説明

カプセル充填機における医薬品カプセルの光学式で半定量的な100%充填検査

本発明は、カプセルへの薬剤の充填度をモニタする方法、対応の充填方法及び対応の装置に関する。モニタ方法によれば、第1段階において、カプセルの少なくとも一部を所与の閉じられた形状をした所与の充填塊としての薬剤で充填した後、第2段階において、少なくとも、充填後におけるカプセルの一部に収納されている充填塊をディジタル画像で記録し、第3の段階において、カプセルの一部に収納されている充填塊の形状をディジタル画像から判定し、かかる形状を分析して所与の形状と比較した充填度の分析結果をもたらす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カプセルへの薬剤の充填度をモニタする方法と、これに対応する充填方法と、関連の装置に関する。医薬品業界では、粉末状経口及び吸入調合薬が、カプセル、例えば硬質ゼラチン製カプセル内に詰め込まれる。カプセルを充填する種々の方法及び機械が知られている。これらは、全て容積測定方式で動作するという点において互いに似通っている。所定の計量容積部又は計量チャンバを一般に粉末形態の薬剤と共にできるだけ均一に充填する。結合性のゆるい粉末筒体が形成される。この筒体は、次に、計量チャンバから押し出されてカプセルの下方部分内に落下する。充填後、カプセルの下方部分は、カバーをこれに装着することによって封止される。
【背景技術】
【0002】
公知のカプセル充填機は、高いスループットで作動し、1時間当たり最高250,000個までのカプセルを粉末で充填するようになっている。品質管理のために用いられる尺度は、正確な充填量であるかどうかを検査するためのランダムサンプリングを含む。カプセルの量は、ランダムサンプル及び対応の統計学的計算に基づいて判断される。一般に、サンプルは秤量によって測定される。この方法は、特に微少量に関して骨が折れる。これは、この場合、空のカプセルを追加的に秤量しなければならないからである。さらに、カプセルの100%の検査が行われるわけではない。したがって、ランダムサンプリングでは、仕様に適合することが判定した充填済みカプセルの各バッチに関し、統計学的ランダムサンプリング基準の厳密さに応じて、品質基準を満たしていないことが明らかなカプセルの個数が多少存在するという了解が存在する。これは、薬剤を取り込んだときに個々の場合に健康上の危害となる場合があり、したがって、回避されなければならない。したがって、一方においてはカプセル全ての100%の検査を可能にし、他方において、検査が充填方法又はカプセルの製造方法を遅くしないで可能な限り実施できるカプセルの品質管理のための検査が基本的に必要である。
【0003】
例えば、2本の光ビームをカプセル中に通す方法及び装置が、米国特許第3,969,227号明細書から知られている。したがって、送られるビーム中の強度分布を用いると、カプセルへの粉末の充填レベルに関する結論を引き出すことができる。この方法は、これによりカプセルが充填されたかどうかに関する純粋に定性的な報告書しか提供しないという点において欠点がある。特に、カプセル内の量が微量である場合、この方法の精度は、不適当である。
【0004】
刊行物であるハー・クロソフスキー(H. Krasowski)、ヴェー・プフィーファー(W. Pfiefer)、ゲー・マルクアルト(G. Marquardt)及ユー・クラウス(U. Klass)著、「フュールスタンズメスウンク・ミット・ウルトラシェアル・フォン・ペレットゲフュールテン・ハルトゲラチンカプセルス(Fullstandsmessung mit Ultraschall von pelletgefullten Hartgelatinekapsels)」[英訳:Measurement of fullness of pellet-filled hard gelatine capsules using ultrasound]、ファルマツォイティッシュ・インダストリー(Pharm. Ind. )57、No.4、1995年、第328〜332頁は、カプセルの充填レベルを単に超音波が通過するのに要する時間の測定によって判定するカプセルの充填レベルの判定方法を開示している。この方法は、カプセルの下方部分中に均一に分布されている充填剤に適しているに過ぎない。カプセルの充填物と比較することにより大きめのカプセルの場合、この方法は、充填レベルを十分な精度で判定することができない。
【0005】
刊行物であるヴェー・プフィーファー(W. Pfiefer)、ゲー・マルクアルト(G. Marquardt)及びエム・ロンメル(M. Rommel)著、「オートマティッシェ・フュールコントロレ・フューア・アブフュールウンク・フォン・ペレッツ・イン・ハルトゲラチンカプセルン(Automatische Fullkontrolle fur die Abfullung von Pellets in Hargelatinekapseln)[英訳:Automatic filling monitoring for packing pellets into hard gelatine capsules]、ファルマツォイティッシュ・インダストリー(Pharm. Ind. )49、No.3、1987年、第291〜297頁は、カプセルの下方部分の充填物の表面を光ビームで照射し、光のスポットをこの面に生じさせる方法を記載している。カプセルの充填レベルは、充填レベルにつれて変化する光スポットのサイズによって判定される。これは、いわゆるベルクホーフ(Berghoff)システムである。本明細書において説明する別の方法では、走査ロッドを用いて多数のカプセル下方部分の充填レベルを走査する。ループが深すぎるほど浸漬されると、これは、光ビームを遮断する。この方法は、非常に不正確である。さらに、上述の方法と同様、この方法は、カプセルの下方部分内に均一に分布されている充填物に適しているに過ぎない。この後者の方法は、静止状態のカプセルを検査するのに適しているに過ぎない。カプセルを充填後停止状態にしなければならず、これは、技術的に大きな労働量を必要とし、又、製造時間がかなり延長される。
【0006】
【特許文献1】米国特許第3,969,227号明細書
【非特許文献1】ハー・クロソフスキー(H. Krasowski)、ヴェー・プフィーファー(W. Pfiefer)、ゲー・マルクアルト(G. Marquardt)及ユー・クラウス(U. Klass)著、「フュールスタンズメスウンク・ミット・ウルトラシェアル・フォン・ペレットゲフュールテン・ハルトゲラチンカプセルス(Fullstandsmessung mit Ultraschall von pelletgefullten Hartgelatinekapsels)」[英訳:Measurement of fullness of pellet-filled hard gelatine capsules using ultrasound]、ファルマツォイティッシュ・インダストリー(Pharm. Ind. )57、No.4、1995年、第328〜332頁
【非特許文献2】ヴェー・プフィーファー(W. Pfiefer)、ゲー・マルクアルト(G. Marquardt)及びエム・ロンメル(M. Rommel)著、「オートマティッシェ・フュールコントロレ・フューア・アブフュールウンク・フォン・ペレッツ・イン・ハルトゲラチンカプセルン(Automatische Fullkontrolle fur die Abfullung von Pellets in Hargelatinekapseln)[英訳:Automatic filling monitoring for packing pellets into hard gelatine capsules]、ファルマツォイティッシュ・インダストリー(Pharm. Ind. )49、No.3、1987年、第291〜297頁
【発明の開示】
【0007】
したがって、本発明の目的は、カプセルへの粉末状薬剤の充填度をモニタする方法及び先行技術と比較することにより充填度のより効果的であって迅速なモニタを達成する充填作業と関連したこの種の方法を提供することにある。この目的を達成するのに有利な装置が、独立形式の請求項に記載されている。幾つかの有利な特徴も又、独立形式の請求項の内容である。
【0008】
本発明の方法は、カプセルへの薬剤の充填度をモニタするために用いられる。カプセルは、例えば硬質ゼラチン製のカプセルであるのが良い。これらカプセルは、例えば、下方部分とカバーとから成っている。カプセルの少なくとも一部分(以下、「カプセル一部分」という)を本発明に従って、薬剤、特に、粉末状薬剤から成る所与の閉じられた輪郭の所与の充填塊で充填した後、記録段階において、少なくとも充填後におけるカプセル一部分に収納された充填塊を画像、特に、ディジタル画像として記録し、その後の評価段階において、記録段階において記録した画像を用いて充填度を評価する。
【0009】
一実施形態では、例えば、予備閉鎖位置での充填のために送り出されるカプセルを本発明のモニタ方法の実施前に、真空の適用により2つの部分に分離する。充填されるべきカプセルの一部分の一例としてのカプセル下方部分を所与の閉じられた輪郭の所与の充填塊で充填する。
【0010】
上述の粉末形態の薬剤の場合、充填塊は、計量容積部又は計量チャンバ及び薬剤の密度から得られる。薬剤は、経口投与又は吸入薬剤であるのが良い。粉末を計量チャンバ内で軽く付き固める。粉末のプラグは、一般に、計量装置からカプセル下方部分内への自由落下に耐えて損なわれない状態のまま残存する。粉末のプラグの形状又は鮮明な輪郭が保持される。多くの場合、計量容積部及びそれ故にこの中に形成された充填塊は、円筒形である。
【0011】
本発明の方法の記録段階では、少なくとも、充填後におけるカプセルの一部分に収納された充填塊を画像として記録する。例えば、電子カメラ及び適当な光学手段を開いた状態のカプセル一部分中に差し向け、画像を撮る。例えば、ディジタル画像変換器を備えたカメラによって画像を直接記録し又は追加のコンバータを用いてカメラの電子画像をディジタル化する。画像は、一実施形態ではグレースケール画像の形態をしているのが良い。画像の記録に関し、一実施形態によれば、カプセル一部分の内部を照明する手段が設けられる。例えば、カプセルの内部を記録のために上から照明する。かくして、半反射鏡をカプセル一部分の上方に配置すると、この鏡によってカプセル一部分の照明と記録を同時に行うことができる。次に、カプセル一部分に凹みを設けることが、充填後に充填塊が主としてこの凹みの中に規則正しく集まり、かくして、常時同一場所に配置されることを意味する場合、充填塊を特に容易に捕捉できる。
【0012】
