説明

カラオケシステム,サーバ,カラオケ端末および楽曲提案方法

【課題】ユーザが高い順位を獲得できるような楽曲を選ぶことができるようにする。
【解決手段】提案要求に係る要求ユーザが楽曲を歌唱した際の採点結果に係る楽曲のうち、その楽曲の採点結果たる点数が採点分布においてサンプル数の所定以上存在している領域(例えば、±2σの領域)にある楽曲それぞれを、ユーザが歌唱するのに適した楽曲として提案する。このような楽曲は、そのサンプル数がある程度多くなれば、採点結果を過去に歌唱したときから僅かでも良好にする,つまり僅かでも点数を上昇させることができれば、複数のユーザ内での順位を大きく上昇させることができる楽曲といえる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザが歌唱するのに適した楽曲を提案する機能を有するカラオケシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カラオケシステムにおいては、ユーザの歌唱に際して実施された採点結果たる点数を、他の複数のユーザとの関係で順位付けし、その結果を通知することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平11−338481号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ただ、現状では、単に歌唱後の順位を通知するだけであり、ユーザが高い順位を獲得できるような楽曲を選んで歌唱を開始したいという要望があっても、そのような要望に応えることのできるものではなかった。
【0004】
本発明は、このような要望に応えるべくなされたものであり、その目的は、ユーザが高い順位を獲得できるような楽曲を選ぶことができるようにするための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するためには、それぞれネットワークを介して接続されたサーバおよび1以上のカラオケ端末からなるカラオケシステムを以下に示す第1の構成(請求項1)のようにするとよい。
【0006】
この構成において、前記サーバは、前記カラオケ端末から特定のユーザに割り当てられた識別情報(例えば、会員番号などのユーザIDなど)を伴った提案要求を受けた際に、該提案要求に係る識別情報で識別されるユーザ(以降「要求ユーザ」という)が楽曲を歌唱した際の採点結果として記憶部に記憶された楽曲毎に、該楽曲を複数のユーザそれぞれが歌唱した採点結果として記憶部に記憶された採点に係る点数の単位点数毎の分布(以降「採点分布」という)を特定する分布特定手段と、前記要求ユーザが楽曲を歌唱した際の採点結果として記憶部に記憶された楽曲のうち、その楽曲の採点結果たる点数が、該楽曲について前記分布特定手段により特定された採点分布においてサンプル数が所定以上存在している領域にある楽曲それぞれを抽出する楽曲抽出手段と、該楽曲抽出手段により抽出された楽曲それぞれを示す楽曲情報を、その抽出の契機となった提案要求を送信してきたカラオケ端末に対して送信する楽曲送信手段と、を備えている。
【0007】
そして、前記カラオケ端末は、特定のユーザが歌唱するのに適した楽曲の提案を要求するための提案要求を、そのユーザに割り当てられた識別情報を伴った状態で前記サーバに送信する提案要求手段と、前記サーバから送信されてきた前記楽曲情報で示される楽曲それぞれを、ユーザが歌唱するのに適した楽曲として提案する楽曲提案手段と、を備えている。
【0008】
この構成であれば、提案要求に係る要求ユーザが楽曲を歌唱した際の採点結果に係る楽曲のうち、その楽曲の採点結果たる点数が採点分布においてサンプル数の所定以上存在している領域にある楽曲それぞれを、ユーザが歌唱するのに適した楽曲として提案することができる。
【0009】
ここで『要求ユーザが楽曲を歌唱した際の採点結果に係る楽曲のうち、その楽曲の採点結果たる点数が採点分布においてサンプル数の所定以上存在している領域にある楽曲』とは、要求ユーザが過去に歌唱したときの採点結果が現時点の採点分布においてサンプル数の多い領域にある楽曲ということになる。
【0010】
このような楽曲は、そのサンプル数がある程度多くなれば、採点結果を過去に歌唱したときから僅かでも良好にする,つまり僅かでも点数を上昇させることができれば、複数のユーザ内での順位を大きく上昇させることができる楽曲といえる。
【0011】
そのため、上記のような楽曲を、ユーザが歌唱するのに適した楽曲として提案することとすれば、ユーザにとっては、そうして提案された楽曲の中から高い順位を獲得しやすい楽曲を容易に選ぶことができるようになる。
【0012】
この構成において、カラオケ端末からサーバへと送信される「提案要求」とは、このカラオケ端末に対し、識別情報の入力と共に楽曲の提案を要求するための操作が行われた場合、また、識別情報によるログイン後に楽曲の提案を要求するための操作が行われた場合に、このカラオケ端末が識別情報を伴ってサーバへと送信するものである。
