説明

カメラ、及び、異物除去方法

【課題】異物の除去効果の高いカメラ、及び、異物除去方法を提供する。
【解決手段】本発明のカメラは、被写体の光学像を電気信号に変換する撮像素子(71)と、撮像素子(71)の表面、又は、撮像素子(71)よりも光路の被写体側に設けられ、被写体光が通過する透光部材(73)と、透光部材(73)に付着した異物を除去する異物除去機構(74)と、透光部材(73)に隣接して設けられ、少なくとも1枚のシャッタ幕を有するフォーカルプレーン方式のシャッタ機構(6)と、異物除去機構(74)を動作させるとともに、異物除去機構(74)の動作と連動してシャッタ機構(6)を動作させる制御部(8)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像素子や光学ローパスフィルタ等、撮影光束が通過する部分に付着した異物を除去することが可能なカメラ、及び、異物除去方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
撮像素子を用いたデジタルカメラでは、レンズ交換時に進入する塵埃や、部品の摩耗により発生する塵埃等の異物が、撮像素子の表面や、光学ローパスフィルタ及び赤外カットフィルタ等の光学部材の表面等に付着し、撮影画像中に写り込んでしまうという問題があった。
従来、撮像光学系と光電変換素子との間に配置された光学素子を振動させることにより上述の異物を除去するカメラが、特許文献1に開示されている。
【特許文献1】特開2002−204379号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記従来技術のカメラでは、振動により浮き上がった異物が再び光学素子上に付着し、異物の除去ができない場合があった。
【0004】
本発明の課題は、異物の除去効果の高いカメラ、及び、異物除去方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下のような解決手段により前記課題を解決する。
なお、本発明をわかりやすく説明するために実施形態を示す図面の符号に対応付けて説明するが、本発明は、これに限定されるものでなく、後述の実施形態の構成を適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替させてもよい。さらに、その配置について特に限定のない構成要件は、実施形態で開示した配置に限らず、その機能を達成できる位置に配置することができる。
【0006】
請求項1の発明は、被写体の光学像を電気信号に変換する撮像素子(71)と、前記撮像素子の表面、又は、前記撮像素子よりも光路の被写体側に設けられ、被写体光が通過する透光部材(73)と、前記透光部材に付着した異物を除去する異物除去機構(74)と、前記透光部材に隣接して設けられ、少なくとも1枚のシャッタ幕(63,64)を有するフォーカルプレーン方式のシャッタ機構(6)と、前記異物除去機構を動作させるとともに、前記異物除去機構の動作と連動して前記シャッタ機構を動作させる制御部(8)と、を備えるカメラ(1)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載のカメラにおいて、前記制御部(8)は、前記異物除去機構(74)の動作中に前記シャッタ機構(6)を動作させること、を特徴とするカメラ(1)である。
請求項3の発明は、請求項1に記載のカメラにおいて、前記制御部(8)は、前記異物除去機構(74)の動作完了直後に前記シャッタ機構(6)を動作させること、を特徴とするカメラ(1)である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のカメラにおいて、前記異物除去機構(74)は、前記透光部材(73)を振動させることにより異物を除去する機構であること、を特徴とするカメラ(1)である。
【0007】
請求項5の発明は、被写体の光学像を電気信号に変換する撮像素子(71)と、前記撮像素子の表面、又は、前記撮像素子よりも光路の被写体側に設けられ、被写体光が通過する透光部材(73)と、前記透光部材に付着した異物を除去する異物除去機構(74)と、前記透光部材に隣接して設けられ、少なくとも1枚のシャッタ幕を有するフォーカルプレーン方式のシャッタ機構(6)と、を備えたカメラの前記透光部材に付着した異物を除去する異物除去方法であって、前記異物除去機構の動作と連動して前記シャッタ機構を動作させる異物除去方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、異物の除去効果の高いカメラ、及び、異物除去方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(実施形態)