評価段階では、カプセル一部分内に収納された充填塊の状態を記録から判定する。例えば、記録された画像中のフラグメントの数又は充填塊の破砕度を判定する。個々の充填に関し、充填が満足の行くものであるかどうかを把握するために充填の評価を行う。例えば、満足の行かない充填は、もし計量容積部からカプセル一部分内への充填塊の放出中、計量容積部からの充填塊の不完全な放出が起こった場合に生じることがある。カプセルの一部分内への充填塊の移送中、充填塊が部分的に壊れ又はちぎれる場合があり、それにより不完全な充填が生じる。さらに、計量容積部内に幾分かの残留粉末が生じる場合があり、これにより過剰充填が生じる場合がある。本発明のモニタ方法により、先行技術と比較してカプセル充填の迅速且つ一層正確な定性的評価が可能になる。本発明の方法は、充填塊がカプセルの容積のほんの僅かな部分しか占めないカプセルに特に適している。これは、経口配合物の場合には滅多に無いが、吸入剤の場合はそうであることが多い。
【0013】
本発明の方法の有利な実施形態では、評価段階では、カプセルの一部分内に収納された充填塊の輪郭、即ち外形(観察から明らかである)は、画像化記録から判定される。次に、充填塊又は計量容積部の所定の閉じられた輪郭と比較した充填度の評価を実施するために輪郭を分析する。2つの輪郭が互いに実質的に異なる場合、且つ(或いは)、比較の際の輪郭の破砕度が高い場合、充填中充填塊の外側の輪郭への変更が行われ、充填は、満足の行かないものであったということになる。かくして、例えば、輪郭の全体的形態、及び(又は)、その特徴的な性質、例えば、安定度、即ち滑らかさに基づく輪郭からの偏差により、カプセルの一部分及びそれ故にカプセルが不十分に充填されているかどうか、又は、過剰に充填されているかどうかの結論を引き出すことができ、即ち、最後の分析にあたり、これは、充填の定性的評価を可能にし、更に、オプションとして偏差の度合いに基づいて充填の定量的評価を可能にする。充填塊がカプセルの一部分内に僅かな数の再現性のある位置しか占めず、しかも、(或いは)、対称性の高い形態(例えば、球形)を有する一実施形態によれば、輪郭それ自体の絶対的な形態の比較は、定性的観点及び場合によっては定量的観点から充填の評価を実施するのに十分である。充填塊の輪郭関連評価を含む本発明の方法は、特に充填塊がカプセルの容積の僅かな割合しか占めない場合、カプセルの充填度を評価する特に迅速且つ効率的な方法となる。
【0014】
本発明の方法の有利な実施形態によれば、可視周波数範囲の光を用いて充填塊を検出することにより又はカプセル一部分内をかかる光で照らすことにより可視光を用いて記録を実施する。その結果、比較的容易且つ安価にこの方法を実施することができる。この方法を実施するのに必要な構成要素は、頑丈であり、これら構成要素の寸法が小さいことを考慮すると、かかる構成要素を医薬品カプセル用の既存の充填装置に比較的容易に組み込むことができる。
【0015】
カプセルへの薬剤の充填度をモニタする方法の有利な実施形態では、カプセル一部分に侵入する記録手段によって画像化記録を実施する。例えば、カプセルを下から強力な光で照明して画像を記録する。かくして、画像中に示された充填物の輪郭を得る。光の強度(光度)及びそのスペクトル分布は、照明されるべきカプセル材料の光特性及び他の照明上の要件に従って選択される。画像化記録の性能に応じて、カプセル全体、即ち充填後にカプセルカバーで既に再び封止されているカプセルを伝送光によって検査することができる。例えば、これは、超音波又は高強度光、及び(又は)、透明度の高いカプセル材料を用いて行われる。伝送記録により、充填塊の輪郭を充填塊によって覆われた領域と残りの領域との間の高いコントラストにより比較的容易に判定できるようになり、追加のコントラストを増大させる画像処理手段は不要である。
【0016】
さらに、伝送記録により、この方法に必要な技術的な装置が比較的制限されるようになる。カプセルは一般にサイズが小さいので、カプセルは、機械内で容易に接近できるわけではない。カプセル下方部分に設けられた開口部を介する内部の光学的照明と光学的検出を同時に行うことは、比較的複雑である。
【0017】
充填度をモニタする本発明の方法の別の有利な実施形態では、記録段階において、カプセル一部分の内部を画像化記録に関して完全に捉える。これにより、カプセル一部分又はカプセルの内部に入り込んだ充填塊又は他の部分からちぎれた部分が検査中に検出され、一実施形態では、これを定性的観点及び場合によっては定量的観点から充填度の評価の際に考慮に入れる。
【0018】
別の有利な実施形態によれば、カプセルの充填部分を記録段階中に動かす。その結果、カプセル又はカプセル一部分を停止させる必要なく、それにより、運搬が中断されず、しかも生産性に悪影響が生じることなく、カプセル又はカプセル一部分の運搬中、例えば充填中にこの方法を有利に実施できる。
【0019】
別の有利な実施形態によれば、記録段階において、上からカプセル一部分の内部へのビューをストレージする。記録装置がカプセル一部分の下に配置されている状態で、この記録装置、例えば、その関連の光学機器、例えば、レンズ及び鏡は、容易に汚れるようになる場合があることが判明した。これは、充填塊の捕捉に悪影響を及ぼし又は不正確な評価を招く場合がある。換言すると、上述の記録方向は、装置が故障しにくく、種々のカプセル材料に汎用的に使用できることを意味している。
【0020】
別の有利な実施形態は、評価段階において、記録された輪郭線を凹状の領域があるかどうかについて検査することを提案する。輪郭線に凹状の領域があるかどうかの検査により、後の分析において充填塊の輪郭がどれほど不規則になっているか(これは充填塊の破損及びそれ故に欠陥がある充填に起因している場合がある)についての特に信頼性の高い情報が得られることが判明した。
【0021】
本発明の方法の一実施形態の評価段階において、評価段階において、記録した輪郭線を凸マッチングによって近似させ、記録した輪郭線の長さを近似させた輪郭線の長さと比較する。充填状態に関する信頼性のある情報は、輪郭長さを比較することによって得ることができるということが判明した。例えば、記録されているディジタル方式で得られた輪郭線の画素長さ(輪郭線に沿う画素の数)を求め、これを得られた曲線の凸形方位によって得られた曲線の長さと比較する。方位曲線の商、即ち、近似された輪郭線を実際の輪郭線で除算して得られる商により、いわゆる凸パラメータアルファ(convexity parameter alpha)が得られる。これが小さくなればなるほど、充填塊の周囲に存在する凹状且つ不規則な領域(これらは、充填塊の破損及びそれ故に欠陥のある充填に起因している場合がある)がそれだけ一層多くなる。
【0022】
凸パラメータのしきい値は、ひとまとまりの検査画像をできるだけ理解する熟練者によって決定される。これら画像は、風袋及び風袋込み重量尺度で秤量されたカプセルから得られる。したがって、画像中に示された粉末の質量は、ミクログラムまで正確に知られている。これら画像に基づいて、凸パラメータアルファの限度は、充填度不良のカプセルを正確に充填されたカプセルから高い明瞭度で識別できるように固定される。
【0023】
別の有利な実施形態では、円筒形充填塊によって所与の輪郭が規定される。円筒形の形は、その凸曲率比が明確なので定性的及び定量的観点から充填度の特に信頼性のある評価を実施する上で特に適している。充填塊の表面の凸曲率が明確なので、記録された輪郭線中の破損により引き起こされる不規則な移行部又は凹状移行部が容易に検出される。その結果、この方法は、非常に信頼性がある。
【0024】
別の有利な実施形態の評価段階では、一方において、コントラストを増大させ、他方において、画像中の灰色又は色階調を減少させる。最終的に、これにより、画像中の輪郭線の容易な認識が得られる。
【0025】
別の有利な実施形態によれば、本発明の方法では、評価段階において画像を強度に関するしきい値に関する適当な選択により2値画像に変換する。しきい値は、例えば、照明条件及び記録機器の照明感度によって与えられ、熟練者によって設定される。純粋に2値の像に変換することにより、データの量を実質的に減少させることができ、判定されるべき輪郭線に関するディジタル画像の分析を劇的にスピードアップさせることができる。
【0026】
本発明の方法の別の実施形態では、輪郭線を確立するために画像について形態学的エッジ認識を行う。
【0027】
別の実施形態では、画像を評価段階において反転させて評価を単純にする。
【0028】
本発明は、更に、カプセルへの薬剤の連続機械的充填方法であって、カプセルの少なくとも一部分をそれぞれ、薬剤から成る所与の形態の指定された充填塊で充填し、更に、充填度を上述の実施形態のうちの1つに従ってモニタすることを特徴とする方法に関する。連続機械的充填中、これは、いわゆるインライン方法によって行われ、即ち、充填は、コンベヤベルトのように行われる。上述の実施形態のモニタ方法により、充填塊の検出及び分析が行われる速度が比較的高いので、充填方法と同期してカプセルの完全モニタが可能になる。例えば、この種の充填方法は、80,000個のカプセルの送り出し速度で稼働する。本発明のモニタ方法は、単一のカプセルをモニタするのに45msよりもかなり短い期間しか必要としないので、本発明のモニタ方法を公知の充填方法と容易に組み合わせることができ、それにより全体的且つ効率的な品質管理が達成される。充填方法は、例えば、計量容積部が対応のボアを備えたマトリックスディスクを備えるいわゆる詰め込みプロセスであって良い。モニタ結果に応じて、カプセルをそれぞれ必要に応じて不合格にする。例えば、カプセル又は充填状態のカプセル下方部分を次の運搬中、空気ジェットによって他のカプセルの流れから突き出す。一実施形態では、充填に欠陥があると見なされたカプセルは、充填後、約450msの遅延後に不合格にされる。他方、例えば、カプセル下方部分の封止を完了させ又はこれを詰め込みのために運搬する。これにより、評価の際の考えられる遅延の十分な時間が得られる。
【0029】
連続機械式充填方法の別の有利な実施形態によれば、充填段階は、充填塊をカプセルの少なくとも一部分中に打ち込む段階から成る。充填塊をそれぞれのカプセル一部分内に打ち込むことは、満足の行かない充填結果を招くと共に充填塊の成分がばらばらになることによる充填塊の不安定性と関連した充填塊の不均質性を検出する非常に適当な方法であり、このようにすると、欠陥のある充填を確実に検出することができるということが判明した。自由落下後に打つだけ、又は、叩くだけで十分である。
【0030】
別の有利な実施形態では、薬剤は、粉末形態である。粉末状薬剤とかかる薬剤から成る充填塊の打ち込みの組み合わせは、不適当な充填を確実に検出するのに特に適していることが判明した。落下高さが約14mmであり、意図した充填塊の重量が5.5mgの状態で、充填塊が粉末状配合物であり、満足の行かない充填に起因して配合物が不均質である場合、充填塊の成分は、確実にばらばらになり、これを、充填塊の輪郭を変更するこれらの顕著な効果により、オプションとしてカプセル内における充填塊の他の破片の存在により、これらを容易且つ確実に検出することができる。
【0031】