【0013】
また、上述したカラオケ端末による「ユーザが歌唱するのに適した楽曲」の提案とは、例えば、該当する楽曲それぞれを、そのような楽曲であることが識別可能な表示態様にてカラオケ端末側に表示させる、といったことにより実現することとすればよい。
【0014】
また、上述したサーバによる採点分布の特定とは、あらかじめ算出された結果として記憶部に記憶しておいた採点分布の中から、該当する採点分布を選択的に特定することとしてもよいし、提案要求を受ける都度算出することとしてもよい。
【0015】
また、上述したサーバによる採点分布の特定に際しては、ユーザの歌唱に際して採点が実施される毎に収集した採点結果を参照することとすればよい。このように採点結果を収集するためには、上記構成を以下に示す第2の構成(請求項2)のようにすることが考えられる。
【0016】
この構成の前記サーバにおいては、ユーザの歌唱に際して採点された採点結果を前記カラオケ端末から受信した際に、その採点結果である点数を、その歌唱に係る楽曲およびそのユーザに割り当てられた識別情報に対応づけて記憶部に記憶させる結果記憶手段,が備えられている。そして、前記分布特定手段が、前記要求ユーザの識別情報に対応づけて記憶部に記憶された楽曲毎に、該楽曲を複数のユーザそれぞれが歌唱した採点結果として記憶部に記憶された採点に係る点数の単位点数毎の採点分布を特定する、ように構成されている。
【0017】
一方、前記カラオケ端末においては、ユーザの歌唱に際して採点した点数を示す採点結果を、そのユーザに割り当てられた識別情報を伴った状態で前記サーバに送信する結果送信手段,が備えられている。
【0018】
この構成であれば、カラオケ端末側で採点が実施される毎に、その採点結果がサーバ側で収集され、こうして収集された採点結果を用いて採点分布を特定することができる。
この構成において、結果記憶手段により記憶される識別情報は、例えば、カラオケ端末が、採点またはログインに際して入力させて採点結果と共にサーバへと送信するものである。
【0019】
ところで、上述した各構成においては、楽曲の属性(例えば、ジャンル,歌手,歌唱言語,テンポ,曲の長さ,リズムなど)に拘わらず、要求ユーザが楽曲を歌唱した際の採点結果に係る楽曲の中から該当する楽曲を提案することとすればよい。ただ、あらかじめ要求ユーザが所望する属性のパラメータの楽曲の中から該当する楽曲を提案することとしてもよい。
【0020】
このためには、上記各構成を以下に示すようにした第3の構成(請求項3)のようにすることが考えられる。
この構成では、複数の楽曲それぞれに該楽曲の属性に応じたパラメータが割り当てられていることを前提とし、前記サーバにおいては、前記カラオケ端末から識別情報および特定のパラメータを伴った提案要求を受けた際に、前記分布特定手段が、前記要求ユーザがそのパラメータの割り当てられた楽曲を歌唱した際の採点結果として記憶部に記憶された楽曲毎に前記採点分布を特定する。
【0021】
この構成であれば、要求ユーザが楽曲を歌唱した際の採点結果に係る楽曲であって、そのユーザが所望する属性の楽曲の中から、該当する楽曲を提案することができる。
また、上述したサーバ側で特定される採点分布とは、要求ユーザが楽曲を歌唱した際の採点に係る楽曲毎に、その楽曲を複数のユーザそれぞれが歌唱した際の採点に係る点数を単位点数毎に分布させたものであればよく、その具体的な内容については特に限定されない。例えば、各楽曲について複数のユーザそれぞれが歌唱した際の採点に係る点数の正規分布を採点分布として特定することが考えられる。
【0022】
このためには、上記各構成を以下に示す第4の構成(請求項4)のように構成するとよい。
この構成の前記サーバにおいては、前記分布特定手段が、楽曲毎に複数のユーザそれぞれの採点結果として記憶部に記憶された採点に係る点数の正規分布N(μ,σ^2)を採点分布として特定して、前記楽曲抽出手段が、前記要求ユーザが楽曲を歌唱した際の採点結果として記憶部に記憶された楽曲のうち、該楽曲の採点結果たる点数が該楽曲について前記分布特定手段により特定された採点分布たる正規分布において±2σの領域にある楽曲それぞれを抽出する。
【0023】
この構成であれば、楽曲毎に複数のユーザそれぞれが歌唱した際の採点に係る点数の正規分布N(μ,σ^2)を採点分布として特定することができる。
なお、この構成では、楽曲抽出手段により正規分布における±2σの領域にある楽曲が抽出されることとなるが、これは、この領域が『採点分布においてサンプル数が所定以上存在している領域』といえるからである。
【0024】
例えば、正規分布においては、±1σの領域に全サンプル数の約68%が存在しており、±2σの領域に全サンプル数の約96%が存在しており、±3σの領域に全サンプル数の約98%が存在していることが知られている(例えば、特開平5−183749号の段落0010など)。この統計上の数値においては、±2σの領域と±3σの領域との間に殆ど差はないといえるため、±2σの領域になる楽曲それぞれを抽出することとすれば、大部分のサンプルが存在している領域を『採点分布においてサンプル数が所定以上存在している領域』とするのに充分である。
