説明

カードシステム

【課題】 カードの真偽を正確に判定できるカードシステムを提供する。
【解決手段】 個別のカードIDを備えたカードGと、センターサーバーSと、端末IDを備えた複数の数の端末2〜4とからなり、センターサーバーSには、カードIDと、このカードIDに対応させた複数の情報ポスト7とを備え、カードIDに対応づけられた処理属性と、カードIDに対応づけた端末IDとを予め記憶させておく一方、複数の情報ポスト7には端末IDに対応したアドレスを予め特定しておき、センターサーバーSは、端末IDを受信したとき、その端末IDに対応したカードIDおよび情報ポスト7のアドレスを特定する機能と、この特定された情報ポスト7に端末IDに対応づけられた端末からのデータを書き込む機能と、必要な情報ポスト7のすべてにデータが書き込まれたとき、予め記憶していた処理属性の実行を許可する機能とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、IDを備えたカードを基にして、商品あるいはサービスの提供を受けたり、現金の決済等を行ったりするカードシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から知られているカードシステムは、当該カードが提示されたとき、そのカードの真偽を確認してから、カードに化体された処理属性である商品やサービスの提供あるいは現金の決済等が実行されるというものであった。
なお、この発明に関する従来技術の調査はしていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のようにカードの真偽を確認したとしても、その真偽が正確に判定できるものではなく、そのために、例えばカードに現金を化体させてそれを自由に流通させることができなかった。
【0004】
この発明の目的は、カードの真偽を正確に判定できるカードシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の発明は、 個別のカードIDを備えたユーザーカードと、センターサーバーと、端末IDを備えた複数の数の端末とからなり、上記センターサーバーには、上記カードIDと、この上記カードIDに対応させた複数の情報ポストとを記憶させるとともに、この情報ポストには、処理属性登録欄と、端末ID登録欄と、その他の必要事項を登録する登録欄とのそれぞれについて、アドレスを予め特定しておき、センターサーバーは、端末IDを受信したとき、その端末IDに対応したカードIDおよび情報ポストにおける上記登録欄のアドレスを特定する機能と、このアドレスに対応した上記登録欄に端末からのデータを書き込む機能と、必要な上記登録欄のすべてにデータが書き込まれたとき、予め記憶していた上記処理属性の実行を許可する機能とを備えた点に特徴を有する。
【0006】
第2の発明は、センターサーバーが端末IDを受信したとき、センターサーバーは、上記端末IDに対応したカードIDおよび情報ポストのアドレスを特定するとともに、センターサーバーは上記特定された情報ポストに端末IDに対応づけられた端末からのデータを書き込むとき、当該情報ポストにすでにデータが書き込まれているかどうかを確認する機能と、当該情報ポストにすでにデータが書き込まれているとき、処理属性の実行の拒否を判定する機能とを備えている。
【0007】
第3の発明は、センターサーバーが、必要な情報ポストのすべてにデータが登録されていないとき、処理属性の実行を拒否する機能を備えている。
第4の発明は、センターサーバーは、情報ポストにあらかじめ登録された処理属性の実行を制限するロック機能と、このロックを解除するロック解除キーあるいはロック解除用暗証番号のいずれかを入力したとき、上記ロックを解除する機能とを備えた点に特徴を有する。
【発明の効果】
【0008】
第1の発明によれば、センターサーバーに記憶されている情報ポストのうち、必要な情報ポストのすべてにデータが書き込まれているときに、当該カードが処理属性を実行する条件が整ったと判定することができる。したがって、この場合には、例えば、ユーザーの暗証コード等だけに頼って、カードの真偽を判定する場合よりもより正確な判定が可能になる。このようにカードの真偽が簡単に判定できるので、そのカードを自由に流通させることができる。
【0009】
第2の発明によれば、情報ポストにすでにデータが書き込まれているとき、その重複書き込みを拒否するので、その時点でカードの真偽を迅速に判定できる。
