カメラ装置
【課題】簡単な構成で大きなズーム比を実現でき使い勝手に優れたカメラ装置を提供する。
【解決手段】カメラ装置10は、基台16と、外ケース18と、内ケース20と、カメラ部22と、第1駆動部24と、第2駆動部26と、コンバージョンレンズ28を含んで構成されている。外ケース18は、基台16に、該基台16を通る第1の仮想軸L1を中心に回転可能に設けられている。内ケース20は、外ケース18に第1の仮想軸L1と交差する平面上を延在する第2の仮想軸L2を中心にして回転可能に設けられている。カメラ部22は、内ケース20に収容されている。外カバー18にコンバージョンレンズ28が設けられている。内ケース20を回転させて撮像光学系40の光軸をコンバージョンレンズ28の光軸と合致するコンバージョンレンズ使用位置に位置させることで、コンバージョンレンズ28を使用した撮像を行う。
【解決手段】カメラ装置10は、基台16と、外ケース18と、内ケース20と、カメラ部22と、第1駆動部24と、第2駆動部26と、コンバージョンレンズ28を含んで構成されている。外ケース18は、基台16に、該基台16を通る第1の仮想軸L1を中心に回転可能に設けられている。内ケース20は、外ケース18に第1の仮想軸L1と交差する平面上を延在する第2の仮想軸L2を中心にして回転可能に設けられている。カメラ部22は、内ケース20に収容されている。外カバー18にコンバージョンレンズ28が設けられている。内ケース20を回転させて撮像光学系40の光軸をコンバージョンレンズ28の光軸と合致するコンバージョンレンズ使用位置に位置させることで、コンバージョンレンズ28を使用した撮像を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカメラ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
建物や室内の天井や壁面などに取り付けて使用する、いわゆるパンチルトズームカメラと称されるカメラ装置が提供されている(特許文献1参照)。
このようなカメラ装置は、該カメラ装置が取り付けられた箇所から離れた場所に設置された操作卓とケーブルを介して接続されている。
そして、操作卓からの操作コマンドがケーブルを介してカメラ装置に供給されることでカメラ装置のパン動作(水平旋回動作)、チルト動作(上下揺動動作)、ズーム動作がなされ、また、カメラ装置で撮像された画像データがケーブルを介してモニタ装置に供給されることで画像が表示される。
ところで、このようなカメラ装置に設けられた撮像光学系においては、撮影時の使い勝手の向上を図る上で、より広い画角(広角寄り)での撮影と、より狭い画角(望遠寄り)での撮影とを実現することが求められ、言い換えると、ズーム比率の拡大が求められている。
しかしながら、撮像光学系の設計上、ズーム比の大きさを拡大するにも限度がある。
そのため、撮像光学系にコンバージョンレンズを手作業で装着することにより、撮像光学系の画角をより広く(あるいはより狭く)している。
あるいは、超広角レンズ(魚眼レンズ)を用いた撮像光学系と、標準的なズーム比のズームレンズを用いた撮像光学系の2つの撮像光学系を備えたカメラ装置が提案されている。
【特許文献1】特開2007−110472
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、撮像光学系にコンバージョンレンズを装着する場合には、手作業が必要となるため、操作性の向上を図る上で不利がある。
また、2つの撮像光学系を設ける場合には、撮像信号の信号処理部も2系統必要となることから、カメラ装置の大型化、複雑化、高価格化を招く不利がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、その目的は、簡単な構成で大きなズーム比を実現でき、使い勝手に優れたカメラ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために本発明は、基台と、前記基台に、該基台を通る第1の仮想軸の回りに回転可能に設けられた外ケースと、前記外ケースに、前記第1の仮想軸と交差する平面上を延在する第2の仮想軸の回りに回転可能に設けられた内ケースと、前記内ケースに組み込まれ撮像光学系を有するカメラ部と、前記外ケースを回転させる第1駆動部と、前記内ケースを回転させる第2駆動部と、前記外ケースに支持されたコンバージョンレンズとを備え、前記第2駆動部による前記内ケースの回転は、前記撮像光学系の光軸が前記コンバージョンレンズの光軸と合致するコンバージョンレンズ使用位置と、前記撮像光学系の光路が前記コンバージョンレンズから外れたコンバージョンレンズ非使用範囲とにわたってなされる。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、内ケースを回転させて撮像光学系の光軸をコンバージョンレンズの光軸と合致するコンバージョンレンズ使用位置に位置させることで、コンバージョンレンズを使用した撮像ができる。また、内ケースを回転させて撮像光学系の光路がコンバージョンレンズから外れたコンバージョンレンズ非使用範囲に位置させることで、撮像光学系のみを使用した撮像ができる。
そのため、簡単な構成で大きなズーム比を実現でき、使い勝手に優れたカメラ装置を提供する上で有利となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1はカメラ装置10を含むカメラシステム100の構成図、図2はリモートコントローラ14の平面図、図3は図2のA矢視図、図4は図2のB矢視図である。
本実施の形態では、図1に示すように、本実施の形態に係るカメラ装置10は、モニタ12とリモートコントローラ14とに接続されることにより遠隔制御されるものである。
これらカメラ装置10、モニタ12、リモートコントローラ14によってカメラシステム100が構成されている。
モニタ12は、カメラ装置10で撮像された映像信号がケーブル2を介して供給されることにより画像を表示画面1202に表示するものである。
リモートコントローラ14は、ケーブル4を介してカメラ装置10に操作信号を供給することでカメラ装置10を遠隔制御するものである。
リモートコントローラ14は、図2乃至図4に示すように、複数の操作つまみ1402、複数の操作スイッチ1404、ジョイスティック1406などの操作部材を有している。
リモートコントローラ14は、操作部材が操作されることにより、カメラ装置10に対して前記操作信号を供給するように構成されている。
ここで、操作部材の操作とは、各操作つまみ1402が回転操作であり、あるいは、各操作スイッチ1404の押圧操作であり、あるいは、ジョイスティック1406の回転操作および揺動操作である。
【0007】
次に、カメラ装置10について説明する。
図5はカメラ装置10の斜視図、図6はカメラ装置10の正面図、図7は図6のA矢視図、図8は図6のB矢視図、図9は図7のC矢視図である。
図10はカメラ装置10の分解斜視図である。
図11はカメラ装置10の後分割体32を取り外した状態を示す斜視図である。
図12は基台16、外ケース18、内ケース20を示す斜視図である。
図13は外ケース18と基台16とリード線62を示す斜視図である。
図14は第1、第2駆動部24、26の構成を示す説明図である。
図15はカメラ装置10の制御系の構成を示すブロック図である。
図16はコンバージョンレンズ非使用範囲を示すカメラ装置10の側面図である。
図17はコンバージョンレンズ使用位置を示すカメラ装置10の側面図である。
図18はリモートコントローラ14を用いてカメラ装置10を遠隔操作する際の動作フローチャートである。
【0008】
図5に示すように、カメラ装置10は、基台16と、外ケース18と、内ケース20と、カメラ部22と、第1駆動部24(図14)と、第2駆動部26(図12)と、コンバージョンレンズ28(図10)を含んで構成されている。
外ケース18は、基台16に、該基台16を通る第1の仮想軸L1を中心に回転可能に設けられている。
内ケース20は、外ケース18の上部内側に第1の仮想軸L1と交差する平面上(本実施の形態では第1の仮想軸L1と直交する平面上)を延在する第2の仮想軸L2を中心にして回転可能に設けられている。
カメラ部22は、内ケース20に収容されている。
カメラ装置10は、例えば、基台16の底面1610をテーブルの上面や天井面などの取り付け面に取り付けることによって使用される。この場合、第1の仮想軸L1は鉛直方向に延在し、第2の仮想軸L2は水平方向に延在する。
【0009】
(基台16)
基台16は、図10に示すように、高さと、高さよりも大きな寸法の左右の幅と、幅よりも大きな寸法の前後の長さを有し下面が開放された扁平な基台本体1602と、基台本体1602の下面にねじN1を介して取着され基台16の底面1610を構成する底板1604とで構成されている。
なお、図10において符号1612は底面1610の四隅に設けられたゴム脚である。
また、図9に示すように、基台16の背面にはビデオ端子1702、通信端子1704、電源入力端子1706を含む複数の接続端子が設けられている。
ビデオ端子1702は、ケーブル2を介してモニタ12(図1)に接続されることでモニタ12に映像信号を供給するものである。
通信端子1704は、ケーブル4を介してリモートコントローラ14(図1)に接続されることでリモートコントローラ14との間で所定のインターフェース仕様に基づいて制御信号を授受するものである。
電源入力端子1706は、電源ケーブル(不図示)を介して直流電源が入力されるものである。
【0010】
(外ケース18)
外ケース18は、図7に示すように、基台16に臨む基部18Aと、基部18Aの左右両側から起立する左右の側部18Bと、左右側部18Bの後面を接続する後部18Cとを有している。
本実施の形態では、図10に示すように、基部18Aと、左右の側部18Bと、後部18Cの上部とが一体化されて前分割体30として構成されている。
また、後部18Cの上部を除く残りの部分が後分割体32として構成されている。
すなわち、外ケース18は、前分割体30と後分割体32との2つの部材で構成されている。
外ケース18は、図11に示すように、フレーム34に取着されることで基台16上に配置されている。
フレーム34は、図13に示すように、基台16上に、軸受け機構35を介して第1の仮想軸L1を中心に回転可能に設けられている。
フレーム34は、図12に示すように、基台16上で延在する底板部3402と、底板部3402の両側から起立する側板部3404とを有している。
外ケース18は、図10、図11、図12に示すように、基部18Aで底板部3402を覆い、左右の側部18Bで両側の側板部3404を覆い、後部18Cで両側の側板部3404の間の後部を覆うようにねじN2、N3を介してフレーム34に取着される。
【0011】
(内ケース20)
内ケース20は、図10に示すように、基部16に臨む上分割体36と、基部16と反対側に臨む下分割体38との2つの部材で構成されている。
内ケース20は、フレーム34の左右の側板部3404の間で、上分割体36がカメラ部22の上部を覆い、下分割体38がカメラ部22の下部を覆うように不図示のねじを介してカメラ部22に取着される。