【0025】
また、上記課題を解決するための構成としては、上記第1の構成から第4の構成のいずれかに記載のサーバが備える全ての手段を備えてなるサーバとしてもよい。同様に、上記第1の構成から第4の構成のいずれかに記載のカラオケ端末が備える全ての手段を備えてなるカラオケ端末としてもよい。
【0026】
これら構成であれば、上記各構成のカラオケシステムの一部を構成することができる。
また、上記課題を解決するためには、楽曲提案方法として次のような手順が含まれた第1の方法(請求項7)を考えることができる。
【0027】
この方法においては、特定のユーザに割り当てられた識別情報を伴った提案要求が発生した際に、該提案要求に係る識別情報で識別されるユーザ(以降「要求ユーザ」という)が楽曲を歌唱した際の採点結果として記憶部に記憶された楽曲毎に、該楽曲を複数のユーザそれぞれが歌唱した採点結果として記憶部に記憶された採点に係る点数の単位点数毎の分布(以降「採点分布」という)を特定する分布特定手順と、前記要求ユーザが楽曲を歌唱した際の採点結果として記憶部に記憶された楽曲のうち、該楽曲の採点結果たる点数が、該楽曲について前記分布特定手順にて特定した採点分布においてサンプル数が所定以上存在している領域にある楽曲それぞれを抽出する楽曲抽出手順と、該楽曲抽出手順にて抽出した楽曲それぞれを、ユーザが歌唱するのに適した楽曲として提案する楽曲提案手順と、が含まれている。
【0028】
この方法であれば、上記いずれかのカラオケシステムと同様の作用,効果を得ることができる。
この方法は、以下に示す第2の方法のようにしてもよい。
【0029】
この方法においては、ユーザの歌唱に際して採点された採点結果である点数を、その歌唱に係る楽曲およびそのユーザに割り当てられた識別情報に対応づけて記憶部に記憶させる結果記憶手順,が含まれている。そして、前記分布特定手順においては、前記要求ユーザの識別情報に対応づけて記憶部に記憶された楽曲毎に、該楽曲を複数のユーザそれぞれが歌唱した採点結果として記憶部に記憶された採点に係る点数の単位点数毎の採点分布を特定する。
【0030】
この方法であれば、上記第2の構成におけるカラオケシステムと同様の作用,効果を得ることができる。
また、上記各方法において、複数の楽曲それぞれに該楽曲の属性に応じたパラメータが割り当てられている場合には、以下に示す第3の方法としてもよい。
【0031】
この方法のうち、前記分布特定手順においては、外部から特定のユーザに割り当てられた識別情報および特定のパラメータを伴った提案要求を受けた際に、前記要求ユーザがそのパラメータの割り当てられた楽曲を歌唱した際の採点結果として記憶部に記憶された楽曲毎に前記採点分布を特定する。
【0032】
この方法であれば、上記第3の構成におけるカラオケシステムと同様の作用,効果を得ることができる。
また、この方法は、以下に示すようにした第4の方法のようにしてもよい。
【0033】
この方法のうち、前記分布特定手段手順においては、楽曲毎に複数のユーザそれぞれが歌唱した採点結果として記憶部に記憶された採点に係る点数の正規分布N(μ,σ^2)を採点分布として特定して、前記楽曲抽出手段手順においては、前記要求ユーザが楽曲を歌唱した際の採点結果として記憶部に記憶された楽曲のうち、該楽曲の採点結果たる点数が、該楽曲について前記分布特定手順において特定した採点分布たる正規分布において±2σの領域にある楽曲それぞれを抽出する。
【0034】
この方法であれば、上記第4の構成におけるカラオケシステムと同様の作用,効果を得ることができる。
また、上記課題を解決するためには、上記第1の構成から第4の構成のいずれかにおけるサーバが備える全ての手段として機能させるための各種処理手順をコンピュータシステムに実行させるためのプログラムとしてもよい。同様に、上記第1の構成から第4の構成のいずれかに記載のカラオケ端末が備える全ての手段として機能させるための各種処理手順をコンピュータシステムに実行させるためのプログラムとしてもよい。
【0035】
このプログラムにより制御されるコンピュータシステムであれば、上記第1の構成から第4の構成のいずれかにおけるカラオケシステムの一部を構成することができる。
なお、上述したプログラムは、コンピュータシステムによる処理に適した命令の順番付けられた列からなるものであって、各種記録媒体や通信回線を介してカラオケシステムや、これを利用するユーザに提供されるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
(1)全体構成
カラオケシステム1は、図1に示すように、それぞれネットワーク100を介して通信可能に接続されたサーバ10および複数のカラオケ端末20からなる。
【0037】
サーバ10は、サーバ10全体の動作を制御する制御部12,サーバ10をネットワーク100に接続するためのインタフェース部14,各種情報を記憶するための記憶部16などを備えている。なお、このサーバ10は、それぞれ協調して動作する複数のコンピュータにより構成されたシステムとしてもよい。
