説明

カーテンレール

【課題】カーテンレールを合成樹脂で形成したとしても、アルミニウムによる場合におけるような可塑性、即ち曲げたときその曲げた形状をそのまま残す性質が得られ、窓の上辺等に曲がりがある場合にもその曲がりに沿った曲がりを与えてもその曲がりをそのまま残す可塑性が得られるカーテンレール2uを提供できるようにする。
【解決手段】カーテンレール2uの被接着面16と別の部分に、カーテンレール2u自身の長手方向における少なくとも一部のエリアに、カーテンレール自身を曲がり易くするその長手方向と交差する向きの可塑性付与溝20を、上記長手方向に沿って複数個20、20、・・・配設する。
カーテンレール2uは材料としてアルミニウム系金属或いは合成樹脂を用いるのが好適である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の窓部等に日除け等のためにカーテンを装着するために設けるカーテンレールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車内に差し込む強烈な太陽光線を遮ったり、車内のプライバシーを守るために、自動車の窓部にカーテンレールを介してカーテンを装着するということが普及しつつある(引用文献1:特開平10−43041号公報)。
図4はそのようなカーテンレールの一つの従来例の概略を示す斜視図であり、図5(A)〜(C)はカーテンレールの従来例(22)の具体的構成を示すものであり、(A)は上側のカーテンレールの外観を示す斜視図、(B)はカーテンレールの底面図、(C)は(B)のC−C線視断面図である。
【0003】
図4、図5において、22u、22dはカーテンレールで、22uは自動車等の窓枠の上辺に取り付けられるカーテンレール、22dは下辺の取り付けられるカーテンレールであるが、従来においては、カーテンレール22uと22dとは同じ構造であったので、図4では上のカーテンレール22uのみを示し、以後の説明もカーテンレール22uについてのみ行うこととする。
カーテンレール22uは、その内部に長手方向に沿って一端から他端に至るランナー案内空間6を有する。8はカーテンレール22uの肉部に一端から他端に渡って形成されたランナー中間部慴動溝で、ランナー案内空間6を外部に開口させる。8aはランナー中間部慴動溝8の一部に形成されたランナー端部挿通孔である。8bはこのランナー端部挿通孔8aを閉塞する閉塞栓であり、通常使用時にカーテン12が外れるおそれがないようにするためのものである。
【0004】
10、10、・・・はランナーで、棒状の中間部の両端に球状の大径部10a、10bを形成してなり、一方の大径部10aが上記ランナー端部挿通孔8aに通されて上記ランナー案内空間6に納められ、棒状の中間部がランナー中間部慴動溝8を通った状態で慴動可能な状態にされる。
そして、ランナー10、10、・・・のカーテンレール22u外部へ突出された大径部10bはカーテン12の上縁に固定されている。尚、カーテンレール22dのランナー案内空間6に一方の大径部10a、10a、・・・が収納されたランナー10、10、・・・の他方の大径部10b、10b、・・・はカーテン12の下縁と固定されている。
【0005】
12a、12bはカーテン12の上縁及び下縁(下縁については図5では図示しないが、上縁と同じである。)の両面にカーテン12から一部が突出するように固定された目隠し布で、一方の目隠し布12aはランナー10、10、・・・を覆うに必要な長さカーテン12から突出し、他方の目隠し布12bはカーテンレール104を覆うに必要な長さカーテン12から突出するようにされており、目隠し布12aよりも目隠し布12bの方がカーテン12からの突出量が長くされている。
【0006】
14はカーテン12の被接着面16を図示しない窓枠に固定する接着両面テープである。
18、18はカーテンレール22uの両端に嵌合されたランナー案内空間6端部を閉塞する閉塞具である。
カーテンレール22u(及びカーテンレール22d)は図示しない窓枠の上側カーテンレール取り付け面(及び下側カーテンレール取り付け面)に自身の被接着面16にて接着両面テープ14により接着される。
【0007】
従来において、カーテンレール22u、22dは、材料として、一般にアルミニウム系金属(アルミニウム或いはそれを主材料とする金属)が用いられる場合が多かった。
というのは、窓枠の形状は上辺が真っ直ぐの場合もあるが、上辺の端部が図6に示すように曲がっている場合も多く、その場合には、上側のカーテンレール22uについては、それ22uを手等で力を入れて窓の上辺の曲がりに応じて曲げ、その形状の状態のまま窓枠に取り付ける必要があり、それには曲げたときその曲げた形状をそのまま残す可塑性のある材料でカーテンレールをつくる必要があり、それにはアルミニウム系金属が比較的好適であったからである。