すなわち、内ケース20は、図12に示すカメラ部22に取着されることで外ケース18の左右の側部18Bの上部間に配設されている。言い換えると、カメラ部22が内ケース20に組み込まれカメラ部22が内ケース20で覆われ、内ケース20はカメラ部22と一体に移動する。
また、図6に示すように、内ケース20には、カメラ部22に取着された状態でカメラ部22の撮像光学系40を外方に臨ませる開口2002が形成され、開口2002は左右の側部18Bの間の中央に位置している。
【0012】
(カメラ部22)
カメラ部22は、図12に示すように、フレーム34の左右の側板部3404の間に配設され、カメラ部22の両側部は左右の側板部3404に対して第2の仮想軸L2の回りに回転可能に結合されている。
カメラ部22は、図15に示すように、被写体像を捉える撮像光学系40と、撮像光学系40によって導かれた被写体像を撮像して撮像信号を生成する撮像素子42とを含んで構成されている。
撮像光学系40の最も被写体側には対物レンズ4002(図12)が位置している。
撮像光学系40には、図15に示すように、撮像光学系40のフォーカスレンズを動かして合焦動作を行うフォーカシング機構44と、撮像光学系40のズームレンズを動かしてズーミング動作を行うズーミング機構46が設けられている。
本実施の形態では、撮像光学系40は、ズーム率は1倍〜20倍となっている。
また、カメラ部22は、撮像信号に対して所定の信号処理を行い映像信号を生成する信号処理部48を含んでいる。
【0013】
(第1駆動部24)
第1駆動部24は、図14に示すように、基台16に対してフレーム34を第1の仮想軸L1を中心に回転させることで外ケース16を第1の仮想軸L1を中心に回転させる(パン方向に旋回させる)ものである。
第1の駆動部24は、例えば、第1モータ2402と、第1モータ2402の回転駆動力をフレーム34に伝達する伝達機構(不図示)などを含んで構成されており、このような伝達機構としては歯車機構や無端ベルトなどを含む従来公知のさまざまな構成が採用可能である。
第1駆動部24を構成する第1モータ2402や伝達機構は基台16の内部に収容されている。
【0014】
(第2駆動部26)
第2駆動部26は、図14に示すように、フレーム34に対してカメラ部22を第2の仮想軸L2を中心に回転させることで内ケース22を第2の仮想軸L2を中心に回転させる(チルト方向に回転させる)ものである。
第2の駆動部26は、例えば、第2モータ2602と、第2モータ2602の回転駆動力をカメラ部22に伝達する伝達機構2604(図12)などを含んで構成されており、このような伝達機構2604としてはウォームおよびウォームホイールを含む歯車機構や無端ベルトなどを含む従来公知のさまざまな構成が採用可能である。
第2駆動部26を構成する第2モータ2602や伝達機構2604は内ケース20の内部に収容されている。
【0015】
(制御系)
次に、カメラ装置10の制御系について説明する。
図15に示すように、基台16には、映像信号生成部50、駆動制御部52、第1モータ駆動部54、第2モータ駆動部56、制御部58、インターフェース60などが設けられている。
映像信号生成部50は、信号処理部48から供給される映像信号に対して種々の信号処理を行い所定のフォーマットの映像信号を生成するものである。
また、本実施の形態では、コンバージョンレンズ28が超広角レンズ(魚眼レンズ)であるため、コンバージョンレンズ28使用時に撮像された画像に歪みが発生する。したがって、映像信号処理部50によってこのような歪みを補正する画像処理を行うことで見やすい画像をモニタ12に表示できるようにしている。
駆動制御部52は、フォーカシング機構44およびズーミング機構46に駆動信号を供給することでそれらフォーカシング機構44およびズーミング機構46を動作させるものである。
第1モータ駆動部54は、第1モータ2402に駆動信号を供給することにより第1モータ2402の回転制御を行うものである。
第2モータ駆動部56は、第2モータ2602に駆動信号を供給することにより第2モータ2602の回転制御を行うものである。
制御部58は、インターフェース60を介してリモートコントローラ14から供給される制御指令に基づいて、映像信号生成部50、駆動制御部52、第1モータ駆動部54、第2モータ駆動部56を制御するものである。
すなわち、制御部58は、リモートコントローラ14から供給される映像に関する制御指令に基づいて映像信号生成部50を制御し、これにより映像信号の供給の開始や停止、あるいは、映像信号に対する種々の加工などを行わせる。
また、制御部58は、リモートコントローラ14から供給される合焦動作あるいはズーミング動作に関する制御指令に基づいて駆動制御部52を制御する。
また、制御部58は、リモートコントローラ14から供給されるパン動作およびチルト動作に関する制御指令に基づいて第1モータ駆動部54、第2モータ駆動部56を制御する。
インターフェース60は、制御部58とリモートコントローラ14との間で所定の通信プロトコルに基づいて通信制御を行うものである。
また、映像信号生成部50から供給される映像信号はモニタ12に供給される。
なお、図15において、符号62は、カメラ部22と基台16との間で映像信号、駆動信号、電源などを伝達するためのリード線を示す。
本実施の形態では、リード線62は、図13、図14に示すように、可撓性を有するフレキシブルケーブルで構成されている。
404の間の後部を覆うようにねじN2、N3を介してフレーム34に取着される。
【0016】
(コンバージョンレンズ28)
図7、図9、図10、図11に示すように、後分割体32の上部にはコンバージョンレンズ28が設けられている。
コンバージョンレンズ28は、撮像光学系40の前方に配置されることで機能する。
コンバージョンレンズ28は、撮像光学系40単独での焦点距離に対して、撮像光学系40にコンバージョンレンズ28を加えた光学系の焦点距離を広角寄りあるいは望遠寄りに変化させるものである。言い換えると、撮像光学系40単独での光学系のズーム率および画角を変化させるものである。
本実施の形態では、コンバージョンレンズ28としてワイドコンバージョンレンズを用い、より詳細には、コンバージョンレンズ28として光学倍率0.24倍、画面の対角線に張る角度(画角)が180度の超広角レンズ(魚眼レンズ)を用いた。
前述したように撮像光学系40のズーム率が1倍〜20倍であるため、コンバージョンレンズ28を用いた場合の光学系全体でのズーム率は0.24倍〜約4倍となる。
コンバージョンレンズ28は、カメラ部22が内ケース20と共に第2の仮想軸L2を中心として回転し、内ケース20がコンバージョンレンズ使用位置に位置した際に、カメラ部22の撮像光学系40の光軸上にコンバージョンレンズ28の中心が一致するように設けられている。
本実施の形態では、コンバージョンレンズ28は、その光軸が第1の仮想軸L1および第2の仮想軸L2の双方と直交している。
そして、第2駆動部26(図12)による内ケース20の回転は、図17に示すコンバージョンレンズ使用位置と、図16に示すコンバージョンレンズ非使用範囲とにわたってなされる。
図16に示すコンバージョンレンズ非使用範囲は、撮像光学系40の光路がコンバージョンレンズ28から外れ、撮像光学系40単独で使用する範囲である。
【0017】
(使用方法)
次にリモートコントローラ14を用いてカメラ装置10を遠隔操作する際の使用方法について説明する。
なお、本実施の形態では、図2に示すように、リモートコントローラ14の複数の操作スイッチ1404のうちの1つがコンバージョンレンズ28の使用、不使用を切り換えるためのコンバージョンレンズ切換スイッチ1420として構成されている。
したがって、リモートコントローラ14は、コンバージョンレンズ切換スイッチ1420がオンされるとコンバージョンレンズを使用する旨の制御指令をカメラ装置10に送信する。また、リモートコントローラ14は、コンバージョンレンズ切換スイッチ1420がオフされるとコンバージョンレンズを不使用とする旨の制御指令をカメラ装置10に送信する。
また、リモートコントローラ14は、ジョイスティック1406を図2のX方向(左右方向)に揺動操作すると、外ケース18を第1の仮想軸L1回りに回転する制御指令(パン方向旋回指令)をカメラ装置10に送信する。
また、リモートコントローラ14は、ジョイスティック1406を図2のY方向(前後方向)に揺動操作すると、内ケース20を第2の仮想軸L2回りに回転する制御指令(チルト方向回転指令)をカメラ装置10に送信する。
また、リモートコントローラ14は、ジョイスティック1406を左方向に回転操作すると、ズーム率を大きくする(望遠側にする)制御指令(望遠指令)をカメラ装置10に送信する。
また、リモートコントローラ14は、ジョイスティック1406を右方向に回転操作すると、ズーム率を小さくする(広角側にする)制御指令(広角指令)をカメラ装置10に送信する。
【0018】
図18に示すように、カメラ装置10の電源を投入すると、制御部58は、初期化動作と第1の基準位置設定動作を行う(ステップS10)。
すなわち、初期化動作とは、カメラ装置10の動作を開始するにあたって各部を初期化する動作である。例えば、制御部58が駆動制御部52を介してフォーカシング機構44およびズーミング機構46を制御し、撮像光学系40の焦点位置やズーム率を予め定められた規準位置に位置させるなどの動作である。
第1の基準位置設定動作は、制御部58が第1駆動部24および第2駆動部26を制御することにより、外ケース18および内ケース20を第1の基準位置に位置させる動作である。
すなわち、第1の基準位置とは、図7、図8に示すように、内ケース20がコンバージョンレンズ非使用範囲となり、かつ、撮像光学系40の光軸が基台16の前方を向く位置である。本実施の形態では、第1の基準位置で、撮像光学系40の光軸は、第1の仮想軸L1と直交する平面上を延在している。
内ケース20がコンバージョンレンズ非使用範囲となると、撮像光学系40の光路がコンバージョンレンズ28および外カバー18から外れ、撮像光学系40の焦点距離が、コンバージョンレンズ28を除いた撮像光学系40単独の焦点距離となる。言い換えると、撮影光学系40のズーム率および画角が撮像光学系40単独のズーム率および画角となる。
次に、制御部58は、リモートコントローラ14からコンバージョンレンズ28を使用する旨の制御指令を受け付けたか否かを判定する(ステップS12)。
ステップS12の判定結果が否定「N」ならば、制御部58は、ジョイスティック1406の操作に応じてリモートコントローラ14から供給されるパン方向旋回指令およびチルト方向旋回指令に基づいて第1駆動部24、第2駆動部26を制御する。これにより、図16に示すように、外ケース18および内ケース20が第1、第2の仮想軸L1,L2回りに回転されパン動作およびチルト動作がなされる(ステップS14)。
なお、本実施の形態では、内ケース20がコンバージョンレンズ非使用範囲に位置している状態では、外ケース18は、第1の仮想軸L1の回りに350度の範囲で回転し、より詳細には、第1の基準位置から左右方向にそれぞれ175度の範囲で回転する。
また、本実施の形態では、内ケース20は、第1の基準位置から下方に30度、上方に90度の範囲で回転する。