【0038】
カラオケ端末20は、カラオケ端末20全体の動作を制御する制御部22,カラオケ端末20をネットワーク100に接続するためのインタフェース部24,演奏楽曲の伴奏内容および歌詞を示す楽曲データや映像データなどを記憶する記憶部26,リモコン端末40との間での無線通信を制御する無線通信部28,各種映像の表示を行う表示部30,複数のキー・スイッチなどからなる操作部32,マイク34からの音声の入力とスピーカ36からの音声の出力とを制御する音声入出力部38などを備えている。
(2)採点に関する処理
以下に、カラオケ端末20側で実行される採点に関する処理(歌唱採点処理),および,この処理に起因してサーバ10側で実行される処理(結果蓄積処理)を図2に基づいて説明する。
(2−1)カラオケ端末20による歌唱採点処理
はじめに、カラオケ端末20の制御部22が内蔵するメモリに記憶されたプログラムに従って実行する歌唱採点処理の処理手順を説明する。この歌唱採点処理は、カラオケ端末20が起動した以降、繰り返し実行される。
【0039】
この歌唱採点処理が起動されると、まず、操作部32の操作状態に基づいて歌唱の採点を行うための採点機能が有効になっているか否かがチェックされる(s110)。
このs110で採点機能が有効になっていないと判定された場合には(s110:NO)、直ちに本歌唱採点処理が終了する。
【0040】
一方、上記s110で採点機能が有効になっていると判定された場合には(s110:YES)、音声入出力部38に基づく楽曲の再生が終了するまでの待機状態を経て(s120:NO)、その終了までにマイク34から入力された音声に基づく採点結果(つまり特定楽曲の歌唱に対する採点結果)が点数として算出される(s130)。なお、ここでの採点の方法,および,その採点結果としての点数の算出方法については、周知の方法であるため、詳細な説明を省略する。
【0041】
次に、上記s130により算出された採点結果に係るユーザおよび楽曲が特定される(s140)。本実施形態では、楽曲の歌唱に先立って、あらかじめ割り当てられた識別情報によるカラオケ端末2へのログインを行うように構成されており、このs140では、この時点でログインされているユーザの識別情報を取得することにより、この識別情報で識別されるユーザが、上記s130により算出された採点結果に係るユーザとして特定される。
【0042】
そして、上記s130にて算出された採点結果,上記s140にて特定されたユーザおよび楽曲(本実施形態では曲番号)を示す情報が採点情報としてサーバ10へと送信された後(s150)、本歌唱採点処理が終了する。
(2−2)サーバ10による結果蓄積処理
続いて、サーバ10の制御部12が内蔵するメモリに記憶されたプログラムに従って実行する結果蓄積処理の処理手順を説明する。この結果蓄積処理は、カラオケ端末20から送信された採点情報を受信する毎に起動される。
【0043】
この結果蓄積処理が起動されると、まず、記憶部16に記憶されたユーザテーブルのうち、その起動の契機となった採点情報におけるユーザ(識別情報)のユーザテーブルが読み出される(s210)。この「ユーザテーブル」とは、識別情報が割り当てられたユーザそれぞれのデータテーブルとして記憶部16に記憶されたものであって、図3に示すように、そのユーザの歌唱に際して採点された楽曲(曲番号)および採点結果たる点数を対応づけて登録するためのものである。
【0044】
次に、上記s210で読み出されたユーザテーブルに、起動の契機となった採点情報における楽曲および採点結果が登録される(s220)。
次に、カラオケ端末20側で歌唱可能な楽曲それぞれに対応する楽曲分布情報のうち、起動の契機となった採点情報における楽曲に対応する楽曲分布情報が、その採点情報における採点結果に基づいて生成または更新される(s230)。
【0045】
この「楽曲分布情報」とは、複数の楽曲毎に複数のユーザそれぞれが歌唱した採点結果たる点数の単位点数毎の分布(以降「採点分布」という)を示すものとして記憶部16に記憶されるものであり、具体的にいえば、その楽曲分布情報に対応する楽曲の採点実績がある複数ユーザそれぞれをその採点に係る点数毎に集計したものである。この楽曲分布情報における採点分布は、例えば、図4に示すように、平均的な採点結果を中心とした正規分布を示すことが考えられる。
【0046】
そして、このs230では、該当する楽曲分布情報が記憶されていなければ、これが生成される一方、該当する楽曲分布情報が記憶されていれば、その楽曲分布情報における点数毎のユーザ数のうち、起動の契機となった採点情報における採点結果たる点数のユーザ数を「+1」することで、その更新がなされる。
【0047】
こうして、s230が行われた後、本結果蓄積処理が終了する。
(3)選曲に関する処理
ここからは、カラオケ端末20側で実行される楽曲の再生に関する処理(楽曲歌唱処理),および,この処理に起因してサーバ10側で実行される処理(推奨提案処理)を図5に基づいて説明する。
