説明

カラオケ装置、カラオケサーバおよびカラオケシステム

【課題】カラオケ装置において高得点の歌唱を聞くことができるとともに順位に変化があった場合に歌唱者に報知するカラオケ装置を提供することカラオケ装置を提供する。
【解決手段】所定の曲の歌唱記録の送信要求を受信したか否かを確認する(S23)。歌唱記録の送信要求を受信した場合は(S23:Yes)、ハードディスク25の音声信号メモリに記憶しているその曲の歌唱記録を要求があったカラオケ装置1へ送信する(S24)。次に所定の曲の採点結果を受信した場合は(S25:Yes)、ハードディスク25に記憶している採点結果データベース40を参照し、その曲について採点結果の順位を取得し、採点結果を送信したカラオケ装置1へその順位を送信する(S26)。所定の曲の歌唱記録を受信した場合は(S27:Yes)、その歌唱記録をハードディスク25の音声信号メモリに記憶する(S28)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歌唱の採点を行うことができるカラオケ装置、カラオケサーバおよびカラオケシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カラオケ装置では、歌唱者が歌唱した音声信号を模範となる音声信号と比較するなどして、採点し、その採点結果を表示することが行われていた。特開2003−173194号公報(特許文献1)に開示されたカラオケ装置では、各カラオケ装置により入力された歌唱データが通信手段により集計センターに送信され、模範歌唱と時間的に分割された区間毎に音程、リズム、強弱などを比較し、予め定められた採点基準に従って採点が行われる。その採点された結果は、順位データやコメントと共に、歌唱者のカラオケ装置に送信されて画面上に表示される。
【特許文献1】特開2003−173194号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記文献に開示されたカラオケ装置では、歌唱者は、自己の歌唱の採点結果や順位を知ることはできるが、自分より上位あるいは高得点の歌唱を聞くことはできないという問題点があった。また、高い順位を獲得した後に、自分の順位が変化したか、あるいは自分の得点より高い得点の歌唱者が現れたかを知るにはカラオケ装置が設置されている場所へ行かなければならないという問題点があった。
【0004】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、カラオケ装置において高得点の歌唱を聞くことができるとともに順位に変化があった場合に歌唱者に報知するカラオケ装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的を達成するために、請求項1記載のカラオケ装置は、カラオケサーバと通信回線を介して接続され、そのカラオケサーバから送信される伴奏情報を受信する伴奏情報受信手段と、その伴奏情報受信手段により受信された伴奏情報に基づいて伴奏を発生する伴奏発生手段と、音声信号を入力する音声信号入力手段と、その音声信号入力手段に入力された音声信号と前記伴奏発生手段により発生された伴奏とを発音する発音手段と、前記音声信号入力手段に入力された音声信号に基づいて歌唱を採点する採点手段とを備え、前記採点手段により採点された採点結果により順位を取得する順位取得手段と、その順位取得手段により取得された順位が所定の順位以上である場合に前記音声信号入力手段に入力された音声信号をカラオケサーバへ通信回線を介して送信する音声信号送信手段と、複数のカラオケ装置から前記音声信号送信手段により送信され、カラオケサーバに記憶された音声信号の中から所望の音声信号の送信を要求する送信要求をカラオケサーバへ通信回線を介して送信する送信要求送信手段と、その送信要求送信手段により送信された送信要求に応じてカラオケサーバが送信した音声信号を通信回線を介して受信し再生する再生手段とを備えている。
【0006】
請求項2記載のカラオケ装置は、請求項1記載のカラオケ装置において、前記音声信号送信手段は、前記順位取得手段により取得された順位が1位である場合に送信するものである。
【0007】
請求項3記載のカラオケ装置は、請求項1または2記載のカラオケ装置において、前記音声信号入力手段に入力された音声信号のカラオケサーバへの送信の禁止を指示する操作子と、その操作子により音声信号の送信を禁止する指示がなされた場合は、前記音声信号入力手段に入力された音声信号のカラオケサーバへの送信を禁止する禁止手段とを備えている。
【0008】
請求項4記載のカラオケサーバは、複数のカラオケ装置と通信回線を介して接続されたものであり、前記複数のカラオケ装置の中の1のカラオケ装置に入力された音声信号に基づいて採点された採点結果に応じて順位を取得する順位取得手段と、その順位取得手段により取得された順位が所定の順位以上である場合に前記カラオケ装置から通信回線を介して送信される前記音声信号を受信する受信手段と、その受信手段により受信された音声信号を記憶する音声信号記憶手段と、前記複数のカラオケ装置の中の1のカラオケ装置から音声信号の送信要求を受信した場合に、前記音声信号記憶手段に記憶された音声信号を通信回線を介してその送信要求があったカラオケ装置へ送信する音声信号送信手段とを備えている。
【0009】
請求項5記載のカラオケサーバは、請求項4記載のカラオケサーバにおいて、前記受信手段は、前記順位取得手段により取得された順位が1位である場合に前記音声信号を受信するものである。
【0010】
請求項6記載のカラオケサーバは、請求項4または5記載のカラオケサーバにおいて、前記受信手段は、前記順位取得手段により取得された順位に応じて前記カラオケ装置へ前記音声信号の送信を要求し、その要求に応じて前記カラオケ装置が送信した前記音声信号を受信するものである。
【0011】
