説明

カラオケシステム

【課題】 歌唱者の年齢に応じて適切なテンポレベルで楽曲を演奏することにより、歌唱の楽しさを十分に味わうことを可能とする。
【解決手段】 利用者がシステムログインした際に利用者IDを取得する利用者ID取得手段(ID読取手段37)と、利用者ID取得手段により取得した利用者IDに基づいて、利用者情報格納手段(ホスト装置11の顧客データベース)に格納された年齢データを取得する利用者情報取得手段44と、利用者の年齢とテンポレベルとを紐付けて構成された年齢対応テンポレベル設定テーブル25bに基づいて、利用者情報取得手段44で取得した年齢データに対応するテンポレベルを当該利用者のテンポレベルとして変更設定するテンポレベル設定手段53とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予め楽曲毎に設定されたテンポレベルに代えて所定の範囲内で任意にテンポレベルを変更設定可能なカラオケシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、カラオケシステムで演奏される楽曲は、それぞれオリジナルのテンポレベルが設定されており、デフォルト状態ではオリジナルのテンポレベルで演奏される。また、オリジナルのテンポレベルではなく、利用者の嗜好に合わせたテンポレベルで歌唱を行いたい場合もあるため、所定の範囲内でテンポレベルを調節することができるようになっている。
【0003】
また、利用者毎に、好みの楽曲と、この楽曲のテンポレベル等の演奏条件を記憶したメモリカードを用意しておき、このメモリカードを装着することにより、当該利用者の嗜好にあった演奏条件で楽曲を演奏するようにした技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特許第2808792号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、従来のカラオケシステムでは、楽曲毎にオリジナルのテンポレベルが設定されており、デフォルトの状態では、このオリジナルのテンポレベルで楽曲が演奏される。
ところで、近年の楽曲は昔の楽曲と比較して速いテンポレベルのものが増えている。このように速いテンポレベルで演奏される楽曲の場合、若い世代から中年世代まではオリジナルのテンポレベルに対応できるが、さらに年齢が高くなるとオリジナルのテンポレベルに対応できなくなることがある。そこで、従来のカラオケシステムはテンポレベルを調節するための手段を有しており、利用者にとってテンポレベルが速すぎた場合には、テンポレベルが遅くなるような調節を行っていた。
【0006】
しかしながら、高齢者にとってテンポレベルの変更操作は面倒なものであり、オリジナルのテンポレベルで無理を通して歌い続けてしまうことがあった。また、テンポレベルが歌唱者にとって速すぎるか否かは、楽曲の演奏が始まった後に初めて判明する事柄であり、テンポレベルの変更操作は歌唱中に行われることが殆どである。歌唱途中でテンポレベルが変更されると、楽曲を聴取している者が不自然さを感じるだけではなく、歌唱者がオリジナルのテンポレベルについてゆけないことを他の利用者に印象付けてしまう。
【0007】
このように、オリジナルのテンポレベルに歌唱者がついてゆけない場合には、歌唱の楽しさを十分に味わうことができないばかりでなく、歌唱者の自尊心を傷つけてしまうおそれもある。
【0008】
本発明は、上述した事情に鑑み提案されたもので、歌唱者の年齢に応じて適切なテンポレベルで楽曲を演奏することにより、歌唱の楽しさを十分に味わうことが可能なカラオケシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のカラオケシステムは、上述した目的を達成するため、以下の特徴点を有している。
