説明

カメラシステム

【課題】 デジタルカメラ等のカメラシステムにおけるファームウエアを書き換えるための技術に関するものである。
機能を追加したり、ある問題を解決したカメラファームウエアが提供されていても、ユーザーがその事に気がつかない場合は、そのユーザーは問題が残ったままのカメラファームウエアを使い続けることがあると言う問題が生じる。
【解決手段】 電池を充電する事で、最新のファームウエア番号と最新のファームウエアとを、電池内部の記録手段に記録する。
また、充電した電池をデジタルカメラに装着する事で、電池内部の記録手段に記録された最新のカメラファームウエア番号と最新のカメラファームウエアが、デジタルカメラに記録されるため、デジタルカメラを常に最新のファームウエアに更新された状態に保つことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラ等のカメラシステムにおけるファームウエアを書き換えるための技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、デジタルカメラが市場に普及している。
【0003】
発売後のデジタルカメラに対して、機能アップするには、たとえば、カメラの動作を制御する制御プログラムであるカメラファームウエアを書き換えると言う方法がある。
【0004】
また、発売後のデジタルカメラにおいて、問題が発見された場合、たとえば、カメラファームウエアを書き換えることで問題を解決させる事ができる。
【0005】
カメラファームウエアを書き換える技術について説明する。
【0006】
たとえば、カメラメーカーのWEBサイトからカメラファームウエアを、PCにダウンロードする。
【0007】
ダウンロードしたカメラファームウエアを、CFカードなどの記録媒体にコピーする。
【0008】
その記録媒体をデジタルカメラに装着して、カメラファームウエアを書き換える方法がある。
【0009】
また、特許文献1では、デジタルカメラ用クレードルを用いてカメラファームウエアを書き換える方法が開示されている。
【特許文献1】特開2004−104533号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、ある問題を解決したカメラファームウエアが提供されていても、ユーザーがその事に気がつかない場合は、そのユーザーは問題が残ったままのカメラファームウエアを使い続けることがあると言う問題が生じる。
【0011】
よって本発明は、上記課題を解決し、電池を充電する事で、最新のファームウエア番号と最新のファームウエアとを、電池内部の記録手段に記録する。
【0012】
また、充電した電池をデジタルカメラに装着する事で、電池内部の記録手段に記録された最新のカメラファームウエア番号と最新のカメラファームウエアが、デジタルカメラに記録されるため、デジタルカメラを常に最新のファームウエアに更新された状態に保つことができる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、
被写体を撮影して画像データを生成する撮像装置と、
前期撮像装置内部にあるカメラファームウエアを格納する第1格納手段と、
充電可能な電池と、
前期電池内部にある第2格納手段と、
前期電池を充電するための充電手段と、
最新のカメラファームウエアを配信する配信手段と、
を有するカメラシステムにおいて、
前期充電手段で前期電池を充電する際に、
前期配信手段から得たカメラファームウエアを前期第2格納手段に書き込む第1更新手段と、
前期電池を前期撮像装置に装着した際に、
前期第2格納手段にあるカメラファームウエアを前期第1格納手段に書き込む第2更新手段とを有する事を特徴とする。
【0014】
また、前期第2更新手段の動作を禁止する制御手段を有する事を特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、電池を充電する事で、最新のファームウエア番号と最新のファームウエアとを、電池内部の記録手段に記録する。
【0016】
また、充電した電池をデジタルカメラに装着する事で、電池内部の記録手段に記録された最新のカメラファームウエア番号と最新のカメラファームウエアが、デジタルカメラに記録されるため、デジタルカメラを常に最新のファームウエアに更新された状態に保つことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、添付図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
【0018】
尚、以下に説明する実施の形態は、本発明の実現手段としての一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正又は変更されるべきものであり、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
【実施例1】
【0019】
図1は、本発明の実施の形態に係る撮像装置100の構成を示すブロック図である。本実施の形態では、電子スチルカメラを例にあげて説明を行うが、ビデオカメラ等の他の装置であってもよい。
【0020】
図1において、101は後述の撮像素子103に結像させる対物レンズ群、102は絞り装置及びシャッタ装置を備えた光量調節装置である。