請求項7記載のカラオケサーバは、請求項4から6のいずれかに記載のカラオケサーバにおいて、前記順位取得手段により取得された順位に応じてその順位を取得した歌唱者のメールアドレスを記憶するメールアドレス記憶手段と、そのメールアドレス記憶手段に記憶されたメールアドレスに対応する順位が変化した場合に順位が変化したことを前記メールアドレスに送信するメール送信手段とを備えている。
【0012】
請求項8記載のカラオケサーバは、複数のカラオケ装置と通信回線を介して接続されたものであり、前記複数のカラオケ装置の中の1のカラオケ装置に入力された音声信号に基づいて採点された採点結果に応じて順位を取得する順位取得手段と、その順位取得手段により取得された順位に応じてその順位を取得した歌唱者のメールアドレスを記憶するメールアドレス記憶手段と、そのメールアドレス記憶手段に記憶された順位が変化した場合に順位が変化したことをその順位に対応するメールアドレスに送信するメール送信手段とを備えている。
【0013】
請求項9記載のカラオケサーバは、請求項7または8記載のカラオケサーバにおいて、前記メールアドレス記憶手段は、前記順位取得手段により取得された順位が1位である場合に、その順位を取得した歌唱者のメールアドレスを記憶するものである。
【0014】
請求項10記載のカラオケサーバは、請求項7または8に記載のカラオケサーバにおいて、前記メールアドレス記憶手段は、前記順位取得手段により取得された順位と、その順位に対応してその順位を取得した歌唱者のメールアドレスを記憶するものである。
【0015】
請求項11記載のカラオケサーバは、請求項4から11のいずれかに記載のカラオケサーバにおいて、前記順位取得手段により順位が取得された採点結果とその順位が取得された日である記録日とを記憶する記録日記憶手段と、その記録日記憶手段に記憶された記録日から所定の日数を経過した場合に、その記録日に対応する採点結果を消去する消去手段とを備えている。
【0016】
請求項12記載のカラオケシステムは、請求項1から3のいずれかに記載の複数のカラオケ装置と、請求項4から11のいずれかに記載のカラオケサーバ装置とが通信回線を介して接続されたものである。
【発明の効果】
【0017】
請求項1記載のカラオケ装置によれば、複数のカラオケ装置において採点された多数の採点結果の中から順位が付けられ、その中で高順位を獲得した歌唱の音声信号が記憶されるので、採点結果の良い優れた歌唱を記憶することができるという効果がある。また、カラオケサーバに記憶された音声信号を再生することができるので、高順位を獲得した歌唱を聴くことにより、自己の歌唱力を向上させる参考とすることができる。また、歌唱者に、高順位を獲得した歌唱以上の高得点を獲得して、自分の歌唱を公開しようという向上心を与え、カラオケをより興味深いものにすることができるという効果がある。
【0018】
請求項2記載のカラオケ装置によれば、請求項1記載のカラオケ装置の奏する効果に加え、音声信号送信手段は、順位取得手段により取得された順位が1位である場合に送信するので、複数の歌唱の音声信号を送信する場合に比べ、カラオケ装置における処理負担が少ない。また、他の歌唱者が聞く価値がある優れた歌唱の音声をカラオケサーバへ提供できるという効果がある。
【0019】
請求項3記載のカラオケ装置によれば、請求項1または2記載のカラオケ装置の奏する効果に加え、音声信号入力手段に入力された音声信号のカラオケサーバへの送信の禁止を指示する操作子と、その操作子により音声信号の送信を禁止する指示がなされた場合は、音声信号入力手段に入力された音声信号のカラオケサーバへの送信を禁止する禁止手段とを備えているので、高順位を獲得した場合であっても、歌唱者がその公開を希望しない場合には、その音声信号を公開しないようにすることができるという効果がある。
【0020】
請求項4記載のカラオケサーバによれば、多数の歌唱者の中から、採点結果に基づいて付けられる順位が高い歌唱の音声を記憶し、各カラオケ装置へ送信することができるので、各カラオケ装置において、高順位を獲得した歌唱を聞くことができる。したがって、高順位を獲得した歌唱者以外の歌唱者は、高順位を獲得した歌唱を聴くことにより、自己の歌唱力を向上させる参考とすることができる。また、歌唱者に、現在の高順位を獲得した者以上の高得点を獲得して、自分の歌唱を公開しようという向上心を抱かせカラオケをより楽しいものにすることができるという効果がある。
【0021】
請求項5記載のカラオケサーバによれば、請求項4記載のカラオケサーバの奏する効果に加え、受信手段は、順位取得手段により取得された順位が1位である場合に音声信号を受信するものであるので、最も聞く価値がある音声信号を少ない記憶容量で記憶することができるという効果がある。
【0022】
請求項6記載のカラオケサーバによれば、請求項4または5記載のカラオケサーバの奏する効果に加え、受信手段は、順位取得手段により取得された順位に応じてカラオケ装置へ音声信号の送信を要求し、その要求に応じてカラオケ装置が送信した音声信号を受信するものであるので、カラオケサーバにおいて受信する音声信号の順位を設定すればよく、各カラオケ装置毎に設定する必要がないという効果がある。
【0023】
請求項7記載のカラオケサーバによれば、請求項4から6のいずれかに記載のカラオケサーバの奏する効果に加え、順位取得手段により取得された順位に応じてその順位を取得した歌唱者のメールアドレスを記憶するメールアドレス記憶手段と、そのメールアドレス記憶手段に記憶されたメールアドレスに対応する順位が変化した場合に順位が変化したことをメールアドレスに送信するメール送信手段とを備えているので、歌唱者が順位を取得し、その後、順位が変化した場合に、その歌唱者に順位が変化したことを知らせることができる。このことにより、歌唱者にカラオケに対する興味をより増加させることができるという効果がある。
【0024】