【特許文献1】特開平10−43041号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、アルミニウム系金属を提供する金属材料メーカーの違いにより、アルミニウム系金属の可塑性の度合いが異なり、可塑性の比較的強いアルミニウム系金属を提供するメーカーもあれば、可塑性の比較的低いアルミニウム系金属を提供するメーカーもある。
そして、可塑性の比較的低いアルミニウム系金属については充分に、即ち、窓枠の曲がりに対応して曲げた場合にその曲がりがそのまま残るようになるのに必要な可塑性が得られないという問題があった。
【0009】
勿論、自動車用レールをつくる場合、可塑性の強いアルミニウム系金属を仕入れてレールの製造をすれば良いと言うことになるが、そのようなアルミニウム系金属は特殊な製品として相当に高価である場合が多いという問題があった。
更に、大量に注文しないとメーカーが提供してくれない場合が少なくないという問題も生じている。その場合、必要なカーテンレール分以上の金属材料を購入しなければならなくなり、材料を長期保管する必要まで生じ、レールの低価格化の要請に応えることを難しくする要因にもなる。
【0010】
そのため、自動車用レールの材料を合成樹脂に代替する案も検討されている。というのは、合成樹脂は、基本的に材料費、加工費がアルミニウム系金属が安くて済むからである。
しかしながら、アルミニウム系金属による場合におけるような可塑性、即ち曲げたときその曲げた形状をそのまま残す性質が弱く、図6に示すように窓の上辺が曲がった場合には対応しにくいという問題は残存しており、解決には全く至っていなかったのである。
【0011】
本発明はこのような問題点を解決すべく為されたものであり、カーテンレールを可塑性、即ち曲げたときその曲げた形状をそのまま残す性質の低い材料で形成したとしても、窓の上辺等に曲がりがある場合にもその曲がりに沿った曲がりを与えてもその曲がりをそのまま残す可塑性が得られるカーテンレールを提供できるようにし、且つカーテンレールの製造コストを低くすることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1のカーテンレールは、内部に一端部から他端部に至って長手方向に沿って延びるランナー案内空間を有し、外側の一つの面にそのランナー案内空間に連通しランナー突出部を通すランナー突出部慴動溝が一端部から他端部に至って長手方向に沿って延びるように形成され、外側の別の面が被接着面とされ、上記ランナー案内空間内に複数のランナーの一部が納まり、他部が上記ランナー突出部慴動溝内を通って外部へ突出するようにされ、この突出部分にカーテンが取り付けられるようにされたカーテンレールであって、上記被接着面と別の部分に、カーテンレール自身の長手方向における全域又は一部エリアに、カーテンレール自身を曲がり易くする上記長手方向と交差する向きの可塑性付与溝を、上記長手方向に沿って複数個配設してなることを特徴とする。
請求項2、3のカーテンレールは、前記カーテンレールが合成繊維又はアルミニウム系金属からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明のカーテンレールによれば、カーテンレールの長手方向における全域又は一部エリアに、カーテンレールを曲がり易くする上記長手方向と交差する向きの可塑性付与溝を、上記長手方向に沿って複数個配設してなるので、その多数の可塑性付与溝の存在によってカーテンレールが曲がり易くなり、更に曲げた後その曲げる力を取り除いてもその曲がった形を残し易くなる。
従って、可塑性の強い材料を使わなくても、曲がりのある窓部に対応してカーテンレールを曲がった状態で支障なく窓部に接着することができる。
【0014】
依って、比較的可塑性の低い合成樹脂やアルミニウム系金属を用いてレールを形成することが可能であり、材料費を安くしたり、加工コストを押さえたり、材料入手が困難になるという問題を回避したりすることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、基本的に、カーテンレールの被接着面と別の部分に、カーテンレールの長手方向における全域又は一部エリアに、カーテンレールを曲がり易くする上記長手方向と交差する向きの可塑性付与溝を、上記長手方向に沿って複数個配設してなるものであるが、カーテンレールは材料として合成樹脂を用いるのが、材料費、加工設備、加工コストの面で低価格であるので最も好ましいといえる。