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、実施形態のカメラを模式的に示した断面図である。なお、図1は、シャッタが閉鎖した状態であって、シャッタユニットがチャージされている状態を示している。
本実施形態のカメラ1は、カメラ本体3と、このカメラ本体3に設けられた不図示の開口部のまわりに配置されたマウント部に対して着脱可能な形態で取り付けられた交換レンズ2とを有する一眼レフカメラである。
【0010】
交換レンズ2は、撮影光学系Lを有し、カメラ本体3の不図示のマウント部と係合する不図示のレンズ側マウント部有し、このレンズ側マウント部を介してカメラ本体3に対して着脱可能な交換レンズである。
カメラ本体3は、ミラー部4と、ファインダ部5と、シャッタ部6と、撮像部7と、制御部8とを備え、不図示の開口部のまわりに配置されたマウント部を有した一眼レフカメラのカメラ本体である。
【0011】
ミラー部4は、撮影光学系Lを通過した撮影光束を反射してファインダ部5方向へ光路を曲げる部材である。ミラー部4は、撮影前の構図確認中は、図1に示すように撮影用の光路中にあって、撮影光束をファインダ部5へ導き、撮影時には、図1中に一点鎖線で示すカメラ上方(図1中の上方)等に回転して退避し、撮影光束が撮像部7方向へ進むようにする。
ファインダ部5は、不図示のスクリーン、ペンタミラー又はペンタプリズム、接眼光学系等を備え、被写体像を観察可能とするファインダを形成する光学系である。
【0012】
シャッタ部6は、シャッタ基板61,62と、第1シャッタ幕63と、第2シャッタ幕64と、シャッタ駆動部65とを備え、ミラー部4と後述の撮像部7との間に配置されている。シャッタ部6は、撮影光学系Lを通過した撮影光束が撮像部7に到達するのを遮る閉状態と、撮影光束が撮像部7に到達可能とする開状態とを露光時間に応じて切り替える。
シャッタ基板61,62は、シャッタ部のベースとなる部分である。シャッタ基板61がシャッタ基板62よりもミラー部4側に配置され、シャッタ基板61とシャッタ基板62とにより、第1シャッタ幕63及び第2シャッタ幕64を挟んで配置されている。
第1シャッタ幕63は、複数枚の略長方形のシャッタ幕の集合であり、本実施形態では、4枚のシャッタ幕の集合となっている。第1シャッタ幕63は、フォーカルプレーンシャッタの先幕であり、シャッタ閉鎖時であってシャッタ動作開始前のいわゆるシャッタチャージ状態では、後述の図2(a)に示すように閉鎖状態となっており、撮影時にシャッタが動作するときには、後述の第2シャッタ幕64よりも先に移動を開始して光路中から退避する。
【0013】
第2シャッタ幕64は、第1シャッタ幕63と同様に複数枚の略長方形のシャッタ幕の集合であり、第1シャッタ幕63よりもミラー部4側に設けられている。第2シャッタ幕64は、本実施形態では、4枚のシャッタ幕の集合となっている。第2シャッタ幕64は、フォーカルプレーンシャッタの後幕であり、シャッタ閉鎖時であってシャッタ動作開始前のいわゆるシャッタチャージ状態では、後述の図2(a)に示すように光路中から退避した状態となっており、撮影時にシャッタが動作するときには、第1シャッタ幕63の後に移動を開始して光路中に進入して撮影光束を遮る。
シャッタ駆動部65は、後述する制御部8の指示により第1シャッタ幕63及び第2シャッタ幕64を駆動する部分であり、電磁ソレノイド、ばね等を有している。
【0014】
撮像部7は、ミラー部4が光路から退避し、かつ、シャッタ部6が開状態にされたときに撮影光束が到達する位置に配置されており、撮像素子71と、素子基板72と、透光板73と、加振部74と、異物保持部75とを有している。
撮像素子71は、後述する透光板73を通過した撮影光束が撮像面に結像され、その像の情報を電気信号に置き換える光電変換素子であり、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等が用いられる。撮像素子71は、その撮像面が撮影光学系Lの光軸と直交するように素子基板72に固定されている。撮像素子71により得られた画像データには、不図示の処理部によりデジタルデータ化や、必要な画像処理等が行なわれ、不図示の記憶部に記憶される。
