説明

カラオケシステム、中央装置及びコンテンツデータ生成方法

【課題】自己又は他人の歌唱に係る複数の映像データ及び音声データを組み合わせたメドレーリレーコンテンツの創作及び視聴公開を可能にし、娯楽性を向上させることができるカラオケシステムを提供する。
【解決手段】カラオケ曲データを送信する中央装置と、カラオケ曲データを受信し、再生するカラオケ端末装置とを備えるカラオケシステムにおいて、カラオケ端末装置は、カラオケ曲データを再生している間に行われた歌唱の映像及び音声に係る映像データ及び音声データ、並びに歌唱に対する評価結果を中央装置へ送信し、中央装置は、映像データ及び音声データ並びに評価結果を受信して、各データを複数組、対応付けて記憶手段に記憶し、記憶手段が記憶しているものの中からユーザによって選択された複数組のデータを用いてメドレーリレーのコンテンツデータを生成し、動画データと、採点結果が最も高い音声データと、楽曲データとを並行的に再生して公開する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラオケ曲データを送信する中央装置と、該中央装置から送信されたカラオケ曲データを受信し、再生するカラオケ端末装置とを備えるカラオケシステム、中央装置及びコンテンツデータ生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カラオケ歌唱中にユーザを撮像及び集音して得た映像データ及び音声データを、カラオケ店舗に設置されたカラオケ端末装置から中央装置へアップロードし、歌唱に係る動画コンテンツとして動画閲覧サイトで閲覧可能に公開するようにしたカラオケシステムが実用化されている。
一方、特許文献1および特許文献2には、カラオケ利用者の歌唱に対する採点結果を記憶しておき、各カラオケ利用者が得意とする楽曲を用いてメドレー楽曲を作成するカラオケ装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−298690号公報
【特許文献2】特開2000−148167号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の動画閲覧サイトは、ユーザが歌唱している姿を単純に動画コンテンツとして閲覧可能に公開するのみであり、より高い娯楽性が求められていた。
【0005】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、自己又は他人の歌唱に係る複数の映像データ及び音声データを組み合わせたメドレーリレーコンテンツの創作及び視聴公開を可能にし、娯楽性を向上させることができるカラオケシステム、中央装置及びコンテンツデータ生成方法を提供することを目的とする。
なお、特許文献1,2によれば、メドレーリレー楽曲を作成することができるが、動画閲覧サイトにおける娯楽性を向上させることはできない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るカラオケシステムは、カラオケ曲データを送信する中央装置と、該中央装置から送信されたカラオケ曲データを受信し、再生するカラオケ端末装置とを備えるカラオケシステムにおいて、前記カラオケ端末装置は、前記再生手段にてカラオケ曲データを再生している間に行われた歌唱の映像が入力される映像入力手段と、前記再生手段にてカラオケ曲データを再生している間に行われた歌唱の音声が入力される音声入力手段と、前記映像入力手段及び音声入力手段にて入力された映像及び音声に係る映像データ及び音声データを前記中央装置へ送信する送信手段とを備え、前記中央装置は、前記カラオケ端末装置から送信された映像データ及び音声データ、並びに前記歌唱の音声を異なる複数の再生時点で評価した評価結果を受信する手段と、受信した映像データ、音声データ及び評価結果を複数組、対応付けて記憶する記憶手段と、該記憶手段が記憶している複数組の映像データ及び音声データを選択する選択手段と、該選択手段にて選択された複数組の映像データ及び音声データを組み合わせたコンテンツデータを生成する生成手段と、該生成手段にて生成したコンテンツデータを視聴可能に公開する公開手段とを備え、前記公開手段は、各音声データに対する評価結果に応じて、一の音声データを選択的に再生するようにしてあることを特徴とする。
【0007】
本発明に係るカラオケシステムは、前記カラオケ端末装置は、前記音声入力手段にて入力された音声に係る音声データを異なる複数の再生時点で評価する評価手段を備え、前記送信手段は、前記映像入力手段及び音声入力手段にて入力された映像及び音声に係る映像データ及び音声データ、並びに前記評価手段による評価結果を前記中央装置へ送信するようにしてあることを特徴とする。
【0008】
本発明に係るカラオケシステムは、前記公開手段は、各映像データに係る映像が並置され、各映像データに係る音声が選択的に再生するようにしてあることを特徴とする。
【0009】
本発明に係るカラオケシステムは、前記公開手段は、前記再生時点毎に、評価結果が最も高い音声データを選択的に再生するようにしてあることを特徴とする。
【0010】
本発明に係る中央装置は、カラオケ曲データを送信する中央装置において、前記端末装置から送信された歌唱に係る映像データ及び音声データ並びに評価結果を受信する手段と、受信した映像データ、音声データ及び評価結果を複数組、対応付けて記憶する記憶手段と、該記憶手段が記憶している複数組の映像データ及び音声データを選択する選択手段と、該選択手段にて選択された複数組の映像データ及び音声データを組み合わせたコンテンツデータを生成する生成手段と、該生成手段にて生成したコンテンツデータを視聴可能に公開する公開手段とを備え、前記公開手段は、各音声データに対する評価結果に応じて、一の音声データを選択的に再生するようにしてあることを特徴とする。
【0011】
本発明に係るコンテンツデータ生成方法は、カラオケ曲データを送信する中央装置と、該中央装置から送信されたカラオケ曲データを受信し、再生するカラオケ端末装置とを用いて、歌唱に係るコンテンツデータを生成するコンテンツデータ生成方法において、前記カラオケ端末装置は、カラオケ曲データを再生している間に行われた歌唱の映像及び音声が入力され、入力された音声に係る音声データを異なる複数の再生時点で評価し、入力された映像及び音声に係る映像データ及び音声データ、並びに評価結果を前記中央装置へ送信し、前記中央装置は、前記カラオケ端末装置から送信された映像データ及び音声データ並びに評価結果を受信し、受信した音声データ、映像データ及び評価結果を複数組、対応付けて記憶し、複数組の映像データ及び音声データを選択し、選択された複数組の映像データ及び音声データを組み合わせたコンテンツデータを生成し、生成したコンテンツデータを、該コンテンツデータを構成する各音声データに対する評価結果に応じて、一の音声データが選択的に再生されるように、視聴可能に公開することを特徴とする。
【0012】
本発明にあっては、カラオケ端末装置は、歌唱に係る映像データ及び音声データを中央装置へ送信する。
中央装置は、カラオケ端末装置から送信された映像データ及び音声データ、並びにカラオケ端末装置又は外部の通信装置から送信された評価結果を受信し、記憶手段が各データを対応付けて記憶する。なお、歌唱の評価は、歌唱を聴いたユーザが主観に基づいて行っても良いし、歌唱の音声データに基づいて、機械的に行っても良い。そして、選択手段は、記憶手段が記憶している複数組の映像データ及び音声データを選択し、生成手段は、選択された複数組の映像データ及び音声データを組み合わせたコンテンツデータを生成する。そして、該コンテンツデータは、各音声データに対する評価結果に応じて、一の音声データが選択的に再生されるように視聴可能に公開される。
【0013】
本発明にあっては、カラオケ端末装置は、入力された歌唱の音声に係る音声データを異なる複数の再生時点で評価し、歌唱に係る映像データ及び音声データ、並びに該歌唱に対する評価結果を中央装置へ送信する。そして、中央装置は、カラオケ端末装置から送信された映像データ及び音声データ、並びに評価結果を受信し、記憶手段が各データを対応付けて記憶する。以下の処理は、上述と同様である。従って、歌唱の評価が自動的に行われ、コンテンツデータは、その評価結果に応じて、一の音声データが選択的に再生されるように視聴可能に公開される。
【0014】
本発明にあっては、2つ以上の歌唱に係る映像データが並置され、評価結果に応じて選択された一の音声データが再生される。
【0015】
本発明にあっては、採点結果が最も高い一の音声データが選択され再生されるため、コンテンツデータの品質ないし娯楽性が向上する。
【発明の効果】
【0016】
本発明にあっては、自己又は他人の歌唱に係る複数の映像データ及び音声データを組み合わせたメドレーリレーコンテンツの創作及び視聴公開を可能にし、娯楽性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施の形態1に係るカラオケシステムの一構成例を模式的に示す説明図である。
【図2】中央装置の一構成例を示すブロック図である。
【図3】ユーザ情報DBのレコードレイアウトの一例を概念的に示す説明図である。
【図4】楽曲DBのレコードレイアウトの一例を概念的に示す説明図である。
【図5】動画DBのレコードレイアウトの一例を概念的に示す説明図である。
【図6】混成動画DBのレコードレイアウトの一例を概念的に示す説明図である。
【図7】カラオケ端末装置の一構成例を示すブロック図である。
【図8】混成動画コンテンツの生成及び公開方法を概念的に示した説明図である。
【図9】歌唱に係る動画コンテンツの生成及び登録に係る制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】歌唱に係る動画コンテンツの生成及び登録に係る制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】混成動画コンテンツの生成及び公開に係る制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】実施の形態2におけるユーザ情報DBのレコードレイアウトの一例を概念的に示す説明図である。
【図13】実施の形態2における動画DBのレコードレイアウトの一例を概念的に示す説明図である。
【図14】実施の形態2における混成動画DBのレコードレイアウトの一例を概念的に示す説明図である。
【図15】実施の形態2における混成動画コンテンツの生成及び公開方法を概念的に示した説明図である。
【図16】動画コンテンツをサムネイル表示したユーザ画面の一例を示した模式図である。
【図17】動画コンテンツに係る各種設定を行うための設定画面を含むユーザ画面の一例を示した模式図である。
【図18】公開設定、カラオケ配信設定された動画コンテンツをサムネイル表示したユーザ画面の一例を示した模式図である。
【図19】動画コンテンツが公開された公開画面の一例を示した模式図である。
【図20】混成動画素材登録された動画コンテンツのサムネイル画像を表示したユーザ画面の一例を示した模式図である。
【図21】混成動画コンテンツをサムネイル表示したユーザ画面の一例を示した模式図である。