請求項8記載のカラオケサーバによれば、順位が変化した場合に順位が変化したことをその順位に対応するメールアドレスに送信するメール送信手段を備えているので、順位を取得した歌唱者に、その順位が変化した場合に知らせることができる。したがって、カラオケに対する興味を増加させることができるという効果がある。
【0025】
請求項9記載のカラオケサーバによれば、請求項7または8記載のカラオケサーバの奏する効果に加え、メールアドレス記憶手段は、順位取得手段により取得された順位が1位である場合に、その順位を取得した歌唱者のメールアドレスを記憶するものであるので、少ない記憶容量でメールアドレスを記憶することができるとともに、1位を取得した歌唱者に、順位が変化した場合に知らせることができる。したがって、1位を取得し、その後高得点者が現れた場合などに知ることができるので、カラオケに対する興味を増加させることができる。
【0026】
請求項10記載のカラオケサーバによれば、請求項7または8に記載のカラオケサーバの奏する効果に加え、メールアドレス記憶手段は、順位取得手段により取得された順位と、その順位に対応してその順位を取得した歌唱者のメールアドレスを記憶するものであるので、順位を取得した歌唱者に、順位が変化した場合に順位が変化したことを知らせることができるので、カラオケに対する興味を増加させることができる。
【0027】
請求項11記載のカラオケサーバによれば、請求項4から11のいずれかに記載のカラオケサーバの奏する効果に加え、順位取得手段により順位が取得された採点結果とその順位が取得された日である記録日とを記憶する記録日記憶手段と、その記録日記憶手段に記憶された記録日から所定の日数を経過した場合に、その記録日に対応する採点結果を消去する消去手段とを備えているので、高順位を獲得した採点結果が所定日数後に消去され、その後に採点された採点結果が、高い順位を獲得することが容易になるので、カラオケに対する興味をより増加させることができるという効果がある。
【0028】
請求項12記載のカラオケシステムによれば、請求項1から3のいずれかに記載のカラオケ装置の奏する効果と、請求項4から11のいずれかに記載のカラオケサーバ装置の効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明のカラオケ装置1およびカラオケサーバ2が接続されるカラオケシステムを示すものである。このカラオケシステムは、各地に設置された多数のカラオケ装置1と、カラオケサーバ2と、カラオケ装置とカラオケサーバとを結ぶカラオケ通信網4と、カラオケサーバ2と携帯電話3とを結ぶ携帯電話網5とにより構成される。
【0030】
カラオケ装置1は、いわゆる通信カラオケであって、カラオケサーバ2から配信された楽曲データ(伴奏情報)や歌詞データを記憶し、歌唱者により選曲されると楽曲データと歌詞データが読出され、楽曲データに基づいて伴奏を自動演奏するとともに、その楽曲の進行に合わせて歌詞を表示する機能を有する。また、歌唱者の歌唱を採点する機能を有し、その採点結果により順位が付けられてその順位に応じてカラオケサーバ2にその歌唱記録を転送する。カラオケサーバ2は、曲毎に、上位の順位を獲得した歌唱の歌唱記録を記憶し、カラオケ装置1において、歌唱者の要求に応じてカラオケサーバ2からその歌唱記録を受信して再生する機能なども有する。
【0031】
カラオケサーバ2は、大容量かつ高性能のコンピュータにより構成され、各カラオケ装置1で伴奏として演奏される楽曲データや歌詞データや背景映像を多数記憶し、必要に応じて各カラオケ装置1へ配信する。また、楽曲毎に採点を行った歌唱者名やその採点結果などを記憶するデータベースを有し、各カラオケ装置1から、採点結果を受信すると順位取得し、カラオケ装置1へ送信する。また、順位が所定の順位より高い場合は、カラオケ装置1からその歌唱記録を受信して記憶し、カラオケ装置1から要求があった場合は、そのカラオケ装置1で再生するためにその歌唱記録を送信する。また、新たに採点結果を受信し、その採点結果によりそれまでの順位に変更があった場合は、順位が変更された歌唱者の携帯電話3にメールにより順位が変化したことを知らせる機能を有する。
【0032】
携帯電話3は、無線により通信を行う電話機であって、通話を行うことができるとともに、メッセージを送受するメール機能を有する。カラオケ通信網4は、光ファイバまたはISDNなどにより構成されるもので、カラオケサーバ2と各カラオケ装置1とが接続されるものである。携帯電話網5は、基地局と携帯電話1とは、無線により通信が行われ公衆回線であって、インターネットを利用したパケット通信により多量のデータ通信が可能である。
【0033】
図2は、カラオケ装置1の構成を示すブロック図である。カラオケ装置1は、コンピュータ10と、通信インターフェース11と、操作子12と、ディスプレイ13と、音源14と、マイクロフォン20と、A/D変換器15と、DSP16と、ハードディスク17と、アンプ18とスピーカ19とにより構成されている。
【0034】
コンピュータ10は、CPU10aとROM10bとRAM10cなどにより構成されるマイクロコンピュータであり、ROMbに記憶された制御プログラムに従って、カラオケ装置1の制御を行う。制御プログラムとしては、演奏プログラム10b1と採点プログラム10b2と図6に示すフローチャートの処理を実行するプログラムなどが記憶されている。演奏プログラム10b1は、カラオケの伴奏や歌詞表示を実行するもので、楽曲データに従って、設定されているテンポに応じて、音源14に伴奏を行うように音色指定や、音符に対応する楽音の発生または停止の指示を行う。また、ディスプレイ13にその曲の歌詞を順次表示し、伴奏の進行に合わせて歌詞の色を順次変化するなどの制御を行う。採点プログラム10b2は、歌唱者が歌唱の採点を希望した場合には、その歌唱を模範演奏と比較するなどして採点を行う。歌唱と模範演奏とを比較する際には、DSP16が検出した音声信号のピッチやレベルが参照される。また、このコンピュータ10は、図示しない年月日をカウントするカレンダー機能を有する。