すなわち、本発明のカラオケシステムは、利用者IDに関連付けて少なくとも年齢データを含む利用者情報が登録された利用者情報格納手段にアクセス可能であり、予め楽曲毎にデフォルト設定されたテンポレベルに代えて所定の範囲内で任意に変更設定されたテンポレベルにて演奏可能となっている。このカラオケシステムは、利用者ID取得手段と、利用者情報取得手段と、テンポレベル設定手段と、を備えている。利用者ID取得手段は、利用者がシステムログインした際に当該利用者の利用者IDを取得し、利用者情報取得手段は、利用者ID取得手段により取得した利用者IDに基づいて、利用者情報格納手段に格納された年齢データを取得し、テンポレベル設定手段は、利用者の年齢とテンポレベルとを紐付けて構成された年齢対応テンポレベル設定テーブルに基づいて、利用者情報取得手段で取得した年齢データに対応するテンポレベルを当該利用者のテンポレベルとして変更設定する、ことを特徴とする。
【0010】
また、本発明のカラオケシステムは、上述した構成に加えて、年齢対応テンポレベルデータ収集手段を、さらに備えることが可能である。年齢対応テンポレベルデータ収集手段は、利用者が歌唱を行った際に選択したテンポレベルと、当該利用者の年齢データとを収集する。そして、年齢対応テンポレベルデータ収集手段で収集したデータに基づき年齢対応テンポレベル設定テーブルを構成する。
【発明の効果】
【0011】
本発明のカラオケシステムによれば、利用者の年齢データを取得して、利用者の年齢データに対応するテンポレベルを当該利用者のテンポレベルとして変更設定する。したがって、歌唱者の年齢に応じて適切なテンポレベルで楽曲を演奏することができるので、歌唱の楽しさを十分に味わうことができる。また、楽曲の演奏開始時から、歌唱者の年齢に応じた適切なテンポレベルで楽曲が演奏されるため、他の利用者に違和感を与えず、歌唱者は自信を持って歌唱を行うことができる。
【0012】
また、利用者が歌唱を行った際に選択したテンポレベルと、当該利用者の年齢データとを収集して、テンポレベル設定テーブルを構成することにより、利用者の年齢と適切なテンポレベルとの関係をより一層正確に把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
<第1の実施形態>
以下、図面を参照して本発明のカラオケシステムの第1の実施形態を説明する。
本発明の第1の実施形態に係るカラオケシステムは、利用者IDに関連付けて少なくとも年齢データを含む利用者情報が登録された利用者情報格納手段にアクセス可能であり、予め楽曲毎にデフォルト設定されたテンポレベルに代えて所定の範囲内で任意に変更設定されたテンポレベルにて演奏する機能を有している。
【0014】
<カラオケシステムの概要>
図1は、本発明の第1の実施形態に係るカラオケシステムの構成を示すもので、図1(a)は通信ネットワークを用いてカラオケシステムを構成した場合の模式図、図1(b)はホスト装置の概略構成を示すブロック図である。また、図2は、顧客データベースの構成を示す説明図である。
【0015】
本発明の実施形態に係るカラオケシステムは、図1(a)に示すように、通信ネットワーク12を介して相互に接続されたホスト装置11と複数のカラオケ演奏端末13とを備えている。通信ネットワーク12は、公衆電話回線、専用電話回線、光通信回線、LAN等を用いることができるが、ネットワークに対する第三者の侵入やデータの傍聴及び改竄が困難であると共に、帯域を独占せず安価な通信網であるという点で、インターネットにより構成されるVPNを利用することが好ましい。
【0016】
<ホスト装置>
ホスト装置11は、図1(b)に示すように、送受信部21、制御手段22、データ処理手段23、利用者情報格納手段として機能する顧客データベース24、及び年齢対応テンポレベル設定テーブル25aを備えている。これらの構成要素のうち、少なくとも顧客データベース24、年齢対応テンポレベル設定テーブル25a、及びカラオケ演奏端末13により本発明の実施形態に係るカラオケシステムが構成される。
【0017】
<送受信部>
送受信部21は、各カラオケ演奏端末13との間でデータの送受信を行うための手段であり、通信ネットワーク12における通信方式の整合性を保つための通信回路やソフトウェアにより構成される。制御手段22は、ホスト装置11を統括的に制御するための手段であり、CPU及びその周辺機器を含んで構成され、CPU等がROM等に格納されたアプリケーションプログラムに従って動作することにより制御機能を発揮するようになっている。
【0018】
<データ処理手段/顧客データベース/年齢対応テンポレベル設定テーブル>