しかし、アルミニウム系金属を用いても良い。というのは、アルミニウム系金属であっても可塑性の比較的低いものは比較的容易に入手でき、緊急なレール大量受注に対応することができる等カーテンレールメーカにとっては無視できない有利な点があるからである。
【0016】
尚、カーテンレールに設けたその長手方向と交差する複数の可塑性付与溝は、カーテンレールの全域に形成しても良い(後述する実施例1の項で述べた実施例においては全域に形成されている。)といえる。
というのは、製造コスト軽減の観点から、本発明のカーテンレールは、長尺のレールを量産し、量産する過程で一定間隔で可塑性付与溝を形成し、その後、窓枠の大きさに応じた長さに切断するという方法で製造することが好ましく、その場合、可塑性付与溝を各カーテンレール全域に渡って一定間隔で全域にわたって形成することが製造管理が簡単で済むからである。
【0017】
ちなみに、長尺のレールを量産後、切断し、その後、可塑性付与溝を一定間隔で可塑性付与溝を形成する方法で形成することもできるが、この場合でも、カーテンレール全域に可塑性付与溝を形成することの方が、製造管理が簡単で済む。
しかし、普通、窓枠の曲がりは、長手方向の全域ではなく、その一部、例えば後部(或いは前部)にのみ形成されているので、一部、例えば後部(或いは前部)にのみ複数の可塑性付与溝を形成するようにしても良い。
【0018】
尚、長尺のレールを個々のカーテンレールに切断後、カーテンに繋がる複数のランナーの一端部をランナー案内空間に入れる必要があるが、それは、カーテンレールの両端部の一方からランナー案内空間に挿入することによりできる。そして、その後、カーテンレールの両端にランナー案内空間の両端を閉塞する閉塞具を嵌合して閉塞することになる。
この閉塞具は嵌合のみならず、接着して振動、衝撃等により外れないようにすることが好ましいと言えるが、その点に関しては、自動車販売業者、自動車販売店、ディーラー、ユーザー等の希望に対応することが必要とされる。但し、一旦、嵌合すると強い振動や衝撃があっても外れないが、手動等により外す動作により比較的簡単に外すことができる場合には、閉塞具は接着しなくても良い。
【0019】
また、各カーテンレールのランナー突出部慴動溝(ランナー中間部慴動溝)の一部に、ランナー端部挿通孔を設け、各ランナーを順次そのランナー端部挿通孔を通じてランナー案内空間に挿入したり、ランナー案内空間から外したりするようにすることもできる。
そして、ランナー端部挿通孔を形成したカーテンレールは、通常使用時には、ランナーが外れないようにするためにそのランナー端部挿通孔に閉塞栓を嵌合することにより閉塞するようにする必要がある。
【0020】
そして、この閉塞栓で閉塞する場合、自動車販売業者、自動車販売店、ディーラー、ユーザー等には、閉塞後接着して閉塞栓が絶対に外れないように接着することを希望する者があり、その場合には、希望に応じて閉塞線を接着するが、一般には、接着しない。
尚、自動車販売業者、自動車販売店、ディーラー、ユーザー等には、ランナーが外れる可能性があることを嫌い、カーテンレールにランナー端部挿通孔を設けることを好まない者があり、その場合にはその要求に応える必要があり、従って、本発明のカーテンレールには種々の実施形態があり得る。
【実施例1】
【0021】
以下、本発明を図示実施例に従って詳細に説明する。
図1及び図2(A)〜(C)は本発明の一つの実施例を説明するためのもので、図1は実施例の概略構成を示す斜視図、図2(A)〜(C)は本発明の実施例であるカーテンレール2uの具体的構成を示すものであり、(A)はカーテンレール2uの外観を示す斜視図、(B)はカーテンレール2uの底面図、(C)は(B)のC−C線視断面図である。
【0022】
図1、図2において、2uは自動車等の窓枠の上辺に取り付けられるカーテンレールであり、合成樹脂或いはアルミニウム系金属からなる。尚、自動車等の窓枠の下辺に取り付けられるカーテンレール2dは、窓枠の下辺が一般に曲がりがないので、図3、図4に示すようなカーテンレール22u、22dと同じ構造のものを用いても良いが、図2に示すカーテンレール2uと同じ構造のものを用いても良く、本実施例においてもそのようにしている(図1参照)。
【0023】
カーテンレール2uは、その内部に長手方向に沿って一端から他端に至るランナー案内空間6を有する。
8はカーテンレール2uの肉部に一端から他端に渡って形成されたランナー中間部慴動溝(特許請求の範囲のランナー突出部慴動溝に該当する。)で、ランナー案内空間6を外部に連通させる。
【0024】
8aはランナー中間部慴動溝8の一部に形成されたランナー端部挿通孔である。8bはこのランナー端部挿通孔8aをそれに嵌合することにより閉塞する閉塞栓であり、通常使用時に後述するカーテン(12)を保持する後述するランナー(10、10、・・・)が外れるおそれがないようにするためのものである。