【図22】混成動画コンテンツに係る各種設定を行うための設定画面を含むユーザ画面の一例を示した模式図である。
【図23】公開設定された混成動画コンテンツをサムネイル表示した公開画面の一例を示した模式図である。
【図24】混成動画コンテンツの拡大再生画面が表示された公開画面の一例を示した模式図である。
【図25】混成動画コンテンツの拡大再生画面が表示された公開画面の一例を示した模式図である。
【図26】部分拡大再生画面が表示された公開画面の一例を示した模式図である。
【図27】部分拡大再生画面が表示された公開画面の一例を示した模式図である。
【図28】動画コンテンツの公開設定、カラオケ配信設定に係る制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図29】動画コンテンツの公開に係る制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図30】混成動画コンテンツの生成及び登録に係る制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図31】混成動画コンテンツの生成及び登録に係る制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図32】混成動画コンテンツの公開設定に係る制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図33】混成動画コンテンツの公開に係る制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
本発明に係るカラオケシステムは、カラオケ店舗で歌唱しているユーザの姿を撮像及び集音して得た動画データ及び音声データを含む動画コンテンツを利用して、動画閲覧サイトにおける新たな娯楽を提供するものであり、詳細には、自己又は他人の歌唱に係る複数の映像データ及び音声データを組み合わせたメドレーリレーコンテンツの創作及び視聴公開を可能にし、娯楽性を向上させるものである。
【0019】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るカラオケシステムの一構成例を模式的に示す説明図である。本実施の形態1に係るカラオケシステムは、カラオケ情報の配信を行うと共に、本発明に係る混成動画コンテンツの生成、管理及び公開を行う中央装置1と、各カラオケ店舗2それぞれに設置されており、通信網N1を介して中央装置1に接続されたカラオケ端末装置4と、通信網N2を介して中央装置1に接続された一又は複数のユーザ端末装置6とを備える。
【0020】
通信網N1は、中央装置1と、カラオケ端末装置4との間で、カラオケ情報、混成動画コンテンツに係る情報を送受信するための専用通信回線であり、光ファイバ通信網、ADSL回線、公衆電話回線等にハードディスク内蔵型のルータ31を接続して構成されている。なお、通信回線の種類は、中央装置1と、カラオケ端末装置4との間で情報を送受信できれば、これらに限定されるものでは無く、非専用回線であっても良い。
【0021】
ルータ31は、主に各カラオケ店舗2に設置されており、ルータ31に内蔵されたハードディスクは、中央装置1から配信されたカラオケ情報を記憶すると共に、混成動画コンテンツの素材となる動画データ及び音声データを一時記憶する。ルータ31は、各店舗及び中央装置1間でカラオケ情報、並びに動画データ及び音声データを中継し、カラオケ情報を共有乃至バックアップする機能を有している。
【0022】
カラオケ端末装置4は、カラオケ店舗2の各個室21に通常1台設置され、有線LAN(Local Area Network)ケーブル32を介して、該カラオケ店舗2に設置されたルータ31に接続されている。また、各個室21には、カラオケ端末装置4を遠隔操作するための遠隔操作装置5が一又は複数台、備えられている。遠隔操作装置5は、カラオケシステムへのユーザログイン、カラオケ曲の選曲、混成動画コンテンツに係る操作に用いられる。
【0023】
遠隔操作装置5は、ペンタッチセンサを有する液晶パネルを備えたボード型であり、赤外線通信にて、同一個室21内のカラオケ店舗2が紐付けられる。なお、携帯電話機に専用のアプリケーションを実行させ、遠隔操作装置5として機能させても良い。また、カラオケ店舗2には、有線LANケーブル32に接続されたアクセスポイント33が設置されており、各個室21に備えられた遠隔操作装置5は、アクセスポイント33を介して、各種操作に係る情報を、紐付けられた同一個室21内のカラオケ端末装置4との間で送受信している。
なお、カラオケ端末装置4間を接続する通信線として、有線LANケーブル32を例示したが、無線LAN、その他の有線又は無線通信にて相互接続するように構成しても良い。また、アクセスポイント33を設置する例を説明したが、カラオケ端末装置4と、遠隔操作装置5との間で直接、操作信号を送受信するように構成しても良い。
【0024】
ユーザ端末装置6は、中央装置1との間で情報の送受信が可能な通信機器、例えば、パーソナルコンピュータ6a、携帯電話端末6b、PDA(Personal Digital Assistant)6c等であり、カラオケ店舗2を利用するユーザが中央装置1にアクセスし、混成動画コンテンツに係る動画閲覧サイトを利用するためのものである。
【0025】
図2は、中央装置1の一構成例を示すブロック図である。中央装置1は、該中央装置1の各構成部の動作を制御する制御部10、例えば、CPU(Central Processing Unit)を備え、制御部10には、バスを介してROM(Read Only Memory)11と、RAM(Random Access Memory)12と、内部記憶装置13と、外部記憶装置14と、第1通信部15と、第2通信部16と、時計部17とが接続されている。
【0026】
制御部10は、RAM12及び内部記憶装置13に記録されたコンピュータプログラムをRAM12に読み出して実行することにより、本実施の形態1に係るコンテンツデータ生成方法を実施、即ち後述の混成動画コンテンツデータの生成及び公開に係る処理を実行する。また、制御部10は、動画閲覧サイトをユーザ端末装置に表示させるウェブサーバに係る処理を実行する。
【0027】
ROM11は、コンピュータの動作に必要な制御プログラムを記憶したマスクROM、EEPROM等の不揮発性メモリである。
【0028】
RAM12は、制御部10の演算処理を実行する際に生ずる各種データを一時記憶するDRAM、SRAM等の揮発性メモリである。
【0029】
外部記憶装置14は、コンピュータを本発明に係る中央装置として機能させるためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録したDVD(Digital Versatile Disc)−ROM,BD(Blu-ray Disc),CD(Compact Disc)−ROM等の記録媒体からコンピュータプログラム、その他の各種データを読み取る光ディスクドライブである。なお、光ディスクドライブは、外部記憶装置14の一例であり、ハードディスク、フレキシブルディスクのような磁気ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等からデータを読み書きする装置で外部記憶装置14を構成しても良い。
【0030】
内部記憶装置13は、コンピュータを、カラオケ装置1として機能させるためのコンピュータプログラムを記憶するハードディスク、不揮発性半導体メモリ等である。
また、内部記憶装置13は、カラオケシステムのユーザに関する情報を格納するユーザ情報DB(Data Base)13a、楽曲データ(カラオケ曲データ)等を格納した楽曲DB13b、ユーザによって作成された歌唱の動画コンテンツデータ等を格納する動画DB13c、ユーザによって作成された歌唱の混成動画コンテンツデータ等を格納する混成動画DB13d等を記憶する。各種データベースの詳細は後述する。
更に、内部記憶装置13は、動画投稿サイトのユーザ画面、公開画面等を作成するための画像部品を記憶している。
【0031】
第1通信部15は、通信網N1を介して接続されたカラオケ端末装置4との間で、カラオケ情報、並びに歌唱の動画データ及び音声データ、その他、各種サービスに係るデータを送受信するインタフェースであり、第1通信部15による各種情報の送受信は制御部10によって制御される。
【0032】
第2通信部16は、通信網N2を介して接続されたユーザ端末装置6との間で、混成動画コンテンツに係る動画データ及び音声データ、その他、各種サービスに係るデータを送受信するインタフェースであり、第2通信部16による各種情報の送受信は制御部10によって制御される。なお通信網N1,N2の物理層が共通している場合、第1及び第2通信部15,16を、同一ハードウェアで構成しても良い。
【0033】
時計部17は、日時を計時しており、制御部10からの求めに応じて、計時結果を制御部10に与える回路である。時計部17によって、カラオケ店舗2で歌唱しているユーザの姿を撮像した日時、撮像して得た動画データの保存期間などが管理される。
【0034】
なお、中央装置1を、1台のコンピュータを用いて実現する例を説明したが、複数のコンピュータを用いて分散処理させても良いことは、言うまでも無い。
【0035】
図3は、ユーザ情報DB13aのレコードレイアウトの一例を概念的に示す説明図である。ユーザ情報DB13aの表(ファイル)は、複数の列(フィールド)、例えば「ユーザID」列、「パスワード」列、「あだ名」列、「ユーザ情報」列、「私の動画」列等から構成されており、各行(レコード)には、各列に対応した情報が格納されている。
「ユーザID」列は、本実施の形態1に係るカラオケシステムを利用する複数のユーザそれぞれを識別するユーザID、例えばユーザの電子メールアドレスを格納する。ユーザIDは、ユーザがカラオケシステムにログインして、混成動画に係る各種サービスを利用する際に必要となる情報である。
「パスワード」列は、カラオケシステムへのログインに必要なパスワード情報を格納している。パスワード情報は、複数の英数字文字列からなる。
「あだ名」列は、ユーザのあだ名を格納する。あだ名は、動画投稿サイトにおけるユーザの仮の名称であり、カラオケシステムのユーザが互いを識別するためのものである。また、各ユーザに対して公開された混成動画コンテンツの作者を表示するために利用される。
「ユーザ情報」は、ユーザの性別、出身地等の情報を格納する。
「私の動画」列は、後述するように、当該ユーザによって作成された動画コンテンツを特定するための動画IDを格納する。
「私の混成動画」列は、当該ユーザによって作成された混成動画を特定するための混成動画IDを格納する。
【0036】