別の有利な実施形態では、充填は、ピペット原理を用いて実施される。ピペット原理について一例を挙げて以下に説明する。詰め込みプロセスでは、計量容積部は、対応のボアを備えたマトリックスディスクによって形成されているが、ピペットにおいては、計量容積部は、鋼製スリーブ内での鋼製プランジャの規定された引っ込みにより得られる。この場合、ピペットは、薬剤から成る粉末の床内の指定された深さまで浸漬され、この粉末は、可能な限り均質である。粉末を底部が開いている円筒形計量容積部内に押し込み、ついには、粉末がこの容積部を完全に満たし、かくして円筒形の充填塊を形成するようにする。次に、ピペットを粉末の床から取り出す。ピペットは、吸引経路を通り、この中で、ピペットの外部に付着している粉末が除かれる。それと同時に、ピペットの開口底部は、注意深く位置決めされた平坦な表面上を摺動する。また、このようにすると、過剰の粉末が底部から除かれ、計量容積部内の粉末筒体の底部が、滑らかになる。ピペットは、吸引経路から出て、少し後で、開いているカプセル下方部分の真上の位置を取る。次に、ピペットのプランジャは、正確に規定された体積を有する粉末筒体を計量チャンバから押し出す。プランジャを急激に上下に動かすことにより、粉末筒体は、プランジャの端面からそれ自体離脱する。円筒形充填塊は、自由落下の際に、カプセル下方部分の底部までの距離、例えば約14mm移動する。本発明のモニタ方法をピペット操作と組み合わせると有利であることが判明した。
【0032】
本発明は、更に、上述の方法を実施する装置であって、少なくともディジタル画像記録手段及びディジタル画像分析手段を有する装置に関する。ディジタルデータ処理手段は、画像分析及び記録中、有利には、充填状態のカプセル又はカプセル一部分の迅速な又、それ故に100%のモニタを可能にする。
【0033】
有利な実施形態では、ディジタル画像記録手段は、特に迅速な画像捕捉及び比較的小型であり、それ故に場所を取らないカメラの使用を可能にするために少なくとも1つのCCD(電荷結合デバイス)、又は、CMOS画像変換器を有する。
【0034】
別の有利な実施形態では、画像記録手段は、少なくとも1つのLED又はレーザを含む。このようにすると、カプセル一部分又はカプセルを照明するための非常に強力な光を達成することが可能である。これは、或る特定の鮮鋭度を得るのに必要な画像化光学系のシャッタ操作にもかかわらず、例えばCCDのSN比が十分であるように短い露出時間を選択することが可能である。他方、照明の強度をLED又はレーザの使用によって増大させることができ、その結果、充填状態のカプセル一部分は、例えば1.30m/sの運搬中、画像中に捕捉されるようになる。動きによるブレは、50μsの露出時間では非常に僅かなので、評価目的に関してはこれを無視できる。したがって、カプセルは、画像を記録するために運搬中多大な労力を用いて機械的に減速させ又は停止させる必要はない。さらに、LEDは、簡単に言えば、許容連続電流を遙かに上回る電流レベルを受けることができる。
【0035】
別の実施形態では、画像のディジタル分析手段は、コンピュータを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
ピペット原理によって稼働する充填方法と一緒に用いられる本発明のモニタ方法の実施形態を以下に説明する。関連の装置の詳細は、図1に概略的に示されている。
【0037】
カプセルの下方部分1は、各々、ステンレス鋼マトリックス内に配置され、これらステンレス鋼マトリックスは、充填設備の運搬システム8のキャリジ9によって保持されている。これらキャリジ9は、カム制御方式でピペット(図示せず)の下の水平面内で円形軌道に沿って移動する。この軌道上には、カプセル下方部分1を粉末から成る充填塊で充填する位置のすぐ後ろに、マトリックスを備えたキャリジ9が大部分露出されてこれへの接近が容易である領域が設けられる。CCDカメラ4及び関連の光学手段3,5を用いて、開いているカプセル下方部分1の画像が、充填が行われた後、間もなく上から記録され、画像を評価のために送る。この目的のため、カメラ画像は、コンピュータに送られ、適当なアルゴリズムを用いてコンピュータで評価される。画像の評価を助けるため、そして特に、画像をできるだけ誤差の無いようにするために、画像は、増大したコントラストを有する。この点に関し、カプセル下方部分1内の充填塊2を上からのみ照明することは、良い考えではない。そうではなく、図1に点線の矢印で示されているように、カプセル下方部分1を強力な閃光で下から照明し、画像を黒色の光で記録することが有利であることが判明した。このために、キャリジ9及びカプセル下方部分1を収納保持しているマトリックスに貫通穴7が設けられている。カプセル下方部分1は、キャリジ9の運動平面の下に配置された発光ダイオード6によって照明される。
【0038】
キャリジの運動平面の上には、鏡3が設けられており、この鏡3は、カプセル下方部分1を通って送られた光を直角に反射し、この光は、対物レンズ5を通ってカメラのCCDチップ4上に投影される。カプセル下方部分を担持したキャリジは、光源と鏡との間で約1.30m/sの軌道速度で移動する。カプセルの直径が約5mmしかないので、これに対応して大きな画像化尺度が用いられる。これらの条件下においても十分に鮮鋭な画像が得られるようにするために、これに対応して短いカメラ露出時間が用いられる。CCDチップ4の短い集積時間にもかかわらず良好なSN比を達成すると共に、適当な鮮鋭度を得るために対物レンズのシャッタを広すぎるほどに開く必要がないようにするために、カプセルをLED6からの非常に強力な光で照明する。対応の光の強度を発光ダイオード(LED)の使用により容易且つ確実に得ることができるということが判明した。カメラの露出時間は、例えば、50μsである。この時間の間、カプセル下方部分を約65μmだけ先に進める。この動きにより引き起こされる画像のブレは、無視できる。
【0039】
記録された画像をコンピュータに送ってすぐに評価する。カプセル充填機を1時間当たり80,000個のカプセルの標準速度で作動させた場合、画像捕捉及び評価の一サイクル全体について45msが有効である。作動システム及び画像評価のためのソフトウェアと関連した種々の要因の結果として個々の画像の評価に遅延が生じる場合、例えば、環状バッファを用いて1つ又は複数の到来する画像を中間的にストレージする。これにより、失われる画像は無く、充填装置への画像の明確な割り当てが維持されるようになる。しかしながら、各画像に関し、評価結果は、450ms以下の時間の後に得られる。その理由は、この時間が経つと、問題のカプセルは、突き出しプロセスのために設けられたジェットに到達するからであり、このジェットは、カプセルを必要に応じて不合格品容器内に吹き飛ばす。
【0040】
評価アルゴリズムは、一実施形態に従って以下のように機能する。アルゴリズムは、記録された画像中のカプセル下方部分の位置を認識し、このことは、機械の機械的ばらつきがあり、その結果としてカプセル下方部分の位置に変化があるという理由で必要な場合がある。このアルゴリズムは、カプセル下方部分の外部に位置する画像の領域を覆い隠し、ちぎれた又は違ったやり方で損傷を受けた充填塊を認識する。或る特定の最小サイズの粉末の追加の塊が、充填塊に加えて存在している場合、これらも又検出される。
【0041】
具体的に説明すると、画像処理は、次の段階を有する。
【0042】
1.図2に示すように、カメラは、グレースケール画像を記録し、識別子を画像中にフェードインさせて画像へのカプセル一部分の明確な割り当てを行う。
【0043】
2.図3に示すように、カプセル下方部分が同一の位置では常に見えるというわけではないという場合があるので、カプセルを画像中に配置する。
【0044】
3.図4に示すように、画像を反転させる。
【0045】
4.次に、図5に示すように、画像を覆い隠してカプセル内部の領域だけが依然として残存するようにする。
【0046】
5.図6に示すように、適当に固定されたしきい値を用いてグレースケール画像を2値画像に変換する。
【0047】
6.ちぎれた充填塊は、周囲の輪郭が凹状の領域を有するという特徴を有する。凹状領域は、凸パラメータによって検出される。図7a及び図8aは各々、元々の輪郭、即ち記録された輪郭を示している。図7b及び図8bは各々、凸包絡線によって近似された記録されている輪郭の形状を示している。凸パラメータアルファは、凸近似の周囲及び元々の輪郭の周囲の商に等しい。例えば、図7a及び図7bの場合、0.903というアルファ値が得られ、図8a及び図8bのアルファ値は、0.994である。したがって、図7a又は図7bは、カプセル下方部分の充填に欠陥があることに対応しており、図8a及び図8bは、アルファ値がほぼ1である満足の行く充填に対応している。
【0048】
図9a、図9b、図10a及び図10bは、損傷状態の充填塊、充填不足の状態のカプセル及び記録された輪郭相互間の相関関係を示している。図9aでは、充填塊は、プランジャから正しく落ちなかった粉末から成る。充填塊のうちの何割かは、依然として宙ぶらりんの状態にある。これは、例えば粉末の望ましくない付着特性に起因している場合がある。記録中、即ち、充填後、図9bに示されているように、充填塊それ自体は、それ以上ばらばらになってはいないが、プランジャからの部分的ちぎれの結果として破損し、モニタ方法によって欠陥があることが分かる。図10aでは、充填塊の密度は、不均質であり、即ち、部分的に低すぎ、したがって、体積全体にわたって平均化された密度は、低すぎるようになる。これは、例えば、粉末の不均一な床又は挿入穴の充填不良に起因している場合がある。図10bに示すように、粉末のプラグは、充填後及び記録中、不十分な安定性の結果として幾つかの断片に壊れており、とりわけ、断片の存在により充填に欠陥があることを特に容易に検出することができる。図11a、図11b、図12a及び図12bは、損傷状態の充填塊、充填しすぎのカプセル及び記録された輪郭相互間の相関関係を示している。図11aでは、充填塊の下側は、明確には画像化されていない。これは、例えば吸引経路の配置不良に起因している場合がある。記録中、即ち、充填後、図11bに示されているように、充填塊それ自体は、ばらばらになっていないが、底部のところの形状が乱雑なので、画像中の影は、大きすぎ、しかも割れすぎている。したがって、モニタ方法は、画像と関連したカプセルを欠陥のあるカプセルとして格付けする。
【0049】
図12aは、実際の充填塊とは別に、追加の二次粒子が、カプセル下方部分内に入っている状態を示している。これは、粉末が計量装置の部分に付着していること、マトリックスディスクの汚れ及びプランジャの先端部の先端部上の粉末の堆積に起因している場合がある。記録中、即ち、充填後、図12bに示されているように、充填塊それ自体は、ちぎれていない。二次塊は、画像評価アルゴリズムによって認識される。これら塊の領域が規定された限度を上回っている場合、カプセルは、恐らくは、多すぎる粉末を収容しており、「欠陥品」であると見なされる。
【0050】
本発明の方法は、吸入用の粉末状薬剤、いわゆる吸入剤を収容したカプセルに特に好ましく用いられる。これら粉末状薬剤は、生理学的に許容できる賦形剤と混合した状態で作用物質又は活性物質を含むのが良い。
【0051】