なお、内ケース20の第2の仮想軸L2回りの回転範囲は限定されるものではなく、内ケース20が撮像光学系40の対物レンズ4002が外ケース18の基部18Aに臨む箇所まで(言い換えると、第1の基準位置から下方に90度)回転させてもよい。
このようにすれば、対物レンズ4002が基部18Aによって覆われるため、対物レンズ4002を塵埃などから保護することができ有利となる。
【0019】
ステップS12の判定結果が肯定「Y」ならば、制御部58は、第2の基準位置設定動作を行う(ステップS16)。
第2の基準位置設定動作は、制御部58が第1駆動部24および第2駆動部26を制御することにより、外ケース18および内ケース20を第2の基準位置に位置させる動作である。
すなわち、第2の基準位置とは、図17に示すように、内ケース20がコンバージョンレンズ使用位置となり、かつ、撮像光学系40の光軸が基台16の前方を向く位置である。本実施の形態では、第2の基準位置で、撮像光学系40の光軸は、第1の仮想軸L1と直交する平面上を延在している。
【0020】
ところで、内ケース20がコンバージョンレンズ不使用範囲からコンバージョンレンズ使用位置に回転移動することに伴い、撮像光学系40の光軸も第2の仮想軸L2回りに回転することになる。
この過程において、一時的に被写体が存在しない天井や空がカメラ部22により撮像され、したがって、ユーザにとっては被写体以外の不必要な画像がモニタ12に表示されてしまうことが懸念される。
このような不都合を回避するために、本実施の形態では、内ケース20がコンバージョンレンズ不使用範囲からコンバージョンレンズ使用位置に回転移動する間、制御部58によって映像信号生成部50を制御することでモニタ12に切換用画面を表示させる(ステップS18)。
このような切換用画面としては、モニタ12の画面全体を一様な色(例えば青、白、黒など)にすることが考えられる。
また、制御部58がリモートコントローラ14からコンバージョンレンズ28を使用する旨の制御指令を受け付けた時点で、この時点で撮像されている画像をメモリに格納しておき、該画像を切換用画面としてモニタ12に表示させるようにすることが考えられる。
このようにすることで不必要な画像をユーザが見なくて済むため使用感の向上を図る上で有利となる。
【0021】
そして、内ケース20がコンバージョンレンズ使用位置に回転移動することにより、撮像光学系40の光軸がコンバージョンレンズ28の光軸と一致し、コンバージョンレンズ28と撮像光学系40とを含む光学系のズーム率が広角寄りあるいは望遠寄りに(本実施の形態では広角寄りに)変化する。
制御部58は、ジョイスティック1406の操作に応じてリモートコントローラ14から供給されるパン方向旋回指令に基づいて第1駆動部24を制御する。これにより、図17に示すように、外ケース18が第1の仮想軸L1回りに回転されパン動作がなされる(ステップS20)。
なお、本実施の形態では、コンバージョンレンズ28が第2の仮想軸L2回り方向に移動不能であるが、コンバージョンレンズ28の画角が180度であることから広い範囲を支障なく撮像することができる。
また、本実施の形態では、内ケース20がコンバージョンレンズ使用位置に位置している状態では、外ケース18は、第1の仮想軸L1の回りに350度の範囲で回転し、より詳細には、第2の基準位置から左右方向にそれぞれ175度の範囲で回転する。
【0022】
次いで、制御部58は、リモートコントローラ14からコンバージョンレンズ28を非使用とする旨の制御指令を受け付けたか否かを判定する(ステップS22)。
ステップS22の判定結果が否定「N」であれば、ステップS20に戻る。
ステップS22の判定結果が肯定「Y」であれば、ステップS10と同様に、内ケース20がコンバージョンレンズ非使用範囲となり、かつ、撮像光学系40の光軸が基台16の前方を向く第1の基準位置となるように、制御部58は第1駆動部24および第2駆動部26を制御する(ステップS24)。
この際、内ケース20がコンバージョンレンズ使用位置からコンバージョンレンズ不使用範囲に回転移動することに伴い、撮像光学系40の光軸も第2の仮想軸L2回りに回転することになる。
この過程において、一時的に被写体が存在しない天井や空がカメラ部22により撮像され、したがって、ユーザにとっては被写体以外の不必要な画像がモニタ12に表示されてしまうことが懸念される。
したがって、ステップS18と同様に、内ケース20がコンバージョンレンズ使用位置からコンバージョンレンズ不使用範囲に回転移動する間、制御部58によって映像信号生成部50を制御することでモニタ12に切換用画面を表示させる(ステップS26)。
このようにすることで不必要な画像をユーザが見なくて済むため使用感の向上を図る上で有利となる。
そして、ステップS14に戻り同様の動作を実行する。
なお、本実施の形態では、映像信号生成部50および制御部58によって、内ケース20がコンバージョンレンズ使用位置とコンバージョンレンズ不使用範囲との間を回転移動する間、モニタ12に切換用画面を表示させるための映像信号を生成する切換用映像信号生成手段が構成されている。
【0023】
以上説明したように、本実施の形態によれば、内ケース20を回転させて撮像光学系40の光軸をコンバージョンレンズ28の光軸と合致するコンバージョンレンズ使用位置に位置させることで、コンバージョンレンズ28を使用した撮像ができる。
また、内ケース20を回転させて撮像光学系40の光路がコンバージョンレンズ28から外れたコンバージョンレンズ非使用範囲に位置させることで、撮像光学系40のみを使用した撮像ができる。
そのため、第1、第2駆動部24、26を制御することにより、撮像光学系にコンバージョンレンズを加えた光学系の撮影を行えるので、従来のように手作業によってコンバージョンレンズを装着する場合に比較して操作性の向上を図る上で有利となる。
また、従来のように2つの撮像光学系を設ける場合に比較して、撮像光学系が1つで済むことは無論のこと、撮像信号の信号処理部も1系統で済むため、カメラ装置の小型化、簡素化、低コスト化を図る上で有利となる。
したがって、簡単な構成で大きなズーム比を実現でき、使い勝手に優れたカメラ装置を提供する上で有利となる。
また、本実施の形態では、コンバージョンレンズ28が外ケース18に固定されているため、外ケース18および内ケース20を駆動する第1、第2駆動部24、26の駆動力の軽減を図れることから省電力化を図る上で有利となる。また、従来のように撮像光学系40の前方にコンバージョンレンズを取着する構成と比べて、コンバージョンレンズが取着されているときと取着されていないときの重量の差を考慮して、撮像光学系40の反対側で内ケース20の内部の仮想軸L2より後方側にバランスをとる部品を追加する必要や、重心の変動による停止位置精度のばらつきを考慮した第1、第2駆動部24、26の設計をする必要がなくなることで、設計の自由度を確保する上で有利となる。
【0024】
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態はコンバージョンレンズ28を複数個設けた点が第1の実施の形態と相違している。
図19は第2の実施の形態のカメラ装置10の側面図、図20は図19のC矢視図である。なお、以下の実施の形態において第1の実施の形態と同一または同様の部分、部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
図19、図20に示すように、コンバージョンレンズ28は、外ケース18に固定されている。
そして、コンバージョンレンズ28は、外ケース18に、内ケース20の回転方向に間隔をおいて複数個(本実施の形態では3個)設けられている。
したがって、内ケース20のコンバージョンレンズ使用位置は、撮像光学系40の光軸と、各コンバージョンレンズ28の光軸とがそれぞれ一致する複数の位置となる。
第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果が奏されることは無論のこと、第2の仮想軸L2回りにおいて各コンバージョンレンズ28の光軸の向きを異ならせることができ、第2の仮想軸L2回りの方向における撮影範囲を拡大する上で有利となる。
したがって、コンバージョンレンズ28の画角が180度よりも狭いものを採用する場合に第2の仮想軸L2回りの方向における撮影範囲を拡大する上でより有利となる。
なお、コンバージョンレンズ28の数は、2個であっても、4個以上であってもよいことは無論である。
【0025】
(第3の実施の形態)
次に第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態はコンバージョンレンズ28が可動である点が第1の実施の形態と相違している。
図21は第3の実施の形態のカメラ装置10の側面図、図22は図21のA矢視図である。
図21、図22に示すように、外ケース18に、内ケース20の回転方向に沿って長溝64が形成されている。
コンバージョンレンズ28は、外ケース18に、長溝64内で長溝64に沿って移動可能に支持されている。
コンバージョンレンズ28の両側部には、フランジ66が設けられている。
コンバージョンレンズ28は、内ケース20がコンバージョンレンズ使用位置に位置した際に撮像光学系40の光軸上にその光軸が位置する初期位置に位置している。
フランジ66と外ケース18との間に付勢部材68が張設され、コンバージョンレンズ28は常時初期位置に付勢されている。
【0026】
内ケース20がコンバージョンレンズ使用位置に位置し、かつ、コンバージョンレンズ28が初期位置に位置した状態で、内ケース20とコンバージョンレンズ28とを、内ケース20とコンバージョンレンズ28とを一体回転可能に係合する係合部70が設けられている。
係合部70は、電気式アクチュエータであるソレノイド72を含んで構成されている。
ソレノイド72は、内ケース20に取着され、内ケース20がコンバージョンレンズ使用位置に位置し、かつ、コンバージョンレンズ28が初期位置に位置した状態で、突出することにより、フランジ66の孔6602に係合するピン7202を備えている。
すなわち、内ケース20がコンバージョンレンズ使用位置に位置し、かつ、コンバージョンレンズ28が初期位置に位置した状態で、ソレノイド72を動作させることにより(ソレノイド72に通電することにより)、ピンにより内ケース20とコンバージョンレンズ28とが一体回転可能に係合される。
【0027】
そして、この状態で内ケース20を回転することにより、第2の実施の形態と同様に第2の仮想軸L2回りにおいて各コンバージョンレンズ28の光軸の向きを異ならせることができる。
第3の実施の形態では第2の実施の形態とは異なり、コンバージョンレンズ28の光軸の向きを連続的に異ならせることができる。
なお、ソレノイド72の動作によりピン7202をフランジ66の孔6602から外すと、コンバージョンレンズ28は付勢部材68により初期位置に復帰する。
したがって、コンバージョンレンズ28の画角が180度よりも狭いものを採用する場合に、第2の仮想軸L2回りの方向における撮影範囲を拡大する上で有利となる。