図4は、楽曲DB13bのレコードレイアウトの一例を概念的に示す説明図である。楽曲DB13bの表は、複数の列、例えば楽曲を識別するための楽曲IDを格納する「楽曲ID」列、当該楽曲の曲名を格納する「曲名」列、当該楽曲の歌手名を格納する「歌手名」列、当該楽曲の伴奏データを含む楽曲データを格納する「楽曲データ」列等から構成されている。楽曲データは、例えば、伴奏データ(カラオケ曲データ)、歌詞データ、主旋律データを格納している。また、楽曲データには、カラオケ曲を特定の再生区分、例えば「前奏」、「メロディー部分A」、「メロディー部分B」、「サビ」、「間奏」…というように、区分した場合における区切り目を示す再生区分データが含まれている。なお、楽曲データの構造は特に限定されず、伴奏データ、歌詞データ及び主旋律データを一の楽曲ファイルで構成しても良いし、別個のファイルで構成し、各ファイルを対応付けて管理するようにしても良い。
伴奏データは、例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)データであり、音のオンオフを指定するデータ、音高を指定する音高データ、音量を指定する音量データ(ベロシティ)、楽器の制御データ、音を出力する楽器を指定する音色データ、時系列順に再生される各音の時間間隔を指定する時間データ(デルタタイム)等で構成されている。
主旋律データは、伴奏に合わせて歌唱すべき音の旋律、つまり、主旋律を構成する音のオンオフを示すデータ、音高データ、音量データ、時系列順に再生される主旋律の各音の時間間隔を示した時間データ等で構成されている。
【0037】
図5は、動画DB13cのレコードレイアウトの一例を概念的に示す説明図である。動画DB13cの表は、複数の列、例えば「動画ID」列、「歌唱者」列、「楽曲ID」列、「動画コンテンツ」列、「撮影日時」列、「再生回数」列、「公開可否」列、「保存期間」列、「コメント」列、「評価」列等から構成されており、各列に対応した情報が格納されている。
「動画ID」列は、動画コンテンツを識別するための動画IDを格納する。
「歌唱者」列は、動画IDに対応付けられた動画コンテンツを作成した歌唱者のユーザIDを格納する。
「楽曲ID」列は、動画IDに対応付けられた動画コンテンツを作成する際に利用した楽曲を識別する楽曲IDを格納する。
「動画コンテンツ」列は、カラオケ店舗2で歌唱しているユーザの姿を撮像して得た動画データと、歌唱音声を集音して得た音声データと、該音声データに係る歌唱に対する評価を示した採点結果と、歌唱を聴いたユーザによる主観的な評価(以下、ユーザ評価結果という)とを独立的に含む動画コンテンツデータを格納する。動画コンテンツデータは、例えばflv形式のファイルである。ユーザ評価結果は、例えば、「うまい」,「渋い」,「かっこいい」,「そっくり」等の歌唱に対する評価を数値化したものである。なお、言うまでもなく、少なくとも組をなす動画データ、音声データ及び採点結果が紐付けられていれば十分であり、動画コンテンツデータを複数のファイル、例えば動画データのファイルと、音声データのファイルと、採点結果ファイルとで構成しても良い。また、動画コンテンツデータのファイル形式も特に限定されない。
「撮影日時」列は、動画コンテンツに係る動画を撮像した日時を格納する。
「再生回数」列は、動画コンテンツの動画投稿サイトにおける再生回数を格納する。
「公開可否」列は、動画コンテンツの動画投稿サイトにおける公開の可否を示したデータを格納する。
「保存期間」列は、動画コンテンツを中央装置1が記憶及び公開する期間を示したデータを格納する。
「コメント」列は、動画コンテンツに対するコメントを格納する。
「評価」列は、動画コンテンツに対する評価を格納する。該評価は、例えば、動画コンテンツに対する第三者のコメント文である。また前記評価は、「かわいい」、「かっこいい」、「そっくり」、「うまい」、「渋い」、「おもしろい」、「泣ける」等の項目に対する投票結果を含む。
【0038】
図6は、混成動画DB13dのレコードレイアウトの一例を概念的に示す説明図である。混成動画DB13dの表は、複数の列、例えば「混成動画ID」列、「楽曲ID」列、「第1歌唱者」列、「第2歌唱者」列、…、「動画コンテンツ1」列、「動画コンテンツ2」列、…、「撮影日時」列、「再生回数」列、「公開可否」列、「保存期間」列、「コメント」列、「評価」列等から構成されており、各列に対応した情報が格納されている。
「混成動画ID」列は、複数の歌唱に係る動画コンテンツを組み合わせてなる混成動画コンテンツを識別するための混成動画IDを格納する。
「楽曲ID」列は、混成動画コンテンツの作成に利用した楽曲を識別する楽曲IDを格納する。
「第1歌唱者」列は、混成動画コンテンツを構成する第1の動画コンテンツを作成したユーザを識別するデータを格納する。
「第2歌唱者」列は、混成動画コンテンツを構成する第2の動画コンテンツを再生したユーザを識別するデータを格納する。ここでは、二つの動画コンテンツを組み合わせてなる混成動画コンテンツを主に説明するが、3つ以上の「歌唱者」列を設け、3つ以上の動画コンテンツからなる混成動画コンテンツを作成できるようにすることもできる。
「動画コンテンツ1」列は、混成動画コンテンツを構成するための一の動画コンテンツデータを格納する。
「動画コンテンツ2」列は、混成動画コンテンツを構成するための他の動画コンテンツデータを格納する。
「撮影日時」列は、混成動画コンテンツの主となる動画コンテンツ、例えば最も新しく作成された動画コンテンツに係る動画を撮像した日時を示すデータを格納する。
「再生回数」列は、前記一の動画コンテンツ及び他のコンテンツを組み合わせてなる混成動画コンテンツデータの動画投稿サイトにおける再生回数を格納する。
「公開可否」列は、混成動画コンテンツの動画投稿サイトにおける公開の可否を示したデータを格納する。
「保存期間」列は、混成動画コンテンツを中央装置1が記憶及び公開する期間を示したデータを格納する。
「コメント」列は、混成動画コンテンツに対するコメントを格納する。
「評価」列は、混成動画コンテンツに対する評価を格納する。
【0039】
図7は、カラオケ端末装置4の一構成例を示すブロック図である。カラオケ端末装置4は、該カラオケ端末装置4の各構成部の動作を制御する制御部40を備え、制御部40には、バスを介してROM41と、RAM42と、記憶装置43と、通信部44と、受信部45と、映像エンコーダ46aと、映像制御回路46bと、映像デコーダ46cと、採点部47と、音声エンコーダ48aと、音源48bと、音声デコーダ48cとが接続されている。また、映像制御回路46b、及び映像デコーダ46cには、映像ミキサ46dが接続され、音源48b、及び音声デコーダ48cには、音声ミキサ48dが接続されている。更に、カラオケ端末装置4は、図示しない映像入力端子、映像出力端子、音声入力端子、音声出力端子を備えており、各端子にはそれぞれ、撮像装置46e、映像表示装置46f、マイク48e、及びスピーカ48fが接続されている。なお、映像表示装置46fは、例えばCRT(Cathode-ray Tube)、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等である。
【0040】
制御部40は、ROM41及び記憶装置43に記録されたコンピュータプログラムをRAM42に読み出して実行することにより、本発明に係る後述の混成動画コンテンツデータの生成、管理及び公開に係る処理を実行し、コンピュータをカラオケ端末装置4として機能させる。
【0041】
ROM41は、コンピュータの動作に必要な制御プログラムを記憶したマスクROM、EEPROM等の不揮発性メモリである。
【0042】
RAM42は、制御部40の演算処理を実行する際に生ずる各種データを一時記憶するDRAM、SRAM等の揮発性メモリである。
【0043】
記憶装置43は、コンピュータを、カラオケ端末装置4として機能させるためのコンピュータプログラムを記憶するハードディスク、不揮発性半導体メモリ等である。また、記憶装置43は、カラオケ端末用楽曲DB43aを記憶する。カラオケ端末用楽曲DB43aは、中央装置1から配信された楽曲データ等を格納しており、基本的な構成は楽曲DB13bと同様である。
【0044】
通信部44は、通信網N1を介して接続されたカラオケ端末装置4との間で、カラオケ情報、混成動画コンテンツに係る情報、その他、各種サービスに係るデータを送受信するインタフェースであり、通信部44による各種情報の送受信は制御部40によって制御される。
【0045】
受信部45は、本カラオケ端末装置4と、遠隔操作装置5との紐付けを行うべく、遠隔操作装置5との間で赤外線通信を行う回路である。
【0046】
映像エンコーダ46aは、撮像装置46eから出力され、映像入力端子を通じて入力された映像データを圧縮符号化する回路であり、圧縮符号化された映像データは、一時的にRAM42又は記憶装置43に書き込まれる。なお、圧縮符号化の形式は、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)であるが、特にこれに限定されない。
【0047】
映像制御回路46bは、制御部40の制御命令に従って、RAM42又は記憶装置43から映像に係る情報を読み出して、各種映像を表現した映像データを生成し、映像ミキサ46dに与える等、映像に関する各種制御処理を実行する。例えば、カラオケの楽曲データ再生時においては、映像制御回路46bは、制御部40から与えられた楽曲データに含まれる歌詞データに基づいて、歌詞を表現した映像データを映像ミキサ46dに与える。また、映像制御回路46bは、カラオケ娯楽に関するメニュー画面、採点結果表示画面等を表現した映像データ等を映像ミキサ46dに与える。
【0048】
映像デコーダ46cは、制御部40の制御命令に従って、RAM42又は記憶装置43から映像データ、例えば、カラオケ歌唱時に表示される所定の背景映像データを読み出して復号し、復号された映像データを映像ミキサ46dに与える。背景映像データは、例えばMPEG形式のデータである。
【0049】
映像ミキサ46dは、映像制御回路46bと、映像デコーダ46cと、撮像装置46eとから与えられた映像の全部又はいずれか2つを合成し、合成して得た映像データを映像表示装置46fへ出力する。映像表示装置46fは、映像ミキサ46dから出力された映像データに係る映像を表示する。
【0050】
採点部47は、マイク48eから出力され音声入力端子を通じて入力された音声データを取得し、また、記憶装置43から楽曲データを読み出し、前記音声データ及び楽曲データに含まれる主旋律データに基づいて、歌唱の音声及び主旋律における音高、音量、リズム等を比較することによって、歌唱を時系列順に逐次リアルタイムで採点し、採点結果をRAM42に書き込む。
【0051】
音声エンコーダ48aは、マイク48eから出力され音声入力端子を通じて入力された音声データを取得し、取得した音声データを圧縮符号化する。なお、圧縮符号化の形式は、例えばMP3、AAC(Advanced Audio Coding)、AC3(Audio Code number 3)等であるが、特にこれに限定されない。
【0052】
音源48bは、制御部40の制御命令に従って、RAM42又は記憶装置43から読み出した楽曲データに含まれる伴奏データ、例えばMIDIデータに基づいて楽器音を再現した音声データを作成するMIDI音源であり、作成された音声データは、音声ミキサ48dに与えられる。
【0053】
音声デコーダ48cは、制御部40の制御命令に従って、RAM42又は記憶装置43から読み出した音声データを、復号し、復号して得た音声データを音声ミキサ48dに与える。
【0054】