【0035】
通信インターフェース11は、カラオケ通信網4を介してカラオケサーバ2が配信する楽曲データや歌詞データや背景画像データなどを受信する。受信した楽曲データや歌詞データや背景画像データは、ハードディスク17に記憶される。また、コンピュータ10が、歌唱者の歌唱を採点した場合は、通信インターフェース11を介して、その採点結果を、カラオケサーバ2へ送信する。カラオケサーバ2は、受信した採点結果に基づいて、順位を決定し、決定した順位をその採点結果を送信したカラオケ装置1へ送信し、通信インターフェースは、その順位を受信する。受信した順位が1位の場合には、ハードディスク17に記憶された歌唱記録が、通信インターフェース11によりカラオケサーバ2へ送信される。
【0036】
操作子12は、歌唱者により操作される各種操作子であり、カラオケ装置1の本体に一部備えられると共に、リモコン(図示なし)にも備えられている。ディスプレイ13に表示されるアイコンを、同じく表示されているカーソルをリモコンなどにより移動操作し、選曲や、演奏テンポの設定、音程の設定、音量の設定、リバーブなどの音響効果の設定や、文字の入力などを行うことができるものである。
【0037】
ディスプレイ13は、液晶またはCRTなどにより構成される表示器であって、選曲時には、選曲操作された選曲番号と曲名等を表示し、演奏中は、伴奏の演奏に合わせて背景画像と共に歌詞を表示し、曲の進行に合わせて色を変えることにより、歌うべき歌詞のタイミングを表示する。また、採点が行われた場合には、得点および順位などを表示するとともに、演奏を公開するか否かなどを選択するアイコンとカーソルを表示する。
【0038】
音源14は、伴奏音を発生するものであって各種楽器音などの楽音波形を記憶し、楽曲データが示す音色と音高と音量と発生するタイミングに応じて楽音波形を読出してデジタルの伴奏楽音を発生する。A/D変換器15は、マイクロフォン20により入力された音声信号を所定のサンプリング周波数(例えば、44.1kHz)でアナログ信号からデジタル信号(PCM)に変換する。
【0039】
DSP16は、デジタル・シグナル・プロセッサであり、デジタル信号に変換された音声信号および音源14により形成された伴奏信号それぞれにリバーブなどの音響効果を付与し、効果が付与された音声信号と、伴奏信号とを合成して出力する。以下、音声信号と伴奏信号とが合成された信号を歌唱記録という。また、歌唱の採点を行う場合には、歌唱者により入力された音声信号のピッチやレベルを検出し、コンピュータ10へこれらの情報を送信する。
【0040】
また、カラオケサーバ1に記憶された各曲の記録保持者の歌唱の試聴が要求された場合は、カラオケサーバ1から歌唱記録である音声信号が送信され、このDSP16により再生できるようにデータを処理し、アンプ18へ送信する。
【0041】
ハードディスク17は、楽曲データ17a、歌詞データ17bおよび背景画像データ17cを記憶する大容量メモリであり、通信インターフェース11を介してカラオケサーバ2から配信されたこれらのデータは、このハードディスク17に記憶される。歌唱者により選曲されると選曲された楽曲に対応する楽曲データ17aと歌詞データ17bとが読出され、楽曲データ17aに基づいて伴奏が演奏されるとともに、ディスプレイ13に背景画像データ17cに基づいて背景画像が表示されるとともに歌詞データ17bに基づいて歌詞が表示される。また、歌唱者が採点を希望した場合には、歌唱者が歌唱により発声した音声と音源14が発声した伴奏とが合成されて、歌唱記録として音声信号メモリ17dに記憶される。
【0042】
アンプ18は、デジタルアンプであって、DSP16により出力された伴奏および音声を増幅し、スピーカ19を駆動し、スピーカ19は、楽音を放音するものである。
【0043】
図3は、カラオケサーバ2のブロック図である。カラオケサーバ2は、CPU21と、ROM22とRAM23と通信インターフェース24とハードディスク25とキーボード26とディスプレイ27とにより構成される。CPU21は、高性能なマイクロプロセッサであり、ROM22に記憶されたプログラムに従って各種制御を行う。RAM23は、CPU21がプログラムを実行する際に、ワークエリアとして利用する一時記憶メモリである。通信インターフェース24は、カラオケ通信網4を介してカラオケ装置1と通信を行うインターフェースと携帯電話にメールを送信するインターフェースとを有する。
【0044】
ハードディスク25は、大容量の不揮発性メモリであり、採点結果データベース40と音声信号メモリ41とを有する。採点結果データベース40は、各カラオケ装置1において行われた歌唱の採点を集中管理するものであり、詳細は後述する。音声信号メモリ41は、採点の結果、最高得点(1位)を獲得した歌唱を記録するメモリで、最高得点であることを確認すると、カラオケサーバ2から、その採点結果を送信したカラオケ装置1へ、その採点結果に対応する歌唱の音声信号を送信する送信要求が送信される。この送信要求に応じて音声信号を受信した場合は、その音声信号はこの音声信号メモリ41に記憶される。各カラオケ装置において、これらの歌唱の試聴の要求があった場合には、この音声信号メモリ41から読出されて、要求があったカラオケ装置1へ送信され、そのカラオケ装置1により再生される。
【0045】
キーボード26は、コンピュータ用のキーボードであって、英数文字に対応するキーを有し、カラオケサーバ2に情報を入力したり、プログラムの実行、停止を指示することができる。ディスプレイ27は、液晶等の表示器であって、キーボード26を用いて文字を入力する場合には、その文字が表示されたり、実行中のプログラムの進捗状況などが表示される。
【0046】