特に、コンバージョンレンズ28が、該コンバージョンレンズ28を撮像光学系40に加えた光学系の焦点距離を望遠寄りに変化させるテレコンバージョンレンズである場合に、第2の仮想軸L2回りの方向における撮影範囲の拡大を図る上で有利となる。
【0028】
(第4の実施の形態)
次に第4の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態はコンバージョンレンズ28を保護するシャッターを設けたものである。
図23は第4の実施の形態のカメラ装置10のシャッター74の閉塞状態を示す側面図、図24は第4の実施の形態のカメラ装置10のシャッター74の開放状態を示す側面図である。
図23、図24に示すように、外ケース18にコンバージョンレンズ28を覆うシャッター74が設けられている。
シャッター74は、例えば、複数の板材がスライド可能に連結された部材や、あるいは、蛇腹状の部材など従来公知のさまざまな部材が採用可能である。
図23に示すように、シャッター74は、内ケース20の回転方向に展開した状態でコンバージョンレンズ28を覆う閉塞状態となる。
シャッター74は下端が外ケース18に取着され、上端が図示しない付勢部材により閉塞状態となるように付勢されている。
シャッター74は内ケース20が、コンバージョンレンズ非使用範囲からコンバージョンレンズ使用位置に回転する際に、内ケース20の突起76にシャッター74の上端が係合し、内ケース20によりコンバージョンレンズ28を開放する開放状態となる。
このような構成によれば、コンバージョンレンズ28の使用時には、何ら支障なくコンバージョンレンズ28を使用でき、また、コンバージョンレンズ28の非使用時には、コンバージョンレンズ28を塵埃などから保護することができる。
【0029】
(第5の実施の形態)
次に第5の実施の形態について説明する。
第5の実施の形態は、タッチパネルによりカメラ装置10を遠隔制御するようにしたものである。すなわち、カメラ装置10で撮像された画像がモニタ12に表示され、このモニタ12に表示された画像を指やタッチペンで触れることにより、カメラ装置10にズームアップ動作をさせるようにしたものである。
図25は第5の実施の形態のカメラ装置10の構成を示すブロック図、図26(A)、(B)および図27(A)、(B)はタッチパネル78の操作説明図である。
図25、図26に示すように、第5の実施の形態では、モニタ12の表示画面1202を覆うようにタッチパネル78が設けられている。
タッチパネル78は、該タッチパネル78の表面を、指やタッチペンで触れることにより表示画面1202上の位置や領域を示す検出信号を生成し、インターフェース60を介して制御部58に供給する。
制御部58は、映像信号生成部50からモニタ12に供給されている映像信号と、タッチパネル78から供給される検出信号に基づいて、モニタ12の表示画面1202上で指示された位置や領域を特定して認識するように構成されている。
【0030】
まず、第1の実施の形態と同様に、撮像光学系40がズーム動作可能な光学系であり、コンバージョンレンズ28がワイドコンバージョンレンズである場合について説明する。
図26(A)に示すように、コンバージョンレンズ28を用いて広い領域が撮像され、複数の被写体2が表示画面1202上に表示されているものとする。
この場合、複数の被写体2の中から選択した1つの被写体2の部分(領域)を囲むようにタッチペンでタッチパネル78上をなぞる。
すると、制御部58は、タッチパネル78の検出信号に基づいて、第1、第2駆動部24、26を駆動制御して、内ケース20をコンバージョンレンズ非使用領域に移動させると共に、撮像光学系40の光軸を前記選択された被写体2に向ける。そして、フォーカシング機構44およびズーミング機構46を制御して撮像光学系40単独で前記選択された被写体2をズームアップする。
これにより、図26(B)に示すように、選択された被写体2が表示画面1202の中央に拡大して表示される。
【0031】
次に、撮像光学系40がズーム動作可能な光学系であり、コンバージョンレンズ28がテレコンバージョンレンズであり、第3の実施の形態のようにコンバージョンレンズ28が内ケース20と共に移動可能に構成されている場合について説明する。
図27(A)に示すように、撮像光学系40単独で撮像された被写体2が表示画面1202上に表示されているものとする。
この場合、被写体2のうちの特定の部分(領域)4を囲むようにタッチペンでタッチパネル78上をなぞる。
すると、制御部58は、タッチパネル78の検出信号に基づいて、第1、第2駆動部24、26を駆動制御して、内ケース20をコンバージョンレンズ使用位置に移動させると共に、撮像光学系40の光軸を前記選択された部分4に向ける。そして、フォーカシング機構44およびズーミング機構46を制御して撮像光学系40単独で前記選択された被写体2をズームアップする。
これにより、図27(B)に示すように、選択された前記選択された部分4が表示画面1202の中央に拡大して表示される。
【0032】
言い換えると、制御部58は、モニタ12の表示画面1202上に設けられたタッチパネル78が操作されることにより表示画面1202上に表示された画像の位置あるいは領域を特定する検出信号がタッチパネル78で生成されたときに、特定された画像の位置あるいは領域に対応する被写体を撮像光学系40により、あるいは、撮像光学系40およびコンバージョンレンズ28により拡大して撮像させるズームアップ手段を構成している。
そして、このズームアップ手段は、検出信号に基づいて第1駆動部24および第2駆動部26を制御することにより内ケース20をコンバージョンレンズ使用位置またはコンバージョンレンズ非使用領域に位置させるものである。
【0033】
本実施の形態によれば、簡単な操作で所望の被写体2や被写体2の部分4をズームアップ(拡大)して表示させることができ、使い勝手を高める上で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】カメラ装置10を含むカメラシステム100の構成図である。
【図2】リモートコントローラ14の平面図である。
【図3】図2のA矢視図である。
【図4】図2のB矢視図である。
【図5】カメラ装置10の斜視図である。
【図6】カメラ装置10の正面図である。
【図7】図6のA矢視図である。
【図8】図6のB矢視図である。
【図9】図7のC矢視図である。
【図10】カメラ装置10の分解斜視図である。
【図11】カメラ装置10の後分割体32を取り外した状態を示す斜視図である。
【図12】基台16、外ケース18、内ケース20を示す斜視図である。
【図13】外ケース18と基台16とリード線62を示す斜視図である。
【図14】第1、第2駆動部24、26の構成を示す説明図である。
【図15】カメラ装置10の制御系の構成を示すブロック図である。
【図16】コンバージョンレンズ非使用範囲を示すカメラ装置10の側面図である。
【図17】コンバージョンレンズ使用位置を示すカメラ装置10の側面図である。
【図18】リモートコントローラ14を用いてカメラ装置10を遠隔操作する際の動作フローチャートである。
【図19】第2の実施の形態のカメラ装置10の側面図である。
【図20】図19のC矢視図である。
【図21】第3の実施の形態のカメラ装置10の側面図である。
【図22】図21のA矢視図である。
【図23】第4の実施の形態のカメラ装置10のシャッター74の閉塞状態を示す側面図である。
【図24】第4の実施の形態のカメラ装置10のシャッター74の開放状態を示す側面図である。
【図25】第5の実施の形態のカメラ装置10の構成を示すブロック図である。
【図26】(A)、(B)はタッチパネル78の操作説明図である。
【図27】(A)、(B)はタッチパネル78の操作説明図である。
【符号の説明】
【0035】
10……カメラ装置、16……基台、18……外ケース、20……内ケース、22……カメラ部、24……第1駆動部、26……第2駆動部、28……コンバージョンレンズ、40……撮像光学系、L1……第1の仮想軸、L2……第2の仮想軸。
【技術分野】
【0001】
本発明はカメラ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
建物や室内の天井や壁面などに取り付けて使用する、いわゆるパンチルトズームカメラと称されるカメラ装置が提供されている(特許文献1参照)。
このようなカメラ装置は、該カメラ装置が取り付けられた箇所から離れた場所に設置された操作卓とケーブルを介して接続されている。
そして、操作卓からの操作コマンドがケーブルを介してカメラ装置に供給されることでカメラ装置のパン動作(水平旋回動作)、チルト動作(上下揺動動作)、ズーム動作がなされ、また、カメラ装置で撮像された画像データがケーブルを介してモニタ装置に供給されることで画像が表示される。
ところで、このようなカメラ装置に設けられた撮像光学系においては、撮影時の使い勝手の向上を図る上で、より広い画角(広角寄り)での撮影と、より狭い画角(望遠寄り)での撮影とを実現することが求められ、言い換えると、ズーム比率の拡大が求められている。
しかしながら、撮像光学系の設計上、ズーム比の大きさを拡大するにも限度がある。
そのため、撮像光学系にコンバージョンレンズを手作業で装着することにより、撮像光学系の画角をより広く(あるいはより狭く)している。
あるいは、超広角レンズ(魚眼レンズ)を用いた撮像光学系と、標準的なズーム比のズームレンズを用いた撮像光学系の2つの撮像光学系を備えたカメラ装置が提案されている。
【特許文献1】特開2007−110472
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、撮像光学系にコンバージョンレンズを装着する場合には、手作業が必要となるため、操作性の向上を図る上で不利がある。
また、2つの撮像光学系を設ける場合には、撮像信号の信号処理部も2系統必要となることから、カメラ装置の大型化、複雑化、高価格化を招く不利がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、その目的は、簡単な構成で大きなズーム比を実現でき、使い勝手に優れたカメラ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために本発明は、基台と、前記基台に、該基台を通る第1の仮想軸の回りに回転可能に設けられた外ケースと、前記外ケースに、前記第1の仮想軸と交差する平面上を延在する第2の仮想軸の回りに回転可能に設けられた内ケースと、前記内ケースに組み込まれ撮像光学系を有するカメラ部と、前記外ケースを回転させる第1駆動部と、前記内ケースを回転させる第2駆動部と、前記外ケースに支持されたコンバージョンレンズとを備え、前記第2駆動部による前記内ケースの回転は、前記撮像光学系の光軸が前記コンバージョンレンズの光軸と合致するコンバージョンレンズ使用位置と、前記撮像光学系の光路が前記コンバージョンレンズから外れたコンバージョンレンズ非使用範囲とにわたってなされる。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、内ケースを回転させて撮像光学系の光軸をコンバージョンレンズの光軸と合致するコンバージョンレンズ使用位置に位置させることで、コンバージョンレンズを使用した撮像ができる。また、内ケースを回転させて撮像光学系の光路がコンバージョンレンズから外れたコンバージョンレンズ非使用範囲に位置させることで、撮像光学系のみを使用した撮像ができる。