データ処理手段23は、顧客データベース24及び年齢対応テンポレベル設定テーブル25aにアクセスして、データの抽出、変更、追加を処理するためのプログラムからなる。顧客データベース24は、利用者毎に利用者情報が登録されたデータベースである。この顧客データベース24は、例えば図2に示すように、利用者毎に、利用者ID、氏名、セカンドネーム(例えば愛称)、住所、電話番号、生年月日(年齢データ)、性別、職業等が関連付けて構成されている。年齢対応テンポレベル設定テーブル25aは、図3に示すように、歌唱者の年齢とテンポレベルとを紐付けたテーブルデータにより構成されている。なお、図3に示す年齢対応テンポレベル設定テーブル25aにおいて、テンポレベルはオリジナルを「100」とした場合の相対値を示すものである。年齢の区分けやテンポレベルの値は、適宜変更して実施することができる。
また、後に詳述するが、カラオケ本体31には、年齢対応テンポレベル設定テーブル25aのコピーである年齢対応テンポレベル設定テーブル25bが格納される。
【0019】
<カラオケ演奏端末>
次に、カラオケ演奏端末13について説明する。図4は、カラオケ演奏端末の構成を示すブロック図である。
【0020】
カラオケ演奏端末13は、図4に示すように、カラオケ本体31、表示手段32、ミキシングアンプ33、スピーカ34、マイクロホン35、遠隔入出力端末36、及びID読取手段37を備えると共に、通信ネットワーク12を介してホスト装置11と接続されている。カラオケ本体31と表示手段32とは、有線方式又は無線方式により接続されている。また、ホスト装置11からカラオケ演奏端末13に対して、楽曲データ、更新楽曲データ、利用者データ(実年齢や生年月日等の年齢データを含む利用者情報)等が送信される。
【0021】
<遠隔入出力端末>
遠隔入出力端末36は、ユーザインタフェース機能を備えており、カラオケ本体31のローカル送受信手段51に対して有線方式又は無線方式によりデータの送受信を行うようになっており、データの送受信を行うための回路基板及びプログラムと、楽曲検索手段38として機能させるためのプログラムと、一時記憶領域であるRAM55とを備えている。ここで利用される無線方式としては、例えば近接無線通信技術であるirDAやbluetooth(登録商標)等を挙げることができる。また、ユーザインタフェース機能として、例えば液晶ディスプレイとタッチセンサとを積層した入出力用表示部(図示せず)を備えており、入出力用表示部に表示されるアイコンや文字列にタッチすることにより、楽曲の選択やデータの入力を行うようになっている。
【0022】
<ID読取手段>
ID読取手段37は利用者ID取得手段として機能するもので、利用者がカラオケ演奏端末13にログインする際に、利用者が所持するID媒体39から利用者IDを取得するための電子回路及びプログラムからなる。ID読取手段37で取得した利用者IDは、RAM43に一時的に記憶される。ID媒体39は、例えば、非接触型のICカード、携帯電話、携帯情報端末等からなり、利用者IDを記憶して、ID読取手段37との間でデータの送受信を行うことができるようになっている。
【0023】
<カラオケ本体>
カラオケ本体31は、バス54、中央制御手段41、ROM42、RAM43、利用者情報取得手段44、楽曲データベース46、映像データベース47、音楽曲出力手段48、再生制御手段49、予約管理手段50、ローカル送受信手段51、ネットワーク送受信手段52、及びテンポレベル設定手段53を備えている。なお、楽曲データベース46及び映像データベース47は、HDD45により構成される。
【0024】
<中央制御手段>
中央制御手段41は、カラオケシステムを総合的に制御するための手段であり、例えばCPU及びその周辺機器により構成されており、CPU等がROM42等に記憶されたアプリケーションプログラムに従って動作することにより、制御機能を発揮することができるようになっている。
【0025】
<ROM/RAM>
ROM42は、カラオケシステムを構成する各機器を制御するためのアプリケーションプログラムデータや数値データを記憶するための機器で、例えば半導体メモリ等で構成される。また、RAM43は、アプリケーションプログラムや種々のデータを一時的に読み込む一時記憶領域として機能するための機器で、例えば半導体メモリ等で構成される。なお、物理的な半導体メモリによりRAM43を構成するのではなく、ハードディスク記憶装置等を用いて仮想的なRAM43を構成してもよい。本実施形態では、RAM43に、予約待ち行列が格納されている。
