説明

カバーシール構造

【課題】 圧縮時のカバーまたはベースに加わる反力が小さく、多く圧縮した場合でもカバーまたはベースがガスケット圧縮時の反力に負けることがなく、また、ガスケットの厚さ(高さ)が幅に対し大きい場合でもガスケットが倒れることがなく、安定したシールを確保でき、さらに、減衰可能周波数帯域を広くとることができるカバーシール構造を提供する。
【解決手段】 ベースとカバーのシール部位において、いずれか一方のシール部位にガスケットが装着され、ベースにカバーを被嵌すると他方のシール部位にガスケットが当接して圧縮され、ベースとカバーとの間をシールするカバーシール構造であって、
他方のシール部位であるガスケットとの当接部分が、ガスケット幅方向で圧縮量を変化させるような凹凸形状に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ハードディスクドライブ等の電子機器類、携帯電話等の携帯電子機器類等のベースとカバー間をガスケットでシールするカバーシール構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ハードディスクドライブ(以下、HDDと称す)等の電子機器類や携帯電話等の携帯電子機器類、等のベースとカバー間は、ガスケットでシール(密閉)されている。このシールは、外部からの塵埃や水分等の異物の侵入を防止したり、及び遮音のために行われる。
遮音とは、作動音を外部へ流出させないこと(吸音)に加え、例えば、HDD作動時にヘッドアクチュエーター等の作動振動が、ベース、カバーへと伝達され、カバーが太鼓となって音を発生させることを防止するために、ベース振動をカバーへ伝達させないことである。
例えば、図4に示すようにHDDケース1のベース2とカバー3の間はガスケット11によってシールされている。この図4のガスケット11は、カバー3のシール部位に粘着剤12にて接着されている場合を示しており、カバー3をベース2に被嵌してネジ固定すると、ガスケット11が圧縮されてシールされる。
【0003】
ガスケットは、例えば、ウレタンアクリレート系およびポリオレフィン系エラストマーを材料とし、その成形は、射出成形によってカバーと一体成形させる方法(例えば、特許文献1参照)、液状の材料をディスペンサーを操作しながら紐状に塗出する方法(例えば、特許文献2参照)および予め所定形状に形成されたガスケットをカバーへ貼り付ける方法(例えば、特許文献3参照)等がある。予め所定形状に形成されたガスケットをカバーへ貼り付ける方法の場合は、幅広のシートからプレス等によって所定形状に打ち抜きガスケットを形成した後、接着剤を塗布して貼り付ける方法や、樹脂フィルムへ所定形状を射出成形し、フィルムと反対側のガスケット面に接着剤を塗布し貼り付けた後、フィルムを剥がす方法がある。
【0004】
そして、射出成形によってカバーと一体成形させる方法や、液状の材料をディスペンサーを操作しながらひも状に塗出する方法で、ガスケットを形成すると、ガスケットの形状は図5(a)(b)に示すような断面椀型11aや断面だるま型11bとなる。
しかし、予め所定形状に形成されたガスケットをカバーへ貼り付ける場合のガスケットは、幅広のシートから打ち抜き形成することが多く、そのためガスケットの形状は断面矩形状となり、使用時(シール時)には、図6(a)に示すように圧縮されるためガスケット11を挟んでカバー3とベース2との間に図6(b)に示すように面圧Pが発生する。断面椀型形状や断面半円形状でも面圧は発生する。
【特許文献1】特開2003−80555号公報
【特許文献2】特開2001−160279号公報(段落番号0005)
【特許文献3】特開2002−71022号公報(段落番号0015、0016)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、断面矩形状のガスケットにおいては、ガスケット圧縮量に影響するガスケット厚さ(高さ)、カバーおよびベース寸法がばらついたとき、シール目的を満足できない場合があった。即ち、圧縮量が小さい場合、外部との遮断(シール性)が不十分であったり、圧縮量が大きいとカバー組み付け時に、図7に模式的に示すようにガスケット11の反力にカバー13が負けて、締結ネジ14、14間でカバー13が変形を起こし、HDDケース外周寸法を満足しない、という課題があった。