(3−1)カラオケ端末20による楽曲歌唱処理
はじめに、カラオケ端末20の制御部22により実行される楽曲歌唱処理の処理手順を説明する。この楽曲歌唱処理は、カラオケ端末20が起動した以降、操作部32(またはリモコン端末40)により選曲を開始する旨の操作が行われた際に起動する。
【0048】
この楽曲歌唱処理が起動されると、まず、その起動の契機となった操作が推奨楽曲の提案を要求する旨の操作(以降「提案要求操作」という)であるか否かがチェックされる(s310)。
【0049】
本実施形態においては、カラオケ端末20側で歌唱可能な楽曲それぞれに、例えば、ジャンル,歌手名,歌唱言語(歌詞の言語),テンポ,曲の長さ,リズムなどといった1以上の属性が規定されており、上記選曲を開始する操作として、いずれかの属性を示すパラメータを指定したうえ、そうして指定したのと同じパラメータの楽曲の提案を要求する旨の操作を行うことができるように構成されている。そして、このs310では、このような操作が行われたことをもって、提案要求操作が行われたと判定される。
【0050】
このs310で提案要求操作でないと判定された場合には(s310:NO)、複数の楽曲の中からユーザに楽曲を任意に選択させるための処理(選択処理)が開始され(s320)、実際に楽曲を選択するための操作が行われるまで待機状態となる(s330:NO)。このs320による選択処理とは、楽曲を選択させるための周知の処理であり、本願発明の特徴部分となる処理ではないため、その具体的な説明を省略する。
【0051】
その後、実際に楽曲を選択するための操作が行われたら(s330:YES)、そうして選択された楽曲の音声入出力部38およびスピーカ36を介しての再生が行われた後(s340)、本楽曲歌唱処理が終了する。
【0052】
一方、上記s310で提案要求操作であると判定された場合には(s310:YES)、上記s140と同様、その操作に係るユーザが特定されたうえで(s350)、その操作において指定されたパラメータ,および,こうして特定されたユーザ(識別情報)を示す情報が提案要求情報としてサーバ10へと送信される(s360)。
【0053】
この提案要求情報を受信したサーバ10からは、後述のように、その操作に係るユーザが過去に採点した楽曲それぞれに推奨楽曲であるか否か(YesかNo)を対応づけて登録したデータテーブルである楽曲情報テーブル(図6参照)が送信されてくる。
【0054】
こうして、提案要求情報が送信された後、サーバ10から楽曲情報テーブルが送信されてくるまで待機状態となり(s370:NO)、楽曲情報テーブルが送信されてきたら(s370:YES)、このテーブルに登録されている楽曲のうち、推奨楽曲となっている(「Yes」が対応づけられている)楽曲それぞれが抽出される(s380)。
【0055】
次に、上記s380にて抽出された楽曲それぞれが推奨楽曲として表示部30に表示される(s390)。
こうして、推奨楽曲それぞれが表示部30に表示された以降、ユーザは、これら推奨楽曲のいずれかを選択する操作を操作部32により実施することができるようになる。
【0056】
こうして、推奨楽曲それぞれが表示部30に表示された後、プロセスがs330へと移行し、実際に楽曲(推奨楽曲)を選択するための操作が行われるまで待機状態となる(s330:NO)。
【0057】
そして、実際に楽曲を選択するための操作が行われたら(s330:YES)、そうして選択された推奨楽曲の音声入出力部38およびスピーカ36を介しての再生が行われた後(s340)、本楽曲歌唱処理が終了する。
(3−2)サーバ10による推奨提案処理
続いて、サーバ10の制御部12により実行される推奨提案処理の処理手順を説明する。この推奨提案処理は、カラオケ端末20から送信された提案要求情報(上記s360による)を受信する毎に起動される。
【0058】
この推奨提案処理が起動されると、まず、カラオケ端末20側で歌唱可能な楽曲のうち、この楽曲について規定された属性(およびそのパラメータ)が、その起動の契機となった提案要求情報におけるものと一致する楽曲がそれぞれ特定される(s410)。
【0059】
本実施形態では、カラオケ端末20側で歌唱可能な楽曲それぞれに、その属性のパラメータを対応づけて登録したデータテーブルである属性テーブルが記憶部16に記憶されている(図7参照)。そのため、このs410では、その属性テーブルに登録されている楽曲の中から、その楽曲に対応する属性のパラメータが、提案要求情報におけるものと一致する楽曲がそれぞれ特定される。
【0060】
次に、上記s410にて特定された楽曲それぞれに推奨楽曲であるか否か(YesかNo)を対応づけて登録したデータテーブルである楽曲情報テーブルを生成するためのテーブル生成処理が行われ(s420)、ここで生成された楽曲情報テーブルがカラオケ端末20へと送信された後(s430)、本推奨提案処理が終了する。
【0061】