【0026】
<利用者情報取得手段>
利用者情報取得手段44は、ネットワーク送受信手段52及び通信ネットワーク12を介してホスト装置11にアクセスし、利用者がカラオケシステムにログインした際に取得した利用者IDに基づいて、顧客データベース24に格納された利用者情報を取得するためのプログラムである。
【0027】
<HDD/楽曲データベース/映像データベース>
楽曲データベース46及び映像データベース47は、例えば大容量記憶装置であるHDD45に格納されている。
楽曲データベース46は、楽曲格納手段として機能するもので、演奏データ(MIDI(登録商標)データ)及び歌詞テロップデータが同期されて構成される楽曲データについて、楽曲コードと対応付けてそれぞれ格納したデータベースである。
【0028】
また、演奏データは各楽曲の演奏データをデジタル化したものであり、歌詞テロップデータは演奏データに同期された楽曲の歌詞文字データである。映像データベース47は、演奏される楽曲に対応した背景映像を、当該楽曲の楽曲IDに対応させた映像ファイルとして所定数格納したデータベースである。
さらに、HDD45には、ホスト装置11に格納された年齢対応テンポレベル設定テーブル25aのコピーである年齢対応テンポレベル設定テーブル25bが格納されている。この年齢対応テンポレベル設定テーブル25bは、カラオケ本体31とホスト装置11とが任意のタイミングで通信を行うことにより取得される。このように、年齢対応テンポレベル設定テーブル25aのコピーである年齢対応テンポレベル設定テーブル25bをカラオケ本体31のHDD45に格納することにより、テンポレベル設定手段53がテンポレベルの設定を行う毎にホスト装置11と通信を行う必要がなくなり、テンポレベルの設定処理を迅速に行うことができる。
【0029】
<音楽曲出力手段>
音楽曲出力手段48は、楽曲IDに基づいて楽曲データベース46から抽出された演奏データをデジタル再生すると共にアナログ変換してミキシングアンプ33に出力するための電子回路である。ミキシングアンプ33は、マイクロホン35から入力された歌唱者の歌唱音声と、音楽曲出力手段48から送出される演奏データとをミキシングすると共に、アンプ機能により増幅してスピーカ34より出力させるための手段である。なお、マイクロホンの数は1本に限られず、2本以上であってもよい。
【0030】
<再生制御手段>
再生制御手段49は、カラオケ演奏中に、楽曲データベース46から抽出された楽曲データのうちの歌詞テロップデータ(歌詞文字データ)を当該楽曲の演奏データに同期させて表示手段32に出力するための電子回路である。さらに、再生制御手段49は、遠隔入出力端末36を介した利用者からの操作指示による予約楽曲リストの表示等を表示手段32に表示させる機能も有している。
【0031】
<表示手段>
表示手段32は、カラオケ演奏時の映像、歌詞テロップ及び表示識別情報等を表示するための装置で、例えばCRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等により構成される。
【0032】
<予約管理手段>
予約管理手段50は、利用者により遠隔入出力端末36における楽曲検索手段38の機能を用いて選曲され、ローカル送受信手段51を介して送信された当該選曲者の利用者ID、及び選曲された楽曲IDを対応付けて予約待ち行列としてRAM43に格納し、管理するためのプログラムである。なお、楽曲選択の表示や予約待ち行列の表示は、遠隔入出力端末36の入出力用表示部(図示せず)及び表示手段32のいずれか一方、あるいは双方で行うことができる。
【0033】
<送受信手段>
ローカル送受信手段51は、遠隔入出力端末36との間でデータの送受信を行うための手段である。ネットワーク送受信手段52は、通信ネットワーク12を介してホスト装置11との間でデータの送受信を行うための手段であり、通信ネットワーク12における通信方式の整合性を保つための通信回路やソフトウェアにより構成される。
【0034】
<テンポレベル設定手段>