素子基板72は、撮像素子71を固定する電気基板であり、不図示の部分においてカメラ本体3内に固定されている。
【0015】
透光板73は、撮影光束が通過する光路中にあって、撮像素子71よりも光路の被写体側に設けられ、撮影光束が通過する透光部材である。透光板73は、光学ローパスフィルタと赤外カットフィルタとを積層して形成されている。透光板73の光学ローパスフィルタを撮影光束が通過することにより、撮像素子71に設けられたカラーフィルタに起因する色モアレを防止している。また、透光板73の赤外カットフィルタを撮影光束が通過することにより、不要な赤外領域の光を低減する。さらに、透光板73の表面には、異物が付着しにくいように帯電防止処理が施されている。
透光板73は、加振部74を介して素子基板72上に取り付けられており、撮像素子71の撮像面と略平行となるように配置されている。また、透光板73は、撮像素子71のシャッタ側の面全てを覆うとともに、外周が加振部74に対して密着している。よって、撮像素子71は、透光板73と、加振部74と、素子基板72とにより密封されて、外部からの異物の侵入が防止されている。
【0016】
加振部74は、素子基板72上に実装された圧電素子等により形成されている。加振部74のシャッタ部6側には、透光板73が取り付けられている。加振部74は、制御部8からの指示により交番電圧が印加されることにより振動を発生し、その振動により透光板73が振動する。この透光板73の振動は、透光板73の表面に付着した異物を除去する異物除去動作として行なわれる。
【0017】
異物保持部75は、透光板73の外周付近に配置されるように素子基板72上に固定され、透光板73上から除去されて落下した異物等が他の部分に移動しないように保持する部分である。本実施形態の異物保持部75は、粘着材により形成されており、その粘着力によって、異物を保持する。
【0018】
制御部8は、カメラ本体3の動作を統括的に制御する部分であり、CPU(Central Processing Unit)とメモリ等とを有し、メモリに記憶された制御プログラムにより各種演算及び制御動作を行なう。制御部8は、シャッタ駆動部65及び素子基板72に電気的に接続されており、異物除去動作の制御を行なうことができる。
【0019】
次に、本実施形態のカメラの異物除去動作について説明する。
図2は、異物除去動作時のシャッタ部及び撮像部の状態を示す図である。
図3は、異物除去動作時のタイミングチャートである。
図2(a)は、シャッタを開く動作を直ちに行える状態(シャッタチャージがされた状態)であって、異物除去動作を開始する前の状態を示している。この状態は、例えば、カメラ本体3の不図示の電源がOFFの状態や、電源ONの状態であって、不図示のレリーズボタンの操作により撮影を直ちに行える状態等である。この図2(a)の状態では、第1シャッタ幕63は閉状態であり、第2シャッタ幕64は開状態となっており、図3では、t1よりも前の状態である。また、図2(a)は、透光板73の表面に異物Pが付着している状態を示している。なお、図3では、各シャッタ幕の移動方向を合わせるようにして示しているので、第1シャッタ幕63については、図中の上方が開となり、第2シャッタ幕64については、図中の上方が閉となっている。
【0020】
本実施形態では、不図示の操作部により使用者から指示を受けることにより制御部8が異物除去動作開始する。なお、異物除去動作の開始は、上述のような使用者からの指示に応じて行なう形態に限らず、例えば、カメラ本体3の電源をONした直後や、所定回数の撮影毎や、レンズ交換を行なう度等に行なうようにしてもよい。さらに、異物除去動作を行なうタイミングを、その他の時点に変更又は追加設定してもよい。
【0021】
図2(a)の状態から、異物除去動作を開始すると、制御部8は、加振部74の駆動を開始して(図3のt1)、透光板73を振動させる(図2(b))。異物Pは、加振部74により透光板73が振動を行なうことにより、異物Pが透光板73上から離れやすい状態となり、その一部は自重により落下するが、落下しない異物Pは再び透光板73上に付着したり、透光板73上から離れずに付着したままとなったりしている。