【0006】
また、最近のHDD小型化によって、ガスケット取り付け面のスペースが少なくなっており、その結果、ガスケット幅が、ガスケット厚さ(高さ)に対して小さくなり、図8(a)(b)に模式的に示すように図8(a)の状態から(b)のように圧縮時に倒れ込んでしまい、シール機能、遮音機能、等の機能維持ができないという課題があった。
【0007】
さらに、前述したようにベース振動が、ガスケットを経由してカバーに伝達され、カバーが振動し、この振動数が人間の可聴領域となると、使用者にとって耳障りな音となる。よってベース振動の可聴波数域である1から4KHzの周波数をガスケットを使って制限することが必要になる。この周波数の振動を制振するために、ガスケットの材料選定、ガスケット矩形であるための圧縮量を選定するが、ガスケット圧縮量が一定となり、1〜4KHzの全域を制振することが難しい課題があった。
【0008】
この発明は、このような課題を解決せんと提案されたものであり、その目的は、圧縮時のカバーまたはベースに加わる反力が小さく、多く圧縮した場合でもカバーまたはベースがガスケット圧縮時の反力に負けることがなく、また、ガスケットの厚さ(高さ)が幅に対し大きい場合でもガスケットが倒れることがなく、安定したシールを確保でき、さらに、減衰可能周波数帯域を広くとることができるカバーシール構造の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため、この発明のカバーシール構造は、ベースとカバーのシール部位において、いずれか一方のシール部位にガスケットが装着され、ベースにカバーを被嵌すると他方のシール部位にガスケットが当接して圧縮され、ベースとカバーとの間をシールするカバーシール構造であって、
他方のシール部位であるガスケットとの当接部分が、ガスケット幅方向で圧縮量を変化させるような凹凸形状に形成されていることを特徴とする。
また、前記凹凸形状は、ガスケット幅方向および/またはガスケット長手方向で、シール部位の位置によってガスケット圧縮量が変化するように形状を異にさせていることを特徴とする。
前記カバーシール構造の凹凸形状は、ガスケット圧縮時に所定位置に案内される凹凸形状が好ましく、好ましい凹凸形状として断面V字形または断面山形の形状を挙げることができる。
【0010】
これによりガスケットは、機能を発揮するよう部分的に圧縮させることができる。従って、部分的に効率よく圧縮させることで、圧縮時のカバーまたはベースに加わるガスケットの反力を小さくでき、フラットな全面で受ける場合と比べ、カバーおよびベースのシール部位面にガスケット圧縮方向でばらつきがあり、多く圧縮した場合でもカバーまたはベースが、ガスケット圧縮時の反力に負けることがなくなる。
また、ガスケットの厚さ(高さ)が幅に対し大きい場合でも、凹凸形状が圧縮時のガスケットの倒れるのを防止するので、安定したシールが確保できる。特に、凹凸形状が断面V字形状であると、圧縮時にガスケットが両側の凸部間に案内されるので適正位置が保持できる。
また、凹凸形状によってガスケットの圧縮量を断面方向で部分的に変化させることができる。これにより減衰可能周波数帯域を広くすることができる。
しかも、凹凸形状が、ガスケット幅方向および/またはガスケット長手方向で、シール部位の位置によってガスケット圧縮量を変化させるように形状を異にすると、シール部位の位置によってガスケット圧縮量が変化するので、さらに減衰可能周波数帯域を一層広くすることができ、減衰性能もさらに向上できる。
なお、凹凸形状では深さ(低さ)、凸形状では高さ(以下、凹凸形状の高低と称す)を異にするだけでも、ガスケット圧縮量は変化するので、この発明では、高低を異にすることもガスケット圧縮量を変化させる凹凸形状に含まれる。
【0011】
また、この発明のカバーシール構造の前記ベースとカバーのシール部位は、HDDケースにおけるベースとカバーのシール部位であることを特徴とする。
これによりHDDケースのシールおよび遮音を図ることができる。
【発明の効果】
【0012】
この発明のカバーシール構造によれば、ベースとカバーのシール部位において、いずれか一方のシール部位にガスケットが装着され、ベースにカバーを被嵌すると他方のシール部位にガスケットが当接して圧縮され、ベースとカバーとの間をシールするカバーシール構造であって、