第3の発明によれば、必要な情報ポストのすべてにデータが登録されていないとき、処理属性の実行を拒否する機能を備えているので、流通経路の正当性を簡単に把握することができる。
第4の発明によれば、当該カード等の不正使用を確実に防止でき、ユーザーの信頼感を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図示の実施形態は、カードGに、一枚一枚のカードGに特有のカードIDと、通信用のURLとを表示した2次元バーコード1が記載されている。
【0011】
また、上記カードIDを管理するセンターサーバーSには、発行されたカードGのすべてのカードIDと、それを購入した流通元の業者とがあらかじめ記憶されているが、その具体的なプロセスは次のとおりである。例えば、流通元業者xがたくさんのカードGを購入したとすると、その業者xが、センターサーバー側から、自らのコードNo.と購入したカードGのすべてのカードIDとを取得する。このときセンターサーバーSには、当該カードIDが付されたカードGが、業者xが購入したもので、その業者xが取り扱い元である旨が記憶される。言い換えると、センターサーバーSは、個々のカードIDと業者xのコードNo.とを対応づけてそれらを記憶する。
【0012】
なお、上記カードGのカードIDおよび業者xのコードは、上記業者xが通信手段を介してセンターサーバーSに直接記憶させてもよいし、センターサーバー側の者が、業者xから通知を受けた後に、センターサーバーSに記憶させるようにしてもよい。いずれにしても、センターサーバーSは、上記カードGのカードIDおよび業者xのコードが記憶された時点から当該カードGが有効に流通したものと認識する。
【0013】
このようにしたセンターサーバーSには、複数の端末2〜4と決済機関のコンピュータ5とを接続しているが、これら端末2〜4の端末IDおよび端末2〜4の管理者コードも上記センターサーバーSにあらかじめ記憶させておく。このばあいに、上記端末2〜4は、当該システムの専用端末であってもよいし、当該システム以外にも利用できる汎用端末であってもよい。いずれにしても、センターサーバーSは、上記端末2〜4からアクセスがあったとき、誰からアクセスがあったかを認識できるようにしている。
【0014】
さらに、このシステムでは、上記端末2〜4以外に、ユーザーが使用する端末としての携帯電話6からもセンターサーバーSにアクセスできるようにしている。すなわち、携帯電話6の所有者は、その携帯電話6で2次元バーコード1を読み取れば、携帯電話6は2次元バーコード1に記録されているURLを読み取って、センターサーバーSに自動的にアクセスできる。
【0015】
一方、上記センターサーバーSには、図3に示す情報ポスト7を記憶させているが、この情報ポスト7は上記カードIDに対応させている。言い換えると、一枚一枚のカードG毎にこの情報ポスト7が備えられるようにしている。そして、この情報ポスト7は、複数の登録欄a1〜anを備えるとともに、この登録欄a1〜anに登録すべき事項は、カードGを発行する時点であらかじめ決めておく。このようにして取り決められた登録欄a1〜anにはそれぞれ固有のアドレスが振り分けられている。
【0016】
そのアドレスは、端末2〜4の端末IDであったり、あるいはカードGのカードIDであったりするが、いずれにしても、特定のアドレスに対応した情報が登録したときには、センターサーバーSがそれをアドレスに対応した登録欄a1〜anに登録して、センターサーバーSに記憶させる。そして、この登録欄a1〜anに登録すべき事項は、あらかじめ決めておくものである。
【0017】
上記のようなシステムの利用方法を次に具体的に説明するが、このシステムを運営する上で、先ず取り決めておかなければならないことは、カードGのカードIDに対応した情報ポスト7にどのような登録欄a1〜anを設け、そこに何を登録するかということである。例えば、
1.当該カードGの流通元の業者登録欄
2.当該業者が仕入れた全カードGのカードID登録欄
3.当該カードGが流通する過程で中間業者が介在する場合には、その中間業者とその中間業者が使用する端末2〜4の端末ID登録欄
4.当該カードGに金額を化体させるときには、その金額登録欄
5. 当該カードGによって最終ユーザーに対して実行されるべき処理属性登録欄
6.ユーザーの暗証番号登録欄
7.当該カードGの有効期間登録欄
等々である。
【0018】