生理学的に許容できる賦形剤の例としては、例えば、単糖類(例えば、グルコース又はアラビノース)、二糖類(例えば、ラクトース、サッカロース、マルトース又はトレハロース)、オリゴ糖類及び多糖類(例えば、デキストラン)、ポリ(多価)アルコール(例えば、ソルビトール、マニトール、キシリトール)、塩(例えば、塩化ナトリウム、炭酸カルシウム)又はこれら賦形剤の相互組み合わせが挙げられる。好ましくは、単糖類又は二糖類が用いられ、ラクトース、グルコース又はトレハロースの使用が好ましく、好ましくはラクトース又はグルコースが用いられ、特にこれらの水和物の形態が用いられるが、これらには限定されない。本発明の目的上、ラクトースが、特に好ましい賦形剤であり、ラクトースモノヒドレートが、最適である。
【0052】
上述の賦形剤は、通常、賦形剤の平均粒径が10μmから50μmであることを特徴としている。
【0053】
平均粒径は、本明細書においては、乾式分散法を用いるレーザ回折計で測定した体積分布の50%値を意味している。
【0054】
本発明の範囲内に含まれる百分率は、別段の指定がなければ、常に重量パーセントである。
【0055】
特に好ましい吸入粉末では、賦形剤は、平均粒径が12μmから35μmであり、特に好ましくは13μmから30μmであることを特徴としている。
【0056】
別の医薬配合物は、更に、賦形剤が、17μmから50μmであり、特に好ましくは20〜30μmの平均粒径の粗い賦形剤と、2μmから8μmであり、特に好ましくは3μmから7μmの平均粒径の細かい賦形剤の混合物から成るということを特徴としている。賦形剤の全量中の細かい賦形剤の割合は、3%から15%であり、最も好ましくは5%から10%である吸入用粉末が、特に好ましい。
【0057】
本発明の範囲に含まれる混合物について説明すると、これは、常に、明確に規定された成分を互いに混合することによって得られた混合物であることを意味している。したがって、粗い賦形剤のフラクションと細かい賦形剤のフラクションから成る賦形剤混合物について言及する場合、これは、粗い賦形剤成分と細かい賦形剤成分を混合することによって得られた混合物のみを意味する場合がある。
【0058】
細かい賦形剤フラクション及び細かい賦形剤フラクションは、化学的に同一又は化学的に異なる物質から成っていても良く、粗い賦形剤フラクション及び細かい賦形剤フラクションが同一の化合物から成る吸入可能な粉末が好ましい。
【0059】
粉末入りカプセルを用いた本発明の吸入用粉末の用途に関し、シェルがゼラチン、セルロース誘導体、デンプン、デンプン誘導体、チトキサン又は合成プラスチックで作られたカプセルを用いることが好ましい。
【0060】
ゼラチンをカプセル材料として用いる場合、ゼラチンをポリエチレングリコール(PGE)、好ましくはPEG3350、グリセロール、ソルビトール、プロピレングリコール、PEO−PPOブロックコポリマー、他のポリアルコール及びポリエーテルの中から選択された他の添加剤と混合した状態で用いるのが良い。本発明の範囲内において、ゼラチンをPGE、好ましくはPEG3350と混ぜて用いることが特に好ましい。本発明のゼラチンカプセルは、好ましくは、PEGを1%(重量%)から10%(重量%)の量含み、好ましくは3重量%から8重量%の量含む。特に好ましいゼラチンカプセルは、4重量%から6重量%の量のPEGを含み、約5%のPEG含有量が、本発明によれば最も好ましい。
【0061】
セルロース誘導体をカプセル材料として用いる場合、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース及びヒドロキシエチルセルロースを用いることが好ましい。この場合、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、特に好ましくはHPMC2910をカプセル材料として用いる。
【0062】
合成プラスチックをカプセル材料として用いる場合、これらは、好ましくは、本発明によれば、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリプロピレン及びポリエチレンテレフタレートの中から選択される。本発明の吸入用カプセルにとって特に好ましい合成プラスチックは、ポリエチレン、ポリカーボネート又はポリエチレンテレフタレートである。ポリエチレンを本発明に従って特に好ましいカプセル材料のうちの1つとして用いる場合、密度が900kg/m3から1000kg/m3であり、好ましくは940kg/m3から980kg/m3であり、特に好ましくは960kg/m3から970kg/m3のポリエチレンを好ましくは用いる(高密度ポリエチレン)。
【0063】
本発明の合成プラスチックは、当該技術分野において知られている製造方法を用いて種々の仕方で処理されるのが良い。射出成形によるプラスチックの処理は、本発明の目的上、好ましい。離型剤を用いない射出成形が、特に好ましい。この製造方法は、明確に定義されており、具体的には、再現性のあることを特徴としている。
【0064】
これらカプセルは、好ましくは約1mgから20mgであり、好ましくは3mgから15mgであり、特に好ましくは4mgから12mgの吸入用粉末を含む場合がある。本発明の好ましい調合剤は、4mgから6mgの吸入用粉末を含む。本発明の調合剤を8mgから12mgの量含む吸入用カプセルは、等しく重要である。
【0065】
粉末状薬剤中に含ませることができる作用物質は、好ましくは、ベータミメティック(Betamimetic)、抗コリン作動薬、コルチコステロイド、PDE4阻害薬、LTD4拮抗薬、EGFR−阻害薬、ドーパミン作動薬、H1抗ヒスタミン薬、PAF拮抗薬及びPI3−キナーゼ阻害薬の中から選択される。
【0066】
本発明において用いられるベータミメティックは、アルブテロール、アルフォルモテロール、バンブテロール、ビトルテロール、ブロクサテロール、カルブテロール、クレンブテロール、フェノテロール、ホルモテロール、ヘキソプレナリン、イブテロール、イソエタリン、イソプレナリン、レボサルブタモル、マブテロール、メルアドリン、メタプロテレノール、オルチプレナリン、ピルブテロール、プロカテロール、レプロテロール、リミテロール、リトドリン、サルメファモル、サルメテロール、ソテレノール、スルホンテロール、テルブタリン、チアラミド、トルブテロール、ジンテロール、CHF−1035、HOKU−81、KUL−1248、3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシロキシ}−ブチル)−ベンジル−スルホナミド、5−[2−(5,6−ジエチル−インダン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシ−エチル]−8−ヒドロキシ−1H−キノリン−2−オン、4−ヒドロキシ−7−[2−{[2−{[3−(2−フェニルエトキシ)プロピル]スルホニル}エチル]−アミノ}エチル]−2(3H)−ベンゾチアゾロン、1−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−2−[4−(1−ベンジミダゾリル)−2−メチル−2−ブチルアミノ]エタノール、1−[3−(4−メトキシベンジル−アミノ)−4−ヒドロキシフェニル]−2−[4−(1−ベンジミダゾリル)−2−メチル−2−ブチルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−n−ブチルオキシフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン8−イル]−2−{4−[3−(4−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアゾル−3−イル]−2−メチル−2−ブチルアミノ}エタノール、5−ヒドロキシ−8−(1−ヒドロキシ−2−イソプロピルアミノブチル)−2H−1.4−ベンゾキサジン−3−(4H)−オン、1−(4−アミノ−3−クロロ−5−トリフルオルメチルフェニル)−2−ター−ブチルアミノ)エタノール、6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(4−メトキシ−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(エチル4−フェノキシアセテート)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(4−フェノキシ酢酸)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、8−{2−[1,1−ジメチル−2−(2,4,6−トリメチルフェニル)−エチルアミノ]−1−ヒドロキシ−エチル}−6−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(4−イソプロピル−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、8−{2−[2−(4−エチル−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−1−ヒドロキシ−エチル}−6−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、8−{2−[2−(4−エトキシ−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−1−ヒドロキシ−エチル}−6−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、4−(4−{2−[2−ヒドロキシ−2−(6−ヒドロキシ−3−オクソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−8−イル)−エチルアミノ]−2−メチル−プロピル}−フェノキシ)−ブチル酸、8−{2−[2−(3,4−ジフルオル−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−1−ヒドロキシ−エチル}−6−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、1−(4−エトキシ−カルボニルアミノ−3−シアノ−5−フルオルフェニル)−2−(ター−ブチルアミノ)エタノール、2−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロキシ−2−{2−[4−(2−ヒドロキシ−2−フェニル−エチルアミノ)−フェニル]−エチルアミノ}−エチル)−ベンズアルデヒド(benzaldehyde)、N−[2−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロキシ−2−{2−[4−(2−ヒドロキシ−2−フェニル−エチルアミノ)−フェニル]−エチルアミノ}−エチル)−フェニル]−ホルムアミド、8−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロキシ−2−{2−[4−(6−メトキシ−ビフェニル−3−イルアミノ)−フェニル]−エチルアミノ}−エチル)−1H−キノリン−2−オン、8−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロキシ−2−(6−フェネチルアミノ−ヘキシルアミノ−エチル)−1H−キノリン−2−オン、5−[2−(2−{4−[4−(2−アミノ−2−メチル−プロポキシ)−フェニルアミノ]−フェニル}−エチルアミノ)−1−ヒドロキシ−エチル]−8−ヒドロキシ−1H−キノリン−2−オン、[3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシルオキシ}−ブチル)−5−メチル−フェニル]−ハーンストッフ(harnstoff )、4−(2−{6−[2−(2,6−ジクロロ−ベンジルオキソ)−エトキシ]−ヘキシルアミノ}−1−ヒドロキシ−エチル)−2−ヒドロキシメチル−フェノール、3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシルオキシ}−ブチル)−ベンジルスルホンアミド、3−(3−{7−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘプチルオキシ}−プロピル)−ベンジルスルホンアミド、4−(2−{6−[4−(3−シクロペンタンスルホニル−フェニル)−ブトキシ]−ヘキシルアミノ}−1−ヒドロキシ−エチル)−2−ヒドロキシメチル−フェノール、N−アダマンタン−2−イル−2−(3−{2−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセトアミド、オプションとして、これらのラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー及びオプションとして、これらの薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物又は水和物の中から選択される化合物である。本発明のベータミメティックの好ましい酸添加塩は、ヒドロクロリド(塩酸塩)、ヒドロブロミド(臭化水素酸塩)、ヒドロイオジド(沃化水素酸)、ヒドロスルフェート(重硫酸塩)、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタートレート、ヒドロキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【0067】
本発明において用いられる抗コリン作動薬は、好ましくは、チオトロピウム塩、好ましくはブロミド塩、オキシトロピウム塩、好ましくはブロミド塩、フルトロピウム塩、好ましくはブロミド塩、イプラトロピウム塩、好ましくはブロミド塩、グリコピロニウム塩、好ましくはブロミド塩、トロスピウム塩、好ましくはクロリド塩、トルテロジン、好ましくはブロミド塩の中から選択された化合物である。
【0068】
用いられるのが好ましい他の抗コリン作動薬は、トロペノル2,2−ジフェニルプロピオネートメトブロミド、スコピン2,2−ジフェニルプロピオネートメトブロミド、スコピン2−フルオル−2,2−ジフェニルアセテートメトブロミド、トロペノル2−フルオル−2,2−ジフェニルアセテートメトブロミド、トロペノル3,3′,4,4′−テトラフルオルベンジレートメトブロミド、スコピン3,3′,4,4′−テトラフルオルベンジレートメトブロミド、トロペノル4,4′−ジフルオルベンジレートメトブロミド、スコピン4,4′−ジフルオルベンジレートメトブロミド、トロペノル3,3′−ジフルオルベンジレートメトブロミド、スコピン3,3′−ジフルオルベンジレートメトブロミド、トロペノル9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、トロペノル9−フルオル−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、スコピン9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、スコピン9−フルオル−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、トロペノル9−メチル−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、スコピン9−メチル−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、シクロプロピルトロピンベンジレートメトブロミド、シクロプロピルトロピン2,2−ジフェニルプロピオネートメトブロミド、シクロプロピルトロピン9−ヒドロキシ−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、シクロプロピルトロピン9−メチル−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、シクロプロピルトロピン9−メチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、シクロプロピルトロピン9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、シクロプロピルトロピンメチル4,4′−ジフルオルベンジレートメトブロミド、トロペノル9−ヒドロキシ−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、スコピン9−ヒドロキシ−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、トロペノル9−メチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、スコピン9−メチル−キサンタン−9−カルボキシレートメトブロミド、トロペノル9−エチル−キサンタン−9−カルボキシレートメトブロミド、トロペノル9−ジフルオルメチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、スコピン9−ヒドロキシメチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミドの中から選択される。上記メトロブロミドは、メトロブロミドに代えて、メト−X塩を用いることによって、本発明の範囲内において塩としても使用でき、Xは、フルオリド、クロリド、イオジド、スルフェート、ホスフェート、メタンスルホネート、ニトレート、マレエート、アセテート、シトレート、フマレート、タートレート、オキサレート、スクシネート、ベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【0069】
本発明において用いられるコルチコステロイドは、好ましくは、ベクロメタソン(Beclomethasone)、ベータメタソン(Betamethasone)、ブデソニド(Budesonide)、ブチキソコルテ(Butixocorte)、シクレソニド(Ciclesonide)、デフラザコルテ(Deflazacorte)、デキサメタソン(Dexamethasone)、エチプレドノル(Etiprednole)、フルニソリド(Flunisolide)、フルチカソン(Fluticasone)、ロテプレドノル(Loteprednole)、モメタソン(Mometasone)、プレドニソロン(Prednisolone)、プレドニソン(Prednisone)、ロフレポニド(Rofleponide)、トリアムシノロン(Triamcinolone)、RPR−106541、NS−126、ST−26、(S)フルオロメチル6,9−ジフルオロ−17−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11−ヒドロキシ−16−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17−カルボチオネート、(S)−(2−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3S−イル)6,9−ジフルオロ−11−ヒドロキシ−16−メチル−3−オキソ−17−プロピオニルオキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17−カルボチオネート及びシアノメチル6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピルカルボニル)オキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボキシレート、オプションとして、これらのラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー及びオプションとして、これらの塩及び誘導体、これらの溶媒化合物及び(又は)水和物の中から選択された化合物である。ステロイドと言った場合、これは、存在する場合のあるステロイドの塩又は誘導体、水和物又は溶媒化合物を含む。ステロイドの考えられる塩及び誘導体の例は、アルカリ塩、即ち、ナトリウム塩、カリウム塩、スルホベンゾエート、ホスフェート、イソニコチネート、アセテート、ジクロロアセテート、プロピオネート、ジヒドロゲンホスフェート、パルミテート、ピバレート又はフロエートである。
【0070】
本発明において用いられるPDE4阻害薬は、好ましくは、エンプロフィリン、テオフィルリン、ロフルミラスト、アリフロ(チロミラスト)、オグレミラスト(oogelmilast