音声ミキサ48dは、音源48bと、音声デコーダ48cとから与えられた音声データに係る音声を合成し、合成して得た音声データを、音声出力端子を通じてスピーカ48fへ出力する。スピーカ48fは、音声ミキサ48dから出力された音声データに係る音声を放音する。
【0055】
なお、カラオケ端末装置4を専用機として構成する例を説明したが、汎用のコンピュータ、家庭用テレビゲームのコンピュータを用いてカラオケ端末装置4を構成しても良い。この場合、カラオケ端末装置4を構成するハードウェア回路の一部、例えば、採点部47等をソフトウェア的に処理しても良い。
【0056】
次に、混成動画コンテンツの生成及び公開の全体的な流れを説明し、次いで、中央装置1及びカラオケ端末装置4の制御部10、40の具体的な処理手順を説明する。
【0057】
図8は、混成動画コンテンツの生成及び公開方法を概念的に示した説明図である。なお、混成動画に係るサービスを利用するユーザは、該サービスを利用する前に、予めカラオケシステムにアクセスし、ユーザ登録を行う必要がある。通信網N2を介してユーザ端末装置6又は遠隔操作装置5からユーザ登録の要求があった場合、中央装置1の制御部10は、ユーザ登録画面をユーザ端末装置6又は遠隔操作装置5に表示させ、ログインIDに相当する電子メールアドレス、パスワード、あだ名、性別、出身地等を受け付け、受け付けた各種情報を、上述のようにユーザ情報DB13aに登録する。以下、特に断りがない限り、ユーザは、カラオケシステムにログインして各種操作を行っているものとする。
【0058】
<1.歌唱・撮像・集音・採点>
まず、一のユーザは、カラオケ店舗2の個室21に設置されたカラオケ端末装置4の遠隔操作装置5を用いてカラオケシステムにログインし、所望のカラオケ曲を選曲する。カラオケ端末装置4は、選曲された楽曲データを再生し、該楽曲データが再生されている間に行われたユーザの歌唱をマイク48eで集音すると共に、ユーザが歌唱している姿を撮像装置46eにて撮像する。また、カラオケ端末装置4は、集音して得た音声データと、楽曲データに含まれる主旋律データとに基づいて、ユーザの歌唱を採点する。
【0059】
<2.投稿>
歌唱終了後、ユーザは、撮像及び集音して得た歌唱に係る動画データ及び音声データを中央装置1へ投稿、即ちアップロードするか否かを選択する。カラオケ端末装置4は、アップロードを指示された場合、歌唱に係る動画データ、音声データ、採点結果をログインしているユーザのユーザID及び楽曲IDと共に中央装置1へ送信する。中央装置1は、カラオケ端末装置4から送信されたユーザID、楽曲ID、動画データ、音声データ及び採点結果を受信し、受信した動画データ、音声データ及び採点結果を独立的に含む動画コンテンツデータを生成し、ユーザID及び楽曲IDと対応付けて動画DB13cに登録する。なお動画コンテンツデータを生成するとは、動画データ、音声データ及び採点結果を含んだ新たなデータを作成する処理のみならず、動画データ、音声データ及び採点結果を紐付ける処理も含む。また、該動画コンテンツデータに固有の動画ID、受信したユーザID等を、対応付けてユーザ情報DB13aに登録する。
【0060】
<3.動画の公開・カラオケ配信設定>
次いで、カラオケを終えた前記一のユーザは、ユーザ端末装置6又は遠隔操作装置5を用いてカラオケシステムの動画投稿サイトにログインする。以下、動画投稿サイトへのログインは、ユーザ端末装置6を用いて行うものとして説明する。ログインに成功すると、ユーザ端末装置6の表示部にユーザ専用のユーザ画面が表示される。また、所定の操作を行うことによって、公開画面へ遷移した場合、ユーザ端末装置6の表示部には、中央装置1へアップロードされて生成された動画コンテンツのサムネイル一覧が表示される。なお、動画投稿サイトへのログインは、カラオケ店舗2外においてユーザ端末装置6を用いて行うのが通常であるが、カラオケ店舗2内で遠隔操作装置5を用いてログインしても良い。
【0061】
ユーザは、公開画面で構成されている動画コンテンツの中から、混成動画コンテンツの素材とする動画コンテンツを複数選択し、混成動画コンテンツの作成を指示する。中央装置1は、ユーザによって選択された複数の動画コンテンツに基づいて、混成動画コンテンツを生成し、公開する。
【0062】
中央装置1は、混成動画コンテンツの再生を指示された場合、混成動画コンテンツを構成する複数の動画コンテンツに係る動画を横方向に並置して並行的に再生する。例えば、図8に示すように3つの動画を横方向に並置して再生する。
また、中央装置2は、特定の採点区分、例えば「メロディー部分A」、「メロディー部分B」、「サビ」の区切り目毎に、各動画コンテンツに含まれる採点結果を比較する。そして、最も採点結果が高い動画コンテンツに含まれる音声データと、楽曲データとを並行的に再生する。つまり、カラオケ曲の再生区分毎に採点結果が高かった音声データが順次再生される。図8に示した例では、「メロディー部分A」において第1歌唱者の音声データが再生され、「メロディー部分B」において第3歌唱者の音声データが再生され、「サビ」において第2歌唱者の音声データが順次再生される。従って、得意なパートを各歌唱者が担当してメドレーリレー歌唱したような完成度が高い混成動画コンテンツが再生される。
【0063】
次に、混成動画コンテンツの生成及び公開に係る制御部10、40の処理手順を説明する。以下の処理ではユーザがカラオケシステムにログインしている状態を前提として処理内容の要部を説明する。
【0064】
図9及び図10は、歌唱に係る動画コンテンツの生成及び登録に係る制御部10、40の処理手順を示すフローチャートである。ユーザはカラオケ店舗2で歌唱したい楽曲を、遠隔操作装置5を用いて選択することができ、カラオケ端末装置4の制御部40は、遠隔操作装置5にて楽曲を受け付け(ステップS11)、受け付けた楽曲に係る楽曲IDを含む楽曲要求データを、通信部44を介して中央装置1へ送信する(ステップS12)。なお、制御部40は、ステップS11で受け付けた楽曲IDを一時記憶している。
なお、以前に中央装置1からカラオケ端末装置4へ配信され、既にカラオケ端末用楽曲DB43aに登録されている場合、中央装置へ楽曲要求データを送信せず、記憶装置43から楽曲データを読み出せば良い。また、ルータ31のハードディスクが記憶している場合も同様である。
【0065】
中央装置1の制御部10は、カラオケ端末装置4から送信された楽曲要求データを、第1通信部15を介して受信し(ステップS13)、受信した楽曲データに含まれる楽曲IDに対応する楽曲データを内部記憶装置13の楽曲DB13bから読み出し、読み出した楽曲データを、第2通信部16を介して、楽曲要求元のカラオケ端末装置4へ送信する(ステップS14)。
【0066】
カラオケ端末装置4の制御部40は、中央装置1から送信された楽曲データを、通信部44を介して受信し(ステップS15)、受信した楽曲データを再生する(ステップS16)。次いで、制御部40は、楽曲データを再生している間に行われた歌唱の動画を入力し(ステップS17)、あわせて歌唱の音声データを入力する(ステップS18)。
なお、撮像装置46eから出力され、カラオケ端末装置4に入力した動画データは、映像エンコーダ46aにて圧縮符号化され、RAM42に書き込まれる。また、動画データは、映像ミキサ46dに入力される。映像ミキサ46dは、映像制御回路46bから与えられた歌詞の文字画像を、該動画データに係る動画上に歌詞を重畳し、歌詞が重畳された動画に係る動画データは、映像表示装置46fへ出力される。従って、映像表示装置46fには、ユーザ自身の歌唱している姿が表示される。このため、ユーザは、撮像されている動画の内容を確認しながら歌唱することができる。
また、マイク48eから出力され、カラオケ端末装置4に入力した音声データは、音声エンコーダ48aにて圧縮符号化され、RAM42に書き込まれる。また、音声データは、音声ミキサ48dに入力される。音声ミキサ48dは、マイク48eから入力された音声データに係る音声と、音源から与えられた楽曲の音とを合成し、合成して得た音声データをマイク48eへ出力する。
【0067】
次いで、制御部40は、入力された音声データを採点部47に与えて、該音声データに係る歌唱に対する逐次採点を行う(ステップS19)。
【0068】
次いで、制御部40は、遠隔操作装置5にてユーザ評価結果を受け付ける(ステップS20)。つまり、ユーザはカラオケ店舗2で他のユーザの歌唱を聴き、該歌唱に対する評価を主観的に行い、ユーザ評価結果を遠隔操作装置5にて入力することができ、制御部40は、遠隔操作装置5にて、入力されたユーザ評価結果を取得する。ユーザ評価結果の入力方法は、例えば、「うまい」、「渋い」、「かっこいい」等の項目を遠隔操作装置5のディスプレイに表示し、各項目に対して点数を入力できるように構成すれば良い。また点数に代えて、点数に対応する評価を表現した文字、例えば「すごくうまい」、「ややうまい」、「普通」、「やや下手」、「下手」等を表示し、いずれかの評価を選択できるように構成しても良い。また、言うまでも無く、ユーザ評価結果は、一人のユーザによる評価であっても、複数人のユーザによる評価であっても良い。
【0069】
次いで、制御部40は、楽曲データの再生を終了する否かを判定する(ステップS21)。なお、再生の終了は、楽曲データを最後まで再生し終えた場合、遠隔操作装置5にて再生の中止を指示された場合等に行われる。再生を終了しないと判定した場合(ステップS21:NO)、制御部40は、処理をステップS16へ戻す。再生を終了すると判定した場合(ステップS21:YES)、制御部40は、遠隔操作装置5の操作状態を監視し、入力された動画及び映像の動画データ及び音声データをアップロードするか否かを判定する(ステップS22)。アップロードしないと判定した場合(ステップS22:NO)、制御部40は処理を終える。
【0070】
アップロードすると判定した場合(ステップS22:YES)、制御部40は、RAM42が一時記憶しているユーザID、楽曲ID、動画データ、音声データ、採点結果及びユーザ評価結果を、通信部44を介して中央装置1へ送信する(ステップS23)。なお、RAM42が一時記憶しているユーザIDは、ユーザがカラオケシステムにログインした際に入力されたものである。
【0071】
中央装置1の制御部10は、カラオケ端末装置4から送信されたユーザID、楽曲ID、動画データ、音声データ、採点結果及びユーザ評価結果を、第1通信部15を介して受信する(ステップS24)。そして、制御部10は、受信した動画データ、音声データ、採点結果及びユーザ評価結果を独立的に含む動画コンテンツデータを生成し、生成された動画コンテンツデータを、受信したユーザID、楽曲ID等と共に動画DB13cに登録し、また動画DB13cへの登録時に発行した動画IDをユーザ情報DB13aに登録し(ステップS25)、処理を終える。
【0072】
図11は、混成動画コンテンツの生成及び公開に係る制御部10の処理手順を示すフローチャートである。中央装置1の制御部10は、公開画面をユーザ端末装置6の表示部に表示させる(ステップS31)。そして、制御部10は、ユーザからアップロードされた動画のサムネイル画像及び該動画の情報を一覧公開する。
【0073】
