説明

カムレバー禁止機構を備えた被印刷製品処理装置及びカム禁止方法

可動な構成部材のための禁止機能を備えた被印刷製品処理装置は、回転するカム(12)と、可動な構成部材を作動させるカムフォロア(20)と、カムフォロア(20)を支持するカムフォロアレバー(16)と、カムフォロア(20)上を転動するためのローラ(32)を有する作動可能な掛合レバー(30)とを有する。また、回転するカム(12)と、可動な構成部材を作動させるカムフォロア(20)と、カムフォロア(20)を支持するカムフォロアレバー(16)と、作動可能なレバー(30)とが設けられており、掛合レバー(30)が、カムフォロアレバー(16)のアーチ状経路(142)内に配置された掛合レバー枢着点(36)を有する、可動な構成部材のための禁止機能を備えた被印刷製品処理装置も提供される。カムフォロアがカムに従動するのを禁止する方法も提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して、カムプロフィルに接触することを禁止されたカムフォロアを有する、ホッパ又は折り胴等の被印刷製品を処理するための装置、及びカム禁止方法に関する。
【0002】
引用したことにより本明細書に記載されたこととする米国特許第3953018号明細書は、通常運転中の吸引部材の移動を禁止することができる供給ステーションを開示している。カムフォロアはばね負荷を介してカムに従動する。カムの高い部分がカムフォロアに係合すると、吸引部材は上方へ移動し、折丁に係合する。高い部分がカムフォロアから離れると、吸引部材は下方へ移動する。この下方移動の禁止作用は、ブラケットにしっかりと固定されたラッチ部材を有するラッチ機構を使用して行われる。協働するラッチ部材は回動可能であり、ブランケットに固定されたラッチ部材に係合することができる。この対応する係合は、ブラケット部材が下方へ移動するのを妨げることができ、吸引部材はその結果、上側位置にとどまる。エアシリンダはラッチを作動させることができる。
【0003】
引用したことにより本明細書に記載されたものとする米国特許第6082724号明細書は、シート材料フィーダを備えた丁合装置を示している。
【0004】
このようなラッチ機構の代わりは、ラッチを使用することなく様々な時点に持上げカムフォロアレバーをカムから離反させるエアシリンダ、すなわちカムフォロアの単純な前後エアシリンダ制御である。
【0005】
発明の概要
従来の非掛合式エアシリンダ装置におけるエアシリンダの作動時間は、機械速度と共に変化しないので、シリンダは、吸引装置の禁止を除去及び実施するために速度に応じて種々異なる箇所において作動させられなければならない。空気圧、オリフィス寸法、弁寸法等の多くの要因がシリンダの作動時間に影響する。機構は、カムフォロア機構におけるあらゆる不要な摩耗及び裂断を回避するために、正確に時間合わせされなければならない。
【0006】
掛合機構は、エアシリンダを使用する場合の精度のための必要性を減じ、多くの掛合機構におけるカムフォロアは、カムの高い部分よりも持ち上げられないが、禁止の間、カムフォロアは依然としてカムの高い部分がカムフォロアを通過するたびに衝突する。また、掛合機構は、作動中に金属対金属の衝撃を有し、これは、長寿命の掛合機構を設計することを困難にする。
【0007】
本発明は、回転するカムと、可動な構成部材を作動させるカムフォロアと、カムフォロアを支持するカムフォロアレバーと、カムフォロア上で転動するためのローラを有する作動可能な掛合レバーとを含む、可動な構成部材のための禁止機能を備えた被印刷製品処理装置を提供する。
【0008】
ローラをカムフォロアレバーと接触させることにより、従来の掛合機構に関連した摩耗及びその他の接触問題が減じられることができる。
【0009】
本発明は、回転するカムと、可動な構成部材を作動させるカムフォロアと、カムフォロアを支持するカムフォロアと、作動可能な掛合レバーとを含み、掛合レバーが、カムフォロアレバーのアーチ経路内に配置された掛合レバー回動点を有する、可動な構成部材のための禁止機能を備えた被印刷製品処理装置を提供する。
【0010】
掛合レバーがこのような形式におけるピボットを有することにより、摩耗が低減されかつ作動が容易な単純な禁止機構を提供するジオメトリが可能である。
【0011】
本発明は、カムフォロアを、少なくとも1つの高いドウェルを備えたカムに従動させ、ローラを使用してカムフォロアのカムフォロアレバーを押し上げることによって少なくとも1つの高いドウェルの経路からカムフォロアを逸脱させ、ローラを、カムフォロアローラのラッチに対して当接させ、少なくとも1つの高いドウェルがローラに接触し、ローラをラッチから解放させるようにカムを回転するステップを含む、カムフォロアがカムに従動するのを禁止する方法をも提供する。
【0012】
図面の簡単な説明
本発明の好適な実施形態は以下の図面を参照しながら説明される。
【0013】
図1は、本発明によるカム禁止機構を示している。
【0014】
図2は、禁止位置におけるカム禁止機構を示している。
【0015】
図3は、作動装置が解放された後のカム禁止機構を示している。
【0016】
好適な実施形態の詳細な説明
図1は、カム12と、カムフォロア20と、カムフォロアレバー16と、掛合レバー30とを有する、引用したことにより本明細書に組み込まれた米国特許第3953018号明細書に開示されたもののような、シート材料フィーダのためのカム禁止機構10を示している。カム12は、カムの高いドウェル14,114,214を提供するジオメトリを備えたカム面13を有する。カム12は、軸15を中心として回転し、例えばシート材料フィーダのホッパドラムと同じ軸によって駆動される。カムフォロアレバー16は、端部44がアーチ状経路142を規定するように、ピボット42を中心として回動する。レバー16は、例えば吸引装置支持体40を介して吸引装置バーを支持している。
【0017】
カムフォロアレバー16は、ピボット42とは反対側の一方の端部において、衝突板18を有する。衝突板18は、カムフォロアレバー16のアーチ状経路142と同心状の湾曲面29(図2)と、底面に沿ったリップ19とを有する。
【0018】