他方のシール部位であるガスケットとの当接部分が、ガスケット幅方向で圧縮量を変化させるような凹凸形状に形成されているので、次のような効果を奏する。
【0013】
(1)ガスケットは、凹凸形状で機能を発揮するよう部分的に圧縮させることができるので、部分的に圧縮させることで圧縮時のカバーまたはベースに加わるガスケットの反力を小さくできる。
(2)従って、ブラケットをフラットな全面で受ける場合と比べ、カバーおよびベースのシール部位面にガスケット圧縮方向でばらつきがあり、多く圧縮した場合でもカバーまたはベースが、ガスケット圧縮時の反力に負けることがなく、常に正常な状態を維持できる。
【0014】
(3)ガスケットの厚さ(高さ)が幅に対し大きい場合でも、凹凸形状で圧縮時のガスケットの倒れるのが防止されるので、正常姿勢が保持され、安定したシールが確保できる。
【0015】
(4)凹凸形状によってガスケットの圧縮量を断面方向で部分的に変化させることができるので、部分的にガスケット圧縮量を変化させることで、ベース振動の全ての可聴周波数帯域の減衰を可能にすることができる。即ち、ガスケット断面方向で部分的に圧縮量を変化させることで、減衰可能周波数帯域を広くすることができる。
【0016】
(5)従って、従来、半円断面形状を有したガスケットの場合は、矩形形状のガスケットに比べてガスケット厚さ(高さ)、カバー、ベースの高さ方向の寸法がばらついた場合でも、シール性能保持が可能であるが、圧縮後は、図6のようになり、部分的にガスケット圧縮量を変化させることができず、ベース振動(例えば、HDD作動時のベース振動)の内、特定の周波数帯域のみを減衰することしかできなかったが、この発明によれば半円断面形状のガスケットであっても、断面方向で部分的にガスケット圧縮量を変化させることができるので、ベース振動の全ての可聴周波数帯域の減衰ができる。
【0017】
(6)従って、この発明のカバーシール構造は、HDDケースに適用してHDDケースのシールおよび遮音を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、この発明の実施の形態を、図面と共に詳細に説明する。図1(a)は、この発明の第1の実施の形態を示すカバーシール構造の断面図、(b)はこのカバーシール構造のガスケットにおけるカバーとベース間に発生する面圧を示すグラフ図である。
【0019】
この実施の形態は、HDDケース1のベース2とカバー3との間におけるカバーシール構造を例に示している。このカバーシール構造は、HDDケース1のベース2とカバー3のシール部位4、5において、いずれか一方のシール部位、本例ではカバー3のシール部位5にガスケット7が装着され、ベース2にカバー3を被嵌すると他方のシール部位、本例では、ベース2のシール部位4にガスケット7が当接して圧縮され、ベース2とカバー3との間をシールするカバーシール構造であって、他方のシール部位、本例ではベース2のシール部位4であるガスケット7との当接部分4aが、ガスケット7の幅方向で圧縮量を変化させるような凹凸形状6に形成されている。本例では、凹凸形状6として断面V字形状6aを示している。
【0020】
この図1(a)に示すカバーシール構造では、ガスケット7が当接するベース2の当接部分4aは、凹凸形状6が断面V字形状6aなので、ガスケット7は圧縮時に両側の凸部8、8側で圧縮量が多く圧縮されるので、面圧も強く発生し、中央側は圧縮量が少ないので面圧も弱くしか発生しない。従って、ガスケット7におけるカバー3とベース2間に発生する面圧は、図1(b)に示すようになる。
従って、ガスケット7は、その1部分である幅方向における主に両側が圧縮されることとなるので、圧縮時のカバー3またはベース2に加わるガスケット7の反力を小さくでき、フラットな全面で受ける場合と比べ、カバー3およびベース2のシール部位5、4面にガスケット圧縮方向でばらつきがあり、多く圧縮した場合でもカバー3またはベース2が、ガスケット7圧縮時の反力に負けることがない。
【0021】
また、ガスケット7が当接して圧縮されるベース2の当接部分4aは、断面V字形状6aなので、圧縮時、ガスケット7は、断面V字形状6aの両側の凸部8、8間に案内されるので、ガスケット7の厚さ(高さ)が幅に対して大きい場合でも、ガスケット7の倒れるので防止されるし、適正な位置が保持されて安定したシールが確保される。