)、トフィミラステ(Tofimilaste)、プマフェントリン(Pumafentrine)、リリミラステ(Lirimilaste)、アロフィリン(Arofylline)、アチゾラム(Atizorame)、D−4418、ベイ(Bay)−198004、BY343、CP−325,366、D−4396(Sch−351591)、AWD−12−281(GW−842470)、NCS−613、CDP−840、D−4418、PD−168787、T−440、T2585、V−11294A、C1−1018、CDC−801、CDC−3052、D−22888、YM−58997、Z−15370、N−(3,5−ジクロル−1−オキソ−ピリジン−4−イル)−4−ジフルオロメトキシ−3−シクロプロピルメトキシベンザミド、(−)p−[(4aR*,10bS*)−9−エトキシ−1,2,3,4,4a,10b−ヘキサヒドロ−8−メトキシ−2−メチルベンゾ[s][1,6]ナフチリジン−6−イル]−N,N−ジイソプロピルベンザミド、(R)−(+)−1−(4−ブロモベンジル)−4−[(3−シクロペンチルオキシ)−4−メトキシフェニル]−2−ピロリドン、3−(シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−1−(4−N′−[N−2−シアノ−S−メチル−イソチオウレイド]ベンジル)−2−ピロリドン、シス[4−シアノ−4−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)シクロヘキサン−1−カルボン酸]、2−カルボメトキシ−4−シアノ−4−(3−シクロプロピルメトキシ−4−ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン−1−オン、シス[4−シアノ−4−(3−シクロプロピルメトキシ−4−ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン−1−オル]、(R)−(+)−エチル[4−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)ピロリジン−2−イリデン]アセテート、(S)−(−)−エチル[4−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)ピロリジン−2−イリデン]アセテート、9−シクロペンチル−5,6−ジヒドロ−7−エチル−3(2−チエニル)−9H−ピラゾロ[3,4−c]−1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリジン、9−シクロペンチル−5,6−ジヒドロ−7−エチル−3−(ター−ブチル)−9H−ピラゾロ[3,4−c]−1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリジン、オプションとして、これらのサセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー及びオプションとして、これらの薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物又は水和物の中から選択された化合物である。本発明による好ましい酸添加塩は、ヒドロクロリド(塩酸塩)、ヒドロブロミド(臭化水素酸塩)、ヒドロイオジド(沃化水素酸)、ヒドロスルフェート(重硫酸塩)、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタートレート、ヒドロキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【0071】
本発明において用いられるLTD4拮抗薬は、好ましくは、モンテルカスト、プランルカスト、ザフィルルカスト、MCC−847(ZD−3523)、MN−001、MEN−91507(LM−1507)、VUF−5078、VUF−K−8707、L−733321、1−(((R)−(3−(2−(6,7−ジフルオロ−2−キノリニル)エテニル)フェニル)−3−(2−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)フェニル)チオ)−メチルシクロプロパン−酢酸、1−(((1(R)−3(3−(2−(2,3−ジクロロチエノ[3,2−b]ピリジン−5−イル)−(E)エテニル)フェニル)−3−(2−(1−ヒドロキシ−1−メチレチル)フェニル)プロピル)チオ)メチル)シクロプロパン−酢酸、[2−[[2−(4−ター−ブチル−2−チアゾリル)−5−ベンゾフラニル]オキシメチル]フェニル]酢酸、オプションとして、これらのラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー及びオプションとして、これらの薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物又は水和物の中から選択された化合物である。本発明による好ましい酸添加塩は、ヒドロクロリド(塩酸塩)、ヒドロブロミド(臭化水素酸塩)、ヒドロイオジド(沃化水素酸)、ヒドロスルフェート(重硫酸塩)、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタートレート、ヒドロキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【0072】
LTD4拮抗薬が形成できる可能性がある塩又は誘導体は、例えば、アルカリ金属塩、即ち、ナトリウム塩、カリウム塩、アルカリ土類金属塩、スルホベンゾエート、ホフフェート、イソニコチネート、アセテート、プロピオネート、ジヒドロゲンホスフェート、パルミテート、ピバレート又はフロエートである。
【0073】
本発明において用いられるEGFR−阻害薬は、セツキマブ(cetuximab )、トラスツズマブ(trastuzumab )、ABX−EGF、マブ(Mab )ICR−62、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,Nジエチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,Nジメチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−{[4−(モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロペンチルオキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{((R)−6−メチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{[4−((R)−6−メチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(S)−(テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ]−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{[4−((R)−2−メトキシメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−[2−((S)−6−メチル−2−オクソ−モルフォリン−4−イル)−エトキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N−(2−メトキシ−エチル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ)−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N,N−ジメチルアミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロペンチルオキシ−キナゾリン、4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−({4−[N,N−ビス−(2−メトキシ−エチル)−アミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−({4−[N−(2−メトキシ−エチル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−({4−[N−(2−メトキシ−エチル)−N−メチル−アミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−({4−[N−(テトラヒドロピラン−4−イル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N,N−ジメチルアミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−((R)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシ]−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N,N−ジメチルアミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−((S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシ]−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N−(2−メトキシ−エチル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロペンチルオキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−(N−シクロプロピル−N−メチル−アミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロペンチルロキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(R)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(S)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6,7−ビス−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−7−モルフォリン−4−イル)−プロピルオキシ]−6−[ビニルカルボニル)アミノ]キナゾリン、4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−(4−ヒドロキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、3−シアノ−4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−エトキシ−キノリン、4−{[(3−クロロ−4−(3−フルオル−ベンジルオキシ)−フェニル]アミノ}−6−(5−{[2−メタンスルホニル−エチル)アミノ]メチル}−フラン−2−イル)キナゾリン、4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−{[4−((R)−6−メチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N,N−ビス−(2−メトキシ−エチル)−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−[テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−{[4−(5,5−ジメチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−[2−(2,2−ジメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)エトキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−[2−(2,2−ジメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)エトキシ]−7−[(R)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