【0021】
103は対物レンズ群101によって結像された被写体象を電気信号に変換するCCDやCMOS等の撮像素子である。
【0022】
104は撮像素子103のアナログ信号出力にクランプ処理、ゲイン処理等の行うアナログ信号処理回路である。
【0023】
105はアナログ信号処理回路104の出力をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル(以下、A/Dという)変換器である。A/D変換器105から出力されたデータは後述のデジタル信号処理回路107とメモリ制御回路106を介して、あるいは、直接メモリ制御回路106を介してメモリ108に書き込まれる。
【0024】
107はデジタル信号処理回路であり、A/D変換器105からのデータ或いはメモリ制御回路106からのデータに対して画素補間処理や色変換処理を行う。また、デジタル信号処理回路107はA/D変換器105からのデータを用いて被写体の合焦状態を示す値や、輝度値の演算、および、ホワイトバランスの調節を行う。
【0025】
システム制御回路112はデジタル信号処理回路107の演算結果に基づいて、露出制御回路113、焦点制御回路114に対する制御を実行する。具体的には対物レンズ群101を通過した被写体像を用いた焦点制御処理、露出制御処理、調光処理を行う。
【0026】
メモリ制御回路106は、アナログ信号処理回路104、A/D変換器105、デジタル信号処理回路107、メモリ108、デジタル/アナログ(以下、D/Aとする)変換器109を制御する。A/D変換器105でA/D変換されたデータはデジタル信号処理回路107、メモリ制御回路106を介して、或いはA/D変換器105でA/D変換されたデータが直接メモリ制御回路106を介して、メモリ108に書き込まれる。
【0027】
メモリ108には表示装置110に表示するデータが書き込まれ、メモリ108に書き込まれたデータはD/A変換器109を介して後述する表示装置110によって表示される。また、メモリ108は、撮像した静止画あるいは動画を格納する。また、このメモリ108はシステム制御回路112の作業領域としても使用することが可能である。
【0028】
110は撮影によって得られた画像データから生成した画像を表示する液晶モニターからなる表示装置であり、撮像素子103を用いて得られた被写体像を逐次表示すれば電子的なファインダとして機能する。この表示装置110は、システム制御回路112の指示により任意に表示のオンとオフを切り換えることができ、表示をオフにした場合は、オンにした場合に比較して撮像装置100の電力消費を低減できる。また、表示装置110はシステム制御回路112からの指令に応じて文字、画像等を用いて撮像装置100の動作状態やメッセージ等を表示する。
【0029】
111はメモリカードやハードディスク等の外部記憶媒体や、他のコンピュータやプリンタ等の周辺機器との間で画像データや画像データに付属した管理情報を転送し合うためのインターフェースである。このインターフェース111をPCMCIAカードやCF(小型フラッシュメモリカード)等の規格に準拠したものを用いて構成した場合、各種通信カードを接続すればよい。この各種通信カードとしては、LANカードやモデムカード、USBカード、IEEE1394カード、P1284カード、SCSIカード、PHS等の通信カード、等があげられる。
【0030】
システム制御回路112は撮像装置100全体の動作を制御している。システム制御回路112内の不図示のメモリに、このシステム制御回路112の動作用の定数、変数等を記憶している。
【0031】
また、システム制御回路112は、いわゆるUARTと呼ばれる非同期送信受信ユニットを内蔵しており、接点117を介して、バッテリーパック200と通信を行う事ができる。
【0032】
露出制御回路113は、光量調節装置102の絞り装置、シャッタ装置を駆動する。
【0033】
焦点制御回路114は対物レンズ群101のフォーカシングレンズ、ズームレンズを駆動する。
【0034】
115は、カメラ用フラッシュROMであり、システム制御回路112のプログラム等を記憶している。
【0035】
図7にカメラ用フラッシュROM115の構成を示す。
【0036】
領域1は、フラッシュROM書換ルーチン、
領域2は、設定内容の記憶、パラメータ、調整値など、
領域3は、カメラファームウエア番号、カメラファームウエア、
から構成される。
【0037】
116は、電源回路であり、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成されている。
【0038】
117は、バッテリーパック200と接続するための接点である。
【0039】
200は、バッテリーパックである。
【0040】
201は、2次電池である。
【0041】
202は、バッテリーマイコンである。
【0042】
また、バッテリーマイコン202は、いわゆるUARTと呼ばれる非同期送信受信ユニットを内蔵しており、接点205を介して、撮像装置100と通信を行う事ができる。
【0043】
203は、バッテリー用フラッシュROMであり、バッテリーマイコン202のプログラム等を記憶している。
【0044】
図8にバッテリー用フラッシュROM203の構成を示す。
【0045】
領域1は、フラッシュROM書換ルーチン、