ここで提案テーブル生成処理の手順を説明すると、図8に示すように、まず、データ未登録の楽曲情報テーブルが生成される(s510)。この楽曲情報テーブルは、上述したとおり、楽曲それぞれに対し、特定のユーザの採点結果や、推奨楽曲であるか否かを登録するためのデータテーブルである(図6参照)。
【0062】
次に、上記s410にて特定された楽曲のうち、以降の処理で処理対象となっていないいずれかの楽曲が対象楽曲として抽出される(s520)。
次に、上記推奨提案処理の起動の契機となった提案要求情報におけるユーザ(以降「要求ユーザ」という)に、現時点における対象楽曲の採点実績があるか否かがチェックされる(s530)。ここでは、記憶部16に記憶されているユーザテーブルのうち、要求ユーザのユーザテーブルに対象楽曲が登録されていれば、採点実績があると判定される。
【0063】
このs530で採点実績があると判定された場合には(s530:YES)、その実績における採点結果が読み出される(s540)。ここでは、上記s530にて参照されたユーザテーブルにおける対象楽曲の採点結果が読み出される。
【0064】
次に、記憶部16に記憶された楽曲分布情報のうち、現時点における対象楽曲に対応する楽曲分布情報が読み出される(s550)。
次に、上記s550にて読み出された採点結果が、上記s540にて読み出された楽曲分布情報における採点分布からみて、所定以上のサンプル数(つまり人数)が存在している特定領域(点数範囲)にあるか否かがチェックされる(s560)。
【0065】
また、要求ユーザの採点結果が多くのサンプルが存在している点数範囲にある場合に、その採点に係る楽曲を僅かな採点結果の変化つまり僅かな点数の向上でも大きく順位が上がるという意味で推奨楽曲とする、という条件を設定していれば、上記s540にて読み出された採点結果が、採点分布において多くのサンプルが存在している領域にあることをもって、特定領域にあると判定される。採点分布が正規分布N(μ,σ^2)である場合を例示すると(図4参照)、±2σの領域にあることをもって、特定領域にあると判定することとすればよい。なお、正規分布において±2σの領域は、全サンプル数の約96%が存在する領域であるため、統計上、大部分のサンプルが存在している領域といえる。
(上記で、±2σの領域を定義し、そして、低い場合、高い場合との説明につなげました。)
ここでは、推奨楽曲とする条件に応じて特定領域も異なる。例えば、要求ユーザの採点結果が低い側の点数範囲にある場合に、その採点に係る楽曲を採点結果の上昇可能性が高い(もう少し上手く歌えば高い順位を獲得しやすい)という意味で推奨楽曲とする、という条件を設定していれば、上記s540にて読み出された採点結果が、採点分布において低い側の点数範囲で一定数しかサンプルが存在していない領域にあることをもって、特定領域にあると判定される。採点分布が正規分布N(μ,σ^2)である場合を例示すると(図4参照)、−2σより小さい領域にあることをもって、特定領域にあると判定することとすればよい。
【0066】
また、上記とは反対に、要求ユーザの採点結果が高い側の点数範囲にある場合に、その採点に係る楽曲を採点実績どおりの採点結果が得られれば高い順位が獲得できるという意味で推奨楽曲とする、という条件を設定していれば、上記s540にて読み出された採点結果が、採点分布において高い側の点数範囲で一定数しかサンプルが存在していない領域にあることをもって、特定領域にあると判定される。採点分布が正規分布N(μ,σ^2)である場合を例示すると(図4参照)、+2σより大きい領域にあることをもって、特定領域にあると判定することとすればよい。
【0067】
このs560で採点結果が特定領域にあると判定された場合には(s560:YES)、現時点における対象楽曲を推奨楽曲とし、この対象楽曲が、直前に行われた上記s540にて読み出された採点結果,および,推奨楽曲である旨の値「Yes」に対応づけた状態で、上記s510にて生成された楽曲情報テーブルに登録される(s570)。
【0068】
一方、上記s560で採点結果が特定領域にないと判定された場合には(s560:NO)、現時点における対象楽曲が、直前に行われた上記s540にて読み出された採点結果,および,推奨楽曲でない旨の値「No」に対応づけた状態で、上記s510にて生成された楽曲情報テーブルに登録される(s580)。
【0069】
こうして、s570,s580により楽曲情報テーブルへの登録が行われた後、または、上記s530で採点実績がないと判定された場合に(s530:NO)、上記s410にて特定された全ての楽曲が対象楽曲となった,つまり全ての楽曲に対する処理が終了したか否かがチェックされる(s590)。
【0070】
このs590で全ての楽曲に対する処理が終了していなければ(s590:NO)、プロセスがs520へ戻り、別の楽曲が対象楽曲として選択されたうえで上記s530以降の処理が行われる。
【0071】
そして、全ての楽曲に対する処理が終了したら(s590:YES)、本テーブル生成処理が終了し、プロセスが推奨提案処理へと戻る。