【0022】
また、断面V字形状6aによってガスケット7の圧縮量は、両側の凸部8側が多く、中央側に向かって少なくなるので、これによりガスケット幅方向で圧縮量が変化し、ベース2振動の可聴周波数帯域の減衰可能周波数帯域を広くすることができる。
【0023】
ガスケット7の形状は、本例では断面矩形形状で示しているが、これに制限されるものではなく、例えば、断面椀型や断面だるま型等も包含する。
また、ガスケット7の形成方法も特に制限されるものではなく、従来公知の手段を採用し得る。例えば、射出成形によってカバーと一体成形させる方法、液状の材料をディスペンサーを操作しながらひも状に塗出する方法、予め所定形状に形成されたガスケットをカバーに貼り付ける方法、等を採用し得る。
また、ガスケット7の材料も、特に制限があるわけではなく、従来公知のものを採用できる。例えば、ウレタンアクリレート系およびポリオレフィン系エラストマーを例示することができる。
【0024】
図2(a)は、前記第1の実施の形態の変形例を示す断面図であり、同図(b)はこのカバーシール構造のガスケットにおけるカバーとベース間に発生する面圧を示すグラフ図である。
本例は、ガスケット7が当接するベース2の当接部分4aに形成された凹凸形状6としての断面V字形状6aが、平面より突出した突条9に形成されているものであって、他は前記第1の実施の形態と同様であるので、同一符号を付して他の詳細な説明は省略する。本例のガスケット7におけるカバー3とベース2間に発生する面圧も、図2(b)に示すように前記第1の実施の形態の図1(b)とほぼ同じ面圧を示し、その作用、効果も前記第1の実施の形態と同様である。
【0025】
図3(a)は、この発明の第2の実施の形態を示すカバーシール構造の断面図、(b)はこのカバーシール構造のガスケットにおけるカバーとベース間に発生する面圧を示すグラフ図である。
この第2の実施の形態のカバーシール構造は、ガスケット7が当接するベース2の当接部分4aに、凹凸形状6として断面山形形状6bが形成されている場合であって、他は前記第1の実施の形態と同様であるので、同一構成要素には同一符号を付して他の詳細な説明は省略する。
【0026】
この図3(a)に示すカバーシール構造では、ガスケット7が当接するベース2の当接部分4aは、凹凸形状6が断面山形形状6bなので、ガスケット7は圧縮時に中央の凸部10で圧縮量が多く圧縮されるので、それに対応して中央で面圧が強く発生し、両側に向かうに従って圧縮量も徐々に少なくなるので、発生する面圧も徐々に弱くなる。従って、ガスケット7におけるカバー3とベース2間に発生する面圧は、図3(b)に示すようになる。
【0027】
従って、ガスケット7は、その1部分である幅方向における主に中央が圧縮されることになるので、圧縮時のカバー3またはベース2に加わるガスケット7の反力を小さくでき、フラットな全面で受ける場合と比べ、カバー3およびベース2のシール部位5、4面にガスケット圧縮方向でばらつきがあり、多く圧縮した場合でもカバー3またはベース2がガスケット7圧縮時の反力に負けることがない。
また、断面山形形状6bによってガスケット7の圧縮量は、中央の凸部10部分が多く両側に向かって少なくなるので、これによりガスケット7の幅方向で圧縮量が変化し、ベース2振動の可聴周波数帯域の減衰可能周波数帯域を広くすることができる。
【0028】
なお、前記実施の形態では、ベース2のシール部位4に凹凸形状6を形成し、カバー3のシール部位5にガスケット7を装着した場合を例に説明しているが、これはベース2のシール部位4にガスケット7を装着し、カバー3のシール部位5に凹凸形状6を形成してもよい。
しかして、ベース2とカバー3のシール部位4、5において、いずれか一方のシール部位4か5にガスケット7が装着され、他方のシール部位5か4にガスケット幅方向で圧縮量を変化させるような凹凸形状6が形成されているカバーシール構造によれば、圧縮時のカバーまたはベースに加わる反力が小さく、多く圧縮した場合でもカバーまたはベースがガスケット圧縮時の反力に負けることがなく、また、ガスケットの厚さ(高さ)が幅に対し大きい場合でもガスケットが倒れることがなく、安定したシールを確保でき、さらに、減衰可能周波数帯域を広くとることができるし、凹凸形状6の形状を変化させることによって、機能、作用、効果を適宜選択できることがよく理解できる。