領域2は、バッテリーマイコンのプログラム、
領域3は、カメラファームウエア番号、カメラファームウエア、
から構成される。
【0046】
204は、メモリである。
【0047】
205は、撮像装置100と接続するための接点である。
【0048】
図1は、撮像装置100にバッテリーパック200が接続された状態を示す。
【0049】
図2は、本発明の実施の形態に係る充電器300の構成を示すブロック図である。
【0050】
図2において、200〜205は図1の同一番号のものと同じであるので説明は省略する。
【0051】
300は、充電器である。
【0052】
301は、バッテリーパック200を充電するための充電回路である。
【0053】
302は、充電器マイコンである。
【0054】
また、充電器マイコン302は、いわゆるUARTと呼ばれる非同期送信受信ユニッを内蔵しており、接点305を介して、バッテリーパック200と通信を行う事ができる。
【0055】
303は、充電器用フラッシュROMであり、充電器マイコン302のプログラム等を記憶している。
【0056】
図9に充電器用フラッシュROM303の構成を示す。
【0057】
領域1は、フラッシュROM書換ルーチン、
領域2は、充電器マイコンのプログラム、
領域3は、カメラファームウエア番号、カメラファームウエア、
から構成される。
【0058】
304は、メモリである。
【0059】
305は、バッテリーパック200と接続するための接点である。
【0060】
バッテリーパック200を充電する時は、バッテリーパック200の接点205と、充電機300の接点305と、を接続して行う事ができる。
【0061】
310は、ネットワークである。
【0062】
320は、サーバーであり、ネットワーク310を介して、充電器300と接続される。
【0063】
また、サーバーは、撮像装置100のファームウエアを所有しており、ネットワーク310を介して接続された機器に対して、ファームウエアを配信する機能を有している。
【0064】
図2は、充電器300にバッテリーパック200が接続された状態を示す。
【0065】
以下、図3、及び、図4のフローチャートを参照して、本実施の形態に係る電子カメラの動作を説明する。
【0066】
尚、この処理を実行するプログラムはシステム制御回路112に接続されたカメラ用フラッシュROM115に記憶されており、システム制御回路112の制御の下に実行される。
【0067】
図3、及び、図4は本実施の形態に係る撮像装置100におけるメイン処理での動作を説明するためのフローチャートである。
【0068】
この処理は、例えば電池交換後などの電源投入により開始される。
【0069】
ステップS101では、システム制御回路112は、内部のメモリの各種フラグや制御変数等を初期化する。
【0070】
ステップS102では、システム制御回路112は、内蔵されたUARTを用いて、接点117、接点205を介して、バッテリーマイコン202と通信を行い、バッテリー用フラッシュROM203内のカメラファームウエア番号を取得する。
【0071】
ステップS103では、システム制御回路112は、カメラ用フラッシュROM115内のカメラファームウエア番号を取得する。
【0072】
ステップS104では、システム制御回路112は、ステップS102にて取得したカメラファームウエア番号と、ステップS103で取得したカメラファームウエア番号とを比較する。
【0073】
その結果、カメラ用フラッシュROM115内のカメラファームウエア番号が古い場合は、ステップS105に進み、そうでなければ、ステップS120に進む。
【0074】
ステップS105では、システム制御回路112は、ファームウエア変更方法の設定内容について判別し、その結果、自動変更が設定されている場合はステップS106に進み、そうでなければステップS120に進む。
【0075】
ステップS106からステップS111のプログラムは、ファームウエアの変更中も実行可能なように、カメラ用フラッシュROM内のフラッシュROM書換ルーチンの中(領域1)に配置されている。
【0076】
ステップS106では、システム制御回路112は、内蔵されたUARTを用いて、接点117、接点205を介して、バッテリーマイコン202と通信を行い、バッテリー用フラッシュROM203内のカメラファームウエア番号を取得する。
【0077】
ステップS107では、システム制御回路112は、カメラ用フラッシュROM内のカメラファームウエア番号を変更する。
【0078】
詳しくは、ステップS106で取得したカメラファームウエア番号の内容に書き換える。
【0079】
ステップS108では、システム制御回路112は、内蔵されたUARTを用いて、接点117、接点205を介して、バッテリーマイコン202と通信を行い、バッテリー用フラッシュROM203内のカメラファームウエアを16バイト取得する。
【0080】
ステップS109では、システム制御回路112は、カメラ用フラッシュROM内のカメラファームウエアを変更する。
【0081】
詳しくは、ステップS106で取得したカメラファームウエアの内容に書き換える。
【0082】
ステップS110では、システム制御回路112は、カメラファームウエアの変更が終了したか否かを判別し、その結果、変更が終了した場合はステップS111に進み、そうでなければステップS108に戻る。