テンポレベル設定手段53は、年齢対応テンポレベル設定テーブル25bを参照し、利用者情報取得手段44で取得した年齢データに対応するテンポレベルを当該利用者のテンポレベルとして変更設定するためのプログラムである。
年齢対応テンポレベル設定テーブル25bを参照するタイミングは、例えば選曲時であるが、このタイミングに限定されずに、楽曲の演奏が開始されるまでの任意のタイミングで年齢対応テンポレベル設定テーブル25bを参照してもよい。なお、HDD45に年齢対応テンポレベル設定テーブル25bが格納されていない場合には、ホスト装置11と通信を行うことにより年齢対応テンポレベル設定テーブル25aを参照して、年齢データに対応するテンポレベルを取得する。
【0035】
<テンポレベルの設定手順>
次に、図5及び図6を参照して、本発明の実施形態に係るカラオケシステムを用いてテンポレベルを設定する処理を説明する。図5及び図6は、本発明の実施形態に係るカラオケシステムにおける年齢対応テンポレベル設定処理を説明するものであり、図5は利用者IDの取得処理を示すフローチャート、図6は選曲処理を示すフローチャートである。
【0036】
利用者IDの取得処理では、図5に示すように、利用者がカラオケシステムへログインする際に、ID媒体39に記憶された利用者IDをID読取手段37に読み取らせると、当該利用者IDが取得される(S1)。取得された利用者IDは、カラオケ本体31のRAM43に一時的に格納される。
【0037】
続いて、利用者情報取得手段44が、ネットワーク送受信手段52及び通信ネットワーク12を介してホスト装置11へアクセスし、システムログインした利用者IDに関して、顧客データベース24に格納された年齢データを含む利用者情報を取得する。取得された利用者情報は、カラオケ本体31のRAM43及び遠隔入出力端末36のRAM55に一時的に格納される(S2)。
【0038】
選曲処理では、図6に示すように、まず、利用者が遠隔入出力端末36を用いて、利用者IDをからめて任意の楽曲を選曲する(S11)。そして、選曲が確定されると(S12)、選曲者の利用者IDに基づいて当該選曲者の年齢を取得する(S13)。続いて、テンポレベル設定手段53が、カラオケ本体31の年齢対応テンポレベル設定テーブル25bを参照し、当該利用者の年齢に対応したテンポレベルを当該利用者のテンポレベルとして設定する(S14)。
【0039】
続いて、楽曲ID、選曲者の利用者IDに加え、テンポレベルを含めて予約待ち行列を作成してRAM43に格納する(S15)。この予約待ち行列は、例えば図7に示すような構成となっている。
【0040】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態に係るカラオケシステムについて説明する。図8は、本発明の第2の実施形態に係るカラオケシステムにおけるホスト装置の概略構成を示すブロック図である。
【0041】
本発明の第2の実施形態に係るカラオケシステムは、上述した第1の実施形態に係るカラオケシステムの構成に加えて、さらに、年齢対応テンポレベルデータ収集手段26を備えている。この年齢対応テンポレベルデータ収集手段26は、利用者が歌唱を行った際に選択したテンポレベルと、当該利用者の年齢データとを収集するためのプログラムからなる。具体的には、図8に示すように、ホスト装置11が年齢対応テンポレベルデータ収集手段26を備えており、この年齢対応テンポレベルデータ収集手段26が通信ネットワーク12を介して複数のカラオケ演奏端末13にアクセスして、利用者が歌唱を行った際に選択したテンポレベルと、当該利用者の年齢データとを収集するようになっている。
【0042】
第2の実施形態に係るカラオケシステムでは、年齢対応テンポレベル設定テーブル25aは、年齢対応テンポレベルデータ収集手段26で収集したデータに基づき更新される。なお、年齢対応テンポレベル設定テーブル25aの更新は、週1回、月1回、半年に1回等の任意のタイミングで実施される。
【0043】
<他の実施形態>
本発明のカラオケシステムを構成する機器や手段は上述したものに限定されず、カラオケシステムの利用目的等に応じて、必要な機器や手段のみの構成としたり、適宜他の機器や手段を付加したりすることができる。