そのため、簡単な構成で大きなズーム比を実現でき、使い勝手に優れたカメラ装置を提供する上で有利となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1はカメラ装置10を含むカメラシステム100の構成図、図2はリモートコントローラ14の平面図、図3は図2のA矢視図、図4は図2のB矢視図である。
本実施の形態では、図1に示すように、本実施の形態に係るカメラ装置10は、モニタ12とリモートコントローラ14とに接続されることにより遠隔制御されるものである。
これらカメラ装置10、モニタ12、リモートコントローラ14によってカメラシステム100が構成されている。
モニタ12は、カメラ装置10で撮像された映像信号がケーブル2を介して供給されることにより画像を表示画面1202に表示するものである。
リモートコントローラ14は、ケーブル4を介してカメラ装置10に操作信号を供給することでカメラ装置10を遠隔制御するものである。
リモートコントローラ14は、図2乃至図4に示すように、複数の操作つまみ1402、複数の操作スイッチ1404、ジョイスティック1406などの操作部材を有している。
リモートコントローラ14は、操作部材が操作されることにより、カメラ装置10に対して前記操作信号を供給するように構成されている。
ここで、操作部材の操作とは、各操作つまみ1402が回転操作であり、あるいは、各操作スイッチ1404の押圧操作であり、あるいは、ジョイスティック1406の回転操作および揺動操作である。
【0007】
次に、カメラ装置10について説明する。
図5はカメラ装置10の斜視図、図6はカメラ装置10の正面図、図7は図6のA矢視図、図8は図6のB矢視図、図9は図7のC矢視図である。
図10はカメラ装置10の分解斜視図である。
図11はカメラ装置10の後分割体32を取り外した状態を示す斜視図である。
図12は基台16、外ケース18、内ケース20を示す斜視図である。
図13は外ケース18と基台16とリード線62を示す斜視図である。
図14は第1、第2駆動部24、26の構成を示す説明図である。
図15はカメラ装置10の制御系の構成を示すブロック図である。
図16はコンバージョンレンズ非使用範囲を示すカメラ装置10の側面図である。
図17はコンバージョンレンズ使用位置を示すカメラ装置10の側面図である。
図18はリモートコントローラ14を用いてカメラ装置10を遠隔操作する際の動作フローチャートである。
【0008】
図5に示すように、カメラ装置10は、基台16と、外ケース18と、内ケース20と、カメラ部22と、第1駆動部24(図14)と、第2駆動部26(図12)と、コンバージョンレンズ28(図10)を含んで構成されている。
外ケース18は、基台16に、該基台16を通る第1の仮想軸L1を中心に回転可能に設けられている。
内ケース20は、外ケース18の上部内側に第1の仮想軸L1と交差する平面上(本実施の形態では第1の仮想軸L1と直交する平面上)を延在する第2の仮想軸L2を中心にして回転可能に設けられている。
カメラ部22は、内ケース20に収容されている。
カメラ装置10は、例えば、基台16の底面1610をテーブルの上面や天井面などの取り付け面に取り付けることによって使用される。この場合、第1の仮想軸L1は鉛直方向に延在し、第2の仮想軸L2は水平方向に延在する。
【0009】
(基台16)
基台16は、図10に示すように、高さと、高さよりも大きな寸法の左右の幅と、幅よりも大きな寸法の前後の長さを有し下面が開放された扁平な基台本体1602と、基台本体1602の下面にねじN1を介して取着され基台16の底面1610を構成する底板1604とで構成されている。
なお、図10において符号1612は底面1610の四隅に設けられたゴム脚である。
また、図9に示すように、基台16の背面にはビデオ端子1702、通信端子1704、電源入力端子1706を含む複数の接続端子が設けられている。
ビデオ端子1702は、ケーブル2を介してモニタ12(図1)に接続されることでモニタ12に映像信号を供給するものである。
通信端子1704は、ケーブル4を介してリモートコントローラ14(図1)に接続されることでリモートコントローラ14との間で所定のインターフェース仕様に基づいて制御信号を授受するものである。
電源入力端子1706は、電源ケーブル(不図示)を介して直流電源が入力されるものである。
【0010】
(外ケース18)
外ケース18は、図7に示すように、基台16に臨む基部18Aと、基部18Aの左右両側から起立する左右の側部18Bと、左右側部18Bの後面を接続する後部18Cとを有している。
本実施の形態では、図10に示すように、基部18Aと、左右の側部18Bと、後部18Cの上部とが一体化されて前分割体30として構成されている。
また、後部18Cの上部を除く残りの部分が後分割体32として構成されている。
すなわち、外ケース18は、前分割体30と後分割体32との2つの部材で構成されている。
外ケース18は、図11に示すように、フレーム34に取着されることで基台16上に配置されている。
フレーム34は、図13に示すように、基台16上に、軸受け機構35を介して第1の仮想軸L1を中心に回転可能に設けられている。
フレーム34は、図12に示すように、基台16上で延在する底板部3402と、底板部3402の両側から起立する側板部3404とを有している。
外ケース18は、図10、図11、図12に示すように、基部18Aで底板部3402を覆い、左右の側部18Bで両側の側板部3404を覆い、後部18Cで両側の側板部3404の間の後部を覆うようにねじN2、N3を介してフレーム34に取着される。
【0011】
(内ケース20)
内ケース20は、図10に示すように、基部16に臨む上分割体36と、基部16と反対側に臨む下分割体38との2つの部材で構成されている。
内ケース20は、フレーム34の左右の側板部3404の間で、上分割体36がカメラ部22の上部を覆い、下分割体38がカメラ部22の下部を覆うように不図示のねじを介してカメラ部22に取着される。
すなわち、内ケース20は、図12に示すカメラ部22に取着されることで外ケース18の左右の側部18Bの上部間に配設されている。言い換えると、カメラ部22が内ケース20に組み込まれカメラ部22が内ケース20で覆われ、内ケース20はカメラ部22と一体に移動する。
また、図6に示すように、内ケース20には、カメラ部22に取着された状態でカメラ部22の撮像光学系40を外方に臨ませる開口2002が形成され、開口2002は左右の側部18Bの間の中央に位置している。
【0012】
(カメラ部22)
カメラ部22は、図12に示すように、フレーム34の左右の側板部3404の間に配設され、カメラ部22の両側部は左右の側板部3404に対して第2の仮想軸L2の回りに回転可能に結合されている。
カメラ部22は、図15に示すように、被写体像を捉える撮像光学系40と、撮像光学系40によって導かれた被写体像を撮像して撮像信号を生成する撮像素子42とを含んで構成されている。
撮像光学系40の最も被写体側には対物レンズ4002(図12)が位置している。
撮像光学系40には、図15に示すように、撮像光学系40のフォーカスレンズを動かして合焦動作を行うフォーカシング機構44と、撮像光学系40のズームレンズを動かしてズーミング動作を行うズーミング機構46が設けられている。
本実施の形態では、撮像光学系40は、ズーム率は1倍〜20倍となっている。
また、カメラ部22は、撮像信号に対して所定の信号処理を行い映像信号を生成する信号処理部48を含んでいる。
【0013】
(第1駆動部24)
第1駆動部24は、図14に示すように、基台16に対してフレーム34を第1の仮想軸L1を中心に回転させることで外ケース16を第1の仮想軸L1を中心に回転させる(パン方向に旋回させる)ものである。
第1の駆動部24は、例えば、第1モータ2402と、第1モータ2402の回転駆動力をフレーム34に伝達する伝達機構(不図示)などを含んで構成されており、このような伝達機構としては歯車機構や無端ベルトなどを含む従来公知のさまざまな構成が採用可能である。
第1駆動部24を構成する第1モータ2402や伝達機構は基台16の内部に収容されている。
【0014】
(第2駆動部26)
第2駆動部26は、図14に示すように、フレーム34に対してカメラ部22を第2の仮想軸L2を中心に回転させることで内ケース22を第2の仮想軸L2を中心に回転させる(チルト方向に回転させる)ものである。
第2の駆動部26は、例えば、第2モータ2602と、第2モータ2602の回転駆動力をカメラ部22に伝達する伝達機構2604(図12)などを含んで構成されており、このような伝達機構2604としてはウォームおよびウォームホイールを含む歯車機構や無端ベルトなどを含む従来公知のさまざまな構成が採用可能である。
第2駆動部26を構成する第2モータ2602や伝達機構2604は内ケース20の内部に収容されている。
【0015】
(制御系)
次に、カメラ装置10の制御系について説明する。
図15に示すように、基台16には、映像信号生成部50、駆動制御部52、第1モータ駆動部54、第2モータ駆動部56、制御部58、インターフェース60などが設けられている。
映像信号生成部50は、信号処理部48から供給される映像信号に対して種々の信号処理を行い所定のフォーマットの映像信号を生成するものである。
また、本実施の形態では、コンバージョンレンズ28が超広角レンズ(魚眼レンズ)であるため、コンバージョンレンズ28使用時に撮像された画像に歪みが発生する。したがって、映像信号処理部50によってこのような歪みを補正する画像処理を行うことで見やすい画像をモニタ12に表示できるようにしている。
駆動制御部52は、フォーカシング機構44およびズーミング機構46に駆動信号を供給することでそれらフォーカシング機構44およびズーミング機構46を動作させるものである。
第1モータ駆動部54は、第1モータ2402に駆動信号を供給することにより第1モータ2402の回転制御を行うものである。
第2モータ駆動部56は、第2モータ2602に駆動信号を供給することにより第2モータ2602の回転制御を行うものである。
制御部58は、インターフェース60を介してリモートコントローラ14から供給される制御指令に基づいて、映像信号生成部50、駆動制御部52、第1モータ駆動部54、第2モータ駆動部56を制御するものである。
すなわち、制御部58は、リモートコントローラ14から供給される映像に関する制御指令に基づいて映像信号生成部50を制御し、これにより映像信号の供給の開始や停止、あるいは、映像信号に対する種々の加工などを行わせる。
また、制御部58は、リモートコントローラ14から供給される合焦動作あるいはズーミング動作に関する制御指令に基づいて駆動制御部52を制御する。
また、制御部58は、リモートコントローラ14から供給されるパン動作およびチルト動作に関する制御指令に基づいて第1モータ駆動部54、第2モータ駆動部56を制御する。