そして、上記のように取り決められた事項に関しては、センターサーバーSに記憶させている情報ポスト7に、上記必要事項の登録欄a1〜anを割り振るとともに、それら登録欄a1〜anのそれぞれにアドレスを付しておく。そして、初期段階で登録事項を特定できるものは、割り振られた登録欄a1〜anのいずれかにあらかじめ登録してセンターサーバーSに記憶させておく。また、初期段階で登録事項を特定できないものは、上記登録欄のみを特定するとともにその登録欄のアドレスをセンターサーバーSに記憶させておく。
【0019】
そして、上記カードGに例えば金券としての機能を持たせるとともに、流通元業者xから中間業者に流通させて、当該カードを購入したユーザーAが、そのカードを最終ユーザーBに贈り物として手渡す場合について説明する。
【0020】
先ず、上記流通元業者xが扱うすべてのカードGのカードIDをセンターサーバーSにあらかじめ登録しておく。なお、上記カードIDがセンターサーバーSに登録させた段階で、当該カードGの有効性が認知されたことになる。ただし、すべてのカードIDを登録する手続きは、そのカードGを発行した発行元の業者がセンターサーバーSにアクセスしてあらかじめ登録しておいてもよいし、そのカードGを仕入れた流通元業者xが同じくセンターサーバーSにアクセスして登録してもよい。
【0021】
上記のようにカードGの有効性が認知された段階で、それらカードGの個々のカードIDに対応した情報ポスト7をあらかじめ特定しておくとともに、これら情報ポストには、前記した1〜7までの登録欄すなわち
1.当該カードGの流通元の業者登録欄
2.当該業者が仕入れた全カードGのカードID登録欄
3.当該カードGが流通する過程で中間業者が介在する場合には、その中間業者とその中間業者が使用する端末2〜4の端末ID登録欄
4.当該カードGに金額を化体させるときには、その金額登録欄
5. 当該カードGによって最終ユーザーに対して実行されるべき処理属性登録欄
6.ユーザーの暗証番号登録欄
7.当該カードGの有効期間登録欄
をあらかじめ設定しておく。
【0022】
上記のようにして設定した情報ポスト7のうち、例えば、流通元業者xのコードナンバー、当該カードの有効期限および当該カードGによって実行されるべき処理属性等は、事前に登録が可能なので、それらを所定の登録欄にあらかじめ登録しておく。これら以外のものは、登録事項に対応した登録欄とそのアドレスのみを特定しておく。なお、カードに化体される金額は、当該カードの発行時にあらかじめ決めておいてもよいし、当該カードの販売時にそのつど金額を決めるようにしてもよい。
【0023】
今、当該カードGが、流通元業者xから、中間業者例えば問屋yに流通したとすると、その問屋yは2次元バーコード1を端末で読み取る。このように2次元バーコード1を読み取ると、その2次元バーコード1に表示されたURLに基づいて、上記端末がセンターサーバーSに接続される。問屋yの端末がセンターサーバーSにアクセスすると、センターサーバーSは、2次元バーコード1に表示されているカードIDを読み取って情報ポスト7を特定する一方、上記端末の端末IDを読み取り、上記情報ポスト7の登録欄のアドレスを特定する。このようにして情報ポストと登録欄のアドレスとが特定されたら、センターサーバーSは、そのアドレスに対応した登録欄に上記端末IDを登録する。このようにして、あらかじめ登録されていた流通過程の中間業者の端末IDが、所定の登録欄に登録されることによって、当該カードGが正規のルートを流通していることを確認できることになる。もし、この段階で当該アドレスに対応した登録欄に、すでに別の登録がされていれば、同一アドレスに新たな登録がされないようにその登録を拒否するとともに、当該カードGは不正カードであると判定する。
【0024】
上記のようにしてカードGが流通して、当該カードGが最終的には小売店zの店頭に並べられることになるが、このときにも小売店zは、それを仕入れた段階で、自らの端末を利用して2次元バーコード1を読み取り、センターサーバーSにアクセスする。センターサーバーSでは、上記小売店zの端末IDを読み取ってそれを前記したと同様にして所定の登録欄に登録する。
【0025】
小売店zからカードGを購入したユーザーAは、例えば携帯電話6を利用して当該カードGを使用する際の暗証番号をセンターサーバーSに登録することができるが、このときには上記小売店zが情報ポスト7の暗証番号登録欄のアドレスをユーザーAにあらかじめ伝えておく。
【0026】