図4は、カラオケサーバ2に備えられたハードディスク25に記憶される採点結果データベース40を示すものである。このデータベース40には、選曲番号40a毎に、最高得点40b、その最高得点が記録された年月日40c、その記録を出した記録保持者の名前40d、その記録保持者へのメールアドレス40eおよびその記録を出した歌唱が記憶されているか否かを示す歌唱記録40fを記憶している。例えば、選曲番号40aが001番の曲については、これまでの最高得点40bは、984点(ここでは、1000点満点とする)であり、その記録が出された年月日40cは、2004年2月25日であり、記録保持者40dは、山本○△さん・・・というように記録されている。この記録日は、採点が行われて順位が取得された日である。カラオケサーバ2は、この記録日が30日を経過した場合に、この記録日に対応する選曲番号のデータを消去する。こうすることにより、最高得点の採点結果が30日後に消去され、その30日後には、他の歌唱者が、高い順位を獲得しやすくなり、結果として記録保持者が変化しやすくなる。
なお、この図においては、最高得点者のみのデータが示されているが、2位以下についても同様に、歌唱記録以外のデータが記憶されている。歌唱記録は、音声を記録するものであるので、かなり大きな記憶容量を必要とするが、歌唱者の名前、採点結果、メールアドレスは、大きなメモリ容量を必要としないので、採点を行った歌唱者全員のこれらのデータを記録しても、それほど大きな記憶容量にはならない。したがって、新たに採点された得点により、データベースに記憶されているデータに基づいて順位を付けることができるとともに、順位に変動があった場合に、1位だけでなく例えば上位3位までの歌唱者に、順位が変化した場合にメールにより順位が変化したことを知らせることができる。
【0047】
次に、図5および図6を参照して上述したカラオケ装置1の動作について説明する。図5は、カラオケ装置1における操作画面であり、図6は、カラオケ装置1のコンピュータ10が実行する処理を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理では、まず歌唱者により選曲が行われ、その曲の最高得点を取得し歌唱がカラオケサーバに記録されている場合には、その歌唱記録を試聴することができる。つぎに、カラオケ演奏をスタートし、採点を希望して、1位を取得した場合には、その歌唱がカラオケサーバ2に送信する処理が行われる。
【0048】
まず、歌唱者は歌手名や曲名などから検索を行って歌唱する曲を選曲し、その曲の選曲番号をカラオケ装置1に入力する(S1)。カラオケ装置1は、選曲された選曲番号をカラオケ通信網4を介してカラオケサーバ2へ送信する(S2)。この選曲番号に対応する曲を歌唱した歌唱の中の最高得点と、その歌唱が記録されているか否かがカラオケサーバ2から送信され、これを受信する(S3)。歌唱記録が記録されているか否かを確認し(S4)、記録されている場合には(S4:Yes)歌唱者がその歌唱を試聴する否かを問い合わせる表示を行い(S5)、歌唱者がいずれを選択するかを確認する(S6)。
【0049】
図5(a)は、選曲を行った結果ディスプレイ13に表示される表示例を示すもので、選曲番号001が指定され、曲名「お手やわらかに」と表示され、現時点での最高得点が「984点」であることが示されている。同時にこの最高得点を出した歌唱記録が記憶されていて、この歌唱記録を試聴するか否かを問い合わせるアイコン「はい」31aおよび「いいえ」31bが表示されている。
【0050】
ここで、歌唱者がアイコン「はい」31aを選択した場合(S6:Yes)、カラオケサーバへ、その歌唱記録を送信するように要求する(S7)。この要求により、カラオケサーバ2から歌唱記録が送信され、スピーカ19により発音される。以上の処理により、各カラオケ装置1において、カラオケサーバ2が記憶している各曲の採点が1位の歌唱を試聴することができる。
【0051】
この試聴を終了した場合、またはアイコン「いいえ」31bが指定された場合(S6:No)または、S4の確認処理において歌唱記録がないと判断された場合は、歌唱の採点をするか否かを設定するアイコン「はい」32a、「いいえ」32bが表示される(S8)。「はい」32aが選択された場合には、採点が行われるとともに、伴奏と歌唱が合成されてハードディスク17に記録され、「いいえ」32bが、選択された場合には、採点および記録は行われない。
【0052】
つぎに「スタート」33aおよび「キャンセル」33bが表示される。「スタート」は、選曲した曲の演奏の開始を指示するもので、キャンセルは、この曲の演奏を止めて、つぎの曲を選択するためのものである。「スタート」33aが指示されたか否かを確認し(S9)、「スタート」33aが指定された場合(S9:Yes)は、カラオケ演奏が開始され、「キャンセル」33bが指定された場合(S9:No)は、カラオケ演奏は行われずに、S1の処理に戻り、次の曲選択が行われる。カラオケ演奏が開始された場合は、音源14により伴奏が自動演奏されるとともに、ディスプレイ13に歌詞が表示され、演奏の進行に合わせて歌詞の色が変化される。歌唱者が、採点を行うように設定した場合には、音源14により発生された伴奏と、歌唱者の音声とが合成されて、ハードディスク17に歌唱記録として記憶される。
【0053】