−7−[2−(2,2−ジメチル−7−オキソ−モルフォリン−4−イル)エトキシ]−6−[(S)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{2−[4−(2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−ピペリジン−1−イル]−エトキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−[1−(ター−ブチルオキシカルボニル)−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−アミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−メタンスルホニルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−3−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{1−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{1−[(メトキシメチル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(ピペリジン−3−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−[1−(2−アセチルアミノ−エチル)−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−7−エトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−((S)−テトラヒドロピラン−3−イルオキシ)−7−ヒドロキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−7−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{トランス−4[(ジメチルアミノ)スルホニルアミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{トランス−4−[(モルフォリン−4−イル)カルボニルアミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{トランス−4−[(モルフォリン−4−イル)スルホニルアミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−7−(2−アセチルアミノ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロフラン−4−イルオキシ)−7−(2−メタンスルホニルアミノ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{1−[(ピペリジン−1−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(1−アミノカルボニルメチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N[(テトラヒドロピラン−4−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N−[(モルフォリン−4−イル)スルホニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−エタンスルホニルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−エトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−[1−(2−メトキシ−アセチル)−ピペリジ
ン−4−イルオキシ]−7−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−アセチルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−エチニル−4−フェニル)アミノ]−6−[1−(ター−ブチルオキシカルボニル)−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N−[(ピペリジン−1−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N−[(4−メチル−ピペリジン−1−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{シス−4−[(モルフォリン−4−イル)カルボニルアミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{1−[2−(2−オキソピロリジン−1−イル)エチル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{1−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(1−アセチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(1−イソプロピルオキシカルボニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−メチルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−[N−(2−メトキシ−アセチル)−N−メチル−アミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−[1−(2−メトキシ−アセチル)−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−{1−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{1−[(シス−2,6−ジメチル−モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{1−[(2−メチル−モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{1−[(S,S)−(2−オキサ−5−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{1−[N−メチル−N−2−メトキシエチル−アミノ]カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(1−エチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{1−[(2−メトキシエチル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{1−[(3−メトキシプロピル−アミノ)−カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−[シス−4−(N−メタンスルホニル−N−メチル−アミノ)−シクロヘキサン−1−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−[シス−4−(N−アセチル−N−メチル−アミノ)−シクロヘキサン−1−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−メチルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−[トランス−4−(N−メタンスルホニル−N−メチル−アミノ)−シクロヘキサン−1−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−ジメチルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−{N−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−[2−(2,2−ジメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)−エトキシ]−7−[(S)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(1−シアノ−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、オプションとして、これらのラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー及びオプションとして、これらの薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物又は水和物の中から選択された化合物である。本発明による好ましい酸添加塩は、ヒドロクロリド(塩酸塩)、ヒドロブロミド(臭化水素酸塩)、ヒドロイオジド(沃化水素酸)、ヒドロスルフェート(重硫酸塩)、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【0074】
本発明において用いられるドーパミン拮抗薬は、好ましくは、ブロモクリプチン(bromocriptin)、カベルゴリン(cabergolin)、アルファ−ジヒドロエルゴクリプチン(alpha-Dihydroergocryptin)、リスリド(lisuride)、ペルゴリド(pergolide)、プラミペクソール(pramipexol)、ロキシンドール(roxindol)、ロピニロール(ropinirol )、タリペクソール(talipexol )、テルグリド(tergurid)、ビオザン(viozan)、オプションとして、これらのラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー及びオプションとして、これらの薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物又は水和物の中から選択された化合物である。本発明による好ましい酸添加塩は、ヒドロクロリド(塩酸塩)、ヒドロブロミド(臭化水素酸塩)、ヒドロイオジド(沃化水素酸)、ヒドロスルフェート(重硫酸塩)、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【0075】