そして、ユーザーAが、自らの携帯電話6の光学的読み取り手段を利用して2次元バーコード1を読み取り、センターサーバーSにアクセスすると、センターサーバーSは、上記2次元バーコード1に表示されているカードIDに基づいて、情報ポスト7を特定するとともに、ユーザーAの携帯電話6を介して特定されたアドレスに、ユーザーAが入力した暗証番号を登録する。なお、事前に金額が特定されていないときには、ユーザーAが当該カードGを購入したこの時点で特定すればよい。この時点で金額が特定された場合に、小売店zは特定された金額を情報ポスト7の金額登録欄に登録すること当然である。
【0027】
このようにしてユーザーAが購入したカードGを、例えば、最終ユーザーBに贈り物として提供したとする。このときユーザーAは、前記のようにして登録した暗証番号を、最終ユーザーBにあらかじめ連絡をしておく。この連絡は、電話で連絡してもよいし、メールで連絡してもよい。いずれにしても、最終ユーザーBが当該カードGを用いて商品を購入する前に、暗証番号がユーザーAから最終ユーザーBに伝えられればよい。
【0028】
そして、最終ユーザーBは、あらかじめ決められた小売店zに出向いて、カードGに化体された金額相当の商品を購入するが、このとき、小売店zが、前記と同様の端末を利用してセンターサーバーSにアクセスすると、センターサーバーSは、前記と同様にカードIDをもとにしてそのカードIDに対応した情報ポストを選択する。
【0029】
上記のように情報ポストが選択されたら、センターサーバーSは、情報ポストの登録欄のうち、暗証番号を登録するアドレスに暗証番号が登録されているかどうかをチェックする。暗証番号が登録されていれば、小売店zの端末に対して暗証番号の入力を促す。そこで、小売店zの端末を介して最終ユーザーB側から暗証番号が入力されたら、センターサーバーSは、最終ユーザーB側から入力された暗証番号と、情報ポストの暗証番号登録欄にあらかじめ登録されている暗証番号とを比較し、それが正しいかどうかを判定する。暗証番号が正しくなければ、処理属性の実行を拒否する信号を、小売店zの端末に送信する。
【0030】
また、上記のように暗証番号が正規のものと判定されても、あらかじめセンターサーバーSに設定されている必須事項が登録欄のすべてに登録されているかどうかによって、当該カードGの有効性が判定される。すなわち、センターサーバーSは、情報ポストの登録欄に必要事項がすべて登録されているかどうかを確認し、それらのすべてが登録されていれば、センターサーバーSは、処理属性の実行を許可する旨を小売店zの端末に送信する。反対に、情報ポストの必要登録欄に必要事項が登録されていないときには、当該カードの有効性を否定するとともに、その処理属性の実行を拒否する旨を小売店zの端末に送信する。
【0031】
そして、小売店zと最終ユーザーBとの間で、処理属性の実行が完了したら、小売店zは専用端末を利用してセンターサーバーSにアクセスし、処理属性の実行完了をセンターサーバーSに登録することによって、センターサーバーSは、当該カードIDに対応したカードGの廃棄処理をし、以後、このカードIDに対応したカードを使用できないようにする。
【0032】
なお、流通元業者xと小売店zとが同一であってもよい。いずれにしても、これら流通元業者x、問屋yあるいは小売店zが当該システムを利用する資格をあらかじめ取得しておけばよいもので、必ずしも問屋yを流通させなければならないというものではない。また、当該システムの利用資格は、上記したように端末IDをセンターサーバーSに登録しておくことである。
【0033】
また、この実施形態では、センターサーバーSに、決済機関のコンピュータ5を接続しているが、その決済方式はどのようであってもよい。要は、センターサーバーSが、暗証番号の正否、および情報ポストの登録欄に必要事項がすべて登録されているかどうかを判定し、それらが登録されているとき、決済機関のコンピュータ5とセンターサーバーSとの間で決済が実行される。
【0034】
さらに、上記した実施形態は、カードGを流通元業者xから、問屋yおよび小売店zを介してユーザーにわたる場合について説明したが、例えば、当該カードを郵便はがきとし、そのはがきGを利用して送り側ユーザーAから受け取り側ユーザーBに、処理属性である金銭の贈与やサービスを受ける権利を送ることも考えられる。この場合に、当該はがきGのカードIDがあらかじめセンターサーバーSに登録されていなければならないこと、前記した場合と同様である。また、この場合に、上記2次元バーコード1には、それを読み取った機器、例えば、携帯電話やパソコンなどが、センターサーバーSに自動的にアクセスできる信号があらかじめ書き込まれていることが必要である。