【0029】
また、この発明のカバーシール構造は、凹凸形状6が、ガスケット幅方向および/またはガスケット長手方向で、シール部位4、5の位置によって、ガスケット圧縮量が変化するように形状を異にさせてもよい。ここでのシール部位の位置によって凹凸形状が異なるとは、凹凸形状の高低を異にすることも包含する。
これにより全てのシール部位において伝達される振動等の可聴周波数は、全て同じわけではないので、シール部位の位置によって生ずる可聴周波数の減衰に効果のある凹凸形状を選択して実施することができ、減衰可能周波数帯域を一層広くすることができるし、減衰性能も向上できる。
【0030】
なお、前記実施の形態は、この発明を制限するものではなく、この発明は、要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形が許容される。
【産業上の利用可能性】
【0031】
この発明は、HDDケースだけでなく、他の電子機器類、携帯電話等の通信電子機器や携帯電子機器類等にも広く適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】この発明の第1の実施の形態を示すカバーシール構造の断面図(a)およびこのカバーシール構造のガスケットにおけるカバーとベース間に発生する面圧を示すグラフ図(b)である。
【図2】第1の実施の形態の変形例を示すカバーシール構造の断面図(a)およびこのカバーシール構造のガスケットにおけるカバーとベース間に発生する面圧を示すグラフ図(b)である。
【図3】この発明の第2の実施の形態を示すカバーシール構造の断面図(a)およびこのカバーシール構造のガスケットにおけるカバーとベース間に発生する面圧を示すグラフ図(b)である。
【図4】ハードディスクドライブケースのシール構造の従来例を示す断面図である。
【図5】ガスケットの従来例を示す断面図(a)(b)である。
【図6】従来例のガスケットの作用を説明する断面説明図(a)およびその発生する面圧のグラフ図(b)である。
【図7】ガスケットの反力にカバーが負けた状態を模式的に示す断面説明図である。
【図8】従来のガスケットの使用時の作用を模式的に示す断面説明図(a)(b)である。
【符号の説明】
【0033】
1 ハードディスクドライブ(HDD)ケース
2 ベース
3 カバー
4 ベースのシール部位
4a ガスケットの当接部分
5 カバーのシール部位
6 凹凸形状
6a 断面V字形状
6b 断面山形形状
7 ガスケット
8 凸部
9 凸条
10 凸部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースとカバーのシール部位において、いずれか一方のシール部位にガスケットが装着され、ベースにカバーを被嵌すると他方のシール部位にガスケットが当接して圧縮され、ベースとカバーとの間をシールするカバーシール構造であって、
他方のシール部位であるガスケットとの当接部分が、ガスケット幅方向で圧縮量を変化させるような凹凸形状に形成されていることを特徴とするカバーシール構造。
【請求項2】
前記凹凸形状は、ガスケット幅方向および/またはガスケット長手方向で、シール部位の位置によってガスケット圧縮量が変化するように形状を異にさせていることを特徴とする請求項1記載のカバーシール構造。
【請求項3】
前記凹凸形状は、ガスケット圧縮時に所定位置に案内される凹凸形状である請求項1または2記載のカバーシール構造。
【請求項4】
前記凹凸形状は、断面V字形または断面山形である請求項1乃至3のいずれかに記載のカバーシール構造。
【請求項5】
前記ベースとカバーのシール部位は、ハードディスクドライブケースにおけるベースとカバーのシール部位である請求項1または2記載のカバーシール構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−232167(P2008−232167A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−68569(P2007−68569)
【出願日】平成19年3月16日(2007.3.16)
【出願人】(000004640)日本発条株式会社 (1,048)
【Fターム(参考)】