本発明において用いられるH1−抗ヒスタミン薬は、エピナスチン(epinastine)、セチリジン(cetirizine)、アゼラスチン(azelastine)、フェクソフェンダジン(fexofenadine)、レボカバスチン(levocabastine)、ロラタジン(loratadine)、ミゾラスチン(mizolastine)、ケトチフェン(ketotifene)、エメダスチン(emedastine)、ジメチンデン(dimetindene)、クレマスチン(clemastine)、バミピン(bamipine)、セクスクロルフェニラミン(cexchlorpheniramine)、フェニラミン(pheniramine)、ドキシルアミン(doxylamine)、クロルフェノキサミン(chlorphenoxamine)、ジメンヒドリネート(dimenhydrinate)、ジフェンヒドラミン(diphenhydramine)、プロメタジン(promethazine)、エバスチン(ebastine)、デスロラチジン(desloratidine)、メクロジン(meclozine)、オプションとして、これらのラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー及びオプションとして、これらの薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物又は水和物の中から選択された化合物である。本発明による好ましい酸添加塩は、ヒドロクロリド(塩酸塩)、ヒドロブロミド(臭化水素酸塩)、ヒドロイオジド(沃化水素酸)、ヒドロスルフェート(重硫酸塩)、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】ピペット原理によって稼働する充填方法と一緒に用いられる本発明のモニタ方法を実施する装置を概略的に示す図である。
【図2】一連の画像処理段階のうちの1つを示す図である。
【図3】画像処理における次の段階を示す図である。
【図4】画像処理における次の段階を示す図である。
【図5】画像処理における次の段階を示す図である。
【図6】画像処理における次の段階を示す図である。
【図7a】元々の輪郭、即ち記録された輪郭を示す図である。
【図7b】凸包絡線によって近似された記録されている輪郭の形状を示す図である。
【図8a】元々の輪郭、即ち記録された輪郭を示す図である。
【図8b】凸包絡線によって近似された記録されている輪郭の形状を示す図である。
【図9a】損傷状態の充填塊、充填不足の状態のカプセル及び記録された輪郭相互間の相関関係を示すために利用される図である。
【図9b】損傷状態の充填塊、充填不足の状態のカプセル及び記録された輪郭相互間の相関関係を示すために利用される図である。
【図10a】損傷状態の充填塊、充填不足の状態のカプセル及び記録された輪郭相互間の相関関係を示すために利用される図である。
【図10b】損傷状態の充填塊、充填不足の状態のカプセル及び記録された輪郭相互間の相関関係を示すために利用される図である。
【図11a】損傷状態の充填塊、充填しすぎのカプセル及び記録された輪郭相互間の相関関係を示すために利用される図である。
【図11b】損傷状態の充填塊、充填しすぎのカプセル及び記録された輪郭相互間の相関関係を示すために利用される図である。
【図12a】損傷状態の充填塊、充填しすぎのカプセル及び記録された輪郭相互間の相関関係を示すために利用される図である。
【図12b】損傷状態の充填塊、充填しすぎのカプセル及び記録された輪郭相互間の相関関係を示すために利用される図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カプセルへの薬剤の充填度をモニタする方法であって、カプセルの少なくとも一部分を薬剤、特に、粉末状薬剤から成る所与の閉じられた輪郭の所与の充填塊で充填した後、記録段階において、少なくとも充填後の前記カプセルの一部分に収納された前記充填塊を画像、特に、ディジタル画像として記録し、次の評価段階において、前記記録段階で記録された画像を用いて前記充填度の評価を行うことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記記録段階において、先に記録した画像に関し、前記カプセルの一部分に収納されている前記充填塊の輪郭を判定し、所与の輪郭との比較によって前記充填度の評価を実施するために、前記輪郭を分析することを特徴とする、請求項1記載のカプセルへの薬剤の充填度のモニタ方法。
【請求項3】
前記記録段階では、可視光を用いて前記画像の記録を実施することを特徴とする、請求項1又は2記載のカプセルへの薬剤の充填度のモニタ方法。
【請求項4】
前記記録段階において、前記カプセルの一部分を貫通する記録手段によって前記画像の記録を実施することを特徴とする、請求項1〜3のうちいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の充填度のモニタ方法。
【請求項5】
前記記録段階において、前記カプセルの一部分の内部全体を捉えることを特徴とする、請求項1〜4のうちいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の充填度のモニタ方法。
【請求項6】
前記記録段階において、上から前記カプセルの一部分の内部まで画像化記録を実施することを特徴とする、請求項1〜5のうちいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の充填度のモニタ方法。
【請求項7】
前記カプセルの充填部分を、少なくとも前記記録段階中に動かすことを特徴とする、請求項1〜6のうちいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の充填度のモニタ方法。
【請求項8】
前記評価段階において、記録した輪郭線を凹状の領域があるかどうかについて検査することを特徴とする、請求項1〜7のうちいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の充填度のモニタ方法。
【請求項9】
前記評価段階において、記録した輪郭線を凸マッチングによって近似させ、記録した前記輪郭線の長さを前記近似させた輪郭線の長さと比較することを特徴とする、請求項1〜8のうちいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の充填度のモニタ方法。
【請求項10】
前記所与の輪郭は、円筒形の充填塊によってあらかじめ定められていることを特徴とする、請求項1〜9のうちいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の充填度のモニタ方法。
【請求項11】
前記評価段階において、コントラストを増大させると共に、(或いは)、画像の灰色又は色階調を減少させることを特徴とする、請求項1〜10のうちいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の充填度のモニタ方法。
【請求項12】
前記評価段階において、画像を2値画像に変換することを特徴とする、請求項1〜11のうちいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の充填度のモニタ方法。
【請求項13】
前記評価段階において、前記輪郭線を確立するために前記画像について形態学的エッジ認識を行うことを特徴とする、請求項1〜12のうちいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の充填度のモニタ方法。
【請求項14】
カプセルへの薬剤の連続機械的充填方法であって、前記カプセルの少なくとも一部分をそれぞれ、前記薬剤から成る所与の形態の指定された充填塊で充填し、更に、充填度を請求項1〜13のうちいずれか1項に記載の方法に従ってモニタし、それぞれのモニタ結果を用いて、問題のカプセル又はカプセルの一部分を必要ならば不合格にすることを特徴とする、カプセルへの薬剤の連続機械的充填方法。
【請求項15】
前記充填段階は、前記充填塊を前記カプセルの少なくとも一部分中に打ち込む段階から成ることを特徴とする、請求項14記載のカプセルへの薬剤の連続機械的充填方法。
【請求項16】
前記充填塊を形成する前記薬剤は、粉末の形態をしていることを特徴とする、請求項14又は15記載のカプセルへの薬剤の連続機械的充填方法。
【請求項17】
前記充填段階は、ピペット技術を用いて前記充填を実施することを特徴とする、請求項14〜16のうちいずれか1項に記載のカプセルへの薬剤の連続機械的充填方法。
【請求項18】
請求項1〜17のうちいずれか1項に記載の方法を実施する装置であって、少なくとも、ディジタル画像記録手段と、ディジタル画像分析手段とを備えていることを特徴とする装置。
【請求項19】
前記ディジタル画像記録手段は、少なくとも1つのCCD(4)、又は、CMOS画像変換器を含むことを特徴とする、請求項18記載の装置。
【請求項20】
前記ディジタル画像記録手段は、少なくとも1つのLED(6)、又は、レーザを含むことを特徴とする、請求項18又は19記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7a】
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【図7b】
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【図8a】
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【図8b】
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【図9a】
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【図9b】
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【図10a】
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【図10b】
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【図11a】
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【図11b】
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【図12a】
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【図12b】
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【公表番号】特表2009−512469(P2009−512469A)
【公表日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−536051(P2008−536051)
【出願日】平成18年10月18日(2006.10.18)
【国際出願番号】PCT/EP2006/067557
【国際公開番号】WO2007/045670
【国際公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】