カラオケ演奏が終了すると(S10:Yes)、S8の処理において「採点する」を選択したか否かを確認する(S11)。「採点する」を選択しなかった場合(S11:No)は、S1の処理へ進み、「採点する」を選択した場合(S11:Yes)は、採点結果をカラオケサーバ2へ送信する(S12)。その採点結果に基づいて、カラオケサーバ2は、その時点までのその曲を歌唱した採点結果から順位を付けカラオケ装置1へその順位を送信する。カラオケ装置1は、その順位を受信し(S13)、ディスプレイ13に表示する。つぎに、カラオケサーバから音声信号の送信要求を受信したかを確認する(S14)。カラオケサーバ2は、採点結果の順位が1位である場合には、その採点結果を送信したカラオケ装置1へ、その採点結果を取得した歌唱の音声信号の送信を要求する送信要求を送信する。カラオケ装置1は、その送信要求を受信した場合は(S14:Yes)、歌唱者にその歌唱を公開するか否かを問い合わせる表示を行う(S15)。ここで、歌唱者が公開することを選択した場合(S14:Yes)は、ハードディスク17に記憶された歌唱記録をカラオケサーバ2に送信する。S14の処理において、送信要求を受信しなかった場合(S14:No)、S16の処理において歌唱者が歌唱記録の公開を希望しない場合には、つぎに、その歌唱を行った歌唱者の名前とメールアドレスを入力し、カラオケサーバ2に送信し(S18)、S1の処理へ戻る。
【0054】
図5(b)は、採点を行うように「はい」32aを選択して歌唱を終了したときディスプレイ13に表示される表示例を示すものである。この例では、得点が986点で、これまでの最高得点であり、順位が1となった場合を示している。この場合には、記憶された演奏を公開するか否かを指定するアイコン「はい」34a、「いいえ」34bおよび、名前を記入するエリア35(イチローと入力されている)、メールアドレスを記入するエリア36が表示される。名前とメールアドレスをリモコン等に備えられているテンキーなどにより入力する。
【0055】
図7は、上記カラオケ装置1における処理に対応するカラオケサーバ2における処理をフローチャートで示したものである。まず、カラオケ通信網4を介していずれかのカラオケ装置1から選曲番号を受信したか否かを確認する(S21)。選曲番号を受信した場合は(S21:Yes)採点結果データベースを参照して、受信した採点結果の順位を取得し、その順位を採点結果の送信を行ったカラオケ装置1へ送信する(S22)。選曲番号を受信していない場合(S21:No)および順位を送信した場合は、次に所定の曲の歌唱記録の送信要求を受信したか否かを確認する(S23)。歌唱記録の送信要求を受信した場合は(S23:Yes)、ハードディスク25の音声信号メモリに記憶しているその曲の歌唱記録を要求があったカラオケ装置1へ送信する(S24)。歌唱記録の送信要求を受信していない場合(S23:No)および歌唱記録の送信を行った場合は、次に所定の曲の採点結果を受信したか否かを確認する(S25)。採点結果を受信した場合は(S25:Yes)、ハードディスク25に記憶している採点結果データベース40を参照し、その曲について採点結果の順位を取得し、採点結果を送信したカラオケ装置1へその順位を送信する(S26)。つぎにその順位が1位であるか否かを確認し(S27)、1位である場合は(S27:Yes)、その採点結果を送信したカラオケ装置1へ、その採点結果を取得した歌唱の歌唱記録(音声信号)の送信を要求する送信要求を送信する(S28)。S25の処理で、採点結果を受信していない場合(S25:No)、S27の処理で1位でない場合(S27:No)および送信要求を送信した場合は、送信要求に応じてカラオケ装置1が送信した歌唱記録を受信したか否かを確認する(S29)。
【0056】
歌唱記録を受信した場合は(S29:Yes)、その歌唱記録をハードディスク25の音声信号メモリに記憶する(S30)。歌唱記録を受信していない場合(S29:No)およびハードディスク25に音声信号を記憶した場合は、つぎに歌唱者の名前とメールアドレスを受信してデータベース40の選曲番号に対応する、最高点40b、記録日40c、名前(記録保持者)40d、、メールアドレス40eを書き換えるとともに、歌唱記録40fを「有と」書き込む(S31)。記録日は、コンピュータ10が有するカレンダー機能により、年月日が参照される。
【0057】
次に、記録保持者が変化した否かを確認する(S32)。記録保持者が変化した場合には(S32:Yes)、前の記録保持者にメールを送信し、記録保持者が変化したことを知らせる(S33)。記録保持者が変化していない場合(S32:No)および前記録保持者にメールを送信した場合は、コンピュータ10が有するカレンダー機能を参照し年月日が変化したか否かを確認する(S34)。カレンダー機能は、時刻を計時し、午前0時に日付を1日進めるものである。年月日が変化した場合は(S34:Yes)、採点結果データベースの曲毎に全順位について、記録日から30日以上経過しているか否か確認し(S35)、30日以上経過している場合には(S35:Yes)、その順位に対応する得点、記録日、記録保持者名、メールアドレス歌唱記録の有無、歌唱記録有りの場合にはおの歌唱記録を消去し、消去されない順位のデータを順次繰り上げる(S36)。S35の判断処理に置いて30日を経過していない場合には、消去されない。
【0058】
全曲についての処理が行われたか否かが確認され(S37)、全曲についての処理が終了した場合には(S37:Yes)S21の処理へ進み、全曲についての処理が終了していない場合には(S37:No)つぎの曲についてのデータが処理される。
【0059】
図5に示す例では、選曲番号001の曲の1位の記録保持者が変更されたので、それまでの記録保持者(図の場合は、山本○△さん)に、記録が破られた旨を携帯電話のメールにより通知する。また、データベース40の、選曲番号001について、最高点40bを986点に、記録日40cを、記録された年月日に、記録保持者40dを新たな歌唱者に、メールアドレスを新たな歌唱者のメールアドレスに更新し、歌唱記録を受信した場合には、歌唱記録40fを有りと記憶する。
【0060】
以上、実施例に基づいて説明したように、カラオケ装置において、採点された結果、最高点(1位)を獲得した場合には、そのカラオケ演奏が記憶され、他の歌唱者は、この演奏を試聴することができる。したがって、他の歌唱者は、どのように歌唱すれば高得点を得られるかを把握することができるとともに、高得点を獲得した場合には、公開されるので、よりカラオケを利用する楽しみが増加する。また、一度、高得点を獲得した歌唱者には、、その後、その高得点を越える歌唱が行われて順位が変化した場合に、順位が変化したことがメールにより通知されるので、歌唱者は、歌唱力をつけて再度挑戦してみようという向上心を高めることになるなどの効果を期待することができる。