インターフェース60は、制御部58とリモートコントローラ14との間で所定の通信プロトコルに基づいて通信制御を行うものである。
また、映像信号生成部50から供給される映像信号はモニタ12に供給される。
なお、図15において、符号62は、カメラ部22と基台16との間で映像信号、駆動信号、電源などを伝達するためのリード線を示す。
本実施の形態では、リード線62は、図13、図14に示すように、可撓性を有するフレキシブルケーブルで構成されている。
404の間の後部を覆うようにねじN2、N3を介してフレーム34に取着される。
【0016】
(コンバージョンレンズ28)
図7、図9、図10、図11に示すように、後分割体32の上部にはコンバージョンレンズ28が設けられている。
コンバージョンレンズ28は、撮像光学系40の前方に配置されることで機能する。
コンバージョンレンズ28は、撮像光学系40単独での焦点距離に対して、撮像光学系40にコンバージョンレンズ28を加えた光学系の焦点距離を広角寄りあるいは望遠寄りに変化させるものである。言い換えると、撮像光学系40単独での光学系のズーム率および画角を変化させるものである。
本実施の形態では、コンバージョンレンズ28としてワイドコンバージョンレンズを用い、より詳細には、コンバージョンレンズ28として光学倍率0.24倍、画面の対角線に張る角度(画角)が180度の超広角レンズ(魚眼レンズ)を用いた。
前述したように撮像光学系40のズーム率が1倍〜20倍であるため、コンバージョンレンズ28を用いた場合の光学系全体でのズーム率は0.24倍〜約4倍となる。
コンバージョンレンズ28は、カメラ部22が内ケース20と共に第2の仮想軸L2を中心として回転し、内ケース20がコンバージョンレンズ使用位置に位置した際に、カメラ部22の撮像光学系40の光軸上にコンバージョンレンズ28の中心が一致するように設けられている。
本実施の形態では、コンバージョンレンズ28は、その光軸が第1の仮想軸L1および第2の仮想軸L2の双方と直交している。
そして、第2駆動部26(図12)による内ケース20の回転は、図17に示すコンバージョンレンズ使用位置と、図16に示すコンバージョンレンズ非使用範囲とにわたってなされる。
図16に示すコンバージョンレンズ非使用範囲は、撮像光学系40の光路がコンバージョンレンズ28から外れ、撮像光学系40単独で使用する範囲である。
【0017】
(使用方法)
次にリモートコントローラ14を用いてカメラ装置10を遠隔操作する際の使用方法について説明する。
なお、本実施の形態では、図2に示すように、リモートコントローラ14の複数の操作スイッチ1404のうちの1つがコンバージョンレンズ28の使用、不使用を切り換えるためのコンバージョンレンズ切換スイッチ1420として構成されている。
したがって、リモートコントローラ14は、コンバージョンレンズ切換スイッチ1420がオンされるとコンバージョンレンズを使用する旨の制御指令をカメラ装置10に送信する。また、リモートコントローラ14は、コンバージョンレンズ切換スイッチ1420がオフされるとコンバージョンレンズを不使用とする旨の制御指令をカメラ装置10に送信する。
また、リモートコントローラ14は、ジョイスティック1406を図2のX方向(左右方向)に揺動操作すると、外ケース18を第1の仮想軸L1回りに回転する制御指令(パン方向旋回指令)をカメラ装置10に送信する。
また、リモートコントローラ14は、ジョイスティック1406を図2のY方向(前後方向)に揺動操作すると、内ケース20を第2の仮想軸L2回りに回転する制御指令(チルト方向回転指令)をカメラ装置10に送信する。
また、リモートコントローラ14は、ジョイスティック1406を左方向に回転操作すると、ズーム率を大きくする(望遠側にする)制御指令(望遠指令)をカメラ装置10に送信する。
また、リモートコントローラ14は、ジョイスティック1406を右方向に回転操作すると、ズーム率を小さくする(広角側にする)制御指令(広角指令)をカメラ装置10に送信する。
【0018】
図18に示すように、カメラ装置10の電源を投入すると、制御部58は、初期化動作と第1の基準位置設定動作を行う(ステップS10)。
すなわち、初期化動作とは、カメラ装置10の動作を開始するにあたって各部を初期化する動作である。例えば、制御部58が駆動制御部52を介してフォーカシング機構44およびズーミング機構46を制御し、撮像光学系40の焦点位置やズーム率を予め定められた規準位置に位置させるなどの動作である。
第1の基準位置設定動作は、制御部58が第1駆動部24および第2駆動部26を制御することにより、外ケース18および内ケース20を第1の基準位置に位置させる動作である。
すなわち、第1の基準位置とは、図7、図8に示すように、内ケース20がコンバージョンレンズ非使用範囲となり、かつ、撮像光学系40の光軸が基台16の前方を向く位置である。本実施の形態では、第1の基準位置で、撮像光学系40の光軸は、第1の仮想軸L1と直交する平面上を延在している。
内ケース20がコンバージョンレンズ非使用範囲となると、撮像光学系40の光路がコンバージョンレンズ28および外カバー18から外れ、撮像光学系40の焦点距離が、コンバージョンレンズ28を除いた撮像光学系40単独の焦点距離となる。言い換えると、撮影光学系40のズーム率および画角が撮像光学系40単独のズーム率および画角となる。
次に、制御部58は、リモートコントローラ14からコンバージョンレンズ28を使用する旨の制御指令を受け付けたか否かを判定する(ステップS12)。
ステップS12の判定結果が否定「N」ならば、制御部58は、ジョイスティック1406の操作に応じてリモートコントローラ14から供給されるパン方向旋回指令およびチルト方向旋回指令に基づいて第1駆動部24、第2駆動部26を制御する。これにより、図16に示すように、外ケース18および内ケース20が第1、第2の仮想軸L1,L2回りに回転されパン動作およびチルト動作がなされる(ステップS14)。
なお、本実施の形態では、内ケース20がコンバージョンレンズ非使用範囲に位置している状態では、外ケース18は、第1の仮想軸L1の回りに350度の範囲で回転し、より詳細には、第1の基準位置から左右方向にそれぞれ175度の範囲で回転する。
また、本実施の形態では、内ケース20は、第1の基準位置から下方に30度、上方に90度の範囲で回転する。
なお、内ケース20の第2の仮想軸L2回りの回転範囲は限定されるものではなく、内ケース20が撮像光学系40の対物レンズ4002が外ケース18の基部18Aに臨む箇所まで(言い換えると、第1の基準位置から下方に90度)回転させてもよい。
このようにすれば、対物レンズ4002が基部18Aによって覆われるため、対物レンズ4002を塵埃などから保護することができ有利となる。
【0019】
ステップS12の判定結果が肯定「Y」ならば、制御部58は、第2の基準位置設定動作を行う(ステップS16)。
第2の基準位置設定動作は、制御部58が第1駆動部24および第2駆動部26を制御することにより、外ケース18および内ケース20を第2の基準位置に位置させる動作である。
すなわち、第2の基準位置とは、図17に示すように、内ケース20がコンバージョンレンズ使用位置となり、かつ、撮像光学系40の光軸が基台16の前方を向く位置である。本実施の形態では、第2の基準位置で、撮像光学系40の光軸は、第1の仮想軸L1と直交する平面上を延在している。
【0020】
ところで、内ケース20がコンバージョンレンズ不使用範囲からコンバージョンレンズ使用位置に回転移動することに伴い、撮像光学系40の光軸も第2の仮想軸L2回りに回転することになる。
この過程において、一時的に被写体が存在しない天井や空がカメラ部22により撮像され、したがって、ユーザにとっては被写体以外の不必要な画像がモニタ12に表示されてしまうことが懸念される。
このような不都合を回避するために、本実施の形態では、内ケース20がコンバージョンレンズ不使用範囲からコンバージョンレンズ使用位置に回転移動する間、制御部58によって映像信号生成部50を制御することでモニタ12に切換用画面を表示させる(ステップS18)。
このような切換用画面としては、モニタ12の画面全体を一様な色(例えば青、白、黒など)にすることが考えられる。
また、制御部58がリモートコントローラ14からコンバージョンレンズ28を使用する旨の制御指令を受け付けた時点で、この時点で撮像されている画像をメモリに格納しておき、該画像を切換用画面としてモニタ12に表示させるようにすることが考えられる。
このようにすることで不必要な画像をユーザが見なくて済むため使用感の向上を図る上で有利となる。
【0021】
そして、内ケース20がコンバージョンレンズ使用位置に回転移動することにより、撮像光学系40の光軸がコンバージョンレンズ28の光軸と一致し、コンバージョンレンズ28と撮像光学系40とを含む光学系のズーム率が広角寄りあるいは望遠寄りに(本実施の形態では広角寄りに)変化する。
制御部58は、ジョイスティック1406の操作に応じてリモートコントローラ14から供給されるパン方向旋回指令に基づいて第1駆動部24を制御する。これにより、図17に示すように、外ケース18が第1の仮想軸L1回りに回転されパン動作がなされる(ステップS20)。
なお、本実施の形態では、コンバージョンレンズ28が第2の仮想軸L2回り方向に移動不能であるが、コンバージョンレンズ28の画角が180度であることから広い範囲を支障なく撮像することができる。
また、本実施の形態では、内ケース20がコンバージョンレンズ使用位置に位置している状態では、外ケース18は、第1の仮想軸L1の回りに350度の範囲で回転し、より詳細には、第2の基準位置から左右方向にそれぞれ175度の範囲で回転する。
【0022】
次いで、制御部58は、リモートコントローラ14からコンバージョンレンズ28を非使用とする旨の制御指令を受け付けたか否かを判定する(ステップS22)。
ステップS22の判定結果が否定「N」であれば、ステップS20に戻る。
ステップS22の判定結果が肯定「Y」であれば、ステップS10と同様に、内ケース20がコンバージョンレンズ非使用範囲となり、かつ、撮像光学系40の光軸が基台16の前方を向く第1の基準位置となるように、制御部58は第1駆動部24および第2駆動部26を制御する(ステップS24)。
この際、内ケース20がコンバージョンレンズ使用位置からコンバージョンレンズ不使用範囲に回転移動することに伴い、撮像光学系40の光軸も第2の仮想軸L2回りに回転することになる。
この過程において、一時的に被写体が存在しない天井や空がカメラ部22により撮像され、したがって、ユーザにとっては被写体以外の不必要な画像がモニタ12に表示されてしまうことが懸念される。
したがって、ステップS18と同様に、内ケース20がコンバージョンレンズ使用位置からコンバージョンレンズ不使用範囲に回転移動する間、制御部58によって映像信号生成部50を制御することでモニタ12に切換用画面を表示させる(ステップS26)。
このようにすることで不必要な画像をユーザが見なくて済むため使用感の向上を図る上で有利となる。
そして、ステップS14に戻り同様の動作を実行する。
なお、本実施の形態では、映像信号生成部50および制御部58によって、内ケース20がコンバージョンレンズ使用位置とコンバージョンレンズ不使用範囲との間を回転移動する間、モニタ12に切換用画面を表示させるための映像信号を生成する切換用映像信号生成手段が構成されている。