【0025】
尚、自動車販売業者、自動車販売店、ディーラー、ユーザー等には、この閉塞栓8bの閉塞後、外れにくくするために接着を要求する者があり、その場合には、接着するが、そのような要求がない場合には普通接着しない。
また、自動車販売業者、自動車販売店、ディーラー、ユーザー等には、ランナー端部挿通孔8aを形成することを望まない者もあり、そのような方の希望に応えるために、カーテンレールにランナー端部挿通孔8aを形成しないようにする場合もある。
【0026】
10、10、・・・はランナーで、棒状の中間部の両端に球状の大径部10a、10bを形成してなり、一方の大径部10aが上記ランナー端部挿通孔8aに通されて上記ランナー案内空間6に納められ、棒状の中間部がランナー中間部慴動溝8を通った状態で慴動可能な状態にされる。
そして、ランナー10、10、・・・のカーテンレール2u外部へ突出された大径部10bはカーテン12の上縁に固定されている。尚、カーテンレール2d側のランナー10、10、・・・の大径部10b、10b、・・・はカーテン12の下縁と固定される。
【0027】
12a、12bはカーテン12の上縁及び下縁(下縁については図2では図示しないが、上縁と同じである。)の両面にカーテン12から一部が突出するように固定された目隠し布で、一方の目隠し布12aはランナー10、10、・・・を覆うに必要な長さカーテン12から突出し、他方の目隠し布12bはカーテンレール14を覆うに必要な長さカーテン12から突出するようにされており、目隠し布12aよりも目隠し布12bの方がカーテン12からの突出量が長くされている。
【0028】
14はカーテン12の被接着面16を図示しない窓枠に固定する接着両面テープである。
18、18はカーテンレール2uの両端に嵌合されたランナー案内空間6端部を閉塞する閉塞具である。
カーテンレール2u(及びカーテンレール2d)は窓枠の上側カーテンレール取り付け面(及び下側カーテンレール取り付け面)に自身の被接着面16にて接着両面テープ14により接着される。
【0029】
20、20、・・・は一方のカーテンレール2u、即ち、窓枠の上側の辺面に取り付ける側のカーテンレール2uに形成された可塑性付与溝であり、被接着面と反対側の面に、カーテンレールの長手方向における略全域に、カーテンレールを曲がり易くする上記長手方向と交差する向きに、上記長手方向に沿って複数個配設されている。
尚、本実施例においては、他方のカーテンレール2d、即ち、窓枠の下側の辺面に取り付ける側のカーテンレール4には可塑性付与溝20、20、・・・が形成されているが、形成しないものを用いても良い。下側のカーテンレール2uには、可塑性付与溝20、20、・・・があってもなくても良いのである。
【0030】
次に、このカーテンレール2u、2dの取り付け方を説明する。
先ず、上側のカーテンレール2uについては、その被接着面16の接着両面テープ14の保護シートを剥がし、カーテンレール2uの被接着面16を、窓枠の上側の辺面にあてがい、力を加えてその辺面の曲がりに応じて曲げると共に、接着両面テープ14によりカーテンレール2uをその被接着面16にて窓枠の上側の辺面に接着する。
【0031】
すると、カーテンレール2uはその曲がりを保ったまま接着された状態を保つ。というのは、カーテンレール2uが弾性のある合成樹脂により形成されていても、可塑性付与溝20、20、・・・が存在するので、曲がりが許容され、曲げられた状態から元に復元しようとする力が顕著に軽減され、接着両面テープ14による接着力に抗して復元することは回避され、曲がった状態及び接着された状態が支障なく維持されるからである。
次に、下側のカーテンレール2dについては、上側のカーテンレール2uとほぼ同様の方法で辺面に取り付けることができるのであり、窓枠の下側辺面には曲がりがないので、曲げる必要がない点で異なるに過ぎない。
【0032】
その後、カーテン12の上縁及び下縁にランナー10、10、・・・の一方の大径部10b、10b、・・・を取り付けたものを用意し、その各ランナー10、10、・・・の他方の大径部10a、10a、・・・を一方の側、例えば左側から順番に1個ずつ上記ランナー端部挿通孔8aを通してカーテンレール4のランナー案内空間6内に入れて、カーテン12がその上下両縁にてガーテンレール2u、2dに保持された状態にする。
なお、この取付方法は、カーテン12を取り付けない状態で、カーテンレール2u、2dを窓枠の上下の辺面に取り付け、その後、カーテン12をカーテンレール2u、2dに取り付けるものであるが、その逆に、カーテン12をカーテンレール2u、2dを取り付け、その後、そのカーテンレール2u、2dを窓枠の上下の辺面に取り付けるようにしても良い。
【0033】