【0061】
以上、上記実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は、上記実施例に何ら限定されるものでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【0062】
例えば、上記実施例では、複数のカラオケ装置とカラオケサーバとは、カラオケ通信回線により接続されているものとしたが、一つのカラオケ装置とカラオケサーバとが一体となっていて、一つのコンピュータ(CPU)により制御されるものとしてもよい。
【0063】
また、上記実施例では、歌唱記録をPCMに符号化して記憶するものとしたが、カラオケ装置において、所定の圧縮方法(例えば、MPEG)で圧縮し、カラオケサーバでは、圧縮した演奏データを記憶するようにしてもよい。このようにすることにより、少ない記憶容量で多数の演奏データを記憶することができる。
【0064】
また、上記実施例では、歌唱記録として歌唱者の音声を記憶するものとしたが、音声に加えて、歌唱者の映像を記憶するようにしてもよい。例えば、カラオケ装置にデジタルビデオカメラを備え、歌唱者が歌唱している様子を撮影し、デジタルビデオ信号としてカラオケサーバに記憶し公開する、あるいはデジタルカメラを備え、静止画像をカラオケサーバに記憶して公開してもよい。
【0065】
また、上記実施例では、歌唱者が採点を行うように指示した場合に、演奏が記憶され、1位を獲得した場合に、その演奏を公開するか否かを歌唱者が選択できるようにしたが、歌唱を開始する前に、記録するか否かを選択できるようにしてもよい。
【0066】
また、上記実施例では、歌唱者の歌唱をカラオケ装置で採点し、採点結果をカラオケサーバに送るようにしたが、カラオケ装置は、歌唱記録をカラオケサーバに送信し、カラオケサーバが採点を行うようにしてもよい。
【0067】
また、上記実施例では、カラオケサーバにより、採点結果に基づいて順位を付け、その順位が1位である場合に、その採点結果を送信したカラオケ装置にその採点結果に対応する歌唱記録の送信を要求する送信要求を送信し、カラオケ装置は、送信要求を受信した場合に、歌唱記録をカラオケサーバに送信するようにしたが、カラオケサーバは、その採点結果を送信したカラオケ装置に順位を知らせ、カラオケ装置がその受信した順位を判断して、その判断結果に応じて歌唱記録をカラオケサーバへ送るようにしてもよい。
【0068】
また、上記実施例では、順位が1位である場合にのみ、演奏データをカラオケサーバで記憶し、各カラオケ装置での再生を可能としたが、複数の上位、例えば1位から3位まで、の歌唱を試聴できるようにしてもよい。
【0069】
また、上記実施例では、カラオケサーバに記憶された歌唱記録は、カラオケ装置において、試聴することができるものとしたが、インターネットを介してパーソナルコンピュータで試聴できるようにしてもよい。
【0070】
また、上記実施例では、カラオケ装置において歌唱記録を試聴する場合は、カラオケ装置に備えられているスピーカにより再生するものとしたが、カラオケ装置に無線LAN(Local Area Network)またはIrDA(Infrared Data Association:赤外線を利用した近距離通信方式)などの通信機能を備え、その通信機能を介してリモコン装置や、リモコン機能を備えた携帯電話や、パーソナルコンピュータや、PDA(Personal Digital Assistance:個人用携帯端末)などによりイヤホンやヘッドホンで試聴できるようにしてもよい。このようにすることにより、カラオケ装置のスピーカを使用して歌唱を行っている間に、別の人は、これらの装置を利用して歌唱記録を試聴することができる。
【0071】
また、上記実施例では、カラオケサーバは、携帯電話網を介して携帯電話へメール送信するものとしたが、インターネットを介してメールを指定されたパソコンへ送信するようにしてもよい。
【0072】
また、上記実施例では、歌唱者がメールアドレスをテンキーなどの操作子で入力するものとしたが、カードに名前やメールアドレスが記憶されていて、そのカードをカードリーダが読み込むようにしてもよい。また、一度名前、ID番号、メールアドレスなどが登録
されていれば、以降はID番号などを登録すれば、その都度メールアドレスを入力する必要はない。
【0073】
また、上記実施例では、データベースに記憶されている期間を記録日から30日としたが、この期間は、30日に限らず、これより短くてもよいし、長くてもよい。また、この期間を曲毎に設定できるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明のカラオケシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】カラオケ装置の構成を示すブロック図である。
【図3】カラオケサーバの構成を示すブロック図である。
【図4】カラオケサーバが記憶する採点結果データベースを示す図である。
【図5】カラオケ装置の表示器における表示例を示す図である。
【図6】カラオケ装置における処理を示すフローチャートである。
【図7】カラオケサーバにおける処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0075】
1 カラオケ装置
2 カラオケサーバ(記憶手段)
3 携帯電話
10 コンピュータ
10b ROM
10b1 演奏プログラム
10b2 採点プログラム(採点手段)
11 通信インターフェース(伴奏情報受信手段、送信手段、受信手段)
14 音源(伴奏発生手段)
17 ハードディスク
19 スピーカ(発音手段)