【0083】
ステップS111では、システム制御回路112は、ファームウエア変更の後処理のために、変数を初期化等の処理を行い、ステップS120に進む。
【0084】
ステップS120では、システム制御回路112は、MENU釦が押されているか否かを判別し、その結果、MENU釦が押されている場合はステップS121に進み、そうでなければステップS122に進む。
【0085】
ステップS121では、システム制御回路112は、MENU処理を行う。
MENU処理の詳細は後で説明する。
【0086】
ステップS122では、システム制御回路112は、シャッタースイッチSW1が押されているか否かを判別し、その結果、シャッタースイッチSW1が押されている場合はステップS123に進み、そうでなければステップS120に戻る。
【0087】
ステップS123では、システム制御回路112は、取得した画像データをもとに焦点制御処理および露出制御処理を行う。
【0088】
システム制御回路112は、画面全体としての輝度値が適正となるように露出制御回路113に露出制御を行わせる。
【0089】
このときの露出制御の結果に応じて、必要であれば不図示の閃光装置を撮影時に発光させることを決定する。また、肌の色の影響によってホワイトバランスが不適切となることを防止するため、ホワイトバランスの調節を行う。さらに、合焦状態になるように焦点制御回路114に焦点制御を行わせる。
【0090】
ステップS124では、システム制御回路112は、シャッタースイッチSW2が押されているか否かを判別し、その結果、シャッタースイッチSW2が押されている場合はステップS125に進み、そうでなければステップS120に戻る。
【0091】
ステップS125では、システム制御回路112は撮像した画像データをメモリ108に書き込む撮影処理を行う。露出制御回路113はステップS123の露出制御結果に従い絞り装置を駆動し、シャッタを開放して撮像素子103を露光する。必要に応じて閃光装置を発光させ、設定された露光時間が経過したところでシャッタを閉じる。撮像素子103から出力された電荷信号はA/D変換器105、デジタル信号処理回路107、メモリ制御回路106を介して保存用の画像データとしてメモリ108に書き込まれる。さらにシステム制御回路112はメモリ制御回路106、デジタル信号処理回路107を用いて、メモリ108に書き込まれた保存用の画像データを読み出して垂直加算処理を実行させる。デジタル信号処理回路107に色処理を順次行わせ、表示用の画像データを生成し、再びメモリ108に書き込ませる。
【0092】
ステップS126では、システム制御回路112は、メモリ108に書き込まれた保存用の画像データを読み出して、メモリ制御回路106、及び必要に応じてデジタル信号処理回路107を用いて各種画像処理を実行させる。また、システム制御回路112は、画像圧縮処理を行わせた後、記憶媒体へ圧縮した保存用の画像データの書き込みを行う記録処理を実行する。
【0093】
ステップS127では、システム制御回路112は、シャッタースイッチSW1が押されているか否かを判別し、その結果、シャッタースイッチSW1が押されている間はステップS127で待機し、シャッタースイッチSW1が離されるとステップS120に戻る。
【0094】
次に、本実施の形態である図3のステップS121におけるMENU処理について図5を用いて説明する。
【0095】
ステップS201では、システム制御回路112は、MENUの中のどの項目に関する処理を行うかを決める処理が行われる。
【0096】
MENUの項目は、ファームウエア変更の方法とファームウエア変更の実行の2種類である。
【0097】
ステップS201において、ファームウエア変更の方法が選択されるとステップS202に進み、ファームウエア変更の実行が選択されるとステップS210に進む。
【0098】
ステップS202〜S204では、システム制御回路112は、ファームウエア変更の方法を決定する処理を行う。
【0099】
ファームウエア変更の方法は、自動変更と手動変更の2種類の中から切り替える事ができる。
【0100】
ステップS202において、手動実行が選択されるとステップS203に進み、自動変更が選択されるとステップS204に進む。
【0101】
ステップS203では、システム制御回路112は、ファームウエア変更の方法を手動変更に設定する。
【0102】
ステップS204では、システム制御回路112は、ファームウエア変更の方法を自動変更に設定する。
【0103】
ステップS210〜S216では、システム制御回路112は、ファームウエア変更の実行処理を行う。
【0104】
ステップS210において、実行しないが選択されるとステップS205に進み、実行するが選択されるとステップS211に進む。
【0105】
ステップS211からステップS216のプログラムは、ファームウエアの変更中も実行可能なように、カメラ用フラッシュROM内のフラッシュROM書換ルーチンの中(領域1)に配置されている。
【0106】
ステップS211では、システム制御回路112は、内蔵されたUARTを用いて、接点117、接点205を介して、バッテリーマイコン202と通信を行い、バッテリー用フラッシュROM203内のカメラファームウエア番号を取得する。
【0107】
ステップS212では、システム制御回路112は、カメラ用フラッシュROM内のカメラファームウエア番号を変更する。