掛合レバー30は、ピボット36を中心として回動可能であり、ローラ32を有する。ピボット36は有利には、カムフォロアレバー16のアーチ状経路142内に位置している。アクチュエータ34は掛合レバー30に回動可能に枢着されている。
【0019】
エアシリンダ等のアクチュエータ34がカム禁止機構10を作動させない場合は、ローラ32は、衝突板18の湾曲面29と、カムフォロアレバー16の端部44とから離れて、しかしその近傍に配置されている。ローラ32は、カム12が回転しているときに湾曲面29上を転動することもできる。
【0020】
アクチュエータ34が作動させられると、掛合レバー30は最小限の距離だけ移動し、ローラを衝突板18に対して押し付け、これにより、高いドウェル14,114,214のうちの1つがカムフォロア20に接触すると、レバー16はこのカム作用を介して上方へ移動し、アクチュエータ34はローラ32をリップ19の下側へ滑り込ませ、図2に示された位置へ移動させる。
【0021】
図2は、禁止位置におけるカム禁止機構10を示している。カムフォロア20と高いドウェル14,114,214との間に間隙22が形成されるように十分に高く、ローラ32はレバー16を持ち上げる。
【0022】
図3は、作動装置が解除された後の、係止された位置におけるカム禁止機構10を示しており、禁止機能は停止されようとしている。アクチュエータ34は解除され、ローラ32は、停止リップ19がローラ32を捕らえるまで衝突板18に沿って戻るように転動する。カム禁止機構10は、高いドウェル14がカムフォロア20に当接するまでこの位置にとどまり、高いドウェル14がカムフォロアに当接すると、カムフォロアアーム16が、停止リップ19がもはやローラ32を妨害しないように上昇し、ローラは、図1の位置へ再び戻ることができる。
【0023】
さらに、シート材料フィーダの他に、本発明は、折り機のためのタッカ又はジョウ、又は禁止機能を要求するその他の被印刷材料装置を含むその他の装置において使用されることができる。インサータ又はサドルステッチャ等の丁合装置は、本発明のシート材料フィーダを有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明によるカム禁止機構を示している。
【図2】禁止位置におけるカム禁止機構を示している。
【図3】作動装置が解放された後のカム禁止機構を示している。
【符号の説明】
【0025】
10 カム禁止機構、 12 カム、 13 カム面、 14,114,214 高いドウェル、 15 軸線、 16 カムフォロアレバー、 18 衝突板、 19 リップ、 29 湾曲面、 30 掛合レバー、 32 ローラ、 34 アクチュエータ、 36 ピボット、 42 ピボット、 44 端部、 142 アーチ状経路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可動な構成部材のための禁止機能を備えた被印刷製品処理装置において、
回転するカムと、
可動な構成部材を作動させるカムフォロアと、
カムフォロアを支持するカムフォロアレバーと、
カムフォロア上を転動するためのローラを有する作動可能な掛合レバーとが設けられていることを特徴とする、被印刷製品処理装置。
【請求項2】
カムフォロアレバーが、ローラを停止させるためのリップを有する、請求項1記載の被印刷製品処理装置。
【請求項3】
カムフォロアレバーが、カムフォロアレバーのアーチ状の経路と同心状の外面を有する衝突板を有する、請求項1記載の被印刷製品処理装置。
【請求項4】
カムフォロアレバーの端部の移動が、アーチ状経路を規定しており、掛合レバーが、アーチ状経路内に枢着点を有する、請求項1記載の被印刷製品処理装置。
【請求項5】
掛合レバーに回転可能に結合されたアクチュエータが設けられている、請求項1記載の被印刷製品処理装置。
【請求項6】
カムフォロアレバーに結合された吸引装置バー支持体が設けられている、請求項1記載の被印刷製品処理装置。
【請求項7】
装置がシート材料フィーダである、請求項1記載の被印刷製品処理装置。
【請求項8】
請求項1記載の被印刷製品処理装置が設けられている丁合い装置。
【請求項9】
可動な構成部材のための禁止機能を備えた被印刷製品処理装置において、
回転するカムと、
可動な構成部材を作動させるカムフォロアと、
カムフォロアを支持するカムフォロアレバーと、
作動可能な掛合レバーとが設けられており、該掛合レバーが、カムフォロアレバーのアーチ状経路内に配置された掛合レバー枢着点を有することを特徴とする、被印刷製品処理装置。
【請求項10】
カムフォロアがカムに従動するのを禁止する方法において、
少なくとも1つの高いドウェルを備えたカムにカムフォロアを従動させるステップと、
ローラを使用してカムフォロアのカムフォロアレバーを押し上げることによって少なくとも1つの高いドウェルの経路からカムフォロアを逸脱させるステップと、
ローラをカムフォロアローラのラッチに対して当接させるステップと、
少なくとも1つの高いドウェルがローラに接触しかつローラをラッチから解放させるようにカムを回転させるステップとを含むことを特徴とする、カムフォロアがカムに従動するのを禁止する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−531635(P2009−531635A)
【公表日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−503005(P2009−503005)
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【国際出願番号】PCT/US2007/007796
【国際公開番号】WO2007/126976
【国際公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【出願人】(505332174)ゴス インターナショナル アメリカス インコーポレイテッド (48)
【氏名又は名称原語表記】Goss International Americas, Inc.
【住所又は居所原語表記】121 Broadway, Dover NH 03820, USA
【Fターム(参考)】