次いで、制御部10は、公開されている動画コンテンツの中から、混成動画コンテンツを構成するための複数の動画コンテンツを選択する(ステップS33)。ユーザは、ユーザ端末装置6を用いて、混成動画コンテンツの素材として所望する複数の動画コンテンツを指定することができ、ユーザ端末装置6は、指定された動画コンテンツを示す混成素材指定情報を中央装置1へ送信する。制御部10は、第2通信部16を介して、混成素材指定情報を受信し、該混成素材指定情報に基づいて、動画コンテンツの選択を行う。
【0074】
そして、制御部10は、選択された複数の動画コンテンツをそれぞれ構成する動画データ及び音声データ、並びに採点結果及びユーザ評価結果を含む混成動画コンテンツデータを生成し、生成された混成動画コンテンツデータを、混成動画DB13dに登録し、また混成動画DB13dへの登録時に発行した混成動画IDをユーザ情報DB13aに登録する(ステップS34)。
【0075】
次いで、制御部10は、混成動画コンテンツのサムネイル画像、及び該動画の情報を一覧表示公開する(ステップS35)。
【0076】
そして、制御部10は、混成動画コンテンツの再生指示があったか否かを判定する(ステップS36)。ユーザは、ユーザ端末装置6を用いて、混成動画コンテンツの再生を指示することができる。例えば、サムネイル画像をクリックすることによって、再生を指示する。ユーザ端末装置6は、特定の混成動画コンテンツの再生を指示する情報を中央装置1へ送信する。制御部10は、第2通信部16を介して、該情報を受信し、再生指示があったか否かを判定する。なお、ここで選択可能な動画コンテンツは、同一の楽曲データに対応付けられた動画コンテンツのみである。
【0077】
再生操作が無いと判定した場合(ステップS36:NO)、制御部10は、処理を終える。再生操作があると判定した場合(ステップS36:YES)、制御部10は、再生が指示された混成動画コンテンツを構成する複数の動画データをユーザ端末装置6へ送信し、該ユーザ端末装置6に混成動画コンテンツに含まれる2組の動画データを並行的に再生させる(ステップS37)。
【0078】
また、制御部10は、特定の再生区分毎に、混成動画コンテンツを構成する複数の動画コンテンツに対する採点結果及びユーザ評価結果を比較し、採点結果及びユーザ評価結果の総合評価結果が最も高い動画コンテンツデータを構成する音声データと、楽曲データとをユーザ端末装置6へ送信し、動画データと共に、音声データ及び楽曲データを並行的に再生させる(ステップS38)。なお、総合評価は、例えば採点結果及びユーザ評価結果の総和、最大値、平均値等であるが、特に算出方法は限定されない。また、楽曲データが記憶するデータに基づいて、再生区分を判定する例を説明したが、歌唱の無音期間など、他の方法で再生区分を決定しても良い。更に、動画コンテンツデータを構成する全ての音声データ及び楽曲データをユーザ端末装置6へ送信し、次いで、総合評価結果が最も高い音声データを指定する情報をユーザ端末装置6へ送信し、ユーザ端末装置6側で、音声出力する音声データを選択しても良い。
【0079】
このように構成された実施の形態1に係るカラオケシステム、中央装置1及びコンテンツ生成方法にあっては、自己又は他人の歌唱に係る複数の映像データ及び音声データを組み合わせたメドレーリレーの混成動画コンテンツの創作及び視聴公開を可能にし、娯楽性を向上させることができる。
【0080】
また、音声データ及び主旋律データを比較して得た採点結果と、歌唱を聴いたユーザによる主観的な採点結果とを総合して歌唱の評価を行い、総合的な評価結果が高い音声データを順次再生する構成であるため、より完成度が高い混成動画コンテンツを生成することができる。
【0081】
なお、図10に示したフローチャートでは、ユーザ評価結果を、カラオケ端末装置4が遠隔操作装置5にて受け付ける例を説明したが、ユーザが所有する携帯電話機、その他の通信機器を通じて、受け付けるように構成しても良い。
また、カラオケ端末装置4がユーザ評価結果を受け付け、中央装置1へ送信する例を説明したが、ユーザが所有する通信機器などを通じて、ユーザ評価結果を直接中央装置1へ送信するように構成しても良い。
更に、実施の形態1では、カラオケ端末装置4による採点結果と、ユーザ評価結果とを用いて、音声データを選択的に再生しているが、採点結果のみ、又はユーザ評価結果のみに基づいて、音声データを選択的に再生するように構成しても良い。後述の実施の形態では、採点結果のみを用いる例を説明する。
【0082】
(実施の形態2)
実施の形態2に係るカラオケシステムは、主に混成動画コンテンツを構成する動画コンテンツの選択方法の詳細、ユーザ情報DB13a、動画DB13c、混成動画DB13dの構成、制御部10,40の処理手順が異なるため、以下では主に上記相異点について説明する。
【0083】
図12は、実施の形態2におけるユーザ情報DB13aのレコードレイアウトの一例を概念的に示す説明図である。ユーザ情報DB13aの表は、複数の列、例えば「ユーザID」列、「パスワード」列、「あだ名」列、「ユーザ情報」列、「私の動画」列、「私の混成動画素材」列等から構成されており、各行(レコード)には、各列に対応した情報が格納されている。特に、「私の混成動画素材」列は、当該ユーザが混成動画コンテンツを作成するための素材として登録した動画コンテンツを特定するための動画IDを格納する。
【0084】
図13は、実施の形態2における動画DB13cのレコードレイアウトの一例を概念的に示す説明図である。動画DB13cの表は、複数の列、例えば「動画ID」列、「歌唱者」列、「楽曲ID」列、「動画コンテンツ」列、「撮影日時」列、「再生回数」列、「公開可否」列、「保存期間」列、「カラオケ配信」列、「コメント」列、「パートナー募集」列、「評価」列等から構成されており、各列に対応した情報が格納されている。特に、「カラオケ配信」列は、動画コンテンツを、混成動画コンテンツ素材としてカラオケ端末装置4へ配信することの可否を示したデータを格納する。また、「パートナー募集」列は、動画コンテンツを用いた混成動画コンテンツの生成を促すべく、動画投稿サイトにおける後述の「パートナー募集」欄に動画コンテンツを掲載するか否かを示したデータを格納する。
【0085】
図14は、実施の形態2における混成動画DB13dのレコードレイアウトの一例を概念的に示す説明図である。混成動画DB13dの表は、複数の列、例えば「混成動画ID」列、「歌唱者」列、「パートナー」列、「楽曲ID」列、「混成動画コンテンツ」列、「撮影日時」列、「再生回数」列、「公開可否」列、「保存期間」列、「コメント」列、「評価」列等から構成されており、各列に対応した情報が格納されている。特に、「混成動画コンテンツ」列は、2組の動画コンテンツデータを格納する。つまり、2組の動画コンテンツデータそれぞれを構成する動画データ、音声データ及び採点結果を格納する。
【0086】
まず、混成動画コンテンツの生成及び公開の全体的な流れを説明し、次いで、中央装置1及びカラオケ端末装置4の制御部10、40の具体的な処理手順を説明する。
【0087】
図15は、実施の形態2における混成動画コンテンツの生成及び公開方法を概念的に示した説明図である。以下、特に断りがない限り、ユーザは、カラオケシステムにログインして各種操作を行っているものとする。歌唱・撮像・集音及び投稿の処理は、実施の形態1と同様であるため、詳細な説明を省略し、動画の公開以降の説明を行う。
【0088】
<3.動画の公開・カラオケ配信設定>
次いで、カラオケを終えた前記一のユーザは、ユーザ端末装置6又は遠隔操作装置5を用いてカラオケシステムの動画投稿サイトにログインする。以下、動画投稿サイトへのログインは、ユーザ端末装置6を用いて行うものとして説明する。ログインに成功すると、ユーザ端末装置6の表示部にユーザ専用のユーザ画面が表示される。なお、動画投稿サイトへのログインは、カラオケ店舗2外においてユーザ端末装置6を用いて行うのが通常であるが、カラオケ店舗2内で遠隔操作装置5を用いてログインしても良い。
【0089】
図16は、動画コンテンツをサムネイル表示したユーザ画面7の一例を示した模式図である。ユーザ画面7は、画面左側に表示されたユーザ情報表示部71を含んで構成される。ユーザ情報表示部71には、ログインした一のユーザのあだ名、例えば「○○さん」、該ユーザのプロフィール画像、カラオケ採点結果の全国順位、採点結果の最高得点などの情報が表示される。また、ユーザ情報表示部71の上側には、「公開画面へ」ボタン70が配されている。「公開画面へ」ボタン70は、各ユーザによってアップロード乃至生成された動画コンテンツ、混成動画コンテンツが公開されている公開画面8へ遷移するためのボタンである。更に、ユーザ情報表示部71の右側上部には、ユーザ画面7における表示内容を切り換えるためのハイパーリンク文字列72が配されている。具体的には、ログインしているユーザ自身がアップロードした動画コンテンツをサムネイル表示した画面へ遷移させるハイパーリンク文字列「私の動画」、ログインユーザ自身が作成した混成動画コンテンツをサムネイル表示した画面へ遷移させるハイパーリンク文字列「私の混成動画」、混成動画コンテンツを作成するための素材として登録した動画コンテンツをサムネイル表示した画面へ遷移させるハイパーリンク文字列「私の混成動画素材」が横一列に表示されている。なお、図16においては、ハイパーリンク文字列「私の動画」が選択された状態にある。更に、前記ハイパーリンク文字列の下方には、動画コンテンツ表示部73が配されている。動画コンテンツ表示部73は、ユーザ自身がアップロードした動画コンテンツの内容を示したサムネイル画像73a、該動画コンテンツに係る歌唱を行った際に用いた楽曲の曲名及び歌手名73b、動画コンテンツに関する各種設定を行うための「設定」ボタン73c、動画コンテンツを削除するための「削除」ボタン73d、設定内容表示部73eなどを含んで構成される。設定内容表示部73eには、動画コンテンツの公開の可否、混成動画素材として動画コンテンツをカラオケ端末装置4へ配信することの可否等が表示される。
【0090】
ここで、ユーザが「設定」ボタン73cを操作した場合、ユーザ端末装置6の表示部に、動画コンテンツに係る各種設定を行うための設定画面が表示される。
【0091】
図17は、動画コンテンツに係る各種設定を行うための設定画面を含むユーザ画面7の一例を示した模式図である。設定画面は、ユーザ情報表示部71と共に、各種設定を行う対象である動画コンテンツの内容を示した動画コンテンツ情報表示部74、設定内容入力部75を含んで構成される。設定内容入力部75は、動画コンテンツの公開の可否を選択するためのラジオボタン75a、動画コンテンツの保存期間を設定するためのラジオボタン75b、カラオケ配信の可否を選択するためのラジオボタン75c、動画コンテンツに対する自身のコメントを入力するテキスト入力フィールド75d、動画コンテンツが混成動画コンテンツの素材として利用されることを促すべく、後述の「パートナー募集」欄に、該動画コンテンツを掲載するか否かを選択するラジオボタン75e等を含み、構成されている。
【0092】
ユーザは、設定内容入力部75に、各種設定内容を入力する。ユーザ端末装置6は、動画コンテンツに対する各種設定内容を示したデータを中央装置1へ送信する。中央装置1は、ユーザ端末装置6から送信されたデータを受信し、各種設定内容を動画DB13cの「公開可否」列、「カラオケ配信」列等に登録する。