【0022】
次に、制御部8は、加振部74を駆動した状態を継続したまま、第1シャッタ幕63を開方向へ走行を開始させる(図3のt2)。
続いて、制御部8は、第2シャッタ幕64を閉方向へ走行を開始させる(図3のt3)。このt3は、t2からごく僅かな時間をおいた後にであって、第1シャッタ幕63が開位置に到達(t4)するよりも前の時点である。よって、第1シャッタ幕63と第2シャッタ幕64とは、僅かに間隔を開けた状態で図2中の上方から下方へと走行する(図2(c))。本実施形態では、カメラ本体3が撮影時に得られる最高速のシャッタ速度である1/8000秒でシャッタを切るときと同じ間隔及び速度で第1シャッタ幕63と第2シャッタ幕64とを移動させる。これにより、第1シャッタ幕63と第2シャッタ幕64とが高速で透光板73の表面付近を移動することにより、空気が移動して風が発生する。このとき、加振部74が駆動を継続しており、透光板73が振動しているので、透光板73上に付着した異物Pは、透光板73の表面から浮き上がったり離れやすい状態となったりしており、そのときに風を受けることによって、一気に透光板73上から移動させられる。
【0023】
その後、第1シャッタ幕63が完全に開位置(図3のt4)となり、さらに、第2シャッタ幕64が完全に閉位置(図3のt5)となる。
第1シャッタ幕63が完全に開位置となり、さらに、第2シャッタ幕64が完全に閉位置となった後、制御部8は、加振部74の動作を停止する(図2(d)及び図3のt6)。以上のようにして透光板73上から除去された異物Pの多くは、異物保持部75の粘着性により保持される。
最後に、制御部8は、第1シャッタ幕63を閉方向へ走行を開始させるとともに第2シャッタ幕64を開方向へ走行を開始させ(図3のt7)、第1シャッタ幕63が完全に閉位置となり、さらに、第2シャッタ幕64が完全に開位置となってシャッタチャージ状態(図3のt8)として異物除去動作を終了する。
【0024】
本実施形態によれば、制御部8は、加振部74の動作と連動してシャッタ部6を動作させるので、加振部74の動作による透光板73の振動のみでは除去しきれない異物Pを除去できる。
また、制御部8は、加振部74の動作中にシャッタ部6を動作させるので、異物Pを除去できる可能性が高くなる。
【0025】
(変形形態)
以上、説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態において、先幕である第1シャッタ幕63が後幕である第2シャッタ幕64よりも撮像素子71側に設けられている例を示したが、これに限らず、後幕が先幕よりも撮像素子側に設けられていてもよい。
【0026】
(2)本実施形態において、光学ローパスフィルタと赤外カットフィルタとの機能を有する透光板73を振動させる例を示したが、これに限らず、例えば、異物混入を防止するために専用の透光部材を設け、これを振動させたり移動させたりしてもよいし、撮像素子も含めた撮像部全体を振動させたり移動させたりしてもよい。
【0027】
(3)本実施形態において、制御部8は、加振部74の動作中にシャッタ部6を動作させる例を示したが、これに限らず、例えば、加振部74の動作完了直後にシャッタ部を動作させてもよいし、加振部74動作中にシャッタ部6が動作を開始して、シャッタ部6の動作中に加振部74の動作を停止してもよい。
【0028】
(4)本実施形態において、制御部8は、加振部74の動作中にシャッタ部6を動作させる例を示したが、これに限らず、例えば、加振部74の動作を一旦停止してからシャッタ部6を動作させ、シャッタ部6の動作が終了した後に再度加振部74を動作させてもよい。このような動作は、シャッタ部6と透光板73との距離が近いことにより加振部74とシャッタ部6とを同時に動作させるとシャッタ幕と透光板73とが接触するおそれがある場合に有効である。
【0029】
(5)本実施形態において、制御部8は、加振部74の動作を終了させた後にシャッタ部6をチャージ(復帰)させる例を示したが、これに限らず、例えば、シャッタ部6をチャージするときにも加振部74を動作させて異物除去動作を行なってもよい。
【0030】