【0108】
詳しくは、ステップS211で取得したカメラファームウエア番号の内容に書き換える。
【0109】
ステップS213では、システム制御回路112は、内蔵されたUARTを用いて、接点117、接点205を介して、バッテリーマイコン202と通信を行い、バッテリー用フラッシュROM203内のカメラファームウエアを16バイト取得する。
【0110】
ステップS214では、システム制御回路112は、カメラ用フラッシュROM内のカメラファームウエアを変更する。
【0111】
詳しくは、ステップS213で取得したカメラファームウエアの内容に書き換える。
【0112】
ステップS215では、システム制御回路112は、カメラファームウエアの変更が終了したか否かを判別し、その結果、変更が終了した場合はステップS216に進み、そうでなければステップS213に戻る。
【0113】
ステップS216では、システム制御回路112は、ファームウエア変更の後処理のために、変数を初期化等の処理を行い、ステップS205に進む。
【0114】
次に、図6のフローチャートを参照して、本実施の形態に係る充電器の動作を説明する。
【0115】
尚、この処理を実行するプログラムは充電器マイコン302に接続された充電器用フラッシュROM303に記憶されており、充電器マイコン302の制御の下に実行される。
【0116】
図3は本実施の形態に係る充電器300におけるメイン処理での動作を説明するためのフローチャートである。
【0117】
バッテリーパック200を充電する時は、バッテリーパック200の接点205と、充電機300の接点305とを接続する事で行う事ができる。
【0118】
ステップS301では、充電器マイコン302は、不図示の充電開始スイッチが押されているか否かを判別し、その結果、不図示の充電開始スイッチが押されていればステップS302に進み、そうでなければステップS301に戻る。
【0119】
ステップS302では、充電器マイコン302は、充電回路301に信号を送り、充電器300に接続されたバッテリーパック200の充電を開始する。
【0120】
ステップS303では、充電器マイコン302は、充電回路301から信号を受け取り、充電器300に接続されたバッテリーパック200の充電が完了したか否かを判別し、その結果、充電が完了した場合はステップS304に進み、そうでなければステップS303に戻る。
【0121】
ステップS304では、充電器マイコン302は、充電回路301に信号を送り、充電器300に接続されたバッテリーパック200の充電を停止する。
【0122】
ステップS305では、充電器マイコン302は、ネットワーク310を介して、サーバー320と通信を行い、最新のカメラファームウエア番号を取得する。
【0123】
ステップS306では、充電器マイコン302は、内蔵されたUARTを用いて、接点305、接点205を介して、バッテリーマイコン202と通信を行い、バッテリー用フラッシュROM203内のカメラファームウエア番号を取得する。
【0124】
ステップS307では、充電器マイコン302は、ステップS305にて取得したカメラファームウエア番号と、ステップS306で取得したカメラファームウエア番号とを比較する。
【0125】
その結果、バッテリー用フラッシュROM203内のカメラファームウエア番号が古い場合は、ステップS308に進み、そうでなければ、ステップS314に進む。
【0126】
ステップS308では、充電器マイコン302は、ネットワーク310を介して、サーバー320と通信を行い、最新のカメラファームウエア番号を取得する。
【0127】
ステップS309では、充電器マイコン302は、内蔵されたUARTを用いて、接点305、接点205を介して、バッテリーマイコン202と通信を行い、バッテリー用フラッシュROM203内のカメラファームウエア番号を変更する。
【0128】
詳しくは、ステップS308で取得したカメラファームウエア番号の内容に書き換える。
【0129】
ステップS310では、充電器マイコン302は、ネットワーク310を介して、サーバー320と通信を行い、最新のカメラファームウエアを16バイト取得する。
【0130】
ステップS311では、充電器マイコン302は、内蔵されたUARTを用いて、接点305、接点205を介して、バッテリーマイコン202と通信を行い、バッテリー用フラッシュROM203内のカメラファームウエアを変更する。
【0131】
詳しくは、ステップS310で取得したカメラファームウエアの内容に書き換える。
【0132】
ステップS312では、充電器マイコン302は、カメラファームウエアの変更が終了したか否かを判別し、その結果、変更が終了した場合はステップS313に進み、そうでなければステップS310に戻る。
【0133】
ステップS313では、充電器マイコン302は、ファームウエア変更の後処理のために、変数を初期化等の処理を行い、ステップS314に進み、充電の処理を終了する。
【0134】
今まで説明したように、
充電器300を用いて、バッテリーパック200を充電するときは、
最新のカメラファームウエア番号を取得し(ステップS305)、
次に、バッテリー用フラッシュROM203内のカメラファームウエア番号を取得し(ステップS306)、