【0093】
図18は、公開設定、カラオケ配信設定された動画コンテンツをサムネイル表示したユーザ画面7の一例を示した模式図である。特に、カラオケ配信を可に設定した場合、動画コンテンツ表示部73に表示されたサムネイル画像73a上に、混成素材登録アイコン73fが表示される。混成素材登録アイコン73fは、動画コンテンツを混成動画コンテンツの素材として選択するためのボタンである。
【0094】
<4.混成素材登録>
ここで、図15に示すように、あだ名が「××さん」である他のユーザが、ユーザ端末装置6を用いてカラオケシステムの動画投稿サイトへログインし、「公開画面へ」ボタン70を操作した場合、中央装置1は、カラオケ端末装置4の表示部に公開画面8を表示させる。
【0095】
図19は、動画コンテンツが公開された公開画面8の一例を示した模式図である。公開画面8は、「ユーザ画面へ」ボタン80、「パートナー募集」欄81、「おすすめ動画」欄82、「おすすめ混成動画」欄83、動画再生画面84を含み、構成されている。「ユーザ画面へ」ボタン80は、ユーザ画面7へ遷移するためのボタンである。
「パートナー募集」欄81は、動画コンテンツについて、「パートナー募集」欄へ掲載する旨の設定が行われている動画コンテンツのサムネイル画像81aが表示される。該サムネイル画像81a上、例えばサムネイル画像81aの左下隅には、混成素材登録アイコン81bが表示されている。また、サムネイル画像81aの右側には、動画コンテンツに係る曲名及び歌手名81cが表示される。「パートナー募集」欄81には、評価の高低に拘わらず、動画コンテンツのサムネイル画像81aが表示されるため、混成動画コンテンツに利用される可能性が高くなる。従って、混成動画コンテンツとしての利用を所望するユーザは、自身の動画コンテンツが、「パートナー募集」欄へ掲載されるように設定しておくと良い。
「おすすめ動画」欄82には、各ユーザからの評価が高い動画コンテンツのサムネイル画像82aが表示される。また、カラオケ配信が許可されている動画コンテンツのサムネイル画像82a上には、混成素材登録アイコン82bが表示される。更に、サムネイル画像82aの下方には、曲名、歌手名、当該動画コンテンツを作成したユーザのあだ名が表示されている。
「おすすめ混成動画」欄83については、後述する。
動画再生画面84は、動画コンテンツに含まれる動画データを再生して得られる動画を表示する画面84aを有し、該画面84a下には、動画コンテンツに係る曲名及び歌手名を表示する、曲名表示部84b、再生、一時停止、頭出し等を指示するための操作ボタン、タイムコードスライダ、音量調整スライダ等を含む操作部84cが配されている。
【0096】
ユーザは、視聴を所望する動画コンテンツのサムネイル画像81a,82aを操作、例えばマウスでクリックすることによって、該動画コンテンツの再生を指示することができ、中央装置1は、該動画コンテンツと、該動画コンテンツに紐付けられた楽曲データをユーザ端末装置6へ送信し、ユーザ端末装置6は、中央装置1から送信された動画コンテンツに含まれる動画データ及び音声データと、楽曲データとを並行的に再生し、動画再生画面84に表示させる。動画コンテンツ及び楽曲データを並行的に再生することによって、カラオケ店舗でユーザが歌唱している様子を再現することができる。
また、ユーザは、混成動画コンテンツの素材として所望する動画コンテンツのサムネイル画像81a,82a上に表示された混成素材登録アイコン81b,82bを選択することによって、該動画コンテンツを混成動画コンテンツ素材として登録することができる。中央装置1は、混成素材登録アイコンが選択された場合、ログインしているユーザのユーザIDに対応付けて、混成素材として選択された動画コンテンツの動画IDをユーザ情報DB13aの「私の混成動画素材」列に登録する。
【0097】
図20は、混成動画素材登録された動画コンテンツのサムネイル画像76を表示したユーザ画面7の一例を示した模式図である。ユーザ画面7で、ハイパーリンク文字列「私の混成素材動画」が操作された場合、図20に示すように、混成素材として登録された動画コンテンツのサムネイル画像76が表示される。
【0098】
<5.カラオケ配信>
そして、混成素材登録を終えた前記他のユーザ、即ちあだ名が「××さん」であるユーザは、カラオケ店舗2の個室21に設置されたカラオケ端末装置4の遠隔操作装置5を用いてカラオケシステムにログインし、混成素材の動画コンテンツに係る楽曲を選曲する。中央装置1は、楽曲データと、混成素材の動画コンテンツに含まれる音声データとをカラオケ端末装置4へ送信する。
【0099】
<6.歌唱・撮像・集音・採点>
カラオケ端末装置4は、中央装置1から送信された楽曲データ及び音声データを受信し、受信した楽曲データ及び音声データを並行的に再生する。該音声データは、混成動画素材に係る音声であるため、ここでユーザが歌唱を行うと、恰も二重唱を行っているかのような状態になり、ユーザは、その場にいないユーザと二重唱を楽しむことができると共に、混成動画コンテンツの創作を楽しむことができる。そして、カラオケ端末装置4は、該楽曲データ及び音声データが再生されている間に行われたユーザの歌唱をマイク48eで集音すると共に、ユーザが歌唱している姿を撮像装置46eにて撮像する。
【0100】
<7.投稿>
歌唱終了後、歌唱者は、撮像及び集音して得た歌唱に係る動画データ及び音声データを中央装置1へ投稿、即ちアップロードするか否かを選択する。カラオケ端末装置4は、アップロードを指示された場合、歌唱に係る動画データ及び音声データをユーザID及び楽曲IDと共に中央装置1へ送信する。中央装置1は、動画データ及び音声データと、混成素材として選択された動画データ及び音声データとを含む混成動画コンテンツデータを生成し、生成された混成動画コンテンツデータを、受信したユーザID及び楽曲ID等と共に混成動画DB13dに登録する。また、該混成動画コンテンツデータに固有の混成動画ID、受信したユーザID等を、対応付けてユーザ情報DB13aに登録する。
【0101】
<8.混成動画公開>
次いで、カラオケを終えた前記他のユーザは、ユーザ端末装置6を用いて中央装置1にアクセスし、動画投稿サイトにログインする。ログインに成功すると、ユーザ端末装置6の表示部に一のユーザ専用のユーザ画面7が表示される。そして、ユーザ画面7で、ハイパーリンク文字列「私の混成動画」が操作された場合、前記他のユーザによって作成された混成動画コンテンツのサムネイル画像が表示される。
【0102】
図21は、混成動画コンテンツをサムネイル表示したユーザ画面7の一例を示した模式図である。ユーザ画面7には、図21に示すように、混成動画コンテンツ表示部77が表示される。混成動画コンテンツ表示部77には、ユーザ自身がアップロードして作成した混成動画コンテンツの内容を示したサムネイル画像77a、該混成動画コンテンツに係る歌唱を行った際に用いた楽曲の曲名及び歌手名77b、混成動画コンテンツに関する各種設定を行うための「設定」ボタン77c、混成動画コンテンツを削除するための「削除」ボタン77d、設定内容表示部77e、混成動画コンテンツの素材である動画コンテンツを作成したユーザのプロフィール画像77fなどを含んで構成される。設定内容表示部77eには、混成動画コンテンツの公開の可否等が表示される。
【0103】
ここで、ユーザが「設定」ボタン77cを操作した場合、ユーザ端末装置6の表示部に、混成動画コンテンツに係る各種設定を行うための設定画面が表示される。
【0104】
図22は、混成動画コンテンツに係る各種設定を行うための設定画面を含むユーザ画面7の一例を示した模式図である。設定画面は、ユーザ情報表示部71と共に、各種設定を行う対象である混成動画コンテンツの内容を示した混成動画コンテンツ情報表示部78、設定内容入力部79を含んで構成される。設定内容入力部79は、混成動画コンテンツの公開の可否を選択するためのラジオボタン79a、混成動画コンテンツの保存期間を設定するためのラジオボタン79b、混成動画コンテンツに対する自身のコメントを入力するテキスト入力フィールド79c等を含み、構成されている。
【0105】
図23は、公開設定された混成動画コンテンツをサムネイル表示した公開画面8の一例を示した模式図である。「おすすめ混成動画」欄83には、構成設定された混成動画コンテンツのサムネイル画像83aが表示される。ここで、ユーザは、視聴を所望する混成動画コンテンツのサムネイル画像83aを操作、例えばマウスでクリックすることによって、該混成動画コンテンツの再生を指示することができ、中央装置1は、該混成動画コンテンツ、楽曲データ及び採点結果をユーザ端末装置6へ送信し、ユーザ端末装置6は、中央装置1から送信された混成動画コンテンツに含まれる2組の動画データ、採点結果が最も高い音声データ、並びに楽曲データを並行的に再生する。つまり、二人のユーザが得意なパートを交互に歌唱しているかのような動画及び音声が再生される。また、ユーザは、図示しない拡大再生ボタンを表示することによって、混成動画コンテンツを拡大して再生し、より詳細な情報を表示させることができる。
【0106】
図24及び図25は、混成動画コンテンツの拡大再生画面が表示された公開画面8の一例を示した模式図である。拡大再生画面86は、混成動画コンテンツを構成する一方の動画コンテンツが再生される画面部分86aと、他方の動画コンテンツが再生される画面部分86aとが横方向に並置されてなり、画面部分86aの上方には、動画コンテンツ又は混成動画コンテンツを検索するための検索条件入力部85が配され、画面部分86aの下方には、曲名表示部、再生、一時停止、頭出し等を指示するための操作ボタン、タイムコードスライダ、音量調整スライダ等を含む操作部86cが配されている。また、2つの動画コンテンツの音量を選択的に調整すべく、音量調整対象を選択するための音調調整対象選択部86dが配されている。また、公開画面8には、混成動画コンテンツと同一の楽曲を用いて作成された動画コンテンツを表示した楽曲関連動画コンテンツ表示部86e、混成動画コンテンツに対する評価を行うための評価入力部86f、混成動画コンテンツに対するコメントが表示されたコメント表示部86g、コメントを入力するテキストフィールド86h、混成動画コンテンツを構成する各動画コンテンツを生成したユーザを表示したユーザ情報表示部86i、混成動画コンテンツに付与されたタグ情報を表示するタグ表示部86j、混成動画コンテンツの作成に用いられた楽曲の情報を表示する曲情報表示部86kなどが表示される。
【0107】
また、ユーザは、拡大再生画面86の画面部分86aを操作、例えばマウスにてクリックすることによって、該画面部分86aに表示されていた一の動画コンテンツのみを拡大して再生する部分拡大再生画面87を表示させることができる。
【0108】