【0023】
以上説明したように、本実施の形態によれば、内ケース20を回転させて撮像光学系40の光軸をコンバージョンレンズ28の光軸と合致するコンバージョンレンズ使用位置に位置させることで、コンバージョンレンズ28を使用した撮像ができる。
また、内ケース20を回転させて撮像光学系40の光路がコンバージョンレンズ28から外れたコンバージョンレンズ非使用範囲に位置させることで、撮像光学系40のみを使用した撮像ができる。
そのため、第1、第2駆動部24、26を制御することにより、撮像光学系にコンバージョンレンズを加えた光学系の撮影を行えるので、従来のように手作業によってコンバージョンレンズを装着する場合に比較して操作性の向上を図る上で有利となる。
また、従来のように2つの撮像光学系を設ける場合に比較して、撮像光学系が1つで済むことは無論のこと、撮像信号の信号処理部も1系統で済むため、カメラ装置の小型化、簡素化、低コスト化を図る上で有利となる。
したがって、簡単な構成で大きなズーム比を実現でき、使い勝手に優れたカメラ装置を提供する上で有利となる。
また、本実施の形態では、コンバージョンレンズ28が外ケース18に固定されているため、外ケース18および内ケース20を駆動する第1、第2駆動部24、26の駆動力の軽減を図れることから省電力化を図る上で有利となる。また、従来のように撮像光学系40の前方にコンバージョンレンズを取着する構成と比べて、コンバージョンレンズが取着されているときと取着されていないときの重量の差を考慮して、撮像光学系40の反対側で内ケース20の内部の仮想軸L2より後方側にバランスをとる部品を追加する必要や、重心の変動による停止位置精度のばらつきを考慮した第1、第2駆動部24、26の設計をする必要がなくなることで、設計の自由度を確保する上で有利となる。
【0024】
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態はコンバージョンレンズ28を複数個設けた点が第1の実施の形態と相違している。
図19は第2の実施の形態のカメラ装置10の側面図、図20は図19のC矢視図である。なお、以下の実施の形態において第1の実施の形態と同一または同様の部分、部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
図19、図20に示すように、コンバージョンレンズ28は、外ケース18に固定されている。
そして、コンバージョンレンズ28は、外ケース18に、内ケース20の回転方向に間隔をおいて複数個(本実施の形態では3個)設けられている。
したがって、内ケース20のコンバージョンレンズ使用位置は、撮像光学系40の光軸と、各コンバージョンレンズ28の光軸とがそれぞれ一致する複数の位置となる。
第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果が奏されることは無論のこと、第2の仮想軸L2回りにおいて各コンバージョンレンズ28の光軸の向きを異ならせることができ、第2の仮想軸L2回りの方向における撮影範囲を拡大する上で有利となる。
したがって、コンバージョンレンズ28の画角が180度よりも狭いものを採用する場合に第2の仮想軸L2回りの方向における撮影範囲を拡大する上でより有利となる。
なお、コンバージョンレンズ28の数は、2個であっても、4個以上であってもよいことは無論である。
【0025】
(第3の実施の形態)
次に第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態はコンバージョンレンズ28が可動である点が第1の実施の形態と相違している。
図21は第3の実施の形態のカメラ装置10の側面図、図22は図21のA矢視図である。
図21、図22に示すように、外ケース18に、内ケース20の回転方向に沿って長溝64が形成されている。
コンバージョンレンズ28は、外ケース18に、長溝64内で長溝64に沿って移動可能に支持されている。
コンバージョンレンズ28の両側部には、フランジ66が設けられている。
コンバージョンレンズ28は、内ケース20がコンバージョンレンズ使用位置に位置した際に撮像光学系40の光軸上にその光軸が位置する初期位置に位置している。
フランジ66と外ケース18との間に付勢部材68が張設され、コンバージョンレンズ28は常時初期位置に付勢されている。
【0026】
内ケース20がコンバージョンレンズ使用位置に位置し、かつ、コンバージョンレンズ28が初期位置に位置した状態で、内ケース20とコンバージョンレンズ28とを、内ケース20とコンバージョンレンズ28とを一体回転可能に係合する係合部70が設けられている。
係合部70は、電気式アクチュエータであるソレノイド72を含んで構成されている。
ソレノイド72は、内ケース20に取着され、内ケース20がコンバージョンレンズ使用位置に位置し、かつ、コンバージョンレンズ28が初期位置に位置した状態で、突出することにより、フランジ66の孔6602に係合するピン7202を備えている。
すなわち、内ケース20がコンバージョンレンズ使用位置に位置し、かつ、コンバージョンレンズ28が初期位置に位置した状態で、ソレノイド72を動作させることにより(ソレノイド72に通電することにより)、ピンにより内ケース20とコンバージョンレンズ28とが一体回転可能に係合される。
【0027】
そして、この状態で内ケース20を回転することにより、第2の実施の形態と同様に第2の仮想軸L2回りにおいて各コンバージョンレンズ28の光軸の向きを異ならせることができる。
第3の実施の形態では第2の実施の形態とは異なり、コンバージョンレンズ28の光軸の向きを連続的に異ならせることができる。
なお、ソレノイド72の動作によりピン7202をフランジ66の孔6602から外すと、コンバージョンレンズ28は付勢部材68により初期位置に復帰する。
したがって、コンバージョンレンズ28の画角が180度よりも狭いものを採用する場合に、第2の仮想軸L2回りの方向における撮影範囲を拡大する上で有利となる。
特に、コンバージョンレンズ28が、該コンバージョンレンズ28を撮像光学系40に加えた光学系の焦点距離を望遠寄りに変化させるテレコンバージョンレンズである場合に、第2の仮想軸L2回りの方向における撮影範囲の拡大を図る上で有利となる。
【0028】
(第4の実施の形態)
次に第4の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態はコンバージョンレンズ28を保護するシャッターを設けたものである。
図23は第4の実施の形態のカメラ装置10のシャッター74の閉塞状態を示す側面図、図24は第4の実施の形態のカメラ装置10のシャッター74の開放状態を示す側面図である。
図23、図24に示すように、外ケース18にコンバージョンレンズ28を覆うシャッター74が設けられている。
シャッター74は、例えば、複数の板材がスライド可能に連結された部材や、あるいは、蛇腹状の部材など従来公知のさまざまな部材が採用可能である。
図23に示すように、シャッター74は、内ケース20の回転方向に展開した状態でコンバージョンレンズ28を覆う閉塞状態となる。
シャッター74は下端が外ケース18に取着され、上端が図示しない付勢部材により閉塞状態となるように付勢されている。
シャッター74は内ケース20が、コンバージョンレンズ非使用範囲からコンバージョンレンズ使用位置に回転する際に、内ケース20の突起76にシャッター74の上端が係合し、内ケース20によりコンバージョンレンズ28を開放する開放状態となる。
このような構成によれば、コンバージョンレンズ28の使用時には、何ら支障なくコンバージョンレンズ28を使用でき、また、コンバージョンレンズ28の非使用時には、コンバージョンレンズ28を塵埃などから保護することができる。
【0029】
(第5の実施の形態)
次に第5の実施の形態について説明する。
第5の実施の形態は、タッチパネルによりカメラ装置10を遠隔制御するようにしたものである。すなわち、カメラ装置10で撮像された画像がモニタ12に表示され、このモニタ12に表示された画像を指やタッチペンで触れることにより、カメラ装置10にズームアップ動作をさせるようにしたものである。
図25は第5の実施の形態のカメラ装置10の構成を示すブロック図、図26(A)、(B)および図27(A)、(B)はタッチパネル78の操作説明図である。
図25、図26に示すように、第5の実施の形態では、モニタ12の表示画面1202を覆うようにタッチパネル78が設けられている。
タッチパネル78は、該タッチパネル78の表面を、指やタッチペンで触れることにより表示画面1202上の位置や領域を示す検出信号を生成し、インターフェース60を介して制御部58に供給する。
制御部58は、映像信号生成部50からモニタ12に供給されている映像信号と、タッチパネル78から供給される検出信号に基づいて、モニタ12の表示画面1202上で指示された位置や領域を特定して認識するように構成されている。
【0030】
まず、第1の実施の形態と同様に、撮像光学系40がズーム動作可能な光学系であり、コンバージョンレンズ28がワイドコンバージョンレンズである場合について説明する。
図26(A)に示すように、コンバージョンレンズ28を用いて広い領域が撮像され、複数の被写体2が表示画面1202上に表示されているものとする。
この場合、複数の被写体2の中から選択した1つの被写体2の部分(領域)を囲むようにタッチペンでタッチパネル78上をなぞる。
すると、制御部58は、タッチパネル78の検出信号に基づいて、第1、第2駆動部24、26を駆動制御して、内ケース20をコンバージョンレンズ非使用領域に移動させると共に、撮像光学系40の光軸を前記選択された被写体2に向ける。そして、フォーカシング機構44およびズーミング機構46を制御して撮像光学系40単独で前記選択された被写体2をズームアップする。
これにより、図26(B)に示すように、選択された被写体2が表示画面1202の中央に拡大して表示される。
【0031】
次に、撮像光学系40がズーム動作可能な光学系であり、コンバージョンレンズ28がテレコンバージョンレンズであり、第3の実施の形態のようにコンバージョンレンズ28が内ケース20と共に移動可能に構成されている場合について説明する。
図27(A)に示すように、撮像光学系40単独で撮像された被写体2が表示画面1202上に表示されているものとする。
この場合、被写体2のうちの特定の部分(領域)4を囲むようにタッチペンでタッチパネル78上をなぞる。
すると、制御部58は、タッチパネル78の検出信号に基づいて、第1、第2駆動部24、26を駆動制御して、内ケース20をコンバージョンレンズ使用位置に移動させると共に、撮像光学系40の光軸を前記選択された部分4に向ける。そして、フォーカシング機構44およびズーミング機構46を制御して撮像光学系40単独で前記選択された被写体2をズームアップする。
これにより、図27(B)に示すように、選択された前記選択された部分4が表示画面1202の中央に拡大して表示される。
【0032】