【0035】
そして、上記の場合の利用は、次の通りである。例えば、ユーザーAが携帯電話6を用いて、センターサーバーSと交信するときには、その携帯電話6の光学読み取り手段を利用して2次元バーコード1を読み取る。このように2次元バーコード1を読み取ると、この2次元バーコード1に書き込まれたアクセス信号を読み取って、当該携帯電話6をセンターサーバーSに自動的に接続する。なお、パソコンを用いるときには、センターサーバーSのURLと、カードIDとを手入力する。
【0036】
上記のようにして携帯電話6からセンターサーバーSにアクセスされると、センターサーバーSは、上記2次元バーコード1に記録されているカードIDを基にして当該カードにひも付けされている情報ポストを検索し、その有効性を確認する。つまり、このカードIDに対応した情報ポストの登録欄に、必要事項があらかじめ登録されているかどうかを判定する。必要事項がすべて登録されていれば、センターサーバーSは、ユーザーAの携帯電話6等の端末に対して、どのような処理属性を求めているかを問い合わせる。
【0037】
上記センターサーバーSからの問い合わせは、センターサーバーSに記憶された入力フォームが、携帯電話等の端末に送信されることによって実行される。そして、この入力フォームには、あらかじめ決められた処理属性が表示されている。この入力フォームにしたがって、携帯電話6等の端末からセンターサーバーSに処理属性を送信する。また、この処理属性を送信するとき、当該はがきGの受取人であるユーザーBの端末のメールアドレスも同時に送信する。
そして、センターサーバーSは、ユーザーA側から送信された処理属性および受け取り側であるユーザーBのメールアドレスを受信したら、そのはがきGに対応づけられた情報ポスト7に、上記処理属性を登録するとともに、2次元バーコード1に書き込まれたカードIDを無効にして、新たなカードIDを当該はがきGに対応づける。
【0038】
上記のように当該はがきGに新たなカードIDが対応づけられたら、センターサーバーSは、ユーザーBのメールアドレスを用いて、そのユーザーBの端末に新たに対応づけられたカードIDを送信し、それを情報ポスト7に登録する。また、ユーザーBが、当該はがきGを、さらにユーザーCに流通させようとするときには、ユーザーBは、上記ユーザーAの行為を繰り返すことになる。すなわち、ユーザーBは、センターサーバーSにアクセスして、ユーザーCのメールアドレスをセンターサーバーSに送信する。メールアドレスを受信したセンターサーバーSは、ユーザーB用に特定されたカードIDを無効にするとともに、新たなカードIDを当該はがきGに対応づけるとともに、ユーザーCのメールアドレスとして登録された端末に、新たに対応づけられたカードIDをユーザーCに通知する。
【0039】
また、当該はがきGを不正使用されないようにするためには、当該情報ポストにロックをかけ、積極的にロックの解除がない限り、上記金額を使ったりサービスを受けたりできないようにすることができる。このようにロックをかけるためには、ロックすべきことを携帯電話6側からセンターサーバーSに依頼することになるが、その依頼方法は、例えば、次のようなことが考えられる。すなわち、上記のようにセンターサーバーSから携帯電話6に対して金額やサービスの内容等からなる処理属性の入力を促すとき、センターサーバーSは、ロックをするか否かの問い合わせを、上記携帯電話6に自動的に行うようにする。この問い合わせに対して、携帯電話6側から、所定のボタンをクリックしたりしてロックの依頼をセンターサーバーSに依頼すると、センターサーバーSは当該情報ポストをロックし、以後、このロックが解除されない限り、情報ポストに登録された処理属性が実行できないようにする。
【0040】
上記のようにして情報ポストがロックされると、センターサーバーSは、携帯電話6からのロック依頼通信の返信としてロックを解除するためのロック解除キーと、ロック解除用暗証番号との両方を携帯電話6に通信する。そして、センターサーバーSは、以後、上記ロック解除キーあるいはロック解除用暗証番号のいずれか一方がセンターサーバーSに入力されない限り、当該情報ポスト7に登録された処理属性の実行を許可しない。
【0041】
