、その鍔部10の一部を立筒部12と同じ高さに隆起させるとともに、これら隆起部分13及び立筒部12との各上面を面一に連続し、更に上記空気通路20は、上記隆起部分13の上面のうち該隆起部分垂壁14上端を除く部分を凹没させることで液溜め兼用のキャビティ23を形成するとともに、上記垂壁14の一部を貫通させて上記狭窄部24を穿設してなることを特徴とする、請求項1記載のカップ状容器。
【請求項5】
上記狭窄部24は、上記隆起部分の垂壁14のうち容器体周方向側壁部分14aに穿設したことを特徴とする、請求項4記載のカップ状容器。
【請求項6】
上記狭窄部24は、上記隆起部分の垂壁14の上端面を厚み方向に横断する切溝として穿設したことを特徴とする、請求項4又は請求項5記載のカップ状容器。
【請求項7】
該立筒部12の全周に亘って、複数の隆起部分13を相互に均等な間隙31を存して形成し、各隆起部分13ごとに該空気通路20を形成したことを特徴とする、請求項4乃至請求項6の何れかに記載のカップ状容器。
【請求項8】
上記隆起部分垂壁14の容器内方壁部分14bと立筒部12の対向部分との間に、該キャビティ23を容器周方向両半部に遮断する隔板30を設け、該隔板30上面を該シール蓋32に気密に接着したことを特徴とする、請求項5に記載のカップ状容器。
【請求項1】
有底容器体2の周壁6上面へ、シール蓋32を剥離可能に接着した上面密閉のカップ状容器において、上記周壁6は、該周壁上面の少なくとも周方向一部16を巾広として、この巾広部分の外周部より周壁6の内面上部側へ開通する空気通路20を、該通路始端26をシール蓋32で密閉させて設け、この空気通路20は、その末端部を、容器外方への逆流液体の減勢用の狭窄部24として、末端部を除く通路部分よりも細く形成したことを特徴とする、カップ状容器。
【請求項2】
上記周壁6は、その上端部から外方突出する外向きフランジ17を有し、上記空気通路20は、その外向きフランジ17上面の周方向一部16に、該一部の外周部で始端26を止溝しかつ周壁6内面上端部に末端28を開口する通気溝を凹設させてなり、上記始端側からのシール蓋32の剥離により、通気溝始端26の上面が末端28に先行して開放されるように形成したことを特徴とする、請求項1記載のカップ状容器。
【請求項3】
上記周壁6は、基筒部8上端から鍔部10を介して立筒部12を起立してなり、その鍔部10の一部を立筒部12と同じ高さに隆起させ、かつこれら隆起部分13及び立筒部12との各上面を面一に連続して、これら両面で形成する巾広部分16に、上記空気通路20として通気溝を形成し、この通気溝の始端26を上記巾広部分16の外周部で止溝させるとともに、末端28を上記巾広部分16の容器周方向内縁部分に開口させて、上記始端側からのシール蓋32の剥離により、通気溝始端26の上面が末端28に先行して開放されるように形成したことを特徴とする、請求項1記載のカップ状容器。
【請求項4】
上記周壁6は、基筒部8上端から鍔部10を介して立筒部12を起立してなり、その鍔部10の一部を立筒部12と同じ高さに隆起させるとともに、これら隆起部分13及び立筒部12との各上面を面一に連続し、更に上記空気通路20は、上記隆起部分13の上面のうち該隆起部分垂壁14上端を除く部分を凹没させることで液溜め兼用のキャビティ23を形成するとともに、上記垂壁14の一部を貫通させて上記狭窄部24を穿設してなることを特徴とする、請求項1記載のカップ状容器。
【請求項5】
上記狭窄部24は、上記隆起部分の垂壁14のうち容器体周方向側壁部分14aに穿設したことを特徴とする、請求項4記載のカップ状容器。
【請求項6】
上記狭窄部24は、上記隆起部分の垂壁14の上端面を厚み方向に横断する切溝として穿設したことを特徴とする、請求項4又は請求項5記載のカップ状容器。
【請求項7】
該立筒部12の全周に亘って、複数の隆起部分13を相互に均等な間隙31を存して形成し、各隆起部分13ごとに該空気通路20を形成したことを特徴とする、請求項4乃至請求項6の何れかに記載のカップ状容器。
【請求項8】
上記隆起部分垂壁14の容器内方壁部分14bと立筒部12の対向部分との間に、該キャビティ23を容器周方向両半部に遮断する隔板30を設け、該隔板30上面を該シール蓋32に気密に接着したことを特徴とする、請求項5に記載のカップ状容器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−182355(P2006−182355A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−375085(P2004−375085)
【出願日】平成16年12月24日(2004.12.24)
【出願人】(000006138)明治乳業株式会社 (265)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月24日(2004.12.24)
【出願人】(000006138)明治乳業株式会社 (265)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】
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