図26及び図27は、部分拡大再生画面87が表示された公開画面8の一例を示した模式図である。部分拡大再生画面87は、一の動画コンテンツが再生される画面を有し、該画面の下方には、曲名表示部、再生、一時停止、頭出し等を指示するための操作ボタン、タイムコードスライダ、音量調整スライダ等を含む操作部87bが配されている。また、公開画面8には、一の動画コンテンツと同一の楽曲を用いて作成された動画コンテンツを表示した楽曲関連動画コンテンツ表示部87c、一の動画コンテンツに対する評価を行うための評価入力部87d、一の動画コンテンツと同一の楽曲を用いて作成された混成動画コンテンツを表示した楽曲関連混成動画コンテンツ表示部87e、一の動画コンテンツに対するコメントが表示されたコメント表示部87f、コメントを入力するテキストフィールド87g、一の動画コンテンツを構成する各動画コンテンツを生成したユーザを表示したユーザ情報表示部87hなどが表示される。
【0109】
次に、混成動画コンテンツの生成及び公開に係る制御部10、40の処理手順を説明する。以下の処理ではユーザがカラオケシステムにログインしている状態を前提として処理内容の要部を説明する。なお、歌唱に係る動画コンテンツの生成及び登録に係る制御部の処理手順は、図9及び図10に示した処理手順と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0110】
図28は、動画コンテンツの公開設定、カラオケ配信設定に係る制御部10の処理手順を示すフローチャートである。中央装置1の制御部10は、図16に示すようにユーザ画面7をユーザ端末装置6の表示部に表示させる(ステップS51)。より具体的には、制御部10は、ユーザ画面7を表示するための画像データと、ログインしているユーザのユーザ情報とをユーザ端末装置6へ送信し、ユーザ端末装置6は、中央装置1から送信された画面データ及びユーザ情報に基づいてユーザ画面7を構築し、表示部に表示させる。以下、中央装置1からユーザ端末装置6の表示部に各種画面を表示させる処理の内容は同様であるため、以下、省略する。
【0111】
次いで、制御部10は、私の動画、即ちログインしているユーザIDに基づいて中央装置1にアップロードされた動画を特定する(ステップS52)。具体的には、ログインしているユーザのユーザIDに対応付けて、ユーザ情報DB13aの「私の動画」列に登録されている動画IDを読み出すことによって、私の動画を特定する。
【0112】
そして、制御部10は、私の動画のサムネイル画像73a、該動画に関する設定を行うための「設定」ボタン73c、及び該動画の情報等をユーザ画面7に一覧表示させる(ステップS53)。
【0113】
次いで、制御部10は、「設定」ボタン73cが操作されたか否かを判定する(ステップS54)。具体的には、ユーザ端末装置6から、特定の動画に対応する「設定」ボタン73cが操作されたことを示すデータが中央装置1へ送信された場合、中央装置1の制御部10は、ユーザ端末装置6から送信された前記データを受信し、該データに基づいて、「設定」ボタン73cが操作されたか否かを判定する。
【0114】
「設定」ボタン73cが操作されたと判定した場合(ステップS54:YES)、制御部10は、設定画面をユーザ端末装置6の表示部に表示させる(ステップS55)。そして、制御部10は、公開設定及びカラオケ配信設定を受け付ける(ステップS56)。具体的には、制御部10は、ユーザ端末装置6から中央装置1へ送信された公開可否情報、カラオケ配信許可情報等を、第2通信部16を介して受信する。そして、制御部10は、ステップS56で受け付けた公開可否情報、カラオケ配信可否情報等を動画DB13cに登録する(ステップS57)。
【0115】
ステップS57の処理を終えた後、又はステップS54で「設定」ボタン73cが操作されていないと判定した場合(ステップS54:NO)、制御部10は、カラオケ配信が許可されている動画データを特定し、カラオケ配信が許可されている動画のサムネイル画像73aに、混成素材登録アイコン73fを表示させる(ステップS58)。
【0116】
次いで、制御部10は、混成素材登録アイコン73fが操作されたか否かを判定する(ステップS59)。具体的には、ユーザ端末装置6から、特定の動画に対応する混成素材登録アイコン73fが操作されたことを示す混成素材指定情報が中央装置1へ送信され、中央装置1の制御部10は、ユーザ端末装置6から送信された混成素材指定情報を、第2通信部16を介して受信する。
【0117】
混成素材登録アイコン73fが操作されていないと判定した場合(ステップS59:NO)、制御部10は、処理を終える。混成素材登録アイコン73fが操作されたと判定した場合(ステップS59:YES)、制御部10は、混成素材として選択された動画をユーザ情報DB13aに登録、つまり該動画の動画IDをユーザ情報DB13aの「私の混成動画素材」列に登録し(ステップS60)、処理を終える。
【0118】
図29は、動画コンテンツの公開に係る制御部10の処理手順を示すフローチャートである。中央装置1の制御部10は、図19に示すように、公開画面8をユーザ端末装置6の表示部に表示させる(ステップS71)。そして、制御部10は、全ユーザからアップロードされた動画の内、公開が許可された動画を特定する(ステップS72)。そして、制御部10は、公開が許可された動画のサムネイル画像81a,82a、及び該動画の情報を公開する(ステップS73)。
【0119】
次いで、制御部10は、カラオケ配信が許可されている動画データを特定し、カラオケ配信が許可されている動画のサムネイル画像81a,82aに、混成素材登録アイコン81b,82bを表示させる(ステップS74)。
【0120】
次いで、制御部10は、混成素材登録アイコン81b,82bが操作されたか否かを判定する(ステップS75)。混成素材登録アイコン81b,82bが操作されたと判定した場合(ステップS75:YES)、制御部10は、混成素材として選択された動画をユーザ情報DB13aに登録、つまり該動画の動画IDをユーザ情報DB13aの「私の混成動画素材」列に登録する(ステップS76)。
【0121】
ステップS76の処理を終えた後、又はステップS75で混成素材登録アイコン81b,82bが操作されていないと判定した場合(ステップS75:NO)、制御部10は、動画コンテンツデータの再生操作があったか否かを判定する(ステップS77)。再生操作が無いと判定した場合(ステップS77:NO)、制御部10は、処理を終える。
【0122】
再生操作があったと判定した場合(ステップS77:YES)、制御部10は、再生対象の動画コンテンツデータを動画DB13cから読み出し、また、楽曲DB13bから該動画コンテンツに紐付けられた楽曲データを読み出し、読み出された動画コンテンツデータに含まれる動画データ及び音声データ、並びに楽曲データを並行的に再生し(ステップS78)、処理を終える。
【0123】
図30及び図31は、混成動画コンテンツの生成及び登録に係る制御部10、40の処理手順を示すフローチャートである。カラオケ端末装置4の制御部40は、遠隔操作装置5にて楽曲を受け付け(ステップS91)、ユーザID、及び受け付けた楽曲に係る楽曲IDを含む楽曲要求データを、通信部44を介して中央装置1へ送信する(ステップS92)。
【0124】
中央装置1の制御部10は、カラオケ端末装置4から送信された楽曲要求データを、第1通信部15を介して受信し(ステップS93)、受信した楽曲要求データに含まれるユーザID及び楽曲IDに対応する混成動画素材の音声データを選択する(ステップS94)。つまり、制御部10は、ユーザIDに対応付けて「私の混成動画素材」列に登録されている動画IDより、混成動画素材として登録されている動画コンテンツを特定し、登録されている動画コンテンツの内、受信した楽曲IDと同一の楽曲IDが対応付けられているものを特定する。
そして、制御部10は、特定された楽曲データ及び音声データを、第1通信部15を介してカラオケ端末装置4へ送信する(ステップS95)。なお、ステップS95では、動画コンテンツデータを構成する音声データのみを送信する例を説明したが、動画データ及び音声データを含む動画コンテンツデータを送信するように構成しても良い。
【0125】
カラオケ端末装置4の制御部40は、中央装置1から送信された楽曲データ及び音声データを、通信部44を介して受信する(ステップS96)。そして、制御部40は、受信した楽曲データ及び音声データを並行的に再生する(ステップS97)。具体的には、制御部40は、楽曲データを音源48bに与え、音声データを音声デコーダに与える。音源48bは、楽曲データに係る伴奏音を音声ミキサ48dに与え、音声デコーダ48cは、音声データを復号し、復号された音声データを音声ミキサ48dに与える。音声ミキサ48dは、音源48b及び音声デコーダ48cからそれぞれ与えられた伴奏音及び音声を合成し、合成して得た音声データをスピーカ48fへ出力する。従って、スピーカ48fから、カラオケの伴奏に合わせて、混成動画素材に係る音声が再生される。
【0126】
次いで、制御部40は、楽曲データを再生している間に行われた歌唱の動画を入力し(ステップS98)、あわせて歌唱の音声を入力する(ステップS99)。
マイク48eから出力された音声データは、音声ミキサ48dに入力され、音声ミキサ48dは、カラオケの伴奏音と、混成素材動画に係る音声と、マイク48eに入力された音声とを合成し、合成して得た音声データをスピーカへ出力する。従って、カラオケの伴奏に合わせて、二人のユーザがデュエット歌唱しているような状態になる。
【0127】
次いで、制御部40は、入力された音声データを採点部47に与えて、該音声データに係る歌唱に対する逐次採点を行う(ステップS100)。
【0128】
次いで、制御部40は、楽曲データの再生を終了する否かを判定する(ステップS101)。再生を終了しないと判定した場合(ステップS101:NO)、制御部40は、処理をステップS97へ戻す。再生を終了すると判定した場合(ステップS101:YES)、制御部40は、遠隔操作装置5の操作状態を監視し、入力された動画データ及び音声データをアップロードするか否かを判定する(ステップS102)。アップロードしないと判定した場合(ステップS102:NO)、制御部40は処理を終える。
【0129】
アップロードすると判定した場合(ステップS102:YES)、制御部40は、ユーザID、楽曲ID、採点結果、動画データ及び音声データを、通信部44を介して中央装置1へ送信する(ステップS103)。
【0130】
中央装置1の制御部10は、カラオケ端末装置4から送信されたユーザID、楽曲ID、採点結果、動画データ及び音声データを、第1通信部15にて受信する(ステップS104)。そして、制御部10は、受信した動画データ及び音声データと、各音声データの採点結果と、混成素材として選択された動画データ及び音声データとを含む混成動画コンテンツデータを生成し、生成された混成動画コンテンツデータを、受信したユーザID、楽曲ID等と共に混成動画DB13dに登録し、また混成動画DB13dへの登録時に発行した混成動画IDをユーザ情報DB13aに登録し(ステップS105)、処理を終える。
【0131】
図32は、混成動画コンテンツの公開設定に係る制御部10の処理手順を示すフローチャートである。中央装置1の制御部10は、図21に示すように、ユーザ画面7をユーザ端末装置6の表示部に表示させる(ステップS111)。
【0132】