次に、最新のカメラファームウエア番号より、バッテリー用フラッシュROM203内のカメラファームウエア番号の方が古いと判断すると(ステップS307)、
バッテリー用フラッシュROM203内のカメラファームウエア番号の更新を行い(ステップS308〜S309)、
バッテリー用フラッシュROM203内のカメラファームウエアの更新を行う(ステップS310〜S313)。
【0135】
このように、バッテリーパック200を充電することで、バッテリー用フラッシュROM203内に、最新のファームウエア番号と最新のファームウエアが書き込まれる。
【0136】
また、充電したバッテリーパック200を撮像装置100に接続したときは、
バッテリー用フラッシュROM203内のカメラファームウエア番号を取得し(ステップS102)、
次に、カメラ用フラッシュROM115内のカメラファームウエア番号を取得し(ステップS103)、
次に、バッテリー用フラッシュROM203内のカメラファームウエア番号より、カメラ用フラッシュROM115内のカメラファームウエア番号の方が古いと判断し(ステップS104)、
かつ、
ファームウエア変更方法が自動変更である場合は(ステップS105)、
カメラ用フラッシュROM115内のカメラファームウエア番号の更新を行い(ステップS106〜S107)、
カメラ用フラッシュROM115内のカメラファームウエアの更新を行う(ステップS108〜S111)。
【0137】
また、ファームウエア変更方法は、自動変更と手動変更とで切り替えられる(ステップS201〜S204)。
【0138】
このように、充電したバッテリーパック200を撮像装置100に接続することで、カメラ用フラッシュROM203内のカメラファームウエア番号とカメラファームウエアが、バッテリー用フラッシュROM203内のカメラファームウエア番号とカメラファームウエアと同じ内容、すなわち、最新のファームウエア番号と最新のファームウエアに更新される。
【図面の簡単な説明】
【0139】
【図1】本発明の第1の実施の形態における撮像装置、及び、バッテリーパックの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における充電器の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるメイン処理ルーチンでの動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるメイン処理ルーチンでの動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるメニュー処理の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施の形態における充電器の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】本実施例におけるカメラ用フラッシュROMの構成を示す図である。
【図8】本実施例におけるバッテリー用フラッシュROMの構成を示す図である。
【図9】本実施例における充電器用フラッシュROMの構成を示す図である。
【符号の説明】
【0140】
100 撮像装置
101 対物レンズ群
102 光量調節装置
103 撮像素子
104 アナログ信号処理回路
105 A/D変換器
106 メモリ制御回路
107 デジタル信号処理回路
108 メモリ
109 D/A変換器
110 表示装置
111 インターフェース
112 システム制御回路
113 露出制御回路
114 焦点制御回路
115 フラッシュROM
116 電源回路
117 接点
200 バッテリーパック
201 2次電池
202 バッテリーマイコン
203 バッテリー用フラッシュROM
204 メモリ
205 接点
300 充電器
301 充電回路
302 充電器マイコン
303 充電器用フラッシュROM
304 メモリ
305 接点
310 ネットワーク
320 サーバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮影して画像データを生成する撮像装置と、
前期撮像装置内部にあるカメラファームウエアを格納する第1格納手段と、
充電可能な電池と、
前期電池内部にある第2格納手段と、
前期電池を充電するための充電手段と、
最新のカメラファームウエアを配信する配信手段と、
を有するカメラシステムにおいて、
前期充電手段で前期電池を充電する際に、
前期配信手段から得たカメラファームウエアを前期第2格納手段に書き込む第1更新手段と、
前期電池を前期撮像装置に装着した際に、
前期第2格納手段にあるカメラファームウエアを前期第1格納手段に書き込む第2更新手段とを有するカメラシステム。
【請求項2】
前期第2更新手段の動作を禁止する制御手段とを有する事を特徴とする請求項1に記載のカメラシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−130077(P2010−130077A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−299659(P2008−299659)
【出願日】平成20年11月25日(2008.11.25)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】