なお、上記のようにロック解除キーと、ロック解除用暗証番号との両方を備えたのは、次の理由からである。例えば、センターサーバーSに処理属性を登録したユーザーAが、当該情報ポスト7に登録した処理属性を実行するときには、上記ロック解除キーを使うようにする。また、ロック解除用暗証番号は、上記ユーザーAが、当該はがきGを、その送り先である最終ユーザーBに、贈り物として贈呈した場合に利用するものである。すなわち、送り主であるユーザーAが、ロック解除用暗証番号を、はがきGを受け取った最終ユーザーBにあらかじめ通知しておく。その通知の仕方は、電話であってもよいし、電子メールであってもよく、あらかじめその受取人(最終ユーザー)に通知できればその手段は問わない。
【0042】
上記のようにしてロックがかけられたはがきGを受け取った最終ユーザーBは、ユーザーAから連絡を受けたロック解除用暗証番号を利用して、ロックをはずすことができる。ロックをはずすとは、上記情報ポストにロック解除登録欄を設けて、このロック解除登録欄に最終ユーザーBから登録されたロック解除用暗証番号と、前記のようにロック登録欄に登録されたロック解除用暗証番号とをセンターサーバーSが対比し、それが同一のとき、センターサーバーSがロックを外して、処理属性の実行を許可することになる。
【0043】
また、ユーザーAから最終ユーザーBにロック解除用暗証番号を通知しなくても、ユーザーAがロック解除キーを用いて、センターサーバーSに、上記ロックの解除を指示すれば、センターサーバーSはそのロックを解除する。この場合には、例えば、最終ユーザーBがユーザーAに対してロックをはずすように連絡し、その連絡を受けてユーザーAが上記ロックを解除することになる。このようにすれば、ユーザーAは、例えば金額を化体したはがきGを不正使用されることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】カードの裏面図である。
【図2】回路図である。
【図3】情報ポストの説明図である。
【符号の説明】
【0045】
G カード(はがき)
1 2次元バーコード
S センターサーバー
2〜4 端末
7 情報ポスト
a1〜an 登録欄

【特許請求の範囲】
【請求項1】
個別のカードIDを備えたユーザーカードと、センターサーバーと、端末IDを備えた複数の数の端末とからなり、上記センターサーバーには、上記カードIDと、この上記カードIDに対応させた複数の情報ポストとを記憶させるとともに、この情報ポストには、処理属性登録欄と、端末ID登録欄と、その他の必要事項を登録する登録欄とのそれぞれについて、アドレスを予め特定しておき、センターサーバーは、端末IDを受信したとき、その端末IDに対応したカードIDおよび情報ポストにおける上記登録欄のアドレスを特定する機能と、このアドレスに対応した上記登録欄に端末からのデータを書き込む機能と、必要な上記登録欄のすべてにデータが書き込まれたとき、予め記憶していた上記処理属性の実行を許可する機能とを備えたカードシステム。
【請求項2】
センターサーバーは、端末IDを受信したとき、その端末IDに対応したカードIDおよび情報ポストのアドレスを特定するとともに、この特定された情報ポストに端末IDに対応づけられた端末からのデータを書き込むとき、当該情報ポストにすでにデータが書き込まれているかどうかを判定する機能と、当該情報ポストにすでにデータが書き込まれているとき、その情報ポストにデータを書き込むのを拒否する機能とを備えた請求項1記載のカードシステム。
【請求項3】
センターサーバーは、必要な情報ポストにデータが登録されていないとき、当該カードの有効性を否定して処理属性の実行を拒否する信号を出力する機能を備えた請求項1または2記載のカードシステム。
【請求項4】
センターサーバーは、情報ポストにあらかじめ登録された処理属性の実行を制限するロック機能と、このロックを解除するロック解除キーあるいはロック解除用暗証番号のいずれかを入力したとき、上記ロックを解除する機能とを備えた請求項2〜4のいずれか1に記載したカードシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−192681(P2006−192681A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−6083(P2005−6083)
【出願日】平成17年1月13日(2005.1.13)
【出願人】(500364181)株式会社インタープレス (5)
【出願人】(505016436)
【Fターム(参考)】