(6)本実施形態において、制御部8は、加振部74を動作させた状態で、カメラ本体3が撮影時に得られる最高速のシャッタ速度である1/8000秒でシャッタを切る例を示したが、これに限らず、第1シャッタ幕63と第2シャッタ幕64との間隔は、適宜変更してもよいし、第1シャッタ幕63が完全に開位置へ移動した後に、第2シャッタ幕64が閉方向へ移動を開始してもよいし、第1シャッタ幕63と第2シャッタ幕64とが同時に移動を開始してもよい。また、第1シャッタ幕63と第2シャッタ幕64とのいずれか一方のみを動作させてもよい。
【0031】
(7)本実施形態において、先幕である第1シャッタ幕63と、後幕である第2シャッタ幕64との二組のシャッタ幕を備えたフォーカルプレーンシャッタの例を挙げて説明したが、これに限らず、例えば、一組のシャッタ幕を閉位置から開位置へと移動した後に開位置から閉位置へと移動するタイプのフォーカルプレーンシャッタとしたり、これに加えてさらに、撮像素子の蓄積時間を制御するいわゆる電子シャッタを併用したフォーカルプレーンシャッタとしたりしてもよい。
【0032】
(8)本実施形態において、透光板73を振動させて異物を除去する動作に連動させてシャッタ部6を動作させる例を示したが、これに限らず、例えば、透光板の表面にイオン照射や放電等を行ない異物を除去する動作に連動させてシャッタ部を動作させる等、他の種類の異物除去機構に連動させてシャッタ部を動作させてもよい。
なお、本実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した各実施形態によって限定されることはない。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】実施形態のカメラを模式的に示した断面図である。
【図2】異物除去動作時のシャッタ部及び撮像部の状態を示す図である。
【図3】異物除去動作時のタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0034】
1:カメラ、2:交換レンズ、3:カメラ本体、4:ミラー部、5:ファインダ部、6:シャッタ部、61,62:シャッタ基板、63:第1シャッタ幕、64:第2シャッタ幕、65:シャッタ駆動部、7:撮像部、71:撮像素子、72:素子基板、73:透光板、74:加振部、75:異物保持部、8:制御部、L:撮影光学系

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体の光学像を電気信号に変換する撮像素子と、
前記撮像素子の表面、又は、前記撮像素子よりも光路の被写体側に設けられ、被写体光が通過する透光部材と、
前記透光部材に付着した異物を除去する異物除去機構と、
前記透光部材に隣接して設けられ、少なくとも1枚のシャッタ幕を有するフォーカルプレーン方式のシャッタ機構と、
前記異物除去機構を動作させるとともに、前記異物除去機構の動作と連動して前記シャッタ機構を動作させる制御部と、
を備えるカメラ。
【請求項2】
請求項1に記載のカメラにおいて、
前記制御部は、前記異物除去機構の動作中に前記シャッタ機構を動作させること、
を特徴とするカメラ。
【請求項3】
請求項1に記載のカメラにおいて、
前記制御部は、前記異物除去機構の動作完了直後に前記シャッタ機構を動作させること、
を特徴とするカメラ。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のカメラにおいて、
前記異物除去機構は、前記透光部材を振動させることにより異物を除去する機構であること、
を特徴とするカメラ。
【請求項5】
被写体の光学像を電気信号に変換する撮像素子と、
前記撮像素子の表面、又は、前記撮像素子よりも光路の被写体側に設けられ、被写体光が通過する透光部材と、
前記透光部材に付着した異物を除去する異物除去機構と、
前記透光部材に隣接して設けられ、少なくとも1枚のシャッタ幕を有するフォーカルプレーン方式のシャッタ機構と、
を備えたカメラの前記透光部材に付着した異物を除去する異物除去方法であって、
前記異物除去機構の動作と連動して前記シャッタ機構を動作させる異物除去方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−10688(P2009−10688A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−170138(P2007−170138)
【出願日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】