次いで、制御部10は、私の混成動画、即ちログインしているユーザによって作成された混成動画を特定する(ステップS112)。具体的には、ログインしているユーザのユーザIDに対応付けて、ユーザ情報DB13aの「私の混成動画」列に登録されている混成動画IDを読み出すことによって、私の動画を特定する。
【0133】
そして、制御部10は、私の混成動画コンテンツサムネイル画像77a、該混成動画に関する設定を行うための「設定」ボタン77c、及び該混成動画コンテンツ情報等をユーザ画面7に一覧表示させる(ステップS113)。
【0134】
次いで、制御部10は、「設定」ボタン77cが操作されたか否かを判定する(ステップS114)。具体的には、ユーザ端末装置6から、特定の動画に対応する「設定」ボタン77cが操作されたことを示すデータが中央装置1へ送信され、中央装置1の制御部10は、ユーザ端末装置6から送信された前記データを受信し、該データに基づいて、「設定」ボタン77cが操作されたか否かを判定する。
【0135】
「設定」ボタン77cが操作されていないと判定した場合(ステップS114:NO)、制御部10は、処理を終える。「設定」ボタン77cが操作されたと判定した場合(ステップS114:YES)、制御部10は、図22に示すように、設定画面の混成動画コンテンツ情報表示部78、設定内容入力部79をユーザ端末装置6の表示部に表示させる(ステップS115)。そして、制御部10は、公開設定を受け付ける(ステップS116)。具体的には、ユーザ端末装置6に入力され、中央装置1へ送信された公開可否情報を、第2通信部16を介して受信する。そして、制御部10は、ステップS116で受け付けた公開可否情報、カラオケ配信可否情報等を動画DB13cに登録し(ステップS117)、処理を終える。
【0136】
図33は、混成動画コンテンツの公開に係る制御部10の処理手順を示すフローチャートである。中央装置1の制御部10は、公開画面8をユーザ端末装置6の表示部に表示させる(ステップS131)。そして、制御部10は、全ユーザによって生成された混成動画コンテンツの内、公開が許可された混成動画を特定する(ステップS132)。そして、制御部10は、公開が許可された混成動画コンテンツのサムネイル画像83a、及び該動画の情報を一覧表示公開する(ステップS133)。
【0137】
次いで、制御部10は、混成動画コンテンツの再生操作があったか否かを判定する(ステップS134)。再生操作があったと判定した場合(ステップS134:YES)、制御部10は、混成動画コンテンツ及び楽曲データをユーザ端末装置4へ送信し、該ユーザ端末装置に混成動画コンテンツに含まれる2組の動画データを並行的に再生させる(ステップS135)。
【0138】
また、制御部10は、特定の再生区分毎に、混成動画コンテンツに含まれる複数の採点結果を比較し、採点結果が最も高い音声データと、楽曲データとを、並行的に再生させ(ステップS136)、処理を終える。
【0139】
このように構成された実施の形態2に係るカラオケシステム、中央装置1及びコンテンツデータ生成方法にあっては、自己又は他人の歌唱に係る複数の映像データ及び音声データを組み合わせたメドレーリレーのコンテンツの創作及び公開を可能にし、娯楽性を向上させることができる。
【0140】
また、中央装置1の動画DB13cに登録されている複数の動画コンテンツの中から、混成動画コンテンツの素材として、一の動画コンテンツを選択し、混成動画コンテンツを作成することができるため、動画コンテンツを創作する自由度が高く、娯楽性が向上する。
【0141】
更に、一のユーザが作成した動画コンテンツは、動画閲覧サイトに公開され、他のユーザは公開されている動画閲覧サイトから、混成動画コンテンツの素材としての動画コンテンツを選択することができるため、自分で作成した動画コンテンツのみを用いて混成動画コンテンツを作成する場合に比べて、動画コンテンツを創作する自由度が高く、娯楽性が向上する。
【0142】
更にまた、動画コンテンツの動画投稿サイトへの公開の可否、動画コンテンツのカラオケ配信の可否を選択することができるため、動画コンテンツを公開したいが、カラオケ配信されることは避けたい等、動画投稿サイトに対する多用なニーズに対応することができる。
【0143】
更にまた、混成動画コンテンツを構成する各動画コンテンツの音声データの音量を各別に変更可能である。従って、コンテンツデータを視聴する際の娯楽性が向上する。
【0144】
なお、実施の形態2では、混成動画コンテンツを中央装置側で生成する例を説明したが、混成動画コンテンツをカラオケ端末装置側で生成し、中央装置へ送信するように構成しても良い。
【0145】
また、2つの動画コンテンツを組み合わせてなる混成動画コンテンツを生成する例を説明したが、3つ以上の動画コンテンツを組み合わせて混成動画コンテンツを生成しても良い。また、複数の動画コンテンツに係る動画の配列方法も特に限定されない。また、複数の動画コンテンツに含まれる音声データを並行的に再生しても良いが、選択的に再生しても良い。
【0146】
更に、歌唱の映像及び音声を組み合わせてなる混成コンテンツの素材として動画を説明したが、映像としてスライドショー形式で時系列順に切り替わる映像、静止画であっても良い。
【0147】
更にまた、混成動画コンテンツの素材である動画コンテンツとして、ユーザが歌唱している姿を撮像したものを利用しているが、予め用意した動画コンテンツを中央装置の内部記憶装置に記憶されておき、該動画コンテンツを用いて、混成動画コンテンツを生成するようにしても良い。
【0148】
更にまた、混成動画コンテンツの元になる動画コンテンツをユーザが選択する構成を例示したが、中央装置がランダムに選択し、カラオケ端末装置へ配信するように構成しても良い。
【0149】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0150】
1 中央装置
2 カラオケ店舗
4 カラオケ端末装置
5 遠隔操作装置
6 ユーザ端末装置
10、40 制御部
12,42 RAM
13 内部記憶装置
13a ユーザ情報DB
13b 楽曲DB
13c 動画DB
13d 混成動画DB
14 外部記憶装置
15 第1通信部
16 第2通信部
43 記憶装置
44 通信部
46a 映像エンコーダ
46b 映像制御回路
46c 映像デコーダ
46d 映像ミキサ
46e 撮像装置
46f 表示装置
47 採点部
48a 音声エンコーダ
48b 音源
48c 音声デコーダ
48d 音声ミキサ
48e マイク
48f スピーカ
N1,N2 通信網

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カラオケ曲データを送信する中央装置と、該中央装置から送信されたカラオケ曲データを受信し、再生するカラオケ端末装置とを備えるカラオケシステムにおいて、
前記カラオケ端末装置は、
前記再生手段にてカラオケ曲データを再生している間に行われた歌唱の映像が入力される映像入力手段と、
前記再生手段にてカラオケ曲データを再生している間に行われた歌唱の音声が入力される音声入力手段と、
前記映像入力手段及び音声入力手段にて入力された映像及び音声に係る映像データ及び音声データを前記中央装置へ送信する送信手段と
を備え、
前記中央装置は、
前記カラオケ端末装置から送信された映像データ及び音声データ、並びに前記歌唱の音声を異なる複数の再生時点で評価した評価結果を受信する手段と、
受信した映像データ、音声データ及び評価結果を複数組、対応付けて記憶する記憶手段と、
該記憶手段が記憶している複数組の映像データ及び音声データを選択する選択手段と、
該選択手段にて選択された複数組の映像データ及び音声データを組み合わせたコンテンツデータを生成する生成手段と、
該生成手段にて生成したコンテンツデータを視聴可能に公開する公開手段と
を備え、
前記公開手段は、
各音声データに対する評価結果に応じて、一の音声データを選択的に再生するようにしてある
ことを特徴とするカラオケシステム。
【請求項2】
前記カラオケ端末装置は、
前記音声入力手段にて入力された音声に係る音声データを異なる複数の再生時点で評価する評価手段を備え、
前記送信手段は、前記映像入力手段及び音声入力手段にて入力された映像及び音声に係る映像データ及び音声データ、並びに前記評価手段による評価結果を前記中央装置へ送信するようにしてある
ことを特徴とする請求項1に記載のカラオケシステム。
【請求項3】
前記公開手段は、
各映像データに係る映像が並置され、各映像データに係る音声が選択的に再生するようにしてある
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカラオケシステム。
【請求項4】
前記公開手段は、
前記再生時点毎に、評価結果が最も高い音声データを選択的に再生するようにしてある
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載のカラオケシステム。
【請求項5】
カラオケ曲データを送信する中央装置において、
前記端末装置から送信された歌唱に係る映像データ及び音声データ並びに評価結果を受信する手段と、
受信した映像データ、音声データ及び評価結果を複数組、対応付けて記憶する記憶手段と、
該記憶手段が記憶している複数組の映像データ及び音声データを選択する選択手段と、
該選択手段にて選択された複数組の映像データ及び音声データを組み合わせたコンテンツデータを生成する生成手段と、
該生成手段にて生成したコンテンツデータを視聴可能に公開する公開手段と
を備え、
前記公開手段は、
各音声データに対する評価結果に応じて、一の音声データを選択的に再生するようにしてあることを特徴とする中央装置。
【請求項6】
カラオケ曲データを送信する中央装置と、該中央装置から送信されたカラオケ曲データを受信し、再生するカラオケ端末装置とを用いて、歌唱に係るコンテンツデータを生成するコンテンツデータ生成方法において、
前記カラオケ端末装置は、
カラオケ曲データを再生している間に行われた歌唱の映像及び音声が入力され、
入力された音声に係る音声データを異なる複数の再生時点で評価し、
入力された映像及び音声に係る映像データ及び音声データ、並びに評価結果を前記中央装置へ送信し、
前記中央装置は、
前記カラオケ端末装置から送信された映像データ及び音声データ並びに評価結果を受信し、
受信した音声データ、映像データ及び評価結果を複数組、対応付けて記憶し、
複数組の映像データ及び音声データを選択し、
選択された複数組の映像データ及び音声データを組み合わせたコンテンツデータを生成し、
生成したコンテンツデータを、該コンテンツデータを構成する各音声データに対する評価結果に応じて、一の音声データが選択的に再生されるように、視聴可能に公開する
ことを特徴とするコンテンツデータ生成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2011−59620(P2011−59620A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−212346(P2009−212346)
【出願日】平成21年9月14日(2009.9.14)
【出願人】(396004833)株式会社エクシング (394)
【Fターム(参考)】