20 マイクロフォン(音声信号入力手段)
24 通信インターフェース(音声信号送信手段、受信手段)
25 ハードディスク(音声信号記憶手段)
34a、34b 操作子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カラオケサーバと通信回線を介して接続され、そのカラオケサーバから送信される伴奏情報を受信する伴奏情報受信手段と、その伴奏情報受信手段により受信された伴奏情報に基づいて伴奏を発生する伴奏発生手段と、音声信号を入力する音声信号入力手段と、その音声信号入力手段に入力された音声信号と前記伴奏発生手段により発生された伴奏とを発音する発音手段と、前記音声信号入力手段に入力された音声信号に基づいて歌唱を採点する採点手段とを備えたカラオケ装置において、
前記採点手段により採点された採点結果により順位を取得する順位取得手段と、
その順位取得手段により取得された順位が所定の順位以上である場合に前記音声信号入力手段に入力された音声信号をカラオケサーバへ通信回線を介して送信する音声信号送信手段と、
複数のカラオケ装置から前記音声信号送信手段により送信され、カラオケサーバに記憶された音声信号の中から所望の音声信号の送信を要求する送信要求をカラオケサーバへ通信回線を介して送信する送信要求送信手段と、
その送信要求送信手段により送信された送信要求に応じてカラオケサーバが送信した音声信号を通信回線を介して受信し再生する再生手段とを備えていることを特徴とするカラオケ装置。
【請求項2】
前記音声信号送信手段は、前記順位取得手段により取得された順位が1位である場合に送信するものである請求項1記載のカラオケ装置。
【請求項3】
前記音声信号入力手段に入力された音声信号のカラオケサーバへの送信の禁止を指示する操作子と、
その操作子により音声信号の送信を禁止する指示がなされた場合は、前記音声信号入力手段に入力された音声信号のカラオケサーバへの送信を禁止する禁止手段とを備えていることを特徴とする請求項1または2記載のカラオケ装置。
【請求項4】
複数のカラオケ装置と通信回線を介して接続されたカラオケサーバにおいて、
前記複数のカラオケ装置の中の1のカラオケ装置に入力された音声信号に基づいて採点された採点結果に応じて順位を取得する順位取得手段と、
その順位取得手段により取得された順位が所定の順位以上である場合に前記カラオケ装置から通信回線を介して送信される前記音声信号を受信する受信手段と、
その受信手段により受信された音声信号を記憶する音声信号記憶手段と、
前記複数のカラオケ装置の中の1のカラオケ装置から音声信号の送信要求を受信した場合に、前記音声信号記憶手段に記憶された音声信号を通信回線を介してその送信要求があったカラオケ装置へ送信する音声信号送信手段とを備えていることを特徴とするカラオケサーバ。
【請求項5】
前記受信手段は、前記順位取得手段により取得された順位が1位である場合に前記音声信号を受信するものである請求項4記載のカラオケサーバ。
【請求項6】
前記受信手段は、前記順位取得手段により取得された順位に応じて前記カラオケ装置へ前記音声信号の送信を要求し、その要求に応じて前記カラオケ装置が送信した前記音声信号を受信するものであることを特徴とする請求項4または5に記載のカラオケサーバ。
【請求項7】
前記順位取得手段により取得された順位に応じてその順位を取得した歌唱者のメールアドレスを記憶するメールアドレス記憶手段と、
そのメールアドレス記憶手段に記憶されたメールアドレスに対応する順位が変化した場合に順位が変化したことを前記メールアドレスに送信するメール送信手段とを備えていることを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載のカラオケサーバ。
【請求項8】
複数のカラオケ装置と通信回線を介して接続されたカラオケサーバにおいて、
前記複数のカラオケ装置の中の1のカラオケ装置に入力された音声信号に基づいて採点された採点結果に応じて順位を取得する順位取得手段と、
その順位取得手段により取得された順位に応じてその順位を取得した歌唱者のメールアドレスを記憶するメールアドレス記憶手段と、
そのメールアドレス記憶手段に記憶された順位が変化した場合に順位が変化したことをその順位に対応するメールアドレスに送信するメール送信手段とを備えていることを特徴とするカラオケサーバ。
【請求項9】
前記メールアドレス記憶手段は、前記順位取得手段により取得された順位が1位である場合に、その順位を取得した歌唱者のメールアドレスを記憶するものであることを特徴とする請求項7または8に記載のカラオケサーバ。
【請求項10】
前記メールアドレス記憶手段は、前記順位取得手段により取得された順位と、その順位に対応してその順位を取得した歌唱者のメールアドレスを記憶するものであることを特徴とする請求項7または8に記載のカラオケサーバ。
【請求項11】
前記順位取得手段により順位が取得された採点結果とその順位が取得された日である記録日とを記憶する記録日記憶手段と、
その記録日記憶手段に記憶された記録日から所定の日数を経過した場合に、その記録日に対応する採点結果を消去する消去手段とを備えていることを特徴とする請求項4から10のいずれかに記載のカラオケサーバ。
【請求項12】
請求項1から3のいずれかに記載の複数のカラオケ装置と、請求項4から11のいずれかに記載のカラオケサーバ装置とが通信回線を介して接続されたカラオケシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−18156(P2006−18156A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−197968(P2004−197968)
【出願日】平成16年7月5日(2004.7.5)
【出願人】(396004833)株式会社エクシング (394)
【Fターム(参考)】