(4)作用,効果
このように構成されたカラオケシステム1であれば、提案要求に係る要求ユーザが楽曲を歌唱した際の採点結果に係る楽曲のうち、その楽曲の採点結果たる点数が採点分布においてサンプル数の所定以上存在している領域にある楽曲それぞれを、ユーザが歌唱するのに適した楽曲として提案することができる(図6参照)。
【0072】
ここで『要求ユーザが楽曲を歌唱した際の採点結果に係る楽曲のうち、その楽曲の採点結果たる点数が採点分布においてサンプル数の所定以上存在している領域にある楽曲』とは、要求ユーザが過去に歌唱したときの採点結果が現時点の採点分布においてサンプル数の多い領域にある楽曲ということになる。
【0073】
このような楽曲は、そのサンプル数がある程度多くなれば、採点結果を過去に歌唱したときから僅かでも良好にする,つまり僅かでも点数を上昇させることができれば、複数のユーザ内での順位を大きく上昇させることができる楽曲といえる。
【0074】
そのため、例えば、正規分布における±2σ,±3σの領域にあるような楽曲を、ユーザが歌唱するのに適した楽曲として提案するような条件を設定すれば、ユーザにとっては、そうして提案された楽曲の中から高い順位を獲得しやすい楽曲を容易に選ぶことができるようになる。
【0075】
また、上記実施形態では、カラオケ端末20側で採点が実施される毎に、その採点結果がサーバ10側で収集され(図2のs150)、こうして収集された採点結果を用いて該当する楽曲分布情報を更新し(図2のs230)、特定することができる(図8のs540〜s550)。
【0076】
また、上記実施形態においては、提案要求情報に係る要求ユーザが楽曲を歌唱した際の採点結果に係る楽曲であって、その提案要求情報における属性つまり要求ユーザが所望する属性と一致する楽曲が特定され(図5のs410)、こうして特定された楽曲の中から抽出された楽曲を推奨楽曲として提案することができる(図8のs520〜s580)。
【0077】
また、上記実施形態では、楽曲毎に複数のユーザそれぞれが歌唱した際の採点に係る点数の正規分布N(μ,σ^2)を示す楽曲分布情報を特定することができる(図8のs550)。
(5)変形例
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
【0078】
例えば、上記実施形態においては、ユーザがカラオケ端末2による歌唱に際してログインを行うことにより、そのログイン時の識別情報が都度カラオケ端末2により取得されるように構成されている。しかし、そのユーザの識別情報が必要になる都度操作部32により入力させることとしてもよい。
【0079】
また、上記実施形態においては、サーバ10がカラオケ端末20からの採点情報を受信する毎に楽曲分布情報を更新しており(図2のs210〜s230)、サーバ10がカラオケ端末20からの提案要求を受ける毎に、そうして更新された楽曲分布情報の中から該当するものを選択的に特定するように構成されている(図8のs550)。しかし、このような楽曲分布情報の特定に際しては、カラオケ端末20からの提案要求を受ける毎に該当する楽曲分布情報を更新したうえで、これを特定することとしてもよく、このためには、図8のs550とs560との間に図2のs230と同様の処理が行われるようにすればよい。
(6)本発明との対応関係
以上説明した実施形態において、図2のs230,図8のs540,s550が本発明における分布特定手段であり、同図s560〜s580が本発明における楽曲抽出手段であり、図5のs430が本発明における楽曲送信手段であり、図5のs360が本発明における提案要求手段であり、同図s390が本発明における楽曲提案手段であり、図2のs220が本発明における結果記憶手段であり、同図s150が本発明における結果送信手段である。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】カラオケシステムの全体構成を示すブロック図
【図2】採点に関する処理(歌唱採点処理,結果蓄積処理)を示すフローチャート
【図3】ユーザテーブルのデータ構造を示す図
【図4】正規分布で示される採点分布を示す図
【図5】選曲に関する処理(楽曲歌唱処理,推奨提案処理)を示すフローチャート
【図6】楽曲情報テーブルのデータ構造を示す図
【図7】属性テーブルのデータ構造を示す図
【図8】提案テーブル生成処理を示すフローチャート
【符号の説明】
【0081】
1…カラオケシステム、2…カラオケ端末、10…サーバ、12…制御部、14…インタフェース部、16…記憶部、20…カラオケ端末、22…制御部、24…インタフェース部、26…記憶部、28…無線通信部、30…表示部、32…操作部、34…マイク、36…スピーカ、38…音声入出力部、40…リモコン端末、100…ネットワーク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれネットワークを介して接続されたサーバおよび1以上のカラオケ端末からなるカラオケシステムであって、