言い換えると、制御部58は、モニタ12の表示画面1202上に設けられたタッチパネル78が操作されることにより表示画面1202上に表示された画像の位置あるいは領域を特定する検出信号がタッチパネル78で生成されたときに、特定された画像の位置あるいは領域に対応する被写体を撮像光学系40により、あるいは、撮像光学系40およびコンバージョンレンズ28により拡大して撮像させるズームアップ手段を構成している。
そして、このズームアップ手段は、検出信号に基づいて第1駆動部24および第2駆動部26を制御することにより内ケース20をコンバージョンレンズ使用位置またはコンバージョンレンズ非使用領域に位置させるものである。
【0033】
本実施の形態によれば、簡単な操作で所望の被写体2や被写体2の部分4をズームアップ(拡大)して表示させることができ、使い勝手を高める上で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】カメラ装置10を含むカメラシステム100の構成図である。
【図2】リモートコントローラ14の平面図である。
【図3】図2のA矢視図である。
【図4】図2のB矢視図である。
【図5】カメラ装置10の斜視図である。
【図6】カメラ装置10の正面図である。
【図7】図6のA矢視図である。
【図8】図6のB矢視図である。
【図9】図7のC矢視図である。
【図10】カメラ装置10の分解斜視図である。
【図11】カメラ装置10の後分割体32を取り外した状態を示す斜視図である。
【図12】基台16、外ケース18、内ケース20を示す斜視図である。
【図13】外ケース18と基台16とリード線62を示す斜視図である。
【図14】第1、第2駆動部24、26の構成を示す説明図である。
【図15】カメラ装置10の制御系の構成を示すブロック図である。
【図16】コンバージョンレンズ非使用範囲を示すカメラ装置10の側面図である。
【図17】コンバージョンレンズ使用位置を示すカメラ装置10の側面図である。
【図18】リモートコントローラ14を用いてカメラ装置10を遠隔操作する際の動作フローチャートである。
【図19】第2の実施の形態のカメラ装置10の側面図である。
【図20】図19のC矢視図である。
【図21】第3の実施の形態のカメラ装置10の側面図である。
【図22】図21のA矢視図である。
【図23】第4の実施の形態のカメラ装置10のシャッター74の閉塞状態を示す側面図である。
【図24】第4の実施の形態のカメラ装置10のシャッター74の開放状態を示す側面図である。
【図25】第5の実施の形態のカメラ装置10の構成を示すブロック図である。
【図26】(A)、(B)はタッチパネル78の操作説明図である。
【図27】(A)、(B)はタッチパネル78の操作説明図である。
【符号の説明】
【0035】
10……カメラ装置、16……基台、18……外ケース、20……内ケース、22……カメラ部、24……第1駆動部、26……第2駆動部、28……コンバージョンレンズ、40……撮像光学系、L1……第1の仮想軸、L2……第2の仮想軸。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台と、
前記基台に、該基台を通る第1の仮想軸の回りに回転可能に設けられた外ケースと、
前記外ケースに、前記第1の仮想軸と交差する平面上を延在する第2の仮想軸の回りに回転可能に設けられた内ケースと、
前記内ケースに組み込まれ撮像光学系を有するカメラ部と、
前記外ケースを回転させる第1駆動部と、
前記内ケースを回転させる第2駆動部と、
前記外ケースに支持されたコンバージョンレンズとを備え、
前記第2駆動部による前記内ケースの回転は、前記撮像光学系の光軸が前記コンバージョンレンズの光軸と合致するコンバージョンレンズ使用位置と、前記撮像光学系の光路が前記コンバージョンレンズから外れたコンバージョンレンズ非使用範囲とにわたってなされる、
カメラ装置。
【請求項2】
前記コンバージョンレンズは、前記外ケースに、前記内ケースの回転方向に間隔をおいて複数設けられている、
請求項1記載のカメラ装置。
【請求項3】
前記コンバージョンレンズは、前記外ケースに、前記内ケースの回転方向に移動可能に支持され、
前記コンバージョンレンズは、前記内ケースが前記コンバージョンレンズ使用位置に位置した際に前記撮像光学系の光軸上にその光軸が位置する初期位置に位置しており、
前記コンバージョンレンズを前記初期位置に付勢する付勢部材が設けられ、
前記内ケースが前記コンバージョンレンズ使用位置に位置し、かつ、前記コンバージョンレンズが前記初期位置に位置した状態で、前記内ケースと前記コンバージョンレンズとを、前記内ケースと前記コンバージョンレンズとを一体回転可能に係合する係合部が設けられている、
請求項1記載のカメラ装置。
【請求項4】
前記係合部は、電気式アクチュエータを含んで構成されている、
請求項3記載のカメラ装置。
【請求項5】
前記外ケースに前記コンバージョンレンズを覆うシャッターが設けられ、
前記シャッターを前記コンバージョンレンズを覆う閉塞状態に付勢する付勢部材が設けられ、
前記シャッターは前記内ケースが、前記コンバージョンレンズ非使用範囲から前記コンバージョンレンズ使用位置に回転する際に、前記内ケースに係合し前記内ケースにより前記コンバージョンレンズを開放する開放状態となる、
請求項1記載のカメラ装置。
【請求項6】
前記撮像光学系はズームレンズを移動させることで被写体像の倍率を連続的に変化させるズーミング機構を有する、
請求項1記載のカメラ装置。
【請求項7】
前記撮像光学系によって導かれた被写体像を撮像する撮像素子と、
前記撮像素子から供給される撮像信号に基づいて映像信号を生成し該映像信号をモニタに供給することで該モニタに画像を表示させる映像信号生成部と、
前記内ケースがコンバージョンレンズ使用位置とコンバージョンレンズ不使用範囲との間を回転移動する間、前記モニタに切換用画面を表示させるための映像信号を生成する切換用映像信号生成手段とを備える、
請求項1記載のカメラ装置。
【請求項8】
前記撮像光学系によって導かれた被写体像を撮像する撮像素子と、
前記撮像素子から供給される撮像信号に基づいて映像信号を生成し該映像信号をモニタに供給することで該モニタに画像を表示させる映像信号生成部と、
前記モニタの表示画面上に設けられたタッチパネルが操作されることにより前記表示画面上に表示された画像の位置あるいは領域を特定する検出信号が前記タッチパネルで生成されたときに、前記特定された画像の位置あるいは領域に対応する被写体を前記撮像光学系により、あるいは、前記撮像光学系および前記コンバージョンレンズにより拡大して撮像させるズームアップ手段とを備え、
前記ズームアップ手段は、前記検出信号に基づいて前記第1駆動部および前記第2駆動部を制御することにより前記内ケースを前記コンバージョンレンズ使用位置または前記コンバージョンレンズ非使用領域に位置させる、
請求項1記載のカメラ装置。
【請求項1】
基台と、
前記基台に、該基台を通る第1の仮想軸の回りに回転可能に設けられた外ケースと、
前記外ケースに、前記第1の仮想軸と交差する平面上を延在する第2の仮想軸の回りに回転可能に設けられた内ケースと、
前記内ケースに組み込まれ撮像光学系を有するカメラ部と、
前記外ケースを回転させる第1駆動部と、
前記内ケースを回転させる第2駆動部と、
前記外ケースに支持されたコンバージョンレンズとを備え、
前記第2駆動部による前記内ケースの回転は、前記撮像光学系の光軸が前記コンバージョンレンズの光軸と合致するコンバージョンレンズ使用位置と、前記撮像光学系の光路が前記コンバージョンレンズから外れたコンバージョンレンズ非使用範囲とにわたってなされる、
カメラ装置。
【請求項2】
前記コンバージョンレンズは、前記外ケースに、前記内ケースの回転方向に間隔をおいて複数設けられている、
請求項1記載のカメラ装置。
【請求項3】
前記コンバージョンレンズは、前記外ケースに、前記内ケースの回転方向に移動可能に支持され、
前記コンバージョンレンズは、前記内ケースが前記コンバージョンレンズ使用位置に位置した際に前記撮像光学系の光軸上にその光軸が位置する初期位置に位置しており、
前記コンバージョンレンズを前記初期位置に付勢する付勢部材が設けられ、
前記内ケースが前記コンバージョンレンズ使用位置に位置し、かつ、前記コンバージョンレンズが前記初期位置に位置した状態で、前記内ケースと前記コンバージョンレンズとを、前記内ケースと前記コンバージョンレンズとを一体回転可能に係合する係合部が設けられている、
請求項1記載のカメラ装置。
【請求項4】
前記係合部は、電気式アクチュエータを含んで構成されている、
請求項3記載のカメラ装置。
【請求項5】
前記外ケースに前記コンバージョンレンズを覆うシャッターが設けられ、
前記シャッターを前記コンバージョンレンズを覆う閉塞状態に付勢する付勢部材が設けられ、
前記シャッターは前記内ケースが、前記コンバージョンレンズ非使用範囲から前記コンバージョンレンズ使用位置に回転する際に、前記内ケースに係合し前記内ケースにより前記コンバージョンレンズを開放する開放状態となる、
請求項1記載のカメラ装置。
【請求項6】
前記撮像光学系はズームレンズを移動させることで被写体像の倍率を連続的に変化させるズーミング機構を有する、
請求項1記載のカメラ装置。
【請求項7】
前記撮像光学系によって導かれた被写体像を撮像する撮像素子と、
前記撮像素子から供給される撮像信号に基づいて映像信号を生成し該映像信号をモニタに供給することで該モニタに画像を表示させる映像信号生成部と、
前記内ケースがコンバージョンレンズ使用位置とコンバージョンレンズ不使用範囲との間を回転移動する間、前記モニタに切換用画面を表示させるための映像信号を生成する切換用映像信号生成手段とを備える、
請求項1記載のカメラ装置。
【請求項8】
前記撮像光学系によって導かれた被写体像を撮像する撮像素子と、
前記撮像素子から供給される撮像信号に基づいて映像信号を生成し該映像信号をモニタに供給することで該モニタに画像を表示させる映像信号生成部と、
前記モニタの表示画面上に設けられたタッチパネルが操作されることにより前記表示画面上に表示された画像の位置あるいは領域を特定する検出信号が前記タッチパネルで生成されたときに、前記特定された画像の位置あるいは領域に対応する被写体を前記撮像光学系により、あるいは、前記撮像光学系および前記コンバージョンレンズにより拡大して撮像させるズームアップ手段とを備え、
前記ズームアップ手段は、前記検出信号に基づいて前記第1駆動部および前記第2駆動部を制御することにより前記内ケースを前記コンバージョンレンズ使用位置または前記コンバージョンレンズ非使用領域に位置させる、
請求項1記載のカメラ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【公開番号】特開2010−74476(P2010−74476A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−238992(P2008−238992)
【出願日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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