(変形例)
図3(A)、(B)は本発明カーテンレールのランナーとカーテンの変形例を示すもので、(A)はランナーを示す斜視図、(B)はカーテン32を目隠し布[図2(C)12a、12b参照]を捨象して示す斜視図である。
尚、このカーテンレール及びその付属部品は、図1、図2に示すカーテンレール及びその付属部品とは、図3に示した点では相違するが、其れ以外の部分においては共通し、共通する部分については既に説明済みであるのでその説明は省略し、相違する点についてのみ説明する。
【0034】
同図において、30はランナー、30aはランナー30のランナー案内空間(図2の符号「6」参照)内に収納される端部で、直方体形状を有する。30bはランナー30の中間部で、ランナー中間部慴動溝(図2の符号「8」参照)内を通り、カーテンレール外部に突出している。
30cはランナー30のガイドレールから外部に突出する、J字状の鈎部である。
32はカーテンで、上下両縁(図3では上縁のみ示す)にランナー30の鈎部30cが通る孔34、34、・・・が形成されている。
【0035】
そして、図3に示すランナー30の鈎部30cを上記孔34に通すことによりランナー30によるカーテン30の保持が為される。
このように、ランナーによるカーテンの保持には図1、図2に示すような実施例の態様や、図3に示す変形例の態様等、種々の態様があり得る。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、自動車の窓部等に日除け等のためにカーテンを装着するために設けるカーテンレールに広く産業上の利用可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の一つの実施例の概略構成を示す斜視図である。
【図2】(A)〜(C)は本発明の一つの実施例であるカーテンレールの具体的構成を示すものであり、(A)はカーテンレールの外観を示す斜視図、(B)はカーテンレールの底面図、(C)は(B)のC−C線視断面図である。
【図3】本発明カーテンレールのランナーとカーテンの変形例を示すもので、(A)はランナーを示す斜視図、(B)はカーテンを覆い布[図2(C)参照]を捨象して示す斜視図である。
【図4】背景技術を説明するためのカーテンレールの一つの従来例の概略を示す斜視図である。
【図5】(A)〜(C)はカーテンレールの従来例の具体的構成を示すものであり、(A)は上側のカーテンレールの外観を示す斜視図、(B)はカーテンレールの底面図、(C)は(B)のC−C線視断面図である。
【図6】本発明が解決するための課題を説明するための上辺に曲がりのある窓枠を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
2u・・・カーテンレール、6・・・ランナー案内空間、
8・・・ランナー突出部慴動溝(ランナー中間部慴動溝)、
10・・・ランナー、10a、10b・・・大径部、12・・・カーテン、
14・・・接着テープ、16・・・被接着面、20・・・可塑性付与溝、
30・・・ランナー、32・・・カーテン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に一端部から他端部に至って長手方向に沿って延びるランナー案内空間を有し、外側の一つの面にそのランナー案内空間に連通しランナー突出部を通すランナー突出部慴動溝が一端部から他端部に至って長手方向に沿って延びるように形成され、外側の別の面が被接着面とされ、
上記ランナー案内空間内に複数のランナーの一部が納まり、他部が上記ランナー突出部慴動溝内を通って外部へ突出するようにされ、この突出部分にカーテンが取り付けられるようにされたカーテンレールであって、
上記被接着面と別の部分に、カーテンレール自身の長手方向における全域又は一部エリアに、カーテンレール自身を曲がり易くする上記長手方向と交差する向きの可塑性付与溝を、上記長手方向に沿って複数個配設してなる
ことを特徴とするカーテンレール。
【請求項2】
前記カーテンレール自身が合成繊維等からなる
ことを特徴とする請求項1記載のカーテンレール。
【請求項3】
前記カーテンレール自身がアルミニウム系金属からなる
ことを特徴とする請求項1記載のカーテンレール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−125089(P2010−125089A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−303401(P2008−303401)
【出願日】平成20年11月28日(2008.11.28)
【出願人】(596098818)吉村繊維株式会社 (1)
【Fターム(参考)】