前記サーバは、
前記カラオケ端末から特定のユーザに割り当てられた識別情報を伴った提案要求を受けた際に、該提案要求に係る識別情報で識別されるユーザ(以降「要求ユーザ」という)が楽曲を歌唱した際の採点結果として記憶部に記憶された楽曲毎に、該楽曲を複数のユーザそれぞれが歌唱した採点結果として記憶部に記憶された採点に係る点数の単位点数毎の分布(以降「採点分布」という)を特定する分布特定手段と、
前記要求ユーザが楽曲を歌唱した際の採点結果として記憶部に記憶された楽曲のうち、その楽曲の採点結果たる点数が、該楽曲について前記分布特定手段により特定された採点分布においてサンプル数が所定以上存在している領域にある楽曲それぞれを抽出する楽曲抽出手段と、
該楽曲抽出手段により抽出された楽曲それぞれを示す楽曲情報を、その抽出の契機となった提案要求を送信してきたカラオケ端末に対して送信する楽曲送信手段と、を備えており、
前記カラオケ端末は、
特定のユーザが歌唱するのに適した楽曲の提案を要求するための提案要求を、そのユーザに割り当てられた識別情報を伴った状態で前記サーバに送信する提案要求手段と、
前記サーバから送信されてきた前記楽曲情報で示される楽曲それぞれを、ユーザが歌唱するのに適した楽曲として提案する楽曲提案手段と、を備えている
ことを特徴とするカラオケシステム。
【請求項2】
前記サーバにおいては、
ユーザの歌唱に際して採点された採点結果を前記カラオケ端末から受信した際に、その採点結果である点数を、その歌唱に係る楽曲およびそのユーザに割り当てられた識別情報に対応づけて記憶部に記憶させる結果記憶手段,が備えられており、
前記分布特定手段が、前記要求ユーザの識別情報に対応づけて記憶部に記憶された楽曲毎に、該楽曲を複数のユーザそれぞれが歌唱した採点結果として記憶部に記憶された採点に係る点数の単位点数毎の採点分布を特定する、ように構成されており、
前記カラオケ端末においては、
ユーザの歌唱に際して採点した点数を示す採点結果を、そのユーザに割り当てられた識別情報を伴った状態で前記サーバに送信する結果送信手段,が備えられている
ことを特徴とする請求項1に記載のカラオケシステム。
【請求項3】
複数の楽曲それぞれに該楽曲の属性に応じたパラメータが割り当てられている場合において、
前記サーバにおいては、
前記カラオケ端末から識別情報および特定のパラメータを伴った提案要求を受けた際に、前記分布特定手段が、前記要求ユーザがそのパラメータの割り当てられた楽曲を歌唱した際の採点結果として記憶部に記憶された楽曲毎に前記採点分布を特定する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカラオケシステム。
【請求項4】
前記サーバにおいては、
前記分布特定手段が、楽曲毎に複数のユーザそれぞれの採点結果として記憶部に記憶された採点に係る点数の正規分布N(μ,σ^2)を採点分布として特定して、
前記楽曲抽出手段が、前記要求ユーザが楽曲を歌唱した際の採点結果として記憶部に記憶された楽曲のうち、該楽曲の採点結果たる点数が該楽曲について前記分布特定手段により特定された採点分布たる正規分布において±2σの領域にある楽曲それぞれを抽出する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のカラオケシステム。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載のサーバが備える全ての手段を備えてなる
ことを特徴とするサーバ。
【請求項6】
請求項1から4のいずれかに記載のカラオケ端末が備える全ての手段を備えてなる
ことを特徴とするカラオケ端末。
【請求項7】
特定のユーザに割り当てられた識別情報を伴った提案要求が発生した際に、該提案要求に係る識別情報で識別されるユーザ(以降「要求ユーザ」という)が楽曲を歌唱した際の採点結果として記憶部に記憶された楽曲毎に、該楽曲を複数のユーザそれぞれが歌唱した採点結果として記憶部に記憶された採点に係る点数の単位点数毎の分布(以降「採点分布」という)を特定する分布特定手順と、
前記要求ユーザが楽曲を歌唱した際の採点結果として記憶部に記憶された楽曲のうち、該楽曲の採点結果たる点数が、該楽曲について前記分布特定手順にて特定した採点分布においてサンプル数が所定以上存在している領域にある楽曲それぞれを抽出する楽曲抽出手順と、
該楽曲抽出手順にて抽出した楽曲それぞれを、ユーザが歌唱するのに適した楽曲として提案する楽曲提案手順と、が含まれている
ことを特徴とする楽曲提案方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−205114(P2009−205114A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−50259(P2008−50259)
【出願日】平成20年2月29日(2008.2.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】