また、各手段をそれぞれ別個のものとして構成するのではなく、複数の機能を統合した手段として構成してもよい。
さらに、顧客データベース24及び年齢対応テンポレベルデータ収集手段26をホスト装置11の構成要素とするのではなく、カラオケ演奏端末13の構成要素として、ローカルで顧客情報の管理及び年齢対応テンポレベルの取得に関する処理を行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るカラオケシステムの概略構成を示すブロック図。
【図2】本発明の実施形態に係るカラオケシステムで用いる顧客データベースの説明図。
【図3】本発明の実施形態に係るカラオケシステムで用いる年齢対応テンポレベル設定テーブルの説明図。
【図4】カラオケ演奏端末の構成を示すブロック図。
【図5】本発明の実施形態に係るカラオケシステムにおける年齢対応テンポレベル設定処理(利用者IDの取得処理)を示すフローチャート。
【図6】本発明の実施形態に係るカラオケシステムにおける年齢対応テンポレベル設定処理(選曲処理)を示すフローチャート。
【図7】本発明の実施形態に係るカラオケシステムで用いる予約待ち行列の説明図。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るカラオケシステムにおけるホスト装置の概略構成を示すブロック図。
【符号の説明】
【0045】
11 ホスト装置
12 通信ネットワーク
13 カラオケ演奏端末
21 送受信部
22 制御手段
23 データ処理手段
24 顧客データベース
25a 年齢対応テンポレベル設定テーブル(ホスト装置側)
25b 年齢対応テンポレベル設定テーブル(カラオケ本体側)
26 年齢対応テンポレベルデータ収集手段
31 カラオケ本体
32 表示手段
33 ミキシングアンプ
34 スピーカ
35 マイクロホン
36 遠隔入出力端末
37 ID読取手段
38 楽曲検索手段
39 ID媒体
41 バス
42 中央制御手段
43 ROM
44 RAM
45 利用者情報取得手段
46 楽曲データベース
47 映像データベース
48 音楽曲出力手段
49 再生制御手段
50 予約管理手段
51 ローカル送受信手段
52 ネットワーク送受信手段
53 テンポレベル設定手段
54 バス
55 遠隔入出力端末のRAM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者IDに関連付けて少なくとも年齢データを含む利用者情報が登録された利用者情報格納手段にアクセス可能であり、予め楽曲毎にデフォルト設定されたテンポレベルに代えて所定の範囲内で任意に変更設定されたテンポレベルにて演奏可能なカラオケシステムであって、
利用者ID取得手段と、利用者情報取得手段と、テンポレベル設定手段と、を備え、
前記利用者ID取得手段は、利用者がシステムログインした際に当該利用者の利用者IDを取得し、
前記利用者情報取得手段は、前記利用者ID取得手段により取得した利用者IDに基づいて、前記利用者情報格納手段に格納された年齢データを取得し、
前記テンポレベル設定手段は、利用者の年齢とテンポレベルとを紐付けて構成された年齢対応テンポレベル設定テーブルに基づいて、前記利用者情報取得手段で取得した年齢データに対応するテンポレベルを当該利用者のテンポレベルとして変更設定する、
ことを特徴とするカラオケシステム。
【請求項2】
年齢対応テンポレベルデータ収集手段を、さらに備え、
前記年齢対応テンポレベルデータ収集手段は、利用者が歌唱を行った際に選択したテンポレベルと、当該利用者の年齢データとを収集し、
前記年齢対応テンポレベルデータ収集手段で収集したデータに基づき前記年齢対応テンポレベル設定テーブルを構成する、
ことを特徴とする請求項1に記載のカラオケシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−36911(P2009−36911A)
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−199854(P2007−199854)
【出願日】平成19年7月31日(2007.7.31)
【出願人】(390004710)株式会社第一興商 (